女子騎士「魔王倒したしこれからは自分磨き頑張るぞ☆」(291)

女子騎士「と、言う訳なの」

兵士1「はあ……」

女子騎士「先ずはぁ……この甲冑ね☆」

兵士1「………」

女子騎士「春色フルーツカラーを配色して王道スタイルを演出するの!」

兵士1「………」

女子騎士「これでデキる自分を投影しつつ恋の引力をダシちゃうぞ☆」

兵士1「………」イラッ……

女子騎士「この甲冑で見た目年齢も下がってぇツンデレ系でカレの気を引いちゃえばカンペキね!」

兵士1「………」イラッ!

女子騎士「サスガ私!流行予報的中でぇすぅみたいな!キャハッ☆」

兵士1「………」ブチッ!

女子騎士「……?」

兵士1「うわあああああぁぁッ!」チャキンッ!

ザンッ!!!

兵士2「兵士1が女子騎士様に斬られたらしいな……」

兵士3「えええ!なんで!?」

兵士2「理由はわからんが……余程な事があったんだろう……」

兵士3「………」

兵士2「……うぁぁ」

兵士3「どうしたんだ……?」

兵士2「次に女子騎士様に付くの俺なんだよ……」

兵士3「そうなのか……」

兵士2「行きたくねぇ……」

兵士3「女子騎士様の機嫌を損ねないように気を付けてね……」

兵士2「ああ……」

兵士3「………」

女子騎士「貴方が新しい人?」

兵士2「はい……よろしくお願いたします……」

女子騎士「もっとぉ!上品レディ世界の住人でモテカワワーキングビューティーな兵士さんが良かったんだけどな☆」

兵士2「………」

女子騎士「仕方無いね!プンプン!」

兵士2「………」

女子騎士「兵士ってさ!愛され上手で恋愛体質な私とナチュラルスイーツ出来ちゃう人?」

兵士2「……多分違います」

女子騎士「なぁんだぁつまんない。ハッピースピリチュアルでニュースタンダートな私とは合わないかな☆」

兵士2「………」ブチッ!

女子騎士「……?」

兵士2「ふざけるなぁぁぁぁあッ!」ジャッ!

ザンッ!!!

兵士3「兵士2……安らかに眠ってくれ……」

兵士4「女子騎士様……パないっすね……」

兵士3「なあ……兵士4よ」

兵士4「なんすか?」

兵士3「次に女子騎士様の所へ行くの俺なんだ……」

兵士4「ガンバッス!」

兵士3「……代わってくれないか?俺には妻と幼い息子が

兵士4「嫌ッス」

兵士3「頼むッ!まだ死ぬ訳にはいかないんだッ!」

兵士4「………」

兵士3「ぐうぅ……なぁ!頼むッ!息子が成人するまでは生きたいんだッ!」

兵士4「仕方無いッスね……今回だけッスよ?」

兵士3 (すまねぇ……すまねぇ……うぅ……)

兵士4「チィース!」

女子騎士「……何かチャラいね」

兵士4「そんな事ないッスよ」

女子騎士「ふぅん……ねぇ!このふわモテカールとぷっくりリップどう思う?」

兵士4「ヤバいッスね!」

女子騎士「ハンサムビューティーで自分らしさを演出してみたんだけど!」

兵士4「ヤバいッスね!」

女子騎士「………」

兵士4「………」

女子騎士「あんたさ……女子力なめてんの?」

兵士4「そんな事ないッスよ!」

女子騎士「じゃあ、ヨクバリージョの討伐ガールな私ってどう?」

兵士4「スイーツ(笑)」

女子騎士「………」シャァッ!

ザンッ!!!

兵士3「うぐあぁぁぁ……兵士4んんんッ!」

兵士5「………」

兵士3「俺のせいで……お前がこんな事にぃぃぃ……」

兵士5「………」

兵士3「………」

兵士5「………」

兵士3「兵士5よ、お前は女だな?」

兵士5「それが何か……」

兵士3「……ならばお前が行くべきだ」

兵士5「絶対嫌ですよ!」

兵士3「女だから大丈夫だッ!女だから大丈夫だッ!女だから大丈夫だッ!」

兵士5「……わかりましたよ」

兵士3「三回言ったかいがあったよ
……」

女子騎士「おお?やっと女の子だ!」

兵士5「よよよよ宜しくお願いします!」ガタガタ……

女子騎士「貴女の何歳?」

兵士5「こ、今年で17になります!」

女子騎士「へぇ……そう……」カチンッ……カチンッ……

兵士5 (剣をいじるのやめて欲しいな……怖いよぉ……)

女子騎士「いいなぁ……私がその歳の時は魔王討伐の為に鍛練鍛練……」

兵士5「………」

女子騎士「キャリモテ狙って騎士になったのにさ……もうアラサーよ」

兵士5「……立派な事をされたと思いますが」

女子騎士「それは否定しないけど。はぁ……パラダイスイケメン男の子牧場だと思ったのになぁ……」

兵士5 (この人は何を言っているんだろ……)

兵士5「………」

兵士3「おおお!兵士5無事だったかぁッ!良かった……本当良かった……」

兵士5「………」

兵士3「……どうした?」

兵士5「何か……女子騎士様に気に入れられちゃって……」

兵士3「そうかッ!それは良かった……本当に良かった……」

兵士5「良くないですよ……こっちの身にもなってください……」

兵士3「いやぁ、やはり御付きは同性に限るな!ははは!」

兵士5「………」

兵士3「殺されなかったんだからいいじゃないか。問題無いだろ?」

兵士5「そうですけど……」

兵士3「……まぁ、頑張ってくれ。これ以上死人を出さないようにな……」

兵士5「………」

女子騎士「でね、岩盤浴とホットヨガでスローライフを過ごそうかなって!」

兵士5「はぁ……」

女子騎士「くつろぎインテリアなんかある隠れ家的お店で女の子だけで楽しんで?」

兵士5「はぁ……」

女子騎士「輝け!明日の私みたいな!」

兵士5「そうですか……」

女子騎士「ちょっとぉ!兵士5ちゃん!」

兵士5「なんでしょうか?」

女子騎士「さっきから何?女ヂカラ足りてないぞッ☆」

兵士5「………」イラッ……

女子騎士「ん……そうだ!」

兵士5「………?」

女子騎士「今度ね女子会開きましょう!うん、それがいいよ!」

兵士5「女子……会?」

女子騎士「魔王討伐して平和になったんだからね!もうそろそろ自分へのご褒美あげまくってもいいかなって!……でもその前に」

兵士3「……ふざけるな」

兵士5「断れませんでした……」

兵士3「百歩譲って合コンはいいとしよう……何で俺まで頭数に入っているんだッ!」

兵士5「女子騎士様が名指しで指名して……」

兵士3「俺は既婚者だぞ……」

兵士5「………」

兵士3「ああああ……どうにかならないものか……」

兵士5「男性は後二人用意しろとの命令もありますから……」

兵士3「二人?……俺、お前、女子騎士様と男が一人じゃないのか?」

兵士5「女賢者様も来るらしいです……」

兵士3「なん……だと……?」

兵士5「ですから……」

兵士3「それはあれかッ!あの容姿端麗頭脳明晰焼肉定食四捨五入な女賢者様が来るのかッ!」

兵士5「恐らくその女賢者様だと……」

兵士3「……わかった。全力で力になろう!」

女子騎士「キャハッ☆」キラキラ!

兵士5「………」

女賢者「………」

兵士3「ささ!座れよ!」ニコニコ

門番「どう言う事……」

伝令「あり得ないのが一人いるが……」

兵士3「いいだろ!魔王討伐した英雄と酒を交わせるんだぞ!光栄だろうがッ!」

門番「女賢者様と兵士5ちゃんが来るとしか聞いてないけど……」

伝令「右に同じく……」

兵士3「いいじゃんいいじゃんッ!今夜は飲み明かそうぜぇッ!」

門番「何でそんなにテンション高いんだよ……」

伝令「お前いいのか?奥さんいるんだろ?」

兵士3「女賢者様の前なら俺はいつだって独身貴族さ!」

伝令「うわ……」

女子騎士 (オシャレにこだわる!流行りのラメラーアーマーアレンジで同僚賢者に差を付けちゃったぞ☆)

兵士5 (何であのオヤジがノリノリなんだよ!)

女賢者「あの……」

女子騎士「どうしたの?」

女賢者「……お城の晩餐会と聞いて来たのですが」

兵士5「………」

女子騎士「お酒飲むんだから同じ同じ!アダルトなショットバーじゃないけど大丈夫だよ!」

女賢者「………」

女子騎士「それに女賢者みたいな大人女子は色々恋活してかないと行き遅れガールになっちゃうぞ☆」

女賢者「はぁ……?」

兵士5 (無茶苦茶だなぁ……)

女子騎士 (私の時代キター☆)

兵士3「………」

兵士5 (女子騎士様に頼まれた席順これで良かったっけ……)

伝令「さぁ!どんどん行きましょうッ!嬉しいなぁ女賢者様とこう言う感じでお話出来るなんて!」

女賢者「そうですか?」

門番「本当本当!俺達みたいな下の者じゃ女賢者様と話せる事なんか無いもんなッ!」

兵士3「……兵士5よ、これはどう言う事だ?」

兵士5「知りません……」

兵士3「……今すぐ席を代われ」

兵士5「出来ません……」

女子騎士「兵士3さぁん!飲んでますかぁ?」

兵士3「……………………はい」

女子騎士 (この小悪魔メイクで常に上目遣いで攻めたらどんな草食系男子もイチコロかな☆)

兵士3 (なんで……なんで俺なんだッ!)

兵士5「………」

伝令「それでですね!女賢者様の活躍に皆一喜一憂してた訳ですよ!」

女賢者「まぁ……ふふ」

門番「本当本当!凄かったな!」

兵士3「……少し席を外します」

女子騎士「はい?」

兵士3「……お前ら」

伝令「なんだよ!今忙しいんだよ!」

門番「本当本当!お前なんかに構ってる暇は無いって。なぁ?」

兵士3「いいから来い……来ないならば……」

伝令、門番「ならば?」

兵士3「兵士6、7へ格上げして例の者に付かせるぞ?」

伝令、門番「………」

伝令「さっき言ってたの……お前みたいなぺーぺーが出来る訳無いだろ!」

兵士3「それなんだけどな俺……今、兵士長やってんだよ」

門番「なッ!凄い出世じゃん!」

兵士3「だからお二人よ……席代われ!」

伝令、門番「………」

兵士3「な?頼むよ!俺だって女賢者様と話したいんだよ!」

伝令「……断る!」

門番「右に同じく!」

兵士3「ほう……いいのか?先程の……実行するぞ?」

伝令「俺、伝令だから関係無いし!」

門番「俺も門番だから関係無いし!」

兵士3「てめえら……」

女子騎士「ねぇねぇ!兵士3さんってどんな人がタイプなの!?」

兵士5「さぁ……」

女子騎士「もぅ!兵士5ちゃん使えなぁーい!」

兵士5「………」イラッ……

女子騎士「やっばりオシャpな艷女とかタイプなのかな!」

兵士5「聞いても良いですか?」

女子騎士「なになに?」

兵士5「何故……兵士3さん何ですか?」

女子騎士「んーあの落ち着いてる雰囲気って言うの?私がちょいワルマタニティーになっても慌てなさそうだから?……あのさ兵士5も狙ってんの?」チャキ……

兵士5「狙っては無いです……結婚してお子さんもいますからそんな感じだと思いますよ」

女子騎士「……え?」

兵士5「……?」

女子騎士「既婚なの……?」

兵士5「そうですけど?」

女子騎士「そうなんだ……つまんない……」

兵士5「………」

女子騎士「……後の二人は独身?」

兵士5「確かその筈ですが……」

女子騎士「そう……ねぇ!女賢者ぁ!」

女賢者「はい?」

女子騎士「良かったらなんだけど……席代わってくれない?」

女賢者「良いですけど……何故です?」

女子騎士「あのねハッピースピリチュアルマインド的に二人が座ってる席は良くないんだって!」

女賢者「はぁ……?」

女賢者「何か席を代えなければ問題があるとかでフフ。女子騎士さんらしいですね」

兵士3「そぉぉぉぉおですねッ!はははははッ!」

兵士5「………」

伝令「………」

女子騎士「あぁん剣首が取れかかっちゃってるぅ!」ウルウル

門番「………」

兵士3「おい!これはなんだ!?どんな奇跡を起こしたんだ!」

兵士5「……既婚者は嫌だったみたいです」

兵士3「なるほど!神よ感謝します!クリスマスプレゼントをありがとうぉぉッ!」

兵士5「全然先じゃないですか……」

伝令「なにが……」

門番「どうなっていやがる……」

女子騎士「二人ともぉー!注目ぅ!」

女賢者「そうなんですか。ふふ」

兵士3 (ヒャッホゥゥゥゥウッ!!さ、最高だッ!)

兵士5「………」

伝令「……は……はは」

女子騎士「やだぁ!そんなにジロジロ見ないでくださいー!」

門番「いや……そんな……」

伝令 (これはヤバいッ!早いとこ何とかしないと……そうか……)

門番 (勘弁してくれ……)

伝令 (門番……すまん……。お前の犠牲は無駄にはしないぜ……)

門番「………」

伝令「ああッ!兵士5ちゃん!飲んでるぅ?ほら駄目じゃん!もっと行こうよッ!」

兵士5「はへ?は、はい?」

門番「なッ!」

女子騎士「どうしましたぁ?」プリプリ

門番 (伝令の野郎ッ!俺をスケープゴートに……)

兵士3、女賢者「わいわい……」

兵士5、伝令「がやがや……」

女子騎士「それでね!魔王をこうズバッーと!」

門番「そうなんですか……」

女子騎士「ねぇ!ちゃんと聞いてるの!」

門番「聞いてますよ……」

女子騎士「なら……私がさっき言った言葉言ってみて」

門番「え!?」

女子騎士「………」カチンッ……カチンッ……

門番 (や、ヤベェッ!全然聞いて無かった!)

女子騎士「あと十秒……」

門番「………」ダラダラ……

女子騎士「三秒……二秒……一秒……」

門番 (し、死んだぁぁぁぁあ!)

ズドムッ!!!

門番「ウゲェッ……ガァハッ……??」

女子騎士「………」

門番 (な、何故斬らなかったんだ???)ゲホッ!

女子騎士「お城じゃ無くて良かったね……」ボソ……

門番「はぁはぁ……あい……」

女子騎士「自分の首を持ちたく無かったら次からはちゃんと人の話を聞いてね……」

門番「………はい」

兵士3、兵士5、伝令「………」

女賢者「相変わらずですね女子騎士さんフフ」

門番、伝令、兵士3、兵士5 (笑えねぇ………)

女子騎士「それでラグジュアリーを演出してロイヤルジェンヌの仲間入りみたいな!」

門番 (お前はザンギャクジェンヌだろうがッ!)

兵士5「………」チラッ

伝令「あんまり向こうを見ない方がいいよ……」

兵士5「ですが……」

女子騎士「それでね!それでね!」

門番「……女子騎士様、聞いていいでしょうか?」

女子騎士「なぁに?」キャピ!

門番「何故斬らなかったんですか……?」

女子騎士「それは……女の子の話を遮ってまで聴きたい事?」

門番「はい……」

女子騎士「………」

兵士3 (門番……無茶するなよ……)

女子騎士「……ここだと色々めんどくさいの。それだけ」

門番「……?」

女子騎士「わからない?やだぁそんなんだと小僧以上オヤジ未満だぞ☆」

門番 (早く言えボケッ!)イラッ……

女子騎士「ほら!お城だと治外法権なの!でもここだと違うじゃない?da・ka・ra☆」

門番「そうなんですか……」

女子騎士「………」

門番 (な、なんだ?急に黙って……もう一撃来るのか!?)バッ!

女子騎士「………」

兵士5「………」

伝令「そんなに門番が気になる?」

兵士5「なりますよ……いつ真っ二つになるか……」

伝令「そう言う気になるか……」

女子騎士 (押しても駄目なら引いてごらんってね!ちょっとプチ鬱女を演出すればイチコロよ!)

門番 (スゲェ怖ぇぇぇえッ!もう一撃来ても絶対避けられねえよッ!)

兵士5、伝令「………」ゴクッ……

兵士3「いやぁ!お城でも凄い人気なんですよッ!」

女賢者「あらぁ、そうなんですか?」

兵士3「もうファンクラブとか出来ちゃうくらいなんですよッ!因みに私は会員ナンバー00000004でしてねッ!」

女賢者「ファンクラブですか」

兵士3「その美貌と聡明さが合わさってもうッ!もうッ!」

女賢者「そうですか……」

兵士3「……いかがなさいました?」

女賢者「………」

兵士3「……?」

女賢者「私は……人が言う程偉い人間ではございません……」

兵士3「そんな事はありませんよ!ええ!ありませんともッ!」

女賢者「……足りなくてもでしょうか?」

兵士3「何が足りないんです?」

女賢者「女子力が……」

兵士3「………」

女賢者「女子騎士さんのように女子力が高い方ならわかりますが……私などではとてもとても……」

兵士3「それは無くてもいいと思いますよ……」

女賢者「そうでしょうか……」

兵士3「………」

女賢者「………」

兵士3 (この人は女子力を何だと思ってるんだ……)

門番「………」

女子騎士「キャピ!」

門番 (俺……死期が近いのかな……女子騎士様のデコレーションアーマーが死を司る星の数々に見えるぜ……)

門番「………」フッ……

伝令「……?」

門番 (どうせ死ぬのならば……男として死ななければならない!)

門番 (なら……最後に咲かせてやるぜぇッ!男桜ってやつをなぁッ!!!)

門番「なぁ!そうだろぉッ!松ぅぅッ!!!」

女子騎士「松?」

伝令「……松?」

兵士5「松ってなんですか……?」

伝令「さぁ……でもあいつ何であんなやりきった顔してんだ……」

門番「ふんすっ!」

女子騎士「さっきのぉ松ってなんですか?」プリプリ

門番「あれですか!あれは私の心の師と仰ぐ鯛焼き屋さんの店主の名前なんですよ!はははッ!」

女子騎士「そうなんですか!鯛焼きと言ったら和スイーツですねぇ」

門番「ええ!そうですね!宜しかったら今度食べに行きましょう!」

伝令「ッ!」

女子騎士「まぁ嬉しい!」

伝令 (あ、あいつ何を……気でも違ったか!)

門番「お互い等身大の自分をさらけ出してね!はははッ!」

伝令「あいつマジか……」

兵士5「どうしちゃったんでしょうか……」

伝令「あいつ……女子騎士様と刺し違える気だ……」

兵士5「は?」

伝令「毒を喰らわば皿までってね……」

兵士5「それって……」

伝令「そう……門番やつ女子騎士様とな……」

兵士5「門番さん正気ですか!」

伝令「正気さ……」

兵士5「………」

伝令「門番のあの顔……覚悟を決めた男の顔だ。覚えておいた方がいい……」

兵士5「うぅ……」

伝令「………」

兵士5「門番さん……貴方の事は忘れませんよ……」

伝令「そうしてやってくれ……」

女子騎士「正直なところぉ騎士ガールじゃなくてキャンパスビューティー目指せば良かったかなって!」

門番「そうですか……」

女子騎士「女子騎士ちょっと後悔みたいな!」

門番 (大見得切ったのはいいが……めんどくさくなっちゃった……)

兵士5「あれは……?」

伝令「門番の馬鹿野郎……あれはめんどくさくなった顔だ。覚えておいた方がいい……」

兵士5「………」

門番「……あれ?」

女子騎士「なぁに?」

門番「女賢者様と兵士3がいません……」

女子騎士「えー?うそぉ……本当だ!」

伝令 (何ぃぃぃッ!)

兵士5「き、きっと御手洗いですよ!」

女子騎士「……二人揃って?」

兵士5「………」

伝令 (野郎ふざけるなよッ!美味しい所かっ拐いやがってぇぇッ!)

門番 (帰りてぇ……もう疲れちゃったよ……)

女子騎士「何かシラケちゃったね……」

兵士5「そうですか……なら!御開きにしましょう!」

女子騎士「そうね……」

伝令「………」

門番「………」

兵士5「では、皆さんお疲れ様でした!私はこれで……」

女子騎士「どこ行くの!貴方は私とこのあと女子会てしょ!」

兵士5 (えええぁぇぇ……)

伝令「終わったな……」

門番「終わったな……」

伝令「こんなスリリングな合コン初めてだな……」

門番「特に俺がスリリングだったな!……人に押し付けやがって!」

伝令「すまん……お前なら大丈夫かなって……」

門番「大丈夫だったからいいけどさ……」

伝令「今度さ……隣国のメイドさん紹介するから!」

門番「それ絶対だからなッ!」

伝令「おうするする!」

門番「それにしてもな……」

伝令「兵士3だな。野郎……国民のアイドルとどっかしけこみやがって……」

門番「………」

伝令「許さん……」

門番「なあ……」

伝令「なんだ?」

門番「……兵士3さ色々ヤバいんじゃないか?」

伝令「……そうだな」

門番「これがバレたらどうなるんだろうな……」

伝令「……離婚……は確実だな」

門番「そうじゃなくてさ……城にいられないだろ」

伝令「どうだろうな……皆から袋叩きにあうのは目に見えてるが」

門番「………」

伝令「……ん?お前それ何よ?」

門番「これ?」ペラッ

伝令「女子騎士様?」

門番「そう……何時でも連絡してって通信符くれたよ……」

伝令「へぇ……」

門番「何だか気に入られちゃったのかな俺……」

伝令「………」ペラッ

門番「………」

伝令「なんだかな……何か必死だよな」

門番「あれだけ地位も名誉もあるのにそこまで相手が見付からないもんかね」

伝令「そうだよなぁ。金だって唸る程持ってそうだし」

門番「それに美人だし」

伝令「……だがあれだもんな」

門番「女子力(笑)だろ?あれが無ければ女賢者様みたいに人気出たかもしれないのにな……」

伝令「本当……あの帰還式典で全て台無しだもんな……」

門番「やめろよ……あれまだ夢に出てくるんだから……」

伝令「すまん……」

門番「………」

伝令「あーあ、兵士3の野郎今頃宜しくやってんのかなぁ……」

門番「宜しくって?」

伝令「……ん?わかんだろ?男と女がやる事なんか一つしか無いだろうが」

門番「そそそそそうだったね!あれしかないね!うん!ちょっと度忘れしてた!」

伝令「お前まさか……まだなのか?」

門番「………」

伝令「女子騎士様でいいから突っ込んでこいよ……」

門番「お前は快楽と引き換えに一生消えないトラウマを抱えて生きろって言うのか……」

女子騎士「お疲れちゃーん!」

兵士5「帰っていいですか……」

女子騎士「………」

兵士5「冗談ですよ!女子会初体験ですから掴みが大切かなと思いまして!」

女子騎士「やだぁ兵士5ちゃんそれ面白くないよ!」

兵士5 (真剣に帰って真剣に布団に入って真剣に横になりたいんだけど……)

女子騎士「はあ……今日の合コンさメンツが最悪だったね」

兵士5「……どの辺りがでしょうか?」

女子騎士「仮にも私は英雄だよ?あんな下っぱ連れて来るなんて……」

兵士5「………」

女子騎士「最低でも兵士長クラス以上な男子を揃えて欲しいものだわ」

兵士5 (それにしては結構ノリノリだったよね……)

女子騎士「何歳になっても幸せキラキラ女子心を持ってないといけないんだぞ☆」

兵士5「あの……」

女子騎士「なぁに?ああ!キラキラ女子心って言うのはね……」

兵士5「それはいいです……聞きたい事があるんですけど……」

女子騎士「うん?」

兵士5「怒らないで聞いてくださいね……女子騎士様は何か皆から避けられてるように感じるんですが……」

女子騎士「………」カチンッ……カチンッ……

兵士5「何か原因があるんですか?」

女子騎士「……知ってるんでしょ?」

兵士5「何をですか……?」

女子騎士「………」

兵士5「………」

女子騎士「避けられてる理由よ……」

兵士5「いいえ……知りません」

女子騎士「……貴女、お城に勤めてどれくらいになるの?」

兵士5「まだ一年ちょっとです。それまでは西の国にある村にいましたから」

女子騎士「そう……ならわからないか……」

兵士5「………」

女子騎士「聞きたい?……あんまりいい話じゃ無いけど」

兵士5「そうですね……」

女子騎士「えっとね……ハッピースピリチュアルモテカワマインドアドバイザー的に言うとね」

兵士5「普通でお願いします……」

伝令、門番「………」

兵士3「よう!朝っぱらからこんなとこで何やってんだ?」

伝令「死ねッ!」

門番「俺がどんなに努力しても!テメェはいつもその一つ上を行っちまうぅぅぅッ!」

兵士3「な、なんだよ……」

伝令「死ねッ!」

門番「あの世で俺に詫び続けろぉぉッ!オルステッドォォォッ!」

兵士3「オルステッドって誰だよ……」

伝令「門番落ち着け……」

門番「すまん……ついカっとして……」

伝令「……昨日はお楽しみでしたね。兵士3さん」

兵士3「………」

伝令「これは大問題だと俺は思うんですよ。ねぇ?兵士3さんッ!」

兵士3「………」

門番「本当だな!」

伝令「どう落とし前付けるか聞かせて貰えませんかね……兵士3さんんんッ!」

兵士3「別に何もしないが……」

伝令「……ほう」

兵士3「………」

伝令「なら……俺の本業の力を発揮するまでだな……」

兵士3「どうするんだ……」

伝令「奥さんに伝令するです!」

兵士3「や、やめてくれ!」

伝令「駄目だなッ!……もうこの国にお前の味方はいないと思った方がいい!」

門番「そうだそうだ!」

伝令「だがな……事と場合によっては言わないでやらんでも無い……」

門番「は?」

兵士3「……金か?」

伝令「察しがいいが……そんな物では無いな……」

兵士3「ならなんだ……」

伝令「今から三つ質問する。それに全て答えられたら生かしといてやる」

門番「お、おい伝令?」

伝令「いいから黙って聞いとけって!」

兵士3「……本当だな?」

伝令「ああ!本当さ」

兵士3「わかった……答えよう……」

伝令「一つ目……単刀直入に聞くが、女賢者様とやったな?」

兵士3「やってない……」

伝令「嘘つけコノ野郎ッ!」

兵士3「本当にやってないんだ!やってないんだ……」

伝令「そんなの信じられるかッ!……マジでしてないの?」

兵士3「ちょっと……訳があってなマジでやってない……」

伝令「訳?何だよそれ」

兵士3「長くなるがいいか……?」

伝令「いいけど」

門番「エロはあるのかッ!」

兵士3「ちょっとなら……」

門番「よし!ドンと来い!」

伝令 (門番……その童貞丸出しの発言やめろよ……)

兵士3「まぁ……いい雰囲気になってベットまで連れ込んだんだよ……」

伝令「早いな!話長くなるんじゃなかったのかよ!」

兵士3「……ここから長くなるんだ」

伝令「そこまで行ったら長くなりようが無いだろ……」

兵士3「………」

門番「そんでそんで!?」

兵士3「あ、ああ……それでな女賢者様は耳まで真っ赤にして目を瞑った訳よ」

門番「…………」ゴクリッ

兵士3「で、キスするじゃん。もう力一杯俺の服を掴んでな女賢者様必死なんだよ」

門番「………」

兵士3「段々力が抜けてきて……息遣いも荒くなっきて……」

門番「ヤック……デカルチャ……」

兵士3「ああ女賢者様可愛いなぁってな……ここで妻で培ってきた性技の数々を披露しちゃうじゃん」

門番「………」

兵士3「もう目がトローンとしてな」

門番「オッパイまだ?」

兵士3「順番があるだろ!聞けよ!」

門番「早くしろよ!」

兵士3「……問題のオッパイだが、こう俺の手から溢れる感じでな。お椀型で乳首がツンと上向きのいいオッパイだったな」

門番「そんで色は!」

兵士3「ピンク……綺麗だった……」

門番「うおおおおッ!」

兵士3「そこまで来たら……後は下なんだが、女賢者様が恥ずかしがってな灯りを消してくれって言うんだよ」

門番「可愛いな可愛いな!」

伝令「あのさ……何でそこまで説明するんだ?」

門番「必要だろッ!」

伝令「お前は黙ってろ!」

兵士3「………」

伝令「もしかしてやらなかった理由は女賢者様の身体に問題があったからなのか?」

兵士3「……そうだな」

門番「オッパイ三つ有ったとか?」

兵士3「無えよ!」

伝令「………」

兵士3「やめとくか?」

門番「えええぇぇぇえ!それは無いよ!」

伝令「続けてくれ……」

兵士3「わかった……」

門番「二人共無視はやめろよ……」

兵士3「でだ、女賢者様はこう言う事初めてだったんだろうな暗くてもわかるくらいフルフル震えててな」

門番「何で初めてってわかるんだよ!」

兵士3「……説明いるか?」

伝令「いい……」

兵士3「そうか……それで優しく優しく……服を脱がした訳なんだが……」

門番「………」

兵士3「下着に手をかけたら……付いてたんだよ……」

伝令「脱がさないであれこれやってたんならパンツに染みぐらい付くだろ」

門番「パンツって言うなッ!パンティだッ!この業界なめてんのかお前ッ!」

伝令「さっきからうるせえんだよクソ童貞野郎がッ!黙ってろッ!」

門番「………」バタッ……

兵士3「……門番大丈夫か?」

門番「話し掛けないでくれ……」

伝令「それで?そこから問題なんてあるのか?」

兵士3「だから……付いてたんだ……」

伝令「染みの話はいいから」

兵士3「染みじゃ無くて!……付いてたんだよ……」

伝令「何が付いてたんだ?」

兵士3「……男根が」

伝令「………」

門番「男根ん?おいおいどこの国の隠語だよッ!俺、そんなマニアックじゃねえからわかんないよッ!」

兵士3「門番……この国の隠語だ。それと意味もそのまま……」

門番「……これ?」

兵士3「それ……」

門番「………」

兵士3「………」

伝令、門番「何ぃぃぃぃいッ!!!」

兵士3「馬鹿!声がデカイ!」

伝令「女賢者様は男だったって言うのか!」

門番「……マジかよ」

兵士3「それがな……男でも無いみたいなんだ……」

伝令「はぁ?付いてたんなら男だろ?」

兵士3「なんて言うかな……両性具有だった……」

伝令「両方付いてるって事か?」

兵士3「そう……確認したから間違いない」

伝令「………」

門番「フタナリかよッ!ち

伝令「門番よ……やめとけよ?」

門番「………」

兵士3「………」

伝令「それでお前どうしたんだ?」

兵士3「灯りを点けて確認してな……」

伝令「ああ……」

兵士3「……女子騎士様の相手してイライラが溜まってたんだろうな」

伝令「……?」

兵士3「それ見た瞬間、凄い頭に来て……思いっきりぶん殴っちまった……」

伝令「お前……顔を殴ったのか……」

兵士3「いや……玉を……」

伝令「………」

門番「おう……」

兵士3「口から泡吹いてな……怖くなったから逃げ出したんだ……」

伝令「………」

兵士3「………」

伝令「お前よく城へ出て来れたな……」

兵士3「出て来ない訳いかないだろ……」

伝令「死んでも骨は拾わないからな?」

兵士3「やめろよ……」

門番「女賢者様の得意魔法って炎系だったよな……」

伝令「じゃあ骨は残らんか……」

兵士3「本当にやめろよ……」

女賢者「………」

伝令、門番「ッ!」

兵士3「どうした?」

門番「うしろ……」

兵士3「がなぁぐあッ!おおおおはようございます!女賢者様ッ!」

女賢者「……お話があります。宜しいでしょうか?」

兵士3「………」ガクガク……

女賢者「宜しいですね?」

兵士3「ふぁい!」

女賢者「では……ここではあれですのであちらに……」

兵士3「………」

伝令、門番「………」

伝令「死んだな……」

門番「死んだな……」

伝令「長いようで短い付き合いだったな……」

門番「最後が焼かれて死ぬなんて思わなかったろうに……」

伝令「奥さんには……立派な最後でしたって言っとけばいいか……」

門番「浮気してチンコ殴って死にましたなんて言え無いもんな……」

女賢者「………」

兵士3「………」ガクガク……

女賢者「昨日の……誰かにお話になりましたか?」

兵士3「い、いえッ!誰れにも話してないです!」

女賢者「あのお二人にも……?」

兵士3「……………………勿論」

女賢者「そうですか……」

兵士3「………」

女賢者「………」

兵士3 (ああああッ!)

女賢者「何故……あの後帰られてしまわれたのですか……」

兵士3「それは……洗濯物が溜まっていたので!」

女賢者「……洗濯物?」

兵士3 (な、何言ってんだ俺は!)

女賢者「………」

兵士3「ああああわ……」ガクガク……

女賢者「宜しければなのですが
……」

兵士3「申し訳ありませんでしたあッ!」

女賢者「はい?」

兵士3「あのような!あのような事をぉぉッ!」

女賢者「………」

兵士3「悪気は無かったんです!ついカっとなってしまってこの拳に力が!」

女賢者「……はい、その拳でしたね」

兵士3「グシャっと……ああああッ!本当に申し訳

女賢者「とても素敵でした……」

兵士3「ありませんでした……?」

女賢者「あのような快楽がこの世にあるなんて……私知りませんでした……」

兵士3「………」

女賢者「こんな事を言うのもお恥ずかしい事なのですが……魔法の理は知っていても……」

兵士3「………」

女賢者「この身体がうち震える程の快楽は知りませんでした……」

兵士3「………」

女賢者「兵士3様が帰られた後……その……えっと……」

兵士3「………」

女賢者「絶頂……を……ああ私なんて言葉を……」

兵士3「………」

女賢者「………」モジモジ……

兵士3「………」

女賢者「思い出しただけで胸がトキメイてしまって……ぁ」

兵士3「あわわわ……」

女賢者「もう一度あの夜と同じ悦楽の時間を過ごしたいんです……」

兵士3「あばばば……」

女賢者「お願いです!また……私のを兵士3様の逞しいその拳でッ!」

兵士3 (変態だッ!いや……大変だッ!大変な事に……)

女賢者「……駄目しょうか?はぁ……ンァ……」

兵士3「おおおお女賢者様?私には妻も子もいるのでぇぇッ!」

女賢者「それでも……構いません……」

兵士3 (ぇぇぇぇ……)

女賢者「例え遊びだと言われても……この忘れられない蜜の味を知ってしまったら……」

兵士3「………」

女賢者「お願いですから……」

兵士3 (ギヤァァァァア……)

兵士5「おはようございます……?」

兵士3「グワァァァ……」ガシガシッ!

兵士5「ど、どうしたんですか?机に頭打ち付けて……」

兵士3「うわぁぁ……とてもマズイ事になったよぉぉッ!」

兵士5「………」

兵士3「玉遊びなんて俺には無理だぁあ……ああ……ああ……」

兵士5「兵士3さんッ!どうしたんですか!?」

兵士3「……兵士5……」

兵士5「いるのわかっているなら返事してください……」

兵士3「お前……玉遊びは得意か?」

兵士5「いきなり何ですか……どちらかと言われれば得意ですけど……」

兵士3「なら……ボールは友達だな?」

兵士5「別に友達では無いです……」

兵士3「今度お前に玉遊びの命を与える……いいな?」

兵士5「意味がわかりません……何ですかそれは……」

兵士3「いいから……こう玉を叩いて遊ぶだけだから……」

兵士5「はぁ?……やれと言われればやりますけど……」

兵士3「よし……健闘を祈る」

兵士5「???」

兵士3「何か用なのか?」

兵士5「あのですね……女子騎士様が皆から避けられてる理由を教えて貰いたいんですが……」

兵士3「………」

兵士5「……?」

兵士3「そんな事知ってどうする?」

兵士5「どうもしませんが……女子騎士様に聞いても今一要領が掴めなくて……」

兵士3「聞いたんならわかるだろが……ってお前よく無事でいられたな……」

兵士5「要領が掴めなくてって言ったじゃないですか。それに……女子騎士様はそれ程危険な人では……」

兵士3「………」

兵士5「………」

兵士3「そっか……お前あれ見てないんだな……」

兵士5「あれとは?」

兵士3「ん……帰還式典での出来事だな」

兵士5「何かあったんですか?」

兵士3「そうだ……」

兵士5「……教えて貰えませんか?」

兵士3「俺が見た事聞いた事しか教えてられんが……いいか?深いところまでは知らないから言えないが」

兵士5「構いません」

兵士3「まぁ……あの調子は変わらずだったな」

兵士5「………」

兵士3「半分以上何言ってるかわかんなかったが英雄の演説だからな皆聞かないわけにはいかなかったんだ」

兵士5「皆と言うと……お城のですか?」

兵士3「それだけじゃ無い、城下の市民とかもだぞ。近隣の国の人々もいたと思う」

兵士5「………」

兵士3「なんたって魔王倒しての帰還だからな」

兵士5「へぇ……」

兵士3「お前、勇者がいたのは知ってるよな?」

兵士5「まぁそれは……有名ですからね。確かもう死んじゃったんですよね」

兵士3「そう……死んだ。何で死んだかはどうだ?」

兵士5「知らないです……」

兵士3「そうか……。話を戻すが」

兵士5「ええ!なんで勇者が死んだのか教えてくれないんですか!」

兵士3「……ここで勇者の話が出たんだから察しがつくだろ」

兵士5「まさか……女子騎士様が……?」

兵士3「悪く言うとそうだな。……真相は知らんが」

兵士5「………」

兵士3「女子騎士様の演説が始まってしばらくした時にだな……」

兵士5「………」ゴクリッ……

兵士3「突然後ろにいた勇者が発狂してな女子騎士様に襲いかかったんだ」

兵士5「………」

兵士3「それを女子騎士様が……バッサリと返り討ちにしたのさ」

兵士5「………」

兵士3「こうな……縦に真っ二つに……」

兵士5「………」

兵士3「それと……」

兵士5「まだあるんですか……」

兵士3「あるんだ……勇者と恋仲と噂されていた神官様って方がいたんだが……」

兵士5「その方も……バッサリと?」

兵士3「勇者が目の前で真っ二つになった姿を見てな……女子騎士様に……」

兵士5「………」

兵士3「それをだ……帰還式典に来ていた皆の目の前でやったんだから避けられるよな……」

兵士5「女子騎士様は……その事に対して罪に問われなかったのですか?」

兵士3「相手から襲いかかってきたからな……もしかしたらそれだけじゃ無いかもしれないが……」

兵士5「………」

兵士3「俺が言えるのはこれぐらいだ」

兵士5「はい……ありがとうございました……」

兵士3「………」

兵士5「ひとついいですか?」

兵士3「なんだ?」

兵士5「兵士3さんは……私を女子騎士様のお付きにして心は痛まないんですか……」

兵士3「……痛まない!」

兵士5「貴方はなんて人ですか!」

兵士3「いいじゃないか!うまくやっているんだから!」

兵士5「そう言う問題じゃありません!」

兵士3「………」

兵士5「………」

兵士3「そうだ……兵士5よ」

兵士5「………」プイッ!

兵士3「……そのままでいいから聞け。もし事の真相が知りたいのなら調度いい方がいるがどうする?」

兵士5「………」

兵士3「うん?どうだ?」

兵士5「……その調度いい方って誰なんですか?」

兵士3「お前がこれから一緒に玉遊びをする相手だ!」

兵士5「結局会わなければいけない相手じゃないですか……」

兵士3「………」

兵士5「……?」

兵士3「聞こうが聞くまいがお前の自由だ。これ持って行ってこい」

兵士5「手紙ですか」

兵士3「それを必ず見せろ!いいな!わかったな!」

兵士5「わかりました……」

兵士3「………」

兵士3「また……やってしまった……」

兵士3「自分が助かりたいからと……他人を身代わりに……」

兵士3「すまん兵士5……」

兵士3「死ぬのが怖いんだ……死んでしまったら残された者をどうやって……」

兵士3「最低だ俺は……ぐうぅっ……」

兵士3「………」

カチャッ

門番「兵士3の遺品ってここか?」

伝令「兵士長室って書いてあるからそうだろ……」

兵士3「………」

門番「………」

伝令「………」

門番「デタァァァァアッ!あがが……」ヘタ……

伝令「よ、よう……死んでるってどどどんな感じだ……ぁぁ……」

兵士3「………」

門番「エロイムエッサイム!エロイムエッサイム!」

伝令「アホかッ!悪魔呼んでどうするッ!」

門番「ぁぁああ……連れてかれちまう……」

伝令「お前はもう死んでるんだッ!未練があるだろうが死んでる事に気付けぇッ!」ガクガク……

兵士3「……勝手に人を殺すな」

門番「そ、そうやって油断させて!」

兵士3「するか……どうせ女賢者様に殺されたと思ったんだろうが無事だったから」

伝令「………」

門番「ど、どうやって!あれじゃ詰みだったろお前!」

兵士3「言わん……」

伝令「………」

門番「……本当にまだ死んでないみたいだな」

兵士3「代わりに大変な事になってしまったがな……」

門番「大変な事って?」

兵士3「言えん……」

門番「なんだよそれ……」

伝令「門番……」

門番「なんだ?」

伝令「騙されるな!俺は知っているんだ……女賢者様は死者を操る魔法も使えるってな!」

門番「なッ!」

兵士3「馬鹿か……」

伝令「なるほどな……貴様は死者の仲間を増やすためにここで待ち伏せをッ!」

兵士3「あのな……仮にそうだとしてもお前らみたいな下っぱ仲間にしてなんになるんだ……」

門番「それは酷いだろ……」

兵士3「童貞にヤリチンが仲間なんて逆に恥ずかしいわ!」

門番「……え!?」

伝令「どうやら……本当に生きてるみたいだな」

兵士3「……まあな」

伝令「どうやって……あれを切り抜けたんだ……」

兵士3「言えんと言っただろ……」

伝令「………」

兵士3「お前なら流れ的にどうなってるかわかるんじゃないか?」

伝令「女賢者様は件の出来事を不問にした……なんて事は無いな。なんたってこれでもかってくらいに辱しめを受けたんだからな」

兵士3「………」

伝令「それでお前が生きてるんだから……ま、まさか?」

兵士3「………」

伝令「………」

門番「えええ!何だよ教えろよ!」

伝令「どうするんだ……恐らくさっきの女賢者様の話ってそれだったんだろ?」

兵士3「俺はどうもしない……」

伝令「はぁ?またしてくれって来たんだろ?」

兵士3「兵士5に……任した」

伝令「なんて奴だお前……」

兵士3「仕方無かったんだ!俺に出来る訳が無い!」

伝令「それでもだな……やっていい事と悪い事があるだろッ!」

兵士3「わかっているッ!そんな事はわかってるんだ……」

伝令「………」

兵士3「それにあいつ……玉遊びは得意だそうだ……」

伝令「兵士5ちゃん絶対男知らないだろ……いきなりそんなヘビーな事やらせて……」

兵士3「男の世界で生きて行くんだ……それぐらい経験して……」

伝令「馬鹿かお前ッ!……俺は知らないぞ……兵士5ちゃんが歪んじゃっても」

門番「君達……そろそろ説明してくれるとありがたいんだが……」

伝令「門番……簡単に言うぞ?」

門番「おう!……エロはあるな?」

伝令「エロしかねえよ……」

門番「今日のおかずは決まったぜ!ドンと来いッ!」

伝令「おかずになればいいが……」

門番「お母さん早くして!」

兵士3「………」

伝令「女賢者様覚醒、兵士5ちゃん闇の世界に引き摺りこまれそうになってる」

門番「全然わかんねえよ!いくら俺でもそれじゃぬけねえよ!」

伝令「……困ったな。これ程理解力が無いなんて」

兵士3「そんなん俺でもんわからんぞ……」

伝令「あああ!もう!兵士5ちゃんは女賢者様の玉を殴りに行ったんだ!」

門番「なんで?」

伝令「こいつに命令されて!」

門番「酷い奴だなお前……」

兵士3「………」

門番「ん……」

伝令「……なんだ?」

門番「ありだなと……」

兵士3、伝令「………」

門番「お前英雄が年下の!しかも下っぱ兵士に陵辱されるんだぜ!」

兵士3、伝令「………」

門番「かたやフタナリ!かたや恐らく処女!」

兵士3、伝令「………」

門番「兵士5ちゃんがな!『ふふ……こんなに前を膨らませて何を期待なされているんですか女賢者様』ってな!」

兵士3「………」

門番「で、女賢者様は!『あぁ……それは……』ってな!」

門番「『それは?……女の体なのにこんな汚らわしい物が付いてて……しかもこうされると……(ギュゥゥ)』」

門番「『んあぁぁ!……はぁ……そんな強く握……あっ……られたら私……』」

門番「『られたら何ですか?はははっそうな切なそうな顔して女賢者様は本当にはしたないですね!』」

伝令「……もういいか?」

門番「まだだ!」

伝令「あのな……そんな事なる訳無いだろ……」

門番「なるって!間違いないって!」

伝令「夢見がち過ぎだ……」

兵士3「童貞拗らせるとこうなるんだな……」

女子騎士「………」

兵士3、伝令、門番「ッ!」

兵士3「なななな何か御用でしょうか?」

女子騎士「……兵士5ちゃんいる?」

兵士3「今は別の任務に着いていていませんが!」

女子騎士「そう……じゃあ貴方でいいわ。ちょっと来て」

兵士3「なななな何故でしょう!私には妻も子も!」

女子騎士「はぁ?そんなの関係無いから来て」

伝令「……今度こそ死んだな」

門番「……今度こそ死んだな」

伝令「保身に走った野郎の最後としては……まぁいい方だろ……」

門番「『あああ……言わないでください……』」

伝令「次、それやったらぶん殴るからな……」

門番「わかった……」

伝令「兵士5ちゃん心配だな。お前が言ったみたく本当にそうならなきゃいいが……」

門番「やっぱ可能性があったんじゃないか!」

伝令「………」

門番「最高だな……」

伝令「よく考えてみろよ。兵士3が死んだら……今度は兵士5ちゃんが兵士長になるんだぞ?」

門番「……?」

伝令「もし兵士5ちゃんが変な性癖に目覚めてみろ……この国の兵士全員玉無くなるぞ」

門番「………」

兵士5「ここかな……女賢者様と玉遊びなんて意味がわからないよ……」

兵士5「やっぱボールが友達系なのかな……そんな熱血してるような人に見えなかったけど……」

兵士5「………」コンコンッ

……「開いておりますのでどうぞ……」

カチャ

兵士5「失礼いたします!」

女賢者「……え?……どのような御用でしょうか?」

兵士5「……?兵士3さんから言われて来たのですが……」

女賢者「………」

兵士5「これを……」

女賢者「……これは?」

兵士5「兵士3さんからです。絶対に渡すよう言われていましたので」

女賢者「………」ガサガサ

兵士5「………」

女賢者「まあ……」

兵士5「……?」

女賢者「なんて事でしょう……貴女の方が得意なのですか……」

兵士5「何がでしょう?」

女賢者「ふふ……さぁ!こちらにお掛けになられて。今、お茶の用意を致しますから」

兵士5「は、はぁ?」

女賢者「そう……貴女の方が……。その細い指で……」

兵士5「……???」

女賢者「お砂糖はおいくつ?」

兵士5「ひとつお願いします……」

女賢者「はい……」

兵士5 (なんで顔を赤くするんだろ……)

女賢者「あの……その……経験はいか程なのかしら?」

兵士5 (玉遊びの事かな?)

女賢者「………」

兵士5「蹴ったりとか手で叩いたりとか色々やった事がありますよ」

女賢者「け、蹴った……なるほど……」

兵士5「叩く時はこう手をグーにして力が入るように!」

女賢者「………」ゴクッ

兵士5「後は握る時はこうですね!こうやって握ると滑らないでグリンッてなるんですよ!」

女賢者「……ぁぁ」

兵士5「道具使って打ったりも得意です!」

女賢者「まだお若そうなのに……経験豊富なのですね……」

兵士5「まぁ子供の時からしてましたから」

女賢者「ッ!」

兵士5「そこら辺の男の子より上手でしたよ」

女賢者「女の子なのに……?」

兵士5「ええ!泣くまでやめなかった時とかありますもん!」

女賢者「凄い……ですね……」モジモジ

兵士5「女賢者様はどれくらい何ですか?」

女賢者「私は……昨日初めて経験致しました……」

兵士5「昨日?……それまでした事無かったんですか?」

女賢者「お恥ずかしながら……」

兵士5「そうなんですか……楽しかったですか?」

女賢者「とても素敵な体験でした……」

兵士5 (今まで魔王の事で遊んだ事無かったのかな……)

女賢者「………」

兵士5「じゃあどうします?軽く蹴ったりしますか?」

女賢者「………」

兵士5「それとも道具使って打ちます?」

女賢者「お、お任せ致します……」

兵士5「そうですか……場所はどこで?」

女賢者「……ここで」

兵士5「ここですか?ここだと飛んでった時に何かに当たったら困りますよ……」

女賢者 (飛んでったッ!な、何が飛ぶのでしょう……)

兵士5「もう少し広い場所でやりませんか?」

女賢者「いえ……あの……人に見られるのはちょっと……」

兵士5「そうですか?そんなに恥ずかしがらなくても……」

女賢者「………」

兵士5「そうだ!今度、この前のメンツでやりましょうか!」

女賢者「え?そんな……」

兵士5「男どもをヒィヒィ言わしちゃいましょう!」

女賢者「………」

兵士5「ついでに女賢者様もヒィヒィ言わしちゃいますよ!なんて!」

女賢者 (あああ……なんて事しょう!私は本当にこのまま堕ちて行っても……)

兵士5「……どうしました?」

女賢者 (この屈託の無い笑顔の裏に……甘美な誘惑を放つ魔性の牙を持っているなんて……)

兵士5「……?」

女賢者 (こんな事なら女子騎士さんの言う通りにもっと女子力を上げておくべきでした……)

女賢者 (今ならまだ引き返す……いえこれは私が望んだ冥府魔道へと続く道なのです……)

兵士5「女賢者様ぁ?」

女賢者 (覚悟は……出来ました……)

兵士5 (あ、覚悟した顔だ。……なんで?)

女賢者「……参りましょう」

兵士5「はい……?」

女賢者「こちらです」

兵士5「は、はい!っうわっと!」ガタッ!

女賢者「?」

兵士5「女賢者様どいてぇ!」

女賢者「え?」

グシャ……

女賢者「ギャァ………」バタッ……

兵士5「はわわ!膝が思いっきり女賢者様のお腹に当たっちゃったよ……」

女賢者「………」ぐでぇ……

兵士5「お、女賢者様!女賢者様ぁッ!」

女賢者「……ふぁい」

兵士5「申し訳ありませんでした!私が転んで!」

女賢者「いきなり……しゅごかったですぅ……んぁ……」ビクッ

兵士5「しっかりしてくださいよ!」

女賢者「あしょこがジンジンと……こんなの初め

兵士5「あそこってここですか!?」グキュッ!

女賢者「ヒギィィッ!しょんな強く握ったらまたぁぁぁッ!」ビクンッビクッ

兵士5「……何ですかこの硬いの?」

女賢者「ぁぁ……もう許して……ん……ください……」

兵士5「………」

女賢者「それ以上されたら……私壊れて……」

兵士5「………」ペラッ……

女賢者「はぁ……んぅ……」

兵士5「………」

女賢者「ぁぁ……」

兵士5「イヤァァァァァァアッ!!!」

ボグンッ!グシャンッ!

女賢者「」

兵士5「ななななな何なんですか!」

伝令「なぁ」

門番「………」

伝令「なぁって」

門番「お前は仕事しろよ!邪魔なんだよ!」

伝令「魔王倒しちゃったし暇なんだよ……」

門番「……だから?」

伝令「冷てえ事言うなよ……色々情報持って来てやってるじゃん」

門番「それで俺に有益になる情報がひとつも無いのはどうしてだ」

伝令「ええ!昨日の合コンとかあるだろ!」

門番「あれが俺に有益な情報なのかよ……」

伝令「上手くやれば童貞卒業出来ただろうに!」

門番「どうやっても出来ねえよ!……あれ?」

伝令「あ?」

兵士3「………」

伝令「なんだ……お前生きてたのか」

門番「悪運の強い奴め……」

兵士3「………」

伝令「……どうした?そんな真剣な顔して」

門番「浮気バレた?」

兵士3「悪いが……今はお前らの冗談に付き合う気分じゃ無い……」

伝令「何かあったのか?」

門番「家追い出された?」

兵士3「………」

タタタッ……

伝令「ちょっと待て……って行っちまった……」

門番「子供にパパ嫌いって言われたんだな……」

伝令「そう言う雰囲気じゃ無かったぞあれ……」

兵士3「………」

兵士5「どどどどう言う事ですかぁッ!」

兵士3「………」

兵士5「つつい付いて……ましたけどッ!」

兵士3「………」

兵士5「初め……うわぁぁもう見ちゃいましたッ!」

兵士3「そうか……」

兵士5「……どうかしたんですか?」

兵士3「あのな……。その前にドアを開けてくれ」

兵士5「はい?」

カチャ

伝令、門番「やあ……」

兵士5「何をやってるんですか……」

兵士3「出て行ってくれないか?大事な話なんだ」

伝令「……嫌だな」

兵士3「………」

伝令「お前がまた自分の保身の為に兵士5ちゃんをどうこうしようとするとこを見過ごせるかよ」

兵士3「今回はそんなんじゃ無い」

伝令「どうだか……」

門番「あんな格好いい事言ってるけど女の子を遊んでは捨て遊んでは捨てなんてしてるんだぜ」

兵士5「えぇ……嘘ぉ最低……」

伝令「………」

兵士3「どうしても部屋から出ていかないか?」

伝令「そうだな」

兵士3「わかった……」

伝令「………」

兵士3「なら……お前らはこの部屋にはいない。話も聴こえていない」

伝令「………」

兵士3「この部屋にいるのは俺と兵士5だけ……いいな?」

伝令「………」コクッ

兵士3「兵士5」

兵士5「はい!」

兵士3「今日……この時、お前を除隊させる」

兵士5「………」

伝令「何でだよッ!」

兵士3「わかったな?」

兵士5「………」

兵士3「わかったのかと聞いている」

兵士5「………」

伝令「おい!理由を言え!」

兵士3「出て行くか?」

伝令「くっ……」

兵士5「何故なんですか……私結構頑張ってたと思うんですけど……」

兵士3「そうだな……お前は頑張った」

兵士5「なら……いきなりそんな事言われても困るじゃ無いですか!」

兵士3「………」

兵士5「酷いですよ……田舎から出てきて兵士になったのに……」

兵士3「………」

兵士5「理由も解らずクビだなんて……」

兵士3「それは大丈夫だ。お前には次の職が決まっている」

兵士5「……は?」

兵士3「兵士は今日まで、明日からは新しい職に就く事になっているんだ」

兵士5「………」

門番「その職は俺らより上になるのか?下になるのか?……って外で叫んでる奴がいるな」

兵士3「ふふ……上だ」

兵士5「……騎士団ですか?」

兵士3「上だ……」

兵士5「えぇ!お、王妃?」

兵士3「なんでそこまで上がるんだ……下だ下!」

兵士5「わかりませんよ……」

兵士3「はぁ……お前は明日から勇者だ」

兵士5「へぇ!そんな役職あるんですね!」

兵士3「………」

兵士5「………」

伝令、門番「………」

兵士5、伝令、門番「な、なんだってぇぇぇぇえッ!!!」

兵士5「冗談言わないでください!」

兵士3「冗談じゃ無い」

伝令「どう言う経緯でそうなるんだよ!」

門番「服装は勇者らしくミニスカでtバックになるのか!」

兵士3「……もういいか。明日になったらわかる事だしな……」

兵士5「tバックは嫌です!」

伝令「勇者らしくだから仕方無いじゃないか!」

門番「いっそパンティを穿かないって選択肢もあるぞ!」

兵士3「………」

兵士5「い、嫌です!そんなんじゃ勇者になりたくありません!」

伝令、門番「勿体無い……」

兵士3「……もういいか?」

兵士5「え?何の話でしたっけ……」

門番「もうパンティは穿かないって話だろ!」

伝令「そうだ!パンツのゴムの締め付けは健康に良く無いって言うから!」

門番「パンツじゃ無い!パンティだろッ!」

兵士5「ふざけないでください!」

門番「ふざけてなんていない!現に俺は穿いてない!」

伝令、兵士5「穿けッ!」

兵士3「いい加減にしないか!門番……お前は出て行け!」

門番「えええ!何でだよ!」

兵士3「話を脱線させるな!」

門番「俺……話を脱線させた?」

伝令「させたな……パンツ穿け!」

兵士5「させましたね……パンツ穿いてください!」

門番「すまん……パンツ穿いてくる……」

カチャ……

兵士3「……ったく」

伝令「野郎の下着の話なんかこれっぽっちも嬉しくねえ……」

兵士5「本当ですね!」

伝令「そうだ……兵士5ちゃんは今日どんな下着なの?」

兵士5「今日ですか?今日はですね白の綿で青い縞……」

伝令「へぇ……」

兵士5「………」

兵士3「兵士5よ、抜刀許可はいるか?」

兵士5「お願いします……」

伝令「悪かったから……やめてくれ……」

兵士5「……あの、何で私が勇者なんですか?」

兵士3「さあ?」

兵士5「やめる事も出来るんですよね?いきなり勇者だなんて言われても困りますし……」

兵士3「それは明日からお前の上司になる方に聞けばいい」

兵士3「………」

伝令「兵士5ちゃんが勇者ねぇ……」

兵士3「そうだな……」

伝令「本当はお前がなる予定だったが兵士5ちゃんにって……訳じゃ無いよな?」

兵士3「違うな」

伝令「そっか……。兵士5ちゃんの上司になる奴って誰だ?」

兵士3「この城で勇者と言う者に対して関係が深い方なんてそうはいないだろ?……そう言う事だ」

伝令「ふぅん……女子騎士様か」

兵士3「………」

伝令「……お前、本当はかなりの所まで知ってるんだろ?」

兵士3「まあな……アイツには俺の口からじゃなく女子騎士様から聞いた方がいいと思ってな」

伝令「なんで?」

兵士3「その方が色々と諦めが付くだろ」

伝令「酷い野郎だなお前は……」

門番「パンツ穿きに行っただけなのに仕事サボるなってなんだよ!」

兵士3「……それはここにいるから怒られたんじゃ無いのか」

伝令「なぁ門番」

門番「なに?」

伝令「兵士5ちゃんのパンティ……白と青の縞柄だってよ」

門番「ほう、やるな!電子の歌の女王と同じか……ってなんで知ってんだ?」

兵士3「ああそれは

伝令「それはだな!今日で兵士も終わりだからと……抱いてくださいって来たんだ……」

門番「………」

伝令「異性の兵士が他の職に移動になる時なんかそう言う通例があるみたいだぞ」

兵士3「………」

門番「………」

伝令「いやぁ見せたかったなぁ!」

門番「………」

伝令「あの恥ずかしがってる兵士5ちゃんの顔!オッパイ!」

門番「………」

伝令「下の毛なんか薄くてな!」

兵士3「………」

伝令「やっぱ若いだけあって抱き心地最高だったぞ!……あれ?」

兵士3「………」

伝令「門番は?」

兵士3「鬼の形相で部屋から出てった……」

伝令「………」

兵士3「俺は知らんぞ……自分で何とかしろよ……」

伝令「………」

女子騎士「なぁに?」

兵士5「なんで私が勇者とか……どう言う事なんでしょうか……」

女子騎士「その言葉の通りだけど」

兵士5「無理ですよ……女ですし女子騎士様みたく強くないですし……」

女子騎士「………」

兵士5「それに……魔王なんていないんですから勇者なんて必要無いじゃないですか……」

女子騎士「ふぅん。言いたい事はそれだけかな?」

兵士5「それでも勇者が必要なら私でなくても……」

女子騎士「私は兵士5ちゃんがいいけど」

兵士5「女子騎士様がおやりになられたらいいじゃないですか……」

女子騎士「私は駄目よ。汚れ役だからね」

兵士5「………」

女子騎士「クールビューティーな勇者女子になっちゃえばいいんだぞ☆」

兵士5「………」イラッ……

女子騎士「ほら!婚活にも有利になるし!」

兵士5「なんで……私なんですか……」

女子騎士「聞きたい?本当に聞きたい?」

兵士5「はい……」

女子騎士「どーしよっかなぁ!」

兵士5「……帰ります」

女子騎士「ウソウソ!教えてあげるから!」

兵士5「………」

女子騎士「えっとねぇ……」

兵士5「………」

女子騎士「若くて私の身近にいて若くて髪型が勇者っぽくて若くて可愛いから!」

兵士5「………」

女子騎士「本当若くて……若くて……若くて……にく……」カチンッ……カチンッ……

兵士5「………」

女子騎士「こんな感じ」

兵士5「……それだけ?」

女子騎士「それだけ」

兵士5「ふざけないでください!そんな事で勇者になんて!」

女子騎士「ふざけてないよ?」

兵士5「探せば周りにもっと相応しい人とかいるじゃないですか!」

女子騎士「やだぁめんどくさぁい」

兵士5「ああああもうッ!」

女子騎士「それに!魔王の残党みたいなのが西の国に攻めいってるんだって!」

兵士5「……え?」

女子騎士「今はこの国の兵士じゃない?それだと簡単に他国へ行けなくなっちゃうぅ」

兵士5「………」

女子騎士「でもぉでもぉ!勇者ならどお?」

兵士5「助けに……行けますね……」

女子騎士「そう!勇者って便利ぃ!」

兵士5「………」

女子騎士「ね?だから……」

兵士5「ひぐっ……うぅ女子騎士ざまぁ!」

女子騎士「うん……」

兵士5「ありがどうございまずぅぅ……グスッ……」

女子騎士「……勇者、やってくれるよね?」

兵士5「ふぁいぁ……あぁう……」

女子騎士「………」

兵士5「ひっく……」

女子騎士「落ち着いた?」

兵士5「はい……」

女子騎士「まぁ同じ女子会の仲間だし若い……今も若いけど、その頃の私に似てるし」

兵士5「似て……る?」

女子騎士「そう!兵士5ちゃんも将来こうなるのよ!嬉しいよねぇ!」

兵士5「…………そうですね」

女子騎士「ちょっと待ってね」

兵士5「はい?」

女子騎士「………」

兵士5「……?」

女子騎士「ハァァァアアアッ!!!」チャキンッ!

ズダーンッ!

兵士5「なな何を!なんでドアを剣で突き刺して……」

女子騎士「………」

キィィ……

門番「あががが……」

兵士5「………」

女子騎士「チッ……もう少しで顔面削げたのに……」

兵士5「またなにやってるんですか……」

門番「おおお俺の番がまだだから!」

兵士5「番って?」

門番「……あ、あれだよ。ほら伝令達にもやらせた……」

兵士5「なんの事ですか?」

門番「エッチな事……キャッ言っちゃった!」

兵士5「そんな事させて無いです……」

門番「……は?」

兵士5「………」

門番「伝令が兵士の間の通例だって言ってたよ!?」

兵士5「そんなの聞いた事無いですよ……」

門番「なんてこったい……」

女子騎士「知り合い?」

兵士5「門番さんですよ?昨日一緒に話してたじゃないですか」

女子騎士「……居たっけ?」

兵士5「いましたよ……」

女子騎士「こうねビビビッってこない男の子は印象に残らなくて……」

兵士5「そうなんですか……門番さん大丈夫ですか?ほら立ってください」

門番「………」

兵士5「門番さん?」

門番「いや……腰抜けて……」

兵士5「はぁ……」

門番 (伝令の野郎……この恨みはらさでおくべきか……)

女子騎士「取り合えず兵士5ちゃんは明日から勇者ね。色々とこっちでやっておくから」

兵士5「はい……。あの、私が勇者になって反対とかされないんでしょうか……」

女子騎士「その辺は上手くやっておくから」

兵士5 (上手くって……何やるか聞きたいけど怖いなぁ……)

女子騎士「後、宿舎からこの部屋に移って来といてね」

兵士5「ええ……私は宿舎で構いませんが……」

女子騎士「駄目。勇者になるんだし!若さをす……ゲホッゴホンッ!」

兵士5「……す?」

女子騎士「………」

兵士5「すって……なんですか……」

女子騎士「何でも無いよ。本当何でも無いから……そそそうだ!そこの貴方も一緒に来なさい!」

門番「はへ?俺ですか?」

女子騎士「そうよ!」

門番「一緒にって……どこへ?」

女子騎士「西の国へ魔王の残党狩りへ」

門番「……嫌です」

シャッ……ドスッ!

女子騎士「一緒に行くの……わかった?」

門番「ひいぃぃ!わ、わかりました!」

女子騎士「よし!」

兵士5 (ぇぇぇぇ……)

女子騎士「貴方は今どの担当なの?」

門番「門番ですが……」

女子騎士「そう。じゃあ貴方も職変えなきゃね。そのままだと勝手に連れてくのマズイし」

兵士5 (今、勝手にって言ったけど……もしかしてどこにも話通して無いんじゃ……)

門番「じゃあ格好いいのでお願いしますッ!ラベンダードラゴンナイトとか!暗黒微笑闇の熱血冷血剣士とかッ!」

女子騎士、兵士5「うわ……」

門番「ブルーアイズホワイトドラゴンナイトも捨てがたいな……」

女子騎士「………」

兵士5「………」

門番「うーん……」

女子騎士「悩まなくていいから……それは私が決める事だからね」

門番「ええぇぇぇぇ……」

兵士5「………」

女子騎士「貴方、何か得意な物は?」

門番「特には……」

女子騎士「何も無いの?」

門番「はい!得意な物が無いのが得意!それがゴールド

女子騎士「もういいわよ……」

門番「はぁ……?」

女子騎士 (ヤバい……勢いで誘ったのはいいけど想像以上に使えないかも……)

門番「兵士5ちゃんさ、どうする?」

兵士5「何をですか?」

門番「ほらぁ俺達有名になる訳じゃん!」

兵士5「そうかな……」

門番「なるって!でさ、シャーバーにチャンネー乗せてサンカイバンとか行く訳じゃん?」

兵士5「何を言ってるのかわかりません……」

女子騎士「………」

門番「グラサン掛けてさ!白のマーウー転がして!」

兵士5「それやめてください!凄い腹が立つんですけどッ!」

門番「ぇぇぇえ……いいじゃん……」

兵士5「……ってなんでそんなやるつもりでいるんですか」

門番「理由は後で言うよ……」チラッ

女子騎士「困った……」

兵士5「………」

女子騎士「貴方……やっぱ行くの

門番「駄目ですね!行きますよ俺はッ!」

女子騎士「………」

門番「質問!」

女子騎士「なに……」

門番「勇者はミニスカでtバッグ或は穿かない方向で攻めるんですか?」

女子騎士「なんの事?」

兵士5「戯れ言です……流してください……」

門番「女子力を解放するのにモチカワヒップを全面的にアピールして勇者ガールな自分を演出しちゃった方がいいと思うんですよッ!」

女子騎士「………」

兵士5 (こいつ!自分が楽しみたいだけじゃないか!)

門番「如何でしょう?……きっと素敵な勇者が誕生する事間違い無しかと……クククッ」

女子騎士「なるほど……中々良い事言うわね……」

兵士5「ぐがッ!!!」

女子騎士「兵士5ちゃん、その方向性でいってみようか!」

兵士5「絶対嫌ですッ!」

門番「勇者なんだからそれぐらいしないと!」

兵士5「………」ギロッ!

門番「………」

女子騎士「嫌なのか……ん、取り合えず貴方の役職とモチカワヒップは保留ね」

兵士5「私のは却下してください!」

女子騎士「いいから。……これで四人か」

兵士5「よく無いですって……四人?」

女子騎士「そうよ。私、女賢者、兵士5ちゃんとモンバンね」

門番「狩りに行くようなゲームみたいに言わないでください……」

兵士5「……その人数で残党狩りを?」

女子騎士「うん!」

兵士5、門番「………」

兵士5「……無理ですよ」

女子騎士「大丈夫!後ね、この事は秘密にしといてちょうだい」

兵士5「……何故ですか?」

女子騎士「いいからぁ!もし言ったら三枚におろしちゃうぞ!」

兵士5「………」

門番「あの……既に言ってる者がいますが!」

女子騎士「……マジで?誰?」

門番「兵士3であります!」

女子騎士「わかった……貴方達もう戻っていいから……」

兵士5「わかりました……」

門番 (言わない方が良かったのかな……)

兵士5「………」

門番「行くの嫌なの?」

兵士5「そうじゃなくて……多分これって女子騎士様が勝手にやってるんじゃないかと……」

門番「へぇ……」

兵士5「マズイと思いませんか?……もし失敗したら誰も助けに来てくれないんですよ」

門番「ん、でも何とかなるんじゃない?英雄二人もいるし」

兵士5「そうですけど……あとですね、黙ってこんな事する理由がわからないじゃないですか」

門番「なるようにしかならないんだからそんな悩まなくて良いんじゃないの?俺はそう思うよ」

兵士5「……門番さんはもっと悩んだ方がいいと思いますよ!」

門番「俺は悩み多き門番で有名だからいいの」

兵士5「どこで有名なんですか……」

門番「あの辺だよ。あの辺」

兵士5「そうですか……門番さん、何で行く気になったんですか?」

門番「チャンスだから!これで生きて帰って来れたら大出世だろ!」

兵士5「……帰って来れる保証も無いのに?」

門番「保証なんていらないね。このまま一生門番で過ごすよりずっとマシさ!」

兵士5「………」

門番「門番まま燻って死ぬより……男として熱く生きて死にたいんだよ……」キリッ

兵士5「門番さん……」

門番 (なんちゃって……流石に童貞捨てられそうだからなんて言えない……)

伝令「どうだった?」

兵士5「ええ……まぁ……」

伝令「何かあった?」

兵士5「女子騎士様から言うなと言われてるので……」

伝令「そっか……」

門番「お前はこんなとこ居ないで仕事しろよ!この嘘つき野郎がッ!」

伝令「お前だって同じだろうがッ!」

門番「ふっ……」

伝令「……?」

門番「残念だったね伝令君。君と同じでは無くなるのだよ」

伝令「あ?」

門番「明日から僕は門番では無くなるのでねフハハハッ!」

伝令「……そうなのか。国へ帰っても元気でやれよ……」

門番「クビじゃ無いわッ!」

伝令「なら何だよ。どうせ右側で門番やってたのが左側に移ったくらいだろ」

門番「失礼な奴だな!右側のが偉いんだぞッ!……フフそれが違うんだなぁ」

兵士5「………」

伝令「何が違うんだよ?」

門番「俺は兵士5ちゃん達に付いて行く事になったのさ!」

伝令「どこへ?」

門番「魔王の残党狩りにな!それで俺は兵士5ちゃんよりちょっと下の役職になるんだよ!多分」

伝令「………」

門番「どうだッ!恐れおののけッ!」

伝令「お前それ……言っていい事なのか?」

兵士5「私は知りませんからね……」

門番「………」

兵士5「どうするんですか……」

門番「……黙っててね?」

兵士5「私はいいですけど……」チラッ

伝令「………」

門番「伝令君黙っててね!?そうしないと僕死んじゃうから!」

伝令「黙ってるも何も大体知ってるからな。大丈夫だ」

兵士5「何故知ってるんですか……」

伝令「兵士3に聞いたから」

兵士5「……なるほど。そう言えば兵士3さんは?」

伝令「死にに行ったよ……」

門番「今日二回目だろ。あいつ自殺願望でもあんのかねぇ」

兵士5 (何となくどう言う事なのかわかっちゃうのが嫌だな……)

伝令「三回目だろ?」

門番「あ!女賢者様か!」

兵士5「………」

伝令「………」

門番「そう言えばさ兵士5ちゃん女賢者様のとこ行って玉殴ってきた?」

伝令 (こいつッ!なんてストレートに聞くんだ!)

兵士5「………」

門番「どうなのさ?」

伝令 (人が聞きたかった事をこうもサラッと……もっと聞け!)

兵士5「べ、別に何もありませんでしたよ……玉って水晶玉か何かですかぁ……」

門番「……兵士3が言ってたよ」

兵士5「ッ!?」

門番「ほらお兄さんに教えてごらん!」

兵士5「………」

門番「さあ!さあ!さあ!」

兵士5「………」

門番「女賢者様とどう言う事したのさぁ!」

兵士5「………」

門番「ねぇ教えてよぉ!」

兵士5「………」プチンッ!

ズドンッ!グジャ……

門番「」ドサッ……

兵士5「こう言う事したんですよ……わかりましたか……」

伝令「………」

兵士5「……あ?ええ!も、門番さん大丈夫ですか!」

伝令 (ええぇぇぇぇ……)

伝令「………」

門番「」

伝令「なるほどな……門番よ、兵士5ちゃんは元々闇の世界の住人だなあれは」

門番「」

伝令「見事だったぜ……あの膝蹴り……」

門番「」

伝令「あれが女賢者様にも……凄いな。そう思うだろ?」

門番「」

伝令「お前は本当にあの連中と……まぁ頑張ってこいよ」

門番「」

伝令「精々死なないようにな。……こんな事言うのは恥ずかしいんだが……」

門番「」

伝令「いつもの仲間が欠けると寂しいからさ。ふふ、これはお前が気絶してる今だから言える言葉だな」

門番「」

女子騎士「寝る時はそのベット使っていいから」

兵士5「あの……これ女子騎士様が使ってるベットですよね?」

女子騎士「そうだけど?ほら見て!恋愛運上げる為にここにね『ネメアのライオン』の刺繍してあるの!」

兵士5「……それはいいんですけど、これだと一緒に寝るって事ですよね?」

女子騎士「そうよ。このベット大きいから余裕でしょ」

兵士5「………」

女子騎士「心配しなくても私はノーマルだから襲ったりしないって」

兵士5「はあ……」

女子騎士「女賢者も呼んで

兵士5「そそそそれはやめてください!」

女子騎士「……なんで?」

兵士5「色々とありまして……」

女子騎士「……?」

兵士5「………」

女子騎士「まぁいいわ。さ、お風呂入りましょ!」

兵士5「……私は後で頂きます」

女子騎士「いいから……」

兵士5「本当後で!」

女子騎士「………」ガシッ!

兵士5「ひぃぃ!」

ズリ……ズリ……

兵士5「は、離してください!引き摺らないでくださぁい!」

女子騎士「………」

兵士5「あわわわ……」

ズリ……ズリ……

女子騎士「へぇ……」

兵士5「………」

女子騎士「なるほどなるほど……」

兵士5「あんまり……マジマジと見ないでください……」

女子騎士「いいじゃないの女同士なんだから!ああ……お肌がこんなに水弾いてぇ……」

兵士5「………」

女子騎士「きめが細かくて……しっとりして……」

兵士5「………」ガクガク

女子騎士「胸なんていい形してるのね……張りが私のより……」

兵士5「も、もう……やめ

女子騎士「……駄目」

兵士5「本当やめてください!」

女子騎士「………」

兵士5「……うぅ」

女子騎士「若い……若い……」

兵士5「え?」

女子騎士「若い……肌綺麗……水弾く……」

兵士5「……凄い怖いんですけど」

女子騎士「若い……肌が……お尻が……」

兵士5「あぁ……」ガクガク……

女子騎士「若い……憎い……」

兵士5「……え……ぇぇぇぇ」

女子騎士「憎い……憎い憎いぃぃ!」

兵士5「……やめ

女子騎士「………」

バチーンッ!

兵士5「い……たっあーい!」

女子騎士「なんなのこのお尻はッ!」

バチーンッ!

兵士5「痛いですッ!やめて

女子騎士「腹が立つ!もう憎たらしくて!」

バチーンッ!

兵士5「ぎゃぁぁぁあッ!」

女子騎士「このッ!このッ!」

バチーンッ!バチンッ!

兵士5「いだいっですってッ!本当にやめてぇぇえあ!」

女子騎士「………」

バチーンッ!バチーンッ!バチーンッ!

兵士5「ぐうぅ……」

女子騎士「ご、ごめんなさいね?つい我を忘れて!」

兵士5「酷いですよ……ううぅ」

女子騎士「……はぁ」

兵士5「………」

女子騎士「若いっていいなぁ……」

兵士5「そんな事言われましても……」

女子騎士「ねぇ知ってる?」

兵士5「凄い聞きたくないですけど……何をですか?」

女子騎士「この世には他人の若さを吸い取れる魔法があるんだって……ふふ」

兵士5「………」

女子騎士「ふふふふふふ……」

兵士5「………」

兵士5 (油断したら殺られる……寝たら殺られる……)

女子騎士「……zzz」

兵士5「………」ごそ……

女子騎士「……まだ起きてるの?」

兵士5「眠りませんから」

女子騎士「そう?……チッ」

兵士5「………」

女子騎士「おやすみ……」

兵士5「あの……」

女子騎士「ん……?」

兵士5「良かったらなんですけど……聞かせて欲しい事があるんです……」

女子騎士「いいけど。ああ!あのラメラーアーマーね特注なの!」

兵士5「それじゃ無いです……」

女子騎士「じゃあなに?」

兵士5「前の……勇者の事を……」

女子騎士「………」

兵士5「いくら襲って来たからって斬る事は無かったと思うんですよ……」

女子騎士「それね……」

兵士5「………」

女子騎士「うん……話してもいいか。もう逃げられないし逃がさないし」

兵士5 (逃がさないしってなんですか……)

女子騎士「私ね……呪われてるんだって」

兵士5「呪われてるって……」

女子騎士「なんて言うのかな……言霊?かな、それが呪われてるんだって」

兵士5「………」

女子騎士「………」

兵士5「……大変じゃないですか」

女子騎士「そうだね。女賢者が言うには魔王を倒した後位から呪われてたんじゃないかって」

兵士5「それはどう言う呪いなんですか……?」

女子騎士「だから言霊?ってのが呪われてるんだって!」

兵士5「……そう言われてもわかりませんよ」

女子騎士「……女賢者呼ぶ?」

兵士5「出来たら女子騎士様だけでお願いしたいです……」

女子騎士「困ったなぁ私小難しい事わからないんだよね……簡単にしか説明出来ないよ?」

兵士5「構いません……」

女子騎士「わかった……」

兵士5 (何で自分の事なのに説明出来ないんだよ!)

女子騎士「なんかぁ私の側で私の声を聴いてるとイライラっと来て……最後は大声上げて私を殺そうとするんだって」

兵士5「………」

女子騎士「そう言う呪い」

兵士5「………」

女子騎士「………?」

兵士5「いやいやいや!簡単過ぎませんか!」

女子騎士「しょうが無いじゃない……」

兵士5「それだと私ヤバいですよね!?女子騎士様を襲うかもしれませんよ!」

女子騎士「それは平気!」

兵士5「何でですか!?」

女子騎士「返り討ちにするから!」

兵士5「………」

女子騎士「まぁ今は特定の人にしか効果は無いみたいだけどね」

兵士5「その特定の人に勇者とかがいた……ですか?」

女子騎士「そうね……あと、勇者のコレも……」

兵士5「………」

女子騎士「ここの兵士も呪いで何人か斬ったし……」

兵士5「………」

女子騎士「若干一名はムカ……えっとそう言う事よ」

兵士5 (言っちゃいけない言葉が聞こえたけど……呪いのどさくさに紛れて……)

女子騎士「嫌ぁね。こんな呪い……人が出来る女風に自分磨き頑張ろうって語ってるのにイライラされるんだから……」

兵士5「………」

女子騎士「カワイイはつくれる騎士女がわざわざイケメン男の子牧場へ婚活或は恋活しに行っても襲われたりするのよねぇ……」

兵士5「………」

女子騎士「スピリチュアル的に私をセレビッチに誘ってくれる襲われ方なら嬉しいんだけど!」

兵士5 (絶対呪いのせいだけじゃ無い気がする……)

女子騎士「そう言う事。わかった?」

兵士5「はい……今はって言ってましたけどそれは?」

女子騎士「ああ……今はこの程度で済んでる訳なんだけど……」

兵士5「………」

女子騎士「あと数年で私の声を聞いた人皆同じ状態になるんだって」

兵士5「………」

女子騎士「……そんな事になったら全人類対私の闘いが始まっちゃうよね!」

兵士5「よね!なんて言ってる場合では無いですよ!」

女子騎士「うん……」

兵士5「何とかしないと……」

女子騎士「何とかする為に西の国へ行くの……」

兵士5「……あれ……私の国を救う為では?」

女子騎士「それはツ・イ・デ!」

兵士5「………」イラッ……

女子騎士「勇者は便利って言ったじゃない?で、色々調べたら!私に呪いをかけた奴が西の国に!ついでに兵士5ちゃんは西の国出身!」

兵士5「………」

女子騎士「じゃあ兵士5ちゃんを勇者にしてあれこれやっちゃおうかなって!」

兵士5「………」

女子騎士 (もし何か言われたら勇者様に連れて来られてって言えば私に責任は無くなるし!……なんて言ったら怒られちゃうかな☆)

兵士5「……それ全部私の責任になりませんか?」

女子騎士「大丈夫……そんな事無いから……」

兵士5「ちゃんと私の目を見て言ってください……」

女子騎士「………大丈夫?よ」

兵士5「………」

兵士3「はぁぁぁぁ……」

門番「……じぃ」

兵士3「おい、起きろ。もう朝だぞ」

門番「……むぅ」

兵士3「一体ここで何があったんだか……伝令に聞いても闇の刃が覚醒した瞬間を見たなんて訳のわからん事言うし……」

門番「……かぁ」

兵士3「お前も行くんだってな……」

門番「……すぅ」

兵士3「……死ぬなよ。人間死んだらそれまでだ」

門番「……たぁ」

兵士3「生きてれば何だって出来るんだ。だからな……死んでも生きて帰って来いよ」

門番「……むぅ」

兵士3「………」

門番「……あ……?」

兵士3「起きたか?」

門番「………」

兵士3「なんだ?」

門番「おかしい……」

兵士3「……?」

門番「死んだのにスケスケ羽衣の天使が迎えに来ないで何でお前がいるんだ……」

兵士3「……死んで無いからだな」

門番「そうなのか……少し残念だ……」

兵士3「残念がるなよ……」

門番「まあいいや。夕飯食って

兵士3「今は朝だぞ?」

門番「……は?」

兵士3「いつか目を覚ますだろうと放っておいたら……今まで寝てるし。ここで何があったんだ?」

門番「全然思い出せない……」

兵士3「何かあるだろ……」

門番「ん……兵士5ちゃんと何か話してた事までは覚えてるんだけどなぁ……」

兵士3「……他は?」

門番「全く……」

兵士3「もういい……ほれ、起きて新しい上司の所へ行くんだろ?」

門番「おう!そうだった!今日から俺は門番じゃ無いからな!」

兵士3「そうだな……頑張れよ」

門番「……ああ、お前より偉くなってやらから!」

兵士3「ふふ……じゃあな」

門番「またな!」

ひょこひょこひょこ……

兵士3「あいつ……何であんな内股で歩くんだ?」

女子騎士「はぁい、注目ぅ!」

兵士5「………」
女賢者「………」ハァハァ

門番「………」

女子騎士「これから魔王の残党狩りへ行く訳だけど、何か質問はあるかな☆」

兵士5「………」
女賢者「………」ハァハァ

門番「あの……俺の役職は?」

女子騎士「貴方は今日から盾士になって貰います」

門番「盾士……?」

女子騎士「そう盾士」

門番「聞いた事ありませんが……」

女子騎士「本当はね……ガードナーとかにしようと思ったんだけど……」

門番「じゃあガードナーでいいですよ!そっちの方が格好いいですし!」

女子騎士「……ムリでしょ。貴方が三人纏めて守るなんて」

門番「確かに……」

女子騎士「だから兵士5ちゃんだけ守ってちょうだい。私と女賢者はいいから」

門番「はあ……」

女子騎士「……ちゃんとやりなさいよ。もし兵士5ちゃんが傷付くような事があれば……」

門番「あれば……?」ゴクリッ

女子騎士「我が魂魄百万回生まれ変わろうとも恨み晴らすからなー!って事になるから」

門番「わ、わかりましたぁ……」

女子騎士「あぁ……私もこんな事言って守ってくれる白馬の王子様現れないかなぁ……」

門番 (無理だろ……白馬の王子様さえ真っ二つにしかねないのに……)

女子騎士「これ貴方が使う盾ね」

ドスンッ!

門番「………」

兵士5「あの……」

女賢者「はい……」ハァハァ

兵士5「もう少し離れて貰えませんか……」

女賢者「はい……」ハァハァ

兵士5「あと……」

女賢者「はい……」ハァハァ

兵士5「ハァハァ言うのやめてください……」

女賢者「はい……」ハァハァ

兵士5「………」

女賢者「………」ハァハァヨリ……

兵士5「さ、さっきより近いですって!」

女賢者「そんな事はありません……御主人様……」ハァハァ

兵士5「御主人様……?」

女賢者「………」ハァ……ん……

兵士5「どう言う事でしょうか……」

女賢者「彼処までおやりになられて……もうお忘れですか……」

兵士5「は、はっきり覚えて無いです!」

女賢者「あれ程では始まってすらいないので覚えていないと……?」

兵士5「違います……」

女賢者「いいんですよ……それで構いません。私の心と身体にはあの!悦楽の爪痕がしっかりと刻まれましたので……」

兵士5「………」

女賢者「これから……御主人様好みにして頂ければ……」

兵士5「しません……あと御主人様って言わないでください……」

女賢者「それはいけません!……もう私は心身共に御主人様の物で御座いますから」

兵士5「……!?」ゾゾゾッ……

女賢者「ハァハァ……思い出しただけで心がトキメキ……身体が疼いて……」

門番「……あの」

女子騎士「なに?」

門番「重過ぎて持てません……」

女子騎士「情けない……それでも男の子なの?」

門番「ドラゴン殺しとか名前付いちゃいそうな鉄板、普通持てませんよ……」

女子騎士「こんなのちょっと重いだけでしょ?」ヒョイ

門番「………」

女子騎士「ほら」

門番「す、凄いっすね……は……はは」

女子騎士「仕方無いなぁ……じゃあ私の盾貸してあげるから」

門番 (馬鹿力過ぎんだろ……)

女子騎士「はい、これ」

門番「……お借りします」ヒョイ

女子騎士「それなら大丈夫でしょ」

門番「うを!軽!」

女子騎士「それ一応伝説の盾だから。カワイイでしょ?」

門番「カワイイかわからないですけど……伝説の盾か。俺にピッタリですよッ!」

女子騎士「そう、良かった」

門番「うひょょお!全然重さを感じねえぇ!」

女子騎士「それね私のお気に入りだから傷付けないでね。付けたら同じだけ貴方を殴るから」

門番「………」

女子騎士「わかった?」

門番「……またまた冗談を!」

女子騎士「冗談じゃ無いわよ。女賢者ぁ!お茶入れてくれるぅ?」

門番「………」

女子騎士「女賢者ぁ?」

兵士5「た、助けてくださいぃぃッ!」

女賢者「ふふ……」

女子騎士「……?」

兵士5「女子騎士様!女賢者様を何とかしてくださいぃぃ」

女賢者「そのように嫌がる素振りをしても御主人様の磨がれた牙は隠す事など出来ません!」

女子騎士「……御主人様?」

兵士5「さっきからこの調子で!」

女賢者「もう迷いはありません!さぁ私を闇の彼方に誘ってください!」ガシッ!

女子騎士「………」

兵士5「ひぃぃ!は、離して!」

女賢者「ふふ……ふふふふ……」

女子騎士「兵士5ちゃん……貴女なにやったの?よくもまぁ女賢者をここまで手懐けて……」

兵士5「何もしてないです!」

女賢者「まだやっていないと……なるほど。そう言うプレー何ですね!」

兵士5「違いますッ!」

女子騎士「………」

門番「あ……ああ……」

女子騎士「……なにかしら?」

門番「俺の想像は妄想を越え現実になったんだ……」

女子騎士「はぁ?」

門番「やったぞ伝令……俺の考えは正しかったんだ!」

女子騎士「………」

兵士5「いい加減にしてください!怒りますよ!」

女賢者「それが私の喜びに変わるならば!どのようなお叱りでもお受け致します……」

兵士5「もう!離してくださいッ!」ブンッ!

女賢者「ッ!」ササッ……

グシャン……

女賢者「アアア……素敵……」

兵士5、女子騎士、門番 (じ、自分から当たりに行った……)



兵士長「呼び出して悪かったな」

伝令「構わねえよ。最近は忙しいからここに来てサボる事も出来なかったしな」

兵士長「……ここは憩いの広場じゃ無い!」

伝令「わかってるよ。で?何で呼び出したんだ?」

兵士長「勇者様と門……盾士が帰って来るとさ」

伝令「本当か!あいつらのせいでまた忙しくなったんだ。文句言ってやらないと!」

兵士長「おいおい……」

伝令「冗談だよ。しっかしなぁ……あいつが英雄の仲間入りとはな……」

兵士長「そうだな……」

伝令「くくく……」

兵士長「ふふふ……」

伝令「全然似合わないよな!あれが英雄って!」

兵士長「本当に似合わないな」

伝令「まぁ……死なずに帰って来るんだ、ささやかだが祝ってやろうな」

兵士長「ああ……あいつなら安い酒で満足してくれるだろう」

伝令「………」

兵士長「………」

伝令「……女はいらないよな?」

兵士長「結婚してるからな。浮気させる訳にもいくまい」

伝令「お前がそれ言うかよ」

兵士長「あれは一時の迷いだ!……もう三年前なんだから忘れてくれ!」

伝令「へいへい。勇者様……兵士5ちゃんは変わったかな……な?」

兵士長「どうだろうな。周りがアレな方達だったから変わるなって言う方が無理かもしれん……」

伝令「……だよな」

兵士長、伝令「………」

>>209>>210で時期が違うってことでいいか?

伝令「英雄の帰還を祝してカンパーイッ!」

兵士長「カンパーイ!」

盾士「………」

伝令「ほれ!乾杯だ!」

盾士「あのさ……」

伝令「なんだよ!英雄さんよ!」

盾士「祝ってくれるのは嬉しいんだよ……だがな何で兵士長室で酒盛りしなきゃいけないんだ?」

伝令「コレの関係だ……」

盾士「久し振りに会った仲間で!しかも英雄を相手にするんだから少しは奮発しろよ!」

伝令「やだよ……英雄って言ってもお前だし……」

盾士「こいつ……」

兵士長「いいじゃないか。ほら飲めよ」

盾士「良くないだろ……せめてネーチャンくらい呼べよ……」

>>212
はい。その通りです。

伝令「……いいのか?誰かさんみたいに大変な事になっても知らないぞ?」

兵士長「しつこいぞ!」

盾士「………」

伝令「な?お前はもう既婚者なんだ。そう言うのは控えた方がいい」

盾士「……そ、それでもだ!男としては!」

伝令「もしお前が浮気をしたとしよう。バレたらどうなる?」

盾士「考えたくも無い……だからバレ無いように!」

伝令「バレないと思うのか?」

盾士「……思わない」

伝令「だからやめとけ。こいつみたく上手くいく訳が無い」

盾士「ぐぬぬ……」

兵士長「本当に……いつまでもほじくりかえさないでくれ……」

伝令 (バレたら俺らまで命が危なくなるしな……)

盾士「………」

伝令「しかしなんだ……三年経てば人間変わるよな……」

盾士「お前は全然変わって無いけどな」

伝令「俺はいいの。……お前が結婚とはねぇ」

盾士「やめてくれよぉえヘヘッ」

伝令「三年前まではこんなんだったのにさ、今やこれだもんな……」

盾士「そんな親戚のオジサンみたく言うなよ……」

兵士長「城の奴等もお前の噂で持ちきりだ」

盾士「本当?」

兵士長「ああ、本当だ。よく結婚出来たなってな」

盾士「失礼な……」

兵士長「そう言う意味じゃ無い。よく射止めたなって!」

盾士「う、うん……」

兵士長「男の中の男だって皆言ってるぞ?」

盾士「やめろよ……」

伝令「本当!お前は何か特殊な力があるんだって皆言ってるぞ?」

盾士「やめろよ……」

兵士長「どう言う因果関係が働いてこうなったのか皆驚いているぞ?」

盾士「やめろよ……」

伝令「お前は余程前世で罪を重ねたに違いないって皆言ってるぞ?」

盾士「やめろよ……」

兵士長「まさかな……」

伝令「女子騎士様と結婚するとはな……」

盾士「やめてくれ……」

兵士長、伝令「………」

盾士「うわぁぁぁぁぁ……」

兵士長「そうだ……あと命知らずの英雄とも皆言ってるぞ!」

盾士「もうそれはいいから!」

伝令「……それでは盾士様に伺いましょう。女子騎士様の色々な事ッ!」

盾士「………」

兵士長「どうなんだ!?やっぱり夜の方も女子騎士様なのか!」

盾士「……言わない」

伝令「ふざけんな!それを聞かなきゃお前をここに呼んだ意味が無いだろ!」

盾士「普通に祝ってくれよ……」

兵士長、伝令「どうなんだッ!」

盾士「………」

兵士長「なら俺の夫婦生活から話すから!」

伝令「それはいいから……」

盾士「先輩の話は聞くべきだろ!」

伝令「マジで兵士長の夫婦生活の話はしなくていいからぁッ!!!」

兵士長「そうか……?」

盾士 (伝令の野郎なんで必死なんだ?)

伝令「はぁ……で?女子騎士様の女子騎士様は女子騎士様なんだよな?」

盾士「そうだね……?」

兵士長「ほう……女子騎士様の女子騎士様は女子騎士様なのか……」

伝令「じゃあ!女子騎士様を女子騎士様したら女子騎士様なんだな!」

盾士「そうだね……?」

兵士長「凄いな……」

盾士 (意味わかんねえよ……)

伝令「くそぉ……そうだったのか……」

盾士「………」

兵士長「やるなお前ッ!」

盾士「あのさ……」

伝令「なに?」

盾士「何言ってるか意味がわからないんだけど……」

兵士長、伝令「………」

盾士「………」

伝令「そっか……お前変わったな」

盾士「え?」

兵士長「三年の月日はこうも人を変えるんだな……」

伝令「三年前のお前……そんなんじゃ無かったじゃん……」

盾士「………」

兵士長「……そうだな。こう尖ってると言うか鋭い物を持っていたな」

盾士「………」

伝令「あれか?結婚して守りに入ったか?」

兵士長「お前はそんな奴じゃ無いと思っていたが……」

盾士「………」

伝令「それとも盾士って職が牙を抜いちまったか?」

兵士長「………」

伝令「残念だよ……」

盾士「おおおお俺は変わって無いぞッ!」

伝令「無理すんなよ……いいからさ……」

盾士「ふざけんなッ!お前ら俺に言うに事かいて守りに入っただと!なめんなよぉぉおッ!」

伝令「……なら変わって無いってどう証明する?」

盾士「女子騎士の事洗いざらい話してやらぁッ!」

伝令「……頼む」ニヤリ……

盾士「おおおおうッ!」

兵士長、伝令「………」

盾士「うおおおん!最初は良かったんだ……最初の方はぁぁ……うぅ……」

伝令「……もういいからさ……な」

盾士「聞けよおぉぉ聞きたいって言ったじゃんかよぉぉ!」

兵士長、伝令「………」

盾士「俺初めてだったから……もう優しくしてくれたのにぃぃ今はぁあ何でぇぇレスなんだよおぉ!」

伝令「……逆に考えたらどうだ?」

盾士「ふへぇ?ズズゥ……」

伝令「女子騎士様は恥ずかしがってしない……と言う可能性もある」

盾士「………」

兵士長「なるほど。あり得るな」

盾士「………」

伝令「まぁ年下で部下のお前にガツガツやらせたら調子乗るし、かといって女子騎士様から誘ったら恥ずかしいとかそんなんだろ」

盾士「おお……流石千人切りの猛者だな……」

伝令「そんなしてねえよ!」

盾士「………」

伝令「下手に出てお願いするんだな……ああ言うタイプはそれしか無いと思うが……」

兵士長「放っておいたらどうだ?向こうから来るんじゃ無いのか?」

伝令「それはやめた方がいい。……他に男作るぞ」

盾士「うわぁぁぁぁぁッ!いつも寝取ってる伝令さんが言うんだからその通りだぁぁあ!」

伝令「そんな事してねえよッ!」

兵士長「飲むのはここまでにして帰るか?積もる話はまた聞かせてくれればいいから」

盾士「おう……」

兵士長「片付けはしておくから伝令も帰っていいぞ」

伝令「じゃあそうさせて貰うわ」

盾士「………」

盾士「ああああ……」

伝令「大変だな……結婚するって……」

盾士「はぁぁ……」

伝令「そんなやってないのか?」

盾士「……最後にしたのが四ヶ月前くらいかな」

伝令「………」

盾士「………」

伝令「アレじゃ無理矢理って訳にもいかないしな……」

盾士「そんな事したら下から真っ二つにされるよ……」

伝令「かといって、他の女抱くなんて出来ないだろ?」

盾士「そんな事したら真ん中から真っ二つにされるよ……」

伝令「まぁそれだけが夫婦じゃないだろ?元気だせよ」

盾士「はぁぁ……。そう言えばさ……兵士長の夫婦生活の話の時

伝令「言うな……」

盾士「……なんで?」

伝令「………」

盾士「気になるじゃん!なんだよぉ何があるんだ?」

伝令「あのな……想像したく無いんだ……」

盾士「どうして?」

伝令「奥さん……ブスだから……」

盾士「………」

伝令「………」

盾士「……うん、ごめんな」

伝令「いいよ……」

盾士「………」

伝令「………」

盾士「俺……ちょっと甘ったれてたよ……」

伝令「そうかもな……」

盾士「………」

伝令「兵士……勇者様はどうなんだ?あと女賢者様も」

盾士「勇者ちゃんはある意味一番変わったかな。女賢者様は……あの人はもう駄目だと思う……」

伝令「駄目って?魔法が使えなくなったりとかか?」

盾士「いや……人間的に。ドm性奴隷化が凄いんだ……」

伝令「……お前にとっては最高じゃ無かったのか?」

盾士「最初はそう思った。……だがあそこまで行くとドン引きだな」

伝令「そんなにか……」

盾士「一日中エロい事しか考えてないんだぜ。それが三年続いてみ、異常だろ?」

伝令「………」

盾士「何をするにもエロと結びつけて勇者ちゃんに迫って……」

伝令「迫ってって勇者様は無事なんだよな?暗黒の彼方に誘われていないよな!?」

盾士「それは大丈夫。ちゃんといなしてたから」

伝令「そっか……」

盾士「何があの女賢者様を変えてしまったのかねぇ……」

伝令「それはお前……大元は兵士長だろ」

盾士「そうだっけ……」

伝令「あいつがあんな事しなければこんな事にはなってない筈だからな……」

盾士「………」

伝令「あいつが一番悪い!」

盾士「ん……兵士長って女賢者様と浮気するくらいだから面食いじゃないのかな?」

伝令「それがなんだ?」

盾士「なんで奥さんブスなんだ?兵士長って女なら何でもいいって奴か?」

伝令「………」

盾士「……?」

伝令「……俺が紹介したから。それでその奥さんが既成事実作っちゃったから……」

盾士「それって……全てお前が原因

伝令「言うなッ!それ以上言わないでくれ……」

兵士長「クシュンッ!……zzz」

………

コンコン……

兵士長『開いてますからどうぞ』

カチャ

勇者『こんばんはぁ!お久し振りです!』

兵士長『おおおお!お久し振りだな兵士……勇者様』

勇者『様は付けなくて良いですよ兵士長さん』

兵士長『そおか?だがな……形式としてそう言わなければ……』

勇者『変わってませんねぇふふふ』

兵士長『勇者は……少し変わったな。精悍な顔つきになった』

勇者『そうですか?自分ではそんなに変わって無いと思うんですけど』

兵士長『そう言う物は自分では案外わからないものなんだよ』

勇者『そうですかねぇ……』

兵士長『それはそうと、こんな夜中にどうした?挨拶なら明日でも良かったんじゃないか?』

勇者『そうなんですけど……ちょっと兵士長さんの顔を見たかったのとお願いがありまして!』

兵士長『お願い?なんだ言ってみろ』

勇者『大した事じゃ無いんですよ。おい……入っていいよ』

兵士長『………』

カチャ……

女賢者『……はぁぅ』モジモジ

兵士長『ッ!?なぁがらあぐうぁ?』

勇者『ふふ……みっともない格好。こんなに勃起させて何考えてるんですか?女賢者様ぁ』

女賢者『ぁぁ……その……』

勇者『裸で部屋の外にいただけで先っぽからこんなに垂らしちゃって……本当どうしようも無いですね』

女賢者『うぐぅぅ……』

兵士長『………』

勇者『ほら、何か言うんでしょ?早く言ってくださいよ女賢者様』

女賢者『ぁぁあ……その……』

勇者『………』

女賢者『はあ……』

勇者『ちゃんと言えたら……御褒美あげますよ?女賢者様の大好きな御褒美……ふふふ』

女賢者『は、はい……兵士長様……』

兵士長『………』

女賢者『私の……し……処女を奪って』

ギュムッ!

勇者『違うでしょ?ねぇあげるんだから貰ってくださいだよ?わかってる?』

女賢者『アア!……申し訳ンアァァありません』

勇者『うん。あーあ汚いの着いちゃった……はい綺麗にして』

兵士長『………』ガタガタ……

女賢者『ンッ……はぁペチャッ……』

勇者『兵士長さんすいません。まだ躾が足りないみたいで!終わったら早く言って』

兵士長『………』

女賢者『私の処女を……貰ってください……』

勇者『アハハハハッ良く言えましたね女賢者様!』

女賢者『はい……』モジモジ

勇者『聞いてくださいよ兵士長さん。こいつ三十路にもなるのにまだ処女なんですよ!笑っちゃいますよね!』

兵士長『………』

勇者『で、この汚いのばっか弄ってても飽きるじゃないですか。だから女の部分も使おうかなって』

兵士長『………』

勇者『そしたら処女でですね、めんどくさいから剣の柄でやろうとしたら嫌って……まったく我儘ですよね』

兵士長『………』

勇者『どうしたいのか聞いたら兵士長さんならってなったんですよ。……申し訳ありませんがやってくれません?』

兵士長『………』

勇者『こんな事されて喜ぶ豚ですけど……』ギュゥゥ……

女賢者『ハァアアア凄いぃぃっき、来ちゃいますぅぅッ!』

勇者『はい御褒美おしまい』

女賢者『はぁはぁ……んんぁ……』

兵士長『うわぁぁぁぁぁああッ!』

………

兵士長「ああああッ!」ガバッ!

兵士長「はぁ……はぁ……夢か……」

兵士長「………」

兵士長「なんて夢だ……」

兵士長「はぁ……俺そんなに欲求不満なのかな……」

兵士長「こんなんでは三年前の童貞と同じゃないか……」

兵士長「………」

兵士長「帰るか……残りの片付けは明日やろう……」

カチャ……

兵士長「……?」

勇者「………」ソゥ……

兵士長「あがが……がが……」

勇者「あ……お、お久し振りです……」

兵士長「デタァァァァアッ!!」

勇者「しーッ!しーッ!声が大きいですよ!」

兵士長「あわわわわ……」ガタガタ……

勇者「って、いきなりデタァなんて失礼ですよ!」

兵士長「ごごごこめんなさい……」

勇者「……もしかして私の顔忘れちゃったんですか?」

兵士長「そそそんな事はありませんですはい……」

勇者「……?」

兵士長「許してください出てってください……」ガタガタ……

勇者「許す?なんの事かわかりませんけど、今はちょっと出れないです……」

兵士長「……何故ですか?」

勇者「その敬語やめてください……そんなに偉くなってないですから」

兵士長「………」

勇者「今ですね……女賢者様から逃げてるんですよ……」

兵士長「な、なんでだ?」

勇者「………」

兵士長「何となくはわかるが……」

勇者「本当変な事ばかりしてきて困ってるんです……」

兵士長「それで……逃げてる最中にここを見付けて隠れた訳か?」

勇者「はい……」

兵士長「なるほど。……女賢者様が裸で部屋の外にいるなんて事は無いな?」

勇者「何ですかそれ……」

兵士長「いや、こっちの話だから気にしないでくれ……」

勇者「………」

兵士長「それにしても、お前はあまり変わって無いようで安心したよ」

勇者「そうですか?自分では結構変わったなって思うんですけど」

兵士長「……どの辺が変わったんだ?」

勇者「大人なったと思いません?」

兵士長「ん……」

兵士5→勇者
兵士3→兵士長
門番→盾士

でいいの?

女子騎士はアラサーと言ってたが3年経ったらアラフォーか……

>>244
オッケーです。

勇者「ほら!」

兵士長「全然わからん……」

勇者「ええ!酷い!」

兵士長「そう言われてもな……」

勇者「……ん?ああ!こんな所でお酒飲んでたんですか!」

兵士長「これはだなちょっと

勇者「見付かって不名誉除隊になっても知りませんよ!」

兵士長「ふふ……」

勇者「……何です?」

兵士長「本当に変わって無いなってな……これは盾士を呼んで一緒に飲んでたんだよ」

勇者「変わりましたって。……こんな所で?」

兵士長「ここならあいつに変な虫が付く事は無いだろうと思ってな」

勇者「付いたら……盾士さん真っ二つですからね……」

兵士長「真っ二つ以外は無いのか……そうだ」

勇者「……?」

兵士長「これからどうだ?大人になった勇者様」

勇者「……お酒飲んだ事が無いのでいいですよ」

兵士長「大人なのに?」

勇者「………」

兵士長「試してみたらどうだ?ここなら俺以外見ている者もいない。酔っ払っても勇者がなんて言う奴はいないぞ?」

勇者「なら……飲んでみようかな……」

兵士長「そうしろそうしろ!さあそこへ座れ」

勇者「はい!」

兵士長「軽く水割りでいいな。……それしか無いが」

勇者「お、お任せします!」

兵士長「ほら、どうぞ」

勇者「いただきます……」チョビ

兵士長「………」

勇者「んん?変わった味ですけど……美味しいかも」

兵士長「そうか」

勇者「……何かこうしてるのが不思議ですね」

兵士長「何が不思議なんだ?」

勇者「勇者になったら……兵士長さんと二人っきりで話す事なんて無いんだろうなって思ってましたから」

兵士長「………」

勇者「しかもお酒飲みながらなんて」

兵士長「お前は上の人間になったから……本来は難しいだろうな」

勇者「はい……」

兵士長「………」

勇者「………」チョビ

兵士長「女子騎士様は相変わらずか?」

勇者「そうですね。女子騎士様はお変わり無くです。一番変わったのは盾士さんですかね」

兵士長「そうなのか?全然変わってるようには思えなかったが……」

勇者「結婚したんですよ?変わりますよ」

兵士長「そうだが……」

勇者「あの二人見てると何か羨ましいなぁって思うんですよ」

兵士長「かかあ天下がか?」

勇者「違いますよ。なんだかんだで女子騎士様は幸せそうですし!」

兵士長「へぇ……盾士の方は悩んでるみたいだったけどな」

勇者「悩みが多い事で有名ですから盾士さんは放っておけばいいんです」

兵士長「なんだそれは……」

勇者「はぁ……」チョビ

兵士長「ところでな……どうやってあの二人がくっついたんだ?そこが謎なんだが」

勇者「ああ……それはですね、私と女賢者様がいない時に敵と遭遇したらしいんですよ」

兵士長「……お前と女賢者様がいないのは察しが付くから言わなくていいぞ」

勇者「はい……で、女子騎士様でも捌ききれない攻撃が飛んで来て!それを盾士さんが身を呈して防いだらしいんです」

兵士長「……ほう」

勇者「それから女子騎士様ったら盾士さんを意識しだしちゃって!」

兵士長「待て……理由はそれだけか?」

勇者「そうですよ?女性からしたらその理由だけで十分ですよ」

兵士長「そう言うものか?」

勇者「そう言うものです」

兵士長「………」

勇者「いいですよねぇ……自分を犠牲してまでも守って貰えるって」グビッ

兵士長「よくわからん……」

勇者「はぁあ……」

兵士長「……お前にはそう言う人はまだなのか?」

勇者「兵役して勇者やってですからね……全然そんな余裕は無いです……」

兵士長「そっか……」

勇者「………」グビッ

兵士長「……お前酒強いな」

勇者「そうですか?」

兵士長「ああ。それならこっち飲め」

勇者「いただきます!」

兵士長「………」

勇者「この前、女賢者様ったら酷いんですよ!」

兵士長「何が?」

勇者「私に束縛魔法かけて動けなくして!女賢者様の物をですね私のお腹に擦りつけるんです!」

兵士長「……それは話さなくていい」

勇者「駄目です!聞いてください!……気持ち悪くって我慢してやっと終わったかって思ったら!」

兵士長「………」

勇者「私の顔の前に女賢者様の物を持ってきて白いのピュッピュッって掛けるんですよ!」

兵士長「………」

勇者「それで自分が出した物を舐め始めて!」

兵士長 (こいつ……酔うと何でも喋り出すのか……)

勇者「もう最低なんですよ女賢者様!」

兵士長「そ、そうだな……」

勇者「………」グビッグビッ

兵士長「おい……そんな飲み方するな……」

勇者「……ふぅ」

兵士長「………」

勇者「兵士長……男の人も女賢者様みたいな事して嬉しいんでしょうか……」

兵士長「………」

勇者「……どうなんです?」

兵士長「……そんな事して嬉しいのは女賢者様だけだ」

勇者「本当ですかぁ……良かった……」

兵士長 (すまん嘘だ……)グビッ

勇者「じゃあ……顔踏まれたり私の身体中舐め回したり私のおしっこ飲んだりして喜ぶのは女賢者様だけなんですね?」

兵士長「ブハァァアッ!!」

勇者「汚ないですよぉ!」

兵士長「す、すまん!今拭く物を!」ガタッガッ!

勇者「え?」

兵士長「おわッ!」

バタッ……

勇者「………」

兵士長「わわわわざとじゃ無いんだ!」

勇者「あーあ兵士長さんに押し倒されちゃったふふ」

兵士長「退くか

勇者「もう少しこのままでいいですか……」

兵士長「………」

勇者「………」

兵士長 (ウアァァァ………)

勇者「………」

兵士長「やややっぱり退こう!」

勇者「……駄目です」グイッ

兵士長「ああ……あ……」

勇者「兵士長さん……」

兵士長「………」

勇者「男と女って……なんでしょう……」

兵士長「………」

勇者「私……経験無いからわからなくって……」

兵士長「知りたいのか?」

勇者「はい……」

兵士長「………」

勇者「兵士長さん……覚悟した顔になりましたよ?」

兵士長「そうだな……覚悟した」

勇者「何をです?」

兵士長「今からお前を抱く覚悟だ」

勇者「………」

兵士長「……いいな?」

勇者「はい……」

兵士長「……ッ!」

勇者「………」グッ……

兵士長「………」ガタガタ……

勇者「兵士長さん……震えてます……」

兵士長「おおお……おお……」

勇者「……?」

女賢者「………」ズォォォオオオ……

勇者「ひぃぃぃいッ!」

女賢者「………」ォオオオ……

兵士長「おおおおお女賢者様!ご機嫌麗しゅう!」

勇者「ああ……」

女賢者「………」

兵士長「ここわい……」

女賢者「そう言う事だったのですね……」

勇者、兵士長「……?」ガタガタ……

女賢者「二人は……」

勇者「ち、違いますよ!これは事故で!」

兵士長「そうです!」

女賢者「……事故?」

勇者「はい!事故です!」

女賢者「事故でこのような事にはならないと思いますが」

兵士長「ほほほ本当です!」

女賢者「……なら、事故としましょう。そうやって私を嘲笑って……」

勇者「はい?」

女賢者「二人は私に性行を見せ付け!勇者様は『お前の情けない汚ない物じゃ私感じないの』と!」

勇者「………」

女賢者「そして嘲笑し、惨めな私を見下し!」

勇者「………」

女賢者「絶望と嫉妬の渦巻くntrの世界を私に体験させようとしているのですねッ!」

勇者「違います……」

女賢者「さぁ!お二人供続けてください!」

兵士長「………」

勇者「………」

女賢者「………」はぁはぁ

女賢者「なんて素敵な日なんでしょう。また……快楽の知識の泉が広がっていきます!」

勇者「……女賢者うしろ」

女賢者「え?」

ボカンッ!

女賢者「」バタッ……

兵士長「お前殴らなくでも……」

勇者「こうしないと女賢者止まらないんです……」

兵士長「………」

勇者「はぁ……」

兵士長「変わったなお前……」

勇者「変わったって言ったじゃないですか……」

女賢者「」ぐでぇ……

兵士長「女賢者様どうするんだ……まさかこのままにはしないよな?」

勇者「それもいいかも……」

兵士長「やめてくれ……」

勇者「冗談です。……これから埋めに行きます」

兵士長「………埋めに?」

勇者「はい。いつもそうしてるんですよ」

兵士長「手伝おうか……」

勇者「お願いします……」

兵士長 (こいつと肉体関係にならなくて良かったのか……良くなかったのか……はぁ……)

勇者 (私……なに考えてたんだろ……。兵士長さんに抱かれるなんて有り得ないのに……はぁ……)

女子騎士「………」

盾士「やらせてください」土下座ッ!

女子騎士「………」

盾士「……駄目?」

女子騎士「ふぅん……わかった」

盾士「おおおッ!」

女子騎士「なら、ちょっと待っててね」

盾士「待つ待つ!ちょっとなら待つから!」

女子騎士「はい、これ」ガチャ

盾士「……何この盾」

女子騎士「いいから」

盾士 (そ、そうか!なるほどなぁ残党狩りの時を思い出しながらやりたいなんて……女子騎士も中々凝った趣向してるじゃありませんか!)

シュパンッ!!

盾士「………」

女子騎士「早く構えて。殺されてもいいならそのままでもいいけど」

盾士「そそそそっちの殺りたいじゃ無いよ!?」

女子騎士「わかってるわよ。早くして」

盾士「な!なぁぁぁんでッ!」

女子騎士「理由は後で言うから。私本気出して殺るけど死なないでね」

盾士「本気出されたら死ぬわッ!」

女子騎士「あっそ……ハァァッ!」

シュバッガギッ!

盾士「うああッ!やややめてぇぇあ!」

女子騎士「うるさい」

盾士 (何で!どうして!俺なんか悪い事……バレたのかな……)

女子騎士「………」チャキッ!

盾士 (あぁぁぁ本気でヤバい……あれマジな時の目だ……)

ザシュガギッ……ギギギッ……

盾士「ほわぁぁぁ」

女子騎士「………」バッ!

盾士 (何がバレた!勇者ちゃんのパンティの件は制裁喰らってるし女賢者様には手を出してないし……)

女子騎士「………」

盾士 (アレか……『囚われの姫君、凌辱ver・1/6スケールフュギィア大理石製塗装済み完成品』を買ったのがバレた……?)

女子騎士「………」

盾士 (まさか見付かったんじゃ無いよな……壊されて……)

女子騎士「よそ見しない!」ザッ!

盾士「うぇ?は!」

バチンッ……

女子騎士「……へぇ」

盾士「あ……ご、ごめん偶然手を出したら当たって……」

女子騎士「本気出されたら死ぬとか言ってたけど……反撃出来る程余裕あるのね……」

盾士「……ありません」

女子騎士「へぇぇぇえッ!そうッ!」

ザッガガガガッ!

盾士「うああッ!は、早いぃぃ!」

女子騎士「死ねぃッ!」

盾士「いやぁぁぁあッ!」

シュガンッガスッ!

盾士「無理無理無理無理ぃい!」

女子騎士「無駄無駄無駄無駄ぁあッ!」

ドガガガッ!

ガギンッ!

女子騎士「………」

盾士「も、もう無理……捌けないよ……はぁはぁ……」

女子騎士「そう」

盾士「はぁはぁ……??」

女子騎士「ならこれで終わり。やだなぁ……こんな言葉使いたく無いけど私歳かな……」

盾士 (危ねえ……そうだねって言いそうになったよ……)

女子騎士「はぁ……」

盾士「ねぇ……これはどう言う事なの?」

女子騎士「わからない?」

盾士「……全く」

女子騎士「貴方、この国で二番目に強い人の剣を受けきったのよ?」

盾士「……それが?」

女子騎士「なら貴方はこの国で二番目に強い?って事になるじゃない」

盾士「………」

女子騎士「わかる?」

盾士「……いや……それは無いんじゃないかな。俺弱いし……」

女子騎士「そう思ってるのは貴方だけ。私はもう貴方には勝てないもの」

盾士「まさか……冗談でしょ?」

女子騎士「本当。本気で私が斬りに行っても倒せなかったのよ」

盾士「………」

女子騎士「最初は捨て駒にでもって思ってたけど……三年でここまでになるなんてねぇふふ」

盾士 (捨て駒……捨て駒……)

女子騎士「はあ良かった!これで私は安心して引退出来るよ」

盾士「ふへぇ?……引退?」

女子騎士「そうよ」

盾士「………」

女子騎士「なんかぁ辞めたくても後任連れてこいって言うのよ。それで貴方なら大丈夫かなって試してみたの」

盾士「………」

女子騎士「わかった?これが理由よ」

盾士「何で引退なんかするの……そんな必要無いじゃん……」

女子騎士「必要よぉ」

盾士「どうして?」

女子騎士「赤ちゃん出来たから」

盾士「誰が?」

女子騎士「私」

盾士「……だだだだ誰との子なの!?」

女子騎士「それ本気で言ってるの?」

盾士「………」コクッコクッ!

女子騎士「……さぁ、誰との子供でしょう」ニヤリ

盾士「うわぁぁぁああああッ!」

女子騎士「馬鹿ッ!貴方との子供に決まってるでしょッ!」

盾士「……マジで」

女子騎士「貴方以外に誰がいるって言うのよ」

盾士「………」

女子騎士「四ヶ月前にしたでしょ?それで」

盾士「………」

女子騎士「……嬉しく無いの?」

盾士「いや……信じられなくて……」

女子騎士「………」

盾士「女子騎士の事を信じられないんじゃないよ。俺が……父親にってのが……」

女子騎士「ふふ、じゃあ頑張ってパパになんなきゃね」

盾士「う、うん……」

盾士「女子騎士さ……」

女子騎士「ん?なに?」

盾士「よく四ヶ月前とか覚えてたね……」

女子騎士「………」

盾士「いつやったかなんて全然覚えて無いと思ってたけど」

女子騎士「………」

盾士「……?」

女子騎士「そそそそそれはあれよ……あれ……」

盾士「………」

女子騎士「うん……あれ……」

盾士「そう……あれな。わかったよ……」

女子騎士「………」カァ……

盾士 (顔真っ赤だぁぁ!伝令、お前の言った通りみたいだ!ちょっとお前を尊敬するぞ!)

女子騎士「………」

盾士「それにしても俺が親父かぁ……パパ?」

女子騎士「……は?」

盾士「父親に父って旦那のパピーでビッグダディ?」

女子騎士「ごめん意味がわからない……」

盾士「………」

女子騎士「……?」

盾士「たたた大変だぁぁあッ!俺がパパになんだって女子騎士が言ってたよッ!」

女子騎士「それを何で私に言うのよ……」

盾士「うわぁぁぁあどうしようぅぅッ!まだ心じゃよ……とか言って無いのにぃぃッ!」

女子騎士「……落ち着きなさい。時間差有り過ぎでしょ……」

盾士「どどどどうすればいいの!?」

女子騎士「そんな事言われても……自分の父親みたくしておけば?」

盾士「グヘヘッ騎士さん今日は随分と色っぺぇじゃねえか!」

女子騎士「………」

盾士「こんなんなんだよ!これでいいのッ!」

女子騎士「よく無いわね……産まれるなんてまだまだ先だし普段通りにしてなさい……」

盾士「ど、努力してみる……」

女子騎士「それにしても貴方の父親って何者よ……」

盾士「騎士フェチの大工……母親は勿論騎士じゃ無いよ……」

女子騎士 (いつか会わなきゃならないけど……憂鬱だわ……)

盾士「……うああ」

女子騎士「そうそう!もう名前をいくつか考えてあるのよ!」

盾士「………」

女子騎士「ふふふ……」

盾士「早過ぎませんか……?」

女子騎士「こう言うのは早過ぎる方がいいんだって!はい、これが候補よ!」ペラッ

盾士「………」

女子騎士「どおッ!?」

盾士「………」

女子騎士「ちゃんと男の子でも女の子でもいいように考えたから!」

盾士「……あのさ」

女子騎士「なに?」

盾士「読めないんだけど……」

女子騎士「ええ?壊紅鴉と佗流斗だよ?」

盾士「………」

女子騎士「カワイイでしょ?」

盾士「……発音だけはね」

女子騎士「じゃあ決定で」

盾士「嫌々いやッ!まだ早いって!ね?俺の意見も取り入れて欲しいし!」

女子騎士「……気に入らないの?」

盾士「そうじゃ無い!俺の子供でもあるんだからね!」

女子騎士「そうね……」

盾士「こうしよう!女の子なら俺が男の子なら女子騎士が名前を決めるってのはどうッ!」

女子騎士「仕方無いわね……」

盾士「………」

女子騎士「わかったわ。それでいいわよ」

盾士「……はい」

女子騎士「なによ……」ブツブツ……

盾士 (神様ッ!絶対に女の子でお願いします!何にがなんでも女の子でぇぇ!)

女子騎士「………」ブツブツ……

盾士「……女子騎士」

女子騎士「ん?」

盾士「今、幸せ?……俺なんかとこんな事になってるけど」

女子騎士「さぁ……どうかな」

盾士「………」

女子騎士「三年前はこのくらいだったけど今はこ………のくらいかな」

盾士「おおおッ!」

女子騎士「それでこの子が産まれたら幸せ過ぎて怖いくらいになるんじゃないかなって思うよ」

盾士「そうか……そうか!」

女子騎士「夜な夜な変な人形相手に喋ってる誰かさんがぶち壊さなきゃね!」

盾士「ば、バレてたのか……」

女子騎士「あんな物に喋って無いで私に喋べればいいのに……」

盾士「……今度からそうする」

女子騎士「はぁ……これから忙しくなっちゃうなぁ……」

盾士「そうだね」

女子騎士「呪いも無事解けて貴方と結婚して子供を授かり……」

盾士「………」

女子騎士「30代女子はこれからだぞっみたいな」

盾士「………」

女子騎士「子育てセレブにならなきゃいけないしもっと自分磨き頑張るぞ☆」

盾士「そうだね……」













おわり

支援ありがとうございました。



子供の名前が読めない

>>285
エクレアとタルトです。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom