モバP 「杏との約束」 (16)

P「…あー」

P「(……しんどい)」

P「(流石に連日徹夜でまた仕事ってなると、身体も悲鳴あげるな…)」

P「(まぁ、忙しいってのは今が充実してるって証拠だ…)」

P「……」

P「(…コーヒーでも淹れるか)」スクッ…

P「……お?」フラッ…

P「(やべ…めまい…が……)」

ドサッ…


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P「-------」

P「……うぅ」

P「……」

P「(あれ…?俺、コーヒー淹れようとして…)」

P「今、何時だ…?」

杏「…目を覚ました第一声がそれ?」

P「…へ?」

杏「なに?倒れてたわけじゃなくて、倒れたように寝てただけなの?」

杏「だったらせめてソファーとかで寝てよね。床の上じゃ、珠ちゃんも漏らすぐらいのホラーだよ」

P「杏…?」

杏「天使にでも見える?」

P「そうか…お迎えが来たのか…」

杏「思った以上に元気そうだね」

P「ていうか杏、俺どうなってたの?」

杏「それは杏が聞きたいんだけどなー」

杏「私が珍しく自主出勤して、最初に目に飛び込んだのが横たわるプロデューサー」

杏「酷いトラウマを植えつけられたよ」

P「…そうか」

P「俺、倒れてたのか…」

杏「やっと自分の状況、理解した?」

P「…なんとなく」

杏「そう?じゃあ、そろそろ起きる?」

P「…なぁ、杏?」

杏「なーに?」

P「ずっと膝枕しててくれたのか?」

杏「…今日は足がしびれてるからレッスン休むよー」

P「……」

P「…なんで泣いてるんだ?」

杏「……」

杏「安心したからって言ったら、どう思う?」

P「…心配かけてごめん」

杏「…やだ」

P「許してくれないのか?」

杏「やだ」

P「…困ったな」

杏「ばか」

P「…うん」

杏「杏、いつも言ってるよね?プロデューサーは頑張り過ぎだよって」

P「うん…」

杏「もうちょっと起きるの遅かったら救急車か清良さん呼んでた」

P「…そっか」

杏「死んじゃったかと思ったんだよ?」

P「……」

杏「…ばかぁっ」

P「ごめん…ごめんな」

杏「ひっぐ…う、うぅっ…」

P「…杏、泣かないでくれ」

杏「誰のせいだと思ってんのさぁ…」

P「うん…そうだよな…」

杏「…プロデューサー?」

P「うん?」

杏「ホントに死んじゃったりしないよね?」

P「…平気、だと思う」

P「連日徹夜で、その疲れが今どっと来たもんだと思うからさ…」

杏「じゃあ、疲れをとるために杏と一緒におやすみしよう?」

P「いや、やりかけの仕事あるし…杏もレッスン…」

杏「…っ」

P「わかった。休む。一緒に休もう」

P「だからくちびる噛み締めて涙を流すのはもうやめるんだ」

杏「…じゃあ杏、社長に直談判するよ?」

P「あ、杏がか?」

杏「うん」

P「(まぁ、こればかりは杏に納得してもらうためにもしょうがないか…)」

つかさ「-----お前、働き過ぎ。マジちょっと休め」

P「……」

つかさ「あぁ、これ?社長命令な」

杏「やったね」

P「…やったのか?」

杏「だって社長だよ?」

P「確かに…」

杏「…ねぇ、プロデューサー?」

P「ん?」

杏「次にもしプロデューサーが倒れたら…」

杏「私、すっごく泣く。飴くれても泣き止まないよ」

杏「だから…」

杏「これからはちゃんと杏と一緒にだらだらする時間をつくること」

杏「杏との約束だよ」

おわり

こんなに短くなるとは思わなかった

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