あおい「パワプロ君って同性愛者なの?」パワプロ「え」 (40)

あおい「今日は練習もないしたまには本でも買いに行こう」

あおい「まずは料理の本を見て、それから野球の本も見とこうかな」

あおい「ん? あの休日にも関わらずユニフォーム&帽子姿の男の子は…」

あおい「パワプロ君! 奇遇だねこんなとこr―――」

パワプロ「…」

つ最高の女房になる本


あおい「!?」

あおい(パワプロ君、お嫁さんになるの!?)

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パワプロ「…ふう。よし、覚悟を決めよう」

パワプロ「すみません、これ下さい!」

店員「あいよー」

あおい「…?」

あおい「パワプロ君、なんだか凄い顔してたなぁ…ボクに気付かず出て行っちゃった」

あおい「どうしたんだろう? ちょっとついていってみようかな」



パワプロ「…そろそろ待ち合わせの時間だな」

あおい(パワプロ君、誰かと待ち合わせてるみたいだ。矢部君かな?)コッソリ

猪狩進「こんにちは、パワプロさん。少しお待たせしてしまいましたか?」

あおい(あれは―――あかつきの猪狩進選手!)コソッ

進「」

パワプロ「」

あおい(うーん、ここからじゃ話が聞こえないなぁ)

あおい(もう少し近づいてみよう)

パワプロ「」ケド、アラタメテカンガエルト…

あおい(よいしょっと、ここら辺が限界かな――)


パワプロ「そうだ、進くん! オレと結婚しよう!!」

あおい「ーーーーーーっ!!」

あおい(ええええええええええええええええええええええっ!!?)

あおい「あわわわわわ」

あおい(凄いところを見てしまった…!)


パワプロ「有難う、進君。参考になったよ」

進「いえいえ、あとはその本の通りにやればきっと上手くいくと思いますよ」

進「パワプロさんが上達していくのはきっと兄さんも望んでることでしょうし頑張ってください」

パワプロ「はは…」


あおい(そうか…それでさっきはあんなに真剣な表情をしていたんだ)

あおい(パワプロ君、あの人のお嫁さんになりたかったんだね…)

あおい「…」

あおい「ん?」

あおい「え? ちょ、ちょっと!?」

パワプロ「」

進「」

あおい(あの二人の行く方向…あっちは例のお城のある裏通り!)

あおい(そっちはダメだよパワプロ君! まだ高校生なのに!)

あおい(というか二人とも男の子じゃないか!)

あおい「あ…」

あおい「しまった…見失っちゃった」

あおい「…」


矢部「あおいちゃん? こんなところで何やってるんでやんすか?」

あおい「うわっ!!? や、矢部君か…ビックリしたよ」

矢部「ビックリしたのはこっちでやんすよ。例のお城のある裏通りの近くであおいちゃんに会うなんて」

あおい「えっ!? あ、あぁ…その」

あおい(矢部君にパワプロ君のこと聞いてみようかな…?)

あおい(いや、でもこれはパワプロ君のプライベートに関わることだし言わない方がいいよね)

あおい「し、知り合いによく似た人を見つけちゃったものでさ、ハハハ」

矢部「そうでやんすか。けど、女の子一人でこんなところに来るのは危ないでやんすよ」

あおい「そうだね。注意しておくよ」

あおい「…」

あおい「ねぇ矢部君。その…矢部君、ってさ? 男の子を好きになっちゃうこととかってある?」

矢部「え゙っ?」

矢部「な、ななななな急に何でやんすかー!?」

あおい「い、いやね? ちょっと気になることがあったから意見を聞きたいなと思って」

矢部「ふ、ふーんでやんす」

矢部(驚いたでやんす…)

矢部(オイラがパワプロ君のことを愛していることがバレたのかと思ったでやんすよ)

あおい「で、どうなの? やっぱりあるの?」

矢部「…」

矢部「ある、でやんす…」

あおい「へ、へぇ~…」

あおい(あるんだ!!?)

あおい「男の子同士 恋愛 っと…検索」ポチッ

あおい「わっ! なんか凄いいっぱい出てきた!」

あおい「へぇ~、そういうのってボーイズラブって言うんだね」

あおい「ん? こっちのサイトは…」

あおい「野球選手にはホモが多い!だって!? そ、そうだったんだ…」

あおい「やっぱり男同士の友情を超えて恋愛に発展しちゃうことってあるんだなぁ…」

あおい「…」ドキッ

あおい(どうしてだろ、なんかちょっと今日は眠れそうにないや)

あおい「ねぇみずき、ものっすごーく変な質問してもいい?」

みずき「はい? なんですか?」

あおい「みずきはさ、女の子を好きになっちゃうことってある?」

みずき「え゙っ!?」

みずき「な、なななな何を急にーー!?」

あおい「い、いやね? ちょっと気になることがあったから意見を聞きたいなと思って」

みずき「ふ、ふーん」

みずき(驚いたわ…)

みずき(私が実はあおい先輩のお尻を撫でまわしたい衝動にかられていることがバレたのかと思ったわ)キラン

みずき「あります、ねぇ…」

あおい「あるんだ! 女の子もそうなんだ!」

あおい「女の子同士 恋愛 っと…検索」ポチッ

あおい「やっぱりいっぱい出てきた!」

あおい「ボクの思ってる以上に、そういう趣向の人たちって多いものなんだね」

あおい「…」

あおい「そういえば…ボクって、趣味趣向がどうという以前に恋愛自体したことなかったなぁ…」

あおい「…」

あおい「!」ブルッ

あおい(どうしてだろう、急に身の危険を感じてしまった。眠れないかも…)

あおい「あっ…」

パワプロ「おはよう、あおいちゃん」

あおい「お、おはよう、パワプロ君」

パワプロ「??」

あおい(どうしよう。一昨日のプロポーズ(?)を見ちゃったからどう接していいのか分かんないよ!)

パワプロ「あおいちゃん、今日の練習では新しいリードを試したいんだ。付き合ってくれないかな?」

あおい「付き合う!?」

あおい「え、あ、うん…OKだよ」

パワプロ「??」

あおい(聞きたい…パワプロ君が本当に男の人と付き合っているのか)

あおい(パワプロ君、一昨日はあの後一体――)

あおい(よし、ここは遠まわしに聞いてみよう)

あおい「ね、ねぇパワプロ君。パワプロ君はその…好きな人とかって、いるのかな///」

パワプロ「えっ゙!?」

パワプロ「な、なな何を急にーー!?」

あおい「ちょおっと気になることがあったから意見が聞きたくて」

パワプロ「は、はぁ…意見…」

パワプロ(驚いた…っていうか意見ってなんだ)

パワプロ「い…いるよ」

あおい「やっぱりいるんだね…」

パワプロ「…うん///」

パワプロ「いつかはその人と最高のパートナーになれたらなって思ってるよ」チラッ

あおい「へぇ~…」

あおい(この反応は確定だね。一昨日のアレは事実なんだ)

あおい「じゃ、じゃあ次の質問! で、デートの後はや、やっぱり例のお城とか行っちゃうのかな///」

パワプロ「ぼばぁっ!!?」

あおい「って! やっぱり今の質問ナシ! あー、ボク何を言ってるんだろもう…///」

パワプロ「れ、例のお城って…」

パワプロ(うおおおおおおおおっ! まさかあおいちゃんからそんなワードが飛び出すとは!)↗

パワプロ「沈まれ俺の弾道ォォ!!」

あおい「?」

パワプロ「ふー、ふぅー…コホン」

パワプロ「それはいつかはそういうとこにも行きたいと思う。けど俺たちはまだ高校生だし早いんじゃないかな」

あおい「う、うん…そうだよね! あははははは」

あおい(ということは一昨日は見失っちゃっただけで入ってないんだね)

あおい(ちょっとホッとしたな。理由は分かんないけど)

あおい「質問に答えてくれて有難う、パワプロ君。参考にするよ」

パワプロ「はぁ…」

パワプロ「…」

あおい「さて、じゃあ教室に行こっか。授業はじm…」

パワプロ「あおいちゃん!」

あおい「えっ!? な、何!?」

パワプロ「今度は俺の質問に答えてくれ!」

パワプロ「あおいちゃんは…俺のことどう思ってる?」ドキドキ

あおい「え?」

あおい「うーん…」

あおい「うん。きっと良い女房役になれるんじゃないかなって思うよ♪」ニッコリ

あおい(猪狩進君の)

パワプロ「」キーンコーンカーンコーン



クラスメイト奥居「パワプロ、元気出せよ」

パワプロ「うん、うん…!」シクシク

奥居「今はまだキャッチャーとしてしか見られてなくてもきっと想いに気付いてくれる日が来るさ」



??「聞いたでやんすか? 朝の話…」

??「勿論聞きましたよ。まさかパワプロ先輩が廊下のド真ん中でそんな告白紛いのこと言うなんて」

??「これは一大事でやんす。…ということで、オイラたち組まないでやんすか?」

??「先輩がパワプロ先輩を、私があおい先輩を…ですね。乗った♪」

あおい「えいっ」シュッ

パワプロ「ナイスボール!」

あおい「新しいリード、凄く良い感じだね! 今までより楽に投げられるようになった気がするよ」

パワプロ(よし! 小遣いほぼ全部使ってあの本買ってよかった!)

パワプロ「練習に付き合ってくれて有難う、あおいちゃん。今日はもう上がろうか」

あおい「そうだね」

パワプロ「…」ドキドキ

あおい「??」

パワプロ「あ、あおいちゃん。ちょっと練習遅くなっちゃったし今日は――」

みずき「させない!」シュタッ

矢部「でやんす!」

パワプロ「!?」

矢部「ささ、パワプロ君。今日は用事があったんでやんすよね。行くでやんす」ズリズリ

パワプロ「え?ちょ、ちょっと矢部君? ぎゃあああああああああぁぁぁ!」

あおい「え、えーっと?」

みずき「あおーい先輩♪ 今日、たまには私とプリン食べにカフェに行きませんか?」

あおい「え? そ、それはいいけど…パワプロ君はあれ大丈夫なの?」

みずき「大丈夫ですよ。それになんだかパワプロ先輩、男の約束があったんだそうですよ?」

あおい「男の約束…」ハッ

あおい(もしかして、猪狩君関連かな?)

あおい「そうなんだ。パワプロ君、頑張ってねー」

パワプロ「ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

矢部・みずき(計画通り)

みずき「うーん! 甘い! やっぱりここのプリンは最高ー!」

あおい「こっちのケーキも美味しいよ。一口食べてみる?」

みずき「い、いいんですか!? いただきまーす!」パクッ

みずき(関節キス頂き!)

――――――――――――――――――――――――――――

矢部「お待たせでやんす。アイスティーしかなかったけどいいでやんすか?」

パワプロ「別にいいよー、なんでも。それで大事な話って?」

矢部「大事な話は大事な話でやんす!」

パワプロ「だからその大事な、はな、しって…」

パワプロ「zzz」

矢部「」ニヤリ

みずき「ねぇ先輩、昨日の質問のことなんですけど…」

あおい「うん? ああ、昨日は変な質問してゴメンね」

みずき「別にいいんですよ。それで…先輩」

みずき「もしかしてあおい先輩、好きな人とかっているんですか?」

あおい「ボク!? いないよ?」

みずき「本当ですかぁ~? パワプロ先輩のこととかどうも思ってないんですか?」

みずき(あ、しまった…!)

あおい「パワプロ君? なんでそこでパワプロ君…ボクとパワプロ君…!?」

あおい「そ、そういうみずきは? みずきには好きなひt―――!!!」ガタッ


進「」

神童「」


あおい「あれはっ…!」

みずき「ちょ、ちょっとあおい先輩! 急にどうしちゃったんですか」

あおい「…!」

あおい(あれはパワプロ君の恋人の猪狩進君! 隣にいるのは誰!?)

あおい「猪狩君のあの顔…あの顔は間違いなく、恋をしてる人の顔だ」

みずき「は?」

みずき(一体全体何のことか分かんないけどロクに恋もしてないあおい先輩が何を言ってるんだろう…)

あおい(これは――)


 浮 気 


あおい「ちょっと話をしてくるよ!」

あおい(許せない! パワプロ君を誑かすなんて酷いよ!)

みずき「えーっ…」

あおい「あ、あの!」

神童「?」

進「どうしたんですか? 僕たちに何か用でも?」

あおい「猪狩進さん、ですよね…?」

進「はい。どこかでお会いしましたっけ?」

あおい「ふー…」


あおい「猪狩君、浮気は良くないと思いますよっ」


進「えっ」

神童「えっ」

パワプロ「えええええええええええええええええええーーーーーっ!!??」

みずき「えっ…」

神童「これは一体どういうことなんだい?」

進「どういうことも何も一体なんのことですか! さっぱり分かりませんよ!」

進(浮気って!? ぼ、僕の好きな人は神童さんだけなんだ!)

あおい「しらばっくれたってダメだよ! ボクは知ってるんだ!」

進「何を!?」

あおい「君はパワプロ君の恋人なのに、それなのに…他の人とも付き合ってるじゃないか!」

進「えええええええええええええええええっ!!!??」

パワプロ「ええええええええええええええええええええっ!!!!???」

みずき「ってパワプロ先輩! ええええええええええっ何でここに!?」

あおい「本当だ! えええええええええええええええええええっ!!????」

数十分前

パワプロ「はっ! なんか急に眠くなったな。ちょっと眠気覚ましに外でも走ろうかな」

パワプロ「そういえば矢部君どこに行ったんだろ?」


矢部「ぐふふふふふふふ…。枕もセットして…あとはパワプロ君をこの部屋に連れてきて監禁して…」

矢部「…」

矢部「いなくなったでやんす」


パワプロ「本当眠いなぁ…コーヒーでも飲みに行こうかな」

パワプロ「ん? あれはあおいちゃんとみずきちゃんと…進君! それに神童さんまで!?」


あおい「猪狩君! 浮気はよくないと思いますよっ!」

パワプロ「えええええええええええええええええええーーーーーっ!!??」

※説明中※

あおい「パワプロ君と猪狩君は付き合ってるんだよね!?」

パワプロ「違うよ!? どこからそんなことになったのさ!?」

あおい「パワプロ君、お嫁さんになる!って本買ってたよね?」

パワプロ「それはキャッチャー◎の得能が手に入る本だよ…。1万2千円もするから買うの躊躇ってたけど結局買ったんだ」

あおい「その後猪狩君と公園で結婚しよう!って…」

パワプロ「あれを見てたのか…。あれはただの冗談だよ!」

あおい「さ、さらにその後…例のお城がある裏通りで姿を消して…」

パワプロ「駅までの近道だから通っただけだよ! お城には入ってないよ!」

あおい「でも! 野球選手にはホモが多いってインターネットに書いてたよっ!」

進「ギクッ」

パワプロ「俺はホモじゃねええええええええええええええええええっ!!!」

あおい「本当に申し訳ありませんでした」ペコリ

進「いえいえ…。誤解が晴れて何よりです」

パワプロ「あおいちゃん、あの時のこと見てたんだね…」

あおい「パワプロ君も本当にゴメン…。ボク、酷い思い違いをしてたよ」

パワプロ「いや、もういいよ…。俺はホモじゃない。それだけ分かっててくれればさ」

あおい「うん。…でもあれ?じゃあ…」


あおい「パワプロ君って好きな人がいるんだよね? 猪狩君じゃないんだとしたら…」

パワプロ「…」

みずき「…」

あおい「誰なの?」

パワプロ「…」プルプル

みずき「…」

みずき(はぁ…。これはもう、諦めるしかないかな)


パワプロ「…あおいちゃん、だよ…」

あおい「え?」

パワプロ「俺が好きなのはあおいちゃん! 君なんだ!」

あおい「え? え、えええええっと…///」

あおい「えええええええええええええええええええーーーーーっ!!??」

パワプロ「♪~」

奥居「よー、パワプロ。何か良いことでもあったのか?」

パワプロ「あったよあったよ~。聞いてくれ奥居、な?」キーンコーンカーンコーン

教師「席につけー、出席取るぞー。えーっと、矢部は休み、と…」



みずき「はぁ…。まぁいつかはこうなると思ってたしいいんだけどね」

猪狩守「そうだな…。だが僕は諦めないぞ。パワプロは僕の永遠のライバル。僕のものなんだからね」

みずき「…」

守「…」

みずき「もしもし警察ですか? 不審者がいるんで捕まえてください」

守「えっ」

あおい「ぱ、ぱぱぱパワプロ君、な、なな投げるよ…///」

パワプロ「お、おーう! バッチこーい///」

奥居「おーい! 全然入ってないぞー!」

あおい「奥居君、ゴメン…」

奥居「まーまー気にすんなって。夫婦間のミスはよくあることだしな」ニヤリ

パワプロ「夫」

あおい「婦!?」

パワプロ・あおい「///」

みずき「あーもう、ダメだこの二人」

守「フフン、なんだこの練習は。ずいぶん気の抜けたことをしているじゃないか」

パワプロ「! お前は…猪狩! どうしてここに!」

守「進が世話になったと聞いて来てやったんだ。しかし酷いチームだな。投手もショボいし」

あおい「!」カチン

パワプロ「なんだとー!?」

守「これなら今年の甲子園も僕たちあかつきがいただきだな。君たちはせいぜい一回戦負けでもするがいいさ」

あおい「そうはいかないよ!」

パワプロ「そうだ! 今度はお前たちに必ず勝って…」

パワプロ「あおいちゃんを甲子園の優勝投手にするんだ!」

あおい「! …///」

守「ふ、ふん…せいぜい頑張るんだな」

パワプロ「ああ!」

あおい「パワプロ君、今の…」

パワプロ「本気だよ。そのために進君からリードのコツを教わったり本を買って勉強したんだ」

パワプロ「俺はあおいちゃんと甲子園に行きたい。そして二人で日本一になるんだ!」

あおい「日本一のバッテリーか…うん!最高だね!」

パワプロ「よーし! そうと決まれば早速練習だ! みんな、声出していくぞー!」

あおい・みずき・奥居「おーーーーー!」


――――END

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