穂乃果「……」


『……私、エリーさん』


穂乃果「えっ？」


『今、学校にいるの』


ﾌﾟﾂｯ


穂乃果「あ、切れちゃった……」


穂乃果「どうしたんだろう、絵里ちゃん……」


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「また電話だ」


【絵里ちゃん】


穂乃果「……」ﾋﾟｯ

穂乃果「もしもし」


『私、エリーさん』


穂乃果「エリーさんじゃなくて絵里ちゃんじゃ―――」


『今、あなたの家の前にいるの』


穂乃果「……」ｼｬｯ


穂乃果「いないよ？　ってまた切れてる……」


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「またかかってきた」


【絵里ちゃん】


穂乃果「……」


穂乃果「無視してみよう」

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「……」


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「…………」


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「な、なかなかしつこいね……」


ﾌﾟﾙﾙﾙﾙﾙﾙﾙｯ


穂乃果「……」ﾋﾟｯ


穂乃果「んもう、なーに絵里ちゃん」


『私、エリーさん。今、あなたの後ろにいるの』


穂乃果「へっ？」


ｷﾞｭｯ


穂乃果「ぅえ！？」ﾋﾞｸｯ


絵里「ふふっ、捕まーえた」


穂乃果「え、絵里ちゃん！？」


絵里「びっくりした？」


穂乃果「う、うん」


絵里「なら大成功ね♪」

穂乃果「も、もしかして……ドッキリ？」


絵里「ええ」


穂乃果「……」


穂乃果「……絵里ちゃんのあほ」


絵里「あ、あほっ……！？」


穂乃果「もう絵里ちゃんのことなんてしーらないっ」ﾌﾟｲｯ


絵里「ええっ！？」


絵里「あ、あのね、これは……」


穂乃果「……」ﾂｰﾝ


絵里「ううっ……」

穂乃果「……たら許してあげる」ﾎﾞｿｯ


絵里「な、なに？」


穂乃果「頭……撫でてくれたら許してあげる」


絵里「わ、わかったわ……！」


絵里「……」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ


絵里「ど、どう？」


穂乃果「……仕方ないから許してあげる」


絵里「や、やった！」


穂乃果「撫でるのやめちゃダメ！」


絵里「はい！」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ







雪穂「あの……トビラ閉めてくれませんかね」