神「君、今から勇者ね」男「はぁ?」 (11)

草原に寝っ転がってる夢なんて久々だなーと思ったら何か宣告された。
起き上がって見回しても周りには誰もいない。

「誰ですか」
「神だよ」

神も嫁も画面の中にいるものだから信じない。

「姿が見えませんが」
「それはあれだよ。君が強くイメージした姿で具現化されるはず」

ほほう、ならば…

「おっ、はやいね。さすがさすが」

空からエルフの美少女が降ってきた。それも、今想像したまんまの姿で。

「いい夢だな。生きる気力が湧いてくる」
「ここは夢じゃないよ」

ノープロブレム。それは夢と言ってるのと同じだ。

「そうですか。なんで俺が勇者なんですか?」
「んー、回りくどいの嫌だから短く言うよ」

ばっちこい。夢とわかってれば何も問題はない。

「私、異世界転生したり召喚されたりするネット小説が大好きなんだよね」

……は?

「それも転生後チート能力使って無双してるのがいいんだよ!」
「それはわかります」

めっちゃ楽しいんだよね。見てて爽快。

「だから、私も誰かを異世界に召喚してチート持たせて無双してもらってそれを見たくなったんだよ」

なるほどね。ん?ということは…

「マジで夢じゃない?」
「うん」

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…OK。落ち着こう。思い出せ。俺はいつも通り仕事を終えて家に着いた。そしてカップラーメンをすすり、シャワー浴びてジャージ着て寝た。うむ、確かにジャージ着てるな。

「でね。君には勇者の称号を持ってこの世界を冒険してもらうよ」
「今現状確認中です。話しかけないでください」

下着もそのまま。ポケットの中は…スマホだけか。

「……神を信じなさい。まずメニューって念じてみて」

それから、後は…メニュー?

「うおっ」

周りの景色はそのままに何かが表示されてるのがわかる。なんか変な感覚だな…

名前:???
称号:勇者
ステータス
STR:1
INT:1
AGI:1
VIT:1
DEX:1
LUK:1
武器:素手
防具:ジャージ
アクセサリー:なし
スキル:なし

「見えたね?それ作るの苦労したんだよ。それで、ステータスは君が好きに振り分けて。初期ポイントあげるから」
「…ここは異世界。あなたは神様。わかった。けどなんで俺が選ばれたんですか?」

ステータスまで出されたんだ。この際、神と信じて夢でもいいからこの世界を楽しもう。

「簡単だよ。まず一つ目、向こうの世界から消えても問題の少ない人だったから」

え。

「二つ目、私と同じ趣味を持ってたから。最後に、二つの条件満たした人からランダムに選んだ結果、君になったんだ」

まてまて。最初のが気になる。

「一つ目に当てはまらないのですが」
「ん、君が気付いてないだけだよ。天涯孤独。それに加えて周りから疎まれてて、かつ陰が薄い」

気付いてないだけ?天涯孤独なのはわかる。だが、周りから疎まれてって…

「大丈夫。原因はそういう星の下に生まれたからだよ。説明戻ってもいい?」

そうか。うん、わかった。OK。了解。神様のいうことだ。そうなんだろう、と割り切ってしまえ。

「お願いします」

なろうでやれよこんなもん

「はーい。まずそれぞれのステータスの説明だけど…いる?」
「全部わかります。ただ、上限はいくつでしょうか?」
「えっ、いくつがいい?」

決まってないのかよ。

「999とか255が一般的かな」
「うーん…999でお願いします」

あまり数字がインフレしてもわかりづらいからな。

「決まりね。次に武器だけど、これは私からあげるよ。はい」

ズシッと重量のある鉄の塊。

「銃、ですか」
「うん。それでそれに付随して初期スキルも」

『武器《S&W36》を獲得しました。スキル《状態装填》《弾丸生成》を獲得しました』

男かも女かもわからない無機質な声が聞こえた。もっとボカロっぽくすれば完璧なんだけどな…

「それは壊れないように出来てるから手入れとかはしなくても大丈夫。あと、HPとMPは可視化する?それとも数値化する?」
「そうですね…視界の隅に可視化したものをお願いします。あと、数値化したのもステータスに入れておいてください」
「オッケー」

右上にゲージが出現したのがわかった。でも邪魔にはなってない。

「スキルとかは一応説明ついてるから大丈夫かな。あとはストレージだね」

収納のやつだな。確か、中身は時間が止まるんだったっけ?

「限界とかはありますか?」
「ないよ。これはメニュー開いたときに使えるようにしておくね」

あと必要なのは…

「これも渡しておくね。手紙セット一式。質問とかあれば答えるよ」
「ありがとうございます」

あ、鑑定眼、だっけか?

「鑑定眼をもらえませんか?」
「おお!忘れてた、それもいるね」

『スキル《鑑定眼》を獲得しました』

「魔法はそのうち覚えれるし蘇生もある。これくらいかな?」

おっと、まだ聞いてないことがあった。
「この世界のシステムと帰れる条件を教えてください」
「魔物を倒したら経験値が入るよ。それから剥ぎ取りはしなくちゃいけないけどストレージの中で部分ごとに切り分けられるようにしとくね」

やったね。楽できるぜ。

「帰れる条件だけど、私が満足したらかなー。勇者っていっても称号だけだし、魔王倒せってわけでもないからさ」
「なるほど。神様が満足しても帰らなくてもいいというのもありですか?」
「ありだよ。でもいいの?」
「はい」

疎まれてるんなら帰らないほうがいいだろうな。特に心配かけることになる人もいないし。

「終わりかな。この辺は魔物もいないし、2時間くらいしたら勝手に街中に転移するようにしとくから色々やってみて。私もその間はいるから」
「はい」

>>3
なろう、ってなんでしょうか?

わかりました。なるほど…提案をいけ入れてそちらに移ります。
ありがとうございます!
依頼出しておきます

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