こまる「冬子ちゃんと十神さんと私」 (130)


・舞台は未来機関
・こまると腐川と十神
 

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~エピソード1:風呂~


十神「おい腐川、お前はいつになったら風呂に入ることを覚えるんだ」ガミガミ


腐川「すみません……」


十神「風呂には毎日入れ、馬鹿者」


腐川「はい」


十神「未だにジェノサイダーのときしか風呂に入らないのか?いい加減にしろ」


腐川「はい」ショボン




こまる「……」イラッ
 


苗木(十神クン、腐川さんのためを思って言ってるんだろうけど……)



こまる「ねーねー!冬子ちゃーーん!!」


腐川「な、なによ」ショボン


こまる「一緒にお風呂入ろー?洗いっこしよー?」


苗木(こまる!?)


腐川「は、はぁ!?」


こまる「ほら、早くいこーいこー!」グイグイ


腐川「仕方ないわね……もう」


こまる「……」チラッ



十神「??」


こまる「……」ニタァ


十神「……」イラッ
 


こまる「ていうか、これから毎日一緒にお風呂はいろー?」

十神「……」



こまる「毎日洗いっこだねー!やったー!」

十神「……」



こまる「冬子ちゃんと毎日お風呂入れるなんて幸せだよーーー!!」


腐川「ちょ、馬鹿!声が大きいわよ、恥ずかしいじゃない!」


こまる「えへへー」




十神「……」イライライライライライラ


苗木(つよい)
 


~エピソード2:お供~


腐川「白夜様ぁ!」


十神「あぁ、腐川か」


腐川「白夜様ぁ、今日も麗しいですぅ」キラキラ


十神「フン」チラッ

こまる「……」


腐川「図書室ですか?お供しますぅ!」ハァハァ


十神「そうか」ニタァ


こまる「……」イラッ
 


腐川「そのとき、こまるが」

十神「そうか」


腐川「しかも、こまるときたら」

十神「……」


腐川「もう、こまるの奴ってば」

十神「…………………」




こまる「ゴホンッ」

十神「!?」


こまる「……」ニタァ


十神「……」イラッ
 


腐川「そういえば、この間こまると映画を観たんですけど、」


十神「あぁ」


腐川「こ、今度……白夜様と一緒に……観れたら……もしよろしければ……//」モゴモゴ



こまる「!?」


十神「……」ニタァ


こまる「……」イラッ
 


~エピソード3:映画~


十神「腐川、映画が観たいと言っていたな?」


腐川「ふぁ、ふぁいいい!!」ハァハァ


十神「明後日なら暇潰しに付き合ってやる」チラッ


こまる「……」


十神「フン」ニタァ


こまる「ふっ」ニタァ


十神「!?!?」
 


腐川「す、すみません、白夜様ぁ……その日は……こまると約束があって…」


十神「!?」チラッ


こまる「クレープ食べに行くんだよね?冬子ちゃん!」ニタァ


十神「……」イラッ


こまる「楽しみだねぇ、クレープ屋さんなんてデートみたいだね!っていうかデートだよねぇ!わくわくするなぁー!」


腐川「ちょっとこまる、はしゃぎすぎよ」


こまる「だってぇー!クレープ屋さんなんて本当、何年ぶりって感じだもん!しかも冬子ちゃんと一緒なんて!」





十神「……」イライライライライライライライライライライライライラ
 


~エピソード4:バレンタイン~


腐川「白夜様、あのぉ……その」


十神「どうした」


腐川「チョコレートを作ったんですけど、た、食べていただけま………………………………………………せんよね。すみません」


十神「……」


苗木(まだ十神クン何も言ってないのに)
 


腐川「白夜様のようにグルメな方が、あたしなんかが板チョコを無意味に溶かして無意味に型取りして無意味に固めたような手作りかどうかの判断としてもギリギリアウトなチョコレートを食してくださるはずがないのよ………」


十神「……」←プライドが高いために、自分から食べたいとも言えないし、実際のところ特に食べたい訳でもないが、かと言ってそのチョコレートが巡り巡ってこまるの胃袋に入るのもなんとなく気に入らないからどうしたらいいか分からない御曹司




こまる「冬子ちゃんどうしたの?あっ、それもしかして冬子ちゃんの手作りチョコ!?」チラッ


十神「!?」


こまる「食べたーい!ねぇ、冬子ちゃん、頂戴?」ニタァ


十神「……」イラッ
 

これは可愛い腐川さん


苗木「あ、あの、腐川さん。それって一つしかないの?ほら、こまるの分は別にあるとかさぁ!」


腐川「は、はぁ?何言ってるのよ。今日は……バ、バレンタインデーなのよ……これが唯一のチョコレートに決まってるじゃない!!」


こまる「!!」ガーンッ


十神「フン」ニタァ


こまる「うぐぅ」イラッ


苗木(やってしまった感)
 


こまる「私は冬子ちゃんに友チョコ作ったよ………」シュン


腐川「友チョコ?」


こまる「そ、そう!! 友チョコ!! そっか、冬子ちゃんは友チョコを知らなかったんだね!! うん、最近は友達同士でチョコを交換する友チョコっていうのが流行ってるんだよ!!」


腐川「そうなの?……もっと早く教えなさいよ。それなら用意したのに」


こまる「えへへー!」チラッ


十神「……」


こまる「嬉しいなー!」ニタァ


十神「……」イラッ
 


腐川「あ、ちょうどよかった。板チョコ買いすぎて余ってるのよ」


こまる「えっ」


腐川「冷蔵庫に入ってるから食べていいわよ。友チョコとして」


こまる「えっ」


十神「よかったな、友チョコがもらえて」ニタァ


こまる「……」イラッ
 


こまる「その手作りチョコ!!十神さんに渡さないなら、私が」


十神「おい腐川」


腐川「は、はい……」


十神「俺は甘い物が食べたい。仕方が無いからお前のソレで我慢してやる」


腐川「びゃっびゃ、びゃ、白夜しゃまぁぁ~~~~~~~!!!」ハァハァ


十神「フン」ニタァ


こまる「……」イラッ
 


~エピソード5:殺人鬼~


こまる「あ、ジェノサイダーさん。ちょうどよかったぁ!これから一緒にお昼ご飯、食べない?」


ジェノ「……おいおい、でこまるぅ。お前さぁ、分かってて言ってんのかぁ?」


こまる「ふぇ?」


ジェノ「アタシは~、生粋の殺人鬼なんだっつーの!あんまーり、馴れ馴れしくしてんじゃねーぞ?」


こまる「……」
 


ジェノ「つーわけで、アタシをあの根暗と同等に扱ってんじゃねーよ」

こまる「……」


ジェノ「……」

こまる「……」


十神「おい、ジェノサイダー」チラッ


ジェノ「はぁいっ、マイダーリンッ!お呼びかしらーんっ」


十神「……」フッ


こまる「うぅ」シュン
 


こまる(ジェノサイダーさんと冬子ちゃんは、記憶は引き継げないけど、知識と感情は共有してるん、だよね)



こまる「……ねぇ、冬子ちゃん」


腐川「なによ」


こまる「私のこと、大事?友達って思ってる?」


腐川「な、なんなのよ急に!」


こまる「私はね! 冬子ちゃんが大好きだし、とっても大事だよ! 冬子と友達になれて凄い嬉しいし、一緒にいて楽しいよ!!」


腐川「な、なんなの……恥ずかしい奴ね」
 


腐川「そりゃ、勿論……あたしもそう思ってるわよ」


腐川「あんたのお陰で、あたしだって成長できたって……思う…し……その、感謝してるわ」カァァ


こまる「冬子ちゃん……!」ウルッ



こまる(じゃあ、ジェノサイダーさんはどうして……)
 


こまる(そもそも……ジェノサイダーさんの感情は腐川さんの感情で、ジェノサイダーさんは殺人鬼で……)


こまる(だったら、冬子ちゃんは人殺しをしたいってこと……だよね?)



腐川「こまる?」


こまる「あっ…」


腐川「具合でも悪いの?」


こまる「ううん……」


こまる(そんなの……信じられないよ)
 


こまる「冬子ちゃん……」


腐川「何よ、あんた今日少しおかしいわよ」


こまる「私、何があっても冬子ちゃんの味方だよ!友達だよ!」ギュッ


腐川「……!」ギュッ









苗木(入りにくいなぁ)
 


~エピソード6:水溜り~


こまる「うわー!冬子ちゃん見て見て!外におっきな水溜りができてるよー!」


腐川「それが何よ」


こまる「えー?こういうのみて、冬子ちゃんはワクワクしないのぉ?」


腐川「あんたはこういうの見てワクワクするのね……」


こまる「ほら、行こうよ!水溜りはね、踏むとビシャビシャして気持ちいいんだよ!」グイッ


腐川「ちょっと、こまる……!」
 


こまる「えーいっ!」ビシャ


腐川「水を踏んで何が楽しいのよ……」


こまる「楽しいよ!ほら冬子ちゃんもやってみなよ!」


腐川「……」ピチャッ

腐川「こ、これは!!」


こまる「ね?ね?楽しいよね!?」ビシャ




ビシャビシャ!!


ビシャビシャビシャビシャ!!
 


――――――
――――
――



十神「何か言い訳はあるか?」


腐川「……」

こまる「……」





十神「服を汚すな!!」


腐川「はい」

こまる「はい」





十神「俺にこんな当たり前のことを言わせるな」


腐川「すみません……」

こまる「ご、ごめんなさい」
 


~エピソード7:秘密~


こまる「ねぇお兄ちゃん、冬子ちゃん知らない?」


苗木「今日は見てないよ。いないんじゃないかな」


こまる「そっかぁ……」








十神「……」チラッ
 


こまる「十神さん」


十神「その嫌悪感丸出しな顔は何だ」


こまる「冬子ちゃん、時々いなくなりますよね?」


十神「それがどうした」


こまる「冬子ちゃんは、そういうとき、どこで何をしてたのか、いくら聞いても教えてくれない」


十神「あいつにもプライバシーがある」


こまる「だけど、十神さんは知ってる!!」


十神「……」
 


こまる「私に言えないようなこと、冬子ちゃんにさせてないですよね?」


十神「……」


こまる「ジェノサイダーさんを制御できるようになったからって、一人で危険なことさせてないですよね?」


十神「……」


こまる「変な実験とかさせてないですよね?」


十神「……」


こまる「……もういい」


十神「……」
 


こまる「冬子ちゃーん!お・か・え・り♪」


腐川「うわっ、なによ、そのテンション」


こまる「今日、冬子ちゃんに会えなくて寂しかったよぉーっ!どこ行ってたの?」






腐川「……別に、ちょっとブラブラしてただけよ」


こまる「……」




腐川「心配しないで」


こまる「うん」ギュッ
 


~エピソード8:アベック~


腐川「白夜様ぁぁ~~ん!!」


十神「フッ」ニタァ


こまる「うぅ……」ギリッ


苗木「あ、あれ、こまる。今日は大人しいな」

苗木(いつもなら十神クンに挑発したりするのに)


こまる「うん、今日はね。十神さんと私、冬子ちゃん自身がどっちを選ぶか、十神さんと勝負してるの」


苗木「え!?よく十神クンがそんな勝負受けたね……」


こまる「いや、一方的に勝負してるだけだけど」
 


苗木(でも十神クン、負けず嫌いだから一方的にふっかけられた勝負だとしても負けたくないんだろうなぁ……)



腐川「白夜様ぁ、コーヒー淹れました」


十神「そこに置け」


腐川「はいぃぃ」ハァハァ


苗木(今日は腐川さんに優しい気がするし)



十神「腐川、今日はそこにいろ。いいな?離れるなよ」


腐川「ふぴゃっ!?!? 白夜様がぁ……ふぇ、こ、これは夢なの……? 夢なのかしら……な、なんて幸せなぁ…」ハァハァ


十神「今日の俺は読書漬けだと決めている。お前を使用人代わりに使ってやろうと言っているんだ」


腐川「ありがたきひあわへぇ~」ハァハァ


十神「……」ニタァ


こまる「……」イラッ



苗木(やばい、十神クン思った以上に本気だ)
 


苗木「でも、腐川さん最近綺麗になったよね」

こまる「……」


苗木「こまると仲良くなって、よく笑うようになったし、お風呂にも入ってるみたいだし」

こまる「……」


苗木「ジェノサイダーも抑え込めるようになってるし、もう普通に恋愛したっておかしくないよね」

こまる「……」


苗木「こうやって、十神クンと腐川さんが並んで座ってるのを見ると、結構お似合いだよね」


こまる「お兄ちゃん黙れ?」
 


こまる(惨敗だよ……)


こまる「うぅ……冬子ちゃん……」トボトボ


腐川「どうしたのよ」


こまる「冬子ちゃん! 冬子ちゃん冬子ちゃん冬子ちゃーん!!!」ギュッ


腐川「うわっ!いきなり何なのよ」


こまる「すぅぅーーーはぁーースゥゥウーーハァーーー」


腐川「」
 


腐川「あたし……あんたに何かしたかしら」


こまる「え?」


腐川「今日一日、ずっと睨んでたじゃない」


こまる「いや、あれは」


腐川「いつもみたいに話しかけてこないし……何か…怒ってるの?」


こまる「冬子ちゃん……」


腐川「こまる」


こまる「大好きだよぉ冬子ちゃーん!」チュチュ


腐川「うわっ、あんた犬みたいね」


苗木(え?犬?……え?)
 


~エピソード9:名前~


十神「おい、苗木妹」


こまる「……前から思ってたんですけど、私だって苗木です」


十神「苗木と被るだろ」


こまる「じゃあ名前で呼んでください!」


腐川「駄目よぉおおお!!」ギリッ
 


腐川「あんた、白夜様に名前で呼ばれるだなんてそんな羨ましいことを企んでるの!?」


こまる「でも、十神さん以外はみんな名前で呼んでくれてるし」


腐川「駄目よ!絶対駄目!駄目駄目駄目駄目駄目ぇ!!」


こまる「むぅ」


十神「俺をくだらんことに巻き込むな」
 


葉隠「腐川っちも大変だべ」


苗木「なんかうちの妹が迷惑かけてて申し訳ないけど」


葉隠「友達が好きな人と仲良くなるのが複雑な腐川っち、青春してんなー」


霧切「なるほどね」


苗木「十神くん頑張れー」
 


~エピソード10:百合の花~


こまる「十神さん、実際冬子ちゃんのことどう思ってるんですか」

十神「……」


こまる「無視しようったって、そうはいきませんよ」

十神「……」


こまる「十神さん、冬子ちゃんに惚れられてるからって、たかをくくってますよね?」

十神「……」


こまる「十神さん、冬子ちゃんとどこまでいってるんですか?」

十神「……」


こまる「キスはしましたか?」

十神「……」


こまる「……したんですね」


十神「してない!!!!」ガタッ
 


~エピソード11:百合の花②~


こまる「ククッ」

十神「……」


こまる「かかりましたね、十神さん」


十神「なん……だと……?」


こまる「私はあります」ドヤァ


十神「は?」


こまる「私は冬子ちゃんと何度も何度もキスしてますから!!」ドヤァ


十神「!?!?」


こまる「勝った」ニタァ
 


~エピソード12:聞けないこと~


十神「おい、腐川」


腐川「はい、白夜様っ」


十神「お前、」


腐川「はい!」


十神「苗木妹と……」


腐川「こまると……何ですか?」


十神「キ……」


腐川「……?」


十神「キ………………霧切を知らないか」


腐川「こまるは食堂で、霧切は資料室にいました」


十神「そうか」
 


~エピソード13:百合の花③~


こまる「冬子ちゃ~ん、お風呂はーいろっ!」


腐川「そうね」



十神「……ッ」ピクッ




葉隠「十神っち残念だべ?」

十神「……」


葉隠「一緒に風呂入れるのは同性の特権だもんな」

十神「……」


葉隠「実際、あの二人の入浴現場見たいんだよな?」

十神「違う」


葉隠「いやでも」

十神「違う」


葉隠「十神っち」


十神「少なくともお前とは違う」
 


~エピソード14:百合の花④~


朝日奈「腐川ちゃんとこまるちゃん、今お風呂行った?」

霧切「ここにもいないようね」


葉隠「おう、さっき行ったべ」


朝日奈「そっかぁ~、じゃあお風呂入れるの一時間後かな」

霧切「そうね……」


葉隠「そんな狭くねーし、一緒に入ればいいんじゃねーか?」


朝日奈「えー。でもねぇ?霧切ちゃん」

霧切「そうよね。邪魔しちゃ悪いし」


十神「……ッ」ピクッ





十神「……………………………………」
 


~エピソード15:聞けないこと②~


十神「腐川」


腐川「はい、白夜様ぁ!」


十神「お前、苗木妹と……」


腐川「はい」


十神「風呂で………………………」


腐川「??」


十神「いや、その」


腐川「白夜様?」
 


腐川「あッ!!」


十神「な、なんだ」


腐川「大丈夫です、白夜様!! あたしちゃんと洗ってます!!」

十神「いや、」


腐川「隅々まで!! 体の隅々まで洗ってますから!!」

十神「ちが、」


腐川「サボってません!! 白夜様に言われた通り、いつも綺麗な身体です!!」

十神「ふか」



腐川「こまるに擦られてます!! 隅々まで!!」

十神「」
 


~エピソード16:言えないこと~


こまる「冬子ちゃーん、あーそーぼー」


腐川「仕事中だからちょっと待ってなさい」


こまる「私も手伝うよぉ」


腐川「あ、ありがと……//」

こまる「えへへ//」










十神「………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………」
 


苗木「十神クン、悩みでもあるの?」


十神「は?」


苗木「いや、ごめん。無いならいいんだけどさ」


十神「……」


苗木「十神クン、その本逆さまだよ」


十神「…………………………………」


苗木「あの、なんでも相談してね?」
 


十神「お前は気にするな」

苗木「え、でも」


十神「お前は気にするな」

苗木「だけどさ、ボクでも聞くくらいはできるし」


十神「………………」






十神「いや、お前は気にするな」

苗木「とが」


十神「お前が! 聞くな!」
 


~エピソード17:秘密②~


こまる「冬子ちゃん……」

こまる(今日も…いないなぁ……)



こまる「………」






十神「……」


こまる「……」ジッ


十神「……」
 


腐川「……」テクテク


十神「戻ったのか」

腐川「はい、さっき」


十神「……」

腐川「………………」ジワッ


十神「腐川」

腐川「すみませ……うっ…ぐす」ポロポロ


十神「好きに泣けばいいだろ、馬鹿馬鹿しい」つ【ハンカチ】


腐川「白夜様ぁ……白夜様ぁ……」グスグス
 


十神「苗木妹なら部屋にいる」

腐川「はい」


十神「……行かないのか」


腐川「こんな顔……見せられ…ないし……」グスグス


十神「……」


腐川「こまるには…触れてほしく、ないんです……だから」


十神「そうか」
 


~エピソード18:マッサージ~


十神「……?」

苗木「なんか、そっちの部屋から音が聞こえるね」


十神「仕事の邪魔だな。静かにさせる」スタスタ








部屋<アッアッ、こまる、や、んっ、ん、んんぅ……ふは、こまる……もっと、優しく……


十神「」
 


苗木「十神クン?どうしたの。中に誰かいるんだよね?」スタスタ


十神「そこを動くな!!」

苗木「え、なに」


十神「俺の部屋に行くぞ」

苗木「十神く」


十神「今日一日お前は俺の部屋にいろ分かったな拒否権はない」

苗木「とが」
 

ナニをしてるんですかねぇ…


~エピソード19:言えないこと②~


苗木「こまると腐川さん、本当仲良しだよね」

十神「……」


苗木「こまるに『友達』が出来たのも嬉しいし、腐川さんに『友達』が出来たのも嬉しいし」

十神「……」


苗木「微笑ましいよね」ニコニコ


十神「苗木」

苗木「ん?」


十神「……………………………いや」
 


~エピソード20:混乱~


腐川「白夜様ぁ!」ハァハァ


十神「……」


腐川「今日も麗しいですぅ……ハァァン…白夜様ぁ……たくましいその腕…腕まくり……嗚呼素敵ぃ…」ハァハァ


腐川「その腕にぃ……抱かれたりなんかした日には………はぁ、ダメよぉ冬子ぉ……」ハァハァ





十神「……」チラッ


こまる「……」ギリッ
 


十神「腐川、お前」


腐川「ふぁい、白夜様ぁ」ハァハァ


十神「お前、どういう……つもり」


腐川「ふぇ?」ハァハァ


十神「お前と苗木妹は……いや、」


腐川「白夜様?」


十神「もういい、頭が痛い」


腐川「大変!!白夜様ぁ!!この冬子が、冬子が看病をぉぉぉ~~」ハァハァ
 

気になって仕方ない十神かわいい


~エピソード21:交換日記~


『でこまるがスゲー熱烈な眼差しで見つめてくるんですけどー。』


『あんたはどうしてんの? 冬子』


『白夜様が構ってくれるしィー!白夜様と愛を育んでるわー!キャッハー!』


『は?詳しく教えなさいよ。 冬子』


『アッ…アンッ、白夜様ぁ~だめよそんなばっちぃところ……』


『は? 冬子』


『あ?』
 


『すぐバレる嘘つかないで。 冬子』


『白夜様に確かめたっつーのかよ』


『そんなことしなくても分かるに決まってるでしょ。馬鹿じゃないの。 冬子』


『一瞬信じた癖に生意気~~』


『信じてないわよ。 冬子』


『そういえばー、でこまるがー』


『こまるが?何よ。 冬子』


『あ~~~~あんたには内緒~~~~~~~』


『教えなさい。 冬子』
 


『あ?うぜー』


『……教えないならいいわよ。余計なこと喋ってないなら別に。 冬子』


『お前これからもずっとそんな根暗なわけ?』


『そうよ。 冬子』


『感情共有してるアタシの身にもなりやがれ』


『それは私の台詞でもあるから。 冬子』


『アタシは元々あんたなはずですけどー……って考えたら寒気がしてきた!どうしてくれんだ!』


『そうよね。 冬子』
 


『根暗うぜー』


『そうね。 冬子』


『そーいうのがうぜぇ。嫌いなやつ。テメーが嫌われてるやつそれ。まじうぜー』


『いいのよ。愛してもらったことなんかないんだから、



ジェノ「『今更求めないわよ。冬子』……ね」





トントンッ

こまる「冬子ちゃーん、お茶しなーい?」



ジェノ「……はぁ、」
 


これまでss速報で書いたやつとか、書いてみたけどss速報で載せるには適さないかなーと思ってたやつとかを、掲載するpixivアカウントを作りました。

転載ではないので攻撃しないでいただけるとありがたいです。
 

絶女のSSは貴重だから期待


エピソード22:阿吽の呼吸


こまる「冬子ちゃん」

腐川「……自分で取りなさいよ」つ【醤油】

こまる「えへへ」




腐川「あ、こまる」

こまる「うん! 手伝うよ!」

腐川「いつも悪いわね」




十神「…………」
 


十神「おい、腐川」

腐川「は、はい!」


十神「……」

腐川「白夜様?」


十神「……」

腐川「あの、何でしょうか」


十神「……………」




十神「……コーヒーを持ってこい」

腐川「はい!」
 


エピソード23:誤解


苗木「ハァ……全くもう」

十神「??」


苗木「聞いてよ、十神クン!! こないだこまるったらさぁ」

十神「……」



苗木「ずっと腐川さんにキスしてるもんだから、目のやり場に困っちゃったよ」

十神「ブフォッ、ゲホォッ、ゴホッ……」


苗木「だ、大丈夫?」
 


十神「……それで?」

苗木「え?」


十神「お前はいいのか」

苗木「何が?」



十神「……………あいつの兄として」


苗木「あぁ……うん、腐川さんには申し訳ないと思ってるんだけどね。腐川さんも嬉しそうだからいいかなって」


十神「いや、そうではなくて、お前は」

苗木「でも、ほっぺにチューってやっぱりスキンシップにしても過激だよね」



十神「ほっぺに」


十神「ほっぺに」


十神「ほっぺに」








十神「ほっぺに」

苗木「どうしたの」
 

誤解もなにも大概なことじゃね?
それとも女の子なら普通のスキンシップなのか?

んな訳あるか。レズを疑われるレベル

まぁそうなんですけど、腐川さんが十神くんにホの字なのは周知の事実ですので……


エピソード24:勢い


十神「おい、腐川!!!」


腐川(!? お、怒ってらっしゃるわ……あたし何かヘマしたかしら……アッアッ…でも白夜様になら折檻されてもいい……むしろされたい)ハァハァ


十神「貴様、苗木妹とはどういう関係だ!!」


腐川「えっ!? と……友達です」


十神「ただの友達がキスなどするか馬鹿者!! 気色悪い!! 二度とするな!!」


腐川「えっ!? えっ、えぇ!?」
 


――
――――
――――――


こまる「……十神さん、冬子ちゃんに何を吹き込んだんですか」

十神「……」


こまる「顔を近づけるとよけられるんですけど」

十神「……」


こまる「うぅ」

十神「……」


こまる「まさか十神さん!? 冬子ちゃんと付き合いはじめt」

十神「ない」


こまる「だからヤキモチ妬いt」

十神「ない」


こまる「とうとう冬子ちゃんに惚れたんですn」

十神「ない」
  


エピソード25:禁句


腐川「……」ボロッ

こまる「どうしたの冬子ちゃん!! どうしてそんな泥だらけなの!!」


腐川「なんでもないわよ」

こまる「なんでもなくないよ!! 友達がボロボロになってるんだよ!?」


腐川「……」

こまる「ねぇ、いつもどこに行ってるの!? いい加減に教えてくれてもいいじゃん!!」


腐川「……」ピクッ
 


腐川「関係ないっつってんでしょ」

こまる「でも、」


腐川「あんたのそういうとこ、ウザいって言ってんのよ」

こまる「えっ……」


腐川「……」

こまる「……」


腐川「………じゃ」スタスタ
 


こまる「おにーちゃん……」

苗木「なんだよ」


こまる「お゙に゙ー゙ぢゃ゙ん゙!!」ブワッ

苗木「うわっ!? こまる!?」


こまる「おにーちゃーん!!」ヒシッ

苗木「なんなんだよ……ほら、よしよし」


こまる「冬子ちゃんにね、どこ行ってたのって聞いたらね、怒ってね」グス

苗木「あーー………」


こまる「お兄ちゃんも知ってるんだね」
 


こまる「知ってるんだね」



こまる「知ってるんだね」


苗木「……いや、その」

こまる「どうして冬子ちゃんを危険な目に合わせるの……どうして誰も止めないの……!!」


苗木「危険な目? そんなことさせるわけないだろ!」

こまる「でも、冬子ちゃんボロボロになって帰ってきたんだよ! 泥だらけで!」


苗木「……それは、腐川さん自身の問題だよ」

こまる「……」
 


こまる(まさか、ジェノサイダーさんがまた暴れてる……なんてこと、ないよね?)


こまる(十神さんともう人を殺さないって約束したんだもんね?)





こまる「冬子ちゃん、お昼はごめんね」

腐川「……べ、別に。気にしてないわ」


こまる「お風呂はいろ?」

腐川「そうね」
 


腐川「……なによ。ジロジロ見ないでよ。どうせ歳上の癖に貧相な身体してるとか、お、思ってるんでしょ。あんたは誰に揉まれてそんなに育ったのよ」


こまる「何の話!?」

腐川「ふ、ふん……」






こまる(全身、怪我はないみたい。じゃあどうして泥だらけだったの……)


こまる(いつか絶対突き止めるんだからっ)
 


エピソード26:独白


腐川「……」テクテク


腐川「あんたは、甘い物が好きだったわよね。でも、あんたとの思い出はしょっぱいものばかり」


腐川「あんたのこと好きだったのよ……本当だったのよ……なのに、あんたは……あたしを弄んだのよ」


腐川「許さないわ」






腐川「でもね、殺しちゃったことは悪いと思ってる、わよ。土下座だってなんだって、してやるわ。……お供え」

つ【クッキー】


腐川「ごめんなさい」
 


腐川「あんた達のこと、殺したのはあたしじゃないって、開き直ってたわ」


腐川「だけど、アイツだってあたしなのよ。どう足掻いても、あたし」


腐川「あたしはきっと、ソレに気付けなかったから、ずっと一人だけ研究生のままだったのね」




腐川「……あの学園を出てから、ずっと不思議だった。あいつらの中には、強い希望があったのよ」


腐川「弾丸で撃ち込まれたような、強い希望がね」


腐川「あたしには、なかった。だから、」


腐川「……ううん、こっちの話よ」
 


腐川「だけど、白夜様は……あ、あたしを見捨てたり、しなかったのよ。こんな、あたしを……」

腐川「ジェノサイダーを抑え込めるようなれば、大丈夫だって。あたしが、その言葉で、どれだけ嬉しかったか」

腐川「白夜様は、あんた達とは違うわ。全然違う」


腐川「それに、こまるっていう友達が出来て」

腐川「希望ってなんなのか、少し分かった気がするの。前に進むって、どういうことなのかって」

腐川「こんなこと、あんたに言うのは当てつけなのかもしれないけど、謝意はあるのよ」



腐川「また来るわ。何度だって謝る、わよ。……許さない、けどね」
 

まだかなー?

今日このスレは長編(?)を投下して終了しますね。
見てくださった方ありがとうございます。

待ってました

今日って今さッ!

お、お待たせしてすみません。
サクッと仕上げるつもりが、もたもたしました。

あと、涼宮ハルヒシリーズのタイトルパクってます。


エピソード27:腐川冬子の憂鬱


腐川「……」テクテク


十神「……腐川、また行ってきたのか」

腐川「はい」


十神「苗木妹が探していた」

腐川「……はい」


十神「泥だらけだな」

腐川「すみません、服を汚すなって、前に」


十神「全くだ」
 


腐川(最近、墓から帰ってくると、いつも白夜様が出迎えてくれる、ような気が)

腐川(気がするだけよ)



苗木「腐川さん、おかえり」

腐川「……ふん」


苗木「こまるなら情報室にいるよ」

腐川「聞いてないわよ」



腐川(とりあえず、部屋に戻って着替えなきゃ)

苗木「……」
 


~腐川の部屋~


【交換日記】

腐川「……あ、更新されてる」



『いい加減にデコマルから逃げんのやめね?』



腐川「……………」







腐川「………………………………」
 


エピソード28:苗木こまるの退屈


こまる(今日も冬子ちゃんいないなぁ~)

こまる(そろそろ帰ってくるころだと思うけど~)






こまる「そうだ! 暇だから十神さんでもからかって遊ぼう!」



十神「おい」

こまる「うひゃあ!?」
 


こまる「急に表れないでくださいぃ!」

十神「この俺を玩具にしようとはいい度胸だな」


こまる「だって十神さんで遊ぶの楽しいしー」

十神「俺に対してそんな口を聞ける愚民は貴様くらいなものだ」


こまる「あれ? そうかな、朝日奈さんとよく十神さんの悪口で盛り上がるけど」



十神「……」ピキッ

こまる「じょーだんですよぉー」
 


こまる「十神さんのことは尊敬してます」

十神「説得力のカケラもないぞ貴様」


こまる「本当ですよ! 忘れがちですけど、十神さんは私の命の恩人だし!」

十神「忘れがちとはなんだ忘れがちとは」


こまる「冬子ちゃんを取り合いするのも、結構楽しいです!」

十神「俺にそんなつもりはない一切ない」


こまる「ツンデレなとこも」

十神「おい」


こまる「それに、世界を救うために奔走してる十神さんは、やっぱりかっこいいですよ」
 


エピソード29:十神白夜の溜息


十神「はぁ……」

こまる「な、なんですか!? 折角真剣に褒めたのに……」


十神「貴様と話していると疲れる」

こまる「私は、十神さんと話してると楽しいですよ!」


十神「……腐川ならさっき帰ったぞ。部屋にいる」

こまる「あ!! それ伝えに来てくれたんですか!?」


十神「ここに用があった。ついでだ」

こまる「やっぱり、ツンデレだ!!」


十神「はぁ……」
 


エピソード30:腐川冬子の消失


コンコンッ

こまる「冬子ちゃーん!」


シーン……


こまる「あ、あれ?」


ドンドンッ

こまる「冬子ちゃーん? いるぅー?」


シーン……


こまる「……いないのかな」
 


こまる(十神さんに嘘つかれた? いや、そんな意味ない嘘つかないよね)




苗木「あ、こまる」

こまる「お兄ちゃん、冬子ちゃん知らない?」


苗木「腐川さんなら、さっき帰ってきてたよ。部屋にいないの?」

こまる「返事がなくて」


苗木「んー? 僕も探してみるよ。すぐ見つかると思うけど」
 


――――――
――――
――


こまる「冬子ちゃーん!!」


こまる「どこにも…いない……」



霧切「はぁっ……はぁっ…」

こまる「霧切さん!! そっちは!?」


霧切「……駄目、いないわ。腐川さん、恐らく外に出ているのよ。それだけに、大変ね」

こまる「え」


霧切「外出届が出されてないの。上にバレたら、大事になるわ」
 


エピソード31:苗木こまるの暴走


十神「腐川が消えた?」

こまる「……うん」


十神「ふん、前例がないわけではない。あの事件のときも、腐川は未来機関に黙って俺についてきていたのだからな」

こまる「でもそれは、十神さんがいたからですよね」


十神「……」

こまる「冬子ちゃん、一人で失踪するなんて……私、心配で」


十神「……」

こまる「ねぇ、十神さん!! 緊急事態ですよね!? いい加減に冬子ちゃんがコソコソと何をしていたか、教えてくれてもいいんじゃないですか!?」
 


十神「腐川は俺達で探す。お前は出しゃばるな」

こまる「出しゃばります! 私、冬子ちゃんの友達ですから!」



こまる「もういいです! 十神さんの馬鹿!!」ダッ


十神「……」



こまる(冬子ちゃんはきっと外にいる)

こまる(外の治安はかなりよくなってきてるけど、私一人じゃ、まだ外出届の許可は降りない)


こまる(……でも、)



こまる「待っててね、冬子ちゃん」
 


エピソード32:十神白夜の動揺


霧切「……というわけで、腐川さんに続いて、こまるちゃんも失踪した訳だけれど」


十神「なんだと!?」

苗木「ご、ごめん。兄として謝るよ」


十神「チッ、ここの警備はどうなってる」

霧切「侵入するのは難しいはずよ。でも、脱出するのは楽かもしれないわね。監禁が目的の組織じゃないし。
とくにこまるちゃんは、警戒されないでしょうし」



苗木「十神君、どこに行くの?」


十神「……腐川の居場所なら、心当たりがある。そこに苗木妹がいるとは限らんが」


十神「仕方のない奴らだ」


霧切「柄にもなく焦っているみたいだけど?」

十神「……」
 


~墓地~


十神(ジェノサイダー翔の被害者の墓地……一番近いのは、ここだな……)


十神「腐川! いるのか?」



こまる「十神さん」

十神「お前、」


こまる「……冬子ちゃん、いるのかな」


十神(何故こいつがここにいる……?)


こまる「どうして私がここにいるのかって、思ってますよね」
 


こまる「すみません、十神さんなら冬子ちゃんの居場所、大体わかるかなって思って。後をつけてました……」

十神「……!」


こまる「十神さんに直接聞いても、きっと教えてくれない。だから、私が消えたフリをして、未来機関の近くではってたんです」

こまる「十神さんなら……冬子ちゃんを探しに真っ先に出てくるって、思いましたから」



十神「……馬鹿馬鹿しい」

こまる「その馬鹿馬鹿しい作戦に引っかかったのは、十神さんですけどね?」
 


こまる「どうして冬子ちゃんが、お墓にいるって思ったんですか?」


十神「……」



こまる「冬子ちゃん、お墓参りでもしてたんですか?」


十神「オレに聞くな。本人に聞け。とりあえずは、あの馬鹿を探すぞ」

こまる「……はい」
 



ジェノ「はァ~~ア」


ジェノ(感情を共有してるっつのも、考えもんよねぇ)



――逃げ出したい


ジェノ(つーか、逃げるったってどこに逃げるんだっつの)

ジェノ(とりあえずは近くの墓に来てみたけど)



こまる「冬子ちゃーん!!」


ジェノ(……墓地で叫ぶとか罰当たりじゃね?)
 


十神「ジェノサイダー翔……」


ジェノ「あらま~! 見つかっちゃったわ~! さすがは白夜様っ」

十神「貴様ふざけるなよ。勝手なことはするなとあれほど、」


ジェノ「アタシばっかり叱らないでよダーリン! アタシの意思はアイツの意思でもあるんだから~」

十神「……」




こまる「冬子ちゃーん!! どこぉー!!」


十神「うるさい……」
 


こまる「あっ! 冬子ちゃん!!」

ジェノ「根暗と一緒にすんな」


こまる「……心配したよ、一緒に帰ろう?」



ジェノ「近寄んないほうがいいんじゃねーの~?」ジャキーン


こまる「ジェノサイダーさん……?」

十神「ハサミをしまえ」


ジェノ「しまえと言われてしまうようなアタシじゃありませぇ~ん! ゲラゲラゲラゲラ~」
 


十神「目的は何だ! まさか、また殺人衝動が」

ジェノ「あー、そんな感じじゃねーんだけどぉ、ん~~……」



こまる「怖くないもん!!」


ジェノ「あ?」


こまる「冬子ちゃんが私を殺すわけない……ハサミなんて怖くない!!」ジリジリ


十神「馬鹿! よせ!」



ジェノ「だ~か~ら~……アタシと根暗を一緒にすんなって、何度言ったら分かるんだっ!!」


ザクッ……



こまる「………え?」ポタッ
 


こまる「痛い…痛いよぉ……痛いよぉ…………」ポタッ


ジェノ「あっ、ヤッベ、やっちまった! ゲラゲラゲラゲラゲラゲラ~!」


十神「……腐川に代われ」

ジェノ「は~?」


十神「貴様では話にならん!」

ジェノ「代われと言われて代わるアタシじゃ」


十神「……」つ【コショウ】


ジェノ「ふぇーっぐじょん!!」
 


エピソード33:腐川冬子の陰謀


腐川「あっ……ここはっ…」

十神「腐川、説明しろ」



こまる「うっうぅっ」ポタッ

腐川「こまる!? こまる、こまる……こまる!!」


こまる「だいじょーぶだもん……痛くなんかないもん……」

十神「擦り傷だ。腐川、それよりも説明を」



腐川「あ、あたしが…あたしがやったのね……あたしが……いやああああああああ!!」
 


十神「落ち着け! またジェノサイダーに代わる気か!」


腐川「嘘よおおおおお!! 嫌ああああああああ!!」


こまる「十神さん! 早く冬子ちゃんを抱きしめてください!!」

十神「!?」


こまる「 早 く し な さ い 」ドンッ







十神・腐川「!!??」ぎゅっ


………………


腐川「あっ……ふぁぁぁああぃぁ……」

十神「」
 


腐川「びゃくやしゃまぐにぬぶくぁwせdrftgyふじこlp」

十神(あの状態から、ジェノサイダーに変わらなかった……? 何故だ)



こまる「十神さん、いつまでも冬子ちゃんを堪能するなんt」

十神「おい腐川!! 何があった!!」



腐川「……ご、ごめんなさいぃ、あたしぃ……うぅ」


腐川「もう寂しいのは…嫌なんです……」
 


こまる「どういうこと……? 相談してよ。私と冬子ちゃんは、友達なんだし」

腐川「友達だから言えなかったのよ」


腐川「あたしは、連続殺人犯なのよ。あんた、本当にその意味が分かってるの?」

こまる「知ってるよ、そんなこと。初めて会ったときにジェノサイダーさんの話はしたはずだよ」


腐川「知ってるかどうかをきいてるんじゃないのよ! 本当に分かってる? 理解してる?」


腐川「あんたの目の前で死んだ朝日奈や不二咲、覚えてる!? あたしは、人間をあぁするような奴なの!」

腐川「あんたが泣いて怯えたアレを、ゲラゲラ笑いながら作り出してたの!!」



腐川「あんたは、分かってないわ」


腐川「だから、そのまま分からないままでいてほしかった。そばにいてほしかった……」
 


エピソード34:苗木こまるの分裂


十神「どういうことだ。それと、腐川がジェノサイダーになって未来機関を逃げ出したことがどう関係する?」


腐川「……」

こまる「十神さんは……」


こまる「十神さんは、不安でいっぱいいっぱいになったことはないんですか?」


こまる「逃げ出したいけど、逃げ場がなくて、それでも逃げたいって思ったことないんですか!?」


十神「……オレは逃げ出したことなどない」

こまる「だったら黙っとけ!!」


十神「……っ」
 


こまる「冬子ちゃん」

腐川「……」


こまる「私、ジェノサイダーさんがしてきたこと、どう思うかって言われたら、やっぱ……実感わかないよ」


腐川「あいつは、あたしよ。あたしがしてきたことよ。それにあんた、そんな怪我させられたってのに、」


こまる「それでもだよ。だって私が知ってるのは、今の冬子ちゃんだけだもん」

こまる「私が冬子ちゃんと出会ったときには、もう人は殺さないって決めてたんだから。私はその冬子ちゃんしか、知らないんだから」


腐川「じゃあ、あんたはあたしが許せるっていうの!? 連続殺人犯のあたしを許せるの!?」


こまる「そんなの分かんないよ!! だって許せるも何も、恨んでないんだもん!!」
 


こまる「冬子ちゃんがしてきたこと、きっと恨んでる人はいるんだなって思うよ。 ううん、絶対いる!!」


こまる「冬子ちゃんの正体を知って、絶対許せないって言う人の方が正しいって思う!!」


こまる「その人からしたら、私が言ってることがおかしいんだって思う。冬子ちゃんと仲良くするなんて頭がおかしいって思うだろうね」


こまる「だけど、許すとか許さないとか、好きとか嫌いとか、理屈じゃないもん」


こまる「冬子ちゃんが悪者っていう証拠が揃ったから嫌いにならないといけないなんて、そんな馬鹿な話ないよ」



こまる「私の感情は、裁判じゃない」


こまる「私は冬子ちゃんとこれからもずっと仲良くしたいって、思ってるよ?」






ジェノ「つか、あんた誰? え? キャラチェン?」
 


エピソード35:十神白夜の驚愕


愛してるよ冬子ちゃーん
ずっと一緒にいてこまるー
もちろんだよ冬子ちゃーん
デコマルの癖に生意気かー
ツンデレもかわいいよ翔ちゃーん
しょ、……な、生意気かーっ!



イチャコライチャコライチャコラ




十神「……」


苗木「十神くん! やっぱりここにいたんだね! 腐川さんとこまる、発見しt……………………………………………うん」


十神「……」

苗木「うん」
 


十神「ハァ、」

腐川「びゃくやしゃま、きてくれて、あだじ、うれじがっだでず」


十神「汚い寄るな泣くな」

苗木「まあまあ」


こまる「ねぇ、聞いてお兄ちゃん。十神さんたらね、冬子ちゃんが取り乱してるときにおもむろに強引に抱きしめてね、」

十神「事実に反することを言うな」


苗木「えぇえええ!? そ、そっかぁ、やっと……やっとだね…」ホロリ

十神「やめろ違うなんだその生暖かい視線は気持ち悪い目で見るな微笑むなクソ苗木妹覚えておけ」
 


十神「しかし……似ていない兄妹だと思っていたが…」

こまる「んー? 私達やっぱ似てないよね?」


苗木「確かに。昔から似てるって言われることってあんまりなくて」



十神「いいや、」




――お前に『殺された』みんなのためにもだ!

――私の感情は、裁判じゃない。


十神「……」


十神「よく似ている」
 


エピローグ:腐川冬子と愉快な仲間たち


腐川「このままじゃいけないとは思ってたんです、だから、一応治そうとは思ってて」

腐川「多重人格障害について、調べたことくらいはあったんです。じ、自分のこと、だし」


腐川「それで、治療として、あいつと日記の交換をはじめたけど、全然治らなくて」



十神「……人格の統合か」


腐川「でも、やっぱり怖いんです。あいつがあたしになったら、あたしは……どうなっちゃうのかって」

腐川「あたしがあいつみたいに、ハサミを振り回しはじめたら、白夜様やこまるを傷つけたらって思うと、怖くて」
 


腐川「だけど、このままクシャミに怯えるのも嫌だし、どうしたらいいかわからなくて……ぐす……」


十神「……オレは、二度とあの殺人鬼に人殺しをさせるなとは言ったが、多重人格を克服しろとまでは言ってないぞ」


腐川「でも、成長、したくて。あいつと向き合おうって、思ったんです」

十神「ハァ、馬鹿か貴様」


腐川「す、すみません……勝手に、こんな」

十神「挙げ句の果てに、耐え切れずに自爆。逃亡」


腐川「ごめんなさい……」



十神「だが、お前にしてはよくやった。褒めておいてやる」
 


腐川「ふえっ!?」


こまる(ずっと黙ってたけどいい加減に喋りたい。なんかいい雰囲気になってるし悔しい)


十神「……お前が一人で行動を起こすと碌なことにならん。これからは俺に報告しろ」


こまる「えぇ!? 何それ、何なんですか!? プロポーズですか、それ!?」

腐川「ぷ!? ぷろぽ!? ぷろ、ぷろぽ!? ぷれぱらあと!? ぽりぷろぴれん!?」


十神「言葉そのままの意味に捉えろ! 他意はない!!」


こまる「素直に、心配だから相談してね、とか言えないんですかぁ?」
 


こまる「二人のハグシーン、悔しいけど様になってましたし、早いところ十神財閥(笑)の跡取りを」


十神「だ ま れ 。 大体、アレは貴様が押したんだろ!この俺を! 無理矢理に!」

こまる「仕方がないじゃないですか! 悔しいけど、私には止められなかったけど、十神さんなら止められたんですから! 悔しいけど!」


腐川「ぬふ…ぬぅふふふ……」ハァハァ


こまる「冬子ちゃんが、十神さんから抱きしめられるようなチャンスを逃すわけがないですからね! 絶対に引きとめられると思いましたよチクショー」


十神「……」
 


十神「腐川、ちょっと来い」

腐川「ふぇ!?!?」



十神「……」ぎゅっ


こまる「え!? えぇぇええ!? なにこれ、何!? ハッピーエンド!?」



十神「……」つ【コショウ】


腐川「ひぁぁああ!? びゃくやしゃま!? ふぁっくちょん!! 白夜様ぁ!! ぬぁぁああ」


十神(くしゃみをしたのに、人格を保てる……だと!?)


こまる「ずるい!! ずるいよ十神さん!! 私も! 私も冬子ちゃんとハグする!!」ぎゅうぅ






苗木「三人とも仲良しだね」(白目)


【おわり】
 

おわりでしー
ありがとーございましたー!



こまるがちょっとうざかったけど面白かった

誰も興味ないのは知ってますが挨拶したかった。

ss速報引退しますね。
落としたスレが完結したときには立てようと思います。それ以外は別の場所で活動します。
見てくれた人達本当にありがとう。

十神と腐川ちゃん可愛かった



最近ちょっと主張が強くなってたから一回落ち着くのがいいかも
でも気が向いたらまた戻っておいで

一言で言うとそびえ立つクソ

ただ、周りからボロクソ言われながら完結まで続けられるメンタルは素晴らしい

次はメアリー・スー系「以外」のSSをよく読んで出直してくれ


いつも楽しく読んでいたから誰も見てないとかそんな事を言って欲しくなかった
多分自分と同じ事を思っている人は他にもいると思う

また気が向いたらちらっとでも投げてくれるとひそかに嬉しいです

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