時雨「ボクがボクの事ボクって呼ぶ理由?」 (56)

艦これss

艦娘
第二次世界大戦で活躍した艦艇(モチーフ)の記憶をある程度有しており
それにちなんだ人格やトラウマを有している者もいる
総合的に見て、モデルとなった艦が沈む瞬間までを記憶している場合が多い。
それぞれ沈んだ時期にばらつきがある事から、史実に対する認識にもばらつきがある。

ピクシブ百科事典より





SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1421451977

時雨「へぇ~提督はそんなにボクの口調が気になるの?」

提督「まぁ僕と同じだから・・・なんとなくね。」

時雨「なんか噛みそうだね・・・早口で言ってみてよ。」

提督「ボクがボクの事ボクって呼ぶ理由を早口でボクがボクの事ボクって呼ぶ理由ていうのか?」

時雨「あぁ…いいよ。すごいね提督は・・・」

時雨「ボクがぼきゅっ・・・・・・」

提督「・・・」

時雨「・・・」

提督「んふっ・・・」

時雨「ふふ・・・」

時雨「話が逸れちゃったね・・・」

時雨「提督はさ、なんで二本脚で歩くの?」

提督「え?」

時雨「難しい話じゃなくてね、移動するならはいはいでもいいわけでしょ?」

時雨「でも提督は立って歩くことを選んだ・・・なんで?」


提督「そりゃあ・・・子供のころにはいはいは卒業したからね・・・まぁほかに恥ずかしいってのもあるかな?」

提督「例えばさ、僕が鎮守府内をはいはいで歩いてたらどう思う?」

時雨「とっても面白そうだね、背中に乗ってもいいかな?」

提督「いつかな、まぁ…そんな感じだな。」

時雨「うん、ボクもそんな感じなんだ。」

提督「えっ?」

時雨「今さら”私”とか”時雨”なんて柄じゃないしね。」

時雨「いや違うかな・・・もっと正確に言うとわからないんだ。

提督「わからない・・・」

時雨「そうわからない。」

時雨「例えばさ、ボクたちも提督もごはん食べるよね?」

提督「食べるね。」

時雨「夜になったら寝て、ちょっとエッチな気分になるときもあるよね?」

提督「あぁ…あるな。」

時雨「そんな・・・いわば生物としての本能・・・まぁボクは生物なのかは微妙だけど。」

時雨「その本能に理由なんていらないよね?だって必要なんだもん。生きていくために。」

提督「まぁ…ある程度はな。」


時雨「それと同じなんだと思う。」

時雨「ボクが白露型駆逐艦2番艦の時雨としてここにいるために、きっとこのボクっていう呼称は重要なんだと思う。」

時雨「もしかしたら・・・そのルーツは鉄の塊の時にあったのかもね。」


提督「そうか…」

時雨「これじゃあ理由にならないね・・・無駄な話だったかもね・・・ごめんね。」

時雨「でも・・・」

時雨「提督とたくさんお話したかったっていう乙女心だと思ってよ・・・それなら・・・かわいく思えてこないかな?」

提督「・・・」

時雨「提督?」

提督「よし!時雨は今日は暇かい?」

時雨「え?まぁ…うん。」

提督「それじゃ探ってみないかい?時雨のその理由?」


時雨「・・・うん?」



(言えない・・・

『ワイ「時雨SS書こう」→ワイ「僕とボクどっちや?」

→ボクっ子→ワイ「ボクや!時雨はボクなんや!』っていう流れだなんて言えない・・・)

提督「よし・・・準備完了!!」

時雨「提督・・・ボクを自分のベッドに寝かせてどうする気なの?」

提督「ふふっ・・・楽しいことだよ・・・」

時雨「そう・・・」

時雨「せめて・・・お嫁さんに行くまで・・・生娘のままでいたかったなぁ…」

時雨「でも・・・提督が相手なら・・・ボクは・・・」

提督「何を勘違いしているのか知らないけど、これからやるのは催眠術だよ。」

時雨「なんだ・・・ボクの運命の人じゃないんだ。」

提督「君ってそんなにロマンチストだったっけ?」

時雨「ふふふ・・・乙女はみんなそんなものさ。」


提督「白馬の王子様ってか。」

時雨(あっ・・・目の上に提督の手が・・・)

提督「さてこれから深層意識に眠る時雨の過去を、鮮明にする。」

提督「僕も最近覚えたばかりでね、誰かにかけてみたかったんだよ!」

時雨「意外な特技だね。」

提督「もしかしたら辛い記憶も鮮明になるかもしれない・・・今さらだけど、時雨が嫌なら辞めるよ…」

時雨「いいよ、ボクも気にならないわけじゃないしね・・・」

時雨「それに・・・修羅場は提督よりくぐってきたつもりだよ。」

提督「そうだな・・・佐世保の時雨は伊達じゃないもんな。」

時雨「提督・・・最後に・・・」

提督「ん?なんだ?」


時雨「体を触るなら、ボクが起きてる時じゃないと駄目だよ。」

提督「・・・始めるよ・・・」

時雨「手が熱いよ?」

提督「ほっとけ。」





時雨・・・楽な姿勢で・・・

始めるよ・・・

ゆっくり・・・ゆっくり・・・

手も足も力が抜けて・・・

楽に楽に落ちていく

落ちていく・・・

夢の中に・・・すぅっと・・・溶けるように・・・

今はまだ暗い・・・暗い・・・

目が覚めると・・・明るい場所・・・

ゆ・・・くりと・・・

数を・・える・・・・

ひ・・つ・・・


ふた・・・・




・・・・


・・・・・・・


・・・・・

・・













ザワザワザワザワ

時雨(・・・・)

カンカンカンカンギギィー


時雨(・・・・んっ・・・)


ザザァー


時雨(波の音・・・提督の部屋?・・・違う・・・外だ・・・)ムクリ



イソゲーデルゾー


時雨(これは甲板!!)

時雨(周りの人は・・・軍人だ!!)



時雨(ボクはなんでこんなところに・・・さっきまでは・・・あれ?)

時雨(思い出せない・・・とにかく鎮守府に帰らなきゃ!!)


海兵A「いよいよ白人共をこのアジアから追い出せるな!!」

時雨「あの!!」

海兵B「船さ乗ったなんて知ったらおっかぁどんな顔するっぺな!」

時雨「ちょっと!!」

?「おい!お前ら!!持ち場に戻らんか!」

海兵AB「「は、はっ!!」」

時雨「ねぇったら!!」


時雨「・・・」


時雨「誰も答えてくれない・・・まるでボクだけがいないみたいに・・・」

?「まったく・・・ん?お嬢ちゃん?どこから入ってきたんだ?」

時雨「!!!あなたはボクが・・・見えるの・・・?」

?「見えるもなにも・・・おーい誰かいないか!!」

時雨「ねぇ!ここはどこ!!横須賀じゃないの!!」

?「横須賀?何を言ってるんだ?ここは柱島泊地だよ?」

時雨「は・・・はしらじま?」

海兵C「お呼びですか特務少尉殿!」

少尉「あぁ、この子を外に連れて行ってくれ。」

海兵C「この子とは?」

少尉「ほら、ここにいる女の子だよ。」

海兵C「しょ、少尉殿!失礼ながら、女の子などおりません。」


少尉「・・・へっ?」


海兵C「お疲れなのではないでしょうか!お部屋にご案内いたしますのでどうぞ休憩なさってください!」


少尉「えっ?お前には見えんのか?このちっこい女が?」

時雨「ちっこいなんて失礼だな!!」

少尉「ほら!いましゃべったぞ!!」



少尉「・・・」

時雨「・・・」

海兵C「・・・」



海兵C「お・・・オヤスミになられた方が・・・」






少尉「・・・・」

時雨「・・・・」

海兵C「それでは、失礼いたします」

バタン



少尉「それで・・・君はいったいなんなんだ・・・」

時雨「人にモノを訪ねる時は、帽子をとって自分から挨拶するのが礼儀じゃないのかい?」

少尉「それは失敬。大日本帝国海軍T特務少尉だ。」

時雨「T・・・それは奇遇だね、ボクの知り合いにも同じ苗字の人がいるよ。目なんかよく似てる」

少尉「それは結構。それで・・・君は?」

時雨「ボクは白露型駆逐艦2番艦の時雨だよ。よろしく。」

少尉「?」

少尉「わけのわからないことを言うな、それはな・・・」



少尉「この駆逐艦の名前だろ。」


時雨「へ?」



時雨「ええぇぇぇ!!!!」


時雨「な、え?ど、どういう事さ!!!」

時雨「艦娘は?深海棲艦は?提督は?」


少尉「???」


時雨(どうなってるのこれ!?ボクは時雨・・・この船も時雨・・・)



少尉「もしかして君・・・」

時雨(マズイ!怪しまれる!!」

少尉「この船の守り神様なんじゃないのか・・・」

時雨「・・・へ?」







少尉「それなら皆に見えないのも納得がいく。」

時雨「へ・・・はい・・・そうなの・・・かも・・・」

少尉「武運長久をお祈り申し上げます。」

時雨「うん…アリガト・・・」

時雨(まぁ…あながち間違っても無いのかな…)


少尉「しかし・・・なぜ私の前だけに顕現されたのでしょうか?」

少尉「艦長は山上少佐ですが・・・」

時雨「それは・・・」

少尉「それは・・・」ゴクリ

時雨「君がボクの知り合いによく似てるから・・・かな?」


少尉「なるほど…光栄であります。」

時雨「あはは・・・」





いまだ混乱した頭だったけど、ボクはT少尉から情報を集めた。
今はアメリカやイギリスと闘っていてボクは陸軍第二師団輸送船団の護衛の任務に就いているらしい。
そして彼は船の技官として、ボクに乗船したらしい。
いまだ実感がわかない。


けれど確かなことが一つ。
この船の側面に書かれた文字『レグシ』。
ボクは今、記憶の中にしかなかった自分と対面しているという事。


ボクはいまだ、提督の部屋でベッドに寝ていた事しか思い出せない。
ボクはなぜここにいるのか、なぜ提督に似た彼だけにしかボクが見えないのか。
何もわからない。

でもボクはこの少尉にあってどこか安心している。
どこか提督に似ていて、一人称も同じだから・・・かな?





求刑する。
台本形式は苦手だから展開が急すぎないか心配。
一時間ぐらいで戻る。

くっそ・・・睡魔が・・・布団が・・・
あぁ…ごーめーんー

寝ます

時雨の過去話なんて悲しい話にしかならんやん…
って時系列どの時期なんだろ
西村艦隊の後?

はい起きました。
再開です。

>>19
今どのあたりだって話だよね?
太平洋戦争(大東亜戦争)開戦時。

少尉「というのが現状です。時雨さん。」

時雨「わかったよ、ありがとう。」

少尉「とんでもございません。」

時雨「それとね、一つお願いがあるんだけどいいかな?」

少尉「何なりと。」

時雨「敬語やめてくれないかな?なんだかくすぐったくて・・・」

少尉「そうですか、正直助かるかな。敬語は苦手なんだ・・・ははは。」

時雨「あとボクの事は時雨でいいよ。ボクもあなたの事提督って呼ぶから。」

少尉「提督?なんだか畏れ多いな・・・」

時雨「気にしないでよ、どうせほかの人には聞こえないでしょ?」

少尉「それもそうか。」

少尉「ちなみにこの船の運命とかわかったりするの?」

時雨「大丈夫、この船は当分沈まないよ。」

少尉「神様が言うなら安心だな。」

時雨「ふふ・・・

少尉「ははは・・・」



時雨(あれ・・・なんだかすごく眠く・・・)


時雨(瞼が・・・あか・・・ない・・・)







時雨「・・・」パチ

海兵A「急げ!高波が来るぞ!!!」

海兵B「通船も全部降ろせ!!」


時雨「え?なにがどうなってるの?」

海兵C「高波が来るぞー!!!」

時雨「えっ!きゃあっ!!!!」


海兵D「二人海に落ちたぞ!!」

少尉「縄を貸せ!!僕が行く!!」

海兵C「少尉殿!無茶です!!」

時雨「少尉!!」


ザバーン


時雨「ちょっと!!バカなの!!」

時雨「今助ける!!」ガツン

時雨「なによ!!!早くしないと・・・少尉が!!」


海兵D「おい!見ろ!!少尉殿だ!!!」

海兵C「手の空いてる奴!!縄引けー!!!」


時雨「私も!!」

時雨「なんで!縄が掴めない!!」




時雨「少尉!死ぬなんて許さないわよ!!少尉!!」



時雨「少尉!!!」





少尉「ぶはぁ!!ごほっ・・・うぇ…」

海兵C「誰か!少尉殿に毛布を!!」

時雨「ばかぁ!!死んだら何も残らないのよ!!」

少尉「この通り・・・生きてるよ・・・」

海兵C「少尉殿!毛布です!」

少尉「俺はいい!吹雪乗組員に渡せ!」


時雨「少尉!!」

少尉「あれ?ごほっ・・・提督じゃないの?」

時雨「へ?あぁそうだったね・・・」

時雨(あれ?いま私・・・私?ボク・・・あれ?)



時雨(ボクは私をボクと呼んでたっけ?それとも私?)


時雨「それよりも、今の状況を教えて!!輸送船は?何があったの?」


少尉「???」

少尉「とりあえず事態が落ち着いてからにしよう。時雨。」

少尉「今はそれのほかにやるべきことがある。」


時雨「えっ?あぁ・・・・うん…」


話を聞くと、ボクが記憶していたものはもう半年以上前の話だった。
さっき救出してた人たちは、ガダルカナル島水域で沈んだ吹雪・古鷹・叢雲の乗組員だった。
私には半年の記憶が無かった。
ボクはいったい・・・なんなのだろう・・・。










嫌だ・・・いやだよぅ…

加古・・・ごめんね・・・先に行くね・・・

許さない・・・許さないんだからぁ…






時雨「えっ?」



少尉「ん?どうした?」



時雨「誰?」



時雨「うっ!」

時雨(また・・・瞼が・・・重い・・・)

時雨(あの時と・・・同じ・・・)


時雨「・・・」パチ

少尉「やぁ時雨、一か月ぶりくらいかな?」

時雨「今どうなってるの?」

少尉「我が軍はソロモン諸島で連合国との開戦が始まった。」

少尉「今あそこに見える戦艦がわかるだろ?」

時雨「あれは・・・比叡・・・さん?」

少尉「その通りだ。僕達・・・いや君に比叡の雷撃処分が下された。」

時雨「らいげき・・・しょぶん・・・だって…」

少尉「しかしだ、いざってときに山本五十六連合艦隊司令長官より待機命令が下った。」

少尉「それで今は待機中って訳だ。」

時雨「・・・」ズキッ

時雨「うぅぅぅぅ・・・」ズキズキ

少尉「時雨?おい、どうした!」

時雨「頭が・・・われるように・・・いだい・・・」ズキズキズキズキ





お願い・・・時雨・・・雷撃処分・・・

海の底は・・・嫌・・・

せめて・・・バラ・・・バラ・・・に




時雨「比叡さん・・・お願い・・・ヤメテ・・・ヤメテェ・・・」ズキズキズキズキ



お姉さま・・・おね・・・さま・・・




少尉「おい時雨!僕はどうしたらいい!!」

時雨「少尉・・・金剛は・・・無事・・・?」

少尉「金剛?戦艦金剛か!あぁ、まだ沈んだという話は聞いてないよ。」


金剛お姉さまは・・・無事か・・・な・・・


時雨「無事よ!!生きてるわ!!!」

時雨「だから・・・だ・・・から・・・安・・・らかに・・・」



だったら…いい・・・かな・・・


時雨(比叡・・・さん・・)


私の意識はそこで途切れた。







姉さん・・・にげ・・・て・・・



時雨(春雨・・・)



うそっ・・・私・・・沈むの?


時雨(白露・・・)




ごめんなさい…私・・・ここまでみたいです・・・




時雨(五月雨・・・・」



時雨(ごめん・・・ごめん・・・ごめんなさい…)



時雨(私だけ・・・生き残ってしまった・・・)

時雨「・・・」パチ

時雨「・・・」

時雨「ねぇ少尉・・・」

少尉「ん?」

時雨「第二十七駆逐隊は・・・私をいれて・・・・あと何人・・・」

少尉「・・・君を入れても一人だ。」

時雨「そう・・・」

時雨「あのね・・・少尉・・・」

時雨「根拠は無いんだけど…少し前の私は、辛いことなんてもう無いって体験してたと思うの。」

少尉「・・・」

時雨「だけどね少尉・・・今はとても寂しいんだ・・・」

少尉「・・・」

時雨「ねぇ少尉・・・」

少尉「なんだ?」


時雨「私は今、どこを走って、次は何をするの?」


少尉「君は今フィリピン周辺を走ってる。」








少尉「作戦名は捷一号作戦。」


少尉「西村艦隊の一員として、アメリカのレイテ島上陸を阻止する。」











休憩する。


これより「最上」「山雲」「朝雲」「満潮」が先行し米軍魚雷艇を掃討す

駆逐艦時雨は、「山城」「扶桑」と共に掃討隊後方を進む

総員、如何なる事態になろうと最善を尽くせ


少尉「・・・」

時雨「・・・」スタスタ

少尉「どこに行くんだ?」

時雨「船頭、そこの方がよく見えるから・・・」

少尉「そうか…僕は船艇にいるから・・・気を付けて・・・」

時雨「・・・うん」






時雨「霧が濃いな・・・これじゃあ弾は当たらない。」

時雨「私は射撃用レーダーなんか持ってないし。」

時雨「・・・」

時雨「・・・扶桑と山城はどこかな・・・」

時雨「さっき二人は私の後ろに行ったっけ・・・」

時雨「急ごう・・・」タタタッ


時雨「・・・」タタタッ

時雨「・・・」タタ

時雨「・・・」




マルサンヒトマル

センカンフソウ

ヒライ

ゴウチン



時雨「・・・」

時雨「・・・」

時雨「・・・」

時雨「!」

時雨「あれは・・・さっき前にいた・・・」





マルサンヒトナナ

クチクカンミチシオ

ヒライ

チンボツ




時雨「・・・」


グオオォォォン


時雨「!」

時雨「この音は・・・誰かが被雷した・・・」


マルサンフタサン

センカンヤマシロ

ギョライメイチュウ








マルサンヨンマル


ヤマシロヨリニュウデン


「ワレ魚雷攻撃ヲ受ク、各艦ハワレヲ顧ミズ前進シ、敵ヲ攻撃スベシ」




時雨「山城・・・」


マルヨンヒトキュウ

センカンヤマシロ

カンビヨリテンプク


時雨「・・・」


マルヨンサンサン

ジュウジュンヨウカンナチニゲキトツ

ジュウジュンヨウカンモガミ

キカンテイシ

地の文入れればよかったなぁ…




クチクカンシグレ

ハンテン


ニシムラカンタイ

クチクカンシグレヲノゾキ

ゼンメツ



時雨「・・・・・・・・・」

時雨「・・・・・・」

時雨「・・・」


















時雨「・・・」



波の音が聞こえる・・・

心地よい波の音・・・


時雨「ねぇ少尉・・・ここはどこ?」

少尉「マレー半島さ。」

時雨「そう・・・」

時雨「ねぇ少尉・・・」

少尉「ん?」

時雨「私は死神なのかな?みんな・・・みんないなくなっちゃった・・・」

時雨「私一人だけを残して・・・」

時雨「ひとりぼっち・・・」

少尉「・・・」

ゴオオォォォォン


時雨「!」

少尉「!」



マルナナマルヨン

サゲンコウブ

ギョライメイチュウ


ソウインジョウカンパン

ゲレイ

時雨「早く逃げないと・・・あなたも死んじゃうよ?」

少尉「まぁ…死ぬだろうね・・・」

少尉「・・・時雨が逃げたら逃げようかな。」


時雨「馬鹿なこと言わないで、私が沈むのに私が逃げられるわけないでしょ。」

少尉「そうか…それじゃあ僕も残ろう。」

時雨「なんで・・・なんでそこまでこだわるの?」

少尉「大切に修理してきた船残して逃げらんないよ、僕は。」

時雨「でも・・・」

少尉「それこそ・・・僕はこの船を子供の頭を撫でるように大切にしてきた。」

少尉「そしていざ出撃って時に・・・本当に女の子が現れた。」

少尉「驚いたよ。気がふれたんじゃないかと思った。」

少尉「でも同時に嬉しかったんだ。この奇跡が。」

時雨「・・・」


少尉「女の子の時雨と過ごした時間は短かったけれど・・・駆逐艦時雨と過ごしてきた時間はそのは数百倍長い。」

少尉「なんせ建造からの付き合いだからね・・・」

時雨「そうだったんだ・・・ありがとう」

少尉「君は僕に敬語を使うなとお願いしたね、その借りを今返してもらうよ。」

少尉「ひとりぼっちだというなら・・・僕も一緒にあの世まで連れて行ってくれ時雨。」

時雨「・・・」

時雨「ふふ・・・」

時雨「まったく・・・物好きな人だね・・・君は・・・」

少尉「肯定と受け取るよ。」

時雨「しょうがないな・・・それじゃあもう一つ貸してくれ。この船にはもう船長がいない。」

時雨「だから君が私の士気を高め、指揮を執る提督になることが条件だ。」

少尉「乗ったよ。」



時雨「ふふ・・・交渉成立だ・・・共にどこまでも行こう・・・」

少尉「あぁ・・・」














それじゃあ提督、とりあえずどこを目指そうか?

そうだね・・・



それじゃあ・・・あの暁の水平線の向こうまで・・・

わかったよ・・・

それじゃあ私は・・・駆逐艦として・・・







あの暁の水平線に勝利を刻むよ・・・

























時雨「提督・・・」

提督「おぉ、時雨。起きたか」


提督「どうだ理由はわかったか?」

時雨「ばっちりさ・・・最初からわかりきっていた事だった・・・」

提督「?」

時雨「白露型駆逐艦2番艦の時雨はもう海の藻屑になった。」

時雨「重要なのはボクが何故、艦娘となりえたのか。」

時雨「何故海の平和を守ろうとするのか。」

時雨「運命っていうのも馬鹿には出来ないね、提督。」

提督「僕にはなにがなんだか・・・」


時雨「今も・・・そしてこれからもそれでいいよ。」



時雨「あとね・・・」




時雨「ボクがボクの事ボクって呼ぶ理由・・・それはね・・・」




提督「え?今なんて?」




時雨「さぁ…行こうか提督・・・」

提督「行く?どこに?」



時雨「勿論・・・・」


時雨「あの暁の水平線の向こう側さ!!」


時雨「一緒に!!!どこまでも!!!」










読んでくれた人さんきゅ
正直レイテの所で詰みかけてた

読んだらわかったと思うけど
時雨がボクって呼ぶ理由は明言していません
艦娘というものの誕生経緯がそもそも明言されてないし、提督の数だけ時雨とのストーリーがあるだろうし

それでも納得いかないという人がいれば、明日にでも後日談として書きます

あとこのSS書いてたら電ちゃんが本当に時雨を拾ってきてくれたので
欲しい艦娘のSS書いたら誰かが拾ってきてくれます(白目)

艦これSSがもっと増えればいいですね

電ちゃんが一番可愛くてCuteでかわいいです

終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom