武内P「北上麗花さん、ですか」 (73)

高木「うむ、彼女も最近アイドルになったばかりでね。だが、初めてプロデュースするには…」

武内P「なるほど……では、まずは北上さんをプロデュースさせていただきます」

高木「ほ、本気かね? こういうのは不本意だが、北上くんは色々な意味で難しい子だが…」

武内P「やらせていただけないでしょうか」

高木「いや、君がいいと言うなら私は止めはしないよ」

武内P「ありがとうございます」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420858017

高木「ところで、どうして彼女なのかね? 差し支えなければ教えてもらいたいのだが」

武内P「……笑顔です」

高木「ふむ、笑顔…」

武内P「あの…それだけでは足りないでしょうか」

高木「いやいや、十分すぎるくらいだ。君なら彼女と上手くやっていけそうだな。丁度スタジオでレッスンをしているし、顔合わせでもしてきたらどうだね」

武内P「それでは是非。…それと、残りの二人も私に任せてはもらえませんか?」

高木「分かった、プロデュースの件は全部君に任せよう。何かできることがあったら私や音無くんに言ってくれたまえ」

――レッスンスタジオ

武内P(まだ劇場も大きくないし、レッスンはスタジオで、か…)

武内P「失礼しま」ガチャ

麗花「さんぼ、わさんぼ、和三盆…っと! …あ、こんにちは!」

武内P「どうも。あの、トレーナーさんは」

麗花「トレーナーさんはまだ来てませんよ。あ、もしかして一緒にダンスレッスンを受ける人ですか?」

武内P「いえ、私は」

麗花「それなら先に一緒にストレッチしちゃいましょう! ほら、早く早く♪」

武内P「あの話を」

麗花「はい、じゃあ座ってまず股関節から伸ばしましょう! 私が後ろから押してあげますね。はい吸ってー、はい吐いてー」グッグッ

武内P「……」グッグッ

――数分後

武内P「ありがとうございました。大分体が軽くなったような気がします」

麗花「いえいえ♪ ところで、あなたも765シアターのアイドルなんですか? 昴ちゃんと違う、THE・男の人って感じですね!」

武内P「違いま」

麗花「筋肉もあるし、体も柔らかいし、ガタイもいいからダンスもきっと上手になると思います!」

武内P「ありがとうございます。……ではなく、私は」

麗花「そういえば飲み物買ってくるの忘れちゃってた。あなたの分も買ってきますね。えっと…さんぴん茶でいいですよね!」

武内P「せめて名刺だけでも」

麗花「すぐ戻ってきますね。それじゃあ行ってきまーす」ガチャ

武内P「……」

麗花「なんだ、私のプロデューサーさんだったんですね。早く言ってくださいよ!」

武内P「すいません、私が言い出せないばかりに」

麗花「でも私にプロデューサー…もしかして早速お仕事ですか?」

武内P「いえ、今日はレッスンの様子を見に。それに、まだプロデュースするアイドルが決まってないので」

麗花「私以外にもプロデュースするんですか? ということは…劇団ですね!」

武内P「ユニットです。あと二人ほど今考えているので、当分はレッスンに集中してもらうことになるかと」

麗花「ユニットかぁ…今からすごく楽しみです! そう思うとレッスンでもなんでもどんと来い、ですね!」

トレーナー「はじめまして、あなたが765シアターのプロデューサーさんですね。事務所から話は聞いてます」

武内P「はじめまして、本日から北上さんのプロデュースをさせていただく者です。北上さんのレッスンよろしくお願いします」

トレーナー「ご丁寧にどうも。これからレッスンを見ていくんですよね」

武内P「はい。北上さんはダンスが得意だと聞いたので、どれほどのものか見させていただきます」

麗花「プロデューサーさん、私ダンス以外にも歌も得意なんですよ♪」

武内P「歌の方はまた今度、楽しみにしてます。見させていただくと言いましたが、あまり私のことは気にしないようにしてください」

麗花「それじゃあ電信柱の上に止まって毛づくろいしてるスズメさんみたいに思いますね」

武内P「それは…確かに気にしないことですね」

――レッスン終了後

トレーナー「どうでしたか?」

武内P「ええ、まだ新人ながらダンスの技術は高いと思います。あまり息切れしてないところから、基礎体力もありますね。それに…」

トレーナー「それに?」

武内P「レッスン中、ずっと笑顔でした」

トレーナー「…ふふっ、笑顔…」

武内P「なにかおかしいでしょうか」

トレーナー「いいえ、そんなことを言う人、初めてでしたから。でもそれが一番大切だと私も思います」

麗花「プロデューサーさん、支度終わりました~。早く行きましょう!」

武内P「分かりました。今日はありがとうございました、また次もよろしくお願いします」

麗花「えっと…この後はどうすればいいんですか?」

武内P「高木社長から事務所に来るよう言われています。恐らく、今後のことかと思われます」

麗花「事務所ですね、分かりました。プロデューサーさんも一緒にですか?」

武内P「私はこれからスカウトに行きますので」

麗花「そうですか~。プロデューサーさん、頑張ってくださいね!」

武内P「その前に一つ聞いてもいいでしょうか」

麗花「はいはい、何でしょう?」

武内P「北上さんがアイドルになるきっかけを教えてもらえないでしょうか」

麗花「私がアイドルになったきっかけ…うーん……」

武内P「分かりませんか?」

麗花「ごめんなさい、あまり深く考えないでなったかもしれません。けど、今私がアイドルやってるのはみんなの笑顔が大好きだからです!他の人の笑顔を見ると、私まで笑顔になれるから」

武内P「…なるほど。ありがとうございました。これから一緒に頑張りましょう」

麗花「それじゃあ今度こそ、お疲れ様でした! スカウト頑張ってください!」

――一週間後

高木「それからスカウトの調子はどうかね?」

武内P「…すいません、まだ成果は…」

高木「スカウトとはそういうものだよ、じっくり行けばいい…と言いたいが、北上くんを待たせてるしねぇ…」

武内P「高木社長にも、北上さんにも申し訳ないです」

高木「…なら、オーディションをしてみてはどうかね?」

武内P「オーディションですか」

高木「まだウチも何人かアイドルを集めようと思ってね。君も審査員になれば、ユニットに入れたいアイドルも見つけられるし、一石二鳥じゃないか。それに、既に応募は来ているしそんなに時間もかからない」

武内P「是非お願いします」

高木「うむ。それと少し息抜きをしたまえ。ここ最近、事務仕事にレッスンにスカウトと休む暇がなかったろう。アイドルのために体調管理するのも仕事の内の一つだ」

武内P「……それではお言葉に甘えて」

――公園

「…あ、このパークのファウンテンを見てたらインスピレーションが湧きそうです」

「……来ました! 忘れないうちにスケッチブックにドローイングしないと…」

武内P「あの、失礼ですが」

「すいません、今コンセントレイトしてるので後ででいいですか!」

武内P「分かりました」


「……ふぅ、とりあえずここまでにしましょう。あ、何か用………」

武内P「どうしましたか?」

「ス、スケアリーなフェイスです! な、なんですか!? ロコをイートしてもデリシャスじゃないですよ!」

武内P「いえ、あなたを食べるつもりではありません」

ロコ「ならよかったです……ところで、あなたは誰ですか?」

武内P「こういう者です」セメテメイシダケデモ

ロコ「765プロ…プロデューサー…って、あの765プロのですか?」

武内P「はい。と言っても、私は765シアターの担当ですが」

ロコ「そっちは聞いたことないです。…で、そのプロデューサーがロコに何の用なんですか?」

武内P「アイドルに興味ありませんか?」

ロコ「ロコがアイドルに? ロコはアイドルよりアーティストにインタレストがあるんですけど」

武内P「アイドルもアーティストです。どうでしょうか」

ロコ「ロコにアイドルはインポッシブルです。それよりロコはアートに専念したいの。…すいません、ロコはもうゴーホームする時間なので、それじゃあ!」


武内P「……」

ロコ「スクールもフィニッシュしたことだし、今日もパークでドローイングを…」

武内P「どうも」

ロコ「なんでいるんですか!?」

武内P「スカウトですが…」

ロコ「だから、ロコはアイドルにはなりません、アブソリュートです! あーもう、折角ドローイングしようと思ったのに…ロコは帰ります、もう来ないでくださいね」

武内P「……」



ロコ「流石にあれだけ言えば今日は…」

武内P「こんにちは」

ロコ「」

武内P「考え直していただけないでしょうか」

ロコ「やらないです。大体、ロコのどこを見てスカウトしてきたんですか…」

武内P「笑顔です」

ロコ「スマイル? ロコ、あなたの前でスマイルしたことありませんよ?」

武内P「絵を描いてる時、あなたはずっと笑顔でした」

ロコ「そうでしたか?」

武内P「はい」

ロコ「…でも、スマイルだけでスカウトするのをディサイドするのもストレンジな話だとロコは思います」

武内P「そうでしょうか」

武内P「ところで、あの絵はどうしたのでしょうか」

ロコ「あれですか? あれならロコのルームにありますけど」

武内P「コンクールなどに送らないのですか?」

ロコ「え? …今のところそういうプランはありません」

武内P「そうですか…いい絵だったので残念です」

ロコ「……」

武内P「それでは今日はこの辺で。また明日」

ロコ「ま、また来るんですか。何回来てもロコのアンサーはチェンジしないから」

麗花「プロデューサーさん、今日もスカウトですか?」

武内P「はい。休暇の時に気になる人を見かけたので、今交渉中です」

麗花「わぁ、どんな子なんだろう…あ、そうだ!」

武内P「…なんでしょうか」

麗花「私も今日は一緒に行ってもいいですか? 午前中にレッスンは終わったので」

武内P「…大丈夫だと思います」

用事ができたので、また夜に再開します
これちゃんと武内Pっぽいのだろうか

アニメ見たが特に違和感ないかな
支援だよ

>>1
武内Pことアニメ「アイドルマスターシンデレラガールズ」のP
http://i.imgur.com/7Dlo47R.jpg

>>6
北上麗花(20) Da
http://i.imgur.com/1ya84zt.jpg
http://i.imgur.com/hHDzT5b.jpg

>>22
ロコ(15) Vi
http://i.imgur.com/HOyEpTi.jpg
http://i.imgur.com/GCaS0RI.jpg

にしてもこのメンツ会話が成り立つんだろうかwwww

ぼちぼち再開します。書き溜めがないので更新遅めになります

武内P「それでは公園に行きましょう」

麗花「はーい♪ 公園で何してる子なんですか?」

武内P「初めて会ったときは絵を描いてました。その後は何故か描く前に帰ってしまいましたが」

麗花「なんででしょうかね? プロデューサーさんの顔が怖かったとかかな?」

武内P「私にも分かりません。ただ、彼女の絵、私は好きでした」

麗花「普通のプロデューサーさんが好きってことはきっとすごい絵ってことですね!」

武内P「…そうなるのでしょうか」

麗花「あ、お花屋さん。プロデューサーさん、私少し見てきますね」

武内P「……時間が……」

麗花「ごめんなさい! すっごく綺麗だからつい長い時間見ちゃって…」

武内P「いえ、大丈夫です。…まだいるといいのですが…」

ロコ「……」

武内P「絵を描いてますね。描き終わってから」

麗花「はじめまして! うわぁ、なんか変な絵だね!」

ロコ「な、なんですか!? いきなりバッドなインプレッションを言わないでください!」

武内P「…の必要はないようですね」

ロコ「本当にまた来たんですか。昨日も言ったけど、ロコのアンサーは絶対チェンジしないの」

武内P「前に、スカウトした理由を笑顔と言いましたよね」

ロコ「だから、それはスペシフィックなリーズンではないじゃないですか」

武内P「アイドルがどういうお仕事か、どのように考えていますか?」

ロコ「え?」

武内P「私は、ファンの皆さんに笑顔を与える仕事だと思ってます。そのために、与える側が笑顔でないといけない」

ロコ「……ロコがドローイングしてる時のスマイルのことを言ってるんですか? 確かにロコはドローイングしてる時とてもエンジョイしてます。けど、オーディエンスをスマイルにするほどでは」

麗花「えっと、ロコちゃんでいいんだよね?」

ロコ「えっ、あっ、そうですけど」



麗花「ロコちゃんの絵、私にはよく分からないけどすごく楽しそうだよね! 見てる私もこの絵の中に入りたくなっちゃう!」ニコッ

ロコ「えっ……」

武内P「…北上さんは笑顔になりましたね」

ロコ「……」

武内P「あなたの作品は人を笑顔にすることができます。アイドルとして、あなたの作品…歌や踊りでファンを笑顔にしてみませんか?」

ロコ「…でも、ロコはアイドルなんて何も知らないし、一人でなんて…」

麗花「うーん…ここはこの色でー…あとは…」

ロコ「!? な、何してるんですか! ロコアートに手を出さないでください!」

麗花「えー? でもここをこうすると…ほら、もっと楽しそう!」

ロコ「お、おお…あ、それじゃあこれをこのカラーにしたら…」

麗花「すごいすごい! じゃあこういう絵を足して…サラサラーっと」

ロコ「なかなかやりますね、えっと……」

麗花「北上麗花だよ。よろしくね、ロコちゃん!」

ロコ「レイカ! ロコと同じくらいのセンスを持ってるみたいですね…ここをこうするのはどうですか?」

――十数分後

ロコ「コンプリートしました!」

麗花「やったねロコちゃん! …あはは、やっぱり変な絵!」

ロコ「…ふふっ、レイカのセンスがよく分からないですけど、ロコもこれはスペシャルなアートだと思います!」

麗花「それじゃあロコちゃん、アイドルも一緒に頑張ろうね!」

ロコ「一緒に…?」

武内P「はい。あなたがよろしければ、北上さんとユニットを組みたいと思ってます」

ロコ「え…でも、ロコがレッグを引っ張ったら…エクササイズもソングも上手じゃないし」

武内P「北上さん、絵は描いたことありますか?」

麗花「ほとんどないです♪」

武内P「今描いた絵も、経験者であるあなたと、未経験者の北上さんが生み出した作品です。お二人なら、どんなことでもこなせると思います。それがアイドルでも」

ロコ「ロコがアイドルに……」

麗花「ロコちゃん、アイドルは楽しいよ。私と一緒にやろ!」

武内P「もう一度聞きます」


武内P「アイドルに、興味ありませんか? あなたなら、アイドルも笑顔で楽しめると思います」

――二日後

武内P「ただいま戻りました」

高木「おお、帰ってきたか。それで、どうだったのかね?」

武内P「この通りです」

高木「…ふむ、分かった。そろそろ北上くんも来る頃だろう、それまでゆっくりしたま」

麗花「おはようございまーす!」ガチャ

高木「…その時間はないようだな。私は社長室に戻るよ。明明後日のこと、よろしく頼むよ」

武内P「分かりました」

麗花「あ、おはようございますプロデューサーさん」


麗花「おはよう、ロコちゃん!」

ロコ「グッドモーニングですレイカ!」

麗花「へー、ロコちゃんの両親と会ってきたんですね」

武内P「はい。スクールの人ではないので、しっかり親御さんの了解をいただかないといけないので」

ロコ「まぁ、ロコのペアレンツはイージーにリプライしましたけどね…」

武内P「成績を下げないことを条件と出されましたが、それは私も協力していこうと思います」

麗花「それじゃあ私も勉強教えるから、分からないことがあったら言ってね」

ロコ「レイカの得意なサブジェクトはなんですか?」

麗花「体育と部活かな?」

ロコ「…プロデューサーにお願いします」

武内P「私だけでなく、他のアイドルもいますので」

ロコ「うぅ…ロコもみんなとトークできるでしょうか」

麗花「大丈夫だよ、ロコちゃんでも気軽に話しかけられる子ばかりだから」

ロコ「…それなら、頑張ってみます」

武内P「それでは、今後のことについてなのですが…伴田さんは北上さんとトレーナーの方に基本を徹底的に教えてもらってください」

ロコ「苗字はやめてください、ロコはロコです」

武内P「…伴田さんでは、ダメでしょうか」

ロコ「ぐっ…そのフェイスで言われたらパーミットするしかないじゃないですか…リトルスケアリーですし」

麗花「うふふ…ロコちゃん、覚悟しててね…」

ロコ「レイカのフェイスもスケアリーです…。ところで、ロコたちはいつワークができるようになるんですか?」

武内P「最後の一人はオーディションを受けた方の中から決めようと考えてます。もちろん、劇場の皆さんも素敵ですが」

麗花「あ、さっき社長さんが言ってた明明後日のことですか?」

武内P「はい。恐らく765シアターメンバーを決める最後のオーディションになると思います。…最悪、二人のユニットになるかもしれません」

麗花「二人だけだとちょっと寂しいですね」

ロコ「ロコはレイカとだけでも全然OKですけど」

武内P「何はともあれ、これからよろしくお願いします、伴田さん」

ロコ「よ、よろしくです…やっぱりロコってコールしてくれないんですね」

武内P「それと事務所のことでなんですが、私のデスクの隣を伴田さんの自由に使っていいそうです」

ロコ「ほんとですか!? つ、つまりロコオンリーのスモールなロコアトリエが…!」

麗花「何言ってるかさっぱりだけど、ロコちゃんよかったね♪」

――オーディション当日

武内P「それではオーディションを始めさせていただきます。早速1番の方どうぞ」

「はい! 春日未来、14歳です!アイドルになりたいって決めた日に部活をやめて、オーディションに応募しました! アイドルになりたい気持ちは誰にも負けないつもりです! よろしくお願いしまーす!」

――――――――

武内P「7番の方ありがとうございました。次に8番の方」

「はい。真壁瑞希と申します。友達に勧められて応募しました。特技はバトントワリング、趣味は手品です。それでは、バトントワリングをしながら手品をします。…頑張れ瑞希、ぐっ」

――――――――

武内P「ありがとうございました。次は15番の方お願いします」

「はい~、宮尾美也、17歳です。私は歴史に名前が残るようなアイドルになりたいで、皆さんの頭に残るようなすごいアイドルになりますよ~。そのためにも、今はアイドルスクールに通ってるんです~」

――――――――

武内P「ありがとうございました。それでは最後の方お願いします」

「はい! 矢吹可奈です! 私は好きなことが歌うこと全般なので、アイドルになったらファンのみんなを歌で幸せにしたいと思ってます! 歌でみんな幸せに~♪ 下手でも頑張って上手に~♪」

武内P「これにてオーディションは終了です。後日結果をお知らせします」


春香「はっ…はぁ~…審査員疲れた~…」

武内P「お疲れ様です天海さん」

春香「プロデューサーさんもお疲れ様ですっ。それにしても、最近のアイドル候補生ってみんな歌が上手な子が多いですね」

律子「春香とは大違いね」

春香「あはは…律子さんも厳しいなぁ」

武内P「秋月さんも審査員引き受けてもらって、ありがとうございました」

律子「同じ事務所の仲間ですし、これくらいお安い御用ですよ。それにしてもこの中から四人ですか…少し荷が重いですね」

春香「そっか、私たちが決めるんですよね。…これが最後のオーディションなんだし、ちゃんと決めないと…でもみんなよかったのに~…」

武内P「……」

律子「プロデューサー? どうかしたんですか?」

武内P「…いえ、一人気になる方がいたので」

春香「へぇ~、どの子ですか?」

武内P「こちらです」

律子「この子ですか。…プロデューサー殿が気になったってことは、ロコたちのユニットに入る可能性が大きいってことですね」

武内P「…そういうことになります。ただ、まだこの方に決まったというわけではないので」

春香「そうですね。それじゃあ、三人でじっくり考えていきましょー!」

寝落ちかましてた、今から書きます

――一週間後

武内P「皆さんおめでとうございます。これから765シアターの一員として、よろしくお願いします」

未来「はーい! プロデューサーさんもよろしくお願いします!」

瑞希「まさか本当に合格するとは思っていませんでした。……結構、アイドル向いてるのか」

美也「合格と聞いた時は、お~~って思わず言ってしまいました~」

可奈「この嬉しい気持ちを歌に込めます! オーディション~♪ 受かると思わなかったっしょ~♪ でもアイドルなれて大勝利~♪」

未来「あの、ライブとかできるんですよね!?」

武内P「現在企画中です」

未来「イベントとかもあるんですよね!」

武内P「そちらも企画中です」


麗花「みんなかわいいねロコちゃん」

ロコ「なんでロコたちはシャドーから見てるんですか…?」

麗花「どの子が私たちのユニットに入るのかな~」

ロコ「プロデューサーがスマイルにこだわるなら、ミライ、ミヤ、カナのうちの誰かですね」


武内P「それでは今後のことなのですが…まずは矢吹さん」

可奈「はい!」

武内P「歌は悪くありません。ただ、まだそこで止まっているのでトレーナーさんと…そうですね、如月さんに指導をお願いしてもらいます」

可奈「きっ、ききききき如月ってあの如月千早さんですか!?」

武内P「はい。あなたの歌は、鍛えようではかなりの武器となる、と私は思っています」

可奈「わ…分かりました! 矢吹可奈、頑張ります!」


麗花「あらら、可奈ちゃんは違うみたいだね」

ロコ(カナみたいな子がロコてしてはベストなリレーションが作れると思ったんですが…)

武内P「残りの三人には、それぞれユニットに入ってもらおうと思います」

未来「ユニットですか?」

武内P「ええ。まず宮尾さんですが…徳川さん、天空橋さんとユニットを組んでもらいます」

美也「おぉ~、徳川さん…まつりさんの名前は聞いたことがありますよ~。天空橋さんは初めて聞きました~」

武内P「宮尾さんのマイペースを活かすには、同じくマイペースの方といた方がいいと思ったので」

美也「分かりました~! まつりさんと、天空橋さんと一緒に頑張ります、えいえいお~!」


麗花「美也ちゃんはまつりちゃんと朋花ちゃんのユニットに入るんだね。何だか楽しいユニットになりそう♪」

ロコ「ロコはまだマツリとはエンカウントしたことありませんが、トモカがユニットは大丈夫なんですかね…?」

麗花「まぁまぁ、朋花ちゃんもきっと子豚ちゃんたちのよう接してくれるから大丈夫だよ♪」

ロコ「ユニットでピグレットのように接するって…それより、残るはあの二人になりましたね」

ロコ(あのプロデューサーですし、ミライになるでしょう。トークしてる間ずっとスマイルでしたし。ミズキはほとんどフェイスがチェンジしませんし)


武内P「……それでは真壁さん。あなたのユニットですが」


武内P「北上さん、伴田さんのユニットに入ってもらいます」


ロコ「…ワッツ?」

麗花「あれ? ロコちゃんの予想外れちゃったね。ドンマイドンマイ!」


瑞希「その、お二人はどのような人なのでしょうか」

武内P「なんと言えばいいでしょう。…笑顔です」

瑞希「なるほど、いつも笑顔でいる明るい子、ということですね」

武内P「そして春日さんですが、最上さん、伊吹さんとユニットを組んでいただきます」

未来「はいはーい! 私、早速会いたいんですけど、どこにいますか?」

武内P「今日は来ていませんので、明日紹介します」

武内P「それでは今日はこれで。明後日から本格的に動き出しますので、皆さん頑張りましょう」


瑞希「………」

武内P「…どうかしましたか、真壁さん。既に他の方は帰ってますが」

瑞希「いえ。先ほどから、視線が少し気になってたので。……ニンジャ、でしょうか」

武内P「……北上さん、伴田さん、でしょうか」

麗花「あ、バレてました?」

ロコ「よ、よくフィールしましたね。シャドーから見てたのに」

瑞希「はじめまして、真壁瑞希といいます。私はスクールにも通ってない、全くの素人なのでご迷惑をかけるかもしれませんが、よろしくお願いします」

麗花「北上麗花っていいます。よろしくね瑞希ちゃん! ぎゅー!」

瑞希「…! 抱きつかれました。………なんと、大きい」

麗花「プロデューサーさんもロコちゃんも、ぎゅーってしてほしいですか?」

武内P「……私はいいです」

ロコ「ロコも結構です」

瑞希「えっと…こちらが北上さんで、あなたが伴田さんですね。よかったら、名前も教えていただけないでしょうか」

ロコ「ロコはロコ! 苗字で呼ばないでください!」

瑞希「私は基本的に、苗字で呼ぶので。…それでは、これからよろしくお願いします、北上さん、伴田さん」

ロコ「伴田呼びが二人にインクリースしました…ロコのアイデンティティが…」

武内P「…顔合わせも済ませてしまいましたね。折角ですし、ユニット名も決めたらどうでしょうか」

ロコ「そうですね、ユニット活動でユニットのネームがないとオーディエンスやファンにリメンバーしてもらえませんし」

瑞希「……?」

麗花「つまり、ユニット名を決めて覚えてもらおうって言いたいんだよ。ね、ロコちゃん」

ロコ「くっ…ミズキにはロコ語が通じないのですか…!」

瑞希「…なるほど、今度から頑張って理解しようとしてみます。ロコ語マスター、なってみせるぞ」

瑞希「あの、プロデューサー。耳を塞いでもらってもよろしいでしょうか」

武内P「…? 分かりました」

瑞希「北上さん、お手洗はどちらにありますか?」コソコソ

麗花「えっとね、この部屋を出て廊下を右に進めばあるよ」コソコソ

瑞希「分かりました、ありがとうございます」ガチャ

武内P「真壁さんは、どちらに?」

ロコ「ペアレンツに少しコールするらしいです。プロデューサー、ロコからも一つクエスチョンいいですか?」

武内P「…なんでしょうか」

ロコ「あれだけスマイルをリーズンにしてたのに、ミズキのようなポーカーフェイスをユニットに入れたのはなぜですか?」

麗花「あ、私もそれ気になりました!」

武内P「笑顔…だけでは説明になりませんね」

ロコ「オフコースです」

武内P「一言で言えば……笑ってほしいから、でしょうか」

ロコ「スマイルになってほしい?」

武内P「はい。真壁さんはあまり感情を表に出さない方なので、少しでも表情が柔らかくなってくれたらと」

ロコ「けど、プロデューサーは『オーディエンスをスマイルにするにはオウンがスマイルにならなければ』って言ってませんでした?」

武内P「真壁さんはファンを笑顔にする力はありますし、彼女自身も楽しんでるとは思います。ただ、彼女はその表現の仕方がわからないかと。オーディション中も一度も笑わなかったので」

麗花「そこで私たちが瑞希ちゃんを笑わせてあげればいいんですね!」

武内P「そういうことになります」

ロコ「つまりプロデューサーがミズキのスマイルが見たいだけってことでいいんですか?」

武内P「…そう捉えてもらっても構いません」

ロコ「まぁ…もうディサイドしたことですし、今さらユニットをチェンジなんてわけにもいきませんよね」

麗花「きっと瑞希ちゃんも楽しくアイカツできると思いますよ」

武内P「…そうですね。心配しすぎだったようです」

瑞希「すいません、お時間をおかけしました」

武内P「いえ。それでは私は他のユニットの方に連絡を取ってきます」

ロコ「ロコたちのプロデュースだけじゃないんですか?」

武内P「当面は伴田さんたちのユニットに専念します。今回は私が審査員を務めましたので、ユニットが結成までは責任を持ちます」

ロコ「……ということで、ユニットのネームに関するミーティングをスタートしましょう」

麗花「いえーい! ほら瑞希ちゃんも」

瑞希「い、いえーい」

ロコ「…早速、何かプロポーザルのある人はいますか?」

・・・・・・・

ロコ「……」

瑞希「……」

麗花「何もないみたいだね♪」

ロコ「どうするんですか、プロポーザルがないロコが言うのも何ですが、ミーティングがアドバンスしませんよ」

瑞希「それでは、私たちの特徴を挙げてみてはどうでしょうか。何かヒントが得られるかもしれません」

ロコ「グッドアイデアですミズキ! それじゃあ言っていきましょう!」

麗花「……」←深く考えてない

ロコ「……」←他二人がよく分からない

瑞希「……」←初めて会ったので分からない

――数十分後

ロコ「まさかあれから一言もトークしないとは…」

瑞希「北上さん、起きてください。…はっ」パチン

麗花「ふぁ…おはようロコちゃん瑞希ちゃん」

ロコ「このユニット、本当に大丈夫なんでしょうか…」

瑞希「それでは私たちがどういうユニットになりたいかを考えてみませんか?」

麗花「あ、それならプロデューサーさんが『ファンやお客さんを笑顔にしたい』って言ってたよ」

瑞希「なるほど…いい笑顔…。では、ユニットを会社とおいて、『グッドスマイルカンパニー』などどうでしょうか。どやっ」

ロコ「それはエグジストしているカンパニーなのでアウトだと思います」

麗花「それじゃあ、笑うってラフって言うでしょ? 笑いを作るから、『ラフメイカー』なんてどうかな?」

ロコ「それもアウトです! …けど、そのプロポーザルはいいかもしれませんね」

麗花・瑞希「???」

武内P「…ただいま戻りました」

麗花「お帰りなさいプロデューサーさん。ユニット名決まりましたよ♪」

ロコ「ロコたち渾身の出来です!」

瑞希「伴田さんは、私と北上さんの案を繋げただけでしたが……これが、いいとこ取り?」

ロコ「そ、それはシークレットって言ったじゃないですか!」

麗花「これが私たちのユニット名です。どうですか?」

武内P「……なるほど、いいユニット名ですね」


武内P「それではこれからよろしくお願いします。『スマイルメイカー』の皆さん」


おわり

読んでいただきありがとうございました、更新遅くて申し訳ありませんでした

本当は武内Pと麗花さんのやり取りだけを書きたかったんですが流石に麗花さんだけだと無理臭かったです
ミリマスの話ではないですが、アニデレも大変楽しみです。武内Pもそうですが、もちろんアイドルの方も

まぁアニデレ2話まだだしね・・・・・
一旦乙と言っておこう

続きやシリーズ化は今のところ未定です。
というか麗花さんらしさを出すのを考えるとかなり間が空いて失踪しそうです

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