女「ロマンチックな恋がしたい!」男「はぁ。」(14)

男「急にどうしたんですか」

女「うん、私ももう高3なのよ?」

男「はぁ」

女「なのに!浮いた話が一つもないなんてのはヒドいと思わない?」

男「まぁ……」

男「で、ロマンチックな恋ですか……」

女「いや、私だってそういうのに憧れると言うかね……うん」

男「少なくとも、異性にする話ではないですね」

女「男だから話してるんだけどね」

男「それは……喜んでもいいのでしょうか?」

女「さぁ?」

女「ロマンチックと言えば!」

男「……」

女「こう……夜空の星を見ながら二人寄り添って……きれいだねーなんて言って……」

女「君のが綺麗だよ。なんて言われたりして!」

男「何て言うか……ベタですね」

女「でもロマンチックじゃない?」


男「まぁ……そうかもしれませんね」

女「だからさ、今度二人で星を見に行こっか!二人で!」

男「お断りしておきますね。そんなキザったらしい事言えませんから」

女「ケチー」

男「はいはいケチですよ」

女「んー……じゃあさ!」

女「遊園地行こう!二人で!」

男「なんで二人でを強調するんですか…… 行きませんよ。」

女「えー……お化け屋敷でラッキースケベとか観覧車で夕日をバックに……」

男「やめなさい」


女「そういえばさー」

男「はい?」

女「私、明日誕生日じゃん?」

男「あぁ、はい」

女「別に告白してくれてもいいよ?」

男「……」

女「プレゼントを開けたら指輪が……なーんて!」

男「そんな物買わせる気ですか……」

女「冗談冗談!そんなキャラじゃないもんねー」

男「……悪かったですね」


男「誕生日おめでとうございます」

女「ありがとねー」

女「いやー、これでまたオバサンに近づいたなー……」

男「早すぎますよ。まだ20にもなってないじゃないですか……」

女「男よ」

男「はい?」

女「女は劣化が早いのだ」

男「えぇ、貴女を見ていたら思い知らされます」

女「言葉が刺さるよ……」

女「そういえば指輪は?」

男「なんで指輪が前提条件みたいになってるんですか」

女「なははー、冗談冗談」

男「ハァ……はい、どうぞ」

女「お!?何か用意してたんだ?」

男「当たり前ですよ」

女「へへー……なんだろうか?」

男「一応、考え抜いて選んだ物ですよ」

女「おー、ロマンチック!やっぱり指輪?」

男「違いますよメルヘン脳」

女「……ひどいよねー」

男「……早く開けたらどうですか」

女「むむ、そうだね。ではでは……」

女「おおお、何コレ綺麗だね!」

男「パワーストーンのストラップですよ。中々値が張りましたがね……」

女「へへぇ……ロマンチストだねぇ男も」

男「ちなみにエンジェライトと言いましてですね」



男「愛する人を守ってくれるそうです」

女「ふーん……ヘッ!?」

女「い、いい今なんと?」

男「……やはり自分には似合いませんね、キザったらしいのは」


男「ずっと前から好きでした」

女「え?……え?」

男「ロマンチックが好きと言うことでこういったのがいいかな、と……」

女「ぅ……ぁ」ポロポロ

男「ちょ!何で泣くんですかね!?」

男「やっぱり嫌でしたかね?」

女「ちがっ……あの、まさかこんな……事するなんて……って」グスッ

男「自分から散々言ってて……」

男「あー……それで、ですね。返事は……」

女「……よろしく、お願いします」

男「はい」

女「へへ……ロマンチック、だね」

男「……ですね」

終わり

見返して思ったけどロマンチックな恋というかロマンチック()な告白なだけじゃね?あれ?

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