男「急にどうしたんですか」
女「うん、私ももう高3なのよ?」
男「はぁ」
女「なのに!浮いた話が一つもないなんてのはヒドいと思わない?」
男「まぁ……」
男「で、ロマンチックな恋ですか……」
女「いや、私だってそういうのに憧れると言うかね……うん」
男「少なくとも、異性にする話ではないですね」
女「男だから話してるんだけどね」
男「それは……喜んでもいいのでしょうか?」
女「さぁ?」
女「ロマンチックと言えば!」
男「……」
女「こう……夜空の星を見ながら二人寄り添って……きれいだねーなんて言って……」
女「君のが綺麗だよ。なんて言われたりして!」
男「何て言うか……ベタですね」
女「でもロマンチックじゃない?」
男「まぁ……そうかもしれませんね」
女「だからさ、今度二人で星を見に行こっか!二人で!」
男「お断りしておきますね。そんなキザったらしい事言えませんから」
女「ケチー」
男「はいはいケチですよ」
女「んー……じゃあさ!」
女「遊園地行こう!二人で!」
男「なんで二人でを強調するんですか…… 行きませんよ。」
女「えー……お化け屋敷でラッキースケベとか観覧車で夕日をバックに……」
男「やめなさい」
女「そういえばさー」
男「はい?」
女「私、明日誕生日じゃん?」
男「あぁ、はい」
女「別に告白してくれてもいいよ?」
男「……」
女「プレゼントを開けたら指輪が……なーんて!」
男「そんな物買わせる気ですか……」
女「冗談冗談!そんなキャラじゃないもんねー」
男「……悪かったですね」
男「誕生日おめでとうございます」
女「ありがとねー」
女「いやー、これでまたオバサンに近づいたなー……」
男「早すぎますよ。まだ20にもなってないじゃないですか……」
女「男よ」
男「はい?」
女「女は劣化が早いのだ」
男「えぇ、貴女を見ていたら思い知らされます」
女「言葉が刺さるよ……」
女「そういえば指輪は?」
男「なんで指輪が前提条件みたいになってるんですか」
女「なははー、冗談冗談」
男「ハァ……はい、どうぞ」
女「お!?何か用意してたんだ?」
男「当たり前ですよ」
女「へへー……なんだろうか?」
男「一応、考え抜いて選んだ物ですよ」
女「おー、ロマンチック!やっぱり指輪?」
男「違いますよメルヘン脳」
女「……ひどいよねー」
男「……早く開けたらどうですか」
女「むむ、そうだね。ではでは……」
女「おおお、何コレ綺麗だね!」
男「パワーストーンのストラップですよ。中々値が張りましたがね……」
女「へへぇ……ロマンチストだねぇ男も」
男「ちなみにエンジェライトと言いましてですね」
男「愛する人を守ってくれるそうです」
女「ふーん……ヘッ!?」
女「い、いい今なんと?」
男「……やはり自分には似合いませんね、キザったらしいのは」
男「ずっと前から好きでした」
女「え?……え?」
男「ロマンチックが好きと言うことでこういったのがいいかな、と……」
女「ぅ……ぁ」ポロポロ
男「ちょ!何で泣くんですかね!?」
男「やっぱり嫌でしたかね?」
女「ちがっ……あの、まさかこんな……事するなんて……って」グスッ
男「自分から散々言ってて……」
男「あー……それで、ですね。返事は……」
女「……よろしく、お願いします」
男「はい」
女「へへ……ロマンチック、だね」
男「……ですね」
終わり
見返して思ったけどロマンチックな恋というかロマンチック()な告白なだけじゃね?あれ?
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