小鳥「プロデューサーさん宛に何か届いてますよ」P「はい?」 (40)

P「手紙も一緒じゃありませんでした?」

小鳥「ちょっと待って下さいね……ありました! えーっと、ヤシロさんって人からです」

P「事務所にまで……相変わらず親切だなぁ」

律子「ヤシロさん?」

小鳥「読みましょうか?」

P「お願いします」

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プロデューサー様。

元気でお過ごしでしょうか?

私の畑で育った芋を食べて英気を養い、是非ともプロデュース活動を頑張って下さい。

お約束した日に殺しに伺いますゆえ。

ヤシロ

律子「」

小鳥「」

P「相変わらず達筆だなぁ……お、全員の分の手紙と芋まである……親切だ」

律子「待って下さい! こ、これ……悪戯ですよね?」

P「失礼な事を言うな。ヤシロさんはそんな事しないし。これはヤシロさんの字に間違いない」

小鳥「今時。直筆なんて……」

P「よし、お返事出さないと」

律子「じゃないですよ!」ドンっ

親愛なる殺し屋様とアイマスのクロスです。

クロスが苦手な方はブラウザバックをお願いします。

また、今作はフィクションです。実在する人物や団体名などとは一切関係ありません。

律子「小鳥さん! すぐ警察に電話を!」

P「おいおい。まだ約束の日には遠いぞ? 気が早いなぁ……はっははは」

律子「笑い事じゃない!」

P「はい」

小鳥「プロデューサーさん……このヤシロさんって人は……」

P「俺も詳しい話は知らないけど……ナイフ使いの殺し屋なんだってさ」

小鳥「こ、殺し屋!?」

P「俺も知らない所で恨みを買ってたんだなぁ……びっくりだ」

律子「……約束の日というのは?」

P「みんなをトップアイドルにするまで待って下さいって、俺がお願いしたんだ」

小鳥「プロデューサーさん……」

律子「……どうしてプロデューサーはそこまで気楽でいられるんですか……殺害予告ですよ?」

P「……そうだな。二人には言っておくか」

P「……俺は……もう長くは生きられないんだ」

律子「……え?」

小鳥「そ、そんな……笑えませんよ……そんな……冗談……」

P「信頼の出来る医者から聞いたんだ……間違いない」

律子「どうしてそんな平気で……」

P「平気じゃなかったさ」

小鳥「え?」

P「怖かったし、みんなの前から何も言わずに消えようと思ったし、死のうともした……」

律子「……」

P「その時だよ。一通の手紙が来たのは」

P「くそ、くそ、くそ、くそ!」

P「何で俺なんだ! 他にもいるだろ!」

P「……死ぬか……」

P「ん……手紙?」

P「ヤシロ……誰だ?」

プロデューサー様

初めまして私はヤシローー殺し屋です。

P「!?」

急に手紙を書いてしまって驚きでしょうか。

畑で採れたお野菜を送ろうと考えたのですが生憎。プロデューサー様のお好みを知らないので、申し訳ありません。

宜しければ手紙の返事を。お野菜の好みと、希望の日時をご相談させて頂けばっと思います。

ヤシロ

P「……馬鹿馬鹿しい」

P「……」

P「ま、返事ぐらいなら……出してやるか」

P『放っておいても俺は死にますよ。病気なんで……後、好き嫌いはありません』

『何と。ご病気でしたか……まだまだお若いでしょうに……もし苦しむようでしたら、宜しければその前に殺しますけど? 後、畑で採れたお芋をどうぞ』

P『どうも、ヤシロさん。お芋美味しかったです。わざわざ殺しに来て下さるのは良いのですが……』

P『私はアイドルを育て、プロデュースしているのですがそのみんなをトップアイドルにするまで死ねないのです』

『プロデューサー様。わかりました。貴方がその子達をトップアイドルなる者に導いた時、殺しに伺いましょうーーお芋を気に入って頂いたようで幸いです。今度は大根を送らせて頂きました』

P『ヤシロさん! 聞いて下さい。私が担当しているアイドルに春香という女の子が居るのですが、番組の司会を任せられることになりました! 他のアイドルも段々と売れて来ました! 大根も美味しかったです』

『プロデューサー様。それは素晴らしい事ですね。おめでとうございます。きっとプロデューサー様にはその手の才能がお有りなのでしょうーー勿論、アイドルの方々も』

P『ヤシロさん。女の勘って恐ろしいですね……』

『プロデューサー様。ええ……本当に』

P「……という訳だ」

小鳥「うう……ぐすっ……ヤシロさん……なんて、親切な……」

律子「いやいや! 相手は殺し屋ですから! プロデューサーの命を狙っているんですよ?」

小鳥「はっ……そうだった……プロデューサーさん。念の為にもう一度病院にーー」

P「……いいえ。何度も診て貰いました」

律子「まだ……まだ分からないじゃないですか!」

P「残った命は彼奴らにーーみんなの為に使いたいんだ……頼むよ。この通りだ」

律子「ズルいですよ……貴方は……」

小鳥「律子さんの言う通りですよ……そんな頼み方されたら……何も言えないじゃないですか……」

P「……すまない。それとこの事はみんなにも伏せておいてくれ」

律子「本当に勝手な人ですね……どうして貴方は……はぁ」

P「……ああ」

律子「ま、滅多にしないプロデューサーの我が儘ですし? 聞いてあげても良いですよ」

P「ああ。ありがとう」

律子「確認しますけどーープロデューサーは残った時間を自分の為に使っても良いんですよ?」

P「……考えたことなかったな」

律子「終わる時まで誰かと一緒居るのも良いですし……本当にーー」

P「考えは変わらない。やりたい事も行きたい所も他にはない」

律子「……わかりました。それならあの子達がトップアイドルにーー」

P「? 律子もなるんだぞ?」

律子「なっ……!? ……な……こ、こうなったら、なってやりますよ! 生半可の事は許しませんから!」

小鳥「うふふ、私も出来る限り協力しますね」

律子「……」

P「律子?」

律子「……! ああ……もう……! ちょっと外の空気を吸って来ますね」

小鳥「……はい」

P「律子?」

小鳥「今は追わないであげて下さい……律子さんも私もまだ整理なんてついていませんから」

P「……はい」

小鳥「プロデューサーさんはもう少し、みんなにとって自分がどれだけ存在が大きいか……考えるべきじゃないですか?」

P「……俺が、ですか?」

小鳥「プロデューサーさんの事ですから、自分が居なくなっても代わりの人がーーとか考えてますよね?」

P「うっ……」

小鳥「……」

ぎゅっ

P「こ、小鳥さん!?」

小鳥「あ……わ、私たら何て事を……!」

「あー!! 小鳥がハニーをゆうわくしてるのー!」

美希「嫌な予感して早起きしたら……やっぱりだったの!」

伊織「小鳥も隅に置けないわね」

小鳥「ち、違うのよ?」

亜美「怪しいですなー」

真美「ピヨちゃん。バレバレだよ→」

P「あんまり音無さんをからかうなよ」

伊織「……」

P「何だ?」

伊織「別に何でもないわ」

P「そうか」

伊織「……私達に隠し事とかしてないでしょうね?」

P「……まあ、一つや二つぐらいはな? 気にするような事じゃないよ」

伊織「そう、アンタがそう言うなら気にしないでおくわ」

「どうもお手紙です」

ヤシロさん「これはご丁寧に」

ヤシロさんへ。

暗殺の件はどうなっているのでしょうか。

早くして頂かないと此方としても困ります。

ヤシロさん「これはこれは依頼主様からでしたか……ターゲット様とのお約束の事はお伝えした筈ですが」

ヤシロさん「見落としたのかも知れませんね。もう一度手紙を書いて見ましょう」

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