【ペルソナ3】キタロー「幽霊で復活しました。」 (87)

P4U2にキタロが出たら

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420723645

ゆかり「きゃっ」

ゆかりは押されていた。

P―1グランプリと呼ばれるこの特殊空間。

タイマンで自分そっくりなシャドウと戦う異様な光景。

シャドウが語るそのセリフにゆかりは揺らいでしまった

ゆかり?「あなたは弱い、お父さんも大好きなあの人も結局は守れない」

ゆかり?「いつも強気なのは弱い自分を隠すための自己防衛」

ゆかり?「本当は気づいているんでしょ?あなたは誰よりも足でまとい、それどころか一人で生きてすら出来ない半端者だって」

ゆかり「うるさっい!」

ゆかりはカッとなり力任せにペルソナを使う。
しかし風属性の攻撃を跳ね返されて逆にゆかりを襲い倒れる。

ゆかり「負けない…負けないんだkら」」

ゆかり「そう彼と約束したんだから」

その時声がした

??「ペ・ル・ソ・ナ」

低音の音量で発するその音の方を振り返る

ゆかり(嘘…だってこの声)

何度も聞いた

何度も思い出す

忘れるわけが無い大切なあの人の声。

「タナトス!」

彼がお気に入りの一つのペルソナがゆかりのシャドウに襲いシャドウは消滅する。

ゆかり「嘘…でしょ?」

キタロー「…」

二年前に死んだはずの結城理、あだ名キタローがそこにいた

キタロー「おはよう、ゆかり」

ゆかり「…!」

ゆかりはキタローを見るや否や抱きしめた。

ゆかり「馬鹿、馬鹿!馬鹿!なんでいるのここに」

キタロー「ゆかり痛いよ」

ゆかり「何で死んじゃったのよ!馬鹿!」

キタロー「ゆかり…」

ゆかり「馬鹿…」

気が付くとゆかりは彼の胸で嗚咽していた。

キタロー「ゆかり、ごめんね、泣いてる暇は無いんだ」

ゆかり「えっ?」

キタロー「僕幽霊なんだ」

ゆかり「どういうこと?」

キタロー「エリザベスが言うには今何故かエレボスが動いてないから封印解いても大丈夫らしいんだ」

キタロー「けどエレボスとは別の死が訪れるって聞いてなんとかエリザベスの力でこの姿にいるんだ」

ゆかり「……」

ゆかりは嬉しいような複雑な感情を覚えた。

キタロー「一種のペルソナのような存在らしいよ。ぼくは幽霊ってことにしているけど」

ゆかり「…そんな」

キタロ「泣かないで、会えただけでも嬉しいよ」

ゆかり「うん、私も」

キタロ「さっきのは何?」

ゆかり「ここのシャドウは人間の心の奥底をシャドウ化してその人間そっくりに出現するの」

ゆかり「……私全然勝てなかった…」

キタロ「ゆかり、今は確かに僕が助けないと負けてたぐらい弱いよ」

ゆかり「う…!」

キタロ「でもこれから強くなればいいでしょ、ね」

ゆかり「…!うん」




キタロ「ところで、凄い格好だね」

ゆかり「いっ!?」

キタロ「コスプレイヤーにでもなったの?」

ゆかり「これは、今大学行きながらモデルやってて、事務所から特撮物受けてみろって言われて……」

キタロ「似合っているよ」クスっ

ゆかり「~~~~!馬鹿ッ!」////

ドン!

キタロ「ん?」

ゆかり「!?」

キタロ「今音が…」

ゆかり「東と西からだね」

キタロ「ゆかり、僕は東に行くから西に向かってくれるかな?」

ゆかり「うん、分かった」

キタロ「また、会おう」

天田「糞!敵が多い!」
コロマル「ワン!ワン」

ペルソナ「オオオオオオ」

キタロ「タナトス」

キタロ「メギドラ!」

ペルソナ「ぐわあああああああああああああ」

天田「え…?」

天田「このペルソナ…」

コロマル「わん!」

キタロー「天田か大きくなったな、大丈夫?」

天田「えっ?あなたは」

キタロ「帰ってきた、幽霊だけど」

天田「え……?」

キタロ「別の死が出てるらしいから、止めに来たんだ」

キタロ「ほら、ここで失敗したら僕が止めている理由無くなるでしょ」

天田「そんな、簡単に……」

キタロ「いや、これ結構苦労したんだよ」

天田「…」

天田「後で女子のみなさんから怒られますよ、覚悟していてくださいね」

キタロ「…やっぱり?」

コロマル「ワン、ワン!」

キタロ「コロマル…元気だった?」ナデナデ

コロマル「くぅ~ん」

キタロ「ごめんな、約束破って」

コロマル「…」

キタロ「…」

二人と一匹はタルタロスに向かう。

キタロ「それにしても大きくなったな」

天田「順平さんよりも大きいですよ、スポーツやっているせいですかね?」

キタロ「そうか、天田と徒競走してみたいな」

天田「元都大会二位ですもんね」

キタロ「あれ……」

天田「ん?」

天田「誰か戦っている…」

真田「せい!、せい!」

キタロは姿を大きく違えどそれが先輩の真田だと気が付いた

キタロ「真田…先輩…?」

キタロ「あの人は何をやっているの?」

天田「僕も海外に放浪したとしか…」

キタロ「まあいい、助けよう」

天田「はい」

真田「ジオダイン」

真田「糞…!まだ倒れないか」


キタロ「メギドラ!」

天田「ハマオン!」

コロマル「わん、わん」

シャドウ「あああああああああああああああ」

敵のシャドウたちが一瞬怯んだ。

真田「ん?」

キタロ「大丈夫ですか、先輩…?」

真田「ゆ、結城?どうしてここに?」

キタロ「説明は後です、きますよ」

キタロ「マハムド」

真田「ああ……ジオダイン」

三匹と一匹はシャドウを殲滅することに成功した。

キタロ「……」

真田「相変わらず強いな」

キタロ「先輩こそ……二年前より断然動きが早いですよ」

真田「それでどうしてここにお前がいるんだ?」

キタロ「幽霊として一時的にここに戻って来たんです」

キタロ「この騒ぎの黒幕がどうやら前と同じような事やろうしているから」

真田「そうか…、生き返った訳では無いのか」

キタロ「仕方ないです、また一緒に戦いましょう」

真田「ああ」

タッタ

真田「…」

キタロ「…」

真田(やはりこいつの背中は安心するな)

真田「痛!」

天田「いたっ!」

コロマル「わん!」

キタロ「うん?」

キタロ「どうしたんですか、三人共」

真田「どうやら壁らしい?」

天田「壁?」

真田「前にこの街でテレビの中でシャドウが発生しているのを調査した事がある」

真田「そこの黒幕は自由にペルソナ使いを出入りを制限できるんだ」

キタロ「へぇ」

真田「ここから先は行けない」

キタロ「分かりました、じゃあみんなあの塔でまた会いましょう」

真田「ああ…」

天田「必ず」

コロマル「ワン!」

キタロは先に進む
しばらく行くと見たことのあるシュルエットがシャドウに襲われていた。






キタロ「あれは…」

伊織「ちくしょう!」


シャドウ「あああああ」

キタロ「タナトス!マハムド!

シャドウ「ぐへええええ」

伊織「!?」

伊織「消えた…」

キタロ「よう、伊織」

伊織「いっ!」

キタロ「…?伊織?」

伊織「……」

伊織「嘘だ…また偽者…」

キタロ「ガルダイン」

伊織「ぎゃあ」

伊織「あぶねぇじゃねぇか!」

キタロ「寝ぼけているなら容赦はしないぞ」

伊織「お、お前本当にキタロなのか」

キタロ「当然だろ」

伊織「う…」

キタロ「?」

伊織「キタロー!」ガシッ

キタロ「痛い…」

伊織「ごめん!ごめんな!お前一人に責任負わせて!」

キタロ「……」

伊織「ずっと謝りたかった!ごめんな」

キタロ「いいんだよ、僕が望んだ事だから」

伊織「駄目だ、一発殴ってくれ!」

キタロ「伊織?」

伊織「そうしないと、俺の気が済まない、頼む殴ってくれ」

ぼこっ、と鈍い音がした。

伊織「ぐへぇ」

伊織は勢いよく床にぶつかる

キタロ「わ、悪い」

伊織「いてて、相変わらず強いな…細身なのにずるいぜ」

二人は塔を目指す。




伊織「それで俺はバイトしながら野球監督している訳」

キタロ「野球?お前好きだっけ?」

伊織「好きだよ!いつも野球帽被ってたろ!」

キタロ「ああ……あれはハゲ隠しかと思った」

伊織「ちげぇよ!」

キタロ「伊織、千鳥さんとはどうなった?」

伊織「おお!まだ付き合ってるぜ!大事な彼女さ!」

キタロ「ならちゃんと就職して彼女安心させろよ」ボソッ

伊織「一言多いっつの!」

???「イヒヒ」

伊織?「なーんにもできない俺」

キタロ「こいつ…」

二人の目の前に伊織そっくりのシャドウが現れた

伊織「?!」

伊織?「お前は何をやっても駄目だ。野球も駄目、勉強も駄目、そして見つけたペルソナ使いという居場所すらキタローに奪われる始末」

伊織「ちっ…」

伊織?「お前は何もできない、一生主役なんかなれない、永遠のピエロだ」



キタロ「例のシャドウらしいな」

伊織「キタロ先に塔に向かってくれ!」

伊織「こいつは俺が倒さなくちゃなんね!」

キタロ「分かった」

伊織「また、死ぬなよ!」

伊織「じゃあ行くぞ偽者やろう!」

伊織「確かに俺は主役って面じゃねぇ、でもそれでいいんだ!」

伊織「今、俺は少年野球監督している。主役になれないん分、主役を一杯作ってやるんだ」

伊織を後にしてようやく校舎にたどり着いた。
キタロ(体育館で人の気配がする)
体育館に入ると見慣れた人物が居た

風花「誰!?」

キタロ「風花…」

風花「嘘……あなたは」

キタロ「久しぶりだね、髪伸びたね」

風花「はい、キタロ君なんだよね?」

キタロ「…」

風花「…」

キタロ「気が付いているの?風花」

風花「ペルソナ?」

キタロ「うん、自立できるペルソナとして行動する意思、幽霊みたいな物だと解釈している」

風花「……」

キタロ「がっかりした?」

風花「半分です。こうしてまたお話できるのは嬉しいです」

キタロ「僕もだよ」

キタロ「どう?今恋人はいるの?」

風花「居ませんよ、あなた以上の人なんてそうはいませんもん」

風花「これで浮気者しなかったら最高なのに、全く三股なんて最低ですよ」

キタロ「あーあ……」

風花「もうさすが許しましたけど…あの時逃げられちゃいましたからね」

キタロ「ごめん」

風花「次はちゃんと聞いてくれますか?」

キタロ「うん」

風花「そうだ!」

風花「あなたが居なくて大変だったんですよ!」




風花?「うふふ、何も無い私」

キタロ「!?」

風花「!?」

風花?「何をしても認められない、何をしても褒められない、何をしても評価されない」

風花?「私は永遠に誰からも求められない、必要ない人間それが私」

風花?「唯一の居場所ももうお払い箱」

風花?「挙句の果てに一番欲しい人にも、言えない私」

風花?「認めて欲しい、認めて欲しい、認めて欲しい」

風花「何これ…?私?」

キタロ「シャドウ…みたいだね」

風花「え?」

キタロ「ここのシャドウは変わっていて人間の心の内を見せるんだって」

キタロ「大丈夫、僕がやっつけるよ」

キタロ「またサポートお願いできる?」

風花「…はい」

風花「私…確かに私は認めて欲しい、誰かに必要として欲しい、そして好きな人から愛されたい」

風花「でもそれは私が何もしていないから、何も出来ないから、されなかっただけなの」

風花「今度は私がみんなを守る、そして今度は私が愛されるように頑張る」

キタロ「…」

キタロ「タナトス!」

風花「凄い…強いまんまだね」

キタロ「風花のおかげだよ」

ドンッ

キタロ「!?」

風花「!?」

キタロ「二階からだ、行こう」

風花「はい」




美鶴「くっ…」

美鶴?「どうしたの?私?」

美鶴「まだだ……」

キタロ「タナトス!」

シャドウ「ああああああああああ」

美鶴「!?」

美鶴「このペルソナ…」

キタロ「先輩…」

美鶴「キタロ?キタロなのか…?」

キタロ「はい…」

美鶴「どうしてここに?」

キタロ「知り合いに頼んで、ここに来させてもらいました」

美鶴「でも君は……」

キタロ「ええ…ですから魂だけ具現化したんです。」

美鶴「……」

キタロ「幽霊…という奴ですね」

美鶴「…」ポロッ

キタロ「先輩……」

美鶴「済まない」

キタロ「…」

美鶴「済まない、済まない、済まない、ずっと謝りたかった、君に全て負担を掛けてしまい」

美鶴「死ぬまで君を追い込んでしまった」

美鶴「私は…私は君の先輩としても、恋人としても失格だ…!」

キタロ「先輩…僕は後悔していませんよ、みんなが生きているだけ僕は救われています」

美鶴「でも私が、…君を巻き込まなかったら」

キタロ「おかげで美鶴に会えた」

美鶴「!?」

キタロ「ありがとう」

美鶴「馬鹿…」ギュ

美鶴はえんえんとキタロの胸で泣き始めた。

キタロ「あの~」

美鶴「な、なんだ」

キタロ「泣いているところ悪いんですが、風花が見てます」

風花「…あっ、す、すみません」

美鶴「なっ!?山岸…これは…!?」

キタロ「ああ、もう」

風花「やっぱり、美鶴先輩悩んでいたんですね」

美鶴「う…う」

風花「何かあったら私達に言ってください、協力しますよ」

美鶴「う…」

キタロ「先輩は責任感が強すぎですから、少しぐらい頼ってもいいですよ」

美鶴「ば、馬鹿ーーーー!」





キタロ「それで?黒幕は?」

美鶴「どうやら屋上に居るみたいだ」

キタロ「向かいましょう」
タッタッタッ




美鶴「ところで…」

キタロ「…?」

美鶴「よくも三股かけてくれたな」

キタロ「!?」

風花「…」

美鶴「やけに部活メンバーの女子だけ、よく帰ったり遊んだりしているからどうしてだと思ったら…」

キタロ「…」

美鶴「まぁ、気が付かない私も私だが…」

美鶴「「この責任はとって貰うぞ」

風花「私もお願いしますね」

キタロ「」

ドンッ

キタロ「!?」

美鶴「上から音だ」

キタロ「行こう」

風花「待ってください!」

キタロ「?」

風花「後方からシャドウ反応です」

美鶴「不味いな、下手すれば挟み撃ちされる」

キタロ「先輩、二手に分かれてください」

キタロ「僕が上へ行きます、おそらく黒幕を倒せるだけの力があるのは僕ぐらいですから」

風花「先輩、キタロ君の言うとおりです」

風花「私たちは戦いから離れてしまって、体やペルソナが鈍っていますがキタロ君は生前の状態とほぼ同じです」

美鶴「…」

美鶴「…分かった」

美鶴「だが、死ぬなよ」

キタロ「もう、死んでいるんですけど…」

アイギス「くっ、まだです!」
シャドウ「あう」


キタロ「タナトス!」


シャドウ「あああああああああああああああ」



アイギス「…!」

アイギス「えっ…嘘…あなたは…」

キタロ「アイギス…」

アイギス「…そんな」



キタロ「…」ギュ

アイギス「あっ…」
キタロはアイギスの手を握る。

キタロ「元気だった?アイギス」

アイギス「この温もり…キ…タロさん…」ギュ

キタロ「…」

アイギス「会いたかったです、ずっと」ポロッ

キタロ「僕もだよ、アイギス」

アイギス「大好きです」ポロッ…ポロッ

キタロ「分かってる」





アイギス「どうしてここに?」

キタロ「エレボスの力が弱くなり、僕が守る必要が無くなったんだ」

キタロ「だから力を弱まった、原因を知り合いから聞いて僕を幽霊として召還してくれたんだ」

アイギス「それじゃ…元に完全に戻った訳で無いんですね」

キタロ「うん…このペルソナも借り物でね」

キタロ「抑えてくれる人が貸してくれた物なんだ」

キタロ「僕はまた死の脅威を取り除かなきゃいけないんだ、だからもう一度力を貸してくれる?」

アイギス「はい」


ドンッ!

キタロ「よいよ、頂上かな?」

アイギス「行きましょう」

キタロ「うん…」

皆月「……」

キタロ「……君が黒幕?」

アイギス「誰ですかあなた?」

皆月「ああ?なんだお前?」

キタロ「うーんと亡霊?」

アイギス「あなたがしている事はとんでもない事です、分かっているんですか?」

皆月「分かってるぜ!ぜーんぶ壊してやんだよ」

皆月「僕の世界を壊したお前らだ!全部壊してやるんだよ!」

キタロ「…?」

アイギス「な、なんですか?私達はそんなこと…」

皆月「幾月」

キタロ「!?」

アイギス「!?」

皆月「僕の養父だよ、もっとも親子の情なんて無いけど」

キタロ「その為の復讐に世界を滅ぼそうと?どうでもいい…」

皆月「ふん、復讐な訳ないだろ!あんな奴の!」

皆月「僕がお前らにムカついているだけだよ!」

キタロ「…」

アイギス「あなたが呼び出そうとしている物は人類を滅ぼすとんでもない物です!」

皆月「こんな糞みたいな世界滅ぼして何が悪い」

キタロ「うん…そうだね」

アイギス「えっ…?」

皆月「あっ?」

キタロ「確かに糞みたいな世界だ、おかげで僕が死ぬ羽目になったし」

アイギス「…」

皆月「…?何言ってんだてめぇ」

キタロ「だけど…糞みたいな世界なら変えればいいだろ、それが出来ないからって、八つ当たりするのは許さないよ」

アイギス「…!?」

皆月「ちっ…」



キタロ「タナトス!」

皆月「はぁっ!」

ドンッ!

アイギス「すごい…」

皆月「おお…おお…」

キタロ「ふぅ…」

皆月「な、なんだこんなに強いんだ…」

キタロ「馬鹿力だなぁ…ペルソナ無しなのに…」

皆月「畜生…」

キタロ「とりあえず、止めてもらうよ皆月」

皆月「う…う」

キタロ「…?皆月?」

皆月「そりゃ…幾月は最悪な奴だったよ」

皆月「でも、僕にただ一人人間として接してくれたんだよ」

キタロ「…」

キタロ「君がどういう人生を送っていたか分からない」

キタロ「僕も親が死んで、それ以来ずっと一人だった」

キタロ「でもそれから多くの仲間が出来たよ、世界は思った以上に広いと思う」

皆月「……」

皆月「ん…!」

キタロ「あれは?」

??「うおおおおおおお」

ヒノカグツチ「お前が…神を倒した人間」

キタロ「だれだ?」

ヒノカグツチ「人は死を望み、人の望みを叶える物」

ヒノカグツチ「全ての人間に死を」

キタロ「よく分からないけど」

キタロ「僕は望んでないから、帰ってくれ」

アイギス「キタロさん!ダメです!強すぎます!」

キタロ「タナトス!」

ヒノカグツチ「くあああああああああああああああ」

キタロ「…」

アイギス「消えた…」

キタロ(エレボスは人が死を望みできる意思)

キタロ(そのエレボスは死を封印している扉を開けようとしている)

キタロ(だから僕は守っている)

キタロ(今のは人の死を与える者…人が死を受ける存在そのものだから)

キタロ「規模は小さくても、死を与える者か」

キタロ「なるほどね、こういう奴もいるのか」

アイギス「キタロさん…」

キタロ「行こうみんなが待ってる」

皆月「うっ…」

キタロ「皆月…君は自由にしたらいいよ」

キタロ「まだ君も生まれたばかりのような者だろ」

キタロ「それを知ってから君のしたいことをしたらいいんじゃないのかな?」

皆月「ちっ…」

真田「結城!」

ゆかり「キタロ君」

伊織「キタロ」

天田「結城さん」

コロマル「ワン!ワン!」

風花「アイギス!キタロ君」

美鶴「どうなった?」

ゆかり「シャドウが居なくなって、タルタロスの頂上から大きな音がしたから」

伊織「急いでかけつけたんだよ」

キタロ「黒幕は倒した、もう心配は無い」

美鶴「さすがな…」

伊織「へへ…」

キタロ「…」クラッ

真田「!?」

ゆかり「キタロ君?」

アイギス「キタロさん!」ガシッ

キタロ「ごめん…もう時間みたい…」

美鶴「?」

風花「どういうこと?」

キタロ「この体はペルソナ化して、出現させている物だから…」

キタロ「長くは居られないみたい…」

キタロ「ねっむい…」

ゆかり「そんなぁ…」

アイギス「行っちゃ嫌です…」

キタロ「ごめん、またエレボスを押さえつけないといけないからね」

ゆかり「…」

風花「…」

美鶴「くっ…」

キタロ「そんなに悲しまないで…」

キタロ「また会えるよ」

伊織「そんな気休めじゃねぇか…」

キタロ「そうでもない」…

美鶴「!?」

キタロ「僕の魂がエレボスを…押さえつけるなら、それと同様の魂……ペルソナを召還して……変わりに抑えればいい」

真田「そんなことが可能なのか!?」

天田「そしたらまた一緒に居られるんですよね!?

ゆかり「ほ、本当!?」

キタロ「もちろん……宇宙まで作れるようになった僕に…変わる…ペルソナを作るなど大変だけどね…」

キタロ「でも僕はいつか絶対に帰って見せるよこの街に」

キタロ「僕の大好きな街に…」

ゆかり「キタロ君…」

美鶴「キタロ…」

風花「はい」

伊織「待っているからな」

真田「また、会おう」

天田「お待ちしています」

アイギス「私も大好きです」

キタロ「じゃあ…ね」

キタロはそのまま消えた。

キタロはそのまま消えた。

伊織「消えた…」

美鶴「また消えたな…」

アイギス「…」グラッ…

風花「アイギス…?どうしたの?」

ゆかり「大丈夫?」

アイギス「いえ…あの人の笑顔がまた見えたから…」

伊織「あいつ…いい笑顔だったな」

天田「ええ…」

ゆかり「あっ!そういえば三股怒るの忘れてた」

美鶴「それも決着がまだだったな…」

風花「また延期ですね…うふふ」

ゆかり「会えるかな…また」

アイギス「きっとまた会えます」

==========

キタロ「…」

キタロ「…」パチッ

キタロ「ここは?」

エリザベス「お目覚めですか?」

エリザベス「ここは精神と時の狭間でございます」

キタロ「エリザベス」

エリザベス「短い旅でしたがいかがでした?今回の旅路は?」

キタロ「うん、久々に皆に会えて良かったよ」

エリザベス「そうですか、私も苦労したかいがありました」

キタロ「言い出した時はびっくりした」

~~~
キタロ「ここは…どこ」

キタロ「というか僕はどうして体があるんだ?」

キタロ「とういうか死んだはずじゃ」

エリザベス「私が現界させました」

エリザベス「幽霊として……」

キタロ「え?」

エリザベス「キタロさま、世界に危機が訪れています」

キタロ「?」

エリザベス「あなた様の世界にまた死が訪れています」

キタロ「そんな…僕が防いでいるはずなのに」

エリザベス「どうやら別の方法があるようなのでございます」

キタロ「なんだって」

エリザベス「そこで私が、あなたの魂を私の精神に取り込み、あなたを具現化させました」

エリザベス「方法はペルソナ召還と同じようなものです」

キタロ「そ、そんなことが」

エリザベス「是非、あなた様にまた世界を救っていただきたいのでございます」

キタロ「…」

キタロ「でもここのエレボスは…」

エリザベス「私が代わりに抑えます」

エリザベス「ですが私の微量な力では長くに抑えられないですが…」

キタロ「分かった行く」

エリザベス「あの…」

キタロ「?」
エリザベス「…」スッ

エリザベス「このカードを…」

キタロ「これは…タナトス」

エリザベス「あなた様の登録していたペルソナを召還させていただきました」

エリザベス「お金は後払いで構いません…」

キタロ「ふっ…相変わらずがめついなぁ」

キタロ「行ってくる」

エリザベス「ええ…お気をつけて」

エリザベス「最後に…」

キタロ「私は今、あなた様を救う為、精一杯の努力をしております」

エリザベス「あなたの魂がエレボスを押さえつけているなら、それと同様の魂……ペルソナを召還して変わりに抑えれば良いのです」

キタロ「……難しいね」

エリザベス「ええ…ですが私一人じゃできなくても仲間と絆を結べば…きっと…」

キタロ「……うん」

キタロ「ありがとう」


~~~~

キタロ「じゃあ僕はまた戻るね」

エリザベス「あの…」

エリザベス「一つお願いがありまして…」

キタロ「ん?」

エリザベス「前のお会いした時一つの方法があると申し上げました」

エリザベス「仲間と共に絆を結ぶと…」

キタロ「うん…」

エリザベス「ですので…あなたとまず絆を結びたいのです…」

キタロ「……?」

エリザベス「男女が絆を結ぶと言うことはどういうことかあなたに教わりましたので…」

エリザベス「よろしければ、お手引きを…」

キタロ「……参ったな…」

エリザベス「ちなみに断れば、タナトスの召還金の不足を今すぐ支払いやがれで、ございます」

キタロ「…」

キタロ「分かった、おいで…」


エリザベスと長い間、一緒に過ごした。



キタロ「ふぅ…」

エリザベス「ありがとう…ございます」

キタロ「じゃあまた戻るね」

エリザベス「はい、またお会いしましょう」

エリザベス「きっと…」





一年後

美鶴「買い物付き合ってしまって悪いな」

風花「いいんですよ、久しぶりに美鶴先輩にゆっくりしゃべれる機会なんてこうでもないと取れないし」

ゆかり「そうですよ、先輩もっと色々な服着てくださいよ、そんなライダースーツだけじゃなくて」

美鶴「!?こ、これは戦闘服で…」

???「あらあら皆さんお久しぶりです」

ゆかり「え、エリザベスさん?」

風花「どうしたんですか、こんな所で」

美鶴「あなたは職務中では?」

エリザベス「ええ、ですが主人から休暇を正式にいただきまして現在は産休中です」

エリザベスは背中におぶっていた赤子を見せる。

ゆかり「エリザベスさんその子供…」

風花「なんか…結城君に似ている…」

美鶴「…」

エリザベス「あの方の落とし種でございます」

ゆかり「へ?」

美鶴「どういう…」

エリザベス「彼が現世に戻る交換条件でございます」ポッ

ゆかり「」

美鶴「」

風花「」

美鶴「まさか、彼の変わりにエレボスを止めていた知り合いというのは…」

エリザベス「私でございます」

エリザベス「あの方はどうしても現世に行きたいとおしゃっるので私が交代して差し上げました。

エリザベス「その代わり私と一晩共にすること望んでキタロ様は優しく抱いていただきました」

ゆかり「ふ、ふーん」ピクッ

美鶴「幽霊の癖に子供は作れるのか」イラッ

風花「あのたらし…」

エリザベス「幸いその時の子種が私の中に入り、身ごもったので主人から正式にお休みをいただきました」

エリザベス「この子教育に付ききりっの毎日です」

ゆかり「そ、そうですか」

美鶴「それは…ご苦労されて」

風花「羨ましい…」

エリザベス「失礼ですが…定期健診を予約していますので…失礼します」



ゆかり「…」

ゆかり「私達の負けですかね」

美鶴「いや、そんな事は無い」

風花「むしろチャンスです」

ゆかり「そ、そうだよね、希望が持てるわ」

美鶴「そうだな、だが彼は譲れないぞ」

風花「私もです」

ゆかり「こっちの台詞ですよ」

エリザベス「いいですか…」

赤子「ま?」

エリザベス「私とあなたそして仲間達」

エリザベス「仲間と一緒に絆を作れば…きっと…」

エリザベス「また会えます、あの方に」





エレボス「あああああああああああああ

キタロ(ああやってみんなが死に触れる事を忘れてくれれば)

キタロ(僕はまた会えるよ…)

おわり

p4u2が不満だったので、幾月シャドウ出せるんならキタロやガキさんのシャドウも出せるじゃん

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きのPersonaさん   2015年01月17日 (土) 05:59:33   ID: BShnCZLU

キタロって誰だよキタローなら未だしろ

2 :  SS好きの774さん   2015年07月24日 (金) 08:03:45   ID: llmd-1G1

長音符の有無ぐらい自分の中で消化できるようにしようね

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