マーティー「1948年のヒロシマだって!? そりゃないよドク!」 (9)



デロリアンの中で頭を抱えるマーティー。

そのデロリアンは今、おんぼろの小屋に盛大に突っ込んでいる。



ドク「次元転移装置が誤作動を起こしたらしい! 何てことだ! ヒロシマ!? よりによって戦後間もないヒロシマだと!?」


マーティー「で、でもドクなら故障ぐらい直せるんだろ?」


喚くブラウン博士にすがる思いでマーティーは尋ねる。

しかし博士は悲痛な面持ちだ。



ドク「もちろん故障はすぐに直せる。……しかし本来我々は次元転移装置のエネルギーを生み出す核融合装置の故障を直すために、最後の一つだったプルトニウムを用いて未来を目指していたにも関わらず、この1948年のヒロシマに来てしまったというわけだ!!」


マーティー「つまりどういうことさ?」


ドク「つまり! 我々は元いた1985年に戻れなくなってしまった!!」


マーティー「!!」


サッとマーティーの顔から血の気が引いた。

そんな……! 

今夜はジェニファーとドライブにいく約束をしてるってのに……!!



ドク「あああ!!! 絶望的だ!! この時代で1.21ジゴワットもの電力をどうやって生み出す!? 無理だ! 不可能だ!! 天文学的だ!!!」



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***


丁度その頃、靴磨きを終えた少年たちは仲良く帰路についていた。


隆太「ガハハ! ワシは今日、四百円稼いだぞ!」


ムスビ「今日はえらく儲かったのう。わしゃ疲れたよ」


勝子「帰ったらこの間手に入れた米と小豆でぜんざいを作るけんね」


隆太「ぜんざい!! ギャー、うれちー!! バンザーイ!! バンザーイ!!」


ムスビ「ガハハ! 早う家に帰りたいのう!!」

 



***


隆太「ヨイさ! ソレ、うれしいな!」


ムスビ「ホイさ! ヤレ、うれしいな!」


勝子「あんまりハシャいどったら転ぶよ」


隆太「たくさん作ったらあんちゃんやおばちゃんたちにも分けてやろう! ガハハハ! やッ!?」





家に辿り着いた隆太たちが見たもの――。


それは銀色の車が突っ込んで半壊した彼らの家だった――。


***


マーティー「と、とにかくしばらく身を置ける場所を捜そうよ」


ドク「それもそうだ! この時代の日本はGHQの占領下にある。アメリカ兵に事情を話すのが一番だろう」


未来に考える方法はこれから考えていけばいい。

とにかくこの異国の地でどうやって生きていくかを真っ先に考えなくてはならない。

何度も窮地に立たされたマーティーだからこそ、こういった判断は早かった。



マーティー「オーケー。それじゃ僕は適当にアメリカ兵を見つけてくるよ。ドクはとりあえずデロリアンを……」



隆太「おどりゃッ!! 何てことしてくれたんじゃッ!!!!」


ムスビ「ほうじゃ!! アメ公だからってわしらの家をバラバラにしおって!!」


勝子「あんまりよ!!」




マーティー「!?」 


ドク「まずいマーティー!! この小屋の持ち主だ!!」


マーティー「な、何て言ってんのさ!? 好意的じゃないのは大体分かるけどさ」


ドク「分からん。ここは私が作った翻訳機を使おう」

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