男「金はあるが女がいない」(31)

男「金で女は買えるが金で買った女には愛がない」

男「そういえば愛を買ったことはなかったな」

男「・・・」ジー

男「この漆黒のカードで愛を買ってみようかな」

ー高級デパートー

店員「いらっしゃいませ、何をお探しでしょうか」

店員「愛をください」

店員「はっ?」

男「僕に真実の愛を売ってください」

店員「真実の愛ですか?」

男「はい」

店員「申し訳ありませんがお客様、当店では愛は扱っておりません」

男「愛が買えないだと!!」ガーン

ー数時間後ー

男「色々な店をまわったけどどの店も愛を売ってくれなかったな」

男「・・・愛ってなんだろう」

詐欺師「ちょっとそこのお兄さん」

男「僕っ?」

詐欺師「お兄さん以外に誰がいるの」

男「僕に何か用ですか?」

詐欺師「お兄さん愛が買いたいんだろ」

男「まあ」

詐欺師「実はさこう見えても愛を売買する仕事をしてるんだよね」

詐欺師「もしよかったらお兄さんに格安でお得な愛を売ってあげようか」

男「本当ですか!!」

詐欺師「ああ!俺を信じろ!!」

男「じゃあこの漆黒のカードで売ってもらえるだけの愛をください!!」

詐欺師「まいどあり」ニヤリ

ー数日後ー

男「何日たっても愛が届かない」

男「愛を買ったせいで金がない」

男「金どころか住む家も明日へ羽ばたくための翼もない」

男「俺に残されたものは」ゴソゴソ

男「食べかけのスニッカーズだけ」

男「もう頼れるのはこのスニッカーズだけだ」ギュッ

ーさらに数日後ー

男「ついにスニッカーズも底を尽きた」

男「しかもDQNのせいで身ぐるみまで失った」

男「だからパンツ一丁で町を歩いていたら警察に追われるはめになった」

男「本当にこの世界に真実の愛はあるのだろうか」

男「・・・いや、きっとない」

男「だって僕がこれだけ苦しんでいるのに誰一人僕を助けようとする人間がいない」

男「自殺しよう」

男「自殺して生まれ変われば真実の愛が見つかるかもしれない」

男「おっ!ちょうどいい所に氾濫した川があるぞ」

男「よし!あの川に飛び込んで入水自殺としゃれこむか」

ザパァーン ザザーン

男「・・・」

男「う、う~ん」ムクッ

男「ここはどこだ?」

男「確か僕は入水自殺をして死んだはず・・・」

男「そうか。死ねなかったのか」

男「死ぬどころか川から海に流されてこんな見知らぬ島に流れ着いたのか」

男「・・・」

男「ちくしょおおおおおおお!!」バンバン

男「僕をどこまで苦しめれば気が済むんだよ!!」

男「金も名誉も地位も存在価値もない僕をどうして神は生かすんだよ!!!」

男「なぁ、神様よぉ。教えてくれよ」

男「なんで僕は生きてるんだよ・・・」

男「なんで死なせてくれないんだよおおおお!!!!」

ザパァーン ザザーン

男「・・・」

男「暴れたせいでなんか疲れた」

男「それにのども乾いたな」

男「よく見たら目の前は水の宝庫じゃないか」

男「ちょうどいい。海水でのどを潤そう」

ゴクゴクゴク

男「ごほっ」ドバッ

男「げほっげほっげほっ」

男「・・・」

男「きぇえええええええ!!」

男「なんで海水は飲めないんだよおおおお!!」ダンダン

男「おあああああああああ!!!!」

ザパァーン ザザーン

男「暴れたせいで余計に疲れた」

男「・・・腹減ったな」

男「そういえば田舎の母ちゃん元気かな」

男「都会に上京してからほとんど連絡もとってなかったし今何してんだろ」

男「そういえば母ちゃん、いらないっていってるのによく田舎から野菜とか送ってくれたな」

男「うっとおしくて届いた野菜は全部捨ててたけど食べておけばよかったな・・・」

男「・・・」グスッ

男「母ちゃん・・・・・・」

男「・・・んっ」ムクッ

男「朝か」

男(そういえば昨日この島に流れ着いたんだっけか)

男「・・・喉乾いたな」

男「とりあえず今日は水場と住処ぐらいは確保しなきゃな」

男「・・・」

ギャーギャー

男「鳥の鳴き声は聞こえるけど肝心の水の音がいくら歩いても聞こえない」

男「こりゃ死活問題だ・・・」

ボトッ

男「えっ」

猿「キィーキィー」ヒュン

男「いてっ」ベシッ

猿「キィーキィー」バタバタ

男「なんだよ今の」

チラッ

男「これってもしかして」ガッ

男「やっぱり木の実だ!!」

男「でも猿の食べかけかよ」

男「・・・」ゴクッ

男「いただきま~す」ガブッ

ガツガツガツ

男「・・・・」ポロポロ

男「・・・まい・・・んまいよ・・・・」

男(食べれることがこんなにうれしいなんて)

ー数か月後ー

ヒュン 

男「よし!」

ピチピチピチ

男「今日の晩飯は焼き魚だ」

男「しかしここに来たばかりの頃は生きてくことが不安だったけど」

男「住めば都ってやつだなこりゃ」ニコニコ

男「そういえばこの島って世界地図だとどのあたりなんだろ」

男「雨とかはたまに降るけど基本的に温かいし天気も安定してるし」

男「意外に他の惑星とか異世界だったりしてな」

男「まっ、そんなことあるわけないけど」

男「・・・」

男「自分で冗談いって笑うのもむなしいし浜に行って掘り出し物でも探しに行こう」

トボトボトボ

男「なんだあれ?」

タッタッタッタッタ

男「本だ」スッ

男(表紙もボロボロで何を書いてるか分かんないけど多分エロ本だよな)

何か月ぶりのエロ本だろうか・・・
俺は久々に湧く性的興奮を抑えることができなかった
毎日が生きることに必死で性欲という言葉さえも忘れかけていた俺にこのエロ本は刺激をもたらしてくれた
こんなボロボロに破けたエロ本で抜くなんて普通の人間じゃありえない
それでも俺は狂ったように拾ったエロ本でオナニーをした
そしてその晩はとてもイカ臭く懐かしいにおいがした

ザパァーン ザザーン

男「まさかこんなエロ本に生きる活路を見出されるとはな」

男「でもこいつのおかげでこの島から脱出ことができるんだ」

男「まったくエロ本には感謝しないとな」

男「にしてもこの海を渡った先にはどんなエロ本があるんだろうな」

男「まったく夢が膨らむぜ!!」

こうして俺はイカダと共に未知なるエロ本を求めて旅へ出ることにした

エロ本 それは己の性欲を満たすために生み出された絶対無二の存在

エロ本 それは人々の夢やロマンがつまった究極の芸術

エロ本 それはこの世界になくてはならない人々の魂

この物語は全てを失いながらもエロ本を追い求め旅をする男の奮闘を描いた熱血バトルストーリーではなく作者がその場のノリで描いていく適当なSSである!!

ザパァーン ザザーン

子供「いっちゃ~ん」

いっちゃん「どうした子供!!」

子供「なんか大人の人が浜辺で倒れてるよ」

いっちゃん「子供、そういう大人はろくに職にも就かず毎日を無駄に過ごすニートっていう種族なんだって」

いっちゃん「しかもニートに関わるとろくな人生を送れなくなるから近づかない方がいいんだぜ」

子供「ふ~ん」

いっちゃん「それよりもみんなで夜のプロレスしようぜ~」

子供「うん!!」

タッタッタッタッタ

男「う、う~ん」ムクッ

男「いててて」

男「俺、何してたんだっけ」

男「そうだ!エロ本を求めて海を渡ってる最中に津波に飲み込まれてそれで・・・」

男「俺のエロ本は!!」バッ

男「よかった~。なんとか無事みたいだ」

男「にしてもここはどこなんだろ」キョロキョロ

男「とりあえず散策してみるか」

遅れましたが支援ありがとうございます

男「しっかし何もないところだな」スタスタ

男「人気もないしこれじゃエロ本がありそうな場所も聞けやしない」

ドンッ

男「あっ、すいません」ペコ

DQN「ああ~ん!なんだてめぇ!!」

男「へっ?」

DQN「へっ?じゃねえよ」バキッ

男「あうちっ」

ドサッ

DQN2「おいおいどうしてくれんだよ」

DQN2「お前のせいで北海道限定、網走監獄Tシャツが汚れちまったじゃねえか」

DQN2「責任とって北海道まで行って買ってこいや!!」

男「そんな無茶苦茶な!!」

DQN3「だったらここで一生眠ってな」バキッ

?「あの~」ユサユサ

?「あの~」

男「はっ!!」ガバッ

?「ひゃあっ」

ドサッ

男(淡いピンク!!)

?「いてて」

男「えっと大丈夫?」

?「はっ!はい!!」ガバッ

?「そ、そうじゃなくて!あなたこそ大丈夫ですか!!」

男「えっ?」

?「だってさっきまで道のど真ん中で気絶してたから」アセアセ

男「ああ、俺なら平気だよ。気絶してたのもDQNにおもいっきり殴られて気絶しただけだし」

?「それはホントに大丈夫なんでしょうか」

男「大丈夫大丈夫!俺こう見えても石頭だし」

男「心配してくれてありがと」ニコ

?「い、いえ私は別に///」アセアセ

男「えっと君の名前は・・・」

エリナ「エリナです」

男「エリナさん?」

エリナ「はい」

エリナ「エリナ田中グランバートル妙子里美亜実蜜柑あっ、今の『ん』ついたからなしねネジ磁石くりごはんやべっまた『ん』ついた
     寿限無寿限無ノーベル化学賞成金昨日のごはんは焼き肉だったっていいます」

男「ず、随分と長い名前だね」

エリナ「じ、実は両親がとても優柔不断で私の名前をつけるとき中々決まらなくてそれで仕方なく思いついた言葉を全て名前にしてまったんです」

男「だからそんなに長い名前なんだ」

エリナ「でもみんな私のことはエリナって呼んでるのでエリナだけで十分ですよ」

エリナ「むしろそっちの方がありがたいです」

男「じゃあ、エリナさんって呼ばせてもらうね」

男「ちなみに俺の名前は男。エロ本を求めて旅をしてるんだ」

エリナ「エロ本をですか?」

男「うん!だってエロ本にはたくさんのロマンや神秘に満ち溢れてるだろ!!」

男「だから俺は世界中を回ってまだ見ぬ神秘を追い求めてるんだ!!」

エリナ「なんだかよく分からないけど頑張ってくださいね!!」

男「おうよっ!!」

女「何してんのエリナ~!早く行かないと入学式始まっちゃうよ~!!」

エリナ「いっけない!!」

エリナ「それじゃ私、友達が呼んでるんで行きますね!!」

男「ああっ!君も気をつけてね」

エリナ「はいっ!!」

タッタッタッタッタ

女『ねえ~エリナ~、今の人だれ?』

エリナ『男さんっていってDQNに絡まれて気絶してたんですよ』

女『なにそれ!だっさwwww』

スタスタスタ・・・・

男「エリナさんかぁ~///」ポワァ

男「素敵な人だったなぁ」

男「ああっ!エロ本がありそうな場所を聞くのすっかり忘れてた!!」

男「早く彼女たちを追わないと!!」

男「待ってくれ~」

タッタッタッタッタ・・・・

このとき俺はまだ知るよしもなかった
エロの真理と呼ばれる4冊のエロ本をめぐる壮絶な戦争に巻き込まれることになるなんて

~to be continued~

このSSは一旦これで終わりです
即興で立てたゴミスレにお付き合いいただいきありがとうございました

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