千早「私、ギターを始めてみたいのだけれど」 前編・購入編 (107)

タイトルの通り、ギターを始めてみようかな、とかなんとなく興味あるって人のための読み物。

・動画のリンクバンバン貼ってくけど、『ギターに興味持ってくれたら万々歳』って気持ちで貼ってるだけなので全部なんか見なくていいですよ。画像は見てくれないと厳しいかな…。
・基本的に千早と春香とPしか出ないけど、ラストに赤羽根P含む765プロ全員がちょろっと出るよ。ほんとちょろっとだけど。
・購入編と練習編・ステージ編をいっぺんにやっちゃおうかなとも思いましたが、長ったらしくなりそうなので前後に分けました。
・一応、様子を見て最後に質問タイムを設けようかなーって。レス次第です…。

それでは、どうぞごゆっくりお楽しみください。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420468413

春香「おっはようですにゃーん! 今日は事務所一番乗り!」

春香「…じゃなかった」

千早「…」じーっ

春香「千早ちゃん、おはよう!」

千早「…」

春香「…千早ちゃん?」とんとん

千早「あっ、春香? ごめんなさい、テレビに夢中になっていて…」

春香「だーいじょうぶ!」

春香「ついでに、おはようですにゃんを聞かれてなくてよかった…」ぼそっ

千早「?」

春香「なんでもないなんでもない!」

春香「…この子、最近よくテレビに出てるなー。この前の音楽番組で一緒になったよね」

千早「そうね、楽屋に挨拶に来てくれて…」

千早「歌を歌うとは聞いていたけど、こんな風にギターを抱えて歌っていたというのは、知らなかったわ」

春香「そうだね、ちょっとかっこいいかも! なんて…」

千早「…」

千早「…ねぇ春香、ギターを弾くのって難しいのかしら?」

春香「えっ!? 難しいのかな…」

春香「ごめんね、私も触ったことないし…。よくわかんないなぁ」

千早「そうね、変なことを聞いた私も悪かったわ…」

春香「でもでも! そんな風に私に質問してくれたってことは、ギターに興味があるってこと?」

千早「まぁ、そういうことになるのかしら」

千早「でも、興味と言えるほど大層なものなのかどうか…」

春香「うーん…」

春香「…それじゃあ! 今日は午後からお仕事もないし、ちょっと楽器屋さんに行ってみない!?」

千早「…いいの? こんな個人的なことで春香を連れ回してしまって…」

春香「ううん、私もちょっと興味あったから! なんだか、弾けたらかっこいいかなーとか思ってたりしちゃって!」

春香「見るだけなんだし、一度行ってみようよ! ね?」

千早「そう…?」

千早「な、なら一緒に…!」

春香「うん!」

春香「楽しみだなぁ、どんなギターがあるんだろう…」



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http://i.imgur.com/OruEZjJ.jpg

春香「…それで、いざ楽器屋に来たはいいものの」

千早「ものすごい数のギターね…」ずらぁぁぁ

春香「これって、今朝のあの子が弾いてたギターとは違うよね? 穴が空いてないし」

千早「言われてみれば、確かにそうみたい…」

千早「あ、そのギターはあっちにあるわ」

http://i.imgur.com/DkAfbOh.jpg

春香「あ、ほんとだね。こっちのギターとあっちのギターって、何が違うんだろう」

千早「あっちのギターは、クラシックでよく見かけるわね。なんとなく違うような気もするけど…」

春香「中学のときに音楽の授業で見たかもなぁ…」

春香「…どうしよっか、お店の人にいろいろ聞いてみるとかする?」

千早「いいえ、私たちのような初心者が聞いてみたところで、よく分からなくなるような気がするし…」

春香「むむ、それもそっかぁ…」

千早「とりあえず、いろいろ見てみましょう。見てみないことには何も始まらないような気がするわ」

春香「そうだね、私たちギターを見に来たんだし!」

春香「それじゃあ、まずこのあたりのから行ってみよー!」

千早「…何とも物々しい形のギターね」

http://i.imgur.com/dgg39cX.jpg

春香「ほんとだなぁ…。なんか、いかにもって感じのギターだね」

千早「こんなにあちこち尖っていて、弾きづらくないのかしら…?」

春香「こう、『ガッ』ってやったら刺さっちゃいそうだなぁ」

千早「な、なんだか何もされてないのに体がムズムズする…!」

春香「想像しちゃダメだよ千早ちゃん…!」

http://i.imgur.com/jVP6Di8.jpg

千早「あら? このギターはものすごく見覚えが…」

春香「すごい装飾だね…。どこで見たんだろう?」

千早「もしかしたら、以前競演させていただいた方のと同じなのかもしれないわ…」

千早「おそらく、かなり印象的な方が使っていたんでしょうね。王子とか」

春香「そうか、王子かぁ…」

春香「…どういうことかな?」

千早「なんとなく言っただけで、意味は特にないわよ?」けろっ

http://i.imgur.com/K4MLA72.jpg

春香「へぇ、こんなにたくさんの色があるんだね!」

千早「意外と種類が多いのね…」しげしげ

春香「と言っても、何が違うかは相変わらずわかんないや…」

千早「装飾の違いであれば、私のような初心者にも分かるのだけど…」

春香「あっ。この色、ちょっとかわいいかも」

http://i.imgur.com/heKE4WH.jpg

千早「このあたりのギターは見たことがあるわ」

春香「何年か前に、こんなギターを持った女の子が主人公のアニメがあったよね?」

千早「そうだったかしら…。でも、そう言われればそうだった気も…」

春香「CMもけっこうやってたような…」

春香「あ、千早ちゃん。あっちにもおんなじギターがあるよ」

http://i.imgur.com/zKRG4h4.jpg

千早「本当ね、何が違うのかしら…。みたところ、ほとんど違いがないようだけれど」

春香「…ち、ちちちちはやちゃんんん!?」がくがく

千早「どうしたの春香!? そんなに震えて…」

春香「私、今までこの値札をあんまり見てこなかったんだけど…」

春香「このギター、一個20万円以上するみたいだよ!?」

千早「…なんだか恐ろしいわね。ここに並んでいるもの全部で、ざっと350万円以上はすることになるわ」

春香「は、早く事務所に戻ろう? なんだかすごく怖くなってきちゃったよぉぉ…!」

千早「そうね…。全くもって同感だわ…」

春香「うぅ、ギターを弾く人ってみんな大金持ちなのかな…? こんなに高いものなの…?」ふらふら

千早「春香、しっかり…! ちゃんと立てる…?」

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春香「はぁ、なんだか疲れちゃったなぁ」

春香「事務所のソファーが心地いいよ…」

千早「ギターって、あそこまで値が張るものなのかしら?」

千早「まさかあそこまで高いものだなんて…」

春香「ちゃんとした知識さえあればなぁ…」

千早「そうね、その道に詳しい人がいてくれたら…」

P「ただいま戻りました!」ばたん

P「ってなんだ、二人だけか。小鳥さんは…」

P「…社長と一緒に、定例ライブ会場の下見に行ったんだっけ」

千早「プロデューサー、ギターとはどうしてあそこまで値が張るものなのでしょう?」

P「…え? 何の話?」

春香「実は私たち、ギターに興味をもって」

P「ほう」

春香「楽器屋まで見に行ったはいいんですけど」

P「ほうほう」

春香「私たち、何も分からなくて」

P「…それで尻尾巻いて逃げ帰ってきたのか?」

千早「お恥ずかしながら…」

P「まあ仕方ないよなぁ。いきなり現物見ても何が何だかわかんないだろうし」

千早「そうですね、色も形も違うものがたくさんで…。何が何なのか」

P「うんうん、確かにそうだよな…」

P「…それじゃ、今度は俺もついてってやろうか?」

春香「な、なんでプロデューサーさんがついてくるんですか?」

千早「あの、言いにくいのですが、これは人数の問題ではないかと思…」

P「おいおい、なんで俺がなにも知らないみたいになってるんだよ…」

P「ずっと言ってなかったけど、俺は生粋の音楽好きなんだぞ!」

千早「そうだったんですか…!?」

P「ああ、昔は今よりヤンチャしててな。ステージでコウモリ噛みちぎったり、車でプールに突っ込んだりしてたよ」しみじみ

春香「それ、ホントですか!? プロデューサーさん!?」

P「いや、ウソなんだけどさ」

春香「なんだぁ…。一瞬信じた私がバカだったんですね…」

P「はっは。春香よ、まだまだ甘いな」

P「…まぁとりあえず、ギターに興味があるっていうのはわかったぞ」

千早「なんだか、音楽好きというのもウソのような気がするのですが…」

P「いやいや、流石にそこを偽るほど俺もクズじゃないから! 信じてくれ!」

春香「ほんとかなぁ…」

P「まぁまぁとりあえず、それは置いといて…」

P「はいではここで質問です、どうしてギターに興味を持ったんだ? まず千早から、どーぞっ」

千早「急に何なんですか…?」

千早「…そうですね、テレビでギターの弾き語りをしているのを見て、ですかね」

P「なるほど、じゃあ春香は?」

春香「私は…。バンドのレコーディングを覗かせていただいたときに、ギターがなんだかカッコよくってそれで、ですかね? あと、テレビで演奏を見たり…」

春香「弾けたらかっこいいかなぁ、なんて思ってたりも…」

P「…そっかそっか。お話どうもありがとう」

千早「それ、ギターと何か関係が…? 聞いたところでどうにもならないような気がするのですが」

P「いやいや、とんでもない」

P「ギターを始めるにあたって、『どうして自分がギターに興味をもったのか』っていうことが案外大切なんだよ」

春香「そうなんですか? 大切って言われても、どんな風に大切なのかがよくわからないんですけど…」

P「だろうなぁ。まぁ簡単に言うと、『これからギターを始める準備をするにあたってどうすればいいか』が分かりやすくなるのかな」

P「『ギターで何がしたいか』によって準備するものも変わってきたりするしさ」

千早「なるほど…。それで、その準備というのは?」

P「そう焦るなよ千早。ここから先は、移動中に話そうか

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P「それで、だ。さっきの話の続きなんだけど」

P「例えば、ゆずの曲を聴いてギターに興味を持った人がいたとしたら」

https://www.youtube.com/watch?v=O4ZluGfa7X0
夏色/ゆず

P「当然その人は、こんな風にアコースティックギターで弾き語りをしたいって思うはずだろ?」

春香「そうですね、ゆずのお二人は『アコースティックギター』で弾いてますもんね」

P「今、さも『はじめから知ってましたよ』みたいな顔で喋ったな」

春香「のヮの」

P「そんでもって、こういう早くてピロピロしてるような曲を聴いてギターに興味をもったら」

https://www.youtube.com/watch?v=klOOKX55Wfo
Jump/Van Halen

P「その人もこんな風にエレキギターでピロピロ速弾きしてみたい、と思うはずだ」

P「(ギターソロは2:16からだぞ)」

P「だから、『どうして自分がギターに興味をもったのか』が、そのまま『ギターを使ってどんなことをしたいか』につながってくるってわけだ。ここまで大丈夫?」

千早「はい。先ほどのは、そういう理由だったんですね」

P「うん。別に、『理由はないけどなんかギター始めてみたくなった』でもいいんだけどな」

P「ギターを始める理由は『なんかのバンドに憧れて』とか『モテたいから』とか『面白そう』、『マンガやアニメを見て』だとかいろいろあると思うけど」

P「ギターを持てば、ちゃんとした理由があろうがなかろうが、みんな平等にかっこいいからな! そこを忘れてほしくない、とは思ってるよ」

春香「なるほど…。ギターを始めた理由なんて言われてみないとわかりませんし、確かにそうかもしれませんね!」

P「うむうむ。ま、それはいいとして」

P「とりあえずは、『弾き語りをしたい』のか、『バンドを組んだり速いソロを弾いたりしたい』のかが重要なんだ」

千早「私は、弾き語りをしてみたいです」

春香「じゃあ私はバンドを組んだりしてみたいです!」

P「おぉ、ちょうどまっぷたつに割れてくれてよかった…!」

P「どっちを主にやりたいかによって、アコースティックギターを買えばいいのか、エレキギターを買えばいいのかが変わってくるんだよ」

春香「へぇ…。というかそもそも、私たちそのギターの違いがイマイチよくわからないんですけど…」

千早「どこがどのように違うんですか?」

P「そうだな、一口に言っちゃうと『電気で音を増幅させるかしないか』ってことかな」

P「エレキギターは、アンプに繋いで音をおっきくする楽器。ほら、アンプってこんな」

http://i.imgur.com/xngjiyt.jpg

P「でっかいのもあれば」

http://i.imgur.com/b8NTwqu.gif

P「ちっさいのもある。家で弾く分にはこのくらいのサイズで充分だよ」

春香「あっ、なんだか見たことあるような気がします!」

P「そうかそうか、ちっちゃいほうの写真のやつはどこででも売ってたりするしな。わりかしポピュラーなんだ」

千早「ならアコースティックギターは、音を電気で増幅させる必要はないってことですよね」

P「うん、そうそう。『Acoustic』ってもともとは『聴覚の、音響の』って意味らしいけど」

P「楽器につくときは、電気を使わないって意味になるんだ。あの真ん中に空いた穴は、音を響かせて大きくするためにあるんだよ」

千早「そうだったんですね…。そういえば、アコースティックギターはクラシックでも使われていると思うのですが…」

P「あー、確かにあれもアコースティックギターだけど」

P「アコースティックギターにも2種類あって、『クラシックギター』と『フォークギター』に分かれるんだ」

P「こっちがクラシックギター。名前の通りクラシックのためのギターで」

http://i.imgur.com/1ucEiQ1.jpg

P「こっちがフォークギター。弾き語りとか、ポップス全般ではこっちのほうが多く使われてるかな」

http://i.imgur.com/lzObqH9.jpg

P「この二つの違いもちらほらあったりするんだけど、今は『ポップスはフォークギターがメイン』って覚えておけばいいよ。クラシックギターも、店頭にはフォークギターほど数おいてないだろうし」

春香「どっちもおんなじようにも見えちゃうけど…」

千早「よく見ると違うわよ? ほら、こことか」

P「そんで、アコースティックギターの長所短所なんだけど」

P「長所は『いつでもどこでも大きな音で演奏できること』かな。電気がなくても、かき鳴らすだけでそこそこ響くぞ」

春香「けっこう音おっきいのかな? 現物がないといまいちわからないんですけど…」

P「それも店頭で確認できるからな。焦らなくても大丈夫」

P「んで、短所は『いつでもどこでも大きな音で演奏できちゃうこと』」

千早「…さきほど全く同じことを言っていませんでしたか?」

P「うん。だから、長所と短所が同じなの」

春香「そっか、どこでも大きい音が出せちゃうんだったら近所迷惑になっちゃいますよね!」

P「そーそー。いい勘してるじゃない春香」

P「それを防止するために、あの穴にかぶせるカバーが出たりもしてるんだけど」


http://www.amazon.co.jp/KC-FM-15-アコースティックギター用サウンドホールカバー/dp/B004U4UCXC/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1411708886&sr=8-1&keywords=サウンドホール+カバー


P「正直あんまり役に立ったって話は聞かないなー。昔、あの穴にタオルを入れて音をちっちゃくしてるって人がいて」

P「そっちのほうがいくらかよさげだった」

千早「そうなんですか…。では、防音対策も考えなくてはならないんですね」

P「まぁ、弾く環境にもよりけりだけどさ。千早の家だったら、そんなに問題なさそうだ」

P「んで、もう一個の短所が『エレキギターと比べてアコースティックギターのほうが、弦を押さえる力がちょっと必要』ってこと」

春香「そうなんですか!? じゃあ、エレキギターのほうが簡単だったり…」

P「いや、一応短所として挙げてはみたけど、正直微々たる差だ。練習すればどっちも変わらないよ」

春香「なーんだ。なんだか得した気分だったのにな」

P「ただし! エレキギター弾きにアコースティックギターをいきなり渡して弾けって言われてもたぶん無理!」

春香「え!? じゃあやっぱり違うものなんですか?」

P「うん、俺もエレキギターからギターを始めて、あるときアコースティックギターを買ってはみたものの」

P「コードをちゃんと抑えられるようになるまで、1ヶ月くらいかかったからね…」

千早「やっぱり、慣れの問題みたいですね」

P「ま、そういうこと。ちょっと触ってれば、あっという間に慣れちゃうもんだ」

P「んで、アコースティックギターで主にできることは、まず弾き語り!」

https://www.youtube.com/watch?v=qOAjwJFR9vw
さすらい/奥田民生
P「(曲は56秒あたりからかな)」

https://www.youtube.com/watch?v=KK8ES3on7Mo
セロリ/山崎まさよし・Char
P「(これも曲は1:40あたりからだ)」

https://www.youtube.com/watch?v=5RSWiNEdAns
BABY BABY/峯田和伸

https://www.youtube.com/watch?v=JmWf--kr4UQ&list=PLUtrk73i8XmPNZxg4LAPMI7_A1CRbpxzY
Good-bye days/YUI

https://www.youtube.com/watch?v=IKlPY34M_6I
ヒカリへ/miwa

P「こういうのかな。もちろんこんな風に、バンドと一緒に演奏したりも当然できるぞ」

https://www.youtube.com/watch?v=fGDIxcuPT7s
Change The World/Eric Clapton

P「こういうソロギターも、アコースティックギターでやることが多いね」

https://www.youtube.com/watch?v=Wo8U20LicdU
Somewhere Over The Rainbow/Tommy Emmanuel

https://www.youtube.com/watch?v=hKihHThnm2A
Merry Christmas Mr.Lawrence/押尾コータロー

https://www.youtube.com/watch?v=YgQZ2MH2hUU
I Saw Her Standing There, Please Please Me, Don’t Let Me Down/告井延隆

https://www.youtube.com/watch?v=jOdGS18jTEk
ひこうき雲/城直樹

千早「ソロギターとは一体? これらを聴いてみて、なんとなくは分かったのですが…」

P「こんなふうに、メロディとコード(和音)とベースをギター一本で同時に演奏することかな? 俺もこっちはあんまり詳しくはないけど」

春香「miwaさんかっこいいなぁ…。アコースティックギターもちょっといいかも…」

P「まぁ待て春香よ、早まるでない…。どっちか決めるのは話を全部聞いてからでも遅くはないぞ…」

P「そんじゃ、次はエレキギターの紹介な。エレキギターの種類は多くて多くて覚えらんないだろうから、とりあえず基礎だけ」

春香「はい! よろしくお願いいたします」

P「うむ。まずは『ソリッドボディ』というタイプ。これはごく普通のギターを想像してくれればいい。普通のロックバンドなんかのエレキギターはほぼこれ」

http://i.imgur.com/9ezCZLK.jpg

P「次に、『セミアコースティックボディ』のもの。ソリッドとの違いは、ギターに空洞があるかないかだ。空洞があるものがこっち。音もソリッドギターとアコースティックギターの中間みたいな感じ」

http://i.imgur.com/2jFyuqC.jpg

http://i.imgur.com/gZevs5R.jpg

P「バイオリンなんかによくある『Fホール』っていう穴が空いてるから、見分け方は簡単。ジャズなんかだとこっちが主流かな」

千早「そうですね、弦楽隊の楽器にはこんな穴が確かに」

P「だろ? そんで最後が、『フルアコースティックギター』。これはセミアコースティックのものよりも空洞が大きくて、音もかなりアコースティックギター寄りだ」

http://i.imgur.com/aflpgI0.jpg

P「…それと『エレクトリックアコースティックギター』」

http://i.imgur.com/Rj59H5p.jpg

春香「あれ? これって、アコースティックギターですよね? 何か違うところがあるんですか?」

P「こっちは、エレキギターに分類されている。つまりはそういうことなんだよ」

千早「春香、よくは分からないけれど、これは電気で音を大きくできるギターなんじゃないかしら?」

P「いえす、そういうこと。音は完全にアコースティックギターだけど、電気で音を大きくできる。ちなみにハウリング(あの『キーィィン』ってやつ)対策で、アンプに繋がなかったときの音は普通のアコースティックギターに比べて小さい」

春香「でも、アコースティックギターってもともと音が大きいって言ってましたよね? わざわざ電気を使わなくてもいいんじゃ…」

P「春香さん…」

春香「はい?」

P「いくら大きいって言ったって、やっぱ電気には勝てないんすわ…」

春香「は、はい…?」

P「実際、お前たちがファーストライブやったような会場あるだろ?」

千早「ありましたね」

P「あのぐらいの会場だと、ただアコースティックギターかき鳴らしても、相当静かじゃないと音聞こえないぞ」

春香「けっこう大きいところでしたからね…」

P「その問題を解決するためのギターがこの『エレクトリックアコースティックギター』なんだよ」

千早「エレクトリックアコースティックギターですか?」

P「うん、エレクトリックアコースティックギター。アンプに繋いで音を大きくする、でも音はアコースティックギター」

P「ただ、こっちのギターを使わないで、普通のアコースティックギターの音をマイクで拾って大きくするって言う手もあるからな」

P「ともかく、『エレキギターが欲しい』っていう初心者はソリッドタイプのものを買うべきかな。他は扱い方も難しいから」

春香「確かに、私だったらすぐ壊しちゃいそうですし…」

P「な、なんだか春香が言うと真に迫るものがあるぞ…。頼むからやめてくれよ…」

P「んで、エレキギターで主にできることは、やっぱバンドかなー!」

https://www.youtube.com/watch?v=en-liwDGzaw
Get Back/The Beatles

https://www.youtube.com/watch?v=NEjkftp7J7I
(I Can’t Get No) Satisfaction/The Rolling Stones

https://www.youtube.com/watch?v=tAz84ZV7xF0
We Will Rock You, We Are The Champions/Queen

https://www.youtube.com/watch?v=ubV3Mrj0z0Q
Lover Soul/Judy and Mary

https://www.youtube.com/watch?v=gD2mhJ3ByGQ
群青日和/東京事変

https://www.youtube.com/watch?v=NEb9MTNk3y4
シャングリラ/チャットモンチー

https://www.youtube.com/watch?v=glEkpdYb-5c
こいのうた/GO!GO!7188

P「あと、やっぱこういう速いフレーズはちょっとエレキギターじゃないと難しいかも。アコースティックギターでも弾けるっちゃ弾けるのかもしれないが、エレキギターのほうが絶対簡単」

https://www.youtube.com/watch?v=hvHOXA3Sj08
Yngwie Malmsteen

春香「へぇ…。あんなバンドがあるんですね、女の子ばっかりの」

春香「あともう一個の日本のバンド、すごく目立つ衣装の…。すごいですね、ばっちり目立っちゃってます…!」

P「おい春香…。あのボーカル、YUKIさんだぞ…」

千早「そうだったんですか!? 声が似ていたので、もしやとは思っていたのですが…!」

P「千早も!? 最近の若い子は、ジュディマリはもう世代じゃないってことかぁ…」

春香「そういうプロデューサーさんだって、私たちと歳、そう変わらないんじゃ…?」

P「のヮの」

P「…ごほん。そんで、エレキギターの短所なんだけど」

P「『電気がないと音を他の人に聞かせられない』ってことだ」

千早「それはアコースティックギターと逆なんですね」

P「そうなるね。ほんと、アンプに繋がないエレキギターの音って悲惨だから…」

春香「そこまで言われちゃうと、なんだか気になっちゃうけど…」

P「…それで! とりあえずアコースティックギターとエレキギターをそれぞれ紹介してきたが」

P「別に、『アコースティックギターだからバンドできない』とか『エレキギターだから弾き語りできない』とか、そういうわけじゃないからな!」

千早「そうなんですか? 私はてっきり、それぞれ同じことはできないものかと…」

P「だってさ、どっちもおんなじギターなんだぞ?」

春香「そう言われれば、確かにそうですけど…」

P「まぁ、アコースティックギターはアンプなんかで音を変えたりはできないから、バンドには向いてないけどさ」

https://www.youtube.com/watch?v=563oBcc6P-A
しるし/Mr.Children

P「さっきも言ったように、こんな感じでコードを弾くことでバンドに参加することもできるし」

P「『アコースティックギターとエレキギター、どっちの音が好きか』っていうのでどっちを買うのか決めてもいいと思うぞ」

千早「なるほど…。音で…」

春香「両方できるんだったら、やっぱり私はエレキギターでいいかなー?」

P「あと、それでもどっちのギターを買おうか悩んでる人は」

P「『それなりにギターを続ける気があるなら、アコースティックギターを買おう』!」

春香「それはまたどうしてですか?」

P「さっきも言った通り、アコースティックギターのほうがほんのちょっとだけ難しいから、こっちに慣れちゃえば、エレキギターは簡単に弾けるからだよ」

春香「あ、そっか…。なるほど…」

P「あ、そろそろ見えてきたぞ。楽器屋は目の前だ…!」


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P「それじゃ、アコースティックギターにするか、エレキギターにするか決めたら」

P「実際に現物を見て、どのギターを買うのか決めていこー!」ぐっ

春香「おー!」ぐぐっ

千早「とは言うものの私たち、どのようにギターを選定していけばよいものか教えてもらっていないのですが…」

春香「はっ!? そう言われれば!」

P「…いや失敬失敬。それが重要なことだよな」

千早「もう、しっかりしてください…」

P「はいはい、じゃあ今度こそ…」

P「ギターを買うにあたっての選び方その1、『予算内に収まる値段のものを買う』!」

千早「…はぁ」

P「何が『…はぁ』だよ! これ案外重要なんだぞ!?」

千早「そう言われても、それは当然のことなのでは?」

P「じゃあ千早、お前あそこの40万のギター買えんのか?」

春香「うわぁ…! ガラスケースの中でひときわ強い輝きを放っているぅぅ…!?」きらきら

P「…まぁこれも冗談なんだが、いっぺん目をつけちゃうと諦めたりするのが難しくなっちゃうときもあるからさ。なるたけ予算内に収まるものから目をつけてったほうがいいと思うぞ」

P「普通は高いものになればなるほど弾きやすくて、音もいいものになっていくんだけどな。安いものでもいい音するやつもあるから。またその逆も叱り、高いのに弾きづらくて音がそんなによくないってこともあるし」

千早「それはいいとして、また冗談ですか…。ちょっと、もうなんと言ったらいいのかわかりません…」

P「そんな、呆れてくれるな…。これから気をつけるからさ」

千早「まあ、なんでも、いいですけれど…。その2は一体なんですか?」

P「ん? あ、そうだったな。その2は、『好きなミュージシャンのと同じギターを選べ』!」

春香「おぉ、シンプルですよ! シンプル!」

P「だろ? こういうのは、調べればホイホイ出てくるからすぐわかるぞ」

P「それに、自分の好きなミュージシャンとおんなじギターって、それだけで気分が高揚するもんだし」

春香「じゃあこの調子で、その3行っちゃいましょう!」

P「はいはい。その3は『見た目で選べ!』」

千早「…先ほどは、音で選べと仰っていませんでしたか?」

P「うん、確かに言ったけどさ。でも、ギターのことなんて全くわからない初心者が音についてどうこうなんて、そんなに気にならないんじゃないか?」

春香「確かに、さっきの動画を見てもあんまり違いわからなかったです…」

P「うん、きっとそれが普通だと思うよ。だから、思い切って見た目で選んじゃおうってわけ。ギターに何かしらの愛着とか好きな部分があると、練習もはかどるだろうしさ」

千早「…プロデューサーの言う事にも、一理ありますね」

P「わかってくれたならよかった。その4は『音で選べ』! なんだけどな」

P「YouTubeなんかには、こんな風に」

https://www.youtube.com/watch?v=KsMiKZMCfS4

P「ギターを試し弾きしている動画がたくさんあるから、気になったギターの音色を確認してみるのもアリだ」

千早「なるほど…。このような動画は、非常にありがたいですね。簡単に聴き比べができるなんて…」

P「使えるものは最大限活用してかないとな。んで、その5なんだけど」

P「『迷ったらスタンダード』!」

春香「スタンダード、ですか?」

P「うむ。ギターにもいろんな種類があってな。それぞれ見た目も違えば音も違う」

P「だけど、その中にも人気のあるものっていうのはやっぱりあるんだよ。だから、右向け右でそれに倣うって言うのも選択肢のうちだ」

P「ここではエレキギターの人気機種について紹介するからな。アコースティックギターについては、価格が10万を越さないと違いも大きくは出ないと思うし、ここでは割愛するぞ」

千早「そうですか…」

P「大丈夫、あとで一緒に見てやるから…」

千早「あ、はい…!」

P「そんじゃ、まずは『レスポール』タイプ。某けいおんがくマンガ、アニメでかなりの知名度を得たギターだな」

http://i.imgur.com/03PY279.jpg

春香「プロデューサーさんも見てたんですか?」

P「うん。けっこうマニアックな洋楽ネタとかブッ込んできてたし、普段アニメは見ないけどかなり楽しめたなぁ…。あれも早数年前か…」

春香「そうなんですか…。なんだかよくわからないけど、この『レスポール』ってギター、かなり高いですよね?」

千早「二人で見たものは、かなり値が張っていたのですが」

P「あー、まぁ本家『Gibson』のやつはそりゃ高いよ。10万とか20万以上はするな」

春香「じゃあやっぱり初心者には手が出ないんじゃ…」

P「ん? そんなことないぞ、ほれ」さっ

春香「あれ、ここにあるレスポールは4万円くらいだ…? なんで値段が違うんですか?」

P「えーっと、あっちにあるめちゃくちゃ高いレスポールは本家、元祖のギブソン製で」

P「ちょっと言い方が悪いが、こっちの安い方のやつは、そのギブソンのレスポールをコピーしたやつ」

千早「そうだったんですか…。ではギブソンというメーカーが、レスポールを一番初めに作ったんですね?」

P「うん、そうそう。だから高いのは、実際弾きやすくて音もいいんだけど、ブランド料も含まれてるかなーって思う」

P「音にも弾きやすさにも好き嫌いはあるし、本家が絶対ナンバーワンってわけでもないからな。トップクラスではあるんだろうけど」

春香「そうですね、自分が聴いてどう感じるか、ですよね」

P「その通り! いいこと言うな、春香」

P「だから、『このメーカーのものだから絶対にいい商品』とか決めつけるんじゃなくて、実際自分が聴いてみてどう思うかっていうことを大切にしてほしいな」

P「レスポールの音の特徴は、太くて甘い音だ。この曲は、フィギュアスケートの羽生選手が競技で使ったことによって知名度が上がったね」

https://www.youtube.com/watch?v=vkUpfw4Hf3w
Parisienne Walkways/Gary Moore

P「スラッシュも、レスポールプレイヤーの中ではかなり有名かなぁ。ギターを持った立ち姿からもうかっこいい!」

https://www.youtube.com/watch?v=bu_sMqZyOTg
Anastasia/Slash

P「こっちの曲は、3大ギタリストのうちの一人、ジミーペイジの演奏。レスポールは、パンクやハードロックみたいな、激しい曲に使われることが多いかな」

https://www.youtube.com/watch?v=uiLKT5rPHBA
Whole Lotta Love/Led Zeppelin

春香「そうみたいですね。カッコいい、ロックっぽい曲が多いかも」

P「でも、他にこういう使われ方もあるんだぞ? ちなみにレスポールっていうのは、この曲を弾いてるレスポールさんモデルのギターのことなんだ」

https://www.youtube.com/watch?v=UOzB7I2y7Ic
How High The Moon/Les Paul & Mary Ford

P「そいじゃ、お次は『ストラトキャスター』タイプのギター。こっちの本家は『Fender』っつーメーカーだ」

P「そんでもってかなりオールラウンダーなギターで、かなりの音色を作れるし、大抵のジャンルはストラトキャスターでカバーできるぞ」

http://i.imgur.com/uOW0OZA.jpg

千早「あ、私にも見覚えがあります」

P「ストラトキャスターはほんとにポピュラーだからな。使われてる曲もかなり多いんだが…」

P「3大ギタリストのうちの一人、ジェフベックと」

https://www.youtube.com/watch?v=VC02wGj5gPw
Cause We've Ended As Lovers/Jeff Beck

P「最後の3人目、エリッククラプトンはストラトキャスター使い。こっちは有名な曲だから聴いたことあるんじゃないか?」

https://www.youtube.com/watch?v=C74sjfGUQXo
Layla/Eric Clapton

春香「なんだっけ、生命保険のCMかなにかだったような…」

P「そうそう、そんな感じの。あと、世界一のギタリストと呼び声の高いジミヘンドリクスもストラトキャスターを弾くな。ロック系のミュージシャンしか紹介できないのが痛いけど、いかんせん人数も多いし仕方ないかぁ…」

https://www.youtube.com/watch?v=m9Fia94-xGA
Purple Haze/Jimi Hendrix

https://www.youtube.com/watch?v=sjzZh6-h9fM
The Star Spangled Banner/Jimi Hendrix

千早「…すごい演奏ですね。ロックミュージックに興味はありませんでしたが、ちょっとだけ…」
P「関心が持てたってか。それは嬉しいな!」

千早「いえ! プロデューサーほど熱烈に、ではありませんが…」

P「まぁまぁ。いろんな音楽を聴いておいた方が、きっと歌にも生きてくるだろうし…」

P「もしかすると千早って、ノイズもイけるクチなのかも…」ぼそっ

千早「え? プロデューサー?」

P「ん? どうかしたか?」おとぼけーん

P「他にも、こんな感じでストラトが使われていますよー。鈴木さんの音、やっぱりいいなぁ…!」

https://www.youtube.com/watch?v=KonzdpfnevQ
氷雨月のスケッチ/小坂忠・鈴木茂

P「それで、この『レスポール』モデルと『ストラトキャスター』モデルが2大ギター、トップツーに君臨している。だから初心者にはまずこれをおすすめするぞ!」

P「そして同時に、これらのギターを最初に開発した『Gibson』と『Fender』もこれまた2大メーカーだ。頭の片隅にでも置いておいてくれ」

春香「なるほど…。でも、もっと他の種類のものも見てみたいです! 私がビビビッとくるものもあるかもしれないですし!」

P「ま、まあそうくるとは思ってたよ…。そんじゃ、大変だから補足程度に…」

P「これもフェンダー社が開発したギター、『テレキャスター』」

http://i.imgur.com/tyYwtkw.jpg

春香「おお、やっぱり見たことある!」

P「音の特徴は、澄んだ高音が出せるってことかな。ギター弾きながらボーカルをとる人に使用者が多いんだけど、テレキャスでコード弾くとカッコいいんだなぁこれが」

P「山下達郎さんとかは格好の例だよ。これぞテレキャスターって感じのキラキラした音を出してるんだ」

千早「山下さんも…。歌だけでなく、ギターも一流なんですね!」わくわく

春香「どんな音なんですか? プロデューサーさん!?」わくわくわく

P「本来ならここでお前たちにライブ映像を見せるんだが…」

P「残念ながらというか当然ながらというか、YouTubeでは見つからなかった…」

千早「そ、そうなんですか…」

P「うん、仕方ないよ。達郎さんはそういうの厳しいから…」

春香「そうですよね、気持ちは分かります…」

P「…代わりに俺のipodから音だけ聴かせてやるから、な…? イントロのチャカチャカしてるのがそれだぞ。聞き逃すな!」

P「はいイヤホン。ふたりではんぶんこして」

春香「はーい!」

千早「プロデューサー、準備できました」

P「ほいほい、そんじゃいくよ」

https://www.youtube.com/watch?v=YPIu4ZvJgDc
Sparkle/山下達郎

千早「すごい、ですね…。ギターをかき鳴らすだけで、ここまでのノリ、グルーヴを作り出すなんて…」

P「だろー? 達郎さんのバンドはリズム隊も最高だから、めちゃくちゃノれちゃうんだよ」

春香「すごいなぁ…。私の弾いたギターで、会場のお客さんたちをノリノリにできたら…」

P「おぉ春香、そういう妄想が直接上達へのモチベーションになるぞ! もっと妄想してみろ!」

千早「確かに、私たちの演奏でファンのみんなが喜んでくれたら…!」

P「うんうん。それを実現できるように、ギター買ったらちゃんと練習しような」

「「はいっ!」」

P「素晴らしい素晴らしい。それで、他のテレキャスターの使用例なんだけど、さっき挙げたローリングストーンズのキースリチャーズに、アベフトシさんとか」

https://www.youtube.com/watch?v=xZCbdpAZFxU
世界の終わり/THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

P「向井秀徳さんとかかな。テレキャスターもほんとにポピュラーだし、万能性も高いぞ」

https://www.youtube.com/watch?v=7dIYgrWtoU4
透明少女/NUMBER GIRL

P「イントロで、遅れて入ってくるほうのギターが向井さんな。ジャキジャキしてるだろ」

千早「向井さん、と言いましたか? この方の歌い方、なんだか旋律を歌う気が全くないような気がするのですが…」

P「それが当時は画期的だったんだよ、この歌い方を真似るボーカルも出てきてたりしてたし」

春香「変わった空気感ですね…。なんだか、いいかも…」

P「い、意外な好感触…。それでまぁ、このテレキャスとさっきの2本が初心者にもおすすめできる機種、になるのかな」

千早「どれも音色は全く違うんですね…」

P「うん、でもエレキギターの音色はギターだけじゃなくて、あとで紹介するアンプでも作れるから、まあまあ自由度も高いぞ」

春香「そっか、音作りって難しそうだなぁ…。よくわかんないし…」

P「それもあとで教えてやるから…。んで、以下に紹介するギターは初心者向けではないんだけど、もし『ティン』とくるものがあったらそれを選んでも構わないぞ」

春香「大事なのは自分の気持ち、ですもんね」

P「そうそう。2回目だけどいいこと言うな」

春香「大事なことは繰り返し、ですよ!」

P「ま、実際に弾いてみるとなると扱いづらかったりもするだろうから、参考程度にな。あくまで俺のオススメは上の3種類だ」

P「まずはこれ、フェンダーの『ムスタング』!」

http://i.imgur.com/uOPT4jE.jpg

P「これも『あずにゃんギター』とか言われてたけど、俺の中ではCharさんとカートコバーンかな」

https://www.youtube.com/watch?v=jqSdM7QCjgw
SMOKY/Char

https://www.youtube.com/watch?v=hTWKbfoikeg
Smells Like Teen Spirit/Nirvana

千早「どちらも荒々しい曲ですね。ムスタングというのは…」

P「いいとこに気付いたな、千早。ムスタングでもマスタングでもいいんだけど、日本語で『じゃじゃ馬』って意味なんだって。音もそりゃあじゃじゃ馬よ」

春香「両方の曲ですごく目立ってますもんね。ロックって感じ!」

P「ムスタングはショートスケールといって、手の小さい人や握力のない女の人でも弾きやすいギターなんだ。だからかき先生も、彼女にムスタングを持たせたんだろう」

春香「それだったらこれも初心者向けギターでいいんじゃないですか? 誰でも弾けるし、音もかっこいいし!」

P「ところがどっこいこのギター、チューニング、つまり調律がめちゃくちゃ狂いやすいんだよ…。それも含めてのじゃじゃ馬だったり…」

P「初心者にとっては、チューニングって意外と難問だったりするしな。初めてのチューニング、俺は1時間半かかったし」

千早「そんなにかかるものなんですか…!? ギターを弾くたびに1時間以上も使うのは…」

P「そんなビビんなくても大丈夫だよ。俺が前教えてた人は初めてでも3分くらいでできてたから」

春香「要するにコツを知ってるか知らないか、だったりして?」

P「そういうことだな。ギターに限らずなんでもそうだけど」

P「…んじゃ、お次もフェンダーの『ジャズマスター』と『ジャガー』だ」

http://i.imgur.com/RvfkcA1.jpg

http://i.imgur.com/fDjHktE.jpg

春香「うわぁ、これこそ見分けがつきません!」

千早「確かに、これは私にも全くわからないわ…」

P「…細かいことは言わないけど『ギターのボディの右上にレバーみたいなやつがあるかスィッチがあるか』で見分けられるぞ」

P「レバーっぽいのがジャズマスターで、スィッチがジャガーだ」

千早「本当ですね…。これらのギターは同じ系統のギターなんですか?」

P「いちおう兄弟ではあるんだけど、音は違う。ジャズマスターはレスポールの対抗馬として、太くて甘い音を出す」

https://www.youtube.com/watch?v=DSH32VUJCk4
Song Is You/Joe Pass

P「さっき紹介したナンバーガールのもう一人のギター、田渕ひさ子さんもジャズマスター使いだ。ポップスではまずないけど、こういう使い方もあったり…」

https://www.youtube.com/watch?v=cMj24u1zsj0
TRAMPOLINE GIRL/NUMBER GIRL

https://www.youtube.com/watch?v=-7kKJQoWWkU
TATTOOあり/NUMBER GIRL

P「『よいこのみんなは画面と目を1mほど離して、明るい部屋で見てくださいね』!」

千早「映像もでしたが、演奏も凄まじいものでしたね…。このような音楽は初めてです」

P「だろうな…。ま、ああいうギターの表現もあるって知っておいてくれれば…」

春香「田渕さんっていうんですか? 女性なのに、こんなにすごい音を出すんですか…!?」

P「ほんとに、男顔負けだよな…。だから今でもずっと女性ギタリストみんなの憧れだよ、田渕さんは」

P「…一方のジャガーは、フェンダーらしいものすごくシャープな音がするぞい」

https://www.youtube.com/watch?v=2s4slliAtQU
Surfin U.S.A./The Beach Boys

春香「なるほど、こっちは向こうと違ってすごくシャキシャキっとしてますね…」

P「ライトな感じするよねぇ。爽やか爽やか」

P「…さてさてそれで、どんなジャンルに使われてるかって話なんだけど、そこはさすが兄弟。同じような使い方をされてるんだよな…」

千早「音はこんなに違うのに、ですか?」

P「うん、さっき挙げたニルヴァーナみたいな激し目のグランジロックとか、今挙げたビーチボーイズみたいな波乗りサーフロック系とか、昔で言うベンチャーズ的な…」

https://www.youtube.com/watch?v=0KtoHOmHo2U
Diamond Head, Wipe Out/The Ventures

千早「なんだか、聴いたことがあるような気がします」

P「よく来日してくれるからかな? 今でもよくテレビで使われるよ」

春香「あれ、この曲歌は入ってないんですか? 終わっちゃいましたけど…」

P「うん、あくまでギターの音色を楽しむもんだからね。最近はこういうインストものってあんまり流行ってないし、春香にはあんまり馴染みもないか…」

P「…それはともかく、これらのギターの欠点は『弦落ち』しやすいということだ。要するに、演奏中にブツっと音が切れやすいってこと」

千早「それって、とても大きな問題なのでは…? まともに演奏できるものなんですか?」

P「それを防止するために、ジャズマスター、ジャガー使いはギターを改造したりするんだ。そんぐらい魅力的なギターだってことだよ」

春香「か、改造ですか…!? ギターを弾く人ってすごいんですね…」

P「まあ、やる人はすごいぞ…。俺はそんなイジる人間じゃないけど」

P「ただ、改造することによって、よくも悪くも劇的に音色が変わったりするからな。関心は持っておいていいかもしれないね」

千早「なるほど…」

P「いやしかし、千早に改造させたらどえらいことになりそうだ…」

春香「うんうん」

千早「…何なんですか二人して」むぅっ

P「まあ、その話もまたいつかな…。今話すとほんとに無理にやってしまいそうだ…」

P「次のギターはギブソンの『SG』」

http://i.imgur.com/6Zm2Crx.jpg

P「これも某メランコリックなアニメで注目を集めたギターで、あんな感じで速弾きしたりするギタリストがよく使うな」

https://www.youtube.com/watch?v=6kA4tGu60mo
God Knows…/ENOZ

P「以下に出てくるギタリストたちは、まさしくレジェンドだ。演奏もトップクラスだぞ」

https://www.youtube.com/watch?v=6vImyP5EYc8
Back in Black / AC/DC

https://www.youtube.com/watch?v=cH9IgJZCx4c

https://www.youtube.com/watch?v=7xZOrWK6d4g
My Generation/The Who
P「2つめは、ただ貼らなきゃいけないような気がしただけだ…。衝撃の結末…」

https://www.youtube.com/watch?v=tIiQrFuy7A0
Tales Of Brave Ulysses/Cream

https://www.youtube.com/watch?v=N65cP52NC8s#t=37
Sahib Teri Bandi/Derek Trucks Band

春香「プ、プロデューサーさん…。あれがロックですか…?」がくがく

P「ロ、ロックだろ…。あれもひとつの表現なんだよ…」

千早「…私にはまだ、ロックが何なのかわかりません。どうしてあのような行動をとるのか…」

P「わーわー! 違う、ロックってそんな真面目に考察することじゃなーい!」

千早「そうでしょうか? どんな音楽に対しても、私は真剣に向き合うべきかと…」

P「その姿勢は非常に素晴らしいと思うんだが…。ロックを突き詰めていくととんでもないことになりそうだからな…。主に精神面が」

千早「はぁ…。よくわからないのですが…」

P「分からなくてもいいよ…。その話もまたおいおいということで…」

春香「…なんだかSGって、クワガタみたいですね?」

P「そうか?」

P「…そう言われてみればそう見えてきちゃうね」

春香「でもかっこいいかも…。いい赤色だなぁ…!」

P「黒いSGはバットマンみたいだよな!」

P「基本的にSGは高いポジション、つまりギターのボディ側付近で弾くことが多いギタリストに好まれるんだ」

千早「他のギターと比べて、あのツノのようなものが短いからですか?」

P「そうそう、だから左手の自由度が高いの」

P「難点は、『ヘッド落ち』って言って、演奏中にギターの頭が下がってきちゃうんだ」

千早「え? それってどういう…」

P「まぁともかく弾きづらくなっちゃうのよ」

P「手元が狂う、ズレるみたいな感じ」

千早「それもギターとしてはかなり致命的ですね…」

春香「…」

P「最後は、ギブソンの『フライングV」!」

http://i.imgur.com/eDmorB2.jpg

春香「おぉ、それっぽいですね!」

千早「なんだかものすごく弾きづらそうだけれど…」

P「これはもう見た目の通り、そういうバンドのギタリストがよく使ってるな。マイケルシェンカーとか、ザックワイルドとか。ハードロックとかメタルじゃないギタリストだと、ジミヘンもアルバートキングもそうだな」

https://www.youtube.com/watch?v=EGY0KEGVK6Q
Into The Arena/Michael Schenker
P「これも曲は1:08あたりからだ」

https://www.youtube.com/watch?v=S5LddeDyoL4
Zakk Wylde

https://www.youtube.com/watch?v=faWRKZvnw8E
Red House Only/Jimi Hendrix

https://www.youtube.com/watch?v=Hw-kPkdrajU
Oh Pretty Woman/Albert King

P「日本でも、miwaさんがフライングV使ってなかったっけ? 何となく記憶に残ってるぞ」

https://www.youtube.com/watch?v=Ah9VmqKLXm0
ヒカリへ/miwa

春香「かっこいいですね…! あれ、でもこれ…」

千早「座って弾くときはどうやって構えればいいんですか? 他のギターとは違って、くぼみがありませんし」

P「ん? 簡単簡単。こうやって座って、Vの片っぽを両方の腿で挟むんだよ」

千早「…」かぁぁ

春香「…」かぁぁ

P「だから座って弾くのはちょっとだけ難しいんだ。それ以外はボディもすっきりしててほんとにいいんだけど」

P「これで、主な機種の紹介は終わり。他に気になる種類のものがあったら、自分で調べたりしてみてくれな」

P「そんじゃ、春香はここで気になるものがないか物色しててくれ。目星のものが見つかったらすぐ呼ぶんだぞ?」

春香「は、はい…」

P「んじゃ、千早と俺はあっちでアコースティックギター見てくるよ。また後でな」

春香「は、はい…」

ーーーーーーーーーーーーーーーー


P「そんじゃ、アコースティックギターの選び方ね」

千早「はい…。よろしくお願いします」

P「こちらこそ、と言いたいところだが」

P「アコースティックギターのほうは予算がいくらくらいなのか、が一番重要になってくるかなぁ。千早、いくらまで出すつもりでいたんだ?」

千早「そうですね…。ギターの相場を知らなかったので、何とも…」

P「そりゃそうだよね、野暮なこと訊いて悪かったな」

千早「いえ、私は…」

P「それじゃあ、ギターの相場について話そうか」

千早「あ、では春香を呼んできますか?」

P「いや、春香のことだ。きっと自分の財布を何より大切にしてくれるだろ…」

P「それに、じっくりギターを見てるところを邪魔するのも悪いしな」

千早「…そうかもしれませんね。それでは、どうぞ」

P「うん。この話はエレキギターもアコースティックギターも共通だからな。まず、安いものは1万円ぐらいからある。ほら、そこにある初心者セットみたいなヤツ」

千早「そんなに安くていいのでしょうか…!? 20万円のものを見た後だと、とても安く感じられますね…」

P「でも1万円くらいのものだと、安いだけあって作りも雑だし、音もそんなにはよくないんだ。まあ当然っちゃ当然だけど」

P「このあたりの価格帯のものは、あんまりおすすめできないかなー。やっぱ作りが雑だと弾きづらくて、上達の妨げになったりもするから」

千早「すぐに壊れて次のギターを買っていては、安物買いの銭失いになりますし」

P「うむうむ。『金はないけどいますぐギターを初めてみたい!』って人と『間違いなく途中で飽きちゃうだろうなぁ』っていう人なら買ってみてもいいかもしれないね」

千早「では、初心者が入門するのに適した価格とは一体どのくらいなんでしょうか?」

P「そうだなぁ。俺がおすすめするのは、安くて3万円、できたら5万円くらいかな…。このくらいだと、1万円のギターともちょっとずつ違いが出始めてくると思うんだ」

千早「そのくらいですか…。なるほど、痛すぎる出費にはならないレベルの価格帯ですね」

P「そのとーり! さっきも言ったけど、万が一途中で飽きちゃってもこのくらいの出費なら大した打撃にはならないだろうと思って」

P「1万円のときと比べて、4,5万円出せるんならだいぶ種類や色の選択肢も広がるはずだし」

千早「この店にあるのを覗いてみたかぎりでは、確かに1万円のものは似たり寄ったりで…」

P「ある程度予算があるんなら、さっき挙げたモデルのものも選択肢に入れられるだろ?」

千早「そうみたいですね。さすがに本家のギブソン、フェンダーのものには手が出ませんが…」

P「それは仕方ないけどな…。じゃあ今度は、10万円以上のものについて話そうか」

P「ぶっちゃけ、ギターの価格に天井なんかないんだ。ホントのホントに高いのは東京の一等地買えるクラスだぞ。いや、それでもお釣りがくるかも」

千早「…なんというか、驚きを隠せません。そんなものなんですか?」

P「そんなものなんです。まあ相当のプレミアがついてない限りそんなことはないから安心していいよ。そんなんに手を出すのなんか超ド級のギターオタクくらいだし」

千早「ギターをコレクション…。私にはよく分からないのですが…」

P「分からなくていい、頼むからわからないまま成長してくれよ千早…」

千早「え、えぇ…。それは大丈夫だと思います」

千早「それで、10万円を超えるものについてお話ししていただきたいのですが…」

P「あ、そうだったな。20万円、25万円ぐらいのラインを超えはじめると、正直好みの世界だと思ってる。さっきも言ったけど、音や弾きやすさにも好き嫌いはあるからな」

千早「今のところ買う予定もありませんが、それはなんとなく分かります」

P「10万~20万円の間のものは、モノによって結構善し悪しのバラツキがあるし、初心者にその見極めはかなり難しいだろうし。そんな理由で俺は、初めてのギターは3万~10万円くらいのものがベストだと思ってるんだ」

P「まぁとりあえず、値段がどうこう言ってはきたけど、予算に収まるもので自分の好きな形、色、音のギターを買うといいよ。値段が絶対正義ではないんだし」

P「アコースティックギターは、とりあえず予算に合ったものをどんどんチェックしていけばいいと思うぞ」

千早「わかりました。自分の好みのものを見つけられるように、頑張ります」

P「うん、気張らず楽しくな。じゃあ最後にギターの選び方その5!」

P「『一目惚れ、直感を信じろ』! どうしてもどれにしようか決められないんなら、自分の直感を信じてみるのもオッケーだ。自分が『ティン』ときたものなら使ってるうちに愛着も湧くしな!」

P「それじゃ、しばらく一人で見ておいで。俺はそのへんぶらぶらしてるから、なんかあったら声かけてな」

千早「はい、ありがとうございます。プロデューサー…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


P「おー春香。決まったか?」

春香「プロデューサーさん。いえ、まだなんです…」

P「そっか…。それじゃあ、何かいいと思うものはあった?」

春香「そうですね、いくつか…!」

P「おぉ。だったら、音を聴かせてもらおうよ」

春香「えっ!? そんなことできるんですか?」

P「もちろんもちろん。あったり前田のクラッカー…。はいくらなんでも古すぎるか」

P「えっとうん、ちょっと待っててくれ」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


P「春香、どれが気になったのか教えてくれるか?」

春香「ええっと、これとこれと、それからあれです」

P「わかったわかった。そんじゃ、SGモデルのやつから弾いてみようか」

P「すいませーん、これ試奏させてくださーい」

店員「はーい、こちらのSGですね」

P「そうですそうです」

店員「それでは、少々お待ちください」

P「…とこのように、店員さんに声をかければ実際にギターを弾かせてくれるぞ」ひそひそ

春香「そうなんですね…。全然知りませんでした」ひそひそひそ

春香「でも、1本だけしか買わないのに何本も弾かせてもらっちゃっていいんでしょうか…?」

P「そこは気にしなくていいんだよ。『1本は必ず買います』って意思表示さえすればな」

P「春香の最初の一本だから、今日は特にちゃんと選びたいし」

春香「プロデューサーさん…!」きらんきらん

P「…んまあ、そんでいいもの選べたら俺もあとで弾かせてもらおうかなーって」

春香「あ、はい…。そうですよね…」がくん

P「いや冗談冗談…。春香のギターなんだ、春香が思う存分弾くべきだよ」

春香「もう、からかわないでくださいよ!」

P「ごめんごめん。それじゃ、弾かせてもらおうか。春香はどんなジャンルのものが弾きたいんだ?」

春香「…そうですね、まずはやっぱりこうじゃらーん、ぎゅわーんって感じで!」

P「はいはい…。んじゃあ、じゃらーん」

じゃらーん…

春香「すごい…! すごいです、プロデューサーさん!」

P「はいじゃあ次、ぎゅわーん、っぽいもの」

ちゃらりらぎゅわーんっ

春香「…あれ、プロデューサーさんがカッコ良く見えちゃいますね。なーんて…」

P「はっはっは、お世辞どーもな。んな冗談はいいから音聴いてくれよ、音」

春香「そうでした…! それじゃあ次も何か弾いてくださいよ!」

P「はいはい、それじゃこういうのはどうかな」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


春香「いやぁ、プロデューサーさんってホントにギター弾けたんですね…! 見直しちゃいました…」

P「逆に今までの長ったらしい話で分かってくれなかったのかよ…。それはともかく、まあありがとう…」

P「それより、ほら。春香も弾け」ずいっ

春香「えぇ、なんで私が!? あんなに上手いプロデューサーさんのあとに弾けって言われても私初心者だし…!?」

P「いや、そういうことじゃなくて。買った後に弾くのは春香なんだからさ、春香が弾いてヘンなところがないかチェックしてほしいんだ」

春香「なるほど…。それじゃ、よいしょっ」ずしっ

春香「あっ、思ってたより重い…」

P「ギターにはそれぞれ違う重みがあるからな。特にライブでは立って弾くことのほうが多いし、重さも大事なチェックポイントだ」

春香「やっぱり、肩こっちゃったりしますか…?」

P「まぁ、俺は凝りやすい体質だから特に…。でも、演奏中なんかはあんまし気にならないぞ。そっちに集中しちゃってて」

春香「へぇ…」

春香「あの、構え方、これで合って…」

P「うん、大丈夫だよ」

P「…なかなかサマになってるじゃん」

春香「ほんとですか!」

春香「…そうでした。ところで私、何をすればいいんでしたっけ…?」

P「あぁ、ごめんごめん。そうだったな。じゃあ、6本の弦に対して垂直に並んでる鉄のバーがあるだろ?」

http://i.imgur.com/TX4oJAU.jpg

春香「ありますね」

P「それ『フレット』っていうんだけど、そのフレットにおかしなところがないかチェックしていくんだ」

P「こうやって6つの弦とフレットを全部弾いてって、音がヘンになるところはないか、弾きづらいフレットはないかを確かめていってほしい! キツいだろうががんばれ!」

P「(要するに、この動画の13秒~16秒あたりでやってるようなことを、全部の弦、全部のフレットでやってほしいんだ。説明力不足で上手く説明できなくてごめんな)」

https://www.youtube.com/watch?v=6FdJpeaHexw

P「もちろんゆっくりでいいぞ。ひとつひとつじっくり確認しながらやっていってくれ」

春香「はい! えーっと、まずこうして…」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


春香「ふぅ…。さすがに3回もやると疲れますね…」

P「だよなー、おつかれさん。どれがいいか、もう決まった?」

春香「いえ、まだ全然です! SGもレスポールもフライングVも、みんなかっこよくて…」

P「幸い時間ならたくさんあるし、もうちょっと考えてるといいよ。『ギターを買う』なんて普通は何日も考えて当然のことだからね」

春香「はい、そうします!」

P「そんじゃあ、千早のところに行ってくるよ。なんかあったら声かけてな」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


千早「…」じーっ

P「…」

千早「…」

P「ちーはーやーさん…?」ぼそっ

千早「きゃあっ!?」

千早「…こほん。プロデューサー、何のマネですか?」むうっ

P「いや、集中して見ていたもんだから、どうも声かけづらくてさ…」

千早「そう思っていたなら、他にもっとやり方はあるはずですが…」

千早「何も耳元で囁かなくても…!」

P「いや、ごめんごめん。なんか目に留まったものはあったか?」

千早「もう…。そうですね、悩んではいるんですが」

千早「これはどうか、と思っています」

P「うわ、いい色の青…」

千早「やはり、プロデューサーもそう思いますか? 値段も、悪くはないかと」

P「うん、俺もこれはいいと思う…。こんな色のギター、そうそうないし…」

千早「では、これをレジに…」

P「待て待て! まず弾かせてもらおうよ!」

千早「?」

P「いや、お店に頼めば弾かせてくれるから! まず音聴いてみよう!」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


千早「…へぇ。そんなこともできるんですね」

P「うん。だからとりあえず弾いてみようぜ…?」

千早「でも、私は弾けるわけではないし…」

P「俺が代わりに弾くのじゃダメ、かな…?」

千早「いえ、そんなことは…!」

P「ならよかった…。あ、あと春香には言ってなかったけど、試奏のときのチェックポイントってけっこうあるんだぞ」

P「またしてもエレキギター、アコースティックギターとおんなじだから、ちょっと聞いてくれ」

千早「そうですね。ただ闇雲に弾いているだけでは、何もわからないでしょうし」

P「そうそう。まずは重さと大きさだな。こんな風に持ってみて、自分の体格に合っているものか確かめる」

P「普通のギターならまず大きすぎ、小さすぎ、なんてことはないけどな。念のため」

千早「今見ている限りでは、私の体格にも合っているような気がします」

P「あとで千早にも弾いてもらうから、またそんときな」

P「そんでもって、次にこうやって、何も押さえずにじゃらーんと」

じゃらーん…

千早「あ、いい音…」

P「このときに確認するのは、各弦がちゃんと鳴っているかということと、音だな」

P「一斉に6本の弦を鳴らしたときに、他の弦より異常に速く音が切れてしまう弦がないか、なんてとこをチェック」

P「…今のところは大丈夫そうだ」

千早「音も、申し分ないと思います。生で聞くと、こんなに美しく聞こえるんですね…」

P「生の音のよさが、アコースティックギターのいいところだしな」

P「音量も、用途に沿ったものかどうか聞くんだぞ。家で練習するなら大きすぎないほうがいいし、路上ライブなんかに使うんだったら大きいほうがいいし」

千早「確かに、そうかもしれませんね。ここだと、他の場所でどれくらい響くのか、よく分かりませんが…」

P「ただ移動中に言ったように、音量は工夫で小さくしたり大きくできたりもするし、参考程度にな。エレキギターはアンプのほうでいくらでも変えられるから気にしなくてもいいぞ」

P「そんで、次はいろいろコードを押さえながら弾いてみよう。和音のまとまり方とか、音がビビったりしてないか、ちゃんと聞いててくれよ?」

千早「はい、音を聴くことに関しては任せてください」

じゃらーん、じゃーん、じゃらーん…

P「…どうだ?」

千早「特に問題はなさそうです」

P「だな。次は単音弾き。1音ずつ鳴らしていこう」

P「何かのフレーズを弾いてもいいし、さっきやったみたいに1フレットずつゆっくり弾いてもいい」

P「千早は弾き語りとかのほかに、どんなのを弾きたい?」

千早「…いきなり言われても、そう簡単に出てきたりはしませんが、そうですね。やっぱりクラシックは弾いてみたいです。山下さんや、村治さんのような」

P「んなっ…!? 俺はポピュラーしか弾けないからなぁ…。山下さんとか、フォークギターじゃほぼ不可能に近いぞ…」

P「でもやってみようか。禁じられた遊び、アルハンブラの思い出とかしか弾けないけど」

♪~

千早「…なんて言いながら」

千早「ドビュッシーの、月の光じゃないですか」

P「ははは…。大昔にいっぺんやっただけなんだけどね…。お恥ずかしい」

千早「プロデューサーが、こんなにお上手だとは知りませんでした。これまでの不躾な言葉、取り下げます。ごめんなさい…」すっ

P「いやっ、いやいや、何やってんだよ? 別に気にしてないから! ほら!」

千早「そうですか?」

P「そうなんです! まぁ、散々からかった俺も悪かったかな…。ごめん」

千早「いえ、私のほうこそ…!」

P「…」じーっ

千早「…」じーーっ

P「…まぁ、そのことは忘れて。どうだ、音そのものは」こほん

千早「…あ、はい。とても落ち着いていて、私好みだと思います」

P「ならよかった。それじゃあ、あとは千早がチェックする番だぞ」ずいっ

千早「え? ど、どうすれば…」

P「まず、椅子にかけて」

千早「…かけました」

P「ギターを構えて」

千早「構えました」

千早「…これで合っているのでしょうか? なんだか違和感が…」

P「えーっと、うん。大丈夫だよ。しいて言うなら右腕がもうちょっとこっちかな」くいっ

千早「あ、ありがとうございます…」

千早「それで、次は一体どうすれば…?」

P「うん。こっからは春香にも言ったんだけど、この鉄のバーがあるだろ?」

千早「ありますね」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


千早「なんだか、指が痛いです…。結構、弦を押さえるのに力が必要なんですね…」

P「まぁ、そのへんは慣れだ。弾いてるうちに皮膚が硬くなってきたりするから大丈夫だよ」

千早「そうなんですか…。音を出すのも意外と大変なのかしら…」

P「それで、フレットとかにおかしなところはなかったか? もしあったら、遠慮せずに店員さんに言うといいぞ。直してくれるなりしてくれるはずだから」

千早「いえ、おそらく万事良好だと思います…! ありがとうございました、プロデューサー」

P「はい、どういたしまして。あ、そういえば春香はどうしてるかな」

千早「まだ決めかねているんでしょうか?」

P「うーん、どうなんだろう…。おーい、春香ー?」

春香「はい! プロデューサーさん、どうかしたんですか?」

P「どうかしたんだよ。春香、もうどれにするか決めたのか?」

春香「ええっと、やっぱり最初に触ったSGにしようかなって」

P「そうか…。でもいいの? ちょっと弾きづらいかもしれないぞ?」

春香「はい! なんだかこのギターが、私に一番合ってる気がしますし」

春香「色も赤で、ちょうどいいかなって思ったんです!」

千早「そうね。私も青いギターにしたから、なんだか嬉しいわ…!」

P「そうか。春香がそう決めたんだったらそうするといいよ」

P「…はぁ。ここまでは無事に終わったな…。よかったよかった」ほっ

春香「お疲れ様です、って言いたいんですけど、まだまだですよね?」

P「そうだなぁ、このあと備品類も見ていかないと…」

P「…それじゃあ休憩がてら小話なんだけど、楽器屋以外でギターを買う方法、わかる?」

千早「…え? そうですね、通信販売でしょうか? 私は利用したこと、ありませんが」

P「うん、正解だ。ネットなんかでの通信販売でもギターは買えるんだけど、そのときのメリットとデメリットを教えとこうか。知っておいたほうが何かと役に立つだろうし」

春香「インターネットでギターを買うんですか? 今こうやって現物を見ながら決めた私からすると、なんだかヘンな気分です…」

P「だろうなー。まずメリットなんだけど、店頭に行かなくても買えることと、若干安く買えること、かな」

P「当然値引きの程度にも差はあるけど。それで、デメリットは現物を買う前に確認できないってことと、配送の段階で壊れたりすることも稀にある」

千早「メリットだけ聞いてみるととても良いように感じられましたが、やはり実際はそんなこと、ありませんね」

P「うん。ギターを買う上で、現物を確認できないっていうのはこれ以上ないくらいのダメージじゃない? もしかしたら、手元に来たギターが、ネットで見た写真と少し色が違ったりするかもしれないし」

P「さっき言ったように、同じモデルでも個体によって微妙に音も変わってくるから、微妙な音のギターが来るかもしれないし」

春香「やっぱり、実際に見て、弾いてっていうのは大事なんですね…」

P「うん、そうなんだ。だからもし通信販売でギターを買うことがあったら、このメリットデメリットを絶対に思い出してから注文してほしいな」

P「それと、中古屋さんで中古楽器を買うっていう手もあるんだけど。気付いてた?」

春香「そういえば家の近所のお店にも、ちょっとだけ売ってたかもしれないです!」

P「だろ? 中古楽器を買うときの注意点は、『その楽器に詳しい人と一緒に行くこと』。中古だから、ギターやベースなら散々弾き込まれて、ちょっと不具合が生じてるかもしれないんだ。そういう楽器の不備にちゃんと気付いてくれる人と行けたなら、中古屋もかなりいい楽器店になるぞ」

P「新品より安く買えるし。まあこれも当たり前っちゃ当たり前だけどな」

P「よし、それじゃ、小話も済んだことだし、春香のアンプを見に行こっか。エレキギター用のアンプはっと」

春香「あの! それなんですけど、なんだか種類がありすぎてどれにしたらいいのか…」

P「アンプについては、『Marshall』のものか『Vox』のものでいいんじゃないかと思うなぁ。このふたつだったら、どこでも売ってるし…」

千早「これですか? 筆記体でマーシャルって書いてあります」

P「そうそうそれそれ。マーシャルのアンプは、ロックっぽい歪んだ音がするんだ。ぎゃぎゃーんみたい音を出すギタリストの大半がマーシャルを使ってると思うぞ」

https://www.youtube.com/watch?v=qn8yfxzvu1c

https://www.youtube.com/watch?v=Qu0zPK0Pz40

P「んで、もうかたっぽのヴォックスは、ビートルズとかクイーンみたいな、あったかい音が特徴。そうは言ってもイマイチわかりづらいか」

https://www.youtube.com/watch?v=u41AfLp0iUc

https://www.youtube.com/watch?v=hBL5Jncvfic

P「まあギターとの組み合わせだとかツマミのひねり具合などなどによって音は変わってくるからな。これらはあくまで一例だ」

千早「エレキギターの音作りというのも、なかなか奥が深そうですね…」

P「ほんとになぁ。この他にもたくさんのメーカーがあるんだけど、安心して入門できそうなのはこのあたりだと思う」

春香「私、マーシャルのアンプでいいと思います! すごいギュギューンって感じで!」

P「うん、俺もそう思ってたところだったよ。それで、だ」

P「普通の家で弾く分には、10ワットから20ワットあたりのものが一番適してるんだ。だからさっきも言ったけど、このぐらいの大きさのでいいぞ」

http://i.imgur.com/nvsQ7rs.jpg

春香「へぇ、けっこう小さめなんですね?」

P「うむ。小さいもなにもないけど、こっちは直接ギターに繋げてイヤホンで音を聴くタイプのものだ。ヴォックスのだけど」

http://www.amazon.co.jp/VOX-ヴォックス-ヘッドフォンアンプ-amPlug-アンプラグ/dp/B000ZMYRJS


P「もっと小さいアンプならこういうのもあるぞ。さすがにデカいのには劣るけど、家で弾くには充分なマーシャルサウンドを出してくれる」


http://www.amazon.co.jp/Marshall-MS-2-MARSHALL-ミニアンプ/dp/B000BVS7WQ/ref=sr_1_1?s=musical-instruments&ie=UTF8&qid=1411879570&sr=1-1&keywords=マーシャル


P「持ち運びもラクそうだから、こういうのもありかも」

春香「確かに、鞄にすっと入っちゃいそうな大きさですね。これでいいかも…」

P「しかししかし、ギターを弾く環境によっては非常に大事なんだが…!」

P「このアンプ、ヘッドフォンイヤフォンに対応してないんだよ…!」

P「ほかの10ワットから20ワットのアンプはおおよそが対応してるんだけど、これがあるのとないのとでは、かなり違うと思うぞ…」

千早「夜間に音を出せないというのは、結構な打撃になりますね…」

春香「そっかぁ…。じゃあ普通のアンプにしたほうがいいのかなぁ?」

P「周囲の環境にもよるが、できたら外部接続端子に対応してるアンプを買ってほしいかな…。あれだ、事務所で練習するときは、俺のアンプ貸してやるから」

千早「自宅では買ったアンプで練習すればいい、ということですか…?」

春香「そんな、いいですよ! わざわざプロデューサーさんの私物を借りるなんて…!」

P「いや、最近じっくりギターを弾く時間がなくてさ。使ってないアンプもあるし、アンプってほっといちゃうと劣化するんだよね…」

P「だからそう言わず使ってやってくれないか? 弾いてもらった方が、アンプも嬉しいだろうし…」

春香「そ、そうなんですか…?」

春香「うーん…。それならお言葉に甘えて、ぜひ…!」

P「うん、ありがとな春香。春香に弾いてもらえるならアンプも本望だろう」

春香「えっ!? そ、そんな…!?」

P「よしよし、これで主要なものは決まったし…」

P「あ、そうだ。今は俺がいるからいいけど、一人で来たときは店員さんにいろいろ聞いてみるといいと思うな」

P「どういうギターがいいか、どういうアンプがいいか、とかそういう相談に、『やりたいジャンルや出したい音』や『予算』さえ伝えられれば乗ってくれるし」

千早「それも知らなかったです…。そこまで親身になってくれるものなんでしょうか?」

P「…って言っても、中には営業トークしかしない人もいるからなー。騙されないように、ちょっとした知識は身につけておいたほうがいいかも」

P「試奏のときも、お願いすれば代わりに弾いてくれるぞ。ただもちろん、自分で弾くことも忘れずに!」

春香「はい、もちろんです!」

P「それじゃ、次に備品類をみていこー!」

春香「おー!」

千早「備品、ですか。ギターを弾くのに必要なものといえば、やはりギターピックですね」

P「大正解! ほら、ピック天国だよ」

春香「うわぁ!? ほんとに天国ですね!」

千早「こんなに数があるなんて…。プロデューサー、これも好みで選べばいいんでしょうか…?」

P「いえす! と言いたいところだが、最初の2,3ヶ月くらいはこの2枚をメインに使ってみてくれ。色は白でも黒でもなんでもいいぞ」

http://i.imgur.com/pKmzJA3.jpg

http://i.imgur.com/HkjMWvC.jpg

春香「これ、何が違うんですか? えーっと、ミディアムとヘヴィって…」

P「ピックの厚さのことだよ。たぶん、このフェンダーのピックが一番スタンダードだろうからこれにしたんだけど…。あと発音いいな春香」

千早「同じフェンダーのギターピックにも、『Thin』『Extra Heavy』とあるようですが、こちらは?」

P「そっちは、ミディアム、ヘヴィに比べてほんのちょっとだけイレギュラーかなと思って。興味があるんだったら、買ってみてもいいぞ。どうせピックなんて大体が1枚100円だし」

春香「このピック、ちょっとかわいいなぁ…。プロデューサーさん、これも買っていいですか?」

P「もちろん。さっき言った2枚の他にも、気になったものを何枚か買ってみるといい。始めのうちは今言ったフェンダーのピックをメインで使うことになるけど、上手くなってきたらいろんな形、固さ、素材のものを試しながら、自分に合ったものを探していこう」

千早「プロデューサーが普段使っているピックは、どんなものですか? 参考にしたいのですが…」

P「俺はアコースティックギターにはこれかな。ティアドロップ型のほう」

http://i.imgur.com/LrOGnG5.jpg

P「この白い文字の部分、滑り止めになってるんだ。右手の汗でピックが滑っちゃうこともたまにあるけど、これ使ってるとほぼないかな」

千早「これですね。…あっ、結構厚みがあります」

P「アコースティックギターをピックでじゃらんじゃらんやるときって、厚みがないと弦に負けたりすることもあるから。いろいろ試したけど、俺はこれが一番いいかなーと思ってるよ」

千早「それじゃあ、私も同じものを…」いそいそ

春香「プロデューサーさん、今の言い方だとエレキギターには違うピックを使ってるんですよね?」ぐいぐい

P「そうなんだけど、今のところエレキギターにはさっき言ったフェンダーのヘヴィを使ってるかなー…」

春香「あれ? こっちはスタンダードなんですね…?」

P「エレキギターはアコースティックギターと違って、アンプのほうでいくらでも音おっきくできるからね。固いピックでガンガン弾かなくてもいいってこと」

P「ただ、あくまでこれは俺の好みなんだけどな。これまたさっきも言ったんだけど、フェンダーのピックをちゃんと使えるようになったら、いろいろなピックを試してみるといいよ」

千早「ひとまずは基礎ができてから、ということですね」

P「仰る通りでございます」

P「そんじゃ次、シールド」

春香「シールド? プロデューサーさん、盾なんて何に使うんですか?」

P「ふふふふ…。春香、シールドっていうのはなぁ、ギターとアンプを繋ぐ線のことなんだよぉ…」

P「そっちのシールドとは綴りも意味も違うからなぁ…」

春香「へっ!? そう、だったんですか…!」かぁぁっ

P「はっはっは、今勉強できたからいいじゃないか」

春香「うぅ…。恥ずかしいです…」

P「まぁまぁ、醜態を晒したのが身内で済んでよかっただろ?」

P「さてさて、とりあえずこんなんだよ。もちろんエレキギター専用な」

http://i.imgur.com/wtf3Kuj.jpg

P「家で弾くぶんには、3mもあれば充分だろう。あと、『CANARE』ってメーカのがいいと思うぞ。ギターのシールドはこのメーカーと比較して語られることも多いし、音に余計な味付けをしないし」

春香「…わかりました! じゃあひとつ…」

P「…いや、ふたつ買っておこう。もういっこ、5メートルのやつ」

春香「え? なんでですか? 普通に弾くんだったら1本で充分なんじゃないですか?」

P「うん、普通に弾くんだったら1本で充分なんだけどさ…」

P「…そこらはまた話すよ。次、ストラップ!」

P「これは立って弾くときに使う肩紐! デザインもかなり多い! これは何を使おうが完全自由! まぁなんでもいいぞ!」

千早「まあ、なんでも、いいですけれど…。ふふふふっ…」ぷるぷる

春香「千早ちゃ…」

P「春香、そっとしておいてやろう。慣れないことでちょっと疲れてるんだ…。こういう時間も大切なんだよ…」

春香「そうですね…。どういう時間かはちょっとわかりませんけど」

P「まあ、唯一注意点としては、ちゃんと長さが調節できるものを選んでくれよ。長さが変えられないものなんてそうそうないんだが」

春香「かわいいものも多いんですね! プロデューサーさん、おしゃれですよ! おしゃれ!」

P「そうだなぁ…。確かにかわいいデザインのものが増えたなぁ…。こういうところからギター人口が増えてくれたらうれしいな…」ぽーっ

春香「今まさにふたり増えようとしてますからね!」

P「ひとりはぷるぷるしてるけどな」

千早「…ふぅ、笑わせないでくださいプロデューサー」

P「え、あれ俺のせいだったのかな。俺はそうは思わないけどとりあえずごめんね千早」

千早「まあ、なんでもいいですけれど…。ふふふっ…」ぷるぷる

P「…めんどくせえ、引きずってこう。次」ずりずり

春香「次に必要なものって一体なんですか?」

P「あー、次はこれ、チューナーかな」

http://i.imgur.com/JcyzDcY.jpg

http://i.imgur.com/CPYMyMm.jpg

春香「これも見たことありますね…」

P「これを使ってチューニング、すなわちそれぞれの弦の音を決まった音程に合わせていくんだ。チューナーを使わないチューニングのやり方もあるが…。絶対こっちのほうが楽だ。まあそっちのやり方も後々紹介するんだけど」

千早「これはどんなものを使えばいいんですか?」

P「そうだな、機能がいろいろついているものもあれば、余計な機能は一切搭載してないシンプルなものもある。そのへんは好みとか、実用性の問題だから一概には言えないな」

P「『別にギターのチューニングできりゃいいよ』っていう人なら上の『KORG』のやつでいいと思うよ。あと千早、よく立ち直ったな」

P「あとギターの汚れを拭く布なんかも楽器屋で買えるけど、これは家にある布キレなんかでも代用できるから、無理して買う必要はない」

春香「確かに、お部屋に置いておくとホコリ被っちゃいますもんね」

P「そういうことー。それと、こういうギターのボディや弦を張ってる指板をキレイにするためのポリッシュはあったほうがいいと思うな」


http://www.amazon.co.jp/Gibson-ギブソン-ギターポリッシュ-AIGG-910-Polish/dp/B0002GLCKE


P「指板の汚れをとるためのものにはオレンジとかレモンとかのものもあって、そういうのはちょっといいニオイする…!」


http://www.amazon.co.jp/HOWARD-Howard-Orange-Oil-ハワードオレンジオイル/dp/B00CKUOQQM/ref=pd_sim_MI_53?ie=UTF8&refRID=13TRCNBZ4Y2AGYX1BYM5


千早「オレンジ? そんなものをギターに塗布するんですか…。面白いですね」

P「指板がけっこう潤うぞ。ギターも木、生き物だし、手入れはしっかりね」

P「…まだスタンドを見てなかったな。今言ったようにギターも繊細だから、壁に立てかけたりせずにこうやってスタンドに置いておいてやってくれ。どんな種類のものでもいいけど、こうやって立てかけるものがスタンダードかな?」

http://i.imgur.com/6hy87yn.jpg

春香「わっかりました! しっかり優しくします!」

P「よし、ラスト! カポタスト!」

http://i.imgur.com/Bj4di3Y.jpg

千早「これは…。音楽番組でもよく見かけますね。一体何のために使われているのかまではわかりませんが…」

千早「ラスト、カポタスト…? ふふふ、ふふふふっ」ぷるぷる

P「…えーっとだな。今細かく説明するのは困難なので、とりあえず持っておいたほうがいい品だって言うことだけしか言えないんだが…」

春香「じゃあ、とりあえず買っちゃいましょう! 備えあれば憂いなしって言いますしね!」

P「うん。あったほうがいいのは確かだよ」

P「…ごめん、もう一個だけ! 替えの弦も必要だった!」

千早「ふぅ…。替えの弦ですか? ギターの弦も交換しなくてはいけないものなんですね…」

P「そうなんだよ。練習ペースにもよるけど、近いうちに交換することになるだろうから買っておこうぜ」

春香「…弦もすごくたくさん種類があるんですね。どれにしましょうか?」

P「これもはじめのうちはいろいろな種類のものを試していけばいいと思うよ。メーカーだけじゃなくて、弦の太さによって弾きやすさや音も若干変わってくるし」

千早「ちょっとした違いが、演奏に及ぼす影響も大きそう…」

P「だから、数を使っていくうちに『自分はこの弦の太さが好みなんだ』、『このメーカーのものなら自分の演奏スタイルに合ってるんだ』っていうのを見極めていってほしいな。もちろんすぐにはできないだろうけど」

P「とりあえず今日買うものはミディアムのゲージ、つまり太さだな、にしておこうか。それ以外は自由でいいぞ」

P「…よし、最後は駆け足だったけど、とりあえずこれで全部だ!」

春香「やっと買い物終わりですかぁー…。長かったぁ…」

P「ギターケースは、大抵ギター本体を買ったときにおまけでくれるし、これで大丈夫」

P「ただしソフトケースだけどな」

http://i.imgur.com/rjO0uaL.jpg

P「こういう頑丈なハードケースが欲しかったら、自分で買い足そう! 結構なお値段だけど!」

http://i.imgur.com/fQPMHLB.jpg

春香「それじゃあ私たち、お会計を済ませてこようと思います!」

P「ああ、いってらっしゃい」

千早「いってきます…!」

P「ふぅ…。ここまで長かったな、2時間くらいしかかかってないけど…」

P「…」

P「…あいつら、やけに手間取ってるな。おーい、何やってんだー?」

春香「プロデューサーさぁん…」ぐすっ

P「え? 一体何がどうなってるの、なんで泣いてるの…?」

千早「私たち、今日こんなに高いものを買うなんて知らなくて…」

P「…あぁ。うん、いいよ。俺が払ってやるよ…」

P「何かあったときのために、お前たちといるときはいつでも金を持つようにしてるんだ…」げっそり

千早「あ、あのっ! 当然ですが、すぐ返しますから!」あせあせ

春香「はいぃ! 明日にでも、いや今日でも!」あせあせ

P「…そうか? 別にこのくらい払ってやってもいいんだぞ?」

千早「いえ! そんなこと絶対できませんから!」

春香「むしろここまで教えてくれたプロデューサーさんに対価を払わないといけないような気がします!」

P「…そうか、じゃあ貸し1ってことで」

P「借りは、お前たちがちゃんとうまくなって返してくれよ?」

春香「はい!もちろんです!」

千早「…この流れで私たちの会計も全部自分が、なんてことにはさせませんからね」

春香「はっ!? すっかりプロデューサーさんにのせられていた!?」

P「あ、バレてます?」

千早「バレてます」

P「…まぁ、別に急がないからさ。思い出したら返してくれ」

春香「いやいや、すぐに返しますよ!」

P「わかったわかった、待ってるよ」

P「さて、会計も済んだから」

P「…それじゃ、帰ろっか。もう日も沈みかけてるし」

春香「はい! こうやってギターを背負って歩いてると、私たち、バンドを組んでるみたいな気分になりますね!」

千早「そうね…。なんだか、嬉しい…」

P「…」

P「よかったな。事務所戻ったら、ちょっとだけ音出してみようか?」

春香「いいんですか!?」

P「もちろん。他のみんなにも見せつけてやれ!」

千早「ふふ…。みんなの驚く表情が見えるみたい…」にこにこ

P「そうだな…。俺も初めてギター鳴らしたときのこと、思い出すなぁ…」

春香「千早ちゃん、早く行こう?」

千早「あっ、待って春香!」

P「…おーい!」

P「ふたりとも、転ぶんじゃないぞー!」


ーーーーーーーーーーーーーーーー


春香「そんなわけで、千早ちゃんとギターを買ってきちゃいました!」

響「なんだそれ!? なんで自分たちは置いてきぼりだったんだよ!」

やよい「春香さんも千早さんもすごいですー! ぎゅわわわーんってやっちゃうんですか!?」

千早「いえ、その、高槻さん…」

美希「いいなぁ、ミキもバンド組んだりしてみたいの…!」

貴音「美希、私も琵琶や篠笛でなら、楽隊に参加できますよ?」

雪歩「私も、リコーダーとかお琴なら…!」

あずさ「あらあら、それじゃあ私はトライアングルで…」

伊織「あんたたち…。それってほんとにバンドなの?」

伊織「…私も、バイオリンとピアノでなら」

やいのやいのやいの!

P「…こりゃ音出すどころの騒ぎじゃないなぁ」

律子「でも、あのふたりにギターなんか持たせて、まさかステージで弾かせでもするんですか?」

律子「…なかなかの策士ですね」きらんっ

P「えぇ? いや、そんなつもりはまったくなかったよ」

P「なんか突然、ギター始めたくなったんだって」

小鳥「そうなんですか…。私もピアノくらい弾けるようになりたいなぁ」

赤羽根P「いいじゃないですか! 音無さんのピアノ弾き語り、なんて」

P「確かに、それは面白いかもしれないですね…! そのくらいだったら、俺も教えられますよ」

小鳥「えぇ!? 本気にしないでくださいよもう…!」

小鳥「そりゃあちょっとは『弾けたらいいな』とは思いますけど…。こんな年になって今更ピアノだなんて、ちょっと恥ずかしいですし…」

律子「…でも、何かを始めるきっかけなんて、本当はなんだっていいのかもしれませんよ?」

律子「あのふたりの顔を見てたら、それでいいんじゃないかって思えてきました」

高木「そうだね、自分の気持ちに正直に。なんだってチャレンジすることも大切だよ」

P「…はい。大人になって、何か始めるって難しいですけど」

赤羽根P「ほんの少しの気持ちさえあれば、なんだってできるんじゃないですか?」

小鳥「気持ちさえあれば、かぁ…」

小鳥「うふふ…。なんだかみんなにそう言われちゃうと、それなら私も、って思えてきちゃいますね…!」

P「そうですか…」

P「…じゃあさっそく明日からキーボード持ってきますね! いやぁ鍵盤は久々だなぁ! ギターもピアノも教えられるなんて夢のようだ!」きらんきらん

小鳥「あ、あの、お手柔らかにお願い…」

P「もちろんですよ。そこは任せてください!」

律子「この分だと、小鳥さんがステージでピアノを弾けるようになるまでそうかかりませんね!」

赤羽根P「楽しみにしてますよ、音無さん」にこにこ

高木「うむ。そのときはまた、765プロ総出で音無くんのステージを…」

小鳥「もう、やめてくださーいっ!」

響「ねぇねぇ、なんで自分たちを置いてギターなんか見に行ってたんだ!?」

P「えー? だってこんな大所帯で押し掛けても邪魔に…」

響「自分もギター弾いてみたいぞ!」

P「響、三線じゃダメなのか? どうしてもギターがいいのか? 指笛とかならまだ教えられるけど」

P「まさかウチナーンチュなのに指笛も鳴らせないとは言えないよな? ウチナーンチュなのに」

響「うぎゃー! 自分のコンプレックスを的確に突いてきたー!」

真「それなら! ボクにもなにか楽器、教えてくださいよ!」

真「こう、なんていうか、弾いててかわいい楽器とか…」

P「きゃぴきゃぴっとしててぷりぷりの楽器かぁ…。ドラムとかいいんじゃない?」

真「どこがきゃぴきゃぴのぷりぷりなんですか!? ボクはもっと可愛らしい楽器を…」

亜美・真美「「亜美と真美には何を教えてくれるの?」」

P「そうだな、ツインネックとか4ネックのギターを二人で、とかどうだ? ペイジもマイケルアンジェロも真っ青だぞ」

亜美「どっちかって言うと、亜美はマイコーのほうを真っ青にしたいかなー!」

真美「伝説のSSランクアイドルだしね!」

P「…ひゃー、こりゃ大変だ」

赤羽根P「それにしても、なんていうか、若いって羨ましいですね」

P「…俺たちだって、まだ若いですけどね。あんまり歳はとりたくないなぁ」

赤羽根P「それにしても春香と千早、すごくいい表情してますね…。あのワクワクがこっちまで伝わってくるみたいで…」

赤羽根P「なんだか俺もギター、始めてみたくなっちゃったよ。はは、なんて…」

P「!?」ぎらっ

P「ギターなんて、世界一簡単な弦楽器ですから! どこでだって、いつだって、年齢も体格も性別も関係なく始められますよっ!」

P「そうですねぇ、赤羽根Pなら普通にレスポールも似合う…。黄色のテレも、エンジェルだって似合いそうだし、リッケン330もいいなぁ…! ランディローズモデルだって似合うだろうなぁかわいいなぁ…!」

赤羽根P「…え?」

P「よし、帰りに楽器屋寄ってきましょう! いや帰りと言わず今すぐにでも!」がしっ

赤羽根P「えっ? いや、そんなに強く引っ張られると…!」

P「まぁまぁまぁまぁ、いいじゃないですかぁ…」

赤羽根P「だ、誰か助けてくれ…! ちょっと、力強すぎませんか!?」

P「いやいや、大丈夫ですって! 悪いようにはしませんしません!」ばたん

赤羽根P「そ、そうじゃなくて! だから、うわぁぁぁ…!?」どんがらどんがら

「「……」」


春香「な、なんだか、教えてもらうのはまた今度になりそうだね…」

千早「そうね…」

千早「ねぇ春香?」

春香「え? どうしたの千早ちゃん?」

千早「もしよかったら、今日家に泊まっていかない? なんだか私、今日は春香と一緒に話していたい気分なの…」

春香「えっ…。こんなに急だけど、いいのかな…?」

千早「あっ…。ダメ、だったかしら…?」

春香「…ううん、そんなことない! それじゃあ、夜遅くまでおしゃべりしちゃおうよ!」

春香「私、今すっごくワクワクしてるんだ! 千早ちゃんも、だよね…?」

千早「うん、そうね。私もすごく…」

千早「こんなにどきどきしてるの、いつぶりかしら」

千早「…でもおしゃべりは、明日の仕事に差し支えない範囲で、ね?」

つづく。

プロデューサーメモ

『アコースティックギター・エレキギター共通で必要なもの』
・ギター
・ギターケース(ソフトケースなら大体は購入時に付属しているので買う必要なし)
・ギターピック(Fenderのミディアムとヘヴィは絶対!)
・ストラップ
・チューナー
・ギタースタンド
・ポリッシュ(ボディ用と指板用は別なので注意)
・替えの弦(まずは『ミディアムゲージ』のものをおすすめ)

『エレキギターのみで必要なもの』
・ギターアンプ(家で弾く場合は20ワット以内ほどのものでよし。また弾く環境によってはイヤホン・ヘッドホンに対応しているか否かを確認)
・シールド(エフェクターを使う場合は2本必要)
・エフェクター(次回の練習時にでも説明)

『アコースティックギター・エレキギター共通であったほうがいいもの』
・カポタスト(次回の練習時にでも説明)
・メトロノーム(ギターに限らず音楽を真面目にやるなら絶対必要)
・クロス(汚れを拭く布なので家庭にあるもので代用可)
・ニッパー(同上。これも家庭にあるもので代用可)
・教則本(同上)

以上、前編・購入編でした。支援してくださった方、本当にどうもありがとうございました…!
後編はもう少しアイマスっぽくなってると思います…。 
これを読んで「ギター始めろよー!」とは言えませんが、「これからはギター意識して音楽聴いてみようかな」なんて思ったりしていただけたり、また、少しでも「始めてみたいけどなぁ…」という人の助けになれば幸いです。

では最後に、もしギター購入についての相談や、何か質問などありましたらどうぞ。もう深夜ですけどね。

ギターを始めて半年ほどになる初心者で申し訳ないけど

しばらくやって技術的に余裕が出来てきたら「あのギター(もしくは機材)欲しいなあ」とか自然に思うようになるもの?

挙がってるように種類があるし音の違いもあるようだし
ギターを何本も持ってるって人もよくいるしどうなんでしょう

最近GLAYにハマり、ギターを始めたいなぁとうっすら思っていた俺にはタイムリーなスレ

初めの予算はいくらぐらいあれば良いんでしょう?3万円?

>>89
全然構いませんよ。
うーん、その辺は人によりけりかなぁ…。私はそれこそ1万円のギターから始めたので、半年で新しいものを買っちゃってた。
でもレスポールでテレキャスの音を出すとか、そういうのはほぼほぼ無理だと思うから、そういう「現状では無理な音を出したい」って状況になったら思うんじゃないかな。
これで答えになってる…?

>>90
おぉ! あなたのために書いてたようなもんだ!
うん、「どれぐらいの熱意があって、どれぐらい続きそうか」っていうのにもよるけど、そのぐらいでいいと思うよ。

>>91
ありがとうございます
とりあえずは好き勝手にジャンジャカ弾いたり
ぎたーそろかもーんして感性を磨いたほうがいいのかな

>>90
ごめん、寝惚け気味で途中送信しちゃった…!

ただ、エレキギターの場合だとギター代のほかにアンプ代諸々もあったりするから、3万円で全部揃えようとしたら無理が出てくる可能性があるかも。
「アンプは超小型(作中でAmazonのリンク貼ったやつ)のでいいんです」って言うんだったらちょっと出費を抑えられるけどね。

ジャズマスターとリッケンユーザーの俺登場
リッケンの見た目で安いモデルってないから、初心者のときはいつか買うぞ!っていう憧れのギターだったなぁ

>>93
いえいえ。
ギター歴半年で今どのくらいのレベルにいるのか、今はどんな練習をしてるのかわからないから具体的なアドバイスはできないけど、それでいいと思うよ。
感性を磨くということで言うと、今やってるジャンルとはちょっと違うジャンルに手を出してみるのもおすすめ。
参考までに言うと、私はコードを一通り覚えたら当時好きだったビートルズとか、クラプトンとかコピーしてたよ。


この春香さんはお店でSmoke on the Water弾きそう
ってか今でも暗黙の了解なのかね。未だかつて遭遇した事ないけども。

>>95
「リッケン紹介しなかったけど本当にこれでよかったんだろうか…」と今思ってるw
それすごくわかるなぁ。ビートルズ好きなのも相まって、リッケンにすごく憧れてた…

(個人的にはジャズマスターのところでケヴィンシールズも登場して欲しかったです)

>>97
ありがとう!
書き溜めの段階では、そのくだり後編でほんとにやるつもりだったんだ…w
試奏では一回も見たことないなぁ。私はピロピロおじさんかブルースにいさんにしか遭遇したことないやw

>>99
いっそのことぶち込んじゃえばよかったかな…w
誰を紹介するかっていうの、結構苦戦した記憶があるなぁ…w

Ariaproiiくるかなーとか思ってました。
このメーカーのしか持ってないのでつい……

>>102
ほんとのほんとの初心者に向けて書いたつもりなので、残念ながら漏れちゃいました…
ほんとはもっとたくさんのギターとかギタリストを紹介したかったんだけど、いっぺんにたくさん言われちゃうと訳わかんなくなるかなーと。
今見返すとこれでもけっこうたくさんだと思うけどねぇ…w

そろそろ落ち着いてきたようなのでHTML化させていただきたいと思います。
http://watashinomyuzuxikku.blog.fc2.com/blog-entry-7.html
今回のSSは上記のサイトに若干の修正等を加え、セルフまとめしております。後日まとめサイトなどで読んだ際に訊きたいことが出てきた場合は、そのページのコメント欄や、リンク先のサイトのプロフィールに乗っけておいた、私のツイッターアカウントにて訊いていただければこれまた幸いです。
こんな稚拙な文章を読んでくださった皆様、本当にどうもありがとうございました。また会いましょうね。

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