P「君だけのヌメラ」 【ミリマス】 (86)

ミリマスSSです。
ポケモンのヌメラが出てきますが、本格的なポケモンバトルの要素(読み合い等)はありません。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420382178

P「お疲れ、エミリー。はい傘」

エミリー「ありがとうございます」

P「次の収録もあるから、早く行こう。あ、その前に靴履き替えるか……砂利道は辛いだろうし」

エミリー「……」

P「エミリー?」

エミリー「仕掛け人さま……桃太郎伝説は、ご存知ですか?」

P「うん?」

エミリー「このような日本の川で流れてきた桃を拾って……という、お伽話だと思っていたのですが」




タマゴ「……」ドンブラコッコー




エミリー「あれは、実在する風習だったのでしょうか……?」

P「え……えええぇ……?」

P「はぁ……はぁ……」

タマゴ「……」コロッ

エミリー「すごいです、仕掛け人さま! まるで川蝉のようでした!」

P「ありが……ゲホッ、コフッ」

エミリー「ですが、この卵は一体……」

P「…………これ、保健所に持っていった方がいいかもしれないな」

エミリー「!」

P「捨てられた外来種とかだと面倒だ。よし、後で俺が届けておくよ」

エミリー「……」

P「……あ、そうだ時間だ! 急げエミリー、遅刻は大和撫子的によくない!」

エミリー「え、あっ、はい!」

ブロロロロ…


P「意外とスムーズだ……間に合いそうだな」

エミリー「……あの、仕掛け人さま」

P「ん?」

エミリー「先ほどの卵なんですが……」


タマゴ「……」モゾッ モゾッ ピシピシ


エミリー「う、産まれそうです……っ!」

P「ええ!?」

タマゴ「……」パカー






ヌメラ「メラー!」(o・~・o)

ヌメラ
http://i.imgur.com/0LTT1OK.png

なんたいポケモン

たかさ 0.3m
おもさ 2.8kg

いちばん よわい ドラゴンポケモン。ヌメヌメの からだが かわかないように ジメジメした ひかげで くらす。

ヌメラ「メラ?」(o・~・o)

エミリー「Oh…so cute…!」

P「出ちゃってる、素が出ちゃってる」

エミリー「ハッ! 私としたことが……」

ヌメラ「メラーーー」ピトッ (o>~<o)

エミリー「はぅ……か、可愛いです」

P「確かに……って、エミリー!」

エミリー「はい?」テカテカ

P「……ヌルヌルになってる」

エミリー「え…………Wow!?」テカテカ

エミリー「えっと……その、あまり見ないで……下さい……」テカテカ

P「……後で拭こう。それにしても、見たことない生き物だな」

ヌメラ「ヌ?」(o・~・o)

エミリー「何かの愛玩動物、なのでしょうか」

P「見つけた場所が場所だからな。どっかの金持ちが川に捨てたのか……」

エミリー「……」

エミリー「仕掛け人さま」

P「……もしかして、飼いたいのか?」

エミリー「……この子は、捨てられていたのですよね」

ヌメラ「メラー」(o?~?o)

エミリー「そのような命を救うことも……大和撫子となるためには、必要だと思うんです」

P「ふむ……」

エミリー「それに、桃太郎伝説では、桃を拾った夫婦が桃太郎を育てていました」

P「……でも、どう育てたらいいのか見当がつかないぞ。餌とか、環境とか……」

エミリー「それは……そうですが……」

P「……」



P「いや、待てよ? 確か次の現場には――」

>>10
文字化けしちゃった
通常→(o・~・o)に置き換えてください

我那覇響「知らないぞ」

P「やっぱりかー」

エミリー「響さん、本当に何も分からないのですか……?」

響「うっ……い、いや、そんなことないぞ! 自分、完璧だからな!」

エミリー「本当ですかっ?」

ハム蔵「…ヂュ」

響「……な、なぁ、お前はどこから来たんだ?」

ヌメラ「……メラッ」ピトッ (o>~<o)

響「? エミリーが親だって言ってるぞ?」

エミリー「まぁ……!」

P「そのタマゴ、川で拾ったんだ。さっき車で孵った」

響「なんでそれを先に言わないんだー!」

エミリー「……うふふっ」ツンツン

ヌメラ「メラァー…」パクッ (o・¬・o)

エミリー「あら、私の指は肉詰め腸ではありませんよ?」


響「さっき孵ったってことは、まだ何も食べてないのか?」

P「あぁ、そうなるな」

響「それって結構マズいんじゃ……なぁ、お前は何が好きなんだ? ミルクか?」ペタッ

ヌメラ「ヌメ…」(o´~`o)

響「……! プロデューサー、水持ってる!?」

P「え? ああ、あるけど」

響「よし、もう大丈夫だぞー」チョロチョロ

ヌメラ「メラー♪」(o^~^o)

エミリー「あっ、元気になってます……!」

結構可愛いいな・・・・・、支援だよ

>>2
エミリー(13) Da
http://i.imgur.com/gNCQ7r8.jpg
http://i.imgur.com/ed3JY4u.jpg

>>12
我那覇響(16) Da
http://i.imgur.com/z83gLxt.jpg
http://i.imgur.com/Z6PxCBt.jpg

響「うん、やっぱり水が好きみたいだな」

エミリー「すごいです、響さん! どうしてこの子の嗜好が理解できたのですか?」

響「フフン、自分完璧だからな! 長年の経験ってやつさー!」

エミリー「わぁ……! 響さんは職人さまなのですね!」

響「ふ、ふふ、もっと褒めても――

コンコン ガチャッ

「765さん、もうすぐ本番でーす」

響「こほん」

P「そういえば時間無かったな……行くぞ、2人とも」

エミリー「はい! 留守番をお願いしますね、藤色軟泥さま♪」ツン

ヌメラ「メラッ!」(o^~^o)

P「フジイロナンデイ?」



響「……エミリー、収録の後ヒマか?」

エミリー「えっ?」


――――

――

響「――よし、こんな感じだな」

ヌメラ「メラ~~♪」パシャパシャ (o^~^o)

ハム蔵「ヂュイ!」パシャパシャ

エミリー「Wow……藤色軟泥さまの住処を造営してしまいました……すごいです、響さん!」

響「そ、そうか?」

エミリー「私だけでは、きっとここまでの飼育環境は整備できませんでした……響さんのお陰です」

ヌメラ「メラ~」モグモグ (o^~^o)

エミリー「この愛玩動物用食料も気に入っているようですし」

響「そうだな。いろいろ買ったけど、水草を食べてくれてよかったぞ」



P「いやいや、待て待て待て」

響「どうしたんだ、プロデューサー?」

P「どうしたっていうか……ここ、俺の家なんだけど……」

エミリー「申し訳ありません仕掛け人さま、まだ私の両親の認可が下りておらず……」

P「いや、まぁ、それはしょうがないとして」

ヌメラ「ヌメ?」(o・~・o)

P「水槽大きくない? 俺の部屋すごい圧迫されてないか?」

響「狭いとストレスになっちゃうからな、それこそしょうがないぞ」

P「そういうものなのか……?」

響「それに、コイツがどう育つかも分からないしな」

ヌメラ「メラ~♪」(o^~^o)

P「どう育つか……か」


響「…………ねぇ、エミリー」

エミリー「はい」

響「本当に最後まで、最期まで面倒を見れるか? ……この先、コイツがどんな姿になったとしても」

P「響……」

エミリー「……はい。義を貫くのが、大和撫子ですから」

響「……そっか」


ヌメラ「ヌメー」モグモグ (o・~・o)

響「よかったな、お前のご主人がエミリーで」ポンポン

ヌメラ「メラ!」(o^~^o)

エミリー「藤色軟泥さまは、とっても滑らかな肌触りですね」ナデナデ

響「滑らか、ってよりヌルヌルだな。ナメクジみたいだぞ」

P「またテカテカになるぞお前ら…………はっ!」ティン

響「? どうかしたのか?」


P「まつり! まつりなら、こいつのことも知ってるんじゃないか?」

ヌメラ「ヌメッ?」キョトン (o・~・o)

響「あー……確かに、ウミウシ絡みで知ってても不思議じゃないな」

エミリー「まつりさんでしたら、明日『永遠の交響曲』の鍋会合でお会いしますよ?」

P「今でも集まったりしてるのか?」

エミリー「時折、皆さまのお家で食事会を開いているんです」

P「へぇ、それなら話が早いな」

エミリー「そうですね……藤色軟泥さまのこと、他の皆さまにも相談してみましょう!」

ヌメラ「メラー♪」(o^~^o)

響「そういえばエミリー、名前は付けないのか? 藤色ナントカじゃあ堅苦しいぞ」

エミリー「名前、ですか……ふふっ、考えておきますね♪」


今日の投下はここまでです。
眠くて日本語がアレになってますが、>>10は文字化けしてるところを置き換えて読んでください

一旦乙です

投下します。

――――――――


エミリー「ふぁああ……」

P「おはよう、寝不足か?」

エミリー「はっ、私ったら人前で欠伸を……はしたないです……」

P「はい、例のやつ……うお、やっぱヌルヌルだな」ヒョイ

ヌメラ「ヌメー!」ペロペロ (o^~^o)

エミリー「きゃっ! うふふ、精進していましたか?」

ヌメラ「メラ~」ペロペロ (o^~^o)

P「……タオル持ってけ。あと、響がこれもあると便利だろうって。ペット用のケージ」

エミリー「まぁ! 響さんの気配り、頭が上がりませんね……」

P「完璧だからな。俺を朝3時に叩き起こしてロケに行ったぞ」

P「そういえば、名前は決まったのか?」

エミリー「……それが、まだ…………」

P「そうか。まぁ、じっくり考えて良いことだと思うよ」

エミリー「はい……大和撫子にふさわしい名前を考えているのですが……」

P(……こいつ、『どっち』なんだろう)

ヌメラ「…ヌ?」(o・~・o)

エミリー「集合の時刻までは余裕はあるので、お散歩しながら考えようと思います」

P「散歩か、いいな」

エミリー「それでは仕掛け人さま、行って参りますね」

ヌメラ「メラー」(o・~・o)

P「ああ、行ってらっしゃい」




P「……結局、俺の家で飼うのだろうか」

エミリー「『神武』……『いざなぎ』……」ブツブツ

ヌメラ「ヌ、ヌメー…」イソイソ (o・~・;o)

エミリー「ああっ、申し訳ありません! つい歩調を早めてしまいました……」

ヌメラ「ヌー」(o・~・o)


エミリー「響さんは、沢山の動物にどのようなお名前をつけているのでしょうか……」ブツブツ

ヌメラ「…メラッ?」ピタッ (o・~・o)

草「……」

ヌメラ「メラ~!」モシャモシャ (o^~^o)

エミリー「昨日、聞いておけばよか――

ヌメラ「ヌメッ?」モシャモシャ (o・~・o)

エミリー「Oh, my…!」

エミリー「いいですか、路傍の草を食べてはいけません。危ないですし、はしたないです」

ヌメラ「ヌメ…」(o´~`o)

エミリー「大和撫子の花言葉は可憐、貞節。そんな行動を心掛けて下さいね?」

ヌメラ「メラァ…」(o;~;o)

エミリー「えっ、ああ、泣かないで下さい! 言い過ぎました……」ナデナデ

ヌメラ「メラァァ…」(o´~`o)

エミリー「ほら、見て下さい? 押し花ですけど、撫子の花はこんなに美しいんです」

ヌメラ「ヌメー…!」(o^~^o)

エミリー「だから、私たちもこのように…………はっ!」ティン

ヌメラ「メラ?」(o・~・o)



エミリー「『ナデシコ』! あなたの名前、『ナデシコ』にしましょう!」

テレビ『7時になりました。ニュースをお伝えします』


如月千早「……」ピッ

テレビ『それでは、北海道から中継が繋がっています! 我那覇さーん!』

千早「……ふふっ」

豊川風花「千早ちゃん、野菜包丁ってあるー?」

千早「あ、いえ、無いです」

ジュリア「心配しすぎだってフーカ、野菜切るだけじゃねーか」

風花「でも、一応……」

ジュリア「一応、あたしだって上達してるんだぜ? 見てろ、ロックに微塵切りだ!」

風花「ジュリアちゃん、別に人参は……って!? ち、千早ちゃん絆創膏!」

千早「ええっ!? は、はい!」

エミリー「着きましたよ、撫子。ここが千早さんの集合住宅棟です」

ヌメラ「メラー…」(o・~・o)

エミリー「階段は登れませんね……そうだ、金属輿を響さんから戴いていますから、そこで休んでいて下さい」

ヌメラ「ヌメ!」(o^~^o)




エミリー「ええと、千早さんのお部屋は……」

ガチャッ

ジュリア「おっ、エミリーじゃん。いいとこに来たな」

エミリー「ジュリアさん! ……その指は一体?」

ジュリア「あー……そんなことより行くぞ、買い出しだ! シメのうどん!」

エミリー「今からですか!? 私、まだ皆さんに挨拶を」

ジュリア「いいっていいって! ほら、荷物だけ置いてさ」ドサッ ガシッ

エミリー「え、ちょっ、ジュリアさーーーん……」ズルズルズルズル



ヌメラ「…メ? メラ?」キョロキョロ (o・~・;o)

テレビ『はい、我那覇さんありがとうございました。いやー、やっぱり北海道の海は寒そうですねぇ』


千早「今、エミリーの声がしませんでした?」

風花「エミリーちゃん? ……うーん、気のせいじゃないかな」トントントン


ヌメラ「……」クンクン (o・~・o)


千早「……そうですね。私が手伝えること、何かありますか?」

風花「大丈夫よ、私だけで出来るから。千早ちゃんはお家を使わせてくれてるんだし、ゆっくりしてて」

千早「じゃあ、お言葉に甘えて……ありがとうございます」


ヌメラ「メラ…」ガコン (o・~・o)


風花「……」トントントン

ヌメラ「…」ノッソノッソ (o・~・o)

風花「……ふぅ。千早ちゃ――」

ガチャッ

ジュリア「ただいまー。エミリーもいる……ぞ……?」

エミリー「ジュリアさん? どうしたので……」



風花「ひゃっ、ちょっ、どこ舐め……あはは!」

ヌメラ「メラーーー!」ペロペロ (o^~^o)

風花「んっ、やめ……ひゃう!?」

千早「……」


ジュリア「フーカがヌルヌルに!? っていうか何だコイツ!?」

エミリー「Oops! いけませんナデシコーっ!」ダッ



ガチャッ

徳川まつり「はいほー! 遅れて登場、お仕事帰りのまつりなのです。みんなも盛り上がって……ほ?」

風花「誰でもいいから助けてーーーーっ!!」



――――

――

千早「えっと、それでは、改めて」



「「いただきまーす!!」」



エミリー「鍋奉行を務めさせていただきます、エミリースチュアートです。本日は……」

ジュリア「女将か!」

千早「風花さん、ジャージのサイズは大丈夫ですか?」

風花「うん、平気よ……ちょっときついけど……」パツーン

千早「……」

まつり「ほ? この人参さん、なんだかほっそりしてるのです」

ジュリア「おっ、当たり引いたなマツリ」



ヌメラ「メラァ……」(o;~;o)

風花「エミリーちゃん。この子、もう許してあげても……」

エミリー「ダメですっ。大和撫子として、躾はしっかりしないといけませんから」

風花「じゃれついてただけなんだから、何もご飯抜きまでしなくても……ねぇ?」

ジュリア(ていうか、フーカに行ったってことは男なんじゃねぇか?)

ヌメラ「ヌメー…」(o;~;o)

エミリー「……」

千早「躾と言うなら反対はしないけれど……私も、許してあげた方がいいと思う」

まつり「皆でお鍋を囲んだら、きっとわんだほー! なパーティになるのです。……ね?」

エミリー「皆さま……」

エミリー「……ナデシコ」

ヌメラ「…ヌメ」(o・~・o)

エミリー「これからはちゃんと大和撫子を目指すと、誓えますか?」

ヌメラ「メラ! メラー!」コクコク (o・~・o)

エミリー「……ふふっ。申し訳ありません、私、また怒りすぎてしまいましたね」

ヌメラ「メラァー!」(o^~^o)



ジュリア「しっかし、フシギなやつだなー。見たことないし、エミリーと意思疎通してるみたいだし」

千早「確かに……何て言う生き物なの?」

エミリー「……いえ、今日はそれを皆さまに伺おうと思っていたんです」

風花「えっ、エミリーちゃんも知らないの?」

まつり「知ってるのです」

エミリー「えっ?」

まつり「まつりは、知っているのです。その子のことを」

エミリー「……!」

まつり「ヌメラという名前も。どのように育つのかも」




まつり「本当は、どこにいるべき存在なのかも。……ね?」



今日はここまでです。
ぶつ切りな投下ですが、エミリーの誕生日あたりに終わる予定です

さすがまつり姫・・・・・
一旦乙です

>>29
如月千早(16) Vo
http://i.imgur.com/aGrusxs.jpg
http://i.imgur.com/1LH2V7l.jpg

>>29
ジュリア(16) Vo
http://i.imgur.com/UE6UbDC.jpg
http://i.imgur.com/vpUjT20.jpg

>>29
豊川風花(22) Vi
http://i.imgur.com/M9CCLEx.jpg
http://i.imgur.com/HbuDP6M.jpg

>>32
徳川まつり(19) Vi
http://i.imgur.com/XURxrK6.jpg
http://i.imgur.com/CBKbhMr.jpg

投下します。

千早「どこにいるべき、って」

ジュリア「どういうことだよ……?」

まつり「……」


まつり「冗談なのです」


ジュリア「……へ?」

まつり「ヌメラは、ちょっと珍しいだけの生き物なのです。フワフワでカワイイのです」

ジュリア「なんだよ……意味深な感じで言うからビックリしたじゃねーか」

風花「あ、そろそろうどん入れよっか」

千早「分かりました」

ヌメラ「メラ!」(o・~・o)

ジュリア「お前、うどん食えるのか……?」






まつり「……エミリーちゃん、ちょっと」

エミリー「?」


――――

――

――――――――

ジュリア「お疲れ様です!」

エミリー「お疲れ様です」



ジュリア「ナデシコのケージ、持つよ。重いだろ?」

エミリー「あっ、ありがとうございます」

ジュリア「……まぁ、失敗は誰にでもあるさ」

エミリー「……」

ジュリア「あたしの料理だってそうだけどさ、失敗ってのは人を強くするんだと思うぜ」

エミリー「ジュリアさん……」

ジュリア「ゴメン、なんかクサかったな……しっかし、遅えなプロデューサー」

ジュリア「ナデシコもこの前はごめんな、投げちゃって」ツン

ヌメラ「ヌメ?」(o・~・o)

ジュリア「おお、やっぱヌルヌルなんだな」

エミリー「……」

ジュリア「…………エミリー、何かあったのか? もしかして、あたしの切った人参で腹を……」

エミリー「ええっ!? いえ、そんなことは――」


P「ごめん、2人とも! 遅くなった」

エミリー「仕掛け人さま」

ジュリア「何やってんだよ、寒空の下にアイドル待たせてさ」

P「それからジュリア、ごめん。お前は電車で帰ってくれ」

ジュリア「ん、分かっ……はぁ!!?」

――――――――

ブロロロロ…


響「ふぁああ……」

P「ジュリアに悪いことしたな……1人で帰れるだろうか」

響「……自分も帰りたかったぞ」

ハム蔵「ヂュイ…」ウトウト

まつり「響ちゃん、お疲れなのです? 向こうでタウリンを飲んだら、フワフワでぱわほー! になれるのです」

響「それ、大丈夫な薬なのか?」

P「というか、俺も仕事残ってたんだけどな……」

まつり「プロデューサーさんのお仕事は、みんなのボディガードなのです」



ヌメラ「…」ウトウト (o-~-o)

エミリー「……」




エミリー『あの、まつりさん……話というのは』

まつり『……そのヌメラは、人前に出てはいけない生き物なのです』

エミリー『!』

まつり『本来、エミリーちゃんや、みんなは……知ってはいけない』

エミリー『知っては……いけない』

まつり『でも、エミリーちゃんが心配する必要はないのです』

エミリー『……』

まつり『まつりは、ヌメラの住んでいるところも知っているのです。だから――』



エミリー「……元いた場所に、帰す」

ヌメラ「…メラ?」パチクリ (o・~・o)



まつり「プロデューサーさん、車を止めるのです」

P「分かった。…………あれ、ここって」

響「どうかしたのか?」

P「……タマゴを拾った川だ」

まつり「ここからが長いのです。気合いを入れて、帽子を逆に被った方がいいのです……ね?」

P「なんだそりゃ」

響「行くぞ、エミリー! エミリー!」

エミリー「……はっ! はい、ただいま!」

P「――雨、降ってきたな」ガサガサ

ヌメラ「メラーーー!」パシャパシャ (o^~^o)

エミリー「先に行ったら危ないですよ、ナデシコ」

ヌメラ「ヌメ…」(o´~`o)


響「まつりー、ホントにこっちで合ってるのか? どんどん山道進んでるけど……」ガサガサ

まつり「はい、大丈夫なのです」

響「そうは言ってもな……あっ!」

P「どうした?」

響「道だ! 道があるぞ!」

まつり「!! 止まって!!」

響「えっ――」ガサッ



アーボ「「キシャァアアアーーーッ!!」」



響「へ、ヘビの群れ!? それにデカいぞ!」

まつり「みんなを守るのです! トリトドン!」バシュン

トリトドン(紅)「ポワグーチョ」

アーボ
http://i.imgur.com/AjenIzY.jpg

へびポケモン

たかさ 2.0m
おもさ 6.9kg

そだつほどに どんどん ながくなる。そして よなかは きのえだに グルグルと からまって やすむ。



トリトドン
http://i.imgur.com/rEt8c2t.png

ウミウシポケモン

たかさ 0.9m
おもさ 29.9kg

ホネがなく グニャグニャの からだ。からだの いちぶが ちぎれても すぐに さいせいされて もとどおり。


エミリー「ナデシコ、こちらに!」

ヌメラ「ヌ、ヌメ…!」ピョン (o・~・;o)

P「なんだ、何がどうなってる……!」


まつり「プロデューサーさん、響ちゃんを頼むのです」

P「え!?」

まつり「トリトドン、だくりゅう!」

トリトドン(紅)「ポワーオ」ザッパァアアアア

アーボ「「キシャァァァ………」」

響「わっ、今度は波!?」

P「ッ……つかまれ響!」



響「はぁ……はぁ……」

まつり「よくやったのです、トリトドン」バシュン

P「まつり、今のは一体……」

まつり「ポケットモンスター、縮めてポケモン」

まつり「この世界に住む、フワフワでフシギな生き物なのです」

響「ポ、ポケモン?」

まつり「響ちゃんが知らないだけで、世界にはたくさんのポケモンがいるのですよ?」

P「……どうして、まつりがそのポケモンを持ってるんだ?」

まつり「……ポケモンは、危険な生き物なのです」

まつり「だから、まつりたちポケモントレーナーは、その存在を隠してきた」

P「…………り、理解が追いつかん」

まつり「さっき見たはずなのです。アーボの大きさ、トリトドンの力強さ……ね?」



エミリー「……まつりさん」

まつり「ほ?」

エミリー「昨日、おっしゃっていましたよね。ナデシコがどう育つかも、知っていると」

まつり「はい」

エミリー「ナデシコにも……先ほどのウミウシさまのような力があるのですか?」

まつり「……あんなものでは無いのです」

P「えっ?」

まつり「ヌメラはドラゴンポケモン。今は小さいですが、最後まで育てばニンゲンなんて簡単に…………ね?」

響「人間なんて……って、そんな言い方……!」

ヌメラ「メ? メラッ?」(o・~・;o)

まつり「……エミリーちゃんが、タマゴのうちに見つけてくれてよかったのです」

エミリー「……」

まつり「この奥に、ヌメルゴンの巣があります。穏やかな方ですから……ね?」



――――

――

トリトドン(紅)「ポワーオ」ザブザブ

P「……響は、ポケモンの言葉も分かるのか?」

響「……揺れませんか、だって」

P「優しいんだな……」



トリトドン(青)「……」ザブザブ

エミリー「色の違うウミウシさまもいるんですね」

まつり「色んなポケモンがいるのです。確か全部で、えーと……700種類?」

エミリー「ななひゃく!」

まつり「でもまつりは、もっとたくさんいると思うのです。氷山の一角、なのです」

エミリー「す、凄い世界です……」

ヌメラ「メラー…」(o・~・o)

響「揺れないのはいいけど……やっぱり、ヌルヌルだな」

P「……まぁ、なんだ。そういう響もいいと思うぞ?」

響「うぎゃー! 離れろ変態プロデューサー!」

P「わっ、待て立つな! 揺らすな!」

トリトドン(紅)「ポワー!」グニャグニャ

響「え、ちょ、わぁあああああああ!!?」ポーン

P「響ーーッ!」

まつり「! あれは……!!」

響「ぁあああああああ――――」ポスッ




響「――って、あれ?」




ヌメルゴン「……」ズ ズ ズ ズ ズ

ヌメルゴン
http://i.imgur.com/pOOwHJC.png

ドラゴンポケモン

たかさ 2.0m
おもさ 150.5kg

のびちぢみする ツノでこうげき。プロボクサー 100にんぶんの パンチに ひってきする いりょく。

エミリー「あれが……ヌメルゴン……!」

ヌメラ「メラァ……!」(o・~・;o)

まつり「響ちゃん、通訳を頼むのです」

響「……それで呼ばれたんだな、自分」


ヌメルゴン「キュォオオオ……」


響「『久方ぶりですね、マツリ』……知り合いなのか?」

まつり「……その節は、お世話になったのです」

ヌメルゴン「……」

まつり「今日は、このヌメラを返しに来たのです」

ヌメラ「ヌメ…」(o・~・o)

まつり「こちらのエミリーちゃんが、この川の下流でタマゴを拾ったそうです。あなたの巣のものですか?」

ヌメルゴン「キュォォ…ウ」

響「『先の雨で、タマゴが1つ流されました。間違い無いでしょう』」

エミリー「……」

まつり「私が見つけることができて、良かったのです。間違いがあってはいけませんから」

響「……」

まつり「さ、エミリーちゃん。ヌメラを渡すのです」

エミリー「……」

ヌメラ「メラ…?」(o・~・o)

まつり「エミリーちゃん?」


エミリー「……私にも、ヌメルゴンさまとお話をさせて下さい」


まつり「!」

P「……エミリー」

エミリー「……ずっと、考えていました」

エミリー「大和撫子として、私はどうするべきなのか。私に何ができるのか」

響「エミリー……」

エミリー「はしたないのですが……きっと、こうする他にないと思います」スッ

まつり「え、エミリーちゃん?」

エミリー「ヌメルゴンさま」

P(靴を脱いで正座……いや、あれは)




エミリー「ナデシコを、娘さんを……私に下さい」




P(ど、土下座…………!!)

ヌメルゴン「……」

ヌメラ「メラー……」(o・~・o)

まつり「エミリーちゃん、一体何を……」

エミリー「このナデシコは、本来貴方の子供です。卵を拾っただけの私が育てようというのは、おこがましい話です」

まつり「っ……だったら」

エミリー「それでも! それでも……ナデシコの親は、私です」


エミリー「私が最後まで育てると、最期まで連れ添うと……そう、誓ったのです……!」


まつり「エミリーちゃん……」

ヌメルゴン「…キュオオゥ」

響「……『顔を、上げて下さい』」

エミリー「!」

ヌメルゴン「キュォオオオ、オオ…キュウン」

響「『そのヌメラを育てるということが、ポケモントレーナーになるということが、どういうことか分かりますか?』」

エミリー「……」

ヌメルゴン「キュオオオ……ゥ」

響「『そこのマツリだって、最初は――

まつり「響ちゃん、ちょっと」

響「え?」


エミリー「……平らな道でないことは、分かっています」

エミリー「まつりさんはおっしゃっていました。ポケモンは危険な生き物だと」

まつり「……」

エミリー「私も今日、それを実感しました。ポケモンは、恐ろしいほどの力を持っています」

ヌメルゴン「……」

エミリー「ですが! 私は、このナデシコを、人を傷付けるような子には育てません」



エミリー「…………大和撫子として」

ヌメルゴン「…………キュオオオ…ウ」

響「『かわいい子には旅をさせよ、ですね』」

P「……それ、本当に言ってるのか?」

響「ホントだぞ!?」


ヌメルゴン「……」ススーッ

ヌメラ「メラー…」(o・~・o)

ヌメルゴン「キュォオオ……ウ」

響「……『この子のことを、頼みますよ』」

エミリー「っ…………はいっ!」

ヌメルゴン「キュオオオオォ」

響「『マツリ。あなたも――

まつり「大丈夫なのです。分かっていますから」

響「……そっか」

P「エミリー」

エミリー「仕掛け人さま……」

P「いい啖呵だったな。最高に大和撫子ってやつだ」

エミリー「私……私…………っ!!」

ヌメラ「メラ、メラー…?」(o・~・;o)

P「泣くな泣くな、ナデシコも困ってるぞ」

響「それに、立ったらアレだぞ」

ハム蔵「ヂュイ」

エミリー「え?」


トリトドン(青)「ポワー!」グニャグニャ

エミリー「え、きゃ、eeeeeeeek!!!」ポーン

まつり「エミリーちゃん!?」

今日はここまでです。
まつり姫の設定盛りすぎたのはすまないと思っている

投下します。
エミリー誕フライングだけど

――――――――


千早「えっと、それじゃあ、改めて」


パーン!

「「エミリー、誕生日おめでとう!!!」」



エミリー「皆さま……ありがとうございますっ!」


響「……なぁ、自分もエタハモに混ざってよかったのか?」

千早「大丈夫よ、気にしないで」

エミリー「はい、響さんは私の恩人ですから♪」


P「……なぁ、なんでまた会場が俺の家なんだ?」

ジュリア「大丈夫だよ、気にすんなって」

風花「ナデシコちゃんのお家もありますから……」

ヌメラ「メラー!」(o^~^o)

P「それはそうだけど……ほら、まつりが使ってたボール! あれは使わないのか?」

まつり「ほ? モンスターボールのことですか?」

P「まつりのポケモンは、普段その中なんだろ? だったら……」

エミリー「……それが、ナデシコがボールに入りたがらなくて……」

まつり「どこぞの電気鼠さんみたいなのです」

ヌメラ「ヌメ?」(o・~・o)

響「まぁ、最初の環境に慣れちゃうとどうしてもなー」ナデナデ

P「ぐぐぐ……」


チーン


風花「あ! ジュリアちゃん、焼けたんじゃない?」

ジュリア「おっ! ついに完成か!」

P「……あっちも心配だな」

ジュリア「……ど、どうだ?」



響「……うん、美味しいぞ! ちょっとビターなところとか」

エミリー「はい! 洋風褐色焼き菓子も美味しいです!」

ジュリア「そうか…………元々、抹茶のつもりだったんだけどな……」

P「逆になんでそうなるんだ……?」

千早「ほら、ジュリアはスイーツを作るのは初めてですから……」

ヌメラ「メラ~♪」モグモグ (o^~^o)

まつり「ポフレとしてはおいしいみたいなのです」

ジュリア「あたしは人間向けに作ったんだけど……」



風花「プロデューサーさん、一杯どうですか?」

P「いえ、俺は運転するので……」

風花「えー」

――――

――



風花「誕生日か~……はぁ、歳はとりたくないなぁ……」

P「風花さん、酔ってます?」

風花「そんなワケないですよぉ~~~」バシン

P「痛っ! ……千早、ジュリア、後は頼んだぞ」

千早「プロデューサーが送るべきでは? 車もありますし」

P「いや、俺は」

まつり「プロデューサーさんは、まつりとエミリーちゃんの運転手さんなのです。……ね?」

響「エミリー? ……って、まさか」

エミリー「はい、修行のお時間です」

ジュリア「修行? なんだそりゃ」

エミリー「立派なポケモントレーナーとなるための修行を、まつりさんにつけてもらっているんです」

ジュリア「へぇー……」

響「でも、今日ぐらい休んでもいいんじゃないか?」

エミリー「そういう訳にはいきません! ね、ナデシコ」

ヌメラ「メラ!」キリッ (o・~・o)

まつり「エミリーちゃんは、まだまだですから。お休みしているヒマはないのです」

ジュリア「よく分かんねーけど……大変なんだな、トレーナーって」

千早「……プロデューサー」

P「ん?」


千早「その修行……私たちも、立ち会っていいですか?」


響「『たち』?」




風花「ん……むにゃ……」


風花「…………あれ?」

千早「……」カチッ カチッ カチッ

風花「千早ちゃん、何やってるの?」

千早「あ……風花さん、暖房の付け方って分かりますか? 私、車には疎くて」

風花「ええ? とりあえずエンジンかけて……って、プロデューサーさんは?」

千早「外です」

風花「ええっ? 待って、ここはどこなの?」

千早「川です」

風花「えええ!?」

風花「ちょっと、一体なんで……」ガチャッ

千早「あ、外に出るときは気を――

ドォン!

風花「きゃあっ!」


エミリー「ナデシコ、躱して下さい!」

ヌメラ「ヌメ……!」ピョン (o;・~・o)

まつり「トリトドン、もう1発だいちのちから!」

トリトドン(紅)「ポワーオ」


ドォン!

千早「……気をつけて下さい」

風花「も、もうちょっと早く言ってよ……」

風花「エミリーちゃんたち、いつもあんなことを?」

千早「そうみたいです」

風花「すごいなぁ……」

千早「……風花さん」

風花「なに?」

千早「少し、私の話を聞いてもらってもいいですか?」

風花「…………うん。暖房、付けよっか」

ドォン! ドォン!

ヌメラ「メラーーーッ!」(o>~<o)

エミリー「ナデシコ!」

ヌメラ「ヌメ…」ドサッ (o@~@o)

まつり「……そこまでなのです」



千早「私……なんだか、寂しかったんです」

風花「!」

千早「徳川さんや、エミリーが……どこか私の知らない世界に行ってしまうような気がして」

風花「うん」

千早「……でも、杞憂でした」

エミリー「まつりさん、私はまだ……!」

まつり「エミリーちゃん。修行は大切ですが、休むこともまた大切なのです」

まつり「それに、ナデシコちゃんもお疲れなのです。……ね?」

ヌメラ「ヌメー…」(o´~`o)

エミリー「ナデシコ……はい、分かりました」



千早「ポケモンで戦うエミリーはひたむきで、一生懸命で……私の知っている彼女と、何も変わらなかった」

風花「……ふふっ、そうね」

ガチャッ

P「あれ? なんでエンジンが……あ、風花さん。起きましたか」

風花「はいっ♪」

ジュリア「やっべーな! 迫力満点だったぜ!」

響「自分、なんかもう慣れてきたぞ……」

ジュリア「それはそれですげーな」

響「あ、千早ー、外で見なくてよかったのか?」

千早「ええ。ここからでも、十分伝わったから」

響「そっか」

まつり「プロデューサーさん、マシュマロはあるのです?」

P「はは、まつりもお疲れ様。……おーい、エミリー! 帰るぞー!」

エミリー「はーい! ただいまー!」


エミリー「……ナデシコ」

ヌメラ「ヌメ?」(o・~・o)

エミリー「私、まだまだ未熟者ですが……ついて来てくれますか?」ポン

ヌメラ「メラッ!」(o^~^o)

エミリー「ふふっ、これからもよろしくお願いしますね……あら」

ヌメラ「……」ジーッ (o・~・o)

エミリー「川の上流……ヌメルゴンさまのことが、気になりますか?」

ヌメラ「メラー…」(o・~・o)

エミリー「……ナデシコ、帰りますよ」





エミリー「今は、私だけのヌメラ……なんですから♪」






以上で終わりです。最後まで読んで下さった方、ありがとうございました。


エミリー、誕生日おめでとう!
それから今日のアニポケにはヌメラが出るからみんな見よう!

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