侍「解せぬぞ・・・・」(26)

侍「あれから・・・・どうしているのだろうか」


侍「元気でやっておるのだろうか・・・・」


侍「(幼馴染が他所の国に嫁ぎに行ってはや一か月・・・・)」


侍「私は・・・・なにもできなかった!!」ドンッ


侍「クソッ・・・・・」

~約一か月前~

侍「ふんっ!!ふんっ!!はっ!」ぶんっぶんっぶんっ


侍「せぇやぁ!!!」ぶおぉん!!


幼馴染「お~い・・・ってまだ稽古してたの!?」


侍「ん?お前か、悪いがけいこ中だ、夕飯でも食ってこい」


幼馴染「夜明けからずっとやりっぱなしじゃないのよ!!体壊すよ!!?」


侍「私の体はそんなにヤワではない、普段からやっているのでな」

幼馴染「もう・・・・頭の中まで筋肉でできちゃってるのかしら・・・・」


侍「何か言ったか?」


幼馴染「そんなことより、今日は星を見に行く約束をしてたじゃない!!」


侍「む、そうだったか・・・」


幼馴染「もう!!」


侍「約束は約束だ・・・じゃあ行くk・・・・」グラッ・・・・


幼馴染「ちょ、ちょっと!!大丈夫なの?」

グゥ~


侍「ふっ・・・腹の中はまだまだ貧弱なようだ、ククク」


幼馴染「このバカッ!!なにも食ってないの!!?」


侍「ああ・・・・何か歪んで見える・・・・」


幼馴染「ちょっと・・・・!!」

・・・・・・・・・

侍「はっ・・・・!!」


幼馴染「おはよ、昨晩はグッスリだったわね」


侍「ぬぉお・・・・」グゥ~


幼馴染「はい、ご飯」コトッ・・・


侍「む?この冷やっこ・・・・絹じゃないか!!木綿じゃないと・・・!!」


幼馴染「約束破った挙句食べ物恵んでくれてるのに文句言う奴には食べさせるものはないわね」



侍「ス、スマン!!は、腹が減っているから早く・・・・」


幼馴染「どうせ作っちゃったんだし、どうぞお好きに」


侍「御免!!」ガツガツッ!

侍の時代から居ると云われる「幼馴染」と言うのに憧れます

侍「うん、いけるこれは・・・」ガツガツガツ


幼馴染「それはどーも」


侍「やっぱり、幼馴染のつくるメシはドスが効いているというか男気があるというか・・・」


幼馴染「それ褒めてんのかわかんないわね・・・」


侍「きっといい嫁さんになるな」


幼馴染「・・・・プッ」


幼馴染「アハハ、あんたはやっぱり憎めない奴だったわ」


侍「む?何を言ってるかわからんが、機嫌が直ったし、よかったよかった」

幼馴染「(この根っから天然なところが無邪気というかなんというか・・・)」


幼馴染「(こういうところに私はね・・・・・)」


幼馴染「(今日こそきっと・・・・・)」


侍「(まあ、難なく機嫌が取り戻せてよかったよかった)」


幼馴染「ま・さ・か、もう全部丸く収まったなんて思ってないでしょうね?」


侍「え?」


幼馴染「なにが、え?よ、そもそも昨日の星の話すっぽかした件で怒ってるんだからね!?


侍「いや、覚えていたが、その・・・体がだな・・・」

幼馴染「やわじゃないんじゃなかったっけ?」


侍「・・・・・すまぬ」


幼馴染「わかればいいのよ、けいこもいいけど休むことを覚えなさいな」


侍「御意」


幼馴染「それに、一応行こうとはしてくれたし、よしとしましょうか」


侍「今日は必ず行くと約束しよう」


幼馴染「うん!」

幼馴染「じゃあ、あの丘に夜に来てね、今回は無理やりにでも連れて行くんだからね」


侍「ああ、わかっておる」


幼馴染「練習しすぎて体また壊すとかなしよ?」


侍「今回は飯を食ったから大丈夫だ」


子供達「おねえちゃーん、お花摘みにいこーよー」


幼馴染「あ、じゃあ、今日丘でね」


侍「おう」


侍「(さて・・・・素振りでもするか・・・)」

ガラッ


侍「いい天気だな・・・・」


侍「いい星が見れそうだな・・・・」


侍「(というか・・・何故幼馴染は私と星を見に行くのだ?子供たちと見に行けば・・・)」


侍「・・・・・・。」


侍「まあ良い、浜辺の方で素振りをしに行こう」


町人1「おい、海の方・・・・なんだあのでかいのは」


町人2「船・・・かしら?」


侍「(船・・・・・?)」

女の子はやっぱお菓子でしょ。
ドーナツかケーキ。

スマソ誤爆った。

ヴォーッ


船員1「島が見えてきました」


王「人が住んでいる気配はあるか?」


船員2「はい、港の方に人がいます」


王「よし、ついたらイカリを下ろせ」


船員共「了解!!」


付き人「王様・・・・いい女が見つかるといいですな」

王「これまでブスしかいなかったぞ・・・・」


付き人「大丈夫です、あそこは美女だらけとよく聞きます」


王「私は無駄な長旅にもはや怒りを覚えている・・・」


王「これでしくじったら・・・・わかっておるだろうな?」


付き人「だ、大丈夫でございます!!ご安心を!」


付き人「(頼むからいてくれよ・・・・)」


船員1「着きました!!」


王「よし」


船員3「イカリをおろせーーーーー!!」

町人1「うわっ、でかい・・・・・・」


町人2「なにかしら・・・・あ、誰か降りてくるわ!!」


船員1「道をつくれ!!ほら、どけどけ!!」ドンッ!!


町人2「いった!!なにすんのよ!!」


王「・・・・・」ジーッ


町人2「・・・・?」


王「・・・・」ジーッ


町人2「あの・・・・なにか?」

王「不細工」


町人2「ハアッ!!?」


王「黙れ不細工、おい、やれ」


大男「はい・・・・おおせのままに・・・」カチャン・・・


町人2「え・・・なに?」


ズバシュ!!!


王「ふん・・・不細工の肉片が付いたわ・・・汚らしい」ペッ


町人1「・・・・ヒ」


町人1「ぎゃああああ、こ、ころされるうううううううううううううう!!!」

浜辺~

侍「・・・・・・。」


侍「(稽古が捗らんなんて初めてだ・・・・)」


侍「(何故か幼馴染のことが気になって仕方ない・・・・)」


侍「(いっぺん考え出すと気になって仕方なくなるもんだなぁ・・・)」


侍「もしかして・・・これがこいごこr・・・・」


友人「ん?恋がどうしたって?」


侍「ひゃあ!!」シャキン!!


友人「うわっ!!いきなり物騒なもん振るなよ!!」

友人「どうしたよ?お侍さんとは思えないような声出してさ」


侍「ふん、ほっとけ」


友人「あ、幼馴染ちゃん!!?どうしたの、昼ごはんつくりに来てくれたの!!?」


侍「なにっ!!?」


友人「阿呆が見る~」


侍「貴様の墓標は魚の腹の中がいいか・・・・?」カチャ・・・・


友人「うわ!!怒るなって!!」

侍「冷やかしに来たのなら帰れ」


友人「いやいや、独り言が聞こえたもんで」


侍「なっ!!」


友人「そろそろ唇でもうばったらどうだい?」


侍「う、うるさいぞ!!稽古の邪魔だ帰れ!!」


友人「まあまあ、怒りなさんなって、ここに来たのはからかうためじゃないよ」


侍「じゃあ、なんだ?」


友人「ほら、でっけえ船着てるだろ?今」

侍「ああ、そういえばなにか騒ぎになっていたな・・・」


友人「よそにあんなもんもってるところがあったとはね~」


侍「・・・・」


侍「(なんだこの胸騒ぎは・・・)」

花畑~

女の子「みてみて!」


幼馴染「うん?」


女の子「お花の髪飾り!」


幼馴染「まあ!ありがとう、上手に作れたわね」


女の子「えへへ」


男の子「はっ、そんなだっせーのよりこっちのほうが断然格好いいぜ!」

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