【安価】超能力バトルやろうぜ!【オリキャラ】 (60)

あなたは死にました。

あなたが何故死んだのか、それは貴方自身がよく分かっている筈です。

しかし、どうやらあなたは現世に強い未練をお持ちのようですね。

そこで提案なのですが……もし現世に生き返ることが出来るとしたら、あなたはどうしますか?

え、私は誰か? そんなのは些細なことであり、どうでもいいことです。

まあ話だけでも聞いてみてください。

今ですね、あなたと同じように死んだ人を集めて、ある実験をしてるんですよ。

難しい話は分からないでしょうから一言にまとめますと、一人一人に超能力を与えて殺し合いさせるんですね。あ、もう死んでるというツッコミはナシで。

それでですね、参加者を数人集めて戦わせて、生き残ったら晴れて生き返られる。単純で上手い話でしょ。今まで何回かやって何人か生き返ってますしね。

もちろん参加は自由ですよ、参加しなかったらそのまま消えるだけですけども。

死んだらどうなるか私知ってますよ、無に帰すんです。天国も地獄も生まれ変わりもありません。

そう、参加せずにそのままでいるとそのうちあなたは消えます。

……ん? そうですか、やはりそう来なくてはいけませんよね。

では、詳しい説明は後ほど行いますので、他に参加者が揃うまでちょーっと待っててくださいね。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1420091373

はい、早速ですが参加者を募集します。
テンプレは以下。


名前(ふりがな)
性別
職業
性格
死因(バトル参加のきっかけ)
未練(生き返りたい理由)
超能力(バトル参加によって与えられたチカラ)
その他特記したいこと


とりあえずお試しで8人まで募集。
変な奴を応募されたら再募集になる可能性があります。
あと、設定がよく分からなかったり、超能力が強すぎたり弱すぎたりすると、>>1が勝手に改変しちゃうかもしれません。

名前 首吊括瑠(くびつり くくる)
性別 女
職業 高校生
性格 根暗、陰湿
死因 自殺
未練 復讐
超能力 紐を垂らして括る能力。括られたものは徐々に死んでいく(非生物でも)。紐は上から垂らすことしかできない(横に伸ばしたりはできない)

名前 比木 守(ひき まもる)
性別 男
職業 フリーター
性格 引っ込み思案
死因 雑煮の餅を喉に詰まらせた
未練 今度はもっと全うな人生を歩みたい
超能力 未来予知
裕福でエリート街道を突き進むような一家に生まれ、勿論守も期待されていたのだが、大学受験に失敗してしまい家族の恥さらしと家を追い出されてしまう。それ以来は細々と独り暮らしをしていた。
英才教育を受けてきたため、頭は良い。現在24歳

由良 冬馬 ゆら とうま

中学3年
笑顔をたやさない、いつも人の役に立つために努力していて、たくさんの人を救ってきた。
死因 火事で人を助けようと家に飛び込んで助けたはいいが煙を吸ってしまった。
未練 妹と義理の叔母と三人暮らしだったけれど、自分と妹が叔母にいじめられていたため、妹1人をおいていけないから。
超能力 自分の身体能力と5感から好きなところを格別に上げれる

名前 ブンビー・ビーバブー

性別 男

職業 奴隷商人

性格 残酷で冷酷だが泣き虫。悲しいことがあると、それが自分のことだろうと他人のことだろうと必ず号泣する。でも精神的にはすごく落ち着いている

死因 自分の娘に急所全てをナイフでメッタ刺しされたから

未練 子供をあと300人作りたいから(今まで作った子供は堕胎されたのも含めて200人)

超能力 早口言葉を現実に変える能力

頭の回転が異常に早く、すぐ状況に合わせた行動が取れる。

名前:福竜丸 ダイゴ(ふくりゅうまる だいご)
性別:男
職業:学生
性格:男気がある。
死因:某国の水爆実験に巻き込まれ死亡
未練:若くして死んだので、納得できず。
超能力:指先から超高エネルギーの光を照射する。鉄だろうと焼き切ることができる。

アニー=ホワイトソン

大学2年生、日本へ留学しに来ている
明るい、社交的
交通事故に巻き込まれた
母国に帰りたい
時間停止能力

アメリカ人。

名前 品田 瑞樹 (しなだ みずき)
職業 高校生
性別 女
性格 見た目が美人でお嬢様なため、いつもモテモテでちやほやされていたため、ちやほやされたいぶりっ子
死因 浮気していたのがばれて、彼氏の本当の彼女に殺された
未練 もっとちやほやされたい
能力 1人の男を完全に奴隷に出来るか、または全ての男に片想いのような気持ちにさせて戦意喪失させる。どちらかしかできず、同時には無理。前述は、1人の男子を完全に言うことをきかせられ、後述はあくまでも片想い気分なので誘惑したら戸惑う程度で、過度な命令は無理

名前 多数 遊(たす ゆう)
性別 男
職業 何でも屋
性格 速さ意外はどうでもよく、何事も素早い
死因 不治の病気により死ぬ
未練 生きて病気によりできなかったことをいろいろ人並み以上にやりたい
超能力 ある時刻を保存し、セーブポイントのようにそこからやり直せる
その他特記したいこと 動作は早い上に超精密。時の運なども信じている

参加者一覧

首吊 括瑠 >>3
比木 守 >>4
由良 冬馬 >>5
ブンビー•ビンバブー >>6
福竜丸 ダイゴ >>7
アニー=ホワイトソン >>8
品田 瑞樹 >>9
多数 遊 >>10

募集終了。
それではちょっと書いてきます、マイペースになるかも。

最近安価スレ多いな…
頑張れよ期待

こういう募集系は難しそうだな
完結できたら俺より凄いと思う

天使A「お待たせしました!」

首吊「……」

天使A「参加者が揃いましたので、ルールの説明をしますね」

首吊「……何よ、その格好は」

首吊「白い羽根に輪っか? 天国は無いって言ったくせに天使気取ってんの?」

天使A「雰囲気って大事でしょ?」

首吊「ふざけてるわね……」

天使A「あら、お気に召しませんでしたか。まあせっかくなのでこのまま続けますね」

天使B「参加者は全部で8人」

天使B「この中で生き返る資格を得られるのは2人」

天使B「方法は簡単、相手を蹴落とす、それだけです」

比木「2人か」

天使B「そうです」

天使B「1人で行動するも良し、誰かと手を組んで2人で戦うも良しです」

天使B「まあ1人で行動した方が気楽かもしれませんけどね」

比木「まあ、背中を刺されるのは怖いしね」

天使C「舞台はゴーストタウン」

天使C「参加者以外に人はいません」

天使C「出会う者は全て参加者、即ち倒すべき相手です」

由良「倒すべき……相手」

天使C「そう、生き返る為に敵を倒す」

天使C「それを覚悟してこのバトルに参加したわけですよね?」

由良「それはそう、だけど……」

ブンビー「寝床とか食料はどうなってんだ?」

天使D「街の中に空き家とかスーパーとか色々ありますので、各自で物色してください」

天使D「まああなたたちは既に死んで、現在は魂だけの存在ですので」

天使D「寝る必要も食べる必要も無いですけどね」

ブンビー「あぁ……そうかい」

天使D「戦うことだけに集中できるってことですねー」

ブンビー「ま、面倒事が無いのはいいけどよ」

天使D「他に質問は?」

福竜丸「他の参加者が後何人いるか、知る手段はあるのか?」

天使E「街の各地に街頭テレビやスクリーンがあるので」

天使E「そこに現在人数が常に表示されます」

天使E「相手を倒して人数が減れば相手に止めを刺すことができた証拠であり、確証となります」

天使E「まあ、魂だけの存在ですので止め刺されたらその場で霧散しますけど」

福竜丸「見るまでもないじゃんかよ」

天使E「ツッコミありがとうございます」

福竜丸「…………」

天使E「他に質問は?」

アニー「アー、制限時間は?」

天使F「ありません」

天使F「残り2人になるまで、存分に戦ってもらいます」

天使F「あ、催眠と食事の必要はないと言いましたが、昼と夜はあります」

天使F「明るいうちはどこかに潜み、暗くなってから寝首を掻く、なんて戦い方もあるわけですね」

アニー「なるほど」

品田「バトルで勝ったら、どんな感じで生き返るの?」

天使G「おや、自信がおありのようですね」

品田「まぁね」

天使G「生き返ることになった場合、あなたが死んだポイントの直前から分岐して」

天使G「生き残った場合のルートで目覚めることになります」

天使G「その先は何があろうと保証はできませんけども」

品田「ふぅん……」

天使H「はい、これで説明終了です!」

多数「遅い!」

天使H「はい?」

多数「お前の説明には無駄が多い」

多数「もっと効率を重視しろ!」

天使H「つまらない人ですね」

多数「何?」

天使H「あーはいはい、それじゃあお望み通りさっさと始めましょう」

天使H「少しのあいだ目の前が真っ暗になりますが、その後はもう情け無用の超能力バトル開始です」

天使H「それでは、グッドラック!」

導入終了、バトル開始です。


【コンマエンカウント】

指定レスのコンマの値が同じ参加者が出会い、バトルをすることになります。
三人以上が出会う可能性も。


↓1一の位 首吊
↓1十の位 比木
↓2一の位 由良
↓2十の位 ブンビー
↓3一の位 福竜丸
↓3十の位 アニー
↓4一の位 品田
↓4十の位 多数

ほい

もういっちょ

首吊 括瑠 4
比木 守 6!
由良 冬馬 9!
ブンビー•ビーバブー 6!
福竜丸 ダイゴ 0
アニー=ホワイトソン 9!
品田 瑞樹 1
多数 遊 6!


エンカウント!

比木、ブンビー、多数

由良、アニー



書いてきます、また後日。

すっごく楽しみに期待

比木「……!」

気付けば見知らぬ街にいた。

比木「……始まったのか」

始まったと言っても、なんら実感が無い。

何からすればいいのだろうか。

比木「武器、かなあ……」

いくら超能力があると言っても、素手では心許ない。

比木「……どこ探せばいいんだろうな」

とりあえず、デパートでも探してみることにした。

比木「あの大きい建物かな……駐車場広いなあ」

多数「へえ……」

武器を探しにデパートに寄ってみたが、実に色々とあるものだ。

多数「拳銃まであるとはな」

拳銃一丁と弾丸7発。

これだけあれば十分だ。

多数「全員、一発で仕留める」

そこまで言える自信と技術が彼にはあった。

多数「さて……」

時間が惜しい、早く相手を探さねば。

迅速に見つけ、かつ先手を取って一撃で決める。

相手には攻撃させない、そんな時間は与えない。

多数「……そうだ」

ステートセーブ。これでよし。

比木「色々あったなあ」

デパートを後にする比木。

比木「こんな剣まであって、まるでファンタジーだな」

いかにもゲームに出てきそうな小振りの剣。斬れ味は実証済み。

片手で振れるくらいには軽いし、剣道やフェンシングも習ったことはあるし、まあそこそこ扱えるんじゃないかな。

比木「他にも沢山持ってきたし、何とかなるかな……」

これなら戦えるだろう、どこからでも来い!

……いや、やっぱり来ないで。








「……バスガス爆発」

比木「……っ!?」

突然、脳内に映像が映った。

頭上からいきなりバスが落ちてきて爆発、僕自身が巻き込まれる。

そんな現実味が無く、突拍子も無い映像。

いくらここが駐車場でも、バスは落ちてこないだろう。

比木「……!!」

頭上にバスが現れると同時に横へ飛び退く。

そして爆発。

比木「うわっ!」

爆風で身体が転がるが、怪我は無い。

あの脳裏に浮かんだ映像を見ていなければ、反応が遅れて確実に爆発に巻き込まれただろう。

というか爆発以前にバスに押しつぶされてた。

比木「(これが……僕の超能力、未来予知……!)」

立ち上がった途端、またバスが落ちてくる映像が見える。

比木「くっ!」

なんとか躱して爆発を避ける。

しかし、爆発音ってかなり大きいな、びっくりするのも分かるよ。

比木「……そんなことのんびり考えてる場合じゃないな」

これはおそらく、他の参加者の攻撃であろう。

近くにいるとは思うけど、さあどこだ。

早めに見つけて反撃といきたい。

ブンビー「なんでぇ、避けるのかよ」

物陰で舌打ちする者が1人。

何を隠そう、この男がバスを落とした張本人である。

ブンビー「バスガス爆発」

またバスを落として爆発させる。

また避けられた。

ブンビー「……まだこっちには気づいてねえようだな」

早口言葉を言えばそれが現実になる、それが彼の能力。

もちろん噛んだらダメだが、3回言う必要はない。

ブンビー「気付かれないうちに仕留めたいが……」

早口言葉って何があるんだ?

ことわざや四字熟語なら結構覚えてるんだけどな。

それに、このまま攻撃しても結局は躱されそうな気がする。

ブンビー「……だったら」

まずは動きを止めるか。

ブンビー「親亀の背中に子亀を乗せて、子亀の背中に孫亀乗せて」

ブンビー「孫亀の背中にひい孫亀乗せて、親亀こけたら子亀孫亀ひい孫亀こけた」

これでも商人やってるので、滑舌には自信があるのである。

比木「ん!?」

頭の上に何かが乗っている、いつの間に。

比木「……!?」

そう思った矢先に未来の映像が流れる。

頭に亀が3匹乗った後、突然僕が転び、知らない男が近づいてきて腹をかっさばかれる映像。

頭の上のこれ、亀だったのね。

比木「くっ!」

今から亀を振り落としても間に合わない。

比木「だったら!」

男がやってくるであろう方向に手榴弾を投げつける。

デパートで手に入れた物の1つである。

比木「うっ!」

投げると同時に転ぶ。

転ぶと同時に男が飛び出してくる。

ブンビー「腫瘍摘出手術手術ち、!?」

奴は何やら呟いていたが、爆発にかき消される。

ブンビー「クソったれ!」

あいつ、爆弾投げてきやがった!

俺の場所が知られていなかったであろうにも関わらず、俺がいた方向にだ!

なんとか避ける事はできたが……

ブンビー「(俺の行動、読まれてるんじゃねえか?)」

思えばバスを落とした時も、事前にそれを知っていたような動きだった。気がする。

比木「……出てきたな」

ひょろっちい男が剣を構える。

参ったな、こっちは丸腰だぞ。

さらに俺の動きも読まれてるらしいし、このまま対面は不利だな。

ブンビー「(こういう時に使える早口言葉は何がある……あ、そうだ)」

別に倒す必要は無いのか。

生き返られるのは2人なんだし、こいつと手を組むのも悪くはないだろう。

行動の先読みは侮れないからな。

ブンビー「1つ話があるんだが、俺とコンビを

比木「……出てきたな」

僕を攻撃していたであろう相手と向かい合う。

バスを落としたり、亀を出現させたりと、どんなマジックを使ったんだろうか。

いや、超能力なんだろうけどね。

比木「……!?」

また未来の映像だ。

突然、左方向から何かで頭を正確に撃ち抜かれる映像。

攻撃しているのは、目の前のヒゲの濃い男ではない。

ブンビー「1つ話があるんだが、俺とコンビをごっ!?

銃声が響き、目の前の男が倒れる。

見事なヘッドショットだ、あれは即死かな。

比木「(なんて、悠長なこと考えてる場合じゃないな!)」

弾道はさっき見えた。後はそこを通る何かにタイミングを合わせて、

比木「ここっ!」

剣を振る!

比木「……よし」

なんとか弾き返した。怖かったぁ。

剣が多少刃こぼれしたかもしれないが、気にしてる余裕は無い。

比木「……痛ぅ、手が痺れた」

だけどそんなことは気にしつつ、何かが飛んできた方を向く。

そこには銃を構える一人の男がいた。

今回はここまで。


これは期待できる

乙、キャラがみんなちゃんと動いてて面白いしうれしい

多数「……弾いた?」

爆発音が何度もしたので来てみれば思った通り、派手にやってる奴らがいた。

気付かれないうちに撃ち抜いて漁夫の利を狙おうとしたのだが……

比木「……」

まさか銃弾を弾かれるとは。

多数「……」

残り5発。

美しくない。

一人一発で仕留めると決めた手前、出鼻でくじかれるとは。

多数「……ふう」

やり直すか。

多数「ロード」




比木「……出てきたな」

僕を攻撃していたであろう相手と向かい合う。

バスを落としたり、亀を出現させたりと、どんなマジックを使ったんだろうか。

いや、超能力なんだろうけどね。

比木「……!?」

また未来の映像だ。

突然、左方向から何かで喉元を正確に撃ち抜かれる映像。

攻撃しているのは、目の前のヒゲの濃い男ではない。

ブンビー「1つ話があるんだが、俺とコンビをひゅっ!?

銃声が響き、目の前の男が倒れる。

正確に首を撃ち抜いたぞ、あれは即死かな。

比木「(なんて、悠長なこと考えてる場合じゃないな!)」

弾道はさっき見えた。後はそこを通る何かにタイミングを合わせて、

比木「ここっ!」

剣を振る!

比木「……よし」

なんとか弾き返した。怖かったぁ。

剣が多少刃こぼれしたかもしれないが、気にしてる余裕は無い。

比木「……痛ぅ、手が痺れた」

だけどそんなことは気にしつつ、弾道の先を向く。

そこには銃を構える一人の男がいた。

多数「ふむ……」

また弾かれた。

おそらくは、何か能力を使っているのだろう。

多数「(またやり直しても同じだろうな)」

彼の能力は、任意の時間から人生をやり直すことができる能力である。

保存した時間は一つだけ、最大5分間維持できる。最大で5分前からやり直せるということだ。

やり直した場合、記憶を引き継ぐ事も可能だ。

先程、2人を撃つ前にセーブしたので、現在はそこからやり直している。

多数「(……この際、早さよりも倒すことに注力するか)」

多数「多少のパフォーマンスも必要だろう」

仕方ない、弾丸は後で補給することにして、まずはこいつを仕留めることに集中するか。

残り5発。

まあ余裕だろう。

多数「……セーブ」

まずはどんな能力かを見極める。

とりあえずもう一発撃ち込んだ。

比木「!」

未来の映像だ。

脳天ど真ん中を撃ち抜かれる映像。

比木「くっ!」

先程と同じように、剣を振って銃弾を弾く。

比木「……この!」

このままではやられてばかりだ。

左手で手榴弾を投げつける。

両利きなので狙いは十分だ。

多少それても爆発するから巻き込めるだろう。

どうせ大したダメージにはならないだろうけど、爆風に紛れて状況をリセットするぞ。

剣で銃弾を弾くのには限界があるからね。特に右腕。

多数「ふむ」

見切った。

俺が撃つ直前、既にあいつは弾く為の動作に移っていた。

未来を予測する能力。間違いないだろう。

多数「……大したことないな」

同様に対策も見えた。

奴が弾く動作をする前後に多少の隙が生まれる。

だとしたら、奴が体制を立て直す前にすかさず次弾を撃ち込むまでだ。

比木「この!」

多数「ん?」

手榴弾を投げてきた。そんな物もあるのか。

おそらくは爆風に紛れて姿をくらますのが目的だろう。

多数「手間のかかる……」

なんなら爆発のタイミングをズラしてやろうか。

多数「ふん」

銃口を向け、手榴弾を狙い撃つ。

これくらい朝飯前だ。というか寝起きでもできる。

比木「うおっ!?」

思ったよりずっと手前で爆発が起きた。

爆風で相手が見えなくなる。

比木「あいつ、手榴弾を撃ち抜いたのか!?」

確かに見たぞ。

手榴弾が向かってくる中でも顔色一つ変えず、それどころか正確に撃ち落とすなんて。

比木「正確……」

思い返せば、あいつの射撃はかなり正確だ。

さっきまで対面していたヒゲの濃い男には寸分の狂いもなく首に命中した。

僕が見た未来の映像も、首と頭をぴったりと撃ち抜かれていた。

そして今の手榴弾。

比木「…………」

このまま隠れても、防戦一方になるかもしれない。

だったら、賭けてみるか。

比木「(生きてた頃なら、こんな冒険的なことをしようと思わなかっただろうな)」

いや、生き返る為に戦ってるんだっけ。

比木「……よし!」

覚悟を決めた。

多数「さて……」

奴は爆風に紛れてどこに隠れたかな。

残り3発、これ以上長引かせるのも面倒だ。

見つけ次第、2連射で仕留める。

比木「うおおおおお!」

多数「……何!?」

爆風を突っ切ってきただと? 何のつもりだ。

それで意表を突いたとでも言いたいか?

比木「無駄だ!」

バカ正直に向かってくるとは、格好の的じゃないか。

すかさず銃弾を2発撃ち込む。

これでムービーエンドだ。安らかに眠れ。

あ、死んだら消滅するんだったか? まあどうでもいいことだな。

比木「(来る!)」

相手目掛けて翔ける中、未来の映像が流れる。

額、そして心臓を正確に撃たれる映像。

2発だって?

こんな短い間隔で撃たれたら、1発しか弾けないぞ。

比木「無駄だ!」

土煙を抜けた先には、銃を向けて撃ってくるあいつがいる。

1発目、狙いは額。

比木「くぅ!」

走る足を緩めず、これを弾く。

多数「遅い!」

2発目、狙いは左胸。

比木「……!!」

間に合わない!

比木「ぐふっ……!?」

2発目の銃弾は、狙い済ましたかのように左胸に吸い込まれた。

比木「ぐふっ……!?」

撃った弾丸が心臓を捉えた。

奴はそのまま仰向けに倒れる。

多数「……ふん」

結局は大したこと無かったな。

多数「……さて」

仕留めた獲物に興味は無い。次の獲物を探すまでだ。

まずは……無駄に消費させられた弾を補充しなければ。

残り1発しかないじゃないか。

それじゃあ、せっかく2人倒したことだし。

多数「セーブ」





比木「おりゃあ!!」

突然走る衝撃。

多数「ぐっは……!?」

なんだ、何だこの激痛は、何が起きた!?

……血に濡れた剣? 俺の血?

背中から刺し貫かれたのか?

馬鹿な、こんなことできるやつは……

多数「な……ぜ……」

確かに止めを刺したはず。

多数「正確に、狙った、はず、だ……」

剣が引き抜かれる。

大量の出血と共に、身体が崩れる。

比木「確かにお前の射撃は正確だったよ」

比木「……そう、"正確すぎた"」

比木「精密に急所を狙うって分かっていたからね」

奴が左胸から何かを取り出す。

比木「だからこそ、ピンポイントに対策ができた」

多数「……ガラス?」

取り出したのは、銃弾がめり込んだガラス。

比木「小型サイズの防弾ガラス。こんなものもあったのさ」

比木「爆風で姿が見えない間に仕込ませてもらった」

比木「胸に忍ばせたことで奇跡的に生き延びる、ドラマで良くあるでしょ」

比木「そう、お前は奇跡を起こせる奴だったのさ」

多数「ぐっ……」

なるほど、そういうことか。

比木「さて、これで終わりだ」

剣の切っ先をこちらに向ける。

多数「……くっくく」

比木「……?」

馬鹿な奴だ、手の内を自らバラすなんてな。

多数「くくく……俺の、能力を、教えてやるよ……」

比木「ん?」

多数「俺の能力、はなあ……」

多数「記憶を保ったまま、時間を遡る能力さ……!」

比木「……!!」

理解したか、だがもう遅い!

比木「くそ!!」

今聞かせてもらった情報を元に、今度こそは貴様の息の根を止めてやる!

多数「ロード!!」








比木「おりゃあ!!」

突然走る衝撃。

多数「ぐっは……!?」

胸に走る激痛。

ついさっきも経験した痛みだ。

多数「ば……馬鹿な……」

剣で貫かれているだと?

多数「何故、だ……」

剣が引き抜かれる。

大量の出血と共に、身体が崩れる。

比木「確かにお前の射撃は正確だったよ」

比木「……そう、"正確すぎた"」

2人を仕留めた、と思った時にセーブしたのは覚えている。

しかしタイミングが悪かった、まさかセーブ地点が剣で刺された瞬間だとは。

比木「精密に急所を狙うって分かっていたからね」

比木「だからこそ、ピンポイントに対策ができた」

多数「……」

能力で保存できる時間は一つのみ。

すなわち、保存した時間より以前の時間からはやり直せない。

比木「小型サイズの防弾ガラス。こんなものもあったのさ」

比木「爆風で姿が見えない間に仕込ませてもらった」

比木「胸に忍ばせたことで奇跡的に生き延びる、ドラマで良くあるでしょ」

比木「そう、お前は奇跡を起こせる奴だったのさ」

比木「さて、これで終わりだ」

剣の切っ先をこちらに向ける。

多数「くっ……そがぁ!」

残る力を振り絞って、銃口を向ける。

比木「無駄だよ」

一振り。

多数「ぐあっ」

しかし、撃つ前にあっけなく拳銃が手から弾かれる。

比木「僕の能力、分かってるんだろう?」

未来を予知する能力……

比木「だからこそ2発撃った、そうだろう」

比木「……まあ、あんたが心臓を狙うかどうか、そこは賭けだったさ」

比木「だけどこの賭け、僕の勝ちだったね」

多数「…………」

比木「じゃあ……さよならだ」

改めて剣先が向けられる。

多数「……クソが……」

剣が、喉に刺さ

多数「かひゅっ」

剣を喉元に深く突き刺す。

少しして、男の身体が霧散し、跡形も無く消えた。

さっきのヒゲの濃い男の時は確認する余裕が無かったが、死ぬとこんな感じなのか。

比木「ふう……」

戦いが終わって、一息つく。

防弾ガラスもデパートで見つけたものだが、手当たり次第に色々持ってきたのが幸いしたな。

比木「……いってぇ、青アザできてら」

いくら防弾ガラスで防いだとしても、銃で撃たれるのは痛いものである。

比木「さて……どうするかな」

バスが爆発したり、手榴弾が爆発したり、とにかく派手にやったからなあ。

騒ぎを聞きつけてまた誰かが来ても困る。

疲れたので休みたい。

……まずはここを離れよう。

比木「ゆっくり休めるトコ、無いかな……」

今回はここまで。敗因はセーブミス。
次は由良とアニーですね。

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