魔法少年キョン☆マギカ (15)

涼宮ハルヒの憂鬱×魔法少女まどか☆マギカ



--お菓子の魔女ダンジョン中枢--


マミ「鹿目さん本当に一緒に戦ってくれるの?そばに居てくれる?」

巴マミは目に大粒の涙を抱え今も泣きそうな勢いである。
マミの問いに鹿目まどかは「はい、私なんかで良ければ」と答えた。

マミ「参ったな、まだまだ先輩ぶってなきゃいけないのに…そうだわ!」

するとマミは、何かを思い出したかの様に、おもむろにポケットを弄り一枚の紙切れを取り出すと、その紙に何かを書き始めた。
しばらくすると、その紙を空中に投げそしてその紙はどこかえと飛んで行ってしまった。
もちろんまどかはマミが何がしたいのか理解できず頭の上に?マークを浮かべていると、マミはクスリと笑みを浮かべ、

マミ「さっきのも魔法の一つで魔法の手紙みたいなものよ。内容は、私に新しい後輩が出来たから観にきて欲しいって昔お世話になった魔法の師匠に送ったのよ」

そう言ってマミは魔法少女の姿に変身した。そしてその紙が届いたのは数日後のことだった。

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数週間後まどかの親友 美樹さやかが魔法少女になり、倒す敵の標的について別の魔法少女佐倉杏子との口論から戦いに発展した時だった。

まどか「キュウべぇ何とかして2人を止められないの!?」

そんなまどかの問いも虚しく。

キュウべぇ「無理だね、でも方法が無いわけじゃあ無い。まどかが僕と契約して魔法少女になれば2人を止められるよ」

まどか「…‥だったら私…」

そんな時だった、まどか意を決してキュウべぇと契約に踏み切ろうとした時だった。どこからともなく

「何やってんだ、ガキども!人の迷惑考えやがれ!」

という男の声と共に、さやかと杏子の周りを日本刀が囲んだ。全員声のする方向を見るとネクタイを緩め制服のシャツを出したルーズな服装の少年が立っている。

キュウべぇ「やあ、どうしたんだい、君がここに来るなんて珍しいじゃあないか。どういう風の吹き回しだい?キョン」

すると、キョンと言われる少年は肩を落とした。

キョン「質問したいのはこっちだぞ、キュウべぇ。何でこんなに魔法少女が居るんだよ。マミの奴はどうした?確かここはあいつの縄張りじゃあ無かったか?」

キョンがそう聞くとキュウべぇは呆れた様子で

キュウべぇ「質問しているのは僕の方なんだけど、まあイイさ。彼女なら死んだよ」

するとキョンは顔を上げ、ボソッと何かを呟いた。

キョン「・・・死んだのかよあいつ。まぁ、あんな手紙寄越すぐらいだからな、予想はしてたんだがな・・・」

キョン「・・・ハハハ やれやれ」

さやか「マミさんを笑うなーーーー!!あんたにマミさんのなにが分かるって言うのよ!!」

杏子「それにてめぇはなにもんだ!キュウべぇそいつは誰なんだ?」

キュウべぇ「ああ、彼かい?彼は•••」

キョン「ああ、キュウべぇ待ってくれ。面倒だが俺から話す。それより•••そんなところで盗み聞きしてないでお前もこっちにきたらどうだ?」

キョンがそう言うと物陰隠れていた、1人の少女 暁美ほむらが出てきた。

キョンは自分のことを話す前にまず、さやかと杏子の周りを囲う刀を取り外した。

キョン「まず、俺のことだが、俺はお前らと同じキュウべぇと契約した魔法使い。お前らを魔法少女と言うなら、俺は魔法少年ってところだな」

キョン「そんでもってマミとはな・・・あいつが魔法少女になったばかりの時に魔法や戦い方なんかをハルヒと一緒に教えてやっていたんだ」

キョン「それじゃあ、次はこっちが質問しても構わないか?」

ほむら「こちらはまだ貴方に聞きたい事があるけど、まあ良いわ、何かしら?」

キョン「それじゃあ遠慮なく。・・・そこの青いのと赤いの、何でケンカしてんだ?」

キョンが質問すると、まどかの肩に乗っていたキュウべぇが、飛び降る。

キュウべぇ「その事は僕が説明するよ」

そう言ってキュウべぇがケンカの原因を簡単に説明した。

キョン「なるほど、戦い方の意見の違いってわけか」

キョン「そこの青いの、もしかしてキュウべぇと契約する時に、願い事の対象を他人に使うなんていう、馬鹿な事をしたんじゃないだろうな」

その質問をした瞬間この場の空気に緊張が走った。キョンの顔が険しくなる。

さやか「だったらなんだて言うのよ!!あんたに何が分かるって言うのよ!!」

と、美樹さやかが怒鳴ると、キョンが「はぁ、やれやれ・・・」と、大きな溜め息をつき「やっぱりか•••」と呟いた。

キョン「もう一つ質問だが、お前はその姿を手に入れて何がしたいだ?まさか人のために力を使うんじゃねえだろうな?」

すると、さやかは杏子の張った壁を軽々と飛び、キョンの襟元を掴んだ。

さやか「何よ、悪い?私がどんな風に力を使おうと、私の勝手でしょ!」

さやかがそう怒鳴ると、 キョンの顔はいっそう険しくなる。

キョン「それではお前がいつか絶望して身を滅ぼして必ず後悔する・・・人を襲う事になる。その事はお前も知っているのだろうが!」

場の空気にまたもや緊張が走った。ほむら以外のまどかとさやか、そして杏子が驚いている。

キョン「・・・まさか、キュウべぇ!お前、話してないのか?」

キュウべぇ「ああ話してないよ。聞かれなかったからね。ちょうど良い機会だ、キョン、君から話したらどうだい?」

すると杏子も壁の魔法を解き、凄い剣幕でキョンに駆け寄り、襟元を掴んだ。

杏子「どう言うことだ!説明しやがれ!」

杏子がそう言うと、キョンはその手を払い話し始めた。

キョン「まぁ、こんなところだ」

キョンが全てを話し終えると、まどかとさやかは地面にへたり込み、杏子は呆然と立ち尽くし、ほむらは髪を払い何処かへと去ってしまった。それを見たキョンは

キョン「それじゃあキュウべぇ、後の事は頼んだぞ」

と言い残し、何処かへと去って行った。

キョンはその日の夜魔女捜索のため、街や人通りのない場所を歩いていると
目の前にピンク色の髪をした少女、まどかが立っていた。

キョン「俺を待っていたのか?」

まどか「は、はい、・・・貴方に質問したいことがあるので」

キョン「そうか、ちょうど良かった。俺もあんたに用があったんだ。・・・あとでも良いか?」

キョンがそう聴くと、まどかは少し緊張したかの様に、頷いた。
彼の用というのはマミの家を知ることだった。
意外にもまどかは、彼を素直にマミの家へと案内した。

しばらくしてマミの家に着き、キョンは魔法でドアの鍵を開け中に入って行った。
すると彼はすぐさまマミの日記を見つけ、まどかの静止の言葉を無視し日記を読み始めた。
日記の内容はここ数年のマミの思っていたと思われることが書きつられていた。

キョン「さみしい、辛い、1人は嫌、誰か友達が欲しい、1人にしないで、また、1人になってしまった・・・」

そんな事がずっと書きつられていた。


キョン「それで、君は•••」

まどか「まどかです。鹿目まどかと言います。」

キョン「で、まどかさんはいったいどういう質問があるんでしょうか?」

キョンが少し茶化した感じで尋ねるとまどかは真剣な眼差しで

まどか「その•••も、もし良ければ貴方が魔法使いになった理由を教えてくれませんか?」

数年前
彼、キョン は中学から下校中だった。彼には恋人も友達も話し合う相手も家族すら居なかった。
そんな彼は十三歳という若さで人生に絶望していた。
家族は幼い頃に亡くなり他の親族も次々に亡くなっていった。
その事が原因でイジメが始まり、今でも続いている。つまり彼は毎日一人なのだ。
そんな時、声が聞こえた。美しい女の声だった。

「辛いの?」

「辛い」

「さみしいの?」

「さみしい」

「それじゃあ、死んじゃったほうが楽なんじゃない?」

「そうなのか?」

「そうだよ。でもその前に私が慰めてあげる。さあこっちにおいで•••」

女の声がそう囁くと、彼の足は止まった。俯いていた顔を上げると
そこは 日常生活では見ることのできない世界が広がっているが、キョンはそんな事を気にしてはおらずただ言葉では表せないないほどの険しい顔をしていた。

キョン「お前に•••どこの誰だか知らないお前に、俺の何がわかるってんだ!」

キョンがそう怒鳴ると、おかしな空間が消え女の声も聞こえなくなった。
気がつくとそこは元の道に戻っていた。そしてどこからかまた、声が聞こえた。

キュウべぇ「まさか、ただの人間が魔女を追い払うなんて思ってもいなかったよ」

声のするほうを向くとそこには、白い猫の様な動物が居た。

キュウべぇ「やあ、僕はキュウべぇ。君はとても興味深い、しばらく君と一緒に居ても良いかい?」

こうしてキョンとキュウべぇが出会い魔法少年キョンが誕生したのだ。


ーENDー

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