男「やめろ!俺は仮面ライダーニートになんかなりたくないっ!」(34)

立ったら書く

姉「お~い、男~?」

男「……何?」

姉「あんた暇でしょ?ちょっとコンビニ行ってアイス買ってきてよ?」

男「……自分で行きなよ」

姉「お姉ちゃんは仕事で疲れてるの!ほら、お釣りあげるから行ってきて!」

男「………」

姉「ほら、早く行きなさいよ」

男(……お、一万円)

妹「あれ?お兄ちゃん、何処行くの~?」

男「……ちょっとコンビニに」

妹「ねぇねぇ!私も行くっ!またバイクの後ろに乗っけてよ!」

男「……すぐそこだから歩いていくよ」

妹「いいじゃんいいじゃん!遠回りして行こうよ!」

男「はいはい、また今度ね」

妹「ぶ~」

―――――――


男「え~っと……アイスも買った……履歴書も買った……」

男「……どうしよう?写真も撮っていこうかな?」

男「………」

男「……写真はまた今度でいいや」

男「明日、散髪に行ってから……んっ……?」

「イーッ」

「イーッ、イーッ!」

男「な、なんだ!お前らは……!?」

「イーッ!」

男「痛っ……!僕お金持ってませんっ……!」

「イーッ、イーッ」

男「やめて下さいっ……!お願いしますっ……!」

「イーッ」ゴスッ

男(……あっ)

「イーッ、イーッ」

男(……なんだよ……最近のカツアゲって意識失うまで殴るのかよ)

───────


「今までに……改造手術を行ったのは一流スポーツ選手や一流レーサーなどばかりでしたが……」

「本当にこのような何も持たざる者が力を手にする事が出来るのですか……?」

「……その何も持たざるというのがいいのだよ」

「……というのは?」

「確かにこやつには何もない……だからこそ、圧倒的劣等感というものを持っている……」

「……なるほど」

「ふふふ、どうなるかが楽しみだ……よし!手術を始めろっ!」

「イーッ」

「イーッ、イーッ」

──────

助手「……80%……90%……100%」

助手2「バッタ細胞注入完了しましたっ!」

医師「……よし、次は脳改造だ」

助手「はっ!」

男「………」

助手2「……ん?」

男「………」パチリ

助手2「こ、こいつ……!目を……!」

医師「……何ィ!?」

男(な、なんだここは……!)

医師「気絶させろっ!こいつは危険だっ!多少、手洗い事をしても構わんっ!」
男(お、俺……拉致されたのかよ……!?)

助手「はっ!」

男(えっ……?斧……?何持ってるんだよコイツ……?)

助手2「くらえっ!」

男「……やめろ……やめろおおぉっ!」ジタバタ



ガシュ

男「え……?」

助手2「ああああぁぁっ……!腕がっ……!俺の腕があああぁぁぁっ……!」

医師「慌てるなっ!落ち着け!」

男(……あいつ、腕がない?)

助手「……くそおおぉっ!くらえっ!」

男「……ひっ!」


ガシュ

助手「………」コロン

男「……く、首?」

医師「くそっ……なんて事だ……」

男「なんだよ……これ……どうなってるんだよ……?」

医師「……やむを得んっ!」

男「俺の手についてるの……血……?」

医師「……こいつを始末するっ!」

男(……銃!)

男「に、逃げなきゃ……!こ、殺される……!」

医師「待てっ!」

男「う、うわっ……!撃ってきたっ……!」

タッタッタ

医師「ま、待てっ……!くそっ……なんて事だ……!」


医師「逃げられたか……か、幹部殿に報告しなくては……」

―――――――


幹部「……お前という者がとんだ失態だな」

医師「……申し訳……ありません」

側近「か、幹部様ぁ……!大変ですっ……!」

幹部「……どうした!?」

側近「そ、それが……新型のマシンが奪われたようです……!奴はそれに乗り逃亡したかと……!」

幹部「……ダブルで失態のようだな?」

医師「……申し訳ありません」

幹部「な~に……失態は自分の力で挽回すれば良い……」

医師「……?」

幹部「お前にアヤツの捕獲の任務を命じよう」

医師「……しかし」

幹部「48時間以内にあやつを捕獲しろ。さもなければ私が殺す」

医師「しかしっ……!奴は改造手術をっ……!」

幹部「……そうだなぁ?お前は蜘蛛なんかがいいかな?」

医師「!」

幹部「虫を捕獲するにはちょうど良いだろう……?コイツを連れていけっ!」

側近「はっ!」

医師「やめろっ!やめてくれえぇっ!」

──────


男「な、なんだったんだよ……?」

男「これ、血……洗わないと……」

男「警察……行くべきなのかなぁ……?」

男「……でも、なんて説明しよう?」

男「………」

男「と、とりあえず……!姉ちゃんに相談してみよう……!」

翌日─────


男「くそっ……他県まで拉致しやがって……」

男「帰ってくるのに一日かかっちまったじゃんかよ……」

男「……このバイクどうしようかな?」

男「………」

男「まっ、いいか。ここに置いておいても」

男「ただいまー!」

男「……えっ?」

男「何……これ……?」

男「……なんで家が血塗れに?」

男「け、警察呼ばなきゃ……!」

男(待てよ……この血って……誰の血だ……?)

男「……まさかっ!」

男「……ね、姉ちゃんっ!妹っ!」


「オカエリー」


男「!」


蜘蛛男「……必ずここに戻って来ると思っていたぞ」

男「お前は……」

蜘蛛男「私だよ……お前を連れ戻しに来た……」メキメキメキメキッ

男「顔が……裂けて……お、お前は……!?」

蜘蛛男「そうだよ、あの時の医師だ……さぁ、飛蝗男よ……帰ろう……」

男「飛蝗……男……?」

男「……ね」

蜘蛛男「……どうした?」

男「姉ちゃんと……妹をどうした……?」

蜘蛛男「………」

男「………」

蜘蛛男「………」

男「……答えろぉっ!」

蜘蛛男「………」

男「………」

蜘蛛男「……私の改造手術は失敗だ」

男「?」

蜘蛛男「……とにかく腹が減ってたまらんのだよ。この問題点は次に生かさないとな」

男「……な、何を言っている」

蜘蛛男「食っても食っても喰っても喰っても私の腹は満たされない……これじゃあ、次の手術に支障が出そうだよ、ふふ」

男「……お前」

蜘蛛男「……そこに転がってるゴミがお前の姉と妹だ」

男「!」

男「貴様あぁぁぁっ!」

蜘蛛男「……ふん」ガスッ

男「……がっ」

蜘蛛男「ほぅ……?頭蓋骨を砕くつもりで殴ったのだが……?」

男「……許さねぇ……許さねぇ」ブルブル

蜘蛛男「たいしたダメージはないようだな……?これは次の手術に生かさなくては……」

男「……があああぁぁぁっ!」

蜘蛛男「……ふん」

男「……がっ」

蜘蛛男「……諦めろ飛蝗男よ」

男「……許さねぇ……許さねぇ!」

蜘蛛男「ん?」

男「お前は……!許さねぇっ……!」メキメキメキッ

蜘蛛男「こいつ……身体が裂けてっ……!」

男「があああぁぁぁっ!」

蜘蛛男「……何っ!……早い!」

男「……コロスコロスコロスコロス」

蜘蛛男「や、やめろっ!飛蝗男っ……!」

男「コロスコロスコロスコロス」ググッ

蜘蛛男「ぐっ……がっ……やめ……やめるんだ……」

男「コロスコロスコロスコロス」



グチャ

───────

男「……はぁはぁ」

蜘蛛男「」

男「……なんで……コイツの頭が潰れてるんだよ?」

蜘蛛男「」

男「俺……?俺がしたのか……?」

蜘蛛男「」

男「う、うわあぁぁぁっ!」

幼馴染「あれ~、男じゃん?あんたが外出てるなんて珍しいね?」

男「!」

幼馴染「どうせ暇なんでしょ?バイクの後ろ乗っけてよって……それ……?」

男「あっ……あぁっ……」

幼馴染「その手についてるの……血……?」

男「……来るな」ガクガク

幼馴染「ちょ、ちょっと……?」

男「来るな……来るなぁ……」ガクガク

幼馴染「………」

男「うわあぁぁぁっ!」

今日はおしまい

しばらく書かないけどまたいつか書くかもしれん


ごめん

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