【ラブライブ!】凛「言えなかった 1000の言葉」 (48)

部室

絵里「はぁ……今日で何日目?」

花陽「もう3日目です……」

穂乃果「凛ちゃんどうしたんだろ、3日も学校休んで」

ことり「心配だね」

絵里「花陽は何も聞いてないのよね?」

花陽「はい連絡しても返ってこないんです、だから今日真姫ちゃんと凛ちゃんの家にいってみようと」

穂乃果「だったら、私もいくよ!」

真姫「あまり大勢でおしかけるのもよくないでしょうし、私と花陽に任せてもらえないかしら」

穂乃果「んーわかった、二人とも凛ちゃんのことお願いするね」

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その日の夕方

真姫「ここが、凛の家ね」

花陽「凛ちゃんの部屋は2階のあそこだよ」

真姫「カーテン閉まってるわね」

花陽「うん、凛ちゃん本当にどうしたんだろ」

真姫「まずは会わないとね」

ピンポーン

真姫「出ないわね……」

花陽「うん……あっ!今カーテン揺れたよ!」

真姫「凛ったら、いるんなら出てきなさいよね」

花陽「連絡してみるね」

花陽「凛ちゃん身体の調子はどうですか?いるのなら会いたいよ、とこれでいいかな?」ポチポチ

真姫「んー待って私が打って送るわ!」ポチポチ

真姫「花陽、下向きながらしゃがんでおいてね」

花陽「う、うん?」

真姫「よし、送信」



ダッダッダッダ ズデン!!


まきぱな「!!?」

花陽「今、階段から落ちた感じじゃなかった?」

真姫「ええ……ちょっと凛には効果がありすぎたかしら」

花陽「?」


ガチャ

凛「かよちーん!!お腹は大丈夫!?熱は!?かよちんかよちんかよちーん、死んじゃいやにゃー!」

花陽「えっ!?どうしたの凛ちゃん?」

凛「だってかよちん、お腹いたくて吐きそうで汗が止まらなくて熱があって、凛に助けを求めてるって真姫ちゃんが」

花陽「ええ!?真姫ちゃんそんなこといったの?」

真姫「こういう嘘でも言わないと凛は出てこないかなと思ったのよ」

凛「う、嘘……?」

真姫「凛、なんで無断で休んでたか説明してくれるまで私は帰らないから」

花陽「そうだよ凛ちゃん、私たち凛ちゃんが困ってたら力になりたいの!」


凛「か、かよちんが無事で良かった、本当に良かったにゃ」

花陽「り、凛ちゃんごめんね。騙すようなことして」

凛「いいの、凛の方こそお休みしててごめん……」

真姫「話聞かせてもらうわよ」

凛「うん、わかったにゃ二人とも中はいって」

まきぱな「おじゃまします」





真姫(凛は本当に花陽のことを大切に思っているのね……羨ましいわ)

凛部屋

真姫「で、どうしてずっと休んでたのよ」

凛「う、うん……」チラ

花陽「……」

真姫「なに、花陽と関係してるの?」

凛「かよちんのことじゃないよ」

真姫「だったらなんなの?」

真姫「なによ話が見えないわ、花陽ちゃんと説明して」

花陽「凛ちゃん、私から説明していいの?」

凛「」コク

花陽「わかった、あのね真姫ちゃん」ズイ

真姫「う、うんなにかしら」


花陽「私は真姫ちゃんのことが好き」

真姫「……」

真姫「えっ!?」

真姫「えっ、ちょっとそれは、え!ー?」






花陽「話は最後まで聞いてください」

真姫「はい……」

花陽「真姫ちゃんのこと私も凛ちゃんも大好きだけど、この話をして真姫ちゃんが私たちのこと避けるかもしれないの」

真姫(そういう意味ね、びっくりしちゃったわ)

真姫「話を聞かない限りなんともいえないわ」

真姫「ただ、私が凛と花陽のことを嫌いになることなんてないけどね」

花陽「ありがとう、真姫ちゃん」


花陽「真姫ちゃんは人を好きになったことがある?この場合は恋愛の意味で」

真姫「……」

真姫「ないわね」

花陽「……そっか、じゃあ更に真姫ちゃんには実感がわかないお話になっちゃうかな」

真姫「なに、凛は恋愛関係で学校休んでたってこと?」

花陽「……」

凛「……」

真姫「なによそれ、それで無断で学校も練習休んでたっていうの」

花陽「真姫ちゃん、話は最後まで聞いてください」



真姫「はい……」

花陽「確かに普通の恋愛なら真姫ちゃんの気持ちもわかるけど……凛ちゃんの場合はちょっと違うの」

真姫「どう違うのよ?」

花陽「……」クル

凛「……」ビク

花陽「凛ちゃんから、ね」

凛「うん……あのね真姫ちゃん、凛ね」

真姫「……」

凛「凛ね……」ブルブル

花陽「」スッ

凛「り、りん……」ブルブル

花陽「凛ちゃん、私がいるからね、はい深呼吸」ギュッ

凛「はっはぁはぁはぁ、かよちんありがと」ギュッ

凛「スゥーハァースゥーハァースゥーハァー」


真姫「……」

凛「真姫ちゃん!凛は好きな人がいてその、その人はね、女の子なのっ!」


真姫「……」

真姫「え?」

凛「気持ち悪いよね、女の子が女の子を好きだなんて」

真姫「……」

花陽「真姫ちゃん、無理しなくてもいいんだよ?」

真姫「あ、いえ、大丈夫、私は大丈夫よ」

真姫「大丈夫、そんなことで凛のこと嫌いになったりしないわ」

凛「ありがと、真姫ちゃん」

花陽「真姫ちゃんあまり驚かないんだね」

真姫「世の中には沢山の価値観があるんだもの、その人の価値観を否定するような考えは私にはないわ」

真姫「それより知りたいのはなんで凛が休んでるかってことよ」

凛「凛ね、その人のことが好きでかよちんにずっと相談してたんだ」

凛「告白したいな、て思った時もかよちんに相談したの」

凛「そしたらかよちんは、ふられたときはどうなるの?付き合えたとしてどうなるか想像してみてって……」

凛「で想像して凛がかよちんにこうなるかな?ていってかよちんから更に質問受けてを何度も繰り返したんだ、そしたらね」

凛「凛、付き合えても付き合えなくても、凛には耐えられないな、て思っちゃたの」

凛「凛世間の目なんか気にしない、ていったらかよちんが……」

真姫「ん?花陽がなに?」

凛「」ガタガタ

花陽「凛ちゃん、次の話をしよ?」

真姫「ちょっと、花陽」

花陽「真姫ちゃん、凛ちゃんの話をきくんでしょ?なんで休んでるか理由を聞きたいなら、最後まできいてね」


真姫「わかったわ」

花陽「で、凛ちゃんは付き合うのはムリだと思ってその人のことを思うだけにしたんだよね」

凛「うん、でもね真姫ちゃん頭でわかっても、心が落ち着いてくれない事ってあるよね」

真姫「……」

凛「凛、我慢したけど耐えられなくて好きな人に想いを告げたくなったの」

凛「かよちんにも、相談して何度も止めるように言われて……でも」

凛「最後には、かよちん応援するっていってくれたの」

花陽「絶対しない方がいいって思って止めようとしたんだけど、真剣な凛ちゃんをみていると本当に告白しない方がいいのかわからなくなって、ね」

真姫「そう……凛はじゃあ、その告白して、上手くいかなかったから休んでるの?」


凛「まだ、その方が良かったにゃ……」

真姫「ん、どういうこと」

凛「凛、告白するって決めた日の朝にその人に偶然朝会ったんだ」

凛「そして、その人は友達といてなにかしゃべってて……」

凛「よく聞こえなかったら近づいたら……」

凛「凛のこと嫌いだ、って」

真姫「……」

凛「あーせっかく勇気だして告白しようとしたら、これだもん、にゃははは……」

凛「だから、その日の練習は地獄だったの、だって凛の好きな人はμ'sのメンバーだったから」

真姫「だれなの、凛の好きな人は」

凛「……海未ちゃん」

真姫「……そう」

真姫「海未が話していた友達は穂乃果とことり?」

凛「うん」

花陽「凛ちゃんごめんね……私がこの状況まで凛ちゃんに伝えてたら何か手があったかもしれないのに……」

凛「かよちんは全然悪くないよ!最近はずーっと凛の相談にのってくれて本当に助かってるんだから」

花陽「凛ちゃん……」

花陽「ずっと今の状況をどうにかできないかと考えてたんだ」

花陽「けどもう私一人じゃどうしようもなくて……だから今日は来てくれて本当に助かったの、ありがとう真姫ちゃん」

真姫「私こそ、2人が悩んでいるのに気づかなくてごめんなさい」

凛「いいんだよ真姫ちゃん、今日は来てくれてありがとうね」

花陽「凛ちゃんは海未ちゃんの話を聞いてから本当に体調崩してしまって、病院にいったんだよね」

凛「うん」

花陽「でも、明日からの土日休めばおそらく月曜は元気になってるはず」

花陽「凛ちゃんには学校に来て欲しいけど、今のこの状況が変わらないと凛ちゃんは学校にいくのも本当につらいの……ねぇ真姫ちゃんどうすればいいかな?」

真姫「うーん、そうね……」



タダイマー

凛「あ、ママ帰ってきたにゃ……」

真姫「と、もうこんな時間ね……ねぇ明日1日考えてみて日曜日にみんなで集まって話し合うとかどうかしら?」

花陽「そうだね、そうしようか」

花陽「じゃぁ凛ちゃんまた日曜日にね」

凛「うん、かよちん真姫ちゃん、今日は来てくれてありがとうね」

花陽「私はいつだって凛ちゃんの力になりたいの、なんでもいってくれていいからね」

花陽「絶対一人じゃ抱え込んじゃダメだから……それに今は」

凛「?」

花陽「真姫ちゃんもいるからね」

凛「そうだね、真姫ちゃんがいれば100人力にゃ!」

真姫「はいはい、どう頑張っても私は1人しかいないけどね」

花陽「またね、凛ちゃん」

凛「玄関まで送ってくよ」

真姫「ダメよ、体調崩してるんだから大人しく寝てなさい」

凛「ぶー」

帰り道

花陽「じゃあまた日曜日にね、真姫ちゃん」

真姫「花陽、ちょっとまって」

花陽「?」

真姫「海未は本当に凛のこと嫌いなんていったの?」

花陽「その時の状況を凛ちゃんが教えてくれたけど、ショックが強かったのであんまり覚えてないらしいの、それに」

花陽「思い出そうとすると、凛ちゃんすごく苦しそうだから……」

真姫「ねぇ、花陽、穂乃果とことりの会話を凛ははっきりとは聞いていないの?」

花陽「凛ちゃんの話からするとそんな感じ、正直はっきりと覚えているのは嫌いと言われたことだけらしいの……」

真姫「ねぇ、穂乃果とことりに話を聞けばなんで海未が凛のことが嫌いといったのかがわかるかもしれないわね」


花陽「!」

真姫「花陽……あなたも相当疲れているようね」

花陽「全然そこまで頭回ってなかったよ……うぅ」

真姫「明日2人に話を聞いてみるわ」

花陽「そうだね」

真姫「花陽はこなくていいわ」

花陽「えっ……私もいくよ」

真姫「花陽……凛もだけどあなたも相当疲れているわ」

真姫「明日は1日ゆっくりしたほうがいいわよ」

花陽「で、でも……」

真姫「ねぇお願い、私花陽のことも心配なの。倒れたりでもしたらダメだからお願い今回は私のお願いきいてくれないかしら」

花陽「……真姫ちゃん」

花陽「うん、ありがとう、じゃあ願いするね」

真姫「えぇ、この真姫ちゃんにまかせなさい」


花陽「ふふふ」

真姫「ふふふ」


花陽「じゃぁ、真姫ちゃん日曜日に」タッタッタ

真姫「こらこら、走ったら危ないわよ」

花陽「はーい、気をつけるよ」タッタッタ


真姫「ったくもう……」


真姫(凛もだけど、花陽も心配……)


真姫(それよりももっと今は気になることが)


真姫(海未、なんでよ、あなたは)


真姫(あなたは)











真姫(凛のことが好きなはずでしょ)

――
――――
――――――
―――――――――

凛side


凛「ふんふふーん♪あっ、海未ちゃんだ!」コソーリ

凛「告白するって決めた日の朝から会えるなんて、これは運命なのかもしれない♪」

凛「ふふふ、驚かすにゃ」ヌキアシ サシアシ シノビアシ


穂乃果「海未ちゃんは本当に……………だね」

ことり「好き好きオーラ全快だね」

海未「ち、違います!わ、わたしはそんな」アセアセ

ことり「海未ちゃん?」

海未「もう、ことり……」


凛「んーはっきりここえないにゃー、もうちょっと近づけば」

海未「だから!」

凛「ん?何かな?」


海未「わ、私は全然凛のことなんかこれっぽーっちも好きなんかじゃありませんから!」


凛「……」


凛「えっ?」

―――――――――
――――――
――――
――

真姫の部屋


ほのこと「おじゃまします」

真姫「いらっしゃい、今日はごめんなさいね、私から誘っておいてきてもらって」

穂乃果「いいんだよ、それにあんなメールもらっちゃったら来ないわけにはいかないよ」

ことり「そうだよ、凛ちゃんが休んでいる原因を私たちが知ってるかもしれないなんて聞いたら」



真姫「早速だけど4日前の火曜日にあなたたちと海未が朝話していた内容を聞きたいの」

穂乃果「?」

ことり「えーっと、それは凛ちゃんに関する大切なことなんだよね?」

真姫「とっても大事なことよ」

穂乃果「といってもどんな話してたっけ?ことりちゃん覚えてる?」

真姫「ちょっと穂乃果覚えてないの!?」

ことり「穂乃果ちゃん、凛ちゃんに関することだからあれじゃないかな?」

穂乃果「あぁ、海未ちゃんが凛ちゃんを好きなこと?」



ことり「!?」

ことり(穂乃果ちゃん……海未ちゃんが凛ちゃんを好きなことは極力内緒にしようって…)

真姫「やっぱりそうだったのね……」

ことり「えっ……真姫ちゃん知ってたの?」

真姫「えぇ、たまたまね」

真姫「ねぇあなたたち、海未がその……凛が好き、つまり女の子が好きなことに関してどう思っているのかしら?」

ことり「女の子が女の子を好きなことをどうかってことだよね?」

真姫「えぇ」


穂乃果「穂乃果は……正直好きとかよくわからなくて海未ちゃんが凛ちゃんのことを好きだと聞いてもあまりピンとこなかったんだ」

穂乃果「だけど、海未ちゃんが凛ちゃんを見る目や話しているのを見て、応援したいなって思ったの」

ことり「ことりもそうだよ、応援したいって思ってるよ」

ことり「実らない想いかもしれないし、仮に実ったとしてもそれは茨の道じゃないかって思ったけど」

ことり「私は海未ちゃんが決めたことを応援したいって思ったの」

真姫「そう……わかったわ」



真姫(ふふふ、海未は幸せものね……ちょっと羨ましい)

穂乃果「ねぇ真姫ちゃん、今の話で凛ちゃんの問題が解決できるの?」

真姫「えぇ、おそらく大丈夫よ、とその前にまず知っていてもらいたいことがあるの」

穂乃果「ん?何かな?」


真姫「実はね、凛も海未のことが好きなのよ」


ことほの「えー!」

穂乃果「それは、本当なの?」

真姫「たしかよ、でここからが大事なんだけど、海未は凛のことが好き」

真姫「なのに、4日前の朝に凛は聞いたのよ」

真姫「海未が凛のことが嫌いだって」


ことり「やっぱり凛ちゃんだったのか……」

真姫「えっ?どういうこと?」

ことり「朝、海未ちゃんと穂乃果ちゃんと話をしてた時に、廊下の角から誰か走っていくのが見えたの」

ことり「凛ちゃんっぽいかなと思ったんだけど、まさか聞かれてたなんて……」

真姫「なるほどね……」


真姫「ねぇ、なんで海未は凛の事が嫌いだんなていったのか詳しく教えてくれないかしら」

――
――――
――――――
―――――――――


ことり「25日のクリスマス楽しみだね、ほのかちゃん、うみちゃん」ニコ

穂乃果「そうだね~3人でパーティー!お肉にピザに、お菓子に」ワクワク

海未「ほのか、食べ過ぎはよくありませんよ」ジロー

穂乃果「あはは……そういえば2人はイブはどう過ごすの?」

ことり「私は家でおかあさんと過ごすよ、ほのかちゃんは?」

穂乃果「私は雪穂と押しくら饅頭対決かな!」

海未「全く意味がわかりません」ハァァ

ことり「楽しそうだね、ほのかちゃん!」

穂乃果「ぜひぜひ、2人も来てよ!」

ことり「わーい、やったー!楽しみだね海未ちゃん!」

海未「……」

穂乃果「うみちゃん?」

海未「…すいません、イブはその……」



ことり「チュン!」

穂乃果「えーなんだよぉ、海未ちゃんも一緒にあそぼうよー」

ことり「ほのかちゃん!」

穂乃果「はい!!?」

海未「今年はあの…」

ことり「」ニコニコ

海未「あの……あの子を誘ってみようかなー……と」

ことり「うみちゃん!」ガシッ

海未「こ、ことり」

ことり「応援してるね」ニコ


海未「いえ応援は……想いを告げるために誘うのではなく」

海未「凛への気持ちをたちきるためなんです」


穂乃果「海未ちゃん、どういうこと?」

海未「やっぱり、女の子が女の子を好きなのはおかしいです」

海未「私はどうかしていたのです」

海未「だから最後に凛と一緒に過ごして、楽しい想い出として残ればもうそれでいいと思っています」

海未「それを最後に女の子を想う自分とはさよならです」

穂乃果「海未ちゃん……」

ことり「海未ちゃん、自分に素直になったほうがいいよ」

ことり「本当はどうしたいの?」

海未「っ……私はいつだって自分に素直です、もうこの話をおしまいです」

穂乃果「でもっ」

海未「もう決めたことなんです」


ことり「」ジー


海未「なっ、なんですかことり」

ことり「良かった」

海未「なにが良かったのですか?」

穂乃果「?」


ことり「私実はね……凛ちゃんのこと狙ってたんだ」

ほのうみ「!!?」

ことり「海未ちゃんはもう身をひくんだもん、遠慮なくことりがいっちゃうね?」

海未「え、あ……」

ことり「ずっと思ってたの」

海未「な、なにをですか?」

ことり「ふふふ」


ことり「海未ちゃんより私の方が凛ちゃんのことを好きだって気持ちが強いこと」

海未「バカなことを言わないで下さい!」

ことり「だってそうでしょ?想いをたちきる?」

ことり「そんな簡単にたちきれる想いなんでしょ?」

穂乃果「こ、ことりちゃん……」

ことり「よし、今から私凛ちゃんのところいってこようかな」

海未「…………せん」

ことり「ん?海未ちゃん何かいった?」

海未「……負けません」

穂乃果「う、海未ちゃん……」

海未「私の」


海未「私の凛へのこの想いは誰にも負けません!」

穂乃果「!!」


ことり「ふふふ、そうだね」

ことり「ことりもそう思ってるよ」ニコ

海未「っ……」

ことり「もう海未ちゃんたら、素直じゃないんだから」

海未「あっ……え、いや、その……」

凛「ふんふふーん♪あっ、海未ちゃんだ!」コソーリ

凛「告白するって決めた日の朝から会えるなんて、これは運命なのかもしれない♪」

凛「ふふふ、驚かすにゃ」ヌキアシ サシアシ シノビアシ


穂乃果「海未ちゃんは本当に凛ちゃんのこと好きなんだね」

ことり「好き好きオーラ全開だね」


海未「ち、違います!わ、わたしはそんな」

ことり「海未ちゃん?」

海未「もう、ことり……」


凛「んーはっきりここえないにゃー、もうちょっと近づけば」

海未「だから!」

凛「ん?何かな?」


海未「わ、私は全然凛のことなんかこれっぽーっちも好きなんかじゃありませんから!」


ことり「もう海未ちゃんったら……」

ことり「イブまでもう少し、自分の気持ちとちゃんと向き合ったほうがいいよ、海未ちゃん」

穂乃果「いつでも相談のるからね」


タッタッタ


ことり「ん?……あれ、あの角に今いたのは……」

――
――――
――――――
―――――――――

真姫「はぁ……海未ったら素直じゃないんだから」

穂乃果「ホントだよ、もう明らかに好き好きオーラ全開なのに」

真姫「2人はどうすれば海未が自分の気持ちに素直になると思う?」

穂乃果「ことりちゃんと色々話しあったんだけど、答えはでなくて」

真姫「そう、確かにこればかりは海未本人の問題だからね……」

穂乃果「うーん……」

ことり「……」

真姫「ことり?」

ことり「ねぇ、2人ともこういうのはどうかな?」


日曜 凛の部屋


凛「いらっしゃい、かよちん真姫ちゃん、それに穂乃果ちゃんにことりちゃん」

ぱなまきことほの「おじゃまします」


真姫「凛、体の調子はどうなの?」

凛「うん、もうすっかり元気になったよ」

穂乃果「良かったね、凛ちゃん」

凛「うん……」

花陽「……」


真姫「えー、凛」

凛「なに、真姫ちゃん?」

真姫「穂乃果とことりにも協力してもらって色々話したの、その海未のことを」

凛「うん……」

真姫「そして凛、あなたが聞いた海未が凛のことを好きじゃないといってたことも詳しく聞いたわ」

凛「……」

真姫「凛、実はあの時の会話はこうだったのよ」


真姫「ということだったのだけど」

凛「……」

花陽「凛ちゃん?」

凛「そんな」




凛「そんな都合のいい話信じられるわけないよ」


真姫「え……?」

凛「だっておかしいよね」

凛「男の子と女の子ならお互い好き同士だった、てことはあるかもしれないよ」

凛「でも、女の子同士で好きだったなんてことありえるのかな?」

花陽「凛ちゃん……」

凛「そんな偶然あるわけないよ!」

凛「なんで海未ちゃんが凛のことなんか好きなのさ!」

凛「いつも凛ばっかり怒って厳しくして……」



凛「わかった」

真姫「なにがよ」

凛「嘘なんでしょ?」

真姫「な、なにがよっ」


凛「海未ちゃんが凛のこと好きだってこと」

穂乃果「凛ちゃん嘘じゃないよ、本当に海未ちゃんは凛ちゃんのことが好きなんだよっ」

凛「凛が学校休んでμ'sの練習できないから、皆で話し合ったんでしょ?」

凛「海未ちゃんが凛のこと好きだっていえば、凛は学校にきて練習も再開できるって」

穂乃果(これ、相当ヤバイ状況なんじゃ!)

ことり(まさか凛ちゃんがこんな状態にまでなっているなんて)

真姫(しまった……大丈夫だと思って昨日は凛に連絡しなかったのがいけなかったわ)


凛「みんな練習再開したくってそんな嘘を」






ほのことまき「?」


凛「ぁ…ぁぁっ……」



ポタッ


ポタッ




ポタッポタッ


真姫「花陽……」

ポタッ


ポタッポタッ

凛「かよちん……」


花陽「凛ちゃん、なんでそんなこというの」ク

花陽「なんで、ねぇ凛ちゃん……」


ポタッ

ポタッ

凛「だって、だって……」

凛「海未ちゃんが、凛のこと好きなわけ」









ガチャンッ!




海未「あってはいけませんかっ!」



凛「!!」


海未「私が……はぁはぁ……」

海未「園田海未が」

海未「星空凛のことを好きなことがあってはいけませんかっ!!」


凛「え……ぁっ…ぁぁ…ぁ……」

海未「凛……」

海未「私はあなたのことを……いえ」

海未「まずはあなたに謝らなくてはいけません」


凛「……」


海未「花陽から色々と凛の話を聞かせてもらいました」

海未「凛も女の子が女の子を好きだということに悩んでいたそうですね」

海未「私も同じことで悩んでいたんですよ」


海未「そして、私は自分の気持ちから目をそらすことを決めました」

海未「しかし、凛あなたは私に想いを告げようと勇気をふりしぼった」

海未「そして、私はそんなあなたを傷つけてしまったんです」

海未「私が素直にならなかったから凛を傷つけ、凛にさっきのようなことまで言わせてしまった」

海未「凛、本当にすみませんでした」


凛「海未ちゃんそんな凛は……」


海未「凛、私は素敵な仲間に助けられ自分の本当の気持ちに気づくことができました」

海未「何度感謝してもしきれぐらいです」


海未「そして私は今本当の想いをあなたに伝えようと思います」

海未「凛……」


凛「はい……」






海未「2人で一緒にイブを過ごしませんか」ニコ

おわり

その後の話へ


真姫

(海未の告白のあと凛は海未に抱きついて、声をあげて泣いて)

(そんな凛を見て海未も凛をギュッと抱きしめながら泣いていたわ)

(気づいたら穂乃果とことりも抱き合いながら泣いているし)

(花陽は良かったねと泣きながら私に抱きついてくるし)

(もう、みんなで泣いてたわね)


(そのあと凛の家でパーティーがしようってことになって)

(ことりが持ってきたマカロンに、穂乃果のおまんじゅうに、花陽の炊きたてごはん)

(いえ、正確にいうなら花陽のごはんはお赤飯だったの)

(みんなビックリしていたわ)

(花陽がニッコリ笑いながら、凛と海未に山盛りのお赤飯をいれていたら)

(海未が、こんなに食べれませんよ、と嬉しそうにいっていたのは印象的だったわ)

(ふふふ、そうそう。凛ったら海未にあーんしてたの)

(ことりと穂乃果がちゃかして、海未はやめてください、なんていってたけど)

(ふふふ)

(次の日、凛は学校にいって絵里、希、にこちゃんに無断で休んだことを謝っていたわ)

(絵里は凛にちゃんと連絡しなさい、てちょっと厳しく言ってたけど)

(希がいうには、ずっと凛のこと心配でオロオロしてたらしいの)

(お腹冷えるとダメだから、て絵里が腹巻きを凛にあげていたの)

(そりゃ、もうその場にいるみんなで思わず笑っちゃって……ふふ)

(あの時の絵里の顔ったら……と話が脱線したわね)

(にこちゃんは何だかカッコつけていいこと言おうとしてたけど)

(凛がにこちゃんに抱きついて、心配かけてごめん、って言ったら大人しくなってたわね)

(ふふ)


(そうそう、凛と海未はイブはふたりっきりで出かけるの)

(はじめてのデートだから凛は気合はいっているわね)

(まぁ、そのせいで毎晩遅くまで私や花陽に相談してきて、正直私は寝不足なのよね)

(でも、まぁ嫌じゃないけどね)

(イブは他のメンバーは穂乃果の家に集まって、押しくら饅頭対決というのをすることに決まったわ)

(一体何をするのかしら?)


(今回の一件で、凛と海未は私たちに何度もありがとうと言ってくれたけど)

(私のこそあなたたちにありがとうっていいたいのよ)

(私も勇気をもらったんだから)

(海未のこといえないわね、ホント)

(ようやくわかったの、私の本当の気持ちが)

おわり

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