希「エリちのしっぽ」 (77)

希「エリち、エリちー」

絵里「なに?すっごく嬉しそうだけど」

希「実はな、エリちにプレゼントがあってな」

希「それが……これ!」

絵里「猫耳と……しっぽ?」


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希「なんでも脳波で動くっちゅうやつなんやけどな」

希「偶然手に入ったからエリちにつけてほしくてな」

絵里「プレゼントは嬉しいけど……」

希「もしかして嫌なん?」

絵里「希の性癖丸出しなのがねぇ」

希「そんなー、気のせいだってー」

絵里「怖いぐらいニコニコしてるんだけど」

絵里「まぁ、いいわよ」

絵里「どういう風に動くか私も気になるわ」

希「さっすがエリち。大好きやー」

絵里「はいはい。あなたのエリチカがつけるわよ」

希「………」ワクワク

絵里「つけたわ」

希「わぁー!とっても可愛いで!うん、似合ってる!」

希「ウチが肉食動物なら襲ってるくらいや」

絵里「反応に困るわね。それ」

希「んと………これどうやって動くんかな?」

絵里「え、説明書呼んでなかったの?」

希「うん。今朝手に入ってそのままエリちに――――って具合やし」

希「ええと………」ゴソゴソ

希「ふむふむ、乾電池が必要みたいやね」

希「ちょっと買ってくる!」ガチャ

絵里「なんだか、ここ数か月で一番の行動力ね」クスッ

――――――――――――――――

真姫「それでどうなったのよ?」

希「うーん……思った以上に動きが悪くてな」

希「なんだかウチが予想してたやつとは違くでがっかりなんよ」

真姫「ふーん。それで私に話したのには訳があるのよね」

希「うん。真姫ちゃん病院の子なんやしそういう薬あるかなー?って」

真姫「まったく、私の病院をなんだと思ってるのよ」

真姫「なんでも屋さんじゃないのよ?」

希「やっぱりないかぁ、本当残念やなぁ」

真姫「動物の耳と尻尾が生える薬ならあるけど」

希「あるんかーい!」

――――――――東條家――――――――

絵里「ねぇ希」

希「可愛いよーエリち♪」

絵里「聞きなさい希」

希「やーん。しっぽ動くー♪」

絵里「尻尾に触るのは止めて、一度私の話聞いてくれないかしら……?」フルフル

希「猫さんのしっぽかと思ってたけど、狐さんなんやね」

絵里「希」

希「可愛いけど………若干しっぽが逆立ってるのはちょーっと気になるかなぁ?」

絵里「希!」

希「あ、あはは……エリち。怒るとシワが増えるよ?ほらスマイルスマイル」

絵里「私に何したのよー!」

希「ウ、ウチは何もしてないよー?」

絵里「何もって、希が出したお茶を飲んだらこうなったのよ!?」

絵里「確実に希の仕業じゃないー!」

希「ウチはただ動物の耳とか生える薬をエリちのお茶に混ぜただけよー?」

絵里「思いっきりそれよー!」

絵里「ああもう……」

絵里「はぁ……どうしましょう。このまま帰るわけにはいかないし」

希「エリち可愛いよ♪」

絵里「希はこんなんだし」

希「あ、今日うちに泊まっていいんよ?」

希「その方がエリちの都合もいいやん?」

絵里「不本意なんだけど、そうするしかないのかしら……」

希(おおっ、耳がペタって倒れてる!すっごく可愛い!)

絵里「あ、でも……どうしましょう。着替え」

希「ウチのつかったらいいやん」

絵里「いつもお世話になってるのはどうかと思うのだけど…」

希「そんなん気にせんでいいってー」

――――――――――――――――

絵里「希」

希「へぇー。本当に生えてるんやなぁ」

絵里「そんなにお尻をジロジロみないで!」

希「お尻は見てないよー?ウチはしっぽを見てるだけやでー?」

絵里「似たようなものじゃない!」

絵里「希がこんなんじゃまともに体洗えないじゃない」

希「お望みならウチが洗ってあげるよー?」

絵里「遠慮します。この前やったこと忘れてないわよ?」

希「なんかあったっけ?」

絵里「私の体洗ってあげるって言って、30分くらいオモチャにしてたわよね」

希「そんなんあったっけー?」

絵里「覚えてないの?」

希「あんときのエリち反応すっごくよかったなぁ」

絵里「もう希は……」

希「あんときはあんとき。ウチは今エリちのしっぽを洗いたいんよ」

希「てか洗わせてくれんやったら、エリちに下着とか服とか貸さんから」ボソッ

絵里「はぁ……もういいわよ。希の好きにしなさい」

希「やったー!じゃあ尻尾洗ってあげるなー」

ワシャワシャ

絵里「ちょ、希。もう少し優しくして…!」ピクッ

希「あ、ごめんなエリち」

希「尻尾触られるとどんな感じなん?」

絵里「そうね…なんだか指先っていうか、足先っていうか」

絵里「体の端っこをくすぐられるような感覚かしら?」

絵里「ちょこっとくすぐったいわね」

希「ほほう。そんなんかー」

絵里「強く握ったら本当に怒るからね?」

希「あはは……了解」

絵里「ふぅ………」

希「あはぁ………あったか湯船。気持ちいいなぁ……」

絵里「そうね……なんだか、色々忘れてしまいそうだわ」

希「エリちの耳、ぺたんってなってるな」

絵里「そうねぇ」

希「ピンって立たせることできるん?」

絵里「多分できるだろうけど……今はそんな気分じゃないわ」グデー

希「そうやんなぁ……」グデー

――――――――――――――――

絵里「良いお湯だったわ」

希「そうやね」

絵里「なんだかのぼせちゃったのかしら。体が熱いわ」

希「エリち大丈夫?お水飲む?」

絵里「そうね。ちょうだい希」

絵里「ごくごく……ふぅ」

希「なんかエリちの顔赤くて……」ギュー

希「わぁー、すっごく温かいなぁ」

絵里「急に抱き付かないでよ。暑いわ」

希「そんなー。ウチの触り心地良いって言っていいんよ?」

絵里「もう、希ったら……全部お見通しって感じね」

希「くすくす。ウチはエリちのことなんて、なんでもお見通しやでー?」

希「エリち、今の状況とっても嬉しがってるやろ?」

絵里「希に抱き付かれて喜ぶなんて―――」フリフリ

希「しっぽ。すっごくフリフリしてるよー?」

希「嫌々言っても体は正直。って感じかなー?」

絵里「もう、希は………」

希「このままお布団入ろ?」

絵里「そうね。体が冷えたら風邪ひいちゃうかもだし」

希「エリちの風邪ならむしろ貰いたいくらい」

絵里「冗談ばっかり言わないの」フリフリ

希「ふふっ♪」

――――――――――――――――

絵里「どう?温かい?」

希「うん。エリちとっても温かい」ギュー

希「エリちはどちらかというと体温低いから、なんか新鮮やんなぁ」

絵里「今日は希の方が冷たいわね」

希「ウチ、体温高い方なんやけどなぁ」

絵里「知ってるわよ」

希「うん。ウチもエリちが知ってるって事、知ってるよ」

希「はぁ、気持ちええなぁ」

希「そういやエリち泊まるの久しぶりやね」

絵里「そうね。前は結構な頻度で泊まっていたのに」

希「今年に入ってから大忙しやからなぁ」

絵里「生徒会にμ'sに受験勉強に……本当今年は大変だったわね」

希「……」

絵里「ちゃんと勉強してるの?」

希「う………そ、そのウチは身の丈にあった所に…」

絵里「あら、私と同じ大学に来てくれないの?」

希「それは、その。ウチとエリちのやりたいこと違うし」

希「本当に寂しいけどエリちと一緒には……」

絵里「………ふふ、よかった。私と同じに大学に行くって言い出したら叩いてちゃってたかも」

絵里「私の為に希の夢奪いたくないもの。もちろん私も希の夢奪うつもりはないわ」

希「………うん」ギュ

絵里「どうしたの?」

希「なんでもないよ」

絵里「寂しいの?」

希「………少し」

絵里「………希。お願いをひとつ聞いてくれるかしら?」

希「……なあに?」

絵里「音ノ木坂、卒業したら同棲しない?」

絵里「お昼一緒にいれる時間はなくなっちゃうけど、その代りに夜はずっと一緒よ」

絵里「だから―――」

希「嫌や」

絵里「希?」

希「ウチのお願い。聞いてくれんとエリちのお願い聞けんよ?」

絵里「……なぁに?」

希「音ノ木卒業したらウチと一緒に住んで?」

絵里「なによもう」クスッ

絵里「いいに決まってるでしょ?」

希「それとしっぽ触っていい?」

絵里「もう、希はしっぽ好きなのね。いいわよ好きにしなさい」

希「エリちのしっぽフサフサで気持ちいいなぁ」

希「ウチもこんなの欲しい」

絵里「本当に他人事なのね」

希「エリちは嫌なん?」

絵里「そうねぇ…。希の家に泊まれたから嫌じゃない…かな」

希「じゃあ、ウチにもしっぽ生えたら泊まってな?」

絵里「生えなくても泊まるわよ」

希「うん。泊まってな」

絵里「……そろそろ休みましょう。明日は学校お休みだけど、夜更かしはダメよ」

希「うん……もっとお話ししたいけど」

希「……お休みエリち」ギュー

絵里「ええ。お休みなさい希」ギュ

――――――――――――――――

チュンチュン

希「ん……ふふ……くすぐった……」

希「ん………」

絵里「おはよう。希」サワサワ

希「エリ……ち…くすぐった…」

希「……ってなんでウチにもしっぽと耳生えてるん!?」

絵里「朝、目が覚めたら生えてたわよ」

希「そんなん、キノコが生えてたみたいな」

絵里「希は狸のしっぽなのね。イメージ通りで可愛いわよ」

希「なんかトゲがある気がする」

絵里「気のせいよ」

絵里「ふふ、希がしっぽにゾッコンだったの。なんだかわかる気がするわ」

希「ふふっ……エリち止めてよー」モジモジ

希「もう、そんなんやってるとー……」

希「ウチもエリちのしっぽモフモフするよー」ガバッ

絵里「きゃあー♪」

――――――――――――――――

希「………ってそういう事やってる場合やないやん」

絵里「……もう、何時間も楽しんでいきなり何よ」

希「ちょっと真姫ちゃんに電話するから」

絵里「じゃあ私は希のしっぽで遊ぶわ」

希「もー……」

プルル…

希「あ、真姫ちゃん。今大丈夫?」

真姫『大丈夫だけど、どうかしたの?』

希「なんか、ウチにもしっぽとか生えたんやけど…」

真姫『もしかして、絵里とずっと一緒にいたりしたの?』

希「え?うん」

真姫『ちゃんと説明書読んだの?』

真姫『感染者と10時間以上密室にいたら感染するから注意。って書いてたでしょ?』

希「そんなん?ウチ説明書とか読まんし…」

真姫『じゃあ、自業自得ね』

真姫『まぁ、慌てなくても時間が経てば―――』

絵里「ねぇ?話は終わったの?」グイ

希「あ、ちょ、エリち!?」

カシャン

希「あ、ごめん!真姫ちゃん!」

ツーツーツー

希「携帯落とした拍子で通話切れたみたいやね……」

絵里「もういいでしょ?さぁ続き楽しみましょう」

絵里「今日はまだ半日残ってるわよ?」

希「…………」

希「そうやね。なんかエリちみてるとどうでもよくなってきた」

絵里「あら、それ私がなにも考えてないみたいじゃない」

希「褒めてるんよー?」

絵里「褒めてるように聞こえなかったわよ?」

絵里「意地悪な希には………たぬ耳くすぐりの刑よ」

希「ああっ、だめっ……!」

希「ごめん……謝るから許してぇー……!」フルフル




この後、日が沈んでエリちとウチの動物の耳としっぽが消えるまで楽しみましたとさ

おしまい

最後まで読んでいただきありがとうございました。
のぞえりで書き溜めたもので、少し短めな奴を後で投下します。

絵里「お布団の中」

チュンチュン

絵里「ん………」モゾモゾ

絵里「ふぁ……」

希「すぅ……すぅ…」スヤスヤ

絵里「…………希。朝よ」ユサユサ

希「ん………」モゾモゾ

希「んんー………おはよ…エリち」

絵里「おはよう希」

希「………朝やね」

絵里「……そうね」

希「エリち、外出らんの?」

絵里「嫌よ。寒いもの」

絵里「希こそ出ないの?」

希「休みの日くらい、お布団でゆっくりさせて」

絵里「もう、どうするのよ」

希「どうするって何がなん?」

絵里「今日は二人でお出かけするって言ってたでしょ?」

希「あーそういえば……」

絵里「……」

希「………やっぱり、今日はいいかぁ」

絵里「もう、何のために希の家にお泊りしたのよ……楽しみにしていたのに」

希「じゃあ、行く?」

絵里「………もう少し、ここでゆっくりしてもいいわね」

希「まったく、エリちはぁ……」

のぞえり「………」

絵里「………」ウトウト

希「えーい」ギュ

希「エリちは温かいなぁ」

絵里「希ぃ…急に抱き付かないでちょうだい。暑いわ」

希「ふふ、じゃあお布団から出る?」

絵里「それは………ああもう、希の好きにしなさいよ」

希「ふふ、やったぁ」

モゾモゾ

絵里「希ぃ、好きにしていいって言ったけど」

絵里「足絡めてくるのはどうなのかしら」

希「あったかでいいやん?それとも嫌?」

絵里「別に……嫌じゃないけど、なんていうか急なのはどうかと思うわよ」

希「じゃあ、お布団から―――」

絵里「あーはいはい。希の好きにしなさい。好きにしていいから」

絵里「ふふ、ちょっと希ぃ」モゾモゾ

希「なぁにー?」モゾモゾ

絵里「どこ触ってるのよぉ」

希「ふふ、エリちにウチのパワーあげようかなって」

絵里「だから……そこは、くすぐったいって」クスクス

絵里「私……ふふ、お腹が弱いって知ってるでしょ…!」

希「知ってるから狙ってるんよー?」コチョコチョ

絵里「ふふ、あはは…!」

絵里「はぁー、はぁー……。もー、お返しよーっ」

希「きゃー♪」

――――――――――――――――

のぞえり「はぁ……はぁ……ふぅ…」

希「あっついなー…」

絵里「希のせいで汗かいたじゃない……」

希「エリちの往生際が悪いからやん」

絵里「希ったら、ああいえばこういうんだから」

希「……シャワー浴びよっか?」

絵里「……そうね」

モゾモゾ

希「ううっ、さむっ……」ブルブル

絵里「もう、希のせいなんだからねぇ」ブルブル

希「ウチのせいじゃないよ。往生際の悪いエリちのせいやん」

希「エリちが抵抗しないで、ウチにされるがままだったら――――」

絵里「希だけ満足するのは納得できないわ」

希「……やっぱり?」

絵里「やっぱり」

――――――――――――――――

希「それでその時にことりちゃんが大慌てでな―――」

絵里「ふふ、もうことりったら」ワシャワシャ

ザー

絵里「ふぅ………。もういいわ。ありがとう希」

希「エリちいつになったら、そのクセ治すん?」

絵里「だって……怖いじゃない。目を瞑るのよ?後ろが見えないのよ?そんな中で頭を洗うのよ?」

希「そういうのは小学生くらいにはできておかないと色々と問題あるような…」

絵里「…私だって本当は治したいのよ」

希「…………」ソロー

絵里「でも怖いし……希がいつもそばにいるから、つい甘えたくなって」

希「ていっ」ツー

絵里「あひゃあっ!?」ビクッ

絵里「な、なに!?急に冷水かけないでよ、もうっ!」

希「目、ずっと瞑ったままだったらこうなるかもだから早く治さんとなー?」

希「可愛いエリちが見れるから、ウチとしては治さんでほしいけどな」クスクス

絵里「もー、希ってば」

希「怒ったエリちかーわーいーいー」

――――――――――――――――

絵里「ふぅ……温まったわぁ」フキフキ

希「…………」ジー

絵里「希?どうしたの?」

希「エリちエリち。ちょっとベッドの前に立って」

絵里「別にいいけど……どうしたの?服着ないと風邪ひいちゃうわ」

希「いいからいいから」

絵里「もう…これでいいの?」

希「ていっ」ドンッ

絵里「きゃあっ!?」バタン

絵里「……もうっ、何よ急に押し倒して」

希「……やばい。エリちめっちゃ色っぽい」

希「鼻血でそう」

絵里「…………!」

絵里「………いいわよ。希なら……怖くないから」

希「………!」カアァ

希「ちょ、ちょっとタンマ…!これ……アカン!///」

絵里「ふふ、希ってば、いつも押してくるくせに、ペース乱されるとダメになるんだから」

希「………エリちの意地悪///」

絵里「さぁて、遊んでいないで早く服を着て暖房つけましょう」

絵里「いつまでも下着姿だったら本当に風邪ひいちゃうわ」

希「そうやね。……………あれ?」

絵里「どうしたの?」

希「ファンヒーターの電源入らん」

希「壊れたんかな?」

絵里「どうしましょう……暖房器具なしじゃ辛いわよ」

絵里「とりあえず着替えてお茶を――――」

希「てーい!」グイ

絵里「え?きゃあーっ!?」

絵里「もう、希!何度も何度もベッドに押し倒して、いくら私でも怒るわよ!」

モゾモゾ

絵里「え!?ちょ、希っ!やめっ!」

希「ふふふー。ヒーター使えないけど、こうすればあったかやんな」

希「こう、直接肌もあたって、エリちのぬくもりを直に感じる」ギュー

絵里「の、希…!?///」

絵里「………けっきょく元通りじゃない」

希「汗は流せたやん?」

絵里「下着姿にはなってしまったけどね」

絵里「はぁ………お布団から抜け出す時、とても辛そうだわ」

希「じゃあもう出なければいいやん」ギュー

絵里「希はいつもそんな事言うんだから」

希「そんなウチが好きなんやろー?」

絵里「さぁ、どうなのかしらね」クスッ

――――――――――――――――

希「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

絵里「まったく」

絵里「いつも私を困らせる悪戯っ子さんも、寝顔はとっても可愛いのよねぇ」

絵里「こんな無邪気な寝顔がそのまま性格にも反映してくれるといいんだけど」

ブーブー

絵里「電話?」

絵里「そういえば、今日は携帯触ってなかったわね」

絵里「誰からかしら……?」ピッ

海未『あ、絵里?今どこですか?練習はもう始まっていますよ?』

絵里「……………」

絵里(ああああああああああっ!!!)

――前日――

海未「絵里。明日の予定なんですが」

絵里「明日はお休みだったわよね」

海未「いえ、それがですね」

海未「用事があって来れなかった花陽とにことことりがそろって参加出来るようになりましたので」

海未「明日は練習をしようかと」

絵里「あら、それはよかったわ。希には私から言っておくわね」

海未「よろしくお願いしますね」

絵里(わ、忘れてた………!)

海未『絵里?聞こえてますか?絵里?』

絵里「あ、え、えと………今日はちょっと用事が出来て…」

海未『用事ですか?急ですね。ところで希はどこにいるかわかりますか?先ほどから電話をかけても――――』

ピッ

絵里「思わず切ってしまったわ」

絵里「………希の携帯の電源も切っておきましょう」

希「ん……エリち…?」

絵里「の、希!?」

希「エリちぃ……なにあったん…?」

絵里「なんでもないわよ。なんでも」

希「あはー………そうなんかぁ………」

希「んー……」ギュー

希「すぅ……すぅ……」スヤスヤ

絵里「たまには………いいわよね。うん」



おしまい

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