【オリキャラ安価3】魔法科高校の劣等生 (1000)

このスレは『魔法科高校の劣等生』の世界にオリキャラが入ったストーリーです。
基本的にはアニメ通りでネタバレはないですが、一部ネタバレを含むかもしれません。

安価で行動を決めていきます。連続での安価の取得は禁止とし、もし連続安価の場合は安価下を採用させて頂きます。
また、自由行動の安価で不自然な物は再安価とさせて頂きます。
自由行動の際にはその日の服装や行く場所も安価で行動します。
休日には遊びに誘う、など出来ます。
友情度によって誘えるか変化が出てきます。

例...司波深雪(50/100)ですと50%の確立で誘えます。友情度はMAX100で初期は全員50スタートです。
誘えるかは安価下で(50/100)の場合はコンマ2桁が50以上だったら成功、49以下で失敗となります。

その時によってコンマ判定は変えていくつもりです。↑ですと50以上・49以下ですが、他には奇数・偶数などです。

主人公の能力値は司波兄妹の影に隠れないように強くなります。(最低でも司波深雪と同等)

主人公の学年は1年生固定です。(司波兄妹等と同級生。)
アニメ通りの展開で進めたいと思います。
>>1はSS初心者です。至らぬ点が多いと思いますが改善点などありましたら教えて下さい。


前スレ【オリキャラ安価】魔法科高校の劣等生: 【オリキャラ安価】魔法科高校の劣等生 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1407241231/)
【オリキャラ安価2】魔法科高校の劣等生: 【オリキャラ安価2】魔法科高校の劣等生 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411043972/)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1419577037

烈「掛けてくれ」

歩夢「失礼します」

ー回想終了ー


ということで、私は九島老師と対面している

......どうすればいいの?

烈「大変失礼なことだが、君のことは霜月歩夢と呼ばせて貰うが構わないかい?」

母方の姓で呼ばれるのか

まぁ、別にそれくらいなら構わない

この場に居るのは私と九島老師の2人だし

歩夢「この場のみでしたら構いません」

烈「すまないな。君には綾人の姓があるにも関わらず」

九島老師はお父さんの事も知っている

というか、全てを知られている気がする

両親、兄、私、私と深い関係の達也くんと深雪ちゃんのこと全てを

烈「『霜月』については真夜から聞いたか?」

呼び捨て?

『四葉』と呼ぶのが普通なのに.....

烈「一時期、深夜と真夜の先生役を担ったことがあるだけだ。それ以外に大した関係ではない」

なるほど

理解しました

歩夢「『霜月』については聞きました。真夜さんから」

烈「やはり君は四葉家で日々暮らしているようだな」

歩夢「......誘導尋問ですか?」

烈「これは失礼をした。誘導尋問をする気は無かったんだがね。ところで君は何が出来るのかな?」

何が出来る?

烈「神座・天邪鬼・自己摩壊・精神摩耗の4つの内何が出来るのか、ということだ」

摩天楼が入っていない

知らないのかな.....?

歩夢「全て使えます」

烈「流石は『霜月』の最後の1人」

嫌味にしか聞こえない

烈「嫌味に聞こえたら申し訳ない。お詫びと言ってはなんだが、君に1つの魔法について教えてあげようと思う」

歩夢「その魔法とは....?」

烈「仮想行列についてだ」

『仮想行列(パレード)』それは九島家の魔法

七草家で言う『魔弾の射手』

十文字家で言う『ファランクス』

歩夢「どうせなら10回ほど見せて頂いて、魔法式を頂けると助かります」

つい口から出てしまったが、随分と馴れ馴れしいことを言ってしまった

烈「ほう.....なかなか面白いことを言うな。遥か昔、魔法のコピーをする家があったと聞くがそれに通じる物を君は持っているのかな。ともかく、雪乃と綾人の娘からの頼みであれば良いだろう」

歩夢「いいのですか?」

烈「構わない。君は信頼に足る人物だ」

歩夢「ありがとうございます」



だそうです

ーーーーーーーーーーーー信頼されても、こちらが信頼出来ないんだが

とりあえず教えて貰えるだけ教えて貰おうよ

ーーーーーーーーーーーーどうなっても知らないからな

大丈夫だよ.......多分


歩夢(咲夜)「.......」

烈「何か雰囲気が変わったな」

歩夢(咲夜)「........」

烈「まぁいい。早速だが見せよう」


烈「さて、10回見せたがこれだけでいいのか?」

歩夢(咲夜)「ありがとうございました」


交代

ーーーーーーーーーーーーえっ.....早くない?

もう10回見せて貰った

ーーーーーーーーーーーーあ....うん

歩夢「もうお話は無いでしょうか?人を待たせているのでなるべく早くして頂けると助かります」

もうこの人には用はない、とでも言わんばかりの口調

烈「このCADを持って行きたまえ。これに仮想行列の魔法式が入っている」

歩夢「ありがとうございます」

烈「もう話は終わりだ。早く待たせている人も元に行きなさい」

私は一礼をし、出入り口の扉から出る


歩夢「はぁ.....」

緊張した

初めて真夜さんと会った時くらいの緊張度

水波「歩夢姉さま、大丈夫ですか?」

私はアイス・ビラーズ・ブレイクの練習場まで戻ってきた

歩夢「うん、大丈夫。それで、悪いんだけどホテルに戻ってもいいかな?」

水波「忘れ物....ですか?」

歩夢「ううん、少し魔法の練習をね」

水波「.....?」


ホテルに戻り、仮想行列の練習を始める

まず最初はあの人に仮想行列を何度か使って貰う(この段階で君影歩夢の体に仮想行列を使えるようにする。原理は知らない)

その次に私が仮想行列の練習をし、普通にいつでも使えるようにする

この2つで完成

さて、と


【安価です。完成度について。コンマ1桁
1<2<3<4<5<6=7=8=9=0
安価下。】

a

>>7 4:まぁまぁ上手に出来た】


歩夢「はぁ.....はぁ.....」

なかなか上手に出来るようになったけど.....

やっぱり魔法のコピーは辛い

今すぐにも倒れそう

......せめてベッドの上かソファの上で寝ない.....と......


歩夢「......ん」

水波「歩夢姉さま、大丈夫ですか?」

目を開け、まず最初に入ってきたのは水波ちゃん

歩夢「どれくらい寝てた.....?」

水波「私と別れてから約4時間くらいかと」

時計を見ると16時を指していた

本当に約4時間が経っている

水波「戻ってきたら倒れていたので驚きました」

歩夢「すみません.....」

適当な場所で倒れ、今の私はベッドの上

水波ちゃんが運んでくれた

本当に水波ちゃんには迷惑をかけっぱなし

水波「とりあえず深雪姉さまに連絡しますね」

歩夢「深雪ちゃん、私が倒れたこと知ってるの?」

水波「はい」

うわぁ.....絶対怒られる

歩夢「連絡するのはもう少し後にして。深雪ちゃんを驚かせたいから」

水波「.....?」

私は起き上がり、CADを持ち改めて仮想行列の練習を始めようとすると、

水波「少し眠って貰います」

歩夢「うっ.....」

手刀で気絶とか本当に出来るんだ....

私は再び眠りについた



歩夢「ん....」

深雪「歩夢、大丈夫!?」

あぁ、そういえば水波ちゃんに気絶させられて....

歩夢「うん、大丈夫。もう疲れはほとんど無い」

深雪「それなら良かったわ。水波ちゃん、あとはよろしくね。私は明日以降のミーティングがこの後あるから」

水波「お任せください」

水波ちゃんって....私に接する時と深雪ちゃんに接する時では少し言葉遣いが違う?

それはともかく、深雪ちゃんは部屋から出て行き、残されたのは私と水波ちゃん

水波「それで、何の魔法を練習されていたんですか?」

歩夢「仮想行列」

水波「仮想行列.....九島家のですか?」

歩夢「うん、そう」

水波「コピー能力って反則だと思うんですが....」

私もそう思う

2年前、あの人からコピー能力について教えて貰った時は困惑した

こんなチート能力が私に備わってもいいのか、と

今では主に流星群・魔弾の射手・仮想行列を使える

良かったのかな....これで

水波「とりあえず体調も良くなられたようなので安心しました」

歩夢「じゃあ、練習を....」

水波「それは駄目です」

CADを取り上げられた

これでは仮想行列の練習が出来ない

諦めるか

歩夢「.....そういえば夕食は?」

現時刻は19時

夕食時である

水波「フロントに電話すれば頂けると思います」

歩夢「持ってきて貰おうか」

水波「分かりました、それではお待ち下さい」

水波ちゃんはフロントにしか繋がらない受話器を取り、フロントに夕食を持ってきて貰うように電話をする

15秒で電話は終わった

電話をかけ、夕食を持って来て貰うように言うだけだから当然なのかな?

何号室かはフロント側で最初から把握しているだろうし


夕食・お風呂等を済ませ、夜

......暇だ

明日からの競技に向けてゆっくり休むのは選手だけ

仮想行列の練習は出来ない

水波ちゃんは読書中

何しよう.....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:吉田幹比古が無頭竜のメンバーを倒すシーンに遭遇(達也とも遭遇します)(10話の最後)
偶数:真夜から電話
安価下。】

>>14 3:吉田幹比古が無頭竜のメンバーを倒すシーンに遭遇(達也とも遭遇します)】


本は持ってきていないし(水波ちゃんが読んでいる本は既に読んでいる)、電子書籍で読みたい本も特に無い

......外出るか

暇だし

歩夢「水波ちゃん、少し外行ってくるね」

水波「無理はなさらないで下さいね」

歩夢「分かってるよ」

水波ちゃんに許可を取り(?)、外に出る

真夏だが夜の外は涼しく、夜空も綺麗だった

歩夢「......ん?」

知っている気配を1つ、知らない気配を3つ感じる

知っている気配は....誰だっけ?

思い出せそうで思い出せない

と、考えていると合計4つの気配がほぼ同時に動き始める

あまり良い予感がしないけど、行くか

歩夢「ここで待っていれば来るかな」

4つの気配が走っている方向に先回りし、来たところを魔法でどうにかする予定を適当に作り、数秒待つと賊(?)の3人と1人がこちらに向けて走ってくる

3人は悪い人達であることは一目瞭然

それぞれ拳銃と小型の爆弾、それに顔を隠すなどの武装をしている

それで、あと1人は.....吉田幹比古くん?

とにかく今は3人の賊を倒さないと

と、私がスマートフォンタイプのCADを取り出し、いつでも魔法を使えるようにした瞬間何かを感じた

テレパシー的な何か

すぐに私はスマートフォンタイプのCADから拳銃型のCADに持ち替え、賊の拳銃を狙う

使用したのは雲散霧消

賊の拳銃は元素レベルで分解され、その後賊には頭上から小さな雷が降り注ぎ、賊はその場で気絶する

幹比古「誰だ!」

出るしかないよね

最初から誤魔化したりするつもりは無いが、久しぶりに会うせいか緊張する

歩夢「わた....」
達也「俺だ」

達也くん!?

全く気配に気が付かなかった.....

あのテレパシー的な何かは達也くんの物....?

幹比古「達也?」

達也「幹比古、お礼ならそこに居る歩夢に言ってくれ」

やっぱりバレてるか....

私は木の影から姿を表し、

歩夢「久しぶり、吉田くん」

幹比古「君影さん.....エリカから無事だとは聞いていたけど.....」

達也「知り合いだったのか?」

幹比古「新入部員勧誘週間の初日に君影さんに道を聞いてね」

懐かしい

3ヶ月と少し前の出来事

そんなこともあったなぁ....

達也「そうか」

達也くんは賊の傍に膝をつき、賊が生きているかを確認している

達也「幹比古、良い腕だな。ブラインドポジションから、複数の標的に対して正確な遠隔攻撃。捕獲を目的とした攻撃で、相手に致命傷を与えることなく、一撃で無力化している。ベストな戦果だ」

凄い褒めてる

珍しい

幹比古「......でも僕の魔法は本来ならば間に合っていなかった。君影さんの援護が無かったら僕は.....」

謙遜とかではなく本当に心から思っていることのようだ

歩夢「吉田くん、それは違うと思うよ」

幹比古「えっ....」

達也「歩夢の援護が無かったら、というのは仮定に過ぎない。お前の魔法によって賊の捕獲に成功した。これが唯一の真実だ」

私の言いたいこと全てを言ってくれた

っていうか私の見せ場を奪わないで欲しいんだけど.....

幹比古「......」

達也「だが、1つ言わせて貰えば、」
歩夢「達也くん」

これ以上言えば吉田くんを少し傷つけてしまう

歩夢「吉田くん、もう少し自分に自信を持って。過去に何があったのかは知らないけど、自信を持つ、持ち直すことが吉田くんの悩んでいることを改善する方法だと私は思う」

これくらいでいいかな

吉田くんを傷つけず、自信を持たせる台詞

幹比古「......ありがとう」

達也「.....それより、こいつらの処理についてだ。幹比古、俺と歩夢が見張っているから警備員を呼んで来てもらえないか?」

幹比古「あ、うん。分かった」

吉田くんは『跳躍』の魔法を使い、生垣の向こうへ消えた

『跳躍』の魔法・コントロールの出来る魔法

一科生でもおかしくない能力を持っている

達也「勘で言ったのかは知らないが、歩夢のアドバイスは完璧だった。俺よりもずっと、傷つけずに自信を持たせることの出来た。流石だな」

歩夢「お褒めに与りまして光栄です」

目上の人に褒められた時の返答をしてしまった

対等な立場なのにこの返答

歩夢「......誰?」

近くに潜む何者かの気配を感じる

達也くんとの会話どころか吉田くんも混ぜた会話のあたりから聞かれている

風間「まさか気づかれるとは.....噂通りの腕のようだな、君影歩夢」

誰?

軍服を着ているから.....軍人さん?

ま、まさか....スカウト?

四葉家で働く予定が.....

給料もいいし、暇しないし、仕事の量が多いわけでも無い

これ以上ないホワイトな職場から私は退職しなければならないのか.....

達也「少佐、聞かれていらしたのですか」

達也くんは軍人さん(?)に向けて敬礼をする

ど、どうして....?

風間「特尉、敬礼は必要ない」

特尉?

達也くんは軍人なの?

初めて知った

達也「この者たちをお願いしてよろしいでしょうか?」

風間「引き受けよう。基地司令部には俺の方から言っておく」

達也「お手数おかけします」

風間「気にする必要はない。余計な仕事をさせられたのは貴官も同じだ」

達也「はい。それでは、失礼します」

風間「達也、一応気をつけておけ。あと、明日の昼に君影歩夢と来てくれ」

達也「分かりました。それでは」

勝手に話が進んだ

私は空気だった

っていうか、私の明日の昼の予定を勝手に決められたし

.....特にすること無いからいいんだけど

達也くんに連れられてホテルのロビーへ

そこで軽い説明を受けた(障壁(盗み聞きを防止する音を通さない障壁)を張っているので他の者に聞かれる心配はない)

さっきの軍人さんが『風間玄信』少佐であること

達也くんが軍人であること

この2つについて

詳しくは教えてくれなかったし、聞こうとも思わなかったのでここで話は終わったが、軍関係の話が終わっただけで普通の会話は続く

歩夢「そういえば今日、九島老師と話した」

達也「『霜月』に関してか?」

歩夢「そうなんだけど....あまり深くは聞かれなかった。本当に少しだけ」

達也「.....九島老師は何を考えているか分からない。気をつけろよ」

歩夢「いや、多分あの人は敵には回らない。仮想行列教えてくれたし」

達也「仮想行列をか?それは.....」

歩夢「今日だけでまぁまぁ出来るようになったかな。肝心の魔法式の入ったCADは水波ちゃんに没収されちゃったけど」

達也「歩夢と水波の上下関係ってどうなっているんだ?」

歩夢「場面による」

水波ちゃんは私よりしっかりしているから通常時には水波ちゃんの言うことを私は聞き、いざとなれば私が水波ちゃんに命令(?)をしている

自分でもよく分からない関係

達也「.....まぁ、とにかく。これで平然と街中を歩けるようになったな」

歩夢「色々と行動の制限が解除されたから今までと比べれば楽出来るかな」

長時間持続させて仮想行列を使うのにはそれなりに練習しなければならないが、今の状態なら1時間程度は変装出来る

達也「と、もうそろそろ部屋に戻ってもいいか?明日のこともあるんでな」

歩夢「頑張ってね。是非とも一高を優勝に導いて、シルバーさん」

トーラス・シルバーのシルバーそ担っている達也くんに煽るかのように応援すると、

達也「ああ、ありがとう」


達也くんと分かれ、最上階にある部屋へと戻る

水波ちゃんはまだ読書をしていた

私は.....寝よう

1日の半分近くを寝て過ごした私だが、なんとなくまだ眠いから寝る


ー8月3日ー昼頃ー

達也くんと合流し、高級士官用客室へと向かう

目的は風間少佐との約束を果たすため

部屋に入るとまず風間少佐が目に入り、その他の方々(3人)が目に入る

風間「来たか。まあ、掛けろ」

達也「いえ、自分はここで」

まさかの拒否

思ってもいない返答に私は驚いている

真田「達也くん。今日我々は君を、『戦略級魔法師・大黒竜也特尉』として呼び出したのではなく、我々の友人『司波達也』くんとして招いたのだ。あまり遠慮されると我々の方が困ってしまう。それに、雪乃さんの娘も困っているじゃないか」

また母のことを知っている人か

最近、やけに多い気がする

というか、戦略級魔法師ってどういうこと?

知らないことばかり

もう帰りたい

柳「それに君が立ったままだと、話もしにくい。座ってくれないか?」

この人も誰.....

達也「真田大尉、柳大尉.....分かりました。失礼します」

どっちがどっちだ分からないし.....

歩夢「....失礼します」

涙目になりながら椅子に座ると、綺麗な秘書っぽい女性がティーカップを2つ持ってくる

訳も分からず、秘書っぽい女性から紅茶の入ったカップを渡され、

藤林「まずは久しぶりですね。ティーカップでは少し様になりませんが、乾杯と行きましょうか」

何を祝うために乾杯するの.....?

分からないことばかり

泣きそう

それから5分ほど私は何も喋れず、話が進んだ

再開(1ヶ月程度ぶり)を喜んでいる面々

『サード・アイ』とかいう良く分からない単語も飛び交っているし

そして話題は現況報告へと変わる

風間「昨晩の賊の正体は『無頭竜』であることは間違いない」

『無頭竜』.....?

神話の話?

達也「目的はやはり九校戦ですか?」

風間「現在調査中だ。判明したらまた教える」

達也「お願いします」

藤林「それにしても、よく現場に居合わせたわね。もしかして警戒してたの?」

達也「散歩をしていたら、たまたま気配をつかんだだけです」

藤林「へぇー。歩夢ちゃんは?」

歩夢「ふぇっ!?な、何がでしょうか.....うぅ.....」

急に話しかけられた

話しかけられないと思って今晩の夕食を考えていた(部屋にはキッチンが備え付いているので自分で作ることも可能)

藤林「えっ....ど、どうして.....?涙目なの?」

歩夢「気にしないで下さい.....すみません.....」

恐い.....もう帰りたい

柳「雪乃さんとも綾人さんとも違うな」

真田「雪乃さんがこんな娘だったら良かったんだがな」

なんか盛り上がってるし.....

藤林「えっと.....歩夢ちゃんはどうして昨晩、現場に居合わせたの?」

歩夢「散歩...ですが?」

私は正直に答えた

嘘を言えるような状況でなかったし

藤林「達也くんと同じ理由ね。それで達也くんも歩夢ちゃんもあんなに遅い時間にどうして散歩をしていたの?」

達也「競技用のCADを調整していました」

歩夢「......暇つぶしです」

私と達也くんでは全く意味が違う

もっと何か格好の良い、「星空を見るためです」とか言った方が良かったのかな.....

山中「やはり技術スタッフとして参加か。チームメイトは『シルバー』のことを知っているのか?」

達也「いえ、それは一応秘密ですから」

真田「君が高校生の大会のCADエンジニアを務めるというのは、イカサマの様な気もするけど。レベルが違いすぎるんじゃないか」

藤林「真田大尉、達也くんも歴とした高校生ですよ?」

藤林さんのツッコミに私以外の人は笑みか笑う

笑いたくても笑えない

藤林「選手としては出場しないの?フラッシュ・キャストの技術があれば、結構いい線行くと思うんだけど。いざとなれば、『マテリアル・バースト』はともかく、『雲散霧消』もあるんだし」

フラッシュ・キャスト?

マテリアル・バースト?

知らない.....

この話題について行けていないのは私だけ

ぼっちだ

はぁ....

達也「いえ、『雲散霧消』や『マテリアル・バースト』は機密指定という以前に殺傷能力でレギュレーション違反ですよ。そもそも『マテリアル・バースト』は『サード・アイ』が無いと使えませんしね」

藤林「でも『トライデント』は持って来てるんでしょう?」

達也「あれもオーバースペックでCADのレギュレーション違反です。それと、フラッシュ・キャストは一応、四葉の秘匿技術なんですが」

四葉の関係者、彼女(妻)でも知らないフラッシュ・キャスト

いつか教えて貰えるのかな.....

柳「藤林.....高校生の競技会と、戦略級魔法にして究極の『分解』魔法たる『マテリアル・バースト』を結びつけて考えることそのものが、大きくずれていると思うが」

真田「藤林くん、十文字家の『ファランクス』は防御用魔法に分類されていて、殺傷性ランクの対象外だよ。七草家の『魔弾の射手』はフレキシブルな威力設定がセールスポイントで、殺傷力は事後的に評価される。一方、物質を分子レベルに分解する『雲散霧消』は、殺傷性Aランク相当。同列視はできないよ」

藤林「あら、真田大尉、ご存知ないんですか?九校戦の殺傷力規制は、対人影響の可能性がある競技に掛けられたもので、スピード・シューティングとピラーズ・ブレイクは対象外なんですよ。パンフレットは安全性を強調するあまり、この点に触れていませんけど」

私に関係のあるような無いような話をしている

『雲散霧消』と『魔弾の射手』は使えるので関係があるのか.....?

いや、競技に出れない時点で関係無いのかな.....

風間「どちらにしても軍事機密指定の魔法を衆人環視の競技会で使うわけにはいかないのだから、そんなことで言い争っても仕方なかろう」

風間さんが部下の論争に割って入り、そのまま達也くんに少し恐い表情で話す

風間「それより達也、もし選手として出場するようなことがあった場合は」

達也「分かっていますよ、少佐。『雲散霧消』を使わなければならないような状況に追い込まれたら、諦めて負け犬に甘んじます」

プライドの高い(?)達也くんからそんな言葉が聞けるとは思ってもいなかった

達也「.....しかし、自分が選手として出場するような状況は考え難いんですが」

風間「心掛けの問題だ。分かっているならそれでいい」

話題が締めくくられた

ようやくこの場から出ることが出来る

約20分、私はよく耐えた

自画自賛だ


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:風間「さて、次は君影歩夢についてだ」
偶数:解放される
安価下。】

>>32 7:風間「さて、次は君影歩夢についてだ」】


やっとこの場から離れることができる

席を立とうとすると、

風間「さて、次は君影歩夢についてだ」

歩夢「......」

帰れない

それに、今度は私について

ここから立ち去ることは絶望的だ

もう.....逃げちゃう?

神座と天邪鬼使えば余裕で逃げれる

......駄目だよね

絶対怒られるし、私の人生に多大の影響を与える気がする

風間「君は両親について何処まで知っている?」

またその類の質問.....

歩夢「真夜さんから母についてはある程度。父についてはあまり聞かされていません」

風間「ふむ.....それでは、君影綾人について話そう」

お母さんについての話はもう飽きた

だが、お父さんについての話には興味ある

歩夢「お願いします」

真田「......目つきが変わったな」

柳「雪乃さん譲りか」

お母さんを知っている人からは大抵のことは似ていると言われる

そんなに似ているのかな.....

風間「それでは君影綾人についてだ。まず、彼について知っていることはあるか?」

私がお父さんについて知っていること.....

あまり思いつかない

中学1年生でお母さんと共に私と兄さんの前から消え、手紙によると京都に居る(らしい)

中学1年生まででお父さんが私に教えてくれたこと.....

歩夢「特に無いです」

風間「大きな事については知らないでも無理はない。あいつはそういう人間だからな。小さなことでいい」

歩夢「小さなことでしたらパンが好きということと○○高校出身ということくらいです」

お母さんとお父さんは夫婦揃って大のパン好き

残念ながら息子・娘にはその遺伝が受け継がれなかったようで、私と兄さんはどちらかといえば好きだが毎日となると飽きる

○○高校出身については四葉本邸で見つけたお母さんの日記に記してあった

学年順位は4位だったみたい

風間「娘の君でもその程度しか知らないのか.....」

歩夢「風間さんは父のことをどのくらい知っているのですか?」

風間「綾人とは古い付き合いなだけだ。彼が高校時代に知り合い、少しだが友好関係を築かせて貰った。今では行方不明だがな」

両親が京都に居る(らしい)ことについては知らない?

......言うか言わないか悩むが、今言わなくても良い事かな

見つかったら言えばいい

風間「君影綾人についてはこのくらいだな」

短い

約3分だ

風間「今度こそ君についてだ。君は色々な魔法が使えるそうだな。二重人格についても知っているから隠そうとしないでいい」

私のことを知られている.....

どれだけ個人情報を握られているのか......

歩夢「霜月の魔法はもちろん、流星群や魔弾の射手、昨日より仮装行列もある程度は使えるようになりました」

風間「ほう.....」

藤林「流星群見せて貰ってもいい?」

歩夢「......」


【安価です。流星群を見せるかどうか
1.見せる
2.見せない
安価下。】

1

>>37 1.見せる】


然るべき相手なら見せるのは構わない

この人たちと顔を合わせてからまだ30分程度

私だけでは判断が出来ないので、

歩夢「達也くん、信用してもいいの?」

達也「ああ、信用出来る人たちだ」

信頼している人から信頼出来る人たちと言われれば、私はこの人たちを信用出来る

歩夢「分かりました。それでは、....鑑賞用と実践用でしたらどちらが良いですか?」

藤林「2つあるの?じゃあ.....鑑賞用で」

歩夢「鑑賞用のどれがよろしいでしょうか?私と夏と冬の3つがありますが.....」

藤林「へぇー、凄いわね。流星群って。じゃあ冬で」

歩夢「分かりました」

スマートフォン型のCADを操作し、流星群(鑑賞用)を使用する

天井は月の無い星が輝く夜となり、四方の壁は黒一色となる

藤林「.......」

風間「.......」

真田「.......」

柳「........」

山中「.......」

みんな無言だ

不安になってきた

いつも通り上手に出来ているとは思うけど......

達也「歩夢、夏お願い出来るか?」

歩夢「あ、うん」

一度、流星群を使ってしまえばあとは頭の中で夏の夜空を思い浮かべるだけで天井に映る夜空は変わる

藤林「......これは便利ね」

真田「鑑賞用としても十分の価値のある魔法だな」

柳「欲しいが、使えるのは真夜さんと歩夢さんの2人か」

風間「この魔法、使用範囲はどのくらいか分かるか?」

流星群は閉ざされている場所で絶大な力を発揮する魔法

もし私がこの世界を1つの閉ざされた空間だと考えれば大変なことになる(実際、この世界は1つの閉ざされた空間だけど)

世界の全てを消すことが出来る

歩夢「詳しくは分かりませんが、一般的な体育館くらいの大きさなら使える思います」

風間「それは素晴らしい性能だ」

達也「少佐、歩夢を.....」

風間「分かっている。彼女を使うとしても自衛の時のみだ」

良かったぁ

軍人にならずに済んだ

風間「話は終わりだ。達也はもちろんだが、歩夢は特に気をつけろ。今のところは情報の漏れはないが、もし君が流星群等の魔法が使えると知られたら......君を巡って戦争が起こるかもしれない」

歩夢「お心遣い感謝します」

風間「ついでにもう1つ注意をさせて頂く。11月になると君の目は変わる。出来るだけ外に出ない、出るとしてもカラーコンタクトを付けることをお勧めする」

歩夢「どういうことですか?」

風間「11月になると君の目は澄んだ碧色へと変わる。それが霜月を表す証拠だ」

歩夢「今までそんなことは無かったですが.....」

風間「不思議なことに17歳からなるそうだ。詳しくは真夜さんか雪乃さんに聞いてくれ」

歩夢「......分かりました」

話は終わり、一礼をしてから部屋を後にする

その後、達也くんと共に九校戦の会場まで行き、私は観客席までは行かず、若干遠目に先輩方の試合を見学した

【今回はここまでにします。
......やることがない
モノリス・コードまで省略しますか?(8日省略されます)
何か希望のシーンがありましたらお願いします(摩利の骨折によって歩夢がどうなるかは.....はい。彼氏が侮辱されてあの魔法を使ったことを思い出して頂けると分かると思います)
希望のシーンが無ければモノリス・コードから始めます(12月27日の16時まで募集します)】

乙 9校戦飛ばしすぎても横浜は敵がクソ雑魚すぎる
アイスピラーズブレイクのコスプレの時に深雪や雫を着せ替えまくって遊ぶ

>>43 アイス・ピラーズ・ブレイクのコスプレの時に深雪や雫を着せ替えまくって遊ぶ】


ー8月8日ー

今日はアイス・ピラーズ・ブレイクの予選と決勝(新人戦なので1年生のみ)

私の知っている人では深雪ちゃんと雫ちゃんが出場する

この競技は不思議なことに制服での参加を強制されていなく、各々が好きな服装で出ても良いらしい(露出の多い服装は何かしら言われると思うけど)

深雪ちゃんは巫女服、雫ちゃんは着物で参加するようなのでこの競技は特に楽しみにしている

そして私は2人を部屋に呼び出した

深雪ちゃんは私と水波ちゃんが泊まっている部屋について知っているのでいいが、雫ちゃんは「歩夢ってどれだけお金持ちなの.....」とでも言わんばかりの呆気に取られている

歩夢「交換しよう」

私の提案は深雪ちゃん:巫女服・雫ちゃん:着物→深雪ちゃん:着物・雫ちゃん:巫女服にしようという提案

2人は「別にいいけど.....」と言い、服を交換して着替える

歩夢「どっちも可愛い」

本心からの褒め言葉は届かず、ただ私が楽しむためだけに服の交換をしているのかと疑われた

深雪「今度は歩夢が着なさい」

あれ....?

ミイラ取りがミイラに、的な展開

いや、でも.....

歩夢「いいよ。でも、スーツ着て」

この部屋にある服は3種類

巫女服・着物・スーツ

うん

楽しかった

それぞれがそれぞれの服を着て、それぞれの携帯のカメラフォルダに写真が保存された

心残りは雫ちゃんのメイド服姿が見れなかった事だけ

深雪ちゃんのメイド服姿は深夜さんの高校生時代のメイド服姿を写真で見たので大差ない(と思う)

いや、仮想行列を使って雫ちゃんになってメイド服を着て自撮りをすれば.....

なかなか便利な魔法だなぁ、仮想行列って


【着せ替えの件は終わりです。短くてすみません。】


ー8月9日ー

色々あって達也くんがモノリス・コードに出ることになった

リーダーは達也くん

残りの選手2人を選択するというところで、

十文字「今回、一高に限り女性の参加も認められている。1年であれば男女問わない」

達也「それでは、深雪(歩夢)と.....


【安価です。モノリス・コードに参加する選手。
達也・深雪(歩夢)は確定で残り1人
安価下。】

ミキヒコ

>>46 吉田幹比古
歩夢はまだ深雪と入れ替わることを知りません】


達也「......吉田幹比古で」

吉田くんかぁ....

器用そうだし、状況の判断も良く出来る人だから良いと思う

ちなみに私だったら雫ちゃんを選んでたかなー

まぁ、私はこの競技に私は関係無いんだけど

服部「おい、司波!」

十文字「......いいだろう」

許可が降りた

そもそも達也くんと深雪ちゃんが居る時点で負けることは無いと考えたのかな

摩利「達也くん、人選の理由を聞いても構わないかね?」

達也「はい。最大の理由は俺が良く知っている人だからです。本来ならば深雪と歩夢を入れたいのですがそれですと問題が出るので、次点で吉田にしました」

摩利「......なるほど。もう1つ聞かせてくれ。君が妹さんを危険な目に合わせるとは思えない。そこらへんは考えているのか?」

達也「大丈夫です。そこは秘策を使います」

秘策ね

なんだろう.....




達也「歩夢、頼んだぞ」

達也くんと深雪ちゃんを私と水波ちゃんの部屋に入れ、紅茶を淹れて休憩出来るようになったところでそう言われた

歩夢「......なにが?」

達也「深雪の代わりに出てくれ」

それは仮想行列を使って深雪ちゃんに変装しろ、ということなのだろうか

歩夢「私が出なくても良いと思うけど.....」

達也「決勝戦では一条将輝が出てくる。歩夢じゃないと少し危険だ」

大会で危険な競技なんてそうそう無いと思うけどなぁ....

渡辺先輩の件は置いておくとして

深雪「歩夢」

......仕方ないか

歩夢「分かった。やるよ。1つ確認しておきたいんだけど、本気は出さないにしても術式解体くらいは使ってもいいんだよね?」

達也「ああ、構わない。俺が使うんだから妹の深雪(歩夢)が使えても不思議はないはずだ」

歩夢「了解です」

私が九校戦に選手として参加か.....

少し面倒なことになりそうだけど、頑張るかな

ー8月10日ー

昨日のモノリス・コード(新人戦)の予選は見事に勝ち上がった

と言っても私と吉田くんは何もしていない

達也くんが相手3名を圧倒していた

そして本日、モノリス・コードの決勝

達也くんの予想通り、第三高校が相手

一条将輝くんの居る学校だ

吉田くんは負ける気でいるが、私と達也くんは余裕の表情

幹比古「作戦とかって何も決めていないけど.....大丈夫なのかい?」

達也「作戦か....」

深雪(歩夢)「一応、誰が誰を倒すかは決めておいた方が良いのではありませんか?」

達也くん.....お兄様に対しての敬語もしっかり使えている

なりきりは完璧

達也「そうだな。一条将輝は誰が倒す?」


【安価です。歩夢か達也か(幹比古は除外させて頂きます)
1.歩夢が倒す
2.達也が倒す
安価下。】

>>51 1.歩夢が倒す】


深雪(歩夢)「......」

幹比古「......」

一条将輝くんの実力はトップクラス

好んで戦おうとする人は居ないが、この競技においては誰かが戦わなければならない

深雪(歩夢)「.....私がやります」

幹比古「達也、いいのか?たしかに一条将輝に1番近い魔法技術を持った司波さんでも.....」

達也「何かあれば俺が割って入るから心配はいらない。深雪、頼んだぞ」

深雪(歩夢)「はい」

これで予定通り、私が一条将輝くんを

達也くんが吉祥寺真紅郎くんを

吉田くんはモノリスの護衛をすることになった

ー競技まで残り1時間ー


達也「歩夢、大会では低スペックのCADしか使えない。『いつも通り』は出来ないから注意してくれ」

歩夢「うん。ありがと」

拳銃型CADとスマートフォン型のCAD、それぞれ1つずつを受け取る

達也「入っている魔法は変わらない」

使うことはないだろうけど、流星群や摩天楼も入っているということか

達也「勝算はあるのか?」

歩夢「100%私が勝つ」

達也「......殺傷ランクAの魔法を使って失格だけは勘弁だからな」

歩夢「それくらい分かってるよ」

大会ルールくらいは把握出来ている

馬鹿にしてるのかな

達也「ならいい。頑張ってくれよ、深雪」

まだ深雪ちゃんに変装する前なんだけどなぁ....

とりあえず返事をしておこう

歩夢「はい」

私は深雪ちゃんのように、敬愛する兄に敬語で返事をした

ー競技開始3分前ー

ステージは草原

障害物が無く、ハッキリと見渡せるステージ

奇襲とかが起こらないだけ私は良いと思う

正面から来てくれれば判断もし易い

幹比古「僕が言えることではないけど、司波さん、気をつけて」

深雪(歩夢)「ありがとう、吉田くん」

私は一条くんの攻撃を一発も受けず、弱い魔法で一条くんを倒す

達也くんの方は.....どうにかなるだろう

この勝負勝った、と確信した

ー競技開始開始ー

ブザー音が鳴り、競技というか試合が始まった

試合開始とほぼ同時に私たちをめがけて3発の遠距離魔法が使用され、このままでは開始直後に全滅

達也「深雪」

深雪(歩夢)「はい」

私は遠距離魔法を無視し、一条くんの方へと歩いて向かう

遠距離魔法は達也くんの術式解体によって破壊され、破壊された直後にまた遠距離魔法の魔法陣が頭上に現れる

キリがない

少なくともこの場を離れないと遠距離魔法の照準が私だけにならない

私は5秒間ほど走り、達也くんと吉田くんとの距離を取り、一条くんに近づく

私が相手だと気付いた一条くんは私だけを狙う

拳銃型のCADを取り出し、私を狙う遠距離魔法を術式解体で破壊

一条くんは私が術式解体を使えることに驚いていたが、達也くんの妹である深雪ちゃんが使えても不思議はないという結論に至ったのかすぐにまた遠距離魔法を使用してくる

それからは、使用され、破壊するの繰り返し

私は体力を残しながら近付いていき、約50メートルまで来た

ここから9秒......走れば間に合うかな

事前に考えていた作戦では一条くんとの距離が50メートルになったところで神座と天邪鬼を使用して全力で走り、使用制限の9秒が経った時点で一条くんの目の前に居ること

そうすれば、あとは簡単に倒せる

深雪(歩夢)「......っ!」

一条くんも焦ったのかルールを逸脱した魔法を使ってきた

ついやってしまった、というのは理解出来るけど.....仕方ない

予定とは違うけどここで神座と天邪鬼を使おう

2つを使用し、時を止める

あと8.5秒

早くしないと

私は遠距離魔法は一旦無視して一条くんに向かって走る

もし余裕があれば遠距離魔法は術式解体で破壊する

余裕が無ければ、流星群で破壊する

ー残り3秒

術式解体は間に合わない

深雪(歩夢)「世界は夜に包まれる」

私は本来の意味での流星群を使用した

時が止まった世界で、世界を夜に変えた

今回使った流星群はかなり体に負担を与える

一瞬とはいえ、世界を1つの閉鎖された空間だと考えてしまった

意識が無くなりそう

でも遠距離魔法は消せた

一条くんの目の前にも来れた

あとは一条くんに軽い魔法で....

深雪(歩夢)「......そして時は動き出す」

時は動き出した

50メートルの距離を一気に詰められ、ルールを逸脱した魔法が全て消えたことに驚いている一条くん

深雪(歩夢)「ごめんなさい」

私こそルールを逸脱した魔法の数々を使用したことを謝り、一条くんの頬に手を置き、軽い電気を流す魔法を使って一条くんを気絶させた

深雪(歩夢)「はぁ.....はぁ.....」

流星群を使わずとも遠距離魔法を避けられる方法はいくらでもあった気がするが、とにかく戦いには勝利した

あとは達也くんの方だけど.....

と、思った直後にブザー音が鳴り響いた

達也くんは既に残りの2人を倒していたということか

凄いなぁ、達也くんは

こうして、モノリス・コード(新人戦)は一高の優勝が決まった



水波「大丈夫ですか?」

歩夢「大丈夫じゃない」

今私が居るのはホテルの部屋

競技終了と共に倒れたりはしなかったが、足元がふらつき、達也くんにお姫様抱っこをされてこのホテルの部屋まで運ばれて来た

達也くんはまだ何かやることが残っているらしく私を置いてすぐに何処かに行ってしまったのでこの部屋に残っているのは私と水波ちゃんと深雪ちゃんの3人

深雪「試合、凄かったわよ。時間が止まったようなことをしていたけれど.....」

そういえば深雪ちゃんには神座と天邪鬼について話していなかった

話すのも面倒だと思えてしまう程の疲労

歩夢「......達也くんから聞いて。もう寝たい」

回答を他の者に回し、私は眠る

ー8月11日ー

私が寝ていた間に1つ問題が起こっていたらしい

内容は達也くんが暴れたとのこと

どうせ深雪ちゃん絡みの事なんだろうなぁ、と思いながら水波ちゃんと共に一高の本部天幕へと向かう

平然と中に入り、......誰も何も言ってこない

普通なら「関係者以外立ち入り禁止だ!」とか言われると思うんだけど

問題の達也くんは深雪ちゃんと話をしている

深雪「歩夢.....水波ちゃんも.....」

あちらが先に気付いてくれた

歩夢「何をしたの?」

深雪「大会で使うCADに委員の方が細工を.....」

歩夢「今からじんも....じゃなくて、問いただしてくる。場合によっては[ピーーー]」

深雪「歩夢落ち着いて。その委員の方も命令されていたそうなの。だから.....」

歩夢「.....」

だから許せる、とは思えない

何が起ころうと私の知り合いに手を出したなら然るべき対応をする

......渡辺先輩の件もこの件と同じ?

だとしたら尚更

あとで真夜さんに聞いておこう


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:強化人間と戦う(アニメ17話の真ん中くらい。本来ならば柳と真田が戦いますが、そこに歩夢が参加する形になります)
偶数:ミラージ・バットを見学
安価下。】

>>60の[ピー]の部分は 殺す が入ります。
安価は安価下。】

>>62 1:強化人間と戦う】


水波ちゃんを本部天幕に置いて、私は深雪ちゃんのミラージ・バットまでの時間、会場を散歩している

それにしても深雪ちゃんのCADに細工をするだなんて....

聞けば、その細工は下手すれば死ぬ可能性もあるらしい

ということで私は、暇を潰すために散歩をしているのではなく、気を紛らわすために散歩をしているのかもしれない

不機嫌になりながらも歩いていると、やけに体格の良いサングラス(?)をかけた男性が居た

九校戦なので風間さん方のように軍の人が見に来てるのかな、と思い通り過ぎた瞬間、嫌な予感がした

私は一歩前に出てから振り向く

さっきまで私の居た場所には鉤爪のように曲げられた指があった

嫌な予感に気がつかなければ私は背中を抉られて死んでいた

歩夢「.....スタンドの外に行きましょう」

私の提案に男性は賛同したのか鉤爪のような指を引っ込め、頷いた

スタンドの外に移動し、人目が無いことを確認してから、

歩夢「誰ですか?一般人だったら死んでいましたが.....」

???「......」

返答なし

達也くんに聞くしかないか

達也くんに連絡しようかと考えた時、その男は私に一直線で鉤爪を向けて走ってきた

雲散霧消で消す?

ニブルヘイムで凍らせる?

魔弾の射手等で殺す?

あー、もう!

機嫌が悪いせいか深く考えれない

歩夢「文句は言わないで下さいね」

私が使ったのはニブルヘイム

男性付近の空気が過冷却される

ニブルヘイムの冷却はかなりのもので、男性の体が凍り始める

男性の足元が完全に凍ったところで人の気配がした

一般人に見られたら男性は消し、私は逃げる

だが、今回見られたのは軍の人

真田「流石じゃないか」

柳「素質は十分すぎるほどだ」

藤林「上から目線で言える立場じゃないですよ。歩夢ちゃんの方がお2人より強いんですから」

真田「確かにそうだな。昨日のモノリス・コードも見事なものだった」

私が深雪ちゃんになっていたことがバレている

というか、どうしてこんなところに....

藤林「この男性は私たちに任せて。歩夢ちゃんは....達也くんや深雪ちゃんの元に行きなさい」

この男性がもともと悪い人だということを知っていたのかな?

歩夢「凍らせてしまいましたが、解いた方がよろしいでしょうか?」

柳「そうして貰えると助かる」

凍える進行が肩辺りまで来たところで男性に術式解体を使う

すると凍りは一瞬で解け、男性は自由になるが、さっきまで体のほとんどが凍っていたせいか体の温度が低下して動けないようで、

柳「藤林」

藤林「もうしましたよ」

男性の体には髪の毛のように細い針が何本も突き刺され、電流が流し込まれている

捕獲するには最適な魔法?

......私には関係のないことだと考えよう

深追いをして危険なことに巻き込まれるのも嫌だし

歩夢「あとはお願いします」

藤林「ええ、任せて」

私はその場をあとにし、達也くんと深雪ちゃんと合流するために本部天幕へ

雫「達也さんと深雪ならホテルの部屋」

と言われ、ホテルへ移動

部屋の扉をノックし、

歩夢「入ってもいい?」

達也『ああ、いいぞ』

了承を得てから部屋に入り、達也くんの向かいの椅子に座る

歩夢「深雪ちゃんは....シャワー浴びているようだから今のうちに話しちゃうね」

先ほど起こった男性に殺されかけた・軍の人にあとは任せたことについて話す

達也「そうか.....分かった。藤林さん達に任せておけば心配はいらないだろう」

深雪「何がですか?」

歩夢「!」

深雪ちゃんがシャワーを浴び終わっている

全く気がつかなかった

達也「参ったな.....」

こうなってしまってはさっきの件について話さなければいけない

達也くんに話したことと同じことを深雪ちゃんに話すと、

深雪「怪我はない?大丈夫?」

凄く心配してくれる

こうやって心配してくれるのはありがたい

歩夢「うん、大丈夫。大したことのない相手だったから」

深雪「そう....それならいいのだけれど、今度からは無茶はしないでね。逃げることも考えて」

歩夢「ありがと」

この件には一段落がつき、

達也「深雪、何か俺にして欲しいことはないか?」

急に何を言い出すのか

私が居ては出来ることも出来ない気がする

もし深雪ちゃんが「キスして下さい」とか言えば、私は場違い感に圧倒され、気絶してしまう

深雪「お兄様にして欲しいことですか?」

顔をほころばせて嬉しそうに考え込む深雪ちゃん

顎に指を当てたり小首を傾げたりし、数十秒後に何かを思いついたのか急に頬を染め、上目遣いに達也くんの顔を窺い、

達也「......言ってごらん」

達也くんも少し困っている

自分で起こした火種は自分で消すということか

深雪ちゃんに限る話だけど、もう少し自分の行動に責任が持てるようになればいいのに

深雪「お昼が終わったら決勝まで少し休んでおくように、と先程ご指示をいただきましたが.....」

達也「ああ、今すぐじゃなくてもいいが、できれば睡眠を取っておくべきだ。眠れなければ横になるだけでもいい。ベッドに入りたくない、というのは無しだよ?身体を休めるのは必要なことだからね」

深雪「いえ、もちろんお兄様のお言いつけのとおりにしますが.....その.....」

妙に歯切れが悪い

私が予想するような事なのかな?

深雪「よろしければ.....隣に居て....いただけないかと.....」

私の考えていたことよりはマシなものだったが、それでも十分に恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして俯いた

達也「.....甘えん坊だな、深雪は」

深雪「......いけませんか?深雪はお兄様に甘えたいのです」

私のことを忘れ、完全に2人の世界が出来上がっている

嫉妬はしないけど、少し悲しい

達也「いいよ。子守唄は歌えないけどね」

深雪ちゃんの白い肌は、黒髪の間からのぞく耳までもが真っ赤に染まっている

よほど言い難いことだったんだろうなぁ....



深雪ちゃんはベッドに入り、その隣には椅子に座る達也くんと私

何故か私までもが巻き込まれてしまった

こちら側を見て恥ずかしそうに微笑む深雪ちゃんに私は笑顔を返すことしか出来ず、達也くんは笑顔を返すことに加えて髪を優しく撫でている

......やっぱり私、必要無かったんじゃ.....

数分後には深雪ちゃんは眠った

歩夢「時間はあるんだよね?」

達也「ああ、十分にある」

時間はあるので、深雪ちゃんの望み通り隣にずっと居ることが出来る


数時間後、深雪ちゃんは起きた

ずっと私と達也くんに見守られていたことを恥ずかしそうにしていたが上機嫌であることには変わりはない

本部天幕まで移動し私は深雪ちゃんに最後の声をかける

歩夢「頑張って」

深雪「ありがとう、歩夢」

私の応援は力になったのかな

本当に小さな力になってくれれば嬉しい限りだ

結果、深雪ちゃんは他の選手を引きつけず優勝した

試合も見届けたことだし、そろそろ仕事(?)しようかな

人が全く居ない場所へと移動し、電話をかける

歩夢「お手数おかけしました」

真夜『いいのよ。面白いものを見せて貰った訳だし。ふふっ、まさか世界を包むとはね。貴女の『世界は夜に包まれる』、本当に出来るだなんて』

私が司波深雪としてモノリス・コードに出場したことはバレていて、神座と天邪鬼・世界を夜に変えた流星群についても知られている

歩夢「.....本題の方は?」

真夜『貴女が泊まっているホテルの地下駐車場へ行きなさい。そこに貴女の知り合いが居るから』

私が真夜さんにお願いしたのは、渡辺先輩を骨折させるキッカケを作り、深雪ちゃんのCADに細工をした組織について

組織の名前は『無頭竜』

その組織について調べて貰い、何処に行けば壊滅させられるかを聞けば地下駐車場に行けと言われた

歩夢「分かりました。ありがとうございます」

真夜『ええ。あ、そうだ。あと1つ。深雪さんと達也さんに8月17日から20日までに予定を入れないように伝えて頂戴』

歩夢「.....京都に?」

真夜『そうよ。貴女だって早く会いたいでしょう?』

歩夢「.....分かりました」

真夜さんとの電話を終わらせ、駆け足で地下の駐車場へと向かう

そこに居たのは、

歩夢「達也くん.....と、藤林さん?」

達也「歩夢、早く乗れ」

歩夢「あ.....うん」

車に乗ると同時に車は動き始め、無頭竜の本拠地へと向かう

達也くんも来るだなんて.....私いらなかったんじゃないかな

モノリス・コードもそうだった気がするし、ブランシュも私はいらない

達也くん1人でなんでも出来る.....はぁ

着いたのは横浜ベイヒルズタワーの屋上

どうしてここに来たの?

達也「歩夢、あの部屋に向けて流星群は使えるか?。鑑賞用で構わない」

達也くんが指差すのはここから数キロメートル離れた1つの部屋

歩夢「出来るけど.....」

達也「頼む」

歩夢「う、うん」

私は指定された部屋に向けて流星群(鑑賞用)を使用する



ー無頭竜の潜伏する部屋ー

1「な.....」

2「こ、これは.....」

3「流星群......『夜の女王』、四葉真夜か!」

1「今すぐこの場を離れるぞ!やつは.....特にやばいやつだ」

4「部屋の扉が開かない!?どうなっているんだ!」

5「うっ......」

2「どうし.....なっ....」

3「消えた.....本当に『夜の女王』が.....」


ー横浜ベイヒルズタワーー

藤林「四葉真夜さんが使っているのだと勘違いしているようね」

流星群(鑑賞用)を使っているのは私で、人を消したのは達也くん

あたかも真夜さんが流星群を使っているように見せかけるのは造作もないことだ

それからは達也くんの独壇場

電話で何かを話し、最終的には無頭竜の人たちを全員消してしまった

流星群を解除し、達也くん先導で藤林さんの車へと戻る

あっという間だった

......やっぱり私必要無かったんじゃ.....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:風間達に呼ばれる
偶数:モノリス・コード(新人戦じゃない)を見学
安価下。】

とうっ

>>75 7:風間達に呼ばれる】


ー8月12日(九校戦最終日)ー

悪夢の再来とはまさにこのこと

風間「夕べはご苦労だったな」

達也「いえ、自分の方こそ私事に皆さんの手を煩わせてしまい申し訳ありませんでした」

柳「私事ではないさ。そこの君影歩夢も襲われたのだから」

歩夢「.......」

もうお分かり頂けただろうか?

私は風間さん方に呼ばれ、緊張状態にある(私だけ)

真田「それに、夕べは貴重な実践データが取れたからね。あんな長距離で対人狙撃を成功させたデータはなかなか手に入らない」

達也くんは数キロ離れた場所の部屋の中に居る数人を的確に雲散霧消で消した

狙撃って言えるのかな.....

風間「夕べの土産には内情も公安も予想以上に満足していた。お前は任務を果たしたのだから、多少自分の都合を交えたからと言って、気にする必要はない」

達也「たかが犯罪シンジケートのトップの情報にそれ程の価値があったのですか?」

話に着いていけない

帰りたい

真田「無頭竜は『ソーサリー・ブースター』の供給源なんだ」

『ソーサリー・ブースター』?

なにそれ、美味しいの?

思考までもがヤケになってきた

はぁ.....

達也「『ソーサリー・ブースター』....ここ数年で犯罪集団に広まっている魔法増幅装置だと聞いていますが」

真田「あれは、この世に存在していい物じゃない。『ブースター』の中枢部分が一体何で出来ているか知っているか?」

達也「いえ」

真田「君影歩夢は知っているか?」

何故私に振る.....

歩夢「予想でも構わないなら」

真田「構わない」

歩夢「人」

真田「良い線いっているな。答えだが、『ブースター』の中枢は人間の脳で出来ている」

適当に言ったのに惜しかった

真田「より正確に言えば魔法師の大脳だ。僕たちは魔法を武器とし、魔法を軍事システムに組み込むことを目的とする実験部隊だけど、魔法師を文字通りの部品にするつもりはない。だから、『ソーサリー・ブースター』なんて物は製造も使用も絶対に認められない」

かっこいい.....

この意見こそ『正義』の部類に入る

こういう発想が出来る人は凄いと心から思う

風間「そういう感情面を抜きにしても、魔法師のキャパシティを拡張するブースターは軍事的にも脅威だ。北米情報局も同じ見解で、内情に協力を求めていたらしい。壬生が随分感謝していたぞ、達也、歩夢」

壬生?

........あ、壬生先輩のお父さんか

壬生先輩のお父さんは昔、軍の人間だったそうだからその関係で知り合ったのかな

モノリス・コードの決勝は一高の圧倒的な戦力により優勝

その後は表彰式は表彰式

ミラージ・バットが終了していた時点で決まっていたが、2095年度の九高戦は一高の優勝

私は大したこと....したのかな?

よく分からないけれど、約1ヶ月通った高校が優勝してくれて嬉しい

思い返せば自主退学ならまだしも、強制退学ってやばいよなぁ.....と、思う

どんな不良だ

ため息をし、水波ちゃんと共に四葉本邸へと戻ろうとすると、

水波「歩夢姉さまはまだ仕事が残っています」

歩夢「.....ん?」

この後の選手方々の予定は後夜祭

たしかに選手として参加したが、君影歩夢として参加は出来ない

それに、ドレスコードは全員制服だし

水波「更衣室に移動しましょう」

あれか....

2週間前に千葉さんに乗せられた給使仕役

歩夢「いや、あれは1回きりだから....」

水波「あちらでエリカ先輩がお待ちですので」

私より仲良くなってるし.....

私:千葉さん 水波:エリカ先輩

人との付き合いって難しいなぁ

水波ちゃんに連れられ、更衣室へ

用意されていた物は、


【安価です。コンマ1桁
1.6.0:第一高校の制服
2.7.8.9:メイド服
3.4.5:エプロン
制服は選手として後夜祭に参加します
メイド服は懇親会のような形
エプロンは厨房担当
安価下。】

きえーっ

>>80 3:エプロン】


用意されていたのはエプロン

これは.....どうしろと?

エリカ「これしか無かった。厨房で我慢して」

怒るどころかお礼を言いたい

会場で何かをするくらいだったら厨房で料理を作っていた方が断然マシ

歩夢「し、仕方ないね。厨房で我慢するよ」

私は顔には出さず、心の中で喜び続けた


そして私は厨房で料理を作る

なに作ろっかなー

お蕎麦?

お蕎麦しかないよね

お蕎麦食べたいし

と、私は私が食べたい物を作る

歩夢「ふぅ.....出来た」

あとはこれを水波ちゃんのところに運んで.....

エリカ「蕎麦?へぇー、美味しそう。じゃあこれ運ぶね」

え....運ぶ?

水波ちゃんのところに....ではなく会場だよね

水波ちゃんと私のために作った2人前のお蕎麦は千葉さんによって運ばれた

.....作り直そう

エリカ「歩夢、蕎麦出来た?」

歩夢「う、うん.....」

エリカ「歩夢の蕎麦好評だったわよ」

会場での反応を聞かされつつ、作ったお蕎麦はまた運ばれた

20人前くらい一気に作ろうかな

料理長「君、実演販売する気ない?」

料理長に話しかけられた

歩夢「ないです」

っていうか、後夜祭のパーティで『販売』なんて出来るの?

料理長「君の蕎麦はお金が取れる。そうだな.....600円で売って500円は君の物。100円は食材費ということでくれればいい。どうだ?」

お金には困ってないんだよなぁ.....

でも、ついででお金儲けが出来るなら.....

歩夢「分かりました」

料理長「おお、じゃあこっちで頼むよ」

こっち?

ここでやるんじゃないの?

歩夢「ど、どこに.....」

料理長「何を言っているんだ。『実演販売』なんだから会場でやるに決まっているだろう」

『会場に行く』

それは私が2番目にしたくないこと(1番目はメイド服を着ること)

まぁ、断れず会場に来てしまった訳だけれど

多くの視線を感じながら蕎麦を作る

うぅ.....本来なら料理を作るところなんて見せ物じゃないのに......

千葉さんはなんか宣伝してるし.....

モブ1「1つくれ」

エリカ「はい、500円です」

モブ2「俺は2つ」

エリカ「はい、1000円ね」

次々と売れて行き、30食が売れた

これだけで15000円の利益(本当は18000円だが、内3000円は食材費ということで取られる)

エリカ「次の方〜。お、七草先輩と.....」

七草先輩?

真由美「最近ではめっきり食べれなくなった歩夢ちゃんの蕎麦を食べようと思ってね」

摩利「エリカ、またそういう態度を.....一応先輩だからな?」

エリカ「ふん」

七草先輩はいいとして、渡辺先輩と千葉さんは仲が悪いようだ

歩夢「お金はいらないです。どうぞ」

日頃(?)お世話になっている人からお金を取るつもりはない

真由美「周りからはひいきだと思われそうだけど.....ありがと」

摩利「すまないな」

2人を見送り、あとどれくらい作ればいいのか確認すると、

歩夢「.......」

声が出ない

大行列が出来ている

数にして約100

大儲けは出来るけど大苦労だ

エリカ「接客が回らないからミキを呼んでくるね」

千葉さんは吉田くんを呼びに行った

この場に残ったのは私1人

少しの間、1人で回さないといけないのか

と思ったその時、

将輝「1つ貰えるかな?」

一条くんが来てしまった

歩夢「は、はい。どうぞ」

将輝「いただくよ、君影さん」

歩夢「え....」

懇親会の時には『桜井 水波』を名乗った私だが、本名がバレている

将輝「心配しないでくれ。警察に言ったりはしないから」

歩夢「.....ありがとうございます」

将輝「後ろも居るし、また」

歩夢「はい。またいつか」

普通に良い人だ

......モノリス・コードの件は本当に申し訳ない

チート技しか私は使っていない

本当にごめんなさい

吉田くんも加わり、実演販売を進める

途中途中で知り合いが何人か購入していった

服部先輩、桐原先輩、十文字先輩、市原先輩、中条先輩、雫ちゃん、ほのかちゃん

そして、

深雪「歩夢、3つ貰える?」

深雪ちゃんと達也くん、兄さんが来た

歩夢「あ、お金はいらないから1つ頼んでもいい?」

深雪「なに?」

歩夢「水波ちゃんに運んで欲しい。上のテラス席に居ると思うから」

深雪「それくらいならお安い御用よ」

達也「歩夢、頑張れよ」

4人前のお蕎麦を受け取った3人は上のテラス席へと向かう

これで水波ちゃんを1人にさせないで済む

そういえば兄さんからは何も言われなかった

.....少し寂しい

とりあえず、仕事(?)に戻ろう

歩夢「はぁ....」

全て売り切った

正確には分からないが約200人

利益は10万円

まずは手伝ってくれた2人に給料としてお金を渡そうとすると、

幹比古「僕はいいよ。楽しかったし」

エリカ「私もいらない。お金のためにやった訳ではないし」

つまり、この10万円は全て私の物となった

......お店開こうかな

とか考えつつ4人の待つテラス席へ

深雪「歩夢、お仕事は終わったの?」

歩夢「うん。利益は10万円。何か買ってあげるよ」

深雪「今欲しい物は無いから遠慮しておくわ」

即答されてしまった

歩夢「......あ、そうだ。真夜さんから伝言。8月17日から20日までは予定入れないで、だってさ」

達也「その日の行くのか?」

歩夢「そうみたい。兄さんもね」

隼人「ああ、分かってる」

お母さんとお父さんに会うまで残り1週間もない

緊張してきた

水波「歩夢姉さま、そろそろ行かないと.....」

お別れの時間がやってきた

歩夢「じゃあね、達也くん、深雪ちゃん、兄さん」

水波「また1週間後に」

挨拶こそ短く済ませ、私と水波ちゃんは四葉本邸へ戻る

『徒歩』で


【安価です。多数決
1.8月17日までの出来事を程良くやる
2.8月17日まで省略
安価下3まで。】

2

>>89 >>90 >>91
1:2 2:1 1.8月17日までの出来事を程良くやる】


ー8月13日ー

達也くん、深雪ちゃん、そして兄さんと別れてから約24時間後

私と水波ちゃんは四葉本邸へと帰ってきた

歩き、交通機関を使い、歩き、辿り着いたせいか私たちの体力は削られ、帰宅と同時に一言も話さずに各自の部屋へ行き、最低限のことをしてから気絶をするかのように眠りにつく


ー8月14日ー

久しぶりに小鳥の鳴き声で目覚めることが出来た

......足が痛い

この十数年、無縁だった筋肉痛

筋肉痛のせいか仕事への意欲が全くわかない

今の時期、学生は夏休み

学生に戻りたい

はぁ....こんなこと言っていても仕方ないか



仕事への意欲が全くわかないまま水波ちゃんと朝食を済ませ、ゴールデンウィークの時と同様に走ったり魔法の練習をする

走るのは文字通り走るだけ

魔法の練習については、

水波ちゃんは引き続き障壁魔法の練習

私は仮装行列の練習

ちなみに私の仮装行列だが、水波ちゃんからは、

水波「み、深雪姉さまっ?どうしてここに.....」

とか言われた

それほど上達していることなのかな


体力作りと魔法の練習を終え、昼食を済ませ、私は真夜さんのところで書類整理(水波ちゃんは何かをしている。掃除とか?)

書類整理はあまり動かないので筋肉痛の私のとってはありがたい

真夜「ああ、そういえば歩夢さん。深雪さん達に8月17日からの件、言っておいてくれたかしら?」

歩夢「はい、伝えておきました」

真夜「そう、ならいいのだけれど」

......思ったよりも話が続かない

歩夢「1つ質問があるのですがいいですか?」

真夜「いいわよ」

歩夢「母と父、京都の何処かに居ることは分かりましたが、京都の何処に居るか分かるんですか?」

真夜「宇治市内の何処かよ」

宇治市といえば....お茶の産地?

歩夢「あの手紙には『京都』としか書かれていませんでしたが、宇治市の理由は?」

真夜「雪乃がお茶好きだから」

......娘の私でも呆れる理由だった

パン好きで、お茶が好きだから娘と息子を置いて京都に行くだなんて.....

歩夢「宇治市の面積ってたしか60から70km・ほどありますが、大体の予想はついているのですか?」

真夜「ないわよ」

これは探すのにかなりの時間と労働力を強いられるやつだ

真夜「当ては貴女よ、歩夢さん。貴女が宇治市に足を踏み入れれば雪乃の方から動くかもしれないし、貴女が直感で感づくかもしれない」

私の直感は当てにならないと思う

お母さんの方から動くだなんてあり得るのかなぁ

真夜「まぁ、どうにかなるわよ。見つけたら連絡して頂戴」

歩夢「......見つけるまで真夜さんは?」

真夜「ホテルで待機してるわ」

この人はどこまで動きたくないんだ

約3ヶ月働いているが、1番動いたのは摩天楼の練習で外に出た時くらいしか思いつかない

移動距離は200メートルも無い

大丈夫なのかな.....真夜さん

心配になってきた

真夜「心配してくれるのは嬉しいけれど、自分のことを心配した方が良いんじゃなくて?」

また心読まれてるし.....

歩夢「自分のことって、何がですか?」

真夜「.....口を滑らすとはこのことね。なんでもないわ」

凄く気になる

なんだろう.....

真夜「あと2ヶ月半もすれば分かるから今は仕事に専念しなさい」

2ヶ月半後

11月?

また11月か

最近、厄介な血族の血を引いてしまったと思っている

それでも達也くんや深雪ちゃん、真夜さん達と深い関係が築けたのは血筋のおかげもあるから文句は言えない

真夜「それか雪乃に直接聞くことね」

会ったら全部聞いてやろう

『霜月』に関することの最初から最後まで

歩夢「......あ、そういえば風間さんに、目について言われたのですが.....」

真夜「風間少佐に会ったの?」

歩夢「駄目でしたか?」

真夜「それくらい構わないわ。それで、目について言われたの?」

歩夢「はい」

真夜「ただ目の色が変わるだけ。歩夢さんは学校にも通っていないんだし気にする必要は無いと思うわ」

歩夢「そう...ですか」

真夜「外出するならカラーコンタクトでも付けなさい」

歩夢「分かりました」

真夜「......精神がやられなければいいのだけれど」

歩夢「何か言いましたか?」

真夜「何も言ってないわ。歩夢さん、紅茶を淹れなおして貰える?」

歩夢「.....はい」

絶対何か言ってたよね.....

私にとって重要なこと

気になるけど聞けない

真夜「歩夢さん?」

とりあえず紅茶を淹れよう


【安価です。夜の行動について
1.自室
2.ムーンルーム(サンルーム)
3.書庫

上記の1.2.3の内から1つ選び、下記から1つ選んで下さい

1.咲夜と会話
2.水波と会話
3.真夜と会話
4.雪乃の日記を読む
5.読書(誰とも話さず、時間が進みます)

例)1ー1 2ー4 など

安価下。】

3-4

>>98 3(書庫)ー4(雪乃の日記を読む)】


久しぶりにお母さんの日記でも読もうかな

この四葉家で働き始めた日に書庫を訪れ、漫画を読もうと思い、偶然日記を見つけた時以来読んでいない

前はたしか....11ページ目まで読んだかな?

お母さんと深夜さんがテストで勝負し、お母さんが深夜さんと立場逆転をした辺り

約3ヶ月前の記憶で曖昧だったが、1度最初から読み直し、今までの内容を思い出したところで続きの12ページ目を開き、読む


ー12ページ目ー2066年4月24日ー


深夜との仲直りは出来たが、どうしても気にしてしまう

真夜は知らんぷり

やっぱり人との付き合いは苦手だ

先代のように心を掌握出来る訳でもないし

よっぽど私より深夜や真夜の方が人の心の掌握が出来ている

霜月の血を引いているからには少なくとも四葉の2人より優秀でなくてはならないのに、それが出来ていない

.....こういう先代の決めた優劣の関係を考えている時点で私は未熟なのかな


ー12ページ目終了ー

今までのと比べて随分と真面目な話だった

でも1つ気になったのは優劣について

お母さんと深夜さん、真夜さんの学年順位だとお母さんが主席だったはず

どういうこと?

謎は深まるばかりだ


【13ページ目は普通の会話となっております。】

ー13ページ目ー2066年4月25日ー


今日は休日

深夜と真夜に何をする?と聞けば、

深夜・真夜「何もしない」

と答える

雪乃「声を揃えて同じ返答をするところはやっぱり姉妹だね」

と返せば、

深夜・真夜「.......」

無言で不機嫌そうな顔をする

雪乃「......じゃあ料理は?」

このままだと本当に何もせずに1日を終えてしまう

この2人を駄目人間にしないためにも私が提案したのは料理

すると、

深夜・真夜「雪乃だけがすれば?」

やっぱり姉妹だ

雪乃「駄目。出来ないなら教えてあげるから」

深夜・真夜「貴女にだけは教えられたくない」

......ここまで来たら仲の良すぎる姉妹のように思えてきた

嫌だ嫌だ言いながらも結局料理をすることになったのだが、信じられないことになった

雪乃「.....深夜、なにこれ?」

深夜「お蕎麦」

雪乃「それくらい見れば分かるよ。私が言っているのはこのお蕎麦の種類」

私の目の前に広がるお蕎麦は4種類

冷たい普通のお蕎麦・冷たいお茶が練りこんであるお蕎麦・温かい普通のお蕎麦・温かいお茶が練りこんであるお蕎麦

どうみてもおかしい

雪乃「.....お蕎麦しか作れないの?」

深夜「ただの嫌がらせよ。他にも作れるわ。和食に限るけど」

雪乃「.......」

深夜にはもう2度と作らせない

そして真夜の料理

雪乃「......この姉妹、もう駄目だ」

私の目の前に広がる4種類のハンバーグ

包み焼きハンバーグ・デミグラスソースのハンバーグ・和風ハンバーグ・チーズハンバーグ

真夜「失礼ね。人がせっかく真面目に作ったって言うのに」

雪乃「だからって全部ハンバーグにしなくても....」

真夜「それはただの嫌がらせ。当然、他にも作れるわ。洋食に限るけど」

作るジャンルは違えど、考えることは同じ

やっぱり姉妹だ

その後私はお蕎麦を主食にハンバーグをおかずにして食事をする

幸い、それぞれの量は少なかったので食べ切れた

ただ、しばらく食事はしない

もうお腹いっぱい

2人の手作り料理が食べれて私は幸せ

和食が作れる深夜と洋食が作れる真夜

教え合えばいいのに

私には分からない、姉妹の関係

可哀想だ


ー13ページ目終了ー



まさか真夜さんが料理出来たとは.....

それにしても深夜さんと真夜さんの仲は悪いと聞いていたが、姉妹らしいところがあったようで安心した

そういえば私がお蕎麦を好きになったきっかけって.....なんだっけ?


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:読み進める
偶数:読み止める
安価下。】

>>103 5:読み進める】


ー14ページ目ー2066年4月26日ー

私たちの通っている○○高校は完全週休2日制を採用している

ということで昨日と同様、今日も休日

深夜と真夜に今日は何をする?と聞けば、

料理以外ならなんでも、と答える

言われなくても貴女達に料理はさせない

私への嫌がらせで同じ物しか作らないんだもん

味は良いんだけどね

料理以外ならなんでも、と言われたものの特に思いつかず、3人でただの雑談等をして1日を過ごした

......それでもやはり深夜と真夜の仲は悪いらしく、直接の会話を一切しない

深夜→私→真夜 または 深夜←私←真夜

私を通さなければ会話をしない姉妹

この関係、どうにかしたい

少なくとも私たちが高校生で居られる間に

ー14ページ目終了ー



双子の姉妹らしいところはあっても、仲が悪いことには変わりはないんだ.....

達也くんと深雪ちゃんはあんなに仲良いのに、深夜さんと真夜さんは違う

四葉の血は謎

.....もし私と達也くんの子供が2人出来た場合、仲が悪い・仲が良いは私と達也くんの教育次第で決まるってこと.....?

達也くんと深雪ちゃんのように仲が良すぎるのも嫌だし、深夜さんと真夜さんのような仲が悪すぎるのも嫌だ

困ったなぁ.....


ー15ページ目ー2066年4月27日ー

今日は学校があった

特に何か大きなイベントもあらず、事件と呼べるようなことも無かった

何か1つの事をあげろと言われれば、......怪我をした

大したことのない、普通の怪我

何もない場所でつまずき、足に怪我をした

真夜は微笑している

深夜も真夜と同じく、微笑している

2人がずっと笑ってくれるためには私はずっとつまずいていればいいのかな

何もない場所で

ー14ページ目終了ー


私の前では妙に達観したかのような言動をしていたお母さんも日記を読む限り普通の高校生

安心した

普通らしい普通で

ただ、最後の『何もない場所で』には何かしらの深い意味が込められているような気がする

私にはお母さんの心情なんて一生理解出来ないんだろうけど、理解出来る日が来れば.....嬉しい


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:日記を読み進める
偶数:日記を読み辞める
安価下。】



>>106 8:日記を読み辞める】


今日はここまでにしておこうかな

楽しみとして後に残しておく

読もうと思えば全て読めるのだが、一気に読んでしまってはつまらない

お母さんの日記は.....書庫に置いておこう(目立たない場所に)

書庫を後にし、自室に戻る途中で、

真夜「あら、歩夢さんじゃない」

真夜さんに会った

歩夢「あ、お疲れ様です」

真夜「私より貴女の方がお疲れだと思うけれど....まぁいいわ。雪乃の日記読んでいたの?」

すること全て見透かされている

あまり良い気はしない

歩夢「そんなところです」

真夜「綾人さんのところ読んだかしら?貴女にとってはかなり衝撃的な場所」

歩夢「......読んでないです」

衝撃的?

凄く気になる

真夜「ふふっ、あの時は楽しかったわね。貴女のお父さんが私に.....これ以上は辞めておきましょうかしら。雪乃の日記を読み進めれば分かるわ」

そう言い残して真夜さんは機嫌良さそうに何処かへ行ってしまう

書庫に戻って読みたい.....けど、読むのはまた今度って決めたから今は部屋に戻ろう

部屋に戻った私はお風呂等を済ませ、本物の夜空を見る

私の夜空との差

何かを足せば完全な夜空だと思い、数ヶ月経っている

.....あ、夜風が無いんだ

夏は夏の夜風

冬は冬の夜風

私の夜は私が好きな夜風を再現すれば完璧

練習しよっと



歩夢「......ん、あれ?」

外が明るい

まさか....

歩夢「朝?」

自分なりの流星群を作ろうと遊んでいたら徹夜してしまった

昔から読書とかで夜更かしはあったけど、徹夜は初めてだなぁ

一度深呼吸をし、

歩夢「......寝よ」

朝食はいいや

水波ちゃんとの練習までは寝よう

そう考え、ベッドに入った瞬間、部屋がノックされる

水波ちゃんが来てしまった

はぁ....

昨日は筋肉痛、今日は寝不足( 筋肉痛)での1日が始まる


朝食→体力作り・魔法の練習→昼食→書類整理

やっと仕事終わった

不思議なことに眠気はない

さて、何しようかな


【安価です。夜の行動について
1.自室
2.ムーンルーム(サンルーム)
3.書庫

上記の1.2.3の内から1つ選び、下記から1つ選んで下さい

1.咲夜と会話
2.水波と会話
3.真夜と会話
4.雪乃の日記を読む
5.読書(誰とも話さず、時間が進みます)

例)1ー1 2ー4 など

安価下。】

2-3

>>110 2(ムーンルーム)ー3(真夜と会話)】


今日はサンルーム(今の時間だとムーンルーム)で本を読もうと思い、本を数冊見繕ってから向かう

すると、

真夜「歩夢さん?どうしたの?」

先客が居た

歩夢「読書をしようと思って。他の場所で読書をするので、ごゆっくりどうぞ」

いつもは自室だから....書庫?

書庫もなんだか新鮮味がないから.....外とか?

.....うん。外かな

この後の予定は決まったし、移動しようと真夜さんに一礼をしてからこの場を立ち去ろうとした時、

真夜「歩夢さん、話し相手になって頂戴」

真夜さんの話に興味はあるけど、1:1での会話は少し気まずいというか緊張する

.....とやかく考えたところで断れるはずもなく、

歩夢「分かりました」

真夜「何の話をしようかしら。そうね.....」


【安価です。話題について。残り最大2
1.11月について(何があるか知ることが出来ます)
2.真夜と綾人について(昔話です)
3.最近の達也と歩夢について
4.その他
安価下。】

>>112 3.最近の達也と歩夢について
結構話逸れています。すみません】


真夜「どうせなら面白い話がいいし.....」

あまり良い予感はしない

プライベートのことを聞かれそう

そう、例えば私と

真夜「最近、達也さんとはどうなの?」

達也くんについて聞かれ.....た

歩夢「特に大した事は何も」

嘘は言っていない

したのはキスまで

真夜「高校生....じゃなかったわね」

絶対わざとだ

私への嫌がらせとして、面白がって間違えている

真夜「貴女が高校生であろうと言っていたことだけれど、健全な付き合いなんてさせるつもりは無いわ」

そういうのも含めて、私と達也くんが決めることだと思うんだけど.....

真夜「しっかりとした育児休暇はあげるから安心して頂戴」

これを真夜さんの口から聞くのは2回目

歩夢「.....真夜さんはどうしてそこまで....こだわるんですか?」

真夜「四葉の当主候補を作っておきたいからよ」

即答された

現当主からすれば1人でも多くの候補を作りたいものなのかな

真夜「ああ、勘違いしないでね。私が言っているのは『次期』じゃないわ。『次期の次期』よ」

歩夢「『次期』はともかく、『次期の次期』の候補は今のところ誰が居ますか?」

真夜「深雪さんが結婚してこどもが出来ない限りは歩夢さんと達也さんの子供よ」

私と達也くん

深雪ちゃんと優秀な男性

子供は親の優秀さで大体が決まる

私と達也くんの子供は多分、異質な能力を持った子供

深雪ちゃんと優秀な男性では、ある意味異質と言える程優秀すぎる子供

異質な能力を持つ代わりに普通の魔法を使えない達也くんへの冷遇さを考えれば、どちらが四葉の次期の次期の当主になるかは一目瞭然だ

真夜「ただ、深雪さんは」

歩夢「絶対に結婚させない。深雪ちゃんが必要以上に男性と仲良くするところなんて見たくない」

真夜「え、ええ。まぁ....そうよ。結婚しないでしょうね」

若干、私の意思の強さ(深雪ちゃんを結婚させない)に引いている真夜さん

歩夢「一応聞いておきますが、お見合いとかって.....」

よく小説とかでは、お見合いで半ば強制的に結婚させられる

あれだけはさせたくない

......義理の妹には特に

真夜「お見合いをさせるつもりは無いわ。深雪さんの意思を尊重したいし」

安心した

これで、あとは深雪ちゃんに近づく男性を消す....パチンとするだけ

そうすれば独身で居させられる

独り身が辛い、とか考えさせないようにしないと

真夜「ただ、国は優秀な女性が未婚であることに口出ししてくるでしょうね。深雪さんは九校戦も手伝って、全国にどれほど『司波 深雪』が優秀かを知られている訳だし」

歩夢「......水波ちゃんの将来の予定は決まっていますか?」

私が考えたのは、深雪ちゃんと水波ちゃんの結婚

2人が結婚すれば、国からは何も言われないし、『桜井 水波』という信頼のおける人物

加えて、深雪ちゃんが四葉の人間であることを知っている人

真夜「何を突然.....あぁ、なるほどね。良い案かもしれないわ」

真夜さんは理解が早い

長くなる説明も省けた

真夜「それでも最終的に決めるのはあの2人。無理強いをするつもりは無いわ」

ここ最近、薄々と気になっていたことだが、2年前に会った時より真夜さんは優しい気がする

優しい口調で話し、優しい考えをしてくれる

義理の姪になったから.....とかではないよね

ただ私が知り合いの娘だから、ここまで信頼を置かれて会話が出来ている

両親には感謝です

と、かなり心の中で話が逸れてしまった

深雪ちゃんと水波ちゃんの将来について勝手に決めちゃったし.....

真夜「......それで、歩夢さん。達也さんとは何処までしたの?」

あまり聞いて欲しくない話題へと戻る

歩夢「さっきも言いましたが大した事は.....」

真夜「一緒にお風呂に入っていたじゃない」

歩夢「あれは深雪ちゃんに.....」

真夜「まぁいいわ。出来るだけ早めにね」

話をバッサリと切られた

この話には飽きたのかな?


【安価です。
1.このまま歩夢と達也の話題を続ける(子供の名前について話し合います)
2.違う話題にする
ー1.11月について(何があるか知ることができます)
ー2.真夜と綾人について(昔話です)

2の場合は、2ー1 2ー2 でお願いします。
安価下。】

1

>>118 1.このまま歩夢と達也の話題を続ける】


真夜「子供の名前は決めたの?」

気が早い

まだ妊娠すらしていないのに.....

歩夢「決めてないです」

話し合ってもいない

真夜「女の子だったら『歩』か『夢』を付けるのかしらね」

深夜さんが深雪ちゃんに『深』を付けたように、

深夜さんと真夜さんのお母さんが2人に『夜』を付けたように、

四葉家の伝統のような定義

歩夢「こだわりはありませんが、綺麗な名前にしたいです」

それこそ、『深雪』のような

深い雪とか綺麗で格好良い

綺麗な名前に相応しい容姿の深雪ちゃんだからこそであり、私に『深雪』という名前が付いていたら少し....合っていない気がする

真夜「そう。男の子だったら、『也』ね。達也さんの『達』は漢字こそ違うけれど龍郎さんの『龍』が同じだから」

四葉の伝統に従うのは強制のようだ

真夜「.....四葉の伝統のような物に捕らわれないなら.....咲く夜で咲夜でどうかしら?」

歩夢「咲夜....」

格好良い

ただ、『夜』が付くとなると深夜さんと真夜さんの娘みたいに意識してしまう

たしかに良い名前ではあるけど....

真夜「『夜』が付いた名前なんてたくさんあるわよ。私の知り合いにも1人居るわ」

何故私のことをジッと見つめて言うのか

......?

真夜「まぁ、ゆっくり考えなさい。それこそ私が提案した『咲夜』なんて義理の叔母が提案した名前よ。貴女と達也さんが話し合って決めればいいわ」

歩夢「はい」


【安価です。残り1
1.11月について
2.真夜と綾人について
安価下。】

1

>>121 1.11月について】


夜も深まってきた頃、

......『夜も深まってきた頃』って格好良い

ふと心の中で思ったフレーズだが、何かに使えそう(結局、気がしただけで使わない)

迫る11月について真夜さんに教えて頂きたいと思った

真夜さんと話す度に11月が〜と言われ、ずっと気になっている

あと数日もすれば『霜月』について誰よりも知っているお母さんに会えるのだが、真夜さんの口から聞いておきたい

歩夢「真夜さん、11月に何が起こるか教えて下さい」

私がそう聞くと、さっきまでの表情とは急変し、真面目な表情となる

ピリピリとした空気が張り詰めるほどの圧迫感

聞いたことを後悔してきた

『まだ知らなくていいのよ』とか『雪乃から聞きなさい』とか言われそう

だが、

真夜「いいわよ」

了承(?)してくれた

歩夢「いいんですか....?」

真夜「どうせあと数日中に嫌でも知るんだし、今知ろうと同じよ」

とにかく、例の11月に何があるか教えてくれるようだ

真夜「11月になった瞬間、貴女の目は碧眼になるっていうのは風間少佐から聞いたわよね?」

歩夢「聞きました」

碧眼ってどんな色なんだろう

私が予想しているのは、透き通った水色

写真いっぱい撮ろ

碧眼とか外国人でも珍しいと思う

真夜「楽しい想像をしているようだけれど、そうもいかないわ。場合によっては、貴女の自殺まで私は考えている」

歩夢「え....」

自殺って....

何が起きたら自殺をしようとするのか

真夜「11月1日になった瞬間、貴女の目は霜月の人間であることを表す透き通った碧眼となり、同時に激痛を感じる。雪乃曰く、『霜月の罪』だそうよ」

激痛.....

思いもしなかった

ただ、綺麗な目になると喜んでいたのに.....

真夜「その激痛に雪乃は倒れた。私にも姉さんにもその痛みは分からなかった。けれど、見ている方は本当に辛かった」

歩夢「.....その痛みは今年の11月から死ぬまでずっとですか?」

真夜「霜月の全てを受け入れればその瞬間、痛みからは解消されるわ」

......信じられない

アニメや漫画、小説のような世界のような話

真夜「11月になれば嫌でも分かるわ。歩夢さん、今の貴女には支えてくれる人が居る。それだけは忘れないで」

【歩夢「ずっと痛みに耐えるくらいだったらナイフで目を.....!」


深雪「歩夢、CADを置いて。5秒以内に置かなければ、力ずくで置かせる。重症を負わせるかもしれない、お願いだから.....」


達也「深雪を泣かせたな。いくら歩夢でも......すまない、死んでくれ」


水波「歩夢様、私には出来ません」


雪乃「はぁ....貴女がその程度だったとは思わなかったわ。この3年間、何をしていたのかしら」


真夜「貴女を亡くすのは......惜しいわ」


ーーーーーーーーーーーーー過大評価していた。......2年前よりお前はずっと弱い


新しいシステムを設けます
上記のようなことにならないためにも【達也・深雪・水波・雪乃・真夜】の5人との友情度を上げていきます

彼氏(夫)である達也を基準(50)にします

達也:50
深雪:45
水波:40
雪乃:15
真夜:20

この5人の友情度を合わせて300以上になれば上記のような話は回避出来ます(現在165)

イベントごとに誰と遊ぶ・話す(など)を決め、>>1のさじ加減で友情度を上昇させます

初期にやっていた遊びに誘えるかどうか、の友情度とは違います


説明下手だと思うので、随時このシステムについて(システム以外に関しても何かありましたら)質問等あればどうぞ。】

【今回はここまでにします。

次からは京都に行きます。
友情度のシステムは次回からスタートします。
質問は随時受け付けています。


あと、あけましておめでとうございます。】

【修正】

>>41
風間「不思議なことに17歳からなるそうだ。詳しくは真夜さんか雪乃さんに聞いてくれ」
17歳→16歳


>>125
この5人の友情度を合わせて300以上になれば上記のような話は回避出来ます(現在165)
(現在165)→(現在170)

乙~
一人だけ好感度低かったりしても大丈夫なのかな?

>>128 5人の合計が300いけば大丈夫です。】

ー8月17日ー

京都の宇治市にやって来た

長野県と山梨県の県境辺りにある四葉本邸から宇治市まで車で約5時間

遠かった

個人的には十分長旅と呼べる距離

歩夢「何処行こうか」

深雪「何処って.....歩夢のお母様とお父様を探しに来たのよ?」

歩夢「そうだけど....せっかくだから遊んでもいいんじゃないかな」

京都に来れる機会もそうそう無いし

真夜さんはホテルで待機しているから気にしなくていい

深雪「.....どうされますか?」

達也「観光がてら探せばいいんじゃないか?」

兄さんと水波ちゃんは任せてくれる

深雪ちゃんも納得してくれたところで適当に移動しようとした時、


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃と遭遇
偶数:観光
安価下。】

>>130 9:雪乃と遭遇】


水波「歩夢姉さま、宇治市って....何があるんですか?」

歩夢「神社?」

宇治市だけではなく京都は神社やお寺が主な観光場所なイメージがある

あとは.....美味しい物とか?

深雪「宇治市といえば平等院鳳凰堂ね」

平等院鳳凰堂

世界遺産に認定されているお寺かな

これ以上の話し合いは無く、平等院鳳凰堂に向かおうとした時、1つの視線を感じる

その視線は一般人の視線ではない

真夜さんの視線に似ている

達也「歩夢」

歩夢「逃げよう」

危険な気がする

全員で戦えば勝てるとは思うが、犠牲は出る

犠牲を出すくらいだったら逃げた方が断然いい

水波「分かりま......」

水波ちゃんの発言が切れた

どうしたのかと思い、水波ちゃんを見ると止まっていた

水波ちゃんだけではなく、達也くんも深雪ちゃんも兄さんも

人だけではなく全てが止まっている

歩夢「......神座と天邪鬼?」

私がこの2つの魔法を使った時と同じ現象が現在起こっている

だとすると、先ほどから感じている視線は.....

雪乃「久しぶりね、歩夢」

時が止まった空間で、母である君影雪乃が急に目の前に現れた

歩夢「お母さん....どうして.....」

雪乃「貴女との話は後。先にしなければならない事があるわ」

お母さんは私に近づき、私の額を指で弾いた

歩夢「うっ.....ぁ」

私はそのまま意識を失った


歩夢(咲夜)「......相変わらず不思議な能力をお持ちのようで」

雪乃「ふふっ、貴女ほどではないわよ」

歩夢(咲夜)「それで、何の用....でしょうか?雪乃.....さん」

雪乃「そうそう、歳上にはしっかり敬語を使わないとね。本題だけど.....ちょっと待って。動き出すから」

時が動き出した

達也「!」

深雪「っ!」

水波「っ!」

隼人「......」

雪乃「こんなところで話すのもアレだから、着いて来て」

歩夢(咲夜)「雪乃」

雪乃「敬語」

歩夢(咲夜)「.....雪乃さん。この場で少しくらいは話してあげた方がいいんじゃない....ですか?達也も深雪も水波も困っている.....ようなので。隼人....さんは困っていないようですが.....」

雪乃「.....それもそうね。あのお店に入りましょうか」

相変わらず流されやすい人だ

雪乃「咲夜、心で思っていること全て分かるからね」

歩夢(咲夜)「すみませんでした」

もう嫌だこの人

深雪「代わっているの....?」

達也「代わっているようだな」



雪乃に連れられ、

雪乃「咲夜」

......雪乃さんに連れられ、近くの甘味処へ

適当に注文を済ませ、本題に入る

雪乃「まずは....歩夢も居る場で話を進めたいから、咲夜。貴女から」

私からか

嫌だなぁ

この人は容赦ない

歩夢(咲夜)「何でしょうか」

雪乃「この2年間一緒に生活して歩夢はどう?」

歩夢(咲夜)「『霜月』の人間として良く育ってる.....と思います」

雪乃「貴女のおかげで流星群や仮装行列も使えるようになったようだし....うん。お疲れ様。これからも歩夢を支えてね」

歩夢(咲夜)「はい」

はぁ....終わった

歩夢(咲夜)「代わってもいいですか?」

雪乃「いいわよ」

許可を取り、私は歩夢と代わる

雪乃「.....歩夢は意識を失ったままのようね」

達也「1つ質問よろしいですか?」

雪乃「どうぞ」

達也「歩夢の裏人格と知り合いなのですか?」

雪乃「そっちから話しましょうか。歩夢の裏人格、瓊々木咲夜についてだけれど、あの子と私は親戚に当たるわ。以上」

深雪「えっ....それだけ....ですか?」

雪乃「上下関係では霜月の方が上。何代前からの親戚とかは知らない」

達也「歩夢が2重人格であることを何処で知ったのですか?」

雪乃「2年前、なんとなく」

達也「......なんとなく?」

雪乃「なんとなく、については達也くんにもいずれ分かるわ。.....歩夢、起きなさい」

歩夢「ん.....」

水波「言霊.....?」

雪乃「そんな大した物じゃないわよ」

気がついたらお母さんは目の前に居るし、ここは....甘味処?

何があった.....

お母さんが急に現れ、額を指で弾かれたところまでは覚えてる

うーん....

雪乃「歩夢も起きたところで.....何するんだっけ。えっと.....」

マイペースな母

こういうところは変わっていない

雪乃「......あ、そうだ。達也くん。歩夢をよろしくね」

何を言い出すんだこの人は

達也「はい」

達也くんも普通に受け答えしてるし

雪乃「私からはこのくらいかな。何か質問はある?」

質問なんていっぱいある

・この3年間、何をしていたか
・一切連絡を寄越さなかった息子と娘に謝罪
・霜月について
などなど

雪乃「歩夢は質問しないで。面倒だから」

酷い母親だ

縁を切りたくなってきた

達也「この3年間、何をしていましたか?」

私と同じ質問

というか、私の代わりに聞いてくれたのかな

雪乃「歩夢を1人にするため」

深雪「隼人先輩は.....」

雪乃「歩夢を霜月の人間として育てるために1人しないといけない、って言ったんだけど、歩夢が可哀想。母さん達だけが行けば?、って言われちゃって」

ということは、

歩夢「兄さん、お母さんが何処に居るか知ってたの?」

隼人「ああ、知ってた」

サラッと答えられた

最も信頼していた兄さんに裏切られた

人を信用出来なくなりそう

......それでも兄さんのことは信用し続けるけど

達也「そしてこの3年間、京都でパン屋を営業ですか?」

雪乃「パン屋?なんのこと?」

深雪「叔母様から雪乃さんはパンが好きだからパン屋を営業していると.....」

雪乃「叔母様って.....真夜のことよね。真夜はこの子達に何を吹き込んでるのよ.....はぁ」

真夜さんの予想は外れたようだ

正直、私もパン屋を営業していると思ってた

雪乃「たしかに中学から高校卒業までの進路希望はパン屋さんの営業だったけれど、本当にやるわけないじゃない」

一度見た物を全て記憶し、魔法技術も四葉より上な霜月雪乃は進路希望調査でパン屋さん営業と書いていたのか

絶対に怒られると思う

こんな優秀な人が魔法関係の仕事ではなく、一般の仕事に就くだなんて国からしたら迷惑でしかない

雪乃「はい、次の質問は?」

深雪「叔母様とはどんな関係ですか?」

雪乃「友達 兼 恋敵」

友達は分かるけど、恋敵って何?

真夜さんも高校生時代はお父さんのことが好きだったってこと?

疑問は増え続けるが、私は質問出来ない

深雪「恋敵....とは?」

深雪ちゃんが代わりに聞いてくれた

雪乃「綾人くんの初恋が真夜なのよ。ちなみに真夜は嬉しそうに私を見下しつつ、綾人くんの告白を断っていたわ」

衝撃の事実を聞いてしまった

お父さんはお母さんよりも真夜さんを愛していたのか

つまりお母さんは2番目の女

気分悪くなってきた.....

雪乃「他には?」


【安価です。雪乃への質問について
多分、どんな質問でも大丈夫です。
1月3日の18時までならいくつでも】

お父さんは?

身長と体重

男を落とす方法
あとどんだけ若作りしてんだ

>>141 お父さんは?】


隼人「父さんは今どこに?」

雪乃「真夜のところじゃない?」

適当だなぁ

深雪「綾人さんが叔母様へ好意を抱いてたというのは高校時代で終わっているのですか?」

雪乃「終わってない。今もなお綾人くんの片思いは続いているわ」

.....それって色々とまずいんじゃないかな

お母さんとの子供が2人(私と兄さん)居るのに真夜さんに今でも恋をしてるって....

加えて、真夜さんが今居るのはホテル

お父さんが浮気してるかも

隼人「今ごろ、父さんが真夜さんに浮気してるんじゃないのか?」

雪乃「......」

黙る母

雪乃「.....真夜だから浮気は叶わないわ。多分」

浮気は叶わない?

高校生の時に1度告白を断ってるから、ってことなのかな

雪乃「今すぐ真夜のところに行きたいけれど、先に質問全て答えるわ。次は?」

>>142 身長と体重】


歩夢「身長と体重は?」

雪乃「歩夢は質問しないで、って言ったでしょ。まぁいいわ」

お母さんが怒るのはそっちなんだ

普通、体重を聞かれたことに怒るはずなんだけど

雪乃「身長は164。体重は40キロ後半」

若干曖昧にしてきた

当然といえば当然?

雪乃「言い忘れていたけれど、高校3年生の時の身長と体重ね」

......28年前?

思い返せば、お母さん・お父さん・真夜さんって結構な歳なんだよなぁ

その割には若く見える(お父さんはまだ見ていないので分からない)

雪乃「歩夢はどうしてその2つを聞いたの?」

歩夢「なんとなく」

雪乃「そう」

お母さんの身長と体重を知ったからと言って何かが変わるわけではないけど、1つの知識として身についた

>>143 男を落とす方法については後で歩夢が雪乃にこっそり聞きます。
若作りについて】


ここで私の隣に座っている深雪ちゃんが私に小声で耳打ちをしてきた

深雪「歩夢のお母さんって若すぎない?」

歩夢「そうかな?あのくらい普通だと思うけど」

他の家の母のことを一切知らないので、これくらいの容姿が普通だと思ってしまう

深雪「大学生って言われても不思議じゃないわ。高校生でも通るくらい.....」

雪乃「若作りとかではなく、体の衰えが無いのよ。私や綾人くん、真夜....深夜も」

全て聞かれていた

雪乃「あと、流石に高校生は意識的にも辛いものがあるわ」

46歳が高校生は....たしかに辛そう

雪乃「はい、質問はここまで。何かあったら後で聞きに来て。歩夢とかは特に」

お母さんには聞きたいことがたくさんある

霜月とかより、真夜さんが好きなお父さんとどうやって結婚したのかが気になる

雪乃「さて、.....真夜のところに行きましょうか」

会計を済ませ(全てお母さんが払ってくれた)、真夜さんの泊まっているホテルを教えていないのに的確に道を当てていき、あっという間に真夜さんが居るホテルに

ホテルのフロントに話を通し、最上階のスイートルームへ(やっぱりスイートルームなんだ....)

お母さんは解錠していないドアの鍵を開けたりと不思議な事をやってみせた

.....どうやったの?

電子ロック式だったから電気系の魔法?

でも、電子ロック式の鍵に魔法を使うとブザー音が鳴るはずだし.....(空き巣防止に魔法を使って強引に開けるとブザー音が鳴るようにされている)

部屋に入ると、お父さんと真夜さんが居た

雪乃「綾人くん、浮気してないよね!?」

3年ぶりに会う真夜さんを無視し、浮気の話へ

綾人「浮気?」

雪乃「真夜と浮気したのかって聞いてるの!自覚があるならまだ許してあげる」

綾人「浮気なんてしてない」

雪乃「.....本当?」

綾人「ああ、俺が愛しているのは高校1年の最初を除いて、雪乃だけだ」

雪乃「.....そ、そう.....」

顔を真っ赤にし、怒りが冷める母

ちょろい?

深雪「歩夢そっくり.....」

水波「歩夢姉さまそっくりですね」

聞きたくないことが聞こえた

そして、例の3人は、

真夜「雪乃、綾人さん貰ってもいいかしら?」

雪乃「絶対駄目」

真夜「さっきはあんなこと言っていたけれど、」

真夜さんはお父さんに抱きついた

雪乃「なっ.....」

綾人「ま、真夜.....」

真夜「嫌がってないようだけれど?」

雪乃「真夜、もう辞めて。お願いします」

真夜「あらあら、妻がそんな自信なくていいの?」

抱きついたことにより、真夜さんの胸はお父さんに当たっているのだが、気にせず、お母さんを煽っていく

雪乃「怒るよ?」

真夜「そのままで私に勝てるの?」

雪乃「霜月の力を使うわ」

真夜「物騒ね」

雪乃「.....」

真夜「.....はぁ」

真夜さんはお父さんから離れ、呆れた表情をする

お母さんも呆れた表情(若干、ホッとしているようにも見える)

真夜「さて、本題だけれど、」

雪乃「まずは私の家へ移動しましょう」

真夜「.....そうね」

話がトントン拍子に進んでいく

私たちに拒否権はなく、お母さんとお父さんの家へと車で移動する


【安価です。雪乃と綾人の家について。コンマ1桁
奇数・0:一軒家
偶数:屋敷
安価下。】

>>149 9:一軒家】


お母さんとお父さんが住んでいたのは一軒家だった

お母さんのことだからお金に物を言わせてお屋敷に住んでいると思ったけど、そうでなくて安心する私

雪乃「真夜、泊まっていくの?」

真夜「ええ、3泊4日」

今日が17日だから、20日までか

当初の予定通りだ

雪乃「泊まるのは構わないけれど、.....空き部屋あったかしら?」

私・兄さん・真夜さん・達也くん・深雪ちゃん・水波ちゃんの6部屋

雪乃「空いてるのは....」

綾人「5部屋だな」

雪乃「5部屋空いてればなんとかなるわ。歩夢」

私?

私と兄さんかな?

雪乃「達也くんには申し訳ないけど、達也くんとね」

歩夢「.....」

7月18日の再来だ

あの日も達也くんと同じベッドで寝た

真夜「達也さん」

達也「....分かりました」

真夜さんの圧力に逆らえない達也くん

怖い

雪乃「さてと、......。真夜、貴女達は何しに来たの?」

真夜「綾人さんを貰いに」

雪乃「真夜」

真夜「歩夢さんを強くするためよ」

雪乃「.....歩夢、ここから少し東に行ったところの神社で夏祭りをやっているわ。行って来なさい」

話が急すぎる

むしろ私がこの場に残らないといけないと思うけど.....


【安価です。一緒に夏祭りに行く人
1.達也
2.深雪
3.水波

この安価では選んだ人の友情度が上がります(雪乃と真夜は除外させて頂きます)
安価下。】

>>152 2.深雪】


雪乃「深雪ちゃん、歩夢と一緒に行って貰える?」

深雪「構いませんが....」

雪乃「歩夢を1人で行かせるとお金の面で何するか分からないから」

たしかに昔、お母さんから貰ったお金を1度のお祭りで使い切ったことはあるけど、私ももう大人に近い歳

流石に弁えている

雪乃「弁えていても、貴女はするのよ」

また心を読まれた

私ってそこまで読まれやすいのかな.....

雪乃「深雪ちゃんの判断で使ってね」

お母さんは深雪ちゃんに1万円を3枚渡した

お母さんこそ金銭感覚がズレている

たかがお祭りで3万円って....



お祭りといえば浴衣

女性のほとんどは浴衣を着ているのだが、あいにく浴衣はない

ということで私はスーツ、深雪ちゃんは普通の服

スーツでお祭りって.....、と周りには思われているだろう

私もそう思います

家から東に数分歩くと、お祭りの開かれている神社があった

焼きそば・たこ焼き・チョコバナナ・射的・揚げ物(唐翌揚げ・フライドポテト)などの屋台が数十店開いている

歩夢「何食べる?」

深雪「そういえば夜ご飯とかどうするのかしら....」

歩夢「夜ご飯はお祭りで済まそう」

深雪「いいの?」

歩夢「パンをおかずにパン食べたい?」

希望を出さない限りは『パンをおかずにパンを食べる』これが普通だった

深雪「でも、歩夢のお母様のパン食べてみたいわ」

歩夢「.....じゃあ軽食程度で」



軽食とは、手間をかけず短時間で食べることが出来る軽い食事のこと

お祭りでは屋台を開いている人が作ってくれるので、お金を払えばすぐに食べることが出来る

軽食の第一条件は満たしている

問題はどのくらいの量が軽食の内に入るか

一応定義としては、空腹が収まる程度の食事のようだが、

深雪ちゃんが買ったのは焼きそばx1・たこ焼き(8個入り)x1

女性2人で分けるならこのくらいなの?

お腹いっぱいまではいかなくても、なかなかの量だと思う

深雪「歩夢がいっぱい食べると思って」

半分以上を私に押し付けるということか

歩夢「せめて半分」

深雪「分かったわ」

最悪の事態は回避できた

屋台が中心として広がっている辺りから離れ、人があまり居ない場所の1つのベンチに座り、買ってきた物を食べる

歩夢「深雪ちゃん」

箸で焼きそばを適量掴み、深雪ちゃんの口へと運ぶ

深雪「うん、美味しいわ」

お嬢様のお口に合う味で安心した

深雪「歩夢」

今度は食べさせてくれるようだ

歩夢「ありがと」

お礼を言ってから焼きそばを食べる

歩夢「うん、美味しい」

と、このような具合で異性同士だったらカップルのようなことを、女性同士だったら姉妹のようなことをした

焼きそばとたこ焼きを食べ、少し話す

深雪「歩夢のお母様、歩夢に似ているわね」

歩夢「いろいろな人にそう言われる。仕草とか雰囲気が雪乃さんそっくりだ、って」

深雪「そっくりだと思うわ。まだ会ってから数時間だけど、歩夢がそのまま大人になったようで」

歩夢「嬉しいような嬉しくないような」

多少強引な行動を取る母に似ていると言われれば嬉しくない

だが、母のことは尊敬している

だから微妙

深雪「誇っていいと思うわ、お義姉様」

急に何を言い出すのか

しっかりと『義』が付いてるし

歩夢「深雪ちゃん、お義姉様だけは辞めて下さい」

同い年から言われると少し反応し辛い

深雪「義姉さん?」

このままではきりがない

私が1番恐る『お義姉ちゃん』が来るまでにはこの話を終わらせるべく私は1つの行動を取る

歩夢「とにかく帰ろう」

帰ることを提案した

このままだと軽食で済ませてきたのを間違えることになるかもしれない

しっかりとした夕食までに帰りたい

と、話を終わらせようとしたのだが、

深雪「どれにするかハッキリ決めるまで帰らない」

子供みたいな事を言い始めた

歩夢「じゃあ....


【安価です。呼ばれ方(今後変わります)
1.歩夢
2.お義姉様
3.義姉さん
安価下。】

>>158 1.歩夢】


一瞬の間に色々と考えたが、やはり、

歩夢「今まで通り歩夢で」

普通に、今まで通り呼んでほしい

深雪「分かったわ」

これでもう2度と『お義姉さま』とか呼ばれない

深雪ちゃんが私に嫌がらせとかをしてこない限り

歩夢「帰ろう」

もうそろそろ帰らないと本格的に夕食が食べれなくなる

深雪「ええ、帰りましょうか」

私の家でも、深雪ちゃんの家でもないけど、今の状況で帰れる家はただ1つしかない


【深雪との友情度が上がりました。
達也:50
深雪:45 → 50
水波:40
雪乃:15
真夜:20

合計170 → 175】

雪乃「もう帰ってきたの?早くない?」

帰るなりそう言われた

歩夢「夜ご飯の時間分からなかったから.....」

雪乃「てっきり食べてくると思ってたわ」

歩夢「深雪ちゃんがお母さんのパンを食べたいって言ったから帰ってきた」

雪乃「それは....嬉しいわね。深夜からは完全に拒否をされてたけれど、深雪ちゃんがそう言ってくれるのは嬉しいわ」

真夜「それは貴女が何日も連続でパンを出すからでしょう」

雪乃「真夜は嬉しい?」

真夜「久しぶりに食べれればね」

雪乃「真夜が素直になった.....」

真夜「.....さっさと夕食を作りなさい」

雪乃「はいはい。歩夢と深雪ちゃん、手伝って。今は水波ちゃん1人だから」

歩夢「あ....うん」

深雪「はい」

久しぶりの大人数での夕食(私・兄さん・お母さん・お父さん・達也くん・深雪ちゃん・真夜さん・水波ちゃん)

家族ぐるみの夕食レベルの人数

まぁ、実際家族ぐるみの夕食なんだけど


夕食は地位(真夜さんと私との立場の差など)関係無しに、普通の会話が出来る楽しい時間だった

お母さんの作ったパンは久しぶりに食べたせいか、この3年間で腕を上げたのか美味しく感じ、お父さんと真夜さん以外には好評だった(お父さんは毎日のように食べている。真夜さんは懐かしそうに食べていた。若干涙目になっていたのは懐かしいから?)

その後は自由時間

私は何をしよう....


【安価です。
1.達也と話す
2.深雪と話す
3.水波と話す
4.雪乃と話す
5.真夜と話す

友情度に関係のある5人に限定しています。
安価下。】

>>161 1.達也と話す】


自由時間となったが、することも特に思いつかず、とりあえず今日から泊まる部屋へ

部屋は一般的な広さ(実家・お屋敷の部屋と同じくらい)で、掃除もしっかりとされている

生活するのに不備は無い

ただ1つの問題は達也くんと一緒の部屋だということ

嫌ではないのだが、緊張してしまう

夫婦の関係なのだから当然だと思いたくても思えない

私が1人で数分悩んでいると、達也くんがこの部屋に入ってきた

ここは達也くんの部屋でもある

何も問題ではない

歩夢「ごめんね、お母さんが....」

場の空気を保つためには何かしらの話題を見つけなければならない

私がまず最初に思いついたのは部屋割りについて

お母さんが強制的に私と達也くんを同じ部屋にした

私なんかが同じ部屋で申し訳ない

達也「いや、気にしてない。むしろ嬉しい」

歩夢「な....」

達也くんは真面目

嘘偽りの無い表情をしている

達也「歩夢は嫌だったか?」

歩夢「い、嫌じゃないけど.....」

達也「嬉しいか?」

歩夢「うぅ.....」

達也くんに話の主導権を握られている

私だけが恥をかいて終わりそうなので、

歩夢「の、ノーコメントで」

私は逃げた

達也くんは、

達也「そうか」

あっさりと引き下がってくれた

負けた気分だ

策略にハマっているような気がするのは私だけ?

達也「そういえば歩夢、変装は考えたのか?」

達也くんの言う『変装』

それは、指名手配中の君影歩夢が仮装行列を使って容姿を変え、行動するための『変装』

歩夢「全く。何か案はある?」

達也「出来れば歩夢のままがいいんだがな....」

歩夢「.....その心は」

達也「歩夢そのままの容姿が好きだからだが?」

どうして平然とそんなことを言えるの?

強い感情を失ったとはいえ、恥ずかしいはずなのに

歩夢「そう言って貰えるのは嬉しいけれど、そうもいかないから」

達也「そうだな.....少し変える程度でいいんじゃないか?髪の長さだったり、目の色だったり」

少し変える程度か.....

髪をセミロングにしたり?

でもそれだけだと、ただ髪を切っただけ

大して変わりない

目の色は青?

青にすれば達也くんや深雪ちゃんと同じ

とは言っても、最初から私の目の色は青に近い

大して変わりない

結局、私が出した答えは、

歩夢「......考えておく」

達也「現状、そうするしかないか。深雪や水波にも相談してみるといい」

達也くんは考えてくれないんだ.....

と、こんな具合で話し合いの意味をほぼ成し遂げず、『変装』についての話し合いが終了した


【友情度
達也:50→53
深雪:50
水波:40
雪乃:15
真夜:20
合計:170→173

今はあまり上がりませんが、作中での明日から友情度が上がるイベントを出していく予定です】


【安価です。
1.引き続き達也と話す
2.深雪と話す
3.水波と話す
4.雪乃と話す
5.真夜と話す

友情度に関係のある5人に限定しています。
安価下。】

3

>>165 3.水波と話す】


変装についての話し合い?が終わり、私はなんとなくリビングへ

すると、お母さんと水波ちゃんが話していた(この2人以外は誰も居ない)

雪乃「水波ちゃん、また後でね」

水波「はい」

お母さんは私とすれ違い、何処かに行ってしまう

何を話していたんだろう....、と思い水波ちゃんの向かいの椅子に座り、

歩夢「何話してたの?」

言いたくないことであれば追求するつもりはないが、教えても構わないことであれば教えて欲しい

水波「パンの作り方についてです」

そういえば夕食の時、水波ちゃんは人一倍お母さんの作ったパンに興味を持っていた

水波ちゃんがお母さんの作るパンを作れるようになれば真夜さんが喜ぶ....と思う

ちなみに私は作れない

作り方を一度教えて貰ったことがあるのだが、途中で挫折した

水波「歩夢姉さまのお母様、優しい方ですね。最初は少し怖い方だと思ったのですが.....」

その気持ちは娘の私でも分かる

歩夢「見透かされているような、ね」

水波「見透かされている.....先ほど、少しゲームをしたのですが、完敗でした」

歩夢「ゲームって....心理ゲーム?」

『心理ゲーム』と言ってもただの当てっこゲーム

ルールは簡単

1人が紙に1文字の漢字を書き、もう1人がその漢字を当てる

質問は3回まで(例:動物、食べ物、自然など)

水波「難しい漢字でも、簡単な漢字でも負けてしまいました。本当に見透かされているようで」

今なら勝てるかな.....でも負けて何かを要求されたら嫌だからな.....

歩夢「お母さんには勝てない。多分、深雪ちゃんでも達也くんでも」

水波「そういった意味では怖いです。でも、話してみると普通の人です」

歩夢「そう....かな」

お母さんと再会してから数時間、まともな会話はしていない

この3年間で私の知っているお母さんは変わったのか、変わっていないのかを理解するには直接話す必要がある

.....あとでしっかりと話そう

水波「お父様も良い方でした」

歩夢「お父さんとも話したの?」

水波「はい。お父様は隼人兄さまに似ている、優しい方で。ご両親共に良い方々ですね」

歩夢「あ、ありがと.....」

そう言われるとなぜか照れてしまう

ここで1つ疑問に思ったのは水波ちゃんの両親について

関する話を一切聞いたことない

聞きたいけど、聞くのは駄目な気がする

女の勘なのか、人間としての勘なのか、血の勘なのかは定かでない

とにかく、触れてはいけない

歩夢「じゃあね、水波ちゃん。是非ともパン作れるようになって。真夜さんが喜ぶ....と思うから」

水波「はい」

さて、次は何しようかな....


【友情度
達也:53
深雪:50
水波:40→43
雪乃:15
真夜:20
合計:173→176】

【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃と話す
偶数:お風呂に入る
安価下。】

コンマなら連取OK?

>>169 6:お風呂に入る
コンマ安価は連取大丈夫です。】


お母さんは何処に居るか分からないし、お風呂に入ろうかな

お母さん曰く、この家を建てる上で1番凝ったのはお風呂

京都=和

ということで、檜の湯船があるようだ

温泉ならともかく、一般の家に檜の湯船があるのは現代では珍しい

機嫌を良くし、持ってきた着替えを片手に脱衣所へ

脱衣所で服を脱いでいると、


【安価です。
1.誰かが来る
ー1.達也
ー2.深雪
ー3.水波
2.誰も来ない

1の誰かが来る場合は1ー1、1ー2、1ー3と書いて下さい。
雪乃と真夜、隼人、綾人は除外させて頂きます。
安価下。】

1 1

>>171 1(誰かが来る)ー1(達也)】


服を脱いでいると、脱衣所の扉が開いた

神座と天邪鬼で時を止め、状況を回避したいのだがCADは手元にない

状況を回避することは出来ず、脱衣所の扉は完全に開かれる

私の唯一の希望は扉を開いた人物が深雪ちゃんか水波ちゃんであること

一番嫌なのはーーーーー

達也「.......」

私の人生、終わった

歩夢「......何の用でしょうか」

達也「お風呂入ろうと思ったんだが.....済まない。俺は後で入らせて貰う」

歩夢「私が後で入るよ。先、どうぞ」

ほぼ下着姿の私だが、他人優先の意識は今も昔も変わらない

達也「歩夢が先でいい」

このままだと何分も、何時間もこのやり取りが続いてしまう

結論(?)を出さなければ


【安価です。
1.歩夢「......間を取って一緒に入ろう」
2.歩夢「じゃあ....先に入らせて貰います」
安価下。】

1

>>173 1.歩夢「......間を取って一緒に入ろう」】


悩みに悩んだ結果、

歩夢「分かった。間を取ろう」

達也「間を取る?」

歩夢「.....間を取って一緒に入ろう」


まず先に私が入った

髪と体を洗い、湯船に浸かる

その後、達也くんが浴室に入り、髪を洗う

ここで、彼氏(夫)の背中を流すのが彼女(妻)だと1冊の本に書いてあった事を思いだし、私の中で何かが吹っ切れたのか達也くんの背中を洗うと我を忘れ提案すると、

達也「遠慮しておく」

と言われた

達也くんは自身の体を自分で洗い、檜の湯船に浸かる

当然、背中合わせではなく正面を向き合っている

歩夢「.......」

達也「.......」

一緒にお風呂(温泉含む)に入るのは3回目

恥ずかしさはあまり無いが、気まずい

歩夢「.......」

達也「.......」

一緒にお風呂(温泉含む)に入るのは3回目

恥ずかしさはあまり無いが、気まずい

歩夢「.......達也くん、何か喋って。思ったより、ううん、分かっていたことだけど気まずい」

達也「歩夢が何か話題を出してくれると助かる」

歩夢「私のどこが好き?」

即質問をしてみた

達也くんにとって答えにくいであろう質問

答えは、

達也「歩夢」

いつかと同じように抱き寄せられた

これが答え?

ずるい

歩夢「.....子供の名前何がいい?」

抱き寄せられたまま、先日真夜さんと話した議題(?)について夫と話す

達也「気が早くないか?」

歩夢「真夜さんはいつでもいいって言ってる。産休・育児休暇・お金は大丈夫」

達也「.....」

歩夢「それで、名前は何がいい?」

達也「歩夢に任せる」

言うと思った

しっかりと返しは考えてある

歩夢「達也くんの子供でもあるんだから駄目だよ」

私的にポイント高い

達也「.....少し時間をくれ」

歩夢「うん」

子供の名前についてはこのくらいで辞めてあげよう


【安価です。話題について
1月4日の23時までなら何個でも。
多分、どんな話題でも出来ると思います。】

深雪の浴衣姿談義、そば派かパン派か、両親の印象について
あたりで書けそうなのをお願いします

>>177 蕎麦派かパン派か】


ここでふと1つの疑問が思い浮かんだ

大した疑問ではないのだが、返答次第で1度挫折した料理を学ばなければならない

聞いておいて損はないかな

歩夢「達也くんはお蕎麦とパンだったらどっちが好き?」

達也「唐突な質問だな.....」

それを理解した上での質問

達也「どちらかといえばパンだな。昔、ある人の作ったパンを食べてからパンが好きになった」

歩夢「ある人って.....」

達也「それは分からない」

多分、お母さんなんじゃないかな

お母さんが作ったパンを食べ、達也くんはパンを好きになった

充分あり得る話

となると、私が蕎麦を好きになったきっかけは深夜さんの手料理が影響しているのかもしれない

和食が得意で、お母さんに嫌がらせで蕎麦を作っていたようだし

とにかく夫のためにもパンの作り方を学ばなければならなくなった

ようやく妻らしいことが出来る

すべき事が出来て、私は嬉しい

>>177 両親の印象について】


歩夢「急に話は変わるけど、私の両親どうだった?」

達也「雪乃さんは母さんに似ている」

歩夢「見透かされている感じが?」

達也「ああ。だが、雪乃さんの方がよっぽど怖い。母さんと違って2つの顔を持っているのがな」

2つの顔

優しい面と怖い面

深夜さんは『冷たい』の言葉が似合う方だと聞いているが、母である雪乃は『温かくて冷たい』

そう考えると、私は『怖い』ではなく『可哀想』だと思う

本来の自分を見失い、時と場によって顔を変える

大変そうだ

達也「さっき話して聞いたんだが、歩夢は深雪の名前の由来覚えているか?」

たしか、深夜さんが娘の名前を決める際にお母さんが自分の名前の『雪』を付けた、だった気がする

詳しく話せば、勝負で勝った権利を使って強引に『雪』を付けたとか真夜さんは言っていた

達也「ただ単純に深雪の『雪』を雪乃さんの『雪』から取った訳ではないようだ。母さんほど冷たい人間になって欲しくないからこそ、冷たいが温かい物の前では溶ける『雪』を付けたらしい」

良い話だ

そこまで考えて友達の娘の名前を決めていたのか

達也くんのお母さんへの印象について知れた

ついでに深雪ちゃんの名前の由来も

歩夢「.....それで、お父さんはどうだった?」

達也「綾人さんは雪乃さんと違って『優しい』だけの人だった。隼人先輩に似ている。だが、叔母上のことも考えると一触即発だな」

お父さんを争ってお母さんと真夜さんが一触即発の雰囲気を出している

ホテルでもお母さん本気だったし、いつ本気の喧嘩になるか分からない

真夜さんは遊んでいるだけのようだったけど

歩夢「.....うん。わかった。ありがと」

これで両親についての印象は把握出来た


歩夢「もうそろそろ出ようか」

お風呂に入り始めて約15分

私と達也くんの2人が居ないってことに騒ぎ始める人が居るかもしれない

達也「歩夢、先上がるか?」

歩夢「そうさせて貰うね」

檜の湯船から上がり、浴室から出る

達也くんを待たせる訳にもいかないので速く髪と体を拭き、服を着る

こうして、ようやく3回目の混浴が終わった


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃とお話
偶数:深雪に呼び出される
安価下。】

ていっ

>>181 6:深雪に呼び出される】


誰にも見つからず自室へと戻ろうとしたのだが、脱衣所を出た瞬間に深雪ちゃんに捕まった

いや、脱衣所で着替えをしている時点で床と扉の隙間から冷気が流れ込んできていたから捕まっているようなものだ

深雪ちゃんに連行され、深雪ちゃんの部屋へ

深雪ちゃんはベッドに腰をかけ、私はその前で正座

あれ?私って一応義理の姉のはずなんだけど....

深雪「何があったか話してくれればいいわ」

歩夢「一緒にお風呂入りました」

深雪「歩夢が提案したの?お兄様が提案したの?」

歩夢「.....私です」

深雪「会話の内容は?」

歩夢「パン派か蕎麦派か」

深雪「他には?」

歩夢「両親の印象について」

深雪「他には?」

あれについてだけは言えない

歩夢「.....もう無いです」

バレバレの嘘だけど誤魔化せないかな.....

深雪「歩夢」

軽く殺意が込められている

これ以上誤魔化したら怒られる

歩夢「......子供の名前についてです」

深雪「えっ.....」

予想とは違う反応

深雪「....妊娠しているの?」

あれ?

深雪「えっと....食生活とか過度な運動には気をつけてね。あとは.....雪乃さんや綾人さんには言ったの?」

あれあれ?

勝手に話が進んでいる

このままだと勘違いが広まってしまう

深雪「女の子?男の子?まだ分からないかしら。そういえば1週間前の九校戦のモノリス・コードで過度な運動していたけれど....」

凄く心配してくれている

深雪ちゃんの勘違いだと言い出せない

歩夢「み、深雪ちゃん?」

深雪「私でよければなんでも手伝うから。頼ってね、歩夢」

大変なことになった.....

歩夢「あ、あの....深雪さん?」

深雪「まずは食生活について.....」

歩夢「......おーい、深雪ちゃーん」

深雪「雪乃さんに聞くのが1番早いかしら」

聞こえていないようだ

歩夢「深雪」

深雪「!」

いつもと違う、呼び捨てにしたらすぐ反応してくれた

どうして?

とにかく誤解を解かないと

歩夢「私は妊娠してない。子供の名前を相談したのはなんとなくだから」

深雪「.....そう」

急にテンションを下げる深雪ちゃん

そこまでショックだったのか

深雪「.....でもいずれ、歩夢は妊娠するのよね」

歩夢「する....と思う」

深雪「相談してね。私だと力になれないかもしれないけど....勉強するから」

歩夢「うん。ありがと」

良い義理の妹を持った

冷たいけど温かい前では溶ける『雪』のように育ってくれて私は嬉しい

.....私は温かい部類の人に入るってこと?


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:自室へ戻る(達也と話します)
偶数:雪乃とお話し
安価下。】

>>185 2:雪乃とお話し】


深雪ちゃんへの誤解が解け、達也くんとの入浴も許して貰えた

今後、達也くんと何かをする毎に報告を義務化されたけど大抵の事は許してくれるみたい

ひとまずは安心し、自室へ戻ろうとした時廊下でお母さんと遭遇した

雪乃「丁度良かった。少し話しがあるわ。時間あるかしら?」

歩夢「うん、いいよ」

真夜さんや深雪ちゃんのように格が高い女性の喋り方をする母に対して普通の喋り方をする娘

周りから見ればおかしいのかもしれないが、私はこれが普通だと思っている

日記では普通の喋り方をしていたお母さんはいつから真夜さんのような喋り方になったんだろう

深夜さんと真夜さんの影響で口調が変わったのかな?

とか考えながらお母さんの部屋へ

お母さんの部屋は普通だった

私からすれば普通の部屋

つまり、本が多く置いてあった

私好みの小説、精神学、医療について

目立ったのはこの3種類

雪乃「本、好きなの?」

歩夢「あ.....うん。小説とかは私好み。精神学と医療についてはお屋敷にあった本を少し読んだことある程度かな」

雪乃「小説は私の趣味が遺伝したのかしら。精神学と医療については.....貴女の好みではなく興味ね」

興味こそ遺伝だと私は思うけどなぁ

雪乃「貴女が感じる興味は君影歩夢が気になった物であり、君影雪乃が気になった物とは違うわ」

また心読まれた

ここまで来ると悔しくなってくる

雪乃「本題に入る前に少し遊びましょうか」

お母さんが取り出したのはトランプ

雪乃「この53枚の中から5枚選んで取って」

ジョーカーを1枚だけ抜いた53枚のトランプから5枚を選び、それをお母さんが当てるってことかな

雪乃「厳密に言えば選んだ順番を当てる、ね」

もう決着ついてるんじゃないかな

心を読まれているんだし

雪乃「私が外したらなんでも1つ質問に答えてあげるわ」

歩夢「約束だよ?」

雪乃「ええ。その代わり外したらお風呂で達也くんと何を話していたか教えて貰うわね」

それこそ心を読めば分かる内容だと思うんだけど.....

お母さんはトランプをしっかりとシャッフルし、目を閉じて私に引かせる

1枚目はハートの2
2枚目はスペードの7
3枚目はジョーカー
4枚目はハートの8
5枚目はダイヤの8

雪乃「5枚引いたわね」

歩夢「うん」

私の返事後、お母さんは目を開ける

歩夢「.....っ!」

急に寒気がした

今日、この京都に来てまず最初に平等院鳳凰堂へ行こうとした時に感じた視線と同じ、危険な視線

真夜さんの視線に似ているが、それよりも場の空気を凍りつかせる視線

見られるだけで意識を失いそうな、人の本能を脅かすような視線

その視線の正体はお母さんの目

お母さん目は私と同じ青色ではなく、透き通った碧色

青と碧

似ているのだが何かが違う

雪乃「トランプを当てるとかよりこれを見せたかったのよ。あ、ちなみにトランプは1枚目から順番にハートの2、スペードの7、ジョーカー、ハートの8、ダイヤの8ね」

全て当たってる.....

雪乃「さっき私が全て当てたらお風呂で達也くんと何を話していたか教えて貰うつもりだったけど、全部分かったからいいわ。背中洗えなかったのは残念ね」

......いくら母でもそこまで読まれると怖く感じてしまう

雪乃「子供の名前、蕎麦派かパン派か、両親の印象。ふふっ、なかなか面白い話をしているじゃない。特に私について。達也くんもなかなか良い線いっているけれど、歩夢は完璧ね。私は『可哀想』まさにその通りだわ」

気持ちが悪い

全てを知られている

雪乃「これ以上は歩夢が『可哀想』になっちゃうかしら。貴女を強くするためにはこれ以上の精神的苦痛を味わせなければならないのだけれど、今回はここまでにしておきましょうか」

お母さんの目は透き通る碧色から私と同じ青色へと戻る

するとさっきまで感じていた危険な視線は無くなり、普通となる

歩夢「はぁ.....はぁ.....」

雪乃「これくらいで呼吸を乱しているようだとまだまだね。せめて深夜や真夜くらいは耐えて貰わないと」

お母さんは微笑し、私を物のような目で見てくる

雪乃「貴女を霜月で染めてあげるわ」

歩夢「.......」

言葉が出ない

いくら達也くんや深雪ちゃんが怒ったところでお母さんほどの威圧感は出ないだろう

雪乃「歩夢」

お母さんは私を抱きしめ、耳元で改めて、

雪乃「貴女を霜月で染めてあげる」

と言った


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:真夜登場
偶数:意識を失う
安価下。】

お母さんには負けないッ!

>>190 8:意識を失う】


歩夢「ん.....」

私.....いつの間に寝ていたんだろう

達也くんとお風呂に入って、深雪ちゃんと少し話してから.....お母さんと話した

お母さんとトランプで.....何したんだろう

途中で寝ちゃったのかな.....

だとしたらお母さんには申し訳ないことをしてしまった

また明日.....もう今日か(現時刻:午前3時)

今日の夜にでもお母さんと話そう

聞きたいことはいっぱいある訳だし


『貴女を.....あげる』


歩夢「っ!」

何かが頭の中で聞こえた

魔法?

......なんとなく、魔法というより催眠に近い何かに思える

催眠術.....

あー、考えがまとまらない

目も覚めちゃったし

水分補給したいけど、隣で寝ている達也くんを起こしてしまいそう


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:水分補給をしにリビングへ
偶数:達也が起きる
安価下。】

ほい

>>192 9:水分補給をしにリビングへ】


達也くんを起こさないように慎重にベッドを出て、出来るだけ音を立てずに部屋を出る

無事、部屋から出れた私は目的である水分補給をするためにリビングへ

リビングまで残り数メートルというところで話し声が聞こえた

お母さんとお父さんと真夜さんの声

久しぶりに再会した3人で昔話とかしているのかな

だったら邪魔をしてはいけない

水分補給は諦め、自室に戻ろうとした時、

雪乃「歩夢、来なさい」

バレてた

逆らうことも出来ず、リビングへ

机の上には日本酒

私、この場にいらないよね

雪乃「ジュース....は無いけれど、お茶くらいなら。真夜」

真夜「貴女の仕事でしょ」

雪乃「昔じゃないんだから.....はぁ」

お母さんは席を立ち、私のためにお茶を淹れてくれる

歩夢「あ、ありがとう.....ございます」

真夜「雪乃、娘に敬語使われているわよ?」

雪乃「よろしくない言葉遣いよりはマシじゃない」

真夜「そうかしら?」

雪乃「深夜に対しての深雪ちゃんや達也くんもそうだったからいいのよ」

綾人「雪乃、深夜の名前を出すのは......」

真夜「......」

雪乃「はぁ.....めんどくさい」

やばい.....私だけ浮いている

早くこの場から去りたい

雪乃「真夜はいいわ。少しすれば戻るでしょう。それよりも歩夢、流星群見せて貰える?貴女の流星群を見てみたいわ」

歩夢「あ....う、うん」

とりあえず返事をしたもののCADが手元にない

雪乃「歩夢、CADが無くとも貴女には使えるわ」

無茶なことを言う母

雪乃「とりあえずイメージを、ね」

歩夢「.......」

目を閉じ、流星群(鑑賞用)をイメージする

雪乃「......歩夢、目開けてもいいわよ」

やっぱり無理、と思いながら目を開けると、天井には私の夜空が広がっていた

歩夢「どう....して?」

簡単な魔法だったらCAD無しでも使えるのだが、流星群レベルの魔法となると話は違う

雪乃「貴女にはそれほどの才能があるってことよ」

歩夢「......」

自分で行ったことなのだが、信じられない

雪乃「綺麗ね。真夜と全く同じ」

真夜「私のと一緒にしないで」

綾人「真夜、酔ってるんじゃ.....」

真夜「酔ってないわよ」

と言って真夜さんはお父さんに抱きついた

ホテルでの抱きつきよりもずっと強く

真夜さんは胸元が開いたドレスを着ているせいで胸がどれだけ強く当たっているか形の変わり具合で分かってしまう

歩夢「......」

いいなぁ.....

私も真夜さんくらいの.....

雪乃「真夜、綾人くんを誘惑するのは辞めてって言っているでしょ」

真夜「貴女も綾人さんに抱きついてみてはいかが?」

雪乃「むぅ....」

お母さんもお父さんに抱きついた

両手に花とはこのこと

本来の歳を感じさせないので一応花の枠に収まる.....よね?

っていうか、もう部屋に戻っていいかな?

真夜さんとお母さんはお父さんに夢中になっている今が逃げ時

私はお母さんの淹れてくれたお茶を飲み干し、流星群を閉じてからそーっとリビングから出る

歩夢「はぁ....」

部屋に戻ろう


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:達也が起きている
偶数:1日が終了
安価下。】

どや

>>198 9:達也が起きている】


達也くんが起きていないことを祈りながら自室へ

なるべく音を立てずに扉を開くと、達也くんは椅子に座っていた

つまり達也くんは起きていた

歩夢「水分補給にリビング行ったら大人3人に絡まれちゃって.....」

達也「それはいいんだが、体調は大丈夫なのか?」

歩夢「体調?」

達也「雪乃さんが寝ている歩夢を連れてきたから体調が悪いのかと.....」

やっぱりお母さんとの話中に寝ちゃったんだ

歩夢「大丈夫。心配してくれてありがと」

達也「礼には及ばない」

小説とかでよくある台詞を躊躇いなく言ってみせる達也くんは格好良い

歩夢「お礼に何かしてあげるよ」

達也「考えとく」

歩夢「今じゃないと駄目」

達也「......歩夢」

歩夢「な、なに....?」

少しづつ近付かれ、一歩また一歩と後ろに下がる私だったが、遂に背後には扉まで来てしまった

今から約80年前、2014年に流行った壁ドンみたいな状態となる

達也「歩夢、」

歩夢「顔....近い.....」

顔が近い

数センチの距離

このままキスされるのかな

歩夢「.....いいよ」

達也「......」

少しずつ達也くんの顔は近づき、


『貴女を....に....めて....げる』


歩夢「うっ....」

突然、一瞬だがかなりの頭痛を感じた

私が起きた時に頭の中で聞こえた『何か』は不思議程度で済んだが、今回はハッキリと頭痛がした

達也「歩夢、大丈夫か?」

歩夢「だ、大丈夫.....」

頭痛は本当に一瞬だった

余韻のような物はまだ残っているが、支障はない

達也「それならいいんだが.....」

歩夢「.....お詫びにキス2回でいいよ」

雰囲気を壊してしまったお詫びにキス2回を提案する

キスを1回増やした程度で喜んでくれるかな?

もっと何か他の事をお詫びとしてプレゼントした方が良かったような.....良くないような.....


【安価です。
1.歩夢「やっぱりキスは1回。お詫びは.....胸触っていいよ」
2.キスを2回
安価下。】

歩夢には相手を興奮(or加虐)させるフェロモン的な何かがあるに違いない
なお兄には無効

>>201 コンマではないのでどちらか選んで頂けると幸いです。

1でオナシャス

>>203 1.歩夢「やっぱりキスは1回。お詫びは.....胸触っていいよ」】


やっぱりキス2回だと.....うーん.....

正直、人目さえ無ければキスは構わない

この密室空間では何度キスをされてもいい

キス以外のお詫びかぁ.....

.......少し達也くんをいじめてみようかな

歩夢「やっぱりキスは1回。お詫びは.....胸触っていいよ」

達也「.....それは....」

私が胸を触ることを許可・提案した理由は2つ

1つ目の理由は好きな人に胸を触られる(揉まれる)と大きくなると聞いたことがあるから

女性ホルモンが分泌され〜、で大きくなるらしい

2つ目の理由は達也くんをいじめること

いくら過剰な性欲の感情を失ったとはいえ達也くんは男子高校生

胸を触らせるだけなら、多分半殺しみたいな状態になると私は考えた

......その後達也くんが私を求めるようなことがあれば.....うん

歩夢「はい、胸触っていいよ。キス先の方がいい?」

達也「......」

困ってる困ってる

もう1押しかな

歩夢「私と達也くんはもう夫婦なんだから.....ね」

達也「.....歩夢」

歩夢「ん.....」

まずキスをされた

......長い

嫌ではないけど、凄くこの時間が長く感じる

歩夢「.....ん....はぁ」

体感で約25秒

キスは1ヶ月ぶり

そんなにしたかったのかな?

歩夢「次は.....」

次は胸を触られる

歩夢「服の上から、下着の上から、直接。どれがいい?」

達也「......いや、歩夢。せめて俺が18歳になるまでは.....」

歩夢「一線を越えるわけではないんだよ?達也くんが超えたいっていうなら....私は構わないけど」

女性として男性を魅了出来てるのかな?

大人な女性とはどのように男性を魅了するのか

お母さんに聞くのは....恥ずかしいし....

とにかく今は目の前のことに集中しないと

達也「歩夢、いいんだな」

歩夢「好きだよ、達也くん」

私の最後の1言が決め手となったのか達也くんは私の胸を服の上からゆっくりと触り始める

下着・服の上からでも『触られている』というのは感じられる

歩夢「達也くん.....遠慮しないで。....脱ごうか?」

遠慮を感じる

遠慮されたくない身からしたら遠慮はしないで欲しい

だから、自発的に脱ぐことを提案した

達也「.....ああ」

可愛い

私はブラウスだけを脱ぎ、上半身は下着と達也くんに貰ったネックレスのみに

一気に全部脱ぐよりは達也くんをいじめられると考えた上での選択

ブラウスを脱ぎ終わった瞬間に胸を触ってくると思ったが、そうもいかなかった

達也くんは冷静

私に色気が無いってことかな.....

歩夢「達也くんの好きにしていいよ。私は達也くんの.....」

あえてこれ以上は言わない

達也「歩夢」

達也くんは私をお風呂でやったように抱きしめた

.....凄く安心する

達也「.....胸を大きくしたいなら薬局に行ったらどうだ?」

歩夢「なっ....」

やっぱり達也くんは達也くん

たしかに目的の1つに胸を大きくしたいっていうのはあったけど!

現代では薬で胸を大きくすることも出来るけれど!

歩夢「もう達也くんのことなんて知らない!一瞬でも好きなった私が馬鹿だった」

私はブラウスを取り、袖を通し、ボタンを閉めていく

閉めていく途中で、

達也「冗談だ」

と言って私はベッドに押し倒される

.....頭が回らない

歩夢「えっと....」

達也「歩夢、いいか?」

歩夢「だ、駄目。私が許したのは胸を触るまで。それ以上は.....駄目」

達也「俺が望むならいいって言ってたのは?」

歩夢「それは....言葉の綾?」

主導権を完全に握られている

達也「可愛いな、歩夢は」

それは....反則だ

歩夢「.....で、でも駄目なものは駄目!胸だけなら好きにしてもいいから.....」

達也「好きにしてもいいんだな?」

歩夢「えっと....好きにするのは.....あ、もう寝ないと。明日...じゃなくて今日に響くから」

達也「そうだな」

達也くんはあっさり引き下がった

歩夢「ぁ.....」

達也「触って欲しかったのか?」

歩夢「.....意地悪」

達也「歩夢が脱げば触るが?」

歩夢「もう知らない!さっさと寝ろ!」

達也くんに枕を勢い良く投げるがキャッチされてしまう

.....勝ち目がない

歩夢「もう寝る」

私がベッドに入ってから数秒後に達也くんもベッドに入る

背中を向け合っている状態だと思ったのだが、

歩夢「んっ.....」

背後から胸を触られた

......やっぱり触りたいんだ

達也くんはこっちを向いている

だが私は背を向けている

歩夢「.....もう自分からは脱がないから」

達也「分かってる」

達也くんは器用にブラウスのボタンを外していき、下着の上から胸を触る(揉む)

下着の上から触り始めて数十秒

そろそろ直接触られるかと思ったのだが達也くんの手は止まる

達也「歩夢、出来るのはここまでだ」

歩夢「.....うん」

達也くんは一線を越えないためにもここで踏みとどまった

言われなくても理解出来る

歩夢「達也くん、私はいつでもいいから。達也くんの心の準備が出来たら.....ね」

達也「.....ああ」

こうして、私と達也くんの関係はかなり前進した

.....これで良かったよね?


【友情度
達也:53→60(お風呂)→70(深夜のイベント)
深雪:50→55(達也とのお風呂後のイベント)
水波:43
雪乃:15→???(お話)
真夜:20
合計188 ???】

【今回はここまでにします。
歩夢と達也の関係はかなり進展しましたが、このスレはR-18ではないから何処までやっていいのか.....

そしてラスボス感溢れる雪乃
とりあえずラスボス感出しましたけど、今後の予定全く考えていません


次の安価。京都2日目を誰と行動するか。
1.達也
2.深雪
3.水波
4.雪乃
5.真夜
1月5日の15時までで1番多かった人と行動します。】

乙です
歩夢かわいい
安価は5

複数ありなら1.2で
なしなら2で

>>212>>213>>214
票が割れたので達也・深雪・真夜の3人の中から選びます。
1.達也
2.深雪
3.真夜

安価下。】

>>216 1.達也】


歩夢「......ん」

何かの違和感で目覚めた

違和感とは何か、を探すとすぐそこに

ブラウスのボタンがとめられていない

私はブラウスを羽織った状態で寝ていたということ

......この状態を達也くんに見せたらどんな反応を....って、そもそもこの状態にしたのは達也くんか

数時間前の出来事を思い出し、ため息を吐く

どうしてあんな思い切ったことをしちゃったんだろう.....

歩夢「......」

思い返しただけでも恥ずかしいし、何故胸を触らせるなどという提案をしてしまったのか

数時間前の自分に絶望している現在の私

.....そういえば達也くんは?

隣には居ない

前にも後ろにも

リビング行ったのかな?

私も着替えるなりしてからリビング行かないと

朝食の準備とかもあるだろうし

着替え等を済ませ、リビングに行くと達也くんとお父さん、お母さんと真夜さんが居た

後者の2人は机に頭を乗せる形でうつ伏せになって寝ている

お父さん曰く、お母さんと真夜さんがお酒をどれだけ飲めるか勝負したようだ

ちなみに勝敗は引き分けだったそうで、何を争っていたのかは知らないが無駄な争いとなった

歩夢「.....お父さんはお母さんを運んで。私は真夜さんを運ぶから」

このままにしておいても仕方がない

真夜さんをお姫様抱っこを頑張ってし(重いわけでは無いのだが私の力ではかなり辛かった)、真夜さんが泊まる部屋へと運ぶ

ベッドに寝かせ、早々に部屋を立ち去ろうと思ったのだが、

真夜「あ...ゆめさん、気をつけて」

寝言なのかは分からないが、心配された

歩夢「ありがとうございます」

何のことかさっぱり分からないが、真夜さんの勘は多分当たる

一応、警戒しておこう



リビングに戻ると達也くん・深雪ちゃん・水波ちゃん・兄さん・お父さんが居た

とりあえずこのメンバーで朝食を済ませ、この後何をするか話し合う

数分かけて話し合いをし、結果、

私:何処か行く
達也くん:何処か行く
深雪ちゃん:家に残る
水波ちゃん:家に残る
兄さん:家に残る
お父さん:家に残る

家に残ると言っても、お母さんが起きるのを待つ人が2人

深雪ちゃんと水波ちゃんはお母さんと何かを話したいそうだ

何について話すのかは聞けず、私と達也くんは何をするか決められないまま家を追い出された

.....また強引なデートか

嫌ではないけど、どうせなら全員で観光したかった

歩夢「それで、何処行く?」

現時刻は9時

喫茶店等のお店はやっていない

達也「任せる....のは駄目なんだよな」

ようやく私のことを理解してくれた

歩夢「うん。達也くんから決めていいよ」

最初何をするかの権利を押し付けた

優しく、強引に

達也「そうだな....」


【安価です。何処に行くか
1.神社
2.お寺
3.その他

1か2の場合、何か希望の神社・お寺があればどうぞ。
1の神社で希望の場所は無いけどご利益の希望等でもあれば書いてください(無病息災・縁結びなど)
安価下。】

三十三間堂で手の数を数えよう

>>220 三十三間堂で手の数を数える】


達也「三十三間堂で手の数を数えよう」

歩夢「.....」

普通に観光とか出来ないのかな

三十三間堂の仏像の数は1001

人間であれば2002本と、簡単な計算で求めることが出来るのだが、千手観音像があるのでそうもいかない

達也「嫌か?」

歩夢「ううん、いいよ。行こ」

電車で約25分かけ、三十三間堂へ

幸いなことに8時から開いていたので待つ必要はなかった

歩夢「.....本当にやるの?」

達也「嫌なら辞めよう」

歩夢「やります」

さて、何時間かかることか.....



......一通り数え終わった

達也くんもほぼ私と同時に数え終わった(若干達也くんの方が早い)

歩夢「何本だった?」

達也「○○○○本」

歩夢「えっ....私は××××本(○○○○ 2)」

これはどちらが正しいかもう1度数え直すというパターンか?

達也「.....もう1度」
歩夢「もうやめよう」

歩夢「お昼だから....ね」

達也「やめておくか」

最悪の事態は回避出来た

っていうか、3時間も数えてたんだ....

歩夢「お昼ご飯何食べたい?」

達也「次は歩夢が決めてくれ」

歩夢「そ....」

あ、危なかった....

京都に来たからには蕎麦を食べたいと言いかけてしまった

達也くんは比べるとだけどパンの方が好きってことも分かったし、パンが美味しいお店を.....

.....駄目だ。全く思いつかない

達也「歩夢が好きな物でいい」

パンの美味しいお店は諦めよう

だとすると.....お洒落な.....

お洒落なお店は夜限定?

だったらせめて高級なお店......この手は使いたくなかったけど仕方ない


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:超高級すき焼き
偶数:超高級お寿司
安価下。】

それっ

>>223 7:超高級すき焼き】


京都といえばすき焼き.....だよね?

雑誌等のメディアにも多く取り上げられているし

達也「大丈夫なのか?」

歩夢「大丈夫....だと思う」

三十三間堂近くにすき焼き専門店にやって来た

見るからに高級な雰囲気を漂わせていたが、ホワイトな職に就いている私の財力なら問題はないはず

最悪、真夜さんに連絡すればいい

着物を着た女性に案内され和室へ

メニューを見ると、

すき焼き[2人前] 15000円(税抜き)

が1番高い

ちなみにこれはランチではない

このお店はランチが無く、常に同じ料理を同じ値段で出しているようだ

歩夢「どれがいい?お金は私が払うから」

達也「いや、俺が払う」

歩夢「私がこのお店を選んだんだから私に払わせて」

達也「ここは男が払うべきだ」

歩夢「達也くんは学生。私は社会人。よって、社会人の私が払う」

達也「俺も一応社会人でもある」

駄目だ

キリがない


【安価です。コンマ1桁
1.5.8.0:歩夢が払う
2.6.7.9:達也が払う
3.4:店主「雪乃さんの娘さん?お代は結構です」
安価下。】

せいや

>>225 8:歩夢が払う】


それから約5分

会計をどちらがするか、を話し合った

一般的には割り勘が多いのかな?

それか「お前、払えよ」みたいなパターン

だが、私と達也くんの場合では払う権利を譲らなかった

私は「私が払う」と言い、達也くんは「俺が払う」と言う

一般的ではないズレたカップル(夫婦)

最後には私が払うことで達也くんも納得してくれ、何を頼むか決める

ここの料理は全て2人前の仕様となっている

どれを選んでも2人で半分ずつで割るか、私3〜4:達也くん6〜7で割ればいい

歩夢「どれがいい?」

達也「歩夢が決めてくれ」

歩夢「んー.....じゃあこれ」

私が選んだのは

すき焼き[2人前] 15000円(税抜き)

1番高い料理

達也「.....いいのか?」

歩夢「これくらならなんでもないよ」

実際、余裕で払える金額

真夜さんから毎月60万円貰っている訳だし

注文する料理が決まったところで注文を済ませ、数分待つとお店の人が2人部屋に入ってきた

コンロの準備とお肉等を焼く役の2人

毎回思うけどこういうのって、素人がやると本来の味を楽しめないからお店の人(プロ)がやるのかな

お店の人1「お客様は夫婦ですか?」

ただ焼く役だけだとこの室内の空気を悪くしてしまうのかと考えた(?)お店の人は話しかけてくる

普通の雑談なら良いのだが、された質問は『夫婦かどうか』

今の私たちって....どうなの?

ほとんど結婚した状態だが、この先何があるか分からない

真夜さんと『何があっても結婚する』約束をしてしまった

だが、この先でどちらかが亡くなった場合はそれが叶わなくなる

そのことも考えるとうかつに結婚した関係だなんて言えないのだが、

達也「そうです」

自信ありげに達也くんは答えた

......嬉しい

今はまだ彼女だけど、妻として認めてくれた

お店の人1「お子様は?」

達也「まだです」

お店の人1「そうですか。お子様が出来たらまたいらして下さい。大きな割引は出来ませんが、多少はさせて頂きますので」

歩夢「ありがとうございます」

お店の人2「それでは、失礼します」

すき焼きが出来上がり、お店の人は部屋を出る

これで改めて2人きりとなった

歩夢「いただきます」

達也「いただきます」

食材となってくれた動物など、私がこの料理を食せるまでに働いた人たちへ挨拶をし、すき焼きを食べ始める

歩夢「ん....美味しい」

流石は1万5千円(税抜き)

お肉や野菜は本当に高級な物を使っている

数分間、ほぼ無言で食べ続け、妻というか彼女としてやりたいことを思い出す

以前、パフェでやったことあるが、人目のせいであまり意識して出来なかったアレ

歩夢「達也くん」

昨日のお祭りで深雪ちゃんにやったように箸でお肉を一口サイズに切ってから達也くんの口元へ持っていく

達也「ああ」

達也くんは当然のことのように食べてくれた

歩夢「私が食べさせたことによって味変わった?」

変わるはずのない味について遊び気分で聞いてみると、

達也「歩夢」

達也くんも箸で一口サイズに切ったお肉を私の口元へ持ってくる

確かめろ、ということか

歩夢「ん....」

達也くんに食べさせて貰った

歩夢「.....うん、変わらない」

やはり味が変わることはなく、自分で食べた時と同じだった

こんな具合で、ラブラブ?なカップル(夫妻)具合を誰にも見られることなく、幸せな時間を過ごした

食べ終わり、少し話をしてからお店を出る(会計は私)

お店を出た私と達也くんは次に何をするか話し合う

歩夢「次は達也くんね」

順番通り、次何をするか決めるのは達也くん

達也「そうだな.....」


【安価です。次何をするか
京都で出来るころだったらなんでも。
安価下。】

地主神社でイチャコラor清水寺の胎内巡りにて心霊体験

>>231 地主神社でイチャ....コラ?
イチャコラ:イチャイチャしているところを怒る
どうすればいいんだろう.....
とりあえずイチャイチャする方向で
まずは清水寺へ向かいます】


達也「メジャーだが清水寺に行こう」

京都の有名なお寺

私に予想だとベスト3に入ると思う

次の予定が清水寺に決まり、行動を開始する

三十三間堂付近のすき焼き専門店から清水寺まで歩いて約30分・交通機関を使うと約5分

充分歩いて行ける距離の上、時間は有り余っているので歩いて行くことにした


途中、お土産屋さんを多く見かけたが清水寺までの清水通でお土産を買う予定なのでスルー

清水通は1.2kmあるので大抵の品はあると私は勝手に想像している

達也「歩夢は中学の修学旅行京都だったのか?」

歩夢「うん、京都だよ」

達也「大体の中学は京都なんだな。清水寺以外で楽しかった場所はあるか?」

歩夢「.....」


【安価です。
1.中学の修学旅行は休んだ
2.行った

理由や興味ある場所は希望がない限り適当に決めさせて頂きます。
安価下。】

>>233 2.行った】


達也「.....そもそも修学旅行は行ったのか?」

歩夢「行ったよ!......ずっと読書してたけど」

自由行動中に本屋に行きたかったのだが、修学旅行は基本的に班行動

あの時の私には班の人たちに「本屋行きたい」だなんて提案は絶対に出来ない

なので私は夜に宿泊先のホテルやら旅館を抜け出して本屋へ

思い返せば無茶なことをしていた

もし教職員に見つかったらどうしてたんだろう

神座と天邪鬼を使って回避していたのかな

過去の自分の行動が理解出来ない現在の私

たかが1年前なのに.....

歩夢「清水寺以外に楽しかった場所.....」

お土産について:日本中のお土産はネット通販で買える時代に私は兄さん・七草先輩・渡辺先輩・香澄さん・泉美さん・真夜さんへのお土産と自分のために本を買った

観光について:『自分の目で歴史を感じろ』みたいなことを先生は言っていたが神社等は見たけど記憶は一切無い

私は何のために京都行ったの?

歩夢「......」

達也「......」

歩夢「北野天満宮?」

達也「疑問系なのが気になるが....北野天満宮か」

北野天満宮といえば学問の神様で、受験合格を願って訪れる受験生が8割以上を占めていると聞いたことがある

まぁ、私にはあまり関係の無い神社だった訳だけど(私が受けた高校は魔法科高校なので勉強面より魔法技術面が合格に強く影響する)

達也くんは私に気を遣いこれ以上修学旅行については追求しなかった

私は別に気にしないんだけどなぁ

歩夢「ん....着いたね」

清水寺の手前、清水通に到着した

ここはお土産を売っているお店が通りになっている場所(約1.2km)

この通りを抜ければ清水寺に到着する

歩夢「人、いっぱい居る.....」

夏休みだからか人が多い

人混みが苦手な私からしたら少し嫌


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:手を繋ぐ
偶数:繋がない
安価下。】

はい

>>237 1:手を繋ぐ】


達也「歩夢」

達也くんは手を差し出してきた

これは....はぐれないように手を繋ぐって解釈でいいのかな?

歩夢「う、うん.....」

手を繋ぐ

自然と、恋人繋ぎに

達也「まずは一通り見るか」

歩夢「そう....だね」

手を繋いでいるせいか凄く緊張する

本来、キスよりも早くするべき行為なのに私たちの場合はキスと胸を....の後

やっぱり一般的ではないカップル

小説とかでよくある展開じゃないのは面白いけど、なんだか恥ずかしい

達也「何か買いたい物はあるか?」

歩夢「今のところは特に何も」

会話は普通だと思うんだけどなぁ

決定的な何処かが一般ではない



それから私たちは清水通を歩いた

ちなみに何も買っていない

持ち歩くのが大変だから、という理由で

清水寺は.....省略

凄かったとだけ伝えておきます

清水寺の次はすぐ隣にある地主神社へ

地主神社は縁結びで有名な神社

京都を訪れたカップルや夫婦はほぼ絶対と言ってもいいほどの観光場所

歩夢「来たのはいいけど....何する?」

縁結びのご利益は1ヶ月前に水波ちゃんと東京大神宮で祈り終えている

かと言って上乗せ感覚でお祈りするのも.....

達也「『恋占いの石』やってみたらどうだ?」

『恋占いの石』

それは目を瞑って、Aの石からBの石に辿り着けば恋が叶うとされている物

間隔は約10m

10m....行ける気がする

達也「是非とも今後のために成功させてくれ」

プレッシャーをかけられた

私と達也くんの人生は私の10mを正確に移動出来るかにかかっている

......行けない気がしてきた


【安価です。コンマ1桁
1.3.4.6.7.8.9.0:成功
2.5:失敗
安価下。】

ふんぬ

>>240 5:失敗】


達也「......」

達也くんは見守ってくれているのか、もう諦めているのかずっと無言だ

なんか失敗した気しかしないよ....

もうそろそろ10m

歩夢「......あ」

目を開けると、Bの石から右に2m地点の場所に私は居た

かすりもしない大外れ

歩夢「......すみませんでした」

達也「ここに来た理由が出来たから、むしろ俺は気にしない」

私が失敗したことによってこの地主神社を訪れた理由が出来た

たしかにそうだ

でも失敗した事実変わらないんだよなぁ....

達也「次は何をしたい?」

歩夢「地主神社にあるのは....」

撫で大国.....撫でる場所によって、良縁・受験必勝・安産・商売繁盛・勝運・交通安全など、それぞれのご利益が貰える

良縁大国.....いつもふくよかな笑顔をたたえて、幸せを授けてくださる良縁大国さまが居る

祓戸大神.....心についた不浄、沈んだ気持ちを祓い清め、もとの清らかで活力ある心へと導いてくださる神さま

おかげ明神.....どんな願い事でも、ひとつだけなら必ず「おかげ」(=ご利益)がいただけるという、一願成就の守り神さま

水かけ地蔵.....長い年月、地主神社の地中で修業をされた、徳の高いお地蔵さま。水をかけて祈願するとご利益がある

栗光稲荷.....商売繁盛・家内安全・開運招福の守り神として厚い信仰を集めている

行くとしたらこの6個のどれか

どれも魅力的ではあるけど、今後のことを考えると、

撫で大国で良縁と....安産?

おかげ明神で『家内安全』.....と水波ちゃんの安全を祈りたい(『私と達也くんの今後』でもいいのだが、その場合は2人だけになってしまう。『家内安全』の場合は私と達也くんだけではなく兄さんや深雪ちゃんも入ってくる。.....水波ちゃん、貴女は個人で祈っておきます)

くらいかなぁ

歩夢「まずは撫で大国から」



撫で大国前まで移動した

撫で大国(お地蔵)は撫でる場所によってご利益が変わる

小槌:良縁・開運・厄除け
頭:受験・成績向上
お腹:安産・子宝
俵:出産・土地守護・家内安全・夫婦円満
福袋:金運・商売繁盛
手:勝運・芸事上達
足:旅行安全・交通安全

私が撫でるのは小槌・お腹・俵

お腹は撫でる必要無いかもしれないけど、未来のことを考えると撫でざるを得ない

撫でる場所は決まった

歩夢「達也くんは何処を撫でる?」

達也「小槌・お腹・俵・手だな」

歩夢「お腹は私だけでいいと思うけど.....」

出産するのは私なんだし

達也「安産ではなく子宝の方だ」

歩夢「.....子供欲しいの?」

達也「子供はよく愛の結晶って言うから」

歩夢「.....」

聞かなければよかった

平然と答えないでよ....

そこは「ノーコメントで」とか言って欲しかった

達也「歩夢の安産も兼ねている」

優しいなぁ

歩夢「ありがと」

何年後になるか分からない出産

出産を安産にするために数年前からお祈りをする

意識高すぎるかな.....?

小槌・お腹・俵は同じだったが、達也くんは足も撫でていた

どうして?と聞くと、

達也「普通の魔法を少しでも使えるようにするためだ」

なるほどね

達也くんは実技が出来ずに2科生となっている

その実技の点数を上げるために芸事上達の足を撫でたということ

学校に関することで私が手伝えることは無い

コツとか教えてあげたかったなぁ

改めて無力だと感じる



次はおかげ明神

おかげ明神はどんなお願い事でも1つだけ叶えてくれるという一願成就の神様

私は当初の予定通り家内安全と水波ちゃんの安全を願う

二礼二拍手一礼

しっかりと神様への挨拶をし、一連の動作を終えると、おかげ明神の前から立ち去る

歩夢「達也くんは何をお願いした?」

達也「家内安全と水波の安全だな」

一緒だ....

本当、一緒になることが多い

CADやネックレスの選択、願い事まで

どうなってるんだろう.....


次に私たちが訪れたのはおみくじやお守りを購入するお店

目的はおみくじ

お守りは偶然お揃いで買ったネックレスがあるからいらない

歩夢「大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、半凶、末凶、大凶の順だよね」

達也「何故覚えているのかは疑問だが、そうだな。ただ、半吉・末小吉・小凶・半凶・末凶は無い」

歩夢「そうなの?」

おみくじは引いたことない

全て本からの知識

達也「数が多すぎるのも大変だからな」

歩夢「.....引こうか」

このまま雑学の類の話になってしまう

止めるためにも引くことを提案した


【安価です。天か地か。コンマ1桁
奇数・0:大吉
偶数:大凶
安価下。】

それ

>>248 8:大凶】


私は大凶を引いた

ここのおみくじは比較的大吉が出やすいって聞いたことあったから心のどこかで安心していたのに.....

歩夢「......」

達也「......」

ちなみに達也くんは大吉を引いた

天と地の差

その差を感じ、無言が続いている

まぁ、この無言の状態は時間が解決してくれる.....と思う

問題はこの無言の時間をどう耐えるか

.....不本意だけどおみくじの内容でも見よう

要約すると、

1.付き合うのは無理
2.どうしても付き合いたいなら積極的に行動しよう(相手が喜ぶことを続け、常に笑顔を見せる)
3.体の関係を持てば付き合うどころか結婚出来る(幸せになれるとは言っていない)
4.今夜、最悪を知ることになる

1と2と3は無視

私と達也くんはほぼ結婚した状態だから

付き合う、付き合わないとかは論外

気になったのは4の『今夜、最悪を知ることになる』

たかがおみくじに書いてあること

.....大丈夫かな

凄く不安になってきた

達也くんが別れ話を提案してきたり、深雪ちゃんが私を無視したり、水波ちゃんが私のことを呼び捨てにしたり

考えただけでも恐ろしい

兄さんに捨てられるようなことがあれば私は自[ピーーー]る

それだけは本当に止めてください.....本当に

達也「.....歩夢、大丈夫か?」

歩夢「あ....うん。大丈夫。どうしたの?」

達也「顔色が悪いようだったからな」

考えただけでも、顔色を悪くしてしまう

歩夢「私は大丈夫。次は何処に行く?」

おみくじに書いてあったことは忘れ、私は次は何をするかを問う

達也「胎内めぐり」


胎内めぐり.....仏教の古い寺院の中には、地下に真っ暗な迷路を持っているところがあり、その地下の暗闇を手さぐりで進んで、光のある地上に出るのが胎内巡り


歩夢「胎内めぐり.....清水寺にあるの?」

達也「ああ」

歩夢「.....じゃあ、行こうか」

私はあまり乗る気ではない

なぜなら、幽霊的な何かが出ると噂だから

この先不安だ

胎内めぐり・おみくじの件

私、死なないよね?



隋求道へやって来た

隋求道は清水寺の一部であり、それなりに有名な観光スポット

拝観料を支払い、真っ暗な迷路を歩き始める

......私は怖いから人の気配を察知する能力を使いながら常に達也くんの隣で行動している

数分、歩き始めたところで、

歩夢「え....あ、.....」

『人の気配を察知する能力』に大きな反応があった

私と達也くんを囲うように人が急に現れた

これは人間ではない

人の気配だが、その人の気配は目の前・真後ろ・すぐ隣・壁の中・床の下・など

数は約30

明らかに心霊的な現象

達也「歩夢、大丈夫だ」

達也くんは私を抱き寄せる

恥ずかしいとかを考えている余裕はない

歩夢「....無理」

数は徐々に増え、今では約50

達也「走るか?」

歩夢「うん」

私は即答した

今すぐにもここから逃げたい

品が保たれる程度に全力で走ろうとした時、


『貴女....月に....てあ....る』


歩夢「うっ.....」

またよく分からない頭痛を感じる

声を聞いたのは3回目だが、頭痛を感じたのは2回目

どうなってるの.....

達也「大丈夫か?」

歩夢「ん....大丈夫」

達也「頭痛、相当酷かったようだが.....」

歩夢「.....とりあえず今はここから出よう。話は後で」

私たちは走った

私は全力で走り、達也くんは私のペースに合わせて



歩夢「はぁ....はぁ.....」

体感で約100mを全力で走った

疲れた

達也「もう頭痛はしないのか?」

達也くんは私のペースに合わせることくらい造作も無かったようで、呼吸を全く乱していない

歩夢「うん、大丈夫」

頭痛は嘘のように消えていた

そもそも頭痛なんて無かったかのように

達也「.....そうか。ならいい」

とは言いながらもまだ心配してくれてるんだろうなぁ

心配かけないようにしないと


それからは清水通でお土産を買い、お母さんとお父さんの家に帰宅した

深雪「おかえりなさいませ、お兄様。おかえり、歩夢」

帰るなり、まずは深雪ちゃんが出迎えてくれた

ただいま、と言ってからまずは自室で休憩する

そういえば今の時間は.....18時か

もうそろそろ夕食かな

と思い、リビングへ行くと、

歩夢「なに....これ.....」

リビングの机の上には大量のパン

水波「雪乃様に作り方を教わりました」

歩夢「それはいいんだけど....これ、どうするの?」

誰が食べるのかが問題

雪乃「考えてあるわ。真夜、久しぶりに料理しない?」

真夜「嫌」

雪乃「貴女が最後に料理したのって歩夢に洋食を教えた時じゃない。久しぶりにやりましょうよ」

驚愕の新事実がサラッと暴かれた

私、真夜さんから洋食の作り方教えて貰ったんだ.....

だとすると和食は深夜さんかな

真夜「久しぶりだからこそ嫌なのよ。歩夢さんに頼みなさい。歩夢さんの作った料理は私が作ったようなものよ」

雪乃「そういえば真夜、高校1年生の2月に......」

真夜「.....分かったわよ」




結局、料理を作ったのは私と深雪ちゃんと水波ちゃん

真夜さんは夕食が出来上がるまで部屋に引きこもっていた

お母さんは追い詰めたにも関わらず何も言わなかった

過去にも何度かこういうことがあったのかな?

とか思いながら夕食を済ませる(昨日と同様、夕食は賑やかで楽しいものだった。ただ、主食は大量のパン。なかなか辛い思いをした)

さて....と、これから何しようかな


【安価です。
1.達也と話す
2.深雪と話す
3.水波と話す
4.雪乃と話す
5.真夜と話す

友情度に関係のある5人のみです。
4の雪乃の場合は、『話』をするのか『お話』をするか決めて下さい。
『話』:普通の会話
『お話』:昨晩(作中)のような話
安価下。】

>>258 1.達也と話す】


夕食を終え、とりあえず自室に戻った

目的は特に無い

自室に戻ると達也くんが読書をしていた

珍しい

歩夢「何読んでるの?」

達也「雪乃さんから借りた小説だ」

達也くんのことだから電子機器に関することだと思ってた

歩夢「ふーん.....あ、そうだ。胎内めぐりの時、また迷惑かけちゃったね。お詫びは何がいい?」

昨晩同様、迷惑をかけたことを詫びる

現在、私が許しているのは胸を触るまで

それ以上はまだ駄目

達也「そうだな.....」


【安価です。歩夢へのお願い?
多分、何でも大丈夫です。
安価下。】

ヨツンヴァ……
おでこにチュッ

>>260 おでこにキス
>>260さんの『おでこにキス』は多分、歩夢から達也にだと思いますが、.....また作中の深夜にキスとかのシーン作ります。すみません】


達也「歩夢」

達也くんは私の名前を呼び、顔を近付けてくる

キス?

お詫びの内に入らない事だと思うんだけど.....

私は目を閉じ、達也くんのキスを待ったのだが、いつまで経っても来ない

歩夢「達也くん....?」

呼びかけると、おでこに柔らかい物が当たる

歩夢「......?」

達也「もう終わった」

終わった?

何をしたの?

なんかパッとしない

歩夢「達也くん、辛くない?」

達也「何がだ?」

歩夢「.....何でもない。またね」

話を曖昧に終わらせ、私は部屋を出て、次に何をするか考える


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃
偶数:お風呂
安価下。】

へい

>>262 6:お風呂】


私はお風呂に入る

お風呂に入るためには着替えを持っていかないといけない訳で、私は改めて自室に戻り服等を取って脱衣所へ

服を脱ぎ浴室に入り、髪と体を洗ってから檜の湯船に浸かる

.....今日は今まで最も達也くんと色々なことをした

8月18日の午前3時にお母さんとお父さんと真夜さんの酒盛りに10分ほど混ぜられ、隙を突いて抜け出し、自室に戻ると達也くんは起きていて......

キス止まりだった私たちの関係が少しだけ前進した

これからは『お願い』とか『お詫び』で胸を触らせることが出来る

健全な男子高校生にはかなりの毒だと思うけど、立場の関係について解決出来るかもしれない(今はよく分からないが、もしかしたら私が優位に立てるかも)

その後、真夜さんを部屋のベッドに寝かせて朝食

朝食が済んだら家を追い出されて三十三間堂へ

手の数を数え(3時間)、高級なすき焼きを食べた(1万5千円)

次に清水寺

清水寺(観光)→地主神社(縁結び系のお参り)→隋求道(胎内めぐり)→帰宅

なかなか充実した1日だった

明日は深雪ちゃんや水波ちゃんも一緒に遊びに行きたい(お母さんとお父さんと真夜さんは友達同士にさせてあげたい。兄さんは「遊んでこい」とか他人事のように誘いを断りそう)

京都に居られるのも残り2日

観光しないと

.....あれ?

お母さんと話すこと無かったっけ?

この3年間積もりに積もった質問

たくさん....あったはずなのに....

いざとなると思いつかない

うーん.....


約5分間考え続けた

しかし、思いつかなかった

これ以上入ったままだと逆上せるので考えるのはここまで

タオルで水気を拭き、服を着てから髪を乾かす

次は何をしようかな


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃
偶数:自室へ
安価下。】

>>265 5:雪乃】


お風呂から出て、自室に戻る途中でお母さんに遭遇した

雪乃「今、時間あるかしら?」

歩夢「うん、大丈夫」

昨日もこんな会話をした気がする

雪乃「今日は途中で寝ないでね」

歩夢「昨日は....すみませんでした」

昨日は途中で寝てしまった

申し訳なく思いながらお母さんの部屋へ



雪乃「歩夢、私に何か質問があるんじゃないの?」

歩夢「.....」

えーっと.....

昨日なら思い出せたんだけど.....

雪乃「5」

雪乃「4」

質問受付が残り4秒!?

雪乃「3」

雪乃「2」

歩夢「.....お母さんはどうやってお父さんと結婚したの?」

パッと思いついた質問がこれだった

これしかなかった

雪乃「言い方は悪いけれど、どうすれば達也くんを落とせるか、の参考にしたいってことね」

そのつもりは無かったんだけど....

まぁ、教えてくれるなら教えて欲しい

雪乃「強姦すればいいじゃない」

歩夢「えっ.....」

雪乃「既成事実を作ればいいのよ」

引くまではいかないが、そうやって君影綾人を落としたと考えると複雑な気持ちになってくる

雪乃「歩夢も達也くんとキスくらいはしたんでしょう?それに、夫婦の関係なんだし達也くんも拒みはしないと思うわよ」

歩夢「......」

強引にするのはどうかと思うし、力の差で負けてしまう

私には到底出来ない事

雪乃「.....歩夢、人を疑うことを覚えなさい。それがたとえ実の母親でも」

歩夢「どういうこと?」

雪乃「私が綾人くんを強姦したっていうのは嘘よ」

本気にして、考えてしまった

自分が恥ずかしい

雪乃「バカ正直であるところも歩夢の可愛いところかもしれないけれどね」

可愛いとか言われたが、バカ正直だと認定されてた

歩夢「.....それで、お母さんはどうやってお父さんを落としたの?」

当時、お父さんは真夜さんのことが好きだったはず

お母さんとの結婚は程遠いはずなのに結婚した

その経緯が気になる

雪乃「話して、遊んで、好きだなって思ったから告白したら付き合えた。つまり、どれだけ友達として接し、異性として認識するかが問題よ。歩夢と達也くんはその過程は終えているようだから....あとは歩夢がどれだけ達也くんを誘惑出来るかね」

歩夢「誘惑....」

雪乃「キスをしたり、胸を触らせたり、」

歩夢「!」

タイムリーな話だ

見られたりしてないよね.....

雪乃「手を繋ぐ時は恋人繋ぎ。いかに女性らしいところを見せられるか。例をあげるなら料理・掃除・マッサージとか。奉仕の分類ね」

ためになる話だ

やっぱり尊敬に値する女性

これこそ大人の女性?

雪乃「当然、夫の欲を気にしてあげないといけないわ」

歩夢「......」

雪乃「達也くんの感情については聞いた?」

歩夢「聞いた」

雪乃「そう。.....過剰な性欲を失っているとはいえ男子高校生。お利口な歩夢だったら何をすればいいか分かるわよね?」

彼氏.....ではなく、夫に尽くす

男性の性欲は女性の性欲の比ではないと聞いたことがある

歩夢「で、でも....」

雪乃「貴女達はまだ未成年。だからどうしたの?幸いなことにお金の心配はいらない。万が一に妊娠する側の歩夢は真夜の元で働いている。休暇はしっかりと貰える。歩夢は何を心配しているの?」

歩夢「.....心の準備とか」

雪乃「心の準備?いつか絶対にするんだから今やろうと後でしようと同じよ」

そうなんだけど、気にしてしまう

達也くんは妊娠とか結構気にしているようだし

雪乃「歩夢と達也くんに子供がいつ出来ようと私は構わないわ。それに、何のための避妊具よ。時代の進歩で今では100%妊娠を防げるんだし、気にしなくてもいいと思うわ」

全て正論

一度も噛まずに、言い切る母

説得力がある

雪乃「この程度ね。最後には貴女次第よ。貴女が達也くんを誘惑することが出来ればあとは流れで終わるわ」

歩夢「.....うん。分かった」

雪乃「頑張ってね、歩夢」

母らしいことを言ってくれた

3年ぶりに、応援してくれている

期待に沿えるように頑張ろう


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:話
偶数:お話
安価下。】

ぽいぬ

>>272 0:話】


雪乃「名前は決めたの?」

歩夢「......子供の?」

雪乃「それ以外何があるのよ」

歩夢「全く決めてない」

真夜さんと少し話し、達也くんと少し相談した程度

決めていないも同然

雪乃「口出しをするつもりは無いけれど、早めに決めなさいよ。直前で決めるとなると慌ただしくなるから」

歩夢「うん」

雪乃「あぁ、そうだ。名前はともかく、歩夢はどっちがいいの?男の子か女の子か」

個人的には女の子がいいのだが、四葉家の女性は恐ろしい

基本的にSで冷たい人しか居ない

でも、男の子もなぁ....

雪乃「兄妹だと達也くんと深雪ちゃんみたいなことになるし、姉妹だと深夜と真夜みたいになっちゃうかしら」

それが怖いからこそ、子供2人は嫌だ

歩夢「子供無しっていう選択肢は.....」

雪乃「無い。四葉の血を途絶えさせ、霜月の血も途絶えさせるつもり?」

責任重大だ

子供作るとしたら.....

歩夢「女の子かな」

雪乃「霜月の血は女性に強く反映されるし、四葉の血も似たような物でしょうし....女の子ね。2人が嫌だったら遺伝子操作とか考えておきなさいよ」

早い段階で遺伝子操作をすれば本来の性別を変えることが出来る

一応、その選択肢は有りだと考えておこう


【安価です。コンマ1桁
奇数:話終了
偶数:お話
安価下。】

HANASE

>>275 1:話終了】


雪乃「.....話はこのくらいね。歩夢、こっちに来なさい」

何事かと思いながらお母さんに近付く

ちなみに、先ほどまでの会話はお母さんはベッドに腰をかけ、私は椅子に腰をかけていた

距離は約2m

さほどの距離ではない

歩夢「なに?」

雪乃「歩夢、私が死んでって言ったら死んでくれる?」

心理テストのような物?

それともただの質問?

どちらであれ私は、

歩夢「[ピーーー]るよ」

3年間会っていなかったが、それでもここまで育ててくれたのは主にお母さん

私の大切な人の1人

他の大切な人には申し訳ないけど、私は[ピーーー]る

雪乃「.....優しい子に育ったわね」

抱きしめられた

達也くんに抱きしめられる時より安心し、今すぐにも眠れるくらい心地の良い

雪乃「歩夢、少しだけ.....ヒントを見せてあげるわ」

歩夢「.....?」

雪乃「絶対に目を逸らさないでね」

お母さんはそう言った瞬間に、私は意識を失った



歩夢「ん.....」

ほとんど何も無い空間に私は居た

さっきまでお母さんと話していたはずなんだけど....

.....まずはこの状況をどうにかするのが先かな

私は今、椅子に座っている

私の目の先、約50m地点(目測)には扉

この大きな部屋には私の座っている椅子と扉と、

歩夢「.....動けない」

私の手を後ろで拘束している鎖のみ

歩夢「......」

何故気が付いたら私はここに居たのか

ここは何処なのか

誰が私を監禁したのか

今現在疑問に思うのはこの3つ

歩夢「CADは....」

つい声が出てしまったが、この場には私1人なので問題はないだろう

拘束されたまま少し体を揺らしてみたが、CADは服の中に入っていない(体を揺らせば服の中でCADが少しでも動くと思ったが動かなかった)

......奪われた?

達也くんと深雪ちゃんのとお揃いなのに.....

少しだけイラっときた

監禁はどうでもいい

友達とお揃いの物を奪われた

これに私は不快を感じる

歩夢「はぁ.....」

全くではないが動けないというのは疲労が溜まる


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:???
偶数:色々やって抜け出す
安価下。】

とうっ

>>277のピーの部分は 死ねる が入ります

安価は下で。

すみません、安価は>>280を採用します

>>280 1:???】


ここまで来たら私にも考えがある

それは流星群を使うこと

CADが無いと魔法が使えない訳ではないんだからね!

それに、お母さんとお父さんと真夜さんの酒盛りに10分ほど参加させられた時にイメージするだけで流星群を使えた

私にはそれなりの才能があるはず

心を落ち着け、流星群を使おうとした時、

目の先にある扉が開いた

まだしっかりと確認出来ないが、扉から入ってきた人間は黒い

黒のロングコートとフードを深く被っている

身長は私とあまり変わらない(161cm前後)

.....私を監禁した人?

不気味だ

そうこう私が考えている間にもその人間は私のすぐ近くに居て、

???「......」

その人は注射器を2本取り出した

注射器の中には無色の液体が入っている

血を取るのではなく、何か透明な液体を注入するようだ

聞いても無駄なんだろうけど、聞いてみよう

歩夢「その液体は何ですか?」

???「ノーコメント」

こういうのは取り合ってすら貰えないと思っていたけど、取り合っては貰えるんだ

???「痛いのは一瞬だけだから我慢してね」

お医者さんのようなことを言いながら私の右目に注射器を刺した

歩夢「ぁっ....」

目に刺された

痛い

叫び声が出ないくらいに痛い

???「ごめんね」

謝りながら私の右目に液体を注入する

不思議と液体を入れられている感覚は無かったが、注射器の中の液体は減っている

歩夢「ぁ....んっ....」

右目が熱い

鼻が熱い

耳が熱い

唇が熱い

胸が熱い

胃が熱い

肺が熱い

手も、腕も、太ももも、足の指も熱い

???「次は左目」

右目だけでもこんななのに左目もされたら私はどうなってしまうのか

痛みで死ぬのか

痛みを感じながらも死ねないのか

どちらか分からないが、今の私に拒否権は無い

左目を注射器で刺された

当然、目を閉じようとしたが体が言うことを聞いてくれなく、抵抗をしないまま刺された

右目と同様に叫び声も上がらない程の痛みを感じ、液体を注入される

.....体がもっと熱くなってきた

歩夢「はぁ....はぁ....」

走った時とは違う

暑いではなく熱い

???「頬を真っ赤にして、目がとろんとしてる。......可愛いよ、霜月」

霜月.....?

それって....なんだっけ?

何も考えられなくなってきた

もう駄目だ

熱くて、体が燃えそう

歩夢「ぁ.....」

私はまたもや意識を失った




???「.....結構耐えたなぁ。ともかく、今から1時間はこのままか」

???2「この隙に目的を達成するわよ」

???「......急に現れないでよ。ビックリするなぁ、もう」

???2「ほら、早く済ませるわよ」

???「はいはい」




歩夢「ん.....」

ここは....あぁ、監禁されたんだっけ

それで目に注射器を刺されて.....

今では全く痛みはないが、目に穴が開いているのは確実だ

そういえばあの黒い人は何処に.....

???「やっと起きたね。よかった。大丈夫?寒くない?」

私のことを心配してくれている

あなたのせいでこんなになってるんだけど.....

???「寒かったら言ってね」

さっきから言っている寒いって.....!

今気がついたことだが、私は脱がされていた

身に付けているのは上下の下着のみ

???「歩夢、残念だけどしばらくお別れ。元気でね」

歩夢「何を言って.....ぁ」

視界がボヤけてきた

それと共に頭痛もする

???「また2ヶ月半後に」

最後に黒い人は深く被ったフードを脱いだのだが、私には見えなかった



雪乃「やっと起きたわね。.....って言っても5分程度だけれど」

歩夢「おかあ....さん?私は....」

雪乃「歩夢が急に倒れたんだもの。心配したわ」

歩夢「.....ごめんなさい」

さっきまで何か重大なことがあったはずなんだけど、全く思い出せない

モヤモヤする

雪乃「まぁいいわ。ほら、部屋に戻りなさい。達也くん人で寂しそうにしているかもしれないわよ」

歩夢「.....うん」

私は何があったのか思い出そうとしつつ自室に戻る



雪乃「成功のようね」

雪乃「次は....今回の比では無いくらいの、本来の痛みを味わって貰おうかしら?」

雪乃「.....殺すのも有りかもしれないわ」

雪乃「私だけの人形にするのも楽しそう」

雪乃「感情を持たずに、私の意のままに動く」

雪乃「私のために何処まで働いてくれるのかしら」

雪乃「綾人くんにも真夜にも達也くんにも深雪ちゃんにも水波ちゃんにも渡さない」

雪乃「当然、隼人にも渡さない」

雪乃「考えただけでも楽しくなってきたわ」

雪乃「これからも楽しませてね。私の可愛い可愛い玩具の霜月歩夢ちゃん」


自室に戻ると達也くんが読書の続きをしていた

達也「雪乃さんと話していたのか?」

私に気を遣い読書を辞め、会話に集中してくれる

歩夢「うん。少しだけね」

達也「.....歩夢、目の色少し変わってないか?」

なんの話?

目の色が変わるのは2ヶ月半後の11月

今の私には関係のないこと

歩夢「勘違いじゃないの?」

達也「......すまない。勘違いだったようだ」

随分と簡単に間違いを認めるなぁ

本当に変わっているのかな

気になり、携帯のカメラで自分を撮る

いわゆる自撮り

恥ずかしいが、仕方が無い

写真を見ると、

歩夢「変わってない....よね?」

多分変わっていない

達也「だから勘違いと言っただろ」

歩夢「.....ごめんなさい」

疑ったことを素直に謝る

達也「別に気にしていない」

歩夢「ありがと」

この件は一件落着

現時刻は23時

寝るのにはまだ早い

何しよう....


【安価です。何をするか。
1.イチャイチャ(キスなど)
2.雑談
3.その他
安価下。】

霧月が予想以上にヤバイ人達だったでござる
安価なら
2 子どもは男女どちらがいいか

>>292 2.雑談
子供は男女どちらがいいか】


歩夢「参考までにだけど、達也くんは男の子か女の子どっちがいい?」

さっきお母さんと話した子供の性別について

お母さんは女の子希望らしい

多分、深雪ちゃんも女の子希望

達也「俺はどっちでも.....」
歩夢「ハッキリ答えてくれたら何かしてあげる」

達也「......」

達也くんのことだから『どっちでも』と言うのは最初から分かっていた

最近、お詫びやら今回の何かしてあげる、を多用している気がするけど無視

達也くんは10秒ほど良く考え、出した答えは、

達也「霜月の血は女性に強く反映されるんだよな?」

答えではなく質問だった

この質問に答えれば本当の答えが返ってくる

答えてあげよう

歩夢「お母さんから聞いた話だと、そうだね。女性に強く反映されるみたい。兄さんは霜月の力を持たず、私は持っているから多分本当」

達也「だったら女の子だな」

歩夢「理由は?」

達也「霜月の血を途絶えさせる訳にはいかないだろ。それに、女の子だったら歩夢に似るからな」

歩夢「......そうすると、私と娘で達也くんの愛が半分ずつにならない?」

達也「それは絶対にない」

歩夢「よろしい」

昔なら絶対に出来なかった会話

今でこそ出来る恥ずかしい会話

歩夢「じゃあ、女の子で決まりかな」

子供の性別は変わった

あとは名前とどういう育て方をするか

名前はまた今度でいいとして、育て方くらいは相談しておこう

歩夢「どんな子に育てたい?」

達也「歩夢はどうだ?」

質問返しをされてしまった

歩夢「決めたことはやり通せる子」

嫌がることをさせるつもりはないが、1度決めたことは貫き通せる子がいい

環境は親として私が(達也くんにも出来ればやって貰いたい)整える

ピアノをやりたいと言えばピアノを用意する

勉強をやりたいと言えば参考書なり私が手伝うなりする

例に挙げたのは2つだが、他にもスポーツや嗜み等たくさんある

環境は整えるから、やりたいことは満足するまでやって貰いたい

結構難易度の高いことを要求しているが、時間はあるので無理せずゆっくりと人生を楽しんで欲しい

私はこのくらい

無理に習い事等をさせるつもりは全くない

達也「それは俺も同意見だ。あとは....物を見る目だな」

物を見る目

それはつまり、男性を見る目の場合は娘が好きになった男性と結婚させる

どんなに相手が印象の悪い男性でも口出しをしない

ということか

賛成してあげたいけど、少し不安

何と言っても私の娘だから

歩夢「それは時と場合によってにしない?」

達也「俺は大丈夫だと思うけどな」

私は大丈夫だとは思わない

歩夢「.....とりあえずこのくらいかな」

達也くんに『物を見る目』について洗脳される前に話を終わらせる

歩夢「じゃあ達也くん、私に何してほしい?」

子供の性別を決めるのに強いた際に私が払った代償

約束は約束なので守る


【安価です。
何でも。
物によっては安価で多数決をしたり、事後から始まったりします。
安価下。】

ハグ

>>297 ハグ】


達也「じゃあ....ハグで」

歩夢「ハグ?」

そんなことでいいの?

.....まぁ、達也くんがそれを望むならいいけど

私から達也くんにまず抱きつく

強く、密着するように

すると、達也くんは私のことを抱きしめてきた

これで達也くんの望みのハグが出来上がる


歩夢「.....何分間このままなの?」

体感で2分が経過している

嫌ではないけど、いつまでこのハグを続けるのかが気になる

達也「歩夢が嫌になるまで」

歩夢「永遠?」

達也「それは....」

歩夢「達也くんが決めて」

達也「......あと1分」

達也くんの扱いも上手になってきた(と思う)

苦無く、人任せにする達也くんを動かすことが出来る


それから1分間無言でずっと抱きしめ合っていた

まず先に達也くんが私を離し、その後に私が離す

ハグ終了

安心し、落ち着いた時間が過ごせた


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:イベント発生
偶数:雑談
安価下。】

イベント

>>299 2:雑談】


ハグは大して恥ずかしいものでもなく、抵抗のないものだった

なので、無言にはならない

歩夢「達也くん、ハグ嬉しかった?」

嫌がらせのようにして質問すると、

達也「ああ、嬉しかった」

即答された

少しくらい恥じらってくれたら可愛いんだけどなぁ

達也「歩夢は嬉しかったか?」

歩夢「うん、嬉しいよ」

両者一歩も譲らない

達也くんが答えにくいような質問を.....

うーん.....

あ、そうだ

あのことを聞こう

歩夢「私の胸触った時、どうだった?」

この質問は答えにくいはず

達也「直で触ってみたいと思った」

歩夢「触る?」

達也「遠慮しておく」

歩夢「遠慮しないでいいのに」

達也「そこまで触って欲しいのか?」

あれ?

なんか私が触って欲しいみたいになってる.....

歩夢「達也くんが触りたいかなー、って思っただけ」

達也「誘ってる、と解釈すればいいのか?」

歩夢「さ、誘ってない!私はただ達也くんが.....」

達也「心の準備は出来ている。それに、雪乃さんからは勧められているくらいだ」

お母さん....

歩夢「とにかく、そういうのは....また今度で」

達也「......」

達也くんは私をベッドに優しく押し倒した

昨日....じゃなくて、20時間くらい前にも同じことがあった気が.....

歩夢「だ、駄目だよ.....いや、いいんだけど.....」

達也「歩夢は俺を誘ったんだ。文句は言えないはずだが?」

歩夢「それは....」

達也「優しくされるのと激しくされるのだったらどっちがいい?」

歩夢「.......」

話の主導権どころではない

場の主導権を握られている

このままだと....うぅ....

達也「何も言わないんだったら俺が決めるが?」

歩夢「.....優しく」

達也「そうか」

達也くんの手は私のブラウスのボタンへ.....行かなかった

達也「歩夢の反応は面白いな」

達也くんはベッドに腰をかけ、苦笑する

20時間ほど前と同じく、騙された

達也くんは最初からその気は無かった

私だけが意識していた

.....負けた

一矢報いたいけど、私にそんなこと出来るのかなぁ.....


【安価です。
1.達也に後ろから胸を当てるように抱きつく
2.寝る
3.その他(雑談など)
安価下。】

>>302の安価、安価下で。

後ろから飛びついて押し倒す

>>305 後ろから飛びついて押し倒す】


場の主導権を握るには同等の事をしなければならない

.....やるか

私は達也くんに後ろから抱きついた

今現在私に出来る最大の胸を使うことで達也くんを少しでも動揺させることが出来れば第一段階はクリア出来る

胸を使う、と言っても背中に押し当てる程度のこと

達也「歩夢、わざとか?」

歩夢「ご想像にお任せします」

達也「わざとではないと考えておこう」

うーん.....動揺してない

予定は狂ったけど、第二段階を決行しようかな

隙を突いて押し倒す

.....隙を見せてくれない

これでは第二段階を達成することが出来ない

歩夢「達也くん、」

達也「どうし....ん!」

達也くんにキスをした

キスによって一瞬の隙が生まれ、押し倒す

歩夢「ん....はぁ。これで形成逆転だね」

私は達也くんに馬乗りになり、形成逆転をアピールする

達也「歩夢.....そんなにしたいのか?」

歩夢「....っ!そういう訳じゃないよ!ただ....上下関係を.....」

達也「歩夢がそこまで性欲を持て余しているなんて.....」

歩夢「だから違うって言ってるでしょ!私はそんな.....」

達也「.....そうか」

とりあえず主導権は奪われずに済んだ

あとはこのまま.....なにすればいいの?

キス....はいつもしてるから.....

パッと思いつくのは、

1.深いキス
2.胸を触らせる(服の上から・下着の上から・直接)
3.それ以上の事

どれをすればいいんだろう?


【安価です。
1.深いキス
2.胸を触らせる(服の上から・下着の上から・直接)
3.それ以上の事
4.1・2・3を実行

3は達也の性欲処理です。本番まではまだいきたくないので。
直前と事後をやります(最中はR-18になっちゃうので.....)
安価下。】

1だけ

>>308 1.深いキス】


......それ以上のことはまだ早い気がするし、胸を触らせるのもただでさえ効果が薄い反応が更に薄くなってしまう

残ったのは深いキス

恋愛小説で稀に見かけるアレ

もう決心はついている

ただ、キスは口を閉じてするものだが、深いキスは口を開けて舌を絡ませるもの

達也くんの同意が必要だ

.....緊張してきた

歩夢「達也くん、深いキス......ディープキスって知ってる?」

達也「あぁ、知ってる」

歩夢「.....してもいい?」

達也「歩夢がいいなら俺は構わない」

許可を得たところで、馬乗りになった状態から腰を折り、もう何度目か分からないキスをする

10秒ほど普通のキスをし、その後は提案した私から舌を達也くんの唇に当てると、ここから深いキスを始めるのだと察した達也くんは舌を私の舌に絡める

歩夢「んっ.....達也くん、して貰いたい事とかない?」

ここで一度キスを辞め、主導権とか関係無しに男性である達也くんの要望を聞いてみる

達也「.....うつ伏せになって貰っていいか?」

歩夢「それだけでいいの?」

達也「あぁ、そっちの方がずっとやりやすい」

拒否するような内容でもなかったので私は仰向けになっている達也くんの上にうつ伏せになる

途端に達也くんは私を下から抱きしめ、改めてキスをしてきた

欲求不満なのかな、とか思いながら目を閉じる

あとは達也くんの好きなようにやらせてあげよう

私はこの人のしたいことをさせてあげたい

達也「歩夢、好きだ」

何度言われたか分からない台詞

最初だったらこの台詞に胸を打たれていたかもしれないが、今では慣れた

しかしそれでも嬉しいものがあり、

歩夢「私も好きだよ、達也くん」


それから約10分、深いキスを続けた

感想は....達也くんがもっと好きになり、尽くしたくなったとだけ言っておきます


【安価です。コンマ1桁
奇数:イベント発生
偶数・0:就寝
安価下。】

あい

>>311 7:イベント発生】


長いキスが終わり、もうそろそろ寝ようとした時、事は起きた

歩夢「.....痛い」

目の奥が締め付けられるような痛みを感じる

目を閉じると痛みが引く

.....気体に触れると痛くなるの?

まだ確証がない

確認するために目を開けると突然涙が出てきた

達也「歩夢、病院行った方がいいんじゃないか?」

歩夢「え.....?」

達也「目から血が出てるぞ」

嘘のようなことを言われ、確認するための涙(?)を拭うと、それは真っ赤だった

歩夢「病院行こうかな」

普通なら目から涙ではなく血が出るというのは一大事だが、現代では珍しい程度

そういう病気もあるということ

とりあえずティッシュで目を抑え、約10秒すると血が止まった

ひとまずはこれで安心

達也「やけに簡単に止まったな」

10秒抑えるだけで止まった

聞いたことのある病気ではこんなことは無い

全く新しい病気か、そもそも病気ではない何か

達也「.....病院に行くのは後でもいいだろう。しばらくは様子を伺おう」

達也くんの意見に賛同し、今日は明日のためにも早めに就寝した


【友情度
達也:70→85(遊ぶ・関係の進展など)
深雪:55
水波:43
雪乃:???→???
真夜:20
合計203 ???】


【安価です。8月19日は誰と過ごすか
1.達也
2.深雪
3.水波
4.雪乃
5.真夜

複数可です
安価下】

>>315 3:水波】


今日の朝は昨日と違って全員で朝食を済ませた

いい具合に時間も潰し、10時になったところで外出する

今日は水波ちゃんと一緒

達也くんは深雪ちゃんと何処かに行っている

昨日は私が達也くんと一緒で、深雪ちゃんが寂しそうだったので譲ったというかなんというか

歩夢「水波ちゃん、何したい?」

水波「歩夢姉さまにお任せします」

水波ちゃんが行って楽しそうな場所かぁ

お寺とか神社は興味無さそう

清水通のようなお土産屋さんが密集しているような場所に1日の約3分の1を過ごすのもどうかと思う

京都ならではの場所

うーん.....

水波「歩夢姉さま?」

急いで決めなければ

たった今思いついた場所は2つ

水族館かプラネタリウム

どっちにしよう.....


【安価です。何処に行くか
1.水族館
2.プラネタリウム
3.その他
安価下。】

1

>>317 1.水族館】


よくよく考えたら流星群を使いこなせる私がプラネタリウムに行くのはどうかと思う

誰も居ないゆっくりと静かな空間でハッキリとした星を見るか、解説込みである程度人が居る場所で星を見るか

.....プラネタリウムの件はまた今度考えればいいや

とりあえず今は水波ちゃんとのお出掛け

プラネタリウムの選択肢はほぼ無くなったので、水族館しかない

歩夢「決まった。とりあえず駅行こう」

水波「分かりました」

宇治駅まで徒歩で約10分かけて移動する

水波「ここから何処行くんですか?」

歩夢「えっと....」

京都の有名な水族館といえば.....その名の通り、京都水族館?

まぁ、他の場所とか知らないからそこしかないよね

歩夢「京都駅まで」

宇治駅から京都駅まで約30分

京都駅から18分歩いて水族館にやって来た

歩夢「私の判断で水族館来ちゃったけど....ここでいい?」

水波「はい」

表情を全く変えずに返答されては、本当にここで良かったのかが分からない

歩夢「入場料は私が払うから」

水波「いつも払って貰っているので今日くらいは私が....」

水波ちゃんの頭を撫で、分からせる

気を遣う必要はない、と

さて、入場料は.....


大人      2,050円
大学・高校生  1,550円
中・小学生   1,000円
幼児(3歳以上)  600円


水波ちゃんは中学生なので1000円

私は本来1550円を払うべきなのだが、学校は辞めている

となると、大人料金?

それとも偽って、水波ちゃんと同級生ということで1000円?

.....考えるのも面倒だから大人として入ろう

何より、今の私はスーツ姿なんだし

大人(2050円)と中学生(1000円)を払い、水族館に入場した

水波「最初は鴨川と由良川をモチーフにした水槽のようですね」

苔生した岩陰からオオサンショウウオ

豪快に落ちる滝をよそ目に、ゆらゆらと泳いでいるイワナやヤマメなどの魚

.....やっぱり水族館は居て和む

水が反射した青い光で辺りを見渡せるのが神秘的で、リラックス出来る

一生ここに居たい


水波「.....そろそろ行きませんか?10分ほどずっとこの場に居ますが.....」

歩夢「.....あぁ、うん。行こうか」

時間を忘れて10分もここに居たのか

水波ちゃんには申し訳ないことをしてしまった

次に訪れたのはオットセイとアザラシが居る水槽

4月の終わり、達也くんと深雪ちゃんと水族館に行った時も思ったが自分より大きい(実際には大きくないのだが、大きく見えてしまう)生物は怖い

なので、この場にはあまり長くは居なかった

次はペンギン

起状の富んだ丘の上から水中に入るペンギンが見どころのようだ

歩夢「参考までにだけど、水波ちゃん。水族館好き?」

水波「人並み程度には」

曖昧な返事だが、楽しいとも楽しくないとも言わない絶妙な答え

それでも水波ちゃんはペンギンをずっと見ている

子供っぽいところが可愛い

深雪ちゃんとは違う可愛らしさがある


水波ちゃんが満足するまでペンギンを見続けた

気がつけば12時

お昼ご飯の時間だ

水族館内にある喫茶店に入り、適当に注文をし、水波ちゃんとこれからの予定についてパンフレットを見ながら話し合う

歩夢「ペンギンまで見たから次は.....」

水波「日本の海を表現した500tの水量をほこる水槽のある場所ですね」

500tの水量をほこる水槽

その水槽にはエイ・ウミガメ・クエ・その他大小様々な魚が居ると書いてある

楽しみだね、と話していると注文した料理が運ばれてくる

主な食事を済ませ、デザートは私が独断でパフェを1つだけ頼んだ

こうすることによって水波ちゃんと食べさせ合うことが強いられる

パフェが運ばれて来れば、1つのスプーンをすぐさま私が奪い、

歩夢「はい、水波ちゃん」

比較的少なめと言える量のイチゴのシロップがかけられているアイスをスプーンですくい、水波ちゃんの口元へ持っていく

水波「.....ありがとうございます」

小さくお礼の言葉を呟き、無意識なのか目を閉じてすくわれたアイスを口に含む

水波「美味しい....です」

緊張して顔を赤らめている姿も可愛い

普段見せない姿だからこそ、愛らしく思える

水波「次は私が歩夢姉さまに.....」

計画通り

ここで一応誤解を招かないように言っておくが、私は水波ちゃんと間接キスがしたかったとかではない

ただ、食べさせ合いをしたかっただけ

......本当だからね!

歩夢「ありがと、水波ちゃん」

水波ちゃんにアイスを食べさせて貰い、

歩夢「うん、美味しい」

水波ちゃんに笑顔を見せる

水波「.....!そ、そうですか。良かったです」

目線を下にやり、私の目を合わせない

まるで恋人になりたてのような仕草

どうしたんだろう....


【安価です。コンマ1桁
1.歩夢「こうしていると本当の姉妹のようだね。出会った時よりずっと」
2.雑談
ー1.水波「達也兄さまとは何処までされましたか?」
ー2.歩夢「水族館見終わったら何処に行く?」
ー3.その他

1の場合は色々あって水波が歩夢のことを「お姉ちゃん」と呼ぶようになります(少なくとも水波とのお出掛けの時はずっと)
安価下。】

1

>>325 1.歩夢「こうしていると本当の姉妹のようだね。出会った時よりずっと」】


唐突だが、この可愛らしい反応を見せる水波ちゃんを揺すってみようと思いついた

歩夢「こうしていると本当の姉妹のようだね。出会った時よりずっと」

水波「っ!?」

過剰な反応を示した

『姉妹』がキーワードなのかな

歩夢「姉妹」

水波「うぅ.....」

俯いた

泣きそうな声出してるし

地雷踏んじゃった?

歩夢「何か気に触ることしちゃった....?」

水波「いえ、歩夢姉さまは何も.....」

それでも何かあるよね

探ってみようかな

歩夢「何かあったら私に言ってね。私に出来ることだったら何でもするから」

水波「.....1つだけお願いがあるのですがよろしいですか?」

私にお願いだなんて珍しい

歩夢「遠慮しないで」

水波「.....歩夢姉さまのことを.....」

今までにない出だし

歩夢姉さまのことを好きになっちゃいました

とかだったらどうしよう

私は達也くんと結婚した身だから.....

でも、水波ちゃんのことを邪険に扱えないし.....

と、妄想が広がる中、水波ちゃんは私に構わず話を続ける

水波「歩夢姉さまのことを....この2人きりの時だけでいいので、実の姉だと思ってもよろしいですか?」

歩夢「いいの!?ぁ.....」

声を大きくしてしまった

喫茶店に居るほぼ全員の人の視線を感じる

小さく頭を下げ、この喫茶店に居る全員に詫びる

数秒し、落ち着いたところで例の件を問う

歩夢「それで、私のことを実の姉だと思うって.....どういうこと?」

水波「歩夢姉さまがよろしければ、ですが.....はい」

水波ちゃんはいつからかは知らないが、四葉家で将来の深雪ちゃんのガーディアンとして力を付け、メイドとして働いてる

そう考えれば人に甘えたくなるのも分かる

私だって兄さんが居なければ寂しさで死んでいた

水波「駄目....ですか?」

この誘い、断る理由がない

私にそれなりの包容力があるとは思えないけど、水波ちゃんのためなら努力は惜しまない

それで水波ちゃんも喜んでくれるなら私は本望だ

歩夢「いいよ。歓迎してそのお誘いを受ける」

そう答えると水波ちゃんの表情は明るくなりながらも、一層と顔を赤くする

水波「それと.....お姉ちゃんって呼んでも.....」

可愛すぎて死にそう

今までにない愛らしさ

歩夢「むしろ呼んで下さい」

水波「お姉....ちゃん」

歩夢「ぐはっ」

同級生の深雪ちゃんから言われるのは抵抗があるが、歳下のまだ幼さを残している水波ちゃんから言われるのは心に響くものがある

水波「もうそろそろ行きませんか?」

パフェの食べさせ合いも食べ終わったし、私たちの関係も進展した

8月19日の昼食の時間はとても素晴らしい時間となった



歩夢「次は500tの水槽がある場所だね」

エイ・ウミガメ・クエ・その他大小様々な魚が居る水槽

純粋に楽しみ


500tの水槽を目の前にして、私は感動していた

水の反射した色が綺麗なことに

生き物ではなく水の反射に感動しているのは内緒

十数分かけ、500tの水槽の水槽全体を一通り見終えた

その後はもう1周し、満足のいくまで堪能する


それからはサンゴ礁等・イルカ・京都の川に住む生き物を見て水族館の全てを見終わる

予想よりも早く見終わってしまったため、水波ちゃんが気になったところを見直し、気がつけば15時

かなり時間を過ごせた

水族館から出た私たちは次に何処へ行こうかと話し合う

水波「歩夢姉さ....お姉ちゃんにお任せします」

慣れないのか間違えるところが可愛い

ギュッと抱きしめたくなる

敬語ってところがまだ気になるけど、タメ口にさせるのはかなりの苦だと思う

水波ちゃんのタメ口は聞いたことない

同級生にすら敬語で話しているんじゃないか、という疑惑すらある

歩夢「うーん....」


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:適当に時間を潰す(プラネタリウムとかお土産とか)
偶数:イベント発生(目から血)
安価下。】

>>311 4:イベント発生(目から血)】


水族館は行ったから残りの選択肢であるプラネタリウムかな

流星群を使える私が行くのはおかしいと思われるかもしれないけど、そこしかない

歩夢「プラネタリウムに.....うっ....」

急な頭痛

それと同時に目の奥がジンジンと痛む

これは....昨夜の.....

このままでは目から血を流す、と思った時には既に遅かった

水波「歩夢様、大丈夫ですか!?」

『お姉ちゃん』でもなければ『歩夢姉さま』でもない呼ばれ方をする

それほど私のことを心配してくれている

歩夢「だ、大丈夫....少し待ってれば止まるから.....」

とりあえず大丈夫だとは思うが、昨夜の痛みとは比べ物にならない

水波「達也さまに連絡を....」

水波ちゃんが達也くんに電話をかけた

また達也くんや深雪ちゃんに迷惑をかけてしまう

歩夢「はぁ.....はぁ....」

体力も奪われる

目が熱い

鼻が熱い

耳が熱い

唇が熱い

胸が熱い

胃が熱い

肺が熱い

手も、腕も、太ももも、足の指も熱い

体が燃えそう

意識が朦朧としてきた

このままだと.....




???『痛いのは一瞬だけだから我慢してね』


???『次は左目』


???『頬を真っ赤にして、目がとろんとしてる。......可愛いよ、霜月』


???『また2ヶ月後に』



雪乃『次は....今回の比では無いくらいの、本来の痛みを味わって貰おうかしら?』


雪乃『私だけの人形にするのも楽しそう』


雪乃『私のために何処まで働いてくれるのかしら」


雪乃『これからも楽しませてね。私の可愛い可愛い玩具の霜月歩夢ちゃん』


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:継続(霜月の能力を少し使えるようになります)
偶数:終了
安価下。】

そらっ

>>335 1:継続】


ほとんど何も無い空間に私は居た

私は今、椅子に座っている

私の目の先、約50m地点(目測)には扉

この大きな部屋には私の座っている椅子と扉と、

歩夢「.....動けない」

私の手を後ろで拘束している鎖のみ

.....私はこの場所を知っている

思い出せないけど、なんとなく知っている

無理に思い出そうとすると頭痛がする

少し待っていると目の先の扉が開き、黒のロングコートとフードを深く被った2人がこちらへ向かって来る

???「予想よりも早いなぁ」

???2「早くても構わないでしょう。霜月歩夢、霜月の力を少しだけ使わせてあげる。サービスよ?」

???「代わりに少し痛いけど、ね」

どちらの声も女性

それに、似ている

姉妹....双子かもしれない

???2「私とこの子は双子の姉妹よ。出来の良い姉と出来の悪い妹。あぁ、当然だけれど私が姉よ」

私に関係のある話なのか

正直、どうでもいい

???「早く済ませよう。歩夢の周りには桜井が居るし、少し経つと深夜の息子と娘が来ちゃう」

???2「そうね。深夜の息子はともかく、娘は『この事』に気がつきそうだし」

深夜の娘.....深雪ちゃん?

謎の事は達也くんこそが気づきそうだけど.....

???「とにかく、しばらく痛いけど我慢して」

妹?の方が1本の日本刀をロングコートから取り出す

???2「失敗だけはしないでね」

???「分かってるよ」

日本刀を私の左胸に服越しに当てる

左胸って.....!

???2「これでも貴女は死ねないから」

姉?はそんなことを言い、妹?に目線をやる

???「えい」

適当な台詞と共に私の左胸、心臓に日本刀が突き刺さる

???2「いっぱい泣いてね」

歩夢「......」

声が出ない

喉をやられているとかではないのに出せない

それでも痛みは感じる

自然と涙も出てくる

その涙は『血』

私は大量の血を目から流し、痛みを感じる

???「ここからは放置?」

???2「ええ、丸1日ね」

このまま1日放置されるのは半殺しだ

心臓を一突きされ、死なないほうがおかしいのだが、何故か死ねない

痛みを味わい、死ねない

私は黒いロングコートとフードを深く被った姉妹に必死に呼びかけようとするが全て無駄

???2「24時間後にまた。ごきげんよう」

そう言い残して私を置いて扉から出る

歩夢「......」

もう嫌だ

選びたくて霜月の血を引いている訳ではない

嫌な家系に生まれてしまった


歩夢「......助けて....達也くん......深雪ちゃん.....水波ちゃん......兄さん.....」




長い時間激痛に耐え、24時間が経過した

時計は無いのだが、扉から例の2人が入ってくるのが24時間経過を示している(よね?)

???2「いい具合に痛みを味わったわね。これなら使えそう」

???「刀、取ってもいい?」

???2「いいわよ」

妹?は私の心臓に突き刺さった日本刀を少し遊びながら、心臓を抉るようにしてから抜く

抉られる程度、もう痛くない

それに、不思議と傷口は無かった

???2「はい、これで3割程度。歩夢、もっとしたい?次は眼球に刀を刺したりとか.....考えているけれど」

私は顔を横に振る

心臓に刀を刺されて24時間放置で何か分からないけど、完成度のような物は3割程度

これ以上されると私は心が折れる

???2「......そう。残念」

シュンと顔を俯ける姉?

???2「まぁいいや。ーーー、鎖外して」

名前だけ聞き取れない

だが、それは些細な問題

今の私はこの2人に何をしたいのかなどを聞く権利がある....と思う

妹?に鎖を外され、自由に動けるようになる

???2「歩夢、こっちに来て」

質問をする時間もくれない

とりあえず今は姉?に着いて行き、たった1つの扉から出ると、

歩夢「......」

私は言葉が出なかった

そもそも出せなかったのだが、更に出せないような理由が扉の外にあった

???「ここは歩夢が桜井水波と水族館行ったりして遊んだ時を現代とするなら過去。酷いものでしょ」

私の目の前に広がるのは荒れ果てた街

私は過去に来た?

非科学的だ

???2「まぁ、今の君に見せてあげられるのはここまで。じゃあね、霜月歩夢」

歩夢「私は何も聞いてっ.....」

声が出た

だが、そんなことに構っている暇なしに視界がぼやけ、意識が朦朧とする

また....か



歩夢「ん....」

水波「歩夢様っ、大丈夫ですか!?」

目の前には水波ちゃんの顔

頭の下には柔らかい感触

膝枕?

幸せだ

歩夢「大丈夫だよ」

水波「でも....目から血を流して....倒れて.....」

そういえばそんなことがあった

目から血を流し、意識を失った

......それから何か重大なことがあった気がするけど思い出せない

何か激痛を感じたような.....感じてないような

歩夢「心配かけてごめんね、水波ちゃん」

起き上がり、水波ちゃんが運んでくれたと思われるベンチに腰をかける

水波「達也様と深雪様が心配されて.....」

私の意識がギリギリの時、水波ちゃんが達也くんに連絡していた

やばいなぁ、外出禁止とか言われそう

歩夢「とにかく大丈夫だから」


それから10分間水波ちゃんを宥め、後に急いで駆けつけた達也くんと深雪ちゃんへの現状説明に約1時間を費やした



深雪「もう一生外出しないで」

3人が私に気を遣い、全員で家へと戻った

歩夢「大丈夫だから....」

深雪「これ以上厄介な心配をかけないで、って言えば分かる?」

凄い怒ってる

怒っている深雪ちゃんを前に逆らえず、

歩夢「......分かりました」

と、了承する



真夜「歩夢さん、少しいいかしら?」

深雪ちゃんの個人説教を乗り越え、リビングへ行くなり真夜さんからの誘い

これにも断れずに真夜さんの部屋へ

真夜「......歩夢さん、何が見えるの?」

歩夢「何って.....何も見えないですけど....」

真夜「これは少し『その気』にさせないと駄目ね」

真夜さんはCADを取り出し、軽症を負わせる程度の魔法で私を攻撃してくる

歩夢「な、何を.....」

攻撃は避けるか術式解体で消したので害はない

真夜「はぁ....疲れた。面倒ね。あの手を使いましょうか」

歩夢「あの手?」

それに軽症程度の魔法とはいえ、遠慮なく攻撃された私の身にもなって欲しいんだけど.....

真夜「達也さん、さっき深雪さんを1人にして見知らぬ女性と遊んでいたそうよ」

歩夢「は?」

怒り(?)に伴い、一気に視界が広がった

真夜「.....やっぱり。.....歩夢さん、私を見て何か見えてこない?」

何を言っているのか分からないが、真夜さんを見ていると何かが見えてくる




「真夜.....真夜......」

自分を呼ぶ声

随分長いこと聞いていなかった気がするが、何故か懐かしくはなかった

目を開くと、そこには見覚えのある病室と物心ついた頃から記憶している双子の姉の顔があった

真夜「姉さん....ここは第四研の病室?」

真夜が口にした最初の一言で深夜は安心した

同時に、泣きそうな顔へと変貌する

深夜「そうよ、真夜。気分はどう?頭痛とかしない?」

姉に問われて、真夜は訝しげな表情を浮かべた

真夜「頭痛は.....もう無いわ。意識も記憶もはっきりしている」

記憶も、という真夜の一言に、深夜の表情は固まった

真夜「姉さん、私ね.....






真夜「歩夢さん!」

歩夢「.....!」

真夜「無意識でやっているのは承知だけれど、これ以上は覗かないで頂戴」

私が見たのは幼い容姿の真夜さんと深夜さん

あれは....

真夜「それについてはいずれ話すわ。貴女にも知る権利がある訳だし。1つだけ約束してくれないかしら?この瞬間から戦う気になったり、怒ったりしないで。少なくとも私の許可無しに」

歩夢「それは構いませんけど.....」

とりあえず構わない、と言ってしまったが自分でコントロール出来るのだろうか

感情をコントロール出来たら苦労はしない

真夜「とにかく、今後は自分を忘れないで」

歩夢「分かりました」

真夜「あぁ、あと、達也さんが知らぬ女性と話していたっていうのは嘘よ」

話が終わるなり部屋を追い出された

真夜さんの過剰な反応と真夜さんと深夜さんの幼い容姿の映像

なんとなく予想は出来るけど、まだ確信ではない

......だが、他人の記憶を覗けるなら私は......



夕食は深雪ちゃんと水波ちゃんが作った

私は手伝おうと思ったのだが、深雪ちゃんに怒られた

美味しい美味しい夕食を済ませ私は.....


【安価です。
1.達也と会話
2.深雪と会話
3.水波と会話
4.雪乃と会話
5.真夜と会話
安価下。】

>>348 2:深雪と会話】


夕食後、私は深雪ちゃんの部屋を訪れた

話の内容はもちろん、

深雪「え....記憶?」

歩夢「うん。真夜さんの記憶のような物が見えた」

深雪「そう言われても.....ごめんなさい。私にはちょっと.....」

こう言っては失礼だが、深雪ちゃんが答えを知っているとは最初から思ってなかった

ただ、一応伝えておきたい事だったから伝えた

歩夢「戦う気になったり怒ったりすると記憶が覗けるみたい」

深雪「......歩夢も分かっていることだとは思うけれど、あまりその能力は使わない方がいいわよ。人には探られたくない過去があるんだし」

それは重々承知だ

もしこの能力を使う時が来てもそれなりの状況でない限りは使わない

例に出せと言われると....困るから聞かないで

深雪「雪乃さんなら知っているんじゃないかしら」

たしかにお母さんなら知ってそう

真夜さんが知っていたのだからお母さんも知っていると思う

機会があればどちらからか聞いてみようかな

歩夢「うん、ありがと。深雪ちゃんに相談して良かった」

深雪「どういたしまして」


【安価です。
1.達也と会話
2.引き続き深雪と会話
3.水波と会話
4.雪乃と会話
5.真夜と会話
安価下。】

4

>>350 4.雪乃と会話】


深雪ちゃんの部屋を後にし、次はお母さんの部屋を訪れる

雪乃「歩夢から話だなんて珍しいわね」

歩夢「うん....少し聞きたいことがあって」

雪乃「その目は記憶を覗く程度は副産物よ」

私が聞く前に問いに答えられた

雪乃「本来の意味は私にも分からないんだけど、私は相手の心を読んだり、威嚇に使っているわ」

歩夢「威嚇?」

雪乃「見せた方が早いわね」

お母さんは目を閉じる

次に開いた時には、

歩夢「碧色.....」

碧色となっていた

雪乃「これで、歩夢を敵だと意識すると、」

ゾクッと身の毛がよだつ

これなら相手に自分はどれだけ恐ろしいかを教えることが出来る

雪乃「まぁ、これでも結構効果は落としているのだけれどね。娘に本気は出せないわよ。ちなみに真夜に1度やった時があるんだけど、その時は気絶してたわね」

あの真夜さんが気絶.....恐ろしい効果だ

雪乃「さっきも言った通り、あとは相手の心を読むこと。これを使えばギャンブルでは負け無しね」

ギャンブルはともかく、一般の遊び(じゃんけん・トランプ)では確実に勝てる

便利だ

雪乃「歩夢、ただでこんな能力を使えると思う?」

歩夢「思わない」

雪乃「そう。代償は『痛み』よ。歩夢は忘れているかもしれないけれど、貴女は少なからず拷問を受けているわ。私の時は....心臓と眼球に日本刀を刺されたり、電撃を感じたり。それで5割。残りの5割は.....まだ言わないほうがいいか」

そう言われてみると何かの拷問を受けた気がする

ほとんど何も無い空間で.....気のせいかな

でも、真夜さんの記憶を覗けたからその目を使う権利を得ているということ

.....思い出せない

雪乃「真夜から言われたかもしれないけれど、今の貴女は不安定なの。だから怒ったり好戦的になったりはしないで。この2つの条件の内1つでも満たすと目が碧色になるから」

歩夢「.....うん。わかった」

雪乃「いい子ね。さて、もう話は終わりかしら?」


【安価です。
1.達也と会話
2.深雪と会話
3.水波と会話
4.引き続き雪乃と会話
5.真夜と会話
安価下。】

>>353 5.真夜と会話】


歩夢「うん。質問は無い。ありがと」

雪乃「私は娘の質問に答えただけ。親として当然のことよ」

歩夢「.....うん」

雪乃「これから辛いことがいっぱいあると思うけれど、頑張ってね」

私を抱きしめ、耳元で優しい声で囁くお母さん

私は返事をし、部屋を後にする

部屋を出たところで、

真夜「あら、歩夢さんじゃない」

真夜さんに捕まった

「話し相手になって頂戴」と言われ、半ば強制的に連れてかれた

真夜「歩夢さん、雪乃と何を話していたのかしら」

歩夢「目の使い方とか拷問とか」

真夜「今の雪乃は表の.....」

歩夢「真夜さん?」

真夜「なんでもないわ」

考え込む表情からいつもの偽りのような表情へと変わる

真夜「......なんとなく呼び出したのはいいけど、特に話すことも無いのよねぇ」

迷惑な雇い主だ

真夜「あぁ、そういえば達也さんとは済ませたの?」

歩夢「......答えないと駄目ですか?」

真夜「命令」

職権乱用っていうか、立場乱用っていうか.....

歩夢「.....まだです」

真夜「何処までしたの?」

興味ありげに聞いてくるなぁ

そんなに気になる?

歩夢「胸を触らせて、深いキスをしました」

真夜「まだそれだけなの?私と綾人さんくらいね」

歩夢「......ん?」

お父さんは真夜さんとどんな関係なんだ.....

お母さんと真夜さんの2人とそれなりの関係を持っている

罪作りだ

歩夢「これ以上はまだ早いと思うので」

真夜「ふぅん.....まぁいいわ。ところで歩夢さんは達也さんと深雪さんを殺せる?」

急にシリアス?な話題へ

歩夢「殺せません」

真夜「どんな理由があろうと?」

歩夢「絶対にです」

真夜「それだから貴女は弱いのよ」

あれ?

説教されてる....?

真夜「殺せるようになりなさい。そうすれば残りの5割は簡単よ」

残りの5割.....

さっきお母さんが言っていた拷問の残り5割?

結構ヒントくれるなぁ

来たる11月とか簡単なんじゃない?とか思い始めてきた

歩夢「善処はします」

真夜「よろしい。.....歩夢さん、1つ聞きたいことがあるのだけど、四葉の当主になってみるつもりはない?サポート役はたくさん居るわ。深雪さんや達也さん、水波さんも」

歩夢「......お誘いは嬉しいですが、到底私に出来るようなことではないので」

私はほぼ即答と言える返答をした

私にはそんな重役絶対に無理

真夜「12月にもう1度聞くわ。それまでは『拒否』と考えておきます」

歩夢「はい」

12月にも同じ返答が出来るはず

出来るよね?


真夜さんの部屋を後にし私は、


【安価です。
1.色々(お風呂とかを済ませます)
2.外出(公園とか)

1の場合は話が進みます
安価下。】

>>358 1.色々】


お風呂等を済ませ、自室へ

達也くんは居なかった

なので私は久しぶりに1人の空間に居る

1人の空間=天体観測

これが普通になっている私は流星群(鑑賞用)を使い、自室の空を夜空へと変貌させる

ダブルベッドに1人大きく寝転がり、いつ見ても綺麗だなぁ、とか思いながら夜空を眺め勝手に1人で感動する

凄くロマンチックなことを1人でしていると部屋の扉が開く

達也くんが来た

達也「邪魔したか?」

歩夢「ううん、大丈夫」

達也くんと一緒に天体観測を再開する

.......ずっと無言

だが、2人で眺める夜空は1人で見るよりずっとロマンチックで綺麗だ


【安価です。
1.何かする(話すなど)
2.就寝
安価下。】

達也に今日わかったことを話してみる

>>360 達也に今日分かったことを話してみる】


何か話題.....今私が人生のパートナーとしての達也くんに話すべきことは.....

今日分かったことを正直に、全て話すことかな

隠しきれない内容だし

月のない星を眺めながら話を切り出す

歩夢「達也くん。私って気持ちの悪い人間になるかもしれない」

目を使えば誰がどんな人生を過ごし、現在考えていることを理解出来る

隠したいことも私には隠せない

一般人から見れば私のことを気持ちの悪い人間だと認識するだろう

そんな私が人生のパートナーである達也くんはどう思っているのか、問うと、

達也「俺は歩夢のことを気持ちの悪い人間だとは思わない。気持ちの悪いと思う以前に歩夢のことが好きだからな」

......なんだか複雑

『好き』が二の次になれば達也くんは私のことを『気持ちの悪い人間』だと認識する

一生好きだと思って欲しいが、人生何があるか分からない

不安だ

歩夢「.....気持ちの悪い人間についてはいいや。次に・・・」

私は『代償』について話した

・心臓や眼球を日本刀で刺される
・他多数の拷問
・達也くんや深雪ちゃんなどの大切な人をいつでも殺せるような冷たい面を持つ
・上記の3つを終わらせれば拷問の類は終了

要約し、簡潔に伝える

すると達也くんは私を抱きしめ、

達也「俺に出来ることがあったら言ってくれ。微力だが力になる」

歩夢「......ありがと」


【安価です。
1.何かする(話すなど)
2.就寝
安価下。】

達也は、歩夢が殺せるか?

>>363 達也は歩夢を殺せるか】


ふと思ったことだが、質問するには少し憚られるものがある

だが、聞かなければ自分の弱さを実感出来ないと思い、思い切って問う

歩夢「達也くんは....私を殺せる?」

達也「.....さっき言ってた残りの5割についてか?」

歩夢「うん。私の知る中で最も強い達也くんの意見を聞いてみたくて」

達也「結論から先に行ってしまえば、殺せる」

私が質問してから少なくとも10秒以内のはこの答えが出ている

10秒以下で判断が出来ている

ここが私と違う

達也「極論になるが、もし歩夢が深雪を殺したら俺は歩夢を殺す」

歩夢「そうすると達也くんは1人になるけど?」

達也「それも踏まえてだ。歩夢は深雪を殺さなければならない理由があった。そして俺は歩夢を殺す理由がある。1人になることくらい怖くない」

歩夢「......達也くんは強いね」

意思の強さ、精神の強さに素直に驚いた

妻をも殺す覚悟が出来ている

対して私は夫を殺す覚悟が出来ていない

未熟だ

魔法師としてなのか人間としてなのか

......私はどうするべきなの......

霜月の試練のような物をクリアするために殺す覚悟を作るか、冷たい人間にはならないように試練を無視して拷問に耐え続ける

達也「歩夢も色々と思うことがあるだろうが、それがお前次第だ。助けになるかは分からないが、俺に出来ることは精一杯する。だから歩夢も頑張ってくれ」

歩夢「.....うん。ありがと」



【安価です。(残り1)
1.何かする(話すなど)
2.就寝
安価下。】

>>366 2.就寝】


今日あった事・達也くんは私を殺せるかを話し合い、気が付けば0時を過ぎていた

高校生の年齢の私にとっては遅い時間ではないが今日は疲れた

ということで、寝ます

昨日や一昨日のような事はしません

理由はそういう雰囲気が普通となるのが怖いから

歩夢「私はもう寝るけど達也くんはどうする?」

達也「俺は少し読書をしてから寝る」

歩夢「そう。じゃあ、おやすみ」

寝る前の挨拶をし、流星群(鑑賞用)を閉じてから眠りにつく


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜に目を覚まし、リビングへ(雪乃・真夜と会話)
偶数:朝】

目覚めよ

>>368 1:深夜に目を覚まし、リビングへ】


歩夢「......ん」

目を覚ました

覚ました理由は恐い夢を見たから

とかではなく、ただなんとなく目が覚めたので理由らしい理由は無い

隣では寝相良く達也くんが寝ている

少しいたずらしてやろうかと思ったが、そんな事をすれば後が怖い

というか私がいたずらをしようとした瞬間に起きそう

うかつに手を出すのは危険

達也くんへのいたずらの考えは捨て、私はリビングへ音を立てずに降りる

目的は2日前と同様に水分補給

......だったのだが、

歩夢「流星群.....?」

リビングは星の輝きが明かりの代わりとなっていた

こんなことを出来る人は私以外に真夜さんしか居ない

と、こんなことを考えている間にもお母さんと真夜さんに見つかり、リビングの椅子に座らされる

2日前と違う点は2つあった

1つ目はお父さんが居ない

2つ目はお酒ではなく紅茶を飲んでいる

つまり、今回は女性のみのお茶会

......もう4時近くだよ?

少なくともこんな時間にするような事ではない

歩夢「......」

真夜「歩夢さん、緊張しなくてもいいのよ」

歩夢「....はい」

真夜さんの下で働いてから真夜さんの雰囲気には慣れた

だが、私が怖いのはお母さんとの一触即発な関係

下手したらリビングで戦争もあり得る

雪乃「そうね。戦争もあり得るわ」

真夜「そうなれば四葉全勢力で雪乃を屈服させるわ」

雪乃「ふふっ、そんなことが出来るかしら」

真夜「高校生の時の貴女は誰も手をつけられなかったけれど、衰えた今なら潰せる」

雪乃「中途半端な連中は寄越さないでね。目だけで倒すとかつまらないから」

真夜「楽しみにしておいて頂戴」

会話が恐ろしい

本人達は笑みを浮かべながら話しているが、本気の戦争を考えている

一触即発とはよく言ったものだ

雪乃「ところで歩夢、何をしにリビングへ来たの?」

歩夢「水分補給?」

雪乃「疑問系なのが気になるけれど.....まぁいいわ。歩夢もこの場に参加しなさい。あと2時間くらい」

現在が4時なので6時まで

なんとかして途中で抜ける方法を考えないと



真夜さんの好奇心から話題は霜月の目の話になった

雪乃「自意識で目使える?」

歩夢「無理」

意識しても視界は広がらない(視界が広がる=目が使えてる)

雪乃「今回だけは特別よ」

その瞬間、お母さんの目は碧色となり、私に敵意を向けてくる

その気になれば娘の私でも容赦なく一瞬で殺せると思う

歩夢「うっ.....」

目の奥がジンジンと痛む

また気絶....?

と思ったが気絶をしなければ目から血の涙を流すこともない

雪乃「真夜、保つことを忘れずにね」

真夜「分かってるわよ」

視界が急激に広がった

そしてお母さんは私に鏡を渡してくる

鏡で自分の顔を写すと、青色だった目が碧色へ

おおー、自分のは初めて見た

綺麗

だが1つ気掛かりな事が

歩夢「.....大丈夫なんですか?記憶とか考えていることを覗いてしまったり....」

私が話しかけたのは真夜さん

お母さんは心配しなくても大丈夫だと考えた結果である

真夜「弱点というか対処法を知っていれば覗かれないわよ。ただ、今の歩夢さんには無理だけれど雪乃程の強い目を持てばその対処法も役に立たなくなるわ」

対処法?

対処法があれば最強ではない

この目が使えるからって油断は禁物ということか

真夜「.....歩夢さんを見ていると本当に昔の雪乃を思い出すわね」

雪乃「嬉しい?」

真夜「憎らしい」

雪乃「つまらないなぁ」

険悪な関係かと思ったが仲が良い

仲が良いと思ったら険悪な関

私、達也くん、深雪ちゃん、水波ちゃんとは全く違う関係

不思議な関係

雪乃「そういえば真夜、歩夢を四葉の次期当主に誘ったの?」

真夜「今のところは拒否されたけどね」

雪乃「歩夢、今ならもれなく四葉の当主になったら.....何かあるんじゃない?」

お母さんの視線は真夜さんへ

今ならもれなく何かをプレゼント、を要求している

真夜「特に無し」

雪乃「.....本当につまらない人間に育ったわね」

真夜「褒め言葉として受け取っておくわ」

雪乃「深夜の方がまだ冷たくなかった」

真夜「そうかしら?姉さんの方がよっぽどだと思うけれど」

雪乃「少なくとも私の前では貴女よりはマシだったわよ」

真夜「はいはい、分かったから」

雪乃「そっ気ないところも」

真夜「.....うるさいわね」

真夜さんは怒り、流星群を本来の意味として使用した

空中に浮かんでいる光球が無数の光条と化して対象に降り注ぐ

このままだとお母さんが気化されてしまう

と、考える時間もなかった

本来ならば

無数の光条は『光』なのだから光のスピードで対象を貫く

人間の認識が光に追いつくはずもない

だが、私はお母さんの身を心配する余裕があった

というか、私が身の安全を心配したのは本来ならばお母さんが気化された後

本来ならば、で済んでいる

お母さんは光のスピードで迫る光条を光のスピードよりも早く流星群を術式解体で消していた

真夜「やっぱりその目は反則よ」

雪乃「使える物は全て利用しないとね」

平然と会話している

人殺しを平然とやり、人殺しを未然に防いで何もなかったかのような会話をする

......逆らわないように気をつけよう

真夜「目の移植とかで是非とも私に片目くれない?」

雪乃「嫌」

真夜「そういえば、姉さんの子供の頃の写真が見つかったのよ」

雪乃「う....」

片目=深夜さんの昔の写真

明らか等価交換ではない

雪乃「真夜のも付けてくれるんだったら考える」

真夜「目は諦めるわ」

真夜さんはそこまでして昔の自分を見られたくないのか

真夜「目はもう1人持っている人が居るのだからそっちに交渉することにするわ」

雪乃「無駄だと思うけど」

お母さんの言葉を無視し、真夜さんは私の目をジッと見てくる

真夜「現在の医療技術では痛みは無いから大丈夫」

そういう問題ではない

断ろう

歩夢「お断りします」

真夜「なら諦めるわ」

あっさりと引くなぁ

後で1:1で交渉してくるんじゃないかと不安になってくる

雪乃「それよりも流星群使って。暗いわ」

流星群が明かり代わりとなっていたのだが、その流星群は術式解体で破壊されてしまった

それからはずっと真っ暗

だが、目が慣れてきたのか多少は.....と思ったのだが余裕で部屋全体を見回すことができる

目のおかげかな?

真夜さんは無言で流星群を使用し、改めて部屋の天井が夜空へと変貌する


【安価です。
話の話題何かありましたら。
メンバーは歩夢・雪乃・真夜で固定です
1月13日の23時までなら何個でも。
無ければ進めます。
安価下。】

願い事しよう

>>379
願い事とは.....?

目のことを含めた霧月の真実について
駄目なら結婚生活のアドバイス

>>381 目のことを含めた霜月の真実について】


歩夢「霜月って何?」

雪乃「知りたい?」

なんとなく思った質問をしたら、意外と教えてくれそうな返答をされた

むしろ予想外

一蹴されると思ってた

歩夢「教えてくれるなら」

雪乃「真夜、いい?」

真夜「私に許可とる必要あるの?」

雪乃「一応、保護者は真夜になっているから」

真夜「歩夢さんが知りたいならいいんじゃない?」

雪乃「......歩夢、ここからは真面目な話」

お母さんの表情は険しくはならないものの、真面目な表情となった

雪乃「まずは何から話そうかしら。目と過去と罪。どれがいい?過去と罪はほぼ似たような物だけど」

歩夢「目から」

雪乃「この碧色の目は霜月の血統を表す目っていうのは知ってる?」

お母さんの目は現在進行形で碧色となっている(ちなみに私も碧色の目の状態)

歩夢「うん。真夜さんから少し聞いた」

雪乃「霜月の血統を表すって言っても碧眼=霜月の人間とは限らないわ。私の知っているところだと.....スターズの総隊長、アンジー・シリウスとか」

スターズって確か、USNA軍統合参謀本部直属の魔法師部隊だったような....違うような

そしてアンジー・シリウスは世界で13人の戦略級魔法師の内の1人

到底私のような少し特別な凡人と比較にならない程優秀なはず

......と、思ったのだが、

真夜「歩夢さんならアンジー・シリウスなんて敵じゃないわよ」

真夜さんは私のことを過大評価しすぎだと思う

相手は世界に名を轟かせるスターズの総隊長

私なんかが勝てるはずない

雪乃「言うてもそこまでじゃないわよ。むしろ聞くけれど、流星群で世界を包めたりする相手に勝てると思う?」

歩夢「.....勝てないと思う」

世界中何処にいても流星群の光球が光条となり対象を光の速さで貫いて気化させる

あれ?

流星群さえあればどんな相手でも(分解魔法を使える相手以外)勝てるんじゃ.....

雪乃「歩夢も考えた通り、流星群を使える貴女に勝てる存在なんて世界でも.....どのくらい?」

真夜「いいとこ10人。目も考慮してね」

雪乃「霜月の目と真夜の流星群を使えば世界中何処居ても......真夜、私の娘強くない?」

真夜「.....そうね。歩夢さんのことを世間に公表しようかしら。そうすれば他の家は四葉の言いなり。日本を支配出来れば.....いえ、日本どころではなく世界も.....」

雪乃「でも、そうすると反乱とかありそうよね。各家が手を組めば流石の歩夢も....ね」

真夜「世界中の全員が満足する世の中にすれば不満も溜まらないわよ」

雪乃「それはそうだけれど.....何をどうしても起こってしまうのが世の中だから」

真夜「歩夢さんは四葉にとってジョーカー同然の人間だから大切に扱わないと。間違っても小さい争いには出さないように」

雪乃「歩夢は霜月の人間よ?」

真夜「達也さんと結婚しているから四葉の人間よ?雪乃は何を言っているのかしら.....」

雪乃「真夜?」

真夜「どうしたの?私の可愛い義姪のお母さん」

真夜さんが台詞を言い終わったと同時に机の上に置いてあった3つのティーカップにヒビが入った

真夜「やるの?」

雪乃「.....いいわよ」

言うまでもなく、勝負は一瞬で終わった

真夜さんの流星群はさっきと同様にお母さんの術式解体によって破壊される

これだけで2人は勝負を辞めた

引き分けということで、結局私は霜月の人間でありながら四葉の人間となった(?)

雪乃「.....話が逸れたけれど、アンジー・シリウスのような生まれつき碧眼の人も世の中には居るってこと。霜月の人間かどうかを見極めるには.....っていうか、この世に存在する霜月の血を引いた人間は私と貴女だけだから見極めるも何もないか」

真夜「そういえば目の色。どうして碧色なのかしら?」

雪乃「何処かで縁があったとか外人が何処かで混じってるとかじゃないの?」

真夜「私に聞かれても知らないわよ」

雪乃「無能」

真夜「殺されたいの?」

雪乃「返り討ちにしてあげようか?」

はぁ....話が進まない

ずっと喧嘩してる

もっと簡潔に教えてくれる人居ないかなー

お母さんは駄目

真夜さん....も駄目

あと、知ってそうな人といえば深夜さんしか居ない

だが深夜さんは亡くなっている

だから、駄目

雪乃「歩夢?話の続きをしたいのだけれど」

歩夢「あぁ、うん」

一瞬の争いは終わったようだ

だが、またすぐに喧嘩を始めそう

そう思いながら話を聞く

雪乃「目の効果は数時間前に話した通り、私は心を読んだり威嚇に使ってる。本来の意味は知らない。目についてはこれくらいかな」

真夜「拷問については?」

雪乃「.....忘れてたわ。流石、真夜ね」

真夜「褒めても何も出ないわよ」

仲良いの....?

いつまで経っても分からない2人の関係

私に理解出来る日が来るだろうか

雪乃「拷問についてだけれど、まず2人の双子の姉妹に主に日本刀を使ってズタズタにされたりします」

お母さん曰く『忘れているだけ』 のようだが、少しでも霜月の能力を使える=拷問を少なからず受けたようだ

雪乃「拷問についてっていうか、拷問後については話すことは出来ないわ。場合によっては今が無くなるんだし」

歩夢「?」

雪乃「拷問を受ける現場が過去ってこと。歩夢が過去で何をするかで歴史は変わり、霜月の血が何処かで途絶えて私や歩夢の存在が無かったことになる。分かった?」

本当の事なんだろうけど、信用出来ない

嘘っぽい話だ

雪乃「はい。今度こそ目についてはお終い」

歩夢「双子の姉妹については?」

雪乃「2ヶ月半後に自分で確かめて」

そう言われ、『目』については終わった

.....ほとんど関係無い話で終わったような気がするのは私だけ?

それに、今までの情報をまとめただけのような気もする

【短いですが今回はここまでにします。

次回は目以外の霜月について・結婚生活のアドバイスについてやります。

その他にも何か歩夢・雪乃・真夜での話題の希望がありましたらどうぞ。】

乙~
咲夜と姉妹だったりするのかな?

雪乃「次は過去と罪についてね。.....何から話せばいいのかしら.....」

お母さんの視線は真夜さんへ

助言を求めている

真夜「十二師族の争いから」

即答してくれた

優しいなぁ、真夜さん

お母さんはお礼を言い、争いについて目線を私にやり、話し始める

雪乃「真夜から聞いているかもしれないけれど、その昔、12個の家が日本の今後の方針やら紛争のような物を治めてた。言うまでもなくその家は旧暦の12個ね」

ここまでは1ヶ月くらい前に教えて貰った

12個の家で協定は結ばないものの、家が家を監視し合う状態で保っていたらしい

雪乃「ちなみに歩夢、余談だけれど、真夜や弘一さんのような現在の十師族と十師族を補佐する残りの18家はどうやって決めたかについて知ってる?」

真夜さんは四葉

弘一さん?

あまり世間に公表されていない情報だから私が知らないのか、ただ私が無知なだけなのか

真夜「貴女の 尊敬 する先輩の父親よ」

十師族の先輩といえば、七草真由美

十文字家もあるけど、真夜さんは『尊敬』を強調していたから七草で間違いはない.....よね?

そして余談の本題は、どうやって十二師族は十師族と師補十八家を決めたか

仲の良かった人とか、優秀な知り合いを1つの会場に呼んで抽選会のようなことをしたり.....くらいしか考えつかない

雪乃「なかなか良い線というかほとんど正解よ。十二師族は直感だけで決めた。あなた達の家はこれから四葉を名乗ってね、とか」

直感だけで決めちゃっていいの....?

もう少し何かあったと思いたい

雪乃「霜月は本来ならば3つの家を決める権利を与えられていたのだけれど、先代はこの家のみが将来強くなる、と言って選んだのは1つだけ。これで余談はお終い」

少なくとも今の私にはどうでもいい知識が身についた

ありがとうございます

余談は終わり、本題へと戻る

雪乃「霜月が他の家の力の蓄えを恐れて如月と葉月と手を組んで、十二師族の戦争を起こし、最終的には霜月だけが残りました。以上」

歩夢「はっ?」

最後だけかなり適当じゃない?

それに、真夜さん曰くの力を求めた家って霜月だったの?

雪乃「歩夢、『力を求めた』のではなく『力を恐れた』のよ。私たちの先代が如月と葉月以外の家を潰した。分かった?」

歩夢「う、うん....」

これが過去と罪

雪乃「霜月は如月と葉月が手を組んだものの、やはり無傷ではいられなく、かなりの被害が出て、四葉家に匿って貰った。けれど、傷やら衰弱した体に病気が重なったりして、如月と葉月の血は途絶えた。これで過去と罪についてもお終い」

最後だけ色々と省いている気もするが、大体は理解出来た

知れて良かったのか悪かったのか

【結婚生活のアドバイスについて】


歩夢「結婚生活のアドバイスを下さい」

雪乃「......」

真夜「......」

2人とも無言で互いに目を合わせる

霜月について話が終わった後にこんな平和ボケしたような質問をして困っているのかな?

だとしたら....恥ずかしい

聞いただけ損に感じる

数十秒の沈黙後、先に口を開いたのは、

真夜「雪乃に聞いても無駄だと思うわよ」

独身の真夜さんだった

雪乃「それ、どういうこと?私だって綾人くんの妻として昔も今も頑張ってるんだよ?」

真夜「具体的には?」

雪乃「.....料理したり掃除したり」

真夜「それくらい誰でも出来ることよ」

雪乃「1日中ほとんど動かない引きこもりにだけは言われたくない」

真夜「私は仕事をする上で引きこもりのような生活を送っているだけ。何か問題あるかしら?」

雪乃「もう少し陽の光を浴びなさい」

真夜「サンルームで浴びてます」

雪乃「外に出ろって言ってるの」

真夜「嫌よ」

雪乃「私は貴女の身のためにも言っているの。病気にかかるわよ。真夜まで亡くなることがあれば私は.....」

真夜「.....」

歩夢「.......」

また喧嘩かと思いきやしんみりとした空気

この2人は会わせたらいけないタイプの人間同士

はぁ.....疲れた

雪乃「歩夢、貴女が思う妻らしいことをしなさい。そうすれば達也くんは喜んでくれるわ」

当たり前のことを言われてもなぁ.....

どうやって仕事で疲れている相手を気遣うか、とかを聞きたかった

真夜「深雪さんや水波ちゃんが居るから家事は心配いらないと思うけれどね」

雪乃「あ、そうだ。深雪ちゃんといえば、どうしてあんなにブラコンなの?私の知っている双子の姉妹とは大違い。四葉の血統は怖いわ」

真夜「貴女の息子と娘も大概よ」

また喧嘩だ

結局得られたアドバイスは、妻らしいことをする、のみ

2人が話している間に私はこの場から逃げよう

これ以上ここに居たら私の身が危ない

椅子から立ち上がり、リビングの出入り口へと向かおうとした時、


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:雪乃・真夜「歩夢(さん)、何処へ行くの?」
偶数:自室へ
安価下。】

>>396 1:雪乃・真夜「歩夢(さん)、何処へ行くの?」】


向かおうとした時、

雪乃・真夜「歩夢(さん)、何処へ行くの?」

声をかけられた

喧嘩に集中してバレないと思ったのに.....

歩夢「.....紅茶を淹れ直そうかと思って」

真夜「何処かのお母さんと違って良い子に育ったわね」

煽り続ける真夜さん

それが喧嘩の原因になっている事に気付いてる?

まぁ、喧嘩するほど仲が良い、とも言うから私は口出しをしない

雪乃「ついでに冷蔵庫に入ってる日本酒持ってきて」

歩夢「あ....うん」

持ってくるだけなら構わない

誘われても飲まないことを心に決め、紅茶を淹れ直し、日本酒と共に持っていく

真夜「そんなにお酒強かったかしら?」

雪乃「忘れたい事があるから飲まずにはいられないのよ」

真夜「......私も貰うわ」

深夜さんの事かな?

このしんみりとした空気、どうにかして欲しい

真夜「歩夢さんも飲む?」

歩夢「未成年です」

真夜「働いているからいいのよ」

歩夢「え.....」

学生の年齢ながらも社会で働いていれば法律を無視出来るの?

社会人って凄いなぁ

雪乃「嘘を吹き込まないで。良い訳ないでしょう。.....でも歩夢に飲ませるのは面白いかもしれないわ」

お母さんの目は碧色となり、私に圧力を与えていく

雪乃「歩夢、飲みなさい」

歩夢「......はい」

犯罪者呼ばわりされている私が言うのもなんだけど、これで法律的に怒られても知らないからね

真夜「歩夢さん」

あの四葉家の現当主様にお酒を注いで貰った

名誉でしかない

歩夢「ありがとうございます」

お酒

昔飲んで、記憶はないけど後悔したことだけは覚えている

歩夢「.....っ!」

一気飲みした

雪乃「少量とはいえ、一気飲みは体に悪いわよ」

真夜「さて、どうなるかしら」


【安価です。コンマ1桁
奇数:酔う
偶数・0:酔わない
安価下。】

>>400 6:酔わない】


歩夢「......」

雪乃「......あれ?」

真夜「酔ってないようね。少量だから確実な事は言えないけど、意外とお酒に強いのかも」

体が熱くなってきたり、テンションが上がってきたりなどは全くない

数年前は弱かったはずだが、強くなった

成長ですね

雪乃「歩夢、飲んで」

お母さんが差し出してきたのは日本酒の入った一升瓶

流石にこれは.....

雪乃「飲みなさい」

真夜「命令よ」

母と雇い主に言葉の圧力をかけられた

職権乱用同然

断りたいが断れば流星群で攻撃されたりとかで怖い

一升瓶を受け取り、コップに注いで飲む

コップに注いで飲む、を3回繰り返したところで飲み物でお腹いっぱいとなった

歩夢「......」

体に異常はない

酔わない体質?

真夜「つまらないわ」

雪乃「アルコール度数90%以上のやつとか飲ませようかしら」

90%は喉が焼けそうな感覚に陥るとか聞いたことあるからそれだけは全力で拒否しよう

歩夢「もういいですか?」

お酒はしばらくいらない

少なくともあと4年くらいは(4年後=20歳)

雪乃「昔は1口飲むだけで性格を豹変させていたのに....成長って怖いわね」

真夜「貴女のように弱いよりはマシよ」

雪乃「どういうことかな?」

真夜「調子乗ってフランベした料理をたくさん作り、アルコールが抜けてなくて片付けの時に足元をフラフラさせて食器を割ったりしないだけマシってこと」

雪乃「そんなことのあったような....なかったような」

私は仲の良すぎる2人の会話に苦笑いしか出来なかった

1人ぼっちに慣れている私にとっては会話に混ざれなくても一切の苦痛はない

ぼっち最高です


色々と話をし、気がつけば6時

予定の2時間を過ごした

ようやく解放され、自室へ行き、少しだけでも睡眠をとる

ちなみに達也くんは寝ていたのですんなりと寝ることが出来た



歩夢「ん.....」

現時刻は7時

約1時間の睡眠時間

リビングへ行く前に4時間くらい寝ていたから合計5時間

合計ではいつもとあまり変わらない

達也くんは.....隣に居ない

既に起きているようだ

私も準備しないと



着替え等を済ませ、リビングへ行き、全員で朝食をとる

この後の予定は帰る

最後の日だからこそ観光とかではなく、帰るだけ

雪乃「あぁ、ちなみに私と綾人くんは東京に戻るわ」

お母さんとお父さんは東京に戻る

これで兄さんの心配をしなくていいので私にとっては好都合そのもの

真夜「綾人さん、また会える日を楽しみにしているわ」

綾人「歩夢をよろしく頼む」

雪乃「わ、私に挨拶は.....?」

真夜「さて、帰りましょうか」

雪乃「本当、昔も今も変わらない」

真夜さんはお母さんを無視し、お父さんだけに挨拶を済ませた

私も水波ちゃんと共に達也くんと深雪ちゃんに挨拶をし、帰る準備は出来た

お母さんとお父さんが東京に帰るとなると車の人数制限を越してしまうので、東京へ帰る人たちは交通機関を使って帰ることとなった

そして私と水波ちゃんと真夜さんは家の前で待機している葉山さんが運転する車へ

改めて、さようならの挨拶をして、3泊4日の京都旅行(?)は終了した

【今回はここまでにします。

なんか最後だけ手抜きになってしまった感ありますが....すみません。

>>389 歩夢と雪乃にとって、咲夜は親戚にあたります
ちなみにですが2年前の事件(実験)で咲夜の意識が君影歩夢に入り、君影歩夢が2重人格になったというのは雪乃にとって、それくらいの運を持っていないと霜月の人間ではない、です。(実験の被験者は20人(歩夢と咲夜を含む)の中でこの2人が組み合わせになる運)
いつか何処かで歩夢に明かされるかもしれないし、されないかもしれません。


友情度
達也:85
深雪:55
水波:43→50(水族館)
雪乃:???→???
真夜:20→40(雑談など色々)
合計230 ???】


安価です。論文コンペまでの時間をどうするか(現在:8月20日 論文コンペ:10月30日)
1.適度にやる
2.省略

1の場合は黒羽亜夜子と文弥と出会い、四葉家で働いている者として色々と仕事(簡単な戦闘)をしようと思っています
2の場合はその時の通り、省略です
安価下3までで多数決】

2


友情度の?が気になるな

>>407>>408 安価下3まででしたが、この2つで2が2票取ったので10月30日まで省略します。


安価です。今回だけは水波が居るか居ないかを決めます。コンマ1桁
奇数・0:居る
偶数:居ない

論文コンペ中の水波の有無が決まります。】

とりゃ

>>410 8:居ない】


両親探し 兼 京都旅行から約2ヶ月

今日は10月29日(土曜日)

明日は全国高校生魔法学論コンペティションが横浜で開催される

本来ならば私にはほとんど関係の無い行事なのだが、

真夜「横浜に目障りな連中が居るから潰してきて頂戴。手を出してきたら、で構わないわ」

歩夢「お断りします。第一、警察や軍の方々も居るのに何故私なのですか?」

真夜「私が信用しているのは歩夢さんだけだから」

歩夢「.....今回だけですよ」

真夜「将来が心配だわ.....もう少し疑うなりしてくれないと.....」

このような会話があり、私は横浜へ行くことになった

君影歩夢のまま電車に乗るのは警察のお世話になりかねないので、仮装行列を使い、電車に乗った

2ヶ月前はどんな変装にしようかと迷っていたが、真夜さんと水波ちゃんの意見から1つの人物像が出来上がった

.....期待はしないで下さい

あまり変わっていないので

目:青色→メタリック?な紫(真夜さんの目の色)
髪:黒髪ロング→黒髪セミロング
顔:説明不能
声:説明不能
以上

これで一応、バレない

正々堂々と監視カメラの前も通れたし

窓に映る自分が自分でないように感じつつ、論文コンペ会場近くの四葉家の所有するホテルへ

部屋に入ると同時に仮装行列を解除し、ソファに腰をかける

......暇だ

隣に居るはずの水波ちゃんはこの場に居ない

今日は土曜日、明日は日曜日なので学校は休みなのだが、真夜さんのわがまま(話し相手の確保)で水波ちゃんは屋敷に残る形となった

達也くん達が横浜に来るのも明日だし、......何しよう


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:外に出る
偶数:部屋で過ごす
安価下。】

>>413 5:外に出る】


部屋の中に居ても特にすることないし、横浜観光でもしてようかな

中華街で美味しい物とか食べたいし

足取りを軽くし、仮装行列で変装してから外へ

中華街って.....何処?

......標識とか見ていけばなんとかなるよね


この時の私は自分の方向音痴度を舐めていた


歩夢「.....ここ何処?」

変装しているからか、堂々と街中を歩ける

適当に歩いていると、気がつけば路地裏のような暗い場所

歩夢「明らかにこっちではないよね」

こんな暗い路地裏のような場所に中華街があるはずない

引き返そうとした時、


【安価です。コンマ1桁
奇数:大亜細亜連合の人(5人)に話しかけられる
偶数・0:特に何もない

奇数の場合は少し目を使います(目で威嚇とか)
安価下。】

>>415 5:大亜細亜連合の人に話しかけられる
※大亜細亜連合は論文コンペの時に戦う集団です】


引き返そうとした時、

1「待て」

見知らぬ人に話しかけられた

軍人のような体格をしている男性が5人

危機感を感じたりはしないけど、囲まれるとなれば嫌気はする

2「ここへ何の用だ?」

何の用って言われても.....

歩夢「道に迷っただけです」

3「魔法師か?」

歩夢「はい」

4「.....手荒な真似はしたくない。我々と一緒に来てくれないか?」

歩夢「お断りします」

5「多少の怪我しても文句は言うなよ」

5人の内の1人がキャスト・ジャミングの効果を持つアンティナイトを使用する

ここら辺に居る人全員が魔法を使えなくなった

昔の私ならもう諦めるしかなかった

だが、今の私には....

4「う....」

1人が倒れた

5「どうしっ.....ぅ」

2人目が倒れた

3「キャスト・ジャミングは使っているのか!?」

1「使ってる!.....この女.....何を.....」

歩夢「特に何もしていませんよ」

手元にCADが無いことを見せつける

私が使ったのは魔法ではなく能力的な部類に入る攻撃

目をメタリック?な紫(変装中)からもともとの青への過程を省略し、碧に変えた

この2ヶ月で自意識での発動と制御を練習し、今では使いこなせている

魔法を封じるキャスト・ジャミングでも目の変化は変えれない

これで魔法師の弱点をある程度はカバー出来る

1「っ!.....おい、全力で叩き潰すぞ」

残りの2人に合図をし、私に物理的な攻撃をしてくる

これも未然で終わらせる

合図を出した人間以外の2人を威圧で気絶させた

残るは1人

1「降参だ。.....最後に聞かせてくれ。お前は何者だ?」

歩夢「ただの迷子です」

1「そうか。.....俺もツイてないな。まさかこんなに強い迷子に出会うだなんて」

歩夢「私は力に頼っているだけなので強くは.....」

1「......それでも君は強い。1つだけ忠告をさせて貰っても?」

歩夢「忠告?」

1「今日中に横浜を出た方がいい。明日、この横浜は戦地となる」

歩夢「.....ご忠告ありがとうございます」

1「大したことはしていない。話は終わりだ。早く気絶させるなり殺すなりしてくれ」

歩夢「1つだけ聞かせて下さい。.....中華街って何処ですか?」

男性は私から見て右を指差す

あっちに中華街がある

それだけ聞ければ十分

歩夢「ありがとうございます。それでは」

1「.....! 気絶・殺しはしないのか?」

歩夢「貴方は良い人ですから」

1「.....恩にきる」

暗い路地裏のような場所から足早に立ち去り、中華街へ

肉まんやら小籠包やら、美味しい物をたくさん食べ、満足してから本屋で2冊本を購入してからホテルへと戻る

.....そういえばあの5人って何者?

真夜さんの言っていた目障りな連中?

とにかく、明日になれば分かる

この横浜は戦地になるそうだから、そこで確かめよう

残りの時間はホテルでゆっくりし、10月29日を終わらせる


【安価です。10月30日、何処に居るか。
1.会場(深雪達と合流します)
2.カフェ(藤林と合流します)
安価下。】

>>420 1.会場(深雪達と合流)】


今さらホテルで目覚める朝に違和感はなく、『普通』の朝の生活を過ごす

着替えや朝食等を済ませ、これからの予定を確認するまでもないのだが確認する

15時から15時30分までが第一高校の発表

研究テーマは『重力制御魔法式熱核融合路の技術的可能性』

私にはさっぱりだ

多分、聞いていても途中で眠気に襲われることになる

居眠りしないように気を付けないと

確認が終わり、これからの予定は15時まで何もないということで、昨日買った本を読む


歩夢「......!」

時計を確認すると14時を示していた

今から移動して15時までには間に合うとは思うけど、13時にホテルを出る予定が.....

予定を自分で狂わせた

不甲斐なさを感じる

いつもこうだから水波ちゃんに深雪ちゃんとは違う目で見られるんだな、と実感する

歩夢「はぁ....」

深いため息を1度し、心を入れ替える

.....よし、行動しよう



仮装行列を使い、変装をしてから会場へと向かう

会場付近は混んでいたので道に迷うことは無かった

ただ、人が多くて移動するのに体力を使った

一長一短?

道には迷わなかったけど、移動に体力を使った

......もっと早く来れば良かった

読書するのもほどほどにしようと何度目か分からない決心をし、会場へ入る

警備員の横を普通に通り、入った

決して警備員を気絶させて入るとかはしない

会場の会場って何処だろう

......片っ端から入ってみる?

いや、気配を察した方が早い

深雪ちゃんは....居た

ここから前に進み、突き当りを左

私は前に進み、突き当りを左に行ったところにある会場へと足を踏み入れる

今は休憩時間やら次の学校の発表準備やらで会場内はざわざわしていて、お世辞にも心地が良いとは言えない

.....さて、この中から深雪ちゃんを探さなければ

5分ほど探し続け、ようやく見つけた

深雪ちゃんの付近にはお馴染みの面々

歩夢「深雪ちゃん」

声を掛けると、

深雪「.....」

誰?という目をしている

無理もないか

変装している訳だし

達也くんとお揃いのネックレスを少し見せ、私が君影歩夢であることを教える

すると深雪ちゃんは私の耳元で小声で、

深雪「偽名、決めたの?」

と言ってくる

偽名か....

以前、一条くんに使った『桜井水波』という偽名は本物の桜井水波を知っている人達からしたら怪しまれるだけ

だからと言って本名を名乗る訳にも.....名乗ってもいいけど、『歩夢』とか『君影さん』とか呼ばれているところを他の高校の生徒に聞かれたら大パニックへと繋がる

うーん.....

【安価です。歩夢の変装時の偽名について
1月15日の22時30分まで。いくつでも受け付けます。
今後、変装している時はずっとその名で呼ばれます。
申し訳ありませんが、複数の名が上がれば多数決ではなく>>1の独断と偏見で決めさせて頂きます。】

市井 咲夜(しせい さくや)

結城 香夜 (ゆうき かや)

>>425 咲夜だとややこしいことになりそうなので、>>426を採用とさせて頂きます。すみません。
君影歩夢が変装した時の偽名は 結城 香夜 (ゆうき かや)となりました。】


数秒考えた結果、

歩夢「結城香夜」

深雪「.....うん。いいと思うわ」

偽名は咄嗟だが考えることが出来た

あとは深雪ちゃんが私を紹介すれば一件落着

エリカ「深雪、その人は?」

深雪「私の友達の結城香夜」

香夜(歩夢)「香夜とお呼び下さい」

なんだか新鮮な感覚

楽しくなってきた

エリカ「よろしくね、香夜。私のことはエリカでいいわよ」

一瞬で君影歩夢を超えてしまった

君影歩夢は千葉エリカのことを千葉さんと呼んでいるが、結城香夜は千葉エリカのことをエリカと呼べるようになった

どこでこんな差がついたんだろう....

他の面々(雫ちゃん、ほのかちゃん、柴田さん、吉田くん、西条くん)との挨拶を交わし、挨拶が終わると同時に一高の発表の時間がやって来た




市原先輩の演説?.....演説って言わないか

研究した内容の口頭での説明は一般人には分かり易い内容だったと思う

一般人ではない私には良く分からなかった

深雪「あゆ....じゃなくて、香夜、どうだった?」

香夜(歩夢)「非常に興味深かったです」

深雪「理系が一切出来ない人にとっては難しかったかしら」

香夜(歩夢)「解き方が分からないだけ。暗算とかは得意だよ」

深雪「346×284=」

香夜(歩夢)「98264」

深雪「18675×6965=」

香夜(歩夢)「130071375」

深雪「合ってるのかが分からないから判断できないわね.....」

香夜(歩夢)「多分合ってるはず」

と、私の暗算の出来具合を話し合っていると嫌な予感がした

香夜(歩夢)「......深雪ちゃん、嫌な予感がする」

深雪「具体的には?」

香夜(歩夢)「3秒後に爆発音が聞こえたり」

3

2

1

外で大きな爆発が起こった

爆発音を聞いた会場に居る生徒の9割が悲鳴をあげたりなどして騒がしくなる

香夜(歩夢)「まずは達也くんを....」

市原先輩の手伝いを舞台袖からしていたはずだから、舞台袖に行けば会える、と思った時には既に遅かった

何か最悪な事態が起きた、とかではなく達也くんが舞台袖から出てきた

達也「深雪。....と、」

香夜(歩夢)「結城香夜と申します」

達也「歩夢」

香夜(歩夢)「......」

達也「.....香夜」

香夜(歩夢)「どうしたの?」

達也「ふざけている場合じゃないんだが.....」

『歩夢』と呼ばれるのは嬉しいけど、今の私は『香夜』

なんとしても『香夜』を定着させてやる

深雪「この音は?」

大きな爆発後から何度も小さな爆発音が会場に響いている

達也「この音はグレネードだな。場所は.....」

香夜(歩夢)「入口付近」

達也「そのようだな」

入口付近でグレネードの爆発が多数

.....また面倒なことになった

深雪「警備員の方々は大丈夫でしょうか?」

達也「警備員の中には実戦経験のあるプロの魔法師も居る。通常の犯罪組織レベルなら問題無い....だが、香夜が居るって事は.....」

『香夜』が定着した

1人、心の中で喜んでいると、この会場にある複数の扉が同時に開かれ、武装した人達が合計で6人入って来た

すぐさま魔法を使って撃退しようとした人も居たが、銃で威嚇され、魔法を使えない状況となる

1「大人しくしろ!デバイスを外して床に置け」

この人達は本気だ

従わなければ殺される

会場に居る生徒はそう解釈し、CADを床に置く

香夜(歩夢)「どうする?」

達也「参ったな.....」

深雪「私がやりましょうか?」

達也「深雪にそんなことさせられないよ」

深雪「お兄様.....」

深雪ちゃんはウットリしている

香夜(歩夢)「私がやろうかな」

達也「頼んでもいいか?」

深雪ちゃんの時とは返し方が違う

むぅ....

2「おい!何を話している!さっさとデバイスを床に置け」

銃を向けてきた

あろうことかその銃の先には深雪ちゃんが居る

達也「少し痛い目に合わせるか」

香夜(歩夢)「殺人はしない程度にね」

達也「分かってる」

2「聞こえないのか!」

照準は深雪ちゃんから達也くんへ

達也くんは構わず、銃を向ける人に近付く

2「っ....この!」

引き金を引いた

銃口から弾が発射される

その弾は達也くんを目掛けて進んでいき、残り約1mというところで止まった

障壁が張られたとかではなく、この世の1つを除いた全ての動きが止まった

とりあえず時を止めたのはいいけど、どうしたものか

侵入した人を半殺しにするのはいいとして、それからをどうするかだよね

.....せっかく時を止めているんだからそれに合った行動をしないと

まず銃を撃った人の周りに氷製のナイフを10本勢いをつけて空中で止める

これで時が動き出せば氷製のナイフは刺さる

他に面白そうなことも思いつかないから残りの5人のも同じことをしよう

計60本の氷製のナイフをそれぞれ1人10本手前まで勢いをつけて止める

香夜(歩夢)「......そして時は動き出す」

1・2・3・4・5・6「うっ!?」

時が動き出したと同時に侵入者の体に氷製のナイフが突き刺さる

そして、達也くんは.....

達也「香夜がやったのか」

銃弾を平然と手で掴んでいる

何をしたらそんなことが出来るの.....

香夜(歩夢)「まぁ....うん。適当にね」

倒れた侵入者は各校の生徒によって捕まる

これでこの会場は安心かな

ほのか「達也さん!銃弾は....お怪我はありませんか?」

達也「大丈夫だ」

美月「良かったです」

エリカ「これからどうする?」

心配から次の行動への展開が早い

私には出来ないことだ

達也「正面入り口で警備の魔法師と侵入者が未だ交戦中だ。逃げるにしてもまずはそいつらを片付けないとな」

エリカ「1人で行くからここで待ってろ、なんて言わないよね」

達也「....別行動して突撃されるよりはマシか」

達也くんの台詞を聞くなりエリカ....さんをはじめとした面々は笑顔を浮かべる

早速正面入り口へ向かおうとすると、声をかけられる

吉祥寺「ちょっと待て、司波達也」

達也「一体何の用だ、吉祥寺真紅郎」

吉祥寺「さっきのは.....分子ディバイダーじゃないのか!?あれは.....アメリカ軍魔法師部隊のスターズの前隊長、ウィリアム=シリウス少佐が編み出した秘術のはず。何故君がそれを使える!」

達也「使えたら、何だと言うんだ。そんな議論をしている暇はない」

私もその台詞言ってみたい!、と思ったのだが九校戦のアイス・ピラーズ・ブレイクの練習試合を深雪ちゃんとやった時にニブルヘイムを使い、服部先輩に「なんでお前がニブルヘイムを使えるんだ!?」と言われ、

「使えるから使いました。何か問題でも?」

みたいなことを言った気がする

達也くんがパクった

そう心に留めておこう

達也くんに着いて行き、正面入り口へ

警察やら生徒の警備員が敵数人を足止めしている

どちらかと言えば劣勢

達也「香夜、やれるか?」

香夜(歩夢)「当然」

私は他の皆にバレないように右目だけを碧色へと変え、私が敵だと認識した人全員に威圧を与える

1「う....」

2「なんだ....これは.....」

香夜(歩夢)「今の内にお願い」

一瞬で気絶させるだけなら一瞬目の色を変えるだけで済むのだが、ずっととなるとずっと目の色を変え続けなければならない

この目の状態で移動すると違和感を見られてしまう

それだけはしてはいけないと思い、達也くん達に後は任せる

達也くんは手刀で

エリカ.....さんは武器一体型CADで

吉田くんは古式魔法で

本当に一瞬で済んだ

目を戻し、これからについて話し合う

まずは雫ちゃんの権利(雫ちゃんのお父様)を使い、敵が何処まで進行しているかを調べる

結果だけ述べてしまえば、かなりヤバい状況

進行されている

敵の排除は軍に任せるにしてもこの場から逃げられなければいずれここも敵の占領地となる

そしてこの場から逃げようとしても交通機関が働いていない

駅のシェルターに避難するという選択肢もあったが、地下通路を通ろうとすれば敵と鉢合わせしてしまう

なので地上から駅のシェルターへと避難することになった

大丈夫かなぁ....

私たちは行動を再開した

このまま地上から駅のシェルターへ向かうのではなく、先に論文コンペで使う資料の処分

ということで舞台裏へ(舞台裏に資料が置いてある)

舞台裏に来たのはいいのだが、

達也「何をしているんですか」

そこには市原先輩・五十里先輩・七草先輩・渡辺先輩・千代田先輩・桐原先輩・壬生先輩が居た

真由美「データの消去よ。.....達也くん、そちらの方は?」

七草先輩の目線は私に向けられている

達也「結城香夜。友人です」

真由美「ふぅーん.....」


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:これからについて
偶数:真由美「.....嘘ね。その子、歩夢ちゃんでしょ」
安価下。】

>>440 5:これからについて】


真由美「よろしくね、香夜さん」

香夜(歩夢)「はい」

絶対気付いてるよ.....

『香夜』の部分を若干強調していた

下手に術式解体とか雲散霧消とかは使えないなぁ.....

摩利「.....さて、これからどうするか、だが」

真由美「港に侵入した敵艦は一隻。海岸付近はほとんど敵に制圧されちゃってるみたいね。陸上交通網も完全に麻痺。こっちはゲリラの仕業だと思うわ」

啓「彼らの目的は何でしょうか」

真由美「横浜を狙ったということは、ここにしかない物が目的だったんじゃないかしら。厳密に言えば京都にもあるけど」

花音「魔法協会支部ですか」

真由美「正確には多分、魔法協会のメインデータバンクね。重要なデータは京都と横浜で集中管理しているから」

摩利「救助船はいつ到着する?」

真由美「あと10分ほどで到着するそうよ。でも人数に対してキャパが充分とは言えないみたい」

鈴音「シェルターに向かった中条さん達の方は残念ながら司波くんの懸念が的中したみたいです」

シェルターへ向かうには地上からと地下からとの2つの方法があるが、地下から行けば敵と鉢合わせしてしまう

達也くんの懸念とは鉢合わせのこと

まぁ、私もそれくらい考えれたけどね

鈴音「ただ、敵の数も少ないらしく、もう少しで駆逐出来ると服部くんから連絡がありました」

摩利「状況は聞いて貰った通りだ。船の方は生憎乗れそうにない。これでは、多少危険でも駅のシェルターに向かうしかないと私は思うんだが」

花音「私も摩利さんに賛成です」

それしかないよね

シェルターに逃げるしか.....って、はぁ....

目を使わずに感覚で気付いた事だが、1台のトラックがこちらに向かってきている

不本意だけど消すしかないか

左手に拳銃型CADを持ち、目を使い複数の壁越しに1台のトラックを察知する

ちなみに私の左では達也くんが拳銃型CADを右手に持っている

達也くんも気付いたか

真由美「た、達也くんと歩夢ちゃん!?何を.....」

七草先輩はCADを操作し、マルチスコープを使用した


【マルチスコープ:知覚系魔法。非物質体や情報体を見るのではなく、実態物を様々な方向から知覚出来る視覚的なレーダーのような物】


このままだと私が雲散霧消を使える気づかれちゃうけど仕方ないか

香夜(歩夢)「私が人間を」
達也「俺がトラックを」

ほぼ同時にCADの引き金を引いた

引き金を引いたとほぼ同時にまずトラックが気化され、その直後にトラックの乗っている人間が消えた

真由美「達也くん.....?それに歩夢ちゃん.....」

摩利「真由美、何が起こったのかは知らないが、この場に歩夢は居ないぞ」

や、やばい.....

本当に気付いてた....

真由美「あ....えっと....」

七草先輩が追い詰められ、困った表情をし始めた時、会議室(現在私たちが居るのは会議室)の扉が開かれる

藤林「お待たせ」

真由美「えっ.....」

達也「.....」

藤林さんが入ってきた

あの優しいお姉さんだ

真由美「も、もしかして響子さん?」

藤林「お久しぶりね、真由美さん」

2人は知り合いだったのか

と思っていると、藤林さんの後に続き風間さんが会議室に入ってきた

藤林「特尉、一時的に情報統制は解除されています」

特尉って....達也くんのこと?

敬礼してるし、間違いはない.....はず

風間「国防陸軍少佐・風間玄信です」

克人「....!貴官があの風間少佐であられましたか。師族会議、十文字家代表代理・十文字克人です」

風間さんは1度小さく頷き、十文字先輩から達也くんに目線をやり、敬礼を辞めさせる

風間「藤林、現在の状況を説明して差し上げろ」

藤林「はい。我が軍は現在、保土ヶ谷駐留部隊が進行軍と交戦中。また。鶴見と藤沢より各一個大体が当地に急行中。魔法協会関東支部も独自に義勇軍を編成し、自由行動に入っています。それともう1つ。観光客だったと思われる女性が進行軍の一個大体を壊滅させています」

その観光客怖い

何処の誰?

危ない予感しかしない

風間「ご苦労。さて、特尉」

短く藤林さんを労った後、風間さんは達也くんにのみ視線を当てる

風間「現下の特殊な状況を鑑み、別任務で保土ヶ谷に出動中だった我が軍も防衛に加わるよう、先程命令が下った。国防軍特務規則に基づき、貴官にも出動を命じる」

私と深雪ちゃん以外は驚いている

高校生が軍の人間っていうのが異例だから当然といえば当然の反応なのかな

知っている身からしたらあまり驚かない

風間「国防軍は皆さんに対し、特尉の地位について守秘義務を要求する。本件は国家機密保護法に基づく措置であるとご理解されたい」

ほとんど命令のような台詞

この場に居る関係者以外の全員が抵抗を断念した

真田「特尉、君の考案したムーバル・スーツをトレーラーに準備してあります。急ぎましょう」

真田さんの声に頷き、達也くんは私や深雪ちゃんではなく雫ちゃんやエリカ.....さんの方を向く

達也「すまない、聞いての通りだ。皆は先輩たちと一緒に避難してくれ」

藤林「特尉、皆さんには私と私の隊がお供します」

軽く頭を下げた達也くんに藤林さんが口添えをする

達也「少尉、お願いします」

藤林「了解です。特尉も頑張って下さいね」

藤林さんに一礼をし、達也くんは風間さんの目線を戻す


【安価です。コンマ1桁
1.風間「君影歩夢、片目の使用の許可が出ている。あと、大切な人が危険になった時のみ世界を包んでもいいそうだ」
2.風間「結城香夜、片目の使用の許可が出ている。あと、大切な人が危険になった時のみ世界を包んでもいいそうだ」

1の場合はこの場に居る全員に結城香夜=君影歩夢だとバレます。
安価下。】

1

>>450 1.風間「君影歩夢、片目の使用の許可が出ている。あと、大切な人が危険になった時のみ世界を包んでもいいそうだ」】


達也くんの視線は風間さんへ

風間さんの視線は私へ

私?

風間「君影歩夢、片目の使用の許可が出ている。あと、大切な人が危険になった時のみ世界を包んでもいいそうだ」

.....どうして言っちゃうかなぁ.....

また変装を考えなければならない

私は仮装行列を解除し、君影歩夢へと戻る

歩夢「分かりました」

私の返事は風間さんに届いただろうか

雫ちゃん達が驚いた声で会議室内は達也くんが軍の人間だったと判明した時以上に騒ついている

風間「特尉」

達也「はい」

風間さんはこの部屋にある2つの扉の内、1つの扉から出て行く

達也くんもその後を着いて行こうとしたのだが、

深雪「お兄様、お待ち下さい」

達也くんを引き止めたのは深雪ちゃん

深雪ちゃんは達也くんの頬に手を当てる

その行為だけで何かを察したのか達也くんは片膝をついた

な、何が始まるの....?

私の知らない事がこれから起こる

今後のためにもしっかりと見ておかないと

深雪ちゃんは腰を屈め、達也くんの額に口付けをする

数秒間の口付け後、深雪ちゃんは離れた

すると突然、激しい光の粒子が達也くんの体から湧き上がった

....想子?

想子が活性化したように吹き荒れ、また数秒後には達也くんの周りで静かに渦を巻いている

深雪「ご存分に」

達也「征ってくる」


達也くんは風間さんの後を追うようにして会議室から退室した

私の件・達也くんと深雪ちゃんの不思議な行為

この2つのせいで会議室内は沈黙に包まれていた

最初口を開いたのは、

歩夢「深雪ちゃん、私は何をすればいい?」



何をすればいい?、というのには自分で判断が出来ない上での問い

事前に真夜さんから、何かがあった時は深雪ちゃんの意思に従うように命令されている

深雪「歩夢は....」


【安価です。
1.深雪「歩夢は私たちと一緒に居て」
2.深雪「歩夢は自由に行動して」

2の場合は一条将輝などと遭遇します。
安価下。】

>>455 2.深雪「歩夢は自由に行動して」】


深雪「歩夢は自由に行動して」

歩夢「....うん。分かった」

深雪ちゃん達の方が少し心配になるけど、深雪ちゃんの意思には従わなければいけない

歩夢「何かあったら呼んでね」

深雪「逆もあり得るかもしれないわよ」

歩夢「.....じゃあ、私は適当に行くから」

深雪「気をつけてね」

風間さんや達也くん達が出て行った扉から出ようとした時、七草先輩に声をかけられた

真由美「歩夢ちゃん、無理だけはしないで」

歩夢「ご心配ありがとうございます。七草先輩方もお気をつけて」


横浜国際会議場から出た私はまず、右目だけを碧色にし、敵の位置を確認する

1番敵の多い場所は.....やっぱり港近くか

港に泊まっている船から敵が進行しているようだし

他は駅近くとか魔法協会付近とか

何処行こう


【安価です。
1.港
2.駅
3.魔法協会

1の場合は柳と雪乃と遭遇
2の場合は達也と遭遇
3の場合は将輝と遭遇
安価下。】

2

>>457 2.駅】


これから駅へ向かう深雪ちゃん達を先導しようかな

駅は.....右?

とりあえず右へ


......敵が誰も居ない

5、6分ほど歩いているが敵も軍の人も戦った跡も無い


結局、駅までは何も無かった

駅には進行軍の人間やら戦闘用ロボットが多数

戦闘用ロボットには右手にチェーンソー・左手には火薬式の杭打ち機・右肩に榴弾砲・左肩に重機関銃が装備されている

人間はざっと数えて約30人

戦闘用ロボットは10機

久しぶりに戦いがいのある相手

人間には七草先輩の魔弾の射手

戦闘用ロボットには雲散霧消

この2つで倒そう

まずは戦闘用ロボットから

重機関銃を使われる前に消す

1機、2機と左から順に消していったのだが、効率が悪い

その理由は相手の攻撃もあるから

相手の攻撃を受けたら終わりなのでいちいち建物や車の影に隠れなければならない

考えている暇も無いし.....

歩夢「.....よしっ」

腹をくくるとはまさにこの事

携帯端末型のCADで魔弾の射手を出来る限り使い人間を倒し、拳銃型のCADで雲散霧消を使い戦闘用ロボットを倒す

当初の予定通り

違うのは敵からの攻撃について

敵の攻撃は無視する

なんとかなる.....よね?

建物から出て、進行軍の敵全員に当たるように四方八方様々な場所からドライアイスの塊を繰り出す

人間はこれでいい

あとは......!

戦闘用ロボットに照準を定め、1つずつ順番に消していく

残り5機

残り4機

もうすぐ、というところで重機関銃の照準が私に定まった

CADは2つ共使っている

ここまでか....

流星群を使うしかない

使おうとした時、


達也「消し続けろ」


達也くんの声が聞こえた

私は流星群を使うという選択肢を消し、これまで通り左から順に雲散霧消でロボットを消す

残り3機

.....もう撃たれる!

歩夢「......」

結果からして、撃たれなかった

私に狙いを定めた戦闘用ロボットは全て消えていた

.....助けられた

歩夢「ありがと」

達也「礼には及ばない」

達也くんは真っ黒のムーバル・スーツを着ている

派手だなぁ

軍なんだから迷彩とかだと思ったのに

達也「歩夢には敵を倒す手段は他にもたくさんあったはずだが?第一、魔弾の射手だけで全滅も可能だったはずだ」

歩夢「遊び、かな。何かあれば時を止めれば事は済むし」

達也「くれぐれも死ぬなよ。死ななければどうにか出来る」

歩夢「達也くんもね。なんなら少し怪我してくれた方がいいんだけど。看病してあげられるから」

達也「魅力的ではあるな。だが、歩夢は自分の心配だけをしてろ」

歩夢「はいはい。心配性だね」

達也「よく言われる。.....と、すまない」

達也くん当てに通信が掛かってきた

達也「柳大尉?.....えぇ、....はい。.....分かりました」

短い連絡を終え、達也くんは私に視線を戻す

達也「柳大尉を覚えてるか?」

歩夢「覚えてるけど....」

九校戦の時に出会った若干日焼けをしている軍人さんの事だよね

達也「柳大尉が雪乃さんと一緒に居るらしい」

歩夢「お母さんが....?」

ここで藤林さんの台詞を思い出す


藤林「観光客だったと思われる女性が進行軍の一個大体を壊滅させています」


観光客だったと思われる女性って....お母さんだったのか

そうだとしたら一個大体を壊滅させた事も理解出来る

達也「来るか?」

私は.....


【安価です。
1.行く
2.行かない

1の場合は柳と雪乃と合流します
安価下。】

>>463 1.行く】


歩夢「行く」

達也「じゃあ、」

達也くんは私をお姫様抱っこした

なななななな、何を急に....

歩夢「な、なに....?」

達也「飛行魔法で飛んでいくだけだが?」

歩夢「あ....うん」

私は飛行魔法を持っていない

理由は高いところがあまり好きではないから

興味を持った時期もあったが今はどちらかと言えば否定的

達也「しっかり掴まってろよ」

歩夢「分かった」

達也くんの首に腕を回す

それと同時に空中浮遊が始まる

....恐い

落ちたら痛いんだろうなぁ.....

段々と高度が上がり、気付けば地面から約50m

達也「大丈夫か?」

歩夢「......これくらいなら大丈夫」

大丈夫じゃない

心拍数が上昇している

高いところに居るせいなのか、達也くんが近くに居るからなのかは内緒.....というか、私にも分からない



雪乃「あら、熱いわね」

柳「あの達也が妹さん以外にそんなことをするなんてな。珍しい物を見れた」

2人の居る場所に着いたのはいいが、着くなり冷やかされた

冷やかしもほどほどにして貰い(お願いした)、本題へ

柳「敵の正体は大亜連合。これは敵装甲車内に内蔵されていたソーサリーブースターだ」

柳さんが持っているのは一辺30cm程度で重そうな箱

歩夢「無頭竜の....」

九校戦の時に『ソーサリーブースター』については聞いている

人間の脳を使い魔法力を上げたりする道具

雪乃「合流して早々だけれど、駅前の広場で民間人が避難民の脱出用のヘリの手配をしてるわ」

駅前....?

さっき私と達也くんが....

雪乃「新しい敵が現れたのよ。厄介よね。直接敵の基地を叩けばいいのに」

柳「雪乃さんなら出来るだろうが、今はまだその時ではないらしいので」

お母さんは「上官の命令なんて無視しちゃえばいいのに」とでも言いたそうな顔をしている

歩夢「というか、お母さんは何故ここに?」

雪乃「色々あってね....」


要約するとこういう事

1.論文コンペに興味を持った君影雪乃は横浜に来たのだが、中華街の良い匂いに釣られて中華街へ

2.中華街で買い物をし、横浜国際会議場へ向かう途中で大亜連合の人たちと遭遇

3.いきなり銃を突きつけられ、ひとまずは大人しく従ったものの、購入した肉まんが冷めてしまうので進行軍の1人に「冷めてしまうので食べてもいいですか?」と訪ねた結果、「ふざけているのか!」と言われ肉まんを捨てられてしまった

4.食べ物を粗末にした事に怒ったお母さんはまずその進行軍の人を半殺し

5.その後、同じく捕まった少女が外の爆発で泣いてしまい、行動開始

6.約3分で人間を100人・戦闘用ロボットを20機・戦闘用飛行機を5機・偵察用飛行機を3機を無力化

7.その現場を見た少女を含めた他多数の捕まっていた人達はお母さんに感謝し、ある1人が偶然中華街で買った肉まんを持っていたのでお母さんにプレゼント

8.お母さんの機嫌は一気に良くなり、捕まっていた人を全員逃した後に肉まんを頬張っていたところで柳さんと合流

9.今に至る



約3分で人間を100人・戦闘用ロボットを20機・戦闘用飛行機を5機・偵察用飛行機を3機を無力化

本当に危ない人ってお母さんなんじゃ....

柳「特尉、駅前へ向かうぞ。雪乃さんと歩夢はどうする?」

雪乃「私は適当に遊んでるわ」

私はどうしよう

うーん...


【安価です。
1.行く
2.行かない
安価下。】

1

>>470 1.行く

今回はここまでにします。
次回で横浜騒乱編終わり....?

今後の予定
横浜騒乱編→歩夢の中学時代の話(原作では横浜騒乱編の次に追憶編だったので)→11月→クリスマスやら年末年始は真夜の元で過ごすか達也達と過ごすか→魔法科高校に結城香夜として編入(安価次第)→リーナと色々→???

とか考えています。
魔法科高校に結城香夜として入学は安価で多数決取ります。今後の予定がかなり変わってくるので。
ここで入学しなくても4月に編入であったり、水波と一緒に1年生として入学したり、魔法力は十分にある歩夢が教師になったり、これまで通り真夜の元で働いたりと選択肢を作る予定です。】

>>470 1.行く】


歩夢「行く」

大丈夫だとは思うけど、やっぱり心配

いくら深雪ちゃんや七草先輩、渡辺先輩が居ても不安になってしまう

達也くんは私の返事後に1度頷き、柳さん方に視線をやる

それだけで仲間の方々は理解したようで、飛行魔法を使い駅へと向かう

私を抱えた達也くんも移動しようとしたところでお母さんから一言

雪乃「流星群を使う場合は仮装行列で四葉真夜に変装するか、隠れて使ってね」

隠れて使うのは理解できるけど、仮装行列で真夜さんに変装する理由が分からない

雪乃「真夜が世間を気にしているからよ」

四葉の現当主=四葉真夜=引きこもり

ってこと?

思い込みが激しいだけだと思うけどなぁ.....

雪乃「評価を変えたいって思惑もあると思うけれどね。国民を救った十師族の当主っていう良いキャッチフレーズが付きそうだし」

歩夢「.....うん。分かった」

お母さんとの会話を終え、別れの挨拶をせずに移動を始める

まぁ、私は達也くんに抱き付くだけなんだけどね


達也くんにお願いをして駅から200m程離れた場所で降ろして貰った

理由は、直接駅に行くと深雪ちゃんの標的が進行軍ではなく私になりそうだったから

歩夢「ありがと、じゃあね。頑張って」

達也「歩夢も気を付けろよ。油断だけはしないでくれ」

別れの挨拶を交わし、私は1人ぼっちに

.....深雪ちゃん達と合流しよう


少し駆け足で駅へ向かう

その途中で、


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:千葉寿和と遭遇
偶数:無事たどり着く
安価下。】

7

>>475 2:無事たどり着く】


向かう途中で人に会わなければ、敵にも会わない

こんなところで運を使ってしまった感があり、後悔と同じ感覚を感じながらも深雪ちゃん達の元へたどり着く

現在、駅で救助を待っている七草先輩達、救助を阻む進行軍を退治する役として深雪ちゃん達と桐原先輩達の3グループに分かれているようだ

当然、私が合流したのは前に記述してある通り深雪ちゃん達のグループ

深雪ちゃん・千葉さん・柴田さん・吉田くん・西条くんがそこには居た

深雪「大丈夫だった?怪我はない?」

歩夢「大丈夫。敵は強い訳ではないから」

敵1人1人・1機1機は大して恐怖でない

ただ、それが何十・何百となれば危険に思える

まとめて来ない限りは余裕だ

幹比古「....来た」

古式魔法で周囲に探知の術式を展開していた吉田くんは近付く敵を感知する

私も右目を変え、周囲約1km程を視界に入れる

エリカ「不思議な目ね」

歩夢「褒め言葉?」

エリカ「当然じゃない」

歩夢「お褒めに授かり光栄です」

雑談もほどほどにし、敵を調べる

戦闘用ロボットが4機と人間が9人

歩夢「私がロボットをやるから人間をお願い」

深雪「分かったわ」

3秒後、向かって右から戦闘用ロボット4機と続けて人間が9人現れた

即座に私は左から順番に雲散霧消でロボットを消す

レオ「おいおい、マジかよ.....」

エリカ「歩夢、あんた反則じゃない?」

歩夢「使える物は使わないとね」

西条くんと千葉さんは大きなため息をした後、残りの人間へと刀を持って走り出す

言うまでもなく刀を使い、人間を斬った

.....普通に人殺しとかしてるんだよなぁ

私が退学するきっかけとなった人殺し疑惑ってどうにか無罪にならないかな

約6ヶ月前の出来事

私が社会人となってから半年

感慨深いものがある

深雪「歩夢、次来るわよ」

歩夢「ん、分かった」

それから15分間ほど私は消し続けた

他の方々は倒し続けた


エリカ「......!来たんじゃない?」

千葉さんの視線の先は空....ではなく、ヘリ

.....光学迷彩?

右目を閉じ、左目だけで空を見上げるとそこには何もない

右目を開いて空を見上げるとヘリがある

これが光学迷彩か

使っているのは.....ほのかちゃんだと思う

『光井』、エレメンツの『光』の血統の人間のようだし

【エレメンツ:日本で開発された最初の魔法師。
2010年代から2020年代にかけてはまだ4系統8種の分類・体系化が確立しておらず、伝統的な属性、「地」「水」「火」「風」「光」「雷」といった分類に基づくアプローチが有効だと考えられていた時期だった。
エレメンツの開発も、このコンセプトに従って進められた。
しかし、4系統8種の体系が確立することにより、伝統的な属性に基づく魔法師の開発は非効率と見做されるようになり、エレメンツの開発は中止され、開発を行っていた研究所のほとんども閉鎖された。 】



見たところヘリが着陸出来そうな場所は無い

どうやってヘリに乗るんだろう....

と、考えているとヘリからロープが降りてきた

ロープに掴まり、それを引き上げる作戦のようだ



【安価です。コンマ1桁
奇数・0:歩夢の分があった
偶数:無かった
安価下。】

ほい

>>480 1:歩夢の分があった】


降りてきたロープは6本

深雪ちゃん・千葉さん・柴田さん・吉田くん・西条くんの分

それと、私の分

私の存在に気付いた上での6本

優しいなぁー

これに掴まってヘリに乗ると地上での自由行動はあまり出来なくなるけど.....どうしよう

助けになるかどうかはともかく、微力ながらも手伝いたい善意がある

絶対全員を救えると思えるほどの自信はないけど、このままヘリに乗ってしまってもいいのだろうか


【安価です。
1.ロープに捕まり、ヘリに乗る
2.掴まらず、地上に残る

1の場合は呂剛虎と戦う時以外地上に降りれなくなります。
2の場合は地上で行動をし、時系列的な流れから一条将輝と会えたりはしませんが、銃で撃たれるはずだった桐原と五十里を助けることが出来ます(安価次第)
安価下。】

2

>>482 2.掴まらず、地上に残る】


数秒間考え、私が出した答えは、

深雪「歩夢....?」

歩夢「私はもう少し地上に居るよ」

エリカ「危ないって。軍や警察に任せた方が.....」

千葉さんは心配してくれている

たしかに、女性という観点を除いても一般人が戦いに参加している時点で異常

更に、この場から逃げれる機会があってもそれを意識的に逃す

普通なら考えられない行動

だが、私は自分で普通でないと思っている

むしろこれが普通

歩夢「ごめんね」

私は謝り、この場を立ち去ろうとすると声をかけられる

深雪「.....歩夢、私の命令は絶対なのよね?」

歩夢「そうだけど....」

ご主人様(真夜さん)から現在は深雪ちゃんがご主人様、と言われている

逆らえない

深雪「2つ命令するわ。1つ目、両目を使いなさい」

歩夢「両目....?」

片目のみ使ってもいいと真夜さんからは言われていたが、深雪ちゃんが両目を使ってもいいと言うなら......

歩夢「分かった。両目使う」

深雪「2つ目。絶対に怪我をしないで」

私は無言で頷いた

深雪ちゃんのためにも絶対に怪我出来ない

時を止めるなり、巨大な竜巻を起こすなり、世界を夜で包むなり、私は容赦をしない

私は見渡しの良いここら辺で1番高いビルの屋上に居る

周りを見回し、何処に敵が集中しているのか、ではなく知り合いが何処に居るかを調べる

今は知り合い優先

.......見つけた

桐原先輩・壬生先輩・五十里先輩・千代田先輩・渡辺先輩が約1km目線の先に居る

まずはそこに.....、と思ったのだがそう思った時には5人に危機が迫っていた

ヘリから七草先輩がドライ・ブリザードを使い、一通り敵を倒し終わったとその場に居る5人は安心しているが、まだ敵は全滅していない

このままだと撃たれる

神座と天邪鬼で止められるのは9秒が限界

9秒で1kmの移動....絶対無理

1日寝込むことになるが流星群を使うしかない


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:仮装行列で四葉真夜に変装し、流星群を使用する
偶数:隠れて使う

周りの反応が変わります
奇数の場合は 真由美「あれは....四葉真夜!?どうしてここに.....」
偶数の場合は 真由美「(あれは流星群.....四葉真夜が....?)」
大した変化はありませんが、多少の差があります。
安価下。】

うげ

>>486 8:隠れて使う】


仮装行列で変装するのも面倒だし、隠れて使おう

建物の屋上にある物陰に隠れ、

歩夢「世界は夜に包まれる」

決め台詞を言い(恥ずかしくなってきた)、携帯端末型のCADを操作し、世界を夜に変える

狙いは桐原先輩達を狙っている敵

ついでに付近にいる人も消す

目のおかげで狙いが定まりやすい

空中に浮いていた無数の光球が光条となり、狙いを目掛けて光の速度で当たる

回避は不可能

桐原先輩達を狙っていた6人をまず消し、続けてその付近に居た人を10人とロボットを3機消す

.....ひとまずはこれでいいかな

流星群を閉じると空が月の無い夜空から晴空へと戻る

歩夢「はぁ....はぁ.....」

世界を夜で包んだのは2度目とはいえ辛い

急激に疲労と共に眠気を感じる

人間の本能で疲労が眠気を引き起こしている

動く気にはなれないし、誰かが来る気配も無い

歩夢「うっ....」

視界がボヤけてきた

吐き気もする

九校戦の時以上の疲労

これは....ヤバいかな

調子に乗って流星群なんて使わなければ良かったと後悔し始める

だが、桐原先輩達の命を救ったと思えば

どっちもどっちだ

.....それよりもこれからどうするかを考えないと

携帯端末を取り出す気にもなれないし.....


【安価です。コンマ1桁
奇数:???
偶数・0:意識を失う
安価下。】

6

>>489 5:???】


ほとんど何も無い空間に私は居た

私は今、椅子に座っている

私の目の先、約50m地点(目測)には扉

この大きな部屋には私の座っている椅子と扉と、

歩夢「.....動けない」

私の手を後ろで拘束している鎖のみ

.....私はここを知っている

っていうか、またここか

ここに来ると拷問を思い出す

ここから出ると拷問を忘る

どうなってるの.....

ちなみに現実世界?は大丈夫だと思う

今までこの場所には2回来たことがあるが、ここで何時間過ごしても決まって現実世界では5分しか経っていない

それが定義だとすれば、安心出来る

......

......

......

あの双子の姉妹が来ない

来ない限りは何も出来ない

待つしかない....か?

とか考えていると、目の先の扉が開かれる

例の双子の姉妹だ

歩夢「.....今回は何の用?」

また拷問だろうか

それとも予想は出来ないがまた別の事だろうか

???2「ーーー、鎖を外して」

後者かな?

拷問だったら鎖を外す必要は無いし

そして、名前を聞き取れない

そこだけノイズの音が聞こえる

???1「うん」

妹?が私を縛っている鎖を外し、私は自由になる

???2「今回は少し手伝って貰いたいことがあるの」

手伝って欲しいこと?

今までに無いタイプ

拷問より不安になる

???2「まずは着いてきて」

姉?に続く妹?

私は仕方なく、着いて行き、たった1つの扉から外に出る

歩夢「.....っ!」

外は前回の最後に見た通り、街は滅んでいた

建物は半壊・倒壊し、自然は朽ちている

空は黒い雲に覆われている

この世界にはほとんど『色』が無い

黒ばかり

歩夢「.....それで、私は何をすればいいの?」

???2「来れば分かるよ」

外に出た時点で移動はお終いだと思っていた

これからすることも特に見当たらないので私は姉?に従う



一向に目的地に着かない

もう1時間くらい歩きっぱなしだ

我慢の限界

歩夢「何処に向かって.....」
???1「着いたよ」

聞いた直後に着いたとの返事

歩夢「着いたって....何処に?」

私たちの周りは以前変わらず半壊・倒壊した建物しかない

???2「目を使ってみて」

歩夢「.....!」

右目だけを碧色に変えた

すると、目の前にあった半壊した建物が立派な屋敷へと変貌した

右目を閉じ、変化のない左目で見るとただの半壊した建物

目の錯覚とか能力に反応する仕組みになってる....?

???2「入るわよ」

屋敷の正面玄関から屋敷に入る

屋敷の中身は四葉本邸に似ていた

造りは同じ

ただ、複数違うものがある

それは屋敷内に飾ってある物

お金持ちアピールとして壺とか肖像画がこの屋敷にはある(私に知っている四葉本邸にはそういう類の物は一切存在しない)

???2「いつも真夜の居る部屋、分かる?」

歩夢「わかるけど.....」

???2「そこに行って。そこに行って少し話せば終わり」

拷問も無しに終わるの?

それはそれで怖い

いつも真夜さんが居る部屋に行く途中に罠が仕掛けられているとかないよね....?

???2「早く」

急かされ、私はあまり乗る気のしないままいつも真夜さんが居る部屋へ

2分後、部屋の前まで来た

ここまで罠のような物は一切存在しない

私が深く考え過ぎただけ.....なのかな

部屋の扉をノックし、返事を待つ

???「どうぞ」

『待つ』間はほとんど無かった

本当に2、3秒程度

歩夢「失礼します」

真夜さんの下で働いている癖でこれが私の中で普通となり、普通をこなす

いつも真夜さんが座っている椅子には黒髪でストレートロングの女性が居た

深雪ちゃんよりも大人っぽい

深夜さんのような容姿をしている

???「掛けて下さい」

歩夢「は、はい」

促された椅子(女性の正面)に座り、改めて正面から女性の顔を伺う

見惚れてしまう、綺麗な女性

男女問わず魅了するような美貌を持っているが、魅了をするだけ

恐れ多くて告白とかの段階へたどり着けない

見るだけの女性

付き合う・結婚をしなくても見ているだけで満足の出来る女性

そう私が女性の顔を見ていると、

???「私の顔に何か付いていますか?」

歩夢「あ.....いえ、何も.....」

一言会話をするだけで疲れる

この女性とはまともに話が出来ない

???「時間が無いので申し訳ありませんが、早速本題です。貴女は君影歩夢さん.....でよろしいですか?」

歩夢「はい」

???「私は霜月と申します」

お母さんはこの世界を過去と言っていた

つまり、この女性は私にとって先代に当たる人物

歩夢「霜月.....名前の方は?」

霜月「名前なんてありませんよ。私は霜月。ただそれだけです」

何か複雑な事情がありそう

ここら辺は聞かない方がいいかな

霜月「貴女には少し働いて貰います。こちらの勝手な都合に付き合わせてしまいますがご了承下さい」

働く?

真夜さんのところで働くように掃除とか書類整理とかかな

霜月「仕事の内容は貴女の世界で約31時間後。11月1日になってからお教えします」

私が桐原先輩達を助けるために流星群を使ったのは10月30日の17時頃

7時間 24時間=31時間ということか

霜月「そして、働いて貰うのだから何かあげませんとね。歩夢さん、何がよろしいですか?望みを聞かせて下さい」

歩夢「何でも....ですか?」

霜月「何でもです」

歩夢「.....この世界を綺麗にする手伝いをお願いします」

この世界は一言で表せば地獄

私の知る世界とは天と地ほどの差がある

この世界が過去だとして、私がこのお願いをすることによって私の知る現代へと繋がるかもしれない

霜月さんの返答は、

霜月「ふふっ、.....あ.....失礼いたしました。この世界を綺麗に、ですか。分かりました、お手伝いしましょう」

歩夢「ありがとうございます。それで、今からは何をすれば.....?」

霜月「歩夢さんには一旦、貴女の世界へと戻って貰います。やるべき事を終えてからこちらに専念して下さい。ただし、記憶は一時的に消去させて貰います」

一時的とはいえ、記憶の消去は免れれないのか

歩夢「分かりました」

霜月「それでは歩夢さん、頑張って下さい。私からの贈り物も活用して頂けると何よりです」

歩夢「贈り物って....」

聞こうとした時、私は視界のぶれ・頭痛などを感じないまま、不思議と意識を失った




歩夢「ん.....」

何があったっけ....

思い出せない

何かあったはずなんだけど、思い出せない

.....!そういえば今は.....

携帯端末を取り出し、時間を確認する

私が流星群を使ってから約5分

あまり時間は経っていない

それに、疲労が消えている

何があったのかは知らないけど、今すぐこの場から動かなければ


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:魔法協会支部へ
偶数:千葉寿和・敵と遭遇
安価下。】

>>502 4:千葉寿和・敵と遭遇】


まずは建物から降り、敵が密集しているところへ行く途中で1人の男性と会う

寿和「魔法師かい?」

歩夢「ええ、まぁ....」

こんなところで時間を使っている場合じゃないんだけど.....

早く切り上げよう

歩夢「急いでいるので行ってもいいですか?」

寿和「あぁ、構わない。だが、1つ僕からプレゼントがある」

男性はそう言って私の腕に銀色の腕輪を付ける

銀色の腕輪をプレゼントされた

私はほとんど結婚した身

男性からのプレゼント程度に動揺はしない

※普通のプレゼントの場合

歩夢「.....警察?」

寿和「君影歩夢。17時10分。逮捕」

銀色の腕輪は手錠

私は6ヶ月に渡る逃亡生活の末、捕まった

寿和「まさかあの君影歩夢を逮捕出来るだなんてな。これで俺も昇格か?」

歩夢「知りません」

寿和「給料が上がったら君には何かしっかりした物をプレゼントしよう。君のおかげで給料が上がる訳だしな」

......どうしたものか

この男性を気絶させるのは簡単だ

だが、その後どうすればいい?

この手錠を外す方法を知らない

寿和「さて、警察署へ.....」

と、男性が言った瞬間、数十m先の建物の左から進行軍が出てきた

歩夢「敵を倒すの手伝いますから外して下さい」

寿和「あれくらいなら僕だけでなんとかなる。動くなよ」

私にそう念押しをし、男性は1本の刀を使い、瞬く間に敵を倒していく

ー2分後ー

寿和「ふぅ。一通り片付いたか」

歩夢「......」

負ければ良かったのに、とか心の何処かで思っていたのだが願いは叶わなかった

寿和「行くぞ」

連行される

多分、目的地は警察署

私の人生どうなってしまうのか

はぁ.....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:一条将輝と遭遇
偶数:呂剛虎との戦闘が終わったエリカ達に遭遇
安価下。】

ほんとに手錠壊せないのか?

>>506 8:呂剛虎との戦闘が終わったエリカ達に遭遇】


それからというもの、突如出てきた(私は目を使っているのでいつ誰が来るかを知っている)敵は全てこの警察の人が倒し、本格的に刑務所生活の危険を感じ始めた時、

歩夢「......!あの、」

私は深雪ちゃんの気配を察知した

そっちに誘導出来ればこの状況を打開出来ると考え、誘導を始める

寿和「どうした?逃がさないからな」

歩夢「いえ、あっちから行った方が早いですよ」

寿和「そうだったか?こっちの方が早かったと思うんだが.....」

歩夢「こっちです」

なんとしてでも深雪ちゃん達が居る方へ行きたい

そこには七草先輩も居るだろうからなんとかなる......はず

寿和「......怪しいな」

歩夢「本心ですよ。変な思惑とかはありません」

寿和「......」

歩夢「女性を疑うだなんてさいて....」

寿和「分かった分かった。信じてやるよ」

警察って堅苦しい人達の集まりかと思ったが、意外とちょろい

この男性が特別、女性が苦手なだけ?



それから私は誘導を続けた

男性からの信用は半信半疑から疑いへと変わったが、あと15m行ったところを左に曲がれば深雪ちゃん達が居る

走ってそっちへ向かいたいところだが、我慢我慢

寿和「おい、やっぱり....」

エリカ「和兄貴?まだ居たの?とっくにくたばったかと.....って、歩夢?どうしたの?」

和兄貴?

千葉さんのお兄さん?

寿和「またそんな言葉使いを.....おぉ、そうだ、エリカ。この件で俺は昇格するかもしれない。給料上がったら何か買ってやるよ」

エリカ「この件って....民間人の避難で働いたこと?」

寿和「それもあるが、本命はこっちの君影歩夢だ。するかもではなく、するな。絶対昇格だ」

エリカ「はぁ.....。歩夢、バカ兄貴がごめんね」

謝るのはいいからこの状況をどうにかして欲しい

深雪「歩夢....?」

何処かからか深雪ちゃんが現れた

深雪「捕まったの?」

歩夢「助けてくれると嬉しい」

深雪「うーん.....国家機関に手を出すのもマズイし.....」

そこは迷わず助けようよ!とつっこみたくなった

私ってそういうキャラじゃないはずなのに

真由美「どうしたの.....って、手錠?」

歩夢「捕まりました」

真由美「助けてあげたいのは山々なんだけど....ん、....電話?」

七草先輩の携帯に1通の連絡

真由美「えぇ、.....はい。......千葉警部のですか?......分かりました」

誰と話してるんだろう

それに、この人、警部だったの?

戦闘力はかなりあるようだし....納得出来るような納得できないような

真由美「千葉警部、響子さんからです」

寿和「藤林さんから?」

七草先輩から藤林さんと繋がっている携帯端末を受け取り、話を始める

寿和「.....はい。.....あぁ....そうですね......了解です。いえ、藤林さんの頼みとあればお安いご用です。それより、また後日空いている日があれば食事でも....っと、切られたか」

話の内容は分からなかったが、最後は明らかに食事の誘いだった

本当に警察の人?

寿和「君影歩夢、今回だけ特別だぞ」

警部さんは手錠を外してくれた

藤林さんが何かしたのかな

ありがたい

今度何かお礼をしよう

エリカ「昇格は無くなったみたいだね」

寿和「やれやれ」

警察から解放され、私は自由の身となった

自由っていいなぁ


【ここからは帰宅です。
帰宅シーンとかは省略します。】

私は七草家のヘリに乗せてもらい、東京へ戻ってきた

戻るなり1度、真夜さんに連絡を入れようと思ったがその前にメールで、

『少しの間、深雪さんの下で暮らしなさい』

との連絡を貰い、司波家でお世話になることになった

現在、達也くんは不在

だからこそ深雪ちゃんを慰める?為にも積極的に話しかけ、夕食等を済ませて夜になった頃、電話の呼び出しメロディーが聴こえる

深雪「叔母様.....?」

深雪ちゃんは身だしなみを整え、カメラの前に座り、通信回線を開く

深雪「ご無沙汰致しております、叔母様」

真夜『夜分にすみません、深雪さん』

深雪「いえ、滅相もありません」

険悪な空気

京都へ行ったりして少しは仲良くなったと思ったんだけど.....

真夜『そう?結構大変な目に遭ったようで心配したのよ』

深雪「ご心配をお掛けしました」

真夜『まぁ、達也さんや歩夢さんが居るから大丈夫だとは思っていましたけど.....そういえば達也さんと歩夢さん何処へ?』

深雪「兄は事後処理の為、まだ帰宅しておりません。歩夢は......」

深雪ちゃんからの目配せ

私は身だしなみを素早く整え、深雪ちゃんの隣へ

歩夢「すみませんでした」

私はまず謝った

真夜『何故謝るのかしら?』

歩夢「流星群.....」

真夜『もともと私が許可出していたことだから構わないわ。それよりも、体調の方は大丈夫なの?』

世界を1つの閉鎖空間だと考慮した外での流星群の負担を心配してくれている

歩夢「体調は大丈夫です。1度気絶しましたが、起きたら疲労は皆無でした」

真夜『......そう。分かったわ。歩夢さんは1週間程度そっちで暮らしなさい』

歩夢「分かりました」

私との話が終わった

真夜さんは改めて深雪ちゃんと顔を合わせる

真夜『面倒な話は省略しましょう。深雪さんだって嫌でしょう』

深雪「......」

真夜『今度の日曜日に3人で屋敷にいらっしゃい。歩夢さんのアレがあるでしょうけど、5日もあればクリア出来ると思うわ』

深雪「分かりました。兄が戻りましたらそのように申し伝えます」

真夜『楽しみにしているわ。じゃあ、お休みなさい、深雪さん、歩夢さん」

深雪「お休みなさい、叔母様」
歩夢「お休みなさい、真夜さん」

画面がブラックアウトし、通信が完全に切れたことを確認した深雪ちゃんは大きく息を吐き、崩れ落ちるようにソファへ腰を下ろした

歩夢「そんなに疲れた?」

深雪「叔母様と話すのは.....苦手で.....」

私も苦手だった

正確に言ってしまえば今でも苦手だが、昔と比べれば話せるようになった

深雪「.....歩夢、今日は一緒に寝ましょう」

疲れ切った声で私にとってご褒美のような提案をしてきた

歩夢「いいよ」

ここは「喜んで」とか格好良い返事をしても良かったのだが、今この瞬間深雪ちゃんの1番近くに居てあげられるのは私だけなのでフレンドリーな返事を選択した

深雪ちゃんを抱きしめ、私は、.....私はどうすることも出来ない

達也くんほどの安心感を与えてあげられない

私にしかできない何かをしてあげたいとは思う

だが、その想いも虚しく、私は無力であり、深雪ちゃんにとって私は......友達であり義理の姉でしかない

深い関係のように思えて意外と浅い

達也くんほど安心させてあげられる包容力のある人間になりたい

......私に出来るだろうか

考えていると深雪ちゃんから一言

深雪「歩夢、私を見捨てないでね」

歩夢「絶対に見捨てない。深雪ちゃんは私の.....」

私の、大切な義理の妹?

いや、深雪ちゃんは私にとって、

歩夢「友達だから」

深雪「......ありがとう、歩夢」


【横浜騒乱編終わりです。
次回からは歩夢の中学時代の話です。
先に言っておきます。短いです。
2重人格になる経緯とその後についてなので。


>>508 魔法を使えば壊せますが、魔法を使えないとなると目の能力で寿和に威圧を与えて手錠を外させる、とかになります。

ちなみに隼人について。今回の横浜騒乱編では1度も出てきていませんが裏方で頑張っていたと考えて頂けると幸いです。

他に質問や今後何をしたいかなどありましたらどうぞ。】

乙です
原作未読なので何か事件が起こるのか分からないのですが
クリスマスや年末年始は平和的に過ごして欲しいかな

あとサイドストーリーが見てみたいです
・咲夜の一日お仕事編
・隼人シスコン奮闘記
・変態淑女水波ちゃん
など上記に限らず何でもいいので

>>518 クリスマスや年末年始は普通に過ごします

サイドストーリーは歩夢の過去が終わった後、主人公(候補:歩夢・達也・深雪・水波・真夜・雪乃・隼人の中から多数決)を決め、そのキャラでのストーリーを決めたいと思います。
個人的には歩夢か雪乃でお願いしたいです。何を思っているかが書きやすいので。

これからの過去の話は何箇所か適当な場所があります。そこはただ、>>1がめんどくさいなー、とか思ったところです。ご了承下さい。】

ー2092年ー

私は周りとはあまり関わりを持っていない

持ちたくても持てない

のではなく、持つ気がないだけ

理由は私が人との関わりを恐れているから

人は何を考えているか分からない

親友と思っている人が心の中では自分のことを嫌っている可能性が常に存在する

それを表に出さずに心の中で思い続けていることが怖い

とある小説の主人公は『人間強度が下がるから人とは関わらない』と言っている

友達が出来ればその友達を心配しなければならない

友達が傷ついたら自分も傷つくし、友達が悲しいと自分も悲しい

言ってみれば弱点が増えるということ

人間としての弱点化

私も同じように考えている

その小説と同じことをお母さんに伝えると、

友達が楽しんでいたら自分も楽しいし、友達が嬉しいと自分も嬉しい

一概に弱くなっているわけではない

たしかに弱点は増えるけど、利点も増える

と言われた

いわゆる『論破』をされたはずだったのだが、その時の私は人間が小さかった

友達が楽しんでいると羨ましいし、友達が嬉しいと妬ましい

と、お母さんに返すと、

君影歩夢の人生は歩夢だけの物なんだからこれ以上何も口出しはしない

でも、人生の先輩として聞きたいことがあればいつでも頼って

そう言われた

数日後、あの時の自分は人として小さかったと感じ、お母さんと改めて話そうと部屋を訪れたのだが扉に鍵がかかっていれば、部屋の中に人の気配も無い

家の何処にも居ない

私は感じた

人と関わりを持たない人間らしくない私を見捨てたのだと

お母さんはお父さんと共に私と兄さんを見捨てた

兄さんには申し訳ない

不甲斐ない最低な妹のせいでこんな事になった

私が謝り続けた

兄さんが呆れるほど、困るほど一夜中ずっと

>>521
修正

私が謝り続けた

私は謝り続けた

ー2093年・秋ー

真由美「歩夢ちゃん、何かしたいことある?」

私の目の前に居るのは十師族の七草の名を持つ七草真由美

それと、その隣には百家支流の渡辺の名を持つ渡辺摩利

この2人は兄である君影隼人の友人

国立魔法大学付属第一高校の人間

言うまでもなく、この2人は魔法を使える

本当の力を隠している兄さんは2科生だが、この2人は1科生

魔法科高校では1科生か2科生かで差別が存在するのだが、この2人だけでなく他の1科生とも仲良く出来ている兄さんは私とは大違い

人見知りで人との付き合いを拒否し続けてきた私だが、ある日七草さんと渡辺さんに自室の扉を壊されてからこの2人に限り少しだけ人と話せるようになった

家族以外の人と話せて楽しいような、楽しくないような

そんな曖昧な考えを持っている

真由美「歩夢ちゃん?大丈夫?」

歩夢「......!は、はい。大丈夫.....です」

摩利「意識ここにあらずって感じだったぞ」

歩夢「ご心配をおかけしました.....」

真由美「謝らなくてもいいのよ。むしろもう少し馴れ馴れしく心配をかけさせて欲しいくらいよ」

歩夢「......」

七草さんも渡辺さんも私を大事に思ってくれている

......だが、本心はどうだろうか

本当はこんな私との付き合いを嫌っているのかもしれない

そう考えるとやっぱり.....怖い




七草さんと渡辺さんとは雑談をした

高校であった事件についてなど

基本は2人が話し、私は聞いているだけ

私のとってはこのタイプの話で安心した

私は家族以外とはあまり話せないからこそ、口下手である

2人は18時に帰った

家に取り残された私

兄さんは兄さんなりに何かあるらしい

なので、七草さんと渡辺さんは私目当てで遊びに来てくれていた

七草さんと渡辺さんが帰り、これからは自由に時間を過ごせるようになった時、私は思い出す

歩夢「本の発売日.....」

私が好きなシリーズ本の新刊が今日発売される

今まで忘れていたことを勝手に1人で疑問に思いながら外に出る支度をし、本屋へと向かう

持っていくのはお財布とCAD

この歳でCADを持っているというのは大変珍しい

高校入学と共に買って貰うというのが主流な世の中なので私は一際目立つ存在でもあった(家族以外は七草さんと渡辺先輩しかこのことを知らない)

ちなみに携帯は家に置いてきた

本屋は近くにあるので兄さんが帰ってくる前に帰宅することは余裕だと安心していた

安心していたのだが、

歩夢「.......」

何者かの気配が後ろから感じる

私を狙っている

魔法技術に少し地震のあった私は人目のない路地裏へと自然に入り、尾行者を待つ

歩夢「......何者ですか?」

見るからに悪い人

この類の人に対しては強気に、話しかけることが出来る

尾行者「被験者となって貰う」

歩夢「被験者.....?」

被験者ってことは....実験?

強い魔法師を作るためにも外国の何処かでは人体実験を日々行っているとの噂は聞いたことがある

その被験者になれということか

歩夢「お断りします」

尾行者「あぁ、いや。まともに取り合う気は最初から無い。君には拒否権は最初から無いのだから」

歩夢「.....?」

尾行者「これ、何か分かる?」

歩夢「......」

尾行者の指に指輪として付いている物に見覚えがある

たしか....アンティナイトとかいう特殊な石だったと思う

効果はキャスト・ジャミング

歩夢「っ!」

キャスト・ジャミングが発動される前に倒そうと思ったが、その時には既に遅かった

キャスト・ジャミングが発動され、魔法が使えなくなり、頭痛を感じる

尾行者「.....えぇ、はい。1人捕えました」

尾行者は誰かと電話をしている

この隙に逃げよう

魔法は使えなくても足は動く

逃げようとした時、私は力強く男性にお腹を蹴られた

歩夢「うっ.....」

お腹辺りが凄く痛い

このまま私は.....被験者になって死ぬのかな

私は意識を失った




歩夢「ん....」

揺れを感じ、目を覚ました

.....色々とおかしい

鎖が付いている手錠を付けられ、薄汚れた床に座らされている

身動きが全く取れない

服も汚れているし、CADも多分無い

そして目の前には、

尾行者「ようやく起きたか。ここは何処だか分かるか?」

私を捕まえた人

憎い

今すぐにも殺せるものなら殺したい

歩夢「.....知らないです」

尾行者「ここは船の中だよ。君には我が祖国の実験体になって貰う。島に着いたら君の命もあと少しだ。せいぜい今の内に感謝した人間にお礼を言っておくんだな」

そう言い残して私を捕まえた人はこの部屋から出て行く

.....お礼を言おうにもここではただの1人言

言いたくても言えない

兄さんは当然として、見捨てたお母さんとお父さん、それに七草先輩と渡辺先輩にも会って直接お礼を言いたい

私は数少ないお世話になった人たちに何も言えないまま、死ぬのかな



揺れが収まった

例の島に着いたらしい

私の命も本当に残り少しだと実感していると、部屋の扉が開いた

私を捕まえた人とは違う人

私をただの道具だと思っているのか荒く手錠や鎖を外し、腕を掴まれ、船から出る

.....ここ何処?

目の前には森

少し見上げたところには大きな建物がある

あそこが実験場.....?

尾行者「着いてこい」

その言葉は私だけに言ったのではなく、私を含めた十数人に言ったもの

私たちに拒否権はなく、大人しく着いて行く

15分ほど歩き、この島でたった1つの建物に着いた

建物に入ってからまた数分歩き、大きな牢屋へ

そこにまとめて入れられ、尾行者を含めた数人は何処かへ行ってしまった

取り残された私たち

私と一緒に来た数十人に加え、最初から居た数人も含めれば合計で20人

......ずっと無言だ

まぁ、私も知らない人と話す機会が無いのは嬉しいことだけど


この実験場?に連れられて来られてから体感で3日が経った

この牢屋に残ったのは私を含めて4人

尾行者の仲間と思われる人間がこの牢屋の中から適当に2人ずつ連れて行き、それから数分後には聞いたこともない声の持ち主の悲鳴が聞こえる

その悲鳴を聞きながら過ごした3日は地獄のようだった

見知らぬ人だが心が痛む

尾行者の仲間「全員出てこい」

一気に4人を牢屋から出すのは私が知る限り初めて

これから何が起こるのかと不安になりながらも1つの部屋に連れて行かれ、私ともう1人の黒髪が綺麗な娘を残して2人がそれぞれ1人用だと思われるカプセルのような物に入れられる


数秒後、カプセルのような物が音を立て、カプセル越しに悲鳴が聞こえる

歩夢「っ.....」

カプセルのような物はすぐに音を止めた

尾行者「また失敗か。おい、」

部下と思われる人に指示を出し、カプセルの中から一切動かなくなった被験者2人をこの部屋にある出入り口とは違うもう1つの扉を開け、死体を投げ入れる

私もああなるのか、と思い覚悟を決める

???「貴女は死なない」

私と一緒にカプセルに入れられる人が初めて口を開いた

どうしてこのタイミングで....?

歩夢「貴女は.....」

???「......」

また無言になってしまった

尾行者「さっさと入れ」

私ともう1人は無理やり入れられるのは嫌だったので自分からカプセルに入る

準備が終わったのか、カプセルは音を立てる

歩夢「うっ.....」

声が出ないほど頭が痛い

割れそう

歩夢「.....はぁ.....はぁ....」

頭痛は2、3秒の短い時間で激しいものだった

尾行者「......!おぉ、成功だ!」

尾行者の仲間「君は凄い。さぁ、こちらへ。しっかりとした食事も用意してある。綺麗な服もだ」

なんか変な感じがする

視界が歪み、私を捕まえた人達が憎い

今すぐ殺したくなってきた

歩夢「.....しん....で」

尾行者の仲間「は....?うっ....」

突然尾行者の仲間は苦しみ出し、倒れた

尾行者「.....はは、凄いよ、君は。CADも使わずに魔法を使うだなんて」

歩夢「......」

私はこの男を殺したいと心で思った

その直後尾行者は苦しみ出し、

尾行者「はぁ....はぁ.....君にはこれから地獄が待っている。せいぜい.....っ」

尾行者は倒れた

歩夢「.....」

私はその後、この実験場に居る全員を魔法で殺した

最後にはこの島の生存者は私だけとなった

実験場から出て、3日ぶりとなる太陽の光を浴び、私は浜辺へ向かった

実験で死んだ人達とこの島と共に消えようと思い、私は殺しの途中で見つけたお母さんに買って貰ったCADを操作して雲散霧消を島に向けて使う

島は気化された

島が消えれば足元が無くなり、私は海へと落ちる

太陽が遠ざかっていく

海の中から見る太陽は.....歪んでいる

歩夢「.......たす....けて」

私は、海の底へ落ちた




歩夢「ん.....」

自然と目を覚ました

ここは.....何処?

私はベッドの上に居る

周りを見回す限りは普通の部屋

???「ようやく目を覚ましたわね。君影歩夢」

気が付いたらその声の主は私の目の前に居た

顔立ちが整っていて、胸元が開いているドレスを着ている

表現するには難しい、綺麗な女性

???「私は四葉真夜」

歩夢「四葉.....」

十師族の1家

十師族の中でも特に危険だと恐れられている家だったと思う

歩夢「....四葉さんが私に何のご用でしょうか」

真夜「ふふっ、真夜でいいわよ。苗字呼びは面倒だし」

歩夢「真夜....さん」

真夜「それでいいわ。用件についてですが、貴女が何故ここに居るか・実験の内容とかを全て教えるためよ」

歩夢「っ.....」

そういえば実験の件を忘れていた

どうして私は死ななかったの?

みんなと一緒に死のうと思ってたのに

どうして......

どうして私は生きている

これだと.....私がみんなを殺したみたいだ

死にたい

今すぐ死にたい

誰か私を殺して

今すぐ死んで罪を償いたい

どうして私だけ.....こんなに辛い目に合わせるの......




真夜「.....ゆめさん!......歩夢さん!」

歩夢「......!......すみません」

完全に真夜さんのことを忘れていた

真夜「.....少し心の整理をしていなさい」

そう言い残して真夜さんは入ってきた扉から出て行く

歩夢「......」



真夜「......はぁ」

葉山「不機嫌のようですな」

真夜「本当に雪乃と綾人さんの娘なの?弱すぎるわ」

葉山「まだ中学2年生。真夜さまの知っている雪乃は高校生から。雪乃が中学生の時は歩夢さまと同じだったかもしれませんよ」

真夜「そんなこと知らないわよ。私は.....歩夢さんに期待していたのに.....」

葉山「......」



歩夢「......」

心の整理をしろ、と言われても出来ない

あんなことがあったのにも関わらず、整理をしろだなんて.....


ーーーーーーーーーーー歩夢


歩夢「.....!誰.....?」

声が聞こえた

この部屋に居るのは私だけ

幻聴?


ーーーーーーーーーーーいや、幻聴じゃない。私は歩夢の.....言わば2つ目の人格


歩夢「どういうこと.....?」


ーーーーーーーーーーー声を出さなくても心の中で会話出来る

.....あ、......

ーーーーーーーーーーーあの実験は1つの体に2つ目の人格を入れる実験。そして私はお前の体に2つ目の人格として入った。分かったか?

貴女は....私と一緒にあのカプセルに入った人ってこと.....?

ーーーーーーーーーーーあぁ、そうだ。私の名前は.....

言わなくていい!......言わないで、絶対に。.......少し1人にさせて

ーーーーーーーーーーー分かった




私だけが助かってしまった

2つ目の人格だと言う人にも迷惑をかけて.....

歩夢「.....ごめんなさい」

これだけで罪を償えるとは思っていないが、少しでも気を紛らわすため

私は誰も居ない部屋で一人言として謝り続けた


真夜「......歩夢さんは?」

葉山「かなり危険な状態です。このままだと自殺もあり得るかと」

真夜「.....」

葉山「恐いですか?友人の娘が死ぬのは」

真夜「そうなったらあの子は霜月の人間である資格が無いだけよ。血を引いていようと、私は絶対に認めない」

葉山「......」

真夜「.......恐いに決まっているじゃない」

葉山「声に出ていますが」

真夜「下がりなさい。今すぐ」

葉山「.....失礼します」






歩夢「.......」






葉山「真夜さま、隼人殿をお連れしました」

真夜「通して」

葉山「畏まりました」


隼人「歩夢はどうなっていますか?」

真夜「酷い状態とだけ伝えておきます」

隼人「.....そうですか。分かりました。ありがとうございます」

真夜「......!そっちは歩夢さんの居る部屋じゃないわよ。歩夢さんが居るのは.....」

隼人「俺は帰ります。学校もあるので」

真夜「妹がこんな状態なのよ......!」

隼人「歩夢は大丈夫です。それでは失礼します」

真夜「......姉さんも隼人さんも.....上はどうしてそんな気になれるの.....」



歩夢「......」

お腹すいた

数時間、数十時間、数日間何も口にしていない

このまま餓死もあり得る

......死ねるのならこれでいいかな


ーーーーーーーーーーーーー歩夢

.......話しかけないで

ーーーーーーーーーーーーー少しでもいいから食事を取った方が.....

話しかけないでって言ってるでしょ

ーーーーーーーーーーーーー.....歩夢が死ねば私も.....

歩夢「うるさい!黙って!.....私を.....1人にして」

ーーーーーーーーーーーーー.......



葉山「久しぶりに口を開いたと思えば、かなり深刻な状態を表す発言でした。恐らく咲夜さまとお話しされているのかと」

真夜「......そう。分かったわ。下がっていいわよ」

葉山「失礼します」



真夜「どうすればいいの.....雪乃.....」


雪乃「真夜が悩むだなんて珍しいわね」


真夜「.....!.....幻聴?私も疲れて.....」

葉山「真夜さま、失礼します。玄関に1枚手紙が置いてありました。裏面には『雪乃』と書いてあります」

真夜「雪乃.....?」



歩夢「......」

意識が今すぐにも無くなりそう

ようやく死ねるのかと実感する

......これでようやくこの辛い生活から解放される

眠くなってきた

このまま寝れば.....死ねるのかな

歩夢「......っ!」

・が叩かれた

誰.....?

真夜「......歩夢さん」

歩夢「真夜....さん。.....」

もう少しで死ねたのに

私は真夜さんを見る

多分、『見る』が『睨む』になっているだろう

真夜「私の友達と比べればそんなの睨みに入らないわ。気絶させれるような目を持ってから睨みなさい」

歩夢「......何の用ですか」

真夜「そろそろ何か食べなさい」

歩夢「.......私に何かを食べる権利なんてありません。私は死にます」

真夜「歩夢さん、お蕎麦が好きなようね」

歩夢「......釣られませんよ。蕎麦程度で」

真夜さんの手元には1人前の蕎麦がある

真夜「お蕎麦に目線がいっているようだけど?」

歩夢「気のせいです」

真夜「ちょうど私もお腹すいてたのよね」

歩夢「ぁ.....」

真夜さんは私の目の前で蕎麦を食べ始めた

美味しそう.....

真夜「ずっと見られていると食べにくいのだけれど」

歩夢「......」

私は目線を何も無い真っ白な壁へ逸らした

......食べたい

でも、食べる権利なんて無い

真夜「......そこまでして死にたいの?」

歩夢「.......」

真夜「可愛げのない子ね。だから親に見捨てられるのよ」

歩夢「......っ!」

真夜「貴女のことは調べたわ。貴女の弱さがお兄さんにまで被害を与えているようだけれど」

歩夢「それ以上言ったら.....」

真夜「申し訳ないとは思わないの?お兄さんにまで寂しい思いをさせて」

歩夢「.....もう....辞めて下さい」

真夜「隼人さん、悲しそうな目をしていたわよ」

歩夢「......」

真夜「1度は謝りなさい。死ぬのはその後よ」

歩夢「......」

真夜「......私はもう行くわ」

真夜さんは部屋から出て行った

歩夢「......兄さん」




葉山「お疲れ様でした」

真夜「何のことかしら?私はただ一人言を呟いていただけよ」

葉山「.....そういうことにしておきます」


兄さんは何処に居る.....?

家に戻れば会えるのはほぼ確実

でもここは何処?

四葉の家っていうのは分かっているけど.....何処にある家かが分からない

歩夢「......」

まずは行動に移そう

食事をしていなかったせいか視界は歪み、足元がふらつくが、気にしない

部屋から出て、適当に歩き、階段を降りる

玄関は.....あった

でも、玄関から出たところでどうしよう

何も思いつかない

と思っていると、

真夜「葉山さん、東京に用事が出来ました。車を出して下さる?」

真夜さん.....?

葉山「畏まりました」

真夜「お願いね。.....あら、歩夢さんじゃない。何処へ行こうとしていたの?」

歩夢「......」

真夜「何か言ってくれないと分からないわ」

歩夢「......連れて行って下さい」

真夜「嫌よ」

歩夢「......」

真夜「何かを食べてからなら考えてあげてもいいけど」

歩夢「ありがとう....ございます」

私は真夜さんに着いて行き、1つの部屋へ

そこには食事が用意してあった

パーティで消費するような量

歩夢「いくらなんでも.....これは....」

量が多すぎる

食べきれるはずがない

真夜「食べれるだけ食べなさい」

真夜さんのお言葉に甘え、私は食事を始めた

いくらお腹が空いているとはいえ、一応礼儀正しく、食べ続けた



食事が終わり、車に乗り、数時間後には東京に着いた

私のよく知る場所

ここまで来れば帰れる

家まで残り500mくらいの中途半端なところで降ろされたが、多分どうにかなる


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:家に帰る途中で真由美・摩利と遭遇
偶数:家へ帰る
安価下。】

ほい

>>545 ・が叩かれた となっていますが、・をを叩かれた です。

>>551 2:家へ帰る】


数分間歩き続け、ようやく家の前へと帰ってこれた

......そういえば家の鍵が無い

開けれない

もし兄さんが家に居なかったら、帰ってくるまで私はこの場で待ってなければならない

居ること願いながらインターホンを鳴らす

数秒後、扉が開いた

開けたのは兄さん

私は今すぐにも泣き出しそうだったが、兄さんはまず私を家の中へ招いた

私は半泣きになりながらも家に入り、リビングのソファに腰をかける

歩夢「にいさ.....」
隼人「何も言わなくても分かってる」

私は何も言えない

兄さんは私が何も言わずとも理解してくれている

隼人「辛かったな。.....本当に」

抱きしめられた

歩夢「.....うん」

.....私は兄さんに抱きしめられながら泣いた

私が泣き止むまで、兄さんは私を邪険に扱わず、ずっと抱きしめてくれた



歩夢「......」

涙も止まり、落ち着き始めたところで、

隼人「とりあえず今日は休め」

と言われて何日・何十日ぶりになるか分からない自室へ

ベッドに横たわり、1人だけとなった空間で、私自身のあの件を解決させなければと思った


今、いい?

ーーーーーーーーーーーーああ、構わない

.....この前はごめんね。怒鳴ったりして.....

ーーーーーーーーーーーー誰でもああなる。気にしなくてもいい

ありがと。.....本題だけど、貴女はどうしたい?

ーーーーーーーーーーーー私は君影歩夢の体に入った2つ目の人格だ。私のことは気にせず、いつも通りの生活を送ってくれればそれでいい

......何かしたいことあったらいつでも言ってね。私の体でよければ貸すから

ーーーーーーーーーーーーーありがとう。いずれその時がくればお願いする

貴女は君影歩夢。それ以外の何者でもないから


2重人格については随分と簡単にまとめちゃったけどこれでいいかな

次は....七草さんと渡辺さんに謝らないと

直接会うのは怖いから電話でいいよね....?

久しぶりに携帯端末を手に取った

.....電話が346回・メールが780通来ている

そこまで心配してくれたのか、と思いながら、まずは七草さんに電話をかける

1コールで出た

真由美『歩夢ちゃんっ!?』

歩夢「あ....はい。ご心配をおかけしました」

真由美『.....本当、心配していたのよ。まぁ、無事ならいいわ』

歩夢「何があったか、とかは聞かないんですか?」

真由美『聞いて欲しいなら聞くけど?』

歩夢「.....いえ、なんでもありません」

真由美『歩夢ちゃん、何か辛いことがあったら遠慮なく相談してね』

七草さんはそう言って電話を切った

優しいなぁ、七草さん

次は渡辺さんに電話しよう

七草さんと同様に1コールで電話に出た

摩利『大丈夫なのか?』

歩夢「はい。ご心配をおかけしました」

摩利『.....そうか。無事なら良かった。歩夢、何か困ったことがあれなば遠慮なく言ってくれ。力になるから』

七草さんと同じことを言って、電話を切られた

人数は少ないものの、本当に良い人に会えた

みんな優しい良い人

今なら友達の大事さが分かる

.......だからと言って積極的に友達を作るわけではないよ?

自然な流れで友達が出来ればいいかな

中学の人とはもう仲良くなれそうにないから.....高校から

人との付き合いを拒んできた私だったが、今回の件があってこそ人との付き合いを正当化しようとしている

悲惨な事件だったけど、私にとっては成長の一部として重要な事だったと思う

亡くなった人達には申し訳ないけど、私はこれからを楽しませて貰う

.......友達や友達以上の関係の人が出来たら楽しそう

私に出来るかな

【今回はここまでです。
これで歩夢の過去編を終わります。
予定通り短かったです。
あと、真夜さん優しい(キャラ崩壊.....?)

次は11月の話の予定でしたが、サイドストーリーを入れようと思います。
主人公候補
1.歩夢
2.達也
3.深雪
4.水波
5.真夜
6.雪乃
7.隼人
この7人から多数決で決めます。
ストーリーの内容の希望もあれば同時にどうぞ。
>>1的には歩夢か雪乃にして頂けると助かります。
1月19日の16時まで。】

>>552の【】
・をを叩かれた

ほおを叩かれた です】

乙です 3

隼人

>>559:3,>>560:7,>>561:7
7の隼人でサイドストーリーをやります

時系列や何かテーマの希望等ありましたらお願いします
例:真由美・摩利と仲良くなった経緯など

1月9日の19時まで
複数あった場合は>>1が決めさせて頂きます。

【サイドストーリーについて:隼人が真由美・摩利と仲良くなる話をやろうと思っていたのですが、予想以上に難しかったのでとりあえず10月31日と11月を先にやらせて下さい。】

ー2095年・10月31日ー

どのメディアを見ても昨日の出来事のみ

何処の国が攻めてきたか、被害についてなど

それだけならまだいいのだが、私が気になったのは『四葉が魔法科に通う高校生を守った』件について

世間の四葉への好感度が上がったようで私は嬉しい

四葉にとってこれで良かったのか悪かったのかは真夜さんの機嫌を見れば分かる(今は会えないので分からない)

ちなみにだが、

深雪「......」

深雪ちゃんは不機嫌

四葉に関すること全般が基本的の嫌いのようだ

いつこのリビングが凍えるかを私は恐れている

何か他の事に集中させて忘れさせなければ


【安価です。何かします
1.お菓子作り
2.遊びに行く
3.その他
安価下。】

3 DVDで映画を見る

>>564 3.DVDで映画を見る
多分ですがこの時代にDVDは無いと思うので、情報をダウンロードして見ることにします。】


歩夢「み、深雪ちゃん....?」

深雪「.....どうしたの?」

明らかに不機嫌

返答までの間がそれを表している

歩夢「映画見よう」

深雪「それは構わないけれど.....映画館に行くの?」

歩夢「それは面倒だから、家のテレビで」

深雪「何か面白い映画あったかしら.....」

歩夢「私がお金払うから何かダウンロードしよ」

深雪「お金はいいわよ。何にする?」

何の映画にするか決めていなかった

面白い映画あったかな.....

深雪ちゃんのためにも兄妹愛の映画?

達也くん不在の現状況では油に水を注ぐことになるのかな

どうしよう.....


【安価です。映画のジャンル
詳しく または 簡単に恋愛映画とかでも構いません。
安価下。】

史実をもとにした映画

>>566 史実をもとにした映画】


下手に内容の分からない映画を選ぶのも駄目な気がする

......地味な映画を見よう

歩夢「歴史の映画」

深雪「歴史?......渋いチョイスね」

そう言われると思っていた

見越した上での選択

歩夢「時代は2000年付近ね」

この選択もなんとなく

なお、2000年付近といえば超能力(現在で言うところの魔法)の研究が始まった年

私は今にしか興味が無いので、正直なところ過去はどうでもいい

と、数ヶ月前までの私なら言っていたが、そうもいかない

お母さん曰く、明日の11月1日から過去が〜、とか言われたのでこの際歴史を学ぼうと思った

深雪「史実をもとにした映画のようね。本大好きな歩夢はこの原作読んだことないの?」

歩夢「ない。私は基本的に小説系に逃げてるから」

深雪「現実逃避ってことね」

歩夢「最近は精神学とか医療とか読んでるよ。でも、基本的には現実逃避してる」

深雪「精神学.....」

歩夢「お屋敷にある書庫に置いてあるから」

深雪「.....そう」

深雪ちゃんのテンションが下がった

精神=四葉だから?

地雷多いなぁ

歩夢「と、とにかく見よう」

深雪「ええ、そうね」



唐突の天変地異により日本の都心はほぼ壊滅状態

数人の女性の手によって環境等の問題は改善されたが、日本政府は壊滅のまま

そこで現在の十師族と師補十八家が日本再建に手伝った


内容はこんなかんじだった

多少十師族の力を恐れて綺麗に作られていたが、現実はもっと汚れたことをしているだろう

歩夢「.......」

深雪「.......」

結果、十師族の名前が出てきて不機嫌には変わりのない深雪ちゃん

史実をもとにした映画の中でも特に深雪ちゃんの気に触れる映画をチョイスしてしまった

深雪「.....次は何する?」

恐い.....


【安価です。何かします
1.お菓子作り
2.遊びに行く
3.その他
安価下。】

>>570 1.お菓子作り】


歩夢「お菓子作りしよう」

深雪「女子力感はあるけれど、むしろあざといような.....」

歩夢「あざといが無くなれば、私は何も出来なくなる」

これをすれば魅力的な女性になれるんじゃないか、という露骨なアピールが無くなれば私は本当につまらない女性となる

深雪「.....まぁいいわよ。でも食材とかはどうするの?」

歩夢「買いに行く」

深雪「そのままで?」

歩夢「香夜として」

仮装行列を使い、結城香夜となって行動をする

深雪「準備しましょうか」

言うほどの準備は無いと思うけど、深雪ちゃんは淑女として準備があるらしい

私は仮装行列を使うから.....はい



深雪ちゃんの準備は5分程度で終わり、外へ

今日は快晴

秋とはいえ、少しだけ暑く感じる

深雪「そういえば、何を作るの?」

香夜(歩夢)「2月に先駆けてチョコレートを使ったお菓子とかどう?」

深雪「ガトーショコラ?」

香夜(歩夢)「ブラウニー?」

ガトーショコラとブラウニーは大して差がない

強いて言えばブラウニーは中にナッツが入っている、ということだけ

チョコレートケーキ=ガトーショコラ≒ブラウニー

深雪「私はブラウニーにするわ。歩夢....じゃなくて、香夜は何にする?」

香夜(歩夢)「フォンダンショコラ」

深雪「作れるの?」

香夜(歩夢)「チョコレートケーキ作るのとあまり変わらないでしょ」

中まで完全に焼かなければいいだけ(内部がチョコレートソースにようになる)

何を作るかを決め、食材と包装品を買い、家へ

各自、予定していたお菓子(私:フォンダンショコラ・深雪ちゃん:ブラウニー)を作る

自然と料理対決となり、判定は達也くん(帰ってきたら食べさせる)

ちなみに私の予想では『引き分け』になる


【安価です。コンマ1桁
1=2=3=4=5=6<7<8(深雪)<9<0
ゾロ目で数字問わず 0 の判定になります。
安価下。】

ほい

>>573 7:まぁまぁ上手に出来た】


初めて作る割には上手に出来た気がする

まぁまぁ上手に出来た程度

深雪ちゃんの方は上手に出来ている

見たところは完璧

だが、

深雪「少し失敗しちゃったかしら」

本人は少し不満を持っているようだ

歩夢「包装して達也くんを待とうか」

2月のあのイベントを彷彿とさせる包装をし、お菓子作りは終了した



その後、お互いにお互いが作った物を試食した

やっぱり深雪ちゃんは料理上手だった

そして私は料理が苦手とまではいかないけど、深雪様に比べればそれはもう.....

魔法科高校ではなく調理学校へと進むべきだったか.....?

と思ったが、調理学校に進んでいたら深雪ちゃんとは会えていない

やはり私は出会いのために魔法科高校へ行った

良い友達に恵まれたし、後悔はしていない

深雪「歩夢?」

歩夢「ん....どうしたの?」

深雪「考え事しているようだったから」

歩夢「学校のことを思い出してね」

深雪「強制退学.....残念だったわね」

もう5ヶ月ほど前の話

たしかに残念だったけど、退学になって真夜さんの下で働き、水波ちゃんと出会えたことも人生として見たら結果的には良かったのかもしれないと思っている

歩夢「もう学校はいいや。お金はあるし、働く場所もあるし」

深雪「.....結城香夜として入学してみる気はないの?」

歩夢「今のところは無いかな」

入学に必要な書類(戸籍など)はどうするの?とか思ったが、真夜さんの手にかかれば造作もないこと

学校に通うのは魅力的ではある

けれど、私は今の生活に満足をしているから、よっぽどの事が無い限りは学校に通うことは無いだろう

深雪「.....そう。歩夢がそれでいいならいいわ」



【安価です。コンマ1桁
奇数:達也が帰ってくる
偶数・0:帰ってこない
安価下。】

とうっ

>>579 6:帰ってこない】


歩夢「.......」

深雪「.......」

また映画でも見た方がいいのかな

達也くんが何をしているか分からない現状況で深雪ちゃんに変な話題を振るのも地雷を踏むことになりそう

深雪「.....歩夢、」

話しかけられてしまった

声のトーンが低い

お怒り?

歩夢「な、何でしょうか.....?」

深雪「成長期?」

歩夢「......ん?」

何の話?

深雪「昨日一緒にお風呂に入った時も思ったけど、女性らしい体格になっているから、気になって」

歩夢「実感は無い.....けど、私も一応15歳だし」

身長はもう伸びないにしても、体格は変わるはず

深雪「最初に会った時より断然大人っぽくなっているわよ。思考とかはあまり変わらないようだけど」

毒舌な深雪ちゃん

罵倒されている

歩夢「働いてるからじゃないの?」

深雪「社会人になると変わるのね。......私も働こうかしら」

歩夢「それは駄目。絶対」

四葉家の次期当主(ほとんど決定)の深雪ちゃんが高校中退は世間が震撼する

深雪「冗談よ。また話は変わっちゃうけれど、歩夢の誕生日っていつなの?」

歩夢「誕生日?」


【安価です。歩夢の誕生日
10月31日以降(作品中の本日が10月31日)
安価下。】

三月二十日

>>582 3月20日】


歩夢「3月20日」

深雪「私の5日前ね」

ということは深雪ちゃんの誕生日は3月25日か

達也くんの誕生日が4月24日だからほぼ丁度11ヶ月差

3月25日にしっかりとしたお祝いが出来るように準備しておかないと

歩夢「深雪ちゃん、何か欲しい物ある?」

深雪「まだ5ヶ月もあるから.....何とも言えないわね。歩夢は何か欲しい物ないの?」

歩夢「私も.....今のところは無いかな。趣味とかに時間を使う余裕もあまり無いし」

深雪「歩夢の趣味って読書かピアノだったわよね」

歩夢「そうだけど....」

自宅には昔お母さんが真夜さんの屋敷から持ってきたピアノがあり、暇になった時は弾いていた

なお、現在でも真夜さんの屋敷で時間が空いたらピアノを弾いている

一応まだ趣味としてピアノが入っている

深雪「残念だけどピアノをプレゼントするのは無理だから.....」

正直、ピアノのプレゼントは迷惑でしかない

望まないプレゼントを貰えなくて良かった

歩夢「プレゼントは当日までのお楽しみに、ってことで」

深雪「そうしましょうか」

深雪ちゃんの誕生日は3月25日か

何をプレゼントしようかなー

しっかりと考えておかないと


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:達也が帰ってくる
偶数:帰ってこない
安価下。】

あえ

>>585 7:達也が帰ってくる】


歩夢「ん、」

知り合いの気配を感じる

誰なのかを完全に理解するためのも手で右目を隠し、目を変える

この気配は達也くん

目を戻し(この間2秒ぐらい)、

歩夢「もうそろそろだね」

深雪「?」

歩夢「あと5分くらいで達也くん、帰ってくる」

深雪「本当っ?」

急にテンションが上がった

そんなに恋しいのか

歩夢「本当だよ」

深雪「ありがと、歩夢」

私にお礼を言い、深雪ちゃんはコーヒーの準備をし始める

達也くんが帰ってきたと同時に出来上がるような時間配分

良くできた妹だなぁ.....



ー5分後ー

私と深雪ちゃんは玄関で待機

そして、ガチャリと玄関の扉が開かれる

深雪「おかえりなさいませ、お兄様」

歩夢「おかえり、達也くん」

達也「.....ただいま」

少し恥ずかしそうにしながら挨拶を返してくれた

深雪ちゃんがブレザーを受け取り、私は特に何もせず、達也くんをリビングに通す

ちょうど出来たコーヒーをテーブルの上に置き(ここは私がやった)、

歩夢「お疲れ様でした。甘い物食べたくない?」

達也「いや、別に」

深雪「......」

達也「......とりあえず着替えをしてもいいか?そうすれば気が変わるかもしれない」

ー3分後ー

予想よりも早く達也くんは戻ってきた

そして、

歩夢「はい、どうぞ」

深雪「よろしければどうぞ」

達也くんの前に置かれた2つの可愛らしい包装箱

この中に私のフォンダンショコラと深雪ちゃんのブラウニーがそれぞれ入っている

1つだけなら構わないのだが、2つ同時にとなると結構辛いものを感じるらしく、乗る気ではない

深雪「お兄様.....」

達也「.....いただきます」

深雪ちゃんの妹としての特権を使い、私のも一気に食べてくれた

歩夢「感想は?」

達也「どっちも甘すぎず、苦すぎずで美味しかった」

無難な答え

私も達也くんの立場になれば多分そう答える

深雪「どちらの方が美味しかったですか?」


【安価です。コンマ1桁
4:歩夢
9:深雪
1.2.3.5.6.7.8.0:引き分け
安価下。】

ほい

>>589 4:歩夢】


達也「個人的には歩夢の作ったフォンダンショコラだな」

歩夢「え.....」

予想は大外れだった

まさか達也くんが『引き分け』という選択肢を取らないとは.....珍しい

達也「俺の好みを反映させた上で、だからな?」

深雪「そう.....ですか」

深雪ちゃんは少し残念そう

表情を隠そうとしているのだろうが、隠しきれていない

達也「深雪のブラウニーも美味しかったぞ」

達也くんは深雪ちゃんの頭を撫でた

すると深雪ちゃんの表情は一転し、嬉しそうな顔へと変わる

深雪「ありがとうございます」

結果的には良い方向で落ち着いた

良かった良かった


【安価です。誰と話すか
1.達也
2.深雪

希望の話題がありましたらどうぞ(無ければ1か2を選択していただければ。)
安価下。】

1

>>592 1:達也】


深雪ちゃんは自室へと戻ってしまった

理由は不明

料理対決で負けたから、とかでもないだろうし.....

まぁ、とにかくリビングに取り残された

向かいのソファには達也くんが座っている

2人きりになるのは2ヶ月と少しぶり(前回が京都に行った時)

歩夢「.......」

達也「.......」

やっぱり私って会話が出来ないのかな

誰とでも無言の空気を作り出してしまう

1回会話が出来ればあとはトントン拍子で話は出来るんだけどね

.....このまま無言というのは辛いからこちらから話題を振ろう

歩夢「大丈夫だった?」

私は軍の仕事をしていた達也くんに仕事をする上で『無事かどうか』を問う

見たところは怪我はしていないが、服の内とかが怪我をしているかもしれない

無事だとは思うけど一応聞いてみる

達也「怪我しているように見えるか?」

そう言われると、

歩夢「見えない。ところで達也くんは、」

達也「何をやったか、とかは聞かないのか?」

歩夢「......聞いても教えてくれなさそうだし、教えてくれても理解出来るかどうかが微妙だから聞かない」

達也「歩夢はそういうところが適当というか、良い具合に気を遣っているな」

歩夢「褒め言葉なの?」

達也「褒め言葉だ」

常にこのくらい正直で居てくれれば扱いが楽でいいんだけどなぁ

今とは言わず、これからの人生の中で徐々に達也くんを上手に扱えるようになりたい

達也「そういえば目は自分の意識で使えるようになったのか?」

歩夢「使いこなしているかは分からないけど、一応使えるようになった」

達也「便利か?」

歩夢「便利だけど、時々見たくない物まで見えるっていうのが.....ね」

私が見たいのは相手が考えていることなのだが、私が知る中で見たくない物が2つある

1つ目は相手の記憶

見たくもないのに見えてしまう

その度に頭痛がし、私にとっても相手にとっても辛いことでしかない

2つ目はこの世に在らざるもの

いわゆる霊的な物

人間の霊は見たいことないが、鬼火のような物は何度か見たことがある

怖い

達也「少し賭け事してみないか?」

急な提案

当然、私の返答は、

歩夢「お断りします」

負けたら何をされるか分からない

達也「歩夢は目を使っても構わない」

目を使えば心を読める

勝てるかもしれないけど、勝てないかもしれない

歩夢「......」

達也「俺が引いたトランプの柄と数字を当てるだけだ」

何処から取り出したのか達也くんの手にはトランプ54枚がある

トランプの柄と数字当てる程度なら当てられるよね.....?

歩夢「分かった。やる」

達也「歩夢も切るか?」

『切る』つまり『シャッフル』

イカサマの可能性も捨てきれないのでトランプを受け取り、シャッフルする

達也「手馴れてるな。トランプは好きなのか?」

歩夢「ソリティアとかスパイダーソリティアとか楽しいよね。大富豪とかも」

達也「.....ソリティアとスパイダーソリティアはまだしも、大富豪?......隼人先輩とやったのか?」

歩夢「大富豪って1人でやる物でしょ?」

達也「.....いや、なんでもない。すまない」

謝る理由が分からない

達也「大富豪って1人で出来るのか.....?」

歩夢「ん?何か言った?」

小さな声で何かを呟いたが、私にはよく聞こえなかった

問い詰めたかったが、ちょうどトランプをシャッフルし終わったのでトランプを返す

達也くんはトランプの中から1枚だけを取り、

達也「このカードを当ててくれ」

私はルールに沿って目を使う

達也「(歩夢、好きだ)」

歩夢「なっ....」

心を読めることを逆に利用され、揺さぶられた

これでは当てられない

ハメられた

なんとなくで当てられるの....?


【安価です。コンマ1桁
2.6.9:当てる
1.3.4.5.7.8.0:外れた
安価下。】

うりゃ

>>599 9:当てる】


負けは確定している

適当に答えよう

1/54 の確率で当たるわけだし

答えないよりは答えは方がまだ可能性という物がある

歩夢「スペードの4」

達也「驚いたな.....」

引いた1枚のカードをテーブルの上に置く

そのカードは、スペードの4だった

当たった!

私、凄い

達也「何かして欲しい事はあるか?」

賭け事なのだから私が勝てば達也くんに命令(?)を、達也くんが私に勝てば命令(?)をされていた

賭け事は平等

何にしようかな


【安価です。達也への命令
安価下。】

添い寝

>>601 添い寝】


歩夢「添い寝....とか?」

達也「眠いのか?」

歩夢「今すぐ寝たいって程ではないけど、明日からは....アレだから」

明日は11月1日

真夜さんの話通りだと11月1日になった瞬間に目に激痛を感じる

その時に備えて体力は出来るだけ温存しなければならないのだが、深雪ちゃんとお菓子作りなどで体力を消耗してしまった

体力を回復するためにも私が選んだのは寝ること

あくまで達也くんに添い寝をして貰うというのはおまけ

本当におまけだからねっ!

達也「まぁ、それくらいなら構わない」

歩夢「ありがと」

達也くんの了承も得たことだし、寝ようと思ったのだが、

達也「何処で寝るんだ?」

私もそれは気になった

この家に泊まる際、いつもは深雪ちゃんの部屋で寝ているのだが、深雪ちゃんの部屋には深雪ちゃんが居る

となると、残ったのは達也くんの部屋かゲストルーム(兄さんの部屋)、リビングのソファで寝るという選択肢

この家には多くの部屋があるのだが荷物置き場になっているらしく、使えない

3つの選択肢の内、私が選んだのは、

歩夢「達也くんの部屋でもいい?」

達也「分かった」

達也くんの部屋を選んだ理由は達也くんなりに時間を潰せる物(本など)があるから

ゲストルームやリビングよりは達也くんの事を考えた選択肢だと思う



歩夢「変なことしないでね」

ベッドに入り、部屋にただ1つだけの椅子に腰をかけているこの部屋の主に予め注意をする

達也「それは振りか?」

歩夢「振りではありません」

私はベッドに仰向けで寝て、あとは意識が無くなるのを待つ

歩夢「......」

寝れない

こんな時に誰かが本を読んでくれたらなぁ

絵本とか

昔を思い出す

私が本当に子供と呼べる歳の頃、こうしてお母さんが絵本では無いが、本を読んでくれたことを

懐かしい

あの時は何にも苦しまず、毎日が普通の生活だった

今では一応社会人として仕事について、霜月について考えなければならない

あの時に戻りたい

不自由もあるけど、純粋で楽しい生活を過ごせる人間として楽な時間

無駄に使っちゃったかな

友達とかそういう方面で

昔はずっと家で読書かゲームをしていた

もちろん全部1人でね

カセットも2つ買って対戦とかもしていたし

極めるためではなく、暇潰しのために買い、黙々と遊んでいた

こうして考えると私はぼっちの鏡なのかな

はぁ.....もうどうでもいいや

眠くなってきたし

このまま寝た.....い


そして私は『睡眠』という形で意識を失った


【安価です。
1.夕食前からスタート
2.11月1日直前からスタート
安価下。】

1

>>606 1.夕食前からスタート】


歩夢「ん.....」

かなり寝た気がする

まだ意識はぼんやりとするけど、目は覚めた

達也くんは.....居ない

まぁ、当然だよね

達也くんにもやるべき事はあるだろうし、深雪ちゃんとのコミュニケーションもある

仕方のない....ことだよね

ずっと側に居て欲しかったとか思ってないから

.......




寝癖が無いかを確認してからリビングへ

達也くんはソファで寛いでいる

深雪ちゃんはキッチンで夕食を作っている

私が今からすべき事はただ1つ

歩夢「手伝うよ」

深雪「気持ちはありがたいけど、もう出来るから」

善意は精神的ダメージとなった

心の中でため息を吐き、達也くんの向かいの椅子に座る

歩夢「......」

全てが自然な流れで気付かなかったが、意識上ではこの家は自宅と化している

最初は広すぎて居心地の悪い家だと思っていたのに今では快適な家となっている

慣れって怖いなぁ

達也「寝れたか?」

歩夢「うん。眠気とか疲労は全く無いよ」

達也「そうか。なら良かった」

短い会話が終わったと同時に夕食の準備が出来たようで、深雪ちゃんの声がかかる

寝ていたからか昼食からあまり時間が経っていないような気がするが、お腹は空いた

料理上手な深雪ちゃんの手料理を堪能しよう


夕食を済ませ、私は、


【安価です。何をするか。
1.達也と会話
2.深雪と会話
3.お風呂(達也・深雪のどちらと入るか選択して下さい)
4.CADの調整(次の安価で3のお風呂は選べなくなります)

安価下。】

2

>>610 2.深雪と会話】


ー夕食後ー

達也くんは地下の研究室で何かを、深雪ちゃんはリビングで紅茶を飲みながら端末で調べ事をしている

私は向かいの椅子に座り、紅茶を飲みながら読書をする

読んでいるのは精神に関する本(深雪ちゃんの私物)

四葉を好まない深雪ちゃんにしては珍しい本を持っていた

歩夢「......」

私が無言で本を読み進めていると、

深雪「.......読むの早いわね」

歩夢「そうかな?普通だと思うけど」

深雪「1ページに10秒もかかってないじゃない。少なくとも私以上の早さよ」

1ページ読むのに約10秒

私が読む大体の本は300ページ前後あるから、1冊辺り3000秒かかる

3000秒=50分

これは早いと言えるのだろうか

......授業1時間分だと考えれば早いのかな

深雪「早く読むコツとかあるの?」

歩夢「コツというか、私がやっているのは、右のページは左目で右ページ全体を見て右目で文字を追ってる。逆に左のページは右目で全体を見て左目で文字を追ってる」

こうすることで「あれ?ここさっき読んだような.....」が無くなる

深雪「聞く限りは難しそうだけれど、難しくないの?」

歩夢「昔からこの読み方で統一しているから.....慣れの問題かも」

深雪「今度機会があったらやってみるわね」

歩夢「うん」

会話も終わったことだし、読書に戻ろう



ー30分後ー

本を読み終わった

かかった時間は.....40分程度

この本は270ページだったし、1ページ読むのに約10秒だからどうしても誤差は出る

こんなものかな、と思いながら閉じた本をテーブルの上に置く

歩夢「ふぅ.....」

背もたれに寄り掛かり、冷めた紅茶を一口飲もうとしたのだが、ティーカップの中には何も入っていなかった

全部飲んじゃったかぁ.....

紅茶を淹れるのは苦ではない

だが、勝手にキッチンを使う事が憚られる

深雪ちゃんに「キッチン使ってもいい?」と言うべきか、紅茶を諦めるべきか

15秒ほど悩んだ結果、

歩夢「キッチン使ってもいい?」

深雪「いいわよ」

よし!

許可は取れた

『聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥』と同じ感覚だ(このことわざは知らないことを聞く時に使うものなので、この場合では少し意味は違うけど感覚は同じ)

歩夢「深雪ちゃんも飲む?」

深雪「お願い」

テーブルの上の2つのティーカップを持ち、キッチンへ向かおうとした時、


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深雪「あ、そうだ。お兄様の分も淹れて貰ってもいい?」
偶数:キッチンへ

安価下。】

>>615 7:深雪「あ、そうだ。お兄様の分も淹れて貰ってもいい?」】


向かおうとした時、

深雪「あ、そうだ。お兄様の分も淹れて貰ってもいい?」

深雪ちゃんからのお願い

断る気もなかったし、断れなかったので了承し、キッチンへ

司波家のキッチンは何度か使ったことがあるので使い方・何処に何があるのかを知っている

茶葉にも何種類かあったが、私好みな茶葉を勝手にチョイスし、数分後に紅茶を淹れ終わる

まずは私の分と深雪ちゃんの分をリビングのテーブルに運び、達也くんの紅茶を慎重に運ぶ

時々危ない場所はあったが、無事に研究室へと到着する

達也「すまないな」

歩夢「このくらいならお安い御用だよ」

紅茶の入ったティーカップを渡し、

歩夢「じゃあ私はこれで」

達也「歩夢、」

出入り口へ向かおうと思ったのだが引きとめられてしまった

歩夢「ん、どうしたの?」

達也「CADの調整、するか?」

歩夢「あー.....」

前回っていつ調整したっけ.....?

8月中旬.....ではなく、7月中旬?

真夜さんの用事で東京に訪れた時

もう3ヶ月以上経ってるし、調整して貰うべきなんだろうけど.....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:調整して貰う
偶数:断る

安価下。】

ほい

>>617 5:調整して貰う】


歩夢「お願い」

CADの調整具合によって魔法の発動スピード・威力はもちろん、CADがその人に合っていなかったら事故に繋がる可能性もある

私は達也くんの好意をありがたく受け取った

達也「40分後くらいか?」

歩夢「うん」

深雪ちゃんの部屋に置いてある私の荷物の中からCAD2機を取り出し、お風呂に入る(髪を乾かすなども含む)

この2つで40分くらいかかる

少し余裕を持って、だよ?

数分余して準備を終えるだろう

昨晩は久しぶりに深雪ちゃんとお風呂に入ったが、今晩は1人でお風呂に入る

寂しくも思えたが、これが普通だと思ったら寂しくない

心の何処かで少し寂しく思いながらしっかりと体を洗い(いつものこと)、お風呂から出て、バスローブを着て、髪を乾かし、CAD2機を持って地下の研究室へ

達也「早かったな」

歩夢「予定の3分前でしょ」

むしろ5分前行動が出来なかった事を悔やむレベル

CADを渡し、自分からバスローブを脱ぎ、下着姿で診察台へと仰向けで寝る

歩夢「いつでもいいよ」

機械が動き、レーザー的な物を当てられる

体の成長具合などをまた把握されてしまう

恥ずかしいなぁ

達也「歩夢、もう終わったぞ」

相変わらず早い

ものの数十秒だ

診察台から降り、バスローブを着る

ここで私は最近気になっていたことを質問する

歩夢「身長伸びてた?」

達也「160cm。1cm縮んでいるな」

歩夢「えっ.....」

むしろ伸びていると思っていたのに

聞かなければ良かった

達也「あ、いや、違う。深雪のデータを見てた。歩夢の身長は.....161cm。変わっていないな」

一瞬のショックを感じた私に謝れ

.....そして身長は伸びていなかった

あと2、3cm高くなりたいんだけどなぁ

理由は.....内緒


【安価です。
1.3サイズを聞く
2.体重を聞く
3.達也の感想のみを聞く
4.聞かない

安価下。】

>>621 1.3サイズを聞く】


最後の調整から3ヶ月

私は15歳という成長期

期待してもいいよね?

歩夢「身長とかのデータ見せて下さい」

身長については直接教えて貰った

体重はどうでも.....良くないか

とにかく、体重抜きで最も気になるのは3サイズ

特に『B』に当たる部分

『W』は見たくない

『H』はあまり気にしていない

達也「あぁ、いいぞ」

当然のことのように見せてくれた

情報端末には最初に計測した4月、その次に計測した7月、そして今回の10月の3回分が比で表されている

身長は相変わらず161cm

体重は40kg後半とだけ(達也くんからは痩せていると言われた)

そして本題の3サイズ

不安だなぁ.....


【安価です。
かなり前(歩夢がまだ学校に通っている頃(4月下旬)に歩夢の3サイズの募集をし、平均を取った結果、80・58・81でした。
あれから6ヶ月経ったので多少は成長させたいと思います。
1月24日の16時までで平均を取ります(80・58・81も計算に入れます)】

82・58・80

87・58・81

>>623>>624
B:83 W:58 H:81 となりました。】


下から見ていこう

......うん

変わらない

次は.....こっちも変わらない

最後に.....おお!

4月と比べて3cm分大きくなった

嬉しいなぁ

10秒前までは不安だったのに今では嬉しい気持ちでいっぱいだ

結果を知るって怖い

ここまで感情が動かされることになるとは

歩夢「うん、ありがと」

計測の結果を見せてくれたことと調整をしてくれることにお礼を言う

こんなに優秀な魔法技師が私のCADを調整してくれるのは本当にありがたい

感謝しきりです

達也「俺としては歩夢の下着姿を見れるから毎日してもいいくらいなんだがな」

またこの手口

達也くんは詐欺師とかを生業にしている人なの?

歩夢「はいはい。分かったから」

達也「嘘じゃないんだがな」

歩夢「......見たいの?」

達也「歩夢がいいなら是非」

歩夢「......」

揺さぶっても一切動じない達也くん

これ以上の揺さぶりは身の危険を感じるからやめておこう

歩夢「調整ありがと。じゃあね」

同い年の彼氏に深々とお辞儀をし、本当に感謝していることを伝える

たった1つの扉からこの部屋を出るとき、私は小さく呟く

歩夢「また今度.....ね」

達也くんには聞こえていないはず

......聞かれてないよね?



【安価です。何をするか
1.深雪と話す
2.読書して時間を潰す(11月1日手前まで省略となります)
安価下。】

>>628 1.深雪と話す】


研究室を出た私はまず深雪ちゃんの部屋で着替えをした

所持数少ない私服に着替え、改めてリビングへ

深雪「歩夢、遅かったわね」

リビングの室温が明らか下がっている

1時間ほど前に淹れた紅茶は深雪ちゃんの魔法の暴走で凍っている

......どうしたものか

ここはまず、正直に話そう

歩夢「CADの調整を.....」

深雪「それだけ?」

歩夢「うん、それだけ」

深雪「......そう」

普通ならここで深雪ちゃんの魔法の暴走は止まるところなのだが、魔法の暴走は止まることを知らず、更に威力を増した

歩夢「ど、どうしてそんなに怒ってるの.....?」

深雪「......」

まさかの回答拒否

ああ、もう!

深雪「!」

歩夢「......落ち着いた?」

私は深雪ちゃんを抱きしめた

これで.....どう?

無理だったら術式解体を使うしかない

深雪「......少し熱くなっていたわね。ごめんなさい」

深雪ちゃんの場合は『熱くなっていた』ではなく、『冷たくなっていた』だと思うんだけど....この際でそんな些細なことはスルーしよう

歩夢「これくらいいいよ」

魔法の暴走は縮んでいき、十数秒後には完全停止した




深雪ちゃんを落ち着け、紅茶を淹れ直し、ソファに腰をかける

歩夢「.....それで、深雪ちゃんはどうしてそんなに怒っていたの?」

深雪「歩夢が.....」

私が原因?

何かしたかな.....?

CAD調整の件?

深雪「歩夢がお兄様と一向に関係を深めないようだから.....」

歩夢「.....ん?」

こんなことを言う子だった?

達也くんと深い関係になることを許さない人だと思っていたんだけど.....

歩夢「私が達也くんとそういう関係になってもいいの?」

深雪「4月にも言ったことだけれど、歩夢ならいいわ」

私以上に私と達也くんについて考えてくれている

ありがたい、けど愛が深い

歩夢「お母さんや真夜さんの許可はもう得てるからあとは達也くんの意思次第。達也くん次第でそういう関係がいつなるか決まる」

深雪「歩夢はもう出来てるの?」

歩夢「いずれすること、って思ったらね」

いずれする、と考えれば決意は出来る

どうせなら早くして、早く子供を産んで、私が若い時に子供の成人する姿を見たい

お母さんとか現在46歳だからね?

私が成人する時は.....これ以上は何も言うまい

深雪「そう。分かったわ。頑張ってね、歩夢」

そう言い残してこの部屋を去っていった

『頑張ってね、歩夢』?

頑張らなければならないことなの?

人との付き合いはこの事を含めて中学までぼっちの私にとって大変だと改めて気付いた

......生きるって大変なことだなぁ


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:CAD調整が終わった達也と会話
偶数:11月1日手前まで省略
安価下。】

いよっ

>>633 3:CAD調整が終わった達也と会話】


私は自宅で無いにも関わらず、ソファの背もたれに体重を預け、深くため息を吐く

ため息を吐くと幸せが逃げる、って噂で聞いたことあるけど、どうなんだろう

このため息で達也くんと別れることになったり、深雪ちゃんが私のことを無視したりでもすれば......もう一生ため息をしないと断言する

まぁ、今挙げた2つはただの不幸な訳だけど

とにかく、不幸に繋がるような事はなるべくしないようにしないと

とかとか、どうでもよいように見えてどうでもよくない事を考えていると達也くんが私のCAD2機を持ってリビングへ入ってきた

歩夢「ありがと、紅茶飲む?」

達也「いや、俺はすぐ戻るからいい」

断られてしまった

このくらい気にしないこのくらい気にしない

メンタルへのダメージを軽減する方法を今度調べておこう

CAD2機を受け取り、私は深雪ちゃんについて話す

魔法の暴走とその理由

全てを伝えると、

達也「分かった。なるべく早く決心出来るように前向きに検討しておく」

歩夢「今までは前向きに検討していなかったの?」

達也「今まで以上に検討していく」

前向きにこれ以上の検討をして頂く方向でこの話は終わった



達也「11月までもう少しだがいいのか?」

現時刻は23時30分

目に激痛を感じる時まで残り30分

30分後に私の人生は変わり始める

真夜さんが考えている最悪の結末は自殺

自殺だけは考えないようにしないと

ここで死んだら達也くんにかなりの迷惑をかけることになる

四葉の次期の次期の当主候補も居なくなっちゃうし

歩夢「もうそろそろ休ませて貰うね」

私は飲み終わったティーカップを片付け、調整されたCAD2機を持ちゲストルーム(兄さんの部屋)へ

誰も入ってこれない・防音の障壁を張り、11月1日を待つ

......大丈夫かな

心配になってきた


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:???
偶数:11月1日
安価下。】

とうっ

>>637 0:???】

ー2095年・10月31日・23:59ー



雪乃「あと1分ね。......歩夢は私の物よ。誰にも渡さない」



真夜「歩夢さんは私が貰うわ。厄介なのは.....」



???「雪乃は当然として、真夜が予想よりも厄介ね。.....どうにかなるかしら?」



【友情度
達也:85 → 99(横浜事変(10月30日)から10月31日までの2日間)
深雪:55 → 75(横浜事変(10月30日)から10月31日までの2日間)
水波:50 → 60(京都(8月20日)から論文コンペ(10月30日)までのコミュニケーション)
雪乃:???
真夜:40 → 55(京都(8月20日)から論文コンペ(10月30日)までのコミュニケーション)
合計289 ???


雪乃の???は安価で決めます。コンマ2桁
ゾロ目の場合は数字関係なしに100扱いとなります
安価下1・2の小さい方で。】

ほい

がんばれ

>>639:70 >>640:59

友情度
達也:99
深雪:75
水波:60
雪乃:??? → 59(???)
真夜:55
合計348】


ー2095年・11月1日・0時ー


私は目に激痛を感じていた

突然の痛みと目から溢れ出る血

側から見ればかなりグロい画となっているだろう

ちなみに私は声を堪えれず、悲鳴をあげている

だが、事前に張っておいた防音の障壁により、司波家に私の悲鳴は響いていない

ー2095年・11月1日・1時ー


痛みは消えない

目からは相変わらず血が溢れ出ている

こんなにも血を流して私は大量出血にならないのだろうか

床に落ちたはずの血は消えている

血は何処に消えたのだろうか

疑問は多くあるが、そんなことを考える暇などない

痛みに耐えるだけで必死だった


ー2095年・11月1日・1時30分ー


私は倒れた

痛みに耐え切れず、はしたなく床にそのまま倒れている

目の痛みを誤魔化そうと魔法で作ったナイフ状の氷を脇腹に刺そうともした(それは自殺に繋がると思い、思い踏みとどまった)

ー2095年・11月1日・2時ー


部屋の扉がノックされた

気配は深雪ちゃん

深雪ちゃんにこの状態を気付かれる訳にもいかないし、無視する訳にもいかない

それに、扉までの移動も出来ない

深雪『歩夢、大丈夫?』

扉越しに声をかけてくれている

歩夢「ぁ.....」

口からは悲鳴しか出ない

悲鳴を除いても出るのは本当に小さな声

それを不思議だと感じた深雪ちゃんは部屋の扉の前から消える

ー2095年・11月1日・2時1分ー


深雪『お兄様!お願いします』

深雪ちゃんが達也くんを連れてきた

術式解体などで障壁が破壊されれば私の現状況についてバレてしまう

歩夢「待って.....」

やっとの思いで出た声もその時にはすでに無駄だった

術式解体により誰も入れない・防音の障壁は破壊され、家中に私の悲鳴が響く

こんなにうるさくしてたんだ.....

そして深雪ちゃんと達也くんが部屋に入ってくる

私が床に倒れているのを発見し、血相を変えている

歩夢「し....き」

私は深雪ちゃんに抱えられながらようやく意識を失えた


ー????・??月??日ー


真夜さんがいつも居る部屋に私は居た

目の前には真夜さんがいつも座っている椅子に座っている霜月さん

そしてその左には、

???「......」

私をジッと見つめてくる綺麗な女性

季節問わず寒くなる冷たい目をしている

その姿は私の友達にそっくり

霜月「歩夢さん、こちらの方はご存知ですか?」

霜月さんの視線は深雪ちゃんにそっくりな女性へ

歩夢「......四葉深夜さん」

深雪ちゃんと達也くんの実母『四葉(旧姓)深夜』さんが私の目の前に居た

亡くなったはずなのにどうして.....?

霜月「深夜さん、席を外しましょうか?」

深夜「お願いするわ」

霜月さんは席を立ち、この部屋を去る

その途中で、

霜月「協定は破らないようにして下さいね」

深夜「それだと私だけ不利じゃなくて?」

霜月「精神に寄生している貴女が最も有利だと私は思いますが」

深夜「.......」

霜月「約束を破ればその時は約束通り私が...,,,」
深夜「早く席を外して貰ってもよろしいでしょうか」

深夜「歩夢さんが困った表情をしていますよ」

霜月「......歩夢さん、気をつけて下さいね」

歩夢「は、はい.....」

何の話をしているか全く分からない

精神に寄生?

協定?

分からないことだらけだ

深夜「まずは.....結婚おめでとうございます。達也と結婚するのは予想外だったけれど、達也にも偏っても優秀な能力があることだし、よしとします」

歩夢「ありがとうございます」

まだ結婚しては無いんだけどなぁ......

私がしたのは結婚予定(ほぼ結婚)

深夜「本当なら深雪さんと結婚して欲しかったのだけれどね。四葉の最高傑作と霜月の最高傑作が結ばれれば四葉は十師族から身を引いていた訳だし」

歩夢「.....その場合、『四』はどうするのですか?」

深夜「『四』だけでなく、他の家もそうなるわ。日本を動かすのは十師族でなく、霜月の一家のみ」

歩夢「私にそんな大層な立場に着くほどの意思はありません」

深夜「私とやってみる気はない?雪乃や真夜ではなく、私と」

深夜さんは私のすぐ側で問いかけてくる

顔が近い

整った顔立ちと真夜さんと同じ目

そして真夜さん以上の心を見透かされている感覚

深夜「私となら、貴女の望みは全て叶うわよ。.....絶対に貴女の望みを叶えてあげる」

歩夢「......」

深夜「私を選んでくれないかしら?」

歩夢「深夜.....さんを?」

深夜「そうよ。雪乃ではなく、真夜でもなく、私を選ぶだけで貴女の人生は貴女の望む人生になるわ」

私の望む人生

妙に惹かれるものがある

私の答えは、

歩夢「お断りします」

否定

その瞬間、視界にヒビが入った

パキパキと音を立てて全てが崩れ、その途端にまた新しい世界が建築される

深夜さんは私のすぐ側ではなく、少し離れた場所に居る

それ以外は変わらない

私が見ていたのは.....幻術?

深夜「幻術ではなく精神干渉魔法の応用の1つよ」

精神干渉.....

何処から精神干渉されていたのかが謎だ

深夜さんが私の側に来た辺り?

そもそも私がこの場所を訪れた時点から精神干渉されていたまであり得る

深夜「精神干渉したのはお祝いの台詞を言い終わった直後」

お祝いの言葉を貰い、私がお礼の言葉を言うまでに精神干渉されていたということか

魔法を使った素振りも精神干渉を受けた感覚も無い

個人的には真夜さんの流星群より厄介に感じる

深夜「さて、歩夢さんの質問に答えましょうか。1つ目、寄生について。貴女の知る世界では私は死にましたが、私は貴女が子供の頃に1つの精神構造干渉をし、私は君影歩夢の精神で生き続ける形となりました」

深夜さんは私の中で生き続けている

よくあるフレーズだが、これは小説等の世界ではなく私自身の本当に起きていること

それに加えて私の許可無しに勝手にやられている

あまり心地の良いと思える事ではない

深夜「2つ目、協定について。詳しいことは話せないけど、ある事で私と雪乃と真夜は争っているわ。私が死んだ今でもね。その争いを過度な争いにしないために協定を結んでいるのよ」

『ある事』についての質問は答えて頂けるのだろうか

......あえて伏せているところを考えると教えて貰えないのかな

深夜「寄生と協定についてはこんなものかしら」

首を傾ける仕草は本来の年齢を漂わせない少女のような姿

お母さんも真夜さんもだけど、若い

深夜「次は.....少し世間話をしましょう。深雪さんは貴女から見てどういう子なのかしら?」

歩夢「出来た妹」

深夜「そう。出来た妹.....ね。達也に尽くしているの?」

歩夢「充分以上に」

深夜「ふーん.....」

深夜さんは妖しい笑みを浮かべている

深夜「深雪さんについては分かったわ。達也はどうなの?」

さっきから気になっていたが、深雪ちゃんは深雪さんと呼び、達也くんは達也と呼び捨てにされている

四葉として、母親としての冷遇を感じる

歩夢「達也くんは....優しい人です。とても感情を失ったとは思えない程に」

深夜「しっかりと兄妹愛以外を取り除いたはずなのだけれどね」

歩夢「っ.....」

深夜「それでも欠陥品なりに歩夢さんと結ばれてくれたようだからこれ以上は辞めておきましょうか」

欠陥品.....

達也くんが可哀想

深夜「情に任せて魔法を使ってくると思ったわ」

以前、達也くんが四葉の執事に馬鹿にされた時、情に任せて流星群を使ったことがある

あの時は子供だった、などとは思わない

私の大切な人が馬鹿にされたのだから怒るのは当然だと考えている

今回も情に任せて怒りたい

けれど、相手は四葉深夜さん

執事と深夜さんでは圧倒的な格の差と力の差がある

深夜さんが本気で精神干渉をすれば私を手に取るように動かせるだろう

私は何も出来ない


【安価です。コンマ1桁
奇数:深夜との会話を続ける
偶数・0:話を進める(これからについて話し合う)
安価下。】

ほい

>>654 7:深夜との会話を続ける】


深夜「深雪さんと達也についてはこの程度ね。まぁ、最初から分かっていた訳なのだけれど」

歩夢「最初から.....?」

深夜「ここは歩夢さんの精神、心の中なのよ?歩夢さんが思っていたこと、感じたこと、やったことの全てを理解しているわ。私だけでなく霜月さんも.....あの2人も」

あの2人......双子の姉妹のことか

そういえば、この世界には霜月さん、双子の姉妹、そして深夜さんしか居ないの?

これについても聞きたい.....けど、聞けない

深夜「この付近には貴女も含めて5人しか居ないわ」

歩夢「少し離れた場所には居るのですか?」

深夜「私たちの敵がね」

歩夢「敵.....?」

深夜「ええ、十二師族の内の十一家が滅び、残った霜月と霜月の下家の四葉の敵。詳しい話は後で霜月さんからの説明があるからそっちを参考にして頂戴」

歩夢「分かり....ました」

面倒なことになりそうだなぁ

10月30日に桐原先輩達を救うために流星群を使い、気絶し、この世界で霜月さんに言われた『仕事』

その内容が敵の殲滅になるのだろうか

いくらこの世界が私の精神・心の中とはいえ、人殺しをするのは少し.....どうかと思う

横浜で多くの人を殺しても、人殺しは慣れない

深夜「世間話はお終い」

深夜さんがそう言ったと同時に霜月さんが部屋に入ってきた

あの双子の姉妹を連れて

霜月「深夜さん、お話の途中失礼します」

深夜「ちょうど話も終わったところです」

霜月「......そうですか」

少し不機嫌そうに、いつも真夜さんが座っている椅子に座る

そして双子の姉妹は空いている椅子に座る

霜月「歩夢さん、早速ですが本題です。歩夢さんには人殺しをして貰います。この2人と」

私は私を痛めつけた双子の姉妹と一緒に人殺しをしなければならない

不本意なことだらけだ

霜月「拒否権はありません。どうしても嫌なら.....私を殺して下さい」

歩夢「......やります」

霜月さんは殺せない

殺せない何かを感じる

霜月「助かります。仕事については追って連絡をするので、今はお部屋でお休み下さい。四葉さん」

???1「歩夢、着いてきて」

この双子、四葉の人間だったの?

霜月さんの下に居るのだから不思議はないけど....

歩夢「分かった」



高級な部屋へ通された

ここは確か.....偉い人用のゲストルーム

???2「命令があるまではここに居て」

歩夢「あ.....うん」

???1「じゃあね」

歩夢「待って」

四葉の双子の姉妹がこの場を去ろうとしたのを私は止めた

???2「.....なに?」

歩夢「名前を教えて。これから一緒に仕事をする上で大切なことでしょ」

???1「姉さん、私は構わない」

???2「そうね。これからがあるものね」


【安価です。双子の姉妹の名前について
姉:???2 妹:???1 です。
1月25日の21時までで希望の名前がありましたらお願いします。】

姉 沙夜
妹 千夜

>>659 姉:沙夜 妹:千夜】


???2「私の名前は沙夜」

???1「私は千夜」

沙夜と千夜

......最近『夜』の付く名前の人多くない?

深夜さん 真夜さん 沙夜さん 千夜さん 香夜(偽名)

私の知る中でも5人居る

歩夢「よろしくね、沙夜さん、千夜さん」

沙夜「せいぜい死なないでね」

千夜「死んだら私たちが霜月さんや深夜に怒られちゃうから」

返ってきたのは物騒な台詞

もう少し優しい返答が欲しかった

沙夜「絶対にこの部屋から出ないでね」

千夜「出たら拷問するから」

もう嫌だこの2人

言葉に棘がある

歩夢「わ、分かった.....」

沙夜さんと千夜さんはこの部屋(今日から私の部屋?)から退出する

取り残された私

暇だ

この部屋から出るのは禁止されているし......


【安価です。この部屋に本が置いてあるかどうかコンマ1桁
奇数・0:あった
偶数:無かった
安価下。】

ほい

>>661 6:無かった】


私の数少ない趣味の内の1つ、読書をしようと思ったが、この部屋に本は無かった

......やることがない

本が無いだけでここまで暇を感じることになるとは驚きだ

普通なら現在までの情報を整理するべきなんだろうけど、整理するべき情報が少ない

なので、情報整理は却下

今ごろ深雪ちゃんや達也くんが何をしているか、とか考える?

なったとしても1分程度の暇つぶしだけど

却下

.....仕方がない

最後の手段を使おう

私は無駄に大きいベッドに倒れこみ、柔らかいベッドを楽しみ、寝た



歩夢「ん......」

何時間か眠り、自然と起きた

......とりあえずシャワー浴びよう


シャワーを浴び終わり、これから何をしようかと改めて考えようとした瞬間、部屋のドアがノックされた

歩夢「どうぞ」

千夜「歩夢、霜月さんが呼んでる」

ようやくやるべき事が出来た

ただ、そのやるべき事は......人殺しなのかもしれない



霜月「歩夢さん、近くに私が殺し損ねた残党が居ます」

私の知る中で最も残酷で冷たいのは霜月さんの可能性が浮上した

霜月さんって.....戦えるタイプの人間なの?

深夜「如月と葉月以外の家を潰したのは霜月さんよ」

深雪ちゃんよりも、達也くんよりも、真夜さんよりも、深夜さんよりも、そしてお母さんよりも危険な人間

人は見た目だけでない

まさにその通りだった

歩夢「......私がその人たちを.....すればいいんですか?」

霜月「お願いします」

仕事を受けると言ってしまった以上、断りきれず、私は渋々了承した



かなり久しぶりに感じる外

相変わらず建物は倒壊し、黒い雲が太陽を隠し、自然は朽ちていた

沙夜「歩夢、はい」

沙夜さんは私に私のCADを差し出してきた

何処にいたっと思ってたけど、沙夜さんが持っていたのか

私は司波兄妹、それぞれお揃いのCAD2機を受け取り、

歩夢「......フード外さないの?」

沙夜さんと千夜さんがずっとしているフードについて聞いてみる

沙夜「敵に顔バレるのは問題があるから.....」

私、フードになる物貰ってないんだけど....

私はバレてもいいの?

千夜「歩夢には仮装行列があるでしょ。えっと.....結城香夜だっけ?」

歩夢「なるほどね」

それでも団体行動(3人)するのに1人だけフードを被らないというのは目立つと思う

沙夜「なんとかなるわよ」

ならないと思うけどなー



30分移動(徒歩)し、

香夜(歩夢)「敵は何人居るの?」

千夜「100人くらい?」

曖昧だなぁ.....

沙夜「.....もうそろそろよ」

千夜「......」

私たちは倒壊している建物の影に隠れ、敵の様子を伺う

沙夜さんと千夜さんは普通の目で直視し、私は普通ではない目を使った直視をする

千夜さんの言った通り、敵は約100人

横浜の時と比べれば遥かに少ないが、3人で戦うとなると多いのかもしれない

香夜(歩夢)「参考までに2人の得意な魔法って何?」

【今回は早いですが、ここまでにします。
深夜の口調とか意識が原作と違うような気がしますが、ご了承下さい(真夜のキャラ崩壊具合は.....本当にすみません)


ーいつになるか分からない予告ー

歩夢「.......」

3人の女性が目の前に広がる多くの武装をした兵士を前に笑みを浮かべ、とても楽しそうに、昔を思い出しているかのように話している


兵士達は気化され、

兵士達は仲間同士で殺し合い、

兵士達は碧色の目を恐れ、逃げようとしている

言うまでもなく兵士達の敵であり、私の味方は......

ー予告終了ー


安価です。沙夜と千夜の得意な魔法について。
wikipedia等を参考にしたオリジナルの魔法を募集します。名前・魔法の詳細・強弱・誰の魔法か を書いて頂ければ。
1人1個までとか制限は無いので複数案がある方はお願いします。
無理な物は無理とさせて頂くか、少し変更を加えさせて頂きます。

ー過去の例ー
・摩天楼(セレスティアル・ゼファー)
五輪澪の深淵とは逆に竜巻等を起こせる航空戦力に効果のある魔法 (程度は任させましたので結構強め。記述が無かったので霜月の血を引く者専用の魔法にしました)

・神座(かむくら)
自身を異常に加速させて時を停めたような状態にする
・天邪鬼(あまのじゃく)
逆に対象を減速させて対象の時を停める

などです。

ひとまず期限は1月26日の20時まで。
その期限までに頂いた魔法で今回は敵を倒します。
1月26日の20時以降も随時オリジナル魔法は受け付けていますのでお願いします。】

沙夜 : 疾風迅雷 : 雷や風系統の魔法を肉体に取り込むことによる身体・思考加速 及び それを開放することで広範囲に雷を降らすことができる
千夜 : 堅城鉄壁 : 石化の魔法を肉体に取り込むことによる防御力・膂力の上昇 及び それを開放することで広範囲の敵を石化できる

色即是空
範囲を指定しその範囲内に入った物質を超振動で崩壊させる

鎌霧(ミステリージン)
微細な氷の刃でできた霧を高速で吹き付ける魔法
傍目から見れば体の表面が僅かに切れるだけだが体内に入った刃が血管や臓器をズタズタに切り裂く

虚無砲撃(ガーンディーヴァ)
空気を圧縮し一方向へ放出拡散する魔法
対象は超高温の空気の塊を熱を感じる間もなく溶け去る
規模はサッカーボールから大型トラック程
使用する位置によっては使用者本人が巻き込まれる可能性もある

二人四脚(ににんよんきょく)
二人で使用する精神干渉系魔法
使用者は互いの
感覚、魔法演算領域等々を同調することができ、
使用者はいわゆる二重人格になる
だがこれは1つの体に2つの意識が入っている訳でなく
2つのの体に2つの意識がそれぞれ入っている
という状態である
例えるならば二人で2つの人形を
話し合いながら動かしているようなもの
この魔法を使用中ならば必然的に乗積魔法が使用できる
しかし共有するものに記憶もありその記憶にズレが存在する場合
そのズレが大きい程使用が困難になる
その為使用者は親子、兄弟など幼い頃からの付き合い
であれば容易に使用できる

>>670>>671>>672>>673>>674
ありがとうございます。
何処かしらで全ての魔法を使わせて頂きます。]


千夜「少しでよければ見せてあげる。しっかり見ててね」

千夜さんは建物越しでも関係なく、敵に照準(視点)を合わせ、魔法を発動した

......CADは.....?

隠し持っているようにも見えない

CAD無しに魔法を発動したの?

弱い魔法であれば私や深雪ちゃんには造作もなく出来る

だが、殺される可能性もある実戦で弱い魔法を使いはずがない

沙夜「歩夢はゆとりね」

歩夢「ゆとり.....?」

沙夜「ふふっ、今は千夜の使った魔法をその霜月の目でしっかりと見た方がいいと私は思うけど?」

そうだった

沙夜さんの四葉の人間特有の惹きつけるような感覚に呑まれていた

私が今見なければならないのは千夜さんの使った魔法

......霧?

敵の居る一帯はいつの間にか霧で満たされている

沙夜「歩夢には何が見える?」

歩夢「霧が.....敵の肌を切ってる」

霧とは水蒸気を含んだ大気が何らかの理由で露点温度まで下がった際に、含まれていた水蒸気が小さな水粒となって空中に浮かんだ状態

大気を冷やせば自然と霧は出来ると考えていい

そして、その霧が敵の露出している肌を切っていた

または、露出していない服の上からでも服を切り、本当に些細なダメージを負わせている


歩夢「.......」

四葉の人間であったり霜月さんの命令でこの2人を信用していたけど、到底このままで勝てるとは思えない

千夜「もうそろそろかな。歩夢、グロいの大丈夫?」

歩夢「えっ.....」

何のことか聞き返そうと思った直後、敵の1人が悲鳴を上げた

徐々に大きくなり、数秒後にはその声は聞こえなくなる

聞こえなくなったってことは.....死んだ?

千夜「私は33人ね」

次々と聞こえてくる悲鳴

嫌というほどうるさく聞こえ、千夜さんの台詞から1分後、33人の気配は消えた

目を使い死体を覗いてみると、体内から攻撃された跡が残っている

グロい.....


沙夜「あとで説明するわ。歩夢、33人と34人だったらどっちがいい?」

歩夢「33人」

私は即答した

出来る限り人は殺したくない

沙夜「位置がバレると面倒なことになるし、さっさと片付けましょう」

沙夜さんが34人、私が33人、合わせて77人

千夜さんが既に33人を殺しているのでこれでちょうど100人

沙夜さんもまた不思議な魔法(敵が溶けた)を使い、私は私の(七草先輩)の魔法である魔弾の射手を使って殲滅した

沙夜「......もう居ないようね。帰りましょう」

敵を倒したら終わり

随分と呆気ない

歩夢「死体は....どうするの?」

沙夜「霜月さんが消すわ」

あの屋敷に居たまま消すのかな?

だとしたら流星群のような魔法を使えるということ....?



屋敷に戻った私たちはまず、霜月さんの部屋(現実世界で言うところの真夜さんの部屋)を訪れた

霜月「ご苦労様でした。死体の処理は既にしてあるので心配はしないで下さい。何か質問はありますか?」

沙夜「よろしいですか?」

霜月「どうぞ」

沙夜「最近、敵多くありませんか?ここ数日だけでも1000人くらいは殺していますよ」

1000人.....

横浜の事件と人数的には並ぶ気がする

明確な人数は知らないから断言は出来ないけどね

霜月「.....相手も急いでいるのかもしれませんね。私の怪我が治る前にカタをつけようとして」

怪我....?

しているようには見えなかったけど、服の内側に傷跡があるのかな

霜月「他に何かありますか?」

歩夢「.......」

沙夜「.......」

千夜「........」

霜月「無いようですね。それでは、お部屋でお休み下さい。また仕事が出来たら、お呼びします」



歩夢「それで、『ゆとり』と『霧』と『人が溶けた』件について教えて貰えるの?」

最初の仕事で思った3つの疑問を双子の姉・四葉沙夜さんに問う

沙夜「ええ、もちろんよ。歩夢は私たちの仲間なのだから.....当然でしょう」

やけに『仲間』を強調されている気がするけど、あえて無視しよう

沙夜「まずは『ゆとり』について。この時代にCADなんて便利な物は無いわ」

沙夜「次は『霧』について。あの霧は微細な氷の刃。傍目から見れば体の表面が僅かに切れるだけだけど、その氷の刃は体内に侵入して、血管や臓器をズタズタにする。名前は鎌霧(ミステリージン)」

沙夜「次は.....『人が溶けた』について。あれは空気を圧縮し一方向へ放出拡散する魔法。対象となった物は超高温の空気の塊を熱を感じる間もなく溶け去る。名前は虚無砲撃(ガーンディーヴァ)ね」


早口言葉だった

1度も噛まずに、全てを説明しきった

......所々分からない部分はあった(物理出来ない)けど、なんとなくは理解出来た

私の思った第一感想は一度も噛まずに言い切った沙夜さんが凄いということ

第二感想はこの時代の人はCAD無しで魔法をしようしていること

CADを使った時と変わらない時間で魔法を発動したところを見る限り、人類の才能は後退しているようだ(私の知る人たちは魔法を使う際、CADを必須としている。だが、沙夜さんや千夜さんはCADを使っていない)

第三感想とかは特にないかな

『霧』についても、『人が溶けた』についても魔法を使えば不可能ではないし

非科学的だと思うべきなのだろうが、私も魔法師

理解しなければならない


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:歩夢「フード、外さないの?」
偶数:歩夢「この屋敷に本ってない?」
安価下。】

やあっ

>>682 8:歩夢「この屋敷に本ってない?」】


沙夜「じゃあ私たちはこれで」

千夜「また明日ね」

2人が私の部屋から去ろうとした時、1つ重大なある事を思いだす

歩夢「この屋敷に本ってない?」

沙夜「本?.....あぁ、歩夢は過度な活字中毒だったわね」

軽く馬鹿にされた

沙夜「怒らないで。本だったら書庫にあるわよ。歩夢の知る四葉本邸の第一の書庫にね。第二には行かないように」

歩夢「分かった。ありがと」

沙夜「これくらいならどうってこと無いわよ。じゃあね」

2人は今度こそ部屋を出て行った

......書庫へ行こう



歩夢「......」

書庫にあった本は、

歩夢「はぁ.....」

精神に関する本が約9割

残りの1割は小説

ちなみにだが、私に知る現代では小説6:精神4だった

仕方がない

精神に関する本を9冊読み、小説を1冊読む、という形でこの書庫にあるわよ本を読み進めていこう

これからの方針が決まったところでとりあえず10冊(精神:9冊・小説:1冊)を積み立てて無駄に広い自室へと運ぶ


【安価です。夜。コンマ1桁
4・8・0:深夜
1・2・6:霜月
3・5・7・9:何もない
安価下。】

とうっ

>>685 8:深夜】


ー????年・??月??日・0時ー


読書をしていると、部屋の扉がノックされた

この屋敷に居るのは霜月さん・深夜さん・沙夜さん・千夜さんに私を加えた5人(のはず)

一応、誰が来たのかを気配で確認する

この気配は......深夜さん

身だしなみと部屋の状態をチェックしてから扉を開ける

深夜「歩夢さん、今よろしいですか?」

歩夢「大丈夫です」

今度は何の話をされるんだろう

私の記憶上初対面の数時間前はいじめられた

今度はまともな話が出来るようにしないと

深夜さんをソファまで案内した後、私は2人分の紅茶を淹れる

1つは私の物として、もう1つは深夜さんの物として差し出す

深夜「.......」

深夜さんの視線はさっきまで私が読んでいた本へ

歩夢「なにか.....?」

深夜「本、好きなの?」

歩夢「駄目ですか?」

深夜「個人の趣味に口出しをするつもりは全くありません。それに、雪乃の娘なのだからむしろ本好きでないと不自然だわ。......歩夢さんが養子として君影の名字を名乗っていない限りはね」

歩夢「養子.....」

もしもお母さんが私の実のお母さんではなかったら

もしもお父さんが私の実のお父さんではなかったら

もしも兄さんが私の実の兄さんではなかったら

そう考えると生きるのがただでさえ辛いのに、更に辛くなってしまう

深夜「歩夢さん、冗談よ?貴女は霜月雪乃と君影隼人の娘であることは確実。保証するわ」

歩夢「.......」

私を揺さぶってくるところとか、本当に怖い

冗談が冗談に聞こえない

深夜「話を戻しましょう。読んでいたのは精神について、のようだけれど四葉の次期当主になる気でもあるのかしら」

歩夢「有力な次期当主は深雪ちゃんだと真夜さんが言っていました」

深夜「私は歩夢さんのほうがいいと思うけれどね。歩夢さんならなんでも出来そうだし、人との関わりが上手に出来そう」

コミュ症ぼっちの私を慰めてくれているの?

......あまり嬉しくない

歩夢「お気持ちは嬉しいですが、私にそんな大層な立場は似合いません」

慰めは嬉しくないが、お誘いは素直に嬉しかった

それほど自分を高く評価してくれているってことだし

深夜「そう。歩夢さんがそれでいいなら構わないわ。それに、四葉の現当主は真夜なのだから真夜の意見に私が口出しをするのも無粋というものね」

歩夢「.....」

深夜「私が怖い?」

歩夢「優しいような怖いような.....すみません。曖昧で」

深夜「謝る必要はありませんよ。そう思われても仕方がないんですから」

本当に優しいのか怖い人なのか区別がつかない

真夜さんに近しいものを感じる

いくら仲が悪くても姉妹は姉妹なのかな


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜「精神構造干渉魔法、教えてあげましょうか?」
偶数:深夜「そろそろ失礼するわね」
ゾロ目(奇数・偶数問わず):呑まれる
安価下。】

いよっ

>>691 4:深夜「そろそろ失礼するわね」】


深夜さんとの楽しいとは言えない会話を始めて約10分(7:会話・3:無言)

深夜「もう夜ね」

歩夢「......?」

数時間前から『夜』と呼べる時間は始まっているはず

定義はよく知らないけど、なんとなく20時ぐらいからは『夜』だと思う

深夜「歩夢さん、流星群使って貰ってもいい?」

歩夢「構いませんけど.....」

私はテーブルの上に置いておいた携帯端末型のCADを操作して流星群(鑑賞用)を使用する

深夜「.......真夜、」

部屋の天井に広がる夜空を一通り見上げた後、深夜さんは私を抱きしめた

こういう事をするタイプではないようなイメージだったけど.....私の思い違いだったらしい

深夜「ごめんなさい」

私を真夜さんと間違えてる.....?

深夜さんの体は震えている

歩夢「.......」

私はどうすればいいのか分からず、私はただただ抱きしめられ続けた



約3分後、深夜さんは私を離した

深夜「......そろそろ失礼するわね」

歩夢「はい」

何事も無かったかのように深夜さんは部屋を去ろうとする

......深夜さんの弱みを握れた?

いじめられたらこれで反抗しよう

深夜「紅茶も美味しかったわ。種類のチョイスも淹れ方も雪乃そっくりで。......懐かしいわ」

最後に優しい面を見せて深夜さんは部屋から退出した

結局、あの人は何をしにきたのか

単なる世間話ならいいんだけど....どうしてもただの世間話のように思えない

女の勘というやつか

......寝よう


【深夜のキャラが定まらない。どうしよう.....

安価です。コンマ1桁
奇数・0:仕事
偶数:霜月(さん)と会話
安価下。】

>>694 2:霜月(さん)と会話】


この世界には『睡眠』はあっても『食事』は存在しない

食べ物はあるのだが、お腹が空かないので食べない

沙夜さんに『食べ物の存在意義』について聞いてみると、

沙夜「趣味っていうか.....食べたくなったら食べる。そのために食べ物はこの世に存在する」

歩夢「食べたくなったら、って.....例えばやけ食いとか?」

沙夜「ええ、そうよ。気を紛らわせたりするために食べ物は消費される」

気を紛らわせるために生命が失われるのか

残酷な精神・心の世界だ



私は歩いていた

よく知った四葉本邸を

飾ってある物の差以外は全く変化がない

なんとなく散歩気分で自室を出たのはいいが、こうまで私の知っている屋敷と変化が無いのでは暇も潰せない

......部屋に戻って読書しよう

結局は読書で時間を潰す

私にはそれくらいしか暇を潰せる方法はない

と、自分に能力の低さに絶望し自室へと向かう途中で霜月さんに捕まった

断りきれずに(断る理由もなかった)霜月さんの部屋(真夜さんの部屋)へ

適当な椅子に座り、1:1のお話が始まる

霜月「長話をするつもりもありませんので率直に言います。歩夢さんは『呪い』や『おまじない』は信じますか?」

非科学的な『魔術』の類を信じるかどうか、ってこと?

それはもちろん信じる

だが、その意見はフィクションを多く含んだ小説の影響が大きい

もしも主人公のような能力があったら、とか妄想が混入した意見

『魔法』ではなく『能力』があったら

身近で『能力』に1番近い物と言えば、私やお母さん、霜月さんの持っている目

魔法ではおそらく出来ないような心理を読み取ったりする能力を持つ目は紛れもない『能力』だと思う

結論:『能力』のような『魔法』ではない非科学的な物事は霜月の目を除けばほとんど存在しないだろう。非科学的な物事は実際にこの目で見るまでは信用しない。つまり、私は『呪い』や『おまじない』は信用しない。

歩夢「信じています」

ここまで来れば信用しない、と答えるのが普通なのだろうが、私はあえて裏を突いてみた

信じる → 信じない → 信じる

口では『信じる』と言ったものの、本意は変わらず『信じない』のままだ

霜月「あえて裏をついた発想ですか。面白いですね」

考えていたこと全部バレてるし.....

霜月「『呪い』や『おまじない』がこの世、この世界と歩夢さんのする世界では多少違和感を感じるかもしれませんが、気にしないで下さい。この世にこの2つは確実に存在します。現に今の貴女に『呪い』が1つと『おまじない』が2つかけられていますから」

信じていない魔術寄りの魔法をかけられている

いつかけられたか全く記憶にない

霜月「『呪い』は生まれた時、もっと正確に言ってしまえば雪乃さんの胎内に歩夢さんが出来たその瞬間からです」

歩夢「......霜月の血を引いているだけで『呪い』ということですか?」

霜月「そうです。そして、その『呪い』は他でもない私が作ったものです。.....本当にごめんなさい」

霜月さんは深々と頭を下げ、私に謝った

歩夢「そ、そこまでしなくても.....」

霜月「これくらいさせて下さい。......これでも足りないくらいです。歩夢さんと雪乃さん、関係している深雪さんと達也さん、深夜さんと真夜さんにかなりの迷惑をおかけしています」

私に迷惑をかけるということは深雪ちゃんと達也くんに迷惑をかけることになり、約30年前のお母さんに迷惑をかけた時は深夜さんと真夜さんに迷惑をかけた

未だに頭を下げている霜月さんに私は、

歩夢「私は大丈夫です。迷惑をかけている友達はこれくらい迷惑だと思わない人たちなので。.......多分ですけどね」

霜月「雪乃さんと全く同じ台詞......」

『君は雪乃さんによく似ている』と、今まで何度も言われてきたが、霜月さんからの『似ている』は感覚として全くの別物だった

嬉しい

その一言に尽きる感覚

霜月「......それではお言葉に甘えさせて頂きますね。次は『おまじない』についてです。歩夢さんにかかっている2つの『おまじない』、誰にかけられたか想像はつきますか?」

歩夢「......2年前の事件?」

私が2重人格となったきっかけの事件

あれを境に、色々と変わった

私にはその事件くらいしか『おまじない』をかけられた機会は思いつかない

霜月「違います。......誰にかけられたか知りたいですか?少しショックを受けられると思いますが.....」

ショックを受ける?

身近な人が『おまじない』をかけたってこと....?


【安価です。
1.歩夢「お願いします」
2.歩夢「......『おまじない』の内容だけ教えて下さい」
安価下。】

>>705 1.歩夢「お願いします」】


ショックを受けるかもしれない

でも、誰がその『おまじない』をかけたのかは気になる

効果については後で教えて貰うとして、まずは誰がかけたのか

歩夢「お願いします」

霜月「......本当にいいのですか?」

歩夢「はい」

霜月「分かりました」

少し俯きつつ、今度こそ人名を口にする

霜月「雪乃さんと深夜さんです」

歩夢「......」

本当に身近な人だった

お母さんと友達の実母

お母さんと義理の実母

これだけならまだあまりショックではない

『おまじない』が私に良い効果を与えてくれている可能性もある訳だし

幽霊が取り付かない、とか危険から身を守ってくれる、とか

そう、私はネガティブな思考から逃げていたのだが、現実は優しくない

霜月「効果はどちらもあまり良い物ではありません。雪乃さんと深夜さんが私利私欲のためにかけた『おまじない』です」

良い物ではない

むしろ危険な物事に巻き込まれやすくなる、とかかな

霜月「私利私欲については言えません。ただ、雪乃さんと深夜さん、それに真夜さんの意思によっては歩夢さんは『物』であったり『人形』になる可能性があるとだけ言っておきます」

『おまじない』をかけた2人以外にも1人、真夜さんも入っている

昨日、深夜さんから聞いた3人で今でも結んでいる協定が関係している......のか?

『物』と『人形』についてはあえてノーコメント

歩夢「『おまじない』って....解くことは出来ますか?」

霜月「解くことは簡単です。でも、解くことによってリスクが生まれるかもしれません」

リスク.....

どのようなリスクがそれに伴っているのかは分からないが、『おまじない』の効果は良くないとしか分かっていない

放っておくのも危険な気がするし.....どうしよう

【安価です。
1.解いてもらう
2.解かない

1の場合は、雪乃・深夜・真夜と話す際、『呑まれる』という選択肢の可能性が広がります。

>>690【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜「精神構造干渉魔法、教えてあげましょうか?」
偶数:深夜「そろそろ失礼するわね」
ゾロ目(奇数・偶数問わず):呑まれる
安価下。】


【安価です。コンマ1桁
1.6.9.0:深夜「精神構造干渉魔法、教えてあげましょうか?」
3.7.8:深夜「そろそろ失礼するわね」
2.4.5:呑まれる
安価下。】

あくまでも例ですが、このようなかんじになります。


2の場合は雪乃と深夜からのお願いは安価(コンマ1桁)で回避しない限り(例 3.8:回避)はことわれなくなります(今のところは、お願いについては何も考えていません)


安価下。】

1

>>705 1.解いてもらう】


いかなるリスクでもこのまま放置しておくのも危険だという結論に至った私は、

歩夢「解いて下さい」

霜月「.......はい、解きましたよ」

歩夢「ほ、本当ですかっ?」

感謝よりも先に疑いを口にしてしまった

『おまじない』の解き方は、薄暗い部屋で魔法陣の上に座り・・・みたいな感じだと思っていたのに.....

なんだか残念な気分

霜月「しっかりと解きましたよ。安心して下さい」

歩夢「ありがとう.....ございます」

素直にお礼を言えない

人としてよろしくない思考

恥ずかしい

霜月「ついては1つ、忠告というか注意をさせて頂きます。それは、君影雪乃・四葉深夜・四葉真夜の3人に必要以上に近付かれないことです。特に抱きつく・抱きつかれる、は気をつけて下さい。今回のように全く気づかないことになるので」

抱きつく・抱きつかれる......ね

お母さんとは8月にしている(されている)

深夜さんとは、昨晩(日付的には今日)に真夜さんだと勘違いされて抱きつかれている

ここからは考えたくもない予想だが、深夜さんは私のことを真夜さんだと勘違いしていたのではなく、ただ私に『おまじない』をかけたくて抱きついてきた可能性がある

私を騙すために、仲の良くない双子の妹の名前を出したのかもしれない

騙すのはこの際いいとしても、真夜さんの名前を出すのは.....

霜月「歩夢さん、あくまでそれは予想ですよね?」

当たり前にように心を読まれている

もう驚かない

歩夢「予想ですけど......、でも本当だとしたら.....」

霜月「それはありません。歩夢さんの考えすぎです」

歩夢「......信用してもいいですか?」

霜月「歩夢さん次第です」

この人は信用出来る

今回の件も信用するしかない

むしろ、信用しか出来ない

霜月「信用して頂けて何よりです」

話は以上です、と続けて言われ、私は退出した



霜月「さて、歩夢さんにどう謝りましょうか......?」



【安価です。コンマ1桁
奇数・0:仕事
偶数:沙夜・千夜と会話
ゾロ目(奇数・偶数・0問わず):深夜と会話
安価下。】

>>709 8:沙夜・千夜と会話】


霜月さんの部屋から退出した私は、書庫へ向かった

目的は読書

昨日、自室に運んだ本はまだ読み終わっていないのだが、なんとなく、気分を変えるために書庫へ


ー書庫(1)ー

沙夜「.......」

千夜「.......」

思わぬ先客がいた

2人は無言でフードを被りながら読書をしている(読書する時にフードを被るって.....どうなの?)

私が来たことにも気づかないほど、集中している

邪魔するのも悪いので目的地を自室にしようと思ったその時、

千夜「姉さん、この漢字なんて読むの?」

沙夜「活字中毒者に聞きなさい」

千夜「歩夢、教えて」

気付かれてたんだ

気付かれた上で、無視されていた

軽くショックを受ける私

落ち込みながら、千夜さんの隣に座り、その読めない漢字を覗き込む

歩夢「これは、鱚(きす)」

魚へんの漢字は覚えるの難しいよね、と心の中で共感しながら教える

千夜「歩夢は物知りだね」

沙夜「常に読書をしているから分かった漢字でしょう」

そこは「勉強しているから分かった漢字でしょう」、とか言って欲しかった

比べて、千夜さんは良い子

沙夜「歩夢、この漢字はなんて読むの?」

歩夢「えっと.....稚拙(ちせつ)かな」

沙夜「意味を答えよ」

歩夢「幼稚で未熟」

沙夜「.......」

黙って読書を再開した

負けたのが悔しいのかな

千夜「歩夢、これは?」

歩夢「......無理、分からない」

沙夜「!?」

ガタッ、と大きな音を立てて沙夜さんが立ち上がった

沙夜「歩夢が分からない漢字なんてあるのっ?」

歩夢「漢字っていうか......」

千夜さんが私に見せた本を沙夜さんに見せる

沙夜「......古文?」

歩夢「うん」

学生時代、現代文のテストは毎回満点を取っていたのだが、古文のテストは壊滅していた

現代文:100点
古文:0点

この結果はお約束

ただ1度だけ例外が存在する

それは、古文で満点取れたら兄さんが一緒に出掛けてくれると言うので、本気で勉強して満点を取ったことがある、という懐かしい出来事

......まぁ、本気で勉強した後に疲労で倒れたんだけどね

沙夜「歩夢も国語で弱いところあるのね」

歩夢「誰にだってあると思うけど......」

沙夜「出来ないのは数学・物理だけだと思ってた」

歩夢「公式が分からないだけだから。計算は出来る」

沙夜「1×1は?」

歩夢「えっ.....」

簡単すぎて本来の答えを疑ってしまう

そして、アレを思い出す


モブ1「1+1は?」

モブ2「......2?」

モブ1「ざんねーん。1 1= で田んぼの『田』でしたー」


誰しも、とまでは言えないが、ある程度の人たちが経験している問題(私は友達が居なかったから出来なかった)

それに似通った、沙夜さんの問題

ここは普通に答えるべきなのかな

歩夢「1」

沙夜「よかったぁ。普通の計算は出来るんだね」

胸を撫で下ろす沙夜さん

そこまで馬鹿にされていたのか......

本気で安心しているところを見ると、それほど心配されていたのだと実感して悲しくなる

千夜「2000×179は?」

歩夢「358000」

千夜「待って」

問題を出し、答えを聞いてから計算している

答えを知ってから問題出そうよ.....

と、いつしかの深雪ちゃんとに掛け合いを思い出す

千夜「......358000。凄いね」

歩夢「暗算だけは出来るんだけど、公式を覚えれなくて......」

沙夜「宝の持ち腐れというやつね」

的確にいじめてくるなぁ

段々と辛くなってきた

沙夜「歩夢の将来の夢って.....自然に溢れた場所で喫茶店経営だっけ?」

そういえばそんな夢を持っていた時期もある

......今もそうだけど

歩夢「そうだけど.....どうして知ってるの?」

教えた記憶は無い

誰かから聞いたのかな

沙夜「雪乃に聞いた」

歩夢「お母さんと会ったことあるの?」

沙夜「歩夢の知る世界で計算して30年前にね」

昨日から思っていたことだけど、この世界と私の知る世界の時間の関係ってどうなっているんだろう.....

私の知る世界での5分=この世界で2、30分の時もあれば24時間もある

沙夜さんの言う30年前って.....この世界だと.....頭が混乱してきた

時間について考えるのは辞めよう

歩夢「30年前に会ったんだ.....」

沙夜「雪乃と深夜と真夜が霜月さんと一緒に暴れてたよ。それはもう.....手を組ませてはいけない4人を見ているようで、今でも鮮明に覚えてるよ」

規模が想像出来ない

国を消滅させたり、くらいは出来るのかな


【安価です。
1.この話すについて深く聞く
2.歩夢「そろそろフード外さない?」

安価下。】

2

>>717 2.歩夢「そろそろフード外さない?」】


この話はとても気になるけど、それ以上に気になることがある

それは、

歩夢「......」

沙夜さんと千夜さんが身につけている黒のロングコートに付属しているフード

鬱陶しい

沙夜「その4人の中でも特にヤバいのは」
歩夢「待って」

沙夜「......?」

歩夢「フード外さない?」

その話よりも先にフードを外すことを提案した

気になって話に集中できない

沙夜「もういい?」

千夜「私は別に外でなければ構わない」

同意を得て、2人は同時にフードを外した

......うん、四葉の人だ

なんとなく双子の姉妹ということで予想はしていた

私の知り合いで双子の姉妹といえば深夜さんと真夜さん

そして、沙夜さんと千夜さん

共通点は『四葉』の血統


千夜「驚いた?」

歩夢「予想は出来ていたから.....そこまで驚かなかったかな」

沙夜「あの女に似ているのは少し嫌なんだけど」

歩夢「そう言わずに.....」

深夜さんの顔を悪く言ってはいけない

悪く言うほど悪い顔では無いはずなんだけどなぁ

むしろ嬉しく思わなければならないと思う

深夜さんを幼くした顔立ちをしている沙夜さんは贅沢だ

千夜「真夜は.....微妙」

真夜さんも十分すぎるほど美しいの部類に入る人間

真夜さんを幼くした顔立ちをしている千夜さんも贅沢

沙夜「.....私の場合だと歳的には深雪に似ているのかしら」

深夜さんに似ている深雪ちゃん

歳的には深雪ちゃん寄り

だが、どちらかと言えば深雪ちゃんよりも深夜さんに似ている

千夜「歩夢は雪乃に似てるよ」

歩夢「あ、ありがとうございます」

千夜さんは真夜さんに似ている

真夜さんに言われているようで、緊張してきた

歩夢「そういえば歳はいくつなの?」

私が見た限りは水波ちゃんと同じくらい

つまり、15歳ぐらい

沙夜「15歳」

当たってた

沙夜さんと千夜さんは双子なので生年月日は同じ

千夜さんは答えずとも15歳ということになる


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:仕事
偶数:続けて話をする
ゾロ目(奇数・偶数・0問わず):深夜とお話
安価下。】

>>721 ゾロ目:深夜とお話】


歩夢「それで、さっきの話の、4人の中で特にヤバいのは.....誰なの?」

沙夜「それは、」


深夜「あら、お話中だった?」


深夜さんが書庫に入ってきた

書庫内は暖かいのんびりとした空気から冷たい空気へと変貌した

沙夜「深夜、ノックくらいしてよ」

見た目は幼くてもこの世界は『過去』

沙夜さんや千夜さんは深夜さんの祖先に当たる

権力的には深夜さんより上

だから、心配しなくてもいい......よね?

深夜「ごめんなさいね、居るとは思わなかったものだから」

ここは誰かの専用の部屋ではなく書庫

誰でも入る権利はあるはずなのだが、深夜さんは反論もせずに謝る

深夜「沙夜さん、千夜さん、歩夢さんを借りてもいいかしら?」

沙夜「壊さないと約束してくれるなら」

深夜「当然じゃない。歩夢さんは私の義理の娘でもあるのよ?」

沙夜「.......」

深夜「随分と嫌われたものね。歩夢さん、移動しましょうか」

歩夢「は、はい」



ー深夜の部屋ー

深夜さんの部屋は私の部屋(この世界の部屋)と同じ造りだった

無駄に広いやつだ

深夜「歩夢さんは座ってて。紅茶でいいかしら?」

歩夢「それくらい私が.....」

深夜「歩夢さんへのお詫び。受け取って」

『おまじない』の件のお詫びなのかな

怒られることはないと思うけど......なんだか嫌な予感しかしない

数分待ち、深夜さんが淹れた(かなり希少価値のある)紅茶を口にする

深夜「美味しい?」

歩夢「はい。.....なんとなく懐かしい味です」

昔飲んだことある気がする

当然と言えば当然なのかもしれない

深夜さんからは和食の作り方を教わっているのだから、紅茶を淹れて貰う機会くらい何度もあるだろう

深夜「ふふ、思い出すわね。歩夢さんに料理を教えた1週間を」

私の作れる和食の数々は1週間で覚えきったってことなの.....?

あの時の私は記憶力が良かった

歳を取った今では絶対に不可能なことだ

歩夢「その節はありがとうございました。おかげさまで料理が出来る女に育ちました」

深夜「覚えてないことを その節 と言うのもどうかと思うけれど、まぁ素直に受け取っておくわ。どういたしまして」

料理が出来なければ今の生活(結婚やら付き合うやら)は無かったかもしれない

女子力とかいう定義がよく分からない能力は大切だと気付かされた

和食を教えてくれた深夜さん、洋食を教えてくれた真夜さん、その他を教えてくれた......お母さん?には感謝しなければならない

掃除とかは才能ではなくやるかやらないかの差

料理が全てだ

『結婚したければ料理を習え』

このフレーズが一般定着すれば世の女性は料理を積極的に学ぶだろう

ただ、

『※ 個人差があります』

と、付け加えなければ訴えられること間違い無し

そんなどうでもいいことを考えていると、

深夜「『おまじない』、解いたのね」

その話題に触れるか.....

歩夢「駄目でしたか....?」

深夜「雪乃のも一緒に解いてくれたようだから私は一向に構わないわ」

『おまじない』の効果が分からない以上、変に責めることも出来ない

ここは普通に受け答えしておこう

歩夢「.......」

受け答えが出来ない

コミュ症とかではなく、ここは返答をしないシーン

深夜「過ぎたことは忘れる、これでいい?」

歩夢「もうしないと約束してくれるなら」

深夜「交渉成立ね」

いつ破られるか分からない約束に意味はあるのか

何かあったらまた霜月さんに助けを求めれば助けてくれるかな......

深夜「そう怖がらなくてもいいのよ」

冷たい視線と冷たい声が怖い

深雪ちゃんが常に怒った時のように寒い部屋

寒気がしてきた


【安価です。コンマ1桁
4.7.9.0:話を続ける
2.5.6.8:話が終わる
1.3.ゾロ目:呑まれる
安価下。】

とぉ

>>728 0:話を続ける】


深夜「話題を変えましょう。そうね.....」

深夜さんは話題を探している

「歩夢さんが話題を決めて」、とか言われないだけ感謝しなければならないのだろうか

深夜「歩夢さんの良く知るβ世界の話をしましょうか」

β世界?

なんだかタイムリープとかしそう(世界線)

ということはこの世界はα世界?

良く分からないことになってきた

深夜「今、何が起きているか知ってる?」

歩夢「......」

テロリストとか反魔法団体のデモ活動だったらどうしよう.....

いや、でも、この世界とあっちの世界の時間配分は相当な差がある

この世界での時間は何分、何時間であろうと現実世界では5分しか経っていない(体験談)

その考えでいくと私が倒れてから少なくとも5分以内に事件が起きていることになる

たしかに事件はいつ何処で起こるかは分からないけど.....突然すぎない?

深夜「念のために言っておくけれど、β世界(現実)とα世界(ここ)の時間配分は霜月さんの自由意志で決められるわ。この世界での1分=現実世界での1年とかも出来るでしょうし」

霜月さんは万能だった

屋敷から一歩も出ずに死体処理を行い、一瞬で『おまじない』を解き、時間を調節出来る

神様?

深夜「これまでは全て5分で統一してきたけれど、今はこの世界の時間=現実世界の時間よ」

この世界に来てから約1日

私の良く知る世界は11月2日になっている......?

深雪ちゃん達に心配をかけている可能性......いや、絶対に心配をかけている

歩夢「......ってことは......」

現実世界では何かが起きているかもしれない

横浜の事件の直後ということもあって世間は慌ただしいはず

今すぐにも現実世界に戻りたい

深夜「何かあるような口ぶりで言ったけれど、特に何も起きてないわ。強いて言うならずっと深雪さんが看護に付きっきりということね」

戻ったら何かプレゼントしないと

お金の力で解決だ

深夜「お店を貸し切れるケーキバイキングに行けば機嫌は取れるわよ」

たしかに深雪ちゃんはケーキが好き

友達として見ても、実母から見てもそうなのだから、そうなのだろう

気になったのは「お店を貸し切れる」

どうして貸し切る必要が.....

深夜「歩夢さんは何個もケーキを食べている姿、見られたい?」

歩夢「見られたくないです」

なるほど、理解した

何個もケーキを食べる姿を見られないようにお店を貸し切る必要がある

......ケーキいっぱい作って司波家か四葉本邸を一種のパーティ会場にすればいいんじゃないかな

うん、家でケーキ作ろう

そっちの方が安上がりだ

店員さんからの視線も無いし

決定

相談に乗ってくれた深夜さんに感謝しないと

この会話だけだと深夜さんが凄く良い人に見える

良い人に変わりはないのだが、冷たくて怖いというイメージは未だに変わらない


【今回はここまでにします。
次回で誰か追加で1人この世界に入れられたらいいな、と思っています。

安価です。コンマ1桁
2.4.5.7.8.9:話終わり
1.3.6:呑まれる
安価下。】

乙~

>>733 4:話終わり】


深夜「お話は終わりです」

ようやく解放される

今後もこういう機会何度もあるのかな.....?

あるとすれば、慣れないといけない

私に出来ればいいんだけど

深夜「安心して、もう少しすれば話しやすくなると思うから。......貴女のよく知る人が会話に参加したりね」

歩夢「......勘ですか?」

深夜「直感よ」

よく知る人について質問するよりも先に「勘ですか?」と聞いた理由は、

四葉深夜さんはかつて『忘却の川の支配者』の異名で畏怖されたほどの強い精神干渉魔法の使い手

その魔法特性より、人並み外れた直感的洞察力を持っている

つまり、深夜さんの勘は当たる

深夜「歩夢さんのよく知る人物っていうのはその時が来るまで内緒ね」

予想は出来るけど.....微妙

いくらお母さんでも精神・心の世界に入って来れるか、となると無理だと思う

深夜「お楽しみに、ね」


【安価です。コンマ1桁
奇数:仕事
偶数・0:お出掛け
安価下。】

ほい

>>735 3:仕事】


霜月「敵が近くに来ています」

その一言だけで充分

何のための戦い、人を殺すのかは自分でも分かっていないが、今は霜月さんに従うしかない


前回は沙夜さんと千夜さんはフードを被り、私は仮装行列で変装

今回は全員フードを被っている

変装っていうか身バレを防いでいる

沙夜「今回は前のようにいかないと思うから、気をつけて」

歩夢「うん、分かった」

沙夜さんからの注意を心に留め、15分ほど歩いたところで前方より敵の集団が攻め寄って来た

前よりも距離を詰められている

まぁ、それでも屋敷からは15分歩いたところなんだけど

私たちはそれぞれ建物の陰に隠れ、空気の振動を利用したテレパシー的な魔法を使い、電波が無いこの世に携帯電話のような役をセルフで作る

沙夜『10秒後に奇襲ね。使用する魔法は問わない。けど、出来るだけ即効性のある魔法にして』

今回も魔弾の射手でいいかな

広範囲の攻撃だし、火力も充分にある

むしろこれ以外思いつかない

考えている間にも残り3秒

ー2

ー1

ー0

0となったと同時に魔法を使うのではなく、0になったと同時に魔法が発動するように調整をした

敵に降り注ぐドライアイスの塊

加えて、千夜さんと沙夜さんもそれぞれ魔法を使い、忽ち敵は全員倒れた

千夜『歩夢』

目を凝らし、生存している敵が居ないかを調べる

......うん、居ない

しっかりと全員殺せている

歩夢『大丈夫』

沙夜『.......歩夢、なんだか嫌な予感がする。気をつけて』

敵は居ないはずなのだが、深夜さんに似ている沙夜さんからそう言われてしまえば、いくら『予感』でも沙夜さんが正しいと考えてしまう

歩夢『......気配は無いよ』

再びここら辺(周囲1km)を隈なく調べたが人の気配は沙夜さんと千夜さんのみ

沙夜『分かった。歩夢、目は使わなくていいよ。これからは直感で戦う』

千夜『ってことは.....強化人間?』

沙夜『ええ、そうよ』

強化人間ってたしか九校戦の時に戦った.....

沙夜『かなり強いから気をつけて』

あの時はニブルヘイムを使い、一瞬で凍らせた

それ故に敵の能力は不明

気を引き締めないと


【安価です。コンマ1桁
1.5.0:歩夢の近く
2.6.8:沙夜の近く
3.4.7:千夜の近く
9:屋敷の近く
安価下。】

そらっ

>>739 2:沙夜の近く】


目ではなく、勘で敵を捉える

深夜さんほどの直感は私には無いし、お母さんほどのなんでも見透せるような高い性能の目も持ち合わせてい無い

目を閉じ、なんとなくで敵の位置を探る

......分からない

私の勘は働かないようだ

無駄な時には働くくせに

沙夜『最悪、無理に戦わなくてもいいから.....っ!』

近くの建物が崩れた

あの建物には沙夜さんが.....

人の心配をしている暇があったら自分の心配をして欲しい

責めながら、無事であることを祈りながら、

私は例の建物へと向かう



沙夜「はぁ....疲れた」

建物付近は荒れていた

他のところとは比べ物にならないほど

沙夜さんのフード付きロングコートは所々破け、汚れている

そして足元には体格に良い男性がの姿がある

......倒したの?

ものの数十秒で?

千夜「姉さん、」

沙夜「私は大丈夫よ、かすり傷だけ。歩夢、雲散霧消でこの男を消して貰ってもいい?」

妹からの心配を一言で済ませ、雲散霧消の使用を頼まれた

この男(強化人間)を消す理由は、いつ回復するか分からないから、らしい

私は快諾し、男性にCADを向け、消す

沙夜「これで良しっと。帰ろ、早くシャワー浴びたいし」

沙夜が先導となり、私たちを家である屋敷へと連れて行く

道は覚えているけど、助かる

それにしても気になるのは沙夜さんがどうやって強化人間を倒したか

数十秒で倒すって.....やはりただ者ではない

少しではなく、かなりの能力を持った魔法師

『四葉』....か

深雪ちゃんもだけど、まだ私の知らない事が数多くある

聞けば教えてくれるかな.....


屋敷に戻り、霜月さんに報告を済ませ、私たちは解散した

私は現在、自室で寛いでいる

紅茶を飲みながら読書

幸せではあるんだけど、窓から見える景色が殺風景でテンションが下がる

ため息を交えつつ読書を続けていると、


【安価です。参加させたいキャラクター(最終的には全員参加します。順番決めです。)

1.雪乃
2.真夜
3.深雪

安価下3までで多数決。】

2

>>743 :1、>>744 :2、>>745 :3

予想にもしなかった引き分け.....

面倒なやり方になりますが、次の安価は2段階で分けさせて下さい。
1段階目:1.雪乃 2.真夜 3.深雪の中から安価下1、2が選ぶ
2段階目:1段階目で選ばれた2人の中からどちらかを安価下3が選ぶ

1回目でキャラが揃っていれば2回目は無しで話を進めます。】

3

3

>>747>>748
最初に深雪を登場させます。】


読書をしていると、何者かの気配を感じた

誰にでも(多分)分かるような異質な気配

その気配の位置はこの屋敷から1、2km東に行った地点

勝手に外に出たら怒られるかもしれないけど、行くしかない

CADを持ち、屋敷を出る

例の気配は.....うん、まだある

急ごう

一歩踏み出そうとしたところで、

深夜「歩夢さん、」

冷たい声をかけられた

怒られる.....

深夜「誰だか気付いてる?」

歩夢「......私の友達です」

深夜「絶対に連れて来て頂戴」

歩夢「はい」

その気配

私の友達

私の義妹

深雪ちゃんの元へ駆け足で向かう


【安価です。コンマ1桁
奇数:敵と遭遇(深雪とともにたたかうことになります)
偶数:深雪と合流
安価下。】

ほい

>>751 5:敵と遭遇(深雪と共に戦うことになります)】


屋敷を出てから6分後、まずは最初に気配を感じた場所へとたどり着く

.......居ない

移動しちゃったのかな

もう1回気配を......居た

この通りを右に行き、突き当たりを更に右に行った地点ね

歩夢「っ.....」

私はすぐに再び走り始めた

敵がいつ現れるか分からない現状で、外に長居するのは危険

普通の敵ならまだしも、沙夜さんが戦った気配の読めない強化人間だと面倒なことになる

早く見つけて、早く屋敷に戻るに越したことはない

その一心で、右、突き当たりを更に右に行く


その先には、

歩夢「深雪ちゃんっ」

深雪「歩夢.....?」

歩夢「着いてきて」

深雪ちゃんの腕を掴み、屋敷の方向へとペースを少し落として走る

深雪「あ、歩夢?目、大丈夫なの?あと、この世界は.....」

歩夢「説明は後。今は走ることだけを考えて」

深雪「え、ええ....分かったわ」

このまま誰も出てこないでくれたらいいんだけど.....


【安価です。コンマ1桁
敵が出てくることは決定しているので、普通の兵士か強化人間かを決めます。

奇数:強化人間
偶数・0:兵士

人数は適当に決めさせて頂きます。

安価下。】

>>754 1:強化人間
人数は1人にさせて頂きます。】


説明は後にする、と最初に伝えたおかげもあって深雪ちゃんは無言で着いてきてくれた

屋敷までは目を利用して1番の近道、かつ見晴らしの悪い道(敵に見つからないようにするため)を走り続け、3分後

このペースで走り続ければ屋敷まで残り4分で到着する

あと少し......!、というところで前方に人影が見えた

『味方』の枠に入る人が出迎えてくれた(?)のだと思ったが、その人影のシルエットは男性の体格をしている

今のところ(多分)女性比率100%の我々の知り合いでないことは確実

歩夢「深雪ちゃん、気をつけて」

深雪「説明は後なのよね」

歩夢「ごめんね」

深雪「謝る必要はないわ」

お揃いのCADを片手に、男性が近付いて来るのを待つ

決してこちらからは動かず、ただただ待っている

深雪「一瞬で終わらせた方がいい?」

歩夢「......分からない。けど、出来れば一瞬で終わらせたい」

深雪ちゃんのことだから冷却魔法で容赦無く身を凍らせるだろう

......それで済めばいいんだけどね

男性は普通の目で捉えれる距離まで来ている

容姿は九校戦で戦った強化人間にそっくり

あの時の強化人間と同等の能力を持ったタイプでありますように


【安価です。強化人間の強さコンマ1桁
1=2=3<4(九校戦)<5<6(沙夜と戦ったレベル)<7<8<9<0<ゾロ目

0かゾロ目で霜月(さん)登場
7以上(0・ゾロ目を除く)で沙夜・千夜登場

安価下。】

>>757 7:まぁまぁ強い
沙夜・千夜が登場します。】


先手必勝

その四字熟語通り、深雪ちゃんはニブルヘイムを使った

大容量の大気を冷却し、それを移動させることにより広範囲を凍結させる領域魔法

あの時の私と同じ手段

これで凍ってくれればあとは雲散霧消で消せるんだけど.......、

強化人間は凍った

だが、パキパキと音を立てて氷を力尽くで少しずつ壊している

深雪「歩夢、このままだと.....」

歩夢「分かってる」

私は上書きをするかのように、ニブルヘイムで強化人間を凍らせた

これでしばらくは大丈夫なはず

深雪「......時間稼ぎにしかならないわよ。この後はどうするの?」

歩夢「雲散霧消を使う」

拳銃型のCADを凍っている強化人間に向け、雲散霧消を使用し、強化人間を消す

.......これで当面の問題は解決したはず

深雪「ひとまずはこれで安心なのよね」

歩夢「多分ね」



千夜「姉さん」

沙夜「まだ倒せてない、って事を理解して貰いたいわね。これだから甘い、なんて言われるのよ。特に深夜に」

千夜「手助けする?」

沙夜「少しだけしましょうか。歩夢と深雪を失うのは私たちにとって痛手だわ」

千夜「四葉だけでなく霜月も、ね」

沙夜「......」



歩夢「......」

目を使い、強化人間はともかく、一般兵士が居ないかを確認している

十数秒かけ、ここら辺の安全を確認してから、

歩夢「うん、大丈夫。行こ、あと少しだから」

深雪「......」

歩夢「深雪ちゃん.....?」

綺麗とは言えない灰色の雲に覆われた空を見上げている

何かあるの?

と思い、同じ方向を見上げたが、何も無い

深雪「......歩夢、下に気をつけて」



千夜「手助けは必要なくなったね」

沙夜「危険が近付いたら手助けする程度にしましょう」

千夜「うん。......でも、今の深雪って.....」

沙夜「ええ、あの時の深夜と同じだわ。憎たらしい」

千夜「嫉妬?」

沙夜「嫉妬じゃないわよ。ただ、深夜が気に入らないだけ」

千夜「ふふ、またそんなこと言って。素直に嫉妬していると言えばそれで済むのに」

沙夜「......千夜、そろそろ切り替えないと」

千夜「.....そうね」



深雪ちゃんからの謎の指摘

「下に気をつけて」

この言葉が意味するのは......まぁ、その言葉の通り、後ろに何かがあるのだろう

今か今後か

それについても分からないが、後ろには気を配っておこう

深雪「行きましょうか......っ!」

歩夢「っ!」

地面が崩れた

広く深く、崩れたせいで私たちは重力に逆らえず、落ちていく

このまま落ち続ければ、地面に衝突して死ぬ

かなり深く地面が崩れている、というか消えている.....抉れてるって言った方が正しいかな?

結構本格的にピンチだ

ここで死ぬわけにはいかない

特に深雪ちゃんを殺してしまえば、深夜さんに怒られてしまう

けれど、どうすれば.....




沙夜「私が深雪ね」

千夜「分かった」




歩夢「痛っ!」

落ちていく途中で、何かに殴られたかのような感覚を感じた

歩夢「.....!?」

殴られ、反射的に目を1度閉じた

反射的に目を開くと、私は地面に立っていた

落ちていなかった

地面は抉れていない

何もなかった

......全てが幻術だった

そして、私を殴った人物は......千夜さん

千夜「私たちがするのはここまで。あとは頑張って」

そう言い残し、深雪ちゃんにも同じ事をしたと思われる沙夜さんと共に屋敷の方へと帰っていく

何をしに来たの?、と言いたいが、十分すぎる仕事をしてくれたので感謝しなければならない

あの強力な幻術を破ってくれた2人に感謝し、その幻術を使った人物、消したはずの強化人間と改めて対面する


歩夢「もう本気でやるから」

『本気』と言ったが、私は片目だけを霜月の目にする

両目を使わない理由は、なんとなく使いたくないから

右手に拳銃型CAD、左手にスマートフォン型のCADを持ち、高難易度の魔法(魔弾の射手・氷炎地獄など)を使い、十分過ぎる程までにダメージを与える

最後に雲散霧消で今度こそ確実に消し、強化人間を倒した(消した)

歩夢「ふぅ.....」

かなり疲れた

魔法を多用しすぎた

深雪「歩夢、行きましょう」

この騒ぎで敵が来ない間に、屋敷へと向かう



屋敷に着くと、私は深雪ちゃんを霜月さんの部屋(真夜さんの部屋)を連れて訪れる

おそらく、その部屋に深夜さんも居る

あえて心の準備をさせずに、その場で対応させるという意地悪を考え、部屋の扉をノックすると、

霜月『深雪さんだけ入って下さい』

私だけ仲間はずれ.....?

歩夢「これからこの世界について、とかを聞かされると思うから」

深雪「ええ、分かったわ。参考までに聞いておきたいんだけど、中には誰が居るの?」

歩夢「私の先祖に当たる人。.....と、深雪ちゃんに深く関係のある人の2人。じゃあね、私は書庫に居るから終わったら来て」

深雪「あ、歩夢....」

可哀想だけど深雪ちゃんのことは無視して書庫まで早歩きで移動する


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:霜月(さん)・深夜と会話
偶数:深雪と会話
安価下。】

ほい

>>767 2:深雪と会話】


ー深雪と別れてから1時間ー

深雪ちゃんと別れてから約1時間、私はいつもと変わらず読書をしていた

この1時間まるまる読書をしている

人間の集中力は90分だったり、40分だったり、15分と聞いたことがあるが、私の場合読書なら何時間でもしていられる

......ごめんなさい、盛りました

3、4時間が限界です

水波ちゃんからは沙夜さんと同じように『活字(読書)中毒』と言われたが、自覚は無い

あれば読む

無ければ読まない

ただそれだけだ

あるから読むのであって、無ければ読まない(大事なことなので2回言いました)

まぁ、本が無ければ残された唯一の趣味である音楽(聴く・弾く)に逃げる

音楽も無ければ、寝る

それしか選択肢がない

読書と音楽に飽きたときは、人生ゲーム(1人)とか大富豪(1人)とかをしていた

到底、趣味とは言えない遊び

面接とかで趣味を3つ話して下さい、と言われたら私はどうするんだろう

読書と音楽までは模範的な回答

だが、1人遊びっていうのは.....人との関わりがあまりない人なんだな、と思われてしまう

それで落とされる可能性も捨てきれない

と、高校中退、就職済み(基本的にホワイト)の私が人間としての残念さを自らに言い聞かせる

現実って辛い

人生ゲームのような世界で人生を再スタートしたいな、とも思った時期は当然ある

しかし、最後の方とか何十万とか払うんだよなぁ

逆に何十万貰えたりもするけど

人生、現実でもゲームでも常にハード(またはそれ以上)だ

.......この思考、何十回目だろう

もうそろそろ飽きている人も居るかもしれない

どれだけ自分が残念だと認識すれば気が済むんだ、と

ごめんなさい

おとなしく読書してます



ー深雪と別れてから1時間30分ー

書庫の扉が開いた

扉を開けたのは深雪ちゃん

この世界について

これからについて

そして、亡くなったお母様(深夜さん)との対面

1時間30分かかっても仕方がない

私待たされたことに怒ったりせず、椅子に座るように促し、話を始める

歩夢「この世界については知れた?」

深雪「ええ、詳しく教えて貰えたわ。霜月さんとお母様に」

「霜月さん」までは真面目な表情だったのだが、「お母様」と言ったところから少し目が泳いでいた

何かを隠したいとかの類ではなく、悲しんでいる

気にかけてあげたいけど、深夜さんが亡くなった経緯とかを私は知らないから水に油を注ぐことになるだろう

深雪「これからは大変そうだけれど、私もこの世界に来れて良かったわ。歩夢のお手伝いが出来る。それに、会いたい人に会えた。足手まといになるかもしれないけど、私も力を尽くすわ」

歩夢「うん、ありがと。それで、


【安価です。
1.歩夢「それで、沙夜さんと千夜さんには会った?」
2.歩夢「それで、どうやってこの世界に来たの?」
3.歩夢「それで、霜月さんはどうだった?」
4.その他

4の場合、深夜に関することは無しでお願いします。

安価下。】

3

>>772 3.歩夢「それで、霜月さんはどうだった?」】


歩夢「それで、霜月さんはどうだった?」

綺麗な人であり、あの3人(お母さん・深夜さん・真夜さん)よりも危険な人間である印象を受けたのか

はたまた、全く別の印象を受けたのか

お母さんはともかく、深夜さんと真夜さんは良い意味で分かりやすい人であるのだが、霜月さんは謎に包まれている

現時点で分かっている事を以下にまとめる

名前(苗字):霜月・性別:女性

誰にでも丁寧な言葉を使い、優しい

以上

たったのこれだけだ

気になるけど、本人には聞けない

情報収集をするなら霜月さん以外の人から聞くしかない、ということでこの世界に来たばかりの深雪ちゃんの第一印象諸々を聞く算段に至った

深雪「霜月さん.....は、何をしても敵わない人だわ。勉強でもゲームでも、魔法でも体術でも」

『何をしても敵わない』

これには同意出来る

けれど、『体術』は流石に勝てるんじゃないかな

達也くんや九重さん程の力があれば確実に

深雪「言い方が少し悪かったわね.....体術ではなく、魔法を使わない勝負での話。お兄様や先生(九重八雲)でも敵わないわ。あまり動かないタイプの人間であることには間違いはないのだけれど、.....動かないで仕留める。そんなかんじ」

曖昧な意見っぽくはあるが、表情は真面目

そんな顔をされたら話を信じるしかない

深雪「私が思ったのはこのくらい。強いて言うならあの人は味方。それには違いないわ」

歩夢「.....そっか。ありがと、貴重な意見を聞けた」

何はともあれ、『味方』であるなら大丈夫


私....今まで味方じゃないって思ってた?

本能的に敵だと思っていたのかな

.......?



【安価です。コンマ1桁
奇数・0:沙夜・千夜を交えて会話
偶数:深雪との会話を続ける
安価下。】

いよっ

>>775 8:深雪との会話を続ける】


歩夢「ところで、深雪ちゃんはどうしてこの世界に居るの?」

この世界は私の精神・心の世界(らしい)

当人である私以外がこの世界に来るなんて普通考えられないはずだけど.....

深夜さんのように寄生なりをしない限りは

深雪「えっと.....」

歩夢「言いたくない事だったら言わなくてもいいんだよ?」

深雪「ううん、言いたくないとかではなく、説明が難しいのよ」

【深雪がこの世界に来れた理由を箇条書きで書いていきます。無能ですみません。】


深雪ちゃんがこの世界に来れた理由は、

・深雪ちゃんは精神の所在を感知する『触覚』を持っている

・達也くんに課せられたリミッターとやらを解除すれば他者の精神に触れることができる

・もしかしたら世界に漂う『霊魂』の一つ一つに触れることも出来るかもしれない

のようだ

もしかしたら、の話もしてくれた

おかげさまで大体理解でき.....た?


まずは最初の『触覚』を持っている件について

これはまぁ、うん

あの深夜さんの娘なのだから出来て不思議はない


次に兄である達也くんの課せられたリミッターの件について

リミッターって.....論文コンペの時に深雪ちゃんが達也くんも額に口付けをしたアレかな?

膨大な量の想子が溢れ出ていたし

多分、当たっていると思う


最後に『霊魂』について

霊魂って幽霊みたいな物?

だとしたら、霜月の目でたまに見れる私と同じだ(※見たくて見ている訳じゃない)



今回は丸1日以上倒れている私の精神状態を見ようとして『触覚』を使った結果、この世界に迷い込んだ

そういうことらしい

深雪「結果として、触れることが出来て良かったわ。触れれなかったら.....歩夢を1人にさせていたもの」

歩夢「ふふ、ありがと。そう言って貰えて嬉しい」

この世界に居る理由も知れたし、次は....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜「少しいいかしら?」
偶数:深雪との会話を続ける
安価下。】

いよっ

>>780 3:深夜「少しいいかしら?」】


歩夢「あ、そういえば現実世界で何か変わったことってない?」

私が現実世界とさようなら(死んでないからね)してから、たかが1日、2日なのだが、横浜であんなことがあった直後ならば何か事件等があっても仕方のないこと

世界の何処かで日本を潰すために協定を組んだり、横浜に攻め込んできた国でのデモ(何の成果もあげられなかった軍への反発)

などなど

起きてもおかしくないことは他にもたくさんある

深雪「灼熱のハロウィンにより、魔法が戦争の勝敗を握る、ということが世界中に広まったことくらいかしら」

10月31日に達也くんが使ったマテリアル・バーストが再び戦争の準備をしていた大亜細亜連合の兵士・スタッフを問わず全員を殺した

それが魔法こそ戦争のキーであることを世界中に知らしめた一件

それだけで良かった

.....いや、良くないか

深雪「ひとまずはあんし.....」

部屋の扉が2回ノックされた

深雪ちゃんにアイコンタクトを送り、

歩夢「どうぞ」

深夜「お話中失礼するわね」

霜月さんだと思ったら深夜さん

深夜「深雪さん、少しやって貰いたいことがあるのですが、構わないでしょうか」

深雪「やって貰いたいこと.....ですか?」

で、出たー、私が必要無いやつだ

ふん、いいもん、もう慣れたから......慣れた....はずなのに.....

深夜「大したことではありませんよ。少し、料理をして貰いたいだけです」

深雪「それは構いませんが、この世界で食事は必要無いんじゃ.....」

......本当にこの2人似ているなぁ

確実に母娘の関係だ

まぁ、深夜さんと沙夜さんほどでは無いけど

沙夜さんとか深夜さんをそのまま若くしたかんじだからねっ?

真夜さんと千夜さんも同じように、似すぎている

真夜さんに娘が居ても、その娘以上に似ているだろう

深夜「歩夢さんにも関係のある話です。手伝って貰えますか?」

歩夢「は、はい。分かりました」

やばい.....話聞いてなかった

とりあえず承諾しちゃったけど.....大丈夫なの?

深夜「まずは移動しましょう」

ーキッチンー

この世界のキッチンは現実世界と同じだった

使い方も、何処に何があるのかも分かる

深雪「それでお母様、何を作ればよろしいのでしょうか?」

深夜「深雪さんはパンを作って下さい」

深雪さん『は』ということは私は違うのか

難しい料理をお願いされたらどうしよう

フランス料理とかフレンチの類とか

調べないと作れないよ?

深夜「歩夢さんは


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜「歩夢さんはお蕎麦を作って下さい」
偶数:深夜「歩夢さんはフォンダンショコラを作って下さい」
安価下。】

>>785 7:深夜「歩夢さんはお蕎麦を作って下さい】


深夜「歩夢さんはお蕎麦を作って下さい」

歩夢「お蕎麦....ですか?」

深夜「十数年でどれだけ成長したかを調べるためのテストです」

私に和食を教えてくれた人は四葉深夜さん

十数年前に教えられ、数年前に深夜さんが亡くなり不可能となったのだが、この世界では振る舞うことが出来る

しっかり作らなければ

良い女に成長したと認識して貰いたい

深雪「あの....お母様、質問よろしいですか?」

深夜「遠慮しなくてもいいのよ、深雪さん」

深雪「ありがとうございます。質問なのですが、何故私はパンを作るのでしょうか?」

深夜「.......」

急に黙り込む深夜さん

まるで本当の理由を隠し、偽りの理由を探しているようだ

深夜「.....深雪さん、理由いるかしら?」

圧力をかけ、誤魔化そうとしている

こういうところは真夜さんと同じだなぁ

深雪「い、いえ.....大丈夫です」

母に圧力をかけられ、屈服する娘

ああいう家庭に生まれなくて良かった

深夜「深雪さんに歩夢さん、よろしくね」

深夜さんは上機嫌(?)でキッチンを出て行った

深雪「歩夢、お母様が歩夢ではなく私にパンを作らせる理由って.....」

歩夢「お母さんからパンの作り方を教わっている深雪ちゃんだからこそ、だね」

私も一時期は教わっていたのだが、途中で断念してしまった

だが、深雪ちゃん(水波ちゃんも)は1日という短い間で全てを教わった

パン作りを私ではなく深雪ちゃんに任命した理由は出来るだけ友人の作った物に近いものを食べたいから

だと思う

深雪「作りましょうか」

歩夢「うん」

上手に出来ればいいんだけど.....


【安価です。出来具合。コンマ1桁
1=2=3=4=5<6<7<8<9<0
6以上で深夜が納得するものになります。
ゾロ目の場合は 0 と同じ扱いとなります。
安価下は深雪、安価下2は歩夢。】

【深雪 >>788:6
歩夢 >>789:8】


いつも通り、落ち着いて普通に作った

美味しそうに見せるための飾り付けもせず、美味しそうに感じ取れる香料も隠し味なる物も使っていない

いつ教えられたか分からないレシピを完全再現している(再現出来てるかな.....?)

歩夢「深雪ちゃん、私の方は終わったけど.....」

深雪「私もちょうど終わったところよ」

歩夢「じゃあ行こうか」

深夜さんが居る(と思われる)霜月さんの部屋へ

扉を2回ノックし、

深夜『どうぞ』

歩夢「失礼します」
深雪「失礼します」

部屋に入り、深夜さんの前に私はお蕎麦を、深雪ちゃんは私のお母さんから教わったパンを置いた

霜月さんはジッとこちらを見つめている

2人前作った方が良かったかな.....?

深夜「ご苦労様でした。私のわがままに付き合って貰い、嬉しい限りです。深雪さん、歩夢さん、下がってもいいですよ。結果は教えるまでもありません」

上げて落とす

みたいな展開だけは勘弁して頂きたい


ー想像ー

歩夢『じゃあ.....合格ですかっ?』

深夜『不合格です』


これは流石に無いよね.....

無いことを信じよう

一礼をし、短い霜月さんの部屋の滞在を終える

......少し目を使って室内の様子を伺おうかな

いや、でも.....バレたら怒られるし.....


【安価です。深夜と霜月(さん)の反応を伺うために部屋を覗くかどうか。
1.覗く
2.覗かない
安価下。】

>>793 1.覗く】


.....覗いてみよう

もしかしたら想像通り不合格とされているかもしれない

不合格だとしたら、また練習してこの世界に居られる間にもう1度テストを受けさせて貰おう

深雪「歩夢?」

歩夢「待って。覗くから」

深雪「......バレたら怒られるわよ」

歩夢「むしろバレること前提だから大丈夫」

深雪「もう止めないわ.....」

許可も得たところで(得てない)、深呼吸をし、片目だけを霜月の目に変え、部屋を覗く



霜月『深夜さん、私も食べたいです』

深夜『あの霜月さんともあろう方が食事をしたいのですか?』

霜月『.....深夜さん、昔と変わりましたね。昔はあんなに可愛らしかったのに.....』

深夜『昔の話はしないで貰えますか?』

霜月『今の深雪さんよりもずっと......』

深夜『霜月さん?』

霜月『ふふ、失礼しました。本題に戻りましょう。お蕎麦とパン、少し分けて貰えますか?』

深夜『お断りさせて頂きます。これは娘と義理の娘が作った物ですし、私がお願いをして作って貰った物なので』

霜月『歩夢さんは私の子孫ですし、深雪さんは.....四葉の人間ですよ?』

深夜『歩夢さんの方はいいとして、深雪さんの方はしっかりとした理由になっていませんよ。きっちり霜月家と四葉家の上下関係を表してくれませんと分かりません』

霜月『.....もういいです。深夜さんの昔を娘さんと義理の娘さんに教えます』

深夜『......霜月さん、そう仰らずに仲良くしましょう。私たちは切っても切っても切れない深い関係の家の下に産まれているのですから』

霜月『交渉成立、ですね』

深夜『これからも仲良くしましょう、霜月家当主さん』

霜月『......』

深夜『当主と呼ばれるのが未だに苦手なようですね』

霜月『私は当主を名乗れる立場ではありません。......日本のバランスを崩したのですから』

深夜『霜月さんだけが気負う必要はありません。私や真夜、そしてあの女にも責任はあります』

霜月『そう言って頂けて幸いです。ありがとうございます』

深夜『仲良くしていこう、と言ったばかりですよ』


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜『ところで、歩夢さん?覗きは良くないですよ』
偶数:覗き続ける(次は料理の感想です)
安価下。】

くらえ

>>797 7:深夜『ところで、歩夢さん?覗きは良くないですよ』】


深夜『ところで、歩夢さん?覗きは良くないですよ』

バレてた.....

とりあえず心の中で一言謝り、深雪ちゃんの腕を引っ張って早歩きで自室へ



深夜「霜月さんも気付いていたんでしょう?」

霜月「深夜さんも最初から気付いていた上で話を聞かせていたじゃないですか。......出来れば『当主』の話は聞かせたくありませんでした」

深夜「いずれは知ることになるのですから、いつ聞かせても変わらないのではありませんか?」

霜月「心の準備の問題です。歩夢さんではなく、私や深夜さん、真夜さん、雪乃さんの問題」

深夜「歩夢さんが当主になれば、」

霜月「霜月の最高傑作である歩夢さんの争いは無くなりますね。私としては深夜さんにも真夜さんにも雪乃さんにも渡したくありません」

深夜「霜月さんは歩夢さんがあの子を選ぶことを望む、と?」

霜月「または、さっき言った通り当主になるか、です」

深夜「......この話はまた今度4人でしましょう」

霜月「そうですね。深夜さん、下さい」

深夜「あげませんよ?」

霜月「仲良くするって話は.....」

深夜「ふふっ、冗談ですよ。そんなに落ち込まないで下さい」



深雪「気付かれたの?」

歩夢「多分、最初から気付かれてた」

深雪「お母様に加えて霜月さんだから当たり前と言えば当たり前の結果なのかしら。それで、料理の感想は?」

深雪ちゃんも結果について気になっているようで、不安げな表情を浮かべている

少し困らせてみようかな

歩夢「ああ、その事だけど.....」

深雪「......」

歩夢「......」

深雪「えっ.....もしかして.....」

困ってる姿も可愛い

だが、私に出来る引き延ばしもここまで

残すは結果を教えることのみ

歩夢「わからない」

深雪「......」

不安げな表情から不機嫌そうな表情へ変貌した

歩夢「料理を分けてくれなければ深夜さんの昔の話を私たちの教えようかな、とか、仲良くしよう、とか、霜月家当主がどう、とか話してた」

深雪「1番最初のやつは気になる.....けど、お母様に失礼だから.....」

深雪ちゃんは良い妹であり、良い娘であった

母親想いの良い娘です


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:沙夜・千夜を交えて会話
偶数:1日を終わる
安価下。】

とぉ

>>802 6:1日を終わる】


歩夢「そろそろ寝ようか」

今日は走ったり戦ったり料理を作ったりした

料理はともかく、走る・戦うはかなり体に疲労を積もらせた

深雪「そうね。部屋は.....」

歩夢「この部屋で、一緒に寝よう。大丈夫、ベッドはクイーンサイズだから」

ベッドの大きさは、セミシングル(幅:80cm)→シングル(幅:97cm)→セミダブル(幅:120cm)→ダブル(幅:140cm)→ワイドダブル(幅:150cm)→クイーン(幅:160cm)→キング(幅:180cm)となっている

いずれも長さ(縦)は195cm

なお、狭いと感じさせないベッドの大きさは肩幅プラス30cmと言われている

女性2人でクイーンサイズのベッドを使うのはほぼ完璧なチョイス

キングサイズだと大きすぎるし、ワイドダブルだと少し狭い

......ワイドダブルの方が良かったかな.....

深雪「甘えさせて頂くわね」

歩夢「うん」

2人で仲良く、仲良く(大事なことなので2回言いました)おふろにはいり、少しお話をした(達也くんの話)後、就寝した


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜に目覚める
偶数:朝
安価下。】

>>804 2:朝】


あまり気持ちの良いとは言えない朝を迎えた

理由は日の光が部屋に入ってこないから

時間を問わずに太陽は灰色の雲に隠れ、薄暗い状態

日差しを浴びて目覚める、とかいうシチュレーションはこの世界では絶対に起こり得ない

ただ、安眠は出来た

昨日と比べて隣には見知った人物が居るおかげ様で

一生深雪ちゃんと寝て過ごしたいです

この文だけだと少しいやらしく聞こえるかな......?



現実世界では11月3日

私がこの世界に来てから3日目の朝(時計は午前7時を示している)

深雪ちゃんはこの世界に来てから2日目の朝

司波家で1人ぼっちの達也くんは息しているだろうか

まぁ、家事とか出来るタイプの男性なので、そこら辺は安心しても良いのかもしれない

家庭的だよね

運命とか偶然とかはともかく、良い男性と巡り会えた

彼女(妻)として嬉しい限りです




深雪「それで、今日は何をするの?」

歩夢「仕事があれば仕事を。無ければ屋敷の中で何かする」

深雪「曖昧ね.....」

そう言われてもこうとしか説明出来ない

敵が近付いて来れば倒しに出掛け、敵が近付いて来なければ安全な屋敷の中で限られた事をする

いつまで続くか分からないのだが、少なくとも数日間はこういう生活が続くだろう

歩夢「とりあえず今は適当に過ごせばいいと思う」

深雪「じゃあ私は歩夢を見習って読書でもしようかしら。昔の時代の本を読む機会なんて極めて少ないのだし、知識として学んでおきたいわ」

この世界は現実世界と比べれば過去の世界

私の良く知る世界では規制がかかって見られなかった資料もたくさんある

危険な物から安全なものまで

各種取り揃えている(精神に関することのみ)

いつまで居られるか分からないこの世界は時間との戦い

一冊でも多くの本を読めるように読書をするべきなのかもしれないけど.....


【安価です。
1.深雪と共に読書
2.沙夜・千夜と話す
3.深夜・霜月(さん)と話す(深夜に呑まれることはありません)

安価下】

2

>>808 2.沙夜・千夜と話す】


けど、読書は夜にするから今はいいかな

むしろ読書の時間を減らさなければならないのが現状だ

下手したら全てを読み終えてしまう

この2日間で読んだ冊数は8

少ないように感じるが、.....いや、普通に少ないのだが、なんとなく近い未来に読み終えそう

結局は勘です

ごめんなさい



深雪ちゃんと分かれ、私は、

歩夢「......」

ボーッとしていた

深雪ちゃんは書庫へ

私は部屋で読書という最大の趣味を失って(しまってはいないのだが、しないと決めた以上しない)いるので特にすることもなくボーッとしているという訳だ

思った以上にすることがない

.......ピアノでも弾く?

こういうのも(趣味の範囲で)嗜んでいるんだぞ、ってところを見せつけてもいいんだけど.....

なんだか気乗りがしない

とかとか、やるべき事が見つからない私は最終手段であるお昼寝(まだ朝)でもしようかと思い始めた時、


沙夜「歩夢、今時間いい?」

ノックも無しに沙夜さんが部屋に入ってきた

続けて千夜さんも

なお、この2人は1度素顔を晒したとはいえゲームみたいに以降はずっと顔出しするような真似はしない

しっかりと黒いフード付きのロングコートを身につけている(フードも被っている)

意識高いなぁ

歩夢「うん、いいよ。暇してたから」

沙夜「よかった。本題だけど.....深雪は?」

歩夢「読書をしに書庫へ」

沙夜「誰に似たんだか」

誰=私?

流石にそれはない

......ないよね?

千夜「歩夢じゃなくて深夜だよ」

安心した

変な影響ではないが、影響を与えるというのは大体ネガティブに考えてしまう

悪い癖だ

歩夢「深夜さんね。深夜さんが読書.....」

うん、普通

体が弱いと聞いているし、お母さんの書いた日記の中にも「深夜は読書かピアノしかしていなかった」みたいなことも書いてあったような無かったような

あれ?私と同じ趣味をお持ち?

沙夜「歩夢ほどの活字中毒者は貴女のお母さんしか居ない」

あっ....そうですか

千夜「遺伝って怖いね」

そうですね

怖いです

それでも読書をして色々な知識(無駄も含む)を学べたことは後悔していない

良い遺伝を引き継いだと誇ってもいいんじゃなかな(?)

歩夢「それで、深雪ちゃんに用があったの?」

沙夜「子孫と話すのに理由が必要?」

歩夢「いえ、全く」

千夜「姉さん、どうするの?」

沙夜「んー、どうしよう。......あぁ、もうめんどくさい。歩夢でいいや。暇潰しに付き合って。どうせ暇なんでしょう?」

暇潰し相手に選ばれた

あまり良いとは言えない理由で

千夜「姉さん、口調崩れてる」

沙夜「あ....また深夜に差別されちゃう」

深夜さんと真夜さんに似ている人が普通のお話をしている

ほのぼのします

歩夢「私は何をすればいいの?」

千夜「話し相手になればいい」

歩夢「さようですか.....」

肝心の話題は、

沙夜「深夜のムカつくところについて」

子孫を妬む先祖

失礼ながら哀れだと思ってしまう

歩夢「.....気付かれたら怒られるよ?」

沙夜「迎撃するから大丈夫」

いくらご先祖様とはいえ、精神構造干渉魔法を使える深夜さんに勝つのは無理なんじゃないかな

沙夜さんか千夜さんが同じように精神構造干渉魔法を使えない限りは

沙夜「本当は実娘の深雪と話した方が早かったんだけどね。娘にしか見せない顔っていうのもあるだろうし。雪乃や真夜からは全部聞いたから.....あと、穂波からも聞きたかったなぁ。専属のガーディアンだったようだし」

喋るときは本当に喋るなぁ

第一印象とは全く違うキャラで

......最初と比べてキャラ崩壊大きくない?

長編の小説とかだったらまだしも、現実(現実じゃない?)で約3日でこのキャラ崩壊

人って恐ろしい

歩夢「深夜さんの悪口を言い合うんだったら私は抜けさせて貰うね。あんまりそういうのには興味ないから」

今までいじめの類を受けてこなかったが、中学や小学....小学は流石に無いか

中学では ぼっち=いじめを受けている みたいな風潮もあった(らしい)

だからこそ、受けていないけど同じ類に属していた者からしたら悪口とかは.....進んでやる気にはなれないかなぁ

それに、もしバレた時のことを考えたら背筋がゾッとする

昨晩のことも手伝って、本気で怒られる可能性も捨てきれない

今度こそ精神を掌握されかねない

沙夜「ん、本気にしてたの?冗談だよ」

冗談に聞こえないんだよ、深夜さんの姿で言われると

歩夢「じゃあ、何しに来たの?」

千夜「深雪と話そうと思って。子孫と少しくらいは話さないと」

歩夢「読書の邪魔をするのは私が許さない」

邪魔された経験者なら分かるだろう、この気持ち

あれは.....辛い

沙夜「邪魔する気はないよ。お取込み中だったら時間を改めるだけ」

歩夢「そうして下さい」

千夜「どうするの?」

沙夜「そうね.....」

最後だけキャラを取り戻している

「そうね.....」

喋り手を深夜さんにも真夜さんにも、深雪ちゃんにも置き換えることが出来る

私もそういう喋り方覚えようかな

.....本当のことを言っちゃえば覚えてるんだけどね

真夜さんのところで働く前から、知らないうちに

多分、料理と同じく幼少期に四葉家で英才教育を受けたのだろう

四葉さんには頭が上がりません

感謝の気持ちでいっぱいです


【安価です。
1.沙夜・千夜と共に書庫へ
2.このまま沙夜・千夜と話す
3.沙夜・千夜とピアノを弾く
4.1人でピアノを弾く
5.沙夜・千夜は書庫へ。歩夢は自室で何かする
6.深夜・霜月(さん)と話す(沙夜・千夜は外れます)
7.その他
安価下。】

3

>>817 3.沙夜・千夜とピアノを弾く】


十数秒の沈黙の後、

沙夜「歩夢、雪辱戦よ」

雪辱戦とは前回負けた相手に勝ち、受けた恥をそそぐこと

1度負かさないといけないのだが、その戦った記憶がない

普通に勝負って言えばいいものを.....

千夜「一応、雪辱戦で合ってるよ。世代を超えて、ね」

あぁ、なるほど

お母さんに負けたってことね

だからこそ、娘の私と戦う時は雪辱戦になると

この戦いが雪辱戦の意味を完全に成しているとは言えないが、なんとなくは理解出来た

歩夢「何で勝負するの?」

沙夜「歩夢の数少ない趣味の内の1つ」

私の趣味は数少ないとも言えないほど少ない読書かピアノかの2択

勝負と言ったらピアノしかないだろう

歩夢「移動しようか」


ーピアノが置いている部屋(音楽室的な.....なんて言えばいいのか分かりません)ー


歩夢「何の曲で勝負するの?」

沙夜「千夜、何がいい?」

中立な審査を行う千夜さんに曲を決めさせるのは当然といえば当然なのかもしれない

私は沙夜さんの得意な曲でも良かったけどね

負けたときに言い訳できるから

千夜「ショパンのエチュード」

あれ....雲行きが怪しくなってきたぞ

歩夢「エチュードの?」

千夜「ホ短調 作品25-5」

歩夢「あー.....」

うん、知らない

1度聴けば思い出すかもしれないけど、多分無理

負けました

沙夜「......千夜、他のにしない?」

沙夜さんも私と同意見のようで

助かった

千夜「じゃあ、クライスラーの愛の悲しみ」

あ、それなら分かる

勝てるかも....

千夜「ラフマニノフ編ね」

しれなかった

ラフマニノフ編って.....上級者専用のはずじゃ.....

少なくとも私のような趣味の範囲で嗜んでいる者には到底弾くことが出来ない曲

さて、どう言い訳を考えたものか.....

沙夜「歩夢、先がいい?それとも後がいい?」

歩夢「後」

言い訳を考える時間は1秒でも長く欲しい

それに、もしかしたらのことも考えて1回は聴いておきたい

沙夜さんは椅子の高さを調節し、今は仕方なくかフードを外して楽譜に向き合っている

準備は万端のようだ

千夜「いつでもいいよ」

お母さん、ごめんなさい

......負けました


【音楽の知識は全く無いので、某アニメからの知識です(ほぼ全部)
間違っている部分あると思います。
にわか勢ですみません。

安価です。コンマ1桁
1=2=3=4=5=6<7<8<9<0
ゾロ目の場合は数字関係無しに0扱いとさせて頂きます。

歩夢は幼少時代に四葉家から英才教育を受けているとか適当な流れで作ってしまったのでピアノに関しても反映させたいと思います。
歩夢のみ、出た数字にプラス1します(0かゾロ目でない場合に限る)

歩夢は安価下、沙夜は安価下2で。】

ほい

【歩夢..... >>821 9(英才教育によるプラス1も含む):プロ級(?)
沙夜..... >>822 4:上手(一応、お嬢様的なの立場なので本来ならば普通のところを上手にさせて下さい)】


沙夜さんの演奏は上手としか言えなかった

うん、普通に上手な.....アレだ

感想って難しい

沙夜「うーん.....」

当人はあまり満足していない模様

千夜「ところどころミスしてたね」

沙夜「少し緊張しちゃって」

深夜さんが緊張しているのだと思うと可愛らしい

沙夜さんそのままでも可愛いけどね

千夜「次は歩夢」

歩夢「んー....」

足取りを重くし、ピアノの前へ

椅子の高さを調節し、楽譜に一度目を通す

沙夜「いつでもいいわよ」

キャラ戻ってる

じゃなくて、集中しないと

鍵盤に指を置き、文字通りの深呼吸をし、弾き始める


深夜「あの女にそっくり」


深雪「お母様.....?」


霜月「.....扉を閉めないと防音室の意味無いことを知らないのでしょうか?」



千夜「姉さん、負けたね」

沙夜「もともと勝敗が分かっていた勝負よ。......弾いている姿と音、雪乃にも深夜にもそっくり。腹立たしいわ」

千夜「素直に褒めればいいのに」

沙夜「.....千夜?」

千夜「なんでもない」



歩夢「ふぅ」

弾き終えた

疲れた

もう寝たい

千夜「歩夢、上手だったよ。姉さんとは比べ物にならないくらい」

歩夢「沙夜さんの方が上手だった」

千夜「誰が聞いても歩夢の方が上手だったと言うよ」

歩夢「......そうかな?」

趣味の範囲で嗜んでいたはずなのに勝ってしまった

人と関わる時間を趣味に当てていたからこその結果だと思ってもいいのだろうか

だとしたらぼっちで良かったとしみじみ思う

沙夜「でも、」

沙夜さんは私の目を指差し、

沙夜「これはズルいんじゃない?」

千夜「そこがね.....少しズルいんじゃないかな、って私も思った」

歩夢「なんのこと?」

沙夜「無意識なのね.....」

千夜「歩夢、目変わってるよ。霜月の目になってる」

歩夢「えっ.....」

使った記憶がない

完全に無意識での変化

真夜さんの話だと意識・好戦的になる・怒りの3つで目が変わるはずなんだけど.....

......とりあえず今は、音楽の勝負で好戦的になった、ってことで

沙夜「目を使うのは反則だから、今回の勝負は引き分けね」

歩夢「あ.....うん」

千夜「今度は深雪も誘おう」

沙夜「結果は見えているんだよなぁ......」

深夜さんの娘である深雪ちゃんの勝利で終わりますね.....多分

千夜さんの実力もまだ未知数だし

沙夜さんもミスなく完奏出来れば今回の勝負でも負けていたかもしれない

負けないためにも本格的に始めて.....みない

コンクールとか大変そうだから趣味の範囲で頑張ろう

自分が自分で楽しむための趣味として

.....やっぱり私はぼっちか


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:仕事
偶数:深雪がこの部屋に来る
ゾロ目:夜
安価下。】

いよっ

四月は君の嘘いいよね
乙です

>>830 いいですね。

>>829 7:仕事】


沙夜「......」

千夜「嫌な予感?」

沙夜「まぁね」

双子の姉妹って凄いなぁ

意思疎通が出来ている

私も双子じゃないけど兄さんと出来たりするのかな.....

達也くんと深雪ちゃんは出来そう

あの2人は深い関係って誰かが言ってたし

歩夢「敵?」

沙夜「霜月さんのところ行けば分かる。あの人は万能だから」

千夜「全知全能と言っても過言ではないくらい」

霜月さん.....一体何者なんだ.....

現実世界とこの世界の時間調節、一歩も動かずに数km離れた場所にある死体を消す、あの深雪ちゃんが敬愛している達也くんの力を持ってしても敵わないと断言した

ラスボスは以外と近い場所に居る論(ゲーム・小説)

霜月さんが最終的な敵になるんじゃないかな.....

身の毛がよだつとはこのことか

沙夜「とにかく、深雪を連れて霜月さんの部屋に行こう」



ー霜月(さん)の部屋ー

霜月「深夜さん、どうしましょう」

深夜「私は反対です」

揉めている、ってほどではないが何か話し合いをしている

沙夜「霜月さん、何をどうするんですか?」

霜月「私がやるかどうかです」

あの霜月さんが直接倒しに行くと.....?

戦っているところを見たいけど.....

沙夜「反対です」

千夜「私も反対かなぁ」

深雪「私も.....」

私以外全員反対

私の権利無視で決定かな

霜月「....歩夢さんはどう思いますか?深く考えず、直感で構いません」

まさかの私に決める権利があるやつですか.....

多数決関係無しに、子孫の私頼みなのか

霜月さんが出るか出ないかということはそれほど危険な戦いだということ

うーん.....


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:歩夢「お願いします」
偶数:歩夢「私も反対です」
安価下。】

いよっ

>>834 4:歩夢「私も反対です」】


いろいろと考えたが、やはり霜月さんは我々にとって切り札的な存在

深雪ちゃん曰く味方

私はどうしても何処かで敵視してしまう(おまじないも解いてもらったのに.....ごめんなさい)

深雪ちゃんを信じ、霜月さんを大事にする選択を取ると、

歩夢「私も反対です」

霜月「そう....ですか。分かりました、私は何もしません」

残念そうにする霜月さん

そんなに戦いたかったの?

それとも『残念そう』ではなく『心配そう』で、心配してくれているのかもしれない

霜月「沙夜さん、あとはお願いします」

沙夜「それについてですが私から1つ、申し出たい事があるのですがよろしいですか?」

霜月「構いませんよ。では、後はよろしくおねがいします」

沙夜「ありがとうございます」

沙夜さんの申し出は....?

飛ばしているけど.....いいの?

沙夜さんの合図で私たちは退室し、玄関ホールで話し合いを始める

沙夜「それじゃあ深雪、貴女が私たちに指令を出して」

深雪「私が....ですか?」

歳は下でも先祖様にはしっかりと敬語を使うと意識しているのか反射的に敬語を使っているのか、私には分からない

沙夜「霜月さんから許可は得たから」

つまり、



沙夜「それについてですが私から1つ、申し出たい事があるのですがよろしいですか?」

霜月「何でしょう?」

沙夜「指令を出す役を私ではなく深雪にさせたいのですが」

霜月「構いませんよ。では、後はよろしくおねがいします」

沙夜「ありがとうございます」


こういうことらしい


説明を省いた会話をしていた

先代様方は凄いなぁ

沙夜「とにかく、よろしくね深雪。貴女の命令には従うから」

深雪「えっと.....」

千夜「まぁ、その時になったらでいいよ。命令があるまではそれぞれ適当にやっているから」

同年代(実際は違う)の四葉で仲良いのかな

羨ましい

この世界に居る霜月は2人しか居ないからなぁ

霜月さんとか仲良くなるならないとかの問題じゃないし.....

深雪「歩夢、行くわよ」

歩夢「あ....うん」

霜月さんの様子を見る限り今回は大変な仕事になる

頑張らないと

.....犠牲者を出さないように


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:敵と戦う
偶数・ぞろ目(奇数・偶数・0関係無し):雪乃・真夜と合流(既に敵を倒している)
安価下。】

とうっ

>>839 1:敵と戦う】


沙夜「歩夢、分かる範囲で人数は?」

歩夢「70」

千夜「数を切り良く考えると強化人間は30人ってこと?」

沙夜「流石にそれは.....無いと思うわ。深雪はどう思う?」

深雪「10人くらい?」

沙夜「合計80人。それぞれ20人.....だけど、普通の兵士は相手にならないから実質10人を4人で倒せばいい。2.5人倒して」

人を0.5単位で表すのはどうなの.....?

そもそも普通の兵士70人は確定だけど、強化人間10人は深雪ちゃんの予想だし.....

信じてあげたいけど、勘だからこそ信憑性が低い

信じるならば、1人あたり2.5人

深雪ちゃんと一緒に戦ったレベルだったら結構キツいかもしれない

九校戦レベルにして頂けると嬉しい限り

どうなのかなぁ



2人1組の2グループを作り、行動することにした

勘の冴える沙夜さんチームと目を使える私のチーム

メンバーは、沙夜さん・千夜さん、私・深雪ちゃん

うん、いつも通り

あっちは姉妹ならではの意思疎通とかを多用するだろう

こっちは.....義理の姉妹ならではの意思疎通....は無理だから、個々の高い魔法力を駆使して戦うことになる

日本に限らず世界で考えてもトップクラスの実力を持つ深雪ちゃんがこっちに居るのだから、勝てるだろう(お母さん曰く、十三使徒の1人でありUSNAの最強魔法師部隊『スターズ』の総隊長と互角らしい)

チーム分けも決まり、あとは敵を目視出来るところまで移動するだけなのだが、

沙夜「......歩夢、1つだけ言っておくけれど、本気でやらないと死ぬからね。反魔法師組織の『ブランシュ』であったり、九校戦の時の『無頭竜』とは格が違う。確かに歩夢は危険な人生を送ってきたけど......ううん、これからも送るんだろうけど、この世界を甘く見ないで。歩夢にとって1番危険な人生の一部になるかもしれない。だから、どんな手段を使っても構わない。様々な魔法を使うなり、地形を利用するなり、逃げるなり。その時の一瞬の判断で全てが決まるから.....気をつけて」

心配と注意を同時にされた

それだけ気を遣ってくれているのかな

歩夢「ありがと」

沙夜「深雪、よろしくね」

私は子供?

そこまで心配される存在なの.....?

深雪「はい」

先祖には敬語を使っている

敬語を使いながらも反抗的な態度を取る深夜さんとは違う

歳の関係であったり、育ちの差(だと思いたい)

千夜「姉さん、そろそろ切り替えないと」

沙夜「そうね。切り替えないと.....ね」


【安価です。
歩夢・深雪の方に来る強化人間の数。
コンマ1桁の数をそのまま採用します
※0の場合は10人、ゾロ目(1桁目と2桁目)で数字問わず10人ですが霜月(さん)の力を借りれます。
安価下。】

うりゃ

>>843 9:9人】


沙夜『一般兵は適当に処理するから歩夢と深雪は強化人間だけに気を付けていて』

鎌霧(微細な氷の刃でできた霧を吹き付け、氷の刃を体内に入れ、臓器や血管をズタズタにする魔法)を使い、倒すのかな

なお、今現在私たちは周波数を合わせる魔法を使用している

周波数を合わせることにより敵に聞かれず、遠距離でも物を使わずに会話が出来る

強化人間に備え、私たちは周りに気を配る(注意する、という意味で)

歩夢「深雪ちゃん、大丈夫?」

私も数は少ないものの、深雪ちゃんよりはこの世界に慣れている

気配りするのは当然だ

深雪「ええ、大丈夫。......お母様にも助言を頂いたし、何かあれば......」

アレを使うらしい

アレをね

......アレってなに?

私が知っているのは必殺技とか秘技の類、ということだけ

歩夢「ちなみに深雪ちゃんの勘だとこっちに何人の強化人間が来そう?」

深雪「9人」

10人中9人がこっちに来る

一般兵とは戦わなくていいものの、一般兵とは格が違う強化人間が9人となれば私も本気でやらざるを得ない

まだ使っていない霜月の血を引く者にしか使えない魔法を使うかも

まぁ、アレは主に航空戦力に効果がある魔法なんだけどね

一応、地上の人間にもかなりの効果がある

これ以外にも七草先輩の魔法であったり、一般的な魔法であったりと選択肢は多種多様

つい先日達也くんに調整して貰ったCAD2機をフルに活用し、撃退しよう

深雪「......歩夢、もうそろそろよ」

深雪ちゃんの直感とは、異常なまでに強い精神干渉魔法を持ち、非常に高い直感的洞察力を持っている深夜さん譲りの直感

当たるはず

歩夢「うん」

強化人間の気配は掴めなくても使用中に限る魔法力の向上の意味を込めて両目を碧色へと変える

準備は万端だ

いつでもいい


【安価です。敵の強さについて(1人1人)コンマ1桁
1=2=3=4=5(九校戦)<6<7(深雪と合流)<8<9<0
7・8:沙夜・千夜と共闘
9:雪乃・真夜が倒す
0:霜月(さん)が倒す
安価下。】

最強だ

>>846 7:沙夜・千夜と共闘】


戦いの開始は私たちが潜んでいる建物の倒壊と同時だった

深雪ちゃんが勘で気付き、準備をし、建物が倒壊すると同時に建物から逃げた

1人では限界のある視界でも2人ならある程度はカバー出来るということで、私は深雪ちゃんを、深雪ちゃんは私を守るために周りを良く見て、末に敵を見つける

まったく気配の無い筋肉質で高身長な男性が9人

強化人間10人中9人はこっちに来てしまった

全て深雪ちゃんの予想通り

私としてはここまで来たら10人で来い、とか思ったり思わなかったり

深雪「歩夢、ここはちょっと.....」

逃げ着いたところはもともと住宅街があったと思われる場所

隠れる場所がたくさんあり、もしもの時は逃げれるのだが、それは相手も同様

むしろ気配を読めない分、私たちは不利の立場だろう

せめて互角の立場まで持っていくにはこの場を更地にすることが第一条件

一条将輝くんと戦ったモノリス・コードの時のように、草原ステージで戦えたら人数の差はあるものの、互角の戦いが出来たはず

仕方がない、予定通りあの魔法を使おう

今からちょうど6ヶ月前に教わり、今まで使う機会が全くなかったあの魔法

本来ならば航空戦力を無力化するための魔法なのだが、この魔法は地上の戦力にも有効(2回目)

これで強化人間を倒そうとは思っていない

建物をバラバラに壊す、もしくは塵となるまで壊せればいい

建物が無くなれば視界も良くなり、隠れる場所がなくなる

まずはここからだ


歩夢「障壁張れる?結構強めのやつ」

深雪「歩夢が言うほどの強度は分からないけれど、出来る限り強いやつね」

お願いをしただけで実行してくれる

説明も無しに実行してくれる深雪ちゃんには信頼されている

目的をしっかり果たさないと

深雪ちゃんのおかげで崩れた建物や塵を被らないで済む

さて、前置きはこのくらいにして使おうかな

摩天楼を

摩天楼は竜巻を......また説明長いとか言われちゃうから手短に

摩天楼は竜巻を起こし、航空戦力を無力化する魔法。当然、地上にも効果があり・・・(割愛)

と、まぁこんなかんじ

ここら一帯は私の想像図通りの図面になるはず


はい、

摩天楼使いました

巨大な竜巻が2つ

決して交じり合わずに、一帯を風が呑み込んでいる

朽ちた自然と倒壊した建物は竜巻に巻き込まれ塵となり、舞い上がっている(後に落ちてくるだろう)

数十秒後、ここら辺が何もない場所へと変貌したところで術式解体で竜巻を消す

余談だが、竜巻に巻き込まれた強化人間は少し怪我を負っている

そもそも倒す気は無かったので驚いていない(むしろ、少しでも怪我をしてくれているだけ強化『人間』と言える存在なんだなと気付かされた)

深雪「今の、霜月の魔法?」

歩夢「そうだよ。6ヶ月前に教わった」

深雪「そう。.....危険な魔法ね」

階級を付けるなら、戦略級魔法ぐらいの

深雪ちゃんはここまでは言わなかったが、言わずとも表情を見れば理解は十分可能だった


朽ちた自然と倒壊した建物の残骸(塵)がパラパラと空から降っているが、これは魔法でどうにかした

高難易度の魔法ではなく、単純に『風』を現象として作り出し、何処かへと飛ばしただけ

歩夢「深雪ちゃん、何人と戦いたい?」

深雪「5人」

歩夢「じゃあ私が5人ね」

深雪「大切に想ってくれるのはありがたいけれど、余計なお世話よ。私にやらせて」

気遣ったつもりが鬱陶しく思われてしまった

ここらで「お義姉さまに甘えなさい」とか言っていればカッコよく私が5人と戦うことになったんだろうけど、あいにく私にそういうキャラは合わない

今からでもキャラ調整しようかな

〜わ とか 〜じゃないかしら

とか言えるお嬢さまキャラに

......前向きに検討しよう


歩夢「お言葉に甘えて、私が4人、深雪ちゃんが5人ね」

深雪「くれぐれも怪我だけはしないでね」

口元を緩く、微笑しながら何度目になるか分からない注意をし、私から離れる

CADを操作して『冷』であったり『凍』で強化人間と戦う深雪ちゃんを眺め、私もそろそろ動かなければ、と思い目の前に残った強化人間4人に照準を合わせる

歩夢「.......」

よし、やろう

目先に居る敵4人を両目でしっかり捉え、ちょうど4人の居る円状で約15m範囲全体にドライアイスの塊が降り注ぐように魔弾の射手を使う

またこの魔法かよ、と思われる方、すみません

この魔法、七草家が開発したオリジナルの魔法とだけあって、便利なのです

予想されているよりもずっと遥かに、使いやすくて威力も十分

1:複数人であればこの魔法は1:1と比較して数倍以上の恐ろしさを本人ですら実感できる

実感しながら、十分な威力を発揮する魔弾の射手が十分すぎるほどに強化人間4人に降り注ぐのを待つ

数にして1人につき約1000個当たれば流石の強化人間さんでも重症だろう

問題は1人につき約1000個のドライアイスが当たるまでに強化人間は逃げ出さないか、それと私の集中力が持つか

この2つさえ問題無ければあっさりと倒せる

......どうかな




駄目でした

結局、強化人間は降り注ぐドライアイスの中から抜け出し、攻めてきた

怪我は軽傷程度

あまりダメージは与えられなかった

攻めてきた強化人間4人は、それぞれ鋭いナイフを取り出し、攻撃してくる(使用している魔法は加速魔法のみ)

目のおかげもあり、ナイフはかわせるのだが4人が連携した動きをしてくるため、魔法を発動させる方に集中出来ない

このままいけば体力的に私が負けるだろう

さて、どうしたものか


【安価です。コンマ1桁
奇数:沙夜と共闘
偶数:千夜と共闘

選ばれなかった方は深雪と共闘することになります。
安価下。】

おりゃ

>>855 5:沙夜と共闘】


沙夜「歩夢、助けて欲しい?」

偶然残っていた大きい石に腰をかけ、足をブラブラさせている沙夜さん

少し気を紛らわしたら死ぬ寸前の仲間を目の前にして悠長にしている姿は嫌がらせにしか見えない

歩夢「助けて.....くれると嬉しい」

あくまでも意識は強化人間に向け、沙夜さんへと回す意識は最小限に抑える

それでも疎かになり、危険なシーンも所々あった

本当にギリギリなんだけど.....

今すぐにも助けて貰いたいのだが、

沙夜「どうしようかなぁー」

フードを深く被っていてもその姿は深夜さんの若い姿

決して今の(昔も)深夜さんがしないような態度を取る沙夜さんは若い


歩夢「なんでもするか....っ!」

危なかった

ナイフが頬を擦りかけた

沙夜「何か言った?」

歩夢「なんでもするからっ!」

一言で短く済ませ、沙夜さんの返事を待つ(ナイフを避けながら)

沙夜「なんでも.....ね。ふふっ、いいよ。助ける。ただし、なんでもするって言ったことを忘れないでね」

偶然残っていた大きな石から降り、手を貸してくれる

文字通り手を貸してくるのではなく、魔法で手を貸してくれる

沙夜さんは減速魔法で強化人間のスピードを落とし、私はすぐにその場から逃げ出すのではなくその場凌ぎに魔法を使う

使ったのは本日何度目になるか分からない『風』の魔法


この魔法は支点となっている地点から四方八方に暴風が現象として起こる魔法

今回支点に選んだのは自分

私を囲っていた4人は暴風に鍛えている男性の体重を持ってしても耐えきれず、飛ばされる(私は自身が支点になっているため、風を感じない)

沙夜「歩夢、早めに片付けるよ。早く済ませて、早く歩夢に命令したいから」

歩夢「う、うん.....」

やっぱりあの時、『なんでもする』だなんて言わなければ良かった

こんなことを何回もしているから甘く見られるんだ

主にあの人に

随分長いこと会っていない気がする彼氏のことを思い出しながら、沙夜さんに賛同し協力して強化人間と改めて向かい合う

沙夜「1分ね」

絶対無理なんだろうなぁ

せめて5分とか現実的な数字を言って欲しい

まぁ、頑張ることには変わりないけれど



歩夢「はぁ....はぁ.....」

本当に1分で終わった

体感では、の話だけど

沙夜「やれば出来るじゃない。その調子で今後も頑張って」

歩夢「恐縮です」

強化人間を倒せたのはほとんど沙夜さんのおかげなのだが、褒められてしまった

適当に済ませる訳にもいかなかったので、一応受け答えしようと思った結果がこの返事だ

本当に私は何もしていない




ー回想ー

沙夜「歩夢は適当に七草の魔法を使っていればいいから」

了解です

魔弾の射手を使っていればよろしい、と

味方なら頼りになる

敵なら厄介

ランキング上位に組み込んで来た沙夜さん

なお、このランキングでの1番は私がラスボス視しているあのお方

つい先日まではあの人だったのだが、妹の深雪ちゃんでさえあのお方にはあの人でも勝てないということで変動があった

3位以降はお母さんであったり深夜さん、真夜さんなど

沙夜さんはトップ10には入る実力の持ち主


とかとか、こんなどうでもいい事を考えている間にも強化人間は倒れていく

私のよく知る世界(時代)ならまだしも、この世界(時代)の魔法については疎い

沙夜さんと千夜さんの使う魔法全てが新しく見える

達也くんなら一瞬で魔法式の構造を理解出来たんだろうけど私には到底出来ない

ということで、何が起きているのか分からないまま強化人間との戦闘が終了した

ー回想終了ー



沙夜「ほら、千夜と深雪の方も終わったようだし帰るよ」

霜月の目を使わずとも深雪ちゃんと千夜さんは視認出来る位置まで来ていた

ロングコートの所々が汚れているが破れてはいない

怪我はしていないようだ

良かった.....


それから私たちは合流し、残った敵が居ないかを確認し、屋敷へと戻った

苦戦を強いられたが犠牲者どころか負傷者も居ない

完璧な勝利を収めた私たち一行であった

だが、深雪ちゃんは指令を出す係なのの何も出来なかったと少々不満気なのは私を含めた3人だけが知っている事実


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:夜(深夜)
偶数:深夜と会話
ゾロ目:霜月(さん)と会話
安価下。】

ほい

>>863 3:夜(深夜)】

ー????年・11月4日・23時ー

深雪「今夜はお母様と.....」

もちろん私は快諾した

母娘水いらずで話したいことや時間を過ごしたいだろう

私はそういうことは最近無いけど、もし同じような機会があれば甘えたい

この歳(15→16)になって甘えるというのはどうかとも思ったが少しくらいは許して下さい

今なら理解出来る精神学の本や小説を読み聞かせてくれたりすれば、その時間は私にとって至高の時間となるだろう(子守唄代わりにならず、寝れなくなる)

というわけで、今夜は1人

自由だ

何しようかな


徹夜で読書とかする?

飽きたらピアノでも弾く?

もしくは普通に寝たり?

色々なこと(3つだけ)が思いつき、何をしようかと選び困っていると、

沙夜「歩夢、」

ノックも無しに沙夜さんが部屋に入ってきた

同時に思い出す『なんでもするから』の一言

何させられるんだろう

嫌な予感しかしない

沙夜「深雪は....居ないね。良かった」

深雪ちゃんが居ないことを喜んでいる

人前では出来ないこと?

歩夢「私は何をすればいいの?」

沙夜「そのことだけど、


【安価です。
1.沙夜「まずはベッド行こ」
2.沙夜「一緒に本読もう」
3.その他

1の場合は甘い雰囲気になります(本気で)
(なんでこんなことしようと思ったのか自分でも分かりませんが、なんとなくです。)
安価下。】

>>866 1.沙夜「まずはベッド行こ」】


沙夜「まずはベッド行こ」

口元は笑いながら、目は1つの目的を達成することしか見えていない

そんな表情をしながら、ベッドを指差す

歩夢「う、うん.....」

添い寝?

子守唄?

この2つくらいならまぁ.....

前者は一向に構わないが、後者は出来ればやりたくない

他のことを要求されるくらいだったらこの2つがいい、ということ

沙夜さんは上機嫌のままベッドに入り、腕を引っ張られ私もベッドに入る

ベッドの大きさはちょうど

不便はない


歩夢「......このまま寝るの?」

だとしたら普通に言ってくれれば良かったのに

こんなに可愛い女の子と寝れるだなんて幸せだ

毎日これでもいい

沙夜「そんな勿体無いことはしないよ。私がしたいのは、」

私は仰向けで寝ている

沙夜さんは仰向けで寝ている → 私の上に四つん這い

歩夢「さ、沙夜さん.....?」

沙夜「歩夢、好き」

そのまま体を落とし、密着状態となる

ベッドの上に私、私の上に沙夜さんという形

これは....風習とか.....そういう系の行為なの?


沙夜「私の恋愛対象って、」

沙夜さんは女性

だから、恋愛対象は男性でなければならない(基本的には)

だが、こんなことをわざわざ言うということは.....

沙夜「女性なんだよね。男性は嫌い」

男性を受け付けないタイプの人間だった

この屋敷内は男女比率が0:10となっている

女性が好きで男性が嫌いな沙夜さんにとってはこれ以上と無い空間だろう

......こんなこと考えている場合じゃない

現状況をどうにかしないと

歩夢「そ、そう....それは分かったけれど、.....退いて貰ってもいいかな?」

沙夜さんが重いわけじゃない

退いて欲しい理由はこのままだと何も抵抗が出来ないから


そんな私の望みを沙夜さんは、

沙夜「こんな距離に居れる機会なんてそうそう無いんだよ?それに、なんでもするって言ったよね」

歩夢「う.....」

反論できない

次はどうやってこの状況を打破するべきか....

沙夜「歩夢」

私の名前を呼びながら沙夜さんは、私の耳たぶを軽く柔らかい唇で噛んだ

一気に頭が真っ白になる私

歩夢「沙夜さん....そういうのは本当に.....」

沙夜「......良い匂い」

私のことを無視し、髪の匂いを嗅がれる

いや、私の中では都市伝説レベルの『女の子特有の良い匂い』を髪に限らず感じているということなのだろうか


沙夜「やっぱり女の子好き」

やっぱり.....ね

沙夜さんの被害に遭った方が私の前に居たのか

妹の千夜さんとかかな

それとも、私の良く知る世界での30年前、お母さん達が16歳だった頃に3人の内の誰か

事前に教えてくれればこんなことには.....

沙夜「歩夢も女の子好きでしょ?」

可愛い姿を見ると可愛い、って思う

意気投合もし易いし、男性と女性のどちらかとしか生きていけないとなれば女性を選ぶ

私の答えは単純に1つしかない


歩夢「好き、だけど.....」

沙夜「よかった」

私の髪や首筋を触り、微笑んでいる

幸せそうで何より、といつもなら考えるのだが今はそんなことを考えられるほどの余裕はない

沙夜「歩夢の肌綺麗。2095年の医療や科学ってどうなってるの?」

歩夢「大したことはない.....と思う」

敏感肌の解消であったり肌荒れの防止は当然のように可能である

肌を若く保つ・若くする、も当然可能

これが普通として生きてきた私にとってはこれが普通以外の何でもない


沙夜「それか、歩夢が手入れをしっかりしているか、遺伝だね」

手入れも一般人並みにしかしていない

遺伝については知らない

沙夜「気持ちいい」

私は寝るとき、下着の上にブラウスとスカートという本当に寝やすさを重視したお洒落とかを全く考えないタイプの格好をしている

だからこそ何も身につけていない脚(足)は晒されているわけであり、沙夜さんは片手で首筋や髪を触り、もう片手で私の脚(足)を触っている

こちらとしては、くすぐったい

沙夜「今はまだただの女の子同士のじゃれあいだよ。.......そろそろもう少し本格的なことをしようか」

歩夢「本格的なこと....って」


沙夜「キス、とか」

沙夜さんは本物だった

花の種類で例えるなら『百合』

どどどど、どうしよう

このままだと浮気を許さない立場から浮気をしてしまった立場になってしまう


【安価です。コンマ2桁
10以上で継続
9以下で中断(千夜とか霜月さんとかが沙夜を止めにきます)

今回は継続にかなり偏っています
また、次の安価では、30以上で継続、29以下で中断など難易度を上げていきます。
安価下。】

やあっ

>>875 98:継続】


沙夜「いいよね、歩夢」

歩夢「駄目っ.....私には達也くんが.....」

沙夜「達也.....?」

甘い空気が一気に冷める

沙夜さんの目は鋭くなり、首筋や脚(足)を触っていた手の動きも止まる

経験上、これは危険な雰囲気だと察した私は、

歩夢「沙夜....さん?」

沙夜「男性は嫌いだって言ったよね。考えただけで嫌気がしてきた。この世の男性なんていらない。女の子だけが居ればいい」

病んでる

もう駄目だ、この子

沙夜「冗談だよ。さすがに子孫くらいは認める。お付き合いとかはしようとは全く思わないけど」

ホッとした

病んでいて、もう駄目な子だけど、ギリギリ.....アウトかなぁ

沙夜「さて、気を取り直して、キスしよっか」

歩夢「やめっ....ん!.....んー」

唇を奪われた

達也くんのときよりずっと違和感のあるキス

相手が女性とだけあって唇は水分を十分すぎるほどに含んでいて、柔らかいし、良い匂いがする

ボーッとしてきた

なんだか、ずっとこのままでもいいような.....

......気がしなくもない

自我はしっかり保たないと

沙夜「ん、.....はぁ。気持ち良かったぁ。歩夢の唇は柔らかいし甘いし、良い匂いもするし.....最高だったよ」

過剰なほど褒められた

いくら件が件とはいえ、褒められたら悪い気分にはならない

歩夢「今のが最初で最後だからね。もうこれ以上は.....」

沙夜「女性同士なんだからノーカウントだよ。私たちがしているのは男女の行為ではなく女の子同士の行為。何も問題はないでしょう?」

むしろ問題しかない気がするのは私だけ?

ただ、『ノーカウント』ならば今の感覚を何度も味わいたいとは思う

沙夜「今度は.....歳のわりには良く成長した胸を触ろうかな。達也に触らせてからまた一段と大きくなったと心の何処かで思っている歩夢の、ね」

10月31日にCAD調整のために測ったときは84cmだった

歳のわりには成長している

身の回りが普通じゃないから微妙なところだ

同い年で女性らしい体つきをしている深雪ちゃん

歳は....隠して、大人な体つきをしている真夜さん

歳は1つ下で、中学3年生のわりには成長していると思われる水波ちゃん

判断材料が少ない.....

沙夜「将来は霜月さんや雪乃ほどにまでなると考えたら楽しみね」

そうなってくれればいいんですけどねー、って、こんなことを考えている場合じゃない

既に慣れた手際でブラウスのボタンを外している沙夜さんを止めなくては

歩夢「沙夜さん、本当にやめよう。これ以上は冗談では済まないっていうか....」

沙夜「歩夢はされていればいいんだよ。私に任せて」


【安価です。コンマ2桁
30以上で継続
29以下で中断(千夜とか霜月さんとかが沙夜を止めにきます)

安価下。】

>>879 76:継続】


私は抵抗の出来ぬままブラウスを脱がされる(ボタンを全て外された後、耳元で誘惑の言葉を口にされながら無意識の内に自意識でブラウスを脱ぎ捨てた)

恐らく、誘惑の言葉とは精神干渉魔法の何か

使いこなしている.....

沙夜「本当に肌綺麗.....」

お腹周りとか、腕の辺りとか、恥ずかしい部分をまじまじと見られ、私の体温は急上昇する

沙夜「肝心の胸は、」

まず下着の上から優しく、軽く揉まれる

沙夜「予想よりも大きい.....深雪はこれより大きいの?だとしたら時代って怖いわね.....」

ちょいちょいお嬢様語が口に出ている

今はそんなことどうでもいいんだけどね


沙夜さんの言う『時代』とは、時代の進歩で体の成長具合も変わっていく、ということだろう

それは....間違っているとも言えないし、当たっているとも言えない

体の成長に良い食品やサプリメントは時代が進むにつれ開発されているはずだし、食事を取るときに意識せずにその食品を食べている可能性がある

あながち、沙夜さんの言うこと全て外れない

不思議な人だ

沙夜「次は、直接ね。ふふ、これからは彼氏であり夫の達也でも触ったことのない直の胸。楽しみ」

そんなに触りたいなら自分のを触ればっ?、と言いたくても言えず仕舞い

ちなみに、ここらで多少の抵抗を実行したが無駄に終わった

上の下着を脱がされ、露わになる胸

そして上半身何も身につけていない君影歩夢

見上げると私に馬乗りになり、笑っている沙夜さん

この状況、明らか同性愛かつ強姦の現場

警察って何番だっけ

110は違う気がするし.....

えっと.....


沙夜「考え事なんてしている暇あるの?刻一刻と私の手は歩夢の胸に近付いているというのに」

言い終わったと同時に沙夜さんの手は私の胸へ

その注意、もう少し早く言ってくれないと意味ないよ.....?

歩夢「んっ.....」

沙夜「柔らかい......感度も良いみたいだし」

優しく撫で回され、時折少し乱暴に揉みしだかれる

沙夜「しっとりとしているし、当然弾力もあるし、吸い付くような肌触り.....」

歩夢「せ、説明しなくていいから....んっ.....もう気が済んだ?」

沙夜「何十秒でも、何分でも、何時間でも触っていられる」

気が済んでいないようだ

沙夜「声、我慢しなくていいんだよ。この部屋には結界が貼ってあるから、いくら大声出しても気付かれない。.....霜月さん以外にはね」

どんな細工をしてもラスボスは気付くというのか

恐ろしい.....


沙夜「キスもしたくなってきた」

突然するのではなく、1度口にしてから、またもや唇を奪われる

あのボーッとする感覚と共に今回は胸を揉まれている

さっき以上に感覚がおかしい

沙夜「歩夢、舌絡ませよう」

十分すぎると言えるほど長いキスの後、沙夜さんはそう微笑みながら言い、3度目となるキスをしてくる

私は必死に唇を閉じていたが、気が付けば唇を開いていて、沙夜さんの舌が私の舌を絡んでいる

部屋中に深いキスの音が響き、沙夜さんだけでなく私も気がおかしくなり、

沙夜「んっ.....あゆ....め....すき」

歩夢「さ、さや....しゃん.....んぁ....」

拒むのを忘れてしまった

舌を絡めてくる沙夜さん

それに応じる私

霜月本邸のゲストルームの1室に漂う甘い百合の空気

このままだと.....


【今回はここまでにします。
なんとなく決めてしまった沙夜の特質。
今後どうしたものか....

安価です。これ以上のことをするかどうか
2月13日の19時まで。多数決です。
(ギリギリのところまではしますが、駄目なところは省略します。)
1.する
2.しない(霜月さんが止めにきます)
安価下。】

2

2

1

>>884 >>885 >>886 >>887 >>888
1.する:2
2.しない:3

2.しない】


沙夜「ん.....歩夢、もう.....いいよね?」

歩夢「だ、ダメ.....これ以上は.....」

沙夜「安心して。所詮この世界は精神の世界。現実に実害は無いよ。まぁ、精神の世界で死ぬのは現実世界でも死ぬことになるからそこらへんは複雑に出来ているんだけど」

歩夢「でも.....」

沙夜さんの片手は私の胸を優しく触り、もう片手は脚(足)を摩っている

その手は徐々に上へとゆっくり上がり、ふくらはぎ → 膝 → 太もも といったかんじで、やばい

本来ならばここで抵抗しなければならないのだが、体に力が入らない

沙夜「気付いてないかもしれないけれど、今の歩夢、顔を赤くして、体を熱くして、とても......ん、」

台詞の途中で沙夜さんの視線は私からこの部屋に存在するたった1つの扉へ

様子がおかしい

沙夜「......気のせいかしら?」

人の気配がしたとか、沙夜さん自身の直感がこれ以上は危険だと訴えているのか

私には分からない

沙夜「ごめんね、なんでもない。続き、しようか」

再び沙夜さんの両手はそれぞれ動き出し、本当に危機を感じたとき、同時に視線を感じる

かなり近くから見られている

沙夜さんの視線ではない

これは.....、


霜月「お楽しみのところ申し訳ありません。止めないほうが良かった.....ですか?」

霜月さんが、ベッドに腰をかけていた

扉を開け、部屋に入り、少し歩き、ベッドに腰をかける

この行動に私はもちろん、沙夜さんも気付かなかった

ラスボスのスペックを持ち合わせている

または、最強の助っ人とかのポジション

沙夜「出来れば止めないで貰いたかったのです」

霜月「それは本当に申し訳ないことをしてしまいましたね。ですが、子孫の貞操の危機を感じた、という十分な理由があったので許して頂けると幸いです」

沙夜「いえいえ、こちらこそご心配をおかけしたようで」

霜月「とんでもありません。.....歩夢さん、大丈夫ですか?体温がかなり上昇しているようですが.....」

歩夢「大丈夫....です」

霜月「安心しました。それでは、私は失礼します。あとは若いお2人にお任せします。これ以上のことをするなり、ここでやめるなり、お好きにどうぞ」

そう言い残し、霜月さんはこの部屋を去る


止めてくれたことは感謝するが、なんだか.....言葉に表すことができない

不思議な感覚

沙夜「さて、私も戻ろうかな。歩夢をもっと気持ち良くさせてあげたかったけれど、あんなに念押しされると....ね」

歩夢「そう言いながら胸を触るのはやめて」

1度霜月さんとの会話が入ったおかげか、さっきまでの頭が真っ白になる現象は冷め、今ではむしろ頭が回る

私の注意を受け、沙夜さんは手の動きを止め、


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:沙夜「あ、そうだ。1つ聞きたいんだけど、」
偶数:沙夜「じゃあね、歩夢」
安価下。】

はあっ

>>893 5:沙夜「あ、そうだ。1つ聞きたいんだけど、」】


沙夜「あ、そうだ。1つ聞きたいんだけど、今までに読んだ本の中でこういう展開ってあった?」

歩夢「ここまでするのは.....なかったかな」

官能小説なら沙夜さんとしたこと、これ以上のことをしていると思うが、私が読んでいるのは小説

あくまで、ただの小説

物によっては女の子同士の恋愛もあったが、行為に及んだものは見たことない

歩夢「どうして私にこの質問をしたの?」

沙夜「読みたかったから」

ついさっきまでにことを考慮していなかった

そういうのが好きな沙夜さんはフィクションの世界でもそういうのを求める人

妄想の幅が広がる、とかの理由で私に参考書(ある意味勉強)を聞こうとしたのだろう

だが、残念ながら私は知らない


沙夜「活字中毒の歩夢でも知らないってことは.....官能小説に手を出すしかないか」

歩夢「R-18です」

沙夜「そんなものどうとでもなるよ」

たしかにそうだけどさ.....

その考えを持ってしまったら色々なことが出来てしまう

あんなことやこんなことや、色々とね

歩夢「というか、官能小説なんてこの屋敷にあったっけ?」

書庫にある本、タイトルだけなら全てを確認している

そういう本はなかったはずだけど.....

沙夜「街の本屋さんに行けばあるよ」

歩夢「街?」

こんな荒れ果てた世界に街なんてあるの?

あるなら、行きたい


沙夜「荒れ果てているのはこの屋敷付近だから。少し遠いけど、行こうと思えば街に行ける」

この時代の本屋さん

私のよく知る時代では到底読めなかったような本も読める

規制がかかっていない本(いやらしい意味じゃない)を読みたい

機会があれば、行ってみたい

沙夜「機会があれば、ね。.....っと、もうそろそろ寝ないと。じゃあね、歩夢」

歩夢「うん、じゃあね。また明日」

さっきまでのことが無かったように振る舞い、沙夜さんを送り出す

沙夜「しっかりお風呂には入るんだよ」

歩夢「.....うん」

沙夜さんは自分の部屋へと戻った

ふぅ.....疲れた

まさか沙夜さんにあんな性癖?があったとは.....

可愛い女の子とあんな至近距離で過ごせたのは嬉しいけど、内容がなぁ......

微妙なところだ

......お風呂入ろう


【安価です。????年・11月5日の予定。コンマ1桁
奇数:街に出かける
偶数・0:屋敷の中で過ごす
安価下。】

>>897 4:屋敷の中で過ごす】


ー????年・11月5日・6時30分ー

歩夢「ん.....」

小鳥の声も聞こえなければ、日の光を浴びて起きたわけではない

自然と起きた

科学的に見れば難しい何かが働いていて目が覚めたんだろうけど、普通に生活する上で多分その知識は不必要だろう

ということで、難しいことは無視して、朝の支度をしよう

真夜さんのところで働いていたように予定がある訳ではないが、だらしのない女にはなりたくない


ー同日・7時ー

顔を洗ったり着替えをし終わり、これから何をしようかを考える

食事は必要ない

.....朝ってすることないなぁ

学生時代の休日は何をしていたのだろうか

働き始めてからは土日・祝日関係なしに働いていたからこそ忘れてしまった学生時代の休日

どうせ本読んでいたんだろ、と思ったそこの貴方

当たってます

よし、読書をしよう


ー同日・11時ー

4時間も読書をしてしまった(休憩も含む)

おかげさまでとりあえず自室に運んだ本は読み終えた

書庫に行くべきか、それとも他のことをするべきか

うーん....


【安価です。何をするか。
1.書庫
2.キッチン
3.ピアノ
4.自室
5.霜月(さん)の部屋

ー1.深雪
ー2.沙夜
ー3.千夜
ー4.深夜
ー5.霜月
ー6.1人

○ー△みたいなかんじでお願いします。
△に当たる人物は人数問いません。
安価下。】

2 4

>>901 2(キッチン) 4(深夜)】


......することないなぁ、本当に

生きることで強制的に参加させられるイベント(楽しいことに限る)とかないのかな

世間一般で第一に挙がるのは年末年始だろう

第二でクリスマスとか?

どちらも昔は家族全員で過ごし、最近(ここ2、3年くらい)は兄さんと食事をする程度(至高の時間)

今年は違う

今年は、兄さんとも過ごさないし、お母さんやお父さんとも過ごさない

今年は、働く

せっかくリア充になれたものの、今は学生ではなく生活に大きな規制がかかる社会人


年に1度のイベントの日に休暇を取れないのが社会人であり、四葉家の使用人という普通ではない職業

働くって怖い

やはり何も考えずに生活の出来る中学1年生が最高だと私は考える

中学1年生:小学生から中学生になる

中学2年生:前期はまだしも、後期になると行きたい高校についてなんとなく考えなければならない

中学3年生:希望する高校を決め、受験勉強

私個人としてはどちらも困らなかった

十分な学力があり、魔法も不自由なく使えたおかげなのか、私がコミュニケーション能力の欠損を持っているせいか分からないが先生からうるさく言われることはなかったし、兄さんも「歩夢がしたいことには反対しない」と言って自由にさせてくれた


高校1年生:ここは中学校じゃない、と言われて怒られる

高校2年生:受験まであっという間だからね、と言われる

高校3年生:受験・就職で忙しい

高校1年生で中退した私が言えることではないが、大体こんなかんじだろう

小学生:自由が少ない

小学生なんて論外だ

予想も含め、考えた結果、中学1年生が最高なのではなく、自宅警備員が最高の職業だと気がついた

別の言い方をすれば、ニート

悲観するのは良くない

自宅警備員だって立派な職業

不審者が入ってくれば撃退し、入って来なければインターネットをする

自宅警備員とはネット界の秩序を守る役目でもある(時々、遊ぶ)

お金の収入源は、親

うん、あまり良くないお仕事だ


と、こんなかんじで持論を並べてみましたが如何でしたでしょうか

子供っぽい意見、と思われる方もいらっしゃると思いますが意見は人それぞれであることをお忘れなく

歩夢「......はぁ」

こんなことで時間を潰すのは勿体無い

なんでもいいから行動をしなければ

えっと....えっと.....

とりあえず私からすれば無駄に広い部屋を見渡し、行動のきっかけを探す

私の目に入ったのは、文化について書いてある本

ついさっき読み終わった本だ


この本にはクリスマスやバレンタインデーとかいうよく分からない(最近では女子同士でチョコレートを交換し、きゃっきゃ騒いでいる)イベントや、ホワイトデー(バレンタインデーから1ヶ月後にまたお菓子の交換しているの?それも女子同士で。.......大丈夫?)とかいう本来の意味が失われかけているイベントについて長々と書かれていた

......少し余談ですが、前言撤回をしたいと思います

沙夜さんのような趣味は私には無いはずなのだが、最近のバレンタインデーは少し共感してしまう

本当に仲の良い人(例:深雪ちゃん・水波ちゃん)にはチョコレートをあげたくなってしまう

なんだろうね、この気持ち

話を戻して、文化ね、文化

基本的に文化とは縁がないし、どうでもいいとまで思っている

中には、企業がお金を儲けるために作った文化もあるし

つまり私が言いたいのは.....って、また話が脱線している


.....バレンタインデーか

数日前に作ったフォンダンショコラが脳裏に思い浮かぶ

お菓子でも作る?

チョコレートを使った、バレンタインデーに向けての試行錯誤

新年度が近付けば近付くほど水波ちゃんの第一高校への入学が迫り、深雪ちゃんのガーディアンになる日も近い

魔法の練習も今まで以上に頑張るだろう

練習に付き合う私の時間が削られる(念のために言っておくが、嫌ではない。むしろ嬉しい)

練習の時間が増える=趣味に当てられる時間が減る

再び深雪ちゃんに勝つためにも、お菓子作りの練習をしなければ


更なる理由を付けるとすれば、達也くんは多くの女性(深雪ちゃんはもちろん、ほのかちゃんや七草先輩、水波ちゃん(多分))から貰うはず

七草先輩は今までの恨み(?)を込めてカカオ100%とかのお菓子を作るだろうからいいとして、ほのかちゃんがなぁ.....

まだ好意を寄せているようだし、料理上手だったと思う

水波ちゃんも料理上手

深雪ちゃんも料理上手

強敵ばかり

練習しよう

私がか、彼女であるとアピールするために、


......達也くんに褒めてもらいたいし



ー調理室ー

キッチン、ではなく調理室

大きさ的には『調理室』の方が適当だろう

かなり強引な理由から訪れたのだが、入室と同時に引き返したくなった

なぜなら、あの深夜さんが居たから

真夜さんと同じく基本的には人に任せるタイプの深夜さんが1人で調理室に居る

天変地異の予感

深夜「あぁ、ちょうど良いところに来てくれました。1つ、わがままを聞いて貰ってもよろしいですか?」

歩夢「は、はい」

深雪ちゃんと話す時と同じように、敬語で話しかけられる

私のことを友人の娘=自分の娘のようなもの

または、義理の娘として認めてくれたということなのだろうか


深夜「歩夢さん、もしよろしければフォンダンショコラの作り方を教えて下さい」

歩夢「それは構いませんが.....」

深夜「あの達也が妹のブラウニーを差し置いて、彼女である歩夢さんのフォンダンショコラを美味しいと評価したので私も気になってしまって」

歩夢「でしたら、最初から一声かけてくれれば作りましたよ?」

深夜「母親である私が作らないと意味がない、と言えば分かりますか?」

なるほど、理解した

母親として娘に逆孝行をしたいということか

歩夢「それでしたら....はい。分かりました」

深夜「ありがとうございます。あの女の娘とは思えないほど純粋に育ちましたね」

丁寧な口調の中に「あの女」

結構気になるけど、無視したほうがいいのかな.....

深夜「作り方、誰に習ったか覚えていますか?」

歩夢「深夜さんのお友達です」

深夜「あの女は友達じゃないわ。ただ、少しの間一緒に暮らしていただけよ」

少し揺さぶっただけで効果覿面

口調も雰囲気も変わった

歩夢「お母さん、嫌いなんですか?」

深夜「気に入らないだけよ」

ここは素直でない、と解釈しておこう

本当は友達ではなく親友ということで

深夜「勝手な解釈もやめて貰いたいのだけれど.....まぁいいわ。歩夢さん、お願い」

歩夢「はい」

十数年前に料理を教わった人に料理を教えるというのは新鮮だ

親孝行をしている気分になる

この場合、義理の実の母孝行?


【安価です。調理中の会話。
1.深夜「そういえば、昨夜は沙夜さんとお楽しみだったようですね」
2.歩夢「フォンダンショコラ、作りかけのようですが.....」

1の場合は昨夜の話になり、2の場合は短い昔の話になります。
安価下。】

2

>>912 2.歩夢「フォンダンショコラ、作りかけのようですが.....」】

調理台の上には使おうと思っていた道具全てとチョコレートを湯煎したものが置いてあった

チョコレートを湯煎するところまでは普通なので分かるが、使おうと思っていた道具全てがあったのは偶然.....?

歩夢「フォンダンショコラ、作りかけのようですが.....」

深夜「......貴女のお母さんに教わったからよ」

話を聞く限り、友情は お母さん → 深夜さん への一方通行のようだったが、お菓子を作るくらいは仲が良いようだ

関係者としては嬉しいというより安心した

だが、

深夜「説明を全て聞き流していたのだし、当然といえば当然なのかしら」

私の思っている以上に深夜さんは素直じゃなかった

それに、『後悔』を開き直って『仕方ない』と考えるのは良くないと思う.....



ーイメージー

雪乃「・・・最後にオーブンで9分加熱して.....って、深夜、聞いてるの?」

深夜「聞いてたわよ」

雪乃「説明の時のみならず今でも読書をしている貴女を信用出来ないのは私だけ?」

深夜「貴女だけ」

雪乃「心が捻くれている.....将来が心配ね」

深夜「それで、もう説明は終わった?終わったなら読書の邪魔だから何処か行って」

雪乃「私からの説明を聞かなかったことを一生後悔すればいい」


ー終わりー



こういうやり取りがあったはず

少なくとも深夜さんはお母さんのことをあまり良くは思っていないようだし、あながち間違ってはいないだろう

歩夢「・・・で、振るった薄力粉を入れてまた混ぜます。次に型にバターを少量塗って、チョコレートを型に流し込んで、」

深夜「オーブンで9分ね」

歩夢「はい」

型にチョコレートを流し込み、オーブンの温度を200℃に設定し、9分間加熱する

これで美味しく出来上がる

深夜「それにしても歩夢さんが料理ね」

歩夢「意外ですか?」

深夜「そういうのじゃなくて、似合っているわよ。あの女に似ているというよりは.....穂波に似ているわ」

穂波とは、私の仕事仲間であり友達の桜井水波ちゃんの遺伝子上叔母に当たる人物

詳しい説明は面倒なので省くが、その穂波さんはガーディアンだけでなく家事等のサポートも1人でこなしていたらしい


そして、あの料理上手な深雪ちゃんに料理を教えた人物

今の深雪ちゃんが昔の穂波さんを超えている可能性もあるが、それでも穂波さんは十分料理上手の女性

歩夢「深夜さんは料理しなかったんですか?深雪ちゃんに振舞ったり、穂波さんと一緒に作ったり」

ここはあえて、冷遇されている達也くんの名前は出さなかった

心が痛むが、予想出来てしまう

深夜「作らなかったわね。深雪さんにも穂波にも。あぁ、でも達也には1度だけ作ったことがあります」

歩夢「本当ですかっ!?」

予想にもしなかった返事に、声を大きくして聞き返してしまう

恥ずかしい

歩夢「.....すみません」


深夜「理由は忘れたけれど、1度だけ。あの日は.....思い出せないわ。ごめんなさい」

歩夢「いえ、そのお話が聞けただけで満足です」

深夜「歩夢さんは達也のことが大好きですものね」

息子のことを自慢するように、一瞬だけ微笑んだ姿を私は見逃さなかった

スポーツは一流、勉強は常に1位、博識

一般的な魔法は使えなくても、戦力としてはトップクラス

容姿は深雪ちゃんと比べると「うーん....」みたいな反応を周りはしているが、彼氏補正関係無しにかっこいいと私は思う

四葉の意思に逆らえずとも、血の繋がった息子には変わりない

その貴重な意思表示を私は見れた


歩夢「好きですが、女の子に優しいところが少し.....」

深夜「否定というか、恥じらいとかは一切しないんですね」

歩夢「恥じらっていても仕方ないことですので」

深夜「.....本当、似ていますね」

そんなに似ているの?

真夜さん、柳さん、真田さん、深雪ちゃん、みちゃん、そして深夜さん

悪い気はしないけど、比較されてしまうと優劣が表面に出てしまう

どれだけ私がお母さんと比べて劣っているかが丸分かりだ

深夜「そんなことはありませんよ。雪乃だって高校生の時には今の歩夢さんのような思考と口調でしたし、聞く話によると中学生の時は歩夢さんが誇りに思っている『1人』だったようですし」

お母さんも『ぼっち』だったの?

霜月の遺伝って.....


深夜「昼食の時は充電がないにも関わらず携帯にイヤホンを刺して音楽を聴いているフリをする」

歩夢「っ.....」

深夜「いかにも話しかけるなオーラを出しながらも、実は話しかけて欲しい」

歩夢「うっ.....」

深夜「1日の学校で1冊の本を読み切ってしまい、このままだと1年でどれだけの本を買えばいいのかと不安になる」

歩夢「ううっ....」

私の中学時代の忌まわしき記憶が蘇る

泣きたくなってきた

深夜「次は....もうやめましょう。義理の娘に虐待するのは良くないわ。これ以上やると雪乃に怒られそうですし」

歩夢「はい.....」

見えない大きな傷を負った

心の傷を癒すには何をすればいいのでしょうか....


歩夢「もうそろそろです」

直後に、オーブンが音を鳴らす

フォンダンショコラが出来た

深夜「勘....ではなく、直感?」

歩夢「昔から体内時計はしっかりしているので」

自慢にならない自慢

時間には敏感(その割には寝坊とかをたまにする)

深夜「そう。....食べましょうか」


【安価です。感想というより、深夜の機嫌の変化。コンマ1桁
1=2=3=4=5=6=7(変わらない)<8=9<0=ゾロ目
安価下。】

どうだ

>>921 6:変わらない】


型から取り出し、お洒落なお皿に置き、付け合わせにスプーン2杯分のバニラアイスを添えて淹れたばかりの紅茶を深夜さんに差し出す

深夜「達也の嫁に出すには勿体無いくらいの気の利きようね。やっぱり深雪さんと.....」

歩夢「達也くんと結婚します。早く食べて下さい、冷めてしまいます」

深夜「......いただきます」

お嬢様育ちだからか、聞き分けは本当に良い

お母さんに対してはそうでもなかったようだが、私が接してみる限りは本当に素直な女性

仕草もたまに女性というよりは女の子っぽいところもあるし

容姿も手伝って、歳を感じさせなく、違和感のない若々しい女性

私も深夜さんのような女性になりたいものです


深夜「うん、美味しいわ。中のチョコレートも良い具合に溶けていて、添えてあるバニラアイスとの相性も良いし、相変わらず紅茶も美味しい」

全部褒められた

チョコレートのお菓子に紅茶はどうなの?って思いながらとりあえず紅茶を淹れたものの、成功だったようで安心した

深夜「良い女に育ってくれたようで本当に良かったです」

歩夢「これも四葉さんからの英才教育のおかげです」

子供の時には大変だったもの(覚えてない)が今になって重大な役割を果たしている

昔の私はさぞかし、君影雪乃の娘でありながら深夜さんや真夜さんに母親として接して貰ったのだろう

深夜「ただ、」

歩夢「ただ.....?」

一気に不安になる私

怒られる?


深夜「もう少しコミュニケーション能力を身に付けて欲しいものですね」

オチとしては良いものとなった

私にとっては最悪のオチですけどね.....


【安価です。何をするか。
1.書庫
2.調理室
3.ピアノ
4.自室
5.霜月(さん)の部屋

ー1.深雪
ー2.沙夜
ー3.千夜
ー4.深夜
ー5.霜月
ー6.1人

○ー×みたいなかんじでお願いします。
×に当たる人物は人数問いません。

安価下。】

1-4
2-2・3
3-1
4-6
5-5

>>934さんの案の中からどれか1つ

安価下。】

【ミスです。
>>925さんの案の中からどれか1つ
安価下。】


>>921 1(書庫)-4(深夜)】


深夜「歩夢さん、この後の予定って空いてる?」

歩夢「空いてます...けど」

深夜「付き合って」

歩夢「......はい?」


ー書庫ー

『付き合って』

この言葉には2つの意味がある

1つ目は多くの方がまず最初に思いつくであろう、男女交際(稀に例外あり。沙夜さんみたいな趣味をお持ちの方など)に使われる

2つ目は『(買い物に)付き合って』の付き合って

主語って大事

深夜さんからの『付き合って』は、後者の方だった


歩夢「書庫で何をするんですか?」

書庫に来たら読書しかない

のだが、わざわざ誘って書庫を訪れたということは何かあるのだろう

深夜「2人で読書をしようと思って」

2人で読書?

珍しいパターン

少なくとも私の経験上では無い

深夜「黙って読書をしましょう」

歩夢「はい」

読書をすることに抵抗は無い(むしろ歓迎)なので深夜さんに隠された目的があろうとなかろうと私は読書をする

選んだ本は、小説

この時代の書庫には9割が精神学、残りの1割が小説や雑学系の本

基本的には精神学の本を読み、息抜きに小説等を読む


これがテンプレート化してきた読書生活であったが、今回は異例のシチュレーションということで息抜きに読んでいた小説を選んだ

ちなみに深夜さんも小説

たしかあの本の内容は、仲の悪い姉妹が関係を取り戻していく話

まるで何処かの姉妹を小説にしたような内容となっている

深夜「......くだらないことを考えていないで、読書をしたらいかがですか?早く読まないとネタバレしますよ」

私はすぐに本に集中した

本の、それも小説のネタバレだけは勘弁して頂きたい


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:深夜「歩夢さん、少しいいかしら?」
偶数:深夜「昨晩のことですが、」

奇数の場合は昔話、偶数の場合は昨晩の話になります
安価下。】

a

>>932 0:深夜「歩夢さん、少しいいかしら?」】


私が選んだ小説はあとがきを含めて280ページ

1ページに要する時間は10秒あるかないか

つまり、約46分(誤差有り)でこの本を読み終える

某友人は「読むのが早い」とか、「しっかり読んでるの?」と言う

その都度に返事をしているが、私はしっかり読むと、10秒かかるのだ

ぱーっと読むくらいなら1ページ約5〜7秒くらいで読める(水波ちゃん曰く)

(ここだけの話、目を変えて読書をするととんでもないことになる。原理は分からないが1ページ2〜3秒くらいで読み終わる。頭が回るっていうか、読書以外に気が回らないというか、自分自身でもよく分からない現象が起こっている)


何度か『活字中毒者』と呼ばれてきた

ショックを受けたりすることもないし、暇な時間を読書に有効活用しているだけ

むしろ暇つぶしついでに勉強(使うか使わないか微妙な知識)をしている分、偉いと思う(自画自賛してんじゃねーよ、とか思われそうなので大きな声では言えない)

1人の時間を1人占めしている私は、幸せだ

名誉あるあだ名だと思う

......あだ名っていうより悪口に使われる単語?

名誉あるあだ名が定着してきたのだが、世界には私以上に読書をしている人間も当然居る

例えば仕事のために本を読む小説家とか、知識で生計を立てていく・それを追求する専門家であったり、趣味として読む一般人であったりと、人それぞれ


だいたいの人が3番目だろう

かくいう私も3番目の趣味として読む一般人

それ以外の何者でもない

だが、その3番目の枠に入っている人の中でも『差』が大きくある

それは『効率』

比較的効率良く読書が出来ると自分では思っていた

約20分前までは

深夜「......」

目の前に居る深夜さんは本に集中しながらも周りに最小限の気を配っている

本に集中するのはいい

周りに気を配るのもいい


私が言いたいのは、『効率』が異常であること

簡単に言ってしまえば、読むスピードが早い

1ページに要する時間は約7秒

私の10秒とでは3秒も差がある

私:10秒 → 20秒 → 30秒 → 40秒 → 50秒 → 60秒
深夜さん:7秒 → 14秒 → 21秒 → 28秒 → 35秒 →42秒

6ページだけでも18秒の差が出る

60ページだと180秒、簡単に表せば3分

もし600ページあれば1800秒、30分もの差が出る

比較すると、私の効率の悪さがはっきり分かる


だからと言って、ショックを受けたりはしない

そんな事、どうでもいいと私は思う

例え30分の差が出たとしても、私は趣味で読書をしているのであって、勝負をしている訳ではない

他人がどんなペースで読書をしようと、勝手なのだ

他人は他人、私は私

結論だけかなり雑になってしまったが、そういうことだ

深夜「歩夢さん、読書の邪魔をしてごめんなさい。けれど、1つだけ言わせて下さい。なかなか面白い発想をしていますね」

そうだった、深夜さんの前では思考は口に出しているのと同じ

心の中で思うだけ、は通用しない

もしかしたら、心の中で喋るだけで会話が成立するかもしれない


歩夢「そう....ですか?」

深夜「ええ、本当に面白い。格好良く言えば、興味深い」

優艶の笑みを浮かべ、本を閉じ.....もう読み終わったのか

あの本は私が今読んでいる本(270ページ)と同じくらいあったはず

やっぱり早いなぁ.....

深夜「その考えが羨ましいわ。私や真夜には出来ない考え。あの女でも.....微妙なところね」

深夜さんに出来ず、真夜さんにも出来ず、お母さんでも出来ない考え方

私より優秀な方々が出来ないことを私は平然とやった(らしい)

自信を持っていいのか悪いのか、......


深夜「少し昔話をしましょうか。読書をすることで身に付けられた優秀な想像力を膨らませてちょうだい」

深夜「主人公はそうね.....中学1年生の時点で両親を失い、少しでも血の繋がりのある人間が居ない、または知らない女の子」

深夜「生活は親が残してくれたお金で生活は出来る。少し遊んで暮らしても不自由を感じさせないくらいね。家だって簡単に買えるほどに」

深夜「家を買えるにも関わらず、彼女はホテル暮らしをした。理由は、.....分かる?」


【安価です。女の子が家を買わずにホテル暮らしをしていた理由について。
1.歩夢「......家を買ったとしても、家に誰も居ないから、ですか?」
2.歩夢「......家事がめんどうだったから、ですか?」
3.歩夢「......家を買ってまでも自由を楽しむつもりは無いから、ですか?」

安価下。】

>>940 1.歩夢「......家を買ったとしても、家に誰も居ないから、ですか?」】


歩夢「......家を買ったとしても、家に誰も居ないから、ですか?」

私は直感で答えた

考えて、まず最初に、いやこれ以上考えてもこれ以外の答えは出なかっただろう

家族が居ない女の子にとって『家』は必要ない

住むところがあればいい

わざわざ大きい家を買わずとも、住めるところを探した結果、ホテル暮らしとなった

深夜「なかなか鋭いわね。そう、正解。女の子は誰も居ないのを嫌った。家族で住むような家を持つだなんて論外」

深夜「ホテル暮らしをし始めた女の子だったけれど、生活に支障が出ることもなく、いつも通り学校に通った」

深夜「勉強は何をやらせても、1位。教師が教えなくても、女の子は1度教科書に目を通しただけで全てを記憶し、テストは記憶に残っている情報を書くだけ。趣味が読書とだけあって、読解力は完璧で文章から読み取る能力も人一倍以上に優れていた」

深夜「運動は勉強同様何をやらせてもトップ。まぁ、男性と女性との差があるものの、女性の中では十分優秀と呼べるレベル」


深夜「一言で表せば、迷惑な存在」

深夜「考えてみて。勉強も運動も、何をやらせても出来てしまう人間をただ凄いとだけ思ったりはしないでしょう?いくら努力をしても勝てない存在。勉強を必要としない彼女は勉強をした人にも勝つ」

深夜「生徒の意欲が削がれるようなことしかしていないのよ。当然、この女の子のようになりたい、と思った人も居るかもしれないけど、努力をせずに優秀な成績を収めるだなんて無理」

深夜「生徒側の意欲が削がれると教師側は女の子を邪魔だと考える。教師側がそう考えた頃には既に遅く、いくら勉強しても勝てないのなら、勉強をやめる。もしくは女の子のように勉強をせずにテストに臨んだりする。そういった生徒が続出した」

深夜「教師は女の子と話した。内容は、退学してくれないか?という普通とは逆の申し出」

深夜「女の子はその申し出を断った。理由は、いくら親が残してくれたお金があっても人間らしく働きたい、自分のこの能力を何かに活かしたいと心の底から思った」

深夜「女の子に退学してほしい教師は、何をしたと思う?」


【安価です。
1.粘り強く説得をし続けた
2.暴行
3.諦めた

安価下。】

>>944 2.暴行】


女の子を退学させたい教師は、

歩夢「暴行.....ですか?」

深夜「そう、暴行」

深夜「教師は女の子に暴行をした。手を使ったり、足を使ったりして陰湿に服で隠れるようなお腹とかをね。分かっていると思うけど、女の子は部類として女性。.....分かるわよね?」

深夜「ただ、その女の子は勉強や運動以上に魔法を使いこなせていた。簡単なものから難しいものまで多種多様に。生徒だけでなく教師以上に優秀な能力を持っている女の子は性的暴行を加えられる前に反抗をした。軽症で済むくらいの魔法を使って」

深夜「何人、何十人もの教師に襲われたものの、撃退し、学校を抜け出し、ホテルの1室に篭った。そして、部屋から全く出てこない彼女を心配に思ったホテルの従業員は部屋を訪れたが、返事はない」

深夜「1週間後、本当に心配に思ったホテルの従業員はマスターキーを使い、部屋に入る。するとそこに居たのは床に倒れた女の子」

深夜「女の子は、熱だった。40℃越えのね。人は42℃の熱を出したら死ぬとか言われているけれど、彼女は43℃」

深夜「いつ死んでもおかしくない状態が続いたのだけれど、奇跡的に彼女の熱は下がった。問題なのはその次。女の子は......」


【安価です。
1.学校に行った
2.学校をやめた
3.学校は無視して、ホテルで働き始めた
4.何もしなくなった

安価下。】


>>946 4.何もしなくなった」】


歩夢「何もしなくなった.....ですか?」

この女の子は支えてくれる人を持たない

私以上に、辛い人生を送っている

深夜「普通な人間ならそうするでしょうね」

深夜「でも、この女の子は.....異常」

深夜「熱が下がりきった次の日、彼女は学校に登校した」

深夜「生徒とは変わらず、一切接触を持たない。変わったのは、教師との関係」

深夜「生徒と教師の垣根を越えて、とかではなく、平然と暴行をしてくる」

深夜「普通の暴力は受け入れるけれど、性的な行為だけは過剰に嫌がり、魔法で反抗をする。教師も一応知識を持った人間だからそれを理解した上で、普通に何事もなかったかのようにストレス解消等の用途で暴力を加えた」


深夜「殴られ、蹴られ、水をかけられ、と毎日がこんな生活。歩夢さんは耐えれる?」

歩夢「絶対に無理です」

こんなの.....耐えれる訳がない

殺意が沸くか、学校をやめるかのどちらかだ

歩夢「.....でも、その女の子は.....」

深夜「おかしいのよ。......本当に」

深夜「教師からの暴行に耐え続け、中学1年生が終わった」

深夜「2年生に進級すると、クラスも変わる。先に言ってしまうと、その女の子は教師だけでなく生徒からも暴行を受けるようになった」

深夜「教師と生徒が手を組んで、仲良く彼女をいじめた。陰湿だった暴力も次第に過激になり、顔には怪我をさせないにしても、足や腕を傷を付ける」

深夜「時には、カッターナイフを取り出して制服を切ったり、少し肌を切ったり」


深夜「それでも彼女は無表情で、苦しそうな顔1つせずに平然と耐え続けた」

深夜「このままでは何も変わらないと悟った教師は、偶然彼女の鞄に入っていた1枚の写真を見つけ、目の前で破り捨てた」

深夜「すると彼女は今まで1度も流さなかった
た涙を流し、その場で泣き崩れた」

深夜「このままで終わるはずもなく、教師はいつも通りのいじめ(殴る・蹴る・水をかける)を繰り返した」

深夜「......そして、異常な彼女は、」


【安価です。
1.さすがに折れた
2.自殺した
3.笑った

安価下。】

>>951 3.笑った】


いくら泣き崩れても、異常な彼女は、

歩夢「笑った」

深夜「.....笑い、いじめを更に過剰なものに自分から発展させた」

深夜「はい、昔話は終わり」

.....心が痛む昔話だった

『昔話』ということは、深夜さんの知り合いが体験した出来事をなのだろう

誰かは追求しないが、予想は出来てしまう

目元に涙を浮かべた深夜さんを見れば、どれだけその女の子はを大切にし、身近な存在だったかが嫌でも分かる


深夜「ここからは後日談なのだけれど、その女の子は完璧ではなかったわ。あの子は何度も負けている。ピアノの勝負とかでね」

深夜さんがその女の子を負かし、その女の子に命令をした

例えば、旧山梨県と旧長野県の県境にある四葉本邸から歩いて東京に行かせたり、他多数

深夜「それにしてもよく耐えたものね。......私もこの話を聞いたときは、他人のことながら胸を痛めました。いじめより、いじめに耐える女の子に」

歩夢「......」


【今回はここまでにします。
あの人の過去について少し触れてみました。
いじめって怖い.....


安価です。何をするか。 (最後です)
1.書庫
2.調理室
3.ピアノ
4.自室
5.霜月(さん)の部屋

ー1.深雪
ー2.沙夜
ー3.千夜
ー4.深夜
ー5.霜月
ー6.1人

○ー×みたいなかんじでお願いします。
×に当たる人物は人数問いません。

安価下。】

>>3(ピアノ)ー5(霜月)】


深夜「......少し話しすぎましたね。この事は他言無用でお願いします。絶対に雪乃には話さないように」

歩夢「善処します」

私が「分かりました」ではなく、「善処します」と、確実でない返事をした理由は、心を読まれるから

お母さん、深夜さん、真夜さん、霜月さんには全て筒抜け

隠し事が出来ない

プライバシーとか考えていただきたいものだ

深夜「はい、お願いします」

口ではそう言っていても、私のことを信用していないだろう

読まれる読まれないの問題だから、信用も何も無いわけなのだけれど


深夜「話は終わりです。歩夢さんはこの後どうされますか?」

歩夢「気分転換しようと思っています」

いじめの話を聞き、気分が悪くなった私は気分転換に読書ではなく動いて思考を切り替える予定

動かすのは指か足首辺りだけなんだけどね

深夜「ピアノですか。.....そういえば昨日のクライスラー愛の悲しみ(ラフマニノフ編)見事でしたよ」

深雪ちゃんよりもピアノが上手だと思われる深夜さんに褒められた

深夜「もう少し聴かないようにすれば、まだ伸びるかもしれませんね」

歩夢「.....?」

深夜「それでは歩夢さん、さようなら」



ー音楽室的な場所ー

霜月「.......」

霜月さんがピアノの前に座ったまま、ジッとして動かない

弾いているわけでもなく、ただピアノを見つめている

ピアノに心で話しかけている、とかファンタジーみたいなことをしているのだろうか

.....霜月さんならやりかねない

霜月「歩夢さん、中に入ったらどうですか?」

歩夢「.....はい」

もう気付かれてた.....とかは思わない

むしろ当然のことだと受け入れることが容易だ


促されるまま、霜月さんの隣に座り、ピアノと向き合う

椅子はピアノ用の椅子

かなり狭い

霜月「昨日の愛の悲しみはとても素晴らしかったです。点数に表すなら99点。残りの1点は何か分かりますか?」

歩夢「.....聴かないようにする、ですか?」

ついさっき深夜さんから聞いたアドバイスをそのまま伝えた

意味も分からぬまま伝えたせいか、霜月さんは微妙な反応を見せる

霜月「間違ってはいないのですが、私が聞いているのは歩夢さん自身がどう思ったか、です。深夜さんのアドバイスはひとまず忘れて下さい」

自分の意見.....

あの時は無意識で目を使ってしまうほど、集中していた

集中していたからこそ、あの時を覚えていない

勘や直感で答えるしかないか


【安価です。
1.歩夢「......わからないです」
2.歩夢「勝負に勝ちたい、という邪念が混じってた....とかですか?」
3.その他

安価下。】


>>959 1.歩夢「.....わからないです」】


勘や直感で答えようにも、答えが思いつかない

それらしい適当な答えすらも見当たらず、

歩夢「.....わからないです」

正直に答えた

よくよく考えたら、それらしい適当な答えを見つけたとしても、心を読まれているのだから意味のない理由探しだった

霜月「正直ですね。正解は、無いです」

歩夢「無い.....?」

答えが存在しない問題に私は数秒から十数秒間悩まされていたということなのだろうか

怒ったりはしないが、ならばどうしてこの質問をしたのか、と聞きたくはなる

私に限らず、誰もが思う疑問(のはず)


霜月「残りの1点は、歩夢さんに問題があるわけではありません。私が歩夢さんの将来を残り1点だと決めつけただけです」

その1点を取れるような人間になれたら、私は霜月さんに認めて貰えた人間になれるってこと?

話が難しい.....

霜月「分からなくて結構です。そのままでいて下さい。いずれ、分かりますよ」

歩夢「?」

霜月「大丈夫。歩夢さんには出来ますよ」

出来る.....って、意味を理解することを?

お母さん、深夜さん、真夜さん以上に見据えている霜月さんを今の私は理解出来ない

しかし、その霜月さんを理解出来る日が来る、と解釈しておこう

......とりあえず、今はね

霜月「せっかくですし、弾きましょうか。一緒に」

歩夢「それは構いませんが.....」

霜月「歩夢さん、ヴァイオリンの経験は?」

歩夢「ヴァイオリンは.....」


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:経験あり
偶数:経験なし

安価下。】

いよっ

>>962 3:経験あり】


歩夢「なんとなくですが、弾けます」

霜月「それは良かったです。ちなみにですが、もしよろしければ弾き始めたきっかけを教えていただいてもよろしいですか?」

歩夢「きっかけ....」

そう、あれは社会人生活1年目の夏のある日・・・

......こんな話の始め方ですが、大した理由ではありません



ー回想ー

歩夢「水波ちゃん、何してるの?」

0時を回り、深夜と呼べる時間帯に書庫を訪れると水波ちゃんは勉強していた

中学3年生である彼女が勉強するのは当然

よっぽどの人間でない限り、勉強をするだろう

そんな思考を持ち合わせている私がわざわざ聞いたということは、勉強は勉強でも数学とか国語等の部類ではなく、趣味に使えそうな勉強

水波ちゃんは、ヴァイオリンについて書かれた本を読んでいた

余裕だなぁ、この子

大丈夫だとは思うけど、......大丈夫だからいいか

水波「少し、趣味を持っておこうと思いまして」

私にとってのピアノと同じ

嗜む程度の趣味

まぁ、確かに趣味を聞かれた時ににわか発言をしたり、実際にやってみてと言われた時の対応であったりと、趣味を持つことは大切だと思うけど、どうしてヴァイオリンなの?

ピアノにすればいいのに

理由は当然、私が出来るから

有能なところを見せたい

かっこいい.....、と思わせたい

歩夢「ヴァイオリンね.....」

全くの知識がない私は、大したアドバイスも出来ない

誰にでも言える、「頑張って」しか言えない

私は所詮、その程度


水波「歩夢姉さまは弾けますか?」

歩夢「もちろん」

あれ....?口が勝手に.....

終わった

水波「弾いているところを見せて下さい」

出会ったばかりの水波ちゃんなら、「弾いているところを見せて貰ってもよろしいでしょうか.....?」と、可愛らしく頬を染めながら言っただろう

どうしてこんなに変わっちゃったのか

いや、別に馴れ馴れしくしてくれるということはそれだけ深い仲だと思ってくれている証だから、態度をまた変えろとは言わない


理由を知りたい

予想は、私がどれだけ駄目人間かを知ったから

以上です

話を戻して、どうしたものか

素直に謝り、断りたい

だが、妹のような存在の頼みを断れるはずもなく、

歩夢「ごほっ、ごほっ、ごめん。少し風邪気味だから3日後にね」

水波「分かりました」

その場しのぎのには成功した

あとは寝る時間を削って練習するだけ



真夜「ヴァイオリン?」

歩夢「教えて下さい、お願いします」

真夜「それは構わないけれど、そうね.....歩夢さんがこちらからの条件を飲んでくれたら、教えましょう」

持つべき物はお嬢様育ちの信頼出来る友達(知り合い・上司・ご主人様)

真夜「条件は、紅茶のシフォンケーキを作って頂戴」

それくらいならお安い御用だ



真夜「うーん.....違うわ」


真夜「美味しいのだけれど、何かが違う」


真夜「あと少し、何か隠し味が.....」


真夜「うん、美味しい。久しぶりに食べたわ」

4度目にして、お母さんが真夜さんに何度か作っていたシフォンケーキを作ることに成功した

(余談:真夜さん1人で全てを食べれるはずもなく、余ったのは私に回ってきた。......口の中が甘い。比較的小さく作っておいて本当に良かった)

真夜「それでは約束通り、教えます。ただ、私は聴く専門なので基礎的なことは教えれませんよ?」

先にそれを言って欲しかった

......基礎的なことは本で勉強しよう



基礎的なことを全て頭に入れ、真夜さんの指導のもと練習をし、約束の日

ピアノが置いてある防音室で、私が柄になくドレスを着て、コンサート会場を彷彿とさせる雰囲気を出して水波ちゃんに見せつけた

私の音楽センスを


【安価です。コンマ1桁
1=2=3=4=5=6=7<8<9<0=ゾロ目

安価下。】

いよっ

【訂正です。
>>971の安価ですが、歩夢は一応英才教育を受けているとのことなのでコンマ1桁にプラス1をします(0かゾロ目以外)。】

>>971 6(プラス1含む):上手】


水波「お上手でした」

ところどころミスしてたのに、水波ちゃんは優しく励ましてくれる

良い子だなぁ

やっぱり3日は無理があったか.....

歩夢「ありがと、水波ちゃん」

水波「ところで、どうしてドレスなんですか?」

歩夢「雰囲気作り」

水波「こう言ってしまうと失礼なのですが、とてもお似合いです。思っていたよりもずっと」

歩夢「そう....かな?」

水波「はい」

と、メインであったヴァイオリンの話は薄れ、ドレスについて話した

お嬢様っぽい、であったり、深雪ちゃんと並ぶとお揃いの髪飾りのおかげもあって姉妹っぽく見えそう、など

ミスを他の話題でフォロー出来るそのコミュ力が羨ましい

結果、ヴァイオリンに関して大したことは教えれなかった

だが、一緒に勉強するという約束が出来たので、これから私と水波ちゃんは上達していくだろう

ー回想終わりー



霜月「面白いお話ですね。楽しそう.....」

羨ましそうに、私の話の感想を簡潔に(願望含む)まとめた霜月さん

はっきりとした年齢も分からないし、外見=実年齢が成立しない霜月(四葉も)の人間である霜月さんの年齢は全く分からないものの、この世界で生活しているということは『遊ぶ』ことを知らないのだろう

ヴァイオリンの件が遊びだったわけではないが、真面目な霜月さんからすれば遊びに感じたかもしれない

遊びを知らないであろう霜月さんに遊びを教えたいけど、あいにく私の専門は1人で遊び

複数人で楽しむ遊びの知識は持ち合わせていない

ごめんなさい、無力で

霜月「お話が聞けただけ十分です。ありがとうございます。それでは、弾きましょうか。私がピアノ、歩夢さんがヴァイオリンで、曲は....そうですね、サン=サーンスの序奏とロンド・カプリチオーソで」

あぁ、あれね。知ってる知ってる

......ピアノなら弾けるだろうけど、ヴァイオリンは.....

霜月「.....本気でやりましょうか」


【安価です。コンマ1桁
1=2=3=4=5=6=7<8<9<0=ゾロ目

強制的に目を使うことになるので、コンマ1桁プラス2となります。
0かゾロ目の場合はプラスされず、9の場合はプラス1だけされます。
安価下。】

うえ

>>975 5(プラス2含む)】


機械のように正確な音

作曲家が理想とする音を霜月さんは出していた

対して、私は.....

弾けてはいたのだが霜月さんとは比べ物にならず、単体で聴けばまだしも、合わせて聴くと私の腕がどれほどのものかが露わになる

いくら得意でないヴァイオリンだったとはいえ、ここまで差が出てしまうとショックを受けてしまう

霜月「歩夢さん、目」

歩夢「目.....?」

また無意識で変えていたのか.....

少しはコントロール出来るようになっていたはずなんだけどなぁ


霜月「自分では納得していないようでしたが、とてもお上手でした。自信を持つべきだと思います。自信を持てば自分が納得する結果にいつかなりますよ」

ここまで分かりやすいお世辞はそうそうないだろう

気を遣わせてしまっている

霜月「.....これ以上は無駄なようですね」

霜月さんがどれだけ励ましても私にはそれをお世辞とでしか受け取ることが出来ない

また気を遣わせしまった

歩夢「すみません.....」

霜月「いえ、昔の雪乃さんと比べれば歩夢さんなんて可愛いものです。彼女はずっと孤独でしたからね.....」

深夜さんの昔話が脳裏に蘇る

知りたくなかった、可哀想なお話


霜月「それでも深夜さんや真夜さんと会えて随分と救われたものです。違う学校だったら、違う学年だったら今の歩夢さんは存在していませんから」

歩夢「そう.....ですね。深夜さんと真夜さんには感謝しています。お母さんを支えてくれて、今の私を支えてくれて」

霜月「......しんみりとした話になってしまいましたね。私はいつもの部屋に戻ります。あとはお好きにどうぞ」

歩夢「ありがとうございました」

霜月「こちらこそ」

ピアノ用の椅子から立ち上がり、たった1つの出入り扉へ


【安価です。コンマ1桁
奇数・0:霜月「そういえば、現実世界とこの世界の時間を少し調整しておいたので、真夜さんとの約束は心配しないで下さい」
偶数:何もない

安価下。】

いよっ

>>979 1:奇数・0:霜月「そういえば、現実世界とこの世界の時間を少し調整しておいたので、真夜さんとの約束は心配しないで下さい」】


出入り扉を開けようとしたところで、

霜月「あ、言い忘れていたことが1つ。現実世界とこの世界の時間を少し調整しておいたので、真夜さんとの約束は心配しないで下さい」

真夜さんとの約束

......なんだっけ?

霜月「11月6日の約束ですよ」

あぁ、そういえば.....うん、思い出した

11月6日に屋敷に来るよう真夜さんから言われていた

深雪ちゃんと達也くんと共に

今日が11月5日なので、明日が約束の日だったが、神にも等しい霜月さんの時間を操る能力で約束はどうにかなりそう

これで怒られないで済む(一応、それ相応の理由があるから許して貰えそうだけど.....)

歩夢「ありがとうございます」

改めてお礼を言うと、霜月さんは私に向かって一礼をし、部屋を出た

歩夢「......」

さて、ここからは得意なピアノで当初の予定通りピアノを弾こう


【この後は特に何も無いので、省略します。
安価です。次の日の予定
1.街へ行く
2.屋敷で過ごす
3.敵襲(普通の)
4.敵襲(普通ではない)

4の場合、雪乃と真夜と合流するかもです。
1・4を選ぶと話が進みます。
安価下。】

2

>>981 2.屋敷で過ごす】


慣れつつある風変わりしない、暗い朝

クイーンサイズのベッドに私と深雪ちゃん

深雪ちゃんはまだ寝ている

朝の準備をしよう

2度寝=だらしない女 という教育を受けている私は2度寝が出来ない

......遅く寝て、遅く起きればいいのかな




朝の準備が終わる頃には深雪ちゃんも起きた

そして、支度の早い(手際が良い)深雪ちゃんと支度の遅い(手際の悪い)私とでは、起きる時間に違いはあれど支度の終わる時間はほぼ同時だった

深雪「歩夢、今日の予定は?」

歩夢「読書かピアノかヴァイオリンか」

深雪「ヴァイオリン....?弾けたの?」

歩夢「昨日、少しね。練習したい気持ちもあったりなかったり」

深雪「ピアノは多少出来るけれど、ヴァイオリンは私にも出来ないわね.....」

ピアノでは負けるかもしれないけど、ヴァイオリンでは勝てるかもしれない

ただ、経験者か不経験者かの差があるので強気になれない

.....初心者の深雪ちゃんに負ける可能性も十分あり得るわけだけど


【安価です。何をするか。
1.書庫
2.調理室
3.ピアノ
4.自室
5.霜月(さん)の部屋

ー1.深雪
ー2.沙夜
ー3.千夜
ー4.深夜
ー5.霜月
ー6.1人

○ー×みたいなかんじでお願いします。
×に当たる人物は人数問いません。

安価下。】

4-23

>>984 4(自室)ー2(沙夜)・3(千夜)】


私はコンクール前の演奏者ほど切羽詰まった状態ではないし、音楽で食費を稼ぐような職にも就いていない

今やるべきことは他にあるはず

ということで、私は

歩夢「うーん.....」

洗面所の鏡の前に居た

目を碧色に変え、じっくりと観察している

我ながら綺麗な目を持った

喜ばしいことなのだが、宝の持ち腐れ感がある

私にこの目は似合わない

髪型変えれば少しは似合うようになるかな


現在の髪型はゴム等で髪をまとめず、下ろしている

髪飾りは右耳辺りに付けている(深雪ちゃんが左耳辺りなので)

それだけだ

......偶然、手元にあるシュシュでまとめる?

九校戦の懇親会の時のように

沙夜「......」

千夜「......」

少しはマシになったと思う

もっと何かあるんだろうけど、髪飾りとかは間に合っているし、髪を切るのも論外

うん、これにしよう


......って、

歩夢「不法侵入?」

沙夜「私たちはノックした。気付かなかった歩夢が悪い」

歩夢「ごめんなさい」

謝るのには慣れている

すぐに謝罪の言葉が出てきた

自分が恐ろしい

千夜「髪型、変えようとしてたの?」

歩夢「目に合うような髪型を決めようと思ってね」

千夜「ふーん」

沙夜「どうでもいい」

沙夜さん冷たい.....

歩夢「それで、何の用?」

沙夜「深雪は?」

歩夢「何処か行った」

千夜「姉さん、どうする?」

沙夜「歩夢、暇だよね?」

かなり失礼なことを言われた気がするけど、あえて無視しておこう

歩夢「暇....だけど」

沙夜「遊ぼう」

遊ぶ.....?

何か遊べるようなことってこの世界にあるの?

千夜「遊ぶって言ってもお話だけどね」

それ以外無いだろうと思っていました

歩夢「とりあえず移動しようか」


【安価です。話題について
1.昨日何をしていたか(基本的に歩夢の話になります)
2.歩夢の話(現実世界での出来事など)
3.その他
安価下。】

>>989 2.歩夢の話(現実世界での出来事など)】


リビングっぽい場所へ移動し、私の向かいに沙夜さん、沙夜さんの左隣に千夜さんが座った

ちなみに、テーブルの上には2杯のコーヒーと1杯の紅茶が置いてある

淹れたのは私

お客様をおもてなしするのは当然のこと

沙夜「飲めないの?」

歩夢「コーヒーなんて飲み物じゃない」

千夜「子供っぽいね」

歩夢「.......」

飲めるか飲めないかは人それぞれで分かれると思う

特にコーヒーなんて良い例だ

一般的に大人と呼べる、成人した人の中でも飲めない人は多く居るし、逆に飲める人も多く居る

成人していない人も同様に、飲める人も居れば飲めない人も居る

千夜さんの言うように コーヒーを飲めない=子供 だとすれば多くの人が子供になってしまう

どうなんだろうね、そういうところ


沙夜「飲めなくても美味しいコーヒーは淹れれるんだ」

歩夢「淹れる機会はあるから」

沙夜「結婚していないにも関わらず使用人から奥様とか呼ばれている偉そうな人とか?」

歩夢「その方(四葉真夜)は主に紅茶。あと、偉そうな、じゃなくて実際偉いからね」

沙夜「そう。.....どうでもいい」

投げやりだなぁ

自分から振った話題も自分で投げやりにしてしまう

興味を持ったことには熱中するが、持たないことには無関心

典型的な好き嫌いが分かれる人だ


歩夢「それで、話って何を話すの?」

千夜「歩夢の学生生活から社会人生活について聞かせて。歩夢の口から聞いてみたい」

歩夢「それは構わないけど.....」

千夜「けど?」

歩夢「あまり面白い話は出来ないと思うよ?」

千夜「それでもいいよ。聞かせて」

歩夢「それでもいいなら.....うん」

何から話したものか


【安価です。
1.中学生の時の話(ぼっち)
2.高校生の時の話(達也・深雪と遊びに出掛けた、など)
3.社会人の話(真夜と話した、水波と遊んだ、など)
安価下。】

>>993 1.中学生の時の話】


歩夢「じゃあ、中学生の時の話」

ただただ、ぼっちについて話すだけなのだが、何故かこの話は評判が良い

そんなに面白いのかな?


ー中学1年生ー

先生「君影さん、もう少し人と接してみてはいかがですか?」

5月、私は担任の先生に呼び出された

理由はよく分からないが、内容は人と接しろ、とのこと

先生のアドバイス?に私は、

歩夢「......善処します」

無難な返答をした

先生「頑張って下さい」

こんな私を気にしてくれる先生は良い人

ごめんなさい、アドバイスを貰ったのにそれを実行出来なくて



先生「読書は禁止です」

6月、再び呼び出された

アドバイスを受けてから1ヶ月間、変わらず読書をしていたせいか、読書を禁止されてしまった

先生「努力はされましたか?」

歩夢「努力は.....」

小学校が同じ人同士で固まり、些細なことで他の小学校の人と仲良くなり、グループが出来る

それは新学期が始まってから約1、2週間の出来事であり、見事なまでに小学校から友達が居ない私は省かれ、どのグループのも属さない孤高のぼっちとなった

アドバイスを受けたものの、努力はしなかった.....というより、出来なかった

一言も話したことない人に話しかけられれば相手も驚くだろうし、迷惑をかけるかもしれない

仲良くなるかならないかは、私のコミュニケーション能力を考慮すれば分かりきったこと


先生「......趣味はありませんか?」

歩夢「読書」

先生「他には?」

歩夢「.....ピアノとか」

お母さんが昔の友達から貰ってきた(奪ってきた)ピアノを私は使っている

本格的にやっているわけではないので、コンクール等に迫られずにストレス無く弾けている

先生「ピアノ....ですか。分かりました」

分かった?

何を?

この時の私には、その意味を理解することは出来なかった

いや、別に意味深だった、とかではない

先生が1人で考えていたことなので、分からなくて当然だ





数日後、音楽の授業で事は起きた

この学校は普通の学校とだけあって、授業内容も普通

ただ1つ挙げるとすれば、現代では各学校に若い頃からの魔法の技術向上を国から求められている

なので、簡単な魔法を使う授業があるのも一般的だ

話を戻して、魔法の授業がある学校でも音楽の授業も存在する

先生(音楽)「君影さん、ピアノお願いね」

歩夢「お断り......わかりました」

断ろうとは思った

だが、断ろうとすれば素直にピアノを弾くより先生との会話が長引いてしまう

仕方がなく、受け入れた


【安価です。音楽の授業でピアノを弾くことによって、効果があったかどうか。コンマ1桁
奇数・0:無し
偶数:あり
安価下。】

【オリキャラ安価4】魔法科高校の劣等生
【オリキャラ安価4】魔法科高校の劣等生 - SSまとめ速報
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