桃犬物語第二幕「家出編」 (14)

第一幕
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第一幕
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~街中~
桃太郎「うわ~いろんな出店が並んでるぞ!豆太郎!」

犬娘(豆太郎)(…………最近…御主人殿は拙者をナデナデしてくれないでござる…)

桃太郎「~~♪」テクテク

犬娘(豆太郎)(御主人殿はもしかして…拙者の事が可愛くなくなったのでは………!?)

犬娘(豆太郎)(いや!!!そんなはずはないでござる!!御主人殿は幼き頃より拙者にメロメロのはず………たぶん……………)

犬娘(豆太郎)(…………………………………………少し確かめるでござる………)

犬娘(豆太郎)「ご、御主人殿…」

桃太郎「ん?なんだい?豆太郎」

犬娘(豆太郎)「ナ…………ナデナデして欲しいでござる……」

桃太郎「え?………ふふ、いいよ」ナデナデ

犬娘(豆太郎)「パァ………つ、ついでに抱っこもして欲しいでござる!!」

桃太郎「え?……ここでかい?」

犬娘(豆太郎)「無論でござる!」尻尾パタパタ

桃太郎「……そ……それはちょっと……」

犬娘(豆太郎)「(゜д゜)」

桃太郎「豆太郎……君は今人間の身体をしてるんだよ?こんな街中で抱き合ったら変に見られちゃうだろ?」

犬娘(豆太郎)「御主人殿はもう………拙者の事が可愛くないでござるか………??」フルフル

桃太郎「いや…そうじゃないけどさ…………」

犬娘(豆太郎)「前もそこら辺の汚い野良犬にうつつを抜かして!!拙者というペットが居ながら!!!!」

桃太郎「だめだ話し聞かねえこの犬!!」

犬娘(豆太郎)「御主人殿のアンポンタン!!!!!!!!!!!」ダッ!

桃太郎「あ!!豆太郎!あんまり遠くへ行くと危ないよ!!」

~路地裏~
犬娘(豆太郎)「うぅ………グス…………ヒグ……………」

犬娘(豆太郎)「また……捨て犬に戻ってしまったでござる………」

(´゜ω゜`)「わんわんお(よお何してんだねーちゃん)」

犬娘(豆太郎)「……貴様は?」

(´゜ω゜`)「わんわんお(俺は秋田犬のゴン太郎だ。主人とはぐれてしまってな…迎えを待ってるんだ。)」

犬娘(豆太郎)「拙者は柴犬の豆太郎でござる。今日…主人に捨てられたでござる(被害妄想)」

(´゜ω゜`)「わんわんお(そりゃ、毛むくじゃらじゃないからな…)」

犬娘(豆太郎)「……え?」

(´゜ω゜`)「わんわんお(人間ってのは毛むくじゃらな生物じゃないとペットとして認めないんだよ。そんなつるつるな肌……捨てられて当然だな)」

犬娘(豆太郎)「……………っっ!!!!」ポロポロ

犬娘(豆太郎)(悔しいけど正論でござる……よく考えれば人間の身体を手に入れる前は……御主人殿は拙者をよく撫でてくれたし、よく抱っこしてくれたでござる……)

犬娘(豆太郎)「懐かしいな………御主人殿………………………」

桃太郎「豆太郎おおおおお!!!!!」

犬娘(豆太郎)「!!!!御主人殿!?」

桃太郎「豆太郎!!どこいってたんだよ!!探したんだぞ!!!!」ガシッ!!

ギュッ!!

犬娘(豆太郎)「!!!」

桃太郎「……ほら…抱っこしたよ?機嫌なおしてよ豆太郎…」

犬娘(豆太郎)「……御主人殿……ヒック………拙者は………以前ほど抱き心地ははよくないでござろる……………ヒグ………毛皮がないから……………ヒック………」ポロポロ

桃太郎「…え?」

犬娘(豆太郎)「それなのに……ヒグ……これからも拙者をペットにしてくれるでござるか?………………?」ポロポロ

桃太郎「ばかだな豆太郎…」

犬娘(豆太郎)「……え?」ポロポロ

桃太郎「豆太郎は昔も今もすっっごくかわいいよ。昔もフカフカで可愛かったけど…今はそれプラス…………その………女性的な可愛さもあるし……」

犬娘(豆太郎)「!!!」

桃太郎「だからそんなに卑屈にならないでくれないかい?豆太郎は僕のパートナーなんだから」

犬娘(豆太郎)「御主人殿………………御主人どのーーーーーーー!!!」ガバァ!!

桃太郎「ぐおお!!!!」

犬娘(豆太郎)「ぺろぺろ」

桃太郎(またか…)

(´゜ω゜`)「わんわんお(ふ……いいもん見させて貰ったぜねーちゃん)」

犬娘(豆太郎)「ゴン太郎……貴様の主人もはやく来るといいな」

(´゜ω゜`)「わんわんお(くるさ……もう1年も待っているんだ……)」

犬娘(豆太郎)「!!!」

(´゜ω゜`)「わんわんお(さあもう行け…ここにいたらまた迷子になる…)」

犬娘(豆太郎)「幸運を祈るでござる」

(´゜ω゜`)(思い出したよ……主人というのはとても温かいものだ………もう来ないと諦めようとしていたが………あの二人に勇気を貰ったよ……)

主人「ゴン…………ゴン太郎……か?」

(´゜ω゜`)「!!!!!!!!!!」

主人「ごめん…………ごめんな……………お父さんがどうしても君を捨てろというからここに捨ててしまったんだ……………」ポロポロ

主人「でももう大丈夫!………あんな家逃げ出してきたんだ!…………ゴン………………ごめんよ…………許してくれ…………………もうこんな思いはさせない………一緒に生きていこう!!!」ポロポロ

(´°,ω°,`)「わ…………わんわん………お………」

桃太郎「さ!出発だ豆太郎!」

犬娘(豆太郎)「御主人………………」

桃太郎「?……なんだい?豆太郎」

犬娘(豆太郎)「拙者……御主人殿の犬でよかったでござる……」

桃太郎「!!……ふふふありがとう豆太郎。これからもよろしくね!」

犬娘(豆太郎)「どこまでもついて行きます!!!御主人殿!!!!」尻尾パタパタ


桃犬物語第二幕「家出編」~完~

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