妹「ねぇお兄ちゃん」兄「なんだ愚妹」 (25)


妹「人は死んだらどうなるの?」

兄「日本においては火葬が一般的だな」

妹「肉体的なじゃくて精神的な話」

兄「まぶたの裏に居続けるんだ」

妹「なるほど」


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妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「なんで人間以外の動物は話せないの?」

兄「会話は成立しているんだ。それが人間には会話として理解できていないだけだ」

妹「じゃあ動物の言葉が解かれば動物と会話できるの?」

兄「会話っていうのは、お互いがお互いの言いたいことを理解して成り立つものだ」

妹「? うん」

兄「しかし種族が違えばそれは出来ない」

妹「どうして?」

兄「じゃあ、俺が虎としよう。お前は俺に話しかけてみろ」


妹「ねぇ虎さん」

兄「腹減ったな」

妹「どうして虎さんは体が大きいの」

兄「けど眠いな」

妹「虎さんって大きな猫さんみたいだね」

兄「あ、エサあんじゃん食おう」


妹「……いじわるしてる?」

兄「してないわけじゃないが、つまりはこういうことだ」

妹「意味わかんない」

兄「そう、意味がわからん。それが正解だ」

妹「なるほど」


妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「なんで戦争っておこるの?」

兄「ふむ。たとえばここに三つのプリンがあるだろ?」

妹「うん」

兄「普通なら俺に一つ、お前に一つだ。そして残りのひとつは?」

妹「じゃんけん」

兄「しかし、ここで俺がお前に黙って二つのプリンを食べるとお前はどうする?」

妹「お兄ちゃんの秘蔵コレクションを捨てるね」

兄「そうすると喧嘩になるだろ?」

妹「うん」

兄「そういうことだ」

妹「なるほど」


妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「なんでお金を払わないと物が手に入らないの?」

兄「それは世の中が資本主義だからだ」

妹「どうして資本主義なの?」

兄「お金が欲しいからだ」

妹「どうして?」

兄「価値を統一することによって色々な格差的不満を消そうとしたんだよ」

妹「けどまだ格差的不満は残ってるよ?」

兄「つまり資本主義は失敗だったということになる」

妹「じゃあ資本主義はなくなるの?」

兄「いや、これが案外うまく回っててな。なくなったら世界は滅びる」

妹「お金って怖いんだね」

兄「つまりお金は大事にしろということだ」

妹「なるほど」


妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「どうして男の人はおっぱいが好きなの?」

兄「それは人類が誕生した瞬間に決まっていた事だからだ」

妹「原因を聞いてるの」

兄「ふむ。例えばここにうどんがあるな」

妹「うん。私の大好物のうどんだね」

兄「お前はいつからこれが好きになった?」


妹「え?……覚えてない」

兄「けど、お前は今でもうどんが好きだろ?」

妹「うん」

兄「そういうことだ」

妹「なるほど」


妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「どうして日本の刀とほかの国の剣は形が違うの?」

兄「ふむ。例えばお前の得意な教科はなんだ?」

妹「体育」

兄「じゃあ好きな教科は?」

妹「英語」

兄「お前はこの二つを頑張ることができる。二つに時間を割くよりは、片方に集中して時間をかける方がいいだろ?」

妹「うん」


兄「その時お前は体育を極めてオリンピック選手になったお前の可能性」

兄「英語を極めてアメリカで成功した日本人社長になったお前が生まれる可能性」

兄「この二つが出てくるわけだ」

妹「そうだね」

兄「それを剣に置き換えた時の体育のお前が日本刀であり、英語のお前がサーベルな訳だ」

妹「なるほど」


妹「ねぇお兄ちゃん」

兄「なんだ愚妹」


妹「なんで人は願うの?」

兄「自分じゃどうしようもないと思うからだ。大抵はどうしようもなるが」

妹「どうしてどうしようもなるのにどうしようもないなんて思うの?」

兄「例えばお前が嫌いな教科の抜き打ちテストがあるかも、なんて噂があるとするだろ?」

妹「うん」

兄「それを聞いたお前はどうする?」

妹「嘘でありますようにってお願いする」

兄「けどそれはいつもお前が勉強に取り組んでいればなんとかなる事だ」

妹「そうなるね」


兄「人は自分に不都合な時についつい願ってしまうんだ」

妹「なるほど」


妹「もう寝るね、お兄ちゃん」

兄「おやすみ愚妹」

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おつこういうの好き

小さい子に納得させるのって難しいんだよね...ほんと...

俺「ねぇお兄ちゃん。どうして俺は聖夜だというのに一人寂しくこんなスレなんて見てるの?」

俺「俺もいるから一人じゃないぞ愚>>24

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