【賢者試験】(19)

【賢者試験:会場】

賢者「これより賢者試験を行います。見事合格した者には
賢者の称号を与えましょう。それでは受験室へ行って下さい」


男「なあ、どんな事するんだろうな?賢者試験って」

友「事前情報無しだもんな。まあ賢者の称号あると色々
便利だから試験は受けといて損はないだろうね」

おいお前ら、出番だぞ

大韓民国

俺はすでに大賢者だぜ

【試験開始時刻15分前】

賢者「それでは皆様、こちらの部屋で一人一人試験を行います
名前を呼ばれた方はこちらの部屋に入って下さい」

男「あそこの部屋の中でやるのか…何かされるんだろうな…」

友「賢者ってどういう事するんだろうな?」

デブサメン「ふっふひひww」プルップルッ 

賢者「…そこのあなたは脱落です」

周辺一同「!?」ナッ

デブサメン「そ、そんなぁ…まだ俺…」

賢者「あなたには下心が見えました」

デブサメン「」

賢者「下心とは我々賢者にとっては最も不要なもの…
それがあるものは試験を受ける価値もありません…消えなさい」

男「うわぁ・・」ジーッ

友「やべぇ…俺もあの賢者さん巨乳だから反応しそうだった…」ハァ

賢者「皆さんにも行っておきます。下心のある者は即退場して下さい」

空気が一気に冷めた…そう…これが賢者試験……。
冷静で不純な心は全くない聖なる状態…それが賢者なのだ。

前の試験では1500人が受験したが受かったのはたった1人だという。
残りの1499人の中にはある宗教の教祖や僧侶などもいた。
しかし彼らですら落ちたのだ。また政治家も多数落ちたという。

試験内容は全くの非公開。ネットでも探すのは不可能である。
試験を受けた者達も誰も全く口を開かないという。
むしろ聞くと体が震えだし発狂する者もいるのだとか。

そんな過酷な試験なのが世間で知られた為、今回の受験者は
俺と友を含め前の1/10のたった150人にまで減った。

男(やっぱり怖いな…周囲一体から見えない威圧が…)クッ

賢者「ふぅ……少し暑いですね…脱ぎますか」ヌギヌギ

一同「!?」ピクンッ

男(なるほどな…)

確かに部屋は少し暑かったが、誰も賢者が脱ぐとは
思わなかっただろう。おまけにグラビアアイドルみたいな体型だ。
とはいえ…下着にまでなるとは本当に賢者なのだろうか…。

友「う・・うくっ・・」ビクッ ビクッ

男「お、おい…耐えろ…」

賢者「ふぅ~涼しくなりました」ニヤッ

賢き者とかき賢者・・・イカスけねぇ。俺は大魔導師と名乗るぜ

【試験開始】

男(最初から違和感はあった女はいないな…
まあこれで、賢者の意味がわかって良かったぜ…)

友(結局…大量にした勉強は何だったんだろうな…)

老人「ついに始まりよったか…」

老人b「お主もわしも…賢者になろうぞ…」ズッ

賢者「それでは一人一人呼びますので呼ばれた方は先程説明した通りに」

男(ふぅ……冷静になれ…)

賢者も大魔導師も、黒の魔術師たる我の足元にも及ばぬわ

賢者「それでは始めに…『ホームレス男』さん」

ホームレス男「はい」スッ

男(まずはあいつか…汚い身形だが…物凄く落ち着いてるな)

友(案外…賢者に近いんじゃ…)

その男は扉を開けて部屋へ入って行った。

ホームレス男「な、何もない…」

ホームレス男が入った部屋は真っ白で、そこには
何もないし誰もいなかった。流石にこれには驚いた。

ホームレス男「冷静になれ…」

ホームレス男は目を閉じ座禅を組んだ。

ホームレス男(俺が今までどんな生活だったと思ってる…)

そのホームレスに忍び寄る影があった。

ホームレス男「!?」

気配を察したホームレス男は素早く立ち上がり敵を見た。
そしてホームレス男は一瞬にして脱落した。

賢者(あぁ…やっぱり駄目でしたかぁ……)

ガラッ

ホームレス男「……」スタスタ

男「あれでも落ちたか…」

友「何かこえぇな…おい…」ブルブル

一体…なんなんだ?

賢者「次は友さんお願い致します」

友「あ、ひゃい!」ビクッ

男「しっかりしろよ…」バンッ

友「うぅ……」スタスタ

賢者「嫌ならいいんですよ。帰っていただいても」サラッ

友「」プッツン

友「いえいえ。もちろん行きますよ」ニコッ

男(あいつも悟りを開いたか)

はよ

しえ

がんば!

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