愛徒「えぇっ!? 夢野咲子先生とそのアシスタントがやって来る!?」 (40)

漫画家さんとアシスタントさんと×月刊少女野崎くんのクロスssです

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愛徒「締め切りがもうすぐそこ! まだまだ仕事は残ってる! そしてせなちゃんが来れない!」

愛徒「このままだとみはりちゃんが責任を取って担当をやめちゃうかもしれない……そしたら担当はガチムチの人に……そんなの嫌だーー!」

りんな「先生! 落ち着いてください! まずはお茶でも飲んで!」

愛徒「う、うん!」

ゴクゴクゴクゴク……

りんな「落ち着きました?」

愛徒「落ち着いたよ! ありがとうりんなちゃん!」

愛徒「……よし! まずは状況分析だ!どうして毎日コツコツやっていたのにこんな状況になったのか……」

足須「1日の半分以上をギャルゲーに費やしたからだと思います」

愛徒「そうだね足須さん! 100%僕が悪いね!」

みはり『ちょっと愛徒!今日中に間に合うの!?』

愛徒「間に合わないよ〜……締め切り延せない?」

みはり『延ばしてもらえるわけないでしょ!言っとくけど代原は無理だからね!』

愛徒「そ、そんな〜……」

みはり『とにかく私が取りに行くまでに絶対終わらせなさい!!』プチッ







みはり「……ったく」

宮前「音砂さん、何か問題が?」

みはり「宮前さん、実は……」







みはり「……というわけなんです」

宮前「成る程……」

みはり「どうにかして今日中に間に合わせないと……」

宮前「……そうだ」

みはり「?」

愛徒「えぇっ!? 夢野咲子先生とそのアシスタントがやって来る!?」

みはり『本人達には了承済みよ! 偶然にもあんたの住んでるアパートの近くてね……住所も教えたからもうすぐ来るはずよ!』

愛徒「ありがとうみはりちゃん! 今度みはりちゃんが好きそうな縞パン買ってあげるね!」

みはり『お礼なら宮前さんに言いなさい! あとパンツは買わんでいい!///』プチッ







りんな「良かったですね先生!」

愛徒「うん!」

足須「夢野咲子先生って……『恋しよっ』の人ですか?」

愛徒「そうだよ!」

愛徒「夢野咲子……少年誌であるゴンゴンに敢えて少女漫画を描いている売れっ子漫画家……きっと可愛い人なんだろうな〜……」

ピンポーン

愛徒「まさか……夢野先生!?」

愛徒(遂にご対面の時が!)

愛徒「はいはーい! いらっしゃい夢野先生ー!」ガチャッ

野崎「初めまして」

堀「どうも」

若松「こんにちは!」

愛徒「……」ゲンナリ

足須「私にそんな顔されても困ります」

【夢野先生と愉快なアシスタント】

野崎「夢野咲子です。よろしくお願いします」

堀「アシスタントの堀です」

若松「若松です! よろしくお願いします!」

愛徒「あ……愛徒勇気でふ……よろしくお願いしまふ……」

足須(先生が完全にやる気をなくしている……)

足須「……アシスタントの足須です」

りんな「風羽です! よろしくお願いしまーす!」

愛徒(まさか夢野先生が男の人だったなんて……しかもアシスタントも……)

愛徒(……って何僕は贅沢言ってるんだ!? こんな状況に男も女も関係ないだろ!!)

愛徒「……よし! まずはお互いのことを知るためにおっぱいについて議論を……」

ギラン

足須「仕事をしてください」

愛徒「ひいっ!」

野崎(想像通りの人だ……)

愛徒「じゃあ夢野先生! ここお願いします!」

野崎「分かりました」







野崎「できました」

愛徒「ありが……」

もえみ『この気持ち……これが恋なの?』

愛徒「なんか台詞が追加されてますよ!?」

野崎「すいません、うっかり」

堀「……」

若松「……」

愛徒「えっと……君たちは何で止まったままなの?まさかおっぱいについて話したくなった?」

堀「……すいません、このシーン任されたのはいいんですけど……」

愛徒「いいけど……?」

堀「俺、背景しか描けないんです……」

若松「俺もトーンを貼るぐらいしか……」

愛徒「嘘!?」

足須(大丈夫かな……)

愛徒「分かった!じゃあ堀くんは背景を、若松くんはトーンをお願いね!」

堀「分かりました」

若松「頑張ります!」







若松「……」モクモクモクモク

足須(……凄い、若松さんのトーン貼り、早いし正確……)

若松「……どうしました?」

足須「あ、なんでもないです!」

足須(自分の仕事に集中しなくちゃ!)

若松「……」

若松(足須さん、綺麗な人だな……)

若松(瀬尾先輩もルックスはいいのに……もうちょい性格が丸かったらな……)







瀬尾『若……一緒に金魚すくいしよ?』

瀬尾『その……チケットが余ったからさ……一緒に遊園地行こう?』

瀬尾『若にシュート……じゃなくてパス! えへへ……』







若松「ダメだ! 気持ち悪い!」

野崎「どうした若松!?」

若松「愛徒先生! トーン貼り終わりました!」

愛徒「ありがとう若松くん! ……ん?」

若松「どうしました?」

愛徒「ちょっと待って!何でライバルのシーンが全部光ってるトーンなの!?しかも寝ているシーンもパンツ一丁のシーンも!?」

若松「堀先輩がこのトーンがいいと言っていたので……」

愛徒「堀くん!どういうこと!?」

堀「愛徒先生……このライバル、イケメンっていう設定ですよね?」

愛徒「そうだけど……」

堀「鹿島だったらどんな場面でも光りますよ!」

愛徒「ライバルの名前間違ってるよ!?」

足須(そこに突っ込むんだ……)

愛徒「ダメだ! このままだと間に合わない!」

りんな「先生、ファイトです!」

足須「ペースを上げるしかありませんね……」

愛徒「……よし! ペースを上げるために秘密兵器を使う!」

足須「秘密兵器……?」

愛徒「足須さんのおっぱいを揉む!」

足須「な、こんな時に何言ってんですか!? しかも夢野先生達がいる前でそんなこと言ったら三人ともドン引きしてるじゃないですか!」

野崎・堀・若松「……」ジー

足須「ほら!」

愛徒「は、はい……すいません」

りんな「じゃあ……私の揉みます?」

愛徒「いいの!?」

足須「ダメです!」

野崎(そろそろ『恋しよっ』にも微エロシーンがいるかもな)ジー……

堀(鹿島は揉んでも揉まれてもイケメンなんだろうな)ジー……

若松(これは瀬尾先輩対策に使えるかもしれないな……)ジー……

野崎「若松、堀先輩、そろそろ時間じゃ……」

堀「あっ、やべ!」

若松「そろそろ行かないと!」

愛徒「えっ、帰っちゃうの!?」

堀「実はこの後部活があって……」

若松「俺も同じ理由です……」

足須「二人とも学生だったんですね」

若松「お邪魔しました」

堀「すいません、余り役に立たなくて……」

りんな「何言ってるんですか! 二人とも背景とかトーンとかやってくれたじゃないですか! それよりも私の方が全然役に……」

愛徒「いや、りんなちゃんは役に立ってるよ!僕を癒してくれるという最高の役割を!」

りんな「……先生!!」パァッ

愛徒「僕、りんなちゃんのこと大好き!」

りんな「私も先生のことが大好きです!」

二人「えへへへへ〜///」

足須「……はぁ」

若松「足須さん、大変そうですね……」ヒソヒソ

堀「うちもうちで大変だけどな」ヒソヒソ

愛徒「よし! ここからは四人で頑張るぞ!」

野崎「すいません、言い忘れたのですが……」

りんな「なんですかー?」

野崎「あの二人と入れ替わりで二人来ます」

愛徒「本当!? 良かった!」

愛徒(……でも男の人なんだろうなぁ……)

野崎「一人はベタ専門、もう一人は花・効果専門です」

足須(やっぱり……)

ピンポーン

野崎「あ、丁度くる時間です」

愛徒「…はいはーい」

愛徒(やっぱ男の人の周りには男の人が集まるのかな……? それを考えると僕って恵まれてるほうなんだなぁ)

愛徒「…どーぞー」ガチャ

佐倉「こ、こんにちは!」

愛徒「Yeeeeeeeeeeaaaaaaaaaahhhhhhhhhh!」

足須「うるさいです先生」

佐倉「ゆ、夢野先生のアシスタントをしてます、佐倉千代です! よろしくお願いします!」

愛徒「よろしく千代ちゃん!」

野崎「佐倉、御子柴も一緒に来るんじゃなかったのか?」

佐倉「うん、みこりんはギャルゲーの新作やるから遅れるって」

野崎「こんな時でもあいつはギャルゲーか……」

愛徒「……」ジー…

りんな「先生どうしたんですかー?佐倉さんをじっと見て……」

愛徒「……Cカップ!!」

佐倉「ふぇっ!?///」

ギラン

足須「初対面の人になんてこと言ってんですか」ゴゴゴゴ

愛徒「ご、ごめん足須さん! 悪かったから足を踏ま……いだだだだだだ!」

佐倉(何で分かったんだろう……)

愛徒「じゃあ千代ちゃん! ここ、ベタよろしく!」

佐倉「はいっ!」

佐倉(うわぁ、パンツが見えるシーンばっかりだ……なんか恥ずかしいな……)

佐倉「……」チラッ

足須「……」モクモクモクモク

佐倉「……」チラッ

りんな「〜〜♪」

佐倉(二人ともなんの躊躇もなく仕事してる……やっぱり慣れるとああなるのかな?)

佐倉(……ていうか二人とも顔も綺麗だし胸もでかい……うぅ)








足須「さ、佐倉さん! もうそこまでベタ塗り終わったんですか!?」

佐倉「えっ? は、はい……」

足須「しかも綺麗に……凄いです! コツとかあったら教えてもらえませんか!?」

佐倉「た、大したことないですよ! 寧ろ私が学びたいぐらいです! その……漫画以外のことも」

足須「漫画以外のこと?」

愛徒「漫画以外のことだったら僕に任せて! おっぱいの素晴らしさを一時間かけて……」

足須「この人の言ってることは無視してください」

佐倉「は、はい……」

りんな「そういえばもう一人のアシスタントはどんな人なんですかー?」

野崎「そうですね……一言で言ったらヒロインですね」

佐倉(野崎くん……間違ってはないけどさ……)

愛徒「ヒロインか〜……てことは可愛いんだろうなぁ……」

ピンポーン

愛徒(おお!もしやヒロインか!?)

愛徒「はいはーい! 今出まーす!」ガチャ

御子柴「こ、こんにちは……」

愛徒「!?」

御子柴「夢野先生のアシスタントの御子柴です……よろしくお願いします」

御子柴(女子がいるじゃねぇか……)

足須「よろしくお願いします、御子柴さん」

御子柴「……おいアンタ」

足須「……はい?」

御子柴「『御子柴さん』? 永遠のラブハンターをそんな気安く呼ぶんじゃねぇよ……『御子柴様』……だろ? 子羊ちゃん☆」

足須「……」

御子柴「す、すみません/////気にしないでください/////本当にすみません/////」

佐倉(みこりん、早速やっちゃったなぁ……)

愛徒「!!!!!」

野崎(愛徒先生が何かに反応した!?)

愛徒(な、なんだこの感情は……?僕は今、目覚めてはいけないものに目覚めてしまった様な気がする……)

ブラニャー「ニャー」

愛徒「あ、ブラニャー」

御子柴「猫可愛いですよね! 俺も飼ってるんですよ!」

愛徒「本当!? 可愛いよねー」

ブラニャー「ニャー」

愛徒「ん? 没の原稿なんか持ってどうしたの?」

御子柴「……これは!」

愛徒「ど、どうしたの御子柴くん?」

御子柴「このもえみちゃん……紐パンじゃないですか!しかもまだ一回しか出てきてない……!」

愛徒「おお! 伝説の紐パン回を知ってるとは! 足須さんやりんなちゃんも覚えてないというのに!」

御子柴「覚えてるに決まってるじゃないですか! このパンツの柄、ガールズプリンセス3のあすかが元ネタですよね!?」

愛徒「おお! ガルプリ3やったことあるの!?」

御子柴「勿論! やっぱあすかの二周目限定のイベントは最高ですよね!」

愛徒「分かる! 僕もあのイベントが一番好き!」

二人「はっはっはっはっはっ!」

佐倉「みこりん、私達といる時よりイキイキしてるね」

野崎「ああ」

数時間後

みはり「愛徒! 原稿は!?」

愛徒「みはりちゃん! たった今終わったよ!はい!」

みはり「……凄い! やればできてるじゃない!」

愛徒「これも夢野先生のお陰ですよ! ありがとうございました!」

野崎「いや、自分はできる限りのことをやっただけですよ」

足須「先生、これを期にギャルゲーのやる時間を減らしたらどうですか?」

みはり「そうね……せめて一時間ってところかしら」

御子柴「……一時間?」ピクッ

みはり「ん?」

御子柴「ギャルゲーを一時間なんて……そんなのギャルゲーじゃねぇ!」

愛徒「御子柴くんの言う通りだよ! 最低でも9時間は欲しい!」

御子柴「いや、寧ろ24時間がいいですよ! ずっとギャルゲーをやれば何かいいアイデアが浮かぶかもしれないし……」

愛徒「そうだ! 24時間! 24時間にしよう!」

みはり「調子に乗るな」

二人「はい」

野崎(御子柴の仕事場、こっちの方が向いてるんじゃないか?)

野崎「じゃあ、そろそろ帰ります」

りんな「もう行っちゃうんですかー?」

野崎「長居する訳にもいかないですし……」

愛徒「御子柴くんも千代ちゃんも?」

御子柴「はい、俺も用事が……」

御子柴(用事と言う名のギャルゲーだけどな)

佐倉「私も用事があるので……」

愛徒「待って千代ちゃん! せめて帰る前にこれから描くためにモデルになって!」

佐倉「モ、モデル!?」

佐倉(まさか野崎くんみたいに何かを着たり……)

愛徒「立ったままでいいから!」

佐倉「……へ?」

愛徒「千代ちゃんがどんなブラとパンツ履いてるかイメージしたいから!」

佐倉「今すぐ帰らせてください」





セーラー服を着た方がマシです 佐倉

愛徒「コミックスの印税で旅行に行こう!」

足須「旅行……ですか?」

みはり「それを言うために私達を呼んだの?」

りんな「楽しそうですね!」

せな「……全部奢るんだったら行ってもいいぞ」

愛徒「勿論!」

足須「いいんですか!?」

ブラニャー「ニャー!?」







若松「合宿ですか?」

堀「つっても旅行みたいなもんだけどな。野崎も来るけどお前もどうだ?」

若松「行きたいです!」







鹿島「みんなで合宿行こうよー」

瀬尾「面白そうだな」

御子柴「参加メンバーと宿を教えろ、あとドライヤーは使えるのかどうか」

佐倉「用心し過ぎだよみこりん」

【旅行に行こう!】

旅行当日・旅館付近の海

愛徒「あれ、この水着……」

足須「せ、先生! それ持ってきてくれますか!?」

愛徒「あ、足須さん!?」







足須「ありがとうございます、流されちゃって……その……実は下も……」

愛徒「ノーパンなの!?」

足須「声が大きいです!」

ゴゴゴゴゴゴゴ

二人「ん?」

ザバーン!







愛徒「……水着、全部波で流されちゃったね」

足須「そうですね……」









瀬尾「はぁ?ナンパが見たい?」

佐倉「うん、本当はハプニング的なのが見たいんだけど……」

瀬尾「…そうだ」ドボン

佐倉(潜った?)

瀬尾「……よし、お前ら三人向こうまで泳げ」

野崎・御子柴・若松「?」

佐倉「結月?」

瀬尾「海パンの紐をほどいた」

若松「あ! そういえば海パンがない!」

野崎「いつの間に!?」

御子柴「早く探せ!」

愛徒「みはりちゃん達が来るまで待とうっか」

足須「そうですね……」

愛徒「……ん?」

プカッ……

愛徒「おお! 都合の良い所に海パンが3つ! 足須さん、これを履こう!」

足須「履くんですか!? 他人のですよ!?」

愛徒「大丈夫! 漫画の資料用って言えば……」

足須「そんなのダメですよ! それに履いたとしても上が……」

愛徒「海パンを被ればいいんじゃないの?」

足須「どうやったらそんな発想になるんですか!」

野崎「見つかったか!?」

御子柴「ダメだ、どこにもねぇよ……」

若松「……! あ! あれ!」

御子柴「あれは……俺達の海パン!」

野崎「それに……愛徒先生と足須さん!?」

愛徒「夢野先生!?どうしてここに!?」

足須(どうしよう……見られる!)

御子柴(……そうか、足須さんも水着が流れちゃったのか……)

御子柴「……愛徒先生」

愛徒「……何?」

御子柴「これはラッキースケベフラグですよ!」

愛徒「よく分かってるじゃないか!」

野崎「うちの御子柴が本当にすいません」

足須「いえ、こういうのは言われ慣れてるので大丈夫です」

若松「見つけてくれてありがとうございました!」

野崎「俺達も水着が見つかったらすぐに届けます」

愛徒「ありがとうございます!」

足須(早く見つかって欲しい……)







鹿島「あ、堀先輩これ」

堀「女子の水着か、流されちゃったんだな」

鹿島「水着、着たかったんですよね?だったらこれで……」

堀「着ねーよ」

愛徒「あ! 堀くん!」

堀「あ、愛徒先生!?」

鹿島「え? 先輩この人と知り合いなんですか?」

愛徒「うん! 僕と堀くんは……」

堀(まずい! このままだと俺がアシスタントしてるってのがバレちまう!)

愛徒「おっぱいについて語り合う仲だよ!」

堀「!?」

鹿島「そっか……やっぱり先輩は女の子に……」

堀「だからちげーつってんだろ!」

愛徒「堀くん、その人は?」

堀「こいつは部活の後輩の……」

堀(あ、そうだ)

堀「……鹿島、パターンAで挨拶してやれ」

鹿島「え、パターンAですか?」

堀「ああ」

堀(こいつのイケメンっぷりが大人にも通用するか見たいからな)

鹿島「……御機嫌よう、お姫様、お坊っちゃん」

愛徒・足須「!?」

鹿島「どんな荒波が来ようとも……僕が二人を必ず守ってみせるよ」

足須「……」

堀(なっ……効かないだと!?)

愛徒「王子……!」

堀(まぁこの人は想定内だな)

足須「堀さんのお陰で助かりましたね」

愛徒「うん!どうなるかと思ったよ……ん?」

足須「どうしたんですか?」

愛徒「若松くんが女の子といる!」

足須「……本当だ」







瀬尾「おー若、よく見つけたなー」

若松「見つけたなー、じゃないですよ! こんなこと二度としないでください!」

瀬尾「見つかったんだからいーじゃねーか」

若松「……ん?」

瀬尾「どした?」

若松(愛徒先生と足須さんだ……水着見つかったんだ……)

愛徒「今だーーーーー!揉めーーーーー!」

足須「先生!?」

若松(な、何言ってるんだあの人!?)

もみっ

瀬尾「お前、おっぱいつーか筋肉あるよな」

若松「あの人は瀬尾先輩に言ったんじゃないですよ!」

夜・旅館

堀「一般の人もいるから迷惑かけんなよー」

一同「はーい」







足須「ずっとあのままでいるのかと思いましたよ……」

みはり「大変だったんだね……」

りんな「じゃあその疲れを温泉でとりましょー!」

愛徒「そうだね! じゃあ温泉にレッツゴー!」

ドゴォ!

愛徒「ぐほぉ!?」

みはり・せな「なんであんた(お前)も一緒に入ろうとしてるの(してんだ)よ!」

愛徒「だ……だって……よく見てよ……」

みはり「……ん?」

『混浴』

足須「こ、混浴!?」

みはり「そんなの入るわけないでしょ!」

愛徒「そんなー……折角印税全部使ったのにー……みんなの分奢ったのにー……」

せな「それとこれは別だ!」

ガバッ

りんな「せ、先生!?」

愛徒「お願いします! 一緒に入って下さい!」

足須「そ、そんな! こんな所で土下座なんて止めてください!恥ずかしいです!」

カシャッ

野崎「鈴木がマミコに土下座するシーンの資料として使えるな」

佐倉「野崎くん、流石に写真撮るのは良くないよ」

野崎「愛徒先生、どうしたんですか?」

愛徒「夢野先生! 足須さん達が混浴に入ってくれないんです!」

足須「当たり前じゃないですか! ……夢野先生からも何か言ってください!」

ガバッ

野崎「俺からもお願いします!」

佐倉「野崎くんも土下座!?」

野崎「俺も混浴に入りたいんです!」

せな「はぁ!? お前もかよ!」

佐倉(野崎くん……もしかして足須さん達のことが……)

野崎「鈴木とマミコが混浴するシーンを描きたいんです!」

佐倉(ホッ)

目隠しをしてなら入っていいことになりました

りんな「気持ちいいですねー……」

佐倉「すいません、私もお邪魔しちゃって……」

みはり「いいのよいいのよ、人数は多い方がいいでしょ?」

愛徒「あの……見えないんですけど」

せな「当たり前だろ」

野崎「……」

佐倉「野崎くん……さっきから隅で座ったまんまだけど……入らないの?」

野崎「俺は悪魔で混浴のシーンの資料を描ければいいからな」

足須「……目隠し、見えてるんですか?」

野崎「見えてないから声だけでイメージする」

佐倉(入る意味ないんじゃ……)

愛徒「えっと……お湯……お湯はどこ……?」

ツルッ

愛徒「うおっ!?」

ピカッ

女性陣「!!!!!/////」

ザバーン!

ブラニャー「ニャーーー!?」

足須(か、下半身丸見え……///)

せな「……ふっざけんなーーー!」

ドゴォ!!

みはり「なんてもの見せてんのよ!」

愛徒「……がふっ」

せな「よりによって……始めて見るのがお前なんて!」

佐倉「愛徒先生の馬鹿! 始めて見るのは野崎くんが良かったのに!」

野崎(一体みんな、何の話をしているんだ……?)

結局男湯、女湯で入ることになりました

女湯

鹿島「千代ちゃん全然見ないねー」

瀬尾「どこ行ったんだろうな、あいつ」

ガラッ

佐倉「あっ、結月、鹿島くん!」

鹿島「あ、千代ちゃん! ……とさっきの人!」

足須「どうも……」

瀬尾「おい千代、その女の人達とはどういう関係なんだ?」

佐倉「えっと……説明すると長くなるからざっくり言うけど……私の知り合い!」

鹿島「本当にざっくりだね」

りんな「佐倉さん、この人達は?」

佐倉「私の同級生の友達です!」

みはり「同級生ってことは……高校二年生?」

佐倉「はい!」

みはり「……」ジー……

瀬尾「?」

みはり(こ、高校二年生であの胸……? なんであんなにも差があるの……? 神様って残酷だわ……)

佐倉(結月を見て落ち込んでる……?)

みはり(……ん?よく見たら隣の人……)ジーッ

鹿島「……?」

みはり「!!!」パァッ

佐倉(鹿島くんを見て喜んでる!?)

瀬尾「よーしお嬢ちゃん、おいでおいでー」

せな「ガ、ガキ扱いすんじゃねーよ! あんたより年上だぞ!」

みはり「やっぱり胸だけが全てじゃないと思うの! そう思わない!?」

鹿島「は、はぁ……」

りんな「やっぱり大人数で入ると楽しいですねー」

佐倉「そうですね!」

足須「……」

佐倉「……足須さん、どうしたんですか?」

足須「……何か悪寒を感じるような……」

佐倉「悪寒?」







男湯

野崎「愛徒先生、何やってるんですか?」

愛徒「女湯を覗くための穴を掘ってる!」

御子柴「……みんな見てますよ?」

愛徒「気にしない!」

若松「……今何歳ですか?」

愛徒「22!」

堀(こういう大人にはなりたくねーな……)

足須「いい湯でしたねー……」

りんな「そうですねー」

みはり「じゃあそろそろ寝る準備でもしますか」

愛徒「そうだね!」

みはり「……ん?」

愛徒「……どうしたの?」

みはり「なんであんたがここにいんのよーーー!」ドゴォ

愛徒「ひ、一部屋しか予約しなかったから……それにみんなのおっぱいや太ももを見たいし……」

みはり「あんたはベランダで寝てなさい!」

愛徒「そ、そんなー……」

野崎「鈴木とマミコが一緒に寝るシーンを描きたいんで寝てくれませんか?」

足須「なんで普通に入って来てるんですか」

佐倉「……あ、いた! 野崎くん!」

御子柴「人様に迷惑かけんなよ! 帰るぞ!」

野崎「ま、待ってくれ二人とも! ……すみません、俺もベランダに行っていいですか?」

足須「夢野先生?」

野崎「愛徒先生と漫画について話したいんです……就寝時間までには帰りますんで」

愛徒「ゆ、夢野先生……!」

みはり「……じゃあちょっとだけですよ」

野崎「ありがとうございます」

バタンッ

御子柴「すいません、ご迷惑をおかけして……」

佐倉「また後で呼びに行きます。お邪魔しました……」

みはり「あ! ねぇ、就寝時間まで時間ある!?」

御子柴「ありますけど……」

みはり「良かったらここでゆっくりしない?」

佐倉「いいんですか!?」

足須「いいですね! 折角また会ったんですし、女子六人で女子会やりましょう!」

御子柴(女子が……六人?)

足須「あの……思ったんですけど」

りんな「何ですかー?」

足須「先生をずっとベランダで寝かせるのは……可哀想だと思うんです。一緒に寝てもいいんじゃないですか?」

せな「はぁ!?」

みはり「あ、足須さん!? どこか頭でも打ったの!?」

足須「……だって私達ここにいるのは先生のお陰ですし……」

みはり「……まぁ、確かにそうね。ちょっとやり過ぎたかも」

せな「……あんたら愛徒には甘いよな……好きなのか?」

足須・みはり「ち、違いますよ!!///」

りんな「私は大好きでーす! そういうせなさんは先生のこと好きじゃないんですかー?」

せな「あ、あんなやつ嫌いに決まってるだろ!///だいたい、奢りじゃなかったら旅行に来てねーよ……」

りんな「嫌いな人とは奢りでも旅行に行きませんよー?」

せな「……まぁ、嫌いではないな、キモいけど」

りんな「みんな素直になりましょーよー!」

みはり「さ、佐倉さんは好きな人とかいないの!?」

足須(ターゲットを変えた! ナイスみはりさん!)

佐倉「わ、私は……」

御子柴「……佐倉、野崎は外にいるんだし聞こえねーよ……言ってもいいんじゃねーのか」

佐倉「……そうだね」

みはり「まさか……」

佐倉「私……夢野先生……いや、野崎くんのことが大好きなんです!」

せな「どういう所が好きなんだよ?」

佐倉「最初は怖い人とかと思ったんですけど本当は乙女の心を持ってるんです! 始業式の時に私を助けてくれて……身長は190センチで元バスケ部で運動神経も抜群で料理も得意なんですよ! どんな時でも漫画のことを忘れない仕事熱心で私にも丁寧にベタを教えてくれたし……そうだ、さっき愛徒先生のアクシデントありましたよね? あれ、野崎くんにやって欲しいんですよ二人っきりの時に私だけに意図的に! 私家に帰っても学校にいても毎日野崎くんのことばっかり考えてもー本当に野崎くん野崎くん野崎くん野崎くん野崎くん野崎k」

足須・みはり・せな「」

りんな「本当に好きなんですねー」

御子柴(言わせるんじゃなかった……)

みはり「……じゃあそろそろ出してあげますか」

足須「そうですね」

みはり「二人ともー、もういいわ……」ガラッ

愛徒「あ……」

野崎「あ……」

足須(た、大量の水着と下着!?)

みはり「……愛徒、これはどういうこと……?」

愛徒「み、みんなの温もりを感じたくて……」

御子柴「……それで野崎、お前も……」

野崎「……いや、俺は御子柴にぴったりの水着と下着を選んでて……」

みはり「愛徒……」

御子柴「野崎……」

愛徒「あ、あの……その……」

野崎「ま、待ってくれ、冷静に……」

みはり・御子柴「死ねぇーーーーー!」

ドゴォ!!

佐倉「野崎くーーーーーーん!」

キラーン……







夜空

野崎「……愛徒先生」

愛徒「……なんですか?夢野先生」

野崎「俺、漫画家がこんな空高く飛ぶ仕事だとは思ってませんでしたよ」

愛徒「うちの仕事場では日常茶飯事ですよ」

野崎「……漫画家って大変ですね」

愛徒「そうですね……」







お互い頑張りましょう 愛徒

はい 野崎

足須「先生、今月のゴンゴンです」

愛徒「ありがとう足須さん! 確か今月号の表紙は夢野先生の……ん?」

足須「こ、これは……!!」







佐倉「野崎くん! 大変だよ!」

野崎「どうした佐倉」

佐倉「今月号の表紙が……!」

野崎「表紙がどうし……ん?」

野崎「な、なんだこれは!? 表紙にマミコがいないじゃないか! タヌキで埋め尽くされてる! しかも今月はタヌキ特集だと……聞いてないぞ!」







前野「編集長! お菓子たくさんあげるから今月号はタヌキ特集でいいですよね!?」

皆野「いいよ」

〜おわり〜

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