モザイクガンマンだった頃の俺の話 (23)

パンパンパァンーー

ロリ巨乳「きゃあ!私のモザイクが!」

幼女「無防備過ぎよアナタ」

幼女「腰に下げたピストルは飾りかしら?」

ロリ巨乳「不意撃ちしといて偉そうに...」

幼女「ふふっ、ピストルを持つ以上警戒すべきよ」

ロリ巨乳「くっ!」

幼女「...アナタ、可愛い顔して剛毛なのね♪」

ロリ巨乳「!...ひどい!」タタタッ

幼女「うふふっ可愛い娘」

幼女「さあ、ワカメバーボンで1杯呑もうかしら」

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遅筆すまそ

ヒュウウウゥ カサカサ

俺「ハァ...ハァ...」

俺「この町か...ようやく着いた...」

俺「喉が渇いてしょうがねぇや...」

ヒソヒソ ガヤガヤ

少年「ママ、あの人男なのにピストルを...」

母「しっ...見ちゃだめ...」

おっさん「命知らずなやつだ...」

ギャル「かっけぇ...モザイク取りてぇ...」

俺「...」

俺「まぁ、そうだよな...」

俺「お、酒場があるじゃないか丁度いい」

キィ

ーーー酒場ワカメバーボン

キィ ツカツカ

マスター「らっしゃい、んん?見たことねぇ面だな」

俺「ここは客を選ぶのかい?確かに厳選してるようだ」

俺「なにせランチ時だってのに誰もいないんじゃなハハハッ」

マスター「第一印象はそうだな...クソ野郎だな」

マスター「まあ、すぐに分かるさ...この時間は幼女ってやつが...ってお前!男の癖にピストルを下げてどういうつもりだ!」

俺「なぁに、悪いかい?」

マスター「悪いも何も...男は男らしくひっそり暮らした方が身のためだぜ」

俺「全く、いつから男は腑抜けになっちまったのかねぇ」

俺「そんなことよりビールだ」

マスター「お、おい」

俺「砂漠を歩いて来たんだ...すぐにでも喉を潤したいのよ」

俺「するとアンタの店も潤う...さあ、俺らの出会いに乾杯しよう」

キィ

ギャル「そこの美青年!不意打ち覚悟!」スッ

パァン!!

ギャル「キャッ!余の右乳首が露にっ...!」

マスター「こいつ後ろ向きで正確にモザイクを撃っただと...」ゴクリ

クルリ

俺「おやおや、お酒のツマミには勿体無いくらい綺麗な乳首じゃないか」フッ

俺「まったく...デートのお誘いにしては随分乱暴だねぇ」

ギャル「くっ...!1つ撃たれただけで怯m」スッ

パァン!!

マスター「出たあ!おっぱいが丸出しだ!ヒューウ!」

ギャル「キャアアアッ!」

俺「これ以上、尊厳を失いたくなければ帰りな」

俺「そんなにモザイクの下が見たいなら...夜に俺のベッドに来るんだな」

俺「陽の下で晒すもんじゃないだろう?モザイクの下はよ」

ーーー

グビッ グビッ

俺「っぷはぁー!生き返るぜぇ!」

マスター「アンタ...強かったんだな」

俺「強くはないさ...臆病なだけさ」

俺「でも見直してくれるなら、ビールを奢ってくれるか、クソ野郎から昇格させてくれよ?」

マスター「ああ、お金はきっちり頂くから安心しな」

マスター「よって、晴れてアンタは減らず口野郎に昇格だ、おめでとう」

俺「いいね、ここはビールの味と店主の口が最高だぜ」

マスター「にしてもアンタ...自分を臆病と言うなら悪いことは言わん...ピストルを置きな」

俺「無理なオーダーだ...避けられぬ戦いに必要なのさ...例え好戦的な女共から注目を浴びることになろうとな」

俺「なにも臆病なのは人を弱くするもんじゃない」

俺「1つしかない弱点に怯え、空間や空気を把握し、耳を鼻を目を全神経を尖らせる」

俺「嫌でも殺気に対して鋭敏にもなるんだ...俺は臆病だからこそやられないのさ」

マスター「そこまでして何を得たいんだ?」

俺「そうだな...あの高そうな酒瓶を、無償でここに置いてくれたら答えよう」

マスター「ハハハッ!やなこった!まあ、でも久々に粋のいい野郎に会ったぜ」

俺「ああ、男はみんな縮こまってる...マスター、あんたもそれでいいのかい?」

マスター「時代の流れはどうしようもねぇ、慎ましく生きるさ」

俺「そうか...イヤな時代だねまったく」

ーーーーーー

ーーーーーー

人は誰しも裸で産まれる。

そして誰の局部にも等しく『モザイク』があった。



恥部が自然と隠されて育った俺達は全裸であることが当たり前だった。

衣類?そんなものはない。気候も変化がないし、性器はモザイクが隠してくれてるからな。服を着るという概念が生まれなかった。


そんな常に行動を共にするモザイク。

何故か「眠ってる時」と、「繁殖活動をする時」にだけ消えるんだ。不思議だろ?

それが人とモザイクに纏わる神秘であり、俺達にとって当たり前の事なんだ。

おいおい、まさかこれで終わったなんて言わないよな?

もちろんさブラザー、布団のやつが俺に温もりと眠気をプレゼントして来やがったんだ困ったやつだよ

しかし、その神秘に俺達人間は横槍を入れることになる。


睡眠や性行によるモザイクの一時消滅...その生理現象を無視して、モザイクを消す方法がある。

マスターベーションだ。

男の愛液や女の愛液が、モザイクに付着するとどうなると思う?

モザイクが繁殖活動をしてると誤認して消えちまうのさ。

まあ、一定時間経てば元に戻るがね。


俺もマスターベーションを覚えたての時は苦労したよ。一度、真っ昼間にモザイクを失って、ずっとトイレに籠ってたもんだ。

ただな...愛液ってのは恐ろしい。

自分だけでなく、他人のモザイクまでも消せちまうのさ。

それを知った人間の行動は単純さ。

......程無くして、女の裸体が日の光に晒される事件が相継いだ。

言わずもがな男の手によるものだ。いい女のモザイクの下は見たいからね。

まあ、俺も気持ちは分かるよ。ただ理性の杭はそこまでバカになっちゃいない。何よりも、女のモザイクはベッドで消す。それが俺の信条さ。


この行為に手を染めるやつは、いずれもイタズラ程度の軽い気持ちでやるんだ。

ベッドに誘えない男達のワガママな復讐だったり、チョッカイだったり、遊び感覚だったりな。

そして男達は、欲望をオモチャにして、イタズラをエスカレートさせてっちまった。


より効率よくモザイクを消す。


いつしかそんな風潮が生まれ、その技術は磨かれていった。

ピストルもその1つさ。

愛液を溜め込んで、高速で射出する道具だ。


モザイクを逸れて、肌にあたっても痛まない速度の安心安全設計。

まあ、正直言ってポンコツだよ。モザイク消しに技術が使われ出した中期に普及したブツだからね。

何せピンポイントを狙わなければいけない。射撃の腕に左右されてしまい、一般普及しても満足に扱える者は少なかった。


が、難しいものほど腕を高めたくなる。練習する。披露したくなる。上手いやつを見て真似をする。

そんなゲーム感覚とイタズラが絶妙にマッチしてピストルは広まり、予想以上に息が長い代物となった。

アホな連中のせいで今もなお生産されているそうだしね。

そんなくだらない歴史の中で、大きく変わっちまったことがある。

狙われる対象が、女から男になったことだ。

発端は...そうだな。

虐げられ続ける女を憐れんだ政府が、モザイク犯罪の対抗策として、女にピストルを推奨したのさ。

アホな連中ってのは政府のことよ。ピストルを防犯グッズか何かと勘違いしちまったみたいだ。

おめでたいことに、国から全女性に1丁ずつピストルを支給したのさ。


......そこからは早かった。

長きに渡って溜めこんだ女達の鬱憤が、一気に爆発しちまったんだろう。


何せ、女のモザイクは3つ。

男のモザイクは1つだけ。


引き金を1回引くだけで、男の尊厳を奪えることに、女は気が付いてしまった訳さ。

各地で男女による争いが起きたよ。


護身用として支給されたはずのピストルだが、女達は積極的に引き金を引いた。

なーに、男も負けちゃいない。後期に出回った愛液粒子放射灯や、愛液噴霧強化スプ レーで応戦した。


仕舞いには、愛液ガス発生装置や、人工降雨愛液雲生成船などの兵器まで出る始末。


飛び交う愛液、白昼から消えるモザイク、露になる局部、失う自尊心、モザイクが復活すれば自尊心を取り戻すためにまた戦場へ......


まぁ、争いとは何にせよ無惨な結果なものだ。

自尊心がズタズタになったのは当事者だけではない......

多くの罪もない民間人のモザイクまで犠牲になってしまった......


そして、皆々が得たものは異性への強い憎悪のみ。


男女同士が疲弊して争いが落ち着きだした頃。なおかつ異性をしっかりと敵を認識し出した頃。

ようやくだ。
ようやくアホ共が動いたよ。


モザイク消しの技術を淘汰する法案が可決。モザイクを消す道具を所持する者を罪とした。

高値で購入した様々な道具を取り上げられまいと、反対の声は絶えない。取り上げに来た保安隊に抵抗したり、返り討ちしたりと事件も色々あったな。


しかし......保安隊は化け物ばっかりだ。

訓練を詰んだ兵士ばかりで、モザイクを消されても動じないやつばかりなのさ。

それに加えて、モザイクを消されて喜ぶ者、鉄壁のモザイクを持つ者、全身がモザイクな者、そもそも先天的にモザイクがない者......

そんなやつらがゴロゴロいる。争いの鎮圧と、道具の押収で保安隊は活躍して世間に周知されるようになったよ。良い意味でも悪い意味でもな。


おっと......話が逸れたな。

まぁ、そんなこんなで長い時代を跨いで磨かれたモザイク消しの技術は、ほんの半年で、ほとんど消えてしまったのさ。


しかし、アホ共はピストルだけは良しとした。何せ自分たちが推奨しちまったブツだからな。

あくまでも自分達は正しいとしたのさ。


争い中も、争いの火種となったそれに対しても、アホ共はこう言ってたよ。


「争いの発端は政府?違います!争いは男女が対等になったからです!私達は男女差別を無くした!それは成果ですよ!」

「争いが起きたのは悲しいことです!私達はいち早く争いに終止符を打てるよう善処します!力を合わせて頑張りましょう!」

「争い終息のため迅速に道具を撤廃致します!しかし、見事に成果を上げたピストルに関しては引き続き護身用に許可します!いやー 、やはり私達は間違ってなかった!」

「今では女性に対するモザイク犯罪が激減してます!男に対する犯罪率?それは今調査中です!好転してますね!やはり私達は間違ってなかった!」

ってね。


あとは分かるだろ?

溝の深い対峙関係......
使う得物は同じ......
モザイク数の差......


女達は街を闊歩するようになった。

男達を見かければモザイクをパン。

パンパンパンパンパンパンッーー



男達は護身用のピストルを置いた。

戦う意思はないと言うように。

そして、言動に気を遣う。

何せ女達の機嫌を損なえばモザイクをパン。

パンパンパンパンパンパンッーー



けれども腕のある男達は奮闘した。

しかし、腕のある女達もいるわけで。

男がモザイクをパンパンパンする前に、女がパン。

パンパンパンパンパンパンッーー



そしていつからか、男達の腰から革のピストル入れが無くなった。


お陰様で今は、女尊男卑の御嬢様々時代の真っ最中って訳だ。


通りがかりのイケメンのモザイクは容赦なく露に。

ひと度、気に入らない態度を取れば通りがかる度に露に。

ムシャクシャしてる女の近くにいれば無差別で露に。


それでも女達は愛液を余した。

抵抗しない男達だけでは飽きたらず、気に入らない同性の女もターゲットにする始末。


世も末だよ......

まったく............

ーーーーー

ーーおい

ーーなあ、おい


マスター「おい」

俺「ん?」

マスター「眉間にシワ寄せて呑んでるところ悪いな」

俺「ああ、ビールは美味しく頂いてるよ......ちょいと世の行く末を憂いてたもんでな」

マスター「気持ちは分かるが、今日の行く末を憂いて欲しくてな......」


マスター「悪いがそろそろ出てってくれ、幼女が来る」

俺「ランチから深夜まで、ずっと営業時間だろ?わざわざ客を追い出すって何か怪しい取引でもする気か?」

マスター「......んなこたぁしねえよ...なに、大したことじゃないさ」

俺「じゃあいいじゃないか、俺の今日のスケジュールは、ここで日が暮れるまで呑むと決まっちまったんだ」グビッ

俺「マスター、おかわり」


マスター「...」

マスター「頼む、一時間でいいから帰ってくれ」


俺「訳ありのようだな?」

マスター「...」

俺「答えないなら出ていく筋合いはないな!」

俺「ほら、御客様がビールをご所望だ!ちゃっちゃと持って来る!」

マスター「...」


俺「ビ・ィ・ル!あそれビ・ィ・ル!」パンッ パンッ

ワロタ

続きはよ

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