男「……世界が……ひっくり返った」 (85)

思いつきです

すぐに終わります

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ワイワイガヤガヤ

男「……」

男(今日も……学校に行けなかった……)

男(勝手にサボり始めてもう3日目だ……そろそろ母さんにバレるかもしれないな)

看板【ドーナツ80円セール!】

男「……お」

男「……もう昼だしな。なにも食べてないし……」

男「2つ下さい。キャラメルとプレーンで」

店員「はいよー!2つで160円になりまーす!」

チャリンチャリン

店員「ありがとうございまーす!って君学生かい?」

男「えっ……」

男「そうですけど……」

男(まさか……学校に連絡でもされるのか!?)

店員「学生にはサービスでい!ストロベリーも持ってきな!」

男「……」パクパク

男「良い人でよかった……」

男(……ドーナツ美味いな……)

男(皆んなは今頃五限を受けてる頃か)

男(たしか……数学だっけ。俺苦手なんだよなー……もう追いつくのは厳しそうだ……)


男「……明日こそは……行く」

男「……明日こそは……」

ズズッ……

グラッ……

男「……?」

ドォンッッ!!

男「うわぁ!?」

キャーキャー!

ナンダイマノハー!?

男(じっ、地震か!?)

男(凄い衝撃だったぞ!?)


男(まだ揺れてる……!まさか関東大震災ってやつか!?)

グララララッッ!

ズォンッッ

バガァン!

男「目の前のビルが……崩れる!?」

男「うわぁああ!!」ダダッ

スゴゴゴゴオオオオオオンンンン

男「はぁ……!はぁ……!」

男「け、煙が凄い!目が開けられない……」

ウーウーウーウー

ピーポーピーポー

ガシャァンッッ ドゴォンッッ

男「大混乱じゃんか……!!どうなってんだよ……!?」

男「そ、そうだ!スマホでNEWSを……!」

男「……!」スッスッ

男「速報……!」

男「関東全域を中心にとても大きな地震……東京は……震度8強!?」

男「嘘だろ……やばい……」

女性「キャァア!」

男「!?」

女性「た、助けて下さい!彼氏の脚が……!!」

男「ど、どうしたんですか!?」

女性「瓦礫に挟まれて……」

男「!!」(これは酷い……!潰れちゃってる)

彼氏「ぐぅ……ああ……!」


彼氏「い、いけ!女性……!俺の脚はもう……ダメだ……ッ」

女性「やだよ!置いてなんていけない!」

彼氏「まだ揺れてるんだ……こんな危険なところにいるな……ッッ」

男「……!」

男「確かに……このビル……もう一度崩れそうです……!」

女性「いやです!手伝ってください!瓦礫を……持ち上げ……ッッ」グッグッ

彼氏「無理だ……人間じゃ上がんねーよ……」

男「ご、ごめんなさい!」ダダッ

女性「あぁッッ!」

男(やだッッ……!死にたくないッ!)

男(あそこにいたら……ダメだ!)

ズズンッッ……!

男「!!」

男「き、きた!」

ズガジャァァアアアアンンンッッ


男「はぁ……はぁ……!」ガクッ

男「ごめんなさい……ごめんなさい……」

男(仕方なかったんだ……でも……)

男「うっ……ウプッ」

ゲロロロロロロロ

男「げほぉあ!……ふぅ……ふぅ!」

男「もう……動きたくないよ……!」

女「あなた……大丈夫?」

男「えっ……?」

女「辛そうだね。これ、ハンカチあげるよ」

男「あっ、あぁありがとう……」フキフキ

女「凄い地震だね」

男「うん……君は……?」

女「私は○○高校3年の女。あなたは?」

男(○○高校!?めっちゃくちゃ頭良いところじゃんか!)

男「俺は……☆☆高校3年の男……」

女「あそこなんだ!ためだったとは」

男「……なんなんだよな、これ……。現実には見えない」

女「夢ならいーんだけどねー」

男「女は……結構冷静だね……すごいよ」

女「……」

女「私はこれ、嫌いじゃないからね」

男「……はっ!?」

男「どういうこと?」

女「……まあこんな状況だし、いいかな」

女「私、家を飛び出してきたんだ」

男「……?」

女「あのね、私の家って再婚なの。新しい母親が私は好きじゃなくて……」

女「それなりに上手くはやってたんだけどね。優秀な高校に入って、文武両道で頑張ってきた。新しい母親も、気に入ってたとおもう」

男「……」

女「父さんも新しい母親にゾッコンでね。私が良い成績をとっても、あまり興味もないようで、私は家にどんどん居場所がなくなっていったの」

男「そりゃあ……」

女「辛くはなかったよ。悲しくもなかった」

女「ただ、無感になっていく自分がよくわかったよ」

女「だから、こんな世界でも嫌いに思えないの。別にいいかなって」

女「……頭おかしいと思った?」

男「……」

男「……いや、分かるかも……しれない」

女「え?」

男「なんとなくだけど、ね」

男「いや、こんなのもちろん嫌だよ俺は。さっきも凄い嫌な場面に遭遇しちゃったし……」

男「でも……この世界の感じ……」

男「全部ぶっ壊れて、皆んな同じスタート」

男「俺の親もしっかりしてるし、学校でイジメを受けてたわけでもないけど……」

男「正体不明の焦燥感と孤独感が、つねにあった」

女「……」

男「今は……皆同じだ」


男「……なんだろ……」

男「…………世界が……ひっくり返った」

男「って感じ……」

女「……」

女「男君は面白いね」

男「えっ?そうかな?」

女「ふふ、こんな状況でこんなこと話してる時点で、2人とも少し変なのかも」

男「本当……やべーよこれは……」

男「まだ……死にたくないよ……」


女「私も……死ぬのは嫌だなー」

男「今は落ち着いてるけど、また地震が起きるかもしれない……安全な場所に移動しない?」

女「そうだね、移動しよっか」

☆☆高校

友「ぐっ……ああ……」

友「あんだよ……これ……」

友「地震が起きたと思ったら……天井が……」

友「ッッ……頭から……出家してやがる……」

不良「ちくしょおお!!」ガシャンッッ

不良「誰かいねぇのか!」

友「あいつは……不良?」

友「あいつも生きてたのか」

不良「くそっ……返事しろよお!」

しくった

頭から出家じゃない

出血です

友「ふ、不良!」 フラフラ

不良「友!!生きてたのか!」

友「なんとか……な。こりゃどうなってんだ……?」

不良「地震で天井が崩落したんだ……。そこかしこに同級生の屍体が転がってやがる……」

友「なっ!?まじでか……!?」

不良「マジだよ……おそらく、他の生き残りは急いで学校から飛び出したんだろうな。生きてるやつが見当たらない」

友「嘘だろ……なんだよこれ……」ガクッ

不良「とにかく、俺らと似たような気絶しただけの生き残りがいるかもしれねえ」

不良「探しだして、ここからさっさとトンズラしよう!」

友「……あ、あぁ」

友(ま、まさか……俺の彼女も……茶髪……!!)

友(あいつはB組だった。確認しないと……!)ダダッ


B組

茶髪「……うっ……」

茶髪「あれ……?ここは……」ムクッ

茶髪「!!」

茶髪「な、なにこれ……?」

友「茶髪ーーッッ!!」ガシャンッッ

茶髪「いや……なにが起きてるの?こんな……」

友「茶髪ッ!大丈夫か!?」

茶髪「と、友君……?なんで……?」

友「お、落ち着け!」

友「地震があって、天井が崩落したんだ…..」

茶髪「じ、地震……?」


茶髪「友君は……怪我ないの……?」

友「俺は大丈夫。茶髪は?!」

茶髪「少し頭が痛いけど……大丈夫」

友「よかった……」

不良「てめえ!!」

友「不良の声!?」

ちょい中断

明日には持ち越さず終わらせます


友「どうした不良!?」ガシャッ

不良「友!」

不良「こいつ……ネコババしてやがったんだよ!」

友「こいつ……?」

友「って……キモオタじゃねーか!」

キモオタ「……ぐ……ふぅ……」

不良「死んだ女子の鞄から……財布取ってやがった……一発ぶん殴ってやったよ」

キモオタ「……ふん……」

キモオタ「バカだなぁ……もうどうせ日本は崩壊するのに……」

キモオタ「変な正義感振りかざしちゃって……」




キモオタ「死んだやつはお金を使えないんだよ?」

友「こ、こいつ……!」

不良「このイカれ野郎が!」バギィッ

キモオタ「ぶふッ!」

不良「はぁ……はぁ……行こうぜ友。こんなやつと絡んでたらなにがあるかわからねえ」

友「ああ……行くか」

友「茶髪を呼んでくるよ」

タッタッタッ

不良「わかった。俺も歩いておう」

キモオタ「ふーッ……ふーッ!」

キモオタ「茶髪……ふーッ……確か友の……ふしゅーッ……」


友「茶髪!」

茶髪「……友君!」

茶髪「不良君はどうだった?」

友「キモオタってやつと少し揉めてたけど、大丈夫だ。ここを出ようって話になった」

茶髪「そっか……」

友「多分、出口で待ってくれてる。俺たちも行こう!」

茶髪「う、うん!」


ガシャンッッ

友「くそっ、上手く歩けない……!」

茶髪「瓦礫が凄いね……うっ!」

友「大丈夫か!?」

茶髪「大丈夫……少し捻っただけだよ」ニコ

友「手をつなごう。学校を出るまで、危険が多い」ギュッ

茶髪「友君……///」

友「あそこを曲がれば……出口まで一直線だ」


茶髪「もう少しだね……!」

友「外に出られるぞ!」

茶髪「早く出て誰かに…

茶髪「友君!前!!」

友「えっ?」

ゴシャッッッ

友「がっ……!?」ドサッ


茶髪「い、いやぁあああ!!」

キモオタ「ふしゅーッッふしゅーッッ……!!」

キモオタ「や、やってやったぞ……!」

キモオタ「俺を……馬鹿にするからだ……!ッッ!」

友「あ……ッ……がぁ……ッッ!」ドクドク

茶髪「友君!!」

キモオタ「う、うらあ!」ドンッッ

茶髪「きゃあ!!」ガシャンッッ

キモオタ「と、友に寄るな……!こいつは……」

キモオタ「これから嬲り倒してやるんだ……!」


茶髪「い、いや……ッッ!」

キモオタ「おらあ!」ドゴォ

友「ぐああ!?」ガシャッ

友「がぁ……ああ!?」

キモオタ「へ、へへ……!良いザマだ……!」

茶髪「な、なんでこんな……!」

キモオタ「……」

キモオタ「……お、俺を……蔑んだ目で見たからだ……!」

キモオタ「前から気に食わなかったんだ……!」

キモオタ「可愛い彼女と……いちゃいちゃリア充しやがって……!!」

キモオタ「俺を虐めるやつを収めるときのこいつの目……!」

キモオタ「俺を……完全に見下した目だ……ッ!」

キモオタ「何様のつもりだったんだ……よッッ!」ドゴォッ

友「ぐああ!!」


茶髪「も、もうやめてよぉ……」グズッグズッ

友「」

キモオタ「もう気絶かよ……つまらねえ」

キモオタ「まあいいや……次は……茶髪」

キモオタ「お前だ」

茶髪「いや……!」

キモオタ「大人しくしやがれ……!」ガッ

茶髪「あぁっ!」

キモオタ「騒げば……ぶん殴るからな……!!」

茶髪「お願い……やめて……!」

キモオタ「へ、へへ……これが女子の太ももか……!」さわさわ

茶髪「……!!」

キモオタ「じ、地震様様だぜ……!」

キモオタ「じっとしとけよ……!」

パンパンパンパンパンパンッ

友「」

茶髪「うぅっ……!あん……ッ…!」

キモオタ「ふしゅ!ふしゅ!ふしゅ!」

キモオタ「さ、最高だあ……」

不良「友達……遅いな」

不良「もう10分くらい経つぞ……!」

不良「戻って様子を見てくるか……」

ガシャンッ

キモオタ「ふぅ……ふぅ……!」

茶髪「……ひっく……えぐ……っ」

キモオタ「物音が……不良かな?」

キモオタ「……返り討ちにしてやる」

持ち越してしまった
申し訳ない

キモオタ「さて……お前も……気絶してもらうからな……ッ……」

茶髪「や、やぁ……!」

キモオタ「ふ、ふん!」ゴッ

茶髪「うっ!!」ドサッ

キモオタ「充分楽しませて貰ったぜ……」

キモオタ「あとは……不良に復讐して……終わりだッッ……!」

不良「おーい!友ー!茶髪ー!」

不良「ちっ……周りの音がデカすぎてなんも聞こえやしねえ……!」

不良「たしか……B組は……」

キモオタ「き、きた……!」コソコソ

キモオタ「この……椅子でぶん殴ってやる……!」

ガシャンッッ

不良「ぐっ!足場が悪りぃ」

キモオタ「今だッッ……!!」

キモオタ「き、キエエーーーッ!!」バッ

不良「!!??」

ゴシャッ

キモオタは170センチの75㎏です

ちょいデブ

想像しやすい体型はこんな感じだと思います

不良「あ、あがぁああああ!?」ガクッ

キモオタ「や、やったッッ!」

不良「がッ……あぁ!?キモオタ……ッッ」ドクドク

不良「なにを……!?」

キモオタ「ふ、ふん!自分の胸に……きいてみな!」

ガンッッ

不良「ぐぁぁああああ!!」

キモオタ「……いいざまだ……はぁ……はぁ……」






不良「」

キモオタ「気絶したか……」

キモオタ「ふふふ……ッッ……」

キモオタ「今までの……人生……ッッ」

キモオタ「……ひっくり返せるぞ……ッッ……この地震のおかげで……!」

キモオタ「ふふふ……はははッッ……ハーッハーッハーッ!!!!」


男「……おっと……」

男「危ねぇ……足場が崩れそうだ」

男「女ーっ!ここらへん気をつけてくれ!」

女「う、うん。大丈夫」

女「よい……しょ」

女「ふー……。大分高いところまできたね」

男「うん……ここからなら、街が見渡せる」

ガヤガヤ

男「俺ら以外にも……人がいるんだな」

女「考えることは同じだね」

おっさん「おい、そこの2人」

男「……?」

おっさん「あんたらも避難してきたんだろ?こっちに食いもんがある!分けてもらうといいぞ」

男「ほ、本当ですか!?」

おっさん「あんまり数がねえ。早くいきな」

男「はい!」

女「よかった……お腹減ってたんだ」

ガヤガヤ

男「ここか……元々は売店だったのかな?」

おっさん「そうだよ。売店の主人がいい人でな、無料で配ってくれてんだ」

主人「おお……若い男女か」

主人「よくここまできたな。生き残れてなによりだ」

男「ありがとうございます」

主人「食え。数は少ないがな……」ポン

男「うおお!こんなに!?」

女「菓子パンにお菓子……野菜ジュースまであるわ」

主人「在庫も解放しちまえばこんなもんさ……何日ももたねえけどな」

男「ありがとうございます……大切に食べよう」

女「うん!」


パクパク ムシャムシャ

男「……」モグモグ

女「…………」モグモグ

男「どこもかしこも……酷いな」

女「うん。ここが東京だとは思えないね」

男「俺の家族……生きてるかな」

女「えっ、確認してないの?」

男「連絡も通らないんだ……両親は埼玉に仕事だから、会いにも行けない」

女「……そう」

女「心配?」

男「そりゃあね。家族だから」

女「……」


女「私には……あんまり分からないことだなあ」

男「……」

女「独りの方が……気楽でいいかも」

男「……独りはだめだよ」

女「ん?」

男「なんとなく……落ち込まない?」

男「俺、独りだと嫌なことばっかり思いついちゃうんだ」

女「……」

男「ここに来るのも……多分……女がいなかったら最初で挫けてたかもしれないし……」

男「主人さんも、おっさんも、助けてくれて本当に感謝してる。こんな状態だけど……」

男「助け合うのって、良いことだなあって芯から思ったよ」


男「地震直後……俺、カップルを見捨てちゃったんだ」

男「そのこともあってなのかもしれない」

男「罪悪感とか……よくわからない感情があって……」

女「あのときね……」

女「しょうがないよ、こんな状況で他人を助けるなんて、誰にでもできることじゃないもの」

男「……ありがとう」

女「出会ったばかりでお互いをよく知らないけど、出会ったのが男みたいな優しい人でよかった」

男「優しいかな?」

女「多分」

男「多分て!」

女「ふふっ、冗談冗談」

男「なんだよー」

男「でも……俺も声かけてくれたのが女でよかったよ」

女「本当?」

男「本当。女も優しいよ」

女「そうかなあ」

男「吐いてるやつにハンカチくれるんだから」

女「あはは、そうだったね」


男「これからどうしようかな」

女「……」

女「家族がいる埼玉に……向かうべきだと思うよ」

女「……大切に思えるなら」

男「……女は?」

女「わたし?……んー……」

女「わからないなあ」

女「とりあえず自衛隊とかを探して……」

男「……」

男「良かったら……

ドォンッッ!!!!


男「!?」

女「ッッ!」

グラララララッッ

男「ま、またか!」

女「凄い大きい!!」

ギャー!! ギャー!!

ドォン! ゴギャァ! ズズズンンッッ!

男「やべぇ……!立ってられない……ッッ」


ズズズ……!!

女「……!?」

バガァァンンッッ!!!

男「!!??」

男「じ、地割れかッッ!?」

ビギビギビギビギッッ!!

おっさん「離れろぉお!!」

ギャー! イヤァァァ!

男「クソ!女ァ!!」

女「あっ……」

女(足……浮いてる?)

男「女ァァア!!」

学校

グラララララッッ

友「うっ!」

友「……ま、また地震か!?」

友「ッッ!頭……痛ッッ!?」

友(そうだ……確かキモオタに……)

友「茶髪!?茶髪は!?」

ガァン! ゴシャァ!

友「クソ!今度こそ完璧に潰れそうだ……!!」


友「……!?これは……」

友(茶髪の……制服か!?俺があげた缶バッチが着いてる)

友(なんでブレザー脱いでんだよあいつ……!)

友「探さねえと……!」

友「茶髪ーーーッッ!!どこだぁあ!返事をしろぉおおお!」

ドォン……ズズズンン……

友「茶髪ーーー!!」

友(俺を置いて離れるはずねえ……!)

友(近くにいるはずだ……!)

友「茶髪ーーーッッ返事をしろぉおおお!」

〜・

友「!?」

友(今……微かに音楽が……)

友(しかもこの音楽……)

友(俺の好きなバンドのやつだ……!!)

友「こっちか!!」ダッ

友「ちっ!足場がッッ!」

友(音はこっちからしてる!遠くねえ!こんなバンド知ってるやつ……茶髪のほかにいるはずがない!)

友「はぁ!はぁ!」

〜・

友「このへんか!茶髪ーーーッッ!」

〜・

と……も……くん……

友「!!」

友(茶髪の声!!その瓦礫の下か!?)



友「今行く!瓦礫をどかすからな!待ってろ!」

グググッッ

友「ぐっ……おおおおおおおおおお!!!」

友「らあああああああああ!!!
」ドゴオオオンッッ

友「よし!茶髪ッッ……

友「!!!!」

茶髪「と……も……く……」

友「あ……あぁ……」

友「ああああ!!!」ガシッ

友「なんで……!茶髪……ッッ!!」

茶髪「きづ……いて……くれて……良かった……」


友「ぐぐッ……こんな……瓦礫!!」

友「今どがじでやるがらな!!」

茶髪「も……う……私はダメ……だよ……」

茶髪「両脚……潰れちゃって……るもの……」

友「……ッッ!」

友「いやだ!!たすげる!一緒に帰るぞ茶髪!!」ガッ

友「も、もぢあがれよッッ……!ごのおお!」グググッッ

茶髪「最期に……会えて……よかった……よ」

友「最期なんがじゃねえ!ふざけんな!!」グググッッ

茶髪「……ありがとう……
とも……くん」


友「……ッッ!!!」グググッッ


友「ぐぞお……!もちあがっでぐれよ……ッッ!」

ドォン! ドォン!

茶髪「ともくん……も……死んじゃう……」

茶髪「……わたしは……いいから……」

友「いやだぁぁああ!!ぜってえだずげる!」

友「だれが!手伝ってぐれる人はいねえが!?」

友「死なせだぐねぇんだよ……ッッ神様……!!」

グラララッッ!!

友「!?」

友「グッ!!」

ガジャァッッ

友(が、瓦礫が!!!)

友「茶髪ッッ!!!」

茶髪「……」ニコッ

ドゴオオオンンンンッッ!!

友「茶髪ーーーッッッッ!!!!」

友「なんだよ……ごれ……」ガクッ

友「まだなんもはなぜてねえよ……ッッ」

友「ふざけんなよ……!」

友「ぐぞぉぉ……」

友「くそぉぉおおおおおおおおおおおお!!」


商店街だった場所

友「…………」フラフラ

友「……」

友「茶髪……茶髪……」ブツブツ

友「なんで……なんで……」

ガッ

ズデンッッ

友「ぐっ……」

友「もう……1人で生きてる意味もねえな……」

友「……くそ……」

友「どこに行けば……いいんだっつんだ……こんな状況で……」

町民「お!おい君!」

友「……ん?」

町民「こんな危ないところをうろついていたらダメだ!こっちへ!」グイッ

友「うっ、な、なんだよ……」

友(……どこに連れてく気だ……)

町民「今までどこに避難していたんだ!?」

友「……学校にいたんですよ……」

町民「学校か……この近くでその制服……☆☆高か?」

友「……」コクリ

町民「☆☆高はひどかったな……辛かったろう……」

友「……」

町民「ここからすぐの市役所の施設に大勢の人が集まってる。そこでゆっくり休め」


ガヤガヤ ガヤガヤ

友(こんなに……生きてたのか……)

お姉さん「あら、新入りさん?」

町民「ああ。商店街をふらついていたからここへ案内した」

友「……どうも」

お姉さん「初めまして。ここはとても安全な場所よ。疲れを癒すといいわ」

友「……ありがとうございます」

町民「ほら、毛布だ。少し埃っぽいが、仮眠をするには必要だろう」

町民「マットの上で休んでおけ」

友(……みんな優しいな……)


友(ここで……仮眠をとっていいのか……)

ゴロン

友(……)

友(……茶髪……ッッ)

友(……キモオタのせいだ……あそこであいつにやられなければ……!!)

友(……あいつは……どこにいやがる……!)

友(会ったらぶち殺してやる……ッッ!)


病院だった場所

ゲホッ ゲホッ

はぁ……はぁ……!

なんだ?……この惨事は……?

僕は……確か……

風邪で病院に…………

ゲホッ!!

ぐぅ……!


ここは……トイレ……か?

顔を……洗いたいな……

あった……水道だ……

キュッキュッキュッ

くっ……やっぱり出ないか……

ん?

か、鏡が……

フキフキフキ

酷い顔してるな……

……僕はこんなところでは死ねない……

妹の元へ帰らなきゃ……

しっかりしろ、兄

兄「いこう……!」


ガシャッンッッ

兄「ゲホッ……!ぐっ!」

兄「すごいな……地上がめくれ上がってるみたいだ……」

兄(人は……いないみたいだね)

兄(……)

兄(妹は学校に行っていたはず……)

兄(避難がうまくいっていればいいけど、どこに避難したのか……)

兄(それに、この有様だ。道が全然わからない)


兄「……とりあえず歩くかな」

ガシャッ

スタッ

ガシャッ

ズズッッ

兄「はぁ……!はぁ……!足場が……悪過ぎる」

兄「これじゃ体力が全部奪われてしまう……」

兄「どこかで休憩を……

ーー!!

兄「……!」

兄「人の……声?」


兄「こっちからだ……行ってみよう……」

みろ……よ……!

ひゃっ……ほー……!!

お……いお……

兄「複数いるのか……?」

兄「声が大きくなってきたぞ……」

兄「!!」

兄(男性と女性のグループか……?)

兄(コンビニっぽいところで……はしゃいでる)

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