【艦これ】勇者「僕がキミを守るよ、春雨」 春雨「勇者さん……」 (53)

艦これのssです。読む場合は以下のことにご注意ください

・このssはほぼ関連スレの設定資料集みたいなものです。S(設定)S(資料集)です。だから内容が限りなく無に等しいです

・ノリと勢いだけで書いたので稚拙です。展開が早い上に唐突です。

・キャラ崩壊注意(特に春雨。だって持ってないし)

・オリジナル設定、独自解釈あり

以上のことを笑って許せる人は下へスクロール、ふざけんなと思う方はその感性を大切にしてブラウザバックしましょう。

関連スレ

榛名「榛名恋愛相談所」
榛名「榛名恋愛相談所」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1413645038/)

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SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418460855

~???鎮守府付近~

勇者「え?ここどこ?あれ?僕って魔王の城にいたんじゃなかったの?」

勇者「海……は大丈夫見たことある。でも」チラ

(ビルとか自販機とか、そういう近未来的なもの)

勇者「……何あれ」

勇者「よし、まずは記憶の整理だ。この状況に至るまでの流れを思い出そう」

~異世界・魔王の城~

勇者「くらえ魔王!これで最後だ!」ザンッ

魔王「ぐはっ……おのれ忌々しき勇者どもめ……だが、我を倒しても第二、第三の魔王が……」

賢者「『ファイア・改』!」

勇者「え!?賢者さん!?」

魔王「ぎゃあああああああああああ!!!!!!!!!」

戦士「ひ、ひでえ……」

僧侶「死に際のセリフすら言わせてもらえないなんて……」

勇者「賢者さん?今のはいくらなんでも酷くないかな?」オドオド

賢者「そんなことないさ。私だって忙しいのにここまで真面目に冒険してやったんだ、これくらいは許されてしかるべきだろう?」

戦士「賢者……?」

僧侶「何だかいつもと口調や雰囲気が違う気が……」

賢者?「おっと、ついつい素が出てしまったな。まあ、どう考えても私のせいではないんだが」

勇者「け、賢者さん?キミは何を言って……」

賢者?「勇者くん。キミは呼ばれたんだよ、あの世界へ。呼んだのは私じゃないから、文句があるならこの世界やあの世界を作った者に言ってくれ」ニャー

勇者「選ばれた?何が?」

賢者?「行けばわかるさ」

戦士「っ!勇者!離れろ!」

僧侶「今の賢者さんは何だか危険です!」

勇者「え?」

賢者?「遅いよ」ニャー

賢者?「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

その言葉と共に、僕の身体を『Error』という文字らしきものが覆った。

戦士「勇者!」

僧侶「勇者様!」

勇者「戦士!僧侶!」

エラー娘『それでは行こうか。深海棲艦とドンパチ中の、「艦隊これくしょん」の世界へ』カキカキ

僕は意識を失った。

勇者「そうだ、思い出した。賢者さんが変な呪文みたいなのを呟いたら体が光って……」

勇者「そうだ!戦士と僧侶は!?無事なのか!それと賢者さんはどこに……」

???「もう、ここまでなのかな……」

勇者「誰!?」

春雨「え?」

勇者「うわ!き、キミ酷い怪我じゃないか!ちょ、ちょっと待ってて!今治療するから!」

勇者「『ヒール』!」ポワワー

春雨「な、何ですかこれ……き、傷がどんどん治っていきます……」

勇者(良かった……魔法はちゃんと使えるみたいだ)

勇者「はい。これでもう大丈夫なはずだよ」

春雨「あ、ありがとうございます……」

勇者「いいよ、お礼なんて」ニコッ

春雨「で、でも!何か、お礼をさせてもらえませんか?」

勇者「お礼って言われてもなあ……あ、そうだ。じゃあさ」

春雨「は、はい!何でも言ってみてください!」

勇者「出来れば、どこか泊まれる場所を探すのを手伝ってくれないかな?」

春雨「泊まる場所……ですか?でしたら――――」

春雨「私の所属する鎮守府に来ませんか?」

勇者「鎮守府?」

春雨「はい。もしかして、知らないんですか?」

勇者「う、うん。ちょっと、その、遠いところから来て……」

春雨「そうなんですか……えっと、鎮守府っていうのはですね――――」

春雨「――――というところです」

勇者(はっきり言って『艦娘』とか『深海棲艦』とか何のことかわからなかったけど、どうやら砦みたいなものみたいだな)

勇者「キミはそこに住んでるの?」

春雨「はい。あそこは私にとって、家であり職場でもありますから」

勇者「でも、僕みたいなのがいきなり押しかけて大丈夫なのかな?」

春雨「大丈夫ですよ。司令官さんはいっつも適当でだらしない人ですけど、優しい人ですから」

勇者「そっか……うん、決めた。お言葉に甘えさせてもらうよ」

春雨「はい!では、私についてきてください!えっと……」

勇者「あ、ごめん。まだ名乗ってなかったね。僕は勇者っていうんだ」

春雨「勇者……さんですか。変わったお名前ですね」フフッ

勇者「笑うほど変かなあ……?」

春雨「はい、とっても変わってますけど、あなたにピッタリのお名前だと思います」

勇者「あんまり褒められた気がしないよ……それで、キミの名前は?」

春雨「私は白露型駆逐艦5番艦の春雨です。春雨でいいですよ?」ニコッ

勇者「そっか。じゃあ春雨。よろしくね」ニコッ

春雨「はい!こちらこそよろしくお願いします」

これが僕と春雨の出会いだった

~一か月後~

勇者「そんなこともあったなあ……」

春雨「いやいやいや。そんなこともあったなあ、じゃないですよ!まだあれから一ヵ月しか経ってないんですよ?」

勇者「だってぬるぬるだらだら暮らしてただけだし。そりゃあ一ヵ月でも長く感じるよ」

春雨「勇者さんがあまりにも常識知らずだから、お勉強に時間がかかっただけでじゃないですか」プンプン

勇者「ごめんごめん。でも、これで本格的に動き出せるよ」

春雨「そうですね。私はこの戦争を終わらせるため」

勇者「僕は元の世界に帰るため」

勇者「賢者さん――――いや、『エラー娘』を探そう」

あの日春雨に鎮守府へ連れて行ったもらった後、僕はこの世界のことをもっと詳しく春雨に訊いた。

それでどうにか、この世界が僕のいた世界と別の世界だということが呑み込めた後、僕はこの一ヵ月間その鎮守府で元の世界に帰るための情報集めと、この世界の勉強をしていた。

情報収集の結果わかったことは、どうやら僕と共に旅をし、僕をこの世界に飛ばした張本人である賢者さんが、この世界で恐れられている『エラー娘』という存在であるらしいということだけだ。

それ以外のヒントは特に見つからなかったが、それでもエラー娘を探し出すという目標が出来ただけでも幸いだった。

とりあえず一通りの情報収集と勉強が終わったら、エラー娘を探し出す旅に出ると言ったら、提督が

提督『それならうちの奴らを何人か連れて行っていいぜ。春雨とか』

と言ってくれた(その後提督は夕立さんに『うちにそんな余裕はないってのに、何考えてるっぽい!』と怒られていたが)。

そう言ってもらえたからには、ご厚意に甘えようと思って五人――――つまり約一艦隊分の艦娘を旅に同行させてもらうことにした。

で、そのメンバーが――――

春雨「それじゃあ行きましょうか、勇者さん」

高雄「私も頑張ります!」

瑞鶴「はあ、仕方ないわね」

陸奥「お姉さんに任せておきなさい?」

榛名「榛名は大丈夫です!」

――――この五人だ。

ちなみに選んだのは僕じゃない。提督だ。

何だか鎮守府内で割と問題児扱いされてる人たちが集まってるような気がしなくもないけど、たぶん気のせいだろう、うん。というかそう思っていないとやってられない。

勇者「えーっと、それじゃあ『エラー娘捜索部隊』、出撃するよ!」

艦娘’s「おー!」

こうして僕の二度目の大冒険の幕は上がった。

道中は困難を極めた。そもそもエラー娘は神出鬼没なのだ。それでも、会えたらラッキーくらいの気持ちで様々な海域を巡った。

そんな中で、一匹――――というか一人の深海棲艦と出会った。

ヲ級「ヲッ!」

艦娘’s「ヲ級!?」

どうやらその深海棲艦はヲ級と呼ばれ、高レベルのものはかなり危険視されているらしい。

春雨「砲戦、始めます!みなさん続いてください!」

ヲ級「ヲ!?マ、待ッテ!私、戦ウ気、無イ!」

瑞鶴「信じるわけないでしょ!」

高雄「深海棲艦は敵です!」

勇者「ちょ、ちょっと待ってよ三人共!戦う気は無いって言ってるんだから、話くらい聞いてあげようよ!」

榛名「そ、そうですよ!勇者さんの言うとおりです!」コクコク

陸奥「私も話を聞いてみるべきだと思うわ」

春雨「……勇者さんがそう言うなら」

瑞鶴「……わかったわよ」

高雄「……少し、軽率でした」

ヲ級「アリ、ガトウ」

勇者「どういたしまして。それで、声を掛けてきたってことは、僕たちに何か用があるんだよね?何?」

ヲ級「助ケテ、欲シイ……」

榛名「助けるって……艦娘と戦うのは流石にちょっと……」

ヲ級「……」フルフル

ヲ級「エラー娘ヲ、止メテ」

艦娘’s+勇者「!?」

ヲ級の話はこうだった。

元々は深海棲艦が娯楽として始めた自分たちのコピーを作りそれを放つ行為。そしてその作られたコピーが、基本的に艦娘たちが戦っている『深海棲艦』というものらしい。

しかしその娯楽に飽きてきて、なおかつ地上の人々に迷惑をかけていることに気付いたオリジナルの深海棲艦はコピーを作ることをやめたらしい。

だが、オリジナルの深海棲艦がコピーを作るのをやめた後もコピー深海棲艦は横行し続けた。

これはおかしいと思い、深海棲艦の中心である『姫』たちが調べた結果、何者かがオリジナルの深海棲艦の一部を捕らえ、コピーを量産しているらしい。

勇者「で、その何者かっていうのがエラー娘というわけなんだね」

ヲ級「……」コクリ

勇者「うーん、そうか……そうか」

僕としてはこの子の話を信じてみてもいいんだけど……

瑞鶴「迷うことはないわ、ソイツを今すぐぶっ飛ばしましょう?」

高雄「娯楽……人や艦娘が何人も死んだ戦争の発端がただの娯楽……?」

陸奥「流石にこれはちょっと私も擁護できないわぁ」

春雨「勇者さん、この子が本当だとすると、私たちはこの子とその仲間を許せそうにありません」

勇者「……だよねえ」

そりゃそうだ。自分たちの仲間が死んだり、自分たちが命懸けで戦っていたことの原因がただの娯楽だと知ったら、誰だって怒る。僕だって怒る。

そんな中、ヲ級が信じられないようなことを言った。

ヲ級「……ワカッタ。アナタ達ガ私ヲ殺シタイト言ウナラ殺シテイイ」

ヲ級「ソノ代ワリ、エラー娘ヲ止メテ、捕ワレテイル仲間ヲ助ケテ欲シイ。モチロン、助ケタ後モ殺サナイデアゲテ」

勇者「なっ!?キミは、仲間のために死ぬっていうの!?」

ヲ級「ソレガ、私ノ出来ル事、ダカラ……」

そう言うヲ級の目は、既に覚悟が決まっていた。

瑞鶴「……」

高雄「……」

陸奥「……」

どうやらみんなもヲ級の発言が本気だということに気づいて迷っているようで、艤装を解いた。

だが、それでも彼女だけは――――

春雨「では、死んでください」チャキ

――――春雨だけは、艤装を解かなかった。

勇者「春雨!」

春雨「止めないでください勇者さん。勇者さんは知ってますよね、私が今まで戦ってきた理由」

春雨が戦う理由。確かに僕はそれを、前に聞いたことがある。

元々、春雨には姉妹艦が六人いるらしい。

白露、時雨、村雨、夕立、五月雨、涼風。この六人に春雨を加えたのが白露型駆逐艦。

けど、今この中で生きているのは夕立さんだけだ。他の五人は全員、

春雨「白露姉さんも、時雨姉さんも、村雨姉さんも、五月雨ちゃんも、涼風ちゃんも」

春雨「みんな、死んじゃったんです。私の目の前で、沈んでいきました」

春雨「あなたたちの娯楽から始まった戦争の、犠牲になったんです」

ヲ級「……」

春雨「それまで臆病で戦うことを避けていた私は、決めたんです」

春雨「深海棲艦を殺して殺して殺して」

春雨「この戦争を終わらせるって」

それが、春雨の行動原理。彼女がエラー娘を探す旅に同行してくれているのも、エラー娘に会って深海棲艦を滅ぼせるだけの力を得るためだと聞いた。

春雨「だから死んでください。私の望む平和のために」

ヲ級「……撃ッテ、イイヨ」

春雨「……っ!」ドンッ

榛名「ダメぇ!」

勇者「ダメだ!」

砲撃音が鳴り響いた瞬間、二つのことが起きた。

一つは、今まで静観していた榛名が春雨とヲ級を結ぶ射線上に割り込んだこと。

そしてもう一つは――――

春雨「勇者、さん……?」

勇者「……」

僕が、春雨を後ろから抱きしめて、砲弾の狙いを外したことだ。

春雨「何、するんですか。何で、私の邪魔を……」

勇者「……」

春雨「私が今まで何のために戦ってきたか、知ってますよね?なのに、何で――――」



勇者「……だって、僕は勇者だから」



勇者「僕は、困ったことを助けることが役目だ。だから、止めた」

春雨「……私より、その深海棲艦を優先するんですか?」

勇者「どっちを優先するとかないよ。だって春雨。キミ――――」

――――泣いてるじゃないか。

春雨「え?」ポロポロ

春雨はヲ級を撃つ前から、目から涙をこぼしていた。まるで、撃ちたくないと訴えるかのように。

本来、春雨は気弱で、引っ込み思案で、臆病で、優しい子なのだ。それくらいは、たった二か月しか付き合いのない僕でもわかる。

勇者「本当は、嫌だったんだろ?誰も殺したくなんてないんだろ?だから、泣いているんだろ?」

春雨「わた、しは……」

勇者「僕は勇者だ。困っている人、傷つきそうな人を助ける義務がある」

勇者「僕は今回、キミに撃たれそうなヲ級も助けようと思った。でも、それ以上に」

勇者「敵を撃つのも躊躇ってしまうような優しいキミの涙を見たくなかった。敵を殺して傷つくキミを見たくなかったんだ」

春雨「勇者さん……」

勇者「ほら、春雨。笑って?僕はキミの笑顔が見たいんだ」ニコッ

春雨「は、い……」ニコッ

それは涙でぐしゃぐしゃの笑顔だったけれど。

とても、綺麗な笑顔だった。

ヲ級「ナン、デ、助ケタ……?」

勇者「僕が勇者――――困ってる人や傷つきそうな人を助けるための人間だからさ」

榛名「榛名は……わかりません。でも、今ここであなたを殺すのは間違っていると。そう思いました」

ヲ級「……?」キョトン

榛名「確かにあなた達が始めた娯楽から戦争が始まって、そんなくだらないことのために多くの人が死にました」

榛名「でも、あなたはそれをちゃんと罪だと認めて、償おうとする意志がある」

ヲ級「……」

榛名「それに、仲間を助けて欲しいと思えるあなたは優しい深海棲艦みたいですし、ね?」ニコッ

ヲ級「……」///

陸奥「照れてるわね」ニヤニヤ

勇者「照れてるね」ニヤニヤ

こういう時の陸奥さんは意地が悪い。まあ、僕もなんだけど。

ヲ級「……!……!」ブンブン

陸奥「ちょっ、待って!艦載機はやめて!」

勇者「陸奥さんがニヤニヤしてるから!」

陸奥「勇者君だってしてたよね!?」

瑞鶴「……あの二人は何やってんだか」ハア

高雄「さっきまでいつ戦闘になってもおかしくなかったのに、ですね」フフッ

春雨「……」

陸奥「や、やるなら勇者君にやってね!?私、火遊びとかダメだから!爆撃とか本っ当にダメだから!」

勇者「わっ!わっ!誰か助けて!」

春雨「……ふふっ」ニコッ

榛名「こら、ダメですよヲ級ちゃん。勇者さんは人なんですから、爆撃したら死んじゃいます」メッ!

ヲ級「ヲ……」シュン

榛名「だからやるなら陸奥さんみたいな重装甲を持っている人にやりましょう」

陸奥「は、榛名!?」

ヲ級「ヲ!ワカッタ!」

榛名「それと、どうしてもやりたいなら勇者さんには素手で攻撃しましょうね?」

勇者「榛名ぁ!?」

ヲ級「ヲ!」

榛名「ヲ級ちゃんはいい子ですね」ナデナデ

ヲ級「榛名ノ、ナデナデ、気持チイ……」ポワーン

瑞鶴「……しばらく榛名には逆らわないようにしましょう」

高雄「……ヲ級ちゃんをけしかけられたら困りますもんね」

春雨「下手に刺激しないように、陸奥さんと勇者さんを助けるもの諦めた方がいいかもしれないですね!」

陸奥「そ、速力が足りない!当たる!当たっちゃうってば爆撃!」

勇者「し、神経を研ぎ澄ませるんだ!」

勇者「えー、それじゃあ我々はこれからヲ級に案内してもらい、エラー娘のところに向かいたいと思います」ボロッ

艦娘’s「おー!」

ヲ級「ヲ!」

勇者「じゃあヲ級。案内よろしく」

ヲ級「任サ、レタ……」

陸奥「でも、深海棲艦たちが捕らえられてるのって具体的にどこら辺なの?私達も結構いっぱい色んな海域に行ったけど、影も形も見てないわよ?」ボロッ

ヲ級「無理モ、ナイ。エラー娘ハ『Error』ヲ使ッテ、自分タチノイル場所ヲ隠蔽シテル」

瑞鶴「『Error』?何それ?」

ヲ級「私ニモ、ヨク分カラナイ。デモ」

ヲ級「エラー娘本人ハ、『自分の望むままに世界を改変できる力さ』ト、言ッテイタ」

高雄「自分の望むままに世界を改変できる力って……」

陸奥「それが本当なら、勝ち目が無いような気もするけど……」

勇者「……」

春雨「勇者さん?どうしたんですか?難しい顔をされてますが……」

勇者「いや、僕がこの世界に来るときに起きた現象……たぶん、あれが『Error』なんだろうなと思ってさ」

春雨「そうなんですか?」

勇者「うん。賢者さん、じゃなくてエラー娘が呪文みたいなのを言ったら、『Error』って文字が僕の身体を覆って……」

ヲ級「トリアエズ、早ク向カオウ。エラー娘ハ、呉鎮守府ノ近クノ海域ニイル」

榛名「呉ですか……ここからだと、一週間くらいですかね。道中、おそらくエラー娘が作った深海棲艦に遭遇しますし」

勇者「たぶんそうなるだろうね……ヲ級は、大丈夫?コピーとはいえ、キミの仲間と同じ姿のものを倒すことになるけど」

ヲ級「問題、ナイ。エラー娘ニ作ラレタコピーハ意思ノ無イ人形ノヨウナモノ。遠慮スル必要性ハ皆無」

勇者「そっか。じゃあ、近くの街で物資を補給して、それから呉に向かおう。みんなもいいね?」

艦娘’s「異議なし(です)!」

ヲ級「ヲッ!」

今日はここまでです。明日か明後日には終わらせます

始めます

呉を目指し始めて既に一週間。僕たちはエラー娘がいるらしい海域に辿り着いた。

勇者「それでヲ級、エラー娘がいるのはどの辺なんだい?」

ヲ級「タブン……アノ辺リ?」

瑞鶴「どうして最後疑問形なのよ」

榛名「周りに何もない海の上で正確な位置を示せ、というのは流石に無茶が過ぎると思いますよ?」

瑞鶴「まあ、そうね」

勇者「詳しい場所は分からなくてもたぶん大丈夫だよ。こういう時に便利な魔法があるから」ピチャン

春雨「便利な魔法……ですか?」

勇者「うん。と言っても、やることはただ波をおこすだけなんだけどね」

勇者「ところでヲ級。エラー娘は『Error』で自分たちの場所を隠蔽している。で、その隠蔽された場所を何かが通ろうとすると、反対側に転送するんだよね」

ヲ級「ウン。周リニ何モナイコノ場所ナラ、多少一気ニ移動シテモ気ヅケナイカラ」

勇者「オッケー、それなら大丈夫だ……いくよ、『ウェイブ』!」ザッパーン

勇者「……」ザー ザー ザー   ザー ザー ザー

勇者「……!」

艦娘’s+ヲ級「……!」

春雨「今、一気に波の音が遠ざかりましたよね?」

勇者「うん。たぶん、波が一気に遠くまで飛ばされたからだろうね」

高雄「じゃあ、あそこがエラー娘のいるところなんですね」

勇者「そうだと思うよ」

勇者「さて、後はどうやってあそこに辿り着くかだけど……」

榛名「普通に行ったら榛名たちもワープさせられるだけですからね。ヲ級ちゃんは前に来たときどうしたんですか?」

ヲ級「私、ガ、来タ時ハ、エラー娘ノ方ガ出テキタ」

陸奥「となると今回もエラー娘が出てきてくれるのを待つしかないわけね……出てくるかしら?」

瑞鶴「さあ?でも、話に聞く限り随分きまぐれみたいだし、可能性はあるんじゃない?」

エラー娘『その通り。よく来た諸君。歓迎するよ』カキカキ

一同「!?」

エラー娘『特に勇者くん。キミがこんなに早く私のところに来れたのは予想外だった。随分運が良かったみたいだね』カキカキ

勇者「……まあね。春雨を始め、この世界に来てから僕が会った人はいい人達ばかりだったよ」

エラー娘『そうか。それは良かった』カキカキ

勇者「で?まさかそれを言うためだけに出てきたわけじゃないだろう?本題を言ってくれないかな?」

エラー娘『せっかちな男は嫌われるぞ?このアドバイスは旅の途中にも何回か言ったはずだが』カキカキ

勇者「今は一秒でも時間が惜しいからね。こうして話している間にも、あなたが何かするかもしれない」

エラー娘『なるほど、キミなりに私を警戒してのことか。元パーティメンバーの成長は嬉しくもあるが、残念ながらキミのその警戒は既に遅い』カキカキ パチンッ

深海棲艦’s「……」

勇者「なっ!?」

瑞鶴「チッ……第一次攻撃隊、全機発艦!」ブゥーン

深海棲艦’sの一部「……」撃沈

ル級「……」ギギギ

高雄「あ、危ないっ!」バンッ クリティカル!

ル級「……」撃沈

瑞鶴「ありがと、高雄」

高雄「いえいえ、これくらいは」

瑞鶴「にしても数が多すぎるわね……」

エラー娘『それは私からの歓迎の気持ちだ。私はそろそろ戻るが、精々頑張ってくれ』カキカキ シュンッ

春雨「き、消えた……」

勇者「どうしようか、これ」

瑞鶴「どうするもこうするも、全部叩き潰すしかないでしょ」

勇者「でも、この数は流石に……」

高雄「そうですね。戦っている間にエラー娘に何かされても困りますし」

陸奥「じゃ、二手に分かれて行動しましょ?」

春雨「む、陸奥さん!?」

陸奥「片方はここで深海棲艦を喰い止めて撃破する。もう片方は先に進んでエラー娘を倒すって感じでどうかしら」

瑞鶴「それいいわね。そうしましょう」

勇者「瑞鶴まで何言ってるの!?」

高雄「じゃあ、残るメンバーは私、瑞鶴さん、陸奥さんでいいですか?」

陸奥「異議な~し♪」

瑞鶴「私もそれでいいわ」

勇者「三人共勝手に決めないでよ!」

春雨「たった三人でこの数の深海棲艦を倒せるはずありません!もしかしたら沈んでしまうかもしれないんですよ!?」

瑞鶴「大丈夫よ。私を誰だと思ってるの。五航戦の瑞鶴よ?」ドヤッ

高雄「私だって第二次世界大戦を最後まで生き残った『高雄』ですから」フフン

陸奥「だからここはお姉さんたちに任せて、あなたたちは先に行きなさい?」ニコッ

勇者「瑞鶴、高雄、陸奥さん……」

榛名「……勇者さん、春雨ちゃん。行きましょう」

春雨「榛名さんまで!嫌です!私はもう、仲間が沈むのは……」

榛名「ダメです。何があろうとも連れて行きます」グイッ

春雨「離してください!離して!」ジタバタ

榛名「……勇者さんも、早く行きますよ」

勇者「榛名……」

榛名「勇者さん、あなたはこの世界に来るまでは別の世界で旅をしていたんですよね?だったら、こういうことは一度や二度あったはずです」

勇者「……」

榛名「ありがちな言葉ですが、瑞鶴さんたちの決意を無駄にしないためにも、先に進みましょう」

勇者「……わかった」グッ

榛名「はい、それでいいです。ヲ級ちゃん、勇者さんを運んでいってあげてください」

ヲ級「ヲ!」

勇者「じゃあ行ってくる。絶対に無茶しないで、危ないと思ったらすぐ退いて」

瑞鶴「わかってるわよ。私だってこんなところで死ぬ気なんてないわ」グッ

高雄「姉妹たちにお別れを言ってませんので」ニコッ

陸奥「というか勇者くんこそ、危なくなったら戻ってくるのよ?」ポンポン

勇者「うん……それじゃ」

勇者「ヲ級、頼む」

ヲ級「……!」ダッ

榛名「……」ダッ

春雨「瑞鶴さん!高雄さん!陸奥さん!」

瑞鶴「いいからあんたは振り返らずに前だけ見てなさい!ただでさえ危なっかしいんだから!」

高雄「春雨ちゃんに涙は似合いませんよ?」

陸奥「お姉さんたちを信じなさいってば!」

春雨「……!」ダッ

瑞鶴「さて、そんじゃ――――」チャキッ

高雄「――――始めましょうか?」カチャッ

陸奥「選り取り見取りね、全砲門撃て!」ドーン

深海棲艦’s「……」

エラー娘がいると思われる地点まで行くと、いきなり風景がブレだした。そしてその現象が終わった後、僕たちの視界に映ったのは――――

勇者「――――島?」

ヲ級「タブン、アソコデ深海棲艦ノコピー作ッテル」

榛名「……あれはまたお手本みたいに怪しい研究所ですね」

春雨「……」

勇者「……とりあえず、島に上陸してあの研究所を目指そう」

榛名「そうですね」

ヲ級「ヲ!」

勇者「ほら、行こう?春雨」

春雨「はい……っ!勇者さん!」ドンッ

勇者「え?」

勇者「な、何するんだよ春s――――」ドガアアン

勇者「……っ!?」

榛名「爆撃!?いったいどこから!?」

ヲ級「榛名、アレ……」ユビサシ

ヲ級’s&ヌ級’s「……」

榛名「うわーお……あれは、ちょっと」

ヲ級「私ノ仲間カラ作ッタコピーモイル……」

勇者「……どうする?」

榛名「そう振られて榛名がどう答えるか、わかってますよね?」

榛名「ここも二手に分かれましょう。勇者さんたちは先に行ってください」

ヲ級「私モ、残ル」

勇者「……わかった。頼んだよ、榛名、ヲ級」

榛名「はい、榛名は大丈夫です」ニコッ

ヲ級「ヲッ!」ビシッ

勇者「春雨、行くよ」

春雨「……はい。榛名さん、ヲ級ちゃん、御武運を」

榛名「春雨ちゃんこそ、勇者さんをちゃんと助けてあげてくださいね?」

ヲ級「私、知ッテル。コウイウ時ハ、コノ言葉ヲ言ウ」

ヲ級「『ココハ私ニ任セテ先ニ行ケ』」グッ

春雨「……っ!」

榛名「ヲ級ちゃん、それ死亡フラグですよ~」クスクス

春雨「……死なないで、くださいね」」

榛名「もちの」

ヲ級「ロン」

春雨「……」ダッ

勇者「……」ダッ

榛名「じゃ、暴れますか。ヲ級ちゃん?」

ヲ級「準備、オッケー」グッ

榛名「では……榛名!全力で参ります!」ドンッ

ヲ級「第一次攻撃隊、行ッテ……!」ブウーン

ヲ級’s&ヌ級’s「……」

~研究所内~

勇者「ついに、二人きりになっちゃったね」スタスタ

春雨「そう、ですね」スタスタ

勇者「でもきっとみんな大丈夫だよ。信じよう?」

春雨「はい。そうですね」ニコッ

~しばらく歩いて~

勇者「……ここは」

春雨「海、でしょうか」

勇者「うん、そうみたいだ。たぶん、ここだけ島に穴をあけてあるんだ」

エラー娘『やあやあよく来たね二人とも。ここまで来れたことには素直に感心するよ』カキカキ

勇者「エラー娘!」

今日はここまで。明日ラスト書いておそらくこのスレは終わります

始めます

エラー娘『本当はこのままキミ達と最終決戦と洒落込んでもいいんだがね。ちょうどついさっきコピーに成功したのがあるんだ。キミ達にはまずそれと戦ってもらうよ』カキカキ パチンッ

レ級「……」

春雨「なっ!?れ、レ級!?そ、そんな……」

勇者「……レ級って、何だっけ」

春雨「ゆ、勇者さんのお馬鹿さん!一ヵ月間の勉強期間で教えたじゃないですか!レ級っていうのは――――」

エラー娘『「姫」や「鬼」を除いた中では最強の深海棲艦。航空戦、砲撃戦、夜戦までオールマイティーにこなす驚異の戦艦さ』カキカキ

勇者「……っ!?」ゴクリ

エラー娘『本当はこれに開幕魚雷とかも追加したいんだけどね。それはまだ実験中なんだ』カキカキ

エラー娘『まあ、このままでも充分以上に強いんだが』カキカキ

春雨「……勇者さんは下がってください。あれは、私がやります」バッ

勇者「春雨!?何言ってるんだ!?」

春雨「勇者さんは水上戦が出来ません。なら、私が戦うしかないでしょう?」

勇者「……」

春雨「大丈夫ですよ。私だって艦娘です。最悪でも相討ちくらいにはしてみせます」

勇者「ダメだ。僕が戦う」

春雨「……勇者さんのそのお気持ちはありがたいのですが、勇者さんじゃ――――」

勇者「震えてるキミを、戦わせるわけにはいかない」

春雨「っ!」

勇者「ヲ級の時にも言っただろ?キミは戦うには優しすぎる」

春雨「でも!」

勇者「大丈夫。僕にだって、奥の手の一つや二つある」

春雨「なら、せめて二人で――――」

勇者「却下。春雨はそこで見てて?」バッ

春雨「勇者さん!」

勇者「心配しないで。僕は必ず勝つから」



勇者「僕がキミを守るよ、春雨」

春雨「勇者さん……」



エラー娘『話し合いは終わったかな?そろそろこの子も限界なようだ』カキカキ

レ級「……」

勇者「じゃ、行ってくるね。僕の格好いいところ、ちゃんと見ててよ?」ニコッ

春雨「……はい!絶対に戻ってきてくださいね、勇者さん!」ニコッ

勇者「『クロックアップ』」

エラー娘『ああ、そういえばキミにはそれがあったね。生体時間を加速して水上を走るつもりか』カキカキ

勇者「まあね……はあっ!」シュバッ

レ級「……!」

僕はレ級に向かって近づく。自分ではあまり自覚できないけど、今の僕の速度は音速くらいは超えてるんじゃないだろうか。いや、正確にはわからないけど。

高速で接近してくる僕に、レ級は主砲で迎撃しようとしてくる。だが、遅い。一、二、三弾。全弾回避できた。

勇者「やっ!」ザンッ!

元いた世界で旅をしていた時から使っている『勇者の剣』というなんとも安直な名前の剣を、真っ直ぐ縦に振り下ろす。どういう身体能力をしているのかは知らないが、超高速の速度のその斬撃は躱され、代わりに貫手が迫ってきた。

勇者「……っ!」グイッ

間一髪それを躱して、今度は伸ばされた腕を取って、そのまま投げる。意外と簡単に投げられたが、上手く着水されてダメージは与えられなかった。

今度はあっちから近づいてきた。余裕で回避。

勇者「たあっ!」ザンッ!

すれ違いざまに一閃。敵の主砲を破壊することに成功。これで少しは勝率があがるはずだ。

エラー娘『相変わらずそれを使っているときのキミはチートだな。でも、あとどれくらい持つのかな?私の見立てでは三十秒くらいだが』カキカキ

勇者「うるさい!」バッ

そう、エラー娘の言うとおり、僕がこの状態を維持できるのは長くても残り三十秒弱だ。それまでに決着を着けなければならない。

勇者(やるしか、ないか……!)

僕は一か所に留まって足踏みを始めた。たぶん、傍から見れば止まっているようにしか見えないはずだ。

これを好機と見て、レ級が一直線上に近づいてくる。あの構えは、また貫手を狙っているんだろう。

勇者(集中だ、集中しろ……)

そしてついに、レ級が僕の攻撃範囲内に入った。

勇者「う、らあっ!」

僕はまずレ級の右肩、つまり支点を貫いた。限界まで伸ばしていたレ級の右腕が吹っ飛ぶ。

さらにそこから横に一閃。流石の回避力で斬り裂けはしなかったが、それでも深手を負わせた。

そしてラスト。斜めに交差するような斬撃を二回。渾身の力を込めた突きを胸に一回。

レ級は体をボロボロに引き裂かれ、胸を貫かれたまま死亡した。最後まで、好戦的な笑みを浮かべたまま。

勇者「はっ……はっ……」

レ級を倒すのとほぼ同時に、僕の魔力も底を尽き、『クロックアップ』の効果が切れる。

春雨「勇者さん!待ってください。今助けに……」

春雨が沈みそうな僕を助けに来ようと海面を走り出した。

勇者「ダメだ、春雨。まだ、戦いは終わって――――」

エラー娘「『ウォーターランス』」バシュ

勇者「く、は……」ドンッ

エラー娘の作り出した水の槍に貫かれ、僕の身体から血と共に力が抜けていく。

春雨「勇者さん!」

エラー娘『やれやれ、貴重な成功例を見事にぶっ壊してくれるとは……これは私も流石に頭に来てしまったよ』カキカキ

春雨「よくも!勇者さんを!」

エラー娘『おお怖い怖い。そんなに睨まないでくれ』カキカキ

春雨「このっ!」カチャッ

エラー娘『キミは、勇者くんのことが好きだったのかい?』カキカキ

春雨「……っ!」ドンッ

エラー娘『ハズレだ。砲撃をする時は狙いをきちんと定めないとダメだぞ?その動揺っぷりを見る限り、どうやら私の言ったことは当たっていたようだね』

春雨「……だったら、どうしたんですか。確かに私は、勇者さんのことが好きでした」

春雨「出会ったあの日、死にそうだった私を助けてくれた。私の想いを聞いて、励ましてくれた。私の過ちを、体を張って止めてくれた」

春雨「こんな私を、守ってくれるって言ってくれたんです」

春雨「でも、勇者さんはもういません。あなたがさっき、殺したんです!」キッ

エラー娘『……素晴らしい。それ程の敵意を「春雨」が放てるとは。いい、最高だよ』カキカキ

エラー娘『本当はキミも沈める予定だったんだが……気が変わった。もっと面白そうなことをしてみよう』

春雨「な、何を……っ!」ビクン

エラー娘「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

春雨「な、こ、これは……」

エラー娘『そう、キミ達が「Error」と呼ぶものさ』カキカキ

春雨「い、嫌です!ゆ、勇者さんとの、みんなとの思い出が、消えていく……」

エラー娘『キミには深海棲艦となってもらう。その方が、百年後が面白くなりそうだからね』カキカキ

春雨「いヤ、イヤ、勇者、サン、助ケ、テ……」クタン

エラー娘『さてと、後は残った艦娘の処理と……』カキカキ

エラー娘『……折角だ、キミも再利用させてもらうよ。勇者くん』カキカキ

エラー娘「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

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瑞鶴「チッ……もう、限界みたいね。総員飛行甲板。翔鶴姉ぇ、今度は私が先に、逝くね……」轟沈

高雄「私、沈むのね……愛宕、二人をよろしくね。摩耶、もう少し女の子らしくしなさい。鳥海、あなたのことは姉として誇りに思うわ。さよなら、私の可愛い妹たち……」轟沈

陸奥「あらあら、私もダメか。でも、戦いで沈むなら後悔は一つしかないわ……ねえ、長門。私は最後まで、格好いいビッグ7でいられたかな」轟沈



エラー娘「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

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ヲ級「ヲ……最後ニモウ一度、姫ヤ鬼に会イタカッタナ……」

榛名「あはは……榛名も、沈んじゃいますね……金剛姉さま、比叡姉さま、霧島ちゃん、不出来な姉妹を許してくださいね」

ヲ級「榛名。私トアナタハ、イツデモ一緒ダヨ、ネ……?」ニコッ

榛名「ハイ、あなたと榛名はいつまでも、ずっとずっと一緒です』ニコッ

ヲ級「アリガトウ……私ノ、親友……」轟沈

榛名「いつかまた、会うその日まで。さよならです……」轟沈



エラー娘「通信エラーが発生しました。お手数ですが、掲示板TOPよりSSの再開をお願いします」ニャー

エラー娘「全員に今回の記憶が引き継がれないように、引き継がれても思い出せないようにセーフティを掛けておいたよ。これでいいかい?」ニャー

エラー娘「まったく、人使いの荒い奴だ。いくら私が『便利キャラ』として設定されているかといって、キミの文才の無さや構成力の無さを何とかするのは疲れるんだよ?」ニャー

エラー娘「でもまあ確かに、今回のことで色々有意義なデータも取れた。何より、百年後への『伏線』を作れたのは大きいね」ニャー

エラー娘「ん?何だって?『そろそろ終わらせたいから喋るな』?やれやれ、今回こんなに頑張ったんだから、もう少しくらい喋らせてくれてもいいじゃないか。心の狭い奴だ」ニャー

エラー娘「それじゃあ最後に『観測者』の皆さんに、ヒントを与えておこうか」ニャー

エラー娘「今回のことを含めた一連の出来事。すべて黒幕は――――」ニャー

エラー娘「――――キミ達も、知っている者だ」ニャー

こうして一人の少年と、その仲間の艦娘たちが挑んだ無謀な挑戦の物語は幕を閉じる。

だが、忘れてはいけない。これはあくまで『設定資料集』で『前日譚』であることを。

『本編』はまだ、終わっていないのだから。

~~~~~

榛名「こ、高速戦艦榛名です。あ、あなたが提督ですか?よろしくお願いします」ペコリ

提督「榛名、か。よし……覚えた。これからよろしくな」

榛名「は、はい!」

~~~~~

『本編』が喜劇となるか、悲劇となるか。ハッピーエンドになるか、バッドエンドになるか。

それはまだ、誰にもわからない。

これにてこのスレは終了!『バッドエンドじゃねえか!』ですって?あはは嫌だなあ、これのどこがバッドエンド……あれ?これバッドエンドじゃね?……気にしたら負けだ!(逃げ)

まあ、いつか気が向いたら今回投げっぱなしにした伏線も回収するんで、関連スレの方もよろしくお願いします

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2019年02月07日 (木) 12:04:37   ID: BU5JSuoi

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