【SAO】司波達也「茅場晶彦……!」【劣等生】 (95)

ソードアート・オンライン×魔法科高校の劣等生のSSです

矛盾あったらごめんなさい

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418440464

西暦2095年
魔法が現実の技術として確立し、魔法師の育成が国策となった時代

そんな時代に仮想空間を利用し、あえてなるべく魔法の要素を排し、自らの体を動かし戦うという斬新なゲームが発売された


アナウンサー「さぁ、始まりました!今週のMMOストリーム!まずはPVを見てもらいましたが……」

達也「……」ペラ

アナウンサー「……ソードアート・オンライン、略してSAOを紹介しちゃいまーす!」

コンコン

深雪「お兄様ー?」ガチャ

達也「深雪か」

深雪「何をなさっているのですか?」

達也「何でもない、少し寝ようと思ってね」

達也「夕飯までには起きるから起こさないでくれないか?」

深雪「は、はぁ……?分かりました!


深雪(何かあったのでしょうか……?)

達也「……」フゥ

カチッ ピピッ ヴヴーン

達也「リンクスタート!」

ヴォォーン

ポインポイーンピロンピローン
ピピピピピ ピロロ

βテスト時に登録したデータが残っていますが、使用しますか?

Tatsuya(M)

ピローン

Welcome to Sword Art Online !

キュイイーン

始まりの町

達也「……」スタスタ

キリト「ハッ、ハッ…」タッタッタッタ

クライン「おーい!そこの兄ちゃーん!!」

達也「騒がしいな……」

達也「さて、まずは……」

司波家

深雪「お兄様……まだ起きてきませんね……」

19:00

ピンポーン

深雪「!……どちら様ですか」ピッ

エリカ『深雪!?達也君いる!?』

深雪「ええ、部屋で寝ていらっしゃいますが……」

エリカ『ちょっと話させてもらってもいい!?』

深雪「ええ、どうぞ」ガチャ

エリカ「お邪魔するわ!」

深雪「どうかしたのですか?」

エリカ「それが大変なのよ!達也君ならなんとかできると思って!」

深雪「はぁ……」

深雪「今日のお兄様は様子が少し変で……お昼頃からずっと寝ているんです」

エリカ「寝てる!?もしかして……」

深雪「?この頭についているのはCAD?」

エリカ「あ!触っちゃダメ!」

深雪「え?」

エリカ「まさか……達也君もなんて……」

エリカ「これはね……」

深雪「そんな……外したら死ぬなんて……!」

深雪「私が一度凍らせて機能を停止させてから取り外せば!」

エリカ「ダメよ!魔法も感知するみたいなの」

深雪「そんな……!お兄様!」

エリカ「達也君しか頼れないと思ったんだけど……これはもう無理ね」ハァ

深雪「一体どうしたら?」

エリカ「さぁね……」

深雪「お兄様……!」ギュッ

エリカ「どうしようもないわね……」

深雪「あら?」

深雪「これは……」

エリカ「え?1万人限定じゃ……?なんで達也君の部屋に2つもあるの?」

深雪「さすがお兄様です!」

深雪「……」

エリカ「深雪、あんたまさか……」

深雪「私もお兄様のところへ行きます!」

エリカ「何言ってるの!?一度付けたらもう外せないのよ!?」

深雪「でも……お兄様がゲームの中にいると言うなら……!私は!」

深雪「エリカ、後のことは……お願いしますね」

エリカ「やめなさい深雪!」

深雪「今行きます……お兄様!」

エリカ「深雪!」

ミユキッ!ミユキーッッ!

深雪「……」スゥーッ

深雪「リンクスタート!」

ヴォォーン

ポインポイーンピロンピローン
ピピピピピ ピロロ

深雪「すごい……これがゲームなのですか……?とてもリアルな感覚です……」

ピロロンピローン

深雪「名前?」

SIBA MIYUKI(F)

ピローン

Welcome to Sword Art Online !

キュイイーン

深雪「こ、ここは……!?これが、ゲーム、なのですか!?」

深雪「風も……五感も、現実と遜色ありませんね」

深雪「魔法は……使えないみたいですね」

コツン

深雪「腰に……、これは剣?」

深雪「一体、何をするゲームなのでしょうか?」

ガサッ

深雪「っ!?何者ですか!?」

モンスター「グオオオオ!!!」

深雪「な、なんですかこの動物は!?」スッ

深雪「くっ!魔法が使えなくては……!」

モンスター「グオオオオ!!!」

深雪「きゃああああ!お兄様ー!」

パキャーン

モンスター「」

深雪「!?」

深雪「お、お兄様!」

達也「深雪っ!何故ここに!?」

深雪「ごめんなさい……勝手な行動をしてしまいました……ですが、私はいつでもお兄様の側に……」

達也「深雪……」

深雪「お兄様、ここは一体?」

達也「ゲームの世界だ」

深雪「ここまでリアルなのですね」

達也「ああ、最新の技術を利用しているからね」

達也「このゲーム内で死んでしまうと現実の肉体も死亡してしまう……」

深雪「そんな……そんな所までリアルに再現されているのですね……」

達也「少し違うが、まぁそういうことだ」

深雪「どうすれば元の世界に戻れるのですか?」

達也「このゲームをクリアすることだ」

深雪「このゲームを……ですか?もしかして先ほどのような怪物を……」

達也「そうだ、この先何体も相手しなければならないだろうな」

達也「しかも、あれは弱い部類だ」 

深雪「そんな……」

達也「俺が全てやる」

達也「誰かがクリアすれば、帰れるはずだ」

深雪「私も、行かせてください!」

達也「危険だ……」

深雪「お兄様と一緒なら……大丈夫です!」

達也「……分かった」

達也「深雪は絶対に俺が守る」

深雪「お兄様……」ウットリ

達也「まずはこの世界での最低限の生き方を教える」

深雪「はい!お兄様!」


数日後

深雪「はぁぁぁぁっ!!!!」ズバァァン

モンスター「グオオオオ!!!」

パキャーン

深雪「やりました!お兄様!!」

達也「よくやった、深雪」

深雪「大分レベルもあがってきました」

達也「そうだな、この世界ではレベルも生存率に影響してくる」


LV.28
SIBA MIYUKI

LV.3
Tatsuya


達也「そろそろ上の層に行こうか」

深雪「はい!お兄様!」

深雪「緊張してきました……」

達也「大丈夫だ深雪、今まで教えた通りにやれば」

達也「ここのボスの攻撃パターンも分かっている」

達也「俺はβ版をやっているからな」

深雪「はい!」

??「ん?達也に深雪!?」

達也「!」

深雪「あなたは……!」

西城レオンハルト「まさかお前たちもこのデスゲームに参加していたとはな!」

達也「レオ!」

深雪「あなたも……!」

西城「ああ、この世界には魔法が無いから剣術の修行になると思ってな」

西城「エリカと一緒に買う予定だったんだが……1つしか手に入らなくてね……」

西城「じゃんけんで勝って、俺がログインしたらこの有様だ」

深雪「なるほど……」

西城「ま、あいつとの修行の成果がハッキリと出てくるから死ぬ気はしねぇが……」

達也「ほう……」

LV.35
LEON

深雪「すごいレベルです!」

達也「レオ……俺たちと一緒に戦う気は無いか?」

深雪「今からここを攻略するところだったのです」

西城「そりゃいい、攻略組はギスギスしてて合わなかったからな」

西城「改めて、よろしく」

達也「ああ」

深雪「よろしくお願いします!」

深雪「それにしてもお二人でゲームをする予定だったなんて余程仲がよろしいのですね」フフッ

西城「んなっ!?そ、そんなんじゃねぇぞ!」

西城「それに、お前達に言われたくねぇよ!」ビシッ

達也「これは」

深雪「私が勝手に使ってしまったのです」

西城「な!?じゃあデスゲームって知ってて使ったのか!?」

深雪「例えどんな世界であろうとお兄様と一緒にいられるのでしたら私は……」ウットリ

西城「あーはいはい」

西城「ところでよ、達也」

達也「何だ?」

西城「お前のそのレベルどうしたんだ?」

達也「問題無い、なるべく深雪に経験値がいくように調整しているだけだ」

西城「いやいや、レベル差25はやり過ぎだろ!?」

達也「深雪の生存率を上げるためだ」

西城「ダメだこの兄貴は……まったく」ハァ

モンスター「グルルルル……」

達也「!敵だ!」

西城「盾役は任せろ!うおおお!!」

達也「ほう、やるなレオ……」

西城「達也!お前そのレベルだと一撃で死んでしまうぞ!?」

達也「大丈夫だ、当たらなければいい」スッ

深雪(そうです、お兄様に攻撃が当たるはずはありません……なぜならお兄様は九重流の忍術を体得している……)

深雪「相変わらず無駄の無い動き……さすがですお兄様」

達也「深雪!」

深雪「はい!お兄様!」

深雪「はぁぁぁぁっ!!!」キュイイーン

ズバァァン

モンスター「グオオオオ!!!」

パキャーン

西城「おいおい……深雪にとどめを刺させて経験値を全部あげるなんてな」

深雪「お兄様のおかげでまたレベルが上がりました!」

西城「というか俺にも経験値が来ないんだが!?」

達也「深雪のレベル上げが最優先事項だ」

達也「もし俺のレベルを上げるとすれば、深雪がレベルをカンストした後だろうな」

西城「ありえねぇ、どんだけシスコンなんだよっ!」ビシッ

西城「ついに……ボス部屋だな」

達也「ああ……」

深雪「ボス部屋は初めてですので緊張します……」

LV.42
SIBA MIYUKI

LV.35
LEON

LV.3
Tatsuya

西城「ボス部屋初めてってマジかよ」

西城「それなのに3人で行くつもりか……?」

深雪「私とお兄様ならば!」

西城「いやいや!お前達のレベル差、俺のレベルすら超えてるんだが!?」

達也「問題無い」

西城「あぁそうかよっ!何言っても無駄だなもう!本当に頑固な兄妹だ!」

アスナ「あなた達何をしているの?」

達也「!」

西城「血盟騎士団……!」

深雪「たくさんの方々……これがお兄様が言っていたギルド、と言うものでしょうか」

アスナ「あなた達、その先がボス部屋だって分かってる?」 

達也「ああ」

アスナ「3人で挑むつもり!?」

西城「まぁ、そのつもりだな」

アスナ「無理よ!それにレベル3って……死ぬ気!?」

達也「問題無い」

アスナ「問題無いわけないでしょ!?」

アスナ「死にたくないなら、ここの攻略は私達に任せて」

西城「だってよ、どうする達也」

深雪「お兄様!ご決断を!」

達也「譲ろう、深雪を危険な目に合わせたくは無いし、血盟騎士団はSAO内で最強と言われるギルド」

達也「攻略の最前線組だからな」

深雪「私はお兄様に従います!」

西城「ってことだ、譲ってやるよ」

アスナ「いや、当然でしょ!無駄死にさせるわけにはいかないわよ!」

なんだ神縛りの人か
1-低レベル(ソードスキルはどんなに鍛えても良い)

2-初見であること

3-リトライ不可(HPが全損すればリアルに死ぬ)

西城「譲っちまって良かったのか達也?」

達也「ああ、深雪を危険な目に合わせたくは無いからな」

達也「ここで彼らがボスを倒すのを待って上層に上がろう」

深雪「はい!」

西城「いいのかそれで……」

ボス部屋

アスナ「はぁっ!」シャキン

ボス「ウゴオオオオ!!!」

アスナ(一体何だったのあの人達は?)

アスナ(たった3人でボスに挑もうとしてたのも驚きだけど、そのうち1人はレベル3なんて……)

ボス「ガアアアア!!!!」ブオン

アスナ「ふっ!」スッ

アスナ「やぁっ!」ジャキ

ズババババッ

ボス「」ドサッ

アスナ「ふぅ……」

アスナ(黒の剣士は今頃何をしているのかしら……)

達也「終わったようだな」

深雪「行きましょう!お兄様!」

西城「さすが血盟騎士団だな、仕事が早い」

達也「待て深雪、焦らなくても……」

深雪「すごい景色ですよお兄様!」

深雪(本当に素晴らしい世界です……ゲームの中だということを忘れてしまいそうな……)

深雪「もう夜ですね……」

達也「今日はもう休んだ方がいいな」

西城「俺は2層にあるマイホームに戻るが……お前達はどうする?」

達也「この層で宿をとるよ」

達也「情報収集も兼ねてね」

深雪「私はお兄様と一緒に……ふふふ」

西城「お、おう、じゃあおやすみ」

達也「また明日会おう」

西城「おう」

深雪「お兄様、この層には敵が出ないのですか?」

達也「そうみたいだな」

深雪「景色も綺麗ですし、本当にいいところです!」

達也「ああ」

深雪「お兄様!」

達也「どうした深雪?」

深雪「あのお家を見て下さい!」

達也「ほう、なかなか粋な造りだ」

深雪「あ、あの、お兄様……」

達也「ん?」

深雪「ここ、買いませんか?私の所持金でしたらギリギリですが何とか……」

深雪(この景色をお兄様と一緒に……)

達也「そうだな、そろそろ拠点も必要だと思っていたころだ」

深雪「お兄様!」

深雪「わぁ!いいですねお兄様!」

達也「過ごしやすそうだ」

深雪「寝室も一緒ですよ!」

達也「ああ」

深雪「うふふ」

達也「……」

深雪「お兄様……」

達也「ん?」

深雪「ソードアート・オンラインではそ、その……ゲーム内で結婚ができると、お、お聞きしました」

達也「そういう機能もあったな」

深雪「お、お兄様!深雪と!」

達也「……」

深雪「いけないことでしょうか……?」

達也「いや、いけない訳がない」

達也「深雪、結婚しよう」

深雪「!お、お兄様!」

深雪「はいっ!ふつつか者ですがよろしくお願いします!」

達也「改まる必要は無いよ、深雪のことなら誰よりも一番知っているつもりだからね」

深雪「お兄様……」ウットリ



1年後

深雪「お兄様、今日は肉じゃがですよ」

深雪「偶然レアアイテムを見つけたので少し豪華にしてみました」

達也「ありがとう深雪、とてもおいしいよ」

深雪「お兄様……///」

キリトクン! ユイチャン! キョウハニクジャガヨ-

深雪「あら?お隣さんも肉じゃがのようですね?」

ワーイ! ママノニクジャガダイスキデス!

深雪「お隣はお子様もいらっしゃるようで羨ましいです……」

達也「さすがに子供をつくることはできないからね」

深雪「や、やってみなければ分からないのでは……」

達也「何か言ったか深雪?」

深雪「い、いえ!何も!」///

達也「そうか」

ドンドンドン!!!

西城「おーい!開けてくれ!」

ガチャ

深雪「あら?」

達也「どうしたレオ?」

西城「お前らがいつ呼んでくれるのか待ってたら1年経っちまったじゃねぇか!?」

深雪「忘れてました……」

達也「忘れていた」

西城「マジかよ……」ハァ

達也「ずいぶんレベルが上がったようだなレオ」

LV.86
LEON

西城「暇すぎてな、お前らはどうなんだ?」

達也「もちろん、一年間何もしてこなかったわけじゃないさ」

深雪「お兄様とたくさん修行しました!」

LV.94
SIBA MIYUKI

LV.3
Tatsuya

西城「まだレベル3なのかよ!」

達也「なかなかレベルカンストしてくれなくてな」

西城「いや、そういう問題じゃないだろ!?」

西城「そういや、聞いたか達也?」

達也「何だ?」

西城「75層のボス部屋に偵察に行った連中が全滅したらしい、あの血盟騎士団だぞ?」

達也「75層と言えば25層おきのクォーターボス、強いのは当然だな」

西城「んで、攻略組から離脱していた黒の剣士と閃光のアスナが戦線に戻った」

達也「ほう……総力戦というわけか」

達也「何か、嫌な予感がする」

達也「75層の攻略には俺達も参加しよう」

西城「!マジかよ達也!?」

達也「血盟騎士団のパーティー編成に混ぜてもらえるよう交渉してこよう」

西城「いや、お前のレベルだと門前払いだろ!?」

達也「問題ない」

深雪「私はお兄様についていきます!」

西城「まぁ、達也のレベルはともかく深雪のレベルなら攻略組の連中の中でも高い方だしどうにかなるか?」

ヒースクリフ「どうにかなるわけないだろ」

西城「……だよな」

ヒースクリフ「まぁ君とこの子のレベルなら入れてもいいが」

ヒースクリフ「陣形を考え直さねばならんな」

達也「俺は参加しても問題ありません、参加させて下さい」

深雪「お兄様を参加させないのでしたら私も参加しません!」

ヒースクリフ「どうしてそんなに頑固なんだ君達は」

ヒースクリフ「Tatsuyaの方はともかくSIBA MIYUKIの方はレベルがキリト君の次に高い……くっ」

ヒースクリフ「仕方がない、許可しよう」

深雪「やりましたよ!お兄様!」

達也「あぁ」

西城「マジかよ本当に攻略組パーティーに入りやがった……ありえねぇ」

達也「君が黒の剣士か、よろしく」

キリト「お、おう、お前レベル3で大丈夫なのか?」

達也「問題無い」

アスナ「前も似たようなこと言ってたわよねあなた……どこから出てくるのその自信……」

達也「深雪をおいて死ぬわけにはいかないからな」

アスナ「どれだけ妹好きなの!?」

キリト(スグは今頃何してんだろうな……って俺はシスコンじゃないけども)

ヒースクリフ「諸君、そろそろボス部屋だ」

ヒースクリフ「陣形は事前に説明した通りだ」

アスナ「了解!」

キリト「よっし!とっとと攻略しないとな」

深雪「お兄様……私不安になってきました……」

達也「大丈夫だ深雪、いつも通りやればいい」

深雪「はい!」

西城「て言うかこの2人初ボス部屋じゃないか……?」

ウオオオオオ!!!

深雪「デカい!なんですかあの化け物は!?」

達也「深雪!俺から離れるな!」

キリト「即死の追加ステータスがあるから気をつけろ!」

モブ「ぐわぁぁぁ!」

西城「うおっ!これはヤバイかもしれねぇ!」

キリト「なんだアイツ……!レベル3なのに敵の全攻撃をかわしている!」

ヒースクリフ「ほう……」

アスナ「すごい……何者なの……?」


達也「くっ……避けるのに必死で深雪から少し離れてしまったな」

西城「達也!深雪が!」

達也「!!」

グオオオオオ!!!

深雪「きゃああああ!!」

キリト「まずい!あれを喰らったら即死だ!間に合うか!?」グンッ

アスナ「キリト君!」

深雪「いやぁぁぁぁ!!」

キリト(くそっ!間に合わないっ!)

深雪「お兄様ぁぁぁ!」

バキャーン

スカッ

深雪「!」

ヒースクリフ「何!?」

キリト「敵の腕が……消えた?」

達也「……」

キリト「銃型のCAD……!?」

達也「……説明は後だ!」

キリト「……!」

ボス「グオオオオオ!!!」

キリト「はぁぁぁぁぁぁ!!!!」

アスナ「やぁぁぁあ!!!」

ボス「グワァァァァ!!!」

ズドォォォォン

アスナ「倒した……!」

キリト「ハァッ……ハァッ……」

ヒースクリフ「そのCAD……」

ヒースクリフ「トーラス・シルバー……!」

キリト「トーラス・シルバーだって……?」

ヒースクリフ「ソードアート・オンラインの技現象と魔術考証を監修している者だ」

達也「……俺は制作に携わっている段階で茅場晶彦が何かを企んでいると予想していた」

達也「そこで、少しだけ与えられた管理権限の中で万が一のことを考え、予め対策していた」

ヒースクリフ「……!」

達也「大したことはできなかったが、ゲーム内で現実の魔法を使えるように俺のナーヴギアを改造した」

達也「とはいってもデバッグ中のバグを解消する魔法、このゲーム内の物体を無理矢理消滅させる魔法しか組み込めなかったが」

キリト「それでボスの腕を消し去ったのか……」

クライン「お、おい、それって最強じゃねえかよ!」

クライン「1人で全ボスぶっ倒しちまえるぜ!」

達也「いや、この魔法でモンスターを消滅させるとその分の経験値とドロップアイテムが消滅する」

アスナ「なるほど、それで妙に経験値が少なかったのね」

達也「茅場晶彦の最終目的が分からない内は、ボスで得られる貴重な経験値やドロップアイテムを無くすべきでは無いと考えて使ってこなかった」

西城「じゃあ達也がレベル3なのも……」

達也「それは深雪に経験値をなるべく多く渡すよう調整していたからだ」

西城「そこは変わらないのかよ!」

達也「なるべくは、特に茅場晶彦からは隠しておきたかったが……」

深雪「開発段階から万が一のことを考えていたとは……」

深雪「流石はお兄様です!」

キリト「俺達はともかく、茅場から隠したかったっていうんなら……残念だったな」

達也「何?」

キリト「俺は、ずっと茅場の居場所を考えていたんだ」

ヒースクリフ「……」

キリト「うおおおっ!」

西城「おい!」

アスナ「キリト君!?」

ガキィィィィン!!!

達也「システム的不死……!?どういうことだ!」

キリト「どんな子供でも知っていることさ、他人のやっているRPGを傍らから眺めるほどつまらないことは無い……そうだろ、茅場晶彦!」

達也「!」

ザワザワ

ヒースクリフ「何故気づいたのか、参考までに教えてもらおうかな」

キリト「最初におかしいと思ったのは、デュエルの時だ……最後の一瞬だけアンタはあまりにも速すぎたよ」

ヒースクリフ「やはりそうか、あれは私にとっても予想外だった」

ヒースクリフ「君の動きに圧倒されて、つい、システムのオーバーアシストを使ってしまった」

ヒースクリフ「……確かに私は茅場晶彦だ、付け加えれば、最上階で君達を待つはずだった最終ボスだ」

アスナ「そんな……まさか……」

オイオイ!ドウイウコトダ!!

西城「SAO最強プレイヤーがラスボスってことか?趣味悪ぃなクソっ」

モブ「ふざけるなぁあ!!」ブオッ

ピピッ

モブ「うぎゃぁぁ」ビリビリ

達也「クッ!GM権限で状態異常か!」

深雪「お兄様っ!」

達也「大丈夫だ深雪っ俺のそばに……」

クライン「口封じのためにここで全員やっちまうってか?」

ヒースクリフ「まさか、そんな理不尽な真似はしないさ」

ヒースクリフ「私は最上階で待つとするよ」

ヒースクリフ「今まで育ててきた血盟騎士団を途中で放り出すのは不本意だがね」

ヒースクリフ「だが、その前に私の正体を看破した報酬を与えよう」

ヒースクリフ「SAO最強の反応速度を持つキリト君と私で一騎打ちをしよう、無論、私の不死設定は解除する」

ヒースクリフ「ここで私を倒すことができれば、晴れてこの世界のみんなを解放しよう」

キリト「!」

達也「何……!?」

ヒースクリフ「おっと、トーラス・シルバー、君に与えていた権限は全て没収させてもらうよ」

達也「くっ……」

ヒースクリフ「油断していたよ、開発段階でとてもお世話になった君がこのゲームに参加していたら間違いなくトップレベルのプレイヤーだと思っていた」

ヒースクリフ「だがまさか、レベル3のままにすることで私の目をすり抜けたのだからね」

深雪「お兄様……」

達也「俺がレベルを上げていれば……彼にこの役目を背負わせることは無かった……」

アスナ「キリト君!」

アスナ「ダメよキリト君!ここは退いて!」

キリト「いや、ここで終わらせないといけないんだ……!」

アスナ「!」

ヒースクリフ「……」

キリト「悪いが、一つだけ頼みがある」

ヒースクリフ「ほう……」

キリト「簡単に死ぬつもりは無いが、もし俺が死んだらしばらくの間、アスナが自殺できないようにしてくれ」

ヒースクリフ「ふん……よかろう」

アスナ「ダメよ!そんなのないよ!キリト君!!!!」

深雪「あんまりです!!」

達也「くっ!体が動けば……!!」

ヒースクリフ「……」ピピピ

ヒースクリフ「設定は変えたぞ」

アスナ「キリト君!!」

キリト(これはデュエルじゃない……本物の殺し合いだ……)

キリト(俺は……この男を……)

キリト(殺す!!!)

キリト「うおおおおお!!!」

深雪「すごい動きです!あの動きはお兄様と並ぶくらいの……!」

達也「だが、押されているな……」

キリト「おおおお!!」ガキィン

ヒースクリフ「ふっ!」キィン

キリト(もっとだ!もっと速く!)

キリト「うおおおおおっっ!!!」

キリト(ごめん、アスナ……君だけは生きて……)

ガキィィンッ

キリト「!」

ヒースクリフ「さらばだ……キリト君」

達也「まずい!」

ズシャァァッ

キリト「アスナっ!うそだろ!?」

アスナ「ごめんね……さよなら」

バキャーン

達也「自力で麻痺から回復する手段は無かったはず!」

ヒースクリフ「これは驚いたな、こんなことも起きるものかな」

キリト「あ……うぁ……」

ヒースクリフ「こんどこそさらばだ、キリト君」

キリト「これで……」

アスナ(信じてるよキリト君!)

深雪「キリトさん!」

達也「いや!まだだ!」

キリト「はぁぁぁぁ!!!」

ヒースクリフ「!」ピピー

キリト「これで……いいかい?アスナ……」

バキャーン

深雪「倒した……!」


>11月7日、ゲームはクリアされました

達也「ここは……?」

深雪「お兄様っ!」

達也「深雪!」

深雪「ここはどこでしょう?」

深雪「あちらにキリトさんとアスナさんが……!」

深雪「キスをなさってますよ……///」

達也「今はそっとしておこう」


キリト「……」ギュッ
アスナ「……」ギュッ

茅場晶彦「なかなかに絶景だろう?」

キリト「茅場晶彦……!」

達也「!」

茅場「なんで君がいるんだトーラス・シルバーとその妹」

茅場「私が呼んだのはキリト君とアスナ君だけで君達は呼んだつもりはないんだが」

茅場「まぁとりあえず、後10分ほどでこの世界は消滅する」

アスナ「みんなはどうなったの?」

茅場「先ほど生き残った全プレイヤー6150人のログアウトが完了した」

深雪「亡くなった4000人はどうなったのですか?」

茅場「彼らの意識は帰ってこない、死者の命が無くなるのはどの世界でも同じさ」

剣士 / 男
武器スロット[---] 防御力[459 → 715]
頭:【胴系統倍化】[0]
胴:ホークXスーツ[3]
腕:クシャナXハトゥー[2]
腰:クシャナXアンダ[3]
足:ナルガXグリーヴ[0]
護:護石(溜め短縮+6)[3]
珠:名匠珠【3】(胴), 跳躍珠【2】×2, 回避珠【1】, 跳躍珠【1】, 速納珠【1】×2
火[-4] 水[4] 雷[-13] 氷[11] 龍[-9]

納刀術
集中
回避性能+1
回避距離UP
斬れ味レベル+1

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