上条「ボイストレーニング?」 (310)

放課後


青ピ「あぁーっ! やっと今日の授業終わったでーっ!」

土御門「透視系の授業はマジで疲れるぜい。うさばらしに、これからカラオケでもどうぜよっ……あっ」

上条「カラオケかぁ」

土御門「あーやっぱやめてボウリングなんてどうかにゃー」

上条「いや、ボウリングは何回か行ってるし、せっかくだしカラオケにしようぜ! 上条さんの美声を聞かせてあげますよ」

青ピ「ファッ!?」

土御門(やっちまったぜぃ……)

青ピ(どないしたんやカミやん)

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418321260

当方スペック
色んなボイトレ通いながらボイトレ理論を学んだバンドマン(Vo)です

ボイトレの話はもちろんだけど話がおもしろくなるように書いていければなと。しばらくよろしくです。

カラオケ店
デデデデッデドゥーン
土御門『放て心に刻んだ夢を未来さえおっきーざーりにーしーて~』

青ピ「やっぱつっちーはうんまいわー、普通男が歌う音域ちゃいますよこれ」


土御門「……いやーやっぱ女性曲原キーはきっついぜよ」

上条「土御門ってこんな高い声出たんだな、正直びっくりしたぞ」

土御門「まぁ頑張れば意外とみんな出るもんぜよ」

上条「そういうものなのか? 次は……青ピだな」

青ピ「よっしゃきたで~」

『藁人形に 藁人形に 藁人形にごっすん ごっすん 五寸釘~♪』

土御門「相変わらずこのテノールボイスでのテンポ上げ魔理沙は違和感バリバリぜよ。すごいけども」

青ピ『ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ』

上条「地響きみたいになってるな……」

青ピ「あぁ疲れた、ボクぁ疲れたで。えっと次は……えっと」

上条「俺か」

土御門(…………)


ジャージャジャジャジャジャ

上条『ゴ↓キ↑ゲ↓ン↑な蝶になって↓ きら↑めく風に乗って~↓』

青ピ(こんな歌やったっけButter-fly、ボクの小学生の時の記憶が崩壊してくわ)ヒキッ

ウォウウォウウォウォウウォウ

土御門(実はカミやんがくっそ音痴だったってこと忘れてたぜよ。しかも前回行った時『すまん、ある程度うまくなるまで練習するよ』ってまでいってたのに、記憶失ったせいで自分が音痴だってことまで忘れちまってるみたいだにゃー)


上条『むげーんダァッ↑ウッ!?』ガクッ

青ピ「どうしたんやカミやん!?」

上条「……ちょっと演奏止めてくれ」ゴホゴホッ

土御門「どうしたんだにゃー」ピッ

上条「なんか、喉ガッってなって……歌えなかった」ゼェゼェ

青ピ「どんだけ喉貧弱やねん!」

上条「ハァハァ、まぁそれは置いといてさ。俺って……」


上条「音痴だったんだな」

土御門「うん」

青ピ「うん」

上条「うわあああああああああああああああああん」ダダダダ

青ピ「泣きながら走っていった……」

上条宅

上条「うわあああああああああああん」

イン「どっ、どーしたのかなとうま。顔の歪み方が普通じゃないんだよ」アセアセ

上条「うっ、インデックスにこの辛さはわかるまい」グスグス

イン「なっ、失礼かも! 仮にも私はシスター、迷える子羊を導くのなんて簡単なんだよ。さぁ、なんで泣いてるのか言ってみるんだよ」

上条「……笑うなよ」

イン「笑わないよ」

上条「ほんとに笑うなよ」

イン「笑わないから!」

上条「……俺、音痴なんだ」

イン「え?」

上条「いやだから俺音痴なんだよ! さっき土御門たちとカラオケ行ってきて、自分に絶望してきたんだよ!」

イン「で、でも音痴くらいでそんな落ち込まなくても」

上条「なんかね、今更自分に新しい属性『音痴』が追加されたという事実に打ちひしがれたっていうかなにより今まで自分が歌上手だと思ってたこと

が恥ずかしい」

イン(いつも不幸なとうまがこんなに落ちこむなんてよっぽどなんだよ)

上条「記憶を失う前に一回行った時もこんな感じになったらしいし」

イン「あー二回も同じ恥を晒すのは確かに辛いかも」

上条「俺は……一体どうすれば」orz

イン(本気でショック受けてるんだよ)

上条「……あれ? そういえばインデックス! お前って歌うまかったよな」

イン「え? た、確かに賛美歌も歌うし、術式にも歌を使うからそれなりには得意なんだよ」

上条「頼むインデックス! 俺に歌を教えてくれこの通りだ!」ガバッ

イン「うわっ、土下座速すぎてびっくりしたんだよ!」

上条「練習してるからな」キリッ

イン(そんなドヤ顔で言われても)

上条「そうだ! お前の中の10万3,000冊の中に音痴を治す魔導書があったりしないか!?」

イン「そんなのあるわけないんだよ! 魔導書をなんだと思ってるのかな!?」

上条(料理からエロまでカバーできる百科事典みたいなものかと)

イン「いますごく失礼なこと考えてなかったかな?」

上条「いえいえ、そんなことはありませんのことよ?」

イン「まぁいいや。それで、結局とうまはどうするの?」

上条「そうだなぁ、とりあえず外に出て教えてくれそうな人を探してみるよ。じゃ行ってくる」ガチャッ

イン「本を買うとかっていう発想はないのかな!?」


イン「……心配だから追いかけるんだよ」トトト

上条「とはいったものの、音痴を直してくれる人なんていないよなー……ん?」

『Acceleration Voice training Club~あなたの声をスクラップにしましょう~』

上条「なんですかこの豪華な建物は。こんなもんこの辺にあったかな。あ、あせれら……ぼいすとれーにんぐ? ボイストレーニングってことは声とか歌をトレーニングしてくれるところだよな……ってことは音痴も直してくれんのかな? でもこーいうとこって金が……っておぉ!? 現在無料体験レッスン期間中!? これは無料と聞いたら即飛び込んでしまう貧乏根性の持ち主の俺に対する挑戦とみた! いざ参らん」カツカツ

自動ドア「シーン」

上条「あっあれ? 自動ドアが反応しませんよ?」アセアセ

上条「ん?」

張り紙『今日はだるいンで休みまァす』

上条「不幸だ……」



打ち止め「あれ? あそこであからさまにうなだれてるのはヒーローさんじゃないかなって、ミサカはミサカはあのツンツン頭はそうに違いないと確信を得つつもかけよってみたり! おーいヒーローさーん」トトトトト

上条「ん? 打ち止めじゃないか! ってことは……」

一方通行「よォ三下」

上条「やっぱりいるのか、もう完全にお父さんだな」

一方通行「うるせェ。つかなにしてやがンだよこンなとこで」

上条「上条さんはいつもどおりの不幸に見舞われているところですよ。二人はなにしてんだ? 買い物か?」

打ち止め「うん! 今日はこの人とコーヒーを買ったり、あと一緒に服を選んでもらったりしたの! ってミサカはミサカはこの人に買ってもらった服を惜しげもなく公開してみたり」ジャーン

上条「ほーふむふむ」ジー

一方通行「なンだよ?」

上条「お前にしてはまともな服だな」

一方通行「どォいう意味だそりゃ!?」

上条「特に深い意味はないですよはい」

一方通行「チッ、それよりそこどけ。今日は買い物目的じゃなくて職場に用事があったンだよ」

上条「へーそうなのか。……って職場!? 一方通行って働いてんの!?」

一方通行「まァ暇つぶし程度だがなァ、特にやることもねェしよ」

上条「まさか裏の仕事じゃないだろうな」

一方通行「ンなくだらねェもんとっくに卒業したわ。普通の仕事だよ普通の」

上条「ほぁー、上条さんは一方さんが真人間になってくれて嬉しいですよ」

一方通行「なンか色々ツッコミてェがまァいいかめンどくせェ」スタスタ

上条「え、おいおい一方通行。そこはボイストレーニングスクールらしいぞ? 用事でもあるのか?」

一方通行「ハァ? なにいってンですかァ?」

上条「いや、お前がこんなところに用があるとは思えないんだが」

一方通行「ここが俺の職場……つーか俺が作ったボイトレスクールですけどォ?」

上条「 」

打ち止め「ヒーローさんが固まっちゃったよ!?」

一方通行「いや、まァこういう反応になるだろォとは思ってたが実際に体験してみるとムカつくなァ」

上条「え、ちょちょっと確認したいんですが!」

一方通行「ンだよ」

上条「ここってボイトレスクールですよね?」

一方通行「オマエもそォ言ってただろうが」

上条「ってことは先生が教えてくれるんですよね」

一方通行「まァそォだな」

上条「あなたは?」

一方通行「は?」

上条「いやなんというか、一方通行さんはここでどんな役割を? 経営者とか?」

一方通行「まァ経営者っちゃァ経営者だが、従業員も2人しか雇ってねェし、俺が働くしかねェわな」

上条「ってことはやっぱり」

一方通行「あァ、俺がせンせいだ」

上条「ですよねー」

一方通行「やっぱなンかムカつくな。つか普通に流れでわかンだろ」

上条「……こういっちゃなんだが、一方通行って歌うまいのか?」

打ち止め「なに言ってるのヒーローさん! この人はコーヒーの目利きと歌に関しては学園都市で一番すごいんだよっ、てミサカミサカは真剣な表情で訴えてみたり!」

一方通行(え? 強さとかは?)

打ち止め「この間の学園都市主催のど自慢コンテストの優勝者もこの人なんだから! ってミサカはミサカは胸を張って自慢してみたり」

一方通行「ま、まァ客観的に見れば実力はあるつもりだァ」

イン「あっ、見つけたかも! とうま~~~」

上条「そうだったのか。でもよく考えれば、戦闘中あんな奇s、すごい声出せる奴が歌下手なわけないか」

イン「とうま?」

一方通行「オマエ今奇声って言おうとしただろ? なァおい」

上条「そっ、そんなことより! 俺を指導してくださいお願いします!!」

打ち止め(ごまかした)

一方通行「あァン? そりゃどォいう風の吹き回しだァ?」

イン「ねぇとうま! あくせられーた! らすとおーだー! ねぇちょっと!?」

上条「実は上条さんはすごい音痴で悩んでるのです。それで今まで音痴を治せる人を探して走り回ってたんだ。そこで俺らがこうして出会った、これは運命ですよ一方通行さん」

一方通行「気持ち悪ィから運命とかそんな真顔で言わないでくれますゥ?」

イン「ツッコミどころそこなのかな!? 音痴を治してくれる人を走って探してたってとこじゃないの!?」

上条「ってインデックス!? お前いつの間に」

一方通行「暴食シスターか。オマエいつの間にテレポートなンて覚えたンだよ」

打ち止め「え、シスターさん能力者だったの? ってミサカはミサカは驚愕してみたり」

イン「わざとやってるよねあなたたち! 私の存在価値はツッコミしかないのかな!?」

一方通行「……あ~っと、まァ立ち話もなンだから、中入れよ。今裏口開けてやっから」スタスタ

上条「今日休みなのにいいのか?」スタスタ

一方通行「気にすンな、どうせ掃除するだけで暇だしよォ」ガチャ

上条「おぉ~じゃお言葉に甘えさせていただこうかな」

イン「おじゃましまーすなんだよ」

打ち止め「ここに入るの久しぶりかもーってミサカはミサカはワクワクしてみたり!」

ここまで導入になりやす

音痴な人からカラオケ好き、バンドマンまでためになる内容を書いていく予定だぜぃよろしくね

上条さんの声で美声と言われると\サイクオーリアー/が脳内で流れ出して困る

期待乙、
俺も音痴だから歌う前にみんなにちゃんと言うんだけど謙遜みたく思われる、で歌いだすとエーってなる
あの空気、マジ辛いっす

友達がみんなDAMで90以上キープしてきて肩身が狭い俺得スレ

カラオケおばさん

高音だせるけど音痴な男が女の子のキャラソンうまく歌う方法オナシャス

DAMで60〜70代の俺でも80〜90代とれるくらい上手くなりたいです

音痴だけど女声だしたいからそういうのもやってくれたら嬉しい

>>16 阿部さんは歌うまいだろうな
>>17 わかる、わかるよその空気。練習あるのみだァ
>>18 それは正直友達のレベルが高すぎる
>>19 あの人くっそ歌うまいけどな
>>20 高音出せるのに音痴な場合は音聞けばちゃんと出せるはずだ
>>21 安心しろいけるよォになる
>>22 わりィが女声は専門外だ。原理は知ってるんだが

んじゃ今日の分再開しまーす

-スタジオの一室-


打ち止め「わぁ楽器がいっぱい!! ってミサカはミサカはテンションあげてみたり!」ウキウキ

一方通行「色々置いてあるが好きにくつろげよ。三下はコーヒーでいいだろ。シスターとチビには菓子だ」ストン

上条「ありがたや」ズズ~

イン「いただきますなんだよ~」モグモグ

打ち止め「わぁーい」パクパク

上条「それにしても、施設全体は広いのに部屋は普通の大きさっつーかちょっと狭いくらいなんだな」

一方通行「あンまり部屋が広いと声が反響しねェだろ? そーすっと生徒さンの声が聞き取りにくかったりすっからそォならねーよーにしてンだ。逆に狭すぎても圧迫感で声出しにくい、なンてこともあるからその辺は心理学と音響学の専門家に計算させて作らせた」

上条「部屋一つとってもすごいこだわりだな……。楽器がいっぱい置いてあるのは? 実際に使ったりすんのか?」

一方通行「いや、キーボードはレッスンで使うがそれ以外は俺の趣味だな。同じギターでも材質によって違ったりすっからよォついつい買っちまうンだ」

上条「くそっ、ブルジョアめ! 上条さンなンて毎日の生活すらキツキツなんですよォ!?」

一方通行「真似してンじゃねェぞ三下がァ!」

打ち止め(地味に似てるってミサカはミサカは)

上条「じゃぁ一方通行が部屋片付けてる間に、俺達はこの館を探検してくるよ」

一方通行「わかった。クソガキにシスター、三下に迷惑かけンじゃねェぞ」

打ち止め「わかったってミサカはミサカは猛ダッシュしながらうなずいてみたり~」ダダダッ

イン「むしろ今日のとうまは私が見張ってないとだめかも!」





打ち止め「あー楽しかったってミサカはミサカはこの施設の多機能さに改めて感動してみたり!」

一方通行「どっかおもしろいとこでもあったかァ?」

上条「どっかっていうか、カラオケにゲーセンにプールに温泉、トレーニングジム、なんでこんなんがボイトレスクールにあるんだよ!?」

一方通行「いや、色々あったほォが楽しいと思ったんだが、今は金の無駄遣いだったと後悔してる。ちなみに温泉は天然だァ」

上条「すごいな!! もうここレジャー施設として公開しろよ!」

一方通行「……それ採用だァ!! なぜ気づかなかった俺は」パァッ

イン「ところで、とうまはあくせられーたに相談しなくていいの?」
コレデヨウジョトノフレアイガフエルゼェ
上条「おぉそーでした! 今更なんだけど、ここって音痴も治してくれんのか?」

一方通行「あっ? あァもちろンだ。AVCは歌に限らず、音痴治すのも含めたけェ声出す方法とか、『声の出し方全般を教える』ってのがモットーだからなァ」

上条「そりゃぁよかった! えと……もしよかったら無料体験レッスンってことで今から教えてもらえたりは……」

一方通行「かまわねェ」

上条「っしゃぁ!!」ガタッ

打ち止め「!?」ビクッ

イン「とうまは音痴でほんとに落ち込んでるからね。よっぽど嬉しいんだろうねきっと」

一方通行「じゃ、じゃァ色々説明すンぞ。とりあえず、うちのボイストレーニングの基本的な進め方はこうだ。

1、まず改善したいとこを聞いた後、実際に生徒さンに歌ってもらって、
歌い方や表情、音色、音量、周波数なンかを俺が解析、演算する。
俺がチェックしたい項目によって歌だったり、キーボードに合わせて声を出すこともある。

2、1をふまえて俺が改善点、少々理論的な話だったりうンちくみてェなことを話す

3、生徒さンに理解してもらったら、1の問題点を改善するようなトレーニングをする

 1レッスンの中で2~3を繰り返して

4、あとは家でやる自主トレメニューを組ンでやって、解散って感じだなァ


一方通行「あとはこれを何回もやっていくうちに自然とうまくなるって寸法だぜェ」

一方通行「まぁ1回目のレッスンじゃァこォいうのはできねェ。ほンとに理論的な話、っつーか基礎知識を話すことになるからな」

上条「上条さん小難しいことは苦手ですよ?」

一方通行「何も授業みてェな内容じゃねェし、オマエの空っぽな頭でも100%理解できる話しかしねェよ」

上条「それは安心したような小馬鹿にされてるような」

一方通行「気のせいだろ」

上条「にしても、ボイトレっていきなり練習するわけじゃないんだな。てっきり理屈はいいからとりあえず歌おうって感じかと思ってたんだが」

一方通行「もしかするとそンなスクールもあるかもしれねェが、うちは違う。生徒さンがある程度理屈を知ってくれれば生徒さン自身が安心できる上、自分の問題点にも気づきやすい。まァ俺のレッスンも進めやすくなるしなァ」

イン「確かにいきなりこの練習やってって言われても、それがホントに効果のある練習か不安だもんね」

一方通行「そォいうこった」




一方通行「じゃァ早速始めるか。おい三下ァ、オマエ音痴って言ってたが具体的にどンな症状なンだ?」

上条「えっと、出だしの音から外れちまって、そのままずるずる引きずっちまう感じだ」

一方通行「なるほどな。じゃァ質問だ、音痴ってそもそもなンだと思う?」ニヤリ

打ち止め(そんな極悪面でする質問なのかなって)

上条「えっと、歌が下手な奴……って感じか?」アハハ

一方通行「まァ間違っちゃいねェだろうが、漠然としすぎだ。歌の上手い下手ってのはそォ簡単に定義できるもンでもねェしよ」

打ち止め「はいはーい! 音痴な人っていうのは、正確な音程の声を出せない人のことだよっ! ってミサカはミサカはMNWで今仕入れた情報を伝えてみたり!」

一方通行「よくやった打ち止めァ、まァそンなところだ。ンじゃ、音痴は二種類あるってことも知ってたか?」

上条「二種類? 音痴は音痴じゃないのか?」

一方通行「正確には音痴の原因で二種類に分けられるンだ。三下、人間がある高さの音を再現する時、どんなプロセスが必要だと思う」

上条「プロセス? えっと、音を聞いて、声に出せばいいんじゃないかなうん」

イン「そのまんますぎるんだよ」

一方通行「いや、正解だぜ三下ァ。補足してやると、
まず空気の振動である音、それを鼓膜がキャッチして脳に伝え色々分析、そこではじめて音の高さを知覚する。簡単に言うとインプットだな。
そして、そのインプットした音の高さを再現するために脳から喉の筋肉に指令を送り、声帯を適切な形に変形させ、正しい音を出すわけだ。こいつはアウトプットだな。
つまりインプットとアウトプット、2つが合わさってはじめてちゃンと音を再現できるンだ」

イン「正しい音を認識する力と、正しい音を出せる力がないとダメってことだね」

一方通行「そのとォり。逆にいえば、音痴ってのはインプットかアウトプット、そのどちらかもしくは両方に問題があるから起こる現象なわけだ」

上条「なるほどなるほど」フムフム

一方通行「まずインプットだが、こっちの音痴は正直俺にはどうしよォもねェ。耳が原因にせよ脳が原因にせよ、『そもそも正しい音を認識できねェ』ンだからアウトプットした音が正しくなるわけがねェんだ。が所詮『正しい音』なんてのは多数派が勝手に決めてるだけで、人それぞれ違うもンだ。別に悲観するこたァねェ。インプット系の音痴は、1000人に1人くらい割合だそォだ。」

打ち止め「以外と少ないかもってミサカはミサカは驚いてみたり」

一方通行「そォ、つまり音痴な奴のほとンどはアウトプット系なンだよ。
そしてこっちは、練習すりゃ治る」

上条「マジか! っていっても俺インプット系だったらどうしよう」

一方通行「それなら心配いらねェ。オマエはさっき音程がちょっとずつずれちまうって言ったな。それは裏を返せば、『音程がずれていることはわかる』ってことだ。こういう奴はインプットに問題はねェ」

上条「あっそっか」ポン


一方通行「アウトプット音痴は、
1,音をちゃンと聞いてねェか
2,喉の神経と筋肉の未発達、簡単に言えば『使い慣れてねェ』ことが原因で起こる。基本的にはこいつが大きな原因だ。
もし高音はしっかり出せるのに音痴だって場合は、実際の歌の中で一音一音正確に音程を刻む練習で簡単に治る。
とりあえずどンなにインプットが完璧なヤツがいたとしても、絶対に音を外さねェって保証はねェわけだ。例えばそこのシスターとかな」 

イン「確かに完全記憶で音程を完璧に覚えてるはずなのに音を外しちゃうのは、アウトプットでミスしちゃってるからなんだね!」

一方通行「そもそも一音一音ちゃァンと合わせようとしてるのが前提だが、プロの歌手ですら外しまくることもあるぐれェだ。音痴って言われない程度に合わせられりゃ問題ねェ」

上条「えっと、ボウリングでいったらルールは知ってるけど投げ方も下手くそな上に球を投げる筋力すらない状態か」

一方通行「そうだがなぜボウリングをチョイスした」

イン「とうまは例え下手なくせに例えたがるから厄介なんだよ」

上条「……」グスッ

一方通行「まァいい。逆に言えば、それらの神経、筋肉を使いこなせるよォになればいいわけだな」

上条「なんか難しそうだな」

一方通行「ンなことはねェ、結局やることはシンプルだ」

上条「……そのこころは?」

一方通行「ズバリ裏声だ。


『裏声を練習すりゃ音痴は治る』


逆にミ○キーみてェなしゃべり方してる奴、まァこれは女に多いんだがこういう常に音が上ずってるよォな奴は逆に地声を練習してやるんだが、その辺はあとで詳しく教えてやる。少なくともオマエも含め大体の奴は裏声が弱いことが多い」

上条「裏声? 裏声って普通の裏声だよな」

一方通行「まァ時々裏声出せねェって奴がいたりするンだが、出せるンなら話が早ェ、オマエが思ってる裏声でいいぞ出してみろ」

上条「フォーーーー↑」

打ち止め「フォーーーー↑」
 
一方通行「あぁそンな感じそンな感じ」
 
イン「HG……懐かしいんだよ」

一方通行「音程を操作する筋肉っつーのは裏声を出すことで鍛えることが出来る。逆に使わねェと衰える、っつか裏声自体出せなくなンだ。所詮筋肉だから筋トレと全く同じだな」 

打ち止め「なんちゃらメソッドで有名な輪状甲状筋ってやつだねってミサカはミサカは自身の博識っぷりをアピールしてみたり!」

一方通行「そのとォりだ。俺は生徒にあンまり難しい用語は使わねェし実際覚える必要もねェと思うが、輪状甲状筋さンくらいは覚えておいて損はねェ。
こいつは喉の出っ張りの間にある筋肉で、音程操作と声帯を高音出せる状態に変形させる力を持ってンだ」

一方通行「ちなみに、高い声出すときにいっちゃン重要な役割を果たす筋肉でもある。ぶっちゃけ音痴を治すなンてのはあくまで副次的な効果に過ぎねェ。
つまり音痴のためだけじゃなく高い声出すための練習にもなるわけだ。輪状甲状筋さンについてはこいつの6分からを見ればわかりやすいはずだァ
https://www.youtube.com/watch?v=IPE2hXdOvrE

一方通行(まァまとめられた時はおそらく消されてるが)

上条「あ、あの。まず声帯がなんなのかわからないのでめちゃくちゃ混乱してるのですが」  

一方通行「とりあえずオマエの音痴が治ったら詳しいことは教えてやる。
今はとにかく裏声を練習すりゃ音程取りやすくなるって覚えときゃいい」

一方通行「日本でまともなレッスン受けようと思ったら、この輪状甲状筋に触れていることが選ぶときの重要なポイントになるなァ。こいつを無視したトレーナーは、無理やり高音を出させようとする傾向にあるし実際そンなトレーナーは多い。あとでボイトレスクールを選ぶときのコツも詳しく教えてやる」

打ち止め「ちなみに輪状甲状筋は、他にも伸展筋、前筋、CT(cricothyroideus)なんて呼び方があるよってミサカはミサカは補足してみる」




一方通行「じゃァ早速レッスンするかァ? ぶっちゃけ裏声鍛えるだけだから一人でやれることばっかだが、変な喉の使い方してねェかだけ見てやる」

上条「俺は一体何をすればいいんだ?」

一方通行「俺の徐々にあがるキーボードの音階に合わせて声を出せ。音は『ホ』だ」

上条「ホか。理由はあるのか?」

一方通行「hは息を流す分子音の中でも裏声になりやすいし、オは母音の中でも安定した声が出せる母音なンだ。簡単に言えば、ホは純粋な裏声が出しやすい。息が少し漏れた純粋な裏声は、一番効率的に輪状甲状筋を鍛えることができるンだ。その理由も後々わかる」

イン「なんか結構科学的かも。逆に難しい母音はなにかな?」

一方通行「そうだなァ、比較的む

「難しいのは『あ』ですね、とミサカはさりげなく知識を披露しつつさっそうと現れます」

上条「おぉ、御坂妹じゃねぇか」

御坂妹「お久しぶりですkjさん、とミサカは久しぶりの再会にドキをムネムネさせつつあいさつします」ペコリ

番外個体「ミサカもいるよ☆」ヒョコッ

上条(kjさん?)

打ち止め「わぁーい番外個体と10032号だぁ~ってミサカはミサカはテンションあがってみたり!」

一方通行「何しにきやがったてめェら。今日は休みだっていっといたはずだが?」

御坂妹「上位個体が一方通行がレッスンを行っているとMNWに流していたので、休日返上でお手伝いに来ました、とミサカは内心を隠しつつ返答します」

番外個体「ミサカは第一位がいつになくまじめにレッスンしてるって聞いて嫌がらに来ちゃったよ☆ ギャハッ」

一方通行「……まァどォでもいいが邪魔だけはすンなよ」

上条「あれってことはこの二人が従業員なのか?」

一方通行「残念ながらなァ。番外個体はムカつくが無駄に歌がうめェから俺がスカウトして、10032号の方はヒトリカラオケでやさぐれてるとこを誘ったンだ。どっちもそれなりには指導ができるから基本うちは3人体勢だな」

御坂妹「あまりにもやることがなくヒトリカラオケを延々とし続けたたあの日々は辛かった……とミサカは遠い目をして思い出します」

イン「ところで、難しい母音はあっていってたけど?」

御坂妹「おや? これはこれはシスターさんいつからそこに?」

番外個体「あれ? ごめんミサカも気付かなかったよ」

イン「この扱いにはもう慣れたんだよ! てかクールビューティに関しては私と会話したよね!?」

御坂妹「はてなんのことやら。『あ』と『え』特にあは地声が強調される母音になります。だから純粋な裏声を出したいこの段階では特に不適切な母音になる、とミサカはドヤ顔で答えます」

ssって会話の整合性とか考えるとくっそ時間かかるのな
疲れたからまた明日で
なんか質問あったら書いといてくれ。あんま難しいのには答えられんが

このssって>>1の研究した成果と経験に基づいたssだったりする?

字が読めない

いとしさーがーとーもーるーーー↑Raise:小倉唯
の原曲キーぐらいがギリですけどね
音痴の原因はメロディにつられたインプットミスだと踏んでいます
声とはあまり関係のない質問になりますが、歌っている途中で口に唾が溜まったときなかなかうまく飲み込めずに頻繁にむせているので解決方法を教えてほしいです

コテつけた

>>34 一応ボイトレ通っとるし自分でも色々調べとるぞ。ボイトレは5箇所くらいいったかなあくまで暇つぶしのためだけど
>>35 まじで? 
>>36 そういう人は多いらしいんですけど、つばのむ練習してとしかいいようがないですね。緊張するとつば出やすいっていうけど緊張したって歌は歌わなきゃいけないですし。


ある程度まとまったらまた投稿しようと思います。

朝に再開

上条「お馬鹿な上条さんにはもう何がなんだか」

一方通行「気にすンな、オマエはただ裏声出してりゃいいンだよ。こいつはボイトレの基礎、ファーストステップだァ。まだあれこれ考える段階じゃねェ。じゃはじめンぞ」ポロロン



-5分後-

一方通行「……」イライラ

上条「んほ♪ んほ♪ んほ♪ んほ♪」

上条「んほおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

一方通行「だァからなンでンがついちゃうんですかァ!?」

上条「わかりません」ハァハァ

一方通行「……ッチ。とりあえずそれは保留しといてやるが、一点だけ注意、オマエ力み過ぎだ顔真っ赤じゃねェか」

上条「筋トレっていうから全力出してるんだが」ハァハァ

一方通行「喉の筋肉っつーのは普通の筋トレと違って、そンな張り切る必要はねェンだ。リラックスして出せる範囲の音量、音域で十分トレーニングになる」

モッカイイクゾォ ンホオオオオオオ  オイ!!


禁書「力んじゃだめなんだね」

御坂妹「そうですね。そもそも発声に必要な筋肉というのは実はそんなに多くなく、そのどれもが喉に違和感を与えるものではありません。声を出して辛くなったりするような場合、どこか発声に関係ない間違った筋肉が使われています。
具体的には、首の中心以外の筋肉は使ってはいけません。そういった部分を使ってしまうと、本来発声に必要な筋肉に負荷がかからないのです、とミサカは懇切丁寧に説明します」

番外個体「正面から見て首両脇のでっかい筋肉に負荷がかかってる時と、のど仏が極端にあがってる時はすぐに声の出し方変えないとだめだよ。
まぁ大体はリラックスすれば解決するからさ。力抜いたほうが結果的に負荷がかかるってのは不思議なもんだね~」

アッーーーーーーーー!!  ナンデソォナル!?

打ち止め(シュールだ……ってミサカはミサカは)



-30分後-

一方通行「やっとリラックスして裏声出せるようになったなァ。ここでこンな手間取った奴は初めてだァ」ゼェゼェ

上条「悪いな一方通行。飲み込みが悪くて」

一方通行「飲み込みとかの問題じゃねェ気がすンのは俺だけか?」

上条「しかし、裏声って思った以上に低いとこまで出すんだな。何回も地声に裏返っちゃいましたよ」

一方通行「あァそれにはいろいろ深い事情があるンだが、今は説明しねェ。ただ、裏声は高い音域だけじゃなくて地声で簡単に出せるような低い音域でも使えるように練習する必要がある。最初は地声にひっくり返っちまうだろうが、上にだけじゃなく下にもどんどん広げていけ。徐々に出せるようになってくる」

禁書「高い声のほうが負荷がかかるってことはないのかな?」

一方通行「筋肉の構造的にはそうらしいンだが、個人的にはなンかちげェと思うンだよなァ。例えばその考えで行くと、最高音だけずっと練習してればいいだろ? だが実際低音域の裏声はほとンど鍛えられてなかったりすンだ。
詳しいことはわからねェが、経験上裏声は全音域丁寧にまンべンなく鍛えていくのが一番効率がいい。どっかに片寄ンじゃねェぞ。
だだ、最高音をひねり出す練習は毎日やっとくといいなァ」

上条「練習って具体的にどれくらいやればいいんだ?」

一方通行「基本的に一日30分を超える必要はねェ。15分~20分が妥当なとこだろうなァ」

上条「思ったより短くでいいんだな……ってもうこんな時間!? タイムセールまであと5分しかねぇ!」ギョッ

禁書「!? それは一大事なんだよ! あくせられーた! 今日はここまでにしてほしいんだよ。さもないと死んじゃうかも(冗談じゃなくて)」アセアセ

一方通行「大変だなァお前ら。いやまじで」シミジミ

上条「わりぃ一方通行! これからもよろしくな~!」ダダダッ

一方通行「あいよォ」ヒラヒラ


打ち止め「いっちゃったね」

御坂妹「行ってしまいましたね」

番外個体「イっちゃったね」

一方通行「あーそういや家でやるメニュー教えてねェぞ」

御坂妹「家でやるメニューというと何があるでしょうか」

一方通行「基本的には裏声出しとけっつー話だが、男性曲と女性曲を裏声で歌いまくるってのはいいぞ。音痴改善狙ってんなら、完璧な音程目指す練習もかねることができる。もちろンホーホーで色んな音階刻むのもありだ。あと最高音の練習」

御坂妹「では、その内容をこのミサカが代表して彼にメールしておきます、とミサカはよい口実になったとほくそ笑みつつ高速でケータイを取り出します」ニタァ

一方通行(表情豊かになったのはいいことだよな、うン)

番外個体「普段無表情な分こんな笑われると怖いんだけど」ゾッ

打ち止め「今日は10032号もうちに来ない? ってミサカはミサカは誘ってみたり」

御坂妹「そうですね、今日は特に予定もないですし、お邪魔します」ヘコリ

打ち止め「今日は黄泉川がビーフストロガノフ作ってくれるんだって! ってミサカはミサカはそもそもビーフストロガノフがなんなのか気になって気になってしかたなかったり」

一方通行「あいつ炊飯器でそンなもンまで作れンのかよもはや職人だろ」

番外個体「早く帰ろうよ、ミサカ何もしてないのに疲れちゃった」テクテク




-帰り道-


一方通行「あァそうだ、ここレジャー施設として公開することにしたから。従業員は俺がテキトーに雇っとくからよろしくゥ」テクテク

御坂妹「 」

番外個体「 」

打ち止め「~♪」


ンホオオオオオオオオオオオオオ トウマヒトガミテルンダヨ!!



-その日の夜-



一方通行「……」カチカチカチカチ




――――――――――――――――

To メルヘン野郎~orenomailni-jousikihatuuyousinee@reizouko.com

件名 おい

オマエって暇人だよなァ?


――――――――――――――――

To 第一位~last-orderprpr@yeslolita-yestouch.com

件名 あ?

いきなり喧嘩売ってんのか?



――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 あー

気分を害したなら謝るわ、
詫びにオマエン家の冷蔵庫
廃品回収に出しといてやンよ

――――――――――――――――

To 第一位

件名 おい

謝る気ゼロじゃねぇかこのやろう! 
つかやめろよあれ高いんだぞ

――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 そンで

結局どうなンだ? 
暇なのか?



――――――――――――――――

To 第一位

件名 まぁ

ガチで全暗部が解体されちまった今、
俺らみたいなのはやることねぇわな
ぶっちゃけ基本暇してる

――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 いっしょにしないでもらえますゥ?

俺はちゃンと働いてンだよ。
まァ一般的な職種じゃねェが

――――――――――――――――

To 第一位

件名 まじかよ

お前みたいな社会不適合者が仕事を……
成長したな

――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 本格的に死ね

まァそこで提案なんだが、
オマエうちにこねェか?

今人手が足りなくて困ってンだわ

――――――――――――――――

To 第一位

件名 は? 

そいつはなんの冗談だ?
この俺がまともな仕事なんて
するはずがないだろ


――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 あっそゥ

高らかにニート宣言してるとこ悪ィが、
むしろ遊びまくれンぞ?
比喩とかじゃなくて


――――――――――――――――

To 第一位

件名 ん?

どういうことだ


――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 そいつは

明日くりゃ教えてやんよ



――――――――――――――――

To 第一位

件名 チッ

気になるからいってやるよ


――――――――――――――――

To メルヘン野郎

件名 なンかきもい

どうせ来るなら他に暇そうな奴に
声かけとけ
場所はあとで送っとく

――――――――――――――――

To 第一位

件名 了解

久々見る俺の美貌に腰抜かすなよ?


――――――――――――――――




一方通行「ウゼェ」



――――――――――――――――


To 第一位

件名 おい

無視すんなっておい!
なぁ!!

――――――――――――――――


-翌日-


垣根「着いたな」ファサッ

麦野「おもしろいものが見れるって聞いて来てみれば、なにここアミューズメント施設?」

垣根「これ第一位が作ったらしいぞ」

麦野「なんなのあいつ。何が目的なの」

一方通行「アミューズメントはあくまで副業だ」テクテク

垣根「っと久しぶりじゃねえか第一位。相変わらず不健康そうな……えいやちょっと健康的な顔つきになってね?」

麦野「あなたたちそういう関係なの?」

一方通行「気持ちわりぃ推測はやめろ。しかし、暇な奴ってよりによって第四位かよ。どンどンバカの輪が広がってくなァ」

麦野「あ? 言っとくが私はそんなに暇じゃねぇんだよ。今日だってわざわざ予定空けてきてやってんだぞ?」

垣根「ちなみにその予定とは」

麦野「あれよあれ……DVD見たりとか」ボソボソ

一方通行「まァ……あの……自分の家だと思ってくつろいでって」

麦野「露骨に気ぃ使うんじゃないわよ!」

垣根「まぁ俺のメールに30秒で返信するような奴が暇じゃないわけっ!?」ゴッ

麦野「なんかいった?」ゴキゴキ

垣根「……首が。なんもいってないっすはい」プルプル

一方通行(すげェ手刀だ。俺じゃなきゃ見逃してンなァ)



垣根「で、俺らは結局なにすりゃいいんだ?」

麦野「くだらないことだったら帰るわよ」

一方通行「オマエらは好きなとこで遊んどけ。それだけでいい」

垣根「昨日も思ったがそんな楽な仕事があっていいのかおい?」

麦野「それがほんとなら永久就職したいわね」

一方通行「正確には不審者のとりしまりも兼ねてもらうがなァ」

垣根「なるほど抑止力か。たしかにLevel5が3人いる施設なんぞ誰も襲いたかねぇわな」

一方通行「カラオケ以外は全自動だから警備が不安なンだよなァ」

麦野「ふぅーん。まぁいいんじゃない?」

垣根「どうせ暇だしな」

麦野「……そうね」

一方通行「じゃァ今日からよろしくゥ」

垣根「ヒャホー遊ぶぜぇええ」ファサッ

麦野「建物の中で羽使ってんじゃないわよ!」


番外個体(会話する相手がほしいなら素直にそう言えばいいのに)






垣根「ゲーセンも飽きてきたなあ」

麦野「もう数時間いるしね」

垣根「どっか他に……あっ、そういや第一位が何してるか聞いてなかったな」

麦野「料理人とかやってたらうけるわね」
 
垣根「あーそうかもしれねぇ。あいつああ見えて料理うめぇし」

麦野「だからなんでそういうの知ってんの!?」
 
垣根「まぁとにかく真面目に仕事してる第一位の面拝みに行こうや」スタスタ

麦野「ふつーに気になるわうん」スタスタ




ガガガガガガ

リラッククシテコウトウサゲロ モッカイイクゾハイワンツースリー

麦野「何この音っつーか声っつーか」ソー

垣根「第一位の声も聞こえるな」ソー

垣根麦野「!?」


一方通行「バッバッバッバッ レッツ! ン?」キーボードヒイテル

結標「バッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッバッ♪」


垣根「なんだこれ!? なんだこれ!?」

麦野「私にふらないでよ意味わかんないわよ私だって!!」

一方通行「なにしてンだてめェら」

垣根麦野「!!」




 

麦野「ボッ、ボイストレーナー!?」

垣根「予想の斜め上だったわ。そういや歌うまかったもんなお前」

一方通行「驚かなかったのはお前が初めてだ垣根くン」ガシッ

麦野「この飾ってあるトロフィー……この前テレビでやってた歌番組の優勝者、あれやっぱあんただったのね。帽子被ってたからわかりにくかったけど」

一方通行「さすがに第一位がテレビで熱唱すンのはバレた時恥ずかしいだろ」

結標「そのわりに思いっきり宣伝してたわよねこのスクール」

麦野「てか生徒のあんたは元グループの」

結標「結標でいいわよろしくね」

垣根「なにこいつ歌下手なの?」

一方通行「いやこいつはそれなりに歌えンだが、よくねェ癖があって喉傷めちまったんだ。その改善を今やってるとこだなァ」

結標「少年たちに好かれるためには歌がうまくないとね。そういうあなたはどうなの?」

垣根「クッ」

一方通行「やめてやれ。こいつは普通に下手だから」

結標「あっごめんなさい」ペコリ

垣根「やめろ余計傷つく」

麦野「しかしボイストレーナーねぇ。なんか意外だわ。垣根、あんたも習ったら?」 

垣根「……気が向いたらな」

一方通行「それ俺のセリフじゃねェ?」







-数週間後-


上条「裏声を使い続けてはや数週間。なんか声の調子がいいような。試しにカラオケでも行ってみますかー」



-AVCカラオケゾーン-

客A「フリータイムドリンクバーで」

客B「三時間でコーラ一つ」

カシコカシコデス、トミサカハ

上条「あれ、一人カラオケって思ってたよりやってる人いるんだな」

海原「えぇ、特に平日は昼夜問わずかなりの人数がいらっしゃいますね。店員としても慣れてるので全く気にする必要ありませんよ」byカラオケバイトの友人

上条「って海原!? なにしてんだここで」

海原「やることもないので働かせていただいてます。……自分としてもここは最高の環境ですから」ジュルリ

上条「犯罪だけはしないようにな」

海原「花は野に咲いているからこそ美しいのです。それを摘んでしまうことは自分にはできません」ハハ

上条「そっそうか。フリータイムドリンクバーアイスで」

海原「かしこまりました。部屋はどこにいたしましょう」

上条「んーどれがいいだろ」

海原「おすすめ順でLIVEDAM、F1,CROSSO、PremiereDAMですね」

上条「それぞれどんな特徴があるんだ?」

海原「そうですねぇ、
まずLIVEDAMはよくテレビでも見る精密採点DXが使えます。DAMは音も比較的良いのでヒトカラーには最適かと。

F1とCROSSOは楽しいギミックがたくさんあり、またボーカロイドを積極的に取り入れているのでニコ厨御用達と言われていますね。しかしボーカロイドはDAMでも歌えますので安心を。

基本的には上の3つから選べば楽しいカラオケができるかと。
PremiereDAMも精密採点Ⅱが使えるので悪くはないのですが、いかんせん機械が古いので、上の3つがなかった場合の選択肢としてとっておくとよいでしょう。

もしこれらが空いてなかったらその日は諦めて帰ったほうがいいかもしれません」

上条「説明ご苦労さん。じゃあLIVEDAMでよろしく」

海原「かしこまりました。22番になります」

上条「! 22番って入り口すぐの部屋かよ!? 恥ずかしい……不幸だ」

海原「ちゃんと部屋の位置は確認しましょうね」グッ



22番部屋

上条「えーとカゴはこの辺においといて。早速歌おうk
垣根「ちょっと待ちなぁ!!」バァン

上条「うおっ! え? えっと……あなたは?」

垣根「俺のことは気にするな。それよりお前、今いきなり歌おうとしただろ?」

上条「え、えぇとりあえずテンションあげようと思って高めの曲を」

垣根「ばっかやろうが!!!!」

上条「」ビクゥ

垣根「いいか? 歌ってのはスポーツと全く一緒なんだよ。準備運動もせずにいきなり本気で動いたらどうなる? 動きが鈍くなる上に怪我するかもしれねぇだろうがががががが!」ガァア

上条「ひぃっ、すいませんしたぁ!」ドゲザ

垣根「わかりゃいいんだ。じゃあ早速俺の真似しろ!」レコーダーポチッ

垣根「プルプルプルプルプル」↓こんなん
https://www.youtube.com/watch?v=jVjsdHaNz-U

上条「あっ、あの。何をしているのでせう?」

垣根「つべこべいわずに真似しやがれ!!」

上条「はいすいません!!」

垣根「プルプルプルプルプルプルプルプルプル」
上条「プルプルプルプルプルプルプルプルプル」
垣根「プルプルプルプルプルプルプルプルプル」
上条「プルプルプルプルプルプルプルプルプル」



垣根「こんなもんかぁ」

上条「ええと……」

垣根「まぁ俺もボイトレ始めたばっかだからな。お互い頑張ろうぜ。じゃあな」ガチャ スタスタ

上条「……何だったんだ」

上条「歌お」ピッピッ



ジャガジャガ

上条「ごきげんなちょうになって〜♪ !?」

(声出しやすっ!? ウォーミングアップってすげえ!!)

上条「だけどうぉううぉううぉうぉううぉう♪」

(音程が……とれる!!)

上条「むげーんだぁ↑ーいのゆーめのー !!」

(前出せなかったとこが苦しいけど出せるようになってる!!)





上条「……すげえ、すげえぞボイストレーニング!!」

一方通行「裏声練習の効果が出てるようだなァ」ガチャッ

上条「おぉ一方通行! レッスンは終わったみたいだな」

一方通行「あァ。垣根のバカがここに入ってったって聞いて様子見に来たンだが」

上条「その垣根さん? から聞いたウォーミングアップすげぇよかったぞ」

一方通行「どンなやつだ?」

上条「唇をちょっとつき出してぷるぷるーってやつ」

一方通行「そりゃリップロールだな。基本的にレッスンのはじめに絶対やらせてる。まァ歌のウォーミングアップとしてこいつより優れてるもンはねェしな」

上条「確かに効果絶大だったけど具体的にはどうなんだ?」

一方通行「直接的なウォーミングアップ効果としちゃ声帯や首周りの筋肉のリラックスなンかがあるが、こいつはそれを除いてものすげェメリットがあンだ。まぁそれは今度教えてやるよ」

上条「わかった。
……そういや一方通行、ここしばらくメールで相談に乗ってくれてありがとうな!」

一方通行「ボイトレの相談だけじゃなく余計なこともつらつら書きやがって、めンどくせェったらなかったぜ」

上条「そんなこといって、いつも親身に相談に乗ってくれて上条さんは助かりますよ」

一方通行「なンやかンや生徒からいろんな相談受けるし、オマエにはまァ……世話かけてるからなァ」

一方通行「しかし、オマエがまさかねェ」

上条「やめろ! 恥ずかしい! 上条さんはこれでも真剣に悩んでるんですよ!?」

一方通行「ハイハイ。とにかく、今日はオマエの音痴克服記念日だァ。歌いまくろうぜ!!」ピッピッ

上条「おぉ〜ってお前ただ歌いたかっただけだろ!!」

一方通行「細かいことは気にすンなァ!」ヒャッホー



-大通り-



佐天「そういえば、こないだ初春に言われたのど自慢の優勝者の動画見たけど、すごかったね! あんなキレイなハイトーンプロでもなかなか出せないよ」

初春「30秒ロングトーンシャウトもすごすぎです。びっくりしました!」

黒子「わたくしもお姉様とリアルタイムで見ていましたけど、あの方はボイストレーナーだと仰っていましたわね。たしかこの辺りの立地だったかと。ねぇお姉様」

美琴「…………」

黒子「?」

美琴(最近あいつに会ってすらないわね)シュン

黒子「お姉様?」ジー

初春「御坂さん?」

美琴(一体どこで何やってんだか)ショボン

黒子「……」

初春「……」

佐天「御坂さああん」バサッ

美琴「きゃああああああああちょっと佐天さん!?」カァー

佐天「なんか御坂さんが元気なさそうだったんで、つい」テヘ

黒子「全く、佐天さんは相変わらずですわね」(短パンを履いているとはいえこの恥ずかしがる表情たまりませんのぉおおおおおナイスですの佐天さんんん)グッ

初春「ペロッ。これはきっと……恋の悩みですね」ムムッ

佐天「なんだって!? それは一大事ですよ御坂さん!」

黒子「はぁ……とりあえず上条さんのことであることに違いはないですの」

御坂「はあ!? ちっちちちちちがっ!! ちがうっつぇ!!」ワタワタ

佐天初春黒子(わかりやすすぎる)

初春「御坂さんその人となにかあったんですか?」

美琴「なにかあったっていうか……何もなさすぎるというか……会えてすらないっていうか」ゴニョゴニョ

黒子「確か最後に会ったのが三日前だったかと」

初春「三日!? 御坂さんそんなに落ち込まなくても」

美琴「いや、なんていうか、その……ね?」ツンツン

黒子「はぁう!?」
(この瞳、わたくしに向けられたものではないと分かっていても、ああああああああ)ビクンビクンビクン

佐天「ええいまどろっこしい!! 御坂さん! 今すぐその人に電話してください!」ビシィ

美琴「え!? ちょっ無理よそんなの絶対無理無理無理無理」ブンブン

初春「え〜っと、確か上条さんでしたね」ピッピップルルルル

美琴「初春さんいつの間に!?」






上条「えー現状報告。あれからなんやかんや人が増え」


一方通行「い゛ーぬ゛ーの゛ーお゛ま゛わ゛り゛さ゛ン゛♪ 困って゛し゛ま゛って゛わ゛ン゛わ゛ン゛わ゛わ゛ーン゛♪」

上条「海原が持ってきた酒を飲んだ一方通行が壊れましたとさ」

海原「カシスオレンジと間違ってウイスキー原液を持ってきてしまいました。彼がお酒強くてよかったです」

結標「どうやったら間違えるのそれ」

垣根「喉ガラガラだからか全部デスボイスだ」

麦野「これは……ひどいわね」

番外個体「こんな第一位見たくなかったよ」

御坂妹「……」REC





一方通行「(=o=)グーグー」

上条「一方通行は完全にダウンか」

垣根「ウイスキー一気は運悪いと死人が出るかもしれねえからな、よくあそこまで動けたもんだ」



ケータイ「ンホオオオオオオオオオオオオオ」

上条「ん? 電話だ。えーと、御坂!?」

上条「もっ、もしもし」

御坂妹(流石にその着信音はねぇだろ、とミサカは心の中でツッコみます)






『もっ、もしもし』

初春「つながりました! はい御坂さんパスします!」ボイッ

美琴「ええ!? ちょっまって心の準備が」パシッ

『どうしたんだ? なんか厄介事にでも巻き込まれたとか』

美琴「違う! 今回はそういうのじゃないから!」

『そうか? なら俺は一安心ですよ』ホッ

美琴「えぇーとその、えぇーと」ワタワタ

黒子「いつもなにかあった時にしか連絡しなければ勘違いされるのも仕方ないですの」

初春「ちなみにここからどうするんですか?」

佐天「その辺りは御坂さんの頑張り次第だよ!!」グッ

黒子「つまり何も考えていなかったということですわね」ハァ

『どーしたんだみさってうわ!? ちょおい一方通行!? どうしーッ!?……ガヤガヤ』

美琴「ど、どうしたの!?」

黒子「なにやら後ろが騒がしいような」

『……………………おォ、オリじなルかァ? そうなんだろンおいィイン?』

美琴「え、ア、アンタ、一方通行なの?」

『それ以外あひえねェだほうがよォ__チョットダレカトメテ!! オモシロソウダカラパス』

初春「泥酔者特有のろれつの回らなさですね」

美琴「ちょちょっと一方通行あんた酔ってるの?」

『酔ってねェよゥン? そンなことよりオリじなルさァン?』

美琴「なっ、なによ」

『今から大事な話すうからよく聞いとけィ。三下はァ____ヤメテェ!! トリオサエロ』

美琴「はぁ? あっ、あいつは……?」

『三下はァ……___ヤメテエエエエ』

美琴「ゴクリ……」

『オマエのことが……ンオエエエエエエエエエ___ウワキタネッ モウコロシテクダサイ』ゲロゲロゲロゲロ


美琴「」( ゚д゚ )

黒子佐天初春「」( ゚д゚)



全員「ええええええええ」

原作の黒子は上条さんのこと嫌ってないっつーかお姉様をよろしくですわみたいな感じだったはずだから上琴応援の立場でいきます

ある程度全体も完成したので細かいとこつめつつ小出しにしていきます

ではまたノシ

もし出来たら、歌声が鼻に掛かりすぎるのを改善する方法を教えて欲しい

ここまで平和な禁書SSは中々無い

勉強になる乙、
裏声練習してたら妻に生暖かい目でみれてた…
一人カラオケ行ってみたいけど、DQNが乱入してくるって都市伝説だよね?

アニメでペンちゃんと小萌てんてーがやってたサミング程度ができれば裏声は平気ですか?

乙!面白いし為になる

>>62
まず無い
ただ、DQNが実は知り合いとか、忘年会の二次会で悪酔いした客とかも居るから絶対じゃない
まともな精神してるヤツなら、他人の部屋に乱入なんてしない
ヒトカラは最初の一回が一番勇気いるが、慣れたら大した事ない
初めてR18コーナーに入る感覚に近いかも

すまん、このssで言及されるか分からないから個人的に聞きたいんだけど、hihi域の発声ってヘッドボイスの発声と違う?
俗にいう裏声の裏声みたいな感覚になるのか?

>>60 ok desu
>>61 arigatou
>>62 bakuhatusiro >>64さんの例えわかりやすすぎます
>>63 裏声の練習はボイトレの中では最優先事項でして、できるだけ強く出せるまで練習するほうがよいですにゃ
>>64 ありがとうございます
>>65 その辺も扱うつもりです!


-上条宅-



上条「どうすりゃいいんだ?」ガシガシ

禁書「何をかな?」

上条「上条さんはいったいどうしたらいいんでしょう」トホホ

禁書「だから何を?」

上条「はぁ……時の流れに身を任せるしかないのか」トオイメ

禁書「……」イライラ

スフィンクス「一回あぁなったご主人は声かけても意味ねぇからにゃー」

禁書「しゃべった!?」




-常盤台-


美琴「〜〜ッ」バタバタ

黒子「お姉様さっきからベッドに顔をつけてバタバタと。いい加減正気に戻ってくださいまし」

美琴「だっだってさ!!」ガバッ

黒子「なんといいますか、想定外のカミングアウトでしたわね。わたくしたちにとってもおそらく上条さんにとっても」

美琴「私はどうしたら……」フゴフゴ

黒子「……」

黒子「初春の調べでは、上条さんは最近流行のAVCというアミューズメント施設に出没しているらしいですの」

美琴「!!」

黒子「そろそろ決着をつけるときかと」ニコッ

美琴「黒子ぉ~」ダキッ

黒子(ふぉぉおおおおお)ビクンビクン

美琴「?」

美琴「そういえば初春さんは一体どこからそんな情報を」

黒子「……それは言えないらしいですの」フルフル

乙、乙、
今気づいたんだけど、高い声と裏声の違いがわからない、というか違うのか?
教えてエロい>>1

乙ー
SSの内容もおもしろいし、なによりこの雰囲気が好き。
ところで>>1よカラオケで点数75点くらいなのだが、あまり自分の音程のズレに気づかない……もしかして俺はインプットがダメな系のやつなのかぁ!?

>>69 あとで触れる内容に当てはまってる人かもしれません。しばしお待ちを
>>70 ありがとー。おかげで音痴編で重要なこと思い出したから書きます。



垣根「インプット音痴は少ないって言ってたが、簡単な判別法ないか?」

一方通行「あァあるぜ。オイ、これと同じ音出してみろ」ピー

垣根「あ~、あれちょっと違うな。あ~、あ~~~~おっ合ったな」

一方通行「よし。これができる時点でオマエはインプットに問題はねェ」

垣根「まじかよ」

一方通行「俺の知り合いにインプット音痴が一人だけいるンだが、ぶっちゃけレベルが違う。そういう奴は本当にすぐにわかる」

垣根「千人に一人だからなかなか会う機会はないかもしれねぇなぁ」

一方通行「まァ言っちまえば珍しいからな。オードリーの若林さンとかたぶんインプット音痴だと思うぞ」




上条「んーなんか点数測ってもばらつきがあるなぁ」

一方通行「平均したらどンくらいなンだ?」

上条「75点くらいかな。調子いい時は85点くらいいくんだが」

一方通行「75点っていったら大筋の音程はあってて、細かいところでミスを重ねてる点数だ。歌の細かい音程をしっかり覚えてから忠実に再現していく練習をすりゃ問題ねェ。LIVEDAMの精密採点使うといいぞ。
あとで触れるが、自分ではあってると思ってるのにずれてる時は、無意識でキーをずらして歌ってる事が多い。変えるとびしっと合う時があるぜェ。まァこのへんはおいおいだなァ」

一方通行(ちなみに知り合いのインプット音痴の最低点は36だった。2,3回出してたから機械の故障じゃねェはずだ)


>>1「了解した。仕事に行ってくる」

スレに触発されて今日カラオケ行ってくるわ
プルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプルプル

ヘッドはできるがファルセットが苦手な俺に楽なファルセットの発声を教えてくれ
理想は凛として時雨みたいな高音のファルセットを綺麗に楽に出したいんだが

>>72 カラオケいけたかな プルプルプルプル
>>73 ヘッドとファルセットの認識違ってるかもしれないから、ある程度会話が進んだら別で書くかもしれません。
ただ時雨だからあの歌い方が成り立ってるというか、プロでは珍しくマイク乗りしないガチファルセットを使ってるので真似するのはちと難しいかもしれませんね

今日から多少踏み込んだ内容になるかもしれませんが、飽きずに読んでいただけると幸いです。

-翌日-


一方通行「すまなかった。わりとマジで」

上条「いやいや、上条さんは気にしていませんよ? どうせ俺に告白する勇気なんてなかったから、むしろ感謝してるというか」アハハ

一方通行「そう言ってもらえると助かるぜェ」

上条「ただ、フられるのを待つだけの時間ってのはなかなか辛いものがありますよ」トホホ

一方通行「それ本気で言ってンなら抱きしめたくなっちまうくらい哀れだわァ、主に超電磁砲が」

上条「?」

一方通行「まァ期待せず待ってろ」

一方通行「そういえば、お前今日も暇かァ?」

上条「えぇ暇ですよ、今日は一方通行に会いに来た感じだからな」ニコッ

一方通行「……ッ!?」ドキッ

上条「一方通行?」

一方通行「なっ、なンでもねェ……」ドキドキ

一方通行(あれ? もしかして俺ってロリコンじゃなくてホモ?)ガーン

sageちまった




一方通行「じゃァ今日もレッスンやるかァ」

上条「え? いいのか、上条さんお金なんて払えませんよ?」

一方通行「料金とか休みとかその辺の設定すっかり忘れてたから今更どうでもいいわ」

上条「それは助かるマジで」


一方通行「今日やンのは、声の基礎知識と高い声の出し方、だァ。とォとォ核心にせまる内容だなァ」

上条「高い声……裏声でなら出せるけどダメなのか?」

一方通行「まァダメってわけじゃねェしそういう歌い方をしたいンならありだが」

一方通行「ぶっちゃけ、裏声ってかっこ悪くねェ?」

上条「確かに……カッコよく決めたいサビがオール裏声は恥ずかしいです」

一方通行「そういうこったァ」

一方通行「あと今日のレッスンは説明メインだから他の奴もいたほォがわかりやすいな。土御門と青ピ呼んどけ、垣根にも声かけとくからよ」

上条「わかった」ピッピッ



: 

↓一方
    ○ ←土御門
○   ○ ←青ピ
    ○ ←上条
    ○ ←垣根
※全員椅子に座ってます



土御門「久しぶりだにゃー一方通行。ボイストレーナーやってるとは聞いてたが、ここまでガチだとは思わなかったぜよ」キョロキョロ

青ピ「あぁ、久々出会った天使のようなアルビノ少年に僕の股間のベクトルはビンビンに一方通行やでぇ」ハァハァ

一方通行「久しぶりだな土御門ォ。お前がいると話が進めやすそうだから呼ばせてもらった。もう一人は本気で気持ちわりィからスルーだ」

一方通行「今日は声が出る仕組みからなにから徹底的に教えてやる、楽しみにしとけ」



一方通行「まずはこいつを見ろ」ポン
http://www.jibika.or.jp/citizens/daihyouteki/img/intou_1.jpg

青ピ「なんやちょっと卑猥やなぁ。あっくんこんなんみせてどうす……はっまさか!?」ガタッ

一方通行「こいつは声帯っつー組織だ。喉仏の中に入ってる。これは上から見た図だな」

ムシセントイテー!

一方通行「声帯ってのは簡単に言えば空気の門番、『息と声の変換器』だ。呼吸をするときは開き、声を出すときは閉じる。
 ちなみに声帯を閉じること、もしくは閉じてる状態のことを閉鎖、声門閉鎖ともいうから覚えとけ。声門ってのは文字とおり声帯の閉じるとこだ。

とりあえず今は、閉じたとこに空気を通したら音になるっつーことをなンとなくでも想像できりゃいい」

土御門「声出す時以外でも声帯って閉じるのかにゃ〜?」

一方通行「あァ、おいお前らちょっと息止めてみろ。……そうすりゃ声帯は完全に閉じる」

青ピ「ンーーー」プルプル

垣根「…………なるほどなんとなくわかったぜ」

一方通行「声っつーのはそれより若干ゆるく閉じたとこに息を通したら出るンだが、実際ンな余計なことは考えなくていい。
 
 どっかのボイトレメソッドじゃァ↑みたいに息止めやエッジボイスっつーテクニックで声帯の閉鎖を直接コントロールしようとしているよォだが、俺に言わせりゃ不自然な上にまどろっこしい。
声帯閉じて息を通して、なンて脳が自動処理すべきプロセスを作為的に行っちまったら、余計な筋肉使ったり間違った方向に進む可能性が高ェに決まってンだろ。

 現にお前らは声出そうとしたらちゃンと出るし声帯も閉じれてンだ。それが本来の声の出し方であり、正しい発声の仕方でもある。人間様の本能に逆らうべきじゃねェ」ウンウン

上条「余計なこと考えなくていいのは上条さん的に助かりますよ」



上条「あれ? そういや声帯が空気の門ってことはご飯用の門もあんの?」

一方通行「そこから説明いるのかァ!?」

垣根「口や鼻から入ったもんは気道か食道どっちかの穴に入る。空気は気道、それ以外は食道だ覚えとけ」ドヤァ

上条「おぉ、さすがLevel5!」

土御門(なんてレベルの低い会話ぜよ)

一方通行「……チッ。あーお前ら喉仏触ってみろ」

ホイ

一方通行「そンときにつば飲み込ンだらどーなる」

上条「ゴクッ」

上条「すげぇ! めっちゃ上に上がりましたよ!!」

一方通行「そォ、喉仏、今後は喉頭(こうとう)って呼ぶが、こいつは気道に飯が入らねェように蓋をする役目を持ってンだ。つまり何かを飲み込むときは喉頭のせいで完全に呼吸ができなくなるってこったなァ」

一方通行「これは生きてく上じゃ必要不可欠な能力だが、歌うときには邪魔になる。前にイチマ……御坂妹に説明させたが、発声に必要な筋肉はシンプル。喉頭を上げ下げ、特に上げる筋肉には動いてほしくねェ。あとで例外も説明するがなァ」

上条「声帯がある気道にご飯が入ったらどうなるんだ?」

垣根「ゴホゴホッってなる。つまりむせる」ドヤァ

上条「あぁなるほど……って、ん?」チラッ

青ピ「」ブクブク

土御門「青ピがむせるどころか泡吹いてるにゃー!?」

一方通行「いつまで息止めてンだこいつは!?」


サンシタジンコウコキュウダ!
ヤダヨ!!
オマエガヤレ!
ココハジャンケンダニャー
ソレゼッタイオレマケル!!
    
…………。

ムシデイイカ
アァ……
イイトオモウ
ダニャー


~青ピ復活待ち休憩タイム~



一方通行「あーやっぱブルマンうめェ……ン?」チラッ



「ッ! ッ!」ガチャガチャ


一方通行「!?」マドガラスバァン

一方通行(オイオイ、三下さンが筋トレしていらっしゃるじゃないですかァ!)パァッ

フンッフンッガチャガチャ

一方通行「……」ジー


一方通行「ホォ」ジー

一方通行「ラットプルダウン(広背筋)にトライセプスプレスダウン(上腕三頭筋)、スクワットにレッグカール(脚)、全部ぱンち力に直接関わる筋トレじゃねェか。あいつの頭でメニューを考えることなンざできそォにねェからな、これも前兆の余地って奴の応用なのかァ?」スゲェ

ホッホッホッガチャガチャ

一方通行(しかし、あンな重いの使ってンのに全くスピードが落ちねェ。さすがだぜェ)ドキドキ


アノヒトハアンナトコロデナニヲシテイルノカナッテミサカハミサカハ

ヒトノシュミヲジャマシテハイケマセンヨトミサカハ REC


一方通行(やっぱあのパンチはたゆまぬ日々の鍛錬によって生み出されたもンなンだなァ)シミジミ

ツギハフッキンデスヨ

一方通行「……」チラッ

一方通行(少し鍛えたとはいえ、あいつに比べると俺貧弱すぎンだろォ。こォしちゃいられねェ)ウィーン


-トレーニングルーム-

一方通行「よォ三下ァ!」

上条「フンッフンッ ん? どうした一方通行。お前も筋トレか?」フンフン

一方通行「ま、まァそんなところだァ」

一方通行(近くで身体を見たいとかそういうンじゃねェからな断じて)

上条「フンッフンッフンッ フー。とりあえず腹筋は終了ですよ。しかしちょっと暑いなここ」ヌギヌギ

一方通行「なっ、なにしてやがンだオマエ!?」ドキッ

上条「いや、別に服を脱いだだけですが」

一方通行「あっあァそォだなわりィ取り乱した」ドキドキ

上条「じゃぁ第2ラウンド頑張りますよ」フンッフンッ

一方通行(……すげェ。タンクトップごしでもわかる隆起した胸! 6つに割れた腹筋! 独特な凹凸のある太い腕! そして何よりそれらが引き締まった肉体に共存しているこのバランス! かン……ぺきだァ」ハァハァ

上条(上条さんは何も聞いてませんよ。鼻息の荒い一方通行がなんか言ってたけど何も聞いてませんよ)



オラァァアアア

オォヤルジャネェカアクセラレーター!!

アタリメーd!? グアァァァァァァ!?

セボネガヘンナホウコウニ!? アクセラレーターァアアア!!





一方通行「ベクトル変換がなかったら即死だった」ゼェゼェ

上条「ほんとに万能だなベクトル変換」

一方通行「ところで、オマエやけに腹筋ばっかやってンなァ。なんかこだわりでもあンのか?」

上条「あーいや。せっかくボイトレに通ってるんだから、腹筋をちゃんと鍛えようと思いまして」フンフン

一方通行「ン? なンでだ?」

上条「なんでって、ボイトレといったら腹筋やってないか? 音楽の授業でもやらされたし」

一方通行「あーそういうことならそれ、意味ねェぞ?」

上条「え!?」

一方通行「意味ねェっつーか、直接歌には関わってこねェンだ」

上条「え、ででもよく腹筋で息を押し出そうとか、腹筋で身体を支えましょうって聞くんだが」

一方通行「じゃァ今試してみるか? まず腹に手を当ててみろ」

上条「当てたぞ」ピト

一方通行「そのまま本気で息吐いてみろブワッって」

上条「フゥっ!!」

一方通行「どうだァ?」

上条「いや、普通に腹筋に力入ったな」サスサス

一方通行「じゃぁ次に、ある程度本気で歌ってみろ」

上条「……ヤメラレナイトマラナイ~♪」

一方通行(なンでいきなりそれが出てくンだ)

一方通行「どうだった?」

上条「あれ? ほとんど力入んなかったな」

一方通行「よし、じゃァ次に一番はじめと同じ、腹筋で押し出して本気の息で歌おうとしてみろ」

上条「やァ゛!?」ゴホゴホッ

一方通行「そうなるわなァ。いいか? そもそも声帯ってのは数mmのマジで小さくてうっすい膜組織だ。そこに腹筋の圧力が必要なほどの空気を通したらどうなる? 声帯は空気を抑えきれずオマエみたいにゴフッちまうンだ


上条「ゴホゴホッ。いや、でもプロの歌手とか腹筋に力を入れてるってインタビューでいってたぞ」

一方通行「腹筋に力入れながら歌うのはまた別の話だ。こいつはメリットが多いし、実際俺も歌うときは基本腹筋に力入れてる」

上条「そのメリットとは?」

一方通行「腹筋に意識が向かうことでの喉周りのリラックス効果と、姿勢の安定、息の量の安定化ってのがある。
ただし、息の安定化に関してはむしろバランスが崩れるやつがいるから、手放しではすすめねェ。自分にあってるようなら取り入れるといい。

 もし腹筋の筋量で声量やらが決まるってンなら、ボディビルダーはみンな声量バッチリで歌うめェのかァ? ンなわけねェだろ。インナーマッスルだからうンぬンいうやつがいるかもしれねェが、最近流行りのコアマッスルトレも含め一般的な筋トレじゃ息の調整に関わる筋肉にはほとんど影響を与えらンねェ。もちろン肉体美のためってンならやってくれてかまわねェが、
はっきりいって当然のように腹筋やらせてるボイトレスクールは論外中の論外。まじでねェわ。顧客なめてるとしか思えねェ」

上条「難しいんだなボイトレって」

一方通行「まァ正しい知識をつけた上で、自分でしっかり取捨選択する必要があるってこったな。このssはその助けになるはずだァ」

ためになる乙、
そして、一方さんが変なベクトルへ…
この業界はソッチ系が多いらしいし、アッ、ということは当然(察し)

>>81 ありがとうございます! まじかそれは知らなかった……そういえば確かにオカマ系のボイストレーナーは多いですよねゴクリ


そしてデータキエタォオオオオオオオオオァアアアアアアアアアアアアアア。頑張って復旧します。今後ともよろしくです



-レッスン部屋-


青ピ「あれ? ボクは一体何を? なんかたくさんの幼女に囲まれた夢を見てた気がするで」

一方通行「イイネェ……バカが復活したから再開すンぞォ。今回のテーマは、『共鳴と倍音』だ」

上条「きょうめ……ダメださっぱりわかりません」

垣根「共鳴ってのは振動体がその固有振動数に等しい外部振動の刺激を受けたとき、振幅が増大する現象だ」

上条「わからせる気ねぇだろ!」

垣根(未元物質があればどこでもググれるぜ!!)グッ

一方通行「ちょっと絵ェかくから待ってろォ」カキカキ

ヨイショォ 

紙「http://www.voicetraining-voat.com/images/bace/resonance/img.gif

一方通行「声は閉じた声帯に息を通したら出るってのはさっきも言ったとおりだが、声帯を通過した時点の声っつーのは音量も小さければ味気もねぇただの音だ。
 こいつをでかくして今オマエらが聞いてる声にするためには、『共鳴腔』っつー空間に声を響かせ、音量を増大させる必要がある」

上条「ふむふむ。つか絵うまいなおい」

一方通行「だろォ?」(本当は>>1がまじで書いてたんだが下手すぎてうpを断念したのは内緒だァ。マジで笑えるくらい下手だったうン)

一方通行「共鳴腔ってのは結構あるんだが、覚えておくべきなのは喉の中(咽頭腔)、口の中(口腔)、鼻の中(鼻腔)の3箇所だな。
 最近の研究で実際歌に関わってくンのは喉と口だけで、鼻腔は声にほとンど影響を与えねェことがわかってるらしい」

垣根「まじか? 俺が最近買ったボイトレ本には鼻腔共鳴を強める方法なんて項目があるんだが」

一方通行「そりゃご苦労だったなァ。実際ボイストレーナーの中にゃ鼻腔に声を入れるのがボイトレの肝、っつー鼻声まっしぐらなシケた考えではしゃいでる奴も結構多い。まァ体感だったりを考えると100%間違いともいえねェンだがこの辺もあとで解説してやる」

一方通行「で、共鳴腔の重要な役割ってのは声量を大きくするだけじゃねェ。そいつは、倍音っつー調味料で『声を味付けする』ことだ」

青ピ「その倍音ってのはなんなん?」

一方通行「音ってのは絶対に音程が決まってるもンだが、鳴ってる音自体はひとつじゃねェ。音程を決定づける一番でかい音(基音)の上下に、いくつもの小さな音がたくさンくっついて構成されてンだ。その小さな音が倍音って奴だと思ってくれ」

一方通行「倍音がたくさンつけばつくほど、声は密度が濃く力強く聞こえ、逆に少ないと細い音に感じる。そして上につけばつくほど甲高い音に聞こえ、下につけばつくほど低い音に聞こえンだ。
『え? この歌ってこンなに高かったの?(驚愕)』 とか、『あれ思ったより出しやすいな(慢心)』なンてことが起こるのはこの倍音のせいだ」



一方通行「この上下の倍音量の調整、すなわち『声の味付け』に関わってンのが『喉の共鳴腔』であり、その共鳴腔を操作してンのが喉頭なンだ。喉頭が上がれば共鳴腔が狭くなり高域倍音が優勢になり、下がれば共鳴腔が広がり低域倍音がって感じだ。ちなみに喉頭は英語でラリンクスっつーンだが、高い(high)状態にある喉頭(Larynx)をハイラリンクス、略してハイラリといって、低い位置にあるときははロウラリンクス、ロウラリという。ボイトレするときにゃ結構使う単語だから覚えとけ」

上条「気になってたんだけど喉頭とのど仏の違いってなんだ?」

一方通行「喉頭の先端部分、目に見えるとこがのど仏だァ。だから喉頭=のど仏でオーケーだな」

一方通行「とりあえず一回のど仏に上げながら声だしてみろ」

垣根「うぅーう、あぁーあ、アイーン」

一方通行「……まァそうだな、志村けんさンやえなりかずきさンみてェな声になンだろ。こりゃ低域の倍音が減ったことと、鼻腔に声が入って鼻声っぽくなることによる現象だァ。ハイラリと鼻声に関してはあとで説明する」

一方通行「次は喉頭下げて声だしてみろ」

青ピ「あああああーーーーーーーーー(重低音)」

土御門「ヘッタクソなオペラ歌手みたいだにゃー」ニャハハ

一方通行「こォいう感じで、低域倍音が増えるとオペラ歌手っぽい感じになる奴が多い」


一方通行「で、オマエラはどっちの声で歌いてェ?」

垣根「どっち? 俺様の美声が一番映えるのは今みたいに普通の位置にあるときだろ」

一方通行「ムカつくがその通りだァ! 『音質的にも発声的にも、喉頭は通常時と同じ位置にあるのが一番理想的だ』と覚えとけ」

一方通行「ただし、あえてハイラリやロウラリを使うプロの歌手も多い。ハイラリに関しては無意識だろうがな。
ハイラリでわかりやすい人だとB'zの稲葉さン、X JAPANのToshlさン(表記変えたらしィ)なンかだが、基本的にロックや激しい音楽の歌手は男女問わずみンなハイラリだ。甲高く金属音っぽい攻撃的な音がすンのがわかンだろ。
あと声優さンが出すかわいい声、ロリ声なンかもハイラリじゃねェと出せねェ。ロリ声ってのは低域倍音をかなりカットしねェといけねェから、無意識に共鳴腔を狭める工夫をやってンだな。余談だが人間、特に男は甲高い声にかわいさ、魅力を感じるようにできてて、女はその逆で低い声が魅力的に聞こえるらしい。

ポップスやロックでロウラリはまずいねェが、オペラやクラシックなンかだとロウラリがデフォみたいなとこがあるなァ

ハイラリやロウラリについてはまた詳しく解説する。」

青ピ「今考えるとつっちーの歌声もハイラリやね。すんげェうまいけど」

上条「あれ? じゃぁ口の共鳴腔はどんな役割を?」

一方通行「口の中ってのは狭ェからある程度の高音域担当の共鳴腔で、低音域担当の喉から音域に合わせ自然と移行できるようになるのが望ましいが、実際口の中の共鳴腔をいじることってのはほとンどできねェしたいして音色に影響も与えられねェ。しかも絶対喉を通ってくるわけだから、ぶっちゃけどの音域でも意識するのは喉の共鳴腔だけでいいンだわ」

垣根「へー。鼻腔は?」

一方通行「気にするだけ無駄だァ」ハッ





prrrrrrrrrrrrrr

一方通行「ア? 電話か」ピッ

一方通行「………………マジか。了解だァ」

一方通行「あ~共鳴と倍音についてはこンなもンだ。ちょっと長めの休憩とンぞ、好きなとこ遊びいってこい」プラプラ


ワイワイガヤガヤ


一方通行「三下オマエはちょっと待て」

上条「ん? どうした一方通行」

一方通行「今からゲーセン行って来い。寄り道すンなよ」ニヤニヤ

上条「へ? ゲーセン? わかったけど、そんな笑われると怖いんですが」ハハハ

一方通行「……がんばれよ」ボソッ

上条「え? なんだって?」ダッダッダッ








一方通行「…………一斉送信っとォ」ポチポチ

-ゲーセン-

美琴「どこに居るんじゃあいつはあああああああああ!!」ドゴン


『300kg 新記録』



オォ~ スゲェ


美琴「ったく……ここにいるって聞いて来てみれば、どこ探してもいないじゃないのよ!」

美琴「確かに入ってくとこを見たって初春さんが言ってたから、間違いはないんだろうけど。もう一回場所聞いてみようかな」ポチポチ

上条「すごいな……俺でも300は出せるかどうかわからんぞ」

美琴「うっさいわね今話しかけないでよ!」ポチポチ

上条「わっ、わりぃ取り込み中か!」ポリポリ

美琴「……ってあんたああああああああああああああああああああ!?」

上条「うおっ!? いきなりでかい声だしてどうした御坂」

美琴「なななななんでいきなり出てくるのよ! びっくりしたじゃない!」ワタワタ

上条「すっすまん後ろ姿が見えたからつい」ハハ

美琴「そっ、そうなの。あの……べっ、別にあれよ? 話しかけてくれたの怒ってたわけじゃないから! むしろ、その……ごめん」モジモジ

上条「……御坂さんが素直に謝るなんて、これは雪でも降るんじゃないだろうか」

美琴「あぁぁアンタねぇ! 人がせっかく素直になろうと頑張ってるのにその態度は失礼でしょうが!」バチバチ

上条「ひぃ!? 店内では勘弁してくれ! ……って、俺のために素直になろうとしてくれてたんだな。……なんか嬉しいですよ」ハハ

美琴「~ッ」カァ

美琴「とっ、とりあえず立ち話もなんだから場所移さない? 聞きたいことに……言いたいこともあるから」ツンツン

上条「じゃぁカラオケなんてどうだ? ゆっくり話せるし」

美琴「カラオケ!? ふふふふふ、二人っきりじゃない!! 無理よ無理!」ブンブン

上条「……」ポリポリ

美琴「え……」

美琴「ど、どうしたの……?」

上条「嫌……だったか?」

美琴「……え?」

上条「やっぱ御坂は……俺といるの嫌か?」アハハ



御坂「………………ふざけないでよ」

上条「え?」

美琴「せっかく……二人きりで話せるのに……」

美琴「せっかく…………あんたといっしょにいられるってのに……」




美琴「それが、嫌なわけないでしょうがこのばかあああああああああああああああ」ダキッ

上条「ちょちょちょ!? 御坂さん!?」

美琴「私が……私がどんだけあんたのこと好きだと思ってんのよ! 毎日あんたを探すために出かけて! 見つからなかったら本気で落ち込んで! 昨日なんて、胸がはちきれるかと思うくらい嬉しくて嬉しくて嬉しくて、一睡もできなかった! こんな……こんな気持ちに…… 


あんたが好きじゃなきゃこんな気持になるかああああああああああああ」ブワァ 


上条「……御坂」ギュ

美琴「うっうっうぅ…………な゛ま゛え゛ぇ」

上条「……好きだ。美琴」

美琴「わだじも゛おおおおおおおおおおお」ビエエエエエン




パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ パチパチパチパチ



上条「え?」

美琴「what?」


一方通行「おいおい、いつからここはオマエら専用のデートスポットになっちゃったンですかァ?」ニヤニヤ

上条「一方通行!? つかみんなも! 見てたのかよ!?」

御坂妹「えぇ、それはもうバッチリと。……お姉さまが幸せになってくれるのであれば、それで私たちは満足です。代償は頂きますが」REC

番外個体「今どきこんなベタベタな展開映画でもないよギャハハッ」

結標「見せつけてくれるじゃない超電磁砲。正直うらやましいわよ」


上条「あはは、みんなありがとな」

青ピ・土御門「カ~~~~~~ミ~~~~~~~~や~~~~~~~~~~~~~ん?」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

上条「あ、あはは……」

青ピ・土御門「死刑や(だにゃ)ああああああああああああああああああああああああああああああああああ」ダダダダダダダダ

上条「うわあああああああ!?」ビクッ

土御門「……といいたいところだが、第三位がいたんじゃ黒コゲにされるのがオチぜよ。せいぜい、カミやんを頼んだぜ御坂美琴さん。こいつは、そう簡単に扱える男じゃないぜよ」ニヤ

青ピ「右に同じく」

美琴「わかってるわよ……どれだけライバルがいるかってことは痛いほどにね!」ベー

上条「はぁ? なにいってんだこいつは。上条さんはモテない男子の筆頭のような存在だというのに」

青ピ「前言撤回ぃ!!」ドゴッ

上条「ふぐっ!?」

美琴「ちょっ! 大丈夫!?」アセアセ

青ピ「安心しぃ峰打ちや。とりあえずボクからは一言。爆発しろ」スタスタ

土御門(俺はそういう意味で言ったんじゃないがな。御坂美琴……お前は上条当麻が抱える闇、そいつを照らす雷になれるのか。この目で見せてもらおうじゃないか)フッ

海原(相変わらず土御門さんは悪い顔を。……自分は陰から御坂さんを『護る』と決めたあの日から、気持ちは変わっていません。上条君、君はいつでもどこでもかけつけて、御坂さんを『守って』あげてくださいね)


垣根「俺も彼女できねぇかな」

麦野「私も彼氏ほしいわ、切実に。そして目の前の光景から一刻も早く目を背けたいわ」


一方通行「ほら解散だかいさン!! 何見てやがンだ見せ物じゃねェぞバカどもォ」パンパン

一同(お前が呼んだんだろうが)



美琴「ボイストレーナー!? 一方通行が!?」

上条「そうなんだ、み……美琴も知らなかったんだな」テレテレ

美琴「どんだけ照れてんのよ、と……と、とう、ととととと」ガクガク

上条「待て美琴! 沸騰しそうになってる! お前にはまだ早いかハハハ」ナデナデ

美琴「……ごめんホントに」カァ~

上条「いいっていいって。実は俺美琴のアンタって呼び方好きだしな」

美琴「ほ、ほんと?」ウルッ

上条「あふん」ドピュ



「みーーーさーーーーかーーーさぁあああああん!!」ダキッ

美琴「キャッ!? 佐天さん!?」

佐天「こんにちは! 電波レーダーで気づかないなんて、よっぽど上条さんに夢中なんですねぇ!」

美琴「ちょ、やめてよ」カァァァ

佐天(KAWAEEEEEEEE)

上条(たぶん幻想殺しのせいだけど、黙っとくか)

美琴「ところで、なんで佐天さんがここに?」

佐天「何言ってるんですか! 御坂さんの告白成功をお祝いをしようと思って、わざわざ会いに来たんですよ! はいこれケーキです」エッヘン

上条「俺にも? わざわざありがとう!」

美琴「え!? そういえばなんで佐天さんがこのこと知ってるの?」

佐天「なんでって、ここの監視カメラを制御してるの初春なの聞いてないんですか? さっきの映像も、すでに白井にも送信されているかと。ほら」ポチッ

アンタガスキジャナキャコンナキモチニナルカアアアアアアアアアアアアアアアアア

美琴「 」

恋愛をトントン拍子に進めすぎましたが見切り発車だったので割り切るしかありません。もっとねっとりと書きたかった!

そして一応この続きの高音発声やミックスボイスについても書いてあるんですが、読み返すとあまりにも堅苦しいというか専門用語のオンパラダイスでして、読んでて自分でも苦痛になりましたので、もう一度書き直したいと思います。

明日は夜暇になるので頑張って書いて投稿できればと思います

それはありがたい乙、
忘年会があってプルプルと裏声の成果を出すときが!と思ったら、二次会はおっぱいパブでござった
マァ、おっぱいとカラオケは別腹だよね

ドピュ…?

続きはよ

そうそう、、一時期流行ってた鼻腔共鳴のおかげで鼻声っぽくなりすぎたんだよ、、
分かりやすくて面白い 期待してる

>>100 どんな会社だwwwwプルプルは即効性あるからおぬぬぬ
>>101 ……
>>102 あざす!
>>103 そうなんですよね~間違った知識がすごい勢いで広まったというか、あとで鼻腔に関してもっかい書きます



-数日後-


上条「やべー! 一方通行のレッスンに遅れちまう!」ダダダ

上条「……普段なら避けるところだが、路地裏使うか」

上条「かわいい彼女もできて、今の上条さんに不幸の二文字はありえないのですよ~ん?」ルンルン


筋肉質男A「フン! フン!」パパンドゥン

筋肉質男B「アーッ♂」ポォゥ


上条「おぅふ……朝からすごいもの見てしまった」ドン

上条「あっ、すいません」

筋肉質男C「君、見ない顔だね?」ガシッ

上条「え?」

筋肉質男D「こんなところまで来たんだ、楽しみにきたんだろう?」ガシッ

上条「え? え?」

上条「……」ズルズルズル

上条(これは不幸だアッハッハ)


筋肉C「さて、じゃぁ早速いただこうかな」サワサワ

筋肉D「相変わらず気が早いねぇ君は」グフフ

上条「……」チラッ

筋肉A「フゥンフゥン!」

筋肉B「アーッ♂ アーッ♂」


上条(美琴ごめんな……俺はお前より先に大人になるようだ)メヲソットトジル

筋肉C「では……」ゴクリ

上条(……)





「大丈夫かっ、大将!」




筋肉達「!?」

浜面「助けにきたぞ!」

上条「はあぁああああああああまづらさあああああああああああああああああああああああん!!!」ブワッ

一方通行「と俺だァ」

上条「一方通行!? よかった浜面だけじゃ正直無理だと思ってたんだ!」

浜面「おい!」

一方通行「さァてオマエらァ。うちの生徒に手ェ出した罰だ。たっぷり楽しみな」ブィィィイン

筋肉達「……ゴクリ」

アーッ♂


-20分後-


上条「これは……」

浜面「ひどいな」

一方通行「適当にモザイクかけといて。あァそうそンな感じ」

上条「あぁ……とりあえず二人共。ありがとう、本当にありがとう」ドゲザ

浜面「俺はたまたま見かけて一方通行に連絡入れただけだから、大したことしてねえよ」

一方通行「ふン、三下のケツはそこいらの雑魚にはもったいねェからな」

上条「一方通行……」ジーン

浜面「え? なんかおかしくなかった今の」



-レッスン室-


一方通行「というわけで今日から参加することになった浜面くンだ。決して忘れてたわけじゃねェぞ」

浜面「どうも! つってもみんな知り合いだけどな」

垣根「また頭おかしい奴が来やがったか」

浜面「うるせぇ! てかここって一方通行の店だったの!? 俺ここでDVDレンタルしてるんだけど!」

一方通行「はいじゃァ浜面くンは垣根ェの隣に座ってください。今日も講義レッスン始めんぞォ」プラプラ

浜面「わかってたけど俺の話は聞かない方針なのね。てか第二位が大人しく椅子に座ってるのってなんかおもしれぇな」ブフッ

垣根「俺はやんちゃな小学生かよ」

一方通行「今日はとォとォボイトレの最重要課題である、「高い声の出し方ァ」をレクチャーしてやる」

上条「待ってました!!」

垣根「これ聞くためにここ通ってるようなもんだ」

一方通行「とその前に断っとくが、この辺の話はものすげェ専門用語が出てきたり、難しい解釈が必要になるとこでもある。できるだけオマエらでもわかるように時々話を脱線させつついくから、そこンとこよろしくなァ」



一方通行「まず質問。オマエらがきつくなる高さってどの辺からだ?」

上条「どこからっていうと、曲のサビとか……あれ? 俺ってそういえば音の高さの表し方とか知らねぇぞ!?」

青ピ「結構基礎っぽいことなのに全く触れてへんかったねそういえば」

一方通行「確かに高さの表し方しらねェと色々っつーか普通に困るわなァ。説明してやンよ」

一方通行「まずオマエら音の表し方っていったらどンなの知ってる?」

浜面「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド……とか?」

土御門「ちょっとギターかじってたから、C4とかA4とかなら知ってるぜい」

垣根「ネットでhiAとかmid2E? とかそんなんなら見たな」

一方通行「あーやっぱ言わなくていいわ」

一同「おい!」

一方通行「音の表し方に関してはこのサイト見ろ。http://www.music-key.com/explain/ 」

一方通行「以上だ」

浜面「なんて奴だ。説明を外部サイトに丸投げとは」

垣根「せめて補足くらいはしろよ」

一方通行「あァ~? ったくしょうがねェな。最初に結論いうと一番使いやすいのはlow mid mid2 hi hihi表記だから、基本はこいつを使っていく」

上条「理由は?」

一方通行「まずド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド表記だが、これだと『ラ』と一口にいってもどこのラなのか全然わかンねェだろ。それを避けるために『高いラ』『低いド』なンて言い方したりするンだが、はっきりいってめんどくせェだろ? 高いか低いかなンて人によってまちまちだしなァ」

一方通行「次にA4 C5表記だが、これは音楽業界じゃァ一番使われてる表記だ。鍵盤のドを基準にして数字が上がっていくって決められてっから他人との間に相違が生まれるわけがねェし、公的な場で使うならこいつが一番無難だな。ただ欠点として、感覚的に音の高さがわかりにくいってのと、ド=Cを基準に数字があがってくもンだから初心者は混乱するンだわ。例えばB4とC5、この2つは1音しか離れてねェのにものすごく差があるよォに感じねェか? まァ慣れればどォってことねェンだが、ちとわかりにくいだろ」

一方通行「ンでlow mid mid2 hi hihi表記だが、こいつはAを基準に表記が変わってくからわかりやすいンだわ。おまけにlow mid hi っつー表記のおかげで一瞬であァあの音かってのがわかりやすい。そういう効果もあってか、ネット上でも一番使われてる表記だし、ボイストレーナーやプロの歌手でもこの言い方してる奴も普通にいる。
 ただ、これは合唱とかで厳格な定義してるとこだと男女でhiに差があったりするから公的な場ではやっぱA4とかの表記を使うほうが無難だな」

一方通行「ちなみにレミオロメンさンの粉雪のこな~のとこがhiAだからこれ基準にするとわかりやすいぞ」

一方通行「音域についてはこンなもンだわかったかァ? 浜面くン」

浜面「話はわかったけど何してるのかわからないから説明してくれ」

一方通行「はいじゃァ一旦休憩ィ」スタスタ

浜面「話聞けよ!」




~休憩中~


一方通行「やっぱレッスンの合間はコーヒー飲みたくなるなァ」ゴキュゴキュ

御坂妹「実はコーヒーは喉にあまりよろしくないのでは? とミサカは暗にボイストレーナーとしてどうなのよ、と意見を述べます」

一方通行「あァ? 確かにカフェインにゃ利尿作用があっから水分で動く声帯には悪影響かもしンねェが、少なくとも俺にはあンまり影響ねェからいいンだよ」

一方通行「実際プロのシンガーでもコーヒーや甘いもん、乳製品を本番前に控える奴もいる。この辺は体質によるがな」
 
御坂妹「食べ物や飲み物ではそこまで神経質になる必要もないということですか」

一方通行「その通りだ。もしいろいろ試してこりゃダメだと思ったら、そこではじめて気をつけりゃいい」

一方通行「あー、ただし。酒だけは注意だなァ」

御坂妹「犬のおまわりさんを歌ってしまうからですか?」

一方通行「違う、つかお前あれUnderLINE Tubeにのせやがったなァ!? すでに230万再生いってたンだが逆にイメージアップにつながって客増えたわちくしょーナイスだ」

御坂妹「やはりお酒は偉大……ミサカも飲んでみたいです」

一方通行「二十歳未満は禁止だァ。話戻すが、酒を飲むと体の水分が極端にぶっ飛ぶのは知ってンな? しかも、声帯が充血して腫れちまうんだわ。とにかく声帯にとっちゃ最悪のコンディション、水いっぱい飲んで栄養とってできるだけ負荷をかけないようにしてやらねェと」

御坂妹「二日酔い対策と同じですね、てかあなたも二十歳未満では? 
それはさておき、お酒を飲んだほうがうまく歌えるという人がいるのはなぜでしょうか」

一方通行「血行が促進することでのリラックス効果と、声帯が腫れることで面積が増えて、簡単に声門閉鎖ができるようになるのが原因だなァ。俺の場合飲みすぎると声が出なくなるくらい閉鎖しちまうから、歌う前酒はあンま飲みたくねェ。特にウイスキーとかやべェな」

御坂妹「あの時はやばかったですね。で飲み会はいつしますか?」

一方通行「オマエ話聞いてたァ!?」


番外個体「水分が足りてないと声帯がうまく振動しなくなるから、水は歌う数時間前からいっぱい飲まないとだめだよ☆」

ワンドリンクオーダー制のカラオケで炭酸ジュースを飲むと水を飲んだ時に比べてすぐに声が枯れる気がする
カフェインもアルコールも歌の障害になるのならこの制度って何を頼むのが正解なんだろう

>>112 糖分が多く含まれる炭酸ジュースだと痰がからまりやすくなる人がいるので注意ですね
もちろん水が一番のは確かなんですが、気にならないのであれば何を飲んでもかまいません


一方通行「あといい忘れてたンだが、どンな飲み物を飲ンだとしても声帯に直接ぶっかかるわけじゃねェってことはわかるよな」

御坂妹「あ……そういえばそうですね。ということは烏龍茶を飲むと油がとれるから歌いにくくなるっていうのは」

一方通行「迷信だ。つまりのど飴舐めて、『あー喉潤って歌いやすいわァ』も迷信だ」

御坂妹「マジかよ、とミサカは今世紀一番の衝撃カミングアウトに卒倒しそうになります」

一方通行「あくまで直接的には、って話だけどなァ。体質的には烏龍茶のカフェインが悪影響かもしれねェし、のど飴の成分がなんらかのリラックス効果を与えているのかもしれン」

御坂妹「つまり理想の喉のケア方法というのは」

一方通行「あァ、水だな。これ以上のもンはねェよ」

一方通行「あと喉が枯れるっつーことに関してだが、これは飲み物関係なしで歌い方変えれば何飲ンでもそう簡単に枯れなくなるから安心しろィ」

-レッスン室-


浜面「ぼっぼぼぼぼぼぼぼぼぼ、ボイストレーナー!?」

一方通行「今までで一番でかいリアクションだから死刑な」カチッ

浜面「理不尽過ぎる! いやほんとに意外っていうか一般人と会話できんのかお前」

一方通行「……そういえばオマエが情けねェ面でAVを品定めしてる動画がここにあるンだが」ホレ

浜面「なんでそんなものがあるんだよ犯罪だろおい!!」

一方通行「あ、間違って第四位におk」ピピピ

浜面「本当にすいませんでした調子乗ってましたなんなら靴の裏もなめますんで」ドゲザ

上条(俺に匹敵する土下座スピードだと?……やるな浜面)


一方通行「じゃァさっきの質問に戻るが、お前らがきつくなるのはどの辺からだァ?」

上条「えっと、男性曲のサビくらいだからmid2F~くらいかな」

垣根「同じく」

浜面「俺もmid2Eくらいかなぁ」

青ピ「ボクはmid2Dくらいやな~キー変更しないとほとんど歌えへんわ」

土御門「俺は……しいていえばhihiAくらい? かにゃー」

浜面「すごいな土御門」

一方通行「土御門以外に質問だが、それぞれそこを越えようとするとどうなる?」

上条「声量をめっちゃあげるとギリhiAくらいまでは出るぞ」

垣根「声量っつーか喉? 胸? あたりをこうギュギュっとする感じでhiAくらいか。確実に喉枯れるが」

浜面「俺は普通に裏声に裏返っちまうなぁ。結構ハズいんだよなあれ」

青ピ「ボクはそもそも声が全く出なくなるで」

一方通行「オーケィオーケィ。土御門、どう思う?」

土御門「どう思うっていうか……高い声って普通に出せば出るんじゃないかにゃー? よくわかんないぜよ」

上条「土御門にコツ聞いてもこいつこれしか言わないんだ。もしかして暗部の極秘情報なんじゃないか?」

浜面「じゃぁ第二位が教えられてねえのはおかしいな」

垣根「やっぱ第二候補だから!? お前のせいだぞ第一位!」ビシッ

一方通行「言いがかりはやめてくれますぅ?」

青ピ(暗部ってなんやろ)


一方通行「で、結局オマエらはどうしたいンだ?」

垣根「んー普通に考えれば土御門みたく、『地声を高くしたい』……よな」

上条「だな、裏声はやっぱ恥ずかしいからさ」


一方通行「じゃァ結論言うぞ。オマエらの地声は高くできませン」


一同「 」ブワッ


垣根「あんまりだ! あんまりだ! 金返せ第一位!!」ウガー

上条「うっ……やっぱ才能ってやつが必要なのか」グスグス

一方通行「あァ? 何勘違いしてやがンだ三下ども。俺はオマエらの『今の地声は高くできねェ』とは言ったが、『高い声が出せねェ』とは言ってねェぞ?」

垣根「kwsk」

上条「続けて」

すげー面白い
っていうかすげー興味深い
続きも頑張ってくれ

>>116 アザス


一方通行「この辺からはさっきのURL見ながらのほうがわかりやすいと思うわ」


一方通行「まず前提知識としてだが、いわゆる地声と裏声が切り替わるポイントとして『喚声点』って言葉がある。

この喚声点はそれぞれ

普通の男(テナー)
mid2E 付近


声低めの男(バス・バリトン)
mid2C♯付近

普通の女(ソプラノ)
hiA 付近

声低めの女性(アルト)
mid2E付近 テナーと同じくらい

こンな感じになってる。

男でも極端に声が高い男とか、女でも極端に声が低いって奴は例外だが、大体はこれのどれかにあてはまるはずだァ。

あと、地声で無理やり高音出してから裏声にすっぽぬけた場合、そこは喚声点じゃねェ。

リラックスしながら地声で音程を上げていって、自然と裏声に切り替わるとこがオマエの喚声点だ。
そしてもちろん喚声点ってのは状況によって多少変化するからどこか一音って決まってるわけじゃねェぞ」

青ピ「ほーじゃあボクはバリトンなんやね」

上条「ってことは他は全員テナーなのか」

一方通行「どっかで見たンだが、男の90%はテナーで女の90%はソプラノらしいわ。確かに知り合い思い浮かべると声が低い男って10人に1人くらいしかいねェわな」



一方通行「こっから重要だから集中してけよォ。喚声点は地声と裏声が切り替わるポイントです。

ここで質問。『じゃァ地声と裏声ってなァーンだ』。はい浜面くン」

浜面「え、俺!? えっと……地声は普段使ってる声で、裏声はそれが裏返った声?……とか」

一方通行「うン論外」

浜面「ひでぇ! 答えられねぇのわかってるくせに!」

一方通行「はい次三下」ビシ

上条「んほ? 裏声なら、輪状甲状筋が働いて声帯が引き伸ばされた時の声って前教わったな。俺の得意分野だ」

一方通行「正解でェす」

浜面「わかるかこんなん!!」

一方通行「じゃァ地声って何かわかるか?」

青ピ「あ~~~~~~~アーッ」

土御門「……そういえば一番使ってる声のはずなのに、全くわかってないにゃー」

無駄にキャラを増やし過ぎるとつまらなくなるから
それくらいにしとけ

>>119 歌のタイプの説明で海原以外ある程度活躍する予定だから許して。どうしても人数増やさないと説明できんとこが多いのよ。そして浜面さんはガチで忘れてたから仲間に入れてあげてほしい



一方通行「しょうがねェから教えてやる。地声は、声帯がちゃンと閉じられた時に発声される声だ」

浜面「はい?」

一方通行「そこのバカにもわかるよォに説明すると、そもそも声帯を閉じるための筋肉ってのはいくつかあって、それをまとめて閉鎖筋郡って言う。

地声ってのは、『声帯が効率的に振動するように閉鎖筋郡を自動調整してくれる声』なンだ。


そしてこれを逆手にとれば、

『地声を出そうと思えば声帯は理想的に振動する』ってことだ。これ重要。

だから地声ってのは裏声に比べパワフルに感じる」

上条「あれ? じゃあ裏声は? 声ってそもそも声帯閉じてないと出ないんだよな?」

一方通行「裏声は、声が出せる程度には声帯閉鎖してるンだが『効率的な振動ができるほどの閉鎖力』がねェンだ。つまり地声と違って閉鎖筋郡がうまく動いてねェってことだなァ」

一方通行「ここまでをまとめると、

地声=声帯を効率的に振動できる状態にもっていく能力 (閉鎖筋郡の作用)

裏声=声帯を引き伸ばし高音発声ができる状態にもっていく能力 (輪状甲状筋の作用)


をそれぞれ持ってるってことがわかる。 ここまでオーケィ?」

青ピ「ギリギリや。ギリギリオーケーやで」

つか二重かぎかっこよみにくいな

「 」内の一方さんのセリフを縦に合わせてみたけどやっぱ今まで通り左揃えでいきやす


一方通行「前に地声に音程操作能力はないといったが、実は地声の閉鎖筋郡ってのは、ある一定の音域までは音程を操作することができるンだわ。声帯の振動状態を変化させることでな。そしてこれ自体は別に悪いことじゃァねェ」

上条「その一定の音域ってのが」

一方通行「そォ、喚声点ってことになる。だがしかしだ。

    『喚声点を超えてなお閉鎖筋郡だけで音程操作しようとしたらどうなる?』」

垣根「……俺や上条みたいになるってことか」

一方通行「そのとォりだ。

     地声は声帯を引き伸ばせる裏声と違い、声帯を閉じることしかできねェ。だからその音程処理能力を超えた時、外部の力を借りる必要が      あるンだ。

     それが、
     瞬間的な呼気の圧力を高めることで高音を出す『張り上げ発声』 であり
     喉の外側の筋肉を使って無理やり声帯をギチギチに閉鎖して高音を絞り出す『喉絞め発声』
 
     ってわけだァ。瞬間的な圧力を高める、より狭いところに息を通すと高音が出るってのは簡単な物理学だな、各自調べてみろ。

     そしてどっちを全力でやってとしても、絶対の物理的な限界ってもンがあるからせいぜい数音伸ばすのが精一杯な上、100%の確率で喉を痛めるからこの2つは絶対にやっちゃいけねェ」

上条「俺張り上げって奴をやってたのか。まじで声でかくしないと歌えないし」

垣根「俺は喉絞めか……ならあの辛さも納得だ」

浜面「俺は普通にひっくり返ってるってことね」

青ピ「あの……ボクは?」

一方通行「喚声点を超えると声が出なくなるのは色々な原因があるが、オマエの場合は単に閉鎖筋と輪状甲状筋の筋力不足だな」



一方通行「さて、ここまでくれば勘のいいやつなら何か気付いたンじゃねェか?」

垣根「……あぁ、ずっと気になってたわ」

浜面「え? ぜんっぜんわからねぇ。やっぱお前腐っても第二位だな」

ドォイウイミダコラァ!! ヤメッ モゲルモゲル!! ナニガ!?

一方通行(おっ?)




浜面「……で、第二位はナニに気付いたんだ?」ボロボロ

垣根「今この場に。俺以上に常識が通用しねぇ野郎がいるってことだ」

浜面「どういうことだ!?」

垣根「地声で音程操作ができねェってんなら、地声で高音出してる土御門は何者なんだ?」

上条「ハッ」

浜面「おぉおお確かに!」

青ピ「ニュータイプやんつっちーすごいで!」

土御門「いやーそれほどでもだにゃー」

一方通行「さァて、いよいよおもしろくなってきたなァ。地声じゃ高い声は出せねェってのは理論的に理解できた。だが現に土御門のよォに明らかに地声で出してる奴がいる。この矛盾、一体どうすりゃ解決するンだろうなァ、はい浜面くン!」

浜面「また俺かよ!? 絶対わかんねぇって!」

一方通行「3秒以内に言え。さもねェと殺す。はいイーチ、ニーイ」カチッ

浜面「なんでだよ!? えーっと、現に地声で出してる奴がいるんだから、地声の定義が俺らと土御門じゃ違ってんじゃねぇの!?」

垣根「そりゃ暴論だろ。死んだなアホ面」ハン


一方通行「……はまづらくゥん」

浜面「……はい」

一方通行「正解だァアアアアア」ピンポンピンポン

浜面「やった!」

垣根「マジかよ」

上条「説明を求めます」ハイ

一方通行「いいだろう」

今日はここまでです。今のとこ元の文よりかなりマイルドな作りになったので個人的に満足しています……。明日の休みを使って一気に進めたい。

何か感想とかあったら気軽にレスくださいm(__)m

ものっすごく分かりやすいよ
天然非天然の違いって気になってたんだ
すごく期待してる
そして、lowc~mid2cくらいしかまともに歌えない俺にいいトレーニングを是非……

>>126
アザ! lowCとかすげェな……バリトンさンですねウラヤマ。
基本的に音域関係なしで効果のあるトレーニングなので、このあと期待しててください。
つっても実際勧めるトレーニングの数はめっちゃ少ないんですけどね


つか今見たら垣根が一方語使ってるとこある笑 癖になってますわ

JOYの精密採点2で70点前後良くて後半希に80ちょいの音痴っす

一般の認識に合わせているだけならすまんが、音の高さは音程じゃなくて音高が正しい言い方だぞ
音程は2つの音の幅の大きさだ

>>128 練習あるのみや
>>129 ググったらほんとだwwwwww今まで生きてきてずっと間違えてた俺。恥ずかしい。普通に知らなかった

>>129 そしてピッチ=音程とずっと覚えてて今ググったらピッチ=音高じゃねぇか。ありがとう教えてくれて。

一方通行「重要なとこ一気に駆け足でいくわ。多少不自然になるかもしれねェが勘弁してくれ」



一方通行「だがその前に一旦迂回して、結局一周して、先に高い声が出る理屈ってのを教えておこうと思う」

一方通行「まずオマエらで理想の高い声の出し方について話し合ってみろ。そこで正解が出たら教えてやンよ」

上条「理想の高い声……」

上条「地声のように力強くて」

垣根「裏声のように楽に出る」

青ピ「そんな声に」

浜面「え?」キョロキョロ

土御門「……お前」

一方通行「まじめにやれこンちくしょう!」


上条「えーっと、まず地声っぽい響きって時点で地声、閉鎖筋郡の力は必須だよな」

青ピ「でも楽に高音出せる状態にするには閉鎖筋郡だけじゃ無理やね」

土御門「ってことは輪状甲状筋も絶対必要ぜよ。でもそれだと裏声になっちまうような? あれそもそも裏声ってなんだったかにゃー?」

垣根「ここにきて地声と裏声の定義が曖昧になってくるな。あれ、てかそもそも高い声って地声? 裏声?」

ウーン アーデモナイコーデモナイ


浜面「なぁ……今気付いたんだが。『別に地声と裏声って分けなくてよくね?』 どっちも筋肉の作用で便宜的に決めた名前だろ?」

垣根「!?」

一方通行「その通りだはまづらくゥゥゥウウウウン!!」

土御門「まじ……か」

上条「あの浜面がこんなファインプレーを」

青ピ「奇跡ってあるんやなぁ」

浜面「お前らあとで覚えとけ」



一方通行「そォ、高音発声の原理ってのは『閉鎖筋で声帯を効率よく振動させた状態を保ったまま、輪状甲状筋で声帯を引き伸ばすこと』なンだわ。閉鎖筋と輪状甲状筋の協働、簡単に言えば『地声でもあり裏声でもある』ってことだァ」

上条「ふむふむ」メモメモ

一方通行「つまり声ってのは、音域に関わらず全てが閉鎖筋郡と輪状甲状筋のバランスで決まるもンであり、『どこかから裏声・地声に切り替わるもンじゃァねェ。そして、この概念を『ミックスボイス』と呼ぶ」

『ミックスボイス=全音域で一定の音色を保ったまま喉に負担をかけず発声する方法、またはその声』、とも言い換えられるな。
つまりミックスボイス=歌声全体ってことだ」

上条「聞いたことあるぞ、ミックスボイス」

垣根「確かネットで色んな定義があって訳がわからなくなった記憶がある。ミックスボイスは裏声だってのが一番多かった気がするが」

一方通行「さっきも言ったがミックスボイスは裏声じゃねェ。明らかに地声の音色がするのに地声が関係ねェってのはおかしな話だと思わねェのか? こンな情報に踊らされてっからいつまでたってもだせェ裏声を垂れ流すことになンだよ」

垣根「ついでといっちゃなんだが、チェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイスについても説明してくれねぇか? この辺の用語がまじでわけわかんねぇ」

一方通行「オーケー。基本的に、チェストボイス、ミドルボイス、ヘッドボイスってのは音域を指す言葉だ。『声区』ともいうな」

青ピ「音域ってぇと、基準はなんなん?」

一方通行「この基準も実は喚声点(ブリッジ、パッセージエリアともいう)なンだわ。つっても日本語の意味とは少し違って、『閉鎖筋郡と輪状甲状筋のバランスが変化しやすい場所』って意味だと思え。つまり、ミックスボイスの一部であり、その音域を表す単語ってことだな。
下の閉鎖筋と輪状甲状筋の関係はあくまでも他の音域と比べての割合の話だ。



☆チェストボイス(閉鎖筋>輪状甲状筋の状態で発声される声。日本語の地声に似た概念)

テナー ~mid2E付近
バリトン~mid2C♯付近
ソプラノ~hiB付近
アルト~mid2E付近



☆ミドルボイス (閉鎖筋≒輪状甲状筋の状態で発声される声)

テナー チェスト~hiB前後
バリトン チェスト~mid2G前後
ソプラノ チェスト~hiE前後
アルト チェスト~hiB前後



☆ヘッドボイス (閉鎖筋<輪状甲状筋の状態で発声される声。日本語の裏声に似た概念として『使う時もある』)

テナー ミドル~hiE前後
バリトン ミドル~hiB前後
ソプラノ ミドル~hihiB前後
アルト ミドル~~hiE前後



一方通行「そして、こン中でいっちゃン重要であり、ここが全てといっていい声区がある。どーれだ。はい浜面ァ!」

浜面「俺に来んのはわかってたよ! そしてこれはわかるぞ、ミドルボイスだろ! 初めてミックスボイスになるところだからな!」

一方通行「チゲエエェェェェェエエエエエエ」ドガァ

浜面「ぐべぁ!?」ズサァ

上条「これは浜面が悪い」


一方通行「プロと多くの一般人を比較すると、高音域だけじゃなく誰でも出せる低音域、Aメロからすでに違うのわかるかァ? 
 響き方っつーかなんつーか、一般人は『なンか素人くさく』、プロはやっぱ『うまい奴っぽく』聞こえンだわかるかなァこれ」

一方通行(わかる奴はレスくれ。わかンなかったら謝るしかできねェけどォ)

浜面「あそれすげーわかる!! まじでわかる!!」ガバッ

一方通行「この違いは実は周波数のピーク(フォルマント)の差であり、人間が心地いいと感じるか感じないの差なンだわ。
そしてこの『人間が心地いいと感じるフォルマント周波数』ってのは、ミックスボイスを使う、つまり輪状甲状筋と閉鎖筋が協働した時に出るようにできている。

ここから導き出される答えは、歌うまい奴はチェストボイスからちゃンとミックスボイスだっつーことだ」

上条「ふむふむ」

垣根「……なるほど。お前が低音域での裏声練習を重要視してた理由が、今わかったぜ」ドヤ



小萌先生「こっから重要なとこですからちゃんと見ててくださいね~見ないとけつの穴に缶コーヒーぶち込みますですよー」

一方通行(フン。ご褒美だァ)ニヤ

一方通行「人間がいわゆる地声、チェストボイスとして低音域で使っている声だが、

『人によってこいつの使い方は無意識のうちに2種類に別れちまってンだ』

1,輪状甲状筋がわずかでも閉鎖筋と同時に働いてる地声
2,閉鎖筋しか働いてねェ地声

の2つになァ。残念ながら、ほとんどの人間、特に男は2の地声を使っちまってンだ。
さっきもいったが閉鎖筋だけでもチェスト音域のうちは音程を操作できるが、そこを超えるとできなくなる。だから張り上げや喉絞めってのが起こンだ。

おい三下ァ、もっかいチェストボイスの定義を言ってみろ」

上条「確か、閉鎖筋が輪状甲状筋より優先的に働いた時に発せられる声だったか」

一方通行「そォ、あくまで閉鎖筋が『優先的に』働いた時の声なンだ。『独占』した声じゃねェ」

土御門「……なるほどな」クイッ

浜面「あぁ! そういうことか!」

一方通行「ミックスボイスとは、閉鎖筋と輪状甲状筋がバランスよく使われた状態で発声される声。

つまり、『どの音域でも輪状甲状筋を働かせる必要がある』ということ」

上条「じゃぁ上条さんが低音域の裏声を練習させられていたのはまさか!?」バッ

一方通行「そォ、低音域でも輪状甲状筋を使う感覚ってのをつかむためだァ」ニヤァ

青ピ「なんやこの全ての歯車が噛み合った感は……」


一方通行「裏声の練習を全音域でする理由ってのは筋肉自体を鍛えることだけじゃなく、

『輪状甲状筋を全音域で作用させる』っていう新しい神経回路を脳にすりこませるため、ってのが一番でかい。本来の意味は違うが神経系トレーニングってとこか。オマエら自転車は乗れンだろ?」

浜面「おぅ、今日も自転車で来たぞ」

一方通行「ミックスボイス習得も自転車と全く同じだと思え。

初めて自転車に乗った時、別に筋力が足りてねえせいで乗れねえわけじゃねェだろ? 今まで歩いたことしかねェからだ。
何回も何回も乗った結果、ある時『正しいバランスのとり方』っていう神経回路を脳がビシッと構築し、それを続けることで無意識でも自転車に乗り目的地に行けるようになる。

ミックスボイスもそれと同じだァ。

今まで地声しか使ってない音域でも、輪状甲状筋を使う感覚を何回も脳にすりこませることで、ある時「ミックスボイス」という神経回路ができあがる。
あとはそれを神経的に筋肉的に強化していってやればまともに使えるミックスボイスが誕生し、無意識でも歌に使えるようになるってこったァ。

特に訓練せずミックスボイスを使えるやつを天然ミキサーと呼ンだりするが、なンかいきなり一輪車乗れた女とかいただろ? あれと同じだァ」

上条「これはわかりやすい」

一方通行「『歌の入り口(チェストボイス)を間違ったら、ただしい出口(ミドルボイス、ヘッドボイス)へはいつまで経ってもたどりつけねェ』 だが逆に言えば、

『正しい入り口に入ることができたら、ミックスボイスは自ずとできるよォになる!!』」

上条「さすがです一方通行さん!」パチパチ

土御門「よっこの色男!」ヒューヒュー

垣根「認めてやるよ、お前が第一位だ」フッ

浜面「バカでもわかったわありがとう」

青ピ(ハッ……あかん決め台詞だけエロい妄想して聞いてなかったで。一瞬で脳を切り替えられる自分が憎い)


一方通行「これでやっと地声の定義の違いっつー話に戻れるなァ」

土御門「ってことは俺は」

一方通行「そォ、土御門も含め天然ミックスボイサーは、話し声のような低音域ですら『無意識下の内に輪状甲状筋を使っている』。
普段使ってる声がすでにミックスボイスなンだから、「高い声は地声を出せば出る」「歌いまくれば音域は伸びる」なンてことが言えるわけだァ」

上条「……なるほど! 今日一番納得した!」

一方通行「で、オマエらが目指すのもこれだ。つーか天然ミキサーとオマエらの差は実はこの「正しい地声」ってのを出せるかどうかでしかねェ。
こいつを出せちまえば、あとは天然ミキサーのように歌いまくるだけで音域を拡張していくことも可能になる。もちろん他のトレーニングを同時に行ったほうが効果は高いがな」

一方通行「天然ミキサーは子供の時から歌に慣れ親しんでる奴に多いなァ。基本的に子供のころってのは誰でもミックスボイスなンだが、その感覚、筋肉を大人になってもずっと保ってられる。こういう奴がプロになンだな」

青ピ「つっちーの声がやたら通るのはそういう理由だったんやね」

一方通行「あーいいこといった。低音からミックスボイス化することができれば、普段の話し声も聞き心地がいいもンになるから
『歌の練習したら普段の話し声もよくなりました』ってのは間違っちゃいねェ、っつーか可能なことだ。
天然ミックスボイサーでもしゃべり声と歌声が違うじゃねーかっていう奴がいるかもしれねーが、それは輪状甲状筋が顕著に関わる音域じゃねェからであって、普段の声からミックスになっている。
『プロっぽい声』の代表である声優もほとンどがミックスボイスのはずだな。俺の声優の岡本さンとかすげェ声出すしなァ」

浜面「すごいなまじで。ボイストレーナーってこんなことも説明できちまうのか」

一方通行「ミックスボイスは才能です、なンていう奴もいるかもしれねェがそンな奴はボイストレーナー失格だァ」

ミックスボイス理論編はこんなもんで終了です。ちょっと駆け足過ぎましたね

今後の内容は実践。感覚的な話が重視になってくるので、多少読みやすくなると思います

>>130-131
人は間違って大人になるんだよ

くそ、なんだよこれれみ○いすより分かりやすくておもしれぇじゃねぇか
もうボイトレ本出すかボイトレ教室開けよ
絶対見に行くからよ

>>142 もうおっさんだァ
>>143 サンキューです! このss見ればボイトレについては大体わかる、程度の情報量を書くつもりです。
れみ○いすもネットの中じゃいいサイトだけどね、他はひどいのが結構多い。

一方通行「わりィがしばらく更新は休憩させてくれィ。5日以内にはかえってくる。またなノシ

れみ○ぼいすは内容がちょくちょく変わって前と書いてることちげえじゃん!てなって見るの止めた
でもまあ無料だし、ネットは自分で良し悪し判断するしかないよね

素で○の位置間違えた
文句書いちゃったけど、お世話になったいいサイトだよ

乙、
裏声と高い声の違いが分からんと質問したんだけど、成る程こういう事かあ
オレ、上手くなったら奥さんにコブクロの『永遠にともに』にを歌うんだあ…

土御門を歌の上手い奴設定にしたのは何か理由があるんですか?
陰陽道の修業でボイストレーニングに関連するものがあるとか?

ちょっと変な質問なんだけど、正しいチェストってっのはエッジがかかったノイジーな声じゃなくて、秦基博みたいな若干ウィスパーっぽい声なのかな?
正しいチェストの参考になるようなアーティストがいれば教えてほしい

そいや本編更新はしばらくかかるけど、その間も俺はこのスレちょくちょくはみとくから色々書き込んでくれるとうれしい(^^)

>>146>>147 うむ。ただし地声と裏声のあの解釈はいただけんかなぁ。

番外個体「地声と裏声っていう表現自体、すごく曖昧なものだってわかってたかな? もし声帯の振動形態に注目して地声と裏声を分けたとして、そもそもが人それぞれである『感覚』を表現した言葉だから、実際つっちーやヒーローさんでやってることが全然違ったでしょ? そういう意図もあって最近のボイストレーニングの現場だとあまり使われない表現なんだよ~。まぁAVCでは『人それぞれ』を考慮しつつがんがん使うけどね☆」

>>148 お前もか爆発希望。永遠にともにはサビで徐々にトーンダウンしてくくらいがかっこいいのに奇声になったら台無しだからな。ミックスボイス習得必須です!

>>149 すごくいい質問だ。これは自分の中で、土御門は基本なんでもできるので何かできなくて悩むっていう光景が思い浮かばなかったのとただ単に一番好きなキャラだから歌うま設定にしてあげたかったって理由があります。
そう考えるとみんな歌うまそうなんですけどね。最初は誰音痴にするか結構悩んで、一方通行と上条さんが逆だったんですが理論的な話する上条さんって違和感がすごいし暴れられないんで、結局一方さんをボイストレーナーにして正解でしたね。 そうボクは禁書厨。新約最新刊読んでねぇけど。


>>150 

一方通行「いい質問だから戻ってきたぞォ。

正しいチェストっていっちまうと同じような音色ってイメージする人が増えちまうのか……これはまじ盲点だったぜェ。

まず正しいチェストにエッジーかクリーンかとか音色は一切関係ねェ。エッジーでも輪状甲状筋が使われてれば正しいチェスト。ミスチルの桜井さンが時々ミックスボイスできてねェって言われるがンなこたァねェ。桜井さンは力強さを出すためにチェストを引っ張りすぎるからミドル内でひっかかってるだけで正しいチェストの例の一つだ。

『とりあえずミドル域までスムーズに入れればそれは全て正しいチェストボイスだと覚えとけ』

ウィスパーは注意だな。練習ではチェストでウィスパーと称して過度な息漏れはしちゃいけねェ。チェストは基本的にねっとりとした力強さを保ってねェといけねェからな。


だが確かに練習の初期の段階ではチェストを軽く出すイメージが必要だし、そもそもできねェから「力強い」歌手の真似はしないほうがいいのは事実。

正しいチェストを作る段階であえて真似するとしたら、やっぱいわゆる『正統派な歌手』にすべきだ。大体わかるだろうが先に言ってくれた秦基博さンだったり ATSUSHIさンだったりコブクロさンだったりスキマスイッチさンだったりな。
(しかし秦さンってウィスパーか?)

そして個人的には、『久保田利伸さン』をおすすめする。雰囲気は真似できねェが、あの発声は色ンな意味でとらえやすいンだわ。

これは何の根拠もねェ個人的な意見だが、久保田さンの真似するとミックスボイスになりやすいから今すぐ試してみろ。
LA・LA・LA LOVE SONGを久保田さンの真似しながら歌い込むだけでチェストボイスが完成する可能性もたけェぞ。あの曲の音域はチェスト~ミドル身に付けるには最適だしなァ。

ちなみに俺が個人的に完璧だと思うチェストはポルノグラフィティの岡野昭仁さンだァ。かっけーよなうン。何回LIVE行ったかわかンねェわ。

あとでエッジーやクリーン、ウィスパー、声が軽い重い、つまり『声質』についての話もあるからそれと合わせるとわかりやすいかもしれねェ」



キーの高いキャラソン歌ってるときにhttp://www.youtube.com/watch?v=aepVvj6TZIo&feature=youtube_gdataみたいになるんですけどどうしましょう

小野正利みたいなハイトーンを安定して出したいんだけどどうしたらいいの?

>>152
まじかよそこのあたりずっと気になってたんだわthx
ミスチルやポルノの人もミックスだったのか、ずっとチェスト張り上げだと思ってたわ

>>1のいうミックスが出来れば換声点って完全に無くなって声区が完璧に一本化して、喉のストレスもなくなるかな?
桶板で「もともと表声と裏声は発声方法が違うから換声点は無くなるわけない、ミックスは換声点をいかに上手く誤魔化せるかかキモだ」っていうレスを見かけたんだけど、それってやっぱ違うよな

基本的にまだまだミックス編は終わってないので、ミックスに関してのそれを見てからのほうがわかりやすいですね。


>>153 これは何がしたかったんだ。普通に歌いたかったのか打ち止めァのものまねしたかったのか、それによってアドバイスが全然変わってくるけど。いや後者の場合は何も言えないけど、
選曲がわるい。男がこれを同じ雰囲気で歌ったらキモいにきまってんだろwww

今後音源の判断は基本しません。一応できるけど訓練を受けたボイストレーナーではないので間違ってたら悲惨です。

>>154 小野正利さんを基準にしちゃいけない。 あのレベルは本当に才能。
あとで説明する内容だけどヘッドボイス域で安定感出せるかはやっぱ才能が関わってくるから、練習してみろとしかいえん。ただ大体の人がhiCくらいまでは安定した声質で歌えるようになると言っておきたい。出すだけならテノールならhihi域は普通にいけんじゃないかな。

>>155 まじか、昭仁さんとかすんげェ綺麗なミドルしてるけどね。プロでチェスト張り上げはほとんどいないかな。時々ブリッジングっていって喚声点の処理が甘くなる人がいるけど。

>>156 歌についての科学が発達した現在は、全体で同じ歌い方をするべきという考えが主流です。もちろんどの音域もストレスなく軽々歌えますよ。ヘッドボイス域からは安定感に個人差がありますが。
もしも喚声点というのが明確に存在するとしたら、天然ミキサーの証明ができない、もしくは非常に難しくなりますよね。

基本的に地声と裏声を分けて考えている時点でまともに歌えません。
もしかしたら地声と裏声を完全に分けてそれをつなげる、という意味だったら確かに喚声点は目立ちますね。声帯の振動形態がそもそも違うので。


この辺もあとで説明しますが多くの人はチェストとミドルの喚声点は感じなくなります。

喚声点=筋肉変化が著しい音域っていう説明をしたんですが、無くなる、とかじゃなく感じにくくなるという方が正解です。絶対に筋肉バランスの変化ってのは起こるので。







質問なんだけど
天使にラブソングを2っていう映画をこないだ見て、外人の歌声が凄まじくてびっくりしたんですが、これって生まれつき人種的に高低の幅が広いからなんですか?それとも頑張れば同じレベルまで行くのも不可能ではない感じですか?

>>158 外人と日本人の違いっていうのが書き溜めてあるからそん時で。質問センキュー

>>157
これのうp主じゃないですけどたまたま自分の悩みを表しやすかったのでリンクはっちゃいました
変な表現になりますけど声にノイズがかかるというか……笑われる原因にもなったので真剣に悩んでます
正直私は完コピ目指してます

>>157
ああ、やっぱある程度の所からは才能だよね
ボイトレ無しであれだけ歌える遠藤正明とかもやっぱ才能?結構張り上げに聞こえる時もある気がするんだけど、張り上げだとあんなに安定しないよね?

>>160 動画は正直改善点うんぬんのレベルじゃないから、まずはちゃんと発声できるようになってからって感じなんだけど

御坂妹「女性曲の完コピですか……とミサカは動揺を隠しきれません」

一応女声の出し方ってのもあるんだけど、これはさすがに才能が関係してくるから基本男には無理です。
ノイズってのはいまいちわからないけどまずはちゃんとミックスボイスで歌えるようにしましょう話はそれからだ。


>>161
ちなみに遠藤さんに限らず最初からうまいプロはほとんどボイトレしてないです。真面目にやってんのは最近の子だけだね。

聞けばわかるんだけど、チェスト張り上げと決定的に音色が違うんだよねプロのチェスト多めの声って。意識して聞いてみてください



単純な質問で恐縮だけど、毎日歌ってると上手くなるものかな?
通勤時に車の中ので歌ってるんだけど上手くなったような気がする
それとも、ある程度裏声練習してからの方が変なクセみたいなのが付かなくていいのかな?
教えてエロい>>1

>>163 もちろんうまくなるけど、そうだね裏声の練習したほうが圧倒的に早くうまくなるね!

通勤で車使うならまず裏声で歌の練習するのをすすめる


上条「具体的にこれってどうなのって聞きたいボイトレスクールやボイトレ本あったらいつでも教えてくれよ」

じゃあ小野正利のスクールとボイトレ本ってどうなの?

>>164
返答アリガト、
よっしゃ、裏声で歌いまくるでー
後、エロい>>1で答えてくれたから、>>1はエロいということで決定

自分がミドルかどうか判断出来ないんだが
地声より高く裏声より低い辺りがミドルであってる?

>>167
そういうガキ臭くてつまらん絡みいらんから

今後語られるだろうけどビブラートについて教えてほしい
とりあえず発声練習でコブシ?的なビブラートは出来るようになったけど、いざ歌うとなると全然出来ない
ブレスもろくにせず力みまくってるのもあるだろうけど、ビブラートするためのコツとかやり方を知っていたら教えてほしい
ビブラートに必要な筋肉、ビブラートをかける部位とか、そういうのを詳しくお願いします

>>162
回答あざす
歌っているときは聞こえないけど録音したの聞くとしゃがれ声が混じっている感じです
ちなみに>>20です

俺も教えて欲しい
ビブラートは自分で意図的に掛ける派なんだけど、正しい発声なら自然に掛かるビブラートって本当にあるのかな?

裏声で歌うってあったけど、真面目に歌うとかなり喉がきつい、
音程を気にせず、取り敢えず裏声で歌うぐらいでいいのかな?

ちと昨日は練習とかしてました。ただ喉痛かったんで医者行ってきました。なんだこれ。

>>166 
小野さんのボイトレは内容見る限り日本のボイトレの中じゃ相当まとも、ていうかいいです。小野さんのすごいところは、神に愛されたような喉を持っているにも関わらず出せない人にも対応できるようちゃんと科学的な理論と感覚的な部分を考慮して指導しているとこ。
 広瀬香美さんみたいに元からハイトーン出せるタイプのトレーナーはみんな超感覚的な指導をしがちだけど、その点小野さんなら大丈夫そうですね。でも今小野さんガルネリ忙しいから受けれんのかな、できれば俺も受けたい、てか会ってサイン欲しい。あとでいいボイトレの見分け方ってのも書きためてあるからそれも見るといいかもしれないです。
 本に関して、内容はこのssで説明しているような基礎的知識に、ミックスボイスメインの中上級者向けのトレーニングがたくさん書いてある感じです。あくまでミックスボイスがきちんと出せるようになった人が、一度基礎+αを固めたくなったら使う本であって、ミックスボイスを身につけたい初心者が買っても意味がありません。書いてある内容はこのssで言うこととは反対の内容が多いですが、プロが書く感覚的な内容が多いのでためになります。CDもいいですね。

>>167 一方通行「俺がエロいのは周知の事実だァ。裏声練習がンばれィ」

>>168 ssを見ていただければわかるはずですが、音域的にはmid2Eを超えたあたりがキレイに出せてればミドル、つかミックスです。ミドルよりチェストのほうが大事ですんでお忘れなく。
そうですねー、粉雪を何のストレスなく歌えるならできているといっていいですね。粉雪は色々といい指標になりますね。

>>169 一応ビブラートについても書き溜めあるんですが、これはほんとに一般的というか広く知られている内容と練習法しかとりあげていません。実は自分も得意分野ではないのですいません、練習してくださいとしか。

>>170 まずはきちんとミックスボイスで強く男らしく発声ができるようになってからですね。
はっきりいってボイトレの悩みの9割はミックスボイスができれば治ります。

>>171 触れる内容なので安心してください

>>172 それは輪状甲状筋が鍛えられているいい傾向です。一応ssでは低音~高音までホーで音階練習するのと歌うのであればきちんと音程をとるようにすすめています。

一方通行「もちろんリラックスしてンだろォなァ? のど仏があがったりしてねェか確認してみろ。無理やりひねり出した裏声に価値はねェぞ」














家だと大きな声が出せないから鼻歌だけで発声練習してるんだけど
変な癖ついたりしないかな?

鼻歌のミドルは返ってくる息で声帯が安定するとかは聞いたことあるんだけど・・・

>>172だけど返答サンクス!
筋トレ後の筋肉痛みたいなもんなんですね、
リラックスを意識してがんばります

>>174 基本的にハミングに害はありませんが、鼻に声を入れるという特性上どうしても鼻腔に声がいく癖がついてしまう可能性があります。鼻腔に声が入るのはデメリットが多すぎるので癖になりかけたらやめましょう。

ハミングで声帯が閉じれるように感じる理由というのは鼻濁音でもある「ん」で発声しているからです。nの子音は声帯閉鎖をきちんと入れてくれますからね。しかし声帯閉鎖したいのであればンである必要性はないわけで。もちろん閉鎖の感覚を掴みやすい子音ではあるので否定はしませんが。

とりあえずおすすめできる練習法でないことは確かですね。
エネルギーのはね返りに関しては自分もだいぶ前に調べてみたのですが、イマイチ根拠が見当たらなくて正しいかはわかりません。別にハミングでも息漏れはさせることができますから。

>>175 もしその場で痛い場合は練習やめてくださいね。絶対間違った発声になっているので


おつ

乙!このスレ分かりやすくて毎日見てるw
裏声の練習とか、その他とかって女でも効果はあんのかな?
というか裏声が上条さんと同じで ンホオオオオオオオ ってなったwww

まだまだまだまだーー??

>>1なら俺の隣で寝てるよ♂

年越し大晦日の特番見たけどやっぱポルノとかミスチルは安定して上手いな
あのレベルのミックスボイスになるにはどれくらいかかるのか

わたしま~つ~わぁ♪

保守

たまに聞くんだけど、声優と歌手の歌い方って違うって本当?
歌い方の違いっていうのが正直よく分からない。

ボイトレ歴三年の俺だけど、芯のある声は出るようになったものの、裏声がキモ声~女声~ショタ声にしか聞こえなくて参ってる
低域倍音も意識して喉を開いたりオペラ的な発声も実践してるんだけど、キモカマ声にしかならずまったく効果がでない
これってまだ練習不足ってことかな?
それともこういう声質だと諦めるしかない?
俺の理想は秦基博みたいな声なんだよな

返事してなくてすいません!


>>192 アザッス

>>193

女性読者やとおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?!?!?!?!?!?!?!?


ふぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお


もちろん女性でも効果あります。男女ともに効果のある練習ばっかなのでやってみてくだしぇ
そのうち女性陣も登場しますのでお楽しみに


>>194 ほんとにすまん

>>195 なかなか熱かったぜお前のオマエ

>>196 うまいよな~。でも桜井さんは時々ひやひやする
あーいうパワフルな発声したいなら1年以上は練習必要かなぁ

>>198 いつまでもまーつーわ

>>199 保守とかあんのか!? サンキュ!

>>200
誰から聞いたかしらんがんなことないです。同じ人間ですからな。
確かにキャラ声作って歌う人はハイラリンクスになってるかもしれません。そのことかな?

水樹奈々様と西川の兄貴↓ まぁ奈々様は普通の声優とは違うけども
https://www.youtube.com/watch?v=thErmzijG0M

>>201
どうだろう。3年も練習してるんならもう色々板についてると思うから練習不足ってのは考えにくいですね。

ミックスボイスは使えんのかな。だったらテクニック的なファルセットの声質っていうのは別にオカマ声でも違和感ないし気にする必要ないと思いますよ。

ミックスボイスは響きは違うけど基本的には普段の声の延長的な声質ですので、もともと中性的な声質なら自信もってそれで歌っていきましょう!









ここ保守いらない
するにしても1か月以内にsageでレスすればいい
これはただのage荒らし

>>203 なるほど! サンクス


一方通行「ブレイクタイムに鼻声やら鼻腔共鳴の話すンぞォ」

上条「唐突ってレベルを軽く飛び越えてるな」

垣根「しばらく更新してなかったから読者のみなさまに飽きられたらどうすんだ。少しでも興味がありそうな話題を提供しようというあいつなりの努力だこれは」

浜面「あんまりメタ発言はよくないと思うぞうん。うん?」チラッ

一方通行「まず鼻声で悩ンでるやつっているか?」

土御門「少し気になるときはあるぜよ」ノ

一方通行「……他はいねェな。例によってまた質問。鼻声ってなーンだ」ホジホジ

青ピ「ぼぁ。しんちゃん」(鼻声)

上条「ボーちゃんか。確かに鼻声の申し子だもんな」

垣根「鼻声ってーと鼻にかけてこんな感じか? ンォォォオ」(鼻声)

浜面「フフッwwオマエッww」

垣根「あん?」

一方通行「オイ垣根」

垣根「なんだよ」

一方通行「鼻毛すげェ出てンぞ」

垣根「……教えてくれてありがとう。あと浜面は死ね」ブウォッ

浜面「フフッwwwゴメィ!?」

一方通行「お前らがさっき出した2つの例だが、原因が全く違うのわかるかァ?」

上条「???」

土御門「ボーちゃんは鼻が詰まってるのに対して、垣根の方は鼻から声が出てるな」

垣根「あーなるほどな」

一方通行「そういうことだ」

浜面「 」ピクピク

一方通行「鼻声には、『閉鼻声』と『開鼻声』ってのがある」

一方通行「まず閉鼻ってのは、風邪で鼻が詰まった時や意図的に鼻を閉じた時の声だ。特徴としては……お前ら鼻閉じてなにぬねのって言ってみろ」

上条「だでぃどぅでど__!?」

一方通行「おもしれーだろ? 鼻濁音つってな行ま行ンってのは絶対に鼻に声を通さねぇと発声できねェンだ。だから鼻詰まってるとな→だ、ま→ばになって聞こえンだ」

垣根「ばびぶべぼ! だでぃどぅでど!!」

続きはよう

>>206 すまん。リアルタイムで書いてるんだが寝そうだww


一方通行「次は開鼻だな。これは、逆に鼻濁音以外が鼻から抜ける事で起こる。例えばあいうえおとかが鼻に入ると違和感がすげェだろ。」

上条「あいうえお、あいうえお(鼻声)。時々いるわこういうやつ」

青ピ「つまり、鼻濁音以外は鼻に声を入れたらアカンってことかいな」

一方通行「もちろン100%声をいれねェってのは無理だろうが、基本的に鼻に声を通す=開鼻音ってことだからなァ。できるだけ鼻に声は入れねぇのが正解、鼻閉じても声が変わらない状態がベストだ」

一方通行「ここからはこいつをみながら話そォか」

パネル「http://3.bp.blogspot.com/-52Rya4AemWM/UfYr9wEDl0I/AAAAAAAAAfs/paIyRqBeWNE/s1600/%25E6%25A8%25A1%25E5%25BC%258F%25E5%259B%25B3.jpg

一方通行「この画像を見ればわかると思うンだが、鼻から声が出る、ということは絶対に鼻腔に声が通ってるよな? 逆に言えば、『鼻腔に声を響かすためには絶対に鼻に息を通さないといけない』ということだ」

一方通行「つまり、巷で有名な鼻腔共鳴なンてもンをまじめにやったらどうなるか」

土御門「開鼻声まっしぐらってことかにゃー」

一方通行「そォいうことだ。ぶっちゃけ正気じゃねェよ」

やった、>>1来てた!
とりあえずゆっくりでもいいから、体調には気をつけて頑張って(*´ω`*)



打ち止め「ちなみに閉鼻をクローズネイザル、開鼻をオープンネイザルっていったりするよ。ボイトレの現場だとこれ意外と使うかもってミサカはミサカは補足してみる」


一方通行「自分で鼻声だと思ってる奴は自分がどっちのタイプなのかを把握する必要がある。まァ閉鼻だったらすぐわかるだろうし、歌に影響する鼻声ってのはほぼ開鼻なンだわ。じゃァこれどうやったら治るンですかはい浜面くゥン!!」

シーン

一方通行「あン?」

浜面「 」

一方通行「いつまで寝てンだてめェはァアアアアアアア」ドゴン

浜面「ビッ」ズサァ

垣根(鬼だ……)



上条「とりあえず鼻腔に声を入れなきゃいいんだろ」

一方通行「そう、シンプルだがそれしかねェ。ここで重要なのが、常に鼻声の奴なンていねェってこと。
歌う時に鼻声になっちまうってのはつまり、『なンらかの原因で声が鼻腔に入っちまってる』ってことだ。だからその原因を叩いてやればいい」

青ピ「ほうほう」

一方通行「具体的な原因ってのは2つある。『舌の位置』と『ハイラリンクス』だ」

一方通行「またさっきの画像を見ろ。ちとわかりにくいが、舌の根元が鼻腔への入り口に近いのがわかるかァ?」

上条「ふむ」

一方通行「結論を言えば、舌が上がると息は鼻腔に流れちまうんだわ。まるで本来の川の流れをさえぎって水路に水を流すようになァ。まァこれは画像みりゃわかンだろ」

一方通行「次はハイラリンクスだな。そもそもお前らハイラリが何か覚えてるか?」

垣根「喉頭があがって喉の共鳴腔が狭くなる現象、だな」

一方通行「そのとォり、そして喉頭が上がるということは鼻腔と声帯の距離が近づくってことだ。その分息が鼻腔に流れる可能性が高いってのは想像できンな」

土御門「あー俺が時々鼻声になるのはハイラリが原因だったンだにゃー」

一方通行「あァ。そしてここで重要な事実を教えてやる。

『舌と喉頭は連動しやすい』ってことだ」

上条「なんですと!」

一方通行「お前らのど仏触りながら舌を上下に動かしてみろ」

垣根「おーのど仏もいっしょに動いちまうな。だがリラックスして動かすとそうでもねぇのか」

一方通行「垣根が言った通り力んだ状態の舌ってのは、上げれば喉頭も上に下げれば喉頭も下に下げる力を持ってンだ。まァ基本的に力んだら上がる場合がほとンどだ。お前らがハイラリで苦しい発声してるときの舌をよく思い出せ、ガッチガチに力んでる上に上にあがっちまってねェか?」

青ピ「……確かに」

一方通行「まァハイラリのほうはまた別に機会に治すとしてだ。とりあえず即席でできる鼻声対策ってのは、『舌をリラックスさせかつ上にあげないこと』。こいつを意識するだけで違うもンだぜェ?」

垣根「これからは舌にも意識を向けて練習するか」


上条「てか浜面を病院に連れて行かなくていいのか? ほんとに死にそうなんだが」

浜面「カヒューカヒュー」ピクピク

>>209
ありがてェ……ありがてェ。なんですかこの優しい空間は。

あなたも風邪を引かないように頑張ってくだしゃいね! 大学が恋しい。なぜか。おやしゅみ

ずっと待ってた ぞォーー!!!!!!(歓喜)
続き超期待!!!!!!!

>>243
サァンクス

数日後 -カラオケルーム-

美琴「なんなのよこれは」

麦野「あんたも来るなんて聞いてないわよ。爆ぜろ」

御坂妹「やーやーお姉様、本日は大変お日柄もよく」ペコ

番外個体「いいからさっさとはじめよーよ!」

結標「そうね。あなたたちが歌わないなら歌わせてもらうわよ?」ピッピッピッ

美琴「なんであんたらそんな馴染んでるの」



結標『愛をこめて花束を~大げさだけど受け取って~♪……』





結標「ふぅ、すっきりしたわね」

一同「……」

結標「え? なに、どうしたのみんな」

番外個体「難曲を序盤から本気で歌う歌うまいやつって」

御坂妹「空気読めてねーよ、とミサカは正直に辛辣なコメントをします」

美琴「……同感だわ」

麦野「次歌えなくなったじゃねぇかふざけんな」

結標「(´・ω・`)」

御坂妹「とはいえあわきんは長い間AVCに通っているので、あのくらい歌えてくれないと困ります、とミサカはさりげなく自分たちの指導技術を誇示します」

美琴「そういえばアンタたちってボイストレーナーだったわね。もしかして今教えてもらえたりするの?」

麦野「興味はあるわね」

番外個体「もちろんいいよー。じゃぁとりあえず二人で一曲歌ってくれるかな? 前半はお姉たま、後半はむぎのんね」

麦野「ちょっと何よむぎのんって!」

美琴「むぎのん」

結標「むぎのん」

御坂妹「むぎのん(笑)」

番外個体「ほんと怖いもの知らずだよねあなた」

麦野「もういいわなんか疲れた」

美琴「丸くなったわねーあんたも」

麦野「こういうゆるい空気も嫌いじゃないのよ」

御坂妹「よーしじゃぁ90点以下だったらケツバットな、とミサカはプラスチック製のバットをイチロー風に構えつつ宣告します」ブンブン

美琴「ゆるすぎるのも問題なんだけどね」

美琴『あいたくてーあいーたくてーふるーえるー(全部裏声)』

麦野『あいたくてーあいーたくてーふるーえる~(えるだけ裏声)」


美琴「癖なのよね~、裏声で歌っちゃうの」

麦野「いやもうきっついわホント」

番外個体「おつかれー」

結標「では先生、解説をお願いします」

御坂妹「了解しました。


(今までに書いたミックスボイスの説明は省略)


女性の歌い方というのは基本的に

①地声でがんばるorサビだけ裏声
②オール裏声
③ミックスボイサー

の3タイプに分かれます。女性は男性に比べ裏声が発達している方が多いので天然ミキサーの割合は3割ほど、男性は1割程度ですので、女性のほうが歌のうまい方が多いと言われるのは当然のことなのです、とミサカは解説します。当然お二人にはミックスボイス習得を目指していただきます」

番外個体「むぎのんは、①。これは男にも多くいるパターンで、解決策もヤロー達と同じかなー」

麦野「…………そう」ズーン

結標「わっ私もそのタイプだからそんなに落ち込まなくてもいいのよ!?」

御坂妹「お姉様は②ですが、これは女性特有の歌い方です。状態としては常に輪状甲状筋を優勢にした発声が行われているため、低音域ではパワーがなくなり、高音域でも常に柔らかい表現しかすることができません。合唱部の女の子のような感じを想像していただけるとわかりやすいと思います」

番外個体「二人の発声の改善方法なんだけど、これは真逆の方法が必要だね。わかってると思うけど、むぎのんは裏声側、お姉たまは地声側へのアプローチをかけていくよ」


御坂妹「ここらで非常に重要なお話をさせていただきます。先ほどから何も考えず使っている裏声という言葉。実は、裏声には2種類あります。それは何と何でしょう! とミサカは疑問を投げかけます」

美琴「……わかりません」

麦野「強い裏声と弱い裏声? ごめんわからないわね」

結標「はいはいはい!!」バッ

番外個体「はいあわきん」

結標『息漏れのある裏声と息漏れの無い裏声』ビシッ

番外個体「はい、せい
御坂妹「残念!」

番外個体「え?」

御坂妹「ヘキサゴンと言っていなかったので失格です」ププ

結標「……」

麦野「どんまい」


御坂妹「冗談はさておき、確かに裏声には2種類あります。あわきんの言ったとおり、息漏れのある裏声、ない裏声ですね。ここで裏声という言葉の意味をわかりやすく教えましょう、

『裏声っぽい声だったら裏声』

こうなります。決してふざけているわけではなく、裏声というのは輪状甲状筋が優勢に働いている時の声ですので、音域は関係無くいわゆる「裏声っぽい音色」に絶対になるのです」

美琴「その中に2種類あるってことね」

番外個体「そう。息漏れのある裏声と無い裏声の違いっていうのは、声帯がしっかり閉じているかどうか。なんていってもわからないだろうから、簡単なチェックの方法があるよ


カラオケで→『声がマイクにしっかりと乗る』息がちゃんと続く。ロングトーンがしっかりと歌える。

小さい声の時→『裏声の背景に息漏れの音が聞こえていない』

基本的に練習の時は大きな声を出す必要はないから、とにかく②を意識できるようになるといいね。この辺はあとで第一位が説明してくれるはずだよー」

御坂妹「息漏れのある裏声というのは純粋に輪状甲状筋に働きかけますので、『筋トレ用の発声』であり、基本的に歌には使えません。元々男性は裏声が非常に弱い方が多いので、男性陣には息漏れのある裏声を練習してもらい裏声のベースを作ってもらっていました。ですがそろそろステップアップする時期だとミサカは推測します」

番外個体「そして息漏れの無い裏声っていうのは、『ミックスボイスの素になる超重要な発声』だよ。よく考えてみて、声帯がしっかりと閉じた裏声って、地声と何が違う?」

麦野「ん? ちょっとむずかしいわね。地声って確か声帯がしっかりと閉じた発声よね。よく考えたら違いなんてあるのかしら」

番外個体「そう、それが正解だよむぎのん! 実は、『地声と息漏れの無い裏声は、同じ発声』なんだよ。声帯の形態が同じってことだね」

美琴「えーとちょっとまって混乱してきたわ」

結標「実際に声に出してみたらわかりやすいんじゃない? てか私歌いにきたから説明の間歌ってるわよ」

御坂妹「確かにお二人の性格的に実践したほうがよさそうですね。では、おふたりとも、オ~と息漏れの無い裏声を出してください。声量は、パソコンのモニターに話かけるくらいの、小さな声量で構いません」

美琴「オ~~~~~~~~~~~~~」

麦野「おー、お~お~。……どうしても息抜けちゃうわよ」

番外個体「むぎのん、少し口縦に開いて?」

麦野「こんな感じかしら」パッ

番外個体「その状態のまま、地声でエーエーっていったあと、裏声のエーと交互に発声して、息がもれない裏声を探して」

麦野「エーエー(地声)え~(裏声)エー(地声)エー(裏声)」

御坂妹「では口を縦に開いたまま少しスタッカート気味に裏声で、エッエッエッ!」

麦野「ちょっと恥ずかしいわね。エッエッエッエッ~~~~~~~~~(裏声)」

麦野「できたわ!」


番外個体「やったね! じゃぁ本題。息漏れの無い裏声と地声が同じ発声ってことの証明として、息漏れの無い裏声と地声をつなげて見よう! 
おーーーーーーーーーーお↓(息漏れの無い裏声から地声)

美琴麦野「おーーーーお↓」

美琴「ほんとにつながる~」

麦野「へーなんか地声と裏声がつながるっておもしろい感覚ね」

御坂妹「おめでとうございます。今のがお二人のミックスボイスです」

美琴「へ?」

番外個体「もう一回、ミックスボイスの定義を思い出して? 音域に合わせて、叫ぶことなくひっくり返ることなく地声と裏声をバランスよく使った発声。ほら、できてるじゃん?」

麦野「確かにその通りといえばその通りだけど……」

御坂妹「もちろんまだまだ声量を出すこともできませんし、実際に歌で使える音色でないことは確かですが、ミックスボイスであることに変わりはありません。更にいえば、息漏れの無い裏声もミックスボイスと言ってよいでしょう」

番外個体「これから二人は、地声と息漏れの無い裏声を神経的、筋肉的に強化しつつ、バランスのとれたミックスボイスが作れるようにトレーニングしていけば万事オッケーなんだよ~! まぁこのあたりの具体的な方法は第一位におまかせしようかな」

美琴「なんか思ってたより楽しいわね、ボイストレーニングって」

麦野「ほんとね。いい意味で予想と違ったわ」

御坂妹「ふふふ、これで顧客が二人増えました、ミサカはほくそ笑みます」

結標「ふぅ……あら、レッスンは終わった?」

美琴「そういえば横でずっと歌ってたわね」

麦野「ずっとうるさかったらぶっちゃけいつビーム撃とうか迷ってた」

御坂妹「ミサカのオチがとられてしまいました」

女子編、続きは明日
女の子の素朴な疑問に回答しちゃうぞ☆(ゝω・)v

復活待ってた
そうかyubaメソッドか、投げ出してたけどまたやろうかな

復活を裏声練習しながら待ってました!
最初の頃は、裏声で歌うと喉に負荷がかかるような感じでしたが、今ではあまり感じません

サボり癖を覚えたのでしょうか……

素の声がガサガサした低めの声なんですが、そういう人でもアニソン歌手のような張りのある力強い歌声を出せるようになるでしょうか
それと、息漏れしない裏声を出そうとすると変に甲高い、作ったアニメ声もどきみたいになってしまいます…

私このスレ発見するまでみこっちゃんタイプでした
今は裏声に地声乗っけてる感じかな?ミックス意識してるけど……

>>253
YUBAメソッドはいいぞ~。やるなら新著のミックスボイス本をおすすめします。今までのはいかんせん初歩の初歩すぎて。
>>254
ありがとう~ございます。ほんとは裏声練習で負荷がかかってる感じがする、というのはあまりよくはないのですが、感じなくなったならよかったです。たぶん筋肉が鍛えられたのかな?
>>255
ミックスボイスができるようになれば強い声というのも必然的にできるようになります。特に低めの声の方であれば力強い声はまず作れます。極端に軽い声の方だと太い声は難しい場合はあります。
息漏れの無い裏声はあくまでミックスボイスの材料ですので、これで歌うことはありません。『とにかく息が漏れていない裏声を出し慣れる』、という作業が重要です。
>>256
実はですが、美琴タイプの方は限りなくミックスボイサーに近いです。ミックスボイス習得過程で一番難易度が高いと思われるのが息漏れのない裏声の強化ですので、すでにそれができている可能性の高い美琴タイプは有利です。地声を下から上まで引っ張るようなトレーニングをするとミックスボイスが習得できると思います。

この前結構有名な人のボイトレ行ってボロクソに扱き下ろされたんだが、その時ミックスボイス習得には舌根に重きを置くように説明されたんだ

「ミックスボイスの習得、つまり声を一本化させるには舌根を後ろに下げないこと。人は声が裏声の音域に達すると反射的に舌根が後ろに下がるようになっている。この反射によって声が区別化されることで表声と裏声が分かれてしまう。つまりこの反射に抵抗し、裏声に差し掛かった時点で舌根を後ろに下げない状態でいられればミックスボイスは容易に習得できる」

ということだそうだ
なんでも、この舌根がつっかかることがいわゆる換声点ショックで、天然ミキサーは生まれつきこの反射があまり働いていない人らしい
この反射は人それぞれで、意識すればあっという間に改善出来て、すぐにミックスボイスが出来るようになる人も少なくないとのこと。いつまでも改善出来ない人はこの反射が頑固に働いているそうな
因みにいつまでもキャンキャン子供の奇声のような声しか出ない人は、この舌根が下がったまま声を出している為であり、そのままじゃミックスボイスは習得できないそうだ

>>1でもないのに長文スマン
そこで>>1に聞きたいんだけど、>>1にとってこの弁説はどう思う?正しいかな?
それとこの舌根を下げない感覚ってのが分かんなくて四苦八苦してるんだけど、それを改善する効果的な練習法を知ってたら教えて欲しい

>>256です
持ち上げるときの声は五十音のうちなにが一番ですか?

それと余談だが、天然ミキサーと非天然の簡単な見分け方として、歌声としてhiBまで出せたら、例え其処までしか声が出ないヤツでもそれは漏れなく天然ミキサーらしい>男
喉の構造上、男は表声でhiA以上はどう頑張っても出せないそうよ

って、なんか聞きたての知ったか知識だけで>>1の話のネタを潰しているような気がして申し訳ない…

>>1はシャウトやデスボイスなども教えることはできますか?

申し訳ありません飲み会やらで更新ができませんでした

>>258
そのトレーナーの方誰だかわかりますよ
Dさんですよね?笑
実はほんの少し親交があって、以前お話しした時それと似たようなことをおっしゃっていて、へーと言っておきました。
確かに舌根の位置を変えないというのはなるほど、と思ったし喉頭への影響などを考えるとその方がいいのですが、ミックスボイスとは関係ないです。彼がいう喚声点ショックとは、結局のところ裏声音域になってしまった時に声門が開いてしまうことが原因です。それと舌根の位置というのは直接的には関係ありません。
あまりいいたくはないのですが、僕は彼のスクールに通って効果的にミックスボイスが習得できるとは思いません。
例えば舌根を下げないように~と言っても、具体的にその方法は教えられていないのではないでしょうか? ちょっと調べたところ、大事なところなのにあいまいな指導しかできないとよく言われているようです。正直なところ鼻腔共鳴やらの知識も中途半端で、勉強不足と言わざるをえません。彼はよく共鳴の位置が悪いうんぬん、などと言ってくるのですが、はっきりいってデタラメだと思います。Dさんのスクールでニェイニェイをさせられませんでしたか?あれは裏声音域での声門閉鎖を維持するトレーニングなのですが、決して鼻腔共鳴やらに必要なわけではありません。
このssを読んでいただけるとわかると思うのですが、僕は鼻腔共鳴や共鳴腔について勘違いしているトレーナーや、曖昧な指導しかできないトレーナー、生徒に負担を強いるトレーナーは大嫌いです。

なにより一番大事なことは、あなた自身がその先生に教わりたいかどうかです。やっていて楽しくないトレーニングは意味がありません。さらにあなたはお金を払っているんだから、それ相応の対価を受け取るべきです。


一方通行「ボイストレーニングで重要なのは、多くの情報の中から正しいものを選択する賢さと、決断する勇気なンだぜ? 続けるかどうかは、オマエしだいだァ」

御坂妹「ボイトレスクールに通わなくても、このssを見て独学すればそれでOKです、とミサカは正直な心境を吐露します。本気でプロになりたい方はコネのためできるだけ有名なスクールに通うべきですが、そうでない方にはその必要はありません。このssではそこらのボイトレスクールに通うより濃く正しい情報を学べるようにしているつもりです」

>>259
後々触れるのでご安心を

>>261
申し訳ない専門外です。ロック風のシャウト、というかがなりまではできるので説明する予定です。
ホイッスルボイスやグロウルなどのテクニックは練習してるんですが一向にできる気配がありません。

>>260
一方通行「すまねェ、なぜか安価拾い損ねた。話題はいくらでも提供してくれて構わねェ。合ってりゃ補足するし、間違ってたら訂正してやる。ネタが潰れるなンてこたァねェから安心しろ。
喉の構造上hiAまでと言っているが、ンなこたァねェ。実際に俺の知り合いで明らかに地声オンリーでBまで出す奴がいた。もちろン数発で喉は終了してたが。

見分け方は、男でmid2E、女でhiAからの音を『それっぽく』出せたら天然ミキサー、この見分け方をおすすめする。天然ミキサーであってもAまでしか出ないやつもいたりするしなァ。

まァ天然なンて大層な名前つけてるが、要はその技術を早く身につけたか遅く身につけたかの違いでしかねェンだ。天然について議論することに意味はねェよ。そういう意味では天然のくだりは失敗だったかもなァと>>1が反省してたわ」



仕事行ってきます⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

みなさん>>1です
ちと重大な報告があります
このssの更新をいったん?やめさせていただきます
理由は、決定的な新技術が自分の中に入ってきたからです

実はここしばらくいろいろなアーティストの方のサポート的なことをしておりました
そこで何人かのトレーナーの方と会いまして会話をしたところ、ほぼ共通の悩みがありそれを改善するためにはどうしたらいいのか語り合いました
すると一人からこれめっちゃいいよ! と言われその時は全員えーまじで? となったのですが、実際に試してみると今までどうあがいても改善できなかった人に対しても絶大な効果があり、あーこれすげぇぞってなりました
理論的ではないものの目から鱗とはこのことだなと


正確には新技術でもなんでもなくインターネット上ではむしろ定番のもので、このスレの中でも一度触れられている内容なのですが、自分はそこに価値を全く見出していませんでした

答えを言えば『真上を向いての裏声、地声の練習』というものなのですが、ここに目を向けると今までの理論に欠けていたことが一気に見えてきました
いつだったかチェストボイスには2種類あるといいましたが、それがまさに↑の方法で1を2のタイプに改善できると感じました
今までは裏声を全音域で使えるようにすればいい、と思っていたのですが、その方法ではおそらく『2のタイプだけど使い方が下手』な人にしか効果が出ないと思います
自分は今まで1のタイプで、それを練習によって2に変えたと思っていたのですが、自分も含め今までに改善させてきた人はみんな2のタイプだったと思うと、かなりショックではあります
上向き練習について詳しい話を今からしだすのも情けないという思いもあり、いったん更新をやめるという決断にいたりました
このssの内容自体は間違っておらず正しいのですが、情けない話ある意味では上級者向きといいますか、上向き練習ができるレベルをクリアしていないと参考にしづらい部分が多いです





自分の中で考えがまとまったその時、もう一度ssを書きたいなと思います(たぶん結構すぐだけど)
ぶっちゃけ恋愛パートはなかったことにしたいと思っていたので、普通に一度書き直したいです笑


一方通行「すまねェが、期待しねェで待っててくれェ。短い間だったがさいっこーに楽しかったぜ」


というわけでしばしの間さようならです

またいつか会いましょう



P.S.このスレの今後について削除したらいいのか一体世界とはなんなのか、どうしたらいいかちょくちょく教えてください

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