勇者「必ず魔王を倒して生還してみせる」 (5)

書き溜め無しなので執筆速度低です。

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王様「勇者よ、せいぜい頼んだぞ(笑)」フリフリ

勇者(王様め……帰ってきたらボコボコにしてやる)

_城下町

勇者「まず最初は仲間集め……か」

勇者「いつも一人旅だったからよくわからんけど」

勇者「とりあえず酒場に行けばいいんだよな」


カランカラン

マスター「おっ勇者じゃねぇか! 王様に挨拶はすませてきたのか」

勇者「うん。それより仲間集めをしてるんだけど……旅人はこの店にいない?」

マスター「早速仲間集めか! それならあそこに魔法使いと戦士がいるぞ」

勇者「ありがとう」

勇者「そこの魔法使いさんと戦士さん」

魔法使い(♂)「俺達に何か用か?」

勇者「はい。僕は勇者という者です」

戦士(♀)「あぁ……その話なら聞いてるわ。この国から勇者が今日旅立つって」

戦士「その様子だと……もっぱら仲間を探してるところかしら」

勇者「はい。説明する手間が省けました」

勇者「初対面で図々しいとは思いますが、僕と一緒に魔王討伐の旅をしてくれませんか?」

戦士「どうする……」コソッ

魔法使い「勇者がへたれだったらこっちの命が危ねぇ……。だが成功すれば多額の報酬が貰える」

魔法使い「ここは勇者の実力を見て、強かったら仲間になる。弱かったら断るでいいんじゃないか?」

戦士「そうね……」

戦士「勇者さん。わかりました」

勇者「本当ですか?」

戦士「はい。ただし条件があります」

勇者「条件……?」

戦士「私と戦って、私に勝てたら仲間になります」

勇者「上等です。ここでは流石にあれなので表にでましょうか」

__

ザッ

戦士「勇者さん……準備はよろしいですか?」

勇者「えぇ。いつでもかかってきて下さい」

戦士「では……こちらからいきますよ!」ブンッ

勇者(力はあるが……遅い!)ヒラッ

戦士「もう一回!」ブンッ

勇者「……」ヒラッ

ブンッ ヒラッ ブンッ ヒラッ

持ち前の腕力で軽々と剣を振る戦士であったが、肝心の攻撃は勇者に全て避けられてしまう。

__

戦士「はぁ……はぁ……はぁ……」

勇者「それで終わりですか? 次はこちらの番です」ヒュッ

戦士が剣を構えるか構えないかのうちに、戦士の剣は宙を舞った。

戦士「……!」

勇者「僕の勝ちですね」

戦士「完敗だよ……分かった。君の仲間になるよ」

勇者「魔法使いさんは?」

魔法使い「俺と戦士は相棒だからな。相棒がなるって言うんなら俺もなるよ」

勇者「そうですか……では簡単に歩きながら自己紹介をしましょうか」

戦士「荷造りは!?」

勇者「既にあなた方の分も用意してあります」

戦士「私が負けるのは計算通りだったわけね……」

魔法使い「まぁいいじゃねぇか」

勇者「……では僕から自己紹介を」

勇者「14代目勇者の勇者と申します。特技は剣術です……宜しくお願いします」

魔法使い「おう……頼りにしてるぜ! 次は俺だな」

魔法使い「俺は魔法使い! 主に精神攻撃魔法が得意だな……宜しく」

勇者「精神攻撃魔法ですか……興味深いですね」

戦士「……こいつ本当に汚いのよ」

魔法使い「……うるせぇ」

戦士「最後は私ね。私は戦士。主に剣術と棒術を得意としているわ……よろしくね」

勇者「宜しくお願いします」

勇者「では自己紹介もすみましたし冒険の旅に出発!」

魔法使い・戦士「おーー(棒)」



魔法使い「戦士」コソッ

戦士「?」

魔法使い「お前勇者に負けたとき素が出てたぞ」

戦士「……」

魔法使い「イケメソな勇者の前でそんな口調にしたくなるのもわかるが、俺は素のお前の方が言いと思う」

戦士「う、うっさい!」

勇者「~であるからして……どうかしました? 戦士さん」

戦士「い、いや、何でもないわ」

勇者「そうですか」

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