海未「ずっと穂乃果のとなりに」 (28)

穂乃果「あ!海未ちゃんおかえりー♪」

海未「ただいまです」






私と穂乃果は結婚しました

結婚までの道はとてつもなく

大恋愛そのものでした

お互い親には勘当されてしまいましたが

今では穂乃果は専業主婦をしていて

私は一般企業に勤め働き

なんとか無事に暮らしています

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418211312

穂乃果「あのね♪あのね♪」

穂乃果「夜ご飯は……なんと……!ハンバーグだよ!!」




穂乃果は相変わらず元気ですね




穂乃果「ご飯が先?お風呂が先?それとも……」

海未「……すみません、疲れているのでお風呂を先にいただきますね」

穂乃果「えっ……う、うん!分かったよ!!」

海未「……」

海未「それと……明日は早いので夕飯をいただいたら直ぐに寝ますね」

穂乃果「……」

穂乃果「そっか……大変なんだね……」

海未「……」モグモグ

穂乃果「……」モグモグ

テレビ〈アハハーキャー

海未「……これ美味しいです」

穂乃果「ほんとー!?えへへ……///」

海未「……」モグモグ

穂乃果「……」モグモグ

海未「じゃあ電気消しますね?」

穂乃果「うんっ!」

パチッ

海未「……」スヤスヤ



……今日も仕事が大変でした



トントン

ん?

穂乃果「ねぇ……海未ちゃん?」

海未「……?」

海未「……どうしました?」

穂乃果「えっと……その……あの……」

……

はぁ……


海未「さっきも言いましたよね?」

海未「明日は仕事で早いんです」

海未「用なら今度にしてください」

穂乃果「っ……!」

穂乃果「……うん」シュン

いつからでしょう

穂乃果との夜の情事が面倒になっていったのは

いつからでしょう

穂乃果の体に興奮しなくなっていったのは





穂乃果には申し訳ないですが

やっぱり無理ですよ

だって……





だって私達はもう47才……あのスクールアイドルをして輝いていた時から20年がたってしまっているのだから


昔はどんなに忙しくても穂乃果との時間を大切にしたし

穂乃果の作ったものならなんでも美味しかったし

穂乃果のパンツだって食べられた

だけどもうそんなに頑張れません

私達にだって「老い」がある

女性なのに穂乃果も養わなければならない私は懸命に働きます

毎日、毎日、毎日、

その結果、穂乃果に全然構ってあげられません

それに……

今の穂乃果はしわも増えていて……

そしてそれは私も同じで……

多分穂乃果も年老いた私なんかとエッチなんかしたくないんでしょう

なら何故求めてくるのか……

それは多分私達が……

……女同士だから




女同士では子供を作る事ができない

女同士では愛の結晶であるはずの子供が作れない

精子バンクや養子も考えましたが

私は私と穂乃果、二人の遺伝子を受け継いだ子が欲しかったのです

昔はIPS細胞がどうとか言われていて私達もそれにすがろうとしましたが

20年たった今……そんな理想は実現していません

そんな子供が作れない寂しさを穂乃果は私と繋がる事で紛らわしたいのかもしれないですね……



穂乃果「……」グスッ

穂乃果「ごめんね……海未ちゃん……」グスッ



穂乃果は恐れているのでしょう

私達の愛が薄れる事に……

それを繋ぎとめる子供の存在がない事に

私達は親に勘当されましたから……

繋がりを尊く思っているんでしょう

穂乃果「穂乃果が男の子だったら良かったのにね……」ポロポロ


でも大丈夫ですよ


海未「……」スッ

穂乃果「ぇ……」


もし美貌が薄れても


海未「……」ギュ


たとえ子供ができなくても


穂乃果「……」ギュゥ


あなたがしわくちゃのおばあちゃんになっても


ギュゥゥゥゥ


いつまでだって私はあなたを愛し続けますから

そして隣に居続けますから

これはオトノキ小の卒業式の時

30年以上前に誓った

私の決意です。

穂乃果「……」

穂乃果「……海未ちゃん愛してるよ」

海未「……はい。私も愛してますよ」 ニコッ


終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom