幼女「しにたい」 (8)


男「はぁ…」
男(バイト疲れた…)

男「腹減ったなぁ…晩飯なににしよう…」

コツンっ

男「ん…?」

子供靴(よう…)

男「こ、子供靴?
なんでこんなとこに靴が…」

???「こんばんは」

男「うおっ!?」

幼女「こんばんは」

男「お、おんなのこ…?」

幼女「………」
幼女「こ ん ば ん は っ !」

男「こ、こんばんは」

風(ざざー…ざざー… )
男(真夜中に幼女が一人、裸足で橋の上に立ち尽くす…)

男(不気味や)


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俺( 橋の欄干に手をかけて、)
俺(一人じっと暗い川底を見つめる幼女)

幼女「はぁ…」
幼女「はぁーーーー…(溜息)」

男(何してんだあの娘)

幼女(チラッ

幼女「………」
幼女「…はぁ。さむいなぁ」

幼女「世間はつめたい…
世間がつめたいから、住んでる人もみんなつめたい」

幼女「こんなよのなかじゃ、生きるのがつらい…」

幼女「はぁ」
幼女「しにたい」

風(ヒュー……ゴゴゴ…)←橋の下を通る風の音

幼女「ここから落ちたらしんじゃうかな。
しんじゃうよね、きっと」

幼女「落ちちゃおっかなぁ」
幼女(チラッ

幼女「いっそ落ちちゃおっかなー」
幼女(チラチラッ

男「………」

幼女「ここから落ちればきっと楽になれる…」

スッ

幼女「さよなら、おとーさん、おかーさん…」


男「………」

幼女「………」

男「………」


幼女「……あ、あれ??」
幼女「と、とめないんですか??」

男「………」
男「晩飯」

幼女「えっ」

男「今日の晩飯、なににしよう」

幼女「へ??」

男「自炊はめんどいし今日もカップ麺にするかぁ」

スタスタ…

幼女「あっ」

スタスタ…

幼女「ちょ、ちょっとっ」

スタスタ…

幼女「しにたい」

男(SEIYU寄ってペヤング買ってくか)

幼女「しにたい(チラッ」

男(コンビニのペヤングは微妙に高いしなぁ)

幼女「しにt」

男(そういや、例の事件のせいでペヤングが暴落してるとかいう話があったな。

チェーン店はともかく個人店なら安売りしてるかもしれん)

幼女「…きいてます?」

男(となれば急いで商店街に…!)

幼女「ウゥ…全くきいてない…」

グイッ!

幼女「あ、あの…」

男「はい」

幼女「と、止めないんですか…?」

男「なにを?」

幼女「………」
幼女「わたし今死のうとしてるんですよ??
止めるべきじゃありませんか??」

男「………」
男「止めませんよ」
男「死ぬこともまた、人生の一つの選択肢だと思います」

幼女「えぇっ!
どうしてそんなさみしいことが言えるんですか!」

男「生きるのって辛いことばっかだしなぁ」
男「死んで楽になるのもアリだと思うよ」

幼女「………っ!」

ギュッ!

男「ちょ、手…っ」

幼女「…死は誰にでも訪れるものですが、
選ぶものでは決してありません」

男「………」

幼女「この世界に産まれたからには、
精一杯生きる義務があると、わたしは思います」

幼女「だからそんなさみしいこと言っちゃいけないです」

俺「はぁ」

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