ﾃﾚﾃﾃｰ　ﾃｰﾃｰﾃｰﾚｰﾃ

ﾃﾚﾃﾚﾃﾚﾃﾚ!


ﾃﾞｯ!　ﾃﾞｯ!


泰葉「デビュー特別企画、『目指せ！　シンデレラNO.1！』」

泰葉「デビューしたての新人アイドルが、明日のトップアイドルを目指してアイドル力をアップするべく精一杯頑張る番組、目指せ！　シンデレラNO.1！」

泰葉「皆さんこんにちは。パーソナリティーの岡崎泰葉です」

泰葉「それではまず、自己紹介をさせていただきます」

泰葉「岡崎泰葉、１６歳。長崎県出身の高校一年生です」

泰葉「趣味はドールハウス製作。細かい作業に集中しているのが好きですから」

泰葉「つい無口になってしまうのは考え物ですね。ふふっ」

泰葉「何に対しても集中しすぎてしまうのかな？　でももちろん、みんなと一緒に何かをするというのも大好きです」

泰葉「幼いころから子役やモデルとして活動をしていました」

泰葉「なので、地元や子供時代の思い出というのはあまりなにのですが……」

泰葉「その経験が今のアイドル活動に生きているので、良かったと言えますね」

泰葉「当時からのファンの方が今でも応援してくださるんです。それはやっぱり、何よりの喜びですから」

泰葉「それに、こうしてやっているアイドルとしての活動も……今の私の大事な思い出です」

泰葉「少し湿っぽい話になってしましたね。それでは最初のコーナーに参りましょう」

ﾃﾞｰｯ　ﾃﾞﾃﾞｰｯ　ﾃﾞﾚｯﾃﾞﾝ!


泰葉「『特訓、思い出トークで昨日の自分自身と向き合おう』」

泰葉「昨日あった思い出についてトークをして自分自身を見つめ直し、自分の魅力を再発見しちゃおう！　というコーナーです」

泰葉「思い出、と言いますと……。では、事務所での話をさせていただきますね」

泰葉「同じ事務所の皆さんって、年齢から趣味から様々で……。まだ幼い子もいるんです」

泰葉「自分と重ねちゃって、ちょっぴり心配していたのですが……本当に、すごく楽しそうなんですよ」

泰葉「そしたらなんだか楽しくなっちゃって。すっかりもう一つの家のように思えてきたんです」

泰葉「なんだか、事務所にいてもお仕事って感じがしないんですよね。それもどうなのかな？　ふふっ」

泰葉「それで、事務所で学校の勉強をするようになったんです」

泰葉「年上の方に質問が出来るし、集中しやすいですから」

泰葉「それで、ついうとうとしちゃって……。いつの間にか眠ってしまっていたんです」

泰葉「そしたら、ばっちり写真を撮られてしまったんです」

泰葉「あ、いえ。記者とかではなくて、アイドルの一人なんですが」

泰葉「……えっと、藍子ちゃんです」

泰葉「写真が趣味だっていうから、あまり油断できませんね」

泰葉「プライベートで写真映えを気にする方がおかしいのかな？」

泰葉「でも女の子なら、気にするのも普通ですよね。ふふっ」

泰葉「そうして、プライベートの写真がどんどん増えていくんです」

泰葉「昔からプライベートって、あまり無かったから」

泰葉「今もプライバシーは無いですね。ふふっ、オチが付きました」

泰葉「……どうですか？」


ﾋﾟﾝﾎﾟﾝﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ


泰葉「ふふっ、よかった」

泰葉「以上、思い出トークのコーナーでした」

泰葉「それでは、次のコーナーに参りましょうか」


ﾃｰﾃﾚﾝﾃ　ﾚｯﾃｯﾃｯﾃ　ﾃﾝﾃﾚﾃﾝ


泰葉「レッスン、『演技力を磨け！　アドリブシチュエーション！』」

泰葉「このコーナーでは、アイドル活動に必要な演技力を身に付ける為に、用意されたお題のシチュエーションに合わせてアドリブで演技に挑戦していきます」

泰葉「演技は長く続けてきた分野ですので、期待に応えられるよう頑張ります」

泰葉「お題はこちら」


ﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾃﾞﾝ!


『ウサミン星人がやってきた！』

泰葉「え、えっと……」

泰葉「その、これって……他人のキャラ――」


ﾌﾞﾌﾞｰｯ


泰葉「ではなく、その……ですね？」

泰葉「はい、『彼女はウサミン星の住人の一人なので、他にウサミン星人がいても問題ありません』？」

泰葉「は、はい。そうですよね……」

泰葉「すぅ……はぁ……」


泰葉「……あの、どうしてもですか？」

泰葉「はい、そうですね。あの人はそうしてずっとやっているんですし……」

泰葉「……分かりました。喜んでくれるファンがいるのなら……」


泰葉「すぅっ……」

泰葉「……ぴ、ﾋﾟﾋﾟｯ！　ウサミン星から電波を受信！」

泰葉「ヤスハのボイスでみんなをｷｭﾝｷｭﾝさせちゃうよ♪　キャハ☆」



泰葉「…………」

泰葉「…………ﾊｲ」


ｷﾝｺﾝｶﾝｺﾝｷﾝｺﾝｶｰﾝ

泰葉「ご、合格……。良かった……」

泰葉「ここまで緊張したのは始めてです……」


ｷﾝｺﾝｶﾝｺﾝｷﾝｺﾝｶｰﾝ


泰葉「わ、分かりました。分かりましたから……」


<ｷｬﾊ☆


泰葉「分かりましたからぁっ！」

ﾊﾟｰ　ﾊﾟｰ　ﾊﾟｰﾊﾟｰﾊﾟﾊﾟﾗﾊﾟ


泰葉「それではエンディングです」

泰葉「まさかこんな事をさせられるなんて思いもしませんでした」

泰葉「まだ、ドキドキはしてますけど……」

泰葉「喜んでくれる人がいるっていうのを感じられた、という意味ではよかったかもしれませんね」

泰葉「これからも色々なことに、楽しく、挑戦していきたいです」

泰葉「せっかく、アイドルになったんですから」

泰葉「最後のコーナーになりました。普通の言葉に魔法をかけてかわいく言っちゃおう『シンデレラワード』で、お別れです」


ｼｬﾗﾗﾗﾝ


泰葉「か・ま・ぼ・こっ♪」

泰葉「またいつかお会いしましょう。ばいばい」