穂乃果「最近選挙カーうるさいよねぇ」 (40)

海未「あれは国民の私達に呼びかけているわけですから…うるさいなどと言ってはいけませんよ」

穂乃果「それでもうるさいものはうるさいもん」

海未「まぁ…」

穂乃果「海未ちゃんはさぁ、選挙とか行ってる?」

海未「全く…これだから穂乃果は…」

穂乃果「え…?」

海未「私達は未成年なので…選挙には行けませんよ」

穂乃果「そうなの?なんで?」

海未「私達は有権者ではないからです」

穂乃果「有権者ではないって?」

海未「選挙に参加する権利がないということです」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1418110277

穂乃果「権利がないって?」

海未「有権者でないということです」

穂乃果「…」

海未「…」

穂乃果「選挙ってさぁ…どんな感じなの?」

海未「知りません私は。有権者ではないので」

穂乃果「どういう感じだと思う?」

海未「さぁ…」

穂乃果「千と千尋みたいな感じかな?」

海未「…はあ?」

穂乃果「いや…あの、千尋が湯婆婆に名前書かされるシーンあるじゃん?」

海未「はぁ…」

穂乃果「ああいう感じの雰囲気なのかなぁと思って」

海未「いや…もっとこう…フツーに市役所みたいな感じだと思いますよ」

穂乃果「市役所…?」

海未「あの…市役所とかになんか…立ちながらものを書くような台あるじゃないですか?」

穂乃果「ああー…」

海未「ああいう感じのところで書かされるのではないでしょうか」

穂乃果「えっ立ったまま書かされるの!?」

海未「いや知りませんけど…」

穂乃果「せっかく選挙にわざわざ行ってるのに…立ったまま書かされるわけ!?」

海未「いやっ…」

穂乃果「わざわざ…!わざわざ時間をさいて行ってるのに!?扱いひどくない!?」

海未「…」

穂乃果「立ったままっ…!?えっ…ずっと立ったまま!?ずっと!?選挙中ずっと 海未「ちょうるさいですねぇ!!知らないですよ!!」

海未「大体、千尋だって地べたで書かされてたでしょう!!」

穂乃果「ああー…」

海未「そもそも…私などに聞かないでもっと知ってる人に聞いたらいいんじゃないですか?」

穂乃果「もっと知ってる人って?」

海未「いや…穂乃果のご両親など…」

穂乃果「うちのお母さんとお父さんも知らないと思うよ」

海未「えっ…?どうしてですか…?」

穂乃果「だってお母さんもお父さんも選挙行ってないもん」

海未「えっ!?行ってないんですか!?」

穂乃果「うん」

海未「えっ…それまずくないですか!?だって…穂乃果のご両親は有権者なわけですよね!?」

穂乃果「まぁ…」

海未「なのに行ってないって…それまずくないですか!?」

穂乃果「さぁ…」

海未「えっ…なんでそんなに焦ってないんですか!?穂乃果のご両親が…有権者なのに選挙に行ってないんですよ!?大問題じゃないですかっ!!まずくないですか!?」

穂乃果「…」

穂乃果「ちょ…海未ちゃんうるさい」

海未「うるさい…!?」

穂乃果「うるさいよ」

海未「…」

穂乃果「あんまり大きな声出さないでくんないかな」

海未「…すみませんでした」

穂乃果「大体選挙ってさぁ…なんかよくわからなくない?」

海未「まぁ…」

穂乃果「なんか…なんとか党とか色々あるけど…何が違うわけ?」

海未「それは…人ですよ」

穂乃果「人…?」

海未「それぞれの党で…偉い人が違うので…」

穂乃果「えっ…人だけ?」

海未「は…?」

穂乃果「人が違うだけで…あと全部一緒なの?」

海未「いや一緒というかまぁ…細かいディティールの違いはあるとは思いますが…」

穂乃果「でも…基本的には人が違うだけなの?」

海未「まぁ…」

穂乃果「じゃあどこでも同じなんじゃないの?」

海未「いやっ…!」

穂乃果「だって人が違うだけなら…別にどこなっても大した違いないんじゃないの?」

海未「いやっ…それはおかしくないですか!?」

穂乃果「何が?」

海未「だって…人が全てでしょうよ!人が…!人があのー…国とかを管理してるわけですから!悪い人が国を管理したら国も悪くなるでしょう!人が大事なんですよ人が!!」

穂乃果「じゃあ…良い人がいる党はどこなの?」

海未「だから…それは有権者のそれぞれの判断ですよ!」

穂乃果「良いか悪いかははっきり決まってないってこと?」

海未「当たり前じゃないですか!」

穂乃果「…じゃあどこでも同じなんじゃ 海未「だっ…!だから同じってなんですか!?同じっておかしくないですかっ!?同じわけなくないですか!?人が違うんだから!それだったらμ'sとA-RISEで同じって言ってるようなものですよ!?」

穂乃果「あのさ…海未ちゃんうるさい」

海未「うるさい…!?」

穂乃果「ほんとうるさい…」

海未「…」

穂乃果「熱くならないでくんないかな」

海未「はぁ…」

穂乃果「とにかく穂乃果はさ…テレビで見てても選挙の人達が良い人なのか悪い人なのかわかんないって言ってるの」

海未「…」

穂乃果「だってねぇ?ほら…嘘とかついてるかもしれないし…」

海未「まぁ…」

穂乃果「いやだって…穂乃果だって入試の面接とかだったら嘘つくからね?」

海未「…」

穂乃果「実際に校風に憧れたりしてるわけじゃないし…」

海未「はぁ…」

穂乃果「海未ちゃんだってそうだったんじゃないの?」

海未「いや私は…部活が盛んだからとかにしてましたから…」

穂乃果「…」

海未「実際に部活は楽しいので…」

穂乃果「まぁまぁ…」

穂乃果「とにかく…テレビに出て喋ってる人と穂乃果たちに距離がありすぎるって言ってるんだよ!」

海未「ああー…」

穂乃果「もっとこう…身近な人だったら判断できるよ?穂乃果のお母さんよりことりちゃんのお母さんのほうがしっかりしてそうだなぁとか!」

海未「はいはい」

穂乃果「だからさ…選挙ももっとこう…徐々に…徐々に徐々にやってったらいいんじゃないかな?」

海未「はい…?」

穂乃果「いやだから…徐々に徐々に選んでいくんだよ」

海未「徐々に…?」

穂乃果「うん!徐々に…徐々に徐々に上がっていく感じで… 海未「いやあのっ…!徐々にはわかりましたから!何が徐々になのか内容を説明してくれませんかっ!?何を徐々にやっていくんですか!?」

穂乃果「だから選挙をだよ!最初はさぁ…!もっとこう…町内会で一番いい人を話し合いで選ぶみたいな!」

海未「ああー…」

穂乃果「それだったら判断できるでしょ!身近な人なんだから!」

海未「まぁ…」

穂乃果「それでこう…!徐々に徐々に…!最初は町内会で…!それで勝ち上がった人がその次は市内で一番いい人を決めるみたいな…!」

海未「うーん…穂乃果、それは難しいですよ」

穂乃果「なんで?」

海未「だって…時間がかかりすぎるでしょう…そうやって何度も人を集めて話し合いをしていては…」

穂乃果「そんなのは…ちゃっちゃとやっちゃえばいいんだよ!」

海未「ちゃっちゃと…?」

穂乃果「ほらあの…LINEとかで!」

海未「LINEっ!?」

穂乃果「LINEだよ!LINEで話しあえばいいじゃん!いちいち集まらなくても!!」

海未「選挙をLINEでやるんですかっ!?」

穂乃果「なんか問題あるのっ!?紙に書くのとLINEでやるのでなんか違いある!?考え方が古いんだよ海未ちゃんは!!」

海未「いや問題ありますよ!!LINE株式会社に責任と負担がかかりすぎますよ!!」

穂乃果「えっ…?LINE作ったのってLINE株式会社って言うの…?」

海未「そうですよ!一企業なんですよ!それなのにそんな…!選挙の手続きを負担させられたら大変でしょう!」

穂乃果「それはまぁ…」

海未「LINE株式会社の従業員全員過労死しますよ!!」

穂乃果「まぁそれはいいとして…とにかくこう…!テレビで一方通行で話されてもわからないから!ちゃんとこう…!コミュニケーションを取れるレベルの相手と選挙をやりたいって言ってるんだよ!」

海未「まぁ言ってることはわかりますけど…」

穂乃果「でしょう!」

海未「でも穂乃果のアイデアにだって問題はありますよ」

穂乃果「何が!?」

海未「だから…町内会とか市内とかのレベルの話ならわかりますよ?でもほら…都内とかになってくると結局身近な人じゃなくなってくるじゃないですか?メンバーが」

穂乃果「…」

海未「結局知らない人同士になっちゃうんだから…同じことじゃないですか?」

穂乃果「そんなの…泊まればいいんだよ!」

海未「…は…?」

穂乃果「どこかに集まってさぁ!メンバー同士で泊まればいいじゃん!」

海未「…」

穂乃果「泊まればさぁ…!ほらわかるじゃん!なんとなくこう…!ああーこの人よく考えてるなぁとか…!この人頼りないなぁとか…!」

海未「…」

穂乃果「何泊かすればリーダーシップを取る人とかも決まってくるだろうし!あっ!ほら寝る前とかになんか色々話したりしてさ?ああーこの人頭良いんだみたいな… 海未「いやいや…」

海未「そもそも…泊まるってどこに泊まるんですか…」

穂乃果「家だよっ!! 海未「だっ…家はわかってるんですよ!!どこの家に泊まるんですか!?誰の家に!?そんな大人数で勝手に泊まっていい家なんてそうどこにでもあるものでもないでしょうよ!!」

穂乃果「だからその…それはそのメンバーの誰かの家だよ…」

海未「無理がありますよ…大体、一番最初の問題が再浮上するでしょう…」

穂乃果「問題って?」

海未「時間がかかりすぎるっていうことですよ!何泊するのか知りませんけど…そんな…そんな多くの人を泊まらせたら大変なことになるでしょう!みんな仕事があるでしょうし!家事とかもあるし…!そんな暇ないんですよみんな!」

穂乃果「…」

海未「全く穂乃果は…!いつも文句ばかりで…!」

穂乃果「いやだから…そこからしておかしいよね」

海未「え…?」

穂乃果「人が一ヶ月かそこら他の家に泊まったくらいで仕事に支障が出るとしたら…!そんな経営をしてる会社がおかしいって言ってるんだよ!!」

海未「えっ!?」

穂乃果「そんなカツカツな経営してるから人が自殺したりするんじゃないのっ!?」

海未「えっ…そんな問題まで切り込んでいきますかっ!?」

穂乃果「切り込んで行くよ!大体おかしいんだよ!!お父さんの知り合いの建設会社に勤めてる人とかもさぁ!毎晩夜の二時とかまで働いてるらしいよ!?」

海未「はぁ…」

穂乃果「コンクリートの鉄筋の被りが2ミリ浅いから作りなおせとか役人に言われたとかでさぁ…!知らないよそんなことはっ!!」

海未「いや私も知らないですけど…」

穂乃果「とにかくもっとこう…一ヶ月社員が泊まっても大丈夫なくらいの若干の余裕のある経営をしろって言ってるんだよ!!」

海未「穂乃果こそもうちょっと心に余裕を持ったほうがいいと思いますが…」

穂乃果「知らないよそんなことはっ!!」

海未「わかりました…わかりましたよ…」

穂乃果「でしょう!」

海未「LINEで話し合って代表者を決めて…更にその代表者がどこかの家に泊まって次なる代表者を決めると…そういうわけですね?」

穂乃果「そうだよ!」

海未「じゃあ最後はどうなるですか?」

穂乃果「最後…!?」

海未「最後ですよ!最後の一人の代表者が決まったとして…その人フツーの一般人なわけですよね?」

穂乃果「まぁ…」

海未「その一般人の人はどうなるんですか?だってあのー…フツーの仕事があるわけですよね?それはどうなっちゃうんですか?」

穂乃果「いやだから…その人が急に総理大臣になっても大丈夫なくらいの経営をさ…」

海未「じゃあその人が…!あのー…漫画家とかだったらどうするんですか!?」

穂乃果「漫画家っ!?」

海未「漫画家ですよ!会社の人だったら後釜がいるとしても…!漫画家とかのその人じゃないとダメな仕事をしてた場合はどうするんですかっ!?」

穂乃果「いやっ…!でもそれは…!」

海未「諦めろっていうんですか!?その人ずっと漫画家になりたくて努力してたのかもしれませんよ!?それでやっとなれたのに…!総理大臣にするから諦めろっていうんですか!?穂乃果…!あなたは 穂乃果「ああーうるさいうるさい!!」

穂乃果「そんなの…!漫画家やりながら副業で総理大臣やればいいんだよ!!」

海未「副業でっ!?」

海未「副業で総理大臣やるんですかっ!?」

穂乃果「副業でだよ!!えっなんか問題あるっ!?副業で総理大臣やっちゃダメっていう法律でもあるんですか~!?」

海未「いや…多分あると思いますけど…」

穂乃果「あるのっ!?」

海未「多分ありますよ…公務員がバイトしちゃいけないっていう法律があるくらいですから…」

穂乃果「…」

海未「まぁとにかく…そういう法律がなかったとしても、やはり総理大臣は一般のフツーの人にできる仕事ではありませんよ」

穂乃果「…なんで?」

海未「まぁ…いろいろ専門的な知識も必要でしょうし…」

穂乃果「例えば?」

海未「色々ですよ…財政のこととか…」

穂乃果「じゃあその財政に詳しい人呼べばいいじゃん!!」

海未「呼ぶ…?」

穂乃果「呼べばいいんだよ!LINEで!!」

海未「またLINEっ!?」

穂乃果「またLINEだよ!えっ…ていうかまたLINEって何っ!?LINEの何が悪いのっ!?なんとなくの雰囲気でツッコミ入れてこないでくんないかな!?」

海未「いや…それはすみませんけど…でも、そんなに都合よく財政に詳しい知り合いいますかね?」

穂乃果「いるよっ!だってその代表者の人はさ!今まで色んな人と泊まってきてるわけだよ!話し合いのために!その中には一人くらい財政に詳しい人いたでしょ!その人とラインID交換してれば…!」

海未「はぁ…でもまぁ…みんながみんなLINEをやってるわけではありませんし…」

穂乃果「くくっ…ふふふ…はははははっ!!」

海未「なっ…!?何がおかしいんですか穂乃果っ!!」

穂乃果「引っかかったようだねぇ!海未ちゃん!!」

海未「わ…私が何に引っかかったというのですかっ!?」

穂乃果「海未ちゃんは今、みんながみんなLINEをやってるわけではないと言った…!でもそれは間違いだよ!!なぜなら…その代表者の人達は…元はといえば町内会の人達とLINEで話し合って決まったメンバーなんだからねぇ!!」

海未「…」

穂乃果「そんな基本的なことを忘れていたとは…!いつもは人の忘れ物を注意してる海未ちゃんとは思えない失態だね!!はぁーっはっはっはっはっは!!」

海未「はぁ…そうですか…」

穂乃果「え…!?」

海未「まぁ別にどうでもいいですけど…」

穂乃果「…」

海未「でも穂乃果…」

穂乃果「え…?」

海未「こんなことを話していてもしょうがありませんよ…」

穂乃果「しょうがない…?」

海未「日本は経済大国で…国として成熟しきってしまっているからです」

穂乃果「…」

海未「どんな素晴らしい選挙のアイデアが出ようと…もう日本は自由に見動きが取れる国ではないのです」

穂乃果「そんな…」

海未「だから日本にいる間は…私達は今の選挙制度を… 穂乃果「諦めちゃだめだよ!」

海未「え…?」

穂乃果「日本がどんな国だろうと…みんなが素晴らしいって思うアイデアはちゃんと活かされる!私達がそれを諦めない限りは…!」

海未「穂乃果…でもどうすれば…?」

穂乃果「運動だよ!なんかそういう…!デモ的な運動をすればいいんだよ!」

海未「運動…それはどのような…」

穂乃果「案じるより産むがやすし…思い立ったが吉日!よぉーし!!早速今日から…凛ちゃんとかもLINEで呼んで運動開始だーっ!!おーっ!!」

海未「お…おーっ!!」



選挙カー「みなさんのご支援、心よりお願い申し上げますっ!」

穂乃果 海未 凛「はーんたいっ!!はーんたいっ!!」


絵里「ああ…うるさい…」

その年、絵里ちゃんは留年しました。    おしまい

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年12月10日 (水) 01:31:03   ID: E7efmFwl

ほのかが賢い

2 :  SS好きの774さん   2015年02月19日 (木) 04:19:16   ID: REvawCmK

クッソシュールwwwwwwwww笑ったwwwwwwwww

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom