妹「ねえ、兄貴?」(83)

妹ものです。

書き溜めしてないので投下遅いですが、
お付き合いいただければ幸いです。

では、始めます。

兄「どうしたのかな?」

妹「暇なんだけど…」

兄「はいはい。姫は何をご所望で?」

妹「んー、そうだなぁ、なんか面白いこと言ってよ」

兄「それは無茶振りだよ」

妹「ほんっと使えないよね兄貴」

兄「すみませんねえ」

妹「あー、あっつい」

兄「仮にも女の子なんだからそういう格好はよそうよ」

妹「仮にもって何よ」

妹「てかなに?あたしの裸に欲情してんの?」

兄「するわけない。欲情なんて言葉使っちゃ駄目です」

妹「いいじゃない、あたしの勝手でしょ」

兄「困った困った」

妹「兄貴ー!」

兄「はいはい」

妹「喉乾いた」

兄「今持ってくるよ」



兄「はいどうぞ」

妹「ん、さんきゅー。てか兄貴ってほんっと紅茶入れるのだけは上手いよねー」

兄「それが本職だしね」

妹「そだったね」

兄「零さないようにね」

妹「子ども扱いしないでくんない?」

兄「はいはい」

兄「最近忙しい」

妹「そなの?」

兄「ああ、仕事全部ためちゃってたからね」

妹「駄目だなー」

兄「いや、主に君に構ってたせいなんだけどね」

妹「そりゃ当たり前じゃん」

兄「なんで?」

妹「兄貴はあたしのだもん」

兄「物ですか」

妹「ねえ兄貴」

兄「なにかな?」

妹「こっちとこっち、どっちが似合う?」

兄「んー、そっち、かな?」

妹「ん、さんきゅ」

兄「でも、いつも洋服決めてるの俺だけど、いいの?」

妹「別にいいよ。兄貴のセンスは信用できるしなにより…」

兄「あ、そうだ、部屋の掃除しなくちゃかな」

妹「兄貴の趣味に染まるのも悪くないっつーか…」

兄「ああ、あと、買い出しも行かないと…って、何か言った?」

妹「言ってない!ばあかっ!」

兄「ちょ、物投げないで!」

妹「まったく、なんで兄貴はいつもああかなあ…」

妹「あたしも素直になれないってものあるけど…はあ」

妹「兄貴…」

妹「好きだよぉ…」

兄「んー、妹はニンジン、ピーマン食べれなくて…玉ねぎはかなり細かく…と」

兄「よし、下ごしらえはこんなものかな」

兄「しかし、さすがにもう料理も手慣れたね。もう四年だもんね。って…誰と喋ってるんだろ」

兄「さて、妹の部屋に戻りますか」

妹「遅かったじゃない。何してたの?」

兄「いや、夕飯の支度を」

妹「そか、今日のご飯なに?」

兄「野菜炒めです」

妹「ぅげぇ、またぁ?」

兄「いい加減、好き嫌い減らしたら?大きくならないよ?」

妹「余計なお世話ですー!」←低身長貧乳

兄「おはよう。もう7時半だよ。学校に行く時間だよ」

妹「あと…ごふん…」

兄「こうしてると素直で可愛げもあるのにね」

妹「んぅ…ふにゅ」

兄「ほら、早くおきて」

妹「わかってるってばー…」

兄「ならほら、顔を洗っておいで。ご飯は用意してあるから」

妹「んー」

妹「相変わらずご飯は美味しいじゃん」

兄「お米が?」

妹「違うのわかってんのに言わないでくんない?性格悪いなー」

兄「君には負ける」

妹「兄貴、たまにズバッと言うよね」

兄「控えたほうがいいかい?」

妹「好きにすれば」

兄「ありがとう」

妹「ふあーあ」

兄「せめて手で口を抑えなさい」

妹友「妹、おっはよー」

妹「あ、おはよー」

兄「おはようございます」

妹友「あ、お兄さんもおはようございます」

兄「では、俺はこの辺で失礼します。学校が終わりましたらまたお迎えにあがりますので。お気をつけていってらっしゃいませ」

妹「堅苦しいなぁ、その喋り方。相変わらずなんだから」

妹友「まあ、しょうがないんじゃない?」

妹「とにかくいこっ、学校遅れちゃってもやだし」

妹友「うん」

兄「ふぅ、妹が学校行ってるこの時間が暇だね」

兄「駄目だね、どうも独り言が多くて」

兄「さてと、掃除しようか」

妹「やっと終わった」

兄「お疲れさまです」

妹「二人なんだからそんな喋り方じゃなくていいじゃん」

兄「妹友さんは?」

妹「先に帰ったよ、用事があるとかで」

兄「そっか。なら平気だね」

妹「ほんっと兄貴は他の人いると堅苦しいよね」

兄「仕方ないよ、そうしないといけないんだから」

妹「はいはい」

兄「それは俺の決めゼリ…」

妹「そんなわけないっしょ」

兄「そうかな」

兄「シマリス」

妹「スイカ」

兄「カラス」

妹「す、す、スルメ」

兄「メス」

妹「す、す、すー…ずでもいい?いいよね、ズーム」

兄「せめて俺の返答を待ってからにしようよ。ムース」

妹「す、す…ってまたす!?」

兄「そうです」

妹「…いじわる」

兄「はいはい」

兄「あのさ」

妹「なに?」

兄「さすがに下着を脱ぎ散らかすのはどうかと思うよ?」

妹「ちょ、見んなし!」

兄「そう思うんなら片付けようね」

妹「うぅ…はずかし…」

兄「っていうより、ずいぶん可愛い下着だね」

妹「う、うっさい!」

兄「縞々は流石に卒業したら?」

妹「で、でてけー!」

妹「うぅ、いいじゃん縞々、可愛いじゃんか」

妹「デリカシーなさすぎでしょ…はあ…」

妹「あー、はずかし」

眠い、駄目だ眠いです。


すみませんが今日はこの辺にします。

またそのうちに。

今日はちょいちょい、になるでしょうが投下していきたいと思います。
では、始めます。


妹「兄貴ってさ」

兄「なにかな?」

妹「彼女とかいんの?」

兄「ん、いや、いないよ」

妹「そ、そっか」

兄「なんで今安堵したの?」

妹「べ、べつに!」

兄「やっぱり反抗期?」

妹「いきなりなによ」

兄「いや、最近前にも増して口が悪いというか…」

妹「あたしの勝手って言ったっしょ。ってか、そういうのって普通本人に聞かなくない?」

兄「いや、聞いたほうが早いだろうし」

妹「兄貴らしいじゃん」

兄「それで、反抗期?」

妹「自分で考えれば?」

兄「そうきたか」

妹「兄貴、寒い」

兄「俺が滑ったみたいに言わないでくれるかな」

妹「んなのどうでもいいっつーの。寒いよ兄貴」

兄「ほら、上着でも羽織ってなさい」

妹「ん、ありがとう」

兄「今日はやけに素直だね」

妹「うっさい!」

妹「兄貴、こたつだそうよ」

兄「まだ流石に早くない?」

妹「いいから、だして」

兄「はいはい。どうぞ」

妹「はや!相変わらず、スペックたか…」

兄「お褒め頂きありがとう」

兄「今日も疲れた」

妹「ねえ兄貴?」

兄「ちょ、勝手に入ってこないの」

妹「別にいいっしょ」

兄「駄目だよ。女の子が気軽にそういうことしちゃ」

妹「兄貴だからいいじゃん」

兄「まあ、いいのかな?」

兄「で、何しにきたの?」

妹「いや、疲れただろうから肩でも揉んであげようかってね」

兄「え…?」

妹「いいじゃんいいじゃん」

兄「いや、ちょっとまっ…

妹「えいっ」

兄「アーッ!!」

兄「ふう、昨日はひどい目にあった」

妹友「あれ、お兄さん。どうしたの?」

兄「ああ。こんにちは。今はお嬢様の護衛中にございます」

妹友「護衛中って…妹は?」

兄「あちらに…」

妹友「って、コンビニ来ただけじゃないですか…」

兄「ええ。お嬢様が一度来たい、と申しましたので」

妹友「さすが世界一の大企業のご令嬢は違うね」

兄「勿論でございます」

兄「お嬢様。では参りましょう」

妹「ほんっとにさ、その口調やめてくんない?」

兄「無理を仰らないで下さい。外ではこのようにしなければならないのです。そうでなければ示しがつきません。そもそもあくまでも私は執事という立場ですので」

妹「はいはい。わかったっつーの。なんでお父さんも兄貴に継がせないのかな」

兄「致し方ありませんよ。私にはそちらの才能がなく、お嬢様にはありましたから。父上も上に立つお方ですので、おいそれと決めるわけにはいきません」

妹「はあー。だからってわざわざ執事にしなくてもさー」

兄「私には武術の才能に家事の才能もありましたので、その辺りからこのお役目を承ったのです。これは誇りですよ私の」

妹「あっそ」

妹「兄貴」

兄「ん?」

妹「やっぱそっちの口調のがあたしも楽だわ」

兄「それはよかった」

妹「ねえ、本当に、いいの?」

兄「なにが?」

妹「あたしで」

兄「構わないよ。僕はそう決めた。僕は君の駒になるんだ」

妹「あたしは兄貴を駒なんて思ったことない!」

兄「そう思わなくちゃいけないんだよ。そうじゃなきゃやっていけない」

妹「でも!」

兄「でもも何もないよ。俺は夕飯の支度があるから。それじゃ」

妹「あーあ…どうしてこうなっちゃったかなあ…」

妹「昔は、幸せだったのに…」

妹「兄貴…ううん、おにいちゃん…」

妹「元のおにいちゃんに戻ってよ…」



兄「………」

兄「お呼びになりましたか。父上」

父「久しぶりだな。兄」

兄「お久しぶりにございます。私に用事ですか?」

父「久々に我が子の顔を見たいと思っただけだが?」

兄「お戯れはおやめになってください。父上。お忙しいのでしょう?」

父「かわらんな。お前は」

兄「父上がこうしたのですよ」

父「今の言い方は無礼だな」

兄「失礼いたしました」

父「妹の事で出向いた」

兄「お嬢様の事、でごさいますか?」

父「うむ。あいつもまだ若い。今年で15、だったか」

兄「はい」

父「しかし、そろそろ将来を見据え動かねばならん」

兄「はい。そうですね」

父「兄よ」

兄「はい」

父「あやつと私は海外へと渡る」

兄「本社に…でごさいますか?」

父「そうだ。だからお前の役目は終わりだ」

兄「え…?」

父「何を呆けている。用件は終わりだ。下がれ」

兄「は、はい。失礼しました。」

兄「終わり…俺はもういらない。妹は遠くへ行く…」

なんでだろうか。
心のどこかで認めたくない自分がいる。
今まで塞き止めておいた思いが流れ出しそうになるのを必死に堪える。
俺はお役目御免。妹は将来安定。
それでいいじゃないか。
いいはずなのに、どうしてこんなにも悔しいんだろう。

兄「どうして…」

いつの間にか握りしめていた拳からは血が滲み、唇を強く噛みすぎたのか血が流れた。
涙は、出なかった。
出せるはずがなかった。
もう、出るはずないから。

とりあえず今日はこの辺で。
あまりかけなくて申し訳ないです。

次くるときはいっぱい書きます。

ではまた。

妹「ねえ、兄貴…って兄貴!?どしたの!?」

兄「あ、いも……お嬢様。なんでもありません。おきになさらずに」

妹「気にすんなって…無理に決まってんじゃん!」

兄「お嬢様の手を煩わせるわけには…」

妹「煩わせるってなに!?あたし達兄妹なんだよ!?なのに、なのになんでそんな…」

兄「兄妹だからって…もう俺達は住む世界が違うんだ。俺とお前は昔のままじゃいられない。いられないんだよ」

妹「あ、ちょっ、おにいちゃん!」

兄「なにやってんだよ俺…」

そう、昔の俺はこんなではなかった。
昔の俺の口調は今の妹の口調そのものだった。
だけど、いつからだろう。
いや、そんなことわかりきってるな。
お袋が死んだ時からだ。

お袋が死んでから親父は俺達二人を養おうと必死になった。
やけくそに仕事に打ち込んだ。元々は俺が継ぐはずだった仕事も、妹のほうが会社を大きくできるだろうという理由で妹を後継者として選んだ。
それは構わない。むしろ、そっちのほうが妥当だと言えよう。
でも、それが妹との決定的な溝をうんだんだ。

兄「手の届かない場所へ…か」

これで妹が外国に行ったら。
手の届かない場所へ行っちまった人が二人になるな。

父「妹、少しいいか」

妹「はい、なんですかお父様」

父「お前に話しがある」

妹「なんでしょうか?」

父「お前は、あと一ヶ月、いや、一週間で私と共に外国へ行くぞ」

妹「え…」

妹「ど、どうしてですか!?どうしてそんな急に…」

父「お前には私の仕事ぶりを見てもらう。将来のためにもな。そして向こうの暮らしにも慣れてもらわなきゃならん」

妹「ですが!」

父「なんだ。何かこっちに心残りでもあるのか?」

妹「お兄様は…お兄様はどうするのですか!?」

父「あやつはこちらに残ってもらう。お前の護衛兼執事は別の者を手配する」

妹「どうしてですか!お兄様もご一緒に…」

父「ならん。向こうへはお前と私だけで行く」

妹「お父様!お待ちください!」

父「準備はしておけよ」

妹「お父様ぁ!!」

妹「うぅ…ぐすっ…いや……なんで…」

妹「おにいちゃんと離れ離れになるなんて…やだよぉ……」

兄「さて…そろそろ仕事しないと…」

兄「妹いる?入るよ?」

ガチャ

兄「妹?」

妹「あ…おに……兄貴」

兄「どうかしたのかい?」

妹「べつに、なんでもない」ごしごし

兄「……。ならいんだけど。食事は何がいい?」

妹「兄貴に任せる」

兄「わかった。それじゃ、また食事の時に」

妹「うん。またね、おにいちゃん…」

ガチャ。バタン。

兄「妹に…おにいちゃんなんて呼ばれたの久々だ…」

妹友「どうしたの妹。最近元気ないよ?」

妹「あのね…妹友にお願いがあるんだ。いい?」

妹友「え、うん、なに?」

妹「もしあたしがいなくなったら…兄貴にこう伝えてほしいの」

出発の日。


父「さて、妹。準備は出来たのか」

妹「はい…お父様」

父「では、行くぞ。兄、この家の事は任せる」

兄「はい。かしこまりました」

妹「あの、お兄様!私は…私は……」

兄「…」

妹「お兄様さえ…言ってくだされば…私は……」

父「妹!何を世迷言を!」

兄「いってらっしゃいませ。お嬢様」

妹「っ!………いって、きます。お兄様…」



妹「さよなら…兄貴。バイバイ」

第一ルート、終わりかな?
ノーマルエンドというか、なんというか。
また違うエンドを書くので構想考えたら書きます。


とりあえずまた、今度に。

投下しないのにレス失礼いたします。

そうですね。
これはこれで一応終わりとなります。

例えるなら、アニメ版俺妹のトゥルーエンドじゃなくて、なんだっけ、普通のやつ、京介迎えにいかないやつみたいなのを想像していただければ幸いです。


続きは最後に投下したものの続きとなりますので、終わりには終わりですが、折り返し、または中間地点と思っていただいても結構です。


では、失礼しました。
お休みなさい。

兄「妹…」

いってしまった。
また1人、俺の手の届かない所へ。
いや、いい。
これでいいんだ。
いいはず、なのに。

兄「虚しいのは、なんでだろう」

数日後。



妹友「あ、妹のお兄さん。おはようございます」

兄「ん?ああ、おはよう」

妹友「もう、敬語じゃないんですね」

兄「俺はもうお役目御免らしいからね。ま、そのほうが気楽でいいよ」

妹友「それ、本気で言ってるんですか?」

兄「え?」

妹友「そうだとしたら、最低です」

妹友「失礼します」

兄「わかってるよ…そんなこと。でも、どうしようもないんだよ…」

兄「何もする気が起きない」

兄「妹がいた時は違った」

兄「バタバタしてて、忙しかったけど、満たされていて」

兄「俺は、どうするべきなんだろうか」

妹友「お兄さん」

兄「ああ、久しぶり」

妹友「先日はすみませんでした」

兄「いや、気にしなくていいよ。何しにきたの?」

妹友「お兄さんに…伝えたい事があったので」

兄「…。中に入って。話しを聞くから」

兄「それで、話しって?」

妹友「その前に、一ついいですか?」

兄「何かな?」

妹友「どうしてお兄さんは、あそこまで妹に尽くしていたんですか?」

兄「…」

妹友「恨んだり、妬んだりはしなかったんですか?」

兄「しないよ。そんなの」

妹友「どうして、あそこまで…」

兄「約束だからさ」

妹友「約束?」

兄「ああ。死んだ母さんとの、約束」

兄「母さんは、元々病弱で、いつも寝ていた。妹は母親っ子で、それはそれは母さんに甘えてたんだ」

兄「でも、そんなの長く続かなくて。母さんは死んだ。死ぬ直前に、俺に約束してほしいことがあるって言ったんだ」

妹友「それは…どのような?」

兄「妹はきっとすごく悲しむ。すごくすごく。でも、私のせいで後ろを向かせて前に進めなくなるのは申し訳なさすぎる。だから、兄が私の代わりになってちょうだい。いつまでも妹を支えてあげて。そうしたら、きっと妹は寂しくないだろうから」

兄「母さんは俺にそう言ったんだよ」

妹友「やっぱり…」

兄「え?」

妹友「妹は、私に旅立つ前に言い残した事があります。お兄さんに伝えてほしい、と」

兄「どんなことを?」

妹友「お兄さんが妹の面倒を見るのは、きっとお母様との約束があるから。でもーーー


ーーーでもね、あたしはそれでもよかった。昔の兄貴に戻ってくれなくても、そばにいてくれるならそれで。でも、終わりなんだよね。呆気ないものだね。兄妹の絆なんて。糸を切ったら簡単に別れちゃうみたいにさ。でも、きっとあたしは兄貴を忘れないよ。だって、兄貴はーーー

妹友「ーーー初恋の人だから」

兄「っ!」

妹友「薄々は気づいてたんじゃないんですか?」

妹友「それなのに、どうして何も言ってあげなかったんですか?どうして止めてあげなかったんですか?切れた糸ならまた結べばいいじゃないですか。なのに、どうして!」

兄「事は君が考えてるより簡単じゃないんだよ。妹の人生がかかってるんだ。俺という不要な要素でそれに歯止めをかけるわけにはいかないんだ」

妹友「ならお兄さんは、自分が1番妹の人生を考えてて、それで最善の選択をしたと言うんですか!?」

兄「だって仕方ねぇだろ!?他にどうすりゃよかったんだよ!俺なんかのために、あいつの明るい未来を閉ざしちゃいけないんだよ!これ以上の選択なんかなかったんだよ!」

妹友「ただ、一言、行かないでと言えばよかったじゃないですか!」

兄「ああ、そうしたらきっとあいつは行かなかったさ。俺の所にずっといてくれた」

妹友「ならどうしてーーー「でも!!」っ!」

兄「君はそれが…1番の選択だと思うかい?

兄「妹の安泰した未来は閉ざされ、この先見るはずだった景色は俺のせいで真っ黒に塗りつぶされる。そんなのがいい選択なわけがない!」

妹友「妹が見たかった景色は、あなたと二人でみる景色だったはずです!安泰した未来にあなたがいなかったら、意味がないはずなんです!」

兄「俺は…俺ごときなんかじゃ…妹を幸せにできないよ」

妹友「お兄さん。一つ聞かせてください」

兄「…」

妹友「妹のこと、好きですか?」

兄「ああ、好きさ。世界で1番愛してる」

妹友「なら、それでいいじゃないですか」

兄「なにを…!」

妹友「愛の力は強いんですよ、お兄さん」

兄「そんな簡単な……いや、俺が難しく考え過ぎただけかもしれないね」

兄「妹が好き。この気持ちさえあればよかったのかもしれない」

妹友「そうですよ」

兄「いってくる」

妹友「どこへ、ですか?」

兄「妹の所へ」

妹友「いってらっしゃい」

兄「ありがとう」

妹友「いえいえ。それでは」

兄「次に会うときは…妹も一緒だよ」

妹友「楽しみにしときます」

妹友「妹が好き、その気持ちさえあれば十分。そうですね」

妹友「それでこそ、兄妹ssの兄ですね」

兄「待ってろよ、妹。すぐに…行くからな」

父「妹、いつまでそうしている。今日一日、お前のこの会社の社長となるのだぞ」

妹「…」

父「上に立つ者がそんな弱気でどうする」

妹「今日、私が社長ならば、お父様は?」

父「私は副社長というところか」

妹「そう…ですか」

妹「お父様、少しの間、少しだけでいいので1人にさせて頂けませんか?」

父「…ふむ…。いいだろう。ただしその間に覚悟は決めておけよ」

妹「はい」

妹「おにいちゃん…」

妹「今頃、どうしてるかな?」

妹「きっと…あたしがいなくなって清々してるんだろうなー」

妹「でも、こんな事考えてたらおにいちゃんにーーー「勝手に決めないでよ」ってそうそう、勝手に決めないでって言われ……っ!」

兄「清々なんかしてなかったさ」

妹「うそ…おにいちゃ……どして…」

兄「寂しがり屋な妹だからね。泣いてるんじゃないかと思ったら案の定」

妹「な、なんできたのよ…っ、馬鹿兄貴っ」

兄「こんなところでまで強がらなくていいよ」

妹「だ、だって…出発の時、兄貴あたしを止めてくれなかったじゃんかぁ!あのとき、寂しくて、辛くて…やっぱり兄貴に嫌われてるんだって…あたし、あたしそう思って…!」

兄「君に俺の気持ちはわからないよ」

妹「だ、だって!兄貴何も言ってくれないじゃん!言ってくれなきゃ…わかりたくても、わかんないよぉ…」

兄「なら言うよ。妹、俺と一緒に日本へ帰ろう」

妹「ほら、そうやって……って…え…?」

兄「帰ろう。妹」

妹「な、ど、どうして…」

兄「妹がいなくなって、寂しかった。すごい虚無感に襲われた。空っぽになった気がしたんだ。妹は、俺の中でそれほどまでに大きくて」

妹「でも、でもあたっ…あたし…」

兄「父さんのことは何とかしてみせる。だから一緒に帰ろう。妹」

妹「あ、あにっ…おにいちゃぁん!ぅぐ…ぅわあああああん」

兄「もう泣かないでいいんだよ。ちゃんとそばにいるから」

妹「で、でも、お父様を説得するって言ったってどうすんのよ」

兄(立ち直り早いなー)

妹「ちょっと、聞いてんの!?」

兄「あー、はいはい。聞いてますよ」

妹「ったく、んで、どうすんの?」

兄「いやさ、ああ言った手前なんとかしなきゃとは思うんだけど…まあ、なんとかなるよね」

妹「ちょ、なんも考えてないの!?ほんっと使えないわね!」

兄「はいはい悪かったよ」

父「妹、そろそろ……兄。なぜお前がここにいる」

兄「父上。今日は、お話がありまして」

父「今から重要な会議だ。手短に話せ」

兄「はい。私をこの家から勘当させて頂けませんか?」

父「なっ!?何を世迷言を言っている!?貴様自分の言っている事の意味がわかってるのか!?」

兄「わかっております。わかっているからこそ、こうしてお願いしているのです」

妹「えっ、ちょっと待ってよ兄貴…勘当って、え?」

兄「悪い、こうするしかなかった」

妹(ど、どどど、どうしよう!?このままじゃおにいちゃん本当に勘当されちゃいそうだし、ええっと、ええーっと…)

妹(何か…お父様を認めさせる何かがあれば…)


妹(あ…そうだ…)

妹「お父様。少しよろしいでしょうか?」

父「なんだ」

妹「お話中失礼致します。まず最初にお兄様。勘当するのは許しません」

兄「え?」

妹「そしてお父様。この会社の後継者を、私ではなくお兄様に変えてください」

父「何を馬鹿な事を言っている!?」

兄「そ、そうだよ!そんな事をしたら…」

妹「二人共。これは社長命令です。よろしいですね?」

父「な…貴様………」

妹「お父様。お願い致します」

父「………。ふぅ。わかった。もういい。好きにしろ」

兄「父上!」

父「ただし、兄。任せるからにはキチンとこなせ」

兄「ですが…」

妹「お兄様。先程言いましたよね?社長命令です」

兄「お前……。わかったよ」

父「はは…いつの間にか…妹はこんなにもしたたかになっていたのだな。さすが、母の娘だ」

父「私は…気を張り過ぎていたのかもしれんな。少し、頭を冷やすとしよう」

父「兄、妹は連れて帰れ。私は仕事があるのでこのままここに残る」

兄「はい」

妹「えへへ」

兄「しかし、よくあんなこと思いついたね」

妹「まあねー。さっすがあたし」

兄「はいはい」

妹「ほら、何してんの兄貴?さっさと帰るよ?」

兄「ちょ、待ってよ、自分の荷物くらい自分で」

妹「兄貴、社長命令よ、あたしの荷物を持ちなさい」

兄「…はいはい。わかりましたよ社長」

妹「よろしい」

兄「そういえばさ、妹」

妹「んー、なにー?」

兄「愛してるよ」

妹「」ボンっ

兄「顔真っ赤っかだよ?大丈夫?」

妹「な、んなわけないっしょ!?な、ななな、何言ってんの!?」

兄「いや、妹のこと、愛してるから。そういえばまだ言ってなかったなーってさ」

妹「ちょ、だからってこんなとこで言う!?」

兄「駄目だった?」

妹「ダメじゃないけど…嬉しいけど……あたしも…その、」

妹「ねえ、兄貴?」

兄「ん?」

妹「あたしも…愛してるっ!」

駄目だ。
今までで1番駄目な出来かもしれないですはい、

見てくださった方、時間の無駄をとらせてしまったかもです、すみません。

もともと、私は瀬上あきら先生のkagetoraという漫画が大好きでして、それに似ているテイストにしようとしたのですが、全然駄目でしたねはい。
他にもカゲトラ好きな方がいて気分を害したならごめんなさい。


次に書く妹ものこそ、ちゃんとしたものを書きたいと思います。
では、
こんな駄文にお付き合い頂けた方がいらっしゃったら、ありがとうございました。

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