男「頭を撫でられると性格が変わるようになった!?」 幼「…//」コクン (115)

男「またまたぁ、いつもみたいに俺をからかってるだけだろ?」

幼「…っ!」フルフル

男(そういえばこいつこんなに物静かなやつだったっけ?)

男(まさか、本当なのか?)

男「物は試しだ。レッツトライ!」

幼「…!」ビクッ

男「じゃあ撫でるぞ、幼」

幼「…ん」コクン


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男「…」ナデナデ

幼「なっ何するのよっ//」

男「へっ?」

幼「急に頭撫でないでよ!」

幼「だいたいあんたはいつもそう…」

幼「…でも少し嬉しかったかも//」

男(…マジかよ。でもあの幼にこんな芸当ができるとは思えない)

幼「べっ別にあんたのことが好きだとかそういうわけじゃないんだからね!!」

男(本当だとは思うけど、もう一回やってみるか)

幼「あんたのことなんか好きじゃないし、むしろ嫌いっていうか…。ねえ、聞いてるの?」

男「ていっ」ナデナデ

幼「ひゃあ、何するんですかっ//」

男「もういっちょ」ナデナデ

幼「はう、男に頭撫でられちゃった…//」

男「も一つおまけで」ナデナデ

幼「やめろって言ってるだろ//」

男「おっ、いつもの幼さんじゃないですか」

幼「まったく、キミに何度も頭を撫でられるなんて、きょうはとんだ災難だよ」プイッ

男「そんな事言いつつ顔真っ赤にしちゃって」ニヤニヤ

幼「ニヤニヤすんな!」ゴスッ

男「ごめんなさいっ」

男「今朝起きたら急にこんな体になっていたと」

男「そして女に相談したら弄ばれかけたから逃げてきたと」

幼「まあ、そういう事だね。でも、頭を撫でられる事なんてそうそうないからさほど困ってはないけどね」

男「俺が撫でてやるさ」キリッ

幼「おまわりさーん、ここに変態が!」

男「おい、それは酷い!」

男「でもなんでそんな事気づけたんだ?頭撫でられる機会なんてそうそうないだろ」

幼「そっそんなことはどうでもいいじゃないか」

男「ん?なんか隠してる。おい教えろや~」

幼「何も無いって言ってるだろ!」プイッ

幼「キミに撫でられたのを思い出しながら、女に撫でて貰ってたなんて、言えるはず無いだろ」ボソッ

男「んっ?なんか言った?」

幼「なっ何も言ってなんかない!//」

男「それはおいといてだ。玄関のドアは鍵がかかっていたはずだが、一体どこから入ったんだ?」

幼「えっ?窓以外にキミの家に出入り口なんてあったのかい?」

男「…。お前自分の家にも窓からはいるのか?」

幼「何言ってるんだい、玄関に決まってるだろ」

男「学校は?」

幼「昇降口だね」

男「俺ん家は?」

幼「窓」

男「いや、おかしい!最後だけなんか違う!」

幼「おかしいのは君の頭の中じゃないかな?」

男「酷すぎるっ!」

男(やられっぱなしは癪だ)

男「これでどうだ!」ナデナデ

幼「ひゃっ、びっくりした。もう、急に頭撫でないでよ//」

男「自分でやっといてあれだが、ここまで性格が変わるとどう反応していいか困るな」

幼「ひどいなーもう。でもそんな男も好きだよ//」ギュッ

男「…」

男「…」ナデナデ

幼「いっいや違う、これは違うんだ!ボッボクがキミにこんな事をすると思ったのかい//」パッ

男「顔が真っ赤ですよ幼さん」ニヤニヤ

幼「っ~!//」ゴスッ

男「ぐはっ」

幼「今の事は、ボクの意思じゃないというか、体が勝手にというか…」アセアセ

男(焦ってる幼かわいい)

幼「とっとにかく、学校では絶対に頭を撫でない事!分かった?」

男「それはそれで面白s…」

幼「…」

男「冗談ですから無言で拳を握るのをやめてください」ビクビク

幼「はぁ…。とりあえずそういうわけだから。それだけ」

男「ん?もう帰るのか?」

幼「これ以上キミといると何されるかわからないからね。じゃあ失礼するよ」

男「明日ちゃんと学校来いよ」

幼「…うん」

翌日

女「おっはよ。今日も朝からお熱いねぇ」

友「姫、何か飲み物でも要りますか?」

女「うーん、今はいらないかな」

友「了解です。ん?男、居たのか、おはよう」

男「…お前ら相変わらずだな。それで付き合ってるってのが驚きだよ」

幼「べっ別にお熱くなんてないし…」

友「そういや姫から聞いたんだけど幼ちゃんがなんか大変なんだって?」

男「まぁ、いろいろとな」

女「ふっふっふ。昨日は逃げられたけど今日はそうはいかないよ~」

女「友っ!幼っちを捕まえて!!」

友「はい、喜んでー」ガシッ

幼「ちょっ何する!離せ~!」ジタバタ

女「うへへ~、お嬢ちゃん、お姉さんと楽しい事しようね〜」ワキワキ

幼「キャラ変わりすぎだっ!!」

男「はっまさか女も何かの影響で性格が変わるのかも…」

幼「冷静に考えてないで助けろ〜!!」

友(幼ちゃんいい匂い。役得、役得)

女「あっ友、幼っちに邪な感情を抱いたらどうなるか、分かってるよね」ニッコリ

友「もっもちろん私は姫一筋ですっ!!」ビクッ

女「じゃあ改めて、いただきまーす」

幼「いただきますってなんだよっ。ちょっと待、うわー」

幼「…穢された」グス

男「眼福っす」

女「あー満足満足。あと友、後でお仕置きね」ニコ

友「そんな殺生な!!」

幼「もう嫌だ…。昨日女に相談したボクがバカだったよ…」グス

教師「おらー、授業始めるぞー、席付けー」

男「幼ー、友ー、昼食べようぜってあれ、友は?」

幼「女に連行されていったよ」

男「…午後の授業までに戻ってくればいいな」

幼「友が無事な事を祈ろう」

幼「おっ、男。キミの分の弁当を作ってきてやったんだが」ソワソワ

男「えっマジ!?食っていいの?じゃあ遠慮なく」モグモグ

幼「ど、どう?」ドキドキ

男「うん、うまい!最高だ!!」ナデナデ

幼「ん、一緒に私も食べていいのよ?」

男「うわ、無意識に撫でてしまった…」アセッ

幼「それとも私に食べてもらいたいの?」

男「はい、よろこんで!」

男「と言いたいところだが、後が怖いからやめておこう」ナデナデ

幼「はぅっ、男キュンにエッチな事言っちゃったよぅ//」

幼「ど、どうしよう、襲われちゃうのかな//」ドキドキ

男「…」ナデナデ

幼「ひゃあ、何言っちゃってるのよあたしのバカ//」カアァッ

男「…」ナデナデ

幼「私は男様一筋ですから、男様がここでしたいのなら私は本望です//」

男「…戻らなくなってしまった」

……

幼「昨日あれほど学校では撫でるなって言っただろ!!」

男「いや、幼が可愛くてつい」

幼「か、かわ…//こほん。結局戻るのに30分もかかって授業に遅れて廊下に立たされるし…」

男「それについては申し訳ないです」

幼「…そのうえボクにあんなエ…卑猥な事を言わせるなんて…//」

男「そこはむしろ誘惑に乗らなかった俺の理性を褒めて欲しい」

幼「本当に今日はついてない…」

教師「おいっ!うるさいぞー!!」

男・幼「ごめんなさい」ビクッ

幼「…まったく、酷い目にあった…」

女「ただいまーってあれ?なんかあった?」ツヤツヤ

幼「男に強姦されかけた」

男「断じてそんな事してないっ!!」

男「んで、もしかしてだけどその引きずってるボロ雑巾みたいなのって…」

女「え?友だけど」

友「…」チーン

幼「そんな当然の事のように言われても…生きてるのそれ?」

友「…それ呼ばわりはひどいだろ」

幼「あ、生きてた」

男「まあ、自業自得だしな、こんなんにされても文句は言えないだろ、なっ?」

友「そんなっ、あんまりだ!!」

女「学校終わったらウチでお仕置きの続きだからね、友」ニッコリ

友「ひっ、もう勘弁してくださいー!!」

女「次は何にしよっかな〜」

友「…」ガクガク

女「…」

女「もー、震えてる友可愛い・」

男・幼「へっ?」

女「放課後のお仕置きはデートに変更ね//」ニコッ

友「…!」パアァッ

男「こいつらとは長い付き合いだが、たまに理解できない」

幼「そのことに関しては全く同意見だよ」

男「俺たちもするか?デート」

幼「だ、誰がキミとなんかとデ、デートなんかするか//」プイッ

女「おー照れてる、かわいー」

幼「照れてなんかにゃい!」

男「噛んだね」

女「噛んじゃったね」

友「噛んだな」

幼「うー、何だよみんなして」ウルッ

男「っー!」ギュッ

幼「わっ、なんだよ!急に抱きつくなバカ!はなせ〜//」バタバタ

男「いや、涙目の幼が可愛すぎてつい」

幼「か、かわ…//」

女「真っ赤になってにやけてる幼っち可愛い、お持ち帰りしていい?」ハァハァ

男「これは俺のもんだから、却下する」

幼「お、俺のもの…//」プシュー

男「あ、やりすぎた」

女「…」ジュルリ

友「姫ー、こっちに帰ってきてー!!」

男「じゃあ俺は幼を保健室に連れてくから」

女「うん、じゃーねー。さ、友いくよ」

友「はいっ!」

幼「ふぁ〜、ここは?」

男「おはよ、保健室だよ」

幼「運んでくれたのかい?」

男「もちろんさ。俺とお前の仲だろ。幼の柔らかさも堪能したし、役得、役得」

幼「…男、歯を食いしばれ」

男「ちょっ、待て、落ち着けっ!冗談っ、冗談だから!!」

幼「問答無用!!」バキ

男「ぎゃー…」

幼「悪は滅びた」

男「う、うぐ…」

幼「床になんて寝てどうしたんだい?」

男「お前のせいだよ!!」

幼「?記憶にないねぇ」クスッ

男「気付いたら外がもう暗くなってきたな」

幼「そろそろ帰ろうか」

男「あぁ」

男「…幼、俺今日お前のその病気?についていろいろ考えてみたんだ」

幼「なかなか役に立つじゃないか」

男「どんだけ考えても、原因っぽいのがおとといのアレしか思いつかないんだよ」

ーー2日前ーー

男「…俺は幼のことが好きだ」

幼「…うん、知ってる…」

男「俺と付き合ってくれないか?」

幼「……ボクなんかで本当にいいのかい?付き合い始めたからと言って、ボクはキミに素直になんかなれないよ?」

幼「キミの望む彼女になんて到底なれないと思うよ」

男「俺は幼がいいんだ。…何年も考えて出した結果だ。そんな幼が好きなんだから」

幼「…ありがと//」

幼「あ、頭撫でて欲しいな。なーんて//」

男「もちろん、こっちこい」

幼「うん//」ギュ

男「幼、ありがとう」ナデナデ

幼「ん//」

男「思い出したら小っ恥ずかしくなってきた」

幼「…//」

男「まあ、原因が分かったところで進展はあまりないんだけどな」

幼「お、男。土曜日って空いてるかい?」ドキドキ

男「…土曜はすでに予定があるんだ」

幼「…そうか、それなら仕方ないね」シュン

男「逆に幼は土曜暇なのか?」

幼「…キミにフられてしまったからね」

男「じゃあ俺とどこか行かないか?」

幼「へっ?でもさっき予定があるって…」

男「こういうことは男から言わせろよな」

幼「…うん」ニコッ

幼(…昨日は緊張して眠れなかった。デートは明日だっていうのに…)

男「んっ?寝不足か?夜更かしは美容と健康に悪いってばっちゃんが言ってたぞ」

幼「うるさい、ボクにだっていろいろあるんだ。」

女「おや、幼っちおねむですか〜?」

幼「…男、向こうで友が呼んでたよ」

男「へっ?そうか、ちょっと行ってくる」

幼「…女、お…男性はやっぱりスカートの方が好きなのかな?」

女「急にどうしたのー?」

女「あ、わかった。男にデートに誘われて喜ばせたいけど恥ずかしいってとこだね〜」ニヤニヤ

幼「…//」コクン

女「うーん、確かにそれもいいと思うけど、あんまり気にしなくていいんじゃない?」

女「男のことだし、何着ても喜びそうだし」

幼「…」

女「なによ、鳩が豆鉄砲食べたみたいな顔して」

幼「…いや、まさかまともな意見が帰ってくるとは思わなかったから。あと鳩が豆鉄砲食ったようは食べてるわけじゃないからね」

女「い、いいでしょ!漢字は同じだし!!後なんで駄目元なのよ」

幼「いや、女だし」

女「ひどいなーもう。そんな幼っちにはお仕置きだよー」ナデナデ

幼「ふぁ、ごめんなしゃい」ウルッ

女「…いけない事したんだからねー。こわ〜い怖〜いお仕置きだよ…」ハァハァ

幼「そっそんなのやらー」グス

女「ロリ幼っちヤバイ…。か、可愛すぎる」ハァハァ

幼「おねーさんどうしたの?」キョトン

女「おねーさん…は、破壊力が凄すぎる…」パタ

幼「どーしよう!きゅーきゅーしゃよばなきゃ」アセアセ

男「…この状況を見て俺らは何を思えばいいんだ?」

友「…さぁ?」

女「はぁ、危うく彼岸まで行ってしまうとこだった」

幼「行っちゃえばよかったのに」ボソッ

男「ようやくみんな落ち着いたか」ハァ

友「幼ちゃん、姫は僕のものだ。絶対あげないからね」

男「これ以上ややこしくすんな!!」

女「幼っち〜、この問題さー、」

幼「あ、ああそれはこうやって…」ビクビク

女「…」


女「幼っちー、ご飯食べよ〜」

幼「女、ごめん少し用事があるから…」

女「そう…」

女「男ー、今日幼っちが私を避けてる気がするの」ショボーン

男「間違いなく今朝のせいだな」

女「どうにかしてよー」

男「何で俺がそんなことしなきゃ何ないんだよ」

女「幼っちの写真(水着ver.)でどうよ」

男「その話、のった」

男「幼ー、女のこと避けてるんだって?」

幼「あ、あぁそういうことになるかな」ビクッ

男「…あ、おんn」

幼「どっ、どこっ!?」ビクン

男「冗談だ。そんなにトラウマになったのかよ」

幼「今日はその名前すら聞いたくない気分だよ…」

男「まあ、許してやれよ。あいつだって悪気があったわけじゃ…いやどうだろう…。幼を困らせたかった…のかもしれない…」

男「あ、あいつだって欲望に忠実になりたいことだってあるんだよ!!」

女「全くフォローになってない!!」

幼「ひっお、女…」

男「すまん、俺にはフォローしきれない」

女「幼っち〜、ほんとにごめんって、反省してるからー」ペコッ

幼「…」プイッ

女「ああっ、放置プレイ…。それでこそ幼っち」ハァハァ

男「…ほっといたらもっとひどくなると思うぞ」

幼「…女、別にもういいよ、どうせいつものことだし」ハァ

女「やった、ありがと幼っち」ニコー

幼「…軽い奴め」ボソッ

女「幼っちに許してもらったし、今日も清々しく家に帰れるぞー」

友「姫、帰りましょうか」

女「ということでじゃーねー、明日の土産話楽しみにしてるよ〜」ニヤニヤ

幼「お前にだけは絶対にしないっ!」

幼「…とうとうデートの日が来てしまった」

幼「結局全然眠れなかったし…」

幼「よし、気合いれていくぞー、おー」

幼母「…あの子一人で何してるかしら…」

幼「ごめん待った?」タッタッ

男「いや、まったく…」

幼「どうしたのさ、バカみたいにポカンと口開けて、あ、君は元からバカだったか」

男「…いや、お前ほんとに幼か?」

幼「それがレディーに対する言葉かい?」

男「いや、いつもと全く雰囲気違うから」

幼「ボ、ボクだって折角の初デートなんだから気合くらいいれるさ//」

男「楽しみにしてくれてたんだな。ありがと」ギュッ

幼「あ、当たり前だよ//」プイッ

幼「で、どこに行くんだい?ボクを満足させてくれるんだろうね?」

男「おう、もちろんだ。この辺で一番大きな遊園地だ!」

幼「遊園地か。悪くないね」ニコッ

男「じゃあ行くぞ。レッツラゴー」

幼「おー」

男「まずはこれだ、ジェットコースター!!」

幼「定番だね」

男「ところがどっこいこの遊園地のジェットコースターは一味違うぜ。なんと目隠しされるのだ!!」

幼「それはスリルがあるね」ワクワク

男「さあ乗るぞ!」

男「やっぱ乗るなら一番前だな」

幼「目隠しされるからあんまり関係ないけど、気分の問題だね」

男「お、前が見えなくなった」

幼「いつ動き出すのかわからないのもまたいいね。あ、動き出した」

男「登るぞ…いつまで登るんだ?」

幼「それがわかんないのがいいんじゃないか」

男「そうか…お、止まった」

幼「さぁ落ちるぞー。わ〜〜!!」

男「ぎゃーーー…」

男「ジェットコースター恐い。もうお家帰りたい」ガクブル

幼「よしよし。ジェットコースター苦手なら無理しなきゃいいのに」

男「それはかっこ悪いかなーと」

幼「…今の姿の方が断然かっこ悪いよ」

男「…それは言わないで」

男「気を取り直して次はこれだ!!」

幼「フリーフォールか。これも楽しいよね。でもジェットコースターが無理なキミがこれに乗れるのかい?」

男「ジェットコースターとは違うし、目隠しないから多分大丈夫」

幼「ほんとかな…」

男「おお、のぼるのぼる」

幼「遊園地全体が見渡せていいね」

男「こんなに高くまで昇るのか…」

幼「そろそろだね。」

男(内心めっちゃ怖いとか言えない…)

幼「わ〜〜♪」

男「助けてー!!」

男「」ガクブル

幼「怖かったねー、もう大丈夫だからねー」ヨシヨシ

男「…こわい」ギュ

幼「だからやめとけって言ったのに」

男「ご迷惑をおかけしました」

幼「いえいえ」

男「では次はおばけ屋敷」

幼「お、お化け屋敷か…」

男「ん?恐いのか?」

幼「そ、そんな分けないだろ。こんなの子供騙しのからくりさ。恐れる要素なんてなに一つないね」

男「じゃあいくか」

係員「懐中電灯をどうぞ。では、いってらっしゃいませ」

幼「明かりってこの懐中電灯だけなの?」

男「そう見たいだな、中は真っ暗だ」

幼「よ、よし行こう」ゴクリ

男「幼、手繋ごう。はぐれないようにね」

幼「うん」ニギッ

男「さあ入ろう」

狼男「ガオー!!」

幼「キャー!!」

口裂け女「私…綺麗?」

幼「ギャー!!」

その他沢山「お化けだぞ〜!」

幼「ギニャーー!!」

男「…大丈夫?」

男「あ、ライトきれた」

幼「えっ!?男どこ?」ワタワタ

男「手繋いでるだろ。ここにいるって」

幼「ボクを置いてどっか行くなんてダメだよ」ビクビク

男「そんなことしないって」

幼「男に見捨てられたらボクは…」グス

男「そんなことしないって言ってるだろ」

幼「ボクはここで一生を終えるんだ」グスン

男「あーもう、ちょっと我慢しろよ」ヒョイ

幼「わわっ。急に何するんだ!!」アセアセ

男「何ってお姫様抱っこだけど」

幼「そういう意味じゃないよ!」

男「じゃあここに置いてってもいいのか?」

幼「…やだ」

男「じゃあちょっと我慢しな」

男「ほら、外だぞ」

幼「うぅ、もうお化け屋敷なんて入らない」グス

男「でも可愛かったぞ、幼」ナデナデ

男(あ、つい手が)

幼「そうかな?お兄ちゃん」ニヘラ

男(しばらくこのままでもいいかも…)

男「よし幼、次いくぞ!!」

幼「?うん!」

男「ミニジェットコースター。小さい子でも気軽に乗れる」

幼「大丈夫なの、お兄ちゃん?」

男「小学校低学年でもたのしめるんだ。問題ない」

幼「ほんとかな…?」

幼「ほんとだ。全然速くないし怖くないねお兄ちゃん。…お兄ちゃん?」

男「…やっぱ無理」ガクブル

幼「…」

幼「やっぱダメだったじゃん」

男「そんな冷たいこと言わないで慰めて」

幼「むり」

男「そんなー…」

幼「そろそろ元に戻して欲しいな、お兄ちゃん」

男「あ、忘れてた。すまん」ナデナデ

幼「ふぅ、ようやく元に戻れた」

幼「しかしキミが妹キャラにあんなに食いつくとはね」ジトッ

男「そっ、そんなことはない」

幼「本当かなー、お兄ちゃん?」

男「くっ、可愛い…」

幼「…」ジトッ

男「い、いや冗談だよ!いつもの幼が一番さ」ギュッ

幼「わっ、抱きついてごまかすな//」

男「照れるなよ、満更でもないくせに」ギュー

幼「…ん//」ギュ

男「もうこんな時間か。最後に観覧車でも乗るか」

幼「やっぱり最後は観覧車で締めなきゃね」

男「ちょうど夕方だし景色が楽しみだな」

幼「そうだね」

男「観覧車ってさ、上がってる時はドキドキして楽しいけど降り始めるともう終わるのかって悲しくならない?」

幼「そうかな?ボクは降りる時も趣があっていいと思うけど」

男「確かにそう考えると降りるのも楽しく思えてきた」

幼「キミが素直に認めるなんて明日は雪が降るね」

男「俺はそんなにひねくれて無いはずだ!!」

男「もう終わっちゃったな」

幼「…そうだね」

男「楽しかったか?」

幼「まあまあかな」

男「そっか、良かった。またしような、デート」

幼「うん…楽しみにしてるよ」

男「じゃあまた明日」

幼「うん、じゃあね」

女「おっはよー幼っち。昨日はお楽しみでしたね?」

幼「何もないって」

女「えー本当?じゃあどこまでいったのよ」

幼「だ、抱きしめてもらうまで//」

女「キスは」

幼「ま、まだ//」

女「はー、もどかしいなー。男も押し倒しちゃえばいいのに。こう、グイッと」

幼「な、なに言ってんだよ!!//」

友「朝からテンションたけーな」

男「そうだなー」

女「さて、それは置いといて、今日はこれをしようと思います」ジャーン

男「UNOか、最近やってないな」

女「久しぶりにやりたくなったから」

友「もちろん喜んでしますとも」

男「でもただやるだけじゃな…。そうだ10回勝負で最も多く1番になった奴が、最も多くビリになった奴に1つ命令でどうだ?」

幼「確かにそれなら燃えるね!」

女「そんなこと言っちゃっていいのかなー?私が勝ってあられもない姿にしてあげるよー」ニヤニヤ

友「さぁ、やろう」

30分後

女「…おかしい、何かがおかしい」

男「まさかこんなに弱いとは」

幼「その上友があんなに強いなんてね…」

友「まあ、ゲーム全般得意なんで」

男「で、命令は何にするんだ?」

友「うーんそうだな…」

女「友ー、あんまり酷いのはやめてね…」

友「よし、姫。一日立場を変えるでどうでしょう」

女「へっ?どゆこと?」

友「つまり今日一日、俺は女のご主人ってことだ」

女「な、なるほど…?」

男「良かったな、あんま鬼畜なのじゃなくて」

幼「せいぜいお幸せに〜」

男「じゃ、俺らは帰るわ。」

友「おう、またな」

女「…風のように去って行ったよ…」

友「さあ女、じゃあまず飲み物持ってきてもらおうか」

女「は、はい。ご主人」

友「なんかいいな、これ」

女「持ってきました〜」タッタッ

友「おう、ありがとう」

女「お待ちどうさまでしキャッ!!」コケッ

友「…」ビシャビシャ

女「持ってきました〜」タッタッ

友「おう、ありがとう」

女「お待ちどうさまでしキャッ!!」コケッ

友「…」ビシャビシャ

友「これでラストだっ」ペチンッ

女(なにこれ…気持ち…いい?)

友「お仕置き終わり〜ってあれ、どうした女?」

女「な、なんでもないれふ」ヘタッ

友「…?」

男「今頃友たちどうなってんだろうな?」

幼「さあね。ボク達には関係の無いことさ」

男「そうだな。じゃあまた明日」

幼「うん、また明日」

幼「今日も楽しかったな」

幼「ん、ネコだ。野良かな?こっちおいでー」

猫「にゃあ」ノソノソ

幼「よしよーし、いいこだねー」ナデナデ

猫「にゃー」アタマポン

幼「…男、会いたいよ」

猫「に、にゃ?」

幼「フフ、今行くからね」ニコッ

猫「にゃ!」ビクッ

幼「ちょっと待っててね」ニコリ

男「ふぅ、今日も忙しい一日だった」

>ピンポーン

男「ん?幼かな?」

男「はーい、って女!?うちに来るなんて珍しいな」

女「ちょっといいかな?少し相談があって」

男「まあいいけど。部屋上がれよ」

女「お邪魔するね〜」

男「んで、相談って?」

女「それなんだけどさ、さっきのことなの」

男「さっきのってあれか?UNOの事か?そんなに負けたの悔しかったのかよ」

女「いゃ、そうじゃないの。ゲームじゃなくて罰ゲームでの事で…」

男「確か友と立場逆転とかだったっけ?」

女「うん。それでね、友に…いや、ご主人様にお仕置きされて気持ち良かったの//」

男「…は?」

女「失敗しちゃってね、ご主人様にお尻叩かれた時ね、なんだか幸せな気分になって…」テレテレ

男「…お前の新しい性癖を聞かされて俺は何を思えばいいんだ?」

女「それなんだけど、ご主人様になじって貰いたい気持ちがある一方、友をいぢめたいって気持ちもあるの…」

男「はあ、それで?」

女「それでどうしたらいいかわかんなくなって、友のとこから逃げてきちゃったの」

男「…女をお仕置きしてる時友はどんな感じだったんだ?」

女「うーん、以外と乗り気だったかも」

男「じゃあ友にそのまま言えば、いいんじゃない?日替わりとか週替わりとかで立場逆転すれば二人とも幸せだろ?」

女「なるほど!その手があったか。早速友に相談しに行こうっと」

男「友もご主人様になるのが満更じゃないんなら受け入れてくれるだろうしな」


幼「…」ジー

幼「男、何で私以外の女と一緒にいるの?」ブツブツ

幼「そんなことしちゃダメなんだよ。男は私のモノなのに」ブツブツ

幼「違うよね、悪いのは男じゃないよね。他の雌共のいるこの世界が悪いんだよね」ブツブツ

幼「男…一緒に二人だけの理想の世界へ行こうよ…」

女「話聞いてくれてありがと。ちょっとスッキリした気がする」

男「こんなことでいいんならいつでもどーぞ」

女「早速友のところに行かなきゃ。じゃねー」

男「おー、気を付けろよ」

女(きっとご主人様も分かってくれる)ルンルン

女(ん?幼っちの靴…。私がきた時はなかったのに。入れ違いになったのかな?)

男「女の奴、あんなに心配しなくたって友のことだから嫌がるはずもねーのに」

幼「男…入るよ?」

男「ん?幼か?いつの間にきたんだよ」

幼「うん…ごめんね。でもこれも私と男の幸せのためだから…」

男「ん…?今私って言ったか?まさか幼、性格変わって…」

幼「男、一緒にシアワセニナロウネ」ニコ

男「幼…何する気だよ」ジリッ

幼「…」スッ

男「包丁…?お前まさか」

幼「一緒にシアワセナセカイニイコッ」ダッ

男「危ねっ、ちょっと落ち着け、幼!」

幼「何で避けるの?私のこと嫌いなの…?」

男「そういうわけじゃねーよ。死んじまったら元も子もないからな」

幼「…?死ぬのは一瞬だけ、それでシアワセになれるんだよ…?」

男(今は何を言っても耳を貸してくれそうにないな。どうにかして性格を元に戻さないと…)

幼「どうしたの?急に黙っちゃって…?」

男(あの包丁がな…。こんなことになるんなら護身術でも習っとくんだったな)

幼「男…、ちょっと痛いかもだけど我慢してねっ」ダッ

男「俺は幼との甘い生活の為に死ねないんだ!!」

幼「えっ//」キュン

男「今だっ!」ダッ ナデナデ

幼「あっ、男やめt…」

男「…落ち着いたか?」

幼「お、男…」

幼「あっ、け、怪我は無い!?」アセアセ

男「かすり傷しかないし、大丈夫だよ」ニコッ

男「それよりその手に持った包丁を下ろして欲しいな」

幼「あっ、そ、そうだね。台所に戻して来る」トテトテ

男「…危なかった」ホッ

幼「男、本当にごめんなさい!」ペコリッ

男「気にすんなって何回も言ってるだろ。これは幼の所為じゃなくて事故なんだから」

幼「だけど…」

男「俺と幼の仲だろ、こんなの気にしないって」

幼「でも男に怪我させちゃったし…。そうだ、何かして欲しいことないかい?ボクにできる事なら何でもするよ」

男「いいって言ってるのに…。まあ、そこまで言うなら。そうだなー…」

幼「な、なんだい?」

男「…幼、キス、しないか?」

幼「えっ!?キ、キス…//」

男「お願い、聞いてくれるんだろ?」

幼「そ、そうだね。頼まれたら仕方ないね。キミがそこまで言うのなら…//」

男「嫌なんなら無理しなくてもいいんだぞ」

幼「えっ、い、嫌とは言ってない…よ//」カアァッ

男「…いい?」

幼「う、うん」ドキドキ

男「…」チュッ

幼「んっ//あれ?もう終わり?」

男「なんだ?物足りないか?」

幼「い、いや、そういう訳じゃなくて//」アセアセ

男「じゃあ、お言葉に甘えて」チュッレロッ

幼「ん、んーー//」

幼「これが…キス//」トロッ

男「そんなに良かったか?」

幼「うん…」ギュ

幼「…男、頭なでて」

男「いいのか?」

幼「うん。撫でてほしいの」

男「わかったよ」ニコッ

男「幼、ありがと」ナデナデ

幼「こちらこそ」ニコッ

男「あれっ?性格変わってない」

幼「ほんとだ…治ったのかな?」

男「…」ナデナデ

幼「ん…やっぱり変わってない」

男「ってことは…」

幼「な、治った〜」パアァッ

男「何か少し寂しいような…」

幼「キ、キミが望むならボクも頑張るからそんなこと言わないで」ウルッ

男「よしよし、自分の他人格に嫉妬すんなよな」

幼「し、嫉妬なんかしてない」ムッ

男「はいはい」ナデナデ

幼「…今日はごめんね、あとありがと」

男「こちらこそ。また明日な」

幼「うんっ」ニコッ

女「えー、幼っち治っちゃったの!?」

幼「えー、とはなんだよ」

友「まあ、良かったね。何があったかはあえて聞かないでおくよ」

女「えー、聞きたいー」

友「女、わがまま言ってないで行くよ」

女「はあい♪ご主人様」

男・幼(…すごい違和感)

男「…幼」

幼「なんだい?」

男「俺はお前がどんなになっても愛し続けるからな」

幼「なっ//急に何を言い出すんだ君は//」

男「いや、あいつら見てると言いたくなった」

幼「…ボクももうキミが居ないと生きていけないよ」ボソッ

幼「男…//」

男「どうしたんだ?口を尖らせて」

幼「…分かってるくせに」

男「何がしたいか自分で言ってみ」

幼「男…、キス、しよ」

男「もちろん」ギュッ

幼「あっ、ディ、ディープなのがいい//」

男「お嬢様のご希望のままに」チュ…

幼「んっ//」

男「ご馳走様」ニコッ

幼「男…、べ、別にあんたとのキスが気に入ったとか思ってないんだからね//」

男「へっ?」

幼「またして欲しいとか全然思ってないからね//」

男「まさか…」

男「幼…」チュ

幼「なn…ん、ん〜〜//」

幼「ぷはっ//お兄ちゃん急にするなんてズルいよ//」

男「…治ってなかった」

男「と、とにかく戻さなきゃ」アセアセ

チュッ…チュー…

幼「やめろって…言ってるだろ…//」トロッ

男(上目遣いでトロ顏とか…ヤバイ)ドキッ

幼「そんなにキスされたら…頭…まっひろに…」ピトッ

男(男っ!!欲望に負けるんじゃない!!)ドキドキ

幼「男…すき…」スースー

男「…寝ちまった」

男(…いろんな意味で危なかった)

幼「むにゃ、男…」スースー

男「よしよし、幼は可愛いな〜」ナデナデ

幼「ふにゅ…」ニヘラ

男「…こんなことしてたって後で知られたら命が危ないな」ナデナデ

幼「♪」スースー

男「今の内に可愛い寝顔を堪能しとくとしますか」

幼「ふあぁ。あれ?ボク何で寝てたんだっけ?」

男「ん、おはよ。寝顔可愛かったぞ」

幼「なっ//起き抜けに恥ずかしい事言うな//」

男「可愛い、可愛い」ナデナデ

幼「っ〜//」

幼「ってそうじゃなくてボクは何で寝てたんだっけ?」

幼「…//」カアァッ

男「お、真っ赤になった」ナデナデ

幼「き、記憶を消せ!!抹消しろ!!//」

男「永久保存したから無理です〜。いつもと違って良かったな〜」

幼「頭…。頭を叩けば消えるだろうか…」スッ

男「なんでお前ハンマーなんか持って…。やめて!!死んじゃう!!」

幼「……るす」

男「えっ?なに?」

幼「あ、頭撫でてくれたら許す//」

男「そんな事でいいんならいくらでも」ナデナデ

幼「ん//」

幼「…男、ありがと」

男「なにが?」

幼「…言いたくなっただけ」

男「…俺の方こそありがと」

幼「…うん」

男「幼…。これからもよろしくな」ニコッ

幼「…こちらこそ」ニコッ


おわり

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