幼馴染 「秘密基地」(106)

幼「…ここは、いつも変わらないね…。男ちゃん」

男「ああ、そうだな」

男(ここは、裏山にある小屋。僕達はここを秘密基地にしている)

幼「…一年ちょっとぶりくらい、かな」

男「…高校受験があったから、二年ぶりくらいじゃないか」

幼「そっか…」

幼「誰も来てない割にはきれいだね」

男「時々、僕と友とで来て、掃除してたんだ」

幼「男ちゃん達らしいね、マメなんだから」クスッ

幼「私も来たかったなぁ…」

男「仕方ないさ。幼は引っ越してたんだから…」

男「また、帰ってきてくれてうれしいよ」

幼「ありがと♪ただいま、男ちゃん」ニコ

男「おかえり、幼」ニコ

幼「うんっ!」

幼「待っててくれる人がいるって、いいな」ニコニコ

男「僕でよければ、いくらでも待つさ」ニコッ

幼「ふふっ。でも…みんなにも会いたかったな…」

男「まあな…」

幼「幼友ちゃん、引っ越しちゃったんだよね…。年賀状に書いてあった。元気かな…」

男「ああ…。北海道は遠いよな…」

男「…女は全寮制の女子高だって。これまた、遠くの学校だ」

幼「女ちゃん、お嬢さまだもんね。寮生活って大変そうだよね…」

幼「さびしいね…。男ちゃん…」

幼「オタク君はどうしたんだっけ?」

男「あいつは進学校に行ったよ。がり勉してる」

男「最後にあったとき、目の下のくまがやばかった」

幼「頭良かったもんね。頑張ってるんだ…」

幼「…みんなでここに来てたの、なつかしいなぁ…」

男「…うん」

男「……」

幼「……」

男「気を取り直して、いつものやろうぜ!」ニコ

幼「うんっ!!」ニコ

男「やまっ!!」

幼「かわっ!!」

男「…これ、パスワードの意味ないよな…」

幼「誰でもわかるもんね…」クスッ

幼「友君のアイデアだったね、これ」

男「形から入るヤツだから」

男「この基地みつけたのも、あいつだしな」

男「僕らを、いつもしきってた」

幼「うん」

幼「友君、地球防衛軍のリーダーって、いつも自己紹介してたよね」クスッ

男「僕らがメンバーだった」

幼「で、私たちも名乗らされてた」ニコ

幼「男ちゃんが、サブリーダーだったね」ニコ

男「友に任命されて、仕方なく…」

男「あいつを抑えるのは大変だった…」
幼「でも、楽しそうにしてたよ?」クスッ

男「そうか?」

幼「うん」

幼「小学校のころは、毎日ワクワクしてた」

幼「ここで、みんなと」

幼「私ちいさいころ、体弱かったじゃない?」

幼「幼稚園まで、男ちゃんとしか遊んでなかったから、小学校で、みんなが遊んでくれてすごくうれしかったな…」ニコニコ

幼「もちろん、男ちゃんとふたりでも、すごく楽しかったけど」モジモジ

男「…僕も楽しかったよ。幼みたいにかわいい子と遊べて」ニコ

幼「…か、かわっ」カァッ

男「…また、パスワードか。…やま」

幼「……ちがうっ!」
男「?」

幼「も、もう…」

幼「…そういえば、ここ物多いね、男ちゃん」

男「みんなが残していったやつだよ。端っこに片付けといたんだけど、久しぶりに、見てみるか…」

幼「面白いの、あるかな…?」

ゴソゴソ

男「ベイブレード、ミニ四駆…」

幼「…ポケモンカード、ビーダマン、プラモデル」

幼「ふふ。おもちゃ箱みたい」クスッ

男「クリスマスツリー、木刀、ティーカップ、提灯、木彫りのクマ…」

男「…カオスなおもちゃ箱だな…」

男「…って、カラーコーンとのれんはダメだろっ!酔っ払いか!」

幼「」クスッ

男「こんなモノ一体どこから…、あいつら…」

幼「…メイドさんの服」

男「なんで、こんなのが…」

幼「幼友ちゃんじゃない?服作るのすきだったし」

男「あいつ中学、演劇部だったからな」

幼「…つくり丁寧だし、かわいいな…」

男「…幼ににあいそう…」ボソ

幼「…着てみたりして…」ボソ

幼「…私がいなかったの、二年ぐらいなのに、ずいぶん変わっちゃったんだぁ…」モゾ

男「…そうだな。」

幼「途中、ちょくちょく男ちゃんに会いに来てたし、ここにも遊びに来てたのにな…」モゾモゾ

幼「みんなに会えなかったのに、あんまり、みんなの事情に気付けなかったよ…」ゴソゴソ

男「気にすんなよ」

男「…幼どこにいるんだ?声はするのに、姿が見えない…」

幼「えへへ」

幼「ここだよ」パッ

男「…なっ!?」

幼「どぉっ?いいでしょっ?」

男「……」

男「…幼。なんで、メイド服着てるんだ?」

幼「…かわいかったから。…似合ってない?」ウルッ

男「いや…。メチャクチャかわいいけど…」カァッ

幼「そっか。うれしい」ニコ

幼「♪」クルッ

男(やばい、なにあれ?…天使?)

男「…」

幼「じゃ…、次は…」クスッ

幼「ふふっ。お帰りなさいませ、ご主人さまっ」ニコッ

男「だめおしっ!!」

幼「ちょうど、ティーセットあるし、お茶淹れたげる」コポコポ

男「…うん」

男(まだ、僕を責める気か!?…この幼、やるっ!!)

幼「どうぞ、ご主人さま~」ニコッ

男「あ、ありがとう…」

男(あくまでも、ノリノリかっ!)

幼「紅茶、おいしい?」

幼「男ちゃん…じゃなくて、ご主人さま」

男「うん、おいしいな」

幼「お菓子とお茶、買っといて良かったぁ」

幼「キャラメルコーンだいすきっ!」パク

男「それ、よく食べてるよな」

幼「男ちゃん、ご主人さまにもあげるねっ」

男「ありがと、…うまいな」パク

幼「…でしょ」

幼「たべっこどうぶつもあるよ」

男「へぇ、これも僕好きでね。…おいしいや」パク

幼「楽しいねっ!ご主人さまっ!」

男「ああっ!」

男「…ご主人さまかぁ…」

コスプレって需要あるのかな?

幼「ネコみみとか、着けちゃったりして」パッ

男「…幼、やりすぎ…」

男(かわいいなぁ、もうっ!)

幼「にゃん♪」

男「…もう」

男「…ガマンできないっ!もうナデナデするしかない!!」

幼「えへへ、おいで、男ちゃん」

男「」ナデナデ

幼「ふふっ、男ちゃん、おててあったかい~」ニコ

男(秘密基地、スゲー。楽しすぎ)

幼(…ここにいるとなんか、はっちゃけちゃう)

幼(あと、男ちゃんがいるせいかな)

男「」ナデナデ

幼「」クスッ

後日

幼「今日も基地であそぼうね、男ちゃん♪」

男「…」グッタリ

幼「どうしたの、男ちゃん?元気ないね」

男「…なんか、疲れちゃってさ…」

幼「お父さんの親戚の用事があったから?」

男「予定がきつくてさ、行きも帰りも4時起きでね…」

幼「ムリしなくていいんだよ?ゆっくりやすんで」

男「…どうしても来たくて。幼にも会いたかったし…」

幼「…そっか。ありがと」

男「中でやすむよ」

幼「うん」

男「…幼といたほうが、疲れもとれそう」ボソ

男「…なあ、幼のいた場所って、どんな所だった?」

幼「a市?いいとこだったよ。」

幼「ちょっと、ここに似てるかな」

男「へぇ」

幼「自然もあるけど、街にもいける」

幼「そうそう、たべものがね、おいしいんだよ」ニコ

幼「男ちゃんにも食べてさせてあげたかったな」

男「…いい所だったんだな。幼が楽しそうでよかった」

幼「うん、いつか男ちゃんも連れて行ってあげたいな…」

幼「親戚のおばさんがいるから、泊めてもらえるかもっ」

男「迷惑じゃない?」

幼「そんなことないよっ!」

幼「私、おばさんたちに男ちゃんの話、よくしたんだよ」

幼「私と、幼稚園入る前からの仲良しだって」

幼「お母さんとお父さん、男ちゃんのこと、すごくいい子だって言ってた」

幼「お父さんはなんか口ごもってたけど…」

幼「だから、おばさんとおじさんがね、会いたいって」

男「そっか、うれしいな…」

男「よろしく、言っておいてね」

男(…親戚一同に紹介されたり、しないよな…)

男(あと、なんて紹介されるんだろう…)

……

男「…すこし寝てたか…」

男(頭が気持ちいい…?)ナデナデ

男「…ふぁぁ、ん?」

男「…幼、そのナース服はなにかな?」

幼「そこにあったやつだよ」

男「それは知ってる…」

男「…なんで着ているのかな?」

幼「そこに衣装があるから…かな?」

男「……」

男「あと、さっきから膝枕して、僕の頭をなでなでしているのはなぜかな?」

幼「お疲れ気味の男ちゃんを、ケアしているんだよ」ナデナデ
男「……」

男「…かわいいな」

男(やばいな…、にやけそう…)

幼「えへへ、ありがとっ」

幼「…というわけでナースな私が、グロッキー男ちゃんを癒やしてあげるねっ」ニコッ

男(…もう充分癒やされたんだけど…、目の保養的な意味で…)

男「ありがとう。幼は優しいね」

幼「なんでも言ってね!」

男「ああ」

男「…幼、髪を下ろしてるんだ。いつも、低いところで、ふたつ結びにしてるのに」

幼「イメチェンだよっ、…にあってない、だめ?」

男「いや、そんなことない!すごくいい!きれいでかわいい!」
男「なんかこう、上品な感じがする。いつものふたつ結びは優しいイメージだけど」

男「どっちもいいよ。素敵だ」

幼「…」

幼「ありがとう、男ちゃん。うれしいな…」

幼「…幼友ちゃんも、ありがとう…」ボソ
幼友のメモ『私の作くった衣装、置いてくね。幼ちゃんなら、にあいそう。男をユウワクしちゃえ!ガンバ、幼ちゃん』

トントン

幼「あれ、…男ちゃんどこ…?」

男「屋根だよ、傷んでるところ、直してるんだ」トントン

幼「へぇ…、器用だね」

幼「素敵だな…」ボソ
男「こういうの、友が教えてくれたんだ」

男「あいつも、もう少しこっちにいれば、幼にも会えたのにな」

幼「…残念だね。友くんとも、久しぶりにお話できると思ってたのに…」

男「…急に引っ越すなんてな。あいつらしいかもしれないけど」

??「呼んだ?」

男幼「…!?」

男「友!」

幼「友くん!」

男「なんで、いるんだ?もう引っ越したんじゃなかったのか!?」

幼「そうだよ、どうしているの?なんで!?」

友「そんな、驚くなよ…」

友「引っ越したさ」

友「少し、荷物取りに寄ったんだ。かーちゃん、待たしてるから、すぐ行かなきゃだけど…」

友「最後に、何となく足が向いてさ、来ちゃったんだわ」

幼「…そうなんだ」

幼「…でもうれしいな…」ニコッ

幼「もう、会えないかと思ってたから…」

男「ああ、全くだ。…久しぶり、友」

友「俺もうれしいよ。もっかい、お前らの顔見たかったから…」ニコ

友「幼ちゃん、可愛くなったじゃん。…
男、よかったな」ニヤッ
男「…うるさいぞ」ブスッ

幼「そんな…、かわいいなんて」カァッ

友「あははっ!」

友「お前ら、変わんねー!」

友「…いまさらだけどさ、質問いい?」

幼「なあに?」

男「なんだよ?」

友「…幼ちゃん、どうしてナース服なの?」

幼「ふぇ、ふぁぁ~っ」カァッ

男「…」アチャー

男「…話せば長い。聞くかい?」

友「大体、検討つくわ…」

友「幼友のせいだろ?あいつ、そういう服ばっか、作ってたよな?」

友「どうせ、幼ちゃん着ろ~とか、言ってたんだろ?」

幼「」コク

友「あいつらしいな~!あははっ、ちっとも変わんねー!!」

友「変わらないお前ら見てたら、なんか安心したわ」ニコ

友「俺らの地球防衛軍は不滅だな」

幼「…変わらないかぁ」

男「…」

男「そうだな、変わらないものってあるよな…」

幼「…うん。確かに。…思い出とか」

幼「友くんも変わってないよ」

友「俺は、日々進化する男だぜ。昨日より今日、今日より明日」

友「ドンドン格好よくなるぜ!」

友「変わらないのは、最初からイケメンなことぐらいだな」

男「…自分で言うか」

幼「ふふふっ」

幼「友くん、あいかわらず面白いな」クスッ
男「…これにずっと、付き合わされてたんだ、僕は…」

友「お前らのまったり仲良しオーラも、昔のまんまだな」

友「もう結婚しちゃえっ!!」

男「…!?」カァッ

幼「…!?」カァッ

友(…おや?やっぱ…)

筆力の限界
幼があまり可愛くできないです
すまん

幼「も、もぉっ!友くん、なに言うの…」

男「……」ボーッ

幼「あれ、男ちゃん、どうしたの?」

男「…うん、あっ、な、何でもない!」アセ
幼「?」

友「ほお…、こっちも変わらないか…」

友「さて、あんま遊んでるわけにもいかんね…。そろそろ、行かなきゃな」

友「これ、住所とかアドレスとか、な。…男は知ってるか」

幼「うん、ありがと」

友「連絡くれよ」

幼「うん!」

男「ああ」

友「じゃあな」テヲフリ

幼「友くん、元気でねっ!また会おうね~」テヲフリ

男「…またな」ニコ

友「…耳かせ、男」

男「…?」

友「…脈あり、いける」ボソ

男「何がだよ」

友「幼ちゃん」ニヤッ

男「…」

友「今度こそじゃあな!」ダッ

友「幼ちゃんナース服、かわいかったぞ。…色々諦めんなよ!攻めろっ!!」

幼「…」カァ

男「…?」

男「…昔から、慌ただしいやつだよな、友は」

幼「えへへ、そうだね」

幼「男ちゃんもなんか、うれしそうだね。私も楽しかったもん」

幼「また、会えるといいね」ニコ

男「ふふっ、ああ!」
男「…中に入ろうか」

幼「うん」ニコニコ

男「…」

男「…脈あり、か…、わかりやすいのか、僕は?」ボソ

男「どうしたものか…」

(後日)

幼「男ちゃん、これ何だろ?」ゴソ

男「うん…確か、電光超人グリッドマンとかいう、ヒーローの人形かな」

男「オタクが好きだったんだよ。…残していったのか」

幼「そっかあ。オタクくん、ヒーロー好きだったもんね」

男「…幼、今日はゴスロリか」

男(…普通に着てる)
幼「これ、すっごくひらひらしてるんだよ。幼友ちゃん器用だよねぇ」

幼「フリルとレースがいっぱい。かわい~♪」クルッ

男「…姫っぽい」

幼「はわわっ!?」

男「可愛いね」ニコ

幼「かわぁっ!?」カァ

男「やま。…パスワード好きだな。幼は」

幼「むぅ~っ。ちがうっ!」

男「?」

幼「もぉ~」

男(急に不機嫌になったな…、なんで)

幼「」プクー

男「…機嫌をなおしてよ、ひ~め!」

幼「や~!」

幼「男ちゃんは乙女のきもちがわかってないのっ!!」

男「そんなこと言わないでさ」

男「許してよ。…お姫さま」

幼「……」

幼「…ゆるさないもん」

幼「なでなでしてくれなきゃ、ゆるさないもん!」

男「…ふっ」

男「…それじゃ、やるしかないね」

男「いくよ…、お姫さま」

男「とおっ!!」ギュッ
幼「にゃ!…ふぁぁ~っ…」カァッ

男「ふふっ」ナデナデ

幼「う~、ふぇぇ…」

幼「ふぅ、ギュッとして、なでなで…、だめぇ…、はふぅ」カァ

男「…頭、なでなでしてるだけなんだけど…」ギュー ナデナデ

男「…」ナデナデ

幼「えへへ」

幼「…こうやって、なでなでしてもらうと、むかしを思い出すなぁ…」

男「うん…」

幼「この基地で遊ぶようになるより、ずっと前…」

幼稚園時代

ちび幼「…きもちいい」

ちび男「」ナデナデ

ちび幼「男ちゃん、きてくれたんだぁ、うれしいな」

ちび幼「…男ちゃん、ずっと、わたしをなでなでしてくれてたの…」

ちび男「うん、かぜ、へーき、幼ちゃん?」

ちび男「ようちえん、おやすみしたから、しんぱいしたんだよ…」

ちび幼「…うん、すこし、よくなったよ」

ちび幼「かぜ、うつっちゃうよぉ、はなれて、男ちゃん」

ちび男「うつすと、らくになるって、おかあさんいってたよ」

ちび男「そしたら、幼ちゃん、げんきになるよね」

ちび幼「だめだよぉ。男ちゃん、ぐあいわるくなったら、わたしたのしくない」

ちび男「…幼ちゃん、すぐちょうし、わるくなるのに、僕なんにもできない…」グスッ

ちび幼「そんなことないもん!」

ちび幼「男ちゃんがいてくれるだけで、わたしうれしいもんっ!」

ちび幼「すぐげんきに、なれるもん!」

ちび男「幼ちゃん…」

ちび男「うん。げんきになってね!またあそぼうね!」

ちび幼「うん、ぜったい!!」

ちび幼「だから、もう少しだけ、なでなでして」

ちび男「うん」ナデナデ

ちび幼「えへへ、ありがと。男ちゃん♪」

ちび男「ふふっ」ニコニコ

ちび幼「えへへっ」ニコニコ

現在

幼「今といっしょ…」クスッ

幼「…なつかしいなぁ」

男「…ああ」

男「変わらないもの、か…」

幼「…ねぇ。せっかくだし、ここにあるみんなの物使って、遊ぼっか?」

男「うん」

男「…もう少し、何かあさってみるか…。面白い物がでてくるかも…」ゴソゴソ

クルッ バシッ

幼「男ちゃん、ベイブレードつよいね」

男「…いや。てか、僕、正しい遊びかた知らない」

男「友とかオタクは、こういうの得意なんだよな。」

幼「…いろんな遊び、知ってたもんね」

男「そうだな。みんなで色々、したよな…」

幼「少し、再現してみよっか」

幼「…あ、ヨーヨー」

幼「男ちゃん、見て。ループザループ」ブンブン

男「ただ振り回しているだけじゃん」クスッ
男(ゴスロリでヨーヨーって、シュールだな…。ベイブレードもだけど)

男「ほら幼っ、アバンストラッシュ!」ブン

幼「ふふっ、奈良の木刀だね」

男「そして、牙突!」
幼「あははっ、みんなやるよねっ!」

男「友が修学旅行で買ったんだ。あいつもやってたよ」ニコ

男「…おっ。なつかしいのがでてきたぞ…」ゴソ

幼「…記念写真だね。この基地の最初の日の…」

(みんなで基地の前で撮った写真)

小学生時代
秘密基地

友「今日からここが、俺たち、地球防衛軍の基地だ!」

男「…大丈夫なのか?持ち主とかいるだろ」

友「大丈夫!!許可は取ってある!」

友「ここの管理人のおっさんとは、知り合いなんだ」ニコ

幼「友くん、すごい行動力だね。びっくりしちゃった」クスッ

友「だろっ!!」

オタク「秘密基地とは、いけてるでござるな」

幼友「中は、私達で色々、運び込んでもいいの?」

友「おうっ!俺たち色に染めようぜ!」

幼友「服とか、衣装とか置いてもいいのね?」

女「わたくしのティーセットもですの?」

オタク「拙者のヒーロー、ロボットコレクションもでござるな?」

友「ドンドン置けよ。賑やかになるからさ」

女「なら、オシャレに模様替えしますわ。カーテンをレースに…」

幼「…カーペットを柔らかくて、かわいいのにしょうね」ニコ

女「幼ちゃんはわかってますわ。可愛いですし…」ナデナデ

幼友「そうよね~。いいこだし~」ナデナデ

幼「なんで、私なでられてるの!?」

幼「子ども扱いしないでぇ~!」

幼友「男だって、いつもなでてるじゃない。男はいいの?なんで?もしかして好きなの?」グイ

女「たしかに、男君と本当に、仲がいいですわよね?真面目なところ、付き合ってるんですの?」グイ
(興味津々なふたり)
男「おいっ!幼が困ってるだろ!」

オタク「まあまあ。とりあえず、中を確認しようでござる」

友「ああっ!行くぞ!!ついて来い」

男「いちいち、熱いな…」

男「…意外と広いな」

友「だろ。ひろいものだよな、ココ」

幼「すごいね~。男ちゃん」ニコ

幼「…男ちゃんも実は、けっこう好きでしょ?こういうの。男の子なところあるし」

男「否定はしないよ」

幼「男ちゃん、素直じゃないね」クスッ

幼「ふふっ、恥ずかしがらないで、楽しんでいいんだよ」

幼「私、男ちゃんのことは、だいたいわかるんだよ」

幼「ほんとだよ」ニコ

男「僕、わかりやすいのかな」

幼「男ちゃんのことは、ちゃんと知っておきたいの」ニコッ

男「…」カァ

幼友「…いい感じじゃない」

女「小学生で恋愛は、少し早すぎですわ」

幼友「堅いこと、言わないの。幸せになって欲しいふたりじゃない?」

オタク「そうですぞ!恋はロマンチックでござる!」

男「幼には勝てないな。すっごく楽しいよ」ニコ

幼「私も楽しいよ」ニコ

友「ふ、まったりふたりモードか」

幼友「そうだ、外で写真、撮らない?いい記念になるわよ」

女「わたくしのカメラ、使いましょう。画素数がなかなかですわよ」

オタク「拙者が撮影しますぞ」

友「オートタイマー、あるじゃん。みんなで写ろうぜ!」

男「みんな、行こう」

……

「「チーズ」」パシャッ

現在

幼「…いい写真だよね。みんな、楽しそう…」

男「僕たちもいい顔してるよな…」

幼「これからも、私たちで思い出、増やしていこう」

男「ああ」

男「とりあえず、ゴスロリ幼を写メする。メイドとかナースもとってあるし」

幼「もぉっ!勝手に」
幼「…かわいく、撮ってね」

男(恥ずかしがらないのか)

パシャッ

ジングルベール ジングルヘー゙ル スズガナール♪

(クリスマスイブ)

幼「クリスマスだね~。男ちゃん」ニコニコ
男「そうだな。…僕も少し、柄でもなく、浮かれてるよ」ニコ

幼「えへへ。みんな、そうだよ~」

幼「ジングルベール、ジングルベール♪」

男「ラーストクリスマス♪」

幼「恋人はサンタクロース♪」

男「雨は夜更けすぎに~♪」

幼「早く買い物して、基地でパーティーしょうねぇ!」

男「お~」

男「リア充に負けるな~!」

幼「お~!」

モブ「…リア充がはしゃいでる」

(雪が降り出す)

すいません
こないだから
なんか打った文字がバグってます
読みにくいかも

ありがとう

秘密基地

幼「飾りつけ、終わったよ~」

男「こっちも」

男(クリスマスツリーはいい。…しかし、なぜ隣に角松が?)
男(壁にはリースといっしょに、南国のお面がかかってるし…)

男(カラーコーンとか、マネキンとかまで、デコられてる…)
男「…幼はナチュラルに、サンタ服きてるし」ボソ

幼「♪」

男(…ケープとかリボンがついてて、かわいいやつだ)

男「まあすごい楽しいから、いっか!」ニコ

幼「ね~!」

男「照明が多くて、明るいな」

幼「提灯とか、ランタンとか、ここいっぱいあったもんね」

男「妙なものばかりだけど、役にたったな」ニコ

幼「うん!そろそろパーティー始めよっ!!」

男「オーケー♪」

幼「ケーキとケンタのチキン」

男「手巻きズシとシャンメリー」

幼「おやつとジュース」

男「オードブル」

男幼「いただきまーす!!」ニコ

男「うまいな」モグモグ

幼「おすし、おいし~」ニコ

男(ほっぺに手をあててる、幼の食べ方がかわいい)

男(もそもそ、小動物みたいに、食べててかわいい)

男(サンタ服がかわいい)

男(幼自体がかわいい)

幼「…男ちゃん。どうかしたの?」

男「…い、いや、チキンうまいな~って」

幼「うん。そうだねっ!」ニコッ

男「ここで、ほりおこしたラジカセで、ムードのある音楽をかけるぞ~」

幼「わ~っ!」パチパチ

幼「やっぱり、クリスマスはワムだね。男ちゃん」

男「ラストクリスマスだな」

♪♪

幼「…ねぇ、男ちゃん。せっかくだし、踊らない?」

男「うん?踊る?」

幼「パーティーだし、ふたりっきりだから、フォークダンスとかどうかな?…なんて」

幼「…ごめん。おかしいよね…。なんかへんなこと言っちゃった」カァッ

幼「なんでか、ロマンチックなきもちになったの…」

男「いいよ、その気持ちわかるから…」

男「踊ろう。」ニコッ

幼「…ありがと。男ちゃん…」

男「曲、かえるよ…。何がいいかな…」

男「…フォークダンスなんて、体育でしか知らないぞ」

幼「…私もそうだよ」

男「まあ、どうにかなるか」

男「…ダンスといえば、体育で友が暴走してたな」

幼「女ちゃん、うまかったよね。ハリキリすぎてたけど」

男幼「」クスッ

♪♪
(ダンスミュージック)

幼「ふふっ、男ちゃん、意外とダンスうまいじゃない」ニコッ

男「幼がうまく、エスコートしてくれるからだよ」

幼「ありがと、楽しいね」

男「こちらこそ。…お姫さま」

幼「まだ引っ張るの、それ?」クスッ

幼「今日の私はサンタさん、だよ」

男「男ちゃんに、クリスマスの思い出をプレゼント、だよ」ニコニコ

男「じゃあ、いっぱいもらっちゃったな」クスッ

幼「まだまだっ、ケーキも食べてないしね」

男「プレゼント交換もな」クスッ

♪♪

……

男「ケーキ、切るぞ~!」

幼「うん。私、プレートちょうだいね」ニコ

男「僕はサンタ(の人形)をもらうよ」

幼「男ちゃん、えっち」カァッ

男「?」

男「ケーキ、うまいな」モグ

幼「うん。えへへ、予約しておいてよかった」モグ

男「幼、プレゼント、ありがとう。開けてもいいかな?」

幼「どうぞ♪」

男「…」ゴソ

男「財布か…。かわいいやつだな」ニコ

幼「安物でごめんね…」

男「いや、すごく気にいったよ。大事に使うね、サンタさん」

幼「ふふっ、男ちゃんのプレゼントは、コロンだね。…いい香り。ありがとう。うれしいな」

男「…ここでも、昔はみんなでパーティーしたな」

幼「うん」

小学生時代
クリスマス
秘密基地

幼「男ちゃん、パーティー楽しいな~」ニコ

男「うんっ」

オタク「拙者のプレゼント、デンドロビウムはいかがでござるか?友どの」

友「いや、よくわかんね~し」

オタク「むう…」

女「ケーキ、作って来ましたわ~。チョコとクリーム、二つですの」

幼友「待ってました~」パチパチ

女「幼ちゃんが手伝ってくれましたわ。本当に助かりましたわ」

幼「私も楽しかったよ。女ちゃん、ありがとっ。」ニコ

女「ケーキの作り方覚えられまして?」

幼「うん。男ちゃんに作ってあげたいな」

男「ふふっ、楽しみにしてるね」ニコ

女「幼ちゃんはいいこですわ~」

幼友「かわいいしね~」

幼「もぉ~!からかわないのっ!」

友「あははっ、パーティー最高っ!」

男「友、シャンメリーで酔うなよ…」

男「幼、マフラーありがとう。あったかいよ」

幼「お母さんに教わって、編んだんだぁ。どぉっ?」

男「よくできてるよ。本当にありがとう、幼」ニコ

幼「男ちゃんもウサギちゃんの耳あて、ありがとう」

幼「かわいいね。私、ずっと大事にする」ニコ

幼・男「」ニコニコ

友「いつもの、まったりふたりモードでた~!!」

幼友「まったくだわ~」

女「…見てても、和みますわね」

オタク「ふふっ」

友「みんなっ、ケーキ食おーぜ!!」パク

男「…友、もう食べてるじゃん」

幼友「少しは待ちなさいよ」

幼「友くんたらっ」クスッ

オタク「食いしん坊でござるなー」

女「ふふっ。友君は楽しいですわね」

現在

男「…あの頃は、楽しかったな」クスッ

男「僕がいて、幼がいて、友がいて、女、幼友、オタク、…みんながいた」

男「懐かしいな…」

幼「…」

幼「私は今でも、楽しいよ…」

幼「男ちゃんと、思い出、増やしてるんだもん」

幼「もっと、もっと、思い出、作ろ?」

幼「ふたりならできるよ」

男「…」

男「…僕も今が楽しいな」

男「幼が帰って来てくれたから」

男「ふたりでこうしつ、過ごせるから」

幼「私もそうだよ」ニコ

男「…うん。そうか」

男「…ずっと、ふたりでいようね。幼」

幼「うん、もちろんだよ。男ちゃん…」

幼「楽しい思い出、ふたりで分け合おうね」ニコ

男(…僕もあのとき、言えなかった答えを出すんだ。幼と過ごす中で…)

男(絶対に…)

訂正 こうしつ→ こうして

見てる人、いたらありがとうございます。

大晦日
秘密基地


幼「…ちゃんと許可、貰えたよ」ニコッ

幼「ここで、初日の出、見れるよ~」

男「そっか、良かった…」

男「まあ、外泊になっちゃうのに、許してくれるなんて、ご両親、相変わらず優しいな」

幼「男ちゃんといっしょなら、安心だって」

男「…信用されてるんだな。うれしいね」

幼「私も男ちゃん、信頼してるよ」ニコ

男「うん」

男(…プレッシャーを感じる。幼一家はなぜ、僕をここまで信頼してるんだ…)

幼姉「…保護者役の私がいるのに、まったく気にしないふたり…」

幼姉「ひとりみには、堪えますね…」

……

男「……」

幼「……」

男(…寝れない)モゾモゾ

男(子供の頃は、よくいっしょに寝てたけど…)

男(さすがに、高校生じゃな…。ドキドキするな)

男(友が置いていった寝袋が、暖かくて気持ちいいのが救いかな)

幼「……」モゾモゾ

男(…結構寝袋同士、離してあるんだけど、気まずいや…)

幼「」フウッ

……

男「…そろそろ朝か」

男「…今日、ケリを着けないと…」

幼「……」ジッ

幼「…私も、勇気を出そっ」ボソ

……

男「…さあ、そろそろだ。」

幼「…うん」

幼「男ちゃん、行こう」

男「ここはちょっとした崖になってて、眺めがいいんだよな…」

幼「うん」ハアーッ

男「…寒いのかい?」

幼「…え?へいき…」

男「手をつなごうか…」ギュッ

幼「…あ。…あったかい」ギュー

男「……」

男「…ウサギの耳あて、まだ使ってるんだ…」

幼「ものもちがいいの」ニコッ

男「…ありがと」

幼「…あっ」

男(ずっと遠くに強い光があって、少しずつ、陰を溶かしていく)

男「……日の出だ」

幼「……うん」

幼「きれい…」ギュッ
男「……」

男「…幼に、ずっと言いたい事があってさ…」

幼「なあに?」

男「僕はうまく言えないから、日の出の勢いを借りるよ…」

幼「…うん」

男「…格好よく、言葉を飾れないから、そのまま伝えるね」

男「好きだ」

男「これからの全ての思い出を、幼と分かち合いたい」

男「僕と付き合って欲しい」

幼「…ずるいよ」

幼「私だって、好きだよって、先に言いたかったのに…」

幼「私もずっと、はじめから…」

幼「先、こされちゃった」ニコッ

幼「…ありがとう。私も男ちゃん、だいすき」

幼「ずっと、ずっといっしょにいようね」ニコ

男「うん」ニコ

幼「……」

男「……」

男・幼「」チュッ

……

幼姉「…よかったね。ふたりとも…」

幼姉「少し、離れてて見守ってたカイ、あったな…」

幼姉「…ここ、寒いな~」クチュン

男(僕たちはそれからも、秘密基地で毎日のように会った)

幼(お互いの家でも、デートでも、毎日、会ってるけどね)ニコ

数年後
秘密基地

重機「ゴゴゴー」

重機「ドドドッ」

幼「…工事かぁ」

男「荷物、全部、僕らで、回収できてよかったな…」

幼「基地、無くなっちゃったね…」テヲツナギ ギュッ

男「…ああ」ギュー

男「…でも、いいんだ」

幼「…思い出は、なくならないからねっ!」ニコッ

男「ああっ!」

幼「いこっ!」

また数年後
会社

男「お疲れさまです。失礼しますね」

同僚「はーい。お疲れさまー」

男「買い物してから、帰るかぁ。…お金あるかな?」ゴソ

同僚「…うん、男君、おしゃれな財布、使ってるな」

男「まあね」

……

男「今日は早く、帰れたな」

男「たたいまー!」ガチャ

幼「お帰りなさ~い♪男ちゃんっ、じゃなくて、あなたっ!」

男「うん」ニコ

男(今は、このちっぽけなアパートが、僕らの秘密基地)


男「…幼、相変わらず、メイド服似合いすぎ」

(みんなで撮った秘密基地の写真が、靴箱の上に)

おしまい

お付き合い、
ありがとうございました。

密着、暇つぶしと、書いてみて、自分でも読みにくい文章だと、思いますが、
読んでいただいて、
ありがとうございます

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