モバP「光の国から」諸星きらり「ラーイブのために☆」 (31)


チュドーン

ニョワッ!!

八神マキノ「……ダメね。ウルトラマンは……強い!」

きらり「おっすおっすばっちし☆」

モバP「ふたりとも、おつかれさま。お茶冷えてるぞ」

ちひろ「プロデューサーさんも慣れてきましたよねー」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1417601652


※モバマス

※ウルトラマンシリーズ

※短編

※前作
モバP「遠く離れて」諸星きらり「地球にきーらーりー☆」
モバP「遠く離れて」諸星きらり「地球にきーらーりー☆」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403013641/)

※地球は狙われている……。今、宇宙にただよう幾千の星から、恐るべき侵略の魔の手が……。


モバP「いやあ、ライブ前にお疲れ様。まさかマキノも宇宙人だったとはなあ」

千川ちひろ「ダダ、でしたっけ。ダダ星人じゃないんですね」

マキノ「人間も地球星人とは言わないんじゃないかしら」

モバP「地球人、か。あれ、じゃあ仮に惑星ダダとしてもダダ人じゃないか?」

マキノ「……論理的な指摘ね」

きらり「ウルトラ一族も光の国星人って言わないにぃ」

ちひろ「……」

モバP「……」

マキノ「……」

きらり「……うにぃ?」

モバP「やめやめ! この話題終了ー!」


モバP「あー、ええと、しかし……ああ、マキノ強かったな。今度という今度はダメかと思った」

きらり「ピンチうきゃー☆ って感じだったにぃ!」

ちひろ「私とプロデューサーさんは例によって例の如く音しか聞いてませんけどね」

きらり「マキノちゃんの超能力、すーぱーぱわー! だったゆ☆」

マキノ「超能力とスーパーパワーは同じでは……」

モバP「あときらりと戦う前にほら、事務所のコンピュータがすごいことになったじゃないですか」

ちひろ「ええ、あれは危なかったですね」

マキノ「大したことじゃないわ。単なるハッキング能力だし」

モバP「単なるって、十分凄い……うん? でもウルトラマンの時代にハッキングってあったっけ」

ちひろ「それなんですけど、さっき調べたらアメリカ版の『ウルトラマンパワード』に出てくる方の能力っぽいですよ」

モバP「へえ……え、じゃあマキノはパワードダダってやつなのか?」

マキノ「すべてがテレビ通りというわけではないから。それにパワードダダは通称で、作中ではダダとしか呼ばれていない」

きらり「ウルトラマンのダダと、ウルトラマンパワードのダダががったーい☆したのがマキノちゃんってことかにぃ?」

マキノ「別に。たまたま私は両方の能力を持っていた。ただそれだけのこと」

ちひろ「サラッと言ってますけど、それって相当凄いんじゃ……」


モバP「そうだな。少なくともいままでで一番の強敵だったことは間違いないんじゃないか。どうだ、きらり?」

きらり「ぎゅわわわ~っ、って感じだったにぃ☆」

モバP「ぎゅわわわ~っ、か……そうか……」

マキノ「……余裕ありそうに聞こえますけど?」

モバP「きらりがこういうときは大分ヤバイな」

ちひろ「ヤバイですよね」

マキノ「非論理的な……」

モバP「いやいや、でも実際、あそこでアンズラッガーが決まらなかったら危なかったんじゃないか?」

きらり「ヤバかった☆」

ちひろ「アンズラッガーってあんな音がするんですねえ」

マキノ「見せられた私のほうはもっと驚いたわ」

モバP「実際アンズラッガーってなんなんだ? 杏の声してたけど」

きらり「おにーちゃんのゼロスラッガーと仕組みは同じだゆ?」

モバP「伸びたり剣になったりする方とか。ますますわからん……」


マキノ「けれど、事務所にウルトラマンがいるなんて知らなかったわ」

モバP「ウルトラマンどころか、怪獣も宇宙人もいる、らしいぞ」

マキノ「そうなの? ……宇宙人は私、としても」

ちひろ「ほかにあやめちゃん、仁奈ちゃん、瑞樹さん」

モバP「あとはええと、ほたるが怪獣、か」

ちひろ「それだけじゃありませんけどね、きっと」

モバP「……まだいるんですか?」

マキノ「まるで怪獣無法地帯だわ」

きらり「はいはーい☆ そーれーとーっ! ウルトラウーマンキラリだにぃ☆」

モバP「そうだな。もし番組だったらいわば主役ポジションだからな」

きらり「うぇへへへー☆ 照れゆーっ!」


モバP「とは言え、俺は怪獣っぽいとことか見たことはないんだが」

ちひろ・きらり「♪はだかーになっちゃおっかなー♪」

モバP「ダメダメ!」

きらり「ってことだにぃ☆」

モバP「ってことらしい」

マキノ「なに今の。言いたいことはわかるけど」

モバP「わかるのかよ」

マキノ「宇宙人や怪獣の姿を晒す、というのは全裸で人前に出るようなもの、ということでしょう?」

モバP「あ、やっぱり宇宙人の共通認識なんだな……」

マキノ「収斂進化の賜物というべきかしら」

モバP「そんな理由か……」


マキノ「ところで、他の宇宙人の人たちは……」

浜口あやめ「P、P殿! 大変です!」

きらり「あやめちゃん? どしたー?」

ちひろ「まあまあ、シェイクでも飲んで落ち着いて」

あやめ「成程、バルタン星人は口がストローっぽいから……ってそんなこと言ってる場合では!」

モバP「余裕あるなあ」

あやめ「それよりP殿、事務所の郵便受けにこんなものが!」

モバP「……手紙? 随分キュートな封筒だな……うん? 予告状?」

ちひろ「予告状、ですか?」

マキノ「スパイの次は怪盗ってこと?」

きらり「やっぱり宇宙人ー?」

モバP「どうだろうなあ。怪盗なら頼子とかの出番だが。なになに……」

ちひろ「誰宛です?」

モバP「『親愛なるプロダクションの皆様』……事務所宛ですかね。『本日、この惑星で最も大切な物を頂きます。M.S.』」

ちひろ「惑星で、とは大きく出ましたね」

モバP「とは言ってもなあ、これ……」

きらり「えむえすってー?」

マキノ「ああ……そういうこと」

モバP「えっ」

あやめ「そのM.S.と言うのは、わたくしたちが地球に降りてくるときに助力を受けた宇宙人の事でして」

モバP「えっ!? 前に言ってた、あれか!?」


あやめ「はい。強力な宇宙人です」

マキノ「あやめもなのね」

あやめ「マキノ殿!? これは気づきませんで……マキノも宇宙人でありましたか」

マキノ「ダダよ」

あやめ「あ、わたくしはバルタン星人です」

モバP「……斬新な自己紹介だなこれ……」

ちひろ「ところで、M.S.について他に心当たりは?」

マキノ「私も、通信だけで姿を見たことはないのよね」

あやめ「わたくしもです」

きらり「えむえすー……えむえすー……んにぃ?」

モバP「うーん。相手はともかく、この事務所に『この惑星で最も大切なもの』なんてありますかね」

ちひろ「確かに。凛ちゃんのシンデレラガールトロフィーくらいですか」

モバP「それは取られたらまずいな……」

きらり「だーいじょうぶ! Pちゃん、きらりがいるゆ?」

あやめ「あやめもおりますゆえ!」

モバP「ああ、頼りにはしてるけどな。……しかし、まあ、アイドルならわかるが……宇宙人がトロフィーなんて欲しがるのか?」

ちひろ「宇宙は広いですからね。夕焼けの街を盗もうとした子……宇宙人もいますし」

モバP「……子?」

ちひろ「と、とりあえず、トロフィーは金庫に入れておきますね!」

モバP「あ、はい」


佐久間まゆ「おはようございまぁす」

モバP「お、ちょうど良かった。まゆ、ちょっとこっち来てくれ」

ちひろ「あの、Pさん?」

きらり「うにぃ?」

まゆ「はぁい。うふふ、Pさんに呼ばれちゃった。あなたの、まゆですよぉ」

モバP「悪いな。ところでまゆ、こう言う悪戯は感心しないぞ」

あやめ「は? ……あの、P殿、ですからその予告状は宇宙人の……」

モバP「あのな。あやめたちが誰を怖がってるのかは知らないけど、この封筒のセンス、筆跡、それにM.S.ってイニシャル」

ちひろ「あっ」

マキノ「成程ね」

モバP「Mayu Sakuma。どう考えてもまゆだろ?」

まゆ「……あのぉ」

モバP「うん?」


まゆ「なんの話か分かりませんけど、今あやめちゃん、宇宙人って言ってませんでした?」

あやめ「あっ!」

マキノ「……迂闊ね」

まゆ「例えばなんですけど、あやめちゃんが言ってた宇宙人なら、メトロン星人……Metoron Seijinとか、考えなかったんですか?」

ちひろ「えっ、ちょっと、濡れ衣……」

モバP「ああ。他には……あー、メフィラス星人、とかか? って、ちひろさん?」

ちひろ「あ、いえ、なんでもありませんよ?」

モバP「そうですか? ま、いいか。あのな、まゆ。それならAlien Mephilas、。A.M.だぞ」

まゆ「あっ」

マキノ「……論理的な指摘ね」

あやめ「というか、わたくしたちがうっかりしすぎていただけのような」

きらり「日本語、難しいから仕方ないにぃ☆」

あやめ「ウルトラサインより簡単ではないかと思いますが……」

モバP「まあ、なんとなくまゆならそんなうっかりしそうな気もするけどな。完璧な女の子に見えて、結構うっかり屋だしな」

まゆ「うふ、うふふふ……うふふふふふ……」

モバP「そんなところも可愛くていいんだが……うん? まゆ?」

まゆ「うふふふふっ。流石まゆのPさんです。バレたら仕方ないです。予告通り、この惑星で最も大切なものを頂きますねぇ」

モバP「おいおい、シンデレラガールになりたいのはわかるし、俺も出来る限り協力するつもりだが、やっぱり次の選挙までだな……」

まゆ「違いますよぉ」

ちひろ「……え?」

モバP「あれ? あれ、ちひろさん?」


ちひろ「あ、ええと、もしかして、まゆちゃんが予告状の差し出し主なら……」

まゆ「この惑星で最も大切なもの……それは……」

モバP「それは?」

まゆ「Pさんですよぉ?」

ちひろ「 」

きらり「 」

あやめ「 」

マキノ「 」

モバP「……こいつは盲点だったわ」

あやめ「はっ! いけません! きらり殿!」

きらり「まゆちゃん、Pちゃんの独り占めはダメだゆ☆」

まゆ「きらりちゃんは強敵ですねぇ……あやめちゃん、マキノさん、ちゃんと約束は果たしてくださいねぇ?」

あやめ「は、とするとやはり」

マキノ「M.S.がまゆなのは間違いなさそうね」

まゆ「川島さんと仁奈ちゃんがいないのは残念ですけど」

モバP「おーい、ちょっと待て、え、やっぱりまゆも宇宙人なの?」


まゆ「はぁい。まゆはメフィラス星人ですよぉ」

モバP「うちの事務所どうなってんだ……もう宇宙人売りにした方がいいんじゃないのこれ……」

まゆ「それじゃ、行きましょうかPさん」

モバP「あー、いや、一応な。お約束だからなあ」

まゆ「なんですか?」

モバP「とりあえず、俺が宇宙人に敵うわけはないんで、逆らうつもりはないが……」

まゆ「それなら……」

モバP「ちょっと今日連れて行かれるわけにはいかないからな。悪いが、どうしてもって言うならきらりと戦ってくれるか?」

まゆ「きらりちゃん、ですかぁ?」

モバP「ああ。きらりはウルトラマンでな……」


 これまでのあらすじを説明する間、『ウルトラマン超闘士激伝』の特設サイトでお楽しみください。

 http://gashapon.jp/choutoushi/


モバP「と、言うわけなんだ」

まゆ「仕方ないですねぇ。Pさんがそう言うなら」

ちひろ「あ、そこはちゃんと聞くんですね」

あやめ「仕方ありません。わたくしはまゆ殿の助勢をせねば……」

マキノ「私もだけど、さっききらりに負けたばかりで役には立たないわよ」

あやめ「むしろ有難いと思うべきでしょうね」

きらり「おっすおっすばっちし☆ いっくにょわー☆」

ちひろ「あ、レッスンルーム使ってくださいね」

まゆ「はぁい」

あやめ「はっ」

マキノ「そうね」

きらり「行くにょわー☆」

モバP「今日は人数多いな……」

ちひろ「メフィラス回だと仕方ないですね」

モバP「……はい?」


ニョワッ デュワッ

フォッフォッフォッフォッフォ

ダ ダ ダ

フワッ フワッ

モバP「えーと」

ちひろ「前からきらりちゃん、あやめちゃん、マキノちゃん、まゆちゃんですね」

モバP「あ、はい」

ニョワッ

ダ ダ ダ

チュドーン!!

モバP「え、マキノもう倒されたのか」

ちひろ「さっきの戦いで消耗してましたしね」

ニョワッ!!

フォッフォッ……フォ……!!

チュドーン!!

モバP「あやめは消耗してなかったはずですが」

ちひろ「一戦して義理は果たした、ってことでしょうか」

フワッ フワッ

ニョワッ デュワッ

フワッ

デュワッ

フワッフワッ

ニョォワッ!!

ビビビビビビビビビ!!

ちひろ「ハピハピウム光線ですね」

モバP「決まりましたかね」

フワッ フワッ

ニョワッ!?

モバP「……お、おお?」

ちひろ「まゆちゃんも無事、みたいですね……?」


まゆ「Pさぁん」

モバP「おわっ!? あ、爆発してないけどいいのか? いいのかってのもなんだけど!」

まゆ「はぁい。やっぱり宇宙人同士で争うのは無益ですし。……残念ですけど、まゆ、帰りますねぇ」

モバP「え? なんでだ?」

まゆ「え?」

ちひろ「え?」

モバP「帰るもなにも、明日がライブだぞ?」

ちひろ「いやそうですけど」

まゆ「え、あの? まゆ、宇宙人ですよぉ?」

モバP「今更だろ。それに、最初に言ってたろ」

まゆ「はい?」

モバP「まゆは俺にプロデュースされるために出てきたんだろ?」

まゆ「Pさん……覚えててくれたんですね」

モバP「そりゃそうだ。大切なアイドルの言葉を忘れたりはしないぞ」

まゆ「うふっ。うふふふっ。はぁい。まゆ、頑張りますね?」


きらり「おっすおっすばっちし☆」

あやめ「……これは、わたくしたちはやられ損では……」

マキノ「いえ。いいところで借りを返せた、と思うべきよ」

あやめ「確かに、地球侵略の手伝いなどよりはよかったと思いますが」

きらり「まゆちゃん、あやめちゃん、マキノちゃん、それにPちゃん! 改めてよろしくにぃ☆」

まゆ「ええ。きらりちゃんも、ライブ頑張りましょうね」

モバP「よし。これにて一件落着、だな」

まゆ「……でも、いつかPさんは頂きますからねぇ?」

ちひろ「……そうでもないみたいですよ、Pさん」

モバP「あ、はい」


 こうして事務所、じゃない、地球の平和は守られた!

 だが気をつけろ、この事務所、じゃない、地球にはまだたくさんの怪獣と宇宙人が潜んでいるぞ!

 いけ、ウルトラウーマンキラリ!

 たたかえ、ウルトラウーマンキラリ!

 ちなみにライブは大成功だったぞ!


登場宇宙人解説

◆ダダ(八神マキノ)

身長:160センチ ~ 40メートル

体重:45キロ ~ 7千トン

出身地:惑星ダダ

必殺技:テレポート能力、透過能力など(ダダ忍法とも)

『ウルトラマン』第28話「人間標本5・6」で初登場。三面怪人の異名を持つ。

 白黒の特徴的な模様、インパクトのある頭部デザインが特徴。様々な超能力を駆使するが、実のところ戦闘力はあまり高くない。

『ウルトラマンパワード』第8話「侵略回路」にも登場しているが、こちらはコンピューター生命体という設定。

 一度見たら忘れがたいデザインの為か、本編以外にもバラエティ番組、テレビCMへの出演、梅酒の製造など仕事の幅が広い。

 最近ではネクタイにもなった。


◆メフィラス星人(佐久間まゆ)

身長:153センチ ~ 60メートル

体重:40キロ ~ 2万トン

出身地:メフィラス星

必殺技:ペアハンド光線、グリップビームなど

『ウルトラマン』第33話「禁じられた言葉」で初登場。

 黒いボディーに青い目。口にあたる部分の黄色と周囲の銀色が特徴。

 1万以上とされるIQを持ち、穏やかな口調で話すが、意外と詰めが甘く、思い通りに行かないと激昂することも。

 まゆの説明じゃないぞ! メフィラス星人の説明だ!

『ウルトラマンタロウ』『ウルトラマンメビウス』などにも登場し、また『大怪獣ラッシュ』ではラッシュハンターズのリーダーも務める。

 お察しの通り、本SSでバルタン、ザラブ、ケムール、ダダが登場したのは『ウルトラマン超闘士激伝』にてこの4人が『メフィラス四天王』として登場したことのオマージュである。


『ウルトラウーマンキラリ』第5話「信じられた言葉 悪質宇宙人メフィラス星人登場」

 おしまい。


 おつきあいありがとうございました。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年01月28日 (水) 22:28:04   ID: 1A2gFvr7

待ってたわ

そして、超闘士激伝の続編にビビった

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