姉妹「 「とある田舎町の姉妹の冬」 」 (62)

※百合えろ注意

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ここは、とある田舎町。
これといった大きな建物もなく、畑や原っぱのみが広がっているような町。
そんな田舎町に、とある姉妹が住んでいた。




姉「ふわぁ、寒ぅ……」

妹「戸は閉めてあるけど、やっぱり寒いから。 これからは縁側にはあんまりいられないね」

姉「ねー……」




ガラス戸で閉めきられた縁側に、姉妹はいた。
閉めきられているとはいえ、冷たいすきま風が入り込み、空気はひんやりとしている。




姉「もう冬なんだねぇ」

妹「だね。 これから雪も降るだろうし」

姉「雪、かぁ」




白い息を吐き出しながら、姉が両手を擦り合わせた。




妹「寒いし、中にはいろっか?」

姉「そだね」




妹が、冷えてしまった姉の手を自分の両手で包み、姉をつれて家に入っていった。
外は日が落ち、暗くなっている。
その暗闇の中で、白い雪がはらはらと降り始めた。

―――――――――――――――――――――――




姉妹の住む田舎町は今、冬を迎えた。
昨晩のうちに降り始めた雪は、姉妹の寝ている間にしんしんと降り続け、夜が明ける頃には畑や原っぱがすっかり雪で埋まっていた。
田舎町は今、見渡す限り一面の銀世界が広がっている。




姉「わああー……降ったねぇ」

妹「通りで昨日寒かったわけだね……」




姉妹は今、学校へ行くためにバス停でバスを待っている。
道路も雪で埋まっているので、バスの到着は予定よりかなり遅れてしまっていた。




姉「……来ないねー」

妹「ねー……」




姉妹がバスの来る方向を見ても、来そうな気配はなく。




妹「んー……歩いていくわけにもいかないし……」

姉「歩いてなんていったら遭難しちゃうよ!」




ぱたぱたと頭に積もった雪を払いながら、姉が言った。

妹「待つしかないかな」

姉「サボろう」

妹「待つしかないよね」

姉「サボろ?」

妹「……バス、待とう?」

姉「いつ来るかもわかんないのに? 学校終わるまで来ないかもよ?」

妹「さすがにそれは……」

姉「よしサボろう! こんなに雪が積もってるんだから、遊ばないなんてもったいない!」

妹「あっ、ちょっとお姉ちゃん!?」




姉が、降りしきる雪の中に飛び出した。




姉「とりゃ!」

妹「わぷっ!? つっ、冷たぁっ!?」バスッ




姉は素早く雪玉を作り、バス停にいた妹に投げつけた。

姉「あははっ! 雪合戦だー!」

妹「もー、制服濡れちゃうってばー……うひゃっ!? ちょっと待っ、きゃうっ!?」バスッバスッ





妹がコートについた雪をはらっている時にも、容赦なく姉は雪玉を投げつけていく。




姉「あははははっ! くらえくらえ~!」

妹「……おーねーえーちゃーんー……?」ゴゴゴゴ

姉「ひっ!?」ビクッ

妹「さんざん雪玉ぶつけてくれちゃって……お姉ちゃん、わたし、言ったよね……?」

姉「え、えっと……」

妹「わたし、お姉ちゃんにやられっぱなしって嫌なんだよねー……」

姉「さよならっ!」ダッ

妹「あっ、こらっ! 待てええーー!!」




妹から溢れ出る殺気を察知して、姉が一目散に逃げ出した。
すぐさま妹も、姉の後を追う。




プップー、ブロロロロ……




雪の降りしきるなか、定刻よりもかなり遅れて現れたバスが降りる人もいない無人のバス停で止まるはずもなく、通りすぎていった。

―――――――――――――――――――――――




妹「はあっ、はあっ、まーーてーー!!」

姉「いーーやーー!!」




姉妹が、真っ白な雪原を駆ける。
雪は膝が埋まるくらいに降り積もっていて、足が取られてかなり走りづらくなっている。




妹「このこのーーっ!!」ヒュンヒュン

姉「わっ、わっ」




妹が積もった雪をやみくもに掴んで、姉目掛けて投げつける。




姉「はあっ、はあっ、はあっ」

妹「仕返しさせろーー!!」

姉「やだよーー!! ……っと、わあっ!?」バフッ




姉が雪に足を取られ、バランスを崩して盛大に雪の中に転んだ。




妹「ていっ!」

姉「あうっ!?」




うつ伏せに転んだ姉の背中に、妹が飛び乗った。




妹「ふふふ……捕まえたよ、お姉ちゃん」

姉「うぐう……」




妹が姉を仰向けに転がし、ぺろりと舌なめずりをした。

姉「お、お手柔らかに……」

妹「ふふっ、わたしがそれを聞くと思う?」

姉「……妹、可愛いね」

妹「ううん、お姉ちゃんのほうが可愛いよ……」

姉「あっ……」




妹が姉のマフラーをずらして、首にキスをした。




姉「あ、あの、妹?」

妹「なに?」

姉「仕返しって、何するつもり……?」




姉が尋ねると、妹は小悪魔的な笑みを浮かべて。




妹「……なんだと思う?」

姉「ん、ぁ……」




雪と気温で冷たくなった姉の耳をそっと撫でて、妹はそれだけを言った。

―――――――――――――――――――――――




姉「妹、ちょっと寒い……」




雪の上でコートと制服の胸元をはだけられた姉が、寒さに身を震わせた。




妹「すぐに温まるよ……」

姉「んっ……!」




妹が姉に覆い被さり、キスをした。




姉「ん、ふ……っ!」




キスをしつつ、妹が姉の胸を弄る。




姉「んっあっ、こんな、とこで……」

妹「仕返しだもん」

姉「でも、冬だよ? 雪あるし、寒いし……」

妹「でも、雪のおかげで隠れられてるわけだし」




姉が盛大にずっこけたおかげで、姉妹の周りに積もっている雪が大きくくぼみ、うまい具合に壁ができていた。

姉「ひゃんっ!」

妹「あんまり大きい声出すと、誰か来るかもよ」

姉「や、やだ……」

妹「なら、声出さないように頑張ろうね」

姉「う、うううう……妹が意地悪だ……」

妹「仕返しだもん」




再び小悪魔的な笑みを浮かべて、妹が姉の胸に舌を這わせた。




姉「ん、ん……」




ぞわぞわと背中を伝う快感に声が漏れ出そうになるも、姉は必死に声を堪える。




妹「ふふっ……頑張って我慢してるね」




妹が、タイツを履いた姉の両足の間に足を差し入れた。




妹「どれくらい我慢できるかな……?」

姉「っ……んぁっ!?」




妹が姉の耳元で囁き、タイツとショーツ越しに姉の秘部を太ももで擦りあげた。

姉「ふっ、んっ! んんっ!」




口を手で抑え、必死に声を抑える姉。




妹「かわいい……かわいいよ、お姉ちゃん……」

姉「んあっ、ふっ、んふぅっ!」




妹は息を乱しながら、姉の秘部を責め立てていく。




姉「いっ、妹ぉっ!」

妹「イっちゃう? ふふっ、いいけど、声は出さないようにね」

姉「んっ!」

妹「んむっ!?」




姉が妹の顔をぐっと抱き寄せ、キスをした。




妹「は……ん、ん……」

姉「んちゅ……ん、んぅっ……!」

妹「イって……お姉ちゃん、んっちゅ……」

姉「んっ、んんっ……!」




妹の柔らかな太ももに擦られるたび、姉の身体がびくびくと震える。




姉「っ、んんっっ……~~~~~~っっ!!」




ぎゅっと妹を抱いて、姉が絶頂した。
余韻でふるふると震える姉の身体を、妹が優しく撫でる。

姉「はーっ……はーっ……」

妹「気持ちよかった?」

姉「うん……」




うっとりとした目で、姉が妹を見つめ返す。
自然に、姉妹は優しくキスを交わした。




妹「ん……わっ、やば、わたしに積もってる!?」パタパタ




雪の降りしきるなかで姉に覆い被さっていたせいで、妹の背中や頭に雪が積もっていた。




姉「わぷっ! ちょっと、私の上ではたかないで~!」

妹「わとと、ごめん!」

姉「ちょっ! まだ服直してないから、離れちゃダメ!」

妹「おとと」




あたふたしつつ、姉はなんとか乱れた衣服を整えた。




姉「ふー……もう、妹のバカ」

妹「でも、気持ちよかったでしょ?」

姉「……恥ずかしかった」

妹「ふふっ、仕返しだもん。 さ、冷えちゃったし、帰ってお風呂入ろ?」

姉「むむ……」

―――――――――――――――――――――――




そんなこんなで。
姉妹は冷えた体を温めるために、家に戻って入浴中である。




妹「ん……あぁ……っ」ニュルニュル

姉「ふあ……ぁ……っ!」




妹が仰向けに寝そべった姉の身体に重なり、身体をスライドさせる。
ボディーソープでにゅるにゅると滑らかに肌と肌が擦れ合い、固くなった乳首と乳首が擦れ合う。




姉「はあっ、妹っ、もっとぉっ……」

妹「んっ……!」ニュルッ

姉「んあぁっ!」ビクッ




より強く妹が姉に胸を押し付け、擦り合わせた。




姉「んんっ! はぁぁっ……いいよぉっ……」

妹「お姉ちゃん……もっと感じて……」




妹が姉と足を絡ませ、秘部と秘部を触れ合わせた。

姉「ぁっ……!」ヌチュッ

妹「ふぁっ……!」

姉「すごいっ……ぜんぶ、擦れてっ……!」

妹「んぁぁっ、気持ちいいっ……!」




妹は腰だけでなく全身を動かし、姉の身体の上を滑らせる。
乳首と乳首が擦れ、秘部と秘部が擦れ、風呂場に姉妹の喘ぎ声が響く。




妹「おねえちゃぁっ、わたしっ、イッちゃうっ……!」

姉「んんっ、私もっ……イクッ……!」




姉妹は息を合わせて身体を動かし、お互いを追い詰めていく。




妹「だめっ、だめっ……!」

姉「妹っ、いもうとぉっ!」

姉妹「 「んああぁぁぁぁっっ!!」 」




びくびくと背中を仰け反らせて、姉妹が絶頂した。




妹「ふぁっ、はぁっ、はぁっ……」

姉「んはぁっ、はぁっ、はぁっ……」

妹「すっごく……気持ちよかった……」

姉「私も……」

妹「お姉ちゃん……ん……」

姉「妹……んぅ……」

―――――――――――――――――――――――




翌日。




姉「……37度7分」

妹「……うう」

姉「私が風邪引くのはわかるけど、なんで妹が引いたんだろねぇ……」

妹「けほっ、けほっ……ほんとにねぇ」

姉「ほんとにねぇ、じゃないでしょ。 バカ」

妹「ごめんなさい……」

姉「ん……ほら、あったかくして寝てないと」

妹「うん。 お姉ちゃんは、学校行きなよ」

姉「でも……」

妹「大丈夫だよ、ただの風邪だから。 昨日サボっちゃったんだから、今日もサボるわけにはいかないでしょ?」

姉「う、そうなんだけど……」

妹「心配してくれてありがと。 でも、大丈夫だよ」

姉「……わかった。 安静にね」

妹「うん。 行ってらっしゃい」

―――――――――――――――――――――――




さて。
妹は家で休み、姉は一人登校してきたわけであるが。




姉「……」ポケー

先生「であるからして、この文章は……」

姉「……」ポケー

先生「……」




風邪をひいた妹を一人家に置いてきて、姉がマトモに授業を受けられるはずもなく。




ユミ「ちょ、ちょっと姉!」

姉「……んあ、なに?」

ユミ「なに? じゃなくて……」

先生「……姉ちゃん?」

姉「ひっ!?」

先生「今の私の話、聞いていたかしら?」

姉「……すっかり冬ですね、先生!」

先生「そうね……あっという間に雪が積もったわね。 で、姉ちゃん?」

姉「すみませんでした!」

先生「姉ちゃん……お勉強が嫌いな気持ちはよくわかるわ。 でもね、授業はきちんと聞いてほしいのよ」

先生「でも、珍しく居眠りしていたわけじゃないのよね。 何か考え事?」

姉「いえ、ちょっと……」

先生「言ってごらんなさい。 先生なら力になれるかもしれないから」

姉「……実は、私の妹が風邪をひいて寝込んでいまして」

ユミ「妹ちゃん、風邪ひいちゃったの?」

ハル「アンタはバカだから、風邪菌が妹さんのほうに行っちゃったのね」

姉「なにおー!!」

先生「なるほどね……心配なのね、妹さんが」

姉「はい……」

先生「なら、そばにいてあげなさい」

姉「え?」

先生「どのみち、ここに居続けたところでろくに授業受けられないでしょう?」

姉「う……」

先生「その代わり。 後で宿題をたっぷり出すから、覚悟しておいてね? それをきちんと出したら、今日のことは無かったことにしてあげる」

姉「……ありがとうございます!」

先生「うん。 行ってあげて」

姉「はい!」

―――――――――――――――――――――――




姉「ふうっ、ふうっ、ふうっ」




積もった雪を踏みしめ、姉が走る。
バスを待っていたらまた時間が掛かる。
それならばと、姉はただひたすらに走った。




姉「はあっ、はあっ、はあっ、妹っ!」




ようやく家にたどり着き、姉が勢いよく玄関のドアを開いた。
その勢いのまま、姉がリビングに向かうと……。




妹「お、お姉ちゃん!?」

姉「はあっ、はあっ……妹? 何してんの……?」

妹「え、えっと……」




妹の手には衣類。
足元には踏み台。
上には物干し竿。
察するに、洗濯物を干しているところなのだろう。




妹「ほ、ほら! 病人はやっぱり湿度が大切だと思って……」

姉「……」

妹「あ、う……」




ずんずんと姉が大股で妹の目の前まで歩いていく。




妹「きゃわあっ!?」




姉が妹の膝裏と首元に腕を当てて、妹を持ち上げた。

妹「わっ、わっ、わっ、わわわわあっ!?」




突然のお姫様抱っこに、妹は恥ずかしいやら嬉しいやら怖いやらで感情がごちゃまぜになった。




姉「えいっ」

妹「あう」ボフ




妹の部屋まで来て、姉は妹をベッドに降ろした。




姉「私の言いたいこと、わかる?」

妹「……ごめんなさい」




布団を目元まで引き上げて、妹が言った。




姉「……ん、わかればよろしい」ナデナデ

妹「ん……」

姉「帰りに風邪薬買ってきたから。 飲んでね」

妹「うん」

姉「今水持ってくるから、待ってて」

妹「あ、あの、お姉ちゃん?」

姉「ん?」

妹「学校は……?」

姉「……妹が風邪で寝込んでるのに、私が妹を一人にさせられるわけないでしょ? じゃ、待っててね」

妹「あ、うん……えへへ……」

―――――――――――――――――――――――




姉「……さてさて」




妹が風邪で寝込んでいるわけであるが。




姉「晩ごはんどうしよ……」




妹が戦闘不能である今、姉がつくらねばならない。
しかし姉は料理なんぞ全くできないわけで。




姉「……いや、料理の本通りにやれば、私にだって料理くらい! よーし、妹のためにおじやを作るぞー!」




意気揚々と料理の本を引っ張り出し、姉は料理を開始した。

―――――――――――――――――――――――




妹「ん……」




上がってきた熱によって起こされるという、不快極まりない寝起きを迎えた妹。




妹「ふーっ……ふーっ……うう、辛いなあ……」




妹も姉も、滅多に風邪をひかない。
今回も何年かぶりということになるのだが……。




妹「一度風邪ひいたら、ひどいからなあ……」




そう、姉妹が風邪をひくと、なかなか治らない。
熱や鼻水、咳をずるずると引きずり、一週間は治らないなんてザラで。




姉「……あ」

妹「お姉ちゃん……?」




そっと、姉が妹の部屋に入ってきた。

姉「妹、お腹空いてる?」

妹「食欲はないけど……空いてる」

姉「そか。 おじや作ってみたんだけど……」

妹「えっ!? ぅっ、げほっ、けほけほっ!」

姉「うわわっ、大丈夫!?」

妹「けほっ、けほっ……うん、平気。 それより、お姉ちゃんがおじやを……?」

姉「うん。 ほら」




姉が手に持っていたお盆を机に置き、お茶碗を手に取って妹に見せた。




妹「……変な色はしてないね」

姉「当たり前でしょ!!」

妹「匂いは……鼻詰まっててわからないけど……」

姉「自信作だから! 大丈夫、美味しいよ!」

妹「……」




今までのことから、つい妹は姉に疑り深い視線を送ってしまう。

姉「……その目は、信じてないね」

妹「……ごめん、ちょっとやっぱり、今までが今までだったから」

姉「よしわかった、私が毒味するから!」

妹「毒味って言わないで!? というか味見してないの!?」

姉「だって妹に先に食べて欲しかったんだもん……」

妹「もう……いいよ、食べるよ。 どっちみちそのつもりだったし」

姉「ほんとに!?」

妹「うん。 お腹は空いてるし」

姉「やったー! じゃあ、ふー、ふー……はい、あーん」

妹「あーん……はむ」

姉「どうかな……」

妹「むぐ……お姉ちゃん」

姉「は、はい」

妹「これ、甘い」

姉「甘い!?」

妹「すんごく甘い。 砂糖入れたの?」

姉「そ、そんなはずは……塩は入れたけど……」

妹「……お姉ちゃん、もしかして黄色い蓋のほうを入れたの?」

姉「う、うん……」

妹「それ……砂糖なの」

姉「……」

妹「……」

姉「……ごめんね、これは私が責任持って食べるから」

妹「だめ、食べさせて」

姉「え、でも……」

妹「お姉ちゃんがせっかくつくってくれたから。 わたしが食べたいの」

姉「妹……ごめんね」

妹「ううん。 これはこれで……むぐ、美味しいかも」

姉「うう……妹の優しさに涙が出そうだよ……」シクシク

妹「いやいや、出てる出てる」

姉「おとと……お、完食」

妹「おかわりは?」

姉「あるけど……食べるの?」

妹「うん」

姉「妹……」

なんだかんだ言いながら、妹は姉のつくったゲテモノ料理を全て食べ切る。
理由はいつも同じ。




妹「だから、お姉ちゃんがつくってくれたんだもん。 それだけで、わたしは嬉しいから」

姉「……妹」

妹「お、おねえちゃっ……ん、んっ……!」




感極まって、姉が妹にキスをした。




姉「……私、頑張るから。 ちゃんと妹に美味しいって言われるような料理をつくれるように頑張るから」

妹「……うん」

姉「で、ほんとにおかわりいるの?」

妹「うん」

姉「わかった。 私も一緒に食べるよ」

妹「じゃ、食べさせあいっこしよ?」

姉「うん!」

―――――――――――――――――――――――




その日の夜中。




妹「ふうっ、ふうっ……」

姉「……妹」




妹の様子が気になり、姉が妹の部屋に顔を出した。




姉「うわ……あっつい……」




妹の額に手を当て、姉が驚きの声を漏らした。
どうやら、夜になって再び熱が上がってきてしまったらしい。




姉「辛いよね……ごめんね、お姉ちゃん、何もできなくて……」

妹「ん……ふうっ、ふうっ……」




熱で火照った妹の頬を撫で、姉が呟く。




妹「おね……ちゃ……」

姉「ん、なあに?」

妹「そばに……いて……」

姉「……うん、いるよ。 ずっといるから」

妹「ん……」

姉「よしよし……お姉ちゃんは、ずっといるからね……」ナデナデ




その夜、妹が眠りに落ちるまで、姉は妹の頭を撫で続けた。

―――――――――――――――――――――――




数日後。




姉「36度4分……つまり」

妹「復活しました!」

姉「ふい~、よかったぁ……」

妹「ごめんね、迷惑かけちゃって」

姉「ううん。 妹の看病は私の役目だもん」

妹「……うん」

姉「それじゃ、学校行こっか!」

妹「はいはい」

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さて、冬も深まり。
姉妹の住む田舎町は毎年かなりの雪が振り、町民たちはひたすら雪かきに追われる。
今年もそれは例外ではなく、毎日降り積もっていく雪をせっせせっせと除けていく。
もちろん、これは姉妹も同様で。




姉「よいしょっ……ふー、なんとか道はできたー……」

妹「今はこれくらいでいいかなぁ……」

姉「とりあえず、休憩しない? さすがに疲れたー……」

妹「だね……あー、次はどれくらい経ったら雪かきしなきゃいけないのかなぁ……」




はらはらと振り続ける雪を見上げて、妹が呟いた。

姉「……うーん」

妹「ん? どしたの、お姉ちゃん」

姉「……」




姉が、チラチラと庭の方を見ながら、何かを考えている。
その様子を見て、妹は嫌な予感がした。




妹「あ、わたしちょっとお風呂に……」

姉「ねえ、妹」




その場から逃げようとした妹の腕を、姉ががっしりと掴んだ。




姉「焼き芋、食べたくない?」

妹「……は?」

姉「焼き芋! 焚き火してさ、焼くの!」

妹「……お姉ちゃん、それさ、冬にやることじゃないよ? いや、別に季節は関係ないかもしれないけど、いま雪降ってるからね?」

姉「だからこそだよ! あったまるでしょ?」

妹「……本気?」

姉「確か物置に薪があったよね! よし行こう!」

妹「あっ、ちょっと!? もー……」

―――――――――――――――――――――――




妹「ほんとにやるのー……?」

姉「やるよ! 材料も買ったでしょ!」

妹「仕方ないなあ……」




予め雪かきをしておいた庭の一部に、渋々と妹が薪を組み上げていく。




妹「お姉ちゃん、着火剤」

姉「ほい」




妹が渡された着火剤にマッチで火をつけ、薪の下に置いた。




妹「点くかなぁ……」

姉「だいじょぶだいじょぶ」




程なくして、薪からパチパチと音が鳴り始めた。
姉がうちわで薪を扇いでいく。




姉「むおおおお!!」




あっという間に、薪に火が点いた。




妹「おお……ほんとに点いた……」

姉「これくらいだったら雪なんかじゃ消えないよ。 よし、サツマイモ焼こ!」




姉妹がアルミホイルを巻き、棒に差したサツマイモを焚き火に掲げた。

妹「あったかーい……」

姉「冬に焚き火も悪くないでしょ」

妹「そうかも」

姉「むふふ」




雪が降る中、姉妹は寄り添って白い息を吐き出しながら、サツマイモが焼けるのを待つ。




姉「そろそろいいかな?」

妹「いいかも」

姉「どれどれ……」




姉がアルミホイルと皮を向いて、サツマイモをかじった。




姉「あふっ、はふ……おいひー!」

妹「はむ……ほんとだ」

姉「ねね、他のものも焼いてみたいと思わない?」

妹「え? 別に思わないけど……」

姉「じゃじゃーん、マシュマロ! 焼きマシュマロってやってみたかったの!」

妹「……まあ、好きにすればいいんじゃないかなぁ」

姉「えへへ、妹も食べる?」

妹「わたしはいいや」




嬉々として姉がマシュマロに棒を差し、焚き火に掲げた。




姉「お、溶けた!? これ食べるのかな……あむ」

妹「どう?」

姉「……甘い」

妹「そりゃマシュマロだもん」

姉「でも、意外とイケる!」




姉が袋からマシュマロを取り出し、棒に差して再びマシュマロを焚き火に掲げた。
嬉しそうにマシュマロを焼く姉を横目に見ながら、妹は食べかけのサツマイモをかじった。

姉「食べる?」

妹「んん、いらない」

姉「なんで?」

妹「マシュマロ、あんまり好きじゃなくて」

姉「ふーん……」




姉が、焼けたマシュマロを口に放り込んだ。




姉「妹」

妹「ん? んむっ!?」




妹の頬を両手で挟み、キスをした。




妹「ん、ん!? んむ、んんっ……」




妹の唇を舌でこじ開け、マシュマロを妹の口の中に押し込んでいく。

妹「はっ、ん……」

姉「んふ、美味しい?」

妹「……甘い」

姉「ほら、私とおんなじ感想」




再び姉がマシュマロを取り出し、棒に差した。




姉「……また、食べる?」

妹「……うん」




姉がマシュマロをかじって、また妹にキス。
今度は指と指とを絡め、舌と舌も絡めあわせて。




妹「ふっ、ん、ちゅ……」

姉「ちゅぷっ……れるっ……」

妹「んっ、んぅっ……」

姉「はふ、んちゅるっ、ちゅぅぅっ……」

妹「んぷ、んんっ……!」




焼き芋も焚き火も、降りしきる雪もそっちのけで、姉妹はただお互いの唇を、舌を求め合った。

―――――――――――――――――――――――




TV『そろそろクリスマス! というわけで、こちらのお店ではクリスマスケーキが……』

姉「……もうすぐでクリスマスだねぇ」

妹「だね」

姉「その前に、もうすぐで冬休みだよね!」

妹「だね」

姉「学校がない! 素晴らしい!」

妹「……」




ふと、妹はホットココアを飲みながら、今年で卒業する姉の進路が気になった。
今までも何となく気になっていたが、聞くに聞けなかった。
理由は単純で、大学や専門学校へ行くと言われるのが怖かったからだ。
この町には大学や専門学校はない。
そうなると、必然的に町を出ることになる。
その時に自分はどうすればいいのか。
それを考えるのが、妹は怖かったのだ。

妹「……」

姉「妹? どしたの?」

妹「……なんでもない」




どのみち、姉は学校を卒業する。
そしてすぐに、姉の進路がどうなるかを知ることになる。
姉も妹に進路の話をしないので、言いにくいことなのかもしれない。
それは、つまり……。




妹「……お姉ちゃん」

姉「うん?」

妹「お姉ちゃんは……」




姉の望む道を行かせるべきだ。
自分が姉を縛りつけてはいけない。
心ではわかっていても、妹には止められなかった。




妹「……わたしと、ずっと一緒だよね?」

姉「今さらどしたの? 当たり前でしょ。 ずっと一緒だよ」

妹「……ん」




そう答えて微笑む姉を見て妹は、姉の進路が何であろうと受け入れる覚悟を決めたのだった。

―――――――――――――――――――――――




というわけで。
やってきました、冬休み。




姉「そして冬休みと共にやってくる、クリスマス!」

妹「クリスマス! ……だけど、何なんだろうね?」

姉「ねー」




冬休みと同時にやってきたクリスマスであるが、姉妹は学校が終わったあとに学校の体育館に呼び出されていた。




妹「入っていいのかな?」

姉「いいんじゃない? 呼び出されたんだし」




躊躇いもなく、姉が体育館の扉を開いた。




「 「 「メリークリスマース!!!!」 」 」パパーン

姉「ひいっ!?」

妹「わあっ!?」




姉が扉を開いた瞬間、クラッカーの音が鳴り響いた。

姉「な、なな!?」

ユミ「ふふふ、びっくりしたでしょ?」

妹「え、え? これ……どういうこと?」

トモ「ふふっ、サプライズパーティーだよ、妹ちゃん」

妹「サプライズパーティー……?」

ユウ「二人には普段からこの町のために頑張ってもらってるからって、町長が企画したんだ」

ハル「ちょうどクリスマスもあったし、お礼も兼ねて開いたのよ」

姉「そっか……」

トモ「初めて開催側でやってみたけど……本当、大変なんだね」

ヒロ「だよなー」

カズ「ヒロはサボりまくってただろ……」

妹「みんな……」




妹が、体育館内を見回す。
お祭り実行委員会のみんなや、学校の先生生徒たち。
町のみんなも、ここに集まっていた。




ユミ「せっかく開いてあげたんだから、二人とも楽しんでってよね!」

―――――――――――――――――――――――




さて。
学校の体育館にて始まったクリスマスパーティー。
壁やら天井やらがクリスマスっぽく装飾され、姉妹を除くみんなはサンタやらトナカイやらの衣装を着ている。
体育館にはテーブルが沢山並べられ、色々な料理が載せられていた。




ハル「妹ちゃんも大変じゃない? ああいう姉がいると」

姉「ああいう姉ってどういう意味!」




そのテーブルのうちの一つに、姉妹はいる。
友だちと集まって、わいわいお喋りをしていた。




妹「そうですね、大変ですけど……でも、楽しいですよ」

ユミ「んふふ、妹ちゃんは姉思いだもんね~」

トモ「仲いいよね、妹ちゃんと姉先輩」

姉「そりゃもう、ずっと一緒にいるからね!」




誇らしげに姉が胸を張る。




ユミ「私も妹かお姉ちゃんが欲しかったな~」

ハル「妹なら姉みたいなのがいると苦労しそうだし、妹ちゃんみたいな子が欲しいわね」

姉「……ハルちゃんはそんなに私を虐めて楽しいかな? かな??」

ハル「ええ、とっても楽しいわ」ニッコリ

姉「くらえっ!! ハルちゃんの嫌いなグリンピースマシンガン!!」

ハル「むぐっ!?」




姉がお皿に盛られていたグリンピースをおもむろにスプーンですくい、ハルの口の中に突っ込んだ。

ハル「むぐっ、むぐぐーっ!」

姉「ほらほら、苦しめ苦しめー!」

トモ「わっ、わっ、姉先輩、やめたほうが……」

ユミ「ほっといて大丈夫だよー」

妹「あ、このお肉美味しー」

ハル「はあっ、はあっ……やってくれたわね、アンタ……」

姉「ふふふ、私を虐めるのが悪いんだよ」

ハル「うええ、まずう……」

ユミ「ほい、口直し」

ハル「ありがと、ユミ……」




ハルがユミに渡された飲み物に口をつけた。




ハル「っ!? ぶーっ!!」

姉「!?」

妹「!?」

トモ「!?」

ユミ「ぷっ、あははははははっ!!」

ハル「かっ、辛ぁーーっ!? ユミっ、アンタねえっ!!」

ユミ「あっははははっ!! いやあ、その飲み物、からしをまるまる一本入れてみたんだよねー!」

ハル「……ユミ?」ゴゴゴゴゴゴ

ユミ「……やば」




ユミが後ずさった。

ハル「ねえ、ユミ……?」

ユミ「は、はい……」

妹「はいお姉ちゃん、あーん」

姉「あーん……ん、ほんとだ、これ美味しい!」

ハル「一度……死んでみたいと思わない?」

ユミ「おっ、思いませーん!!」

ハル「あっこら! 逃げるなああ!!」

妹「……わたしの料理とどっちが美味しい?」

姉「……ふふっ、妹の料理が一番に決まってるでしょ?」

妹「お姉ちゃん……」

姉「妹……」

トモ「なんか……この四人は早く誰か止めたほうがいいんじゃないのかなあ……」

町長「楽しんどるようじゃな」

姉「あっ、町長! うわすごいサンタの格好がはまってる!?」

トモ(助かった)




タイミングよく、サンタクロースの格好をした町長がやって来た。




町長「妹よ、少し姉を借りてもいいかな?」

妹「ん? はい、どうぞ」

トモ「じゃあ妹ちゃん、あっちにケーキがあるから食べに行こう?」

妹「いいね! じゃ、お姉ちゃん、先行ってるね!」

姉「はいよー」




妹がトモに手を引かれて、別のテーブルへと向かって行った。

姉「……で、何か?」

町長「うむ。 聞きたいことがあってな」

姉「聞きたいこと?」

町長「君の進路について、じゃよ」

姉「……進路、かぁ」

町長「この時期になっても、まだ決まっていないと聞いた。 どうするつもりなのかと思ってな」

姉「……私には大学は無理だから。 だから、専門学校も考えたけど……」

町長「……妹のことじゃな」

姉「うん……。 妹は、強いよ。 でも、妹を一人でいさせるのは不安なの」

姉「専門学校はこの町には無いし、かと言って妹を連れて別の町の専門学校に行くのも妹に迷惑がかかっちゃう」

姉「……どうしようかなって、ずっと悩んでて」

町長「姉よ」

姉「うん?」

町長「妹が心配であるのはわかる。 じゃが……本当は、姉が妹から離れたくないから悩んでいるのではないか?」

姉「……」

町長「彼女は強い。 君の言う通りじゃ」

町長「君がこの町を離れて専門学校へ行くと言うなら、彼女は必ず受け入れる。 それぐらいの強さが、彼女にはあるのじゃ」

町長「……君も、わかっておるのだろう?」

姉「……」




姉の、お茶の入ったカップを握る手の力が強くなった。

姉「……知ってる。 私が妹から離れたくないって思ってることも、妹の気持ちを都合よく解釈してしまってることも……妹が、私の進路について悩んでることも」

姉「でも、でも……わかってても、私は……」




姉の持っているカップの中のお茶が、震えた。




姉「私はっ……離れたくない、離れられないっ……」

姉「だって……妹は、ずっと私を支えてくれたからっ……だから、私は今、こうやって私でいられるからっ……」

姉「無理だよ……妹の支えが無かったら、私は……っ」




ぽろぽろと涙を流しながら紡ぐ姉の言葉を、町長はただ黙って聞いていた。




姉「どうすればいいのかな……? わかんない……わかんないよぉっ……」

町長「……姉よ」




ぽん、と町長が姉の頭に手を載せた。




町長「うちで働かないかね?」

姉「え……?」

町長「この町の役場で、じゃ」




にっこりと笑って、町長が言った。




姉「わ……たし、が……? この町で……?」

町長「そうじゃ。 うちとしては、姉のような人材はぜひ欲しい。 姉にとっては、少なくとものこり三年間は妹といられる……どうかな?」

姉「……っ! やる、やるよ! 私、この町で……働く!」

町長「うん、うん……一番聞きたかった答えをありがとう。 じゃが、三年後には、妹は学校を卒業する」

町長「その時妹は、君の元を離れ、大学に行くかもしれない。 ……その覚悟は、早いうちに決めておくといい」

姉「……うん。 わかってる」

―――――――――――――――――――――――




姉「ふーっ、楽しかったー!」

妹「だね」




夜も更けて。
クリスマスパーティーはお開きとなり、各々が家へと帰っていった。
姉妹も同じく、家へと帰っている途中である。




妹「ねえ、お姉ちゃん」

姉「うん?」

妹「町長と何話してたの?」

姉「……秘密」

妹「えー……」

姉「ううん、安心して。 ちゃんと決まったら……絶対話すから」

妹「……」




妹は、普段とは違う、何かを決心したような姉の空気を感じ取り。




妹「……うん、待ってる」




少し姉の手を強く握って、それだけを言った。




姉「よーっし、帰ったらケーキ食べよ! クリスマスケーキ!」

妹「えー!? まだ食べるの!?」

姉「当たり前でしょ!」

妹「お姉ちゃんの胃は底なしだね……」

―――――――――――――――――――――――




姉「食べた食べたーっと! ごちそうさまでしたっ!」

妹「食べたねぇ……」




クリスマスパーティーから家に戻り、妹が軽く夕食をつくった。
姉はそれを全てたいらげ、クリスマスケーキまでしっかりといただいた。





姉「もー食べらんない……」

妹「だろうねぇ……」




姉が、大の字になって寝転がった。




妹「お姉ちゃん、さすがにだらしないから」

姉「うー、食べ過ぎた……」

妹「太っても知らないよ?」

姉「ふっふっふ。 大丈夫、全部おっぱいにいくから!」

妹「……羨ましいね、その体質」

姉「でも、これ以上はさすがにいらないかな……」ムニムニ

妹「くっ……」




自分の胸を見て、悔しさに歯ぎしりをする妹。

姉「んふぁ……眠ぅ……」

妹「そんなとこで寝たら風邪引くよ?」

姉「ん……わかってる、んだけど……」

妹「……もう」




妹が仕方ないと言わんばかりにため息をついて、姉の隣に腰掛けた。




姉「んー?」

妹「……お姉ちゃん、まだ、食べ忘れてるのがあるんじゃないかな?」




そっと寝転がる姉にまたがって、妹が言った。




妹「クリスマスプレゼントだよ、お姉ちゃん。 わたしは……別腹だよね?」

姉「……どっちかって言うと、食べられるのは私の方なんじゃないかな?」

妹「ふふっ、そうかも」

姉「ん……」

―――――――――――――――――――――――




姉「はぁっ……んっ、ちゅ……」

妹「んむ……お姉ちゃん……」

姉「ちゅ、ちゅっ……妹ぉっ……」




妹の部屋。
そのベッドの上で、姉が妹に覆い被さってキスをしている。




妹「んっ、ぷはぁっ……どうしよ、わたしが食べられちゃいそう……」

姉「美味しくいただくから……ちゅっ」

妹「はぅっ」




妹の首筋に、キス。




姉「赤くなってる耳も、かわいいおっぱいも、ぬるぬるになってるアソコも……私が、全部食べちゃうから」

妹「うん、食べて……わたしを……」




姉が微笑んで、もそもそと妹の服を脱がし始めた。

姉「興奮してる? 身体、すっごくあっつい」

妹「ん……」




姉の問いには答えず、もじもじと妹が太ももを擦り合わせた。




姉「大丈夫だよ……いっぱいいじってあげるから……」クチュ

妹「んっ、あっ……!」

姉「ふふっ、ぬるぬるだあ……」クチュクチュ

妹「ふあっ、んあぅっ!」




姉のなめらかで細い指が、妹の秘部をくちゅくちゅと優しく擦る。




妹「んぅっ、はぁぁっ……」

姉「もっと激しくして欲しい?」

妹「……うん」

姉「わかった」




ずにゅぅ……。
姉の中指と薬指が、妹のナカへと入っていく。

妹「んぅぅっ……!」

姉「あはっ……あっつい……」

妹「あぁっ、あはぁぁっ!」




中指と薬指を交互に動かし、姉が妹を責め立てる。




姉「どう? 気持ちいい? お姉ちゃんの指、気持ちいい?」

妹「はぅっ、きもちっ、いいっ! いいよぉっ!」

姉「そっか。 嬉しい」




浅いところを責めたり、深いところを擦ったり。
姉は巧みに指の動きに緩急をつけて、妹の弱点という弱点を責めていく。

妹「だっ、だめえっ! そんなっ、そんな激しくしちゃぁっ!」

姉「だって、激しくしてって言ったのは妹だよ?」

妹「だけどっ……ふぁっ、んんっ! だめだよぉっ……!」

姉「ほら、イきそうなんでしょ? ナカ、すっごい締め付けてくる」

妹「んあぁぁっ、おっ、おねえちゃぁっ!」

姉「うん。 私の指でイって」

妹「だめっ、イっちゃうっ……ふあぁぁぁぁっっ!!」




びくびくと身体を痙攣させ、妹が絶頂した。




妹「ふぁっ、ぁ……はあぁぁ……」

姉「ん……妹、気持ちよかった?」

妹「はぁ……うん……」

姉「じゃあ、妹……次は、私も……」

妹「……うん」




するりと衣服を脱ぎ、姉は妹の身体に自らの身体を擦りつけた。

―――――――――――――――――――――――




TV『今年も、残りわずかとなりました』




さて。
今年が終わり、来年がやってくるまで、残り数分となった今。




妹「お姉ちゃん、そこ! そこの袋取って!」

姉「これ?」

妹「そそ、ありがと! んしょっ、とっ……!」




姉妹は、年末の大掃除に大忙し。
朝から始めたものの、一度始めたら最後まで完璧にやるという妹の癖が祟り、こんな遅くまで掛かってしまっている。




姉「妹ー、そろそろいいんじゃないのかなぁ?」

妹「もうちょっ……わわっ!? わあっ!?」ガターン

姉「うわわっ、危なあっ!」




脚立に乗って棚の上を掃除していた妹が、バランスを崩してしまい、脚立ごと倒れてしまった。
間一髪上から降ってきた妹を姉が受け止め、事なきを得た。

姉「まったくもう、無茶して」

妹「うう……だって、あの棚の上、いつか掃除してやろうってずっと思ってて……」

姉「それなら、明日でもいいでしょ? ほら」




姉がテレビに目を向けた。




TV『間もなく、新年を迎えますね。 こちらのお寺では、大勢の参拝客の皆様が初詣を……』

姉「もう、年が変わっちゃう」

妹「……わかった。 お掃除はもう終わりにするよ」

姉「よしよし」

妹「で、降ろしてくれない?」




姉は、落ちてきた妹を受け止めた時のまま……いつかのようなお姫様抱っこのまま、離していなかった。

姉「なんで?」

妹「いやなんでって……恥ずかしいよ」

姉「んふふ、誰も見てないよ? 私だけ」

妹「それでも……恥ずかしいよ」

姉「恥ずかしがりだなあ、妹は。 んふふ」ナデナデ

妹「う、うぅ、こんな格好で新年を迎えるのはさすがに……」

姉「でも、こうやって私の腕にすっぽり収まる妹、可愛いよ?」

妹「う、うー……恥ずかしいことばっかり言わないで……」

姉「ふふっ、いつものお返し」

TV『皆様、あけましておめでとうございます。 今年もどうぞ、よろしくお願い致します』




テレビから、除夜の鐘が鳴り響く。




姉「年、明けたね」

妹「だね」

姉「今年もよろしくね、妹」

妹「うん、お姉ちゃん。 今年もよろしく」




にっこりと笑い合ってから、姉が妹を降ろした。

妹「さ、年越しそばつくらなきゃ」

姉「ん? その必要はないよ」

妹「え?」




姉がキッチンに行き、お盆を持って戻ってきた。




姉「ほら、年越しそば。 つくってみたの」

妹「……お姉ちゃんが?」

姉「うん」




姉が微笑み、テーブルに年越しそばを並べた。




姉「食べよ?」

妹「……うん、いただきます」




期待のこもった目で、姉が妹を見つめる。
妹は不安と期待がごちゃまぜになったような表情で席につき、おそばを箸で摘み、口に運んだ。

姉「ど、どうかな……?」

妹「……美味しい」

姉「ほ、ほんとに……?」

妹「美味しい……美味しいよ、お姉ちゃん!」




感動に目を見開き、妹が繰り返す。




妹「甘くないし、塩辛くもない。 この世のものとも思えない味でもない! 素朴な、美味しいおそばの味だよ!」

姉「よかったああぁぁ~~……」




姉がテーブルに突っ伏し、脱力。




妹「んむ、お姉ちゃんは食べないの?」

姉「ううん、食べるよ。 いただきます」




姉妹はそうして、もくもくと年越しそばを食べていく。




妹「ごちそうさまでしたっ!」

姉「お粗末さまでしたっ!」




元気よく手を合わせ、妹が完食の合図を。

妹「いやー、もう感動しかないよ。 あのお姉ちゃんが完璧な料理をつくってくるなんて!」

姉「ふふふ、私だって本気を出せばこれくらい!」

妹「なら最初から本気を出しなさい」

姉「すみませんでした。 ……でさ、妹」

妹「ん?」




いつになく真面目な口調になった姉に、妹はつい居住まいを正した。




姉「あのね。 ……大事な話なんだけど」

妹「……うん」

姉「新年になったし? いろいろ準備も整ったから、妹に言うね」




新年になったことが免罪符になる話ってなんなのかな? と疑問に思いながらも、妹はツッコミをいれずに黙って聞いた。




姉「私の、進路の話なの」

妹「進路……」




ごくり、と妹が唾を飲み込んだ。
妹としても、ずっと気に掛かっていたことである。

姉「ほら、私、バカだし、大学なんて行けるわけないじゃん?」

妹「だね」

姉「いやいやいやいや、妹? そこはちょっとでも擁護してくれないとお姉ちゃんとしての立場が……」

妹「なら、お姉ちゃんはもっとお姉ちゃんとしての立場ってやつを弁えて行動しようね?」

姉「はい。 すみませんでした。 じゃなくて」

姉「とにかく、そんなだし、かと言って専門学校行くにもこの町にはそんなもの無いじゃん?」

妹「ないね」

姉「でも、外に行くにしても……妹を置いていくことになる」

妹「わたしは付いていってもいいよ?」

姉「妹だって、お友だちとは離れたくないでしょ?」

妹「……まあ、そうだけど」

姉「とにかくね、そういうことで、この町の役場で働くことにしたの」

妹「うん……えっと、え?」

姉「だから、役場で働くことにしたの」

妹「……役場で?」

姉「そ。 ほら、こないだクリスマスパーティーあったじゃん? その時に、町長が話してくれて」

妹「じゃあ、その時の話って……」

姉「うん。 うちに来ないかって」

妹「そっか、そっか……じゃあ……!」

姉「うん。 一緒にいられるよ」

妹「そっかぁ……よかったぁ……」




今度は、妹がテーブルに突っ伏した。
その妹の頭を、姉がそっと撫でた。

姉「……ごめんね。 心配させて、悩ませちゃって」

妹「……よくわかったね、わたしが悩んでたこと」

姉「わかるよ」




姉が立ち上がり、妹を背中から抱きしめた。




姉「妹の、お姉ちゃんなんだから」

妹「……うん」




妹は、お腹あたりに回された姉の腕に、自らの手をそっと添えた。

―――――――――――――――――――――――




翌日。




姉「妹ー! ほらほら、順番来たよ!」

妹「はいはい」




姉妹が横に並び、お賽銭を投げた。




姉「今年も、みんなが幸せでいられますように!」

妹「……お姉ちゃん、お願いごとって普通口に出さないんだよ」




新年を迎えた姉妹は今、町に唯一ある神社に初詣に来ていた。




妹「ほら、お願いごと終わったら行かなきゃ。 後が詰まってるよ」

姉「おとと」




さすがに新年早々ということもあり、神社は初詣客でいっぱいだった。

姉「ところで、妹は何をお願いしたの?」

妹「知りたい?」

姉「うん!」

妹「ふふっ、別に特別なことじゃないよ」

姉「それでも、気になるの!」

妹「しょうがないなぁ……」




妹が、姉の手を握って。




妹「今年も、お姉ちゃんと仲良くいられますように」

姉「……ふふ、じゃ、そのお願いは絶対叶うね?」

妹「どうかな? お姉ちゃんがわたしに酷いことして、嫌いになっちゃうかも」

姉「もー、しないの分かってるくせに」

妹「えへへ」




照れたように笑う妹を見て、案外妹も無邪気なお願いをするんだな、と姉は思った。
そして同時に、愛おしさがこみ上げてきて。




姉「妹」

妹「ん?」

姉「大好きだよ」

妹「ふぇ? ん、んっ」




その愛おしさが爆発して、姉は妹に、新年初のキスをするのだった。

終わりです。
このSSは、
姉妹「「とある田舎町の姉妹の秋」」
の続きとなっていますので、よろしければそちらもどうぞ。

ありがとうございました。

ちなみに、こんなものを作ってみました。
http://i.imgur.com/Xza4LBz.jpg

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