モバP「ええ!?加奈が喋れなくなった!?」 (40)

菜々「そうなんです……朝からずっとこの調子で」

加奈「……」メモメモ

[おはようございます、プロデューサーさん]

P「筆談……まぁ、キャラに合ってるっちゃ、合ってるけど、これじゃ……」

菜々「本人にも理由はわからないみたいで」

加奈「……」メモメモ

[朝起きたら、急に声がでなくなってました。正確には、『声は』出るんですが]

P「声は、出る?」

加奈「……」メモメモ

[はい]



今井加奈(16)
http://i.imgur.com/mqiFF2J.jpg


安部菜々(永遠の17歳)
http://i.imgur.com/GQfchol.jpg

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菜々「……あんまり、喋りたくはないみたいです」

P「……そうか」

加奈「……」コクリ

菜々「ま、まぁでも!この事務所ならなんとかできると思いますよ!」

P「そ、そうだよ!いつも無駄に奇跡とか起こすし!今回もきっとなんとかなるって!」

菜々「まずはこういうトラブル対応でおなじみの晶葉ちゃんを尋ねてみましょう!」

P「だな!」

加奈「……」メモメモ

[はい!]


~晶葉のラボ~


P「晶葉ー」

菜々「晶葉ちゃーん?」

加奈「……」メモメモ

[どこですかー?]

P「いないみたいだな……」

菜々「珍しいですね、こういう時はすぐに出てくるイメージでしたが」

加奈「……」メモメモ

[出かけてるんでしょうか?]

P「まぁいないものは仕方ない、志希の所に行ってみよう」

菜々「ですね!とりあえず心当たりを片っ端から当たっていきましょう!」

加奈「……」メモメモ

[おー!]


~志希のラボ~


P「ありゃ、志希もいないか……」

菜々「あれれ……」

加奈「……」メモメモ

[今日は皆お休みなんですか?]

P「いや、休みは皆バラバラだけどなぁ」

菜々「むむ……じゃあ次はどうします?」

P「うーん、清良さんとか?」

菜々「あんまりトンデモ治療をやってるイメージはないですよねぇ……」

加奈「……」

ちひろ「あれあれ?どうしたんですか?皆さん真剣な顔して」

P「あ、ちひろさん!」

菜々「ちひろさん!大変なんです!実は加奈ちゃんの声が出なくなって……」

ちひろ「ええ!?それは大変ですねー!」

加奈「……」メモッ

P「ちひろさん、この状況なんとかできませんか?」

ちひろ「仕方ないですねぇ、今回だけですよ。じゃじゃーん!『コエガデール』!」

菜々「なんですかそれ!?」

ちひろ「これを飲むと声を失った人でもたちまちハキハキ喋れるようになる魔法のアイテムです!」

P「(え、なんでそんなもんをちひろさんが……?)まぁいいや!ください!」

ちひろ「はい!今回だけは無料ですよ!」

P「やったあ!ちひろさんマジ天使!」

菜々「それじゃあ、さっそく加奈ちゃんに」

加奈「……」メモッ

[………私は、いいです]

P「え?」

菜々「加奈ちゃん、何言ってるんですか?これを飲めば喋れるようになるんですよ……?」

P「そうだよ、別にちひろさんだからって怪しい薬とかじゃ」

加奈「……」メモ

[それでも、私は飲みません]

P「おいおい!何言ってんだよ、そんなこと言ってたらアイドルが続けられないだろ!?」

ちひろ「……ふふっ」

P「……ちひろさん?」

ちひろ「加奈ちゃんは、ちゃんとわかってるみたいですね」

P「……は?」

菜々「え、ちひろさん、どういう……?」

ちひろ「プロデューサーさん、貴方が持ってるものは何ですか?」

P「え?そりゃ、薬……じゃないですか?」

ちひろ「本当に?」

P「え?」

加奈「……」メモメモ

[声が出なくなったのは私だけじゃないです]

加奈「……」メモメモ

[他の子も、きっと……」


ガチャ!

杏「プロデューサー!大変だよ!!」

P「どうした杏、お前が血相変えて走ってくるなんて珍しいな」

杏「今そんな事言ってる場合じゃない!」

菜々「え、杏ちゃん?」


杏「こずえが喋れなくなったんだよ!!」


こずえ「……」コヒュー、コヒュー……


P「……え?」

ちひろ「ふふ♪」


双葉杏(17)
http://i.imgur.com/dXO3iWK.jpg

遊佐こずえ(11)
http://i.imgur.com/CEAKHKX.jpg

P「ちひろさん、この薬、もう一つって……」

ちひろ「ありませんよ♪」

P「……え」

杏「プロデューサー!なんとかならない!?」

P「……なん、とか」

加奈「……」バッ!

[私はいいです、だからその薬をこずえちゃんに]

P「加奈……でも!」

菜々「そ、そうですよ、誰を選ぶとか、そんな……」

ちひろ「プロデューサーさん、わからないようなら教えてあげます」

P「な、何を」

ちひろ「貴方がもってるそれは『キャスティングボード』です」

ちひろ「言うなれば決定権。貴方が決めるんです。誰が死んで、誰が生きるかを」

P「……そ、そんなの、ここで決めろっていうんですか!?加奈かこずえ、どっちかなんて!?」

ちひろ「は?誰がどっちかなんて言いました?」


P「……え?」

prrr

ピッ

凛『もしもし!?プロデューサー!大変なんだ、今すぐ事務所に戻ってきて!!』


P「……まさか」


ちひろ「ボイス争奪総選挙……ああ、いい響きですよね?
無課金の貴方にも決定権を与えてるんだから、いいじゃないですか」

P「……と、投票されなかった子は」

ちひろ「は?」

P「投票されなかった子は、どうなるんですか?まさか、このまま、声がないまま、なんて……」

ちひろ「……」

P「アニメだってあるのに!?もう制作は始まってる……いやもう一話はできてるんでしょう!?
だったら!!」

ちひろ「だったらなんですか?」

P「……ッ!」

ちひろ「そんなの知りませんよ。それはPさんが悪いんじゃないですか。総選挙の時にガチャを回さない貴方達が」

P「ふざっ……ふざけんなよ!!そんな事で声を与えたり奪ったりして、本当にいいとでも思ってるのか!?」

ちひろ「当たり前でしょう?」

P「アンタ……!!」

ちひろ「総選挙で自分の嫁も上位に持って行けない!ステマすらできない!
愚かな無課金に慈悲を与えてあげてるんですよ!?こっちは!それを何様ですか!!」

P「ッ……!!」

ちひろ「さあ、選んでください。100……120くらいでしたっけ?声の無いアイドルたちの、誰に声を与えるかを」

P「……選べない」

ちひろ「選べない?じゃあいいんですね!?全員一生声が出なくても!」

P「そんなこと言ってないじゃないですか!」

ちひろ「同じなんですよ!」

P「……!?」

ちひろ「選べないってことはね、全員捨てるのと同じなんですよ。他の100何人を殺して一人を活かすのか、
全員まとめて殺してしまうのか、それだけの差しかないんです」

P「じゃあ、せめて、上位10名に……」

ちひろ「その予算はどっから出てると思ってるんです!そうして欲しかったらもっとガチャを回せッ!!」

バキッ!!

P「グッ……!!」

菜々「プロデューサーさん!!」

加奈「……ぉぅ、ぁめて!」

P「加奈!?」

菜々「加奈ちゃん!」

ちひろ「声もついてないのに、まだ喋る気力があったんですね……?」

加奈「……ぁしは……ぷぉ……ぃう……さ……が……」

P「……やめろ、やめてくれ!もういい!もう聞きたくない!」

加奈「……ぅき……ぁか……ら……から……ぁぁ……し……は……」メモッ!



[プロデューサーさんが苦しむところをみるくらいなら、私は声なんていりません]



P「か……な……」


加奈「……」ニコッ


P「うわああああああああああああああああああああああああああ!!!!」

――――――

カチッ…… カチッ…… カチッ……


菜々「……プロデューサーさん、投票に行かないと」

P「……もう、少し」

菜々「早く行かないと、投票所、閉まっちゃいますよ」

P「……でも」

菜々「でもじゃない。ほら、はやく」

グッ

P「わわっ……」

菜々「あはは、私じゃないんですから、あわてて転ばないでくださいね?」

P「……うん」


菜々「さぁ、行きしょう。たった一人でも、アイドルを救うために」

P「……おう!」




                                 ―終―

以上です。
割とよく考えたら声争奪総選挙ってエグい発想ですよね~。

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