【こち亀Xジョジョ】両津「どうやらここは杜王町のようだな…」【クロスオーバーss】 (77)

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東方仗助たちの活躍により吉良吉影は倒され、杜王町は平穏な街へと戻った。

しかし今、その杜王町に再び…邪悪な影が忍び寄っていた………

両津「クー…カァー…クー……」

部長「うるさいッ! 静かにせんか両津ッ!!」バコン

両津の頭を叩く部長。

両津「イテッ! 痛いですよ部長〜。殴る事はないでしょ。」

部長「お前のイビキのせいでみんなが寝れないんだ! 静かに起きとれ!」

両津「分かりましたよ…」

両津(ったく………誰がこの旅行に連れてきたと思っとるんだ………くじ引きで東北を巡るチケットを引いたのはワシだと言うのに…コンチキショーッ!)

部長「何か言いたそうだな両津…?」

両津「い…いえいえ! 滅相もございません部長ォ〜。どうぞごゆっくりおくつろぎください。」

今、両津たちは東北行きのバスの中にいた。

なぜいるのかというと、それは一週間前にさかのぼる。

たまたま商店街で買い物(もちろんツケ)をしていた両津はくじ引き券をもらい、くじ引きをしたのである。

両津はどうせティッシュだろと思い引いたのだが、出たのはまさかの特賞の《4泊5日! 東北巡りの旅! 東北の名所をバスで巡ろう!!》のチケット!! すごいのを当ててしまったのである。

この時両津は驚いたと同時に、このチケットを売ることを思いついた。その間わずか0.5秒。

しかし、チケットを売りに行く途中で部長に見つかってしまい、そのチケットを奪われてしまったのだ。

そして、部長、中川、麗子、丸井、本田、纏、檸檬、両津の計8人で休暇をとり、旅行をする事になって現在にいたる。(檸檬は夏休み)

両津なら素手でスタプラとタメ張れそう

中川「先輩。いつになったら目的地のホテルに着くんですか? もう東京を出てから随分と経ちますよ。時間的には既に東北には入っているはずなんですが…」

麗子「本当に大丈夫なの両ちゃん? そのチケットニセモノとかじゃないわよね?」

両津「大丈夫に決まっとるだろ! この旅行は全日旅行会社というちゃんとした旅行会社が計画しとる旅行だからな。」

両津「そうだろ運転手!」

運転手「は、はい!」

中川「先輩の言う大丈夫は大丈夫じゃない気がするんですが………」

丸井「両さん…何か外の建物がなくなってきてるよ………」

本田「あわわ………気づいたら外に家が一件もないじゃないですかァ〜!?」

纏「おい勘吉、檸檬もいるんだから危ない旅にはするなよ。」

檸檬「zzz………」

両津「お前らは心配しすぎだ! もしもの時はワシがお前らにサバイバル術を教えるから安心しろ!」

麗子「言ってることが滅茶苦茶だわ…」

ガコ

全員「!?」

両津「おい運転手!! 今の揺れは何だ!」

運転手「どうやら何かタイヤに絡まったみたいですね…少し様子を見てくるので車内で待っていてください。」

バタン

運転手はバスを降りて後ろのタイヤを見に行った。

本田「せ、先パ〜イ!! ボク怖いですよ〜!! やっぱりこの旅行はおかしいですって!」

両津「こんなのでビビっててどうするんだ本田。ここはどっしりと座ってビール片手に運転手が帰ってくるのを待つのがベストなんだよ。」

カチッ

ビールのフタを開ける

ゴクッゴクッゴクッ

両津「プハー! 本田! ビールを5本ぐらい持ってきてくれ。」

本田「トホホ〜…」

中川「………先輩。なんかおかしくないですか?」ボソッ

両津「ん? 何がだ。」

中川「このバス…さっきから少しずつですが、動いてる気がするんです。」

両津「なに?」

ズリ…

ズリ…

両津「………ま、まさか!?」

バッ

ガラー!

両津は窓を開けて外を見た。

すると、外の景色が少しずつ動いてるのが確認できた。

その後すぐさま後ろの車輪を見ると、車輪が少しずつスピードを上げながら回っているのが見えた。

バスの前方を見るとそこには徐々に急になっている下り坂があった。

このままだとどうなるのか………両津はこの後に何が起こるか気づいてしまった。

纏「どうしたんだ勘吉? 急に固まっちまって。」

部長「おい両津? 何なんだ一体?」

両津「な、なんでもないですよ。ちょっと前の方を見に行くだけです。」

両津は席から離れ、運転席の近くにきた。

両津「あの運転手、サイドブレーキをしとらんじゃないか!! こんなんで乗客の安全を守れるか!」

ガチャッ

両津「あ、あれ〜?」

両津がサイドブレーキをしたにも関わらず、バスは動き続けている。

両津「………………」

その後、運転席に座り、ブレーキを全力で踏んだ。

にも関わらず、バスは歩みを止めない。

両津(こ、このバスブレーキがこわれてる!! これはマズイぞ!)

纏「おい勘吉。いつまで運転席に座ってるんだ? お前が運転する気か?」

部長「両津が運転だと〜? 何をふざけた事をしとるんだあいつは。」

中川「せ…先輩……?」

両津「……………」

両津「い、今すぐ全員前の座席に掴まれェーーーーーーーッ!!!!」

麗子「ど、どうしたの両ちゃんいきなり!?」

両津「死にたくなかったらワシの言う通りにしろッ!!!」

両津「纏! お前は檸檬を守ってやれ!! 中川は麗子を!! 丸井は部長をだ!!」

部長「りょ、両津!! 何をふざけとるんだ!」

丸井「説明してくれないとわからないよ!」

両津「説明しとる暇なんかない!! 本田はワシと一緒に運転席に来いッ!!」ガシッ

本田を掴む両津。

本田「な、何なんですか〜先輩!!」

本田を掴んだ両津は運転席で本田を放した。

両津「いいか! 今お前にはワシら全員の命が賭かってる。絶対に事故るなよ!」

本田「な、何を言ってるか分からないんですってば先パ………」

両津「いいからハンドルを握れッ!」

ガシッ

本田にハンドルを握らした。

本田「両津のダンナァーッ! オレの運転は激しいから振り落とされないようにしてくださいよ!!」

両津「こんな所で死んでたまるか!」

絶対完結しないからやめとけ

本田ってバイク以外のハンドルでもなったっけ?

ズリズリズリ!

バスは突然猛スピードで走り出す!

坂道を下り出したのである!

全員「!!」

ここで全員が事態を理解した。

しかし、時すでに遅し。

ブウウウウウウウウウウン

丸井「うわあああ!!」

麗子「いやあああああ!!」

中川「か、母さーーーーーん!」

部長「………あれが三途の川か…」

纏「くっ! 檸檬…!」

檸檬「zzz………」

本田「オラッ!」

キュウルルルルルルルルッ

本田「チッ! ブレーキが使えねえとドリフトさえできねえッ。」

中川「こ、このままじゃガードレールを突き破って森の中に入ってしまいますよ!?」

両津「ええい! こうなったら森の中を進めーーーッ!!」

ガンッ

丸井「ひ、ひえええええ。」

本田「しっかり掴まってな!!」

本田が運転するバスはガードレールを突き破り、森の中を突き進んだ。

バスは本田の完璧なドライビングテクニックにより、見事に木々を避けていく。

中川「さ、さすがだ!! これなら無事に助かる………」

パリン

ゴツン

窓を突き破ってきた小石が中川の額を直撃した。

中川「あひぇ〜〜〜。」

バタン

麗子「圭ちゃん!?」

丸井「もうダメだ〜〜〜〜〜!」

パリン

ゴツン

窓を突き破った木が丸井の股間を直撃した。

丸井「あうっ!」

バタン

丸井「あ…………あ……」

両津「森が突っ込んどるみたいだ…」

本田「な、なんだありゃあ!!」

両津「どうした本田!?」

本田「目の前に巨木だ!! これはこのバスじゃ避けられねえ!!」

両津「な、なんだとォっ!?」

本田「ぶつかるぞ!!」

全員は目をつむり、衝撃に備えるため座席にしがみついていた。

しかし、いつまで経ってもその衝撃がなかったため、両津はゆっくりと目を開けた。

両津「ん?」

?「どうでしたか? うちのサプライズは? お楽しみいただけましたか?」

両津の目の前には先ほどの運転手がいた。

両津「うわ!? な、なんでお前がそこにいる!!」

キョロキョロ

両津は周りを見渡した。

そこにはただ白いだけの世界が広がっていて、両津と運転手の二人きりであった。

両津「他のみんなはどこだ! それにワシはバスに乗っていたはずだぞ!! なぜこんな所にいるんだ!!!」

?「その説明をするためにここへ連れてきたんですよ。」

両津「は?」

?「ではでは………」

?「今回は我が社の旅行プランにご参加くださいましてありがとうございます。私はこの旅の運転手兼案内人を務めますA-51と申します。」

両津「A-51? ロボットなのか?」

A-51「いえいえ。御社では名前というものは持たないんですよ。A-51というのは言わば社員番号みたいなものです。」

両津「まったく…《全日旅行会社》は何をしとるんだ………」

A-51「全日旅行会社? 何をおっしゃっているんですか? 私どもの会社は《金日旅行会社》ですよ。」

両津「何をバカな事を言っとるんだ! このチケットにしっかりと書いてあるじゃないか!」

両津「…あ!」

A-51「ね? ちゃんと書いてあるでしょ! 《金日旅行会社》って。」

両津「詐欺に等しいぞこれは…」

A-51「ですが、我々の旅行は全日旅行会社よりも楽しい事を保証します。なんてったって私どもの会社は宇宙一楽しい旅行会社として宇宙ギネスブックに登録されているんです! 最初のバスのブレーキが効かなくなるサプライズはハラハラしたでしょう!」

両津「ハラハラどころか死ぬ所だったぞ!」

A-51「死ぬ事はありませんよ。皆様を死なす事は契約違反ですので…」

両津「当たり前だろ! …ここはどこだ!」

A-51「ここは時空と時空の狭間の場所…言わばパーキングエリアの様な場所です。皆様のお疲れを癒す場所です。どうです? 落ち着くでしょう?」

両津「落ち着くどころか困惑してるがな。あえてツッコむのはよそう…」

両津「…さっきからお前の言っていることは意味不明だが、お前のとこの会社は普通の会社じゃないな。」

A-51「…良い所に目をつけましたね。」

A-51「そうです! 私どもの会社は他の会社と比べ、格段に素晴らしい会社なんです!!」

A-51「例えば! あの世の地獄巡りツアーや江戸時代へタイムスリップツアー………他の会社とは比べ物にならないツアーをご用意しています。」

両津「比べ物にならないぐらいバカバカしいツアーだ。」

A-51「言っときますが、全てのツアーは現在予約が取れないほどの人気ツアーなんですよ。」ボソッ

A-51「そして! 今回両津様御一行がお楽しみいただくのは《4泊5日! 東北巡りの旅! 東北の名所『杜王町』をバスで巡ろう!!》の旅でございます!!」

両津「ツアーのタイトルが変わっとるじゃないか!!」バコン

A-51「あ、頭を叩く事はおやめ下さい…」

両津「それに『杜王町』だとォ〜? 杜王町と言ったら漫画『ジョジョの奇妙な冒険第4部ダイヤモンドは砕けない』の舞台となってる町だぞ? 空想上の町にどうやって行くんだ!」

A-51「確かに…全日旅行会社の様な普通の会社なら行く事など到底不可能な場所です。しかし! だが、しかし! 私どもの金日旅行会社ならば行く事が可能なのですッ!!」

ピッピッ

A-51「!」

サッ

A-51は腕時計を見た。

A-51「残念ですが、そろそろパーキングエリアを出発するお時間となりました。最後に今から注意事項の方を言いますので、しっかりと覚えてください。」

両津「何を言っとるんだ! お前にはまだ聞きたい事が山ほどある!」ガシッ

A-51の首を絞める両津。

A-51「ちょっと! やめてください両津様!」

両津「いいから元の世界に戻せ!! それなら放してやる!!」

A-51「そんな無茶苦茶な!? 旅行プランの変更はもうできませんよ!」

両津「それならこのままお前の首を絞め続けるまでだ!!」

ギュビィ

A-51「ウグッ!! テ…テレポート……」

シュン

両津「なっ! どこ行きやがったあの野郎!!」

A-51「両津様、この旅行プランを知っているのはあなただけです。もし、この旅行プランを口外すれば元の世界には戻れないと思っていてください。」

A-51「これも、両津様以外のお客様を楽しませるサプライズでございますので………」

両津「逃げないで出てこい!!」

A-51「それでは3日後に迎えに来ますのでそれまでお別れです。それでは!」

両津「逃げるな!! まだ何も分かっていないんだぞ!!」

纏「………吉……勘吉起きろ!!」

両津「逃げるなA-51!! 出てこい!!」

纏「何寝言を言ってるんだお前は!!」

バチン

纏は両津の頭を叩いた。

両津「ハッ!? こ、ここはどこだ!! 周りが白くないぞ!!」

纏「お前……あの世をさまよってたんじゃないのか…?」

中川「どうやら僕たちは気付かない間に町に着いたみたいです。」

両津「!! 運転手はどこだ!? あいつに聞きたい事がある!」

中川「それが…いつの間にか運転手どころか、部長や麗子さん…丸井さんに檸檬ちゃんまでいなくなってしまったんです………」

本田「どうやらはぐれちゃったみたいなんですよ〜〜〜。バスはここにあるのに!」

両津「な、なんだとーーーッ!?」

両津「おいA-51!! 麗子たちが死んだらどうする気だ!!」

纏「だから誰なんだよそのA-51ってのは!!」

両津「それはだな…………あ。」

A-51『両津様、この旅行プランを知っているのはあなただけです。もし、この事を口外すれば元の世界には戻れないと思っていてください。』

両津(………やつが言ってることはウソに間違いないが…もし………本当だとしたら…………クソッ! ここはやつに従うしかないか………)

両津「………どうやらワシは夢でも見ていたみたいだ。」

纏「いつもの事だろ。」

両津「それじゃあワシがいつも寝てるみたいじゃないか!」

纏「だってそうじゃねーか! お前の生活は金の事を考えてるか寝てるかのどっちかだろ!!」

両津「ぐぐぐ………」

中川「喧嘩はよしましょうよ! 今は麗子さん達を探しましょう。」

纏「それよりここはどこなんだ? 場所が分からねえのに無駄に動いたら道に迷うぞ。」

中川「それもそうですね。あ! あそこに看板がありますよ!」

中川「『杜王町』………って読むんですかね? こんな地名ありましたかね……?」

本田「も、杜王町!?」

中川「知っているんですか本田さん?」

本田「知ってるも何も杜王町って言ったら漫画の………」

両津「おい本田………ちょっとこっちに来てくれ。」

本田「え? どうしたんですか先輩?」ザッザッ

中川たちから少し離れ、顔を近づける二人。

両津「中川たちには杜王町の事は黙っていてくれ。」ボソッ

本田「何でなんですか先輩!? 先輩だって知ってる………」

両津「声がデカいんだよ!!」

両津「いいか? この事はワシとお前の二人きりの秘密だ。後でワケは説明するから。」

本田「わ、分かりました………」

両津「おう悪かったな! 中川と話していいぞ本田!」

本田「は、はい!」

中川「それで、杜王町について何か知ってるんですか?」

本田「そ、そりゃあもちろん! 冷麺なんかが有名ですよね!」

纏「…それって盛岡じゃねーのか?」

本田「あ、あれェ〜? すみません! どうやら僕勘違いしてたみたいです〜…」

両津「本田は鈍臭いやつだからな! 許してやってくれ!」

纏「………なんか怪しいんだよなーあの二人…」

中川「ではとりあえず、二手に分かれてみなさんを探しましょう。僕と纏さんはこちら側を探すので、先輩たちはそちら側を探してください。」

中川「日没になったらここに再び集まる事にしましょう。」

両津「おう! 任しとけ! 行くぞ本田!」ダダダ

本田「ま、待ってくださいよ先パ〜イ!!」

中川「とりあえず会社に救助に来てもらうか……」ピポパ

ツーツー

中川「あれ? 何で通じないんだ? 会社に繋がらないぞ。」

纏「こっちも家に繋がらないよ。一体どうなってるんだ?」

中川「前に過去へタイムスリップした時にこんな事がありましたけど、それと何か関係があるかもしれませんね…」

纏「早く檸檬を助けないと…」

両津たちは中川たちからだいぶ離れた所にいた。

両津「ここまで来れば大丈夫か………」

本田「はぁ…はぁ……せ、先パ〜イ…いい加減説明してくださいよ〜。」ザッザッ

両津「そうだな…本田、お前はジョジョの奇妙な冒険を知ってるか?」

本田「もちろんですよ〜。黄金期のジャンプから現在にいたるまで連載していて、2015年の1月からは三部エジプト編がアニメ化される有名な作品ですよ!!」

両津「うむ。そうだ。………そして、どうやらワシらはそのジョジョの奇妙な冒険の四部の舞台にやってきたのかもしれん。」

本田「や、やっぱりそうなんですかー!?」

両津(これなら旅行プラン自体を話したんじゃなくて、偶然杜王町にやってきてしまったという喋り方だから大丈夫だろ。)

本田「ていう事はジョジョもいるんですかね!! あの有名な漫画家も!!」

本田「ど、どうしよう〜! サインもらえるかな! 僕の人生とか見てくれるのかな〜!」

両津「もしかしたら偶然杜王町という町に来たのかもしれんぞ?」

本田「先輩! だって杜王町ですよ!? そんな名前僕たちの日本にあるわけないじゃないですか!」

両津「分かった分かった! そこまで言うならそれでもいいだろう! とりあえずワシらの目的は麗子たちを探す事だというのを忘れるな!」

本田「もちろんですよ先輩!」

両津(これで本田をのせることには成功したぞ………あとは……………ぐへへへへ………)

この時の両津の顔は、何か悪巧みをしているようだとA-51は異世界で思った。

〜to be continued〜

とりあえず区切りがいいところで今回は終わります。

続きは時間が出来た時に書きにきますので気長に待っていてください。

乙 今後どういう展開になるのか楽しみだ

おつー!
これは先が気になる

本田「わあー! これがアンジェロ岩か〜〜〜。すごいな〜〜〜。」

両津「ここは本当にジョジョの杜王町のようだな…」

本田「夢のようです先輩! 次は鉄塔に行きましょうよ!」

両津(A-51はこの旅行で死ぬ事はないと言ってたから麗子たちも無事でいるはずだ。他にやつが言ってた事は本当のようだしな。)

両津「そう慌てるな。まずは………」

??「ここら辺にお金落ちてねえかな〜…」

?「落ちててもちゃんと交番に届けないとダメだよ!」

??「分かってるよそんぐらい!」

両津たちの後ろの方で学生2人の話し声が聞こえる。

?「あ! そうだ! 今日ね、億泰くんが隣のクラスの女の子に告白してさァ〜………」

両津・本田「!!」

本田「せ、先輩…今の聞こえましたか………?」

両津「ああ………間違いないぞ。」

??「それで億泰のやつはどうなったんだ?」

クルン

両津たちは後ろを振り返った。

するとそこには…

康一「あ…でも億泰くんがいないのに話してもいいのかな……」

仗助「別に構わねえだろッ。億泰なら許してくれるだろうよ。」

本田「康一くんに………ジョ、ジョ、ジョ、ジョ………」

本田「ジョジョだぁーーーーーッ!!」ダダダ

本田は仗助の方へ走って行く。

仗助「あ?」

本田「あの! あなたが本物の東方仗助さんですか! 僕あなたの大ファンなんですよーーー!」

仗助「ほ、本物ォ〜〜〜? また間田のやつがオレに化けてやがったのか?」

両津(まさか漫画のキャラとこうして喋れるとは………さて、計画に移すか………)

両津「突然すまんな。あんたが東方仗助くんか?」

仗助「………そうっスけどォ……オレに何の用っスか?」

両津「ワシらは警察の者だ。君に少し話があってな。ちょっといいか?」

警察手帳を仗助に見せる。

康一「仗助くんが何か悪い事でもしたんですかッ!?」

仗助「オレは何もやってねえぞッ!? あるとしたら億泰のパンを盗み食いした事ぐらいだ!」

両津「いやいや。あんたは何もやっとらんから安心していいぞ。少し話を聞くだけだ。」

仗助「そ、それなら別にいいっスけど………」

康一「ねえ仗助くん。」コソッ

仗助「ン?」

康一「僕…この人たちをどこかで見た気がするんだけど気のせいかなァ〜………」

仗助「………………………」

仗助「そういえばオレも見た事があるな………どこで見たんだろ…」

両津「ではあそこのカフェで話でも聞こう。もちろん本官たちのオゴリだから安心しろ。」

仗助「あ、ああ。」

両津「本田、お金は頼んだぞ。」ポン

本田の肩に手をのせる。

本田「ええ〜〜〜〜〜!? 僕が支払うんですか〜?」

両津「ジョジョに会うための料金と思ったら安いもんだろ!」

本田「わ、分かりました………」

ザッザッ

仗助は両津たちと一緒にカフェへ向かった。

康一「大丈夫かな仗助くん………」

カラン!

両津はカフェの扉を開いた。

店員「いらっしゃいませ〜。何名様ですか〜? 」

両津「3人だ。」

店員「それではこちらの席へどうぞ〜。」

3人は窓際のテーブルに腰かけた。

本田はオレンジジュース、仗助はウーロン茶、両津はイチゴカフェを注文した。

仗助「で…オレに何の話っスか?」

両津「そうだな………単刀直入に言うと本官たちに君の力を貸して欲しいんだ。」

仗助「………………………」

仗助「オレはタダの高校生っスよォ? 警察の力になんかなれませんよ。」

ドドドドドドドドドドドドド

両津はこの時、仗助の迫力を感じた。

それは普通の高校生が出しているのではなく、何回も修羅場をくぐり抜けてきた男の迫力だと両津は思った。

両津(一筋縄ではいかんようだな。)

両津「吉良吉影を知っているか?」

仗助「!」

仗助「………どうしてその名前を知っているんだ?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

本田「あわわわ………なんかヤバイ雰囲気ですよ先輩!」コソコソ

両津「ここはワシに任せておけ!」コソコソ

両津「ワシらはそんじゃそこらの警察官なんかじゃない…君のスタンド『クレイジー・ダイヤモンド』についても知っとる。」

仗助「!!」

仗助「あんたら本当に警察官なのか? 警察がスタンドについて知ってるはずねえだろ?」

両津「だから言っとるだろ。ワシらはそんじゃそこらの警察官じゃないと………」

仗助「…………………………」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

ギュイン

仗助はクレイジー・ダイヤモンドを出した。

両津「それがお前のクレイジー・ダイヤモンドか?」

仗助「!」

本田「ええ!? 見えるんですか先輩ッ!?」

両津「お前には見えんのか?」

本田「スタンドはスタンド使いにしか見えないんですから当然ですよぉ! って事は先輩は………」

仗助「スタンド使いなのかあんた…?」

両津「ワシがスタンド使いだとッ!? 馬鹿なこと言うなッ。ワシは普通の人間だ!」

本田「どうなってるんですか一体ィ〜〜〜〜〜!!」

ピキィン

本田「………………………」

仗助「………………………」

両津「? おいお前ら! なぜ喋らんのだ!」

両津「というよりかはワシの周りの人の動きが止まっているのか…?」

A-51「正解でございます両津様!」

店内にA-51のアナウンスが流れる。

両津「A-51ッ!!」

両津「おい! これはどういう事だ! 説明しろ!」

A-51「今、この空間は私が時を止めさせていただいております。この世界で言うならば、『ザ・ワールド』ッ!! でごさいます。両津様には少し説明をしなければならないと思いましたので…」

両津「だからさっきから説明しろと言ってるんだろ!!」

A-51「両津様の先ほどの本田様に対しての喋りは見事でございました。あれならばギリギリセーフでございます。」

A-51「ちなみに麗子様たちの安全でしたらご安心ください。私どもがしっかりと安全管理しております。はぐれさせたのも当社のサプライズでございますので………」

両津「それは分かってる。もし、麗子たちの身に何かあったらワシがお前をギッタンギッタンにするところだったからな。」

A-51「………今、両津様が一番お聞きしたい質問は分かっております。それについて説明いたします。」

A-51「両津様は現在、東方仗助のスタンドが見えていますよね?」

両津「ああ、そうだ。だが、スタンドはスタンド使いにしか見えないんだろ? それだったらなぜワシに見えるんだ?」

A-51「それはこの旅行プランの一つだからなんです。」

両津「旅行プランだと?」

A-51「ちゃんとここのパンフレットにかいてあるじゃあないですか。『代表者の方にはスタンドが見えるサプライズがございます。』って。」

両津「そんなのワシはもらっとらんぞ!!」

A-51「両津様のお家にちゃんとお送りいたしましたよ? もしかして見てらっしゃらないのですか?」

両津「最近家にはワシの金を取り立てに来る奴らがいるから帰っとらん。見るはずもないだろ!」

A-51「それは私どもに言われましても………」

両津「他にも何か言い忘れてる事はないのか?」

A-51「………両津様、先ほどお会いした時と態度が変わってないですか?」

両津「! な、何のことかな〜?」

A-51「…両津様が何をなさろうと私どもは止めませんが…決して無茶はなさらないように………」

両津「待て! あと一つだけ聞いておきたい事がある。」

A-51「何でございましょう?」

両津「この世界の住人と接触して何かしようとしても、それは旅行プランには反さないのか?」

A-51「それは大丈夫です。両津様がこの旅行プランの事を話さない限り、私どもは何もいたしません。」

両津「そうか…これでワシの計画は完璧という訳だな………」

A-51「両津様?」

両津「よし! もう行っていいぞA-51!! 麗子たちの安全を守ってやってくれ!」

A-51「わ、分かりました。それでは………」

両津「3日後に迎えにこいよ!!」

A-51「は、はい……」パチン

時が再び動き出した。

両津「仗助くん、君はこの町を守りたいそうだな?」

仗助「な、なんっスか突然? さっきのスタンドの話はどうなったんだ?」

両津「それは別にどうだっていいことだ! ワシはお前に質問をしとるんだ! この町を守りたいのか守りたくないのかどっちだ!!」

仗助「ま…守りたいに決まってるだろ!」

両津「それだったらワシらに協力してくれればできる。それが今回の用件だ。」

仗助「は…はいィ〜〜〜〜〜?」

本田「せ、先輩?」

両津「ワシは本日からこの町の平和を守るために本庁の人事により配属されてきた両津勘吉だ! 今後二度と吉良吉影の様な悪者を出さないためにワシに協力してくれ!」バァン

仗助「そ、そんな突然言われてハイって言える訳ないじゃあないっスか。」

両津「金ももちろん支払うが…?」

仗助「! か、金だと…?」

両津は腕と足を組み、突然偉そうな態度を取った。

両津「仗助くん…今、君の銀行にはほとんど金が入ってないはずだ……それは君のお父さんのジョセフ・ジョースターがベビー用品を買い漁ったからだ……そうじゃあないのかね?」

仗助「そ、そこまで調べてんのかよッ!?」

両津「船の上でジョセフ・ジョースターのサイフを盗んだとはいえ、そのお金はバイクを買う為に貯めてるんじゃあないかな?」

仗助「……………………」

本田「せ、先輩………そんなの設定に書いてありましたっけ?」

両津「ワシの勘だ。」

本田「えええ!?」

仗助「そ、その通りっス………」

本田「えええええ!?」

両津(ジョジョはバイクの免許は持っとるみたいだが、ワシの記憶によると家にはバイクはなかったはずだ。そうすると今は免許を取り、バイク資金を貯めてる段階だと思ったが…どうやら当たったみたいだな。)

両津「そうだな……もし協力してくれるならこれだけ出そう。」バッ

両津は右手の人差し指を立てた。

仗助「い、1万円っスか…?」

両津「位を1つ間違えとるな。」

仗助「ま、まさか1000円………?」

両津「逆だ!! その逆の10万円を渡そう! 日給10万円だ!」

仗助「じゅ、じゅ、10万円ーーーーーッ!?」ズバアッ

仗助「………………………」

仗助「よろしくお願いします両津さん。」

本田(先輩、ついに漫画の主人公を仲間にしちゃった……)

仗助「でも…具体的には何をすればいいんっスか?」

両津「それはだな………」

その頃、中川と纏は海岸沿いを歩いていた。

中川「どの人に聞いても見てないの一点張りですね………どこにいるんだろ。」

纏「今度はあそこの人に聞いてみよう。」

纏はその人を指差した。

その先にいたのは、白い制服のようなのを着た男の人だった。

その男は、しゃがみながら海岸に落ちてるヒトデをじっと眺めていた。

纏「すみません! ちょっとお聞きしたい事があるんですけど………」

?「何だ?」ズアッ

男は立ち上がった。

纏(で、でけェ〜………190cmはあるぞ………)

纏「え、えーと………この辺で金髪の女性か口ヒゲを生やしたおじさんか眼鏡をかけた人か女の子を見ませんでしたか?」

?「…………………………」

?「見ていないな………」

中川「そうですか………お話を聞いていただきありがとうございました。」

中川たちはその場を去ろうとした。

?「待ちな。」

纏・中川「ビクッ!」

?「その人たちを探しているのか?」

中川「え、ええ。旅行に来たんですけどはぐれてしまって…」

?「つまり迷子ってわけか?」

纏「はい。」

?「……………………」

?「探す方法なら心当たりがある。探すのを協力しようか?」

纏・中川「え!? 本当ですか!?」

纏「ど、どうする…?」

中川「うーん…まだこの人がどんな人かわからないし………」

中川「でも、なんで見ず知らずの僕たちを助けてくれるんですか?」

?「………例え、見ず知らずの他人だとしても、その人が困っているなら助ける主義でな………」

纏「ほら! やっぱりこの人は良い人だぜ!」

中川「それならお言葉に甘えさせていただきます。お名前は何とおっしゃるんですか?」

?「空条承太郎だ。呼び方は好きに呼んでいい。」

中川「では、承太郎さん。よろしくお願いします。」

纏「早いとこ檸檬や麗子さんたちを見つけてやらねえとな!」

承太郎「それじゃあオレが住んでるホテルに行こう。そこで詳しく説明する。」

A-51「サプライズはどうやら成功みたいですね。あとは…両津様が悪い意味でのサプライズをしなければいいんですが………」

〜to be continued〜

今回はここで区切ります。

再び更新しにきますのでごゆっくりお待ちください。

おつー!
先が楽しみ

乙!
杜王町にこち亀の漫画が出回ってる可能性も出てきたね

乙 面白いな 両さん何を企んどるんや

承太郎、ジョセフと一緒に帰ったのと違うのか?

>>41
あれってジョセフをスージーQの所へ送り届けたんじゃねーの?
オレはそう思ってたけど。

現在、ホテルの一室では承太郎が中川と纏に麗子たちを探す方法を教えてもらっていた。

中川「それから………丸井ヤング館さんです。こちらの眼鏡をかけた人です。」

中川は纏が持っていた集合写真で誰が行方不明なのかを説明していた。

承太郎「変な名前だな。」

中川「最近ある人に改名させられてこんな名前に………以上で全員です。」

承太郎「わかった………それでは写真を預かろう。」

承太郎は写真を受け取ると、紙にスケッチを始めていた。

纏「何をしてるんですか?」

承太郎「顔と名前…それからプロフィールをまとめているんだ………今からオレの知り合いにこの資料をファックスで送って、居場所を調べてもらう。」

纏「そんな事できるんだ………」

カッカッ

承太郎「出来た。これでいいか?」

承太郎は紙を中川と纏に見せた。

纏「す、すげー! みんな顔がそっくりだ!!」

中川「すごい…部長のシワまでしっかり描かれている…本庁にもこんなそっくりに描ける人はいないぞ……承太郎さんは画家の方なんですか?」

承太郎「いや………オレは海洋生物の研究をしている。絵を描くのは昔から得意なだけだ………では、送るぞ。」

ピーガラコン

ピポパ

承太郎はファックスを送った後、電話をかけた。

承太郎「ジジイか? 突然すまないが今届いたファックスを見たか? その人たちの居場所を探して欲しいんだが…」

ジョセフ「おう、承太郎か。緊急の用事みたいじゃな……少し待っておれ。」

シュビシュビ

ジョセフ「これが杜王町の地図だから………この四人がいる場所は………よし!」

ジョセフ「承太郎! その四人がいるのは仗助の学校の近くだ。四人固まって行動しとる。」

承太郎「すまない。感謝するぜ。」

ジョセフ「心ではそう思っとらんくせに…それじゃあな。」

承太郎「……………やれやれ。」

ガチャリ

承太郎「四人の居場所がわかった。今から案内しよう。」

纏「ありがとう承太郎さん! どうお返しをしたらいいのか………」

承太郎「感謝なら四人が見つかってからしてくれ。それじゃあ向かおう。」

ザッザッ

ここで再び両津たちの様子を見てみよう。

仗助「りょ…両津さん…?」

両津「どうした?」

仗助「なんでオレたちは変装してるんスか?」

両津「悪いヤツに見つからないためだ。もし見つかっても変装を解けば大丈夫だからな。」

仗助「……それはわかってるんスけどォ…………」

仗助たちはサングラスをかけ、青い帽子と作業服を着ていた。

仗助「これが町を守る格好っスか………?」

両津「町を守るのに格好は関係ない! そうだろ?」

仗助「そ、その通りです!」

本田「ジョジョが完全に先輩の手下になってる………」

両津「では、早速行こうか。」

仗助「どこへ行くんスか?」

両津「来たら分かる。」

?「お? 仗助じゃあねえかッ! こんな所で何してんだァ〜?」

仗助「ゲッ! その声はッ!!」

億泰「それにその服装は何だ? 短期のバイトか?」

本田「せ、先輩! 『ザ・ハンド』の億泰くんですよ! またジョジョのキャラが出てきました!」

両津「それぐらい分かっとる。ワシに任せておけ。」

両津「あんたが虹村億泰くんか? あんたの名前はよく知っとるぞ。」

億泰「あァ〜ン? おっさん誰だ。」

両津「おっさんだと!」

仗助「おい億泰! 言葉を謹め! この人は警視庁から来た両津勘吉さんだ!」

両津「警察相手におっさん呼ばわりとはいい度胸だな。」

億泰「ウゲッ。ポリ公かよッ! 仗助お前悪いことでもしたのかッ?」

仗助「何でそうなるんだよ…」

両津「そうだ………億泰くん。ちょっとこちらへ来たまえ。」

億泰「ま、待ってくれッ! オレは何も悪い事はしてねえぞ!! やったとしたら仗助の落とした10円を盗んだ事ぐらいだッ。」

仗助「お前もかよ億泰ッ。」

両津「大丈夫だ。君にとって良い話だからな………」

億泰「い、良い話…?」ザッザッ

億泰は両津の方へ歩き出す。

ガシッ

両津は億泰の肩を掴んだ。

両津「突然だが、金が欲しいとは思わんかね?」

億泰「突然なんだァ!?」

億泰「……………………」

億泰「そりゃあ欲しいにきまってるけどよォ〜………オレってすぐにお金を使っちまうから貯金が貯まらねえんだ………」

両津「そんな君に良い話がある。」

億泰「え?」

両津「今回は仗助くんだけを仲間にするつもりだったが………特別に君も仲間にしてあげよう…ワシに力を貸してくれたら二万円…いや……三万円を君に渡そうじゃあないか。」

億泰「!! そ、そんな危ない話乗るわけねえだろッ!?」

両津「ワシは警察だ。これは犯罪ではないから安心していいんだぞ?」

両津「1日で三万円も手に入るバイトなんてなかなかないだろうな〜。ワシに協力するだけでもらえるお金なのに…」

億泰「…………………本当に?」

両津「何がだ?」

億泰「………本当に三万円もらえるのか?」

両津「当たり前だ。本官はウソをつかんっ! ワシの目を見ろ!!」

億泰「…………………………」

億泰「よろしく頼むぜェッ! 両津さん!!」ガシィ

両津と固い握手をする億泰。

両津(へっへっ………チョロいもんよ……………漫画のキャラといえど設定は高校生………騙すのなんて楽勝だ………)

億泰は作業服に着替えた。

億泰「ところでよォ〜、こんな格好してどこへ行くんだ?」

仗助「いい加減教えてくれてもいいんじゃあないっスか?」

本田「先輩…もしかしてまた………」

両津「いいか! よく聞けッ!!」

両津「今からワシらは何でも屋を装い、困っている人たちを助ける! そして、悪事をはたらくバカどもを見つけ次第逮捕していくぞ!!」

仗助「なんかワクワクしてきたぜッ。億泰! 足引っ張んなよ!」

億泰「うっせーッ。足じゃなくて手をぶん回してやるぜ!」ブゥン

億泰は右腕を回している。

本田「なんかスゴイことになってきた〜〜〜〜〜………」

〜to be continued〜

今回は短いですが、このへんで。

ごゆっくりお待ちください。

おつ
最後は部長が「両津のバカはどこだ!!」となるんですねわかります

その割とすぐ後に康一くんに会ってるし、
ヒトデの論文書いてたらしいからそれなりの期間杜王町にいたんだろな

乙 億安だけに給料の金額も安いんやな

ジョセフって詳細な居場所探せるんだっけ?


面白い

じじいボケてないな

両津たちは高級住宅地に来ていた。

ピンポーン

女性「はーい。」

インターフォンから女性の声が聞こえる。

両津「“両津お助け屋”の両津という者です。お困りの案件を解決しに来ました。」

女性「あら! こんなに早く来てくれたの!? 仕事が早いわ! どうぞ中へ入ってください。」

ガチャリ

ドアのカギが解除された。

ガチャ

両津たちはそのまま玄関のドアを開け、家の中に入った。

両津「毎度! 両津お助け屋でーす!」

仗助「ちーっス!」

億泰「ちわ!」

女性「社員さんは随分とお若いのね! さっそくだけど、見てくれるかしら?」

奥さんが指差した先にはポッカリと小さな穴が空いた天井があった。

仗助「天井の修理ですか?」

女性「いいえ、そうじゃないの。困っているのはその中にいる生き物で………」

億泰「生き物ォ〜?」

両津「おい本田! スコープカメラを持ってこい!」

本田「はい。」

両津はスコープカメラを天井の中に入れた。

するとそこには数十匹の蜂が飛んでいたのだ。

さらに奥へスコープカメラを進めると、そこにはとてつもなくデカイ蜂の巣があった。

仗助「うへぇーッ。なんだこりゃ!?」

億泰「蜂の巣って言うより大玉だぜッ!?」

両津「スズメバチの巣か……こりゃあ持ち帰る事はできんな…………」

仗助「問題点そこっスか!?」

両津「バカモン!! 蜂の巣は高級料理として重宝されとるんだぞ! 少しでもお前らにボーナスになればと考えとったのに。」

億泰「両津さん………オレはあんたを尊敬するぜェ………そこまでオレらの事を考えてるだなんて………」

仗助「ついさっきまでおっさん呼ばわりしてたやつとは思えねえな…」

本田「先パ〜イ! 例の物持ってきましたよ〜〜〜。」

両津「よし! では作戦を言うぞ!」

両津は作戦を仗助たちに伝え、蜂の巣駆除の準備を始めた。

両津「それじゃあいくぞ!」

両津は穴の中に小さなノズルを入れ、機械のスイッチを入れた。

シュウウウウウ

ノズルからは白い煙が出てきた。

すると、中にいた蜂は飛ぶのをやめて下に落ちた。

両津「これで8割の蜂は眠ったはずだ! 億泰ッ。出番だ。」

億泰「待ちくたびれたぜッ。」

億泰「『ザ・ハンド』!!」

仗助「億泰。丁寧に削れよ。間違って天井ごと消すなよ。」

億泰「敵が眠った今、焦る必要はねえから大丈夫だ。」

ガオン

億泰はザ・ハンドで蜂の巣をガオンした。

億泰「両津さん。蜂の巣はなくなったぜッ!」

両津「本田。掃除機で残った蜂を吸い取れ。」

本田「了解です!」

本田は掃除機を穴の中に入れ、下に落ちた蜂たちを吸い取っていった。

本田「全部吸い取りました先輩。」

両津「仗助、最後は頼んだぞ。」

仗助「任してくださいよッ!!」

仗助「『クレイジー・ダイヤモンド』!! ドラッ!」

仗助は壁の穴めがけて攻撃をした。

すると、その穴は次第に塞がっていった。

仗助「グレートだぜッ!」

女性「え! もう終わったの!?」

両津「奥さん、もう蜂の巣は駆除いたしましたのでご安心ください。」

女性「仕事が早くて助かるわあ。今回はおいくらかしら?」

両津「今回はスズメバチの巣という事でしたので二万五千円になります。」

女性「あら。そんなにお安いの? でも今回は仕事が早かったから四万円支払うわ!」

両津「本当ですか!? ありがとうございます!!」

本田「ありがとうございます!」

仗助「あざーすッ!」

億泰「ざーすッ!!」

両津(高級住宅地はこういうのがあるから稼げるんだ………へっへっへっ…………)

両津「また何かありましたら両津お助け屋にご相談ください!」

女性「そうさしていただくわ!」

ガチャ

両津は玄関の扉を閉めた。

仗助「やっぱり人助けってのはいいもんだなァ〜。それでもって金も稼げるだなんてよォ〜。」

億泰「1件目にしていきなり四万円だぜェ? この調子で行けば………すげえ事になるぜ………」

両津「おいお前ら! ワシらはあくまで悪者を逮捕するのが目的だという事を忘れるなよ?」

仗助「分かってますよ両津さん………いや……尊敬の意味を込めて両さんと呼ばしていただきます!!」

億泰「両さん! 早く困っている人たちを助けにいきましょうよ!!」

両津「そう焦るな。まずはトラックに乗ってからだ。」

本田「先パ〜イ。次の仕事の電話が鳴り止みませ〜ん!」

両津(ここまでは順調だな………あとは計画を最後まで実行できるかどうかだぞ………)

両津の悪巧みは止まらない………

その頃承太郎たちは仗助の高校に来ていた。

承太郎「この近くだな………まだ遠くへは行っていないはずだから手分けして探そう。」

纏「………この近くに交番ってありますか?」

承太郎「交番? あそこの角を曲がったらあるが………何か用事があるのか?」

纏「そこに檸檬たちがいる可能性があります。案内してもらってもいいですか?」

承太郎「構わないが………」

ザッザッ

交番の方ヘ歩いていく。

三人が角を曲がると、そこには交番があった。そして…

中川「あ! 部長!!」

部長「ん? おお! 中川に纏くんじゃないか!!」

丸井「良かった〜。無事に出会えたよ〜〜〜。どうしてここが分かったの?」

中川「それは僕の隣にいる承太郎さんが捜索を協力してくれたからです。本当にありがとうございました。」

承太郎「出会えて良かったな。」

麗子「それにしても檸檬ちゃんの言う通りね! ここにいれば大丈夫って。」

中川「え? 檸檬ちゃんが?」

檸檬「変にウロチョロするより交番にいる方が出会える確率が高いと思ってな。纏なら分かってくれると思ってたぞ!」

纏「さすがだぞ檸檬!!」ゴシゴシ

頭を撫でる。

檸檬「や、やめろよ纏〜。恥ずかしいだろ。」

中川「そういえばどうしてバスから離れたんですか?」

部長「それなんだが…よく分からないんだ。」

中川「どういう事ですか?」

麗子「目を覚まして気付いたらこの近くにいたのよ。」

中川「僕たちと同じですね………僕たちも気付いたらバスの近くにいたんですよ。」

纏「こりゃあ偶然じゃあねえな…」

部長「そういえば両津たちの姿が見えんがどこにいるんだ?」

中川「先輩達なら今頃部長たちを探しています。バスで待っていればきっと会えますよ。」

警察官「…………………」

警察官「いつの間にか人が増えてんな〜…まーどうでもいいか。」

警察官「明日の天気でも見とくか。」

ピッ

交番の警察官は机の上に置かれた小さなテレビのチャンネルを変えた。

アナウンサー「続いてのコーナーなんですが…その前に、今日はスペシャルゲストの方がいらっしゃってます。どうぞ。」

プシュー

スタジオの奥に白い煙幕が出てきた。

煙幕が薄れていくと、そこには胡散臭そうな変装をした両津がいた。

アナウンサー「お座りください。」

両津「失礼します。」

アナウンサー「では、自己紹介の方をお願いします。」

両津「え〜…杜王町の皆様、こんにちは。私は両津お助け屋という会社の社長を務めている両津勘吉と言います。」

全員「!?」

麗子「りょ、両ちゃん!?」

部長「両津のやつが何でテレビに出とるんだ!?」

中川「すみませんがテレビを見さしていただいてもいいですか!」

警察官「あ、どうぞ。」

両津「今日はこの番組のお時間をいただき、私どもの仕事を紹介させていただきたいと思います。」

アナウンサー「お願いします。」

両津「うむ、では持ってきてくれたまえ。」

仗助・億泰「は〜い。」ガラガラ

仗助と億泰はサングラスと付け髭をつけ、フリップを持ってきた。

承太郎「!! あ、あいつらは……!」

纏「ご存知なんですか?」

承太郎「………オレの知り合いだ。」

中川・纏「ええ!?」

両津「ゴホン……お茶の間の皆さん…お家の周りにお困りの事はございませんか? 例えば地面を這いずり回る黒い生き物だったり、散らかってしまった部屋であったり………一つはあるでしょう。」

両津「そんなのに限って一人でやるには大変だったり、業者に頼めば高額であったり、なかなか難しいですよね。」

両津「しかし! 私ども両津お助け屋に依頼していただければどんなお悩みも解決いたします!! 小さな悩みから大きな悩みまで………とりあえずお電話、又は《両津お助け屋》と検索し、サイトにてクリックしていただければご相談に乗ります!」

纏「どこの迷惑メールだよ。」

ざわざわ…

観客がざわめく。

本田「あの〜………」

観客席にいた本田が手を挙げる。

両津「何かねそこのお客さん!」ビシッ

両津は本田を指差した。

本田「え、え〜と………それってお金を結構取るんじゃあないですか〜…?」

両津「良い質問だね………」

両津「そうだキミ! ちょっとスタジオに上がってきたまえ。」

本田「え!? 僕がですか!!」

両津「特別に今日は君の悩みをタダで解決してあげよう。どうする?」

本田「タ、タダで解決してくれるなら…ぜひ………」

両津「皆さん! この勇気のあるお客さんに拍手を!!」

パチパチパチパチ!

本田「ど、どうも。」

中川「サクラだ………」

麗子「最初から観客席の中に本田さんを仕込んでいたのね………」

部長「金儲けの天才だな………悪い意味で…」

両津「お名前は?」

本田「本田です。」

両津「では本田さん。お悩みはなんですか?」

本田「か、カッコよくなりたいんです。バイクの似合う男に。」

両津「なるほど…男ならば誰でも憧れますね。それじゃあ本田さんを早速カッコよくしましょう!」

両津「舞台裏であの子達にカッコよくされちゃってください!」

本田「そんなすぐにカッコよくなれるんですか〜!」

両津「私どもならばね……」

仗助「こちらへどうぞ。」

タッタッ

本田は仗助たちに連れられて舞台裏に行く。

両津「今から皆さんには私どもに金を払う価値があるのかを見てもらいます。その価値があると思えばお電話をください。」

両津はその後、料金の説明を行った。

両津「…という感じです。」チラッ

両津は舞台端にいる仗助を見た。

仗助(完璧っスよ両さん!)

仗助は右手で親指を立てている。

両津「それでは紹介してください。」

アナウンサー「分かりました。それではご覧ください! New本田さんです!」

シュウウウウウ

そう話すと、再び白い煙幕が出てきた。

ブルルルルルルン

ブゥンブゥンブゥン!

白い煙幕から突然バイクが走ってきて、スタジオの周りを走り出す。

アナウンサー「な、なんですかこれは!?」

両津「止まって結構ですよ本田さん。」

ブゥン…

本田はバイクを止め、ゆっくりとヘルメットを取る。

そこにはハンドルを握ったことにより、勇ましくなった本田の顔があった。

観客「おおおおおおおーーー!」

両津「今のお気持ちはどうですか?」

本田「まるで別人みてーな感じだな。」

部長「そりゃそうだろ。」

両津「お茶の間の皆さん!! 見ていただきましたか! 決して本田さんそっくりの人を用意してたわけではありません。証拠に裏ではカメラマンと一緒に行動していたのでイカサマではございません!」

アナウンサー「もし、この依頼なら本来はおいくらなんですか?」

両津「本来ならば………全て込みで2万円ですね…ですが!」

バン

両津は仗助たちが用意したパネルをひっくり返す。

両津「今なら!!! この番組を見たと言っていただいた方なら、明日までに! どんな小さなご依頼でも50%引きで依頼をお受けいたします!!!! 」

アナウンサー「すごーーーーい!! でも…それで会社は成り立つんですか?」

両津「私どもの会社は目先の利益より、目の前にいる困っている人たちを助けるのを優先しております。お金なんて二の次ですよ!」

パチパチパチパチパチパチパチパチ!

観客全員が立って拍手を送る。

アナウンサー「こんな会社が杜王町にあるなんて皆さん幸せですよね! 両津さん、本日はこの番組に来ていただいてありがとうございました!」

両津「いえいえこちらこそ。番組に出さしていただき、ありがとうございます。」

観客1「あの人、男らしくて頼りがいがあるわね〜、私のペットの散歩を頼んじゃおうかしら。」

観客2「家庭教師を雇ってたけど、両津さんとこの方が親身になって教えてくれそうね。頼んじゃお!」

中川「ぶ、部長…これは………」

部長「両津のやつを見つけねばならんな。」

承太郎「やれやれだぜ………」

〜to be continued〜

今回はここで終わっておきます。
ゆっくりとお待ちください。

会社設立、テレビ出演早すぎる

両さんのスタープラチナ以上の栄光と墜落ハイスピードの図だな

杜王町のとあるビル。

ここには両津が設立した両津お助け屋の臨時事務所があった。

プルルルル

ガチャ

女性1「はいこちら両津お助け屋電話窓口です。」

プルルルル

ガチャ

女性2「はいこちら両津お助け屋電話窓口です。」

プルルルル

プルルルル

プルルルル

仗助「すげェーッ!! やっぱりテレビの効果ってスゴイんスねッ。」

億泰「両さんの言う通り人員を増やして正解だったぜッ。」

両津「当然だ。こうなる事は最初から分かっていたからな。」タッタッ

仗助「………なあ億泰。」

億泰「ン?」

仗助「オレたちの最初の目標って覚えてるか?」

億泰「小遣い稼ぎじゃあなくてか?」

仗助「ちげえよッ! 悪いヤツらを捕まえるって事だよ!」

億泰「ああ。そんなのあったなァ〜…でもよォ〜、この仕事を続けてれば悪いヤツらとは自然と出会うって両さんが言ってたじゃあねえか。」

仗助「それはそうだけどよォ………」

億泰「細けえ事気にしてる暇があったら仕事をこなしていこうぜ。な!」

仗助「分かったよ。やるからにはとことん稼ぐぞ。せっかく両さんがボーナスを出してくれるだしよォ。」

両津「おいお前ら! 早くトラックに乗れ! 次の仕事を片付けに行くぞ!」

仗助・億泰「はいっス!」

仗助と億泰はトラックに乗る。

本田「先輩………この仕事いつまで続けるんですか〜…? 早く麗子さんたちを探さないと……」

両津「この仕事を続けてれば麗子たちにも自然と会える。このやり方が一番効率がいいんだ。」

本田「本当なのかな…」

康一「あ! 仗助くん! それに億泰くんも!」

康一がトラックに近づいきた。

康一「二人とも今日テレビに出てたね! なんで変装してたの?」

仗助「おう、康一じゃあねえか。ちょっとした小遣い稼ぎだよ。」

億泰「オレたちは今日で貧乏生活から脱出するんだ。そうだ! 康一には貸しがあったから明日トニオさんとこでメシをおごってやるぜッ!」

康一「1日でそんなに稼げるの? 何だか怪しいな〜。」

仗助「バカヤロー。これはれっきとした仕事だよ。なんてったって警察官の両さんが雇ってくれてるんだからな。」

康一「さっき一緒にいた警察の人?」

仗助「そうだ。」

億泰「本当なら康一も誘ってやりてえが、これ以上人が増えるとオレたちの取り分が減るからな。メシで勘弁してくれ。」

康一「う、うん………」

康一(両津お助け屋…何だか胡散臭いんだよなー。騙されてなきゃいいけど…)

両津「お前らそろそろ行くぞ。」

仗助「てなわけだ。じゃあな康一。」

ザッザッ

両津「!」ピクン

本田「どうしたんです先輩?」

両津「この感覚…何かがワシらに近づいてきとるぞ………」

本田「え?」

両津「これは……」

中川「あ! いました! 先輩です!!」

部長「見つけたぞ両津ッ!!!!!!!!!」

両津「うげっ〜! 部長!?」

部長「旅行に来てまでまた金儲けをしようとしていたな!!」

両津「誤解ですよ部長!」

部長「問答無用!!」

両津「逃げるぞ本田ッ!!」ダッダッ

本田「え!! 見つかったのに逃げるんですか!?」

両津「いいからこい!」

ダッダッ

仗助「? どうしたんスか?」

両津「緊急事態だ。話は後でだ。とりあえず飛ばせ本田!!」

ガシ

本田「OK!!!」

キュルルルルル

ブウウウウウウン

部長「待て両津! くそ。車相手では追いつかん。」

中川「僕がみんなに連絡します。」

康一「す、すみません。ちょっといいですか…?」

部長「ム?」

康一「状況が理解できないんですが、仗助くんたちが何かしたんですか?」

部長「君は?」

康一「車に乗ってた人の友人です。」

部長「そうか。それなら安心してくれ。彼らは何も悪くない。悪いのは全て両津だからな。」

康一「でもあの人って警察官じゃあないんですか? それなら悪い事なんてしないんじゃ………」

部長「普通の警察官ならばな………相手は両津だ…両津は普通の警察官ではない。」

康一「え?」

部長「きっと良からぬことでも考えてるに違いない。急いで捕まえなければ………」

康一(仗助くんと億泰くん……もしかしてとんでもない人について行ってるのかもしれない……………)

中川「部長! 承太郎さんたちと連絡が取れました!」

康一「!」

康一(承太郎さんまで協力してるの!?)

部長「そうか。ならば彼らと合流しよう。」

康一「……………あの…」

部長「ん?」

康一「もしよければ…僕も彼らの捜索に協力さしてはいただけませんか?」

部長「なに? 君がか?」

康一「こう見えて役に立つ自信はあります。それに…仗助くんたちが悪い事に加担してるんだったらそれを止めたいんです……ダメ…ですか?」

部長「う…うーん……」

部長「……わかった…ならば君もついてきてくれ。名前は?」

康一「広瀬康一です。」

部長「康一くんか。頼りにしてるぞ。」

康一「はい。」

こうして、両津率いる両津お助け屋と承太郎率いる両津捕獲隊との壮絶なチェイスバトルの準備が整ったのた。

〜to be continued〜

長らくお待たせしました。
何とか4月までには終わらせるつもりです。

お、更新来てたー。
おつー。


金儲けに走った時点でわかってた事ではあるが両津の未来見えたわww

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