ハリーポッター「ライアーゲームトーナメント……?」 (17)

…そう あの日は
いつもと何ら変わらない晴れた日でした

ネビル「郵便でーす」

ハリー「? 小包?」

ネビル「どーーも」テッテッテッ

ハリー「送り主…
『LGT事務局』…?」

ハリー「何だろ?」パサッ

【ハリーポッターさま
おめでとうございます
あなたはこのたび10万分の1の確率をくぐりぬけ
見事 LIAR GAME TOURNAMENTに
ENTRYされました】

ハリー「10万分の1だって?
へーー」バサバサ

今考えればあの時私は
あの箱を開けるか否かもっと慎重に考えるべきだった

ハリー「…こっ
これはっ!!」

バンッ

ハリー「10・20・30・…
…70・80・90・100
100個…

1億円!?」

ハリー「ん」

【LIAR GAME 参加ありがとうございました
この箱を開封したことであなたは正式にLIAR GAME参加の意思を表明したことになります
ENTRY取り消しはもうできません
同封の1億円はLIAR GAME 一回戦でのあなたの持ち金(マネー)となります
大切に保管くださいませ】

ハリー「…何 これ?
冗談でしょ?」

【ENTRY取り消しはもうできません】

ハリー「うそよ
これは悪質なイタズラ!
…そうに決まってる!
この札束だってよく見ると
ホラ ニセモノ…

違う…
本物だ

ハリー「な…何なの
ライアーゲームって…?」

【ここでライアーゲーム一回戦のルールについて簡単に説明します
___といっても難しいルールは一切ありません
ただ対戦相手から「マネー」を取り合うだけのゲームです】

ハリー「マネーって…何…?
まさか…これ?
一億円の事?」

【いかなる手段を使っても構いません対戦相手からマネーを奪って下さい
これは双方同意のゲームですからマネーを奪う行為自体に何ら犯罪性は問われませんご安心を

対戦は一対一
あなたの対戦相手は追ってこちらからご連絡します

対戦相手が決まったら30日間がゲーム期間です
30日後のゲーム終了時点で所有するマネーの多い方が勝者です

ゲーム終了後
事務局がマネーを回収に参ります
その時に回収するのは___

ゲーム開始時に二人に渡されたマネー

BGL00558KKから
BGL00584KKの番号のついた一億円

回収に参った当局局員にその場でプレイヤーが速やかにマネーを返却して下さい
もしあなたが相手のマネーを奪う事に成功していれば当然
余剰金が発生しますが
それはそのままあなたの賞金となります

つまり今回の対戦であなたは___
最高で一億の賞金を手にする事ができるのです
しかし逆にマネーを減らした場合
借金をしてでも不足分のマネーを弁償していただきます

ハリー「何…?
…って事は
もし私が対戦相手にこの一億全部取られたら…

一億円の借金を背負うって事…?

ゲームの勝者になって大金を手にできるかもしれない…そんな思いは全く頭をよぎらなかった
それよりも_____

一ヶ月後には自分が一億の負債を背負うかもしれない……
その恐怖でいっぱいだった

ハリー「…どうしよう…
…どうしよう」

私だけじゃどうしていいかわかんない
とにかく

誰かに相談しよう

…と言っても
私はこの4月に学校かな入学したばかり
まだ学校に親しい友達など1人もいないのだ

ハリー「…あの…ちょっと相談したい事があるんだけど…」

ロン「あっポッターさん!!アンタちょうどいいトコに来た

ハーマイオニー「今日この後空いてる?」

ロン「これから合コンあんだけど一人足りないんだ
どう?」

ハリー「…いや…ちょっと…」

とても相談できる雰囲気じゃない

普通だったら『家族に相談すれば?』って事になるのでしょうが
私はひとりっ子兄弟姉妹はいない
母は
私が一歳の時に他界した
唯一の家族である父も ここ…
『ホスピス』と呼ばれるこの療養所で末期ガンと闘っている

ハリー「父さん
体どう?」

スネイプ「ここんとこ調子いいね
春になって気候がよくなったせいかな」

ハリー「そう…よかった」

おそらく もう長くない
あと一年…いや
来年のハロウィンをむかえる事ができるか…

スネイプ「おい

何か…
心配事でもあるのか?」

ハリー「え!?
どどうして」

スネイプ「いや
何となくそんな気がしたから」

ハリー「気のせいよ
何もかも順調!学校も寮暮らしもね」

スネイプ「そうか
それならいいが…」

ハリー「……」

私の今のささやかな願い……
それは父の残りわずかの人生を穏やかで安らかで幸せなものにしてあげたい…って事

たがら父にだけはこの事は絶対に言えない

かつての友人達にもメールした
でも返ってきた返事は……

【ダンブルドア
見た見たギャハハ!一億手に入ったらなんかおごって】

【ハグリッド
ハリー元気?相変わらず冗談がヘタだねハリーは
ウソならもっとリアリティのあるウソつきなよ】

ハリー「…はーーーっ メールじゃ事の重大さが全然伝わらない
進学や就職でみんやバラバラになって
みんな忙しくて会えなくて
気付いてみれば今はただメールをやりとりするだけの仲
よく考えてみると私ってけっこー

孤独なんだ」

今まで考えた事もなかった
何の問題もなく日常を過ごしてきたつもりだったけど
なんで今までこんな大事な事に気づかなかったんだろう
今の自分には
頼れる人がいないって事に

___

ハリー「ここだ」

【ヴォルデモート 弁護士事務所】

結局
たどりついたのは電話帳で見つけたとある弁護士事務所だった

_____が…

ヴォルデモート「これって
今の時点じゃ…どうする事もできないねェ」

ハリー「えっ!?」

ヴォルデモート「だって考えてごらんなさいらよ
私ら弁護士っていうのは何らかの被害を被った人に対して相談に乗るのが仕事なワケ
でもあなた

まだ何の被害にも遭ってないじゃない」

ハリー「… …あ」

ヴォルデモート「話を総合するとだ
あなたは見知らぬ人間に一億円預かるように言われた…それだけ
別に一円も損してない
違う?」

ハリー「…そ それは
そうですけど」

ヴォルデモート「というわけで今の段階では何の法的手段も打てないね」ポイッ

ハリー「そ…そんなっ
困ります預かっておく自信ありませんこんな大金」

ヴォルデモート「だったら
魔法省に届ければ?」

あ…
魔法省に届けちゃえばいいんだ
そうだそうだ
何で私 そんな簡単な事に気づかなかったんだろ

ヴォルデモート「…魔法省 …魔法省
ははーーーーーん
それだ!!送り主の狙いは」

ハリー「えっ」

ヴォルデモート「魔法省に届けると向こうの思うツボだって事さ
結局のところこの手の厄介モノって魔法省に届けるのがフツーじゃない
ところがさ
ルールにはこう書いてある
『事務局の者が回収に参った際はプレイヤーは速やかにマネーを返却する事』
これだよ!!これこそ罠!!
魔法省に一度預けちゃうとだねェ
事務局の回収人に『君の手』から直接一億円を返却する事ができなくなるんだよ」

ハリー「えーーーーーーっ
…ど
どういう事ですか!?」

ヴォルデモート「つまりだねェ
魔法省はおそらくこーゆーのは拾得物扱いにするワケよ
…で回収人が来た
その時あなたはどーーすんの?
『持ち主が現れたので一億円返してください』ってあなたが魔法省に言ってみたとこで 『はいそうですか』と魔法省があなたに一億円渡すと思う?」

ハリー「あ!!」

ヴォルデモート「魔法省は預かった落とし物は落とし主にしか渡さないよ
魔法省に預けた時点で『プレイヤーが速やかに返却』の条文は絶対に守れなくなる
それこそ罠!!」

ハリー「そんな…
私どうすれば」

ヴォルデモート「結局
あなたが一億円持っとくしかないんじゃない?」

ハリー「そんな
それができないからこうして相談に…」

ヴォルデモート「…だから何度も言ってるけど被害に遭ってないと我々は何の手だてもうてないのよ

ハリー「じゃ誰に相談すればいいんですか!!」

ヴォルデモート「魔法の事は
本当は魔法使いに聞くのが一番なんだけどね」

ハリー「……
真剣に考えてもらえますか」

ヴォルデモート「あ…時間だ
相談料1時間 一万五千円
延長なさいます?」

ハリー「…」

結局 私自身でこの一億を守るしかないのか…
何なの?ライアーゲームって
何が目的でこんな事するの?
どうして私なの?

怖かった
毎日が不安で不安で
一億円を隠した引き出しの前からひとときも離れる事ができなかった

眠る事もできず私は日に日に衰弱していった

__そんなある日

カターーン

ハリー「手紙?」

ライアーゲーム事務局からだ

【お待たせしました
ライアーゲームトーナメント一回戦の相手が決定しました
あなたの相手は次のプレイヤーです】

ハリー「こっ…
この人は!?」

バーノン叔父さんだっ!!

驚いた
そこにあったのは紛れもなく
バーノン叔父さん
父親の病気の事や進路の事で親身になって相談に乗ってくれた
とっても優しい人

…これって
…もしかして

アクシデント!?
…それも
私にとってはとっても幸運なアクシデントだっ!!

バーノン叔父さん「そうなんだよ
私もホントに困ってたところだったんだ
しかしラッキーだったなあ対戦相手が君だなんて」

ハリー「私も
相手が先生じゃなかったら今頃どうなっていた事か」

バーノン叔父さん「ねェちょっと聞くけど
君はこのライアーゲームというのは事務局がランダムに選んだ二人のプレイヤーにマネーの取り合いをさせるゲーム…
そう思ってないかい?」

ハリー「はい
え?違うんですか?」

バーノン叔父さん「違うんだ
これは巧妙に仕組まれたサギ……それもどちらのプレイヤーも絶対に勝てないようになっているインチキゲームさ」

ハリー「ええっ!?どちらのプレイヤーも絶対勝てない……ですって!?」

バーノン叔父さん「ああ間違いない
しかし事務局もヘマしたな
よりによって顔見知りの我々を対戦相手に組むとはね
ぼくたちは実に幸運だよ
奴らの罠にはまらずに済んだんだから」

ハリー「ほんと…
よかった…叔父さんがいてくれて」

バーノン叔父さん「そうとわかればすぐに取り掛かろう
大急ぎでマネーを安全な場所に移すんだよっ!!」

ハリー「え?」

バーノン叔父さん「おいおい
ゲームはもう始まっているんだよ
こうしている間にも君の留守を狙って事務局が君のマネーに手をかけているかも知れないよ」

ハリー「あっ!!そうかっ!!」

バーノン叔父さん「今 一億円は!?」

ハリー「自宅の…タンスの引き出しに隠してあります」

バーノン叔父さん「あっぶないなあ
じゃ今すぐ君のアパートに行かなくちゃ
急ごう…事務局が来ないうちに」

ハリー「はい!」

_____

バーノン叔父さん「あった!!
ふーーよかった
まだ事務局は動いていないようだ」

ハリー「叔父さん このお金どうすれば」

バーノン「どうするってそりゃあ…

奪うんだよォーーーーーーっ!!」

にわかには
現実を理解する事ができなかった

そして また あの___
ハガキが来ていた

【気づきましたか?あなたはまんまとプレイヤーバーノンにだまされたのです
これはLIAR GAME
つまりうそつきのゲームなのです】

ハリー「うあああああああああっ!!」

近所迷惑もかえりみず声をあげて泣いた
悲しくて情けなくて
夜通し泣いて次の日も泣いて
ああどれくらい泣いただろう
そして

ハリー「取り返さなきゃ

絶対あの一億
取り返さなきゃ

…でも一体どうすれば…

!」

『魔法の事は魔法使いに聞くのが一番いいんだけどね』

【ヴォルデモート弁護士事務所】
プルルルル プルルルル ガチャ

ヴォルデモート「はいもしもし
ああ ハリーポッターさん
この前相談にいらした
…で一体?」

ハリー「魔法使いに会うには
どうすればいいんですか?」

ヴォルデモート「は!?
アンタおかしな事言うねェ
魔法使いになんか会えるワケないでしょ
でも まあ 『元魔法使い』なら会えるかもね
かの天才魔法使い ゴイルの出所が2日後に迫ってるからね」

ハリー「どうもありがとうございました!」ガチャッ

____

【アズカバン】

リータスキータ「もうそろそろですよ
ゴイルが出てくるの」

ギィ

リータスキータ「来っ!カシャカシャ





あれ…ゴイルか?
いや…違う


別の囚人だったか…

ディメンター「あーー記者のみなさん
そろそろお引き取り願えますか」

リータスキータ「…あの
ゴイル囚人は…」

ディメンター「ゴイルなら
今出て行ったじゃないですか」

リータスキータ「えっいやあれ違うでしょ」

ディメンター「ふふふ
ゴイルは
変装の天才ですよ」

記者たち「!!しまった!!だまされたっ!!追え!!まだ間にあう!!」


ディメンター「ふふふ…

バサッ

《グレゴリーゴイル 元囚人》

ディメンター「ははは 見事に記者連中を追っ払ったなゴイル」

ゴイル「…」

ディメンター「こっちの細い路地を行け
誰にも会わずに国道へ出られる

もう二度とここにくるなよ」

ゴイル「ふふ」コクッ

ディメンター(…相変わらず 冷めた男だ
あいつがシャバで少しでも心を開いてくれるといいが)

タッ タッ タッ タッ

ハリー「あーーーどうしよう…よりによってこんな時に迷子になるなんて
アズカバンってどこ!?どういけばいいの!?

ドンッ

ハリー「きゃっ!!」

ゴイル「…ってェ」

ハリー「ご…ごめんなさい
あの
お怪我ないですか?」

ゴイル「…」パンッ パンッ

…あれっ?

ハリー「あなた

ゴイルさん!?

やっぱりそうだ!!
あなたゴイルさんでしょ!?
そうでしょ!?」

ゴイル「人違いですよ」

ハリー「待って!!

お願いです私を助けて下さいっ!!」

ゴイル「…

…あ?」

私は決心した
運命を…この天才魔法使いに託そうと…そう…この瞬間私は

ライアーゲームというドロ沼の戦いに足を踏み入れるのだ!

1話終わり

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom