【艦娘による不審船への対応案件】長良「停船セヨ」五十鈴「立チ入リ検査ヲ実施スル」 (63)



・pixivに投稿した作品の転載になります。
 (pixivではダメだったので評価が気になりまして)
 (作者本人です。転載宣言は渋のキャプションに明記しています。完結後に作品URLを公開いたします)

・元はサイト用に書いたものになります。
 レス形式では少々読みにくいかもしれません。
 その点に関して、ご指摘があれば仰って頂けると助かります。
 でも自信作です。

・ご指摘、ご感想があれば、途中でも遠慮なく仰って下さい。


※艦娘が不審船に対応するお話です。
 舞台は現代(ちょっと進んだくらい)
 艦娘は海上自衛隊に所属しており、鎮守府はその一組織という設定です。


 それではよろしくお願いします。



SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416741483

立てて早々ですが、少々離席します;

はい。
用事がすみましたので、これより投稿を始めさせて頂きたいと思います。
よろしくお願いします。



 ――"我らの将軍様を讃えよう"


 そんなスローガンが、寂れた港の岸壁に真新しいペンキで描かれている。
 その下に一隻の大型漁船が係留されていた。
 漁船は喫水下が大きく沈み、船尾にはコンテナを搭載している。
 その横には、幌をつけた軍用トラックが何台も停められている。
 そのトラックから船内へ、軍人と思わしき男たちによって肥料袋が運び込まれていた。
 やがて一台のVAZがその傍らに停まった。
 車内から将校が降りると、しきりに辺りを気にしながら漁船のタラップを駆け上がる。
 そしてデッキに立っていた男から、黒いスーツケースを受け取ると、そそくさと船を降り、VAZに乗り込んで港を後にした。
 やがて日が傾くと、漁船は人知れず岸壁を離れていった。そのまま港を抜けて日本海へ出航する。

 ――そんな漁船の姿を、米軍の偵察衛星は捉えていた。
 "漁船の出航"は海上自衛隊に報告される。画像分析の結果、その漁船は"北朝鮮の密輸船"と判断され、ただちに海上保安庁へと通報された。
 だが搭載されたコンテナや船体の改造に関しては、密輸船によく見受けられる特徴だとして警戒されることはなかった。




 ――夕焼けに染まる海を、長良と五十鈴が進んでいた。
 潮風に髪を靡かせて白い航跡を引きながら進む2人は、船団護衛を終えて佐世保に帰投する最中だった。

「五十鈴、進行方向に船影よ!見える?」

 彼方の水平線に、小さな船影がぽつりと浮かんでいる。その影に五十鈴は目を凝らした。

「えぇ、見えたわ」
「どんな船かしらねー」
「んー…漁船じゃないかしら?漁場も近いし…あっ、航路をチェックするわね」
 
 五十鈴は目を瞑る。電探は多数の反応を捉えているが、航路にいるのはあの船だけだった。


「ん、大丈夫ね…」

 五十鈴は、その"平和な海の息吹"に笑みを浮かべた。
 やがて見えてきた船影はフェリーだった。"海の英雄"を一目見ようと、デッキには大勢の人々が溢れている。
 彼らは眼下の小さな2人に、歓声をあげて手を振った。長良と五十鈴も、速度を落すと笑顔で手を振り返す。

「この辺りも平和になったよねー」

 長良はしみじみとした声で言った。その言葉に五十鈴も頷く。

「えぇ。ちょっと前までは…船の通れるような場所じゃなかったのに」

 かつては至るところに深海棲艦が出没していた。航路は寸断され、日本は海上輸送を断たれて危機に瀕していた。
 通常兵器では彼らを倒せなかった。その攻撃が効かなかったのだ。
 しかし艦娘の登場で状況は変わった。遥かに強力な艤装を纏える彼女たちによって、深海棲艦は外洋へと駆逐され、船が自由に行き交えるようになった。
 艦娘は困窮していた日本を救い、そして国民を耐乏生活から解放した。故に彼女たちは"英雄"として尊敬されているのだった。
 2人は足を止め、去りゆくフェリーを眺める。"日本と海を護っている"――その誇らしさに胸はいっぱいだった。

読みにくくないかな…。
ちょっと不安、ご指摘ありましたら、よろしくお願いします。


 ――同じ頃、通報を受けた海上保安庁の巡視船"ちくご"が、日本海を急行していた。
 既に海自のP-1哨戒機が追跡をおこなっており、ちくごのレーダーも不審漁船と思わしき反応を捉えていた。

「こちら監視塔。当該船舶を発見しました、どうぞ」
「ブリッジ了解。これより接近、船体を確認した後に停船命令を行う」

 やがて監視員が前方に漁船を発見した。ちくごは最大速で接近するとその姿を確認する。
 サイズは巡視船より小さいが、それでもかなりの大きさだ。喫水線は大きく沈み、デッキに漁具は見当たらない。
 "完全にクロだ"――ブリッジから眺める船長らは確信した。

『――こちら海上保安庁、巡視船ちくご。停船しなさい。貴船に立ち入り検査を実施する、ただちに停船しなさい』

 ちくごは汽笛を鳴らしながら拡声器で呼びかける。
 停船命令は朝鮮語を交えて再三繰り返されたが、尚も漁船は航行を続けた。
 船長は停船の意思なしと判断、船体上空への警告射撃に踏み切ることにした。

『ただちに停船せよ。さもなければ貴船に対して発砲する』

 船首の20mmバルカン砲塔が旋回し、その銃身を上空へ向ける。
 その時だった。


「こちら監視塔。デッキに船員達が出て来ました、どうぞ」

 船長は双眼鏡を覗いた。
 漁船の船尾、そこに搭載されたコンテナの周りで船員達が作業を始めた。
 証拠隠滅を図っているのだろうか?そう船長は考えた。
 だがコンテナが解体されて姿を現したのは、旧ソ連製の対空機関砲――ZU-23-2だった。その重厚な砲身を目にした瞬間、船長達の表情が凍りついた。
 さらに機関砲は旋回すると、その照準をちくごへと向ける。

『抵抗はやめなさい!攻撃すれば、我々は応戦する!』

 船長は拡声器で叫んだ。
 だが次の瞬間、機関砲が連射された。
 高速で発射される大口径弾。
 それらはいとも容易くちくごの船体を撃ち抜いた。ブリッジも被弾し、まき散らされた破片に船員達はなぎ倒される。
 立ちのぼる硝煙、噴き出した鮮血、呻き声…辺りは地獄と化した。

「こちら、ちくご!こちらちくご!当該船舶より攻撃を受けた!これより正当防衛射撃を開始する!」

 船長がマイクに向かって叫んだ。船首のバルカン砲が回転、モーターのような音を響かせながら応射を開始する。

「射撃管制室へ、機関砲を狙え!危害射撃になっても構わん!」
「船長!デッキで動きが…!」

 デッキで白煙が噴き上がった。そして黒い飛翔体が空へと撃ち出される。

「なっ…!」

 船長は目を剥いた。
 その直後、飛翔体が突入してブリッジは火炎に包まれた。



 長良と五十鈴が、夜の海を航行している。
 もう鎮守府はすぐそこで、市街地の明かりが彼方に見えていた。

「ねぇ、今度の休み…一緒に街にいかない?」
「あぁいいわね。五十鈴も、新しい下着が欲しかったし…」
「ふーん…また大きくなったんだー?」
「もうっ、やめてったら」

 任務を終えた解放感からか、2人は夜景を眺めて笑いあった。
 そのまま沿岸へと近付いていく。やがて海上に浮かぶドックの標識灯が見えてきた時、無線が鳴った。

「――こちら佐世保鎮守府、管制室。長良および五十鈴、応答願います」

 耳慣れた女性オペレーターの声。淡々とした声色だが、すぐに2人は"何かあったのだ"と察した。緊張が走り、長良が耳のインカムに手を添えた。

「こちら長良、聞こえました。どうぞ」
「不審船を追跡していた海上保安庁より救援要請です。先ほど"海上警備行動"が発令されました。長良、五十鈴は大至急出動してください」


 2人は驚きに顔を見合わせた。
 ――海上警備行動。海保の対応能力を越えた事態が起こった際に、防衛大臣から海自に対して発令される治安維持行動だ。
 この事案で出撃するのは初めてだった。しかし2人は目を合わせると頷く。

「分かりました!ただちに急行するので、海域まで誘導お願いします」

 燃料は十分残っている。
 それに海上警備行動が発令されたということは、自分たちでなければ手に負えないということだ。
 命令とあれば何処にだって駆け付ける。すぐに行かなければ、2人はそう思った。

「了解しました。五十鈴の電探に位置情報を送信します。海域に到着次第、不審船を制圧して下さい」
「了解です!長良、五十鈴…出撃します!」

 2人は身を翻す。
 そして市街地の明かりに背を向けると、海水を噴き上げながら最大速度で疾走した。


「こちら巡視船あかいし。不審船は尚も航行を続けている、どうぞ」

 "あかいし"は、僚艦たちと共に漁船を追跡していた。

「司令部了解。交戦は避け、そのまま追跡を続行せよ。現在、海自が急行している」

 あかいしの赤外線スコープは、遠方の波間を航行する漁船を捉えつづけている。
 だが巡視船らは距離を保ったまま、辺りを囲むように追跡を続けていた。
 漁船は対空機関砲だけではなく、暗視スコープやAKライフル――さらには誘導ミサイルまでをも備えている。
 巡視船の武装では敵わなかった。
 現に"ちくご"がその攻撃によって撃破されており、制圧は海自に任せられることになっていた。

 不意に漁船でマズルフラッシュが瞬いた。曳光弾が飛来して、あかいしのすぐ傍で水飛沫を上げる。

「また発砲だ!取り舵!」

 ブリッジで船長が叫んだ。あかいしは船首を右に向けると、降り注ぐ曳光弾から高速で逃れていく。


 何もできない悔しさに、船長は奥歯を噛んだ。
 だが漁船は領海線から僅かのところまで迫っている。このままでは領海を侵犯されるのは必至だった。
 船長としては、それだけは絶対に避けたかった。ただでさえ海保の存在意義は、深海棲艦の存在によって揺らいでいるのだ。
 ここでみすみす領海を侵犯されるような大失態を起こせば、海保の信頼は失墜してしまう。
 海自が間に合いそうにないなら、独断で突撃するしかない―――…そう船長が考えた時だった。

「船長!レーダーに反応あり、海自の艦艇です!」

 レーダーを睨んでいた船員が叫んだ。
 船長はすぐさま双眼鏡で確認する。暗がりでその姿は良く見えない。だが小さな人型のシルエットを目にした時、船長の胸が躍った。

「……艦娘だ!艦娘が来てくれたぞ!」

 その言葉に室内が歓声に湧いた。
 船長はすぐさま通信を繋ぐべく、無線を手に取った。


 ――2人は漆黒の海を、レーダーだけを頼りに疾走していた。

「五十鈴、向こうの位置は?」
「このまま真っ直ぐよ。海保の巡視船、それから例の不審船の反応があるわ」

 不意に彼方で小さく光が瞬いた。それに応えるかのように別な位置からも光が瞬くと、無数の曳光弾が暗闇を飛び交った。

「撃ち合ってるわね」
「えぇ。けど…まだどれが敵味方なのか分からないわ」

 五十鈴は目を細める。
 その時、一隻の巡視船がこちらへ迫ってきた。降りかかる曳光弾の射線から、高速で逃れているようだった。
 2人はその巡視船へ接近していく。すると向こうも気付いたのだろう、ブリッジから発光信号が送られた。


「こちら巡視船あかいし!聞こえますか、どうぞ!」

 無線から切羽詰まった声が聞こえた。

「こちら長良、聞こえました。遅れてごめんなさい。これより不審船に対して攻撃を行います。海保の船艇は、そのまま不審船に対して包囲を続けて下さい」
「了解しました。それから…我々は当該船舶に乗り込んで拿捕したいと考えています。ご協力いただけるでしょうか?」
「…面子を立てて欲しい、って訳ね」

 五十鈴は呟いた。
 不審船に対して"何もできなかった"という事態だけは避けたいのだろう。
 海保は深海棲艦が出現して以来、その軽武装故に活動を制限されている。
 故に掃討された海を守るのが、彼らの主な仕事だった。なのにそれすら出来ないとなれば、世論から存在意義を問われることになる。
 2人は彼らの苦しい胸中を察した。
 それに"人間が乗った船"は、なるべくなら沈めたくない。五十鈴は頷いてみせた。

「いいと思うわ。…五十鈴たちならやれるわよ」
「そうね、やりましょうか。――こちら長良、了解しました。制圧後に増援を送って下さい」
「ありがたい!…空路よりSST(特殊警備隊)の突入準備を行います」

少し電話かけてきます。
5分ほどで再開します。


 2人は海保の包囲網に突入した。
 電探を搭載した五十鈴を先頭に、不審船の反応がある方へ疾走する。やがて黒々とした海面に、うっすらと小さな船影が見えた。

「五十鈴、見えた?!」
「えぇ。電探の反応からして…アレが不審船ね。暗くてぼんやりとしか見えないけど…」
「なら接近して照明弾を撃つわ。それで不審船を照らしたら――搭載する武装を制圧するわよ」
「了解よ!」

 2人は漁船に向かって直進する。やがて船影が迫ると、長良は握りしめた主砲を高々と掲げて発射した。
 撃ち出された照明弾が夜空で弾け、ゆらゆらと落下しながら真昼のような白い輝きを放つ。その明かりが漁船のシルエットを浮かび上がらせた。
 さらに接近していくと、対空機関砲の周りで、船員達がその砲身をこちらに向けているのが見えた。


「向こうも気付いたわ!」

 五十鈴が叫んだ。
 機関砲が炸裂、無数の曳光弾が連なりながら飛来した。2人は身体を揺らすとジグザグに回避する。いくつもの閃光が辺りを掠め、周囲で水柱を上げた。

「攻撃を受けました!これより正当防衛射撃を行います!」

 長良がインカムに叫ぶ。その腰回りに搭載した、二基の連装機銃が旋回を始めた。
 そして照準を機関砲に据えると連射――発射炎が砲口から噴き出し、砲身がスライドして空薬莢が排出される。
 曳光弾は弓なりに降り注ぐと命中、跳弾が火花をまき散らした。

「対空機関砲を排除!五十鈴、主砲で足を止めて!」
「了解よ、任せて!」

 五十鈴は握りしめた主砲を、エンジンがあるであろう船尾に向ける。
 砲弾は起爆しないよう信管が抜かれていた。そうでもしなければ、漁船など木っ端みじんに吹き飛んでしまうからだ。
 だがその時、長良はデッキに男が現れるのを見た。
 彼は大きな筒のようなものを抱えている。そして片膝を付くと、それを肩にかけた。


「誘導ミサイルよ!回避して!」

 五十鈴は、はっと顔を上げた。
 男の背後でバックブラストが噴き上がる。2人は高速で逃れようとした。
 だが発射されたミサイルは、カーブを描きながら追尾、五十鈴の背後に衝突する。
 弾頭が起爆し、噴き上がった火炎に彼女は包まれた。
 男はそれを確認すると、発射筒を放り捨ててブリッジへ逃げ込んだ。

「大丈夫?!」

 長良は叫んだ。
 五十鈴の艤装は煤けて、焦げた髪が跳ねている。だが大きく手を振ると、無事をアピールしてみせた。

「げほっ、げほっ…。大丈夫よ。意外と威力ないのね…拍子抜けだわ」

 五十鈴は咳きこみながら軽口を叩く。長良は胸を撫で下ろし、小さく笑みを浮かべた。

「そうよ。ミサイルなんか…私達には効かないわ!主砲は撃てる?!」
「えぇ。今度こそは当てるわ!」

 五十鈴は片手で主砲を構えた。漁船の動きを主砲で追いながら、その姿を照準器に捉えつづける。
 そして発射から命中までのタイムラグ、漁船の軌道を見越すと、船尾よりやや前に照準を修正した。

「放てっ!」

 主砲が炸裂すると、轟音を響かせる。
 砲弾は正確に船尾を貫いた。その外壁が吹き飛ばされると黒煙、船尾から伸びていた白い航跡が途絶える。

「エンジンを破壊したわ!足が止まった!」
「了解よ!――長良よりあかいしへ、不審船を停止させました。ただちに船へ特殊部隊を送り込んで下さい」


 漁船はエンジンが停止した後も、しばらくは動いていた。
 長良と五十鈴は漁船と並走した。するとその姿がはっきりと見えてくる。
 潮風に曝されてくすんだ船体――その至るところに、無数の弾痕が穿たれている。
 船尾の対空機関砲はひしゃげて壊れ、辺りで引火した砲弾が煙を上げていた。操作員は間一髪で逃れたのだろうか、その姿は見えない。

「もう大人しく投降しなさーい!逃げ場はないわよー!」

 長良は灯りを落したブリッジに向かって叫んだ。
 その声が静まり返った海に反響する。
 海保が突入するまで注意を引くためだったが、なるべくなら殺生は避けたいとも彼女は考えていた。彼らは法で裁かれるべきだ。

「答えないわね…。日本語が分からないのかしら」
「それはないんじゃないかしら。…相手はプロの工作員よ。多分、投降するか決めかねてるんだと思う」

 苦い顔で五十鈴は言った。
 彼女も長良と同じ思いだった。
 海の平和を乱したのは許される行為ではないが、それに対して怒りは覚えなかった。
 自分たちは"日本と海"を護るために存在している。――故にその砲身を、怒りや憎しみで向けてはならないのだ。
 遠くからヘリのローター音が聞こえた。海保の部隊がやって来たようだった。

「…取り敢えず、制圧は海保に任せて…私達はここで援護しましょう」
「えぇ、了解よ」


 その時、漁船が爆発した。
 高々と炎が上がり、ブリッジを粉々に吹きとばした。その熱波と衝撃波に、2人は顔を覆う。そして目を開けると呆然と立ち尽くした。
 デッキは激しく燃え盛り、船体側面には大きな孔が開いている。そこから火の粉と黒煙が吹き出していた。

「――そんな、自爆するなんて…!」

 五十鈴は悲痛な声をあげた。

「こちらあかいし!…さっきの炎はなんですか?!」
「…不審船が自爆しました!激しく炎上しています!」

 長良も震える声でインカムに叫ぶ。だが気を取りなおすと、五十鈴の手を掴んだ。

「五十鈴!ここは危険よ、一旦下がりましょう!」

 だがその時、悲鳴が辺りに響いた。それは船体側面の孔――"内部"から聞こえてくる。


 五十鈴は長良と目を合わせた。その真剣な眼差しに、"彼女がなにを考えているのか"長良は直感した。

「…ダメ、危険よ!もし船ごと海中に沈んだら、いくら私達でもただじゃ済まないわ!」

 だが五十鈴の気持ちも、彼女には理解できた。
 五十鈴は元来、人一倍に使命感が強いのだ。それに艦娘であれば、命を救いたいと思うのは当然だった。長良も本心では助けたいと思っている。
 だが沈もうとしている漁船に突入するのはあまりに危険であり、そんな無謀な場所に、大切な妹を向かわせたくはなかった。

「わ、分かってるわよ。でも…」

 悲鳴は止まない。何度も何度も、朝鮮語で叫ばれてる。
 五十鈴は奥歯を噛んだ。その声が耳奥で反響している。
 工作員だけではない、あの中には民間人もいたのだ――それもきっと、1人や2人ではない。
 彼らが助けを求めているのだと思うと、五十鈴は居ても立ってもいられなかった。
 そして彼女は決心すると、握られた掌を解いた。

「五十鈴は行くわ。…きっと助けを求めてる。なのに見殺しになんか出来ない」
「無茶よ!脱出できなかったらどうするの?!それにあなたが沈むなんて――」
「―――なら手伝って!」

 長良の両肩を掴むと、五十鈴は叫んだ。その気迫に思わず長良は身を竦ませる。決死の表情を前に何も言い返せなかった。


「…姉さんの力が必要なの。2人なら…きっと出来る」

 五十鈴は顔を寄せると静かに言った。
 だが瞳は強い意志を湛えていた。それを目にした時、長良も心を決めた。
 そこまで言われればやるしかない。救ってみせよう。そう腹を括ると唇を引き結んだ。

「…危ないと思ったら、すぐに戻るのよ。絶対に!」
「分かってるわ!」

 2人は疾走した。その上空を特殊警備隊を乗せたヘリが旋回する。
 漁船は浸水し、横へと傾き始めていた。
 その傾斜を押し戻すべく、2人は両手を船体に押し付けると機関を最大まで回した。
 背負ったボイラーが振動して、船体の重みに顔を歪める。

「こちらあかいし!…ヘリより報告がありました!2人とも、船の周りで何をしているんですか?!」
「こちら長良!船内に要救助者を発見!これより救助活動を行います!…可能であれば、手を貸して下さい!」
「そんなっ?!燃料や積み荷に引火したら危険です!今すぐ離れて下さい!」
「うるさい!指揮権は我々にある!文句を挟むくらいだったら、手を貸しなさいよ!」

 長良は汗を滲ませ、黒煙に顔を真っ黒にしがら怒鳴った。
 自分達が無茶苦茶なことをしているのは、彼女も五十鈴も理解している。だが救いたかった。艦娘の意地にかけて、いまさら止めたくなかった。
 やがて努力の甲斐あって傾斜が止まった。


「姉さん!側面の孔から船内に突入するわ!そのまま傾斜を押え続けて!」
「了解!必ず戻るのよ!」
「合点よ!」

 2人は拳を突き合わせる。そして海水の流れ込む破孔から、五十鈴は船内へと滑りこんだ。
 狭い通路だった。黒煙と熱気が充満している。彼女は艤装を停止させると、腰まで海水に浸かった。

「助けに来たわよ!返事をしてー!」

 五十鈴は叫ぶ。
 悲鳴はもう聞こえない。ドアというドアを蹴破り、室内を確認しながら進んだ。
 不意に激しく船体が揺れた。また爆発を起こしているのだ。

「どこにいるのよ…」

 声が聞こえたのだ。どこかに閉じ込められている訳でもないだろう。
 すると数人の男女が倒れているのを見付けた。五十鈴は海水を掻き分けながら近付いていく。

「大丈夫?!しっかりして…!」

 五十鈴は女性を抱え上げる。そして小さく悲鳴を漏らした。
 "だらり"と揺れる頭。その額は撃ち抜かれ、赤い脳漿を溢れさせている。
 よく見れば他の人々も撃たれており、流れ出した鮮血が水面を赤く染めていた。
 …工作員が道連れにしたのだ。

「ひどい…!」

 五十鈴は下唇を噛んで、怒りに顔を歪めた。
 だがここで諦めたくはなかった。まだ誰か生きているかもしれない。そう自分に言い聞かせると、水面の上に女性を横たえた。


「誰か…誰か返事をして―――!!!」

 五十鈴は声を張り上げた。その叫びが船内に反響する。誰でもいい。返事をして欲しい。そう願いながら何度も吠えた。その時だった。
 ――船首の方から声がした。
 弱々しく、消え入りそうな声色。その声を耳にした瞬間、五十鈴は弾けるように振り向いた。

「そこにいるのね!」

 彼女は船首へ向かった。早く助けなければ!そう思いながら海水を跳ね上げて進む。そして鉄製のハッチが見えてきた時だった。

 ――ゴンッ!

 後頭部を強く殴られて視界が揺れた。
 五十鈴はよろめきながら振り返る。すると首を掴んで押し倒された。その身体が水中へと沈む。

「うぐっ、ごぼっ…!」

 五十鈴は呻いた。冷たい海水が喉へ流れてくる。その手をもがいた。動けない。誰かが馬乗りになっている。

「うっ、うぅ…!」

 揺れる水面。
 その向こうに男が見えた。機械のような無表情の奥で、瞳だけが鋭く睨まれている。
 五十鈴は直感した。人々を殺したのは彼だと。それだけではない。さらには自分までをも道連れにしようとしている――

 その肩を掴んで押し退けようとした。だが男はびくともしない。
 水中に沈んで艤装は動かなかった。
 五十鈴は苦しそうに身体をしならせる。
 無意識に"いやいや"と首を振った。意識が霞んで力が抜けていく――


 不意に辺りが輝いた。強い衝撃が身体を打って男が離れる。その腕から解放されると、五十鈴は水中から跳ね起きた。

「はっ、ぁ…げほっ、げほっ…!」

 壁に腕をついて激しく咳をする。
 肺に煙が流れ込んできた。辺りは激しく燃えている。
 五十鈴は慌てて男を探した。彼はうつ伏せに倒れている。
 上着は焼け焦げ、その後頭部は砕けてなくなっていた。爆発の衝撃にやられたのだ。
 彼女は身体を震わせた。
 …殺されるところだった。覚悟してはいても、その事実に恐怖を覚えずにはいられなかった。
 男は艦娘の"水中では活動できない"という弱点を知っていて、その上で襲いかかって来たのだった。
 艤装を切ったのもまずかった。その力がなければ"常人よりも遥かに頑丈"である以外、艦娘は"普通の女の娘"となんら変わるところはないのだから――

 ハッチの奥から叫び声が聞こえた。
 五十鈴はその声で我に返る。
 そうだ…私は救わねばならない。恐れている訳にはいかないのだ。
 そう自分に言い聞かせると、震える拳を握りしめた。

「いま行くわ!」

 五十鈴はハッチに近付いた。そのレバーは熱を帯びている。
 掴むと掌が焼けて音をたてた。その痛みに彼女は顔を歪める。

「ぐぅ…っ、こ、のぉ!!」

 だがぐっと堪えた。そして渾身の力でレバーを回すと体当たりをする。
 ハッチが開いて転がり込むと、辺りで悲鳴が起こった。


 五十鈴は顔を上げる。
 大勢の少女が船倉で身を寄せ合っていた。外見は五十鈴と同じくらいで、年端もいかない少女ばかりだ。彼女達は痩せ細り、怯えた瞳を向けている。
 その光景に五十鈴は絶句した。
 ――どうして…こんな若い子達が、不審船に?
 だが考えるのは後だ。五十鈴は立ち上がると彼女達に歩み寄った。

「助けに来たわ!すぐにここから、出ましょう!」

 五十鈴が"脱出しよう――"とハッチを指差すと、少女達は顔を見合わせる。
 通じていないのか、それとも信じていいのか迷っているのか。
 どちらにせよ時間がない。その手を掴もうとした時、耳をつんざくような爆音が轟いた。
 船内が揺れて悲鳴が上がる。視界が逆さまになると、五十鈴と少女達は天井に叩きつけられた。

「みんな大丈夫?! 姉さん、なにが起こったの?!」
「燃料の誘爆で転覆したわ!五十鈴、早く脱出して!」

 ハッチを見た。その向こうは激しく炎上している。大勢で抜けられそうにはなかった。
 五十鈴は辺りを見渡した。逆さまになった天井には、積み下ろし用の大型ハッチがある。
 だが海中に面したせいでビクともしなかった。
 閉じ込められた。
 五十鈴は奥歯を噛んだ。主砲で船体を撃ち破ることもできる。だがそれはしたくなかった。
 ここで主砲を放てば、船体を破壊したとしても少女達は無事では済まない。主砲弾は強力だ。生身の人間では、その破片と衝撃波には耐えられないだろう。
 後ろで少女が泣いている。五十鈴は焦りを滲ませた。何か、何か手はないのだろうか―――


「こちら特殊警備隊!いまどこにいますか?!」

 無線が鳴り響いた。
 五十鈴は慌ててインカムに手を添える。そして咳き込むように応えた。

「船首付近よ!要救助者も一緒にいるわ!」
「ヘリから船底に降りました!爆薬で船首を破壊できます!」

 全身が震えた。彼らは危険を冒してまで、救助に駆け付けてくれたのだ。
 爆薬なら少女達を傷付けずに済むかもしれない。

「私が盾になるわ、派手にやっちゃって!」
「了解!タイミングを指示して下さい!」

 五十鈴は跳ね起きた。

「みんな急いで!」

 腕を広げながら少女達を壁際へ押しやる。そして密集させると身を屈ませた。五十鈴は盾になれるよう少女達に立ちはだかる。
 すると一人の少女と目があった。彼女は不安そうに涙を湛えている。その手を握ると五十鈴は微笑んだ。

「大丈夫、私が付いてるわ」

 すると伝わったのだろうか。
 五十鈴を見つめながら少女は手を握り返した。


「いいわ!準備できた!」
「了解!起爆します!」

 爆風と衝撃波が背中を叩いた。視界が揺らいで息がつまる。五十鈴はぐっと堪えた。
 振り返ると、船首に巨大な孔が開いていた。そこからサーチライトが差し込んでいる。

「みんな走って!飛び降りて!」

 脱出できると悟ったのだろう、少女達は船首から飛び降りていく。
 それを確認すると五十鈴も走った。
 巨大な爆発が起こり、海面に叩きつけられる。意識が遠のいた。ほの暗い海へと沈んでいく―――

「五十鈴!」

 長良がその手を掴んで引きずり出した。

「馬鹿!もうダメかと思ったのよ…!」

 彼女は声を震わせながら五十鈴を抱き締めた。
 五十鈴は"ごめんなさい…"と呟いて、その身体を預ける。艤装は壊れて満身創痍。身体は節々が痛んでいた。
 上空をヘリが飛んでいる。隊員達がワイヤーに吊るされながら手を振っていた。
 2人は辺りを眺めた。
 炎上しながら沈んでいく漁船。その周りでゴムボートや巡視船に少女が救助されている。彼女達は抱き合いながら泣いていた。
 五十鈴は安堵に溜息を漏らした。

「五十鈴たち、やり切ったのね」
「えぇ。…勝ったのよ、私たちは」

 水平線からは朝日が昇り始めていた。その輝きが辺りを照らしている。
 五十鈴は目を閉じた。少女たちを救った――その"やりきった"感覚に胸はいっぱいだった。
 だが同時に疑問が生まれた。何故、工作船に…あんな大勢の少女が乗っていたのだろうか、と―――

見てくれてる人いるのかなぁ…


 五十鈴は鎮守府の桟橋に座りながら、ぼーっと海を眺めていた。
 その横には新聞が置かれている。その一面は艦娘の活躍を伝えていた。
 また新たな海域を平定して、世間はその話題で持ちきりだった。
 鎮守府も手柄話で大騒ぎであり、彼女はその喧騒から逃れるように、ここに来ていた。

「あ、ここにいたのねー」

 長良が手を振りながらやって来た。その手にはビニール袋が握られている。

「はい、これ。五十鈴の分っ」

 彼女は間宮アイスを取り出した。そのカップを五十鈴に渡してくる。

「姉さん…これは?」

 酒保では売ってなかったはずだ。
 長良は苦笑しながら肩を竦めた。

「司令官からよ、この前"活躍した"ご褒美。最近…五十鈴も元気ないしね?」
「あぁ、あの時の…。"勲章代わり"ってやつかしら?」

 皮肉交じりに苦笑する。長良も隣に腰を下ろした。

ここにいますよ~


「…まだ気にしてるの?」

 五十鈴はその言葉に息を呑んだ。
 長良は心配そうにその目を覗き込んでいる。彼女は観念したように溜息を漏らした。

「まぁ、ね…。いつまでも気にしてちゃダメだって、分かってはいるんだけど…でも…」

 あの後、不審船の引き揚げが行われた。
 そして船内より肥料袋に詰められた大量の麻薬が発見された。
 ヘロインやコカイン、果てはマリファナといった多種多様な麻薬で、それらは全て日本に向けて密輸されたものだった。
 2人は奇しくも、その密輸を防いだことになる。だがそれを誇らしいと感じる気分にはならなかった。
 そして何より五十鈴を憤らせたのは―――

「―――あんな若い娘が、この国で売春させられてるだなんて…」

 五十鈴が救った少女達。
 彼女らは人身売買されるために、強制的に連れて来られたのだった。
 だがそれも氷山の一角。日本の裏では大勢の少女が売り買いされて、違法な売春に従事させられているという。
 そのような違法売春は国内でどんどん拡大しており、警察も全容を掴めない程だった。
 それほどまでに隆盛した背景には、戦時と称して娯楽や旅行が制限されたことが理由にあった。

>>33
ありがたいっ!


「…私も知らなかったわ」
「えぇ。五十鈴だって知らなかった…でも、こんなの許されないわよね?」
「だけど、それを取り締まるのが海保と警察の仕事よ。私達には――」
「分かってるわよっ…」

 五十鈴は拳で膝を叩いた。そして声を震わせながら呟いた。

「…でも、見て見ぬフリをしていいの?私達が影響しているのに…」

 麻薬密輸や人身売買が盛んになった背景には、艦娘の活躍が大きく影響していた。
 彼女達が戦い、海を平和にしたが故に、少女達が海を渡って、この日本に連れて来られるようになったのだ。
 そしてなにより"日本という社会"がそれを求めている――それが五十鈴にとって、ショックだった。

「…五十鈴は、この日本を護りたいのに…。そのために戦ってたのに…」

 長良は震えるその肩を優しく抱いた。すると五十鈴も落ち付いたのか、力を抜いて大きく溜息を漏らした。

「…五十鈴たちが護る日本って、なんなのかしら…」

 長良もその怒り、悲しみは良く分かっていた。
 だが"社会"には様々な側面がある。
 光があれば影も存在するのだ。
 五十鈴もそのことは分かっているつもりだろう。だからこそ受け入れはせずとも、疑問は持って欲しくはなかった。


「私には分からないわ。でも――」


 長良は五十鈴を抱き締めると、諭すように言った。


「――それでも私たちは護らなきゃならないの。この日本と海をね。それが…私たちの使命だから」


 その言葉に五十鈴は目を伏せた。
 だが再び顔を上げると、強い眼差しで海を眺めた。


 彼方には出撃する艦娘たちが見えた。威風堂々とした姿だった。

 その傍らで一艘のボートが帆を広げていた。

 ボートはゆったりと、蒼い海にいつまでも浮かんでいた。

これにて終わりになります。
長い文章でした。
ご意見、ご感想がありましたら、よろしくお願いします!

                          刀、           , ヘ
                  /´ ̄`ヽ /: : : \_____/: : : : ヽ、
              ,. -‐┴─‐- <^ヽ、: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : }
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      |: : :ト、: |: :ヽ ___,彡     ´ ̄´   ヽl-‐'     \: : : : : : : : : : : : : : : : : : イ
        !: :从ヽ!ヽ.ハ=≠' , ///// ///u /           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      V  ヽ|    }///  r‐'⌒ヽ  イ〉、
              ヽ、______ー‐‐' ィ´ /:/:7rt‐---、       こ、これは>>1乙じゃなくて
                  ィ幵ノ ./:/:./:.! !: : : : :!`ヽ     ポニーテールなんだから

              r‐'T¨「 |: | !:.∨:/:./: :| |: : : : .l: : : :\   変な勘違いしないでよね!
               /: : .|: :| !:.!ィ¨¨ヾ、:.:/ !: : : : l: : : : : :.\

>>39
乙ありがとうございます。
自信を持ってpixivに投稿したのですが、あまり読んでもらえず…。
ここの皆さまにご感想を頂けたら…!と説に願う次第です

久々にすばらしいものを読ませていただいた気がする

いいね、文章も内容も良かった

でも朝鮮云々はぼかした方がよかったとは思う

>>41
おおっ!
ありがとうございます!
そう言って頂けて感激ですっ

>>42
ありがとうございます!
前は東方で書いていたのですが、初めて艦これに挑戦してみようと思いまして。
そうですね、そこはぼかそうとも考えたのですが、リアリティを出したいなと思いまして…。
次からは注意しようと思います!

ええ?文章も内容も良かったってマジで言ってるのか(まあマジでは無いだろうけど)
少なくともそんな手放しに褒められる物じゃなかったと思うが
不審船と艦娘を同時に出すために色々蔑ろにしてて、結果どっちの印象も後退してるし
色々と荒削りすぎる

>>44
なるほど…荒削りですか。
もし宜しければ、詳しくお聞かせ願えますでしょうか?

んじゃ特に気になったところだけ

なんで一介の密漁船をわざわざ軍事衛星がそこまで注視してるのかってのは野暮かもしれないけど、日本も偵察衛星持ってるからせめてそれを使った方が自然になった気がする

VAZって当然の様に出てきてるけど、そこまで一般的な用語じゃないし少しだけ説明があっても良かったのでは

あと描写がくどいのに分かりにくい
まあこれは個人の感じ方だし具体的な改善案を出せないから何とも言えないが

>>46
なるほど…。
一応日本の衛星、また監視の理由は考えていたのですが、煩雑になるかも…と思いカットしてしまいました。
まだまだくどい感じはありましたか、その辺もっと整理して、次回への反省に活かさせて頂きますっ。
いえ、評価いただいただけでなによりです。
ありがとうございます!

あああとこれ
最初の将校の描写、結構文章量割いてるのにそのあと活かされて無い様に思えるがどうなの

サラッと流し読みしただけだからこのシーンがとても重要な役割を担っていて俺が見落としたのかもしれないが、多分違うでしょ
もしあるとしたらただ単に密輸で得た金が入ってるとかその程度でしょ
それならそれで、それをもう少し直接的に描写した方が良いと思うけどなあ

>>48
その通りですね、中にはドル札ぎっしりだったのですが、これも"省略"してしまいまして。
"ケースガチャ→ドル札ぎっしり→将軍様マンセー(笑"くらいの描写は入れるべきだったかもしれませんね。
その辺の取捨選択、描写のレベルアップは必要だなと思いました。

いやいや、「米軍の衛星」を単純に「日本の衛星」に変えるだけで済む話でしょ
米軍の衛星による監視の結果が海上自衛隊に報告される、って方が逆に煩雑では?
煩雑だからって理由では衛星を日本の衛星にしなかった説明になっていないと思う
今までの不審船事件で実際にそういう例があったとかなら分かるけど

>>49
そうでしょ
思いっきり軍のリソース使って大っぴらにやってるのに将校が周りを気にしてるのとかもおかしいし、そんな描写要らないでしょ

あと「やがて」をそんなに時間経たない内に2回使ってるのも少しくどいと感じた

実際、米軍の情報網による発見は、九州南西海域工作船事件などの実例はあります。
故にリアルっぽさ?みたいなのを出すために、敢えて米軍にした感じでした。
あ、"煩雑さ"と言うのは、何故米軍が?どうして気付いたの?みたいなのを描写すると、くどくなってしまうかなと思い、その辺の理由づけを文章から省いたという意味です。分かり難いようで申し訳ありません。

>>51
ふむふむ…。
確かにそうかもしれませんね。

引き続き、感想&ご指摘募集中です。
1時くらいにはHTML化依頼をしたいと思いますっ

国家、政治、リアリテイと艦これが世のオタク達にウケるために切り捨てた要素を拾い集めて人気が出ないと言われてもまぁ、そうなるなとしか言い返せないな
艦これの設定があやふやなのは決して想像の余地があるってだけでなくそれ以上踏み込むと間口が狭くなって人が入れなくなるからってのは理解しないとね
個人的には万人受けは諦めて一部の好事家向けと割り切ればこの路線も悪くないとは思うよ

>>55
それならそれでもっとエグくするべき
例えば工作船も艦娘にしたりさ、やられない限りこっちからは手を出せない&やられても特に何も出来ない日本特有の事情を絡めるとかさ

それを言うなら、深海棲艦との戦争後でなんで世界の大勢がそのままやねん、と

艦娘は世界にいるのか日本だけにいるのか、
外洋に追いやられただけなら貧乏くじひいた国家があって、その辺り大変なんじゃないか、とか

なんだか戦争が三日間ほど、人類ほぼノーダメージで終わったくらいに、何事もなく日常が続いている雰囲気

説明不足が多すぎて、単に現代日本に何故か艦娘がいる、ようにしか見えない


あと、リアリティと現実は違う
現実ネタ入れればリアリティがあるってわけじゃない
艦これ世界と現実世界の擦り合わせが必要
もし、たかがSS一本のためにそこまで手間かけられないというのなら、下手に現実入れなくていい

>>55
"艦これ"を見た瞬間、あぁこーいう話を書きたいなあって思ったんですよねぇ。
その路線で別なジャンルで書いてたんですけども、やっぱその辺が限界ですかねぇ~…。

>>57
なるほど、その辺の手間は確かに省いてしまいましたね。
んー…なるほど、やっぱり長くなっても良いから、その辺の説得力は持たせるべきですね。
次に活かします。

うむむ、貴重な意見!
次はもっと練って、ちゃんと魅力ある話を書けるようにします。
皆さん、ご指摘ありがとうございますっ

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