清麿「冬木市ですか?」恵「うん」 (194)

恵「今度ライブがあるの。ここからもそう遠くないし、もしよければ見にこない?」

清麿「おぉ、そりゃいいな!いいんですか?」

恵「もちろん!よかったー、乗り気になってくれて。はい、これチケット」

清麿「すいません、ありがとうございます」

恵「ファウードでの戦いで疲れっぱなしで、息抜きできてないと思って。ぜひ楽しんでね!」

清麿「はい!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416626604

注意!
このスレはfateと金色のガッシュ!とのクロスである
どっちの作品も>>1の独自解釈が含まれてるのである。たとえばゲイボルグの回避法とか
時期は五次のころ

設定なんて適当でがばがばなのでそこらへんはノリとメロンでのりこえてくだし

あとガッシュの方はアンサートーカー消えた辺りの部分。じゃあ始めるぜ



ガタンゴトン…ガタンゴトン…

ガッシュ「のうのう清麿!恵のライブ、楽しみだのう!」

清麿「本当だな。全く恵さんには頭が上がらないよ。恵さんもティオも同じように疲れてるだろうに、俺たちに気を使って招待してくれるんだからな」

ガッシュ「ウヌ!しかし、冬木市か……」

清麿「どうした?」

ガッシュ「ブリはあるかの!?」

清麿「そこかよ……まぁ、海に面してるからな、希望はあるぞ」

ガッシュ「そうかそうか!」



ー冬木市ー

清麿「ついたか、まだ昼前だな」

ガッシュ「ウヌ、お腹が減ったのだ……」

清麿「適当に飯でも食うか。ライブは明日だし、予約とった宿にもいかないとな」

ガッシュ「ご飯か!どんな名物があるかの!?」

清麿「さぁな……まぁ適当に探してみるか」

清麿「商店街、か」

ガッシュ「いい匂いがするのう……」

清麿「んー……ここはマウント深山だから……今俺たちは冬木市の新都……じゃなくて、深山町にいるのか」

清麿「うん、民宿もこの深山町の方にあるな、適当な飯をを食ったら荷物をおいて、観光に行くか」

ガッシュ「おお!清麿!ここなどいいのではないか!?」

清麿「ん?おぉ、紅州……泰山……中華料理屋か!ここにするか」

ガッシュ「ウヌ!」



清麿「いい店だな、さて、メニューは……お、麻婆豆腐なんていいな!」

ガッシュ「ならそれにするのだ!」

清麿「すいません、麻婆豆腐を二つ!」

清麿「おーきたきた!いただきます」パクッ

ガッシュ「いただきますのだ!」パクッ



清麿「オバアアアアアアアアアアアア!!!!」ガッシャアーン!

ガッシュ「ヌオオオオォォォォォ!?」ズドバァアアン!

言峰(知らずにこの店の麻婆豆腐を引き当てるとはな……哀れな客だ)パクパク



ー夜ー

ガッシュ「まだ口がヒリヒリするのだ……」

清麿「あぁ……ザケルより刺激的だったぜ……」

清麿「しかし、いい町だな、緑豊かで……なんというか、落ち着くな」

清麿(さっきの麻婆の痛みが引けばもっといいんだが)ヒリヒリ

清麿「……さて、そろそろ宿に戻るか。ここはなんというか、観光する場所じゃなさそうだし、それにこんな夜中じゃ……ガッシュ?」

ガッシュ「……」

清麿「どうしたんだ?」

ガッシュ「向こうの学校で、何かが跳んだのだ」

清麿「とんだ?」

ガッシュ「屋上から何かが飛び降りたのだ……」

清麿「なに!?」

清麿「おい!まさか飛び降り自殺じゃないだろうな!?」

ガッシュ「わからぬ、だが、どんな事態だろうと言ってみるしかないのだ!」

清麿「そ、そうだな、行くぞガッシュ!」

ガッシュ「ウヌ!」



清麿「はぁっ、はぁっ……学校までもう少し……ん?」ダダダっ

凛「急がなきゃ……え?」

ガッシュ「ヌ!?この赤色、先に屋上から跳び降りた赤に間違い無いのだ!」

清麿「なに!?ってことは……屋上から落ちて、生きてる……?」

凛「くっ、新しいサーヴァントとマスターかしら!アーチャー!時間がないわ、撒くのを第一にね!」

アーチャー「了解だ、マスター」ブオン

清麿「っ!いきなり現れた!まさかこいつら……」

凛「……」

清麿(状況的にはそうとしか考えられない……こっちの女の子の方はともかく、赤色の服の方は魔物の可能性が高い……)

清麿(しかし、なぜわざわざ屋上から落ちるという目立つ手段をとったのか……その推測から導き出される結論は……)

清麿「あんたたち、さっきまで戦ってた相手(魔物)はどこだ」

凛「……一般人に戦いを見られちゃってね、それを始末しに行ったわ」

清麿「なに!?」

凛「どうやら、すぐにおっぱじめる単細胞じゃないみたいね。ここでの戦いはお互い得策じゃないでしょ?サーヴァントを見せ合った、それだけで今日のところは引いてくれないかしら」

ガッシュ「……お主達は、その一般人をどうするつもりなのだ」

凛「助けんのよ。巻き込んで死なせたなんて、寝覚めの悪いのはゴメンよ」

アーチャー「……だ、そうだ」

清麿「……なら、手を組まないか」

凛「え?」

清麿「あんた達はその目撃者を守るために敵を追ってるんだろ。だったら俺たちも手を貸す」

ガッシュ「ウヌ!共にそのものを守るのだ!」

凛「え、ええ……?」

アーチャー「マスター、油断させる罠かもしれん、気をぬくな」

凛「わかってる!」

凛(でも、ここでもたもたしても、こいつらと戦いになっても衛宮君は……)

凛「……条件付きなら手を組むわ」

清麿「条件?」

凛「その一般人の逃走先はわかってる、そこまで案内はするわ。でも、その後私達はしばらく戦闘には手を貸さない」

ガッシュ「!?」

凛「見ず知らずの他人を助けるなんて話、簡単に信用できないのよ。あなたたちが本当にその一般人を助ける気があると判断したらすぐさま加勢するわ。どう?」

凛(こちらを潰すことを考えてるなら、この提案には乗らないはず……どう?)

清麿「……その条件、飲む」

アーチャー「!」

ガッシュ「嘘をついたら許さぬぞ!共に助けるのだ!」

凛「……そう、なら案内するわ」

衛宮邸……

士郎「クッソォ!」ガンッ!ガンッ!

ランサー「一般人にしちゃ結構やるじゃねえか、だが……」

ガキンッ!!

士郎「ぐあっ!」

ヒュンヒュン……ザクッ

士郎(投影した武器があんな遠くに……)

ランサー「もしかしたら、お前が7人目だったのかもな……だが、どっちみち関係ねぇ、悪く思うな坊主」チャキ

士郎(やられる……!!)



「ザケルガァ!!」

ズガァァンッ!!

ランサー「うおぉ!?」バッ

士郎「な、なんだ!?」

パラパラ……



清麿「……ガッシュ、相手の撃退とあの人の保護を最優先だ、行くぞ」

ガッシュ「ウヌ!」

ランサー「新しいサーヴァントか……!」

清麿「……ガッシュ、気をつけろ、かなりの強敵だ」

ガッシュ「ウヌ、奴から、強い力が伝わってくるのだ……」

清麿(だが、おかしい)

清麿(あれが、魔物なのか?確かに、今のとどめをささんとした動きは人間離れしていたし、格好もとても現代人とは思えない、でも……)

清麿(見た目がまるで人間と変わらない、おまけに……本の所有者が周囲にいない)

清麿(遠距離からこちらを見ているのか、それともリオウのような……体系的にありえんか)

ランサー「今の雷からして、キャスターか?真正面から来るのは嫌いじゃねえが、ランサーに対して開始直後に襲撃を仕掛けるってのは、いささかなめすぎってもんじゃねえかい?」

清麿「……キャス、ター?」

ガッシュ「一体何を言っておるのだ、我が名はガッシュ・ベル!キャスターなどという名ではないぞ!」

ランサー「!!」

清麿(敵が動揺した?なんだ、何か、話がずれてる気がするが……いや、それよりも)

清麿「ガッシュ、敵の気を引いてくれ、あの人をこちらに連れてくる」

ガッシュ「ウヌ!」

~~~

士郎「……」

清麿「大丈夫ですか!」タタッ

士郎「あ、あぁ、でも、君たちは一体」

清麿「俺もよくわかってないんですが、一般人が戦いに巻き込まれて、おまけに狙われてると知って、助けに来ました」

士郎「そ、そうなのか、ありがとう……でも、あの子は!金髪の子は!」

清麿「心配いりません、ガッシュは強いですから」

士郎「で、でもさ!」

ブォン……

士郎「うわっ!こ、今度はなんだ!?」

清麿「あ、足元が光って……」

ガツン!!

清麿「ッ!ガッシュ!!」



~~~

ランサー「……いいのかい?マスターと離れて」

ガッシュ「清麿の心配は要らぬ、なぜなら、お前は私が見ているからだ」

ランサー「……いい目してやがる。なぁ、一つ聞いていいかい、ガッシュ」

ガッシュ「なんなのだ」

ランサー「なんで真名で呼び合ってんだ?損こそあれぞ得なんぞ一つもねーだろうに」

ガッシュ「まな?なんなのだそれは、それこそ意味が分からぬぞ」

ランサー「……どーも話が噛み合わねえな、お前さんもしかして……」

ガッシュ「今度はこっちから質問なのだ、なぜあのものを殺そうとしたのだ!」

ランサー「あ?」

ガッシュ「戦いを目撃されたからといってなぜあのものを殺さねばならぬ!そのまま行かせてやれば良いではないか!見られて不都合でもあるのか!」

ランサー「……あー、わかったぜ、わかったわかった。お前の言いたいことはよくわかるし俺も実際ノリ気じゃねーし、でもそれよりよくわかったのは……」

ランサー「おまえが聖杯戦争に参加したサーヴァントではないってことだなぁ!」グンッ

ガッシュ「!!」

ガツン!!

清麿「ガッシュ!!」

ランサー「っのやろ、素手で俺の槍を……っ!」

ガッシュ(なんという速さの槍なのだ……アースよりも速いかもしれぬ!)

清麿「離れやがれっ!ザケルガァ!!」

ガッシュ「!」バチバチィ!

ランサー「うおおっ!っとぉ……詠唱もろくになしにその威力の魔法、ますますイレギュラーだなおい!」バッ

清麿「ガッシュ!俺のそばに来い!」

ガッシュ「ウヌ!」バッ

清麿「よしっ!」ガシッ

清麿「第八の術、ガンレイズザケル!!」

ガッシュ「!!」カカッ

ズガガガガガガンッ!!

ランサー「うおっ!抱えたまま振り回して小型弾で薙ぎ払いか!だがっ……」ババッ

清麿「くそっ!一発も当たらないか!?」

ガッシュ「ヌウッ……」

ランサー「そんでもって見つけたぜ、そっちの弱点!」

清麿「距離を離すぞガッシュ!SET!ザケル!」

ズガァンッ!

清麿(土煙で目を眩ませて距離を……)

ランサー「そこだぁっ!」ズガッ

ガッシュ「ヌアアアア!!?」

清麿「なに!?くそっ、ラシルドォ!」

ランサー「今度は壁かい?だがっ!」バッ

ガッシュ「ぐっ!?ヌウゥ……!」ガガッ

清麿(くそ!こいつたった3回だけで、呪文の直後にガッシュの意識がなくなってるのに気がつきやがったか!)

清麿(その一瞬の間に信じられんほどの速度で死角に回り込み、威力はなくとも素早い攻撃を繰り出してくる、呪文もなしにここまで強いとは……!)

ランサー「その欠点がある限り俺には勝てねえよ!!」

清麿「だがっ!!第十の術!バオウ・クロウ・ディスグルグ!」

ガッシュ「ヌオオオオアアア!!」ブォンッ!

ランサー「なっ!?竜の、腕ぇ!?」

清麿「射程距離内だ!叩きつぶせェェェ!!」

ガッシュ「オオオオオ!!!」

ドゴォォォォン!!

ランサー「ぐあっ……!」

ごめん、魔物の呪文だから魔法と分類されてもおかしくないと思って……今度から直しときます



ガッシュ「ハァッハァッ……やったのだ!」

清麿「いや、気をぬくな!当たったのは爪先だけだ、致命傷にはならない……」

ランサー「くっ……とんでもねえガキだ、竜を部分的に召喚するなんてよ、本当に一工程の魔術かよ」

ランサー「おまけに”ソレ”は意識を失わねえんだな……おかげでくらっちまったよ」ポタポタ

清麿(冗談じゃない、あれだけの呪文をやってやっと一発だけなんだぞ、しかもそれも行動不能にするほどの一撃ではない)

清麿(それも、敵の思い込みを利用した近接呪文だ、もうそれを利用することも……)



清麿(まて、おかしくないか?)

清麿(あの距離からのガンレイズザケルを一発も食らわずに回避しきったほどの俊敏さを誇るあいつなら、バオウの爪の射程外にも逃れることはできたんじゃないのか?)

清麿(今までの攻撃とバオウの攻撃の違いは本当に不意をついたことだけか?いや、違う……それは)



ランサー「面白え奴等だ、もう少し戦りてえとも思うが、あいにく時間がなくてな」チャキ

清麿(ーーー)ゾクッ

ランサー「これで決めさせてもらうぜ」

清麿(今の、アンサートーカーか?いやそれよりも、なんだ)

清麿(回避不可能って、なんだ!?)ゾクゾクッ

清麿()

清麿(まずい、まずい、マズイ!このまま奴に攻撃を続けさせたら……!)

清麿「ガーーーッシュ!!」

ガッシュ「ウヌ!」バッ

ランサー「おっとぉ!近接戦かぁ!それは俺の間合いだ、ぜっ!」バッ

清麿「ラウザルク!!」カッ

ガッシュ「ヌアアア!!」バチバチバチッ!

ランサー「うおっ、まぶし……くおおっ!?」ズガンッ!

ガッシュ「うおおおお!!」ズガズガズガ!!

ランサー「くっ、いきなり早くなりやがって……こんにゃろ!」ドゴッ!

ガッシュ「くっ!」

清麿(ヤバい!ガッシュが吹っ飛ばされた!ダメージは少ないが、この距離じゃ奴に当てられる攻撃がない、それはつまり……)

ランサー「なるほど、人間の方のその本がキーか。ならその本ごと、お前の心臓貰い受ける!」チャキッ

清麿「くっ……!防御、防御手段は……!」

ランサー「《刺し穿つ》ゲイ……」

ガッシュ「清麿ーーーーー!!!」

清麿「ーーーー!!」

ランサー「《死棘の》ボル……!」



ズバッ!!

ランサー「ぐぉ……!」

清麿「なっーーー」

「怪我はないか」

清麿「あ、あんたは……」

「私のマスターを救う為の戦い、恩にきる。少なくとも今この場では、奴を倒すために協力する」

清麿「あ、あんたは……?」

セイバー「セイバー、召喚に従い参上しました……」

ランサー「また新手のサーヴァントだと……!?まさかさっきのガキか!」

セイバー「答える必要はない、この場で決着をつけよう」カチャッ

ヒュンヒュンッ!!

ランサー「うおっとぉ!」ズガガッ

清麿「な……矢か?!」

セイバー「この攻撃は、アーチャーか……?」

ランサー「こっちを狙ってやがるか……流石に三対一は部が悪いな。そろそろ退かせてもらうぜ」ザッ

セイバー「逃げる気か!」

ランサー「不本意だか、命令なんでね……そんじゃあばよっ!」バッ



清麿「いっちまった……」

セイバー「取り逃がしましたか……」

ガッシュ「清麿!大丈夫か!」

清麿「ガッシュ!俺は大丈夫だ。それより……さっきの人は」

士郎「あ、あぁ……」

清麿(無事だったか……よかった)

セイバー「ご無事で何よりです、マスター」

士郎「そ、それはいいんだけど、状況がさっぱり掴めないんだが……」

凛「それは私から説明するわ」

アーチャー「……」

清麿「! さっきの」

士郎「あれ!?遠坂!?と……だれだ?」

セイバー「! 新手のサーヴァント!」

凛「落ち着いて……ねぇ、衛宮くん。あなたは今どういう状況かわかってる?」

士郎「正直さっぱり……」

凛「まぁ、そうでしょうね……」

えみやほーむ



清麿「聖杯戦争?」

凛「そうよ。一人のマスターと、一体のサーヴァントを中心とした陣営7つで潰し合いをして、最後まで残った陣営は願いを叶える力を持つ聖杯を得る……」

ガッシュ「願いを叶える!?そ、それは山ほどのブリでもいいのか!?」キラキラ

清麿「」スパーン

ガッシュ「オウフ!?」

清麿「で、マスターっていうのが、遠坂さんや衛宮さんみたいな人で、サーヴァントっていうのが……」

凛「このアーチャーや、そこのセイバー、さっき戦ったランサーね。実在非実在問わず、語り継がれる伝説をもった英雄の霊よ」

清麿「英雄……過去の偉人ならなんでもなんですか?織田信長とか」

凛「召喚される可能性は十分あるわね」

士郎「……ひとつ気になったんだけどさ、その陣営を潰すって……殺すことも、あり得るのか?」

凛「もちろんありえるわ」

清麿「!?」

士郎「っ!そんなの!」

凛「それだけのことをする価値が聖杯にはあるのよ……」

士郎「だからってそんな……!」

凛「質問は後で。今度はこっちからも聞かせてもらうわ。確か、高峰清麿くん?」

清麿「は、はい」

凛「あなたとその金髪の子、一体何なの?」

清麿「あ、あぁ、俺たちは魔界の王を決める戦いに参加してるんだ。で、ガッシュは王の候補の魔物で、俺はそのパートナーだ」

凛「魔かっ……!?」

士郎「魔界の、王……?」

セイバー「なんと……」

アーチャー「……」

清麿「さっき遠坂さんと会った時は、お互い状況を勘違いしてたんだな。だから話が食い合わないわけだ……」

凛「ちょ、ちょっとまって!?魔界の魔物ってことは、さっき使ってた雷は魔界の魔術なの!?」

清麿「そうなるかな、魔術じゃなくて呪文だけど。この本に書かれた呪文を唱えて、心の力を糧に発動するんだ」パラッ

セイバー「……これが、文字?」

清麿「このほんの所有者にしか読めないんだ」

凛「とんでもないレベルのアーティファクトを保護もせずに……」クラッ

アーチャー「落ち着け凛」

凛「なるほど……名前の宣言だけでとんでもない威力を発揮するわけだわ……」

士郎「そ、その魔界の王を決める戦いも、殺しあうのか?」

清麿「いえ、この戦いでは相手を倒す必要はないんです。この魔本、これを燃やされるとその魔物は魔界へ帰ってしまう」

凛「燃やっ……!?」

セイバー「なるほど……互いに本を狙って戦うのですね、それならわざわざ殺しなどしないはずだ」

士郎「そ、そうか」ホッ

アーチャー「なるほどな……つまり、敵サーヴァントと怪しんでいたのは凛の1人相撲ということで結論というわけだ」

凛「わざわざ言うな!!」ウガー!!

清麿(怪しまれてたのか……そりゃそうか、俺も魔物とそのパートナーだと思ってたし)

凛「……で、清麿くんと衛宮君はこれからどうするの?」

衛宮「えっ?」

清麿「あぁ、俺は明日ライブをみたら帰る予定だけど……」

セイバー「ライブ……?」

アーチャー「アイドルなどが歌や踊りを披露するステージだな」

凛「へー、そういうの好きなんだ」

清麿「アハハ、知り合いに誘われて……」

ガッシュ「恵本人からの招待なのだぞ!」

士郎「えっ!まさか恵って大海恵か!?」

凛「知ってるの?」

士郎「アイドルだよアイドル!本人から招待されたのか!」

清麿「ま、まぁ」

士郎「す、すごい知り合いがいるんだな……」

凛「まぁそれはどうでもいいの、本題は衛宮君よ。どうするの?殺しに否定的なあなたに、聖杯戦争で戦い抜く力があるかしら」

士郎「っ……」

凛「……まぁ今決めなくてもいいわ。教会に行ってからでも」

ガッシュ「きょうかい……?」

凛「聖杯戦争を取り仕切ってる奴がいるのよ、そこで色々聞いてから決めてもいいんじゃない?」



ーカットー



言峰「ではまたきたまえ」

凛「まさか参加するなんて……敵が減ると思ったのに」

士郎「そんなこと言われても……」

清麿「じゃあ、夜も遅いし、もう解散ってことで……」

凛「そうね、そうしましょうか。清麿くんは帰り道気をつけなさいよ」



「アハハ、そーはいかないかなっ」

ガッシュ「ーーー!?」

なんとか持ち直した、続き描くよー
あとすまんが、展開予想は勘弁してくれ、俺は予想しやすい安っぽい展開しか書けんのだ

ティオ「明日のライブ、楽しみね、恵!」

恵「ふふ、そうねー、でもティオはガッシュ君と会えることの方が楽しみなんじゃない?」

ティオ「ガ、ガッシュとはいつでも会えるじゃないのー!そーゆー恵こそ、清麿にいいとこみせよーと無駄に張り切ってるくせに!」

恵「べ、別にそんなんじゃ……」

ティオ「ふっふーん、どうかなー……」

バチーン…



ティオ「今のは、雷の音……?」

恵「みたい、だけど……空は晴れてるわよね?」

ティオ「えぇ……」

バチバチッ……

ティオ「……! 恵、あそこ!」

恵「! あれはガッシュ君の呪文!」



清麿「ザケルガァ!!!」

ガッシュ「!」

ズバアアアアアン!!!!

清麿「……くっ!」

イリヤ「へー、本当に凄いや、一工程でそこまでの破壊力を、しかも魔力を使わない」

イリヤ「多分魔術には分類されないよね、それ。どちらかというと魔法寄り、でも……」

イリヤ「バーサーカーには敵わないよ」

バーサーカー「ガアアアアアアアアア!!!」

凛「っ……!!」

ガッシュ「ヌゥ……!」

清麿(デモルトが禁呪を使った時に勝るとも劣らぬ気迫……こいつは、強い!)

セイバー「士郎、下がって!」バッ

士郎「で、でもセイバー!」

アーチャー「さがっていろ……あれは人の手に負えるものでは断じてない」

セイバー「今ばかりは、力を合わせて撃退するべきです」

アーチャー「同感だ、構わないか、マスター」

凛「……それしかないわね」

セイバー「ガッシュ!さがって、私が前に出ます、援護を」

ガッシュ「ウヌ!」

イリヤ「アハハ、いいよいいよ、協力しちゃって。それでも私のバーサーカーには敵わないけど。だってバーサーカーは、伝説の英雄ヘラクレスなのよ?」

凛「ヘラクレス……!!」

清麿「ヘラクレス……ギリシャ神話の最大最強の怪力を誇る半神半人……」

士郎「そ、そんなに強い奴が……」

アーチャー「……自ら正体を晒すとは、よほど自信があるのだな」

イリヤ「恐れおののきなさい……やっちゃえ、バーサーカー」

バーサーカー「グゴオオオオオオ!!!」

セイバー「くっ……おぉ!!」バッ

ガガガガガガッ!!!!

清麿「ガッシュ!心の力にはまだまだ余裕がある、ガンガン行くぞ!SET!」

ガッシュ「ウヌ!」

清麿「ザケルガァ!」

バシュウ!!

アーチャー「清麿、私は敵の左側面に回り込む、挟んで遠距離攻撃で釘付けにするぞ」

清麿「わかった!」

アーチャー「フッ」バッ

ズガガガガン!

清麿(もうあの距離に……サーヴァントっていうのはあんなに早く動けるものなのか)

清麿「ともかく、今は質より量!捕まれガッシュ!第八の術、ガンレイズザケル!」

ガッシュ「!」カッ!

ズバババババッ!

セイバー「くっ……これだけの攻撃をさばいてなお私を近距離戦で押すとは……!」バキンバキン

バーサーカー「グオアァァァ!!!!」

凛「くそっ!生半可な攻撃じゃ直撃してもダメージになってない!」

清麿「くそっ!ガッシュ、前に出るぞ!」

ガッシュ「ウヌッ!」バッ

清麿「下がれセイバーさん!第9の術……」キュイイイン……!

セイバー「!?」ゾクッ

清麿「テオザケルッ!!」

ガッシュ「ッ!!!」ビガッ!

ズガオオオオオン!!

士郎「なっ、なんて雷だ……!!」

バーサーカー「グッ……ガッ……」グラッ

清麿「やったか!?」

バーサーカー「……ガァッ!」ズガッ!

ガッシュ「ヌアアアア!!?」

清麿「なんだと!?あの距離でテオザケルの直撃だぞ!?」

士郎「あれに耐える……!?」

イリヤ「すっごぉい。バーサーカーを一回殺しちゃった……」

セイバー「一回……?」

イリヤ「教えたげよっか、バーサーカーはね、12回殺さないと止めをさせないの。毎回、別の手段でね」

凛「じ、12……!」

イリヤ「それも、Bランク以下の攻撃なんて全部無効!だからこそ、驚いてるんだよ。ただ叫ぶだけで発動したあの呪文でバーサーカーを倒しちゃったんだからさ」

清麿「ガッシュ!」

ガッシュ「く、ぅ……」

アーチャー「信じがたい耐久性だな……」

イリヤ「その雷の子、危ないね。バーサーカー、他のは攻撃は弱っちいからあなたの敵じゃない、その雷の子を倒しちゃって」

バーサーカー「グオオ大!!!!」バッ!

清麿「ガァァァァァァッシュ!!!!」

ガッシュ「……!」



「ギガ・ラ・セウシル!!」

ブォンッ!

バーサーカー「!?」バキンッ!

バーサーカー「グガアアアァァ!!!!」ズバァァン!

イリヤ「なっ!?何!?」

「ギリギリ、だったわね」

「ええ、そうね。大丈夫?清麿君、ガッシュ君」

清麿「あ、ぁ……恵さん!ティオ!」

恵「雷の光を見て、清麿君たちが戦ってると思ってね」

ティオ「慌ててきたってわけ!」

凛「ま、また魔物、ってわけ……?」

イリヤ「また新手……今の結界は、魔術は違う、バーサーカーの攻撃を弾いて自滅させるバリアなんて……」

ティオ「これで4対1、よね」

恵「まぁ……清麿君たち以外の方は、知らない人だけど」

イリヤ「……いいわ、退いてあげる。勝ち目はあるけど、その後が怖いしね」

セイバー「またも逃してなるものか!」

士郎「セイバー待て!」

アーチャー「そうだ、焦るな。確かにこの四人で戦えば勝てるだろう、だが損害も大きくなる」

セイバー「くっ……」

凛「……いいわ、今はお互い引きましょ。お互いに損害が怖いもの」

イリヤ「ええ、じゃあまた会いましょう……シロウ」

士郎「えっ……」

ガッシュ「……ウ、ヌ」フラッ

清麿「っ!ガッシュ!」タタッ

清麿(たった一撃でここまでやられるとは……)

セイバー「くっ、私が抑えきれなかったばかりに」

士郎「何言ってんだ!セイバーもボロボロじゃないか!」

ティオ「恵!」

恵「ええ、いくわよ!サイフォジオ!」

シャキンッ

凛「……け、剣?」

ティオ「ぜぇい!」シャッ

ガッシュ「ヌゥ!?」ドスゥッ

セイバー「なっ!?」

士郎「な、なにを!?」

ガッシュ「うぬ!助かったのだティオ!」シャキーン

凛「……えっ」

アーチャー「……」

恵「えーと、貴女も治しますか?」

セイバー「いや……ええ、と……」



ドスッ!
セイバァァァ!!
ゼッコウチョウデスシロウ!

士郎「そ、その子も魔物の子っていうのはわかったけど、まさかあの大海恵がそのパートナーなんて」

凛「あー、さっきいってたアイドル?確かに荒事にはむかなさそうよね」

清麿「いや、恵さんとティオは何度も俺たちの危機を救ってくれた人だ、自分のピンチにもかかわらず俺を助けてくれたこともあるんだ」

恵「新都のホテルから外を見てたら、雷が見えてね。ライブ前日に来た清麿君たちが魔物と戦ってると思って助けに来たんだけど……」

ティオ「サーヴァント……聖杯戦争……すごいことに巻き込まれたわね」

ガッシュ「ウヌ、さっき戦ったバーサーカーも強かったのだ……」

凛「それを一撃でぶっ飛ばす魔術を使う奴には言われたくないと思うけど……」



士郎「……ごめん、みんな」

アーチャー「ん?」

士郎「俺が未熟でなくて、セイバーにしっかりと魔翌力を供給できてれば、みんな怪我なんてなかったのに」

セイバー「シロウ、何を」

士郎「俺がもっと強ければ……」

ガッシュ「……」

凛「何を言いだすかと思えば、バカみたい」

士郎「なっ」

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