【オリ設定】安価とコンマで異能バトル【part 3】 (1000)


この星には――あなた達の住まう、この星には力がある。
多様な生命を生み出し、育み、時に滅ぼし、時に恵みを与える。

地球に芽生えた、知的生命体――人間。
言語を介し、文化を作り、文明を発展させた人間。
彼らは時に星の上にあることを忘れ、時に星に畏怖し、星を探究する。

2XX0年――。
とうとう、始まりの人間が星の恩恵を知り、その手に握る。
『彼/彼女』は星の恩恵を『借り/操り』――『掴む/攫む』。

星の力を『掴んだ/攫んだ』――『彼/彼女』は――始まりのグラスパー。

『彼/彼女』の出現後、人々は星の恩恵を『借り/操り』ようと躍起になり、とうとうそれを『掴む/攫む』術を見つけ出す。


増え続けるグラスパー。
願いは拡散され、神秘は増大し、やがて星の許容を超える。

始まりのグラスパーを断罪せよ――。
星は告げて、グラスパーに命令を下す。

それきり、人為的な神秘を『掴む/攫む』者は出なくなった。

壊れた星に、新たなグラスパーが生まれる余地はない――。

                  ―――――そのはずだった。


 星の力を巡る、欲しの物語


「ねえかあさん? どうしておほしさまは奇跡をあたえてくれるの?」

「あなたがいい子で、お星様もあなたのことをかわいがってくれるからよ」

「えへへ…じゃあいっぱい、いっぱい、いいこにするね」


 炎、熱、光。
 暗闇を引き裂く盛る業火。

「憎いか? 殺したいか? ならばチカラを使って、そうしてみろ」

「聞いているぞ、他でもない貴様が最期のグラスパー。つまり、殺し合う関係にあるんだ」

「始祖のグラスパーを殺せと、母たるお星様からのお願いを受けているはずだ」

「遠慮する必要はない。――早く、チカラを使って殺しにかかってこい」

「始まりか、終わりが死んだ時、欲しの奇跡が再び世界に満ちる」


 1 【オリ設定】安価とコンマで異能バトル - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415615140/)
 2 【オリ設定】安価とコンマで異能バトル【part 2】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1416137182/)





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 現時点での各種情報

 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー85/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃103/100

 ー異能管理機関・正職員ー
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能 65
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能 50
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド ?
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味 130
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能 25
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい 30
  碧石不動:日替わり異能 無口 30

 ーテルス・ジハードー
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者 ?
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 幹部格 ?

 ーブラック・ライトー
  刀梶剣:切断の異能 無口? ?
  些芝充:砂と熱風の異能 リーダー格? ?
  蛇沢アキ:ゴーレムの異能 紅一点? ?
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女 -50
  塔ヶ崎唯介:重力操作の異能 ?
  黒山輝代:榊の側近 ?
  榊日和:ブラック・ライトのボス ?

 ー友人・勢力不明ー
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー 170
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能 70
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主 ?
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能 130
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達 100
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称 60
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人 ?
  リク:8歳美少年 おっとり系 ?


 ――異能管理機関基地・律のラボ――

3号機『へいへい、メェ~ン?』ウィ-ン

3号機『カレイの素揚げと焼き鳥4本ができたぜ、ほぉおおおお――――――――っ』ウィ-ン

律「できたです」

湊「何でカレイの素上げ…」

律「カレイを捌くためのロボットを作ろうとしてたです」

冬也「焼き鳥は?」

律「そのお礼でもらったです」

冬也(誰がこんなリクエストを…)

リク「…」モグモグ

冬也「にしても、好き嫌いしないで食べるよね…」

湊「だな」

律「ボクはお魚はそんなに好きじゃないです…」

湊「てめえは好き嫌いすんな」

律「湊兄ちゃんがいじめるです」

冬也「小骨が多いからね…」

冬也「【安価下2】」

 1 何か暇を潰せることってないの?
 2 基地内の誰かとコミュしにいく
   ※相手も併記
 3 まったりしてる


冬也「何か暇を潰せることってないの?」

律「お暇ですか?」

湊「まあな…。雨降ってちゃ、外で何かするわけにもいかねえし…」

律「だったらだったら、新しいものを発明中です!」

律「是非とも兄ちゃん達の意見を聞きたいです!」

湊「今度は何だよ…?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 律「アゲアゲくん4号機です!」冬也「暇だね…」湊「だなあ…」
 4~6 律「オートバイ作ってるです!」湊「燃えてきた」
 7~9 律「新兵器です!」冬也「そそる響き…」


律「アゲアゲくん4号機です!」

冬也「暇だね…」

湊「だなあ…」

律「4号機にどんな機能をつけるかで、とっても悩んでるです!」

律「下ごしらえまでできるようにしちゃうか、それとももっとおいしくできるようにするか…」

湊「んでよぉ」

冬也「うんうん」

律「ちょっとは聞いてほしいです…」グスン

湊「つーかよ、お前の技術力はすげえよ?」

湊「でもさ、もっとすげーの考えろよ」

律「どんなのです?」

冬也「どんなのか…?」

 ↓1~2
 律への発明リクエスト


冬也「エネルギー弾を撃つみたいな…」

律「それはまんま、冬也兄ちゃんにあげたのです」

律「星のチカラをエネルギーに変換して撃つ、通常モードがそれです」

冬也「じゃ、じゃあ無線の何かすごいの」

律「機関で支給してる無線技術の一部にちゃーんと、ボクの技術が使われてるです」

律「基本的に傍受されることがないです。これはボクの発明です」

湊「意外とちゃっかり作ってるもんだな」

律「他にはないです?」

冬也(他にって言われても…)

冬也(基本的にこうやって、すでに色々作ってるから、アゲアゲくんなんてものまで作ってたり…?)

冬也(家事じゃなくて、戦えちゃうロボット的なのとかもあるのかな…? どうなんだろ…?)

 ↓1~2
 律への発明リクエスト


冬也「ガ○ダム…」

律「人型汎用巨大機動兵器ですか?」

冬也「さすがにムリだよねー…」

律「……………」ウ-ン

湊「おい、何を考えてるんだ?」

冬也「まさか…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 律「版権の都合でムリです」
 4~6 律「巨大なのはムリでも…アンドロイド的なのなら…」
 7~9 律「…………MS少女って、モエるですよね?」


律「版権の都合でムリです」

冬也「ちょっとホッとした…」

湊(それさえなきゃ、できんのか? マジで、マジでか?)

冬也「えーと、じゃあ…あの、閃光手榴弾みたいな…」

冬也「できるだけ発光が長続きしてさ、光量もすごいような」

律「ふむふむ、スタングレネードってやつです」

冬也「スタン…グレネード?」

律「手榴弾みたいなもので、爆発じゃなくて、すごい音と光を撒き散らして、敵を無効化するです」

冬也「そう、そんな感じの、すっごいヤツ」

 【直下 コンマ判定】(天才+3)
 1~3 律「それくらいなら、任せるです」
 4~6 律「それくらいなら、1時間か2時間でできちゃうです」
 7~9 律「ここに試作品があるです」


律「ここに試作品があるです」

冬也「すでにあった!?」

湊「マジでか」

律「早速、性能を見せるです。このサングラスをかけるです」グイッ

湊「お前はゴーグルなんだな」スチャ

冬也「リク、これかけてね」スチャ

リク「?」

律「それで、向こうの実験室を見るです」ポチッ

冬也「真っ暗になった…」

律「今、あの実験室は一切、光がないです」

律「ここに、この特製スタングレネードをぶち込むです」ポイッ

 バタム

冬也(前も思ったけど、ドアから放り投げて、すぐ閉めるっていう、ここだけアナログなんだ…)

 カカッ

湊「うおっ…すげえな、昼間どころか、球場よか眩しいんじゃねえか?」

冬也「しかも…まだ光ってる…」

律「環境のコンディションにもよるけど、最低でも30秒は発光するです」

律「ただ、欠点があって…」

冬也「欠点?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 律「1/3の確率で不発するです」
 4~6 律「あの光を直接浴びちゃうと、熱いするです」
 7~9 律「気温10度以下だと使えないです」


律「あの光を直接浴びちゃうと、熱いです」

冬也「熱い…?」

律「熱いです。だから身を潜めて使うしかないですし、痛いのを覚悟するしかないです」

湊「んじゃ、それを直せよ」

律「でも、そうしたら光量が落ちちゃうです」

冬也「…そうなんだ…」

冬也「【安価下2】」

 1 でも、それを改善してこそ、律だよ
 2 どうせアームで身を守るし…いっそ、もっともっと眩しくしちゃえば…
 3 とりあえず、これでいいからちょうだい


冬也「どうせアームで身を守るし…いっそ、もっともっと眩しくしちゃえば…」

律「!!?」

律「そ…その発想はなかったです!」

湊「あるだろ、フツー」

律「さ、早速、取りかかるです!」

 トンテントンテン

冬也(でも…律の手にかかったら、どこまでいくのか…)

湊「どんくらいでできるんだ?」

 【直下 コンマ判定】(天才+3)
 1~3 律「明日にはできるです!」
 4~6 律「1時間でできるです!」
 7~9 律「あと600秒あれば!」冬也「10分…?」




律「1時間でできるです!」

律「お邪魔だから、出てってくださいです!」ポチッ

 ウィ-ン
 ウィ-ン
 ウィ-ン

冬也「また、つまみ出された…」

湊「何つーか…あいつって、やっぱすげえんだな」

冬也「でも1時間…どうしてよう?」

冬也「【安価下2】」

 1 対策課でだべってよう
 2 誰かとコミュしてよう
   ※コミュ相手も併記
 3 ぶらぶらしてよう


 ウィ---ン

風条「ぐぉー…がっ…ぐおー…」

湊「大口開けていびきかいて寝てやがる…」

冬也「まだ午前中なのに…昼夜逆転中…?」

湊「おい、自称殺し屋~」

冬也(そしてためらいもなく起こしにかかった…!)

風条「んがっ…え? ――ちょ、ちょっと、何、勝手に入ってきてんのよ!?」

湊「すげーいびきだったな。おっさん、そのもの」

風条「はぁああああっ!? いびきなんてかかないわよ」

冬也「……」

湊「冬也の反応で悟れ」

風条「そ、そんな…」

冬也「【安価下2】」

 1 暇なんです
 2 風条さん、疲れてるの?
 3 その他、自由コミュ


冬也「風条さん、疲れてるの?」

風条「疲れてるわよ。毎日、毎日、あそこへ行け、こっちへ行け、これを探れ、あれをとってこい…」

風条「人使い荒すぎよ…」

湊「意外としっかり仕事してんだな」

風条「あー、酒が欲しい…」

冬也「ご苦労さまです…」

風条「労うくらいなら酒買ってきなさい」

冬也「いやいや、ボクら未成年だし…」

風条「使えないわね…」

湊「つーかお前には使われる気がねえよ」

 prrrrr…

 【直下 コンマ判定】
 1~5 枢木『バイトだ』
 6~9 風条「また呼び出し…。それじゃあね…」


冬也「お疲れみたいだね…」

湊「仕方ねえな…」

冬也「…お酒って、そんなに欲しがるものなのかな?」

湊「さあ、どうだろうな? 飲んだことねえし」

冬也「……ちょっと、興味わいてくるよね」

湊「………だな」

冬也「まだ、律は作業中かな…」

湊「あんま時間潰せなかったな」

冬也「【安価下2】」

 1 対策課でだべってよう
 2 誰かとコミュしてよう
   ※コミュ相手も併記
 3 ぶらぶらしてよう


冬也「リク?」

リク「?」

冬也「…暇してない?」

リク「…ひま?」

湊「暇ってのはだな…もてあましてるっていうか…」

リク「もてあましてる…?」

冬也「何をしようかなー、みたいなさ」

リク「……?」キョトン

湊「リクって、やっぱまっさらなんだな、色々と」

冬也「まっさらって言うと?」

湊「自我っつーか…自意識って言うか、何でもかんでも受動的で、自発性がないってーの?」

冬也「ああ…確かにこれくらいの年だったら活発だろうしね」

湊「時間かけて、色々と教えるしかねえな」

冬也「じゃあ、情緒を育てるためにも色々とおしゃべりをしなきゃ」

 ↓1~2 リクとのコミュ内容
 例) ・しりとりしよう  ・折り紙とかやる?  などなど


冬也「絵本読んでみない?」

リク「えほん?」

湊「お前、朗読なんかできるのか?」

冬也「実は湊も知らなかっただろうけど…声真似が得意なんだ」

湊「は?」

冬也「朗読にはちょっとだけ自信あるんだよ」

湊「ほおー?」

冬也「でも肝心の絵本が…」

湊「…………持ってきてやるよ」

冬也「あるの?」

湊「すぐ戻る」

 ウィ----ン

冬也「…じゃ、じゃあ、湊が来るまで…折り紙する?」

リク「おりがみ?」

冬也「こうやって、紙を折ってあげて…」

リク「…」ジィッ

冬也「はい、スライム」

リク「?」

冬也「じゃあ、次は鶴ね」

冬也「ここを、こうして…こうあってあげて…」

リク「…」ジィッ

冬也「はい、鶴」

リク「…」

冬也「リクもやる?」

リク「…………」スッ

冬也(自分から、折り紙を手にした…!)



冬也「――そして、桃太郎はおじいさんとおばあさんのところに帰りました」

湊「ふわーあ…」

リク「…」ウトウト

冬也「湊まで大欠伸しないでよ」

湊「悪い悪い」

冬也「にしても、古い絵本だね。どうしたの?」

湊「何でもいいだろ。もうたっぷり時間潰したし、律のとこ戻ろうぜ」


 ――異能管理機関基地・律のラボ――

律「できてるです!」

湊「これか?」

律「はいです。ヘタしたら失明するぐらいの眩しさと、200度の熱波が発光と同時に放たれるです」

冬也「何だかすごいことになってる…」

律「名付けて、ヒートグレネードです!」

冬也「スタンじゃなくて、ヒートか…」

湊「200度か…アームで耐えられるだろうけど、それでも熱さは感じるな」

律「あれ? リクはもうおねむですか?」

冬也「起こしちゃダメだよ? もううとうとして、眠りかけだから」

律「起こさないです」

律「そう言えば、お外の天気どうなったです?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 湊「台風直撃中」
 4~6 湊「ちょっと雨脚は弱まったな」
 7~9 湊「晴れてきてたぞ」


湊「ちょっと雨脚は弱まったな」

湊「夕方には晴れるかも」

律「まだ降ってるですか…」

冬也「律、外に用事あるの?」

律「部長がドライブに連れてってくれるって約束してるです」

湊「技術部の部長か?」

冬也「技術部の部長…」

冬也「【安価下2】」

 1 それって、どんな人?
 2 律以上に変な人なら、関わらないのが吉かな…


冬也「それってどんな人?」

律「技術部長はすごいです」

湊「技術部らしく変態って噂だな」

律「そっ、そんなことないです!」

湊「他にも、俺が聞いた噂じゃあ…」

 ↓1~3
 湊が聞いている、技術部部長の噂
 コンマ50以上で真実、49以下で嘘
 ※00は100として判定


湊「ギャルゲーの世界に入れるとか…」

律「ギャルゲーが大好きなだけで、没頭してるって意味です!」

律「創作物にダイブする研究はしてるみたいだけど、全然まだまだできてないです!」

湊「見たこともないような変な生物を飼ってるとか…」

律「あ、それは本当です」

冬也「え?」

湊「360度の視界を確保するヘルメットを被ってるとか…」

律「あれはすごいです! ボクも被ってみたけど頭がパンクしちゃいそうでした!」

冬也「え?」

湊「おい、全部嘘かと俺は思ってたんだぞ?」

律「部長はとってもすごいです」

 【安価下2】
 ギャルゲー好きで見たこともない変な生物を飼ってて360度の視界を確保するヘルメットを被っている技術部長のお名前


 ウィ----ン

ポーラ「へい、律、ドライブの時間よ」

律「部長!」

冬也(金髪で赤いフレーム眼鏡で白衣をまとったナイスバディーの人だ…)

冬也(あの人が…技術部の部長…?)

冬也(すごい美人なのに、ギャルゲー好きなの…?)

ポーラ「うん? 律のラボに入り浸ってるってのはキミらか?」

冬也「は…はじめまして」

湊「…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ポーラさん、生粋のペドやでぇ…
 4~6 ポーラさん、年齢も性別も気にしないバイセクシャルやでぇ…
 7~9 ポーラさん、無類のかわいいもの好き
  0  ポーラさんは実は…



ポーラ「ふっ…やはり、うちの律にまさるいいコはそうそういない――」ハッ

リク「Zzz…」

ポーラ「そ、そのコは…!?」

律「ぶ、部長までリクに取られる…!?」

冬也「までって…」

湊「取られるもクソもねえだろうが、そもそも…」

ポーラ「……かわいい」

律「部長が…部長まで…籠絡されるなんて…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 ポーラ「と、まあそれはさておきだ」
 4~6 ポーラ「天使か何かなのか、そのコは…?」
 7~9 ポーラ「律、案ずるな。ドライブへ行くぞ」


湊「――って、何で俺らまで乗せられてんだよ…」

ポーラ「どうせ暇ならいいじゃないか」

律「ポーラさんの車は、最高時速500キロくらいのスーパーカーなんです!」

冬也「見た目はミニバンなのに…」

ポーラ「600キロ出すか?」

冬也「やめてください…」

湊「おっ…晴れてきたな…」

律「ドライブって楽しいです」

ポーラ「律かわいいぞ、律」

律「えへへ…」

冬也「【安価下2】」

 1 どこ向かってるんですか?
 2 変な生き物を飼ってるって聞いたんですけど
 3 そろそろ帰してください


冬也「どこ向かってるんですか?」

ポーラ「さあ?」

律「部長は自由人ですごいです!」キラキラ

湊(技術部が変態ばっかなのは、こいつの影響間違いなしだな…)

冬也(律がズレてるのって…もしかして、この人の影響だったり…?)

ポーラ「峠でも攻めてみるか?」

律「おおっ、よく分かんないけど何だか楽しそうです!」

ポーラ「最高速で!」

湊「やめろぉ!」

冬也「死んじゃうから!」

ポーラ「なに、この車にはちゃんとエアバックがついている!」

冬也「逆にそれだけなの!?」

ポーラ「さあ行こう!」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「寿命削れた気分…」湊「クレイジーすぎだ、あの女…」
 4~6 冬也「酔った…」湊「情けない」
 7~9 冬也「一周回って楽しかったよね?」湊「そう思わないとやってらんねえな」


 ――枢木家――

冬也「寿命削れた気分…」

湊「クレイジーすぎだ、あの女…」

冬也「技術部って…すごいね…」

湊「だな…」

冬也「あー…もう疲れた…」

湊「もう寝とくか?」

冬也「【安価下1】」

 1 グラスプスキルの練習してから
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ステルス0/300
   E ピラー85/250
   F アンテナ0/200
 2 もう寝ます
 3 勉強しておく…
 4 その他、自由


冬也「勉強しておく…」

湊「は?」

冬也「大学行きたいし…」

湊「え? ちょ、待て、マジで?」

冬也「うん」

湊「…勉強? するのか? お前が?」

冬也「するんだってば…邪魔しないでよ」

湊「マジか…マジでかぁ…」

冬也(湊はまだ決めかねてるのか…)

冬也(最終的に機関ってとこは変わらないんだろうけど…どうするつもりだろ?)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 塔ヶ崎「さて、始めるか…」
 4~6 塔ヶ崎「三バカども、しくじるなよ」
 7~9 冬也「寝た気がしないなあ…」


 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー85/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃103/100

 ー異能管理機関・正職員ー
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口

 ーテルス・ジハードー
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 幹部格

 ーブラック・ライトー
  刀梶剣:切断の異能 無口?
  些芝充:砂と熱風の異能 リーダー格?
  蛇沢アキ:ゴーレムの異能 紅一点?
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  塔ヶ崎唯介:重力操作の異能
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス

 ー友人・勢力不明ー
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系


訂正

 ー異能管理機関・正職員ー
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 これは判定に数えません


 【直下 コンマ判定】
 偶数 冬也「ふわぁぁ…。リク、おはよ――リク…?」
 奇数 冬也「ふわぁぁ…。リク、おはよ」リク「…」ウトウト
 ※0は偶数扱いです


 そして、今夜はここまでです
 どうもありがとうございました


冬也「ふわぁぁ…。リク、おはよ」

リク「…」ウトウト

冬也「…もうちょっと、寝かせておこ…」

 ガララ

枢木「はぁ…」ドンヨリ

冬也「おはよう、ございます…。何だか、すごく疲れが見えるんですけど…」

枢木「おう…。また仕事とか…クソだぜ…」

冬也(昨日、いつ帰ってきたんだろ…?)

冬也「朝ご飯、今作ります」

枢木「メシ食って、また仕事か…。あーあ…」グッタリ

冬也「【安価下2】」

 1 おつかれさまです…
 2 そんなに忙しいんですか?


冬也「そんなに忙しいんですか?」

枢木「夏は春並みにバカどもが動くからな…」

枢木「上からも下からも、ああだこうだって文句言われて…」

枢木「辞めてやろうか、あんなブラック…クソなんだぜ?」

冬也「ボクにできることあれば手伝いますから…」

枢木「お前さんがなーにをできるってんだよ?」グリグリ

冬也「痛い痛い痛いです…」

枢木「はぁぁ~…さっさと、どうにかなってくれねえもんか…」

冬也(よくは分からないけど…おじさん、けっこう参ってる…?)

枢木「――あ」

冬也「どうかしました?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 枢木「お前らにバイトだ。忘れてた」
 4~6 枢木「今日、時間作って鏑木のとこへリクを連れてけ」冬也「えっ…?」
 7~9 枢木「何かお前に用があったんだが…何だったか…。思い出したら連絡する」


湊「――あの変態のとこに、リクを?」

冬也「うん、おじさんが連れていけって…」

リク「…」モグモグ

湊「おいおい、何されるか分からねえぞ?」

冬也「でも、ボクらから鏑木先生に会いにいく理由はないけど…おじさんが言うってことは、何かしら理由があるはずだし」

湊「確かにバカイアンだしな…」

冬也「【安価下2】」

 1 とりあえず、グラスプスキルの練習だけしとく
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ステルス0/300
   E ピラー85/250
   F アンテナ0/200
 2 朝ご飯食べたら行こうか…
 3 なんか怖いし、行かないでおく?


湊「お前、冷静だな」

冬也「学校ないんだし、練習できる時にしとかないと」

湊「間違えた、ただのマジメだな」

 【直下 コンマ判定】(精神安定+10)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 85/200


 >>89の 85/200は誤りでした

―――――

 ピラー 104/250

湊「やっぱマグレだったな、前のは!」

冬也「あ、朝だからちょっと寝ぼけてただけだし…」

湊「朝飯までしっかり食っといて何言ってんだよ」

リク「…」

冬也「ん?」


 【直下 コンマ判定】
 1~6 何もなかったよ
 7~9 湊「あん?」


冬也「リク、また寝かかってる…」

湊「マイペースだよなあ、こいつ」

冬也「だね」

湊「……つか、今は夏休みだからいいけど休み明けはこいつどうすりゃいいんだ?」

冬也「そう言えばそうだよね…」

湊「……まあ、後で考えりゃいいか」

冬也「うん。とりあえず…【安価下2】」

 1 鏑木先生のとこに行こうか
 2 鏑木先生の件は忘れてたって線で、今日は何しようかな


 ――異能管理機関基地・鏑木クリニック――

鏑木「よぉく来てくれたな、2人とも」ニタニタ

湊「バカイアンにリクを連れてこいって言われたけど、何するんだよ?」

湊「ことと次第によっちゃあ…」

鏑木「おいおいおいおいおい、そんなに警戒しなくてもいいじゃあないか」

鏑木「わたしはただ単に枢木から、そのリクとやらの体を検査しろと仰せつかっているだけだ」

冬也「検査…?」

鏑木「ただの人間じゃあないんだろう? だからこそ、何かが起きる前に調べておく――と、それだけだ」

湊「そこにお前の私情や性癖で、余計なことはしねえと誓え」

鏑木「………………」

冬也「黙らないでください…」

鏑木「チィッ、仕方ない…。まあいいさ、どんな秘密が隠されているか、徹底的に暴かせてもらうがな」

湊「…大丈夫だろうな…?」

冬也「そう願うしかないよね…」

鏑木「さあ、楽しい楽しい、メディカルチェ~ック!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 鏑木「面白くない…」
 4~6 鏑木「ほおう…?」
 7~9 鏑木「素晴らしい!!」


鏑木「素晴らしい!!」

鏑木「何なんだ、この身体構造は!」

鏑木「ありとあらゆる身体スペックが並の人間の数倍はある!」

鏑木「奇跡的だ、何と美しい数値の羅列か!」

冬也「すごく興奮してるね…」

湊「…」

冬也「湊?」

湊「…俺の時でも、こんなに興奮はしてなかった…」

冬也「それって…」

湊「思ってた以上に…リクは弄くり回されてるってことだろ…」

鏑木「これは思っていた以上だ…ふふふ…あははははっ! 血が騒ぐ、解剖したくてたまらなくなってくる!」

湊「んなことしてみろ、タダじゃおかねえぞ」

冬也「怒りますよ」

鏑木「案ずるな…そんなことをして、キミらに目をつけられたらこれ以上の研究だってできなくなる…」

鏑木「そんなヘマはしないさ、あまりわたしを見くびらないでくれ?」

冬也(それはそれで…この人、やっぱり危ない感じがする…)

鏑木「身体スペックは素晴らしいが、やはり脳機能が少し不全なようだな」

冬也「!」

湊「…どうにかできねえのか?」

鏑木「不全とは言え、何らかの障害などがあるわけじゃない。身体の成長に反して、脳がほとんど使われていなかっただけだ」

鏑木「発達段階がまだ幼児ほどで留まっているというだけなのだ」

鏑木「こういったものは日常で遊んでいれば徐々に追いついてくるだろう。遊びというのは子どもにとって、重要な行為だ」

鏑木「情調の発達を促し、様々なことを覚えて、次々と吸収をしていく。そして、染めやすい状態でもある」

湊「染めやすい?」

鏑木「そうだ。三つ子の魂百まで…などと言うだろ? あれだ、この少年は、今この時期にどんな体験をするかで将来的な人間性と結びつく」

冬也「普通の人生を送ることはできるんですか?」

鏑木「さあな。だが、これほどの素材だ。ブラック・ライトもいずれは奪還しにくるんじゃないか?」

湊「根拠は?」

鏑木「わたしだったら、是が非でも、手に入れたい」

冬也「…」

 ↓1~3
 鏑木にリクの状態に対しての質問
 ※なければ「なし」でおkです
  鏑木せんせにも分からないことはあります


冬也「リクはグラスパー…なんですか?」

鏑木「どうだろうな、それは…」

湊「何か確かめる方法とかねえのか?」

鏑木「危機的な状況へ陥って、生存本能がしっかりと働けば…グラスパーなら覚醒するだろう」

鏑木「だがそうでなければ確かめられない。そもそも、異能は欲しのチカラだ」

鏑木「こうしたいと、強く願えるだけの何かしらの想いが、このコにあるように思えるか?」

冬也「…」

湊「…なさげ、だな」

冬也「うん…。自分から何かしようとはしないし…」

鏑木「そういうことだ。もっとも、湊とは違い、最初は普通に生まれてきたんだ」

鏑木「生まれ持った特別さが故にこういう身体になったのならば、何かはあるかも知れない」

冬也「……」

鏑木「それで、ここからが重要な相談だ」

湊「何だ?」

鏑木「50万円出そう。この金で――」

冬也「リクー、行くよ、こっちおいで」

湊「さーて、何するか」

鏑木「…分かった、65万だ!」

冬也「それじゃあ、これで。ありがとうございました」

 ウィ----ン

冬也「【安価下2】」

 1 おじさん、朝疲れてたし…様子見ておこうかな
 2 外に出て遊ぼう
   A アーケード   B 百貨店
   C 海       D 山
   E その他
 3 狙撃訓練をしていこう 103/100
 4 コミュしよう
   ※コミュ相手も併記


湊「追い抜いてやる…」ボソ

冬也「あれ、湊もやるの?」

湊「ま、まあたまにはな?」

冬也「ふうん…」

 【直下 コンマ判定】
 コンマ一桁分加算
 冬也の狙撃技術 103/100

 【下2 コンマ判定】
 湊の狙撃技術の上昇値
 1~3 +7
 4~6 +5
 7~9 +3
  0  +10

 【下3 コンマ判定】
 1~6 何もなかった
 7~0 リクが…


 冬也 狙撃技術 112/100
 湊 狙撃技術 106/100

冬也「今日、いい感じかも」

湊(何でだ…何で、冬也に追いつけねえ…?)

冬也「湊?」

湊「な、何だよ!?」

冬也「いや…ビミョーに小刻みに震えてたから…」

湊「べ、別にそんなことねーし? いやほら、別に全然、全然悔しくなんかねーし?」

冬也「?」

リク「?」

湊「そろって疑問符浮かべんな!」

冬也「【安価下2】」

 1 おじさん、朝疲れてたし…様子見ておこうかな
 2 外に出て遊ぼう
   A アーケード   B 百貨店
   C 海       D 山
   E その他
 3 コミュしよう
   ※コミュ相手も併記


 ――百貨店――

湊「涼しいなあ…」

冬也「だね…」

リク「…」キョロキョロ

冬也「買い物でもしてからお昼にする?」

湊「でも、何買うんだ?」

冬也「うーん…」

 【安価下2】
 買いたいもの、基本的に何でもおk
 「こんなの」という大雑把なものなら、こっちで選択肢を出してそこからさらに選択という形にします
 例) ・防犯ブザー  ・リクの服  ・おじさんのために栄養ドリンク   などなど


冬也「やっぱ、ここだよね」

湊「本屋の知育コーナー…」

冬也「リクの将来はボクらが今、握ってるんだ。責任持たなくちゃ」(使命感)

湊「お前って…けっこう、教育系なのな。自分はさっぱりなくせして」

冬也「う、うるさいな…」

リク「?」

冬也「えーと、どんなのにしよう…」

湊「あ、これなんかいいんじゃね?」

冬也「えー、ちょっとつまらなそうじゃない?」

湊「そうか?」

客(何あの高校生…)

店員(hshs…)

よその子「ままー、大きいお兄ちゃんがいる」

その母親「見ちゃいけません」

リク「…?」



冬也「思わず買い込んじゃった…」

湊「あの眼鏡の女の店員が、なぜか興奮してたんだよな…」ブルッ

冬也「絵本にパズルに塗り絵に積み木にちゃっちいピアノのおもちゃに…」

冬也「バイトしなきゃなあ…」

湊「リクが投げ出せばとんだ出費だな」

冬也「そ、そんなことないし。リクならきっと…」

リク「?」

冬也「…………うーん…」

湊「まあ、メシにしようぜ」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 百貨店倒壊
 4~6 鳴り響く銃声
 7~9 無事にランチへ


冬也「どのお子様ランチが栄養バランスいいのかな…?」

湊「どこも変わんねえよ、早くしてくれ…」

リク「おなかへった…」

 百貨店最上階のレストラン街で悩みに悩んで20分。
 仕方なしに低アレルゲンを謳うお子様ランチのあるお店へ入ろうとした。

湊「地震?」

 最初は僅かな揺れだった。
 でも、地震にしては少し変で、低く獣が唸るような音がしていた。

 ――――直後、激しい振動が建物を揺らがす。

湊「冬也、身構えろ!」

 湊がリクを抱え上げて叫ぶ。
 壁が吹き飛ばされて大きな瓦礫が向かってきた。
 粉塵で視界が遮られて、右も左も分からなくなると不思議な浮遊感を覚える。

冬也「湊! リク!?」

 呼ぶが轟音に声はかき消される。
 爆音がして炎がフロアを駆け始めた。


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 気づいたら瓦礫の下敷きで動けなくなってました
 4~6 重傷
 7~9 湊「ビルごと破壊されたか…。どうにかこうにか、無事だったけど…。奇跡だな、こりゃ」冬也「でも…」


冬也「何、が…」

冬也「痛っ…」ズキッ

冬也(全身痛いし…動けない…)

冬也(空が見える…建物が、崩れた…?)

冬也(よく、生きてたな…ボク…)

冬也(湊とリクは…どうしたんだろ…?)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 蛇沢「ここで死んでもらうわ」冬也「お前は…っ…」
 4~6 冬也「誰かに来てもらわないと…」
 7~9 湊「冬也、無事か!?」


冬也「ケータイ――痛って…腕、動かない…」

冬也「そもそもボク…どんな状況なんだろ…?」

冬也(何か…左足の感覚ないんだよなあ…)

冬也(体も寒いし…良くない状態っぽいけど…湊とリクが気になる…)

冬也「【安価下2】」

 1 大人しく助けを待つ
 2 無理やりにでも起きる
 3 動けないなりに周囲を観察する


冬也(一面、瓦礫だらけ…)

冬也(青い空は見えるけど…天井に穴が――あれ…?)

冬也(あれって、天井じゃないよね…? 壁…? 仰向けになってて、上に壁があるってことは…)

冬也(ボクが今背にしてるところも壁で…右手側に割れた蛍光灯…左手側がピカピカだったはずのタイル床…)

冬也(建物ごと、90度回転してる…? つまり…建物が倒壊して、転がってて…)

冬也(その中にボクは転がってるってことは…)

冬也(………あれ? 頭がよく動かない…)

冬也(痛いし…痛いけど、眠気もすごくなってるし…ヤバいかも…)

冬也(こんなことをするのは…テルス・ジハードじゃない…)

冬也(ブラック・ライト? だったら…湊とリクが危ない…)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 刀梶「再び、相見えたな」
 4~6 救急隊員「要救助者発見!」冬也(助けがきてくれた…)
 7~9 湊「冬也!」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 天上院「何をしているんだい?」冬也「天上、院…せんせ…?」
 奇数 塔ヶ崎「虫の息ってやつだな?」冬也「!」
 ※0は偶数扱いです


塔ヶ崎「虫の息ってやつだな?」

冬也「!」

塔ヶ崎「気分はどうだ? 早く楽になりてえんじゃねえか?」

塔ヶ崎「預けてた玩具を返しにもらいにきた」

冬也「玩具なんかじゃ…ない…」グッ

塔ヶ崎「おーおー、痛いだろうにムリしやがって」

塔ヶ崎「んで、どうするよ? 俺に噛みつくか? それとも、そのまま転がってるか?」

塔ヶ崎「どっちだっていいが、俺ぁ、噛みつくわんこにゃきっちり躾するタイプでな」


 【安価下2】
 1 ヒートグレネード
 2 光蝶をこっそり空に飛ばす
 3 ムリして起き上がって戦う


冬也(光蝶に誰かが気づいてくれれば…助けに来てくれる…)

冬也(ヘタに刺激しないで…どうにか、この場を繋げば…)

塔ヶ崎「おい、何か言ったらどうだ?」

冬也「…どうして…湊とリクを欲しがるの…?」

塔ヶ崎「勤め人の悲しい性だ、上の命令にゃあ従わねえとなあ」

冬也「じゃあどうして、ブラック・ライトにいるの…? 嫌なら辞めればいい…」

塔ヶ崎「今さら別の生き方なんて、面倒臭くてやってられっかよ」

塔ヶ崎「それに意外と面白えんだぜ? 次から次へと戦いが起きる」

塔ヶ崎「懺悔を聞いてやって、ちょっとやさしそうな素振りを見せてやって、それからぶっ殺す」

塔ヶ崎「何でってマヌケ面で最後に語っててよぉ、笑えるんだぜ?」

冬也「…」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 塔ヶ崎「それじゃあ、もういいよな?」
 4~6 救急隊員「あそこに人がいる!」
 7~9 ??「おいこら、そこのあんちゃん。…うちのガキに何してんだ?」


??「おいこら、そこのあんちゃん。…うちのガキに何してんだ?」

塔ヶ崎「誰だよ、おっさん」

冬也「あ――」

枢木「枢木イアン。保護者様だ」ジャキッ

 二挺のゴツい重機関銃を両脇に抱えていたおじさんが、それを連射した。
 全ての弾丸が星のチカラで覆われている――バーニッシュだ。

塔ヶ崎「うおっとぉ…!?」

 塔ヶ崎は瓦礫の上を飛び回って弾丸から逃れるが、おじさんはマシンガンを振り回して追い立てる。

塔ヶ崎「頭いっちゃってんじゃねえのか!? んなもんを、軽々と、そんなに…!」

枢木「たまにゃあこうでもしねえと、ストレスでハゲが進みそうなんでなあ!」

 弾切れで重機関銃を放り出すと、今度は背負っていたバズーカのようなものを肩に担ぐ。

塔ヶ崎「待て、それ――」

枢木「うちの技術部部長様の最新鋭だ、食らっとけやァ!」

 凄まじい閃光を発しながら砲弾が射出される。
 だが、砲弾は塔ヶ崎へ当たる前に墜落させられ、大爆発を引き起こす。
 爆風とともに瓦礫がさらに煽られて、天井となっていた壁が崩れ落ちてきた。

冬也「っ!?」

 目を閉じたが、痛みはなかった。
 ゆっくり目を開けると、ピラーで守られていた。
 体についた塵や埃を手で叩きながらおじさんが歩いてくる。

枢木「逃げられた。状況を説明しろ」

冬也「…はい…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 鏑木「治療ついでに、実験につきあっては――」冬也「おじさんに呼ばれてるんで、これで」
 4~6 枢木「湊との連絡は取れてねえ」冬也「!」
 7~9 湊「無事だったか…良かったぜ…」


 ――異能管理機関基地・鏑木クリニック――

湊「無事だったか…良かったぜ…」

鏑木「左足が潰れて、出血多量で今にも死にそうな状況で無事と呼べるなんて! 湊、さあ、今こそわたしの実験に――」

湊「死ななくて、って意味だ。生きてりゃお前が治せるだろうが」

冬也「湊とリクも、無事で良かったよ…」

湊「にしても、ブラック・ライトは派手なことをしやがる」

冬也「うん…。ビルごと倒壊させるなんて…」

湊「…いよいよ、本格的にブラック・ライトも無視できなくなってきたな…」

湊「本拠地でも探してぶっ壊すか…もしくは、ヤツらが俺らへの興味がなくなるようにするか…」

冬也「どっちも、できるかどうか分かんないね…」

湊「だな…」

リク「…」ジィッ

冬也「……リク? どうかした?」

湊「心配してんじゃねえか? にしても、あんなことが起きてもケロッとしてんだからすげえよ、こいつ」

冬也「…偉いね、リク」ナデ

リク「…おなかへった…」

冬也「」

湊「」

冬也「ねえ、食い気しかないのかな?」

湊「三大欲求の1つだし…それしか、主張することを知らない…ってことにしとこうぜ、今は」

冬也「う、うん…」

 ウィ----ン

枢木「冬也、体はどうだ?」

冬也「おじさん…お陰様で…」

鏑木「あと10分で完治する。ところでさあ、イアン? ハゲに効く薬を作ってみたんだが…」

枢木「お前のそれで何度、毛根が弱ったと思ってる。引っ込んでろ、変態サディスト」

冬也(気にしてるんだ…)

湊(気にしてたのか…)

リク「ハゲ…?」

枢木「そんな言葉覚えんじゃねえ!」

枢木「――っと、ともかくだ」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 枢木「ブラック・ライトをぶっ潰すことになった」
 奇数 枢木「今後も、こういったことが起きるかも知れねえ。常に気をつけろよ」
 ※0は偶数扱いです


枢木「今後も、こういったことが起きるかも知れねえ。常に気をつけろよ」

湊「おい、それって…このまま受け身ってことかよ?」

枢木「ブラック・ライトなんざに構ってる時間はねえんだ」

枢木「それに人員だって割けねえ。どうにかやり過ごせ。じゃあな」

 ウィ----ン

冬也「また…こういうことが何度も起きるのに…」

湊「気に食わねえ…」

鏑木「イアンもちょっとは大人になったじゃないの」

冬也「…あれ?」

湊「…そう言えばよ、鏑木せんせ」

鏑木「何だ、いよいよ実験に強力を――」

湊「バカイアンと親しいのか?」

鏑木「何を今さら…。若いころのイアンは機関でも猛犬と呼ばれて恐れられた武闘派の筆頭だった」

鏑木「そしてわたしもまた、様々な戦場へ出ては実け――悪党に制裁を下して、バディーで活躍をしていたものだ」

冬也「意外な過去発覚…」

鏑木「昔のイアンなら問答無用でブラック・ライトなんて壊滅させようとして動き回っていただろうさ」

鏑木「向こう見ずで火の中だろうが、闇の中だろうが、危険を省みることなく悪党ののど笛へ食らいつく…」

鏑木「それが猛犬イアンだったのさ」

湊「ほおー…?」

冬也「【安価下2】」

 1 おじさんの命令には背いちゃうけど…ボクらでブラック・ライトをどうにかできないかな
 2 おじさんを説得して、ブラック・ライトを倒すために動けないかな
 3 気を抜かないで生活するって難しいだろうなあ…


冬也「おじさんを説得して、ブラック・ライトを倒すために動けないかな」

湊「どうだろな…ハゲるくらい頑固だし」

鏑木「がんばりたまえ、若人よ。それより、70万だ、70万で――」

湊「引っ込んでろ。…冬也、一応、バカイアンに談判しに行くか?」

冬也「うん」


 ――異能管理機関・異能犯罪対策課課長室――

枢木「そんな人員は割けねえって言っただろうが」

冬也「でも、人手が足りてれば動けるってことですよね?」

湊「多少、人数が少なくたって俺らでどうにかする。だから、機関で――」

枢木「あのなぁ…お前ら、自分の立ち位置ってのが分かってんのか? ええ?」

枢木「冬也、お前は最期のグラスパーだ。テルス・ジハードが何を企むにせよ、そのカギはお前だ」

枢木「それに湊、お前だってブラック・ライトに執拗に狙われ始めた。なのに、お前からヤツらのとこへ行くなんてどういう了見だ」

枢木「もしも、テルス・ジハードとブラック・ライトが通じていたら、カモがネギ背負って鉄鍋持参でやってきたどころじゃねえ」

湊「んなこと言ったら、何もできねえだろうが!」

枢木「何もしなくていいんだよ、ガキは!」

湊「んだとこら、バカイアン!」

枢木「クソガキ、ナメてんじゃねえぞ、ああ!?」

冬也「【安価下2】」

 1 脅かされて生活するくらいなら、危険を覚悟で解決したいです
 2 おじさんはこれでいいと思ってるんですか?
 3 湊、もういいよ…。おじさんだって、ボクらを心配してくれてるんだから…


冬也「おじさんはこれでいいと思ってるんですか?」

枢木「ああ?」

冬也「鏑木先生に聞きました。昔は…向こう見ずだった、って」

冬也「今のおじさんが課長としての立場があるんだってことは分かります」

冬也「でも…おじさんは、本当にこのままでいいと思ってるんですか?」


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 枢木「これでいいに決まってんだろうが」
 6~9 枢木「…俺の権限には限界ってのがあんだよ…」


 【0】

枢木「…これでいいに決まってる」

湊「ふざけんじゃねえよ!」グイッ

枢木「放せ、湊」

冬也「湊っ…!」

湊「いいはずねえに決まってる! 何年、お前のそばにいると思ってる…!」

枢木「っ…」

湊「何、カッコつけてんだ、似合ってねえんだよ!」

湊「後先考えねえで首突っ込んで叱られて、それでも俺を拾ったことだけは絶対に正しかったって、あんた言ってくれただろ!?」

湊「俺だって同じ気持ちで、リクの世話焼いてんだ! あんたに憧れて、ずっとやってきてんだ!」

湊「なのに、どうしてそんな、カッコ悪いこと言ってくれんだよ!?」

冬也「湊、落ち着いて!」

湊「っ…見損なったぞ、ハゲイアン」

 ウィ----ン

冬也「…おじさん……」

枢木「…………耄碌したかぁ、なかったんだがな…」

枢木「…仕事疲れってのはいけねえな。…冬也、ブラック・ライトを潰すぞ」

冬也「!」

枢木「やるからにゃあ、徹底的にだ。…だが、俺の権限じゃあ、機関で総攻撃をかけるのは難しい」

枢木「そこで、協力者を募る」

冬也「協力者…?」

枢木「……ちょっくら、声をかけてきてくれ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「鏑木先生が…協力者…?」
 4~6 冬也「鏑木先生に、技術部長に、宇和支部長…」
 7~9 冬也「偉そうな肩書きの人が5人…。3人は知ってる人だったけど…」


 ――異能管理機関基地・鏑木クリニック――

 ウィ----ン

冬也(本日3度目…)

鏑木「よく合うじゃないか、やはり金に目がくらんだか? いいぞ、いい心がけ――」

冬也「おじさんが、協力してくれってことで…その声をかけろって言われてきたんです」

鏑木「何の?」

冬也「ブラック・ライトを…徹底的に叩く、って…」

冬也「だけどおじさんの権限には限界があるから…」

鏑木「ああ、なるほどなるほど…。了解した、と言っておけ」

鏑木「その代わり、あの日の返事を聞くともな」

冬也「返事…?」

鏑木「ふふふ…あははははっ、楽しくなってきたなあ…」

冬也(怖い…)



 ――異能管理機関基地・異能犯罪対策課――

手島「課長、本当にやるのですか?」

枢木「…ああ。悪いが、お前にも存分に働いてもらう」

手島「…はい」

枢木「鏑木が上はどうにかする。対策課管轄のグラスパー総出でブラック・ライトを潰す」

手島「しかし、もしも失敗をすれば甚大な被害が出てしまいます」

枢木「失敗しなけりゃいいだけだ」

手島「…分かりました」

 ウィ----ン

冬也「おじさん、鏑木先生に伝えてきました。でも、その代わりに…あの日の返事を聞く…そうです」

枢木「………覚えてやがったか…」チッ

枢木「まあいい。決行は明日だ。湊でもなだめてろ、お前は」

冬也「はい」

冬也(湊、どこ行っちゃったかな…? ケータイも電源切っちゃってるみたいだし…)

冬也「【安価下1】」

 1 律のラボにいく
 2 風条のところへいく
 3 御手洗のところへいく
 4 家へ帰る


 ――異能管理機関基地・律のラボ――

3号機『へいへいへい、メェ~ン? 気分はジョージョーでいこーぜぇ~?』クイクイ

湊「うっせえんだよ、てめえは!」

律「何だか荒れてるですね」

湊「ったく…クソだぜ、クソハゲだ…」ケッ

リク「くそはげ?」

湊「おう、そうだ。あのバカイアンを見たら、クソハゲ野郎って言っとけ」ヘッ

リク「くそはげやろう…」

律(冬也兄ちゃんが怒っちゃいそうなこと吹き込んでるです…)

 ウィ----ン

冬也「あ、いた」

湊「ん? おう」

3号機『へいへい、メェ~ン? 気分はジョージョーですかぁ~? フォオオオオオオオオ――――――――っ!』

冬也「ブラック・ライトを徹底的に潰すって」

湊「!?」

冬也「明日、攻撃をしかけるって」

湊「…そうか」

律「また危なそうです…。兄ちゃん達、大丈夫です?」

湊「当たり前だ、俺がそうそう死ぬかよ」

冬也「おじさん、ギラギラしてたよ、いつになく」

湊「へっ、ちったぁハゲも停滞するんじゃねえか?」

律「ハゲハゲ言ってると、ハゲそうです」

湊「俺がハゲるかよ」

冬也「でも…リクはどうしよっか?」

湊「連れてくわけにもいかねえしな…」

律「だったら、ボクがちゃんと預かります?」

湊「それはそれでな…」

冬也「【安価下1】」

 1 預かってもらおうよ。基地にいた方が安全だろうし
 2 連れてく…?
 3 家で留守番させとこうか…?


冬也「預かってもらおうよ。基地にいた方が安全だろうし」

湊「…余計なこと吹き込むなよ?」

律「枢木課長を見たらクソハゲ呼びするようになんて吹き込まないです」

湊「ばっ、お前…!」

冬也「湊、どういうこと?」

湊「な、何でもねーよ。リク、さっき言ったのはなしだ、なし。いいな?」

リク「なし?」

冬也「みーなーとー?」

湊「それよかだ、律! 何かねえのか、すげえ武器とか!」

律「ふふふ…そう言われるのを待ってたです!」

湊「おう、何だ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 律「アゲアゲくん4号機の目玉機能は――」湊「よし、帰って休むか」
 4~6 律「ヘッドマウント多機能ゴーグルです!」
 7~9 律「SFロマンのビームサーベルです!」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 律「このグローブです!」湊「何だこれ?」
 奇数 律「このホバーボードです!」冬也「ホバー…ボード…?」
 ※0は偶数扱いです


律「このグローブです!」

湊「何だこれ?」

冬也「ちょっとゴツいね」

律「ふふふ…。このグローブはどんな衝撃も吸収して蓄えちゃうのです!」

律「そして、蓄えられた衝撃は一気に発散することができるです。実験室にコンクリの塊を用意したので、どうぞです」ポチッ

湊「どうやって使うんだ?」

湊「すでに実験用に衝撃を蓄えてあるです」

律「吸収したグローブの甲部分をグッと片手で押して発動です。手の平から吸収した分が発散されるです」

湊「よっしゃ、やってみるか。これで…」

 スチャッ

湊「こうだな!」

 グイッ

 ズドォンッ
 パラパラ…

冬也「うわ…1発…」

湊「すげーな、これ! もーらった!」

冬也「ボクには?」

律「あれ1つしか作ってないです。それに冬也兄ちゃんにはちゃんと、銃を作ってあげたです!」

律「名付けて、因果応報グローブ! やられた分だけやり返せるです!」

湊「カッコ悪い名前だな」

律「そんな!?」

湊「俺が名付けてやろう。このグローブは…リベンジャーだ!」

冬也(それはそれで…まあいいや)

冬也「じゃ、帰って休もうか」

湊「だな。いいもんもらったし」

律「また明日です」

冬也(帰ったら…【安価下1】)

 1 グラスプスキルの練習してから寝よう
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ステルス0/300
   E ピラー104/250
   F アンテナ0/200
 2 すぐに寝ちゃおう


冬也「意外と難しいからなあ…」

湊「ピラーはできるようになっても、さらに鍛えねえと丈夫にならねえからな…」

冬也「逆にものすごく極めると?」

湊「天上院のピラー、忘れたか?」

冬也「…………あれはヤバかったね」

 【直下 コンマ判定】(精神安定+10)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 104/250


 ピラー 190/250

冬也「うまくいけば、あと1回くらい練習すれば…」

湊「悪い後は良い結果になるのか…」

冬也「…偶然だってば」

湊「そうそう、ピラーは必ずしも手で床をつく必要はねえんだ」

冬也「そうなの?」

湊「隔たった場所でなきゃ、触れているところから自在にピラーを出す場所を選べる」

湊「足がついてりゃ発動可能。けど、手以外からやるのが難しいから、手をついてやるわけだ」

湊「天上院は足でやって、あれだったな、確か」

冬也「すごいね…」


 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー190/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃103/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 幹部格

 ――ブラック・ライト――
  刀梶剣:切断の異能 無口?
  些芝充:砂と熱風の異能 リーダー格?
  蛇沢アキ:ゴーレムの異能 紅一点?
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  塔ヶ崎唯介:重力操作の異能
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系


 今夜はここまでです
 どうもありがとうございました

乙 狙撃スキルが上がってない


 >>174
 ありがとうございます

 訂正

 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー190/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃112/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 幹部格

 ――ブラック・ライト――
  刀梶剣:切断の異能 無口?
  些芝充:砂と熱風の異能 リーダー格?
  蛇沢アキ:ゴーレムの異能 紅一点?
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  塔ヶ崎唯介:重力操作の異能
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系


 ――小型輸送機内――

冬也「狭い…」

湊「文句言うな」

風条「ちょっとおっさん、臭いんだけど」

御手洗「葵ちゅわんと密着できるなんて嬉しいなぁ…」

風条「きもっ」

湊「きもっ」

冬也「きもっ」

御手洗「おい、最後の」

冬也「ごめんなさいごめんなさい…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 殴り込みメンツは6人
 4~6 殴り込みメンツは8人
 7~9 殴り込みメンツは10人


冬也(それにしても、ここにいるボクを含めた4人と、輸送機を操縦してる手島さんと、おじさんを加えた6人だけで大丈夫かな?)

冬也(ちゃんとした戦力として数えられるのって、おじさんと湊とボクくらい…?)

冬也(自分達で言い出したことでも、ちょっと不安…)

 ウィ----ン

枢木「お前ら、もうすぐ到着だ」

風条「良かったような、面倒臭いような…」

枢木「ブラック・ライトの本拠地は無人島だ。広さは東京ドーム10個分くらいだと思え)

冬也(あまりピンとこない数え方だよね、東京ドーム何個分って…)

湊「んで、どうすりゃいいんだよ?」

枢木「原則として2人一組だ」

冬也(てことは、ボクは湊とかな…?)

湊「誰と誰がペアなんだ?」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 枢木「冬也と御手洗。俺と風条。手島と湊」
 4~6 枢木「冬也と風条。俺と御手洗。手島と湊」
 7~9 枢木「冬也と湊。俺と手島。風条と御手洗」


枢木「冬也と風条。俺と御手洗。手島と湊」

冬也「えっ」

枢木「3つに戦力を分散させて、ブラック・ライトの本拠地でそれぞれが陽動と襲撃をする」

枢木「最終的に目指すべきポイントは地下深くにある、ブラック・ライトのボスである榊日和のいる場所だ」

枢木「そして、そこへ目指す前にそれぞれに立ち寄ってもらう箇所がある」

枢木「冬也と風条は敵本拠地にある司令室。そこで風条はハッキングして機密と思われる情報を根こそぎかっぱらえ」

枢木「湊、お前は新太とともに実験区画だ。後のことは新太に教えてある」

湊「…」

御手洗「俺と課長はどうすんだい?」

枢木「決まってんだろ、片っ端から強えグラスパーをぶち殺して回るんだ」

御手洗「Oh…」

枢木「そんじゃあ、この輸送機で突っ込むぞ」

冬也「突っ込むって?」

枢木「全員、アームで身を守れ。新太、行け」

 ザザッ

手島『了解しました』

冬也「えっ、ちょっと、皆、当たり前みたいに対ショック姿勢取ってるけど…」

枢木「さあて、楽しい楽しい蹂躙戦の始まりだぜ――」




 ――ブラック・ライト本拠地――

風条「それじゃ、司令室に行くわよ」

冬也「はい…」

風条「かなり深い階層にあって、もうその近くが榊ってのの居場所みたいだからけっこう激しい感じになるわ」

冬也「そうなんだ…」

風条「で、まずは深い階層に続いてるエレベーターを目指すわ。それまでの敵はよろしく」

冬也「はい」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 出ました、三人組
 4~6 刀梶「待っていた」
 7~9 些芝「また会ったな」


刀梶「待っていた」

些芝「先日はよくやってくれたな」

蛇沢「たっぷり、お返ししてあげる」

冬也(やっば…)

風条「あちゃー…」

冬也「【安価下2】」

 1 3人相手はムリ、逃げる
 2 仕方ないからやりしかない
 3 こちら朝霧です。おじさん、グラスパー3人組出たんでお願いします


冬也「仕方ないからやるしかない」

風条「正気?」

冬也「サポートお願いします」

風条「…分かったわよ、やりなさい」

些芝「こっちは3人同時にやらせてもらうぜ…!」

 3人が同時に飛び出してきた。
 この3人で、まだ異能を確認していないのはリーダー格と思われるグラスパー。

 何でも斬ってしまえる異能と、人形を造り出す異能。
 これらも強力だけど、見ていないのが何より怖い。

蛇沢「超特別な砂鉄ゴーレムよ! いきなさい!」

 真っ黒の大きな人形が物凄いスピードで迫ってきた。
 横っ飛びになりながらどうにか避けたものの、そこに侍然とした人が迫ってくる。

冬也(受け止めることもできないなら、避けるしかない…!)

 ショットモードで弾幕を張りながら飛び退いた。
 いつの間にか、真っ黒の人形が消えてしまっている。

些芝「俺の異能は使い勝手が良くなくてな――」

 アームでとっさに全身を守った。纏った星のチカラに何かがめりこんでくる。
 細かな、黒い棘のような――磁石に吸いつく砂鉄のようなもの。

些芝「外でどうにか、砂漠で最強。ここは砂浜――それなりには、好条件だ」

 何かに煽られる。熱かった。さらに砂浜の砂が津波のようにうねって襲いかかってくる。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 蛇沢「その砂をゴーレムにして」些芝「拘束しちまえばもう終わりだ」刀梶「斬る」
 4~6 刀梶「!?」冬也「当たらなかったか…」
 7~9 冬也「これ、って――」些芝「やれ、剣!」


 砂の津波に飲まれる前に、カンバージモードで発砲していた。

刀梶「!?」

 穿たれた砂津波の穴から一気に飛び出し、空中から通常モードで連射する。

冬也「当たらなかったか…!」

 狙ったはずの侍グラスパーは無事だった。

些芝「あれを切り抜けるかよ…」

蛇沢「でも、三位一体の攻撃をかわし続けるのは限界があるわ」

冬也(風条さんの異能がなかったら、切り抜けられなかったかも…)

冬也(だけど、全然、不利なままだ…)

冬也(どこか、1人でも切り崩せれば…)


 【安価下2】
 1 些芝を狙う
 2 刀梶を狙う
 3 蛇沢を狙う
 4 応援を求める
 5 逃げる


冬也(攻撃の要は、あの侍グラスパーだ…)

冬也(けど1番、手強いかも知れない。何より、2人のサポートが絶妙だし、強固でもある…)

冬也(ここは多少、無茶をしてでも攻めるしかない…!)

 駆け出すと、前方の砂が棘のように突き出てきた。
 それを飛び越えると侍グラスパーも飛び上がった。

 交錯の中で得物を向け合う。
 足元の砂の棘がまた人形になり、軽自動車ほどありそうなサイズの腕がアッパーをかましてくる。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「っ――!?」
 4~6 冬也「ぐっ…痛って…!」
 7~9 冬也「今度こそ、直撃…!」


冬也「っ――!?」

 大きな拳を足場にして、侍グラスパーが目前で加速をかけた。
 飛び散っていく鮮血と、ボクの右腕。足場にされた腕に捕まえられて、そのまま地中へ引きずり込まれる。

 身動きが取れないまま、押し固められ、息が詰まる。

刀梶「楽になれ――」

 最後の言葉を聞いて、ボクは意識を失った。



                  ――――――――― BAD END


やはり運命操作の能力なんていらなかったんだ…千里眼…


 ぶっちゃけ、三バカとか言われてても強いっす
 3人で出てきたら冬也と風条じゃキツいです

 そんなわけで、リトライ先を選んでください
 【安価下2】
 1 >>185
 2 >>188
 3 >>193


 >>196
 >>1がヘタっぴでごめんね
 その代わり、リトライ時に死んだ判定で補正がつけられるようにするよ

 これは安価に数えません


刀梶「待っていた」

些芝「先日はよくやってくれたな」

蛇沢「たっぷり、お返ししてあげる」

冬也(やっば…)

風条「あちゃー…」

冬也「【安価下2】」

 1 3人相手はムリ、逃げる
 2 仕方ないからやりしかない
 3 こちら朝霧です。おじさん、グラスパー3人組出たんでお願いします


冬也「こちら朝霧です。おじさん、グラスパー3人組出たんでお願いします」

 ザザッ

枢木『了解だ。すぐに向かう、ちょっと待ってろ』

蛇沢「いきなり応援呼ぶんだ?」

些芝「だったら、応援が来る前にケリつけてやるよ!」

刀梶「参る」


 【安価下2】
 1 枢木がいる方へと逃げながら合流を目指す
 2 とりあえず、相手をしながら凌ぐ
 3 こっちも全力


 3人が同時に飛び出してくる。
 最初に熱風がボクの全身をしたたかに打ちつけた。風の中に砂が紛れ、皮膚がただれたように血がにじむ。

 続いて、影が差した。
 大きな真っ黒の人形が連続で巨大な腕を振り下ろしてくる。
 後退しながら猛攻を凌いでいたら、瞬時に人形が真っ二つになった。
 さらさらと黒い砂が散り、その向こうから侍然としたグラスパーが向かってくる。

 2本の棒が振られる前にフルバーストで星のチカラを撃ち出した。
 放射状に前方の地面まで抉りながら星のチカラが全てを薙ぎ払っていく。

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 瞬間、血が舞った。
 4~6 冬也「もう、一、発!」
 7~9 枢木「おう、やってるじゃねえか。俺も混ぜろよ」


冬也「もう、一、発!」

 さらにフルバーストを放つ。
 口径を狭めて、より貫通力を高めて。

 爆撃されたかのようにボクの前だけ、何もかもが吹き飛ばされていた。
 砂は赤黒く熱を持って発光して、南国特有の植物がなぎ倒されている。

 けれど、その向こうでこんもりとした黒い山があった。
 ぼろぼろとそれが崩れていくと、息を荒くしながら女のグラスパーが仲間の2人を匿っていた。

些芝「ちいとはキモが冷えたぜ…」

刀梶「すまぬ、アキ」

蛇沢「いいから、さっさとやっちゃってよ」

 やっぱり、強い。
 フルバーストを2回も放つと、体にかかる負担も大きい。
 それなのに仕留めきれていない。ある程度の消耗はさせたかも知れないけれど、その程度だ。

冬也(ヤバいな、やっぱり…)

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 枢木はまだこない
 6~9 枢木がきたよ


枢木「楽しそうにやってるじゃねえの」ザッ

冬也「おじさん!」

御手洗「お、葵ちゅわぁ~ん、元気?」

風条「キモっ」

些芝「到着しちまったか…。なら、一網打尽にしてやるよ」

刀梶「相手に不足はない」

蛇沢「どうせ、まともに戦えるのが1人から2人になったってだけだし」


 【安価下2】
 1 枢木と共闘して倒す
 2 この場は任せて先へ進む


冬也「おじさん、手伝います」

枢木「ああ? こんなの俺だけでも充分だが…」

冬也「でも人手が多い方が、早く目的を達成できる…と思って」

枢木「…まあいい。それなら俺の邪魔はすんなよ」ジャキッ

 おじさんが機関銃を1梃ボクに渡した。

枢木「バーニッシュで連射しまくって、一気に近づくぞ」

冬也「…はい」

枢木「そんじゃあサクッと、蹴散らすぞ!」ダンッ

 おじさんに続いて、機関銃を連射しながら飛び出した。
 バーニッシュで弾丸を1つずつ強化しながら連射しまくる。
 それだけで3人は一所には集まれずに陣形を崩すことができた。

些芝「何だよ、こんなふざけたやり方…! 狂ってるにもほどがある!」

刀梶「この弾雨では捌ききれんな」

蛇沢「あっちがそういう魂胆なら、こっちだって考えがあるわよ!」

 女のグラスパーが足を止めた。
 おじさんが撃ち込んだ銃弾でその体が弾け散る――かと思ったが、響いた音は人体のそれじゃなかった。
 皮膚の下から鈍色のものが覗いてきて、その体が生きたものじゃないことを知る。

蛇沢「たっぷり撃ち込まれた、その弾丸で、最強のゴーレムを作ってあげる!」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 蛇沢「このコは強いわよ?」
 6~9 枢木「おもちゃ遊びはこれで終わりにしてやるよ」

 


枢木「おいおい、何だよこれ…?」

冬也「デカい…」

 ずんぐりとした、砂と弾丸で形成された人形。
 2トントラックをそのまま縦に置いたような大きさで、肩に女のグラスパーが立っている。

蛇沢「サクッと蹴散らすのはこっちよ!」

 その大きさにそぐわない、俊敏な動きで人形は動き出した。
 一歩動くごとに地面が揺り動かされる。人形が腕を振るうと撃ち込んだ銃弾が放たれてくる始末だ。

枢木「冬也、こういう時は本体を狙え! いくら削ってもラチがあかねえ!」

冬也「は、はい!」

刀梶「だが、アキは俺が守る」

 飛び出したおじさんに侍グラスパーが斬りかかった。
 あっさりと機関銃が真っ二つにされたが、瞬時におじさんが多いな釘を出現させてそれで貫いてしまう。

刀梶「何をした――!?」

 2本の棒がおじさんをめった打ちにしたが、バラバラにはならない。
 着地したおじさんがにんまりと、湊そっくりの意地悪そうな笑顔を浮かべる。

枢木「てめえは異能禁止だ、チート侍」

些芝「剣、お前はグラスプスキルでアキを守れ!」

 リーダー格のグラスパーが叫ぶと、凄まじい熱波が砂塵を伴って襲いくる。
 それを受けて、踏ん張ったところで人形が両腕を振り下ろしてきた。

冬也「ぐっ…!?」

枢木「いい連携だな。だが――うちはてめえらみたいのを専門にしてんだよ」

 片腕ずつ受け止めたボクとおじさん。

些芝「それがどうし――」

 さらに追い討ちをかけようとしたその人が、血を吐いた。胸からナイフの先端が飛び出している。

御手洗「ダメじゃないの、おっちゃんから目を放すと何をされるか分からんよ?」

 ステルスで見えなくなっていた御手洗さんがナイフを引き抜く。

蛇沢「充…!」

刀梶「貴様…!」

御手洗「おわっ、ちょっ、おじさん、正面切ってやり合うのはごめんなんだってば!」

枢木「冬也、あの女を次に片づける」

 【安価下2】
 1 枢木の作った隙を攻める
 2 隙を作らせ、枢木にやってもらう
 3 とりあえず、全力


冬也「ボクがつけ入る隙を作ります」

枢木「任せた」

蛇沢「充を、よくも…!」

 人形がさらに激しく動き回り始めた。
 だが、弾丸がばら撒かれる度、その危険度は下がっていく。
 加えてリーダー格のあのグラスパーが再起不能になったことで、効率的に人形の材料を確保するのも難しくなったはずだ。

蛇沢「この、この、この…!」

冬也(体積が減るごとに動きが遅くなってる…?)

 いよいよ、銃弾が全て消えてしまうとただめちゃくちゃに動き回るだけだった。
 それでも掠めるだけで危ないのは目に見えている。だからこそ、あえて注意を惹きつけるために飛び込んだ。

蛇沢「ぶっ潰す!」

 ポイントで動体視力を強化して、ギリギリまで引きつける。
 その上で風条さんに強化してもらっている身体能力で回避し、カンバージモードで人形の胸部を撃ち抜いた。
 そのまま星のチカラを注ぎ込みながら、光線を剣に見立てて薙ぎ払う。

蛇沢「その程度、修復なんて――」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 刀梶「アキ!」
 6~9 枢木「したってムダだぜ」


蛇沢「その程度、修復なんて――」

 人形胸部の切断面がじゅわりと融解したように合わさり始めた。
 しかし、人形の修復と操作は睨んだ通りに並行できないようだった。

 ボクの反撃に気を取られて、人形を部分的に破壊されて、それだけでおじさんへの注意が散漫になるのは必然だった。

刀梶「アキ!」

 誤算は、ボクが完全に忘れかけていた、もう1人のグラスパーだった。
 飛びかかったおじさんから彼女を守るようにして、侍グラスパーが割り込んできた。

枢木「順番を違えたか――」

 侍グラスパーの首が飛んだ。
 おじさんの、手刀。ポイントのようで、そうじゃないのは一目瞭然だった。
 バーニッシュ・スパークと同じように身体の一部分がスパークする星のチカラで覆われていた。

蛇沢「剣!?」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 2人の遺体が大・爆・発
 4~6 蛇沢逃亡
 7~9 枢木「お前もさっさと、死んでおけ」


枢木「お前もさっさと、死んでおけ」

蛇沢「!?」

 仲間の死と、迫っていた死で、完全に思考停止をしているようだった。
 色々な思考が入り交じって、その処理に追われてフリーズしている彼女の頭を、カンバージモードで撃ち抜く。

 人形が元の砂に混じっていき、そこに赤い血が染み込んでいった。

御手洗「はぁー…おっかなかった」

風条「いきなり、こんなの相手とか…だから来たくなかったのよ」

枢木「まだヤツらの敷地に入っただけだ。地下に広がってる基地をぶち壊して全てが終わりになる」

枢木「油断するんじゃねえぞ」

風条「はいはい…」

風条「…平気?」

冬也「うん…。行こう」

枢木「中に入ったら、そうそう合流はできなくなる」

枢木「次からはお前らで凌ぐなり、逃げて別のルートを探るなりしていけ」

冬也「はい」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 グラスパー2人と遭遇
 4~6 グラスパー1人と遭遇
 7~9 順調


 【安価下2】
 現れたグラスパーの異能


風条「こっちのルートはザコばっかみたいね…」

冬也「うん。グラスパーが出てこないのはいいことだけど…」チラッ

風条「振り返るのはよしときなさい。…あんた、甘いからキツいでしょ」

冬也「…」

風条「何はともあれ、自分の命があってのものだ…ね‥」

 風条さんの動きが、声が、急にとろくなった。
 時間が引き伸されたように、ボクも口を開いて言葉を発するまでがのろくなる。

冬也「なぁにがぁ…おぉきぃてぇ………?」


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 風条の頭が吹き飛ばされる
 4~6 銃弾が飛んでくるのを目撃する
 7~9 敵がマヌケだった


 何もかもがスローになっている。
 風条さんも異変を察知しているようだが、とろくて互いにまともな会話もできなかった。

敵「あーっはっはっ、のろまでやんの~」

 けらけらと笑い声がして、頭を掴まれた。
 そのままグイッと首を回されて、グラスパーらしき人間の顔を見る。

敵「俺の視界に移った全てはのろまになる」

敵「よぉーく分かったか? マヌケちゃん」

 【直下 コンマ判定】
 1~4 マヌケだから敵が冬也の顔をガン見して、他が自由になっているのに気づかない
 5~9 視界から外れた風条が普通に殺しました


 【0】
 偶数 敵「な…んでぇ…俺が…のろくぅ…?」冬也「ボクの目だけ凝視しすぎだからじゃない?」
 奇数 敵「そして、俺は常人よりも遥かに広い視野を持つ、完璧だろ?」←マヌケじゃなくなりました
 ※0は偶数扱いです


敵「そして、俺は常人よりも遥かに広い視野を持つ、完璧だろ?」

敵「お前らを視界に入れたまま、この万力ちゃんで首に1つずつ穴を空けてゆっくり殺してやるよ」

敵「痛みが伝わるのもスローだけど、死ぬまでもスローだからかなり苦しいみたいだぜ?」

冬也「や…め…」

敵「100文字の命乞いを死ぬまでに言えたら2秒だけ考え直してやるよ」

 スチャ…
 キリキリ…

 糸鋸みたいな形状をした器具が首にあてられて、ゆっくりとそれが回されていく。
 かなり厳しい状況で焦るかと思いきや、鼓動もゆっくりになっていて意外と冷静さを保てる。逆に怖い。

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 されるがまま
 4~6 冬也(足は…普通に動く…? この近さだから…?)
 7~9 冬也(ヒートグレネードなら…視界を奪えるかも…)


冬也(いくら視界が広くても…光の早さはどんなに遅くしたって速いまま…)

冬也(視界の広さを逆に利用して、ヒートグレネードを炸裂させられれば…)

冬也(ただ…200度の熱だし…ボクはアームで身を守れるとしても、風条さんが…)

 クイ…クイ…

冬也(背中に回した手は普通に動かせる…)

冬也(このサインで、気づいて…お願い…)

 コソ…
 ギュッ
 フリフリ

冬也(いかにもな爆発しますよなものを後ろ手に持ってふりふりしてアピールして見せれば…)

冬也(さすがに風条さんも何かするって気づいてくれるよね…?)

冬也(このまま、ヒートグレネードを落とした後、【安価下2】。よし、これだ)

 1 視界を焼いた敵を速攻で倒す
 2 一目散に逃げる


冬也(このまま、ヒートグレネードを落とした後、視界を焼いた敵を速攻で倒す。よし、これだ)

冬也(発光している間に、一気にやる…!)

 コトッ

敵「んあ?」

 カカッ
 シュバァァァッ

敵「ぬぐおぉっ…!? 目が、目がぁあああああ――――――――――っ!?」

冬也「律のお手製サングラス装着!」スチャッ

冬也「このまま、一気に…!」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 敵「視界確保は基本中の基本、すぐに馴れる…!」
 4~6 敵「げほっ、がはっ、ぐえっ…!?」冬也「いける…!」
 7~9 冬也「心臓を穿つ…! カンバージ・ショット!」


敵「視界確保は基本中の基本、すぐに馴れる…!」

 ガシッ

冬也「受け止められ…!?」

敵「それに俺を警戒して目潰しするヤツだってごまんといたんだ」

敵「目ぇやられた程度で、くたばるほどのザコじゃねえんだよ!」

 問題なく動けるからには、まだ目が治っていない。
 それなのにいくら攻撃を仕掛けても防がれていく。

風条「そこっ、ああ、もう一丁! 惜しい!」

冬也「プロレス気分で見てないでよっ…!」

 200度の熱波を発し、いまだ発光を続けるヒートグレネードを蹴り上げた。

敵「熱っち――」

 思った通りにそれも手で受けて防ごうとしたが、直接触れればアームで身を守っていても熱は貫通する。
 目に頼らないでも分かる、何かしらの感知能力が何らかの方法で高まっているらしい。

冬也「だったら、【安価下2】」

 1 フルバーストで吹っ飛ばす!
 2 ミニトマトボンバー!
 3 逃げる!


冬也「だったら、逃げる!」

風条「乗った!」

 ダダダッ

風条「でも、またあいつが来たらどうするの?」

冬也「同じ手が通用すればいいけど…」

風条「しないと思うわよ、あの感じだと」

冬也「…うん…」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 敵「逃がさねえ」
 4~6 冬也「また敵…グラスパーっぽくはなさそうだけど…」
 7~9 順調

 【安価下2】
 意外と強敵になっちゃった、鈍化異能の敵の名前


冬也「ここまで逃げれば――って、あ…。逃げるのに夢中で、ルートが…」

風条「そこは大丈夫よ、ちゃんとわたしが先導してたでしょ」

冬也「本当? 良かったぁ…」

風条「にしても、あのグラスパー、意外と強敵よね…」

風条「ステルスとか使えたら良かったんだけど…」

冬也「未習得だもんね…」

風条「ちょっとしかまだ使えないのよ」

冬也「えっ」

風条「何よ?」

冬也「…………次にあのグラスパー出てきたら、ステルスでさくっと…」

風条「言ったでしょ、ちょっとしか使えないって。ほんとに一瞬だけ身動きが自由になるくらいで使いどころが難しいのよ」

冬也「あー…そっか…」

風条「分かれ道ね…」

風条「右の通路を行けば司令室だけど、その分、守りが堅くなってるはずよ」

風条「左の通路から回り込んで、司令室に通じるダクトから侵入する手段もあるけど…」

冬也「【安価下2】」

 1 右からいこう
 2 左からいこう


冬也「右からいこう」

冬也「司令室を占拠できても、近くを警備してる増援が来たんじゃ持ちこたえられないかも知れない」

冬也「だから、その増援を潰す意味でも正面から乗り込もうよ」

風条「分かったわ、それでいきましょ。…けど、あんたが大変なんだからね?」

冬也「…はい」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 2人もグラスパーいたよ
 4~6 1人もグラスパーいたよ
 7~9 グラスパーはいなかったけど…


 ハードモードが続くねえ…

 ↓1~2
 敵グラスパーの名前
 採用安価のコンマが低いほど弱い、0はめちゃ強

 ↓4~6
 それぞれ、その異能


すまぬ、異能は↓4~5の間違いでござった
これは範囲安価に数えぬでござる


轟「侵入者がここまで来たか」

松菱「司令室の他に二手に分かれているようだが…そう強くはなさそうだな」

風条「それはこっちの台詞よ、冬也、やっちゃいなさい」

冬也(自分でやるとかじゃないんだ…)

轟「確かにそう強くはないが、それでも女子供には負けられない。名乗っておいてやる。俺は轟だ」

松菱「…松菱。ここは、死守させてもらう」

冬也「ボクだって、負けない…!」

 猛獣のうなり声がして、そう広くない通路にどこからともなくライオンが現れた。

松菱「行け――」

風条「ちょ、何あれ!?」

冬也(この手の相手は、本体を倒す…!)

 ライオンが牙を剥いて飛びかかってくる。それでも普通のライオンとそう変わりは見えなかった。
 アームで体を強化して、さらに風条さんのサポートでさらに増強されればライオンより速く動ける。

 拳でライオンの牙を殴り砕いて、飛びかかってくるライオンの腹部に拳をめり込ませる。
 大体はそのくらいで動けなくなって消えていくが、それでも次々とライオンは現れて肉と毛皮の壁となる。

松菱「防衛戦については少し、有利でね」

冬也「それでも歯が立ってないよ…!」

 向かってきたライオンの顔面を拳で砕きにかかる。
 だが、手応えはあったのに怯まずにそのまま押し倒された。

松菱「やられた分だけ、その弱点を克服していくんだ。最強のライオンまでに、何体かかるかな」

冬也(倒せば倒すだけ、強くなる――?)

 【安価下2】
 1 フルバーストで一旦消し飛ばして、その隙に本来を叩く
 2 ディスバージ・ショットでライオンの奥の2人を狙う
 3 ライオンを極力無視して、一気に接近する


冬也「そんなのいちいち、相手していられないよ…!」

 のしかかっているライオンのタテガミに腕を回して、そのまま首をへし折って投げ飛ばす。
 次々と襲いかかってくるライオンをいなし、流しながら奥の2人へと接近すると轟と名乗った方が前へ出た。

轟「俺の異能はちゃちで、ハサミを出すだけなんだ」

 人間ほどはありそうなサイズの裁ちバサミが大きく刃を開いた。
 ジョキン、と音を立てながら閉められ、思わず飛び退いたら背中からライオンに噛みつかれる。

冬也「ぐっ…!?」

 牙が首筋を深くまで傷つけ、そのまま肉と骨が噛みちぎられそうになる。
 その前に肘鉄を見舞ってやったが牙は抜けない。こんなとこまで強くなっている。

松菱「思いきりでいい」

轟「言われるまでもない…!」

 次々とライオンが押し寄せてきて、ボクの動きを抑えにかかる。
 そこに轟がさらに大きなハサミで大口に開いて迫ってきた。

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 やすやすと、ハサミはボクの首を刎ね飛ばした。
 4~6 風条「ああもうっ! ネコちゃんを手にかけるんてサイテー!」
 7~9 冬也「この程度で動けなくならないよ…!」


冬也「この程度で動けなくならないよ…!」

 その場でストンと尻餅をつくように腰を落とした。
 頭上で硬質なハサミ独特の切断音がして、ライオンが両断される。

轟「何――」

 驚愕している轟のハサミを持つ手を掴み、そのままねじって体を回転させた。
 床に叩きつけられた轟にきちんと閉じられたハサミの先端が落ちて、床まで刺さる。

松菱「まだライオンは――」

 顔の横を、背後から銃弾が飛んでいった。
 松菱の額に着弾して、頭の後ろから色々と飛び出していく。

風条「ったく、異能に頼りっきりのグラスパーって弱いわよね…」

冬也「…さすが元殺し屋さん」

風条「司令室を制圧するわよ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 風条「何このシステム…うざっ、面倒臭っ」冬也「敵の増援がきてる…」
 4~6 風条「もうちょいだから、死守しといて」冬也「はい…」
 7~9 風条「よし、完了。ずらかるわよ」冬也「早い、さすが」


風条「もうちょいだから、死守しといて」

冬也「はい…」

冬也「どれくらい?」

風条「5分! 5分経ったらダクトから司令室は脱出するわよ」

冬也「了解です」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 敵増援はグラスパー1人
 4~6 敵増援は次郎さん
 7~9 敵増援は塔ヶ崎


 あ、判定表が逆やった…
 数字低い方が悪いことなんだけど…こっちのミスだし、これで

 【安価下2】
 敵の異能


敵「っしゃああああっ! 来いや、おらぁ!」

冬也(熱血脳筋系の人だ…)

敵「こっちからいくぜぇええええ――――――――っ!」ダンッ

 ものすごいスピードで敵が突っ込んでくる。
 けれど直線的すぎて、カウンターをするのには充分だった。

 思いきり体重を乗せて拳を放ったが、ものともせず、逆に勢いに押し負けて殴り飛ばされる。

敵「はーっはっはっ、屁みてーな攻撃だなあ? お前は、弱っちい! がっはっはっ!」

冬也(頭が…ふらふらする…この人、強い…)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 敵「グレートにお前を蹴散らす!」
 4~6 敵「ほらほら、思いきりやってみろ」冬也「っの…!」
 7~9 敵「ほらほら、思いきりやってみろ」冬也「こ、の…」


敵「ほらほら、思いきりやってみろ」

冬也「っの…!」

 フルバーストで爆発的な星のチカラをぶつける。
 だが、その青白い光の中を敵は悠々と歩きながら近づき、にんまりと笑顔を作った。

敵「ぬるいぞ、まだまだ」

 頭を掴まれて、そのままヘッドパッド。
 脳震盪で立っていられなくなるが、頭を掴まれたままで倒れることもままならない。

敵「どうしたどうした、その程度かぁ~?」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 敵「それじゃあ楽にしてやろう!」
 4~6 風条「終わったわよ、撤退撤退!」
 7~9 冬也「この…!」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 枢木「――だったら俺が相手してやるよ」
 奇数 塔ヶ崎「そのままやっちまえ」
 ※0は偶数扱いです


 0からの失敗が目立ちますな…

―――――

塔ヶ崎「そのままやっちまえ」

冬也「!」

敵「こりゃこりゃ、塔ヶ崎さん、いらしたんで?」

塔ヶ崎「遊んでねえでさっさと片づけとけ、カラクリ見破られたらお前もう終わりだぞ」

冬也(カラクリ…?)

敵「それじゃあ、さっさといかせてもらうぜ、小僧!」

 【安価下2】
 1 光蝶で驚かせて離れる
 2 悪あがき


 このままじゃ、間違いなく殺される。
 そう悟ってふらふらの状態なりに悪あがきを試みて敵の大きく開いている股間を蹴り上げた。
 足を上げるだけで精一杯の、みっともない悪あがき――

敵「はうあっ…!?」

冬也「えっ?」

塔ヶ崎「だーからさっさとやっとけって言ったんだ…」

 ふにっ、くらいしか感触は――感じたくない、その感触はなかったはずなのに。
 野球でライナーを股間に受けた人くらい大袈裟に前屈みになり、悶絶してしまう。

冬也「これって…つまり…」


 【直下 コンマ判定】
 偶数 敵の異能のカラクリに気づく
 奇数 きづかない
 ※0は偶数扱いです


冬也「よく分からないけど、チャンス…!?」

冬也「もうちょっと頑張れば…!」

 思いきり殴りつけるが、普通に殴られるだけでダメージにならない。
 消費する星のチカラを節約するために実弾で発砲をするが、どれだけ頑丈なのかダメージが通らない。

冬也「何で、こんな…!」

敵「こんのガキがぁあああああ――――――――――――っ!」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~3 激昂した敵に捕まえられる
 4~6 どうにか回避する
 7~9 よろめいた拍子に…


 よろめいた拍子に尻餅をついて、放り出されたボクの足が敵の脛に当たる。

敵「ぬぐおっ…!?」

冬也「えっ!?」

塔ヶ崎「…」ハァ

冬也(さっきの金的も…今のも…全然痛いはずはない…)

冬也(どんだけ強い攻撃をしても痛がってないのに、こんな格ゲーだったら弱攻撃未満の攻撃で痛がってる…)

冬也(痛いのは痛くなくなって、痛くないのが痛くなる…?)

敵「もう許さん!」


 【安価下2】
 1 ひっかく
 2 思いきり殴る
 3 軽い平手打ち


冬也(推測が正しければ…!)

冬也「えいっ」ペシッ

 ビッタァァァンッ
 ドサッ

敵「」

冬也「…………何だろう、この感じ…」

塔ヶ崎「調子に乗るからああなるんだ…。まあいいさ、次は俺と遊んでくれるよなあ?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 戦闘突入
 4~6 風条「逃げるわよ!」
 7~9 枢木「おおーっと、そうはいかねえぜ」


風条「逃げるわよ!」

冬也「終わったの…!?」

塔ヶ崎「逃げるだと? そんなつれねえこと、言わねえでいいだろうが…!」

冬也「!?」

 【安価下2】
 1 ヒートグレネード
 2 逃げ口のダクトへ急ぐ
 3 仕方ないから立ち向かう


 ヒートグレネードを握り、風条さんに見えるように掲げて見せた。

塔ヶ崎「何だ、その玩具――」

冬也「玩具だよ」

 信管を抜き、足元へ叩きつけた。
 目をつむり、サングラスをかける。

塔ヶ崎「ぬぐっ…!?」

冬也「風条さん、今の内に!」

風条「眩しっ…!?」

冬也「こっち!」

 風条さんの手を引いて、その場を離れる。
 どうにかして司令室を離れて、ようやく一息つけた。

 【直下 コンマ判定】
 枢木・御手洗の様子
 偶数 順調そのもの
 奇数 黒山と交戦中
 ※0は偶数扱い

 【下2 コンマ判定】
 湊・手島の様子
 偶数 湊「どういうつもりだ…新太ちゃんよ…」
 奇数 順調
 ※0は偶数扱い


―――――

 休憩しまーす
 1時間以内に再開予定です


風条「――よし、とりあえずの手当て完了」ペシッ

冬也「あ痛っ…」

風条「さて、この先にブラック・ライトのボスがいるはずよ」

冬也「他の皆はどうなってるかな?」

風条「手島からは連絡があって、こっちにもう向かってるわ」

風条「けどおっさんコンビはどうか…ちょっと分かんない」

冬也(おじさんなら負けない…と思いたい…)

風条「先にカチコミかけてもいいし、ここで合流を待ってもいいけど…」

冬也「長居してたら敵に見つかるかもね。ボクらでボスのところに辿り着いても、ボスってくらいだし強いから危ないかもだけど…」

風条「そういうこと」

冬也「【安価下1】」

 1 先にボスのところへ向かおう
 2 湊と手島さんと合流してから向かおう


冬也「湊と手島さんと合流してから向かおう」

風条「安全策ね」

冬也「うん。仮に敵が交戦しても、ここで合流って決めておけば協力できるし」

風条「分かったわ、連絡入れとく」

冬也(湊…無事かな…?)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 塔ヶ崎「見っけたぜ」
 4~6 次郎「今度は逃がさねえ」
 7~9 湊「待たせた」


湊「待たせた」

手島「無事かい?」

風条「わたしはね」

湊「お前、何だよ、包帯なんか巻いちゃって」

冬也「けっこう手強い敵ばっかりで…。そっちは?」

湊「手応えはあったけど俺がいりゃあヨユーだぜ。な、新太ちゃん」

手島「危うく体に風穴が空きかけていたけれど」

湊「言うなよ、別に無事だったんだから!」

風条「悪運強いのね…」

手島「課長は交戦中みたいだ。僕らでブラック・ライトのボスのところへ行こう」


 【安価下1】
 榊日和の異能


榊「――あら、こんなところまで来てしまわれたのですね…」

湊「お前がブラック・ライトのボスか」

冬也(あの人が、ボス…? 普通にかわいい、女の子にしか…)

榊「3710号…あなたは貴重な成功サンプルでしたのに、生みの親でもあるわたしに反抗するだなんて…」ホロリ

冬也「湊はサンプルじゃない、普通の生きてる人間だ」

榊「…普通に人間として生きられるほど、上手にできた成功サンプルです」

湊「口で何言ったって、何が変わるわけでもねえ…」

湊「さっさと、ぶち殺させてもらうぜ」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 榊「リリカ、塔ヶ崎、よろしくお願いいたします」
 4~6 榊「塔ヶ崎、よろしくお願いします」
 7~9 榊「リリカ、よろしくお願いします」


榊「塔ヶ崎、よろしくお願いします」

塔ヶ崎「あいよぉ」

 タンッ

湊「てめえ…」

風条「また…」

手島「やるしかないよ、皆」

塔ヶ崎「さーて、そんじゃあ今度こそ最後まできっちり遊ぼうぜぇ?」

塔ヶ崎「4対1――これくらいじゃねえと、ワンサイドゲームになっちまうし、丁度いい」

塔ヶ崎「かかってこいよ」


 【安価下2】
 1 湊と挟撃を仕掛ける
 2 ヒートグレネードで光源確保から攻め立てる
 3 コルトで戦端を開く


 ごめん、下1でした


冬也「湊、行って…!」

 コルトを構え、銃弾を撃ち込む。
 銃声とともに湊が駆け出し、塔ヶ崎が腕を広げた。

湊「重力だろ、そんくれえ分かってるぜ!」

 湊は強烈な重力が発生する前に塔ヶ崎の頭上へ飛んでいた。
 目論み通りに高重力がかかり、その重力に引き寄せられながら湊が拳を振るう。

塔ヶ崎「頭弱いのなあ、お前って」

 しかし、塔ヶ崎は落下する湊の腕を掴んでそのまま叩き伏せた。
 背中から床に落とされ、そこが陥没してしまう。歯を食いしばっているのが見えた。

塔ヶ崎「んでもって、だ…」

塔ヶ崎「俺はよぉ、お前が1番気になってたりすんだぜ!」

 高重力下でも塔ヶ崎だけはそれに影響を受けない。
 少しでも力を抜けば膝をつきそうなボクに塔ヶ崎はまっすぐ向かってきた。

冬也「重力の影響を受けないものだってある…!」

 ショット・モードを射出する。
 だが塔ヶ崎はすんなりとコートでボクの攻撃をすり抜けてしまう。

 【安価下2】
 1 ヒートグレネード
 2 ミニトマトをあげる
 3 光蝶を散開させる


 またやっちまったよ…
 【下1】なのです…


冬也「ミニトマト、好き?」

 ヘタを取ったミニトマトボンバーを前へ出した。

塔ヶ崎「あん?」

 ミニトマトボンバーを押しつけて、そのまま蹴って距離を取る。
 球形爆発が3発同時に起きた。爆発時間は5秒程度。
 思った通りにコートですぐ脱出したが、爆発している限りそこに光源はある。

湊「食らっとけ」

 球形爆発を光源に、さらに光線が塔ヶ崎を貫いた。
 アーム発動中に限って使えるコートは連続使用が難しいはずだった。

 まともに塔ヶ崎が光線を受けるが、重力は弱まらない。

塔ヶ崎「面白えじゃねえの…。ああ、ったく…痛えなあ…」

手島「2人とも、何か危ない感じがする! 早く倒すんだ!」

塔ヶ崎「勘がいいのなあ、眼鏡のあんちゃんは――」

冬也「【安価下1】」

 1 ヒートグレネードから一気に湊と畳みかける
 2 フルバーストモード
 3 重力下だけど接近戦を試みる


冬也「湊!」

湊「おう、2ついっとこうぜ!」

 ボクが取り出したものと、湊が取り出したものは同じだった。
 アイコンタクトで通じ合って、ヒートグレネードを同時に投げる。

塔ヶ崎「またそれか…!」

湊「見てるんなら分かるだろ? 俺が使えばサイキョーだぜ!」

 2箇所から熱と光が周囲に溢れ出る。

湊「消えちまいなァ!」

 発せられた光が、2本の光線となって塔ヶ崎を前後から照射する。


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 塔ヶ崎「制御できるか知らねえが、光さえも飲み込めるもんってのを知らねえのか!?」
 6~9 塔ヶ崎「さすがに、こいつぁ――」


塔ヶ崎「制御できるか知らねえが、光さえも飲み込めるもんってのを知らねえのか!?」

 全身にかかっていた重力の負荷がふっと消え去った。
 代わりに、何か黒い渦のようなものが塔ヶ崎の頭上にあり、光線がぐにゃりと曲げられてそこへ吸い込まれて消える。

冬也「ぶ…」

湊「ブラック…ホール――?」

手島「ダメだ、撤退しないと全員死ぬ!」

塔ヶ崎「そんなことさせるはずねえだろうが――」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 塔ヶ崎「つっても、もう抑えきれねえんだけどなあ!」
 6~9 塔ヶ崎「俺からは逃げられねえよ!」


塔ヶ崎「俺からは逃げられねえよ!」

 ブラックホールと思われた黒い渦がすぐに消えた。

湊「逃げる気なんざ、さらさらねえっつーの!」

 重力が消えていた段階で、湊はすでに次のために動いていた。
 振り返った塔ヶ崎の顔面を殴り、そのまま文字通りにぶっ飛ばす。

湊「冬也、外すんじゃねえぞ!」

冬也「分かってるよ!」

 手に馴染んだコルトを構え、手を突いて置き上がろうとする塔ヶ崎を狙う。

冬也「【安価下1】ショット!」

 1 カンバージ(直線レーザー)
 2 ディスバージ(枝分かれレーザー)
 3 フルバースト(広範囲高威力消耗大)


冬也「カンバージショット!」

 星のチカラを注ぎ込み、それが銃の内部でプラズマ変換される。
 そのプラズマが直線の光線としてコルトの銃口から撃ち出されていく。

塔ヶ崎「ッ――!」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 ブラックホール無敵
 4~6 避けられたものの
 7~9 冬也「倒せた…」


塔ヶ崎「ッ――!」

 塔ヶ崎が片手を前へ出すと、そこにブラックホールが出現して飲み込まれる。
 さらにそこへ強烈な力で引き寄せられていく。

塔ヶ崎「このままぺしゃんこにしてやるよ…!」

湊「冬也!」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 BAD END
 6~9 塔ヶ崎「ぐぅっ…!?」


塔ヶ崎「ぐぅっ…!?」

冬也「何――」

 引力が弱まったかと思うと、塔ヶ崎がブラックホールに突き出していた手がそこへ飲まれようとしていた。

湊「あいつ、自分の異能を制御できてねえんだ――」

手島「重力操作の異能で、ブラックホールまで造り出すなんてグラスパーでも手に負えないのか…」

風条「つっても、だからどうすんのよ! あれがあっちゃ、攻撃なんて届かないんでしょ!?」

塔ヶ崎「安心しろよ…ちゃんと遊ばせてやる――」


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 塔ヶ崎「仲良くあの世で、一緒になあ!」
 6~9 塔ヶ崎「生きるか死ぬか、存分に楽しめ!」


塔ヶ崎「仲良くあの世で、一緒になあ!」

 ブラックホールが、肥大化した。
 一瞬で塔ヶ崎はその中へ細く伸ばした粘土のようになって吸い込まれていく。

湊「やべえ…!」

手島「ほとんど自爆じゃないか…!」

風条「てか、何で止まらないのよ!?」

 重力に引かれるようにして、室内のものが次々とブラックホールへ飛び込み、例のように吸い込まれる。

湊「つか、あの女――」

冬也「えっ、あ、いない…!?」

 ブラック・ライトのボスがいつの間にかいなくなっていた。
 高所へよじ登るための、吸盤つきグローブをはめて、床にしがみつく。
 そうでもしないとブラックホールにそのまま吸い込まれていきそうだった。

手島「この場を離れないと、本当に全員、死んでしまう…!」

風条「でもどんどん、強烈になってるわよ…!?」

湊「光もダメ、飛び込んだら死ぬ、逃げようにも逃げられねえ…」

湊「こんなとこで、死ねるかっつーの…!」

手島「どうにかして、脱出しないと…!」

冬也(ブラックホールがあるってことは、塔ヶ崎はまだ生きてて…飛び込んでももしかして、無事なんじゃ…?)

冬也「ねえ湊!」

湊「何だ!?」

冬也「【安価下1】」

 1 一か八か、飛び込んでみる!
 2 捩じ曲げられても、異能の威力は変わらないよね?
 3 ブラックホールにミニトマトボンバーで爆撃してみよう!


冬也「ブラックホールにミニトマトボンバーで爆撃してみよう!」

湊「はぁあああっ!?」

湊「んなことして、どうなるんだよ!?」

冬也「と、とにかくやってみて!」

湊「しっかたねえな――って、ちょっ、まだヘタ取ってねえのにそのまま吸い込まれちゃ…!」

冬也「うわ、ボクも…!」

湊「全部やられた」

冬也「…ボクも…」

湊「どうすんだよ、爆発させねえと意味ねえだろ!」

冬也「じゃ、じゃあ爆発させてよ! 光蝶!」ファサァッ

湊「誘爆してくれりゃいいけど…!」

 カカッ
 ギュィィィン…

冬也「むなしく吸い込まれてった…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 湊「全然反応ねえぞ!?」冬也「ダメだったか…」
 4~6 湊「おっ、少し…弱まったか?」冬也「効いてるんだよ!」
 7~9 冬也「ブラックホールが何だか不安定になってる…」


冬也「ブラックホールが何だか不安定になってる…」

手島「今のが効いたのか?」

湊「だけどもう、ミニトマトは在庫切れだ!」

風条「んじゃあ、ちょっと飛び込んでぶん殴ってきなさいよ!」

手島「いや、それは危険すぎる。戻ってこられない可能性が高い」

冬也「って、何か弱まったり、強くなったりで、逆に危なくなってる…!」

湊「要はあのブラックホール越しにしぶといあの野郎をぶっ殺せばいいんだろ!?」

冬也「何かいい方法あるの!?」

湊「俺とお前がいりゃ、無敵だぜ」

冬也「ボクと、湊で――?」

冬也「【安価下1】」

 1 光蝶を送り込んで、湊の異能で…
 2 じゃあ、せーのでヒートグレネードを…
 3 ロープでお互いを繋いで、命綱にして飛び込んでみる?


冬也「すごく怖いけど…大丈夫かなあ…?」

湊「少なくともミニトマトは無事に通過して起爆されたんだ」

湊「てことは、俺らだってイケるだろ」

手島「危険すぎる!」

風条「正気なの、あんた達!」

冬也「って、言ってるけど…」

湊「俺らなら大丈夫だろ」

冬也「…信じる」

湊「よし、じゃあ行け、冬也」

冬也「え、ボクが行くの? 湊じゃないの?」

湊「はぁ? 俺なのか?」

冬也「いや、だって…」

湊「お前が行けよ」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 冬也「怖いよ、ヤダよ!」湊「うるせえ! てめえが信じる俺を信じろ!」ドンッ
 奇数 冬也「怖いよ、ヤダよ! 湊の方が頑丈そうだから、大丈夫!」ゲシッ
 ※0は偶数扱いです


冬也「怖いよ、ヤダよ!」

湊「うるせえ! てめえが信じる俺を信じろ!」ドンッ

冬也「ちょっ――」

 湊に蹴られて、真っ逆さまに――というのは変だけど、本当に自由落下する感覚でブラックホールに飲み込まれた。


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 ブラックホールだもん、死んじゃうよ
 6~9 無事に通過


 全身が麺棒で引き伸されるかと思う痛みに歯を食いしばって、上下左右が分からなくなって、死んだと確信したらどこかに放り出された。

冬也「痛てて…ここ…何…?」

 ただひたすらに暗かった。
 地面らしきものはなくて、その場に漂うことなく浮いている奇妙な感覚。

塔ヶ崎「サイキョーだと思ってたんだが、来ちまったのかよ」

冬也「!」

 塔ヶ崎の声がする。でも、距離感も分からない。
 やはり生きていたし、あのブラックホールは通過できるものだった。

 よくよく考えれば本物のブラックホールなら星がどうにかなってしまいかねない。

塔ヶ崎「にしても楽しませてくれる…」

塔ヶ崎「いいぜ、きっちりここでぶっ殺してやる。最後のお遊戯と行こうぜ!」

 パシュンッ…

冬也(アンテナで、感知された――)

冬也「【安価下1】」

 1 ヒートグレネード
 2 フルバーストモードで、周囲一体を薙ぎ払う
 3 一撃もらうのを覚悟して、捕まえて攻撃する


冬也「どこにいたって、関係ない…!」

 フルバーストモード。星のチカラが続く限り、周囲一体にそれを撒き散らす。

塔ヶ崎「今さらそんなので、俺が死んでやるはずねえだろうが!」

 右手側から塔ヶ崎が青白い光に照らされて出てきた。
 直撃を受けて皮膚を焼けただれさせながら、一目散に突き抜けてくる。

塔ヶ崎「楽しいよなあ、こういう命懸けってのは!」

冬也「ボクにはさっぱり分からないよ…!」

 腹部に強烈なパンチをもらい、足が浮きかけた。
 鈍い音がして、痛みとともに熱いものが喉から込み上げてくる。

塔ヶ崎「ちったあ分かるだろ!? 相手を殴る手応えの重さ、ぶん殴られた時の熱い痛み!」

塔ヶ崎「そういうもんをぶつけ合って、痛めつけ合って、殺すか殺されるかの緊張感!」

 さらにもう1発、2発となぶられる。

塔ヶ崎「生きてるってこういうことだよなあ!?」

塔ヶ崎「他の生き物を生きるためにぶち殺す! それが人間の生き方ってもんだろぉ!?」

冬也「自分勝手な都合で殺すなんて、人間だけだ!」

塔ヶ崎「だからこそ、星の奇跡ってのは人間様にしか使えやしねえんだよ!」

 塔ヶ崎の放った蹴りを両腕で受ける。そのまま抱えるようにして体を回転させた。
 股関節がねじられ、砕けて、塔ヶ崎が体勢を崩す。

冬也「これで、トドメ…!」

 ピンと張っている命綱を軽く引いて、ヒートグレネードを炸裂させる。
 熱波と閃光。この空間を掌握して、光の往くべき方向を示す。

塔ヶ崎「そんな玩具で、誰から逃げるつもりだ!?」

冬也「逃げるんじゃない、倒すんだ!」

 ヒートグレネードから発せられた光が、塔ヶ崎に直撃した。
 光線は塔ヶ崎を包み込み、その身体を影のようにして存在を薄くしていく。

冬也「…これでもう…終わり…」

 光が収まると、そこに結晶体――ECがあった。
 それを握り締めたところで、空間が崩壊し始めるのを感じた。



湊「――起きろ、相棒」ペチペチ

冬也「…ん…起き、た…」パチ

手島「良かった…。あんな無茶をして、戻ってくるなんて奇跡的だよ…」

風条「けど、ブラック・ライトのボスは逃げたし…どうするの?」

手島「…課長が相手していたグラスパーも撤退したらしい」

湊「じゃ…失敗かよ?」

手島「少なくとも、またすぐにブラック・ライトが動ける状態にはならないはずだ」

手島「この基地を爆破しておけば大打撃になる。…この人数でこの成果なら大成功と言える」

手島「それに朝霧くんはもちろん、湊だってもう限界が近いはずだ」

手島「…帰ろう、今はこれが限界なんだ」

冬也「…はい…」

湊「仕方ねえな…」

風条「誰も死ななかっただけで、まあ良かったでしょ」

湊「煮え切らねえ終わり方だな…」

冬也「…」

手島「さ、課長と合流して、皆で帰ろうか」


―――――

 今夜はここまでです
 どうもありがとうございました。


 こんばんはですー
 掌握の異能…すごく何か難しいです
 一応、昨日は途中くらいからバッドエンドが含まれる判定でそれを回避するために補正で出したりはしたんですけど…

 確かにヌルゲー化はしてる感もありますし、かと言って存分に使おうとするとチートでさらにヌルゲーしちゃうし…

 んなわけで、そんな補正効果+αでも今さらつけときます?
 考えてるのは、自分の半径10メートル以内かつ視界範囲内の目に見えているものを「握る」ことができるくらいかなあ、と
 目に見えてさえいれば光線だろうがブラックホールだろうが、
 とりあえず握ってぶん投げるなりできちゃう(ただし冬也の手の動きと連動)感じ…かな?
 体の動きと連動する必要はあるけど手さえ動けばとりあえず使えちゃって、どれだけの力を発揮できるかは相手の強さ次第…
 みたいな感じです

 どうです?
 ↓1~5で多数決お願いします
 1 それつけとこう
 2 いらん、さっさと再開せえ


 過半数集まったので、追加という形になります

 掌握の異能
 ・時間流、運命とも言えるような流れを握り、支配できる異能(誇張)
 ・具体的には死亡が含まれるコンマ判定で+3の補正を得られる
 ・自分を中心に半径10メートル以内の目に見えている事象に対して、手で握ることで干渉ができる
 ・具体的には銃弾を握って止める、落ちてくる瓦礫を握って投げ飛ばす、など

 てな感じです

 では再開に当たり、
 【直下 コンマ判定】
 偶数 テルス・ジハードの方針「そろそろ本気出す。夏の間に終わらせるわ」
 奇数 テルス・ジハードの方針「夏は遊ばな、満喫せえや」
 ※0は偶数扱いです


 ――異能管理機関基地・異能犯罪対策課課長室――

枢木「ブラック・ライトを全滅させるには至らなかったが、壊滅的な大打撃は与えられた」

枢木「当分はヤツらもそうそう動けないはずだ。だがテルス・ジハードという本命が残ってる」

枢木「これからも充分に気を引き締めろよ」

冬也「はい」

湊「おうよ」

冬也「【安価下2】」

 1 リク、元気にしてるかな
 2 リク、変なこと吹き込まれてないかな


 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー190/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃112/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 幹部格

 ――ブラック・ライト――
  次郎・エドワーズ:鈍化の異能 マヌケっぽいけど強め
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス 衝撃の異能

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系


>>382
この表見てるたんびに思うけど……
九竜縁(えにし)がなぜ敵キャラの
中に入っていないわけ?


 ――異能管理機関基地・律のラボ――

 ウィ----ン

冬也「ただいまー」

湊「リク、元気にしてたか?」

律「あ、兄ちゃん達お帰りなさいです!」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 律「リクはすっかり、ボクに懐いたです」ニヤリ
 4~6 律「リクはいいコにしてたですよ」
 7~9 律「リク、ほらほら、お兄ちゃん達にあの言葉を…」


 >>385
 亡くなられた方は消えてしまいますゆえ…
 生きてるか死んでるかグレーな場合は入れております

 これは判定に数えませぬ


律「リクはすっかり、ボクに懐いたです」ニヤリ

湊「あん?」

冬也「まっさかぁー」

 トコトコ

湊「おっ、リク、元気にしてたか、こんにゃ――」

 ギュッ

リク「…」ジィッ

律「…」フス-

冬也「律に…くっついた、だと――?」

湊「」

冬也「り、リク…ボクは怖くないよね…?」

リク「……とーや?」

冬也「! そうそう、いいコだね、覚えてたね」

湊「お、俺は…!? 俺は忘れたのかよ!?」

リク「……………?」キョトン

湊「」

律「まあまあ、リクはいいコです。だからすぐ思い出すです」ポン

湊「てんめえ、こんにゃろう!」

律「あわわっ、ぼ、ボクはこういうことされる系じゃないです~!」

冬也「いいコにしてたんだね。良かった、良かった」ナデナデ

リク「…うん」

冬也「うん? …………今、お返事したね?」

リク「…うん?」

冬也「それじゃ、帰ろうか。お家に」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テルス・ジハードの襲撃
 4~9 無事に帰れました


 ――枢木家――

湊「リクがわすれてたリクがわすれてたリクがわすれてたリクがわすれてた…」ブツブツ

冬也(まだショック受けてる…)

冬也(そっとしておいた方がいい…のかな?)

冬也「【安価下2】」

 1 グラスプスキルの練習してから寝よう
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ピラー190/250
   E アンテナ0/200
 2 湊とコミュしよう
 3 ちょっと夜の散歩行ってこよう


冬也「湊、元気出しなよ」

湊「お前に俺の気持ちが分かるかっつーの…」

冬也「い、いきなり迫ったから怖がられただけだって」

冬也「それにほら、ちゃんと一緒にお風呂入ってくれたんだし良かったじゃない」

湊「ずぅーっと…お前のことちらちら助けを求めるように見てたけどな」

冬也「…ドンマイ」

 ↓1~2 湊とのコミュ内容
 例) ・意外と子ども好きなの?  ・最近ハムカツ食べてないね  などなど
 ※なければ「なし」でもおk


冬也「家族って呼べる存在がなかったのは皆同じなんだから、これから皆といいつき合い方を考えよ?」

湊「…………いや、何かいい話風に諭そうとしてるけどな」

冬也「え」

湊「俺がショックを受けてるのは、リクが律に隠れたっていうとこだけな?」

冬也「はい?」

湊「だって、律だぞ!? いやあいつはすげえよ? そらもう天才様々だ」

湊「けどよ、俺だってリクのこと可愛がってんだろー? なのに、なーんであんな短期間で俺じゃなくて律に…」ブツブツ

冬也「男の嫉妬は見苦しいよ?」

湊「るっせー、こんにゃろ! 大体、お前が何であんなにリクに懐かれてんだよ!」

冬也「じ、人徳じゃないかな?」

湊「俺に徳がねえってか!?」

冬也「………むしろ、あるの?」

湊「………………なかったかも」

冬也「み、湊の良さが分かるにはもうちょっと成長してからなんだよ」

冬也「ほら何、あのー…大人な対応しないといけないって言うか?」

湊「そりゃ、俺がガキってことか? ああん?」

冬也「すぐそうやってムキになるんだもん…」

湊「くっそー、絶対ぇーに諦めねえ。もう寝る!」

冬也「おやすみー」


枢木「お前ら、今日は出かけるぞ」モグモグ

冬也「出かけるって…どこにですか?」モグモグ

湊「つーか仕事は? いいのかよ?」モグモグ

リク「…」モグモグ

 ゴクン

枢木「350日ぶりの、俺の休暇だ」キラリ-ン

冬也(350日って…ほぼ1年ぶり…?)

湊「そんな時期か、忘れてた」

枢木「さあ、どこへ行きたい。どこだって連れてってやるぞ?」

冬也「【安価下2】」

 おじさんが遊びに連れていってくれるってさ!
 どこ・どんな場所、に行きたいかの安価です


 ――山奥の温泉街――

枢木「俺は早速、風呂に入る。お前らは好きにしろ」

枢木「明日には帰るからな。あと、くれぐれも問題起こすんじゃねえぞ。解散!」

湊「どうする、冬也」

冬也「どうしようか」

湊「温泉卵だの、温泉まんじゅうだの、ああいうのも食い歩きたいし、ぷらぷら散歩してもいいし、温泉も入りてえ」

冬也「よりどりみどりだね」

湊「どうするよ」

冬也「【安価下2】」

 1 まずは温泉入ろうよ
 2 卓球やろうよ、卓球
 3 温泉街をぶらぶら散策したい
 4 食べ歩きしかないでしょ


 ――卓球場――

湊「ふっ、この俺様に卓球勝負を挑むなんてな…」

冬也「ボクだってこういう、普通の球技ならそこそこやれるよ」

湊「行くぞ!」

冬也「こい!」

 カッ コッ カッ コッ カッ コッ カッ コッ

湊「いや攻めてこいよ」

冬也「普通にラリーするだけでも楽しいし…」

湊「んじゃあ、俺から行くぞ!」

 スパンッ

冬也「ッ!」

 ダンッ
 シュパンッ

湊「お、俺のスマッシュが返されただと…?」

冬也「ふふふーん」

湊「んにゃろ、ガチ勝負だ! バーニッシュ!」

冬也「だったらボクだって、バーニッシュ!」

湊「おんどりゃあ!」

冬也「負けるかー!」

 【直下 コンマ判定】
  1  枢木「何で卓球して、卓球台とラケットぶっ壊したんだ? ああ?」湊「冬也が調子に乗った」冬也「ええっ!?」
 2~4 冬也「負けた…」
 5~8 冬也「勝った!」
  9  枢木「何で卓球して、卓球台とラケットぶっ壊したんだ? ああ?」冬也「湊が調子に乗って…」湊「はあ!?」


 【00】は通常の【0】よりも、とんでもビックリなラッキーか、とんでもビックリなアンラッキーの判定になります
 どうにかこうにか頑張って、ラッキーを掴みませう

 【直下 コンマ判定】
 偶数 リク「……やりたい!」冬也・湊「「!?」」
 奇数 卓球仙人「お…おんしこそは1000億人に1人の逸材じゃあ! わ、わしとともに卓球で覇権を…!」冬也「え」
 ※0は偶数扱いです


 ラケットを星のチカラで包み込み、その全ての性能を底上げする。
 ピンポン玉は卓球台の上を高速で行き来し、ポイントで動体視力を強化している状態でも見えなくなりかける。

 いつの間にかボクらの周りには観客が集まり、激しく続くスマッシュの応酬に見とれていた。

湊「食らえ、スーパースペシャルスマッシュ!」

 ピンポン玉が閃光のように飛来する。
 台の上で激しく回転を始め、そこから後退するように真後ろへ跳ね飛ぶ。
 けれど、それをボクはさらに叩いた。加速するピンポン玉。向こうの側の深いところに刺さり、そのまま湊の横を通過した。

冬也「ボクの勝ちだよ」

 一勝負終わるとぞろぞろ集まっていた観客が帰っていった。

冬也「あー、疲れた…。温泉行こうよ、汗流したい」

湊「だな。リク、行くぞ」

リク「…」

冬也「どうしたの?」

リク「……やりたい!」

冬也・湊「「!?」」

 おなかがすいたこと程度しか自己主張しなかったリクが、湊の使っていたラケットを取って、ボクのいたところへ立つ。
 きらきらと目を輝かせながら、相手をして、とばかりにじっと見つめてくる。

冬也「リクが…」

湊「自分から…」

リク「…」ジィッ

冬也「…………よし、やろう」

湊「リク、ラケットの持ち方教えてやるよ。手をこうしてな…」

リク「…」

 最初は軽くボールを打たせるところから始める。
 そうして、一段階ずつ教えていくと――

 【直下 コンマ判定】
 偶数 リク「もっと!」冬也「勘弁してください…」湊「はまりすぎ…」
 奇数 リク「たのしかった!」ニコッ
 ※0は偶数扱いです


リク「たのしかった!」ニコッ

冬也「良かったねー…」ヨレッ

湊「…まあ、俺らはもうぼろっぼろだけどな…」ヨロッ

冬也(て言うかリク、上達早すぎ、しつこすぎ…)

湊(何やってもこんな感じになんのか? とんでもねえな、ほんとに…)

冬也「じゃあ、温泉行こう…。リクも満足したでしょ?」

リク「うん」

湊「ぶっ続けで4時間近くやってたもんな…つーか、もうメシとか下げられてんだろうなー…くっそ…」

冬也(ものすんごく疲れはしたけど…リクがあんなに活き活きと体を動かして笑うなんて、初めてだもんね…)

湊「ところでよ、冬也。ここの、温泉…あれがあるらしいぜ」

冬也「…あれ?」

湊「……こ・ん・よ・く」

冬也「!!?」

湊「どうするよ、どうしちゃうよ?」

冬也「【安価下2】」

 1 い、いやその…男湯でいいよ、うん…
 2 混浴…行っちゃおう…ゴクリ


冬也「男のロマン…混浴温泉…」ゴクリ

湊「どんな桃源郷が広がってるか、見物だな…」ゴクリ

リク「?」

冬也「いざ…」

 ガララッ

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也(ひ…ひなびた温泉に…ひなびたおばちゃんばっかり…!?)湊「俺男湯いくわ」
 4~6 湊「見事にむさいおっさんしかいねえ…」冬也「考えることは皆、一緒なのか…」ガックリ
 7~9 冬也(えっと、普通…こういうのって期待が裏切られるパターンだったんじゃ…)湊(おっぱいでけえ…)


湊「見事にむさいおっさんしかいねえ…」

冬也「考えることは皆、一緒なのか…」ガックリ

湊「まあ…フツーに男湯と思えば別にいいか…あーあ、期待して損した」

冬也「仕方ないね、これは。リク、こっちだよ。体洗ってあげるから」

 ゴシゴシ…

湊「なあ…」

冬也「うん?」

湊「こんな混浴に女が来たら、それってすげー確率で痴女だよな」

冬也「…そ、そうかも…ね」

湊「…………それはそれでいいよなあ…」

冬也「ボクはやだけど…」

 チャプン…

冬也「ああ…生き返る…最高…」

湊「はぁー…温泉、最高…」

リク「…」チャプチャプ

冬也「【安価下2】」

 1 そろそろ遅い時間だし、お風呂上がってく人多いね
 2 何だか平和でいいよね…
 3 …………


冬也「何だか平和でいいよね…」

湊「だなあ…」

湊「…お前が命を狙われてるとか、つい先日まで殺すか死ぬかのやり取りしてたとか…そんなの関係なくなりそうだ」

冬也「うん…」

冬也「…今の状況ってさ、ボクか…グラビアス=ラークレインが死なない限り、変わらない感じじゃない?」

冬也「でも…具体的にはどう変わるんだろうね…?」

湊「さあな…。けどアイツはグラスパーを殺してまで何かをやろうとしてる。そんな手段を取ってる時点で、ろくでもねえ」

湊「そこは変わらねえ。だから倒すしかねえ」

冬也「…………始まりのグラスパー、か…」

冬也「何が、どう変わっちゃうんだろう――」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 テルス・ジハードきたよ
 4~6 枢木「お前ら、どこ行って遊んでた? もうメシねえぞ」
 7~9 枢木「お~、いいとこに来たじゃねえの。肴がなくなってたんだ、お前ら、何かしろ」湊「酔ってやがる…」


枢木「お~、いいとこに来たじゃねえの。肴がなくなってたんだ、お前ら、何かしろ」

湊「酔ってやがる…」

枢木「ここの地酒、うめえぜ。飲むか?」

冬也「未成年なんで…」

枢木「あ~ん? つっまんねーこと言いやがって…」

枢木「んじゃあ、あれだ。イアンおじちゃんがな~んでも若者の相談に乗ってやろう。おい、何かねえのか?」

湊「面倒臭え…」

冬也「えーと、じゃあ…【安価下2】」

 1 おじさん、結婚とかしないの?
 2 湊が機関に入りたいんだってさ
 3 お腹減ったからお小遣い欲しいなー、おいしいもの食べたいなー


冬也「えーと、じゃあ…おじさん、結婚とかしないの?」

湊「リク、寝かしてくるわ…」ソソソ

冬也「え?」

枢木「…………それを言うか、冬也…」

冬也「え、えっ…?」

枢木「語るも涙、聞くも涙、この枢木イアンの悲恋を、お前は聞きたいか!?」

冬也「じゃ、じゃあ遠慮してお――」

枢木「あれは俺がお前さんとそう年の変わらねえころだった」

冬也(語り出しちゃったよ…)

枢木「あの時の俺は鉄砲玉のように危険な任務へ行っては、ボロボロになりつつも帰還して、猛犬と呼ばれて怖がられていた…」

冬也「鏑木先生とバディーだったとか何とか…」

枢木「知恵は当時からいかれぽんちのマッドな女だった…。けど俺は、惚れちまってたんだよ!」

冬也「ええええっ!?」

枢木「あいつ、あれで面倒見がいいんだ。そりゃ、二口目にはモルモットになれと大金を積んでくる」

枢木「でもなあ、あいつ、本当は誰よりもやさしくてよぉ、俺ぁそんなギャップに惚れて、何度もモルモットになったもんだ…」

冬也(なってたんだ…)

枢木「だがしかし、遡ること13年前! ――」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「もう…朝だよ…」枢木「そんで俺は言ってやったんだ…」
 4~6 冬也「むにゃ…あれ、いつの間に寝て…」枢木「群雄割拠とはこのことだ、しかし俺は――」冬也(まだ続いてる…)
 7~9 冬也「あーあ…語り疲れて眠っちゃってる…」


冬也「あーあ…語り疲れて眠っちゃってる…」

湊「おーっす、寝れたか?」

冬也「ちょびっとだけね。起きたらおじさんも寝てた」

冬也「て言うか、ああなるって分かってたなら止めてよ…」

湊「酒入ってて、あの話振ってこの程度なら安いもんだっての」

湊「んで、どこまで聞いたんだ? 茶でも淹れてやるよ」

冬也「よく覚えてないけど…鏑木先生とヒマラヤでテロリストと云々ってくらい…まで」

湊「まだそれ全体の1/6くらいだな」

冬也「そんなに…長いの…?」

湊「要するにさ、鏑木せんせと1回、婚約したんだ。けど、仕事で忙しくなって、それどこじゃなくなってずるずるそのまま」

湊「んでもって…確か、約束したらしいぜ。いつ、嫁に迎えるかを明確に答えるように、って」

冬也「………あれ?」



鏑木『その代わり、あの日の返事を聞くともな』

冬也『返事…?』

鏑木『ふふふ…あははははっ、楽しくなってきたなあ…』



湊「どした?」

冬也「……おじさん、返事したのかな?」

湊「してねえんじゃねーの? イアンって後回しにするからなー、色々と」

冬也「そう、なんだ…」

リク「…おなかへった…」

冬也「朝ご飯食べに行こうよ」

湊「だな。茶でも飲んで、ちょっと眠気覚ましたら行くか」



 【直下 コンマ判定】
 1~6 湊「今日の昼には出発だと。それまで自由で、昼飯は帰り道で食うってさ」
 7~9 枢木「………もしもし、知恵か?」


湊「今日の昼には出発だと。それまで自由で、昼飯は帰り道で食うってさ」

冬也「昨日、卓球して温泉入ってで終わっちゃったからね」

湊「だな。あ、俺、土産買っておきたいんだ」

冬也「【安価下2】」

 1 じゃあ、お土産物屋さん行こう
 2 リクと一緒にボクはその辺を散策してみるよ
 3 とりあえず自由時間にして、あそこのお店で合流っていうのは?


冬也「とりあえず自由時間にして、あそこのお店で合流っていうのは?」

湊「おう、それでいいぜ。リクはどうする?」

冬也「…リク、どっちがいい?」

リク「…卓球してくれる方」

冬也「」

湊「」

冬也「えーと…卓球はちょっと、時間がね…?」

湊「んじゃあ、卓球並みに面白いこと教えてやるから、俺と一緒にこい」

リク「いく」

湊「んじゃーな、冬也。あっはっは~」

冬也「…………まあいいや」

冬也「お土産…誰にあげよう」

冬也(律には…湊が買っておいてくれる…かな?)

冬也(夜原さんにも仲良くしてもらってるし…天上院先生、前に助けてくれたし…)

冬也(鏑木先生にもいつもお世話になっちゃってるし、日頃の感謝を込めておじさんに何かっていうのもありっちゃあり…)

 ↓1~2 お土産をあげる相手を書き込んでください
 ※重複してしまった場合、自分用のものも買うことになります




冬也(よし、おじさんと天上院先生にお土産買おう)

冬也(けど…何が好きなんだろう、あの2人って…)

冬也「お土産、いっぱいあるなあ…民芸品に、お菓子に、キーホルダーに、お酒に…」

冬也(お酒はボクじゃ買えない…よね。…それともお土産屋さんだし、年齢確認とかされなかったり…?)

冬也「何を買おう…?」


 【安価下2】
 枢木へのお土産
 1 特産のちりめんじゃこ
 2 温泉まんじゅう
 3 地酒・大吟醸(コンマ4以上で購入可能)
 4 その他、自由

 【安価下3】
 天上院へのお土産
 1 温泉まんじゅう
 2 特産の魚の干物
 3 地酒・大吟醸(コンマ4以上で購入可能)
 4 その他、自由

 ※3選択時のコンマは、採用安価のコンマで判定します
  失敗した場合、採用安価の上を採用します


 あ、ごめん天ちゃん土産は>>448から【安価下4】だった
 これは安価に数えませぬので


冬也(お酒が買えちゃった…)

冬也(天上院先生には魚の干物…自炊って言うか、生活イメージが皆無だけど、食べてくれるのかな?)

冬也(でも買うもの買えたし、湊と合流しよう)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 ?「朝霧冬也――」冬也(このタイミングで…?)
 4~6 湊「時間かけすぎ。もう出るってよ。バカイアンが待ってる」
 7~9 湊「お、ぴったりだな。まだ、ちょびっと時間あるし、うろつこうぜ」


枢木「――よーし、じゃあ出発するぞー」

 ブォォォン…

湊「土産、何買ったんだ?」

冬也「えーと、おじさんにお酒と…あと、うん…」

枢木「俺に酒? よーし、出してドリンクホルダーに入れとけ」

湊「飲酒運転すんじゃねえよ、免職されるぞ」

枢木「ハッ、警官なんざ怖くねえよ」

冬也「湊は?」

湊「俺は律に適当に食いものと、あと供え物。んで、リクがな?」チラッ

リク「…」ジィッ

冬也「手裏剣のキーホルダー、嬉しそうに見つめてるね…」

湊「何か、卓球してから、変わったよな。大人しいのは変わらねえけど主張するってーの?」

冬也「でもいい傾向じゃない」

湊「だな」

枢木「おう、お前ら。帰りにどっか寄るか?」

湊「よっ、太っ腹! 地図、地図…」ゴソゴソ

冬也「帰り道で寄れる場所って言うと…」

湊「この辺りになるな…」

冬也「【安価下2】」

 1 動物園がある…
 2 水族館だって、水族館
 3 寄り道しなくてもいいや


 ――動物園――

枢木「じゃ、俺は車で寝てる。2時間くらいで戻れよ」

冬也「行ってきまーす」

湊「よっしゃ、リク、行くぞ!」

リク「うん」



冬也「何だか思ったより小さい…」

湊「そうか?」

冬也「上野動物園しか行ったことないからかな…?」

湊「お、お前、あんなサイキョー動物園と比べるんじゃねえよ!」

湊「ここにはカピバラがいるんだぞ! アルパカもいるんだぞ、極めつけにアフリカゾウに乗れるんだぞ!?」

冬也「すごい満喫してるね、湊」

リク「おっきい…」

冬也「リクも楽しそうだからいいんだけど…」

湊「おい、リク、あっちにヤギいるぞ、ヤギ!」

リク「やぎ?」

冬也(うーん…リクが湊に懐きはじめてる…)

冬也(まあいいか、楽しそうにしてるし。…………リクより、湊が)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 はいはい、テルジハ、テルジハ
 4~9 平穏無事だよ


 ――帰りの車中――

枢木「…」

冬也「リクと湊、寝ちゃいましたね…」

枢木「その方が静かでいいだろ。あと2時間くらいで家だ。寝たきゃ寝ろ」

冬也「おじさんもあんまり寝てないし、起きてます」

枢木「…そうか」

枢木「湊はな、リクと同じくらいのを俺が拾ったんだ。やっぱり、ブラック・ライト繋がりの任務に出ててよ…」

枢木「異能と、ブラック・ライトで仕込まれた技術で、派手なことをたくさんしてた」

枢木「自分の意識なんてほとんど摩耗してるような状態でひでえ目つきをしてたもんだ」

冬也「…」

枢木「んでもって、俺が力ずくで連れ帰って、まっとうな人間になるようにって手塩にかけた…つもりだったんだが…」

枢木「とんだ生意気小僧になりやがってなあ…。学校に通わせても特別、仲のいい友達は作らねえし、機関のこと手伝いたいとか言い出して」

枢木「俺は物騒なこととは無縁の…昨日や今日みたいな、穏やかな毎日でも送ってもらいたかったんだが…うまくいかねえもんだ」

冬也「でも湊…おじさんのこと、本当に尊敬してると思います」

枢木「俺なんか忘れて、日向で生きててもらいてえんだけどなあ…」

冬也「あれで湊ってやさしいから…おじさんのこと心配してるんですよ、きっと」

枢木「…………お前さんが湊の友達になってくれて、正直嬉しいんだぜ」

枢木「これからも、友達でいてやってくれ」

冬也「もちろん」

枢木「よし、んじゃあ…昨日の続きだ。どこまで話したか…」

冬也「えっ」

枢木「ヒマラヤのくだりだったか? それから帰ってきてな、俺は知恵と――」



 【直下 コンマ判定】
 1~5 テルス・ジハード、真夜中の高速道路で襲撃!
 6~9 無事に休暇は終わりました


枢木「んでもって、その時に、当時の東京支部のエースって言われてた宇和がやってきてな――」

冬也(多分、家に着くまでこの調子で聞き続けるんだろうなあ…)

冬也(そんなに鏑木先生のこと考えてるなら、プロポーズでも何でも早くしちゃえばいいのに…)

 トンネルに入った時、前を走っていたトラックが速度を落としてきた。

枢木「ん――?」

 車間距離が詰まった瞬間、トラックの後部が弾けとんで何かがボクらの乗る車へ飛びついてくる。

枢木「コイツ――【安価下2】!?」

 【安価下2】
 テルス・ジハード幹部のお名前

 【安価下4】
 その異能


枢木「コイツ――不動琢磨!?」

冬也「ボクが払いのけます!」

 掌握の異能でフロントガラスに飛びついた不動をひっぺがし、後方へ投げ飛ばす。
 だが、目の前にあったトラックが急ブレーキで前から衝突しに来ていた。

枢木「冬也、車を乗り捨てる! 時間を稼ぐから後ろの2人連れて外に出ろ!」

 バーニッシュで車体が強化され、どうにかトラックからの衝突に耐えようとしている。

冬也「湊、起きて! 敵だよ!」

 どうにか後部座席に移動して、リクを抱えて湊に声をかける。

湊「敵、だと…?」

枢木「急げ、そう長くは保たねえぞ!」

 ドアを開ける。交通量がないのが幸いしていたが、まだトンネルの中だ。
 意外と起きないリクを抱えたまま路側帯に出ると、とうとう車がトラックに圧し潰された。

冬也「おじさ――」

湊「ピラー!」

 トラックが爆発して、激しく炎上する。
 だが、おじさんは湊がとっさに使ったピラーで無事なままだった。

枢木「不動はどうなってる!? お前ら、武器は!?」

冬也「えっと、銃だけ…」

湊「俺もグローブだけだ」

枢木「トンネルの中じゃ、どうにもやりづれえな…。とにかく、外を目指――」

 ザッ

 【直下 コンマ判定】
 1~5 土筆川「前門のあたし、後門のたっくん。――どっちがいい?」
 6~9 さらに新敵幹部


 さらなる、敵が出ましたね

 【安価下1】
 テルス・ジハードの敵幹部の名前

 【安価下3】
 その異能


 乍って…性別どっちなん?
 【安価下2】
 1 顔を隠した、ミステリアスな雰囲気の女の人
 2 顔にずらぶくろを被った筋骨隆々の半裸男


 ザッ

乍「わたくしと、不動があなた方をここから出しません」

冬也「っ…前にも後ろにも…」

湊「どうするんだ?」

枢木「お前ら2人で相手しろ。俺は1人でいい」

冬也「【安価下2】」

 1 じゃあ、ボクらはこの女の人をやります
 2 ボクらは後ろの人をやります


冬也「じゃあ、ボクらはこの女の人をやります」

枢木「女だからって油断すんな。強えぞ」ダッ

湊「するかっつーの。あと、お前に言っとくけどよ、リクに手ぇ出したら地獄の果てまで追いかけてぶち殺すからな」

冬也「…」

乍「よろしいでしょう。わたくしは乍、あなた達をあの世へ導く者の名です」

 乍と名乗った人が羽織っていた布を取り去った。
 アジアの踊子を彷彿とさせる、きらびやかな装身具をまとっている。

湊「んだ、あの格好…?」

乍「ああ…この美しさが理解できないとは…。これだから、子どもというのはつまらないのです――」

 一歩、乍が前へ出た瞬間に霧のような黒い何かが出現して消えた。

冬也「な――」

湊「冬也、後ろだ!」

 ハッとして振り返ると、ナイフが飛んでいた。
 それを転がりながら避けるが、黒い霧の中に飲まれて気づいたら乍の頭上へ落ちていく。
 彼女が腕を振り上げると細い剣がまた、黒い霧から出てきて向かってくる。

 【安価下2】
 1 掌握の異能で剣を避けさせる
 2 剣を奪ってバーニッシュで逆に切りつける
 3 剣は素直にかわして、そのまま踵落とし


冬也「それくらい…!」ガシッ

 ギュンッ

乍「ほうほう――」

湊「感心するなら死んでからにしろ!」

 トンネルを照らす、規則正しく並んだオレンジの照明から無数の光線が乍に向かっていく。
 その光線を掴んで、ねじって束ねて、婉曲させながらボクが乍へとぶつけた。――はずだった。

湊「ぐえっ…!?」

冬也「湊!?」

 確かに乍がいた場所に、湊がいた。
 さらにボクがそこへ落ちて、もつれ合う。

乍「ご理解いただけたでしょうか? これが、わたしが星に与えられた奇跡です」

冬也「瞬間移動…?」

湊「いや、あの黒い霧…それにどこからともなく、剣を出して…」

乍「ワームホールを自在に造り出し、隔たった地点を結びつけるのがわたくしの異能でございます」

湊「親切なんだな、随分と」

乍「タネが分かったところで、対応のしようがないのでは関係ありませんので」

 【安価下2】
 1 入れ替わられないように常に湊と固まって攻撃を仕掛ける
 2 ワームホールを掌握の異能で握りつぶす
 3 ワームホールで避けるのを念頭に置いて、こっちの攻撃を捩じ曲げながら仕掛けていく


冬也「湊、攻撃はボクが当てるから、どんどん攻めよう」

湊「分かった、頼むぜ相棒!」

 カカッ
 ギュインッ

乍「ではこういうのはどうです?」シュイン

冬也「ほとんどタイムラグなしで出てくるんだから、出てきたところに――」

乍「大切なお子様が傷つきますよ?」

湊「リク!」

冬也「!?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 乍「そして、隙だらけです」
 4~6 乍「おや、当てる絶好の機会でしたのに」
 7~9 冬也「もう片手がある…!」


 ギュギュッ
 バシュンッ
 ドゴォッ…

乍「おや、当てる絶好の機会でしたのに」

湊「てめえ…!」

乍「手は出していませんし、触れてもいませんよ? ただ、ここに移動しただけのこと」

冬也(この方法じゃダメだ…リクまで巻き込みかねない…)

湊「こうなりゃ、肉弾戦だ――ガイア!」

 ヒュバッ

乍「奇遇ですね。わたしも、この方が好きなのです。ガイア――」

 ドッゴォォォッ

 グラスプスキルの上位技・ガイア同士で2人がぶつかり合う。
 凄まじい振動がトンネル内に反響して、とんでもない音がする。ぱらぱらと天井から錆びた鉄のクズみたいなものが落ちてくる。

冬也「湊、危ないよ!」

湊「その前に片づける!」


 【安価下2】
 1 肉弾戦で加わる
 2 援護射撃に徹する
 3 掌握の異能で乍の動きを止める


冬也「だったら、ボクも加勢する…!」

 激しい拳打の応酬に混じり、湊と2人で乍に猛攻をしかける。

乍「あなたはまだ、この領域にはついて来られませんのよ?」

 ガイアに回されていた星のチカラが乍の右腕に収束し、スパークする。

湊「ノヴァ――避けろ、冬也!」

 後ろへ飛び退いたが、目の前から乍が消える。

乍「ちょろいものですね」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 トンネルの景色が消え去って、見知らぬ場所へ放り出された。
 4~6 冬也「ッ――」湊「冬也ァ!」
 7~9 冬也「そう来るのは、分かってた…!」


冬也「ッ――」

 脇腹から乍の腕が突き出る。
 燃えるような熱さと痛みが広がり、呼吸が止まりかける。

湊「冬也ァ!」

乍「楽にしてさしあげようと思ったのですが…痛いばかりで、それでは致命傷にはなりませんね」

乍「けれど――いいでしょう。グラビアス様からの伝言ついでに、少しお顔を拝見しに来ただけですので」

湊「てめえ…!」

乍「近い内に必ず、また会いましょうとのことです」

乍「そしてどちらかが命を落とし、この星を変えると。――確かにお伝えしましたので、ごゆるりとお待ちください」

乍「もっとも、この崩落から免れたら…ということになりますが」

 ゴゴゴゴゴ…

湊「この音――」

乍「不動は手加減を知りませんからね。けれどわたくしがいれば生き埋めにはなりません」

湊「待て!」

乍「ではご機嫌よう」


 【直下 コンマ判定】
 偶数 トンネル崩落、冬也はとっても重傷
 奇数 トンネル崩落、どうにかこうにか朝になって帰れました
 ※0は偶数扱いです


 ――異能管理機関基地・鏑木クリニック――

鏑木「おはよう、朝霧。気分はどうかね?」

冬也「…途中まで…いい感じの休暇だったのに…」

鏑木「けれど、命あっての物種だ。良かったじゃないか、まずは生きていて」

鏑木「枢木などお前を背負って、あのトンネルからここまで一晩中歩き通したんだ」

鏑木「宮東は小さい方だったから多少はマシだっただろうが」

冬也「また、ボクだけ…」

鏑木「荷物はそこにある。それと、傷はすぐに治ったが意識を取り戻さないまま2日ほど経っている」

鏑木「半日は安静にしていたまえ」

冬也「…はい。お世話になりました」

冬也「2日、か…」

冬也「【安価下2】」

 1 律のラボに、皆いるかな?
 2 おじさんに顔を見せておこう
 3 天上院先生のお土産…無事だったし、渡しにいこう


冬也(けど、どこにいるんだろう…?)

冬也(学校で思いっきり戦っちゃって、機関には知られちゃったかも知れないし…)

冬也(そもそも、あの人ってどこに住んでるの…?)

冬也「【安価下2】」

 1 あの喫茶店でマスターに尋ねてみようかな
 2 学校まで行ってみる
 3 街を虱潰しに歩き回って探す
 4 てんちゃんせんせー、どこいるのー?


 ――学校――

冬也(あれからちょっとは時間が経って、もう体育館の工事も始まってるけど…)

冬也(生徒はやっぱりいないみたいだな…)

冬也(天上院先生…いるといいけど…職員室覗いてみよう)

 【直下 コンマ判定】
 1~6 冬也(いないな…)
 7~9 冬也(普通にいるし…コーヒー飲んで暇そうにしてる…)


 ヒョコッ

冬也(普通にいるし…コーヒー飲んで暇そうにしてる…)

冬也(て言うか、職員室にいるの…天上院先生だけ…?)

 ガララ…

天上院「やあ」

冬也「…お久しぶり、です…」

冬也「あの…色々と前はありがとうございました」

天上院「そう気にしなくてもいいさ。大したことをした覚えはない」

冬也「あと、温泉行って、そのお土産です。干物なんですけど…」

天上院「…干物か…」

冬也「…」ドキドキ

天上院「もらっておこう。夕飯にさせてもらうよ」

冬也「良かった…」ホッ

天上院「それで、わざわざ、このためだけに?」

冬也「【安価下1】」

 1 …ボク、全然弱っちくて、何だか自信なくしてる最中なんです…
 2 天上院先生がどうしてるかな…っていうのも気になって、そのついでに…
 3 相談していいですか…?【相談内容も併記してね】


冬也「…ボク、全然弱っちくて、何だか自信なくしてる最中なんです…」

冬也「グラスプスキルも練習して…そこそこの経験も積んでても、いつも苦戦しちゃって…」

冬也「湊を危ない目に遭わせたこともいっぱいあるし、ボクがもっと強ければって…何度も思ってて」

天上院「それで慰めてほしいと?」

冬也「すみません…そういうつもりでもないんですけど、何だか、こういうの言える相手ってあまりいなくて…」

天上院「…」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 天上院「弱いキミには興味がないね」
 6~9 天上院「強くなりたいのなら、特訓でもしてあげようか?」


天上院「弱いキミには興味がないね」

冬也「…」

天上院「けれど今は、教師と生徒だ」

天上院「どうこうしようというつもりはない」

天上院「朝霧冬也くん…僕が世界で1番嫌いなものを教えてあげるよ」

冬也「嫌いな、もの…?」

天上院「クソ虫だ。醜くて、愚かで、弱くて、取るに足らないもの」

天上院「クソ虫になったら見ていられない。次にそんなクソ虫一歩手前の顔で現れたら――分かるね?」

冬也「っ…」ゾクッ

天上院「だがこの僕に愚痴をこぼそうとした、その態度は心地よいものだ」

天上院「そう怖がるなよ、キミが面白ければ味方でいる。そう、約束をしてあげよう」

冬也「【安価下1】」

 1 じゃ、じゃあここで失礼します…
 2 自由台詞・コミュ


冬也「分かりました…興味を持ってもらえるようもっと強くなります」

冬也「そうしたら、グラビアス=ラークレインに勝つために特訓してくれますか?」

天上院「ふうん…?」

天上院「へえー…?」

冬也「な…何ですか…?」

天上院「どうやって、強くなるのかな?」

冬也「えっと…グラスプスキルの練習したり…あと、経験積んだり…?」

天上院「明日には彼がキミの前に来るかも知れないのに?」

冬也「それは…でも、どうにかして切り抜けて、それでまた…」

天上院「いつまでも受け身のままで、どうにかなると?」

冬也「っ…湊とは…機関と関係なく…その時が来たら、一緒にテルス・ジハードは倒そうって…」

天上院「その時っていうのは、いつ?」

冬也「…未定、ですけど…」

天上院「じゃあこうしよう。1週間後に、テルス・ジハードへ殴り込む」

冬也「えっ?」

天上院「そして、キミは格上の敵を倒して、彼をその手で殺す」

天上院「そう僕に誓うなら、グラスパーとしてのチカラの使い方を、在り方を教えてあげよう」

天上院「ただし、1週間後に彼を殺すことが叶わず、おめおめと生き延びた時はクソ虫だ」

天上院「僕が手ずから、キミを指導してあげるよ。もっとも、家には返さないし、機関からも関わりは持たないでもらう」

天上院「どうする?」

 ↓1~5多数決
 1 受ける
 2 丁重にお断りする

―――――

 一旦ここまでです


冬也「そうやって言ってもらえるのは嬉しいんですけど…ごめんなさい」

冬也「遠慮します…」

天上院「…」ムスッ

冬也(ちょっと膨れた…?)

天上院「そうかい、別に無理強いするつもりはないよ」

天上院「…どこで野垂れ死のうと、あまり関係のないことだ」

冬也「…失礼します」

天上院「ストップ」

冬也「………はい?」

天上院「お土産、どうもありがとう」

冬也「…はい」

冬也(何だか緊張した…)

 ガララ…

冬也「【安価下1】」

 1 湊と合流しよう、電話をかけよう
 2 律のラボに行こう
 3 1人で帰ろう


 ――異能管理機関・律のラボ――

 ウィ----ン

冬也「お邪魔しまーす…」

律「冬也兄ちゃん! 起きたですか!?」パタパタ

冬也「うん。心配してた?」

律「そりゃもう、心配してたです」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「あれ? 湊とリクはいないの…?」
 4~6 冬也「リク、おはよう。湊は?」リク「おそなえ」
 7~9 湊「たっく、お前を担ぐの大変だったんだぜ? 主にバカイアンが」


冬也「リク、おはよう。湊は?」

リク「おそなえ」

冬也「おそなえ…?」

律「冬也兄ちゃんが起きるまでに、ちょっくらお知り合いのお墓に行ってくるって出てったです」

冬也「知り合いのお墓…」

冬也(そんな相手、いたの…? てか、誰だろ…)

律「3、4日で戻るって言ってたです」

冬也「遠いね…」

律「だから、今日か明日には帰ると思うです」

冬也「そっか…」

冬也「【安価下1】」

 1 グラスプスキルの練習してよう
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ピラー190/250
   E アンテナ0/200
 2 リク、遊ぼうか
 3 リクと帰ろう


冬也「地道に練習しないとなあ…」

冬也「…最近、あんまりやってなかったし…」

律「グラスプスキルってカッコ良くて羨ましいです」

 【直下 コンマ判定】(精神安定+10)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 190/250


 ピラー 249/250

冬也「ものすごく惜しい気がする…」

律「ほとんどできかけです、すごいです!」

冬也「…いや、すごーく…惜しいんだよ。もう、ちょっと…」

律「そうなんですか?」

リク「とーや」クイクイ

冬也「うん?」

リク「これあげる」

冬也「…何かな?」

律「羨ましいです。何もらったです?」

冬也「…………これは、えーと…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「ミニトマトボンバー…だけど、ヘタが――」
 4~6 冬也「…ナット…?」律「どこで拾ったんですかね…」
 7~9 冬也「…笹舟?」律「外へ遊びに行ったです」


冬也「…笹舟?」

律「外へ遊びに行ったです」

律「で、ボクが完璧な笹舟の作り方を教えたです」

リク「いっぱいすすむよ」

冬也「…ありがとう、リク」

リク「うん」

律「ねえねえ、冬也兄ちゃん」グイッ

冬也「な、何?」

律「何だかリク、明るくなったです?」ヒソ

冬也「…うん、そうなんだよ。卓球で白熱してたら、何かやりたいって言い出して」ヒソ

律「そういうことってあるんですね」ヒソ

冬也「だね」

3号機『ヘイヘイ、ボ~イ、今日は何の気分だーい?』

リク「…かめむし」

3号機『オーケー、ボーイ! 今、かめむしを捕まえてくるぜぇ~?』

律「ダメです、そんなのラボに持ってこないでぇ~!」ガシッ

冬也「リク…かめむし食べたいの?」

リク「ううん」

冬也「…そうなの」

3号機『アゲアゲだぜぇ~い?』

律「だーめーでーすー!」


―――――

 今夜はここまでです
 どうもありがとうございました


 現時点でのまとめ


 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー249/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃112/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 部格
  不動琢磨:敷設式光線の異能 幹部
  乍:ワームホールの異能 ミステリアス美女 幹部

 ――ブラック・ライト――
  次郎・エドワーズ:鈍化の異能 マヌケっぽいけど強め
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス 衝撃の異能

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系 徐々に成長中?


 ――枢木家――

冬也「湊が結局、昨日も帰らなかった…。今日には帰る…のかな?」

冬也「【安価下2】」

 1 グラスプスキルの練習から朝は始まります
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ピラー249/250
   E アンテナ0/200
 2 誰かとコミュしておこう
   ※コミュ内容併記
 3 どこか出かけよう
   1 アーケード
   2 海
   3 山
   4 異能管理機関
   5 その他、自由
 4 その他、自由行動

3-4


 あ、すまぬ…
 3の選択時のさらにあれをアルファベットにするの忘れてた…
 >>538みたいにしてもらえるか、分かるように表記してもらえれば…以後気をつけまする

 これは安価に数えぬでござる


冬也「あとちょいだし、やっとこう」

冬也「天上院先生クラスのピラーって、どれくらい極めればいいんだろう…?」

 【直下 コンマ判定】(精神安定+10)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 249/250


 ピラー 285/250

冬也「ピラーの習得、完了!」

冬也「これでとりあえず、安心!」

冬也「…でも、せいぜい、10メートル向こうまでにしか使えないな…」

冬也「足でやったり、すごく頑丈にしたり、ピラーの範囲広げたりするのはもっと練習しなきゃ…」

冬也「【安価下2】」

 1 誰かとコミュしておこう
   ※コミュ内容併記
 2 どこか出かけよう
   A アーケード
   B 海
   C 山
   D 異能管理機関
   E その他、自由
 3 その他、自由行動


 ――異能管理機関基地――

冬也(最近、いつも入り浸ってる気がする…)

冬也「【安価下2】」

 1 基地にいる人とコミュしよう
   ※相手も併記
 2 狙撃訓練しておこう 112/100
 3 律のラボで過ごそう


 ――異能管理機関基地・鏑木クリニック――

鏑木「やあやあやあ、キミからのこのことやってくるだなんて、いよいよモルモットとしての自覚を得たのかい?」

鏑木「しかもリクまでいるじゃあないか! ああ、いくら欲しい? 三桁万円なら出してやろうじゃあないか」

冬也「いや、そういうつもりで来たんじゃ…」

鏑木「じゃあ何だ? 特にケガをしているようでもない」

鏑木「冷やかしならお断りだぞ?」

冬也「【安価下2】」

 1 おじさんから返事ってもらったんですか?
 2 なんでそんなに人体実験したいんですか?
 3 その他、自由台詞


冬也「おじさんから返事ってもらったんですか?」

鏑木「返事? ああ…まだだ」

冬也(おじさん…)

冬也「あんだけ長く語りながら結局…」

鏑木「何だ、イアンはまだうるさく長く喋るのか?」

冬也「ほとんど忘れましたけどね…」

冬也「【安価下2】」

 1 実際のとこ、鏑木先生はおじさんのことどう思ってるんですか?
 2 返事をしろって迫ったってことは、鏑木先生はその気があるんですか?
 3 その他、自由台詞


冬也「実際のとこ、鏑木先生はおじさんのことどう思ってるんですか?」

鏑木「つっこんできたな」

冬也「…ごめんなさい…」

鏑木「…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 鏑木「子どもに話すようなことじゃあない。――が、モルモットになると言うのなら話してやろう」
 4~9 鏑木「そろそろ本気で婚期を逃しかけているからな…。イアンはモルモットにもなるし、優良物件だと思っている」


鏑木「そろそろ本気で婚期を逃しかけているからな…。イアンはモルモットにもなるし、優良物件だと思っている」

冬也「…優良物件…?」

鏑木「危険手当、役職手当てに加え、法外な労働時間による給料…金は充分に蓄えている」

鏑木「今はお前達が居候しているが持ち家もあって、味覚音痴な点を除けば眺めの独身生活による家事スキルも高い」

鏑木「少し酒でも飲ませれば機嫌が良くなって大抵のことは飲み込む、ちょろい包容力も備えている」

鏑木「有事の際、あいつの戦闘能力は機関でも上位に入っているから安全でもある」

鏑木「それに加えて、ヤツはこのわたしが少しおねだりさえすればモルモットにもなってくれる」

鏑木「これを優良物件と言わず、何と言う!」

冬也「…………あの、愛…みたいなこととか――」

鏑木「そんなものはあってもなくても変わらない。どうせ、イアンは忙しくてロクに夫婦らしいことはしないはずだ」

冬也「…」

鏑木「大体だな、こういうのは惚れた者の負けだ。惚れさせたから、わたしの勝利に他ならない」

鏑木「つまり主導権はこの手中にある! 女として産まれたからには1度くらい、出産もしておきたい」

鏑木「だが年齢的にわたしはイアン以外の男からアプローチされるとは考えづらいという問題点がある…」

鏑木「だからこそ、もう早めにはっきりしてもらわないと困る!」

冬也「そう、ですか…」

冬也「【安価下2】」

 1 じゃあ、ボクはこれで…
 2 だったら…鏑木先生から乗り込んで逆プロポーズとかしちゃったら…


冬也「だったら…鏑木先生から乗り込んで逆プロポーズとかしちゃったら…」

鏑木「何を言ってる、プロポーズは男の仕事だ」

鏑木「それにそんなことをしては主導権が握れんではないか」

冬也「…」

鏑木「却下だ、却下。イアンからこない限りは、待ち受けるのみ」

冬也「…いつになるんだろうね…」

鏑木「……解体するぞ」

冬也「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい…」



冬也「【安価下2】」

 1 基地にいる人とコミュしよう
   ※相手も併記
 2 狙撃訓練しておこう 112/100
 3 律のラボで過ごそう
 4 移動しよう
   A アーケード
   B 海
   C 山
   D 家に帰る
   E その他、自由


冬也「よーし、がんばるぞー」

リク「…」ジィッ

冬也「…」チャキッ

冬也「…」

リク「…」ジィッ

冬也「リクには早いから、やらせてあげられないよ?」

リク「…」シュン

冬也(ちょっと罪悪感…)

 【直下 コンマ判定】
 コンマ一桁分加算
 狙撃技術 112/100


 狙撃技術 115/100

冬也「今日はあんまりはかどらなかったな…」

リク「やりたい」

冬也「…あそこのエアガンは撃ってもいいよ。ただし、人に向けちゃダメ、いいね?」

リク「うん」

 パン パン

冬也(当然のように的に最初から当たってる…恐るべし…)

冬也「【安価下2】」

 1 基地にいる人とコミュしよう
   ※相手も併記
 2 律のラボで過ごそう
 3 移動しよう
   A アーケード
   B 海
   C 山
   D 家に帰る
   E その他、自由


 ――山――

裾野「冬也くん…お久しぶりね…うふふふ…」

冬也「相変わらずいきなり出てくるんだね…」タジッ

裾野「あら…また、新しいコがいるのね…かわいいコね…うふふ‥」

リク「…」ジィッ

冬也(リクが裾野さんを凝視してる…)

裾野「あら…やだわ、こんなに熱心に見つめられたら…///」

リク「とーや…足ない」

裾野「うふふ…わたしは幽霊なのよ、だから足がないの…ふふ…すごいでしょう…?」

リク「…?」キョトン

冬也「リクって、色々あって、色々あれだから…うん…」

冬也「【安価下2】」

 1 いっそ、リクに乗り換えたら?
 2 変わったこととかなかった?
 3 その他、自由台詞


冬也「変わったこととかなかった?」

裾野「変わったこと…?」

裾野「そうねえ…強いて言うなら…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 裾野「蝉取りするなら、丁度、今日がいいのよ…たくさんいるから…ふふ…」
 4~6 裾野「湊くんが山頂の小屋にずっといるわよ…」
 7~9 裾野「変な人がいるのよ…数日前から、山の中をうろついてて…」


裾野「変な人がいるのよ…数日前から、山の中をうろついてて…」

冬也「えっ…不審者…?」

裾野「山頂の誰もいなかった小屋に住み着いて、夜になると山の中をうろついてるみたいなの…」

裾野「わたしは幽霊だし…千里眼で見てるだけだからどうでもいいけれど…変わったことと言えばその程度かしらね…」

冬也(ただの不審者ならいいけども…)

冬也「【安価下2】」

 1 その不審者、今も捕捉してるなら詳しく教えて
 2 裾野さん、不審者に気をつけてね
 3 その他、自由台詞


冬也「その不審者、今も捕捉してるなら詳しく教えて」

裾野「もちろんよ…冬也くんのお願いなら何でも聞いてあげるわ…うふふふ‥」

冬也(それはそれでアレなんだけど…)

裾野「今見つけるわ…」

 【直下 コンマ判定】(テルス・ジハード活発化-3)
 1~3 裾野「すごく強そうなグラスパーね…小屋を星のチカラで覆ってて、その中にいるはずなのに見通せないわ…」
 4~6 裾野「小屋から、山中を掘るようにして内部に何か作ってるみたいだわ…」
 7~9 裾野「…………ホームレスみたいにしか見えないわ…」


裾野「すごく強そうなグラスパーね…小屋を星のチカラで覆ってて、その中にいるはずなのに見通せないわ…」

冬也「異能でも、見通せないの…?」

裾野「ええ…こんなの初めてよ…。壁みたいなものが遮ってて、中が分からないの…」

裾野「けれど夜に動き回ってる時、人相は覚えてるから教えられるわよ…」

冬也「教えてもらえる?」

裾野「もちろんよ…ふふふ…」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也「この顔は…土筆川って人だ…テルス・ジハードの幹部の…」
 4~6 冬也「乍だ、この人…」
 7~9 冬也「不動…って言ったっけ…


冬也「乍だ、この人…」

裾野「知り合いの方なの…?」

冬也「敵だよ…。テルス・ジハードっていう、悪いグラスパーの組織の幹部」

裾野「悪いグラスパー…そうなの…」

冬也(裾野さんのお陰で何かしようとしているのを察知できたのは大きい…)

冬也(だけどこんな山の中にどんな用があって…?)

冬也(乍はワームホールの異能…もし、乍の異能でテルス・ジハードが続々と押し寄せてきたら――)ゾクッ

リク「とーや?」ギュッ

冬也「あっ…う、うん…」

リク「…」ジィッ

冬也「そんな顔しないで、大丈夫だよ」ナデ

冬也「【安価下2】」

 1 乍は始末しないと…裾野さん、リクをお願い。行ってくるよ
 2 乍がここに潜伏してることをおじさんに伝えにいこう
 3 とりあえず様子見…ちょくちょく、様子をうかがいにきてみよう…


 ――異能管理機関基地・異能犯罪対策課課長室――

冬也「おじさん」

枢木「どうした‥?」ウトウト

冬也「山小屋に乍がいるんです」

枢木「何だと?」

冬也「あの、幽霊の友達の千里眼の異能持ちのグラスパーの女の人がいて…」

枢木「あ、え? 何の、何だって?」

冬也「と、とにかく、いたんです。どうしますか?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 枢木「消してこい、独りでやれるか?」
 4~6 枢木「湊がさっき戻った。2人でぶっ倒してこい」
 7~9 枢木「…分かった、その件はこっちで預かる。よく報告したな」


枢木「湊がさっき戻った。2人でぶっ倒してこい」

枢木「今度はしくじるんじゃねえぞ」

冬也「はい」

 ウィ----ン



 ――異能管理機関基地・律のラボ――

湊「乍か、分かった…」

冬也「何かされる前に、早めに叩いておかないと」

湊「だな…。それに太陽が出てる昼間の方がいい」

湊「けど、あいつは異能が厄介だ…捕まえられねえし、同士討ちを狙われる、嫌なタイプだ」

冬也「うん…。何か、いい方法…」

冬也「【安価下2】」

 1 ワームホールをボクがどうにか封じられればチャンスもあるかな…?
 2 お日様攻撃しかない、かな…?
 3 裾野さんに協力してもらって、遠距離から攻撃しまくる?

―――――

 ちょびっと休憩です…
 どうもありがとうございました


 安価、把握しました
 やっぱり、ちょっと今日はここまでです

 どうもありがとうございました!


 ――山頂の小屋――

冬也「ピラーで千里眼を遮断してたんだ…」

湊「こういう使い方もあるのか…。悔しいけど、やっぱ強えな」

冬也(ワームホールでの移動さえ封じられれば勝機はきっとあるはず…)

湊「どうするよ、いきなり仕掛けてくか? 何だかんだで、もう夕暮れだ」

湊「火力は高まるけど、日が落ちればアドバンテージがなくなる」

冬也「【安価下2】」

 1 お日様がある内に攻めまくって、短期決戦に持ち込もう
 2 ヒートグレネードとかあるし、焦らず着実にやろう
 3 日暮れ前に決着をつけるとして、お日様攻撃はトドメに取っておこう

 【直下 コンマ判定】
 1~5 乍(表に朝霧冬也…気づかれましたか)
 6~9 まだ気づかれてないよ


 いきなりの【0】!
 【直下 コンマ判定】
 偶数 乍、泥酔中!
 奇数 実はテルス・ジハードの総会中で勢揃い
 ※0は偶数扱いです


 【直下 コンマ判定】
 偶数 テルス・ジハードの最後の幹部は、実は…
 奇数 伏線は放り出して新キャラが最後の幹部ですよ
 ※0は偶数扱いです


 【安価下2】
 最期の幹部のお名前

 【安価下4】
 その異能

東久邇宮善仁(ひがしくにのみやよしひと)

灰鳥 一人 はいとり ひとり


 ちょっと変換できないので、>>607はごめんなさい…
 >>610を採用させていただきます

―――――

 ――山頂の小屋内――

土筆川「くーちゃんが死んで、天ちゃんは裏切って…何だか寂しいよねー」

不動「…」

乍「そうでございますね…」

土筆川「だけどさ、だけどさ、意外とあのコもしぶといよね。まだ生きてるなんて」

灰鳥「Zzz…」

乍「それで、グラビアス様、本日はどういったご用件で招集されたのです?」

グラビアス「機関の保有していたECの約76パーセントはお前達の働きで手中に収めた」

グラビアス「世界の変革は近い。朝霧冬也も、まだ青くはあろうが最低限は使いものになるはずだ」

灰鳥「…」パチンッ

灰鳥「ハッ…寝てた…」

土筆川「おはよー、ひーちゃん」

グラビアス「世界の変革をこれより始める――と、格好をつけようかと思っていたのだがな」

グラビアス「向こうから来てくれたようだ。お前らは余計な邪魔が入らないようにしておけ」

 【直下 コンマ判定】
 コンマ二桁で判定
 出た数だけ、グラビアスは異能を持ってるよ!
 ものすっごく、こいつはチートだよ!

 【下2 コンマ判定】
 1~5 逆に奇襲されるよ
 6~9 丁寧にお迎えされるよ
  0  判定で誰かがどうにかなるよ

マジか


 >>615
 むしろマジか、グラ様1個とか…

 そんでもって、2連続で01とか、何なん? すごいよ
 とりあえーず、グラビアスの異能!
 【安価下3】でお願いします

自分に負けた相手がコンティニュー(再戦)できなくなる

異能を吸収出来る


 >>621
 メタすぎて不可っす、ごめんなさい!
 >>621はGER的な? 引き続きごめんなさい!
 さらにズラして>>623となります

―――――

湊「よし、んじゃあまずはこのピラーからぶっ壊して――」

 ウジャウジャ…
 ブゥゥゥン

冬也「湊、何か小屋から気持ち悪い虫がたくさん…」

湊「ああ? 何だよ、こ――」

 ブゥン
 バシュッ

湊「どわっ…!? 何だ、いきなり空中から…!」

冬也「もしかして、気づかれて――」

 ズズ…

 ワームホールが出現して、そこから見知った顔を含む、5人が出てくる。
 グラビアス=ラークレインを筆頭にした、4人のテルス・ジハードの幹部――。
 欠伸をしている男は知らなかったが、メンツを考えても幹部に違いなかった。

グラビアス「待ちわびていたぞ、朝霧冬也――」

グラビアス「こっちから迎えに行こうと思っていたところだ、さあ、殺し合おう」

湊「俺のこと、無視してんじゃねえぞ!」

 飛びかかろうとした湊だが、瞬時に立ち上がったピラーに囚われ、その周囲を気色悪い無数の害虫が取り囲んだ。

グラビアス「サシでやろう。さあ、俺を殺しにこい!」


 【安価下2】
 1 肉弾戦
 2 コルトで距離を保って戦う


冬也(取り巻きは攻撃してこないみたいだけど、何があるか分からない…)

冬也(ここは距離を保ったまま…!)

 コルトを構えて発砲する。まずはバーニッシュで強化しただけの弾丸。
 だが、グラビアスはポイントで腕だけを強化して弾丸をつまんで見せた。

 星のチカラを注入して、今度はショット・モードで放つ。
 だがそれもあっさりとピラーで防がれ、物凄いスピードで向かってくる。

グラビアス「その程度で殺せると思っているのか?」

冬也「ッ――」

 後ろに身を引きながら、フルバースト。
 スパークした星のチカラの奔流がグラビアスを飲み込んだが、コートで受け流して突っ込んでくる。

 片手で首を掴まれ、そのまま持ち上げられる。

グラビアス「もっと必死になれ。憎め、チカラを引き出せ」

 首が圧迫され、舌の根がせり上がってくるのを感じた。
 コルトを発砲してもただのアームで弾頭はひしゃがてそのまま転がり落ちる。

 【直下 コンマ判定】
 1~5 裾野「わたしの大切な冬也くんから手を放して」
 6~9 冬也「距離が近いよ――カンバージ!」


裾野「わたしの大切な冬也くんから手を放して」

 顔の横に裾野さんの顔がいきなり現れた。
 グラビアスも驚いた顔をしたが、裾野さんが髪を逆立たせて言語とは思えない何かを叫ぶ。

グラビアス「っ…!?」

土筆川「何これ…!? しかも、すり抜けるし!」

不動「異能の攻撃も当たらない…」

乍「わたくしのワームホールでも動かせませんわね!」

灰鳥「幽霊すげえなあ…」

 グラビアスがボクを放り出した。

裾野「冬也くんあなたは逃げて…」

冬也「でも、裾野さん――」

裾野「ふふふ…幽霊を殺すなんてできないはずだから安心してちょうだい…ふふ…ふふふふ…」

グラビアス「面白いな…。お前達、そこの小僧も解放してやれ」

グラビアス「お前が消え去る前に小僧どもが山を去れば、ここは見逃してやる」

湊「ピラーが解けた――絢菜、無茶すんな! こうなりゃ、こっちのもんだ!」

 湊が太陽光を使って光線を放った。
 だが、グラビアスは片手でそれを受けると、受けた傍から光線は消えてしまう。

グラビアス「鬼ごっこの時間だ。1分だけ待ってやる。1分後、俺以外がお前らを追う」

グラビアス「さあ逃げろ」

冬也「【安価下2】」

 1 逃げる
 2 逃げない

これは勝てんでしょ
2


 >>636-638
 把握です

―――――

裾野「行って、冬也くん…」

湊「行けるかよ、絢菜! 幽霊だからってな、男としてこういう時に――」

冬也「行こう、湊!」

湊「おい、冬也!?」

冬也「5人もいちゃ勝てないよ、1人が相手でも手こずっちゃうのに!」

湊「っ…絢菜、勝手に成仏すんなよ! 1日どころか、1週間は冬也を山に突っ込んで出させねえでやっから!」

 一目散に山を下って駆け出す。
 歩き馴れない山道でも、そう高くもないし、道はある程度まで整備されている。

湊「ショートカットだ、冬也! あそこまで跳ぶぞ!」

冬也「うん!」

 アームで全身を強化して走れば自動車とも並走できる速度を出せる。
 崖を飛び降りて、林の中に突っ込んでさらに走る。ひたすら、ただ走る。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 土筆川「鬼ごっこって面白いよね!」乍「ですね」土筆川「ワームホールでズルなんかしちゃって…」
 4~6 乍「1分経ちましたよ」湊「ワームホールは反則だろうが…!」
 7~9 冬也「もうちょっとで出られる…!」


冬也「もうちょっとで出られる…!」

湊「けど油断すんな、ワームホールなら麓までも一瞬で来られるはずだ!」

冬也「分かってる!」

 【直下 コンマ判定】
 1~4 乍「残念でした」土筆川「ワームホール便利~」灰鳥「異能サイコーだな」不動「…」
 5~9 無事に下山


乍「残念でした」

 あと少しというところで、目の前にワームホールが出現する。

土筆川「ワームホール便利~」

灰鳥「異能サイコーだな」

不動「…」

 順番にテルス・ジハードの幹部が4人出てくる。

湊「おい、もうほとんど山じゃねえだろ…ここは」

土筆川「でもほら、あの鳥居が入口だとしたら、あと10メートル?」

灰鳥「ギリんちょセーフってやつだな。…あ、お前らからしたらアウトか。頑張ったな」

乍「けれど、捕まえるまでが鬼ごっこというものです」

灰鳥「まあでもタッチで終わりじゃ互いにつまらんし、どうにかあの鳥居をくぐれたら逃がしてやるよ」

灰鳥「俺らはもちろん、殺しにかかるけどな」

不動「逃がすつもりは毛頭ない」

 【安価下2】
 1 正面切って戦う
 2 交戦しつつ、機を見て逃げる
 3 ダメージ覚悟で正面突破をはかる


冬也「湊、隙を見て逃げよう」

湊「ああ…お前だけでも逃がす」

冬也「一緒に逃げるんだよ」

湊「…それができりゃあ、な!」

 暮れかけの太陽から再び湊が光線を放った。
 4人が同時に散開し、土筆川が突っ込んでくる。

灰鳥「殺るのは早いもん勝ちだぜ」

土筆川「負けないけどね!」

不動「…」

乍「面白そうですね」

 小石が飛び、大きな虫がうじゃうじゃと寄ってきて、そこかしこを光線が交錯する。

乍「とりあえず、ぶち込みますわよ?」

湊「バズーカ!?」

 湊の素っ頓狂な声を聞いた。乍がバズーカを肩に担ぎ、それを発射する。
 ピラーで身を守ったが、土筆川のパンチで破られた。

灰鳥「あい、サンキュー!」

土筆川「あっ、横取りなんてズルい!」

 土筆川の後ろから眠たげな顔をしていた男が突っ込んできた。
 地面から幅15センチはあろうかという大きなムカデが出てきて、ボクの足に絡みついてくる。

灰鳥「俺とは、はじめましてだよなあ? 灰鳥一人、ってんだ。あの世でよーく、思い出してくれや」

 取り出されたナイフが、バーニッシュで覆われた。
 前屈みになって横に振られたナイフをよけたが、その瞬間に光に飲まれる。

冬也「っ…!?」

土筆川「たっくんってばー! あたしがピラーぶっ壊したのに!」

灰鳥「その前に俺がチェックかけてたろうが!」

 言い合いをよそに、吹き飛ばされた場所から鳥居を目指して駆け出す。
 乍がワームホールで目の前へ現れ、コルトのショットモードで撃ったが頭上からボクに降り注いできた。


 【直下 コンマ判定】
 1~3 灰鳥「そうはいかんのよっちゃんよ」
 4~6 湊「ヒートグレネード!」
 7~9 冬也「そうくるのは、分かってる…!」


湊「ヒートグレネード!」

 ワームホールで飛ばされてきたプラズマ弾の雨をかいくぐると、ボクの影が強く、長く伸びた。
 アームで熱を遮断しても、ヤカンの取っ手を思わず触ったくらいの熱さは感じてしまう。
 それをグッと堪えて、そのまま鳥居まで駆け込んだ。

冬也「湊!」

 サングラスをかけて振り返る。
 だが、土筆川が湊に向かって鋭い突きを叩き込んでいた。

土筆川「ちぇっ…本命は逃がしちゃった」

乍「けれど、良しとしましょう」

灰鳥「この場で返して欲しけりゃ、その鳥居をくぐって、戻ってこいよ。そこから先は今だけ、安全地帯だからな」

湊「っ…行け、冬也…」

 【安価下2】
 1 掌握の異能で湊を掴んで鳥居まで一気に引き寄せる
 2 鳥居をくぐる
 3 逃げる


冬也「行かないよ」

灰鳥「んじゃあ、早く来いよ」ニヤニヤ

冬也「だけど湊とは一緒に帰る…!」グイッ

湊「!?」

 ブンッ

湊「うおっ…!?」

土筆川「ずるっ…!?」

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 乍「でしたら、こういうのもありですね?」
 6~9 湊「痛てて…ずるかろうが何だろうが、冬也は鳥居をくぐってねえ! ざまーみろ!」



湊「痛てて…ずるかろうが難だろうが、冬也は鳥居をくぐってねえ! ざまーみろ!」

土筆川「ぬぬぬ…」

不動「…」ポンッ

土筆川「たっくん――」

不動「次は逃がさない。それでいい」

灰鳥「おい、認めんのか? あんなやり方」

乍「本番は今日ではありませんわよ、灰鳥さん」

灰鳥「チッ、つっまんねーの! もういいぜ、ボス様んとこに戻ろうぜ」

灰鳥「あの幽霊女がどうなったか見物だ」

冬也「…」

湊「…絢菜が消えたら、許さねえぞ?」

土筆川「そんなの知らないよ。幽霊なんだし、消えちゃったっていいじゃん、どうだって」

土筆川「それじゃあね~」

 ブゥン

灰鳥「一歩でも山へ入れば、俺の虫ちゃんで分かるようにしといたぜ」

灰鳥「用がありゃあ来い。そんじゃーな」



 ――異能管理機関・異能犯罪対策課――

枢木「――まさかの勢揃い、か…」

手島「こうなると、テルス・ジハードが朝霧くんを狙って、本気の襲撃をかけてくるのは時間の問題ですね」

手島「早ければ、もう次の瞬間にでも…」

冬也「裾野さん…無事だといいけど…」

湊「幽霊がケガや病気になるうはずねえだろ、心配すんな」

冬也「…うん」

枢木「明日、連中を叩きにいく。手島、よそのグラスパーに動員要請をしておけ」

手島「了解」

枢木「冬也、湊。お前らはどうする?」

冬也「どうって…」

湊「どうもこうもねえ! 俺らも戦う」

枢木「テルス・ジハードはグラスパーの犯罪者集団だ。だが、今の目的は冬也にある。危険がつきまとう」

枢木「それでも…戦うか?」

冬也「【安価下2】」

 1 戦います
 2 隠れてます…

 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:安定  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー284/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃115/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者 異能吸収の異能
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 部格
  不動琢磨:敷設式光線の異能 幹部
  乍:ワームホールの異能 ミステリアス美女 幹部
  灰鳥一人:害虫の異能 幹部

 ――ブラック・ライト――
  次郎・エドワーズ:鈍化の異能 マヌケっぽいけど強め
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス 衝撃の異能

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 よく分からない人
  リク:8歳美少年 おっとり系 徐々に成長中?


冬也「戦います」

冬也「いつまでも逃げていられませんし、結局、ボクのところにあいつらは来る…」

冬也「だったら…被害者を出したくもありません」

枢木「………………分かった」

湊「やってやろうぜ、冬也」

冬也「うん」

枢木「明日に備えて、早めに休め。あと今夜は帰らずに基地で寝ろ」

枢木「…死ぬんじゃねえぞ」

冬也「はい」

湊「おう」



冬也(明日が決戦…。思ってたより、全然早かったな…)

冬也(やり残したことがないようにしておかないと)

冬也「【安価下2】」

 1 グラスプスキルの練習をして休もう
   A ポイント254/100
   B アーム240/200
   C コート59/300
   D ピラー285/250(←すまぬ、上のまとめ間違ってた)
   E アンテナ0/200
 2 誰かとコミュして休もう
   ※コミュ内容併記
 3 狙撃訓練をして休もう 115/100
 4 その他、自由行動


冬也「ピラーの練習をしてから休もう…」

湊「いつの間にか、できるようになったんだな」

冬也「湊がいない間にね」

湊「…」

冬也「湊?」

湊「何でもねえよ」

 【直下 コンマ判定】(精神安定+10)
 コンマ二桁分加算
 ピラー 285/250


 ピラー 352/250

湊「そんだけできりゃ、ちょっとは頑丈だろうな」

冬也「具体的には…どれくらい?」

湊「そうだな…。新太ちゃんのピラーよかは丈夫だけど、俺のガイアなら3発くらいなら壊せる」

冬也「…ビミョーに分かりそうで分からない…」

湊「時速60キロの軽自動車がぶつかるくらいなら耐えられる」

冬也「とっさの時は役立ちそうだね」

冬也「……じゃあ、おやすみ」

湊「おう」

 ・
 ・
 ・

冬也「………………眠れない」パチ

冬也「【安価下2】とちょっとだけ話したいな」

 1 湊
 2 枢木
 3 天上院先生
 4 その他

 ※この3人をリストアップしているということは…ということですよ


冬也「天上院先生とちょっとだけ話したいな」

湊「Zzz…」

リク「Zzz…」

冬也「午前2時…遅い時間だけど、まあいいか…。行ってきます」


 ――学校――

冬也「職員室に明かりが点いてる…。もしかして、ここに住み着いてる…?」

 ガララ…

冬也「こんばん、は…」

天上院「こんばんは。…こんな夜中に一体どうしたのかな?」

冬也「…」

冬也「【安価下2】」

 1 明日、テルス・ジハードとの決着がつく…予定です
 2 天上院先生、明日の昼までにボクを強くしてもらえませんか?
 3 その他、自由台詞
   ※1+2などはできませぬ


冬也「天上院先生、明日の昼までにボクを強くしてもらえませんか?」

天上院「明日の昼? …10時間しかないよ」

冬也「でも、少しでも強くなりたいんです。…グラビアス=ラークレインを倒すために」

天上院「ふうん? …そうだなあ…じゃあ、約束をしてくれるなら」

冬也「ムリな約束じゃなければ…」

天上院「約束はこうだ」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 天上院「彼を――グラビアスを、必ず殺すこと」
 奇数 天上院「教師と生徒ではなく、師弟として関係を改めること」
 ※0は偶数扱いです


天上院「教師と生徒ではなく、師弟として関係を改めること」

冬也「師弟…天上院先生が…ボクの師匠になる、ってことですか…?」

天上院「そうだ。例え世界が変革されようとも、キミか僕が死ぬまでずっと」

冬也「何かされるんですか?」

天上院「世界が変わった後、僕はどう変わったかをちゃんと肌で感じて、目で見ようと思っている」

天上院「そのために世界中を旅する。それに同伴して、甲斐甲斐しく雑事をしてもらう」

天上院「キミが困れば師として助言も与える。そういうギブ・アンド・テイクの約束だ」

冬也「…」

冬也「【安価下2】」

 1 分かりました。お願いします、師匠
 2 ……………やっぱり、なかったことにしてください


冬也「分かりました。お願いします、師匠」

天上院「!」

冬也「…?」

天上院「師匠…いい響きだ…」

冬也「…」

天上院「何だかぞわぞわと胸が震えてしまう。いい気分だ、これは実にいい」

冬也「そう…なんですか?」

天上院「さて、時間は有限だ。ただ一言で強くなると言えど、そのベクトルはある」

天上院「異能の使い方や、異能そのものの応用力を強化していくか…」

天上院「グラスプスキルを磨いていくか…」

天上院「戦闘における経験値を磨いていくか…」

天上院「キミはどういう面で強くなりたいのかな?」

冬也「【安価下2】」

 1 異能をもっと使えるようになりたいです
 2 グラスプスキルを磨きたいです
 3 戦闘経験を磨きたいです


冬也「戦闘経験を磨きたいです」

天上院「それなら僕とやるしかない…」

天上院「ところで傷を治す手段はあるのかい? ケガをしていざという時に十全でなくなったら面白くない」

冬也「………大丈夫、です。機関に体を治してくれるグラスパーがいるんで」

天上院「それじゃあ校庭でやろう」

天上院「瀕死の一歩手前まで徹底的になぶってあげるよ」

冬也「え…」

天上院「あんまり弱すぎると死ぬかも知れないけれど、その時はその時だ」

天上院「そうなってしまうほど弱かったと諦めるしかない」


 【直下 コンマ判定】
 コンマ二桁で判定 01<00
 数字が大きいほど、得るものがあった
 ※ゾロ目だとラッキーなことが…?


 【55】だったので、ゾロ目ボーナス!
 【直下 コンマ判定】の2つの数字を足した数×5が経験値として入ります
 例:また【55】だった場合、(5+5)×5=500の経験値
 この経験値の使い方は、今は内緒です

 さあ、どうぞ!


 こういう時に恵まれないねえ…
 ちょっと可哀相なんで、(10+8)×5=90とします

 あと、>>690で盛大な計算間違いをしててごめんなさい…

 現在の冬也の各種ステータスは以下のようになっています

 身体能力:超優秀(100)
 精神面:安定(30)
 異能:光蝶・掌握(05・70)
 ポイント254/100
 アーム240/200
 コート59/300
 バーニッシュMAX
 ピラー284/250
 アンテナ0/200
 狙撃115/100

 90なので、30ずつ、どれかに振り分けられます
 もしくは、新たに戦闘スキルとして格闘術(天上院流)にも振れます
 どこへ振っていくかを選んでください

 【安価下2】
 1 精神面
 2 光蝶
 3 掌握
 4 ポイント
 5 アーム
 6 コート
 7 ピラー
 8 アンテナ
 9 狙撃
 10 格闘術


 格闘術:30(身のこなしが良くなりました)

 残り経験値は60
 次の30の振り分け先を選んでください

 【安価下2】
 1 精神面
 2 光蝶
 3 掌握
 4 ポイント
 5 アーム
 6 コート
 7 ピラー
 8 アンテナ
 9 狙撃
 10 格闘術


 精神:60(謝ってその場を収めようなんてあまりしたくない!)

 最後の経験値30の振り分け先を選んでください

 【安価下2】
 1 精神面
 2 光蝶
 3 掌握
 4 ポイント
 5 アーム
 6 コート
 7 ピラー
 8 アンテナ
 9 狙撃
 10 格闘術


 精神:90(正しいと思ったことをしたい、理不尽には屈しない、優柔不断はダメ絶対だけど優柔不断はしない)

冬也「はぁっ…はぁっ…」

天上院「あまり、これといった変化はなかった…かな?」

冬也「いえ…何だか、強くなれたような気がします」

天上院「気のせいだと思うよ、僕は」

冬也「でも、大丈夫です」

天上院「…それじゃあ健闘を祈っているよ。もうすぐ、正午になる」

冬也「はい。ありがとうございました」

天上院(何だか面白くない方向に成長してしまったか…? うろたえる顔がたまらないのに…)

天上院(…けれど、まあ…退屈させてくれなければいいか…)


 ――個人情報――
 名前:朝霧冬也  性別:男    職業:高校生
 身体能力:超優秀 精神面:不屈  異能:光蝶・掌握
 特技:声真似   望む奇跡:友達100人できるかな?
 グラスプスキル:ポイント254/100 アーム240/200 コート59/300 バーニッシュMAX
 ピラー284/250 アンテナ0/200
 戦闘スキル:狙撃115/100

 ――異能管理機関・正職員――
  枢木イアン:異能犯罪対策課課長 封じの大釘の異能
  手島新太:異能犯罪対策課課長補佐 明察の異能
  鏑木知恵:医療部 治癒系の異能 マッド
  萑部律:技術部 天才技術者14歳 冬也と湊の弟分 ズレ気味
  宇和時久:東京支部支部長 五感共有の異能
  緑野柳:草木を操る 礼儀正しい
  碧石不動:日替わり異能 無口
  ポーラ・ヘヴィサイド:技術部部長 クレイジー かわいいもの好き

 ――テルス・ジハード――
  グラビアス=ラークレイン:始まりのグラスパー 星の覇者 異能吸収の異能
  土筆川澄子:念動力、薬物増強の異能 部格
  不動琢磨:敷設式光線の異能 幹部
  乍:ワームホールの異能 ミステリアス美女 幹部
  灰鳥一人:害虫の異能 幹部

 ――ブラック・ライト――
  次郎・エドワーズ:鈍化の異能 マヌケっぽいけど強め
  リリカ:同じ強さを持つ影を操る異能 ゴスロリ ちゃん付け少女
  黒山輝代:榊の側近
  榊日和:ブラック・ライトのボス 衝撃の異能

 ――友人・勢力不明――
  宮東湊:異能犯罪対策課アルバイト 親友 光線の異能 デザインベビー
  風条葵:元アイドル兼殺し屋 友達 心身強化(他人限定)の異能 お酒で買収可能
  マスター:喫茶店の主 絶対中立地の主
  裾野絢菜:幽霊さん お友達 千里眼(最大半径2キロ)の異能
  夜原あざみ:クラスメート 弓道部 友達
  御手洗深道:元麻薬の売人 ATCV-1の異能 おっさんを自称
  天上院秋雨:元テルス・ジハード 電撃の異能 師匠
  リク:8歳美少年 おっとり系 徐々に成長中?


 ――異能管理機関・異能犯罪対策課――

湊「お前、どこ行ってたんだ?」

冬也「ちょっとね」

湊「俺にも内緒かよ?」

冬也「後で教えるよ」

枢木「テルス・ジハードは現在、山頂の小屋にいる」

枢木「このメンツで山へ入り、敵を撃破しつつ山頂にいるであろうグラビアス=ラークレインを討つ」

枢木「基本的に2人一組での行動だ。これは衛星からの画像だが、見ての通りに敵は今、5人だけだ」

枢木「だが個々人のグラスパーとしての実力も高い。確実に1人ずつ撃破をしたいところだな」

冬也(このメンツで、か…)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也(1日じゃ応援も駆けつけられなかったのかな…? いつものメンツだ…)
 4~6 冬也(いつものメンツに、前一緒になった緑野さんと碧石さん…か)
 7~9 冬也(僕を入れて10人…。2人一組だから、うまくいけば交戦しないでグラビアスに辿り着けるかも…)


枢木「では1時間後に出る」

枢木「すでに近辺は機関によって厳戒態勢を敷いて一般人は立入りができなくなっている」

枢木「各自、装備の点検を怠らずに万全の状態としておくように。一時解散だ」

冬也(1時間後、か…)

冬也(誰かと話すくらいしかできないな…)

 【安価下2】
 コミュ相手を指定してください
 ※下記に含まれていなくとも、基地内にいる人間とはコミュ可能です

 テルス・ジハード討伐メンバー
 ・朝霧冬也
 ・宮東湊
 ・枢木イアン
 ・手島新太
 ・風条葵
 ・御手洗深道
 ・緑野柳
 ・碧石不動
 ・新キャラ×2


 では、新キャラ×2の名前を
 ↓2~3でお願いしまーす!


 えーと、じゃあ…メロンさんのお胸について…
 【直下 コンマ判定】
  1  名前と裏腹に絶壁
 2~3 名前と裏腹にちっぱい
 4~8 堂々のメロンサイズ
  9  メロン以上あるでぇ…
  0  まさかの男性

 そいでもって、夕木枯葉さんって
 【安価下2】
 1 男性
 2 女性よ、そら


冬也「はじめまして」

沖浦「はじめまして、朝霧くん」

夕木「最後のグラスパー…か」

冬也「ボクってそんなに有名ですか?」

沖浦「きっと、キミが思っているよりもずっと有名人だよ」

湊「俺は?」

夕木「誰だ?」

湊「………ムカつくわー」

冬也「そんなもんだって。ボクらだって、この人達を知らないんだし…。よその支部から来てるんですよね?」

沖浦「東京支部だよ」

夕木「同じく」

湊「東京か…」

御手洗「メ~ロンちゅわぁ~ん!」

沖浦「し、下の名前で呼ばないでください!」

御手洗「メロンを2つもぶら下げて、おじさんがもっと大きくしてあげよっか~?」デヘヘ

夕木「滅びろ」ゲシッ

御手洗「ああーん、美女に足蹴にされるなんて…し・あ・わ・せ~…」

冬也「こんな大人にはなりたくないね…」

湊「Eくらいあんのかな…?」

御手洗「いや、おじさんの見立てならFは堅い、なかなかお目にかかれないサイズだ」キリッ

手島「明察の異能によれば、Gです!」キリッ

湊「すげー!」

夕木「この支部は変態しかいないのか!?」

沖浦「うぅ…///」

冬也「…………Gか…」ゴクリ

 ↓1~2 沖浦or夕木とのコミュ内容
 例) ・カレシいるんですか?  などなど
 ※なければ「なし」でもおkです


冬也「お2人はどんな異能なんですか?」

御手洗「そらもう、きっとスケベな異能に決まってんだろ。だーって、こんな胸――」

沖浦「きゃっ」

夕木「死ねェ!」ドゴッ

御手洗「ぐふっ…」

手島「決戦前なのに…」

湊「お前が言うか、Gとか見抜いといて」

 【安価下2】
 沖浦の異能
 ※スケベな異能とか気にしないでね

 【安価下3】
 夕木の異能


沖浦「わたしは異能で、何でも問答無用で叩き落とすことができます」

御手洗「いいねいいね~要するに女王様みたいに『ひれ伏しなさい!(裏声)』みたいにできちゃうわけ?」

御手洗「ぐふふ…これは妄想が広がりますなあ…」

夕木「変態め…」

冬也「御手洗さんが絶好調だ…」

湊「どん引くレベルでな…」

冬也「夕木さんはどんな異能なんですか?」

夕木「盾を作り出す異能だ。ただし、この盾はあらゆるものを遮断できる、絶対防御の盾となる」

御手洗「ああ、だからガードが堅いわけだ。でもおじさんならそんな障害超えちゃうよぉ~?」

夕木「いい加減にしないと、本当にぶちのめすぞ?」

冬也「1回痛い目見た方がいいんじゃ…」

湊「お前、言うようになったな」

冬也「そう?」

 【直下 コンマ判定】
 1~2 湊「行く前にリクに顔見せとけ。朝からいないからって、ちょっと不安そうにしてたぞ」
 3~4 prrrr… 冬也「律だ」
 5~9 湊「冬也、ちょっとむこう行こうぜ」


 申し訳ない、すっかりもう1つの質問忘れてた
 判定の前にこれが入ると思ってください

―――――

冬也「東京支部の人なら、教官のこと知ってますか?」

夕木「教官か…。もちろんだ」

沖浦「テルス・ジハードにやられちゃったんだよね…」

湊(俺は途中で逃げ出したから、あんま何とも思ってねえけど…あの人ってけっこう人気者だったのか?)

夕木「惜しい人を亡くした。…だが戦場で生きていた人だ、ああなることも覚悟はしていただろう」

沖浦「わたしは途中でしごきから逃げちゃったんだけどね…」

湊(おっぱいねーちゃんは俺と同じパターンか)

夕木「教官が分けてくれたレーションの味は、まだしっかり覚えている…」

冬也「…ボクがあの時、弱かったから…。でも、もうあんな想いはしたくないんです」

冬也「グラビアス=ラークレインを倒すために、一緒にがんばりましょう」

夕木「ああ、もちろんだ」

 ガシッ

湊(教官ってのと関わると、ことごとくこうなるのか…?)

沖浦(わたしもあのしごきから逃げなきゃ、こうやって無条件の友情が結べるようになってたのかな…?)


―――――

 で、>>743の判定で【9】が出たところで、次レスです


湊「冬也、ちょっとむこう行こうぜ」

冬也「うん」

 ウィ----ン

 スタスタ…

湊「んで? 何してたんだ?」

冬也「天上院先生――のところ行って、ちょっと鍛えてもらってたんだ」

冬也「そしたら、師弟関係になっちゃった」

湊「はあ?」

冬也「それで…この決戦が終わったら、世界中を旅するからそれについて来いって」

湊「…ちょっと目ぇ放した隙に…」ハァ

冬也「ごめん」

湊「いいけどよ、別に…。んじゃお前、機関には…」

冬也「うん。進学するかも分からないね。行くってことになったら、ついて行かなくちゃだし」

湊「そっか…」

冬也「【安価下2】」

 1 湊はそろそろ、進路決めたの?
 2 グラビアス=ラークレインを絶対、倒そう
 3 その他、自由台詞


冬也「湊はそろそろ、進路決めたの?」

湊「まだだよ…。機関には入るけどさ、お前が最後のグラスパーで、グラビアス=ラークレインを倒したら…絶対に規模縮小されるだろ」

湊「だったら採用されるかも怪しいって最近勘づいてよ」

冬也「ああ…それもそう、かも…?」

湊「で、機関で何したいのかとか考えちゃあみたけど…何となく、程度しか考えてなかったって気づいた」

湊「だからまだ保留」

冬也「ちゃんと考えてるんだね」

湊「お前がちゃっちゃと決めちまうから急かされてな」

冬也「ボクのせいにしないでよ。高校生なら誰だって考えることなんだから」

湊「決まったら1番にお前に報告してやるよ」

湊「生きてたらだけど。それにさ、こういう場面でこういう話なんかしちゃったら死亡フラグだろ」

冬也「そんなこと考えなくてもいいような気がするけど」

湊「…あいつらは強え。1人ずつも強い。仲間もやられるかも知れねえ」

湊「まだ8月、卒業まで半年以上はあるんだぜ? 今は目先のことだけ考えてりゃあいいんだって」

湊「未来のことなんて誰にも分からねえし、どう転ぶかじゃなく、どうするかを選び取るのが人間ってもんだろ?」

湊「まして、俺達はグラスパー。自分の未来は、自分で掴んでみせる。そうだろ?」

冬也「うん。絶対、ボクらの未来を掴み取ろう」


 そうしてボクらは決戦に臨む――。


―――――

 一旦、ここまでです
 どうもありがとうございました


 ――山――

枢木「俺と新太」

枢木「冬也と湊」

枢木「風条と沖浦と夕木」

枢木「御手洗と緑野、碧石」

枢木「それぞれのグループで、それぞれに山頂の小屋を目指す」

枢木「見つけた相手は各個撃破を狙っていけ」

枢木「判明している連中の異能についてだが、まず土筆川は念動力と、薬物の効果激増」

枢木「乍はワームホールを自在に作り、隔たって地点を結ぶ」

枢木「不動は湊と同じ光線系だが、あらかじめ設置した地点からの固定砲台と見ていい」

枢木「灰鳥の異能は恐らく、害虫」

枢木「肝心のグラビアス=ラークレインは元々は、他人の異能を吸収するっつー異能だった」

枢木「だが、どういう手段か、グラスパーの異能を奪うこともできるらしい。これが異能の応用か、それと別の何かは知らん」

枢木「それぞれに敵を撃破しつつ山頂へ向かい、グラビアス=ラークレインを撃てば任務は完了だ」

枢木「何か質問事項はあるか?」

御手洗「何でメロンちゃんと一緒じゃねえんだ!?」

枢木「ないなら、さっさと始めるぞ」

御手洗「無視かよ、こら!」

 ↓1~2 何か任務についての質問事項があれば
 ※なければ「なし」でおkです


冬也「山頂について、誰もまだ到着していなかったら待った方がいいですか?」

冬也「あとこんなにグラスパー動員しちゃって、基地に入れ違いで何かあったりしたら…」

枢木「1つめの問いについてだが、少なくともお前が到着すればグラビアス=ラークレインは嬉々として向かってくるさ」

枢木「だとしたら応戦するしかねえだろ。応援を待ってもいいが、全員やられる可能性だって充分にある」

枢木「だから到着次第、それぞれにおっ始めりゃあいい」

枢木「山中に潜んで少し休憩するくらいなら問題ねえが、応援を待ってる間にアンテナに引っかかりゃ向こうからくることも考えられる」

枢木「あと、基地については問題ねえ。ここにいるのは荒事用のグラスパーだ。基地には基地でグラスパーも多少はいる」

枢木「加えて、先日の襲撃で基地がぶっ壊れた時に技術部がセキュリティーを大幅に向上させている」

枢木「侵入者がありゃ、トラップが続々と発動する。技術部の天才様が手がけたのはえげつねえぜ」

冬也(律の発明、かな…? それならちょっとは安心かも…)

枢木「それじゃあ行くぞ」

枢木「敗走したって恥じゃねえ。連中をぶち殺すに越したことはねえが、死なないことを前提にしろ」

枢木「ここにいるメンツの大半は恐らく、死ねばECが出る。それを連中は集めてるって話だ、奪われるんじゃねえぞ」

湊「冬也、震えてくるよな…」ヒソ

冬也「まさか…湊が怖がってるの?」ヒソ

湊「違えよ――」

枢木「散開、頂上で落ち合うぞ!」

 ダッ

湊「――武者震いってヤツだ」

 【直下 コンマ判定】
 1~2 初戦は土筆川
 3~4 初戦は乍
 5~6 初戦は灰鳥
 7~8 初戦は不動
  9  まさかのグラビアス


 パシュンッ…

湊「誰かのアンテナだな、捕捉されたかも」

冬也「誰だろうと迎え撃とう」

 ブゥン…

湊「いきなり雪辱を晴らせるな」

乍「またお会いしましたね。今日はどちらかが死ぬまで終わりませんわ」

乍「グラビアス様のためにも、ここで死んでいただきます」

湊「行くぞ、冬也!」

冬也「うん!」

 【安価下2】
 1 接近戦を仕掛ける
 2 光蝶展開、コルトで援護


冬也「援護する!」ファサァッ

湊「任せたぜ!」

 薄暗い山中に光蝶を展開する。
 木漏れ日と光る蝶、視界を遮るように乱立する木々。
 湊がアームをかけて乍に突っ込んでいった。

冬也(まずはワームホールをボクの異能で消せるかどうかを確かめないと――)

 足を止めずに動き回り、コルトで狙撃する。
 舞踊のような流麗な動きで乍は弾丸を軽々と回避していく。

 光蝶を光源にしてレーザーを放ちながら湊が乍に回し蹴りを放った。
 光線と蹴りの同時攻撃に乍は下がることはせず、黒いもやを――ワームホールを形成する。

冬也「そこだ…!」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 全然間に合わない、ワームホールは止まらない!
 4~6 ギリギリで間に合わなかった、でもそれならギリギリで間に合うこともあるはず
 7~9 余裕!


冬也「間に合わなかった…!」ザッ

乍(何をしたかは分かりませんが、何かしらの手段はある――ということでしょうか)

湊「ちまちま逃げてんじゃねえぜ、いも虫女!」

 太い木の枝へ降り立った乍に無数の光線が向かって交錯した。
 木の枝が折れて乍は飛び降りながらボクの方へと向かってくる。ワームホールから取り出した西洋風の剣を持っている。

乍「あなたを仕留めれば終わりです」

冬也「そう簡単にはやられないよ!」

 ショットモードでコルトを発砲。
 それをコートですり抜けるが、コートを使えば一時的にアームも解かれる。
 同時に剣にかけていたバーニッシュも一瞬だけ途切れる。

 振り下ろされた剣を片手で掴み取り、そのまま手首の稼働が不自由な方向へ折る勢いで曲げる。
 すぽんっ、と面白い具合に剣が宙へと飛び、その驚いた顔へ体のバネを使ってハイキックを繰り出す。

乍「その動き、天上院さんの――!?」

 ワームホールが形成される。
 乍がその中へ姿を消す――前に、湊が放った光線までワームホールの中に飛び込んだ。

乍「きゃっ…!?」

湊「攻撃避ける度にそれ使ってりゃ、出てくるタイミングだって分かんだよ!」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 乍「だからどうしたと言うのです!?」
 6~9 冬也「ついでに、どこへ出てくるかの検討もつく!」


乍「だからどうしたと言うのです!?」

 乍がワームホールからバズーカを出し、それを発射した。
 掌握の異能で砲弾の軌道を変えてお返しをするが、再びワームホールを出してさらに飛ばそうとしてくる。

湊「俺の拳と、異能と、バズーカ、食らいたくないもんを1つ選ばせてやるよ!」

冬也「ついでにボクのバーニッシュ・プラズマもね!」

 砲弾、湊の拳、光線、炸裂する星のチカラをまとった弾丸。
 それらがほぼ同時に乍へ襲いかかり、彼女は自分を飛ばすことを試みた。

冬也「引きつけてから避けるのがクセみたいだね!」

 そのタイミングが分かれば、掴みようはあった。
 黒いもやを掌握の異能で握りつぶし、湊の拳が乍の顔面を打ちのめす。
 続いて、光線、さらにバーニッシュ・プラズマ。光線が乍の膝を貫き、バーニッシュ・プラズマは右腕を掠める。
 そこへ砲弾が追い討ちをかけ、盛大な爆発が起きる。

乍「一瞬とは言え、ひやりとさせられました…」

 巻き上がった砂煙の中から乍が姿を現す。
 砲弾はガイアで防いだらしく、莫大な星のチカラを身にまとっていた。

湊「ガイアに対抗するには、ガイアしかねえ。冬也、お前はワームホールを気にしてろ」

冬也「【安価下1】」

 1 分かった、気をつけて
 2 ボクも前に出るよ


冬也「分かった、気をつけて」

湊「ああ。俺だって、こっそりグラスプスキルは練習してんだぜ!」

 湊もガイアを発動する。だが、乍のそれや、これまでのガイアとは違っていた。
 アームよりも量が多く、濃密な星のチカラをまとうのがガイアだと思っていたが湊が発動したものは星のチカラが鎧のように形成されていた。

乍「そのレベルで発動をするなんて、少年の成長は早いものですね――」

湊「何せ若くて、エネルギーに満ちあふれてるもんでな!」

 力の差は圧倒的だった。
 湊の繰り出す拳打を乍は必死になって捌くくらいしかできていない。
 まともに打ち合おうとすれば力負けするのがハッキリ分かるほど、湊のガイアは力強かった。

乍(想定以上のコンビネーション、加えてこの少年の攻撃力)

乍(これは少し、安全策を取っておきたいとろこですね――)

 大振りだった湊の蹴りを屈んで回避し、乍が短剣を出した。

湊「んなチャチなもんが効くはずあるかよ!?」

 短剣が宙を舞い、湊の前髪が数本だけ落ちた。
 投擲された短剣がまっすぐボクへ向かってきて、それを払いのける。

乍「奥の手というものですよ」

 短剣に振れた手の側面から黒いもやが広がって包み込まれる。
 瞬間、足場が消えた。宇宙が目の前にあった。ものすごい風――空気を裂きながら、上空何千メートルという高さから落下する。


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 成す術なし
 6~9 冬也「この程度で、うろたえていられない…!」


冬也「この程度で、うろたえていられない…!」

 空中では身動きもまともに泳げない。
 マンガやアニメのように平泳ぎをしたところで、水平移動は叶わない。

 けれどボクはグラスパーだ。
 覚悟を決めて、体を大地と垂直になるように倒していく。
 みるみる内にさっきまでいた場所へ近づいていく。湊が乍とまだ交戦を続けている。

 木に刺さる直前のところで、掌握の異能で自分の体を掴んで上に引っ張る。
 強い重力がかかるが、それはアームで強化した体なら充分に耐えられる程度のものだった。

冬也「湊!」

乍「まさか、無事に落ちてきて――!?」

湊「俺の相棒をナメんじゃねえぞ!」

 乍に空中からフルバーストを浴びせる。
 それをさらに推進力のようにして落下の衝撃を緩和する。
 地面にクレーターが出来上がったが、直径10メートル、深さ2メートルはあろうかという範囲だ。

乍「生還したなら、今度は宇宙空間にまで飛ばしてあげましてよ!」

 ワームホールでさらに上から乍が落ちてくる。
 担いでいるのは1ダースのミサイルが詰め込まれたものごっついミサイルランチャー。

冬也「見晴らしが良くなったね」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 乍「食らいなさい!」
 6~9 湊「ああ、夕焼けパワーも今がマックスだ」


湊「ああ、夕焼けパワーも今がマックスだ」

 フルバーストで穿たれた地面からは、そこに生えていた木々も消え去った。
 それは少し心苦しいけれど、真っ赤な夕陽が西の空から乍を染め上げていた。

乍「これを狙って、わざと…!?」

冬也「フルバーストの威力と範囲が分かってればヘタに地面の上には残らない」

冬也「残った逃げ場所は、さらにボクの上」

湊「けどそこはもう、バッチリお日様と俺様のテリトリーだ」

 逃げようとして形成されたワームホールを素早く握りつぶして、赤い太陽が輝いた。

乍「あり得ないわ! こ、こんなこと! どうして、何でこのわたくしが、こんな――」

湊「――あり得ねえのはお前らだ、テルス・ジハード」


 真っ赤な太陽光線が乍を飲み込み、その肉体は塵になって消えて風に舞った。

 ポトッ…

冬也「ECが落ちてきた…」

湊「まずは1人目、だな…。他のヤツらが無事ならいいけど…」

冬也「信じるしかないね。先を急ごう」


 【安価下1】
 どのチームを見たい?
 1 枢木・手島
 2 風条・沖浦・夕木
 3 御手洗・緑野・碧石

 【直下 コンマ判定】
 その様子
 1~3 土筆川
 4~6 灰鳥
 7~9 不動
  0  グラビアス=ラークレイン


風条「あいつ、タフすぎない!?」

夕木「異能の攻撃は防いでいられるけど、数が多い…!」

 バシュンッ
 ギィンッ

沖浦「接近戦でもかなり強い…!」

 ジリ…

不動「女ばかりか――」

夕木「女だからってナメるなら、その首は刎ね落とす!」ダンッ

不動「性差別はしない主義だ」

 夕木が空中に設置された見えない砲台からの光線を盾で防ぎながら接近する。

夕木「だったらどういうつもりか教えてくれる!?」

 盾を握ったまま夕木が不動へと大振りで拳を叩き込む。
 だが、不動は盾をものともせずに完成形のガイアで逆に殴って応戦する。

 グシャァッ

夕木「ッ――!?」

風条「盾越しに腕がひしゃげた…!?」

沖浦「夕木!」

不動「グラスプスキルは乗算だ。星のチカラを掛けたところで、元が非力では大した答えにはならない」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 不動無双
 4~6 沖浦「夕木はわたしが守る…!」風条「ちょっと、あんた…!」
 7~9 夕木「それがナメてるって言ってる、の!」不動「!?」


夕木「それがナメてるって言ってる、の!」

不動「!?」

 ひしゃげた腕で、そのまま夕木は強引に殴り飛ばす。
 さらに無事なもう片腕にも円形の盾を持ち、そのヘリで不動の頭を勝ち割るように乱暴に叩きつける。

風条「乱暴ってもんじゃないのね…」

不動「それしきで倒れはしない…!」

 踏みとどまった不動の頭上に盾が投げられた。

沖浦「落下速度は音速――ガイアだろうと、これは通る!」

不動「何!?」

 沖浦の異能で盾は地面と垂直になったところで超高速落下して不動の右肩へ叩き落とされる。
 脇下の肉で僅かに腕が繋がるという状態まで盾は不動を切り裂いた。

夕木「その腕邪魔でしょ、ちぎり取ってあげる!」

 激痛とショックで僅かに硬直した不動の右腕を夕木が思いきり引きちぎる。
 ぶちんと音がして腕が放り出され、肩からは血が噴き出していく。

不動「なるほど…確かに、侮っていたようだ…」

風条(この人ら、完全にいっちゃってるわね…)


 【直下 コンマ判定】
 1~4 不動「だが、俺の優位は揺らがない。――全砲門、解放」
 5~9 沖浦「夕木、チェンジ!」


沖浦「夕木、チェンジ!」

 不動がそこかしこへ仕込んでいる砲台から、光線を乱射し始めた。
 光線をかいくぐりながら一気に沖浦が不動へと迫り、夕木は入れ違うように後退する。

沖浦「片腕がないならわたしだってやれる…!」

不動「ならばこれから、打ち破ってみろ!」

 沖浦に向かって直径40センチはあろうという直径の光線が全方位から照射される。

沖浦「これでも、コートだけは自身があるの…!」

 光線の直撃を受けるが、沖浦はコートでするりと受け流す。

不動「だがアームが解ければ無防備だ」

 時間差で光線がコート直後の沖浦目掛けて照射される。

風条「あんた…!」

夕木「沖浦のコートは一級品、心配はいらない。脱ぎ捨てる星のチカラを最小にすることで、完全にはアームを解除しないでおける」

夕木「コートを極めれば、アーム解除というデメリットさえも打ち消せる」

不動「ぬぅ!?」

 とうとう不動に迫った沖浦が逆手に持った両手のナイフを振るう。
 バーニッシュで強化された刃はガイアを使われていても砕け散ることはなく、軽量さを活かして連続で繰り出せば削り取ってしまえる。

 【直下 コンマ判定】
 1~5 不動「だが、所詮はチンケなナイフそのもの…!」
 6~9 夕木「そして、あの猛烈な攻めで敵は周囲の警戒が行き届かなくなる――」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 偶数 風条「――背後の美人殺し屋さんにご注意よ」ズンッ
 奇数 不動「その程度で、俺を圧倒しているつもりか!?」
 ※0は偶数扱いです


不動「その程度で、俺を圧倒しているつもりか!?」

 怒号が発せられ、同時に見えざる砲台が設置されているであろう場所が輝きを放ち始めた。

風条「何これ…!?」

夕木「メロン、戻れ! 危ないのがくる!」

沖浦「その前に倒す…!」

不動「全砲門統合、完全解放――」

 直視さえできないほどの光が動きだし、上空で1つになってそのバカげた姿を曝した。
 大砲なんていうものではない。それは空にぽっかりと穿たれた穴のようだった。どれほどの高さにあるかの目測も難しい大きさ。
 そして、それだけ上にあるというのに伝わる、そのサイズ感。

夕木「あんなの防いだところで周囲の環境ごと変わる――」

風条「ふざけすぎよ、何あれ――」

不動「圧倒とは、こういうことを言うのだ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 風条・沖浦・夕木、死亡
 4~6 沖浦・夕木、死亡
 7~9 沖浦、死亡
  0  奇跡的に回避、ただし再起不能
  00  奇跡的に回避



不動「ECは1つだけ、か…」ヒョイ

風条「ぅ…」

夕木「」

 夕木の出した大きな盾に守られた風条はかろうじて、意識を保っていた。
 だが盾はあと数ミリほどという薄さにまで熔解し、今にも砕けそうなほどもろくなっていた。
 持ち主である夕木は完全に気絶していて、とても再起できるとは思えないほど骨格までぐちゃぐちゃになっている。
 死んでいないのも時間の問題くらいとしか思えないほどで、生きていることさえ奇跡的な有様だった。

不動「歯向かいたくば、立って背後から襲うのだな」

不動「だが、次こそは死ぬぞ」

 不動はそう吐き捨てて、そのまま去っていく。
 歯向かうどころか、立ち上がることもできず、風条は焼けこげた山肌で仰向けになり、そのまま意識を失った――。


 ――脱落者――
 ・乍、死亡
 ・沖浦メロン、死亡
 ・夕木枯葉、再起不能
 ・風条葵、戦闘不能


 【安価下1】
 1 枢木・手島コンビの様子を見ておく
 2 御手洗・緑野・碧石トリオの様子を見ておく
 3 冬也・湊コンビに戻る


 【直下 コンマ判定】
 1~5 土筆川と交戦中
 4~9 灰鳥と交戦中
  0  グラビアスと交戦中


御手洗(マジかよ…マジでか…。何で大将がこんなとこいやがるってんだ…)

御手洗(とっさにステルスで身を隠したけど、こりゃやべーぜ、おい…)

グラビアス「ハズレだったか、2人組のどちらかに朝霧冬也はいるかと思ったんだがな」

緑野「山頂まで行く手間が省けたのは喜ぶべきですね、碧石さん」

碧石「…」コクリ

御手洗(3人組とか言ってるし…アンテナを打ち消しといて良かったぜ…)

御手洗(となると、グラビアスの不意を突けりゃあ…いやでもああいうのって背中に目でもついてんのかってくらい鋭いんだよなあ…)

御手洗(こいつはヤバすぎる、規格外のバケモノって噂だしなあ…。だが柳ちゃんを見捨てるのは忍びねえ…)

御手洗(よし、危なくなったらさっと救出して株価上昇を狙うか)

緑野「碧石さん、本日の異能は何です?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 碧石「火だ」緑野「またですか」
 4~6 碧石「土だ」緑野「なるほど」
 7~9 碧石「お前と同じだ」緑野「それはそれは、何よりです」
  0  碧石「重力だ」緑野「レアですね」


碧石「お前と同じだ」

緑野「それはそれは、何よりです」

緑野「となると、いくらグラビアス=ラークレインとは言えわたし達が有利ですね」

碧石「…」コク

緑野「ではやりましょう。あの人に振れられれば異能は解除されますが、振れられた時点でコントロールを放れるのみ」

緑野「使役系異能とは相性が悪いはずです」

グラビアス「ついでにお前らのECを回収してやる。――かかって来い」

緑野「では、殺させていただきます…!」

 樹木が急速に成長し、土の下から根っこが飛び出して槍のようにグラビアスへ襲いかかる。

グラビアス「アーム」

 鋭く尖った木の根の槍はアームをまとっただけの、棒立ちのグラビアスに直撃するとひしゃげ、弾け飛ぶ。
 それでも次々と木の根は鎌首をもたげてはグラビアスに突撃していく。

グラビアス「園芸好きにはたまらぬ奇跡だな」

 涼やかに言い放つと、碧石が飛びかかった。
 突撃するばかりだった根の槍がグラビアスの四肢にからみついて拘束する。

碧石「地球温暖化対策にも、一役買える。羨ましいか?」

グラビアス「それはいい。――が、弱い」

 【直下 コンマ判定】
 1~6 グラビアスちょー強い
 7~9 碧石「弱いと言った、お前が弱い」


碧石「弱いと言った、お前が弱い」

グラビアス「っ――」

碧石「ステルス・バーニッシュ・植物使役――色々とこれは大変だ」

 透明化したモミの木の槍がグラビアスを背後から貫き、碧石の拳がグラビアスの頬へめり込んだ。

御手洗(すげっ…ステルスとバーニッシュの複合を自分の異能に適用って怖すぎだな)

緑野「碧石さん、あなたがたくさん喋ると良くないことが起きやすいです、気をつけて」

御手洗(んだよ、その経験則…やっこさん、胸貫かれて殴られて、人形みたいに棒立ちじゃねえの…)

 警戒気味に碧石がじりじりとグラビアスから距離を取る。
 そのあまりの呆気なさが逆に不審だった。その上、グラビアスはちょっと驚いたとばかりに眉を上げたままでいる。

グラビアス「こういうこともあるか――」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 緑野「碧石さん、一気に畳み掛けましょう! 口が利けなくなるまで!」
 奇数 グラビアス「油断大敵とはよく言ったものだ」
 ※0は偶数扱いです


グラビアス「油断大敵とはよく言ったものだ」

御手洗(普通に喋りやがった…それに何だ、この、地面のそこを何かが這い回ってるような気配…?)

グラビアス「どんな死に方がいい、言ってみろ」

碧石「畳の上で大往生」

緑野「年老いても手を繋げる心の通じ合った旦那様と一緒にぽっくり」

グラビアス「それは叶えてやれないな、残念極まりない」

 強気に言い返した2人にグラビアスは冷淡に告げた。
 直後、グラビアスが拘束を振り払い、胸に風穴を開けたまま碧石の前まで、一瞬で距離を詰める。

グラビアス「胸がすく思いというものを、お前も味わうといい」

碧石「それはお前を倒してか――」

 手刀を受けようとした碧石だったが、掴もうとした手がグラビアスの手刀に振れた傍から消失する。
 止めることのない一撃が碧石の腹部を貫通し、そこから右脇腹まで引き裂かれた。
 内臓が溢れるようにして蒼石の胴から漏れ出し、緑野が息を飲む。

緑野「ノヴァでもない――何だ、そのグラスプスキルは…!?」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 グラビアス「ノヴァだ、こんなのは基本にすぎないはずだと思ったが」
 6~9 御手洗「ええい、静観はやめだ! 柳ちゃん、退いときな!」


 【0】
 【直下 コンマ判定】
 1~4 グラビアス「運の悪さを呪って死ね――。そして、そこに隠れている者も逃がしはしない」
 5~8 碧石「緑野には、手を出させんぞ」
  9  枢木「ここで会ったが何年目だろうな、グラビアス=ラークレイン!」
  0  ???「弱い者いじめなんて変わったね、グラビアス――」


碧石「緑野には、手を出させんぞ」

 植物で包帯のように使ってこぼれた臓器を戻して締め上げ、碧石がグラビアスの背後に飛びつく。

グラビアス「死に損ないめ――」

緑野「碧石さん!」

碧石「どうせ死ぬ身だ、ならばともに逝こう」

 碧石とグラビアスが無数のツタや木の根でぐるぐる巻きにされていく。

グラビアス「この程度が破れないと思っているなら早計だ」

碧石「星に生まれ、星に生かされてきたんだ…」

緑野「碧石さん、いけません! それをしたら、碧石さんまで…!」

 木の根が巻きついた分だけ、地面も掘られて徐々に地中へと2人は引きずり込まれていく。

グラビアス「相討ち覚悟というわけか」

碧石「俺達も星の中へ還って終わらそう――」

 とうとう、顔まで植物が覆い込み、地中へ猛烈な勢いで引きずり込まれた。

御手洗「お、おい! 柳ちゃん、こりゃ一体何だ、どういうことなんだ!?」

緑野「本当は対象者だけを完全に拘束して、地中に埋めるんです」

緑野「けどグラビアス=ラークレインは植物じゃ止めきれないから、碧石さんまで…!」

御手洗「!」

緑野「止めないと…枢木課長だって、生きろと命じたんです、だから碧石さんも今引きずり出して――!」ガシッ

緑野「御手洗さ――」

御手洗「柳ちゃん、碧石の想いを汲んでやりな、この穴を塞がねえと完璧じゃないんだろう?」

緑野「し、しかし…あの人は、碧石さんは…!」

御手洗「男の覚悟に水を差すのは無粋だぜ」

 目の縁に溜まっていた涙を拭い、緑野は祈るように手を組んだ。
 堅い木の根がその穴を塞いでいく。もう誰も出て来られないように、隙間もなく、キツく、固く、木の根が折り重なる。

御手洗「好いてたのか、蒼石を…」

緑野「…碧石さんは…わたしの、憧れでした――」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 グラビアス「想い人が犬死にか、さぞや悲しかろう?」
 奇数 グラビアス「ブリューナク――」
 ※0は偶数扱いです


グラビアス「ブリューナク――」

 御手洗と緑野は完全に油断をしていた。
 拘束された状態で地中深くまで沈められれば、グラビアス=ラークレインとて終わりと思い込んでいた。


 ――――だが、規格外と称される始まりのグラスパーは死んでいない。


 星のチカラは破壊的なプラズマエネルギーと、ECのような結晶のような姿と、そのどちらにも変質ができる。
 それはグラスプスキルを一定まで極めた者がようやく辿り着ける、1つの真の姿だ。

 グラビアス=ラークレインはグラスパーとなってから、グラスプスキルの研鑽を初めて秘奥に辿り着いた。
 そして習得した極致のグラスプスキルが、物質化した刃となって御手洗と緑野を切り裂いた。

緑野「ぇ――」

御手洗「は――?」

 それは無色透明のダイヤモンドを彷彿とさせる、結晶体で形成された槍だった。
 五つに分かれた穂先が厳重に封の役目を果たす木の根の蓋を易々と引き裂き、とうとうその上にいた2人までも呆気なく貫く。

 緑野は綺麗な串刺しにされ、自分がどういった状態かも分からないままひからびるようにして槍に肉を、血を吸われていく。

御手洗「柳ちゃんが――」

 骨と皮だけになると、それさえも消え去ってECがころりと落ちた。
 破られた封の下からグラビアス=ラークレインが現れ、付着した土や泥、細い木の根をコートで脱ぎ捨てる。

グラビアス「油断大敵とは、本当によく言ったものだな」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 御手洗は見逃される
 奇数 グラビアス「お前も、糧になって消えてしまえ」
 ※0は偶数扱いです


 本日はここまでです
 どうもありがとうございました

 これは判定に含まないので、引き続き、【直下】です


グラビアス「お前も、糧になって消えてしまえ」

 弾かれたように御手洗は背を向けて走り出していた。
 その背中へ、グラビアスはブリューナクと呼ぶ槍を投擲する。

御手洗「っ…!」

グラビアス「…次だな」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 さらば、御手洗
 4~6 おや、御手洗の様子が…?
 7~9 ATCV-1、SUGEEEEEE

 【安価下2】
 1 冬也・湊コンビに戻る
 2 枢木・手島コンビの様子


湊「ここらでもう中腹のはずだな…」

冬也「…」キョロキョロ

湊「どうした?」

冬也「裾野さん…どうなったかと思って…」

湊「……」

冬也「それに、他の皆も無事だといいけど…」

湊「無事に決まってんだろ。つい1ヶ月とちょい前まで、ド素人グラスパーだったお前が生き残ってんだぜ?」

冬也「うん…そう、だよね」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 土筆川「ハロハロ~、待ちくたびれちゃったよ」
 4~6 灰鳥「よう、また会えて何よりだ」
 7~9 不動「…」



 ――脱落者――
 ・乍、死亡
 ・沖浦メロン、死亡
 ・夕木枯葉、再起不能
 ・風条葵、戦闘不能
 ・緑野柳、死亡
 ・碧石不動、死亡


土筆川「ハロハロ~、待ちくたびれちゃったよ」

 ザッ

湊「お前か…」

冬也(異能2つ持ち…)

土筆川「それじゃ、今日こそは息の根止めちゃうからそこのとこ、よろしく!」ビシッ

 土筆川が指差しポーズを決め、ボリボリと錠剤を噛んで飲み込んだ。
 すでに日は落ちていて、湊のお日様攻撃は通じない。

湊「冬也、念動力に気をつけろよ」

冬也「あれはボクの異能で多分、相殺できるかも」

湊「そんなら心強え、行くぞ!」ダンッ

 ゴクン

土筆川「っふぅ~、今にも昇天しちゃいそうな気分――あの幽霊みたいに」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 冬也・湊、ともにぷっつん
 4~6 湊、ぷっつん
 7~9 平常心


土筆川「C級ギャグホラーに出てきそうな、テンプレだよね」

土筆川「気持ち悪いって言うか、――生理的にムリ? さっさと召されておけば良かったのにね!」

 ヒートグレネードを湊が投げつけた。
 200度の熱が山中を駆け回り、山が一気に炎で包まれる。

 ディスバージで狙撃すると、枝分かれするレーザー弾を土筆川は軽快なステップで避ける。
 だが、乱立する木々を薙ぎ払うように炎を光源にした光線がさらに襲いかかった。
 それも回避をすると計算上で織り込んで、炎の中をボクは疾駆する。


裾野『せめて…恋人がほしかったの…』

裾野『気弱そうな顔だけど逆にちょっと守りたくなっちゃいそうで…』

裾野『顔つきに対して意外と体は丈夫そうで…』

裾野『冬也くん…ねえ…恋人になってくれないかしら…?』

裾野『わたしの大切な冬也くんから手を放して』


 体を守るアームさえなくして、飛びかかったら利き腕だけをポイントで覆う。
 湊もまた、反対側から同じようにして飛びかかっていた。湊の場合はガイアだったが、同じ気持ちに間違いはなかった。

湊「俺らのダチを――」

冬也「侮辱するな!」


 【直下 コンマ判定】
 1~6 土筆川「見え見えだったんだよね~」
 7~9 土筆川「ありゃ――?」


土筆川「ありゃ――?」

 土筆川を握り締め、自由を奪う。
 ボクらの拳が同時に土筆川の顔面を激しく殴りつけた。

湊「今のは、東京支部での借りだ」

冬也「ボクのは…教官の仇の1発」

 握っていた手を放すと、弾けるようにして土筆川の体が吹き飛んだ。
 炎の中で土筆川がむっくりと四つん這いになり、立ち上がってくる。

土筆川「痛くないんだよね~、今、痛み止め打ってるから」コキコキ

土筆川「でもさ? 良くないんじゃないの? そういうのって」

湊「うるせえ、てめえはぶっ殺す」

冬也「【安価下2】」

 1 同じく
 2 クールダウン完了、改めて、倒す
 3 喋りたくもない


冬也「喋りたくもない」

土筆川「あれ、嫌われちゃった? まあいいけどね~」ヘラヘラ

湊「冬也、蝶」

 ファサァッ

土筆川「それじゃ、本格的にやろっか? 幽霊の分! とか言って、最後にカッコつけて殴りたいんでしょ?」

土筆川「でも乙女の顔をぶん殴っちゃったんだから、あたしだってそれくらいの仕返しはしっかりさせてもらうよ!」

 炎と光蝶から得た光源で湊は次々と光線を放つ。
 土筆川は火に埋め尽くされている地面や木を飛び回りながら迫ってくる。

冬也「カンバージ!」

 コルトから収束させたプラズマを放ち、さらに星のチカラを注ぎながら土筆川を狙って振るう。
 射線上の木の戦端が綺麗にズレて、そのまま落ちるが、それがふわりと浮き上がって猛スピードで向かってくる。
 まとめて束ねて空中で握り締め、フルスイングで土筆川を打ちつけた。

 だが束ねた樹木に虫食い穴のようなものが空いていた。

湊「この、クソアマがぁああああああっ!」

土筆川「完成度高いガイアだね~」

 ドッゴォオオオオオオオッ

 湊と土筆川がぶつかり合い、その衝撃と爆風が周囲の火をかき消した。
 舞い上がった木の葉が刃のように周囲へ降り注ぐ。

 湊が飛び退いたところを土筆川が詰めて、自分で自分の攻撃に当たりながらも殴り飛ばす。
 背中から焦げた地面を抉り、滑り、湊が跳ね起きた。枯れ枝の矢が幾百と浮き上がり、湊に突っ込んでいく。

冬也「掴み、きれない…!」

 掌握の異能を両手で使い、湊への攻撃を握って止めようとするが数が多すぎた。
 止めきれなかった枯れ枝の矢を湊はグローブをはめた手で払い落としていく。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 土筆川「はい、どーん!」
 4~6 湊「この程度で止められると思うんじゃねえぞ!」
 7~9 土筆川「はい、どーん!」湊「もらったぞ、それ」ドンッ


湊「この程度で止められると思うんじゃねえぞ!」

 ミニトマトボンバーを両手いっぱいに掴み、湊が撒き散らした。
 中空で球形爆破を起こした、それを光源にして土筆川を光線で貫く。
 同時に、枯れ枝の矢が湊を貫いていく。

土筆川「血まみれじゃん、痛いんじゃないの!?」

 致命的なのは土筆川の方のはずだった。
 湊の光線で鎖骨の下、左手首、右太もも、右膝に直径8センチはあろうかという穴が空いている。

 湊のダメージと言えば枯れ枝が5本ばかり突き刺さっている程度で、ガイアのお陰でそう深くまで達してはいない。
 それなのに、土筆川は満面の嬉々とした笑顔で湊に向かっている。

湊「っ…!」

冬也「湊、下がって…!」

 湊と土筆川の間に割り込み、コルトで狙撃する。

土筆川「そんなの痛くもないよ!」

 飛び上がり、身体を縦回転させて土筆川が踵落としを繰り出してくる。
 その足には炸裂する光――ノヴァ。アームがかかっていても、易々と肉体を削ぎ落とせる防御不能のグラスプスキル。
 側面へ回るようにステップを踏んで、回転している頭部に拳を叩き込む。奥の木に直撃したが、バネのように跳ね返って向かってくる。

 湊が律の発明品のグローブで、土筆川を受け止めた。バーニッシュで強化され、どうにかノヴァに耐えていた。
 光蝶から放たれた光線が土筆川を退けさせるが、湊は直立することも辛そうな状態になっている。

湊「次で終わりだ」

土筆川「じゃあ、どっちが終わるか試そうよ!」

 土筆川の周囲に人間の頭ほどありそうな石がふわふわと並んでいく。
 さらに土筆川の背後に、山から削り出されたような巨大すぎる土塊が浮いた。

土筆川「負ける気は全然しないんだけどね!」

 浮いた石が土筆川の前へ順番に出てきて、それが殴られることで射出されてくる。
 石の1つ1つにバーニッシュまでかけられ、弾丸のような速度で続々と石つぶてが放たれる。

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 土筆川「ああ、しぶとかった」
 6~9 湊「最後のこいつは――」冬也「裾野さんの分!」


 フルバーストモードで一気に石ごと、土筆川までの道を切り拓く。
 土塊が落下を始め、ボクらを圧し潰してくる。両手で握り込み、その体積を小さくした。

 密度を高めた土塊を、湊が律のグローブで受け止めた。
 衝撃は余すことなくそこへ溜め込まれて、用済みの土塊をディスバージ・ショットで破壊する。

 蓄えられた衝撃を解放する、掌底打が――真下から飛び上がった小石で逸れた。
 続いて、全身に衝撃が奔り、目の前にいた湊までもが、念動力で操作された太い枝で胸を刺されるのを目撃する。

土筆川「ああ、しぶとかった」

 関節を固定するように枝が刺さり、身動き1つ取れない。

土筆川「それじゃあバイバイ、朝霧冬也。ちょびっとは、面白かったよ」

 胸を何かで穿たれ、そのままボクは――息絶えた。



                ―――――― DEAD END 



 コンマが悪かった、うん
 気を取り直して、リトライ先を選んでくださいませ

 【安価下2】
 1 >>826
 2 >>828


 あ、深夜の下1タイムでしたわ
 これが>>833だったら【この下】で【この上】に有効なのあったら、それ採用です


冬也「喋りたくもない」

土筆川「あれ、嫌われちゃった? まあいいけどね~」ヘラヘラ

湊「冬也、蝶」

 ファサァッ

土筆川「それじゃ、本格的にやろっか? 幽霊の分! とか言って、最後にカッコつけて殴りたいんでしょ?」

土筆川「でも乙女の顔をぶん殴っちゃったんだから、あたしだってそれくらいの仕返しはしっかりさせてもらうよ!」

 炎と光蝶から得た光源で湊は次々と光線を放つ。
 土筆川は火に埋め尽くされている地面や木を飛び回りながら迫ってくる。

冬也「カンバージ!」

 コルトから収束させたプラズマを放ち、さらに星のチカラを注ぎながら土筆川を狙って振るう。
 射線上の木の戦端が綺麗にズレて、そのまま落ちるが、それがふわりと浮き上がって猛スピードで向かってくる。
 まとめて束ねて空中で握り締め、フルスイングで土筆川を打ちつけた。

 だが束ねた樹木に虫食い穴のようなものが空いていた。

湊「この、クソアマがぁああああああっ!」

土筆川「完成度高いガイアだね~」

 ドッゴォオオオオオオオッ

 湊と土筆川がぶつかり合い、その衝撃と爆風が周囲の火をかき消した。
 舞い上がった木の葉が刃のように周囲へ降り注ぐ。

 湊が飛び退いたところを土筆川が詰めて、自分で自分の攻撃に当たりながらも殴り飛ばす。
 背中から焦げた地面を抉り、滑り、湊が跳ね起きた。枯れ枝の矢が幾百と浮き上がり、湊に突っ込んでいく。

冬也「掴み、きれない…!」

 掌握の異能を両手で使い、湊への攻撃を握って止めようとするが数が多すぎた。
 止めきれなかった枯れ枝の矢を湊はグローブをはめた手で払い落としていく。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 土筆川「はい、どーん!」
 4~6 湊「この程度で止められると思うんじゃねえぞ!」
 7~9 土筆川「はい、どーん!」湊「もらったぞ、それ」ドンッ


 同じ道を辿っとる…

―――――

湊「この程度で止められると思うんじゃねえぞ!」

 ミニトマトボンバーを両手いっぱいに掴み、湊が撒き散らした。
 中空で球形爆破を起こした、それを光源にして土筆川を光線で貫く。
 同時に、枯れ枝の矢が湊を貫いていく。

土筆川「血まみれじゃん、痛いんじゃないの!?」

 致命的なのは土筆川の方のはずだった。
 湊の光線で鎖骨の下、左手首、右太もも、右膝に直径8センチはあろうかという穴が空いている。

 湊のダメージと言えば枯れ枝が5本ばかり突き刺さっている程度で、ガイアのお陰でそう深くまで達してはいない。
 それなのに、土筆川は満面の嬉々とした笑顔で湊に向かっている。

湊「っ…!」

冬也「湊、下がって…!」

 湊と土筆川の間に割り込み、コルトで狙撃する。

土筆川「そんなの痛くもないよ!」

 飛び上がり、身体を縦回転させて土筆川が踵落としを繰り出してくる。
 その足には炸裂する光――ノヴァ。アームがかかっていても、易々と肉体を削ぎ落とせる防御不能のグラスプスキル。
 側面へ回るようにステップを踏んで、回転している頭部に拳を叩き込む。奥の木に直撃したが、バネのように跳ね返って向かってくる。

 湊が律の発明品のグローブで、土筆川を受け止めた。バーニッシュで強化され、どうにかノヴァに耐えていた。
 光蝶から放たれた光線が土筆川を退けさせるが、湊は直立することも辛そうな状態になっている。

湊「次で終わりだ」

土筆川「じゃあ、どっちが終わるか試そうよ!」

 土筆川の周囲に人間の頭ほどありそうな石がふわふわと並んでいく。
 さらに土筆川の背後に、山から削り出されたような巨大すぎる土塊が浮いた。

土筆川「負ける気は全然しないんだけどね!」

 浮いた石が土筆川の前へ順番に出てきて、それが殴られることで射出されてくる。
 石の1つ1つにバーニッシュまでかけられ、弾丸のような速度で続々と石つぶてが放たれる。

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 土筆川「ああ、しぶとかった」
 6~9 湊「最後のこいつは――」冬也「裾野さんの分!」


 フルバーストモードで一気に石ごと、土筆川までの道を切り拓く。
 土塊が落下を始め、ボクらを圧し潰してくる。両手で握り込み、その体積を小さくした。

 密度を高めた土塊を、湊が律のグローブで受け止めた。
 衝撃は余すことなくそこへ溜め込まれて、用済みの土塊をディスバージ・ショットで破壊する。

湊「最後のこいつは――」

 降りそそぐ土。土筆川がさらに何かを動かす前に、立派な木を掴み、引っこ抜いて振り抜いた。
 逃げ道を塞ぎ、湊が躍りかかって掌底打を土筆川に叩き込む。発散された衝撃で土筆川が吹き飛ばされないように握り込んだ。

 骨が砕けて、内臓の破壊されるくぐもった音が響く。
 ――――それでもまだ、土筆川が獣のように血走った目をしていた。

冬也「裾野さんの分!」

 さっと湊が頭を振る。
 バーニッシュ・スパークを適用した弾丸を放った。

土筆川「そんなの当たったところで――!」

 土筆川の眉間を食らうように弾丸は削り取る。
 ぱくぱくと土筆川は尚も口を動かし続けていたが、仰向けに倒れると身体が塵になって消えた。

 2つのECが土筆川のいた場所に転がる。

冬也「……」

湊「……壊れちまった」

 湊がグローブを外してその場に捨てた。
 刺さったままだった木の枝を抜き、ゆっくりと木の根元に湊は背を預ける。

冬也「大丈夫?」

湊「10分だけ、休憩させろ…。そうすりゃ、大丈夫だ」

 目を閉じると、すぐに湊は静かな寝息を立て始めた。


 【安価下1】
 1 起きるまで待っておく
 2 1人で山頂に向かう


 【安価下1】
 1 このまま、視点は冬也・湊コンビ
 2 枢木・手島コンビの様子

 ――脱落者――
 ・乍、死亡
 ・沖浦メロン、死亡
 ・夕木枯葉、再起不能
 ・風条葵、戦闘不能
 ・緑野柳、死亡
 ・碧石不動、死亡
 ・土筆川澄子、死亡


 ズズン…
 ドゴォ…

手島「あちこちで激戦が繰り広げられているようですね」

枢木「ああ…」

手島「無事だといいのですが…」

枢木「無事なヤツなんか1人もいねえだろうよ」

枢木「ここは戦場だ、俺らも死ぬ可能性はある」

手島「…はい」

 【直下 コンマ判定】
 1~2 グラビアス
 3~6 灰鳥
 7~9 不動


 ザッ

枢木「ほおう? こんな山ん中で会えるたぁ思ってなかったぜ?」

グラビアス「またハズレか…」

手島「グラビアス=ラークレイン…」

手島(けど、これは…? 何かが違うように見える…けど、何だろう…?)

手島(星のチカラが…ない…? あれだけ世界中で強奪を繰り返したはずなのに、グラビアス=ラークレイン自身の星のチカラが弱い?)

枢木「始まりのグラスパーってのが、どんくれえのバケモノなのか…」

枢木「ちったぁ楽しみにしてたんだぜ。よくよく遊んで欲しいもんだなぁ」ジャキッ

グラビアス「かかってこい、遊び途中で倒れるんじゃないぞ」


 【直下 コンマ判定】
 1~5 グラビアス、ちょーつよい
 6~9 猛犬イアン、ちょーつよい


手島(何だ、急に星のチカラが漲った――?)

枢木「新太ァ、ボサっとしてんじゃねえぞ!」

 枢木が機関銃を乱射し始める。全ての弾丸が、全てを抉り取るバーニッシュ・プラズマをかけられている。
 手島はグラビアスから目を放すことなく、身に染みた動作でもう一挺の機関銃を置いて、弾切れに備える。
 弾切れになった傍から手島の装填した機関銃に持ち替え、タイムロスなしでひたすらに連射をしまくる。

 振れれば削り取られるバーニッシュ・プラズマの豪雨。
 木々はたちまち、無数の穴を穿たれて、重量に耐えきれずにみしみしと折れていく。
 グラビアスは凄まじい動きで弾雨を避けるばかりだったが、まだ余裕は見られた。

手島「課長、推測ですがグラビアスはチカラが枯渇しているのかも知れません」

枢木「枯渇だぁ!?」バララララッ

グラビアス「ほおう?」

手島「自前の星のチカラを使いすぎれば死に至る、グラスパーの枯渇現象――」

手島「グラビアス=ラークレインは始まりのグラスパーで、誰よりも異能を、星のチカラを使ったことが予測されます」

手島「だから他のグラスパーから、チカラを奪って生命維持をしているのだとすれば…!」

枢木「お前が俺の補佐で、今日ほど良かったと思ったことはねえなあ!」

 機関銃を放り出し、枢木がガイアでグラビアスに迫った。

グラビアス「勘づいたのなら、すぐに息の根を止めてやる――ブリューナク」

枢木「星のチカラの具現――!?」

 ブリューナクが横薙ぎにされると、そこから星のチカラが暴れ狂うように噴き出した。

手島「ぐっ…!?」

グラビアス「その洞察力は邪魔だ、お前から消えろ――」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 枢木「新太――!」手島「課、長…?」
 4~6 手島「ッ――!?」
 7~9 手島「ッ――あ、あれ…?」グラビアス「狙いが、逸れた――?」


枢木「新太――!」

 星のチカラで形成された槍が鮮血を撒いた。
 血を頬に浮け、手島は尻餅をついたまま、その光景に口をぱくぱくとさせる。

手島「課、長…?」

グラビアス「部下を庇ったか、涙ぐましいな…」

 ズボッ

枢木「っぐ…んの、野郎…」

手島「課長…そんな、課長が自分の身代わりになるなんて…!」

枢木「新太、俺は生きられるか…? 異能で視ろ」

手島「嫌です、もしも課長が――」

枢木「俺はそんな腑抜けた部下を持った覚えはねえぞ!」

手島「っ…あの槍で星のチカラが吸われたようです…傷は放置すれば10分も保ちません…」

手島「課長の余命は…そのままでいて、あと10分――」

枢木「へっ、上等だぜ。俺のECは必ず、お前が持ち帰れ」

枢木「ECから星のチカラを得ていると考えりゃあ、あいつのチカラになんのは御免だ」

グラビアス「そう言うな、俺が有効活用をしてやるだけだ」

枢木「言葉の意味も耄碌して忘れたか? てめえがしてるのは、ただの延命措置だぜ…」

手島「課長――」

枢木「年取ると代謝が落ちてたまらねえよな、クソジジイ」

グラビアス「俺が星のチカラを世界のために使う。そして世界を変革する」

グラビアス「滅びを待ち、凪の内に人類が死滅していいのか?」

枢木「ふざけやがれ。この手で奇跡と未来を掴み取る。――だからグラスパーって言うんだぜ!」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 さらば、枢木
 6~9 増援がキタ!


 【直下 コンマ判定】
 偶数 ??「特攻して死ぬなんて勿体ないことをするなよ、イアン。――お前はわたしのモルモットだ」
 奇数 ???「はいはいはーい、そういうの置いといて、とりあえず逃げとくよ~」
 ※0は偶数扱いです


鏑木「特攻して死ぬなんて勿体ないことをするなよ、イアン。――お前はわたしのモルモットだ」

 山中に似つかない白衣がばさりと翻った。

枢木「知恵――」

グラビアス「新手か?」

鏑木「久しぶりの戦場で、相手があのグラビアス=ラークレイン…」

鏑木「ふふ…あははははっ! いいねいいねぇ、たぎっちゃうよねえ! 人体実験、開始だ!」ジャキッ

 鏑木は白衣の内側から無数のメスを取り出して両手の指の間へ挟み、飛びかかる。
 グラビアスにメスを投擲するが、コートであっさりとすり抜けられる。

手島「サポートします、鏑木さん!」

鏑木「課長夫人とでも言っていいんだよ!? あははははっ!」

枢木「やめろ知恵、お前じゃあ――!」

 グラビアスが向かってきた鏑木の左手を掴んだ。
 同時に、グラビアスの腹部に注射針が刺さり、シリンダーの中の薬剤が注入される。

鏑木「まずは薬漬けにする」

グラビアス「マッド・サイエンティストか」

 容赦ない蹴りが鏑木の腹部にめり込み、吹き飛ばされた。
 木にぶつかる前に手島が彼女を受け止めるが、鏑木は口元に歪んだ笑みを浮かべている。

鏑木「ああ、痛い…痛いっていうのはいい…」

鏑木「痛みとは何なのか、苦しみとは何か…永遠のテーマだ、たまには自分でこういう想いをするものだな」

鏑木「だが…モルモットに死なれても困る。グラビアス=ラークレイン、受け皿になってもらうぞ?」

 枢木の傷の治癒が始まり、光に包まれた。
 同じようにグラビアスも光に包まれ、じわじわと枢木と同じ場所の傷が刻まれていく。

鏑木「あはははは! わたしの異能は傷の置換によって治療とする!」

鏑木「普段は置物や人形へ移してやるが、触れた人型の物体にならば置換可能なんだ!」

鏑木「弱点は1つ、発動中に受け皿が壊れてしまったら中断をされてしまう!」

鏑木「うちのモルモットと同じ傷を受けるか、それとも自壊して早めに楽になるか、好きな方を選ぶといい!」

グラビアス「なるほど――。だが、お前を殺してもこれは止まるはずだ」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 鏑木「治癒まで30分、それまでわたしを殺せなきゃお前がどうにかなるがなあ! あははは!」
 4~6 鏑木「わたしはピラーに特化してグラスプスキルを磨いたんだ! 破れるといいなあ!?」
 7~9 鏑木「そうさ? けどわたしはさっさと逃げ帰るから、そうはできない! あはははは!」


 判定、把握です
 本日はここまでです
 どうもありがとうございました


鏑木「わたしはピラーに特化してグラスプスキルを磨いたんだ! 破れるといいなあ!?」ガンッ

 鏑木が大きく足を踏み落とすと、鏑木本人に加え、枢木と手島までピラーの内側へ入れて星のチカラがそそり立った。

手島「すごい、1枚でも分厚いのに、こんなのが3層構造…」

枢木(だが、どれだけ早く治癒が済んでも30分――頑丈なだけ、維持し続けるのは難しくなる)

グラビアス「多少は頑丈なようだが、果たして保つか?」

 グラビアスがノヴァをかけた両腕でピラーを叩き始めた。
 凄まじい振動がピラーを揺さぶり、砕こうとしてくる。

鏑木「根比べといこうじゃないか、グラビアス=ラークレイン!」


 【直下 コンマ判定】
 そのころ、冬也と湊は…
 1~3 灰鳥「乍、土筆川ときて、いい具合に消耗してるんじゃねえの?」
 4~6 不動「…」冬也「来た…」
 7~9 冬也「湊、あそこ…ピラー、だよね?」


灰鳥「乍、土筆川ときて、いい具合に消耗してるんじゃねえの?」

 ウジャウジャ…
 ブゥゥゥン…

冬也「こっちが弱ったのを見てたの?」

灰鳥「この山には俺の虫を至る所に配置してある。庭みたいなもんだ、丸分かりだぜぇ?」

湊「害虫野郎が…」

灰鳥「そう言うなよ、これでも気に入ってるんだ」

灰鳥「俺は灰鳥一人、――行くぜ!」

冬也(湊の消耗は大きいし、まだ完全に快復はできていないはず…)

冬也「【安価下2】」

 1 湊、サポートよろしく
 2 距離を保って戦おう
 3 サポートは任せて


冬也「湊、サポートよろしく」

湊「俺だって前へ出れる」

冬也「ロクに休憩できてないのに、そんなこと言わないの」タンッ

湊「あ、おい!」

 光蝶を散開させて灰鳥に向かいながら発砲する。
 牽制で放った3発の弾丸は灰鳥を守るように密集した羽つきの虫が防いだ。
 湊が光蝶から放った光線もまた、寄り集まった虫が防いでしまう。

冬也(カンバージ、ディスバージ、フルバーストのいずれかじゃないとアレは突破できない)

冬也(となるとやっぱり、直接やるしか方法はない!)

 ミニトマトボンバーを放り、その爆発に呑まれて空いた虫壁の穴を突破する。

灰鳥「当然、そう来るよな?」

 刃物の鈍い光が暗闇に閃いた。
 バーニッシュで頑丈にしたコルトの銃身で受け止め、振り払う。
 とんっ、と軽妙な動きで灰鳥が後退し、さらに踏み込んで蹴りを放つが腕で防がれる。

 【直下 コンマ判定】(身体能力超優秀+4)
 1~3 灰鳥「これでも肉体派でな、その程度じゃどうにもならねえぜ!?」
 4~6 冬也「攻めきれない…!」灰鳥「勘弁してくれっつーの!」
 7~9 灰鳥「お前、デタラメな動きしやがって…!」


冬也「攻めきれない…!」

 互いの攻撃も通らず、武器も交えた肉弾戦闘はほぼ互角。

灰鳥「勘弁してくれっつーの!」

 至近距離での発砲もかわされ、振るわれたナイフを避け返す。
 湊の援護はあるのに、それは害虫が阻んでしまって灰鳥に通じない。

灰鳥「これじゃラチが空かねえな――」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 灰鳥「仕方ねえ、ハチとアリさんに協力を仰ぐとするか」
 4~6 冬也「させない…!」灰鳥「このガキ…!」
 7~9 湊「だったら、さっさと終わらしてやるよ!」


湊「だったら、さっさと終わらしてやるよ!」

 湊の声がしてピラーで身を守った。
 サングラスを装着した瞬間、閃光が満ちる。

灰鳥「クソ、うざってえマネしやがって…!」パシュンッ

 アンテナを連発し、目をやられながらもボクの位置を把握し、虫に襲わせてくる。
 それでも、ヒートグレネードという光源を得た湊の異能では焼け石に水で虫は一瞬で塵になる。

冬也「一気に決める…!」

 【安価下2】
 1 連打、連打、ひたすら連打! 天上院流(?)ラッシュ
 2 連打からのフルバースト・ショット
 3 カンバージ・ショットからの薙ぎ払い切断攻撃


 虫の出現を上回った光線が灰鳥を次々と撃ち抜いていく。
 じりじりと後退する灰鳥にひたすら拳打を連続で叩きつける。

 人体で急所とされるウィークポイントは、身体の中心に集まっている。
 顔面は鼻と口の間、顎、喉仏、胸の下に位置する水月――。

 アームで飛躍的に上昇している身体能力で、それらの急所をひたすら突き込む。
 それでも灰鳥のアームはボクよりも密度があり、1発では大きなダメージを与えることができない。

 だからこその、連打。
 1発でダメなら、2発、3発、4発と重ねていく。

灰鳥「ぐっ…!?」

 水月にまともに一撃加わり、灰鳥が動きを止める。
 前屈みになろうとして飛び出てきた顔の急所は、人中。そこへさらに一撃。
 軽く跳び、腰を捻りながら顎を思いきり蹴りつけ、吹き飛ぶところを掌握の異能で逃さずその場へ留める。
 蹴りつけた右足を基点にして、さらに遠心力を乗せた後ろ回し蹴りでこめかみを蹴り飛ばした。

 【直下 コンマ判定】
 1~3 灰鳥「――なんちゃって」
 4~6 灰鳥「こ、降参! 降参だ、もうやめてくれ!」
 7~9 湊「トドメだぜ、害虫野郎!」


灰鳥「――なんちゃって」

 確かな手応えがあったのに、蹴り飛ばした灰鳥の体がバラバラになり、それが虫だったことに気づく。
 虫を寄せ集めて、自分そっくりに見せつけていた。

冬也「そんな――」

灰鳥「プスッとな」

湊「うがああああっ!?」

冬也「湊!?」

 ブゥゥゥン

 湊が大きなハチ――スズメバチに囲まれていた。
 悲鳴から察するに、刺されたはずだ。だとすれば、アナフィラキシーショックで2度目には死に至る危険性も高い。
 1回だけでも死んでしまうケースはあるはずだし、何度か刺されても無事という人もいると言われている。

 だけど、戦闘でこのハチを操るということの最大の問題は、刺されたことで注入される毒が激痛を引き起こす点だ。

灰鳥「おいおい、友達の心配ばっかりしてる場合じゃないんだぜ?」

 ブゥゥン

 ボクの周囲にもハチが群がり、とっさにピラーで隔離した。
 湊も、ピラーで身を守ったようだが刺された痛みのせいか、激痛に悶えてしまっている。

灰鳥「その程度のピラーで、俺を止められると思ってんのかよ!?」

冬也(壊される――!?)

 【安価下2】
 1 もう1回、ヒートグレネード。ハチを消し飛ばした一瞬で湊を担いでこの場を離脱
 2 フルバーストモードでハチごと灰鳥を蹴散らす
 3 ヒートグレネードから今度はコルトで徹底的に攻撃する


 灰鳥がバーニッシュのかかったナイフでピラーを切り崩した。
 ハチに襲いかかられる前にヒートグレネードを地面へ叩きつけ、湊を回収する。

冬也「湊、大丈夫!?」

湊「あっ…ぐっ…はぁっ…はぁっ…」

冬也(良くない状態かも知れない――。呼吸も何だかおかしいし、これって重篤な症状じゃ…)

 湊を担ぎ上げて、炎に紛れるようにしてその場から逃げる。
 何度も灰鳥がアンテナでこっちの位置を探っているのが分かった。

冬也(逃げ切れるかな?)

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 灰鳥「逃がしゃあしねえぜ、小僧ども!」
 6~9 冬也(アンテナの範囲外からは抜けられた――? とりあえず、ここなら…)


冬也(アンテナの範囲内からは抜けられた――? とりあえず、ここなら…)

 地面に湊を横たえる。
 こひゅーこひゅー、と掠れるような呼吸を繰り返していた。

冬也「湊、湊…!」

冬也(呼びかけても、うめくくらいで反応が返ってこない…?)

冬也(ショック症状を起こしてるんだ…。このままじゃ、湊が――)

 【安価下2】
 1 便利な律グッズに何かないか探してみる
 2 とりあえず周囲の様子をうかがう
 3 無線で仲間と連絡を取る


冬也「任務のおともの、この荷物の中にちょっとした解毒剤とか、便利な応急グッズとか何か…」

冬也「律ならきっとどうにかなるのを作ってたりするんじゃないかな…?」

 ゴソゴソ

 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 冬也「ない、ない、ない…! ない!」
 6~9 冬也「これは――害虫駆除グッズ…? 刺された時の応急グッズとその説明書つき…! これだ!」


冬也「これは――害虫駆除グッズ…? 刺された時の応急グッズとその説明書つき…! これだ!」

冬也「この器具を刺されたところに当てて、ワンタッチで救命完了…」

冬也「対応症状一覧…呼吸器系、循環器形、消化器形、神経系、皮膚形――って全部じゃないの…?」

冬也「とにかく、これを使えば…!」

 ゴソゴソ
 グニッ
 カチッ

冬也「ちゃんと動いてる…」

湊「っふ…ふぅ…はぁ…」

冬也「しかも即効性高すぎ…もう安らかに…」

冬也「だけど、しばらくは様子見しないとダメで、ちゃんと医師の診断を受けること、か…」

冬也(害虫駆除グッズ…スプレーとか、虫除けのお香とか、いろいろあるな…)

冬也(これがあれば、次はちょっとは有利に立ち回れる…かも?)

冬也「とにかく、湊が目を覚ますまでは動かない方がいい…よね」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 灰鳥「見つけたぜ」冬也「もう来た…」
 4~6 冬也「ボクも少しは休んでおこう…」
 7~9 冬也「あの光って、ピラー? あそこで誰かが戦ってる…?」


灰鳥「見つけたぜ」ザッ

冬也「もう来た…」

冬也(湊は動けないし、意識もはっきりしてない…守りながらは得策じゃないかも…)

冬也(かと言って、また同じ手で逃げられるかどうかは分からない…)

冬也「【安価下2】」

 1 害虫駆除グッズも使いながら1人で立ち向かう
 2 湊を抱えて、また逃げる
 3 グッズには頼らずに1人で立ち向かう


冬也「…」ジャキッ

灰鳥「何だ、その玩具は?」

冬也「玩具だよ」

灰鳥「…まあいい、やっちまえ、虫ども!」

 ウジャウジャ…
 ブゥゥゥン…

 土の下で虫が蠢き、羽つきの虫がたくさん現れた。
 虫除け香を焚いて湊の傍へ置き、殺虫スプレーを両手に構える。

冬也「律、頼むよ…!」

 【直下 コンマ判定】(天才技術者+4)
 1~3 冬也「って、全然、効果がない!」
 4~6 冬也「普通の殺虫剤よりはって感じ…?」
 7~9 冬也「さすが律!」


冬也「普通の殺虫剤よりはって感じ…?」

 スプレーから噴出された殺虫剤を浴びた害虫は動きを鈍くして統率が乱れる。
 だが、即死させてしまうほどの威力には届かなかった。

冬也(あんまり、あてにはならないかもな)

灰鳥「おもちゃ頼りになるほど追い詰められてるのか?」

灰鳥「お前もさっさとハチに刺されちまいな!」

 ハチの大群が群がってきて、殺虫スプレーで応戦する。が、やはり即効性はない。
 仕方なく、スプレー缶はポケットに突っ込んでアームで強化して灰鳥に突撃する。

冬也(この人の異能はあり得ない不思議昆虫を出せたりするわけじゃない)

冬也(異能の最大攻撃力はどうしてもハチ頼りにならざるをえない弱点がある)

冬也(だからこそ、グラスプスキルで応戦をしてくるはず――だったらボクも、グラスプスキルを駆使して倒す!)

 【直下 コンマ判定】
 1~3 灰鳥、やっぱり強い
 4~6 やっぱり拮抗しちゃう
 7~9 突破口を見つけた


 一進一退の攻防が続く。
 虫を無視しても、灰鳥にダメージが通らずに気ばかりが急かされる。

冬也(さっき、連続で攻撃をしかけた時は確かに感触があったのに、虫の変わり身だった…)

冬也(どんなタイミングで入れ替わっているのかは分からないけど、虫人形と入れ替わるなら殺虫剤を吹きつければ!)

 プシュ-

灰鳥「ぐおっ…!?」

冬也「これは実体! なら、攻める!」

 【安価下2】
 1 今度こそ、ラッシュ&ラッシュ! トドメの前にスプレー確認は怠らない!
 2 スプレー缶ボンバー
 3 フルバースト!


灰鳥「そうそう、何度も何度も…!」

冬也「何度だって仕掛けて、押し通す!」

 拳と拳が、蹴りと蹴りが、何度もかち合わさりながら、激しくぶつかる。
 その度に拳頭が痛み、骨が砕けるんじゃないかという痛みにも襲われてしまう。

 けどそれは相手も同じことだった。

灰鳥「つきあって、られるかよ…!」

 虫とともにピラーで閉じ込められた。
 スプレーを撒き散らしてから、渾身の力でピラーを破壊して飛び出す。

 ここで抱く、僅かな違和感。
 さっきは虫の身代わりでダメージは与えていなかったはず。
 けれど手応えは確かにあったし、明らかに灰鳥は急所への攻撃だけは確実に捌いてくる。

冬也「さっきの攻撃、もしかして当たってたの…!?」

 蹴りでガードの上から強引に灰鳥の体勢を崩して、殺虫スプレーを吹きかける。
 これは虫じゃない。確かにそうだ。それをしっかり確認し、掌握の異能で灰鳥を掴み、振り上げた。
 一気に灰鳥の体が浮かぶように飛び上がり、振り下ろすのと同時に顎へ思いきりアッパーを叩き込む。

灰鳥「ッ――」

冬也「今度こそ、これで…!」

 殴り上げられて足の浮いた灰鳥に、人体の急所4箇所へ連撃を叩き込む。

 【直下 コンマ判定】
 1~5 灰鳥、しぶとい
 6~9 冬也「はぁっ…はぁっ…」


灰鳥「それで、終わり、かよっ…!」

 確かに全て、しっかりと決めたはずなのに灰鳥は倒れない。
 どころか、胸ぐらを掴まれて思いきり頭突きを食らわされた。

冬也「っ…!?」

 後ろ足を出して踏ん張り、まだ倒れない灰鳥に向き合う。

 【安価下2】
 1 正真正銘、最後の一撃でトドメ
 2 ゼロ距離フルバースト・ショット
 3 頭突きのお返しからの、トドメは回し蹴り


冬也「随分、アームも剥がれ落ちてるよ!」

 コルトの銃口を灰鳥の腹部に当てた。
 フルバーストモードのために、星のチカラをコルトへ注ぎ込む。

灰鳥「んなもん、食らうか――」

冬也「逃がさない…!」

 飛び退こうとした灰鳥を掌握の異能で捕まえ、トリガーを引き絞った。
 凄まじい光条が灰鳥を飲み込んで放出されていく。木々がなぎ倒されて、地面が抉られる。

灰鳥「っ…ク、ソが…」

 悪態とともに灰鳥の身体が塵になって消え去り、ECだけがそこへ残った。


 【直下 コンマ判定】
 そのころ、枢木達は――
 1~5 グラビアス「残り1層、耐久性も落ちているようだな?」
 6~9 手島「鏑木先生、焦ってきています!」鏑木「そんなの、分かってるよ…!」


 判定、把握です

 今日はここまでです
 どうもありがとうございました


グラビアス「残り1層、耐久性も落ちてきているようだな?」

枢木(まだ治癒は完全じゃない――。だが、傷の半分はすでにグラビアスに移ってる…)

枢木(ヤツはまだ余裕を見せちゃあいるが…一気に畳み掛けられれば――)

鏑木「イアン、ここまでみたいだが…勝機はあるか?」

枢木「んなもんは、切り拓く。ヤツに俺の異能をぶち込めれば形勢逆転だ」

枢木「手島、お前は知恵を守って、すぐにこの場を離脱しろ」

手島「しかし課長が、それでは…!」

枢木「命令だ、従え。ここでグラビアスを仕留める。だがお前のサポートはいらねえ」

鏑木「死んでは許さんぞ、イアン?」

枢木「俺のデスクの上から2番目の引き出しに書類と指輪が入ってる」

枢木「死亡届けより早く役所に出しとけ、知恵」

鏑木「許さんと言っているのが聞こえないのか、イアン? 耳もどこか不調をきたしているなら、解剖して原因をつきとめるぞ」

枢木「…………これまで、ありがとよ。お前のお陰で、注射は怖くなくなったぜ」ポンッ

鏑木「っ――何を、こんな時に…! もう、限界、だ――!」

 バリィンッ

グラビアス「逃がすと、思っているのか?」

枢木「新太、連れてけ! グラビアス=ラークレイン、てめえはここでぶっ殺す!」


 【直下 コンマ判定】
 1~3 手島「行きましょう、鏑木先生!」不動「――どこに行くんだ?」
 4~6 手島「行きましょう、鏑木先生!」鏑木「放せ! イアンはわたしのモルモットだぞ!?」
 7~9 冬也「――光蝶展開」


 


手島「行きましょう、鏑木先生!」

 手島が鏑木の手を取り、引っ張る。
 それに鏑木は抗おうとしたが、異能やピラーに優れていても、ブランクもあれば年齢や、性差もある。

鏑木「放せ! イアンはわたしのモルモットだぞ!?」

手島「僕だって離れたくありません! けど、課長命令です! 尊敬する課長の補佐役として、あなたを無事に基地まで連れ帰ります!」

枢木「あばよ、愛してるぜ――知恵」

 振り向くことなく枢木が告げる。
 グラビアスとガイアを発動し合った状態で殴り合い、枢木は吹き飛ばされた。

鏑木「イアン! イア――――ンッ!」

 その叫びは無力だった。


 【安価下2】
 1 冬也と湊に視点を戻す
 2 このまま、枢木vsグラビアス


湊「っつ…」

冬也「湊、目ぇ覚めた? 大丈夫?」

湊「刺されたと思ったら…野郎はどうなった?」

冬也「倒したよ。律の害虫駆除グッズで、湊の手当てもした」

冬也「すごく苦しそうだったけど、体の具合は?」

湊「…平気だ」

冬也「本当に?」

湊「…心配すんな、アドレナリンが出りゃあ大丈夫だ」

冬也「テルス・ジハードの3人は倒したことになるけど…3人も遭遇してるってことだよね…」

湊「ああ…やられてるかも知れねえな、うちの仲間は」

冬也「【安価下2】」

 1 とにかく、山頂を目指そう
 2 皆と合流したい。無事か確かめておきたい


冬也「皆と合流したい。無事か確かめておきたい」

湊「…分かった」

湊「どっちにしろ、俺もお前もそこそこ傷があるし、このままじゃグラビアス=ラークレインと対峙したって勝てるかビミョーだ」

湊「だったら頭数も揃えねえとな」

冬也「うん」

湊「アンテナで探してもいいけど、感知されたら敵も来るかも知れねえ…」

湊「無線は――戦闘中じゃ答える余裕はねえだろうし…」

湊「どうする?」

 【安価下2】
 1 アンテナで探そう
 2 無線機で呼びかけてみよう


冬也「無線機で呼びかけてみよう」

冬也「戦闘中じゃない人がいれば反応してくれるかも」

湊「オーケー。さて、誰か反応すりゃいいが…」

湊「喋ってみろ」

冬也「うん…。あー、あー…敵のグラスパー、3人を仕留めました。でもケガ負ってます、誰か合流できませんか?」

湊「来るか…?」

冬也「無事だといいけど…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 不動「――3人もやられるとはな」冬也「!?」
 4~6 湊「…………………反応がねえな」冬也「…戦闘中か…もしくは…」
 7~9 無線機『ザザッ…こちら御手洗…どこにいる?』


不動「――3人もやられるとはな」

冬也「!?」

湊「チッ…んじゃあ、てめえで4人目だ…」

冬也(右腕がない…手負い? だけど、だとしたら――)

不動「女の次が子どもというのはいただけない、が…」

不動「ハンデもある、退屈させてくれるな」

湊「冬也、余計なこと考えるのは後だ、やるぞ――っぐ…!」

冬也「湊――ボクがやる!」

 【安価下2】
 1 腕のない右側から攻める
 2 片腕のハンデを考えれば接近戦でやれるはず
 3 コルトで攻撃


冬也「湊、援護はよろしく!」

 光蝶を散開させて不動の右側へと回り込む。
 光蝶から放たれる光線と、不動が放つ光線がその場を飛び交い始める。

不動「ちょこざいな」

 やはり失った右腕によるアドバンテージはある。
 常に不動の右側を取るように立ち回ると、攻撃手段は異能による光線しかないようだった。
 右側を取られまいと不動も立ち回るのだが湊の援護によって、どうしても自由な位置取りができていない。

冬也(潰されたみたいな傷口――誰がやったかは分からないけど、このダメージは大きいはず)

冬也(体力を消耗すれば、星のチカラも思うように引き出せなくなる。ボクがきっと、仇を討つ…!)

 コルトのショットモードを近距離で放ち、怯んだところに蹴りを放った。
 腰をひねって左腕で防ごうとしてくるが、その反対方向から光線を受けて不動がくぐもった悲鳴を上げる。

不動「これしきのこと――」

 不動の光線が束ねられて照射される。
 それを掌握の異能で掴み、捩じ曲げて不動へとぶつける。

冬也「ボクとは相性が悪いようだね…!」

 威力を光源に依存する湊の異能に比べ、不動は安定した威力を持つ。
 けれど自在に光線を放つ場所を移動させることはできない。
 空中などの指定された場所からしか放てないことが分かっているから、照射タイミングが分かれば掌握するのは容易かった。

 体勢を崩した不動の首へ鋭い蹴りを放った。
 それでもアームの差はある。堅くて重い感触は、あまりダメージの通っていない証拠だ。

不動「だったらこれでどうだ!?」

 空中に巨大な光が集まる。
 降り注いでいた不動の光線が消えたのを見るに、1つにまとめたのは明白だった。
 そこから、光が溢れ出す――。

 【安価下2】
 1 掌握の異能で握りつぶす
 2 掌握の異能で軌道を逸らす
 3 ピラーで身を守る


冬也「軌道を、逸らせれば…!」ガシッ

 放たれた光線を異能で掴む。
 だが、想定以上に光線は太く、強烈だった。

 直径10メートルはあろうかという光の柱だ。
 それを逸らそうとて、捩じ曲げただけでも山肌をこする。

冬也「ぐっ…!?」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 逸らしきれない
 4~6 どうにか捩じ曲げたけど…
 7~9 明後日の方向に逸らしました


不動「呑まれろ」

 僅かにその軌道は逸らせた。
 だが、角度にしてほんの2、3度逸らした程度でしかなかった。

 光に飲み込まれ、全身が蒸発するかのような熱に襲われる。
 アームで身を覆っていても、容易く極太の光線はそれを侵食して打ち消す。

冬也「があああああっ…!?」

 ドサッ

冬也「っう…ぐ…」

湊「冬也…!」

不動「コートも使えない未熟者と、満身創痍の小僧…」

不動「命運は尽きたな――」


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 不動「死ね、朝霧冬也」
 6~9 不動「死ね、朝霧冬也――」御手洗「いーや、死ぬのはあんただぜ」


不動「死ね、朝霧冬也」

湊「冬也――!」

 見上げた不動が、腰を落として拳を突いた。
 頭が焼けこげた土にめり込み、視界が明滅する。

冬也「ぁ…が…」

不動「所詮はこれまでだったのだ」

湊「冬也、冬也ァ…!」

 湊の声が耳に届く。
 不動の拳がボクの視界を黒くして、それきり闇の中に体が溶けていくような感じがした。


                               ―――――― BAD END



 不動琢磨さんの火力は激ヤバです
 逸らすよりかは、潰そうとした方がダメージも軽減できたのです

 あと、いつもながらコンマ運が悪かった…
 3の補正はデカいはずなんだけど、不思議だね

 リトライ先を選んでください
 【安価下2】
 1 >>933
 2 >>936
 3 >>939


不動「呑まれろ」

 僅かにその軌道は逸らせた。
 だが、角度にしてほんの2、3度逸らした程度でしかなかった。

 光に飲み込まれ、全身が蒸発するかのような熱に襲われる。
 アームで身を覆っていても、容易く極太の光線はそれを侵食して打ち消す。

冬也「があああああっ…!?」

 ドサッ

冬也「っう…ぐ…」

湊「冬也…!」

不動「コートも使えない未熟者と、満身創痍の小僧…」

不動「命運は尽きたな――」


 【直下 コンマ判定】(掌握の異能+3)
 1~5 不動「死ね、朝霧冬也」
 6~9 不動「死ね、朝霧冬也――」御手洗「いーや、死ぬのはあんただぜ」


不動「死ね、朝霧冬也――」

 不動が腰を低くして、左拳をボクの顔の上で構えた。
 筋肉が始動し、拳が撃ち落とされようとして目を固く閉じる。

御手洗「いーや、死ぬのはあんただぜ」

 意外な声を耳にして、目を開いた。
 何かが不動の胸を貫いている。血の滴っている透明のそれはナイフのようだった。

不動「何――これ、は…?」

湊「おっさん…」

御手洗「これで4人目だな」

 ナイフがその質感を見せ、御手洗さんが引き抜いた。
 不動が再び空中の砲台に光を集めるが、その前に御手洗さんのナイフが首を刎ね飛ばした。

御手洗「ステルス・バーニッシュは疲れるからやりたくねえんだよなあ…」

 ふぅ~、と御手洗さんがその場で座り込み、不動がECになって消え去った。
 その場に3つのECが転がる。不動を除いた、2人分のEC――つまり、戦死者がいたということだ。

御手洗「無線聞いたからぶっ飛んできたが…どうにか間に合って良かった、良かった…」

御手洗「おっさんも、そこそこ深手は負ってるんだけどねぇ…」

冬也「あ…ありがとうございます…」

御手洗「おっさん、あの2人は…?」

御手洗「柳ちゃんも碧石も、やられちまった…。グラビアス=ラークレインがデバッて来やがってな…」

冬也「グラビアスが…!」

御手洗「トドメ刺されそうになったけど、異能でとっさにバカにさせてどうにか死ぬのは免れたってわけ」

御手洗「…………んま、あの2人が死んじまったから…ずしんとおっさんの心に深手はあるんだけど」

冬也「でも、御手洗さんだけでも無事で良かったです…」

湊「…これで残りは、グラビアス=ラークレインだけか…」

御手洗「1回対峙して分かったが、ありゃモノホンのバケモノ様だ…こっちが万全だったとしても、勝てるとは思えないね、おっさんは」

冬也「…」

冬也「【安価下2】」

 1 枢木おじさんと合流しましょう
 2 少し休憩してから、山頂を目指しましょう


冬也「少し休憩してから、山頂を目指しましょう」

御手洗「グラビアスはいねえかも知れないぞ?」

湊「だとしても、そこで落ち合うことになってるんだ」

湊「…山頂はもう、すぐそこなんだ。誰もいないなら、小屋で休憩してりゃあいい」

湊「おっさん、アンテナ得意だろ? だったらグラビアスが来ればすぐ分かる」

御手洗「あっそう…」

冬也(緑野さんと、碧石さんはグラビアスにやられた…)

冬也(そして、不動はECを2つ持っていたってことは…他に2人もやられてる…)

冬也(おじさんと手島さんか…風条さん達の内の、2人…)

冬也(……人が、死にすぎだ…)


 【直下 コンマ判定】
 1~8 湊「誰もいねえな…。てことは、グラビアスは――」
  9  御手洗「誰か、小屋にいるな…」



 ――脱落者――
 ・乍、死亡
 ・沖浦メロン、死亡
 ・夕木枯葉、再起不能
 ・風条葵、戦闘不能
 ・緑野柳、死亡
 ・碧石不動、死亡
 ・土筆川澄子、死亡
 ・灰鳥一人、死亡
 ・不動琢磨、死亡
 ・手島新太、離脱
 ・鏑木千恵、離脱


 あ、すまぬ
 間違って夕木さんまで死んじゃった計算してた…
 不動たっくん殺して出てきたECは1つだけでした
 よって、冬也が今、所持してるECは5つ(乍、メロン、土筆川、灰鳥、不動)です

 これは安価に数えませぬ


 安価じゃなくて、判定だったね…
 ごめんなさいね、いつもいつも…

―――――

 ――山頂の小屋――

御手洗「誰か、小屋にいるな…」

湊「グラビアスか?」

御手洗「それは分からんが…」

冬也「…どっちにしろ、警戒しなくちゃですよね…?」

湊「ああ…」

御手洗「ぱしぱしとアンテナ使ってたから、向こうも気づいてるはずだ」

冬也「【安価下2】」

 1 ドアを蹴破って、一気に突入しましょう
 2 警戒しつつ、そっとドアを開けましょう
 3 小屋の中に閉じ込めたまま、外から強襲しましょう


冬也「開けるよ…」ゴクリ

湊「…」

御手洗「…」

 スゥ…
 ハァ…

冬也「…」

 ガチャ…

冬也(コーヒーの香りがする…?)

天上院「何をこそこそしているんだい?」

 バタン

冬也「うわっ…!?」

湊「て、天上院…!?」

御手洗「え、誰? 誰よ、このあんちゃん…」

天上院「聞いてくれ、やたらドンパチしてるから来てみたものの、誰とも合わなかったんだ」

冬也「【安価下2】」

 1 何しに来たんですか…?
 2 もしかして、協力してくれるの…?
 3 運がいいみたいですね…


冬也「運がいいみたいですね…」

湊「ほんとに…こっちなんて、4回つーか、グラビアス以外の全員とぶつかったってのに…」

天上院「冗談はよせよ、暇潰しに誰かと殺し合おうと思っていたんだ!」

天上院「むしろ運が悪いくらいだ、つまらない…。全くもって、つまらない」

御手洗(このあんちゃん、危なっかしいな…つかほんと、誰よ…?)

天上院「それにここにいれば誰か来るだろうとタカをくくっていたのに…」ジロ

冬也「来ました、けど…?」

天上院「やって来たのは死にかけの子どもと、ボロボロの弟子と、くたびれたおっさん――ああ、なんて嘆かわしいメンツだ…」

御手洗「くたびれてるのはおっさんの特権ですよーだ」

天上院「そういうことを言ってるじゃない、黙ってないと消すよ、おっさん」

冬也(実年齢では師匠の方が上なんじゃ…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 天上院「でも、ここまで来たんだ…。折角だし、死にかけとおっさんくらいないいかな?」
 4~6 天上院「ああ、退屈で死にそうだ…コーヒーをもう一杯飲みたい、冬也、淹れてくれ」
 7~9 天上院「つまらないから、グラビアスでも殺しにいこう」


天上院「つまらないから、グラビアスでも殺しにいこう」

御手洗「ねえねえ、このおっかないあんちゃん、誰よ?」ヒソ

湊「…元テルス・ジハードで、めっちゃ強くてわけが分からねえ変人グラスパー」ヒソ

冬也「し、師匠…今から行くんですか?」

天上院「もちろん、冬也もついて来るんだ」

冬也「えっ…」

御手洗「師匠とか言っちゃってるし、なーんか親しげだけど、あの2人どーゆー関係よ?」ヒソ

湊「…師弟になったんだと…俺も知らねえ内に」ヒソ

天上院「嫌とは言わせない。そういう約束だ」

冬也「それって、終わった後のことじゃ…」

天上院「だから終わらせに行くんだろう?」

冬也「【安価下2】」

 1 いえす、ますたー
 2 そ、それよりもグラビアス=ラークレインのやろうとしてること、分かりました?
 3 言わせないって言われたけど…嫌、です…


冬也「そ、それよりもグラビアス=ラークレインのやろうとしてること、分かりました?」

冬也「前、引っかかったことがあるから考えておくって…言ってくれましたよね?」

冬也(きっと師匠は止められない…だからこそ、少しでも時間を稼いで体力だけでも快復させておきたい…)

天上院「ああ…そのことか…」

 【直下 コンマ判定】
 偶数 ほぼほぼ、教えてくれる
 奇数 天上院「そんなこと、本人に聞きただせばいい」
 ※0は偶数扱いです


天上院「そんなこと、本人に聞きただせばいい」

冬也「」

天上院「さあ、行こう。キミらはどうするんだ?」

湊「行くに決まってんだろ…。冬也が行くとこに、俺ありだ」

冬也「湊…」

御手洗「おっさんも、1人でグラビアスと鉢合わせなんてしたらヤダから行かしていただきますよ」

天上院「…」チッ

冬也(舌打ちした…)

湊(こいつ、舌打ちしやがった…)

御手洗(えー、舌打ちしちゃうの?)

天上院「じゃあ行こうか」

冬也「あの、ボロボロなんですけど…」

天上院「…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 天上院「だから何だい?」冬也「何でもないです」
 4~6 天上院「仕方ない、ビリッとさせてあげよう」
 7~9 天上院「ECを持っているなら、それを使えばいい」冬也「え?」


天上院「仕方ない、ビリッとさせてあげよう」

冬也「ビリッと――?」

 バチバチバチィッ

冬也「◎△$♪×¥●&%♯!?」

 フシュゥゥゥ…

湊「冬也!?」

御手洗「ひえっ…」

天上院「電気を使ったマッサージみたいなものだ。傷口を焼き塞いで、電気刺激で血行改善もした」

天上院「鍼灸術でも電気を流したりする、あれだ。けれどグラスパーのツボも同時に刺激をしてあげた。気分は?」

冬也「き…気分って言われても――」

 【直下 コンマ判定】
 1~5 冬也「あれ…? 痛みが引いてるし、何だか疲れも…」
 6~9 冬也「星のチカラが…何だか漲ってる感じがする…?」


冬也「星のチカラが…何だか漲ってる感じがする…?」

天上院(成功してしまった…まあいいか)

湊「マジで? マジでか、おい」

冬也「うん、不思議と…。ものすっ……………ごく! ビリビリして痛かったけど」

御手洗「すげえ異能だな…」

天上院「さて、それじゃあ行こうか」

 パシュンッ…

天上院「――見つけた」

御手洗(このあんちゃん、どれくらいの距離までアンテナで索敵したのよ…?)

冬也「【安価下2】」

 1 湊と御手洗さんにも、今の電気…お願いできませんか?
 2 湊だけでも、今の電気やってあげてくれませんか?
 3 急ぎましょう


冬也「湊と御手洗さんにも、今の電気…お願いできませんか?」

御手洗「ええっ、おっさん、ビリっとするの苦手なの。静電気とか、大敵なのよ、だからちょーっと、それは…」

湊「…やってくれ、頼む」

天上院「…」

 【直下 コンマ判定】
 1~3 天上院「嫌だよ」
 4~6 天上院「おっさんはなしだ。弱っちそうだからね」
 7~9 天上院「いいよ。けれど、後でお金をもらおう。2人分で300万円だ」湊「おっさん、頼んだ」


天上院「嫌だよ」

湊「なっ…!?」

天上院「無粋な邪魔はいらない。グラビアスを殺すのは冬也だ」

天上院「水を差したらつまらないし、いたところで大した戦力にもならない」

天上院「じゃあ行こうか。戦ってるようだけど、この分じゃあどっちかが死ぬ」

冬也「!」

湊「っ…それでも、俺も戦う」

天上院「…犬死にしたいならそうすればいいさ」

冬也(やっぱり、師匠って一筋縄じゃいかない人だ…)


 【直下 コンマ判定】
 1~3 枢木、天に召される3秒前
 4~6 枢木、どうにかこうにか
 7~9 枢木、まだ五体満足


枢木「はぁっ…はぁっ…!」

グラビアス「しぶとい男だな。機関ではなく、俺の配下に下れば重用してやったが…」

枢木「ふざけんじゃねえ、誰がてめえなんぞに手を貸すか…」

枢木「グラスパーを襲ってチカラを奪い取って、一方的に人を殺して、てめえは一体何がしたい…!?」

グラビアス「変革だ。星のチカラは俺が見つけて、利用する術を編み出した」

グラビアス「そして半世紀もの時間が流れ、とうとう枯渇した」

グラビアス「だからこそ、改めてやり直す」

枢木「ハッ、やり直すだぁ? ただ、星のチカラを発見しただけのてめえが、星の意志まで奪ってまで何を言いやがる」

グラビアス「アレの方針と、俺の方針が相容れなかっただけだ」

枢木「結局は、てめえの都合がいいようにしてえだけだろうが!」


 【直下 コンマ判定】
 偶数 冬也「フルバースト――!」
 奇数 天上院「グラビアス、終わりを見にきたよ」バリバリバリィッ
 ※0は偶数扱いです


冬也「フルバースト――!」

 光条がグラビアスを食らうように飲み込んだ。
 冬也と御手洗さんのピラーが二重になっておじさんを光条から守る。

グラビアス「来たか…待っていた」

冬也「効いてない…」ギリ

天上院「コートだ。あれくらいは雑作なく、コートでやり過ごせる」

グラビアス「秋雨…お前もか。朝霧冬也に何か見出したのか?」

天上院「お喋りをしに来たんじゃないさ、グラビアス。さあ、早く殺し合ってくれ」

天上院「その先にある世界を見届けるためにここへいるんだ」

枢木「冬也、お前ら…それに、何で天上院秋雨が…」

御手洗「いいから、おっさん同士、端っこで見てましょってば」

冬也「裾野さんは…どうしたの?」

グラビアス「あの幽霊なら、どこかへ消えた」

グラビアス「見ろ、これがあの幽霊を形作っていた、奇跡の結晶体だ」スッ

冬也「EC…」

グラビアス「奇跡とは、我ながらよい言葉を選べたものだ」

グラビアス「まさか、ECを依り代にして世に留まろうなどとはな…」

グラビアス「星のチカラは、欲しのチカラ」

グラビアス「ヒトの強い欲望を、星が叶えて奇跡として実現をさせる」

グラビアス「だがそれももう、増えすぎたグラスパーによって枯渇をした」

グラビアス「最後のグラスパー、朝霧冬也――お前を殺してようやく、俺の願いは成就される!」

 グラビアスが裾野さんのECを口に入れ、噛み砕いて飲み込んだ。
 溢れ出る星のチカラを感じた瞬間、グラビアスが飛び出してくる。

 【安価下2】
 1 肉弾で応戦
 2 コルトで応戦


冬也「お前は、許さない…!」

 口径を開いた通常モードで狙撃する。
 プラズマ弾丸をかいくぐり、グラビアスが肉薄してくる。

グラビアス「そうだ、それでいい! 憎悪で牙を研ぎすませ!」

 グラビアスの蹴りをしゃがんで回避し、至近距離でカンバージショット。
 コートで流そうとするが、さらに星のチカラを注ぎ込み、薄くなったところを貫く。

グラビアス「いいメカニックがいるようだ」

 開いた距離を詰めながら、ショットモードで連射する。
 だが、グラビアスはガイアを発動してプラズマ弾を無効化してくる。
 踏み込むのを見て、体をかがめながら斜め前へと突き進んで交錯する。

グラビアス「ブリューナク――」

冬也「フルバースト!」

 莫大な光条の中を、何かが突き進んできた。
 さらに星のチカラを注ぎ込んで、口径を狭めて突破力を強くする。

 激しい爆発が起きて吹き飛ばされた。
 受け身を取りながら起き上がると、グラビアスが槍のようなものを振り落としてくる。
 バーニッシュで強化したコルトで受け、角度をつけてそのまま流した。

 槍の穂先が地面に落ち、回し蹴りを叩き込むが手で受け止められる。
 下方から槍が起き上がってきて、軸足で跳んだ。至近距離でバーニッシュ・プラズマを放つ。
 鎧のように形成されているガイアをバーニッシュ・プラズマは削ったが、ダメージまでは入らなかった。

 振り回されるようにして投げられ、木の幹に両足をついてそのまま跳ね返る。

 【安価下2】
 1 交錯の瞬間に、最小まで口径を絞ってフルバースト(コルトの破損可能性あり)
 2 すれ違いざまに精一杯のポイントで強化した蹴り


―――――

 安価把握次第、次スレに移ります
 次スレ 【オリ設定】安価とコンマで異能バトル【part 4】 - SSまとめ速報
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 安価、把握しました
 では、次スレに移動です
 【オリ設定】安価とコンマで異能バトル【part 4】 - SSまとめ速報
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うめうめ

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