やきゅライブ! (50)

実際の人物、高校、大会とは関係ありません

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穂乃果「(この一球で…決める!)」グッ

ビュンッ

ズバンッ!

審判「ストライーク!バッターアウッ!!」

ワァァァァアアアアア!!!!!!!

「穂乃果ちゃん!!やったよ!!!!」

穂乃果「勝った…勝ったんだ」

穂乃果「甲子園だーーーー!!!!!」
ーーー
ーー

ピピピピピピ

穂乃果「んん…」カチッ

ピピピピッ

穂乃果「夢、か」

穂乃果「よし!今日も1日頑張るぞ!」

私、高坂穂乃果。音ノ木坂学院高校2年!今、私の所属する部活が大ピンチなの!

【第一話】

穂乃果「廃部!?」

海未「はい。6月までに9人揃わないと廃部とのことです」

ことり「先輩が引退してから、全く試合できていないもんね」

海未「ですから、何としても後6人集めないといけません」

穂乃果「…」

海未「聞いてますか!?」

穂乃果「へっ?あぁうん、聞いてるよ…要は2ヶ月で部員を集めればいいんだよね?」

海未「簡単に言いますね…その6人が今の今まで集まらなかったんですよ?」

穂乃果「そうだけど…」

ことり「何かアピールできることがあればいいのにね」

穂乃果「アピール…そうだ!」

海未「何かいい秘策が!?」

穂乃果「お昼ご飯食べて無かった」

ずっこけ

〜中庭〜

穂乃果「あーむっ」

海未「全く…何か言い出したと思ったら」

ことり「はは、穂乃果ちゃんらしいね」

海未「またパンですか?太りますよ」

穂乃果「大丈夫だよ〜」モグモグ

ことり「でも、真剣に部員の勧誘は考えた方がいいよねぇ」

穂乃果「う〜ん…どうしたらいいんだろう」


生徒会長「あれが廃部寸前の野球部…」

副会長「そうみたいやね」

生徒会長「くだらない…たった3人で何が出来るって言うの。部費の無駄遣いよ」

副会長「まぁまぁそう言わずに。これから面白いことになっていきそうやん」

生徒会長「どうしてわかるの?そんなことが」

副会長「ふふ…カードがウチに告げるんよ。あの子達野球部は甲子園に行くって」

生徒会長「…」

生徒会長「ギャグのセンス、落ちたんじゃない?」スタスタ

副会長「ちょっ…ウチは本気やで!?」

〜高坂家〜

穂乃果「と、言う訳で勧誘ポスターなるものを作ってみました!」

穂乃果「…ことりちゃんが」

ことり「一目で野球部とわかるようにアレンジしてみたの」

穂乃果「いいねいいね!この『集え若人!』ってところが野球部っぽいね!」

海未「と言うより、勧誘ポスター作っていなかったのですね…」

穂乃果「あはは…今まで忘れてた」

海未「そりゃ、来るものも来ないはずです…」

〜次の日 グラウンド〜

海未「行きますよー!」カキ-ン

穂乃果「よっ!」パシッ

ことり「穂乃果ちゃんナイスキャッチ♪」

穂乃果「えへへ…」

海未「よそ見している暇はありませんよ!」カキ-ン

穂乃果「っと!」パシッ

穂乃果「もー!まだいいって言ってないよー!!」

海未「ノック中に会話する人がいますか!」

穂乃果「はぁい」

海未「穂乃果!後5球です!」

穂乃果「ばっちこい!」

海未「」カキ-ン

海未「しまっ…!」

穂乃果「ちょっ…!飛ばしすぎ!!」

ことり「あらら…草むらに入っちゃった・」

穂乃果「も〜、捕りに行くの面倒なんだから〜」タッタッタッ

海未「すみません…」

穂乃果「えーと…確かこの辺に」ガサゴソ

穂乃果「あーあ、あんなところまで転がっちゃってるよ。すみませーん!」

生徒「なに?」

穂乃果「そこのボール!捕ってくれませんかー!?」

生徒「これ?」ヒョイ

生徒「そー…れっ!」ビュッ

穂乃果「っ!」パシッ

穂乃果「(なんて無駄のないスローイング…)」

穂乃果「ねぇ、あなた野球興味ない!?」

生徒「野球?」

穂乃果「うん!貴女のスローイング見てビビっと来たんだ!一緒に、野球やろう!」

生徒「…」

生徒「悪いけど、そんな時間私には無いの」

穂乃果「でも、その能力を腐らせるのは勿体無いと思うな~。ね、いいでしょ?」

生徒「お断りします!」

生徒「それじゃ」スタスタ

穂乃果「はは…だよね」

海未「遅かったですね」

穂乃果「海未ちゃんが飛ばしすぎなだけだよぉ。それに、凄く野球の上手い一年生に会ったんだ」

ことり「もしかして、野球部に入ってくれるとか!?」

穂乃果「ううん、野球に費やす時間なんて無いって突っぱねられちゃった」

ことり「あらら…」

海未「ですが、時間もない事ですし何とかしてその一年生を入部させないと…」

穂乃果「う~ん…」

「おーい!」

穂乃果「あ!ヒデコフミコミカ!」

ヒデコ「頑張ってる?」

フミコ「ポスター見たよ!」

ミカ「本格的に部員集めするんだね!何かできることがあったら私達にじゃんじゃん頼ってね!」

穂乃果「ありがとう!」

ヒフミ「にひひ」

海未「さて、後はランニングをして終わりにしますか」

穂乃果「それじゃ、行ってくるね」

ヒデコ「焦って転ばないようにねー」

穂乃果「だいじょーぶ…わっ!」

ことり「穂乃果ちゃん!?」

ヒデコ「…ほら言わんこっちゃない」

フミコ「まぁでも、3人共元気そうで良かったね」

ミカ「あ、私達でグラウンド整備しておこっか」

ヒデコ「そうだね」

~高坂家~

穂乃果「ただいま~」

雪穂「お姉ちゃんおかえり~」

穂乃果「あ~疲れたぁ」ゴロン

雪穂「シャワー浴びてきなよ…汗の匂い凄いよ」

穂乃果「一応浴びてきたよ?」

雪穂「じゃあ着てる服が臭いのかもね」

穂乃果「えぇー」

雪穂「あ、もうUTXの試合始まってるんじゃない?」

穂乃果「ホントに!?」

ウィーン

『関東大会決勝UTX対名桜の戦いは5回を終わって5-0とUTXがリードしています』

雪穂「やっぱ強いね~UTXは。野球はピッチャーだよ」

『UTXのピッチャー綺羅、今日も自慢のストレートが光ります』

穂乃果「…」ジ-

雪穂「ねぇねぇお姉ちゃん」

雪穂「お姉ちゃん?」

穂乃果「…」ジ-

雪穂「(いつになくお姉ちゃんが真剣だ…やっぱり同じ学区の高校がこんな大きな大会に出てると、燃えるものがあるのかな)」

穂乃果「zzz…」スヤァ

雪穂「って寝てるだけかい!」

雪穂「はぁ~終わった終わった。やっぱりUTX強いなぁ」

穂乃果「ほぇ…いつの間に寝ちゃってたんだろう」

雪穂「パソコン点けてすぐだよ。もう試合終わっちゃったよ…」

穂乃果「えっ!?どっちが勝ったの!?」

雪穂「8-1でUTX」

穂乃果「そっか…」

雪穂「私、早く音ノ木坂とUTXが試合するの観てみたいな。まぁ結果は見えてるけど」

穂乃果「失礼だなぁ。UTXなんてピッチャー以外は大したことないよ!こっちにはヒットメーカー海未ちゃんがいるんだから!!」

雪穂「海未さんが出てもあとが続かないんじゃ意味ないよ」

雪穂「それに、早く6人見つけなよ。甲子園の夢が潰えちゃうよ?」

穂乃果「わかってるよ…わかってる」

雪穂「お姉ちゃん?」

穂乃果「(どうにかして…あの子を)」

ほのママ「穂乃果ー、洗濯物は…」

穂乃果「あ」

ほのママ「…」

ほのママ「穂乃果!何度言ったらわかるの!?帰ってきたら真っ先に洗濯物を洗濯機に入れなさい!!!!」

穂乃果「ごめんなさーい!」

雪穂「ぷっ」

~穂乃果の部屋~

穂乃果「っと、あったあった」

穂乃果「(お母さんの卒業アルバム…この頃は野球部も強かったんだよね)」ペラッ

穂乃果「こんなにも部員が…今じゃ考えられないや」

穂乃果「はぁ…」パタン

穂乃果「(でも、もし甲子園に行けたりしたら…部員も沢山増えるよね!)」

穂乃果「よしっ!やるぞぉ!!」

~後日~

海未「さぁ、今日も頑張りますよ」

穂乃果「…」

ことり「穂乃果ちゃん?」

穂乃果「あぁ、ごめんね…ちょっと考え事してて」

穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん」

穂乃果「甲子園、絶対出ようね!」

海未「はい!」

ことり「うん♪」

~生徒会室~

ワーワー

生徒会長「…」

副会長「えりち、どないしたん?」

生徒会長「別に」

副会長「野球部が気になるの?」

生徒会長「…そうね。早く廃部になってしまえばいいと思ってるわ」

副会長「…そういう訳にはいかないと思うよ。だってあの子達、9人集める気でいるもん」

生徒会長「どうして貴女はそこまで野球部の肩を持つの?」

副会長「別に…ウチは肩を持ってるわけじゃないよ」

副会長「カードが…そう告げるんよ!」ガラッ

ブワッ

生徒会長「っ!!」

副会長「見てみ、太陽の正位置や」

副会長「成功、誕生、祝福、約束された将来。あの子達はこれから、始まっていくんや」

生徒会長「…」

~グラウンド~

穂乃果「そりゃあっ!」カキ-ン!!

ことり「ナイスバッティング♪」

海未「穂乃果こそ飛ばしすぎです!!」

ガシャーン!

穂乃果「あっ!」

海未「あの部屋は…」

ことり「確か…生徒会室」

~生徒会室~

生徒会長「〜!」ズキズキ

副会長「あらあら」

また来週

前回のやきゅライブ!

6月までに定員に満たないと廃部になるって知った私達。

「一目で野球部ってわかるようにアレンジしてみたの」

「いいねいいね!この『集え若人!』ってところが野球部っぽいね!」

あれこれ試すも結果は0。1人有望な一年生を見つけたんだけど…

「お断りします!」

の一喝で門前払い。あぁもう!どうすればいいの!?

~生徒会室~

生徒会長「…朝から何?」

穂乃果「グラウンドの使用許可をしていただきたくて」

海未「生徒会に申請を出せば、誰であろうとグラウンドの貸し切りが出来ると生徒手帳に記載されていたので」

副会長「来週の土曜日やね」

生徒会長「何をするつもり?」

海未「それは…」

穂乃果「試合です。試合をやります!」

ことり「えぇっ!?」

海未「まだ人数が揃っていないじゃないですか!」

穂乃果「やるよ!」

生徒会長「…出来るの?そんな状態で」

穂乃果「や、やります!」

生徒会長「…9人揃ったの?」

穂乃果「それは…まだです」

生徒会長「それなら認められないわね」

副会長「まぁまぁ、公式の試合じゃないんやろ?それなら誰がメンバーでもいいやん。生徒会がとやかく言うこと違うよ」

生徒会長「希…」

副会長「頑張ってね」

穂乃果「は、はい!」

【第二話】

3人「失礼しました!」

海未「ホントにやるんですか?」

穂乃果「もちろん!ここで私達がパーっと勝って、それに惹かれた生徒が野球やりたいって思ってくれるはずだよ!」

ことり「上手くいくといいけど…」

海未「それよりメンバーです!しかも来週の土曜日までに6人も集まるんですか!?」

穂乃果「ひ、ヒフミ達と後は…」

海未「それでもまだ3人足りないじゃないですか!!しかも経験者がどうかもわからないのに来週に試合!?ふざけないでください!!!!」

穂乃果「ひうっ」

ことり「まぁまぁ、海未ちゃんもそんな怒らなくても」

海未「兎に角、今日中に3人連れてくること。言ったからには責任を取ってもらいますよ!」

穂乃果「は、はい…」

~教室~

穂乃果「お願い!一緒に試合出てください!!」ドゲザ-

ヒデコ「そこまでしなくても…!」

フミコ「私達なら大丈夫だから」

ミカ「そうそう、いつ呼ばれてもいいように練習してるし」

穂乃果「みんなぁ…!」グスッ

ヒフミ「わっ」

穂乃果「ありがとぉ!!!!」

ヒデコ「でも、後3人必要なんだよね」

フミコ「まぁクラスに暇してる子を呼べばいいと思うんだけど」

ミカ「都合良くいるかなぁ…?」

穂乃果「1年生に凄い野球の上手い子がいたんだけど、振られちゃって」

フミコ「そうだ!1年生の教室に行ってみだら?」

ヒデコ「もしかすると野球に興味のある子が見つかるかもしれないよ」

穂乃果「わかった!ありがと~!」タッタッタッ

ミカ「って、今から!?」

フミコ「もう授業始まるよー!!」

穂乃果「」キキッ

穂乃果「っと…そうだったね」

~1年の教室~

ワイワイガヤガヤ

ガラッ

穂乃果「」スタスタスタ

ザワザワ

穂乃果「皆さんこんにちは、野球部の高坂穂乃果です」

穂乃果「来週の土曜日、試合があります。是非是非見に来てください。それと、この中で少しでも野球に興味があるって人…一緒に試合に出てみませんか?」

シーン…

穂乃果「あれ?反応薄い…?」

海未「当たり前です」

ことり「それで、穂乃果ちゃんが言ってた野球の上手い子は…」

ガラッ

穂乃果「あっ!」

生徒「うぇっ!?」

~屋上~

生徒「お断りします」

穂乃果「お願い、どうしても貴女に試合に出て欲しいの」

生徒「お断りします!」

穂乃果「あ、もしかして形だけでプレーは出来ないとか?」

生徒「っ!出来ないわけ無いでしょ!!」

穂乃果「!」

生徒「ただ…やりたくないだけです」

穂乃果「そんな…!貴女のプレーで野球部の伝統が守られるんだよ!?お願い!!」

生徒「…興味ないです」スタスタ

穂乃果「あっ…」

穂乃果「うぅ…どうしてイエスって言ってくれないのかなぁ」

海未「仕方ありません。本人にも何か事情があるのでしょう」

穂乃果「はぁ…折角歓迎用に海未ちゃんの一発芸まで備えておいたのに」

海未「それはもういいです!」

穂乃果「えぇ~、でも9人集まった時はちゃんとやってもらうからね」

ことり「あはは…」

ガチャ

生徒会長「何をしているの?」

穂乃果「せ、生徒会長…」

生徒会長「貴女達、こんなところにいてメンバーは揃ったのかしら」

穂乃果「それが…あと3人見つからなくて」

生徒会長「…」

生徒会長「グラウンドを貸し切った以上、恥じの無い試合をしなさい。ましてや、人数が足りないから棄権なんてしたら」・

穂乃果「も、勿論です!私達は勝つつもりでいますから!!」

生徒会長「…」

ガチャ

~廊下~

生徒2「」ゴソゴソ

生徒3「かよちん帰るにゃあ」

生徒「う、うん…」

穂乃果「」タッタッタッ

ガラッ

穂乃果「うわ…誰もいない」

生徒3「にゃん?」

穂乃果「ねぇ、あの子は?」

生徒3「あの子?」

生徒2「西木野さん…ですよね。野球の上手い」

穂乃果「そうそう!西木野さんって言うんだ」

生徒2「はい…西木野、真姫さん」

穂乃果「用があったんだけど、この感じじゃ帰っちゃったみたいだね」

生徒3「中庭じゃないですか?」

穂乃果「中庭?」

生徒3「あの子、皆と話さないんです。休み時間はいつも図書館だし、放課後は中庭だし」

穂乃果「そうなんだ…二人共、ありがとう!」タタッ

生徒2「あのっ!」

生徒2「頑張ってください…試合」

穂乃果「…うん!頑張る!」

~中庭~

真姫「」ブンッ

穂乃果「」チラッ

真姫「うぇっ!?」

真姫「何の用ですか?」

穂乃果「もう一度…お願いしてみようかなって」

真姫「しつこいですね」

穂乃果「そうなんだ。海未ちゃんにもそのことでいっつも怒られちゃう」

真姫「…甲子園なんて興味ないから」

穂乃果「…どうして?」

真姫「どうせ出られるわけないじゃない。今年も強豪高校が出場するんでしょ?練習も中途半端だし」

穂乃果「そうだよね…私も最初はそう思ってた。でもね、ホントは全然違うよ」

穂乃果「西木野さん、ちょっとこっちきて」

真姫「え、えぇ…?」

真姫「何…これ」

穂乃果「トスバッティングだよ。西木野さん、私が投げるから打ち返してね」

真姫「私、やるなんて一言も」

穂乃果「あれ?もしかしてボール打つのは下手くそとか?」

真姫「そんなわけないでしょ!」

穂乃果「それじゃ…いくよ」ヒョイッ

真姫「っ!」カキ-ン

穂乃果「よいしょ」ヒョイッ

真姫「」カキ-ン

穂乃果「もいっちょ」

真姫「」カキ-ン

真姫「ふぅ」

穂乃果「流石だね」

真姫「当たり前よ。もういいですか?」

穂乃果「待って!」

真姫「今度は何?」

穂乃果「次は1度に3球投げるから、私が言った高さを打ってね」

真姫「何それ、意味わかんない」

穂乃果「上か下か真ん中かを打つだけだよ。それじゃ…いくよ」

真姫「ちょっ!待っ…」

穂乃果「上!」ヒョイッ

真姫「えっ!あっ!」スカッ

穂乃果「下!」ヒョイッ

真姫「っ!」カキン

穂乃果「真ん中!」ヒョイッ

真姫「うぇぇ」カキン

真姫「はぁ…はぁ…こんな練習、何の意味があるんですか」

穂乃果「音ノ木坂学院野球部伝統のバッティング練習だよ。ここ、一度だけ甲子園に出場したことがあるんだ。その時にやってた練習なんだって」
・ ・
真姫「そ、そう…」

穂乃果「試合だけでも見に来てよ。その時、ダメって言われたら諦める」

穂乃果「それじゃ、またね」ガラッ

真姫「…甲子園、か」

~グラウンド~

海未「穂乃果!聞いて下さい!!」

ことり「1年生で試合に出てくれる人が見つかったの」

穂乃果「ホント!?」

ヒデコ「文化部からの助っ人だけどね」

フミコ「穂乃果達の熱意が伝わったみたい」

ミカ「これで9人揃ったね!」

嘉乃「糸田嘉乃です!先輩達の姿を見て私も何かお役に立てたらいいなと思います!」

千尋「金井千尋と言います…あの、精一杯頑張ります」

智香「坂口智香。よろしく」

穂乃果「3人共、よろしくね!」

海未「ところで、貴女達は野球の経験ありますか?」

嘉乃「私は小学生の時に経験があります!」

千尋「私は…兄のキャッチボールに付き合ったくらいです」

智香「バットすら触ったことがない」

ことり「と言うことは、智香ちゃんは基礎から教えた方がいいみたいだね」

智香「…よろしく」ペコリ

ことり「こちらこそ♪」

穂乃果「よーし!9人揃ったことだし、試合に向けて頑張るぞー!!」

一同「おー!!」

〜次の日〜

ことり「みんな〜!!」タッタッタッ

穂乃果「ことりちゃん!」

海未「どうしたのですか?そんなに慌てて」

ことり「ハァ…ハァ…た、対戦相手が決まったよ…!」

穂乃果「どこどこ!?」

ことり「松陰八代高校に決まったの!」

一同「えっ」

一同「ええええぇぇぇ!!!???」

また金曜日

前回のやきゅライブ!

部活存続の為に試合をすることになった私達。だけどその為にはやることがいっぱい

「…9人揃ったの?」

「甲子園なんて興味ないから」

これからどうなるかと思ったけど

「糸田嘉乃です!」

「金井千尋と言います…」

「坂口智香」

何とかして9人揃った野球部。ここから私達の甲子園への道が始まる!

穂乃果「しょ、松陰八代って…!」

穂乃果「どこだっけ?」

ズッコケ

海未「去年の大会ベスト8の高校ですよ!」

ヒデコ「すごい高校とやることになっちゃったねぇ…」

フミコ「か、勝てるかな…」

ミカ「こ、コールド負けだけは避けたいね…」

穂乃果「でも、強い高校と試合して勝った方が部員も集まるよね?」

ヒデコ「それはそうだけど、いくらなんでも力の差がありすぎるよ」

穂乃果「大丈夫、私達は勝てる!」

嘉乃「す、凄い自身…」

千尋「かっこいい…」

智香「(こりゃダメかも)」

穂乃果「さぁ、今日も練習しよう!!」

【第三話】

〜松陰八代高校〜

ワーワー!

真姫「…」カキカキ

真姫「(凄いわねあのピッチャー…変化球が多彩だわ)」

真姫「(それに、内外野の守備も堅い。厄介な相手と試合することになったわね…)」カキカキ

真姫「ま、打てる人がいないから1点取ったらそれを守り抜くチームっぽいけどね」スッ
・ ・
真姫「…フフ、何だかスカウトみたい」

〜音ノ木坂学院 グラウンド〜

カキーン!

穂乃果「ライト行ったよー!!」

嘉乃「」タッタッタッ

嘉乃「っと」ポス

穂乃果「ナイスライトー!」

嘉乃「へへ…あざーす!」ビュッ

穂乃果「(嘉乃ちゃんはやっぱり経験者なだけあるね…千尋ちゃんは)」

千尋「」テテテ

千尋「あっ!」ポロッ

穂乃果「(動きはいいんだけど、まだまだってところだね)」

ことり「いい?智香ちゃん、バッティングはボールをよく見てしっかり振ることが大切なの♪」

智香「」コクコク

穂乃果「(見た目がチャラい感じの智香ちゃんも何だかんだでことりちゃんの言う事しっかり聞いてくれてる…ひょっとするとひょっとするかも!)」

ヒデコ「穂乃果!そっち行ったよ!!」

穂乃果「へ?」

ゴッ

穂乃果「あたた…」

ヒデコ「穂乃果!大丈夫!?」

フミコ「結構キツいの当たってなかった?」

海未「すみません!まさかイレギュラーバウンドするとは思いもしなくて!!」

穂乃果「だ、大丈夫…」ヨロッ

ことり「穂乃果ちゃん!!」タッタッ

穂乃果「大丈夫だから…練習、続けよう」

海未「穂乃果…」

穂乃果「これくらいで、へこたれてちゃ松陰八代には勝てないよ!!」

ことり「穂乃果ちゃん…」

ミカ「タフなのはいいことだけど、無理はしないでよ。9人しかいなんだから」

穂乃果「わかってる!」

穂乃果「みんな!ノック続けるよ!!」

〜高坂家〜

穂乃果「ただいま〜」

雪穂「お姉ちゃんお帰り〜。あ、そう言えばお姉ちゃん宛に手紙届いてたよ」

穂乃果「手紙?誰からだろう…」

雪穂「それがさぁ、宛名がなくてわからないんだよね」

穂乃果「まさか…恐怖の手紙!?」ゴソゴソ

雪穂「今時古典的だね…」

穂乃果「これは…!」

雪穂「ほ、ホントに恐怖の手紙だったの…!?」

穂乃果「違う…今度試合する松陰八代高校のデータだ」

雪穂「へ〜、松陰八代…って、あの松陰八代!?」

穂乃果「うん…凄い。レギュラーだけじゃなくて控えの子達の情報まで丁寧に」

雪穂「お姉ちゃんそれいつやるの!?」

穂乃果「今週の土曜日だよ?」

雪穂「が、頑張ってね…」

穂乃果「うん!」

〜次の日 グラウンド〜

海未「おぉ…これは」

ヒデコ「対戦相手の情報がきっちりと」

ことり「変化球まで書いてくれてある」

穂乃果「誰が作ってくれたのか知らないけど凄いよね。このデータ表」

嘉乃「これ、どうしたんですか!?」

穂乃果「昨日家に帰ったらポストに入ってたんだって」

嘉乃「ほぉぉ…うわぁ…」

嘉乃「ちっともわかんないや!」

穂乃果「」ガクッ

千尋「でも…解りやすくまとめてありますね」

穂乃果「だよね〜。こんな几帳面な子が世の中にはいたもんだ」

智香「これ…西木野さんの字」

ことほのうみ「えぇっ!?」

智香「西木野さん…最近すぐに帰ると思ったら松陰八代に行ってたんだ」

穂乃果「ま、真姫ちゃん…!」

海未「何だかんだで、彼女も野球が好きなのですね」

ことり「ますます頑張らなくちゃ!!」

穂乃果「よーし!そうとなれば早速練習だー!!」

一同「オー!!」

そして日は流れ…試合当日

審判「えー、只今より音ノ木坂学院野球部対松陰八代高校野球部の練習試合を行います。一同、礼!!」

一同「お願いします!!」ペコッ

ワーワー!

〜生徒会室〜

副会長「始まったみたいやね」

生徒会長「…そうね」

生徒会長「…」

副会長「気になるん?」

生徒会長「別に。相手は松陰八代でしょ?無様に負けるのが見え見えよ」

副会長「…そうとも限らないと思うよ。あの子達、門限ギリギリまで練習してたもん」

生徒会長「ただ練習をこなしただけで個々の力が圧倒的に違うわ。それに気付いたらすっぱり諦めてくれるでしょ」

副会長「やれやれ」

生徒2「ハァ…ハァ…」タッタッ

生徒3「かよちんどこ行くの〜?」タッタッ

生徒2「行かなくちゃ…野球部の試合」タッタッ

生徒3「待ってよ〜」


真姫「…」

『試合だけでも観に来てよ』

真姫「…はぁ、私って意外とお人好しなのかしら」ガチャ

真姫母「どこかお出かけ?」

真姫「別に…ちょっと気分転換」

真姫母「そう、気を付けてね」

真姫「」コクン

〜生徒会室〜

副会長「ん〜、終わったぁ」ノビ-

会長「さ、帰りましょう」

副会長「その前に、行くところあるやろ?」

会長「…そんなところないわ」

副会長「はいはい、グラウンド行くで」

会長「ちょっ…私はホントに用事があるのよ!」

副会長「そうなん?それやったら残念やね。ほな、ウチはグラウンド行ってくるから」

会長「また、月曜日ね」

副会長「またね〜」

会長「…」

会長「ほんとに、くだらない」

〜グラウンド〜

生徒2「(お願いします…勝ってて!)」タッタッ

真姫「(私のデータが役に立ってたら…!)」タッタッ

副会長「(さぁて、どうなってるやろなぁ♪)」タッタッ

3人「えっ…」タッ

音学 0000 ・ ・ ・ ・Ⅰ0
松陰 2435 ・ ・ ・ ・Ⅰ14

生徒2「嘘…」

真姫「何よこれ…」

副会長「うわ…」

生徒3「やっと追いついたにゃあ…」

生徒2「り、凛ちゃあん…」グスッ

生徒3「かよちん!?」

ことり「海未ちゃん…」グスッ

海未「っ!仕方ありません…これが私達の実力だったんです」

ヒデコ「ま、まだ後5回あるじゃん!諦めるのは早いよ!」

フミコ「もうないの」

ヒデコ「えっ?」

ミカ「10点差以上離れていたら、5回オモテ終了時点でコールドになるんだよ」

ヒデコ「そ、そうなんだ…」

穂乃果「…諦めちゃダメだよ。例えコールド負けになっても、私達の維持を見せよう!」

海未「穂乃果?」

嘉乃「そうですよ!15点くらいすぐに取れますから!!」

千尋「せ、折角ここまでやってきたんですから…最後まで頑張りましょう!」

智香「…出来るところまで、やる」

ことり「みんな…」

海未「そうですね。私達が諦めてはいけません」

ヒデコ「よしっ!何としてでも塁に出るぞ!!」

フミコ「折角データもあるんだから、攻略法はあるはずだよ!」

ミカ「やるぞぉ!!」

穂乃果「いくよっ!みんな!!」

一同「おーっ!」

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