ジョナサン「夢の国に来たぞ、ディオ!」(11)


某夢と魔法の国・ネズミーランド

ジョナサン「ごらんよ、ディオ!なんて素敵な場所なんだろう」

DIO「・・・・・・はァ?」

ジョナサン「見たこともない乗り物がいっぱいあるなあ」

DIO「・・・・・・おい」

ジョナサン「さ、どれから乗ろうか?」

DIO「おい」

ジョナサン「ぼくは、そうだなァ・・・あのジェットコースターなんてどうだろう?」

DIO「待て」

ジョナサン「うん、やはり一番最初は過激なのから乗るのがいい気がするぞッ!」

DIO「いや、だから・・・」

ジョナサン「よぉーし!ディオ!あのジェットコースターまで競争だ!」ダッ

DIO「待て待て待てッ!!!」ガッ

ジョナサン「なんだい?」

DIO「なにをはしゃいどるんだきさまは、少し落ち着け」

ジョナサン「そうは言われても・・・・・・これが落ち着いていられると思うかい?!」

DIO「いい歳こいて何を言ってるんだ。・・・時間をくれ。少し整理させろ」

ジョナサン「でも、早く乗りたいじゃあないか」

DIO「じゃあきさまだけで行くといい」

ジョナサン「ぼく一人でアレに乗れというのかい?」

DIO「そうだ」

ジョナサン「そんな!」

ジョナサン「さすがにぼくも一人でアレに乗るのはちょっと気が進まないな」

DIO「ならばそこで大人しく待つことだな、ジョナサン・ジョースター」

ジョナサン「・・・・・・」


DIO(この景色・・・どこか見覚えがあるぞ)

DIO(わたしはここへ来たことがあるのか・・・?)

DIO(いや・・・)

DIO(このDIOの人間であった頃にこんなテーマパークはなかった)

DIO(そもそも、『夢と魔法の国』だと?)

DIO(そんなもの・・・わたしが好むはずない。だとすると)


ジョナサン「・・・・・・」

ジョナサン「ひとついいかな」

DIO「ン?」

ジョナサン「きみは考える時間が欲しいようだね」

DIO「ああ、まあな」

ジョナサン「そしてさっきの言い方だと、きみのことを少し待てばぼくと一緒にジェットコースターに乗ってくれるという風に受け取れる」

ジョナサン「しかし・・・」

ジョナサン「だからといって、きみがジェットコースターに付き合ってくれるとは限らない」

ジョナサン「なぜならきみは、己の『利益』にならないようなことはしない!そういうヤツだからだッ!」

ジョナサン「いや、むしろ最初から乗る気なんてないんじゃあないのか・・・?」

DIO「・・・おい?」

ガシッ

DIO「!?」

ジョナサン「ぼくはもう二度と騙されたりするもんかッ!」

DIO「おい、怒鳴るな。腕を放せジョナサン」

ジョナサン「いいや!放さないッ!」グィイーーッ

DIO「やめろ引っ張るんじゃあない!この馬鹿力がッ!」グィイーーッ

ジョナサン「いいから来るんだディオ!」

DIO「まだわたしには整理すべきことが・・・」

ジョナサン「乗ってからにするといいッ!」グイグイ

DIO「しつこいヤツだ」


DIO「・・・・・・フン」

DIO「まあ好きにしろ。きさまが腕を放さないのであれば自力で抜け出すのみよ」

ジョナサン「・・・え?」



DIO「ザ・ワールド!時よ止まれッ!!!」

ジョナサン「・・・・・・」

DIO「・・・・・・フンッ!他愛もない」グッ

DIO「・・・・・・」グッ グッ

DIO「・・・・・・?」

DIO「抜けん・・・?」グッ グッ

ジョナサン「・・・・・・なにしてるんだい?」

DIO「・・・・・・ン!?」

ジョナサン「さあ行くぞ、ディオ」グィイーーッ

DIO「な・・・ッ!」

DIO「き、きさま・・・」ドドド

DIO「・・・きさま、なぜ止まった時の中を動ける?」ドドドドドド

DIO「ハッ!」

ジョナサン「え?」

DIO(ザ・ワールドが・・・・・・ジョナサン・ジョースターの背後にいる、だと!?)ドドドドドド

DIO「どういうことだ・・・」ドドド

DIO「ジョナサン!きさま一体なにを・・・ッ!」ドドド

ジョナサン「・・・・・・」ドドドドドド



ジョナサン「・・・ザ・ワールド!」

ピキィーーーーーンッ







ビッ●サン●ーマウンテン・前


DIO「ハッ!」

DIO「こ、ここは・・・」

ジョナサン「よし、乗ろう!」

DIO「!?」

DIO(ま、まさか・・・ッ!)

DIO(時を止めて移動したのか・・・!?)ドドドドドド

ジョナサン「外から見てるだけでも楽しそうだ!ワクワクするなァ」


DIO「き、きさま・・・!」ドドド

DIO「このDIOのスタンドを『奪った』というのか!?」ドドドドドド


ジョナサン「乗るなら一番前の席がいいね」

DIO「質問に答えろジョナサンッ!!」

ジョナサン「さて」

DIO「おい聞け!ジョナサン!」

ジョナサン「コォォォーーーッ」

DIO「・・・おいなんだその不穏な呼吸音は?脅しのつもりか?」

ジョナサン「さ、行くよディオ」グィイーーッ

DIO「・・・おいジョナサン!おい!」

DIO「ジョジョォオオオオオオオーーーーッ!!!」

ズリズリズリズリ・・・

ガコンガコンッガタンガタンッ

ジョナサン「いやあ、なんとかレバーがしまってよかったよ」

DIO「・・・きさまが無理矢理締めただけだろうが。レバーが外れて落ちても知らんぞ」

ジョナサン「ウーン、確かに・・・・・・少し不安になってきたなァ」

DIO「自業自得だ」

DIO「それよりジョジョ、さっきの質問に答えろよ」

ジョナサン「質問って?」

DIO「とぼけるな。おれは『コレ』に付き合ってやってるんだぞ。答えるのが筋ってもんじゃあないのか?」

ジョナサン「・・・・・・」

ジョナサン「アッ!もうすぐ急降下が始まるぞ!」

DIO「こいつ・・・」

タタンタタンッ・・・タタンタタンッ・・・

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