ペーチュ「ここが501……」 (62)


ウルスラ「皆さんどうも。カールスラントの双子の子犬でお馴染みのウルスラです。
作者オリジナルキャラのペーチュが海に墜落し海中を彷徨う中、
宮藤少将と扶桑軍事養成所2年飛行訓練官の教官大尉及び扶桑皇国横須賀守備隊の活躍でネウロイは撃破しました。
その後、探知系のウィッチ総動員でペーチュさんを捜索したそうです。
その頃ペーチュさんは意識が朦朧とし、死を覚悟しましたが、その時海上から飛び込んできたのは……
さぁ…物語が始まります……」



海中



バシャーーン

???「おごぼぼぼ!ぼぼぼ!」

ペーチュ(誰だろう…助けに来てくれた……)


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1416001940


???「誰か来てくれ!溺れた民間人だと思ったらユニットを履いている!」

???「これ多分扶桑の字だよね。よしかか坂本少佐にでも見せればわかるんじゃない?」

???「お!ルッキーニが来たか!ユニットは私が運ぶからこの子を!」

ルッキーニ「了解シャーリー!この人どこに連れていけばいい?」

シャーリー「とりあえずメディカルルームだ!溺れてからの時間がわからない!」

ルッキーニ「わかった!」

シャーリー「あと宮藤とハルトマンを呼んでおけ!それとあとは任せると言っておいてくれ!」

ルッキーニ「あーい!」


シャーリー「さて…このびちょぬれになったユニットをハンガーに戻したあとに中佐に報告かぁ…」


501基地 台所


ルッキーニ「よしかーたいへんだよー」

宮藤「どうしたのルッキーニちゃん!」

ルッキーニ「メディカルルームで溺れてたの!すぐ来て!」

宮藤「よくわからないけどわかったよ!すぐ行くから待ってて」

リーネ「あとはやっておくね。芳佳ちゃん」

宮藤「ありがとうリーネちゃん!行ってきます!」


501基地 バルクホルン&エーリカ部屋


ルッキーニ「うじゅ…ばっちぃ……」

ハルトマン「ん~…あと10分……」ネムネム

ルッキーニ「ハルトマンおきてー!緊急なの!」

ハルトマン「警報鳴ってないよ…あと30分……」スヤァ

ルッキーニ「海で人が溺れて大変なの!早く来て!」

ハルトマン「それを早く言って!どこにいるの?」

ルッキーニ「うぇ!…メディカルルーム……」

ハルトマン「医務室ね。ミヤフジを呼びに行って!そのあとミーナに報告!」

ルッキーニ「よしかはもう向かってる…中佐への報告はシャーリーがやってる…と思う」

ハルトマン「一応だよ一応!ポイント稼いでおきなよ!」

ルッキーニ「うじゅあ!了解!」



ハルトマン「さてと…ズボンはどこかな?」


501基地 執務室


コンコン

ミーナ「どうぞ」

シャーリー「失礼しますよっと」

坂本「どうしたシャーリー?書類をまとめる手伝いをしに来たか?」

シャーリー「いやぁ…私がまとめちゃうとかえってややこしくなりますよ?」

坂本「それもそうだな!わっはっは!」

ミーナ「それでシャーリーさん。からかいにきたわけじゃないでしょうね?」

シャーリー「おっと…今さっき魔導エンジンのテストを含めてちょっとテスト飛行をしていまして…そしたら海岸をちょっとした所に人が沈んでいたので助けたわけですよ」

ミーナ「…続けて」

シャーリー「民間人だと思い助けたらユニットを履いていまして…そのユニットはハンガーに干してますけどパッと見どこの所属かはわかりませんでした」

坂本「ほぅ……」

シャーリー「急いで応援を呼んだらルッキーニがきまして…その子をメディカルルームへ連れて行くよう指示しました」

ミーナ「宮藤さんはいまどうしてるの?」

シャーリー「いま昼食を作っていると思いますがルッキーニに宮藤も連れて行けと指示しましたので多分いると思います」

ミーナ「了解しました。飛行申請を出していない事は今回目をつぶります」


コンコン チューサ!ハイッテイイ?


ミーナ「どうぞ」

ルッキーニ「いま溺れていた人をメディカルルームに運んだよ!よしかとハルトマン中尉もむかっています!報告終わり!」

シャーリー「おー!ミッション達成じゃないか!よくやったぞルッキーニ!」

ミーナ「わかりました…もう少ししたら私と少佐が医務室へ向かいます。あなたたちは先に医務室へ」

シャーリー「了解!いくぞルッキーニ!」


シャーリー(あ!扶桑の文字が書いてあったって言うのを忘れてたけど…まぁいっか)


501基地  メディカルルーム

ハルトマン「ミヤフジいるー?」

宮藤「ハルトマンさん!おはようございます」

ハルトマン「おぉ…おはよう。それでどうなの?」

宮藤「ルッキーニちゃんから聞いたとおりだと海に溺れていたって聞いたから急いで海水を吐かせて……」

ハルトマン「そのくらいルッキーニもしたんじゃない?」

宮藤「そうみたい。それでいっかい意識が戻って『ありがと』って喋ったあとにまた気を失っちゃって……」

ハルトマン「強く叩きすぎたんじゃない?とりあえずそこまで重症ってわけじゃないようだし私は寝るかな……」

宮藤「もう少しでお昼ですけどどうしますか?」

ハルトマン「あ!となりのベッド空いてるじゃん!この子も心配だしね!…それじゃあこの子が目を覚ましたら起こしてね!


宮藤「わかりました!」


ガララッ

シャーリー「おーい!元気してるか?」

ルッキーニ「調子はどう?」

宮藤「さっき起きたけどまた寝ちゃった……」

シャーリー「ハルトマンがか?」

宮藤「どっちもです!」

シャーリー「いっかい起きたのか…んじゃ生きてるな!私が起こしてやろう!」

宮藤「ダメですよシャーリーさん!一応病人でしから!」

ルッキーニ「病気なの?」

宮藤「病気じゃありませんけど…とにかくそうなんです!」

シャーリー「そんなムキになんなって…あとでまた来る」

宮藤「はい…わかりました!」

シャーリー「行くぞルッキーニ!」

ルッキーニ「またくるね!」


ガララッ


アッ!チューサ!イマミヤフジイマスヨ!

ガララッ


ミーナ「どう?宮藤さん」

宮藤「今はとにかく安静です…それだけしか……」

ミーナ「そぅ……」

坂本「この軍服は扶桑の学生服じゃないか?少し違うところもあるが……」

宮藤「それは私も気になりました…あと目立った外傷はありませんでした。呼吸や脈拍も正常値です」

ミーナ「ありがとう…私には医療関係はわからないことだらけだからあとは宮藤さんにお願いできるかしら?」

宮藤「任せてください!あとリーネちゃんに昼食の量を増やす事とペースを遅くするよう伝えてくれますか?」

坂本「了解した」

ハルトマン「いや私が伝えに行くよ」

坂本「ん?そうかなら任せた」


ハルトマン「さて!ここは宮藤に任せてミーナと少佐は早めにハンガーか滑走路に行ったら?多分シャーリーあたりにお楽しみを奪われちゃうよ?」

ミーナ「あら?どうしてわかったの?」

ハルトハン「シャーリーの声が若干高ぶっていたし…それに話を聞く限りこの患者は軍人だって言っていたじゃん。軍人…それもウィッチだと仮定してシャーリーが喜ぶ物ってユニットだけかなってね」

坂本「察しがいいなハルトマン!一緒に行くか?」

ハルトマン「宮藤の伝言を伝えたあとはまたここに戻ってくるよ。少し気になるからね」

坂本「わかった。あとは宮藤…任せたぞ」

宮藤「はい!」


501基地 台所

ハルトマン「リーネいる?」

リーネ「ハルトマンさん。おはようございます」

ハルトマン「おはよう!ミヤフジからの伝言だけど『お昼のご飯の量を全体的に多くする』ことと『お昼の時間を遅くする』ことと『食後に美味しいケーキ』だってさ!」

リーネ「量と…時間と…ケーキね…ありがとうハルトマンさん」

ハルトマン「それじゃあ私とミヤフジは医務室にいるから何かあったら呼んでね!」



リーネ「カレーに合うケーキってなんだろう……」


501基地 ハンガー


ルッキーニ「んで?結局なんなの?」

シャーリー「うーん…表面は白く塗られて『扶桑皇国横須賀基地演習機13』って書いてあるから…扶桑文字読みにくいし…バラさなきゃお手上げだぁ!」

ルッキーニ「履いちゃえば?」

シャーリー「責任をルッキーニがとってくれるならいいぜ?」

ルッキーニ「お説教はヤダー」

シャーリー「そういうこった…今は中佐にあわなきゃ何もできないな……」


ミーナ「呼んだかしら?」

シャーリー「あ!中佐いいところに!履いてバラしてまた履いてもいいですか?」

ミーナ「それは私の権限じゃ…医務室のあの子に言ってちょうだい」

シャーリー「やっぱそうですよね!」

坂本「ん?…ミーナ。横須賀にこのユニットは配備されていたか?」

ミーナ「白く塗装されているけど…多分…私と同型よ。Bf109(メッサーシュミット)のK-4…カールスラントの最先鋭の機体のはず……」

シャーリー「ユニットがわかったところで部品のサビ取りをしないといけないんで結局バラすんですけどね」

坂本「これが演習機…しかも番号付で13と書かれているからこのユニットとほぼ同性能のユニットがあと13機はあるのか…私も知らないことばかりだ」

シャーリー「12じゃないんですか?」

坂本「扶桑は0から数えるんだ。0号機から13号機、計14機だ」

シャーリー「へぇーまたひとつ勉強になりました」

坂本「宮藤やリーネと共に勉強会にくるか?もっと教われるぞ?」

シャーリー「いえ…遠慮しておきます」


501基地 メディカルルーム

宮藤「メディカルルームって手術室って感じがしますよね……」

ペーチュ「ッ…ううん……」

宮藤「目は覚めました?」

ペーチュ「ここは?」

宮藤「501基地…っていえばわかるかな?」

ペーチュ「ブリタニアの最前線……」

宮藤「いまはロマーニャの防衛だよ」

ペーチュ「501のロマーニャ防衛ってことは1945年か……」

宮藤「そうだけど…気分でも悪い?」

ペーチュ「だいじょうぶです!」

宮藤「そっか!私は宮藤芳佳!あなたは?」

ペーチュ「みや…ふじ?宮藤さん!?」

宮藤「びっくりしたぁ……」

ペーチュ「すみません……」

ペーチュ(どういうこと?ここにいる宮藤さんの話だと1945年ってことだけど…夢でも見ているのかな?…それかタイムスリップというものなのか……)

宮藤「それで名前を教えてくれる?」

ペーチュ(ということは母がここにいるってことだよね…ファミリーネームは伏せておくかな…)


ペーチュ「扶桑皇国横須賀基地訓練生ペーチュ一等兵です 歳は14です」

宮藤「私より年下…一応だから身体測定してもいい?」

ペーチュ「どうぞ」


ーーーーー身体測定中ーーーーー


宮藤「えっと…身長162っと私よりも12cm大きい…体重は5?っと…あ!ちゃんと伏せ字にしておくからね!」

ペーチュ「そうですか……」

宮藤「あとひとつ…胸囲なんだけど……」

ペーチュ「さぁこい!」

宮藤「宮藤芳佳!いきます!」ペタッ


ペーチュ「どうです?」

宮藤「なんかすみません…いやまって!さっきの固さ!更紙とか巻いてない?」

ペーチュ「バレましたか…外しますね」スルスル

宮藤「準備はいい?」

ペーチュ「いつでも!」

宮藤「そぉい!」プニッ

ペーチュ「ふぁっ!」

宮藤「nice…oppai」

ペーチュ「あ…ありがとうございます……」

宮藤「とりあえず健康診断と測定は終わったから更紙は巻いていいよ!ゆっくり休んでて!」

ペーチュ「わかりました…宮藤さん」


ガララッ


宮藤(エイラさん以上バルクホルンさん以下って感じかな…感度はトップエースっと)


1945.ロマーニャ501基地 ハンガー


坂本「そこで左右のエンジンの出力を変えて一気に旋回!そして撃つ!」

ルッキーニ「それだと姿勢崩れない?旋回したあと左右のエンジンの出力を逆にしていちど固定させちゃえば?」

坂本「いやこの技は直線スピードで相手を越し、相手の頭を数発撃ってそのまま旋回して逃げる技だからな…」

ルッキーニ「逃げるんだったら旋回したあとフルスロットルで加速しちゃえばいいんじゃない?相手は振り向かなきゃだから時間もらえるよ」

坂本「なるほど…そして相手が振り向いた瞬間にまた撃つ!」

ルッキーニ「そうすればあとは後ろをとってドッグファイト戦にならないように立ち回れば負けはしないと思う!」


宮藤「さかもとさーん」

坂本「おお!宮藤!どうした?」

ルッキーニ「いま少佐と対人飛行のシミュレートしてたんだ!」

宮藤「ルッキーニちゃんって時々すごいよね…そうだ!ペーチュさんが起きました!」

坂本「ペーチュ?あぁ!溺れていた子か!」

ルッキーニ「遊びに行ってくるね!」

坂本「まだ戦術が……」

ルッキーニ「またこんどねー」

坂本「…それでペーチュ…だったか。容態は?」

宮藤「特に怪我とかはなく記憶と身体共に正常です。」

坂本「他には?」

宮藤「扶桑の横須賀基地の訓練生っていっていました」

坂本「そうか…ペーチュも起きたことだし飯にしよう!」

宮藤「わかりました!」


501基地 ちょっと遅い昼食


エイラ「この時間にメシってことは、サーニャに気をツカッタってことだナ!えらいゾ宮藤!」

サーニャ「ありがとね。芳佳ちゃん」

宮藤「えーっと……」


ミーナ「とりあえず現状保護という形をとっていますが…この先どうなるのかは上の気分次第ってとこね」

坂本「とりあえずペーチュ。自己紹介を」

ペーチュ「扶桑皇国横須賀基地訓練生ペーチュ一等兵!歳は14です!」


ーーーーーみんなの自己紹介中略ーーーーー


501 昼食後

エイラ「おいソコの新人!」

ペーチュ「はい!なんでしょうエイラさん」

エイラ「まだ501の通過儀礼を受けてないだろうな?」

ペーチュ「受けてないと思いますけど…」

エイラ「ダ…そうだルッキーニ少尉?」

ルッキーニ「私は左!エイラ中尉は右を…」

エイラ&ルッキーニ「そぉい!」ペタッ


エイラ&ルッキーニ「………」

エイラ「まぁお子様14才には期待してなかったけどナ」

ルッキーニ「うじゅわぁ~残念賞……」

宮藤「ふっ」

エイラ「どうしタ宮藤?」

宮藤「いえ!なんでもありません!」


バルクホルン「宮藤!そこにいる奴全員集めて滑走路にこい!」


宮藤「なにかあったのかな?」

エイラ「まぁ行ってみるカ」

ペーチュ「そうですね…行きましょう」


501 滑走路

坂本「ん?リーネはいなかったのか?」

バルクホルン「食後に残って話していたのはこの4人だけだ…サーニャは途中ですれ違ったが寝に行ったんだろう……」

坂本「そうか…ではこの4人で模擬戦をしてもらう!」

宮藤「ちょっと待ってください!ペーチュさんはまだ病み上がりで……」

坂本「どうなんだ?ペーチュ?」

ペーチュ「…すみません…私カルランなので…」

バルクホルン「!?」

坂本「かる…らん?なんだそれは?」

バルクホルン「すまない少佐!ペーチュ一等兵を借りていく!」

坂本「よくわからんがわかった!それと…」

バルクホルン「すまないが少佐…その言葉を私とハルトマンの前だけは発さないでくれ……」

坂本「訳ありか…了解した。ミーナにでも聞こう」

バルクホルン「そうしてくれ……いこうペーチュ」

ペーチュ「わかりました……」


501基地 バルクホルン&エーリカ部屋


バルクホルン「ハルトマン起きてるか?」

ハルトマン「寝てるよ」

バルクホルン「起きているか…少し真面目な話をする。起きろ」

ハルトマン「あと2回寝たら起きるよ」

バルクホルン「先程ペーチュが自分のことを『カルラン』と言った。それと本人をここに連れてきた。あとはわかるな?」

ハルトマン「流石にそれは見過ごせないね。それで?叱ればいいの?甘やかせばいいの?」

バルクホルン「おまえ…『カルラン』の意味を分かってそう言っているのか?」

ハルトマン「質問を質問で返さないでよ…『カルラン』とは…カールスラント軍人へ限定の暴言だね。飛べない、書けない、学べないの三拍子を揃えそのほかの相手を罵る…いわゆる罵詈雑言を凝縮された言葉だね。それが何か?」


バルクホルン「わかっていたならなぜ」

ハルトマン「少なくともペーチュは『カルラン』なんかじゃない」

バルクホルン「なんだと……」

ハルトマン「とりあえずペーチュはここに自分の名前を書いて!…それとペーチュが目覚めた際に私は傍にいて会話を聞いていたんだ。最初にペーチュが『ここは?』と聞きミヤフジは『501基地』と答えた」

バルクホルン「普通じゃないか」

ハルトマン「問題はこのあと!そしたらペーチュが『ブリタニアの最前線』と呟いた。その後ミヤフジは『ロマーニャ』と訂正した。」

バルクホルン「それで?」

ハルトマン「そのあとペーチュは『1945か』とまた呟いた…わかる?」

バルクホルン「そんなの今の年号を言えばいいじゃないか」


ペーチュ「書けました……」

ハルトマン「ふむ…Paetschね」

バルクホルン「それがどうした?」

ハルトマン「とりあえずコレ。リベリアン文字だね。それとペーチュの母国であるカールスラント文字も。あと扶桑の漢字って奴も書けるはず。」

バルクホルン「3カ国か…」

ハルトマン「そう!『カルラン』に必要な三拍子は揃わないってこと!」

バルクホルン「エーリカ…よくやった!ペーチュ!お前はカルランなんかじゃない!だからもう絶対自分を陥れるなよ?」

ペーチュ「わかりました……」


ハルトマン「それと…多分ペーチュはユニットを使っての飛行が下手なんだと思う」

バルクホルン「そうなのか?」

ペーチュ「はい……」

ハルトマン「心当たりは?何かない?」

ペーチュ「私…使い魔がいないんです…」

ハルトマン「それで『カルラン』なんて言われてるの?」

ペーチュ「はい…飛べてもフラフラでうまく飛べないんです」

ハルトマン「だってさ!トゥルーデ!」

バルクホルン「ペーチュを貶した奴は使い魔の授業をしっかり受けたのか?」

ペーチュ「どういう……」

ハルトマン「こりゃあペーチュも真面目に受けてなかったみたいだね」


バルクホルン「私達ウィッチは実のところ…『好奇心で空を飛んでいる』に過ぎないって最近じゃ言われているんだ」

ハルトマン「この説はもう覆すことはないって言われるほどだね」

バルクホルン「使い魔がいなければ恐怖心が上回りそれと同時に魔力が乱れる」

ハルトマン「まぁ使い魔がいても怖い時は魔力が乱れるしね。最初のミヤフジがいい例だよ」

バルクホルン「だから必然といえば必然なんだ。もともと人間は空を飛べないんだからな」

ハルトマン「だからさ…今はできなくてもいつかは空を飛べるさ」

バルクホルン「そうだ。使い魔無しで空を飛べることを誇ればいいさ」

ペーチュ「ありがとうございます!」


バルクホルン「それにしても私のジャーマンとハルトマンのダックスがペーチュに懐いているな」

ハルトマン「いいんじゃない?ペーチュって妹っぽいし」

バルクホルン「どうなんだ?」

ペーチュ「昔、兄がいたって聞いたことはあります」

バルクホルン「そうなのか…」


ハルトマン「そーだ!いまから滑走路に行こう!」

バルクホルン「いまからか?」

ハルトマン「少佐が訓練を終える前に!ペーチュも!」


501 滑走路


坂本「攻めのルッキーニと逃げのエイラか…いい勝負だ」

宮藤「ふたりともすごぉい……」


ハルトマン「しょーうさ!私達も訓練していい?」

坂本「珍しいなハルトマン!一緒に対人練習でもするか?」

ハルトマン「今回はちょっと変わった訓練がしたいんですよ」

坂本「そうか…おーい降りてきてくれー」


ルッキーニ「当たらなかった…」ブーンスタッ

エイラ「逃げ切りで私の勝ちだナ!ところで少佐?」ブーンスタッ


坂本「ハルトマンからの特別ミッションだ」

ルッキーニ「私がさいしょね!」

坂本「珍しくやる気だな。いいことだ」

ハルトマン「それじゃあ説明するね!トゥルーデは空で待機!そして…いまから飛ぶ人は使い魔なしで飛んでもらいます!」

坂本「それは少し危ないんじゃないか?」

ハルトマン「大丈夫だって。危ないと判断したらきっと全世界の姉代表が助けてくれるって」


坂本「そうか…ならよし!」

ルッキーニ「いっきまーす」ブーン


ルッキーニ「うにゃぁーたすけてー!」ブィンブィン



エイラ「うわァ…綺麗な∞の字を描いているナ」

坂本「きっと左右のエンジン出力を自分で調整してああなったんだな」

エイラ「スタートでスピードを出しすぎて制御不能になったんだナ。ナムナム」



ルッキーニ「助かったぁ…ありがとね大尉…」

バルクホルン「大丈夫。可愛かったぞ!」

ルッキーニ「え?」


ハルトマン「次誰やる?」

エイラ「私以外にいないナ」

ハルトマン「んじゃレッツゴー!」

エイラ「さっきので見てわかったゾ!エンジンの吹かせ方ダナ!」


エイラ「あれ?」


坂本「どうしたエイラ?故障か?」

エイラ「多分違う…ゴメンちょっとリタイア」

坂本「どうした?」

エイラ「私の直感が告げるんだ…このままとんでも浮力不足で頭から落ちるっテ……」


ハルトマン「それじゃあ最後にペーチュ!やってみて!」

ペーチュ「でもユニットが…」

ルッキーニ「私の貸してあげる!」

ペーチュ「ありがとう…ルッキーニさん」


ペーチュ「それでは…いきます!」ヨロヨロ


バルクホルン「高度50m地点までこい!」ブーン

ペーチュ「はい!」ヨロヨロ


バルクホルン「よくやった!あとは掴まっていろ」ブーン

ペーチュ「お願いします」ブーン


バルクホルン「ふぅ…これでいいのか?ハルトマン」ブーンスタッ

ペーチュ「着…陸!」ブーンスタッ

ハルトマン「わかったでしょ?」
ペーチュ「自分の飛行技術ですか?」
ハルトマン「違うって!多分使い魔なしでうまく飛べるのは少佐とミーナぐらいだけだって」
ルッキーニ「ペーチュすごいじゃん!私なんてぐるぐる回ってただけだったのに……」
エイラ「まぁ…今回は新入り頑張ってたからナ!私も1ヶ月くらい練習すれば追いつくナ!」
ハルトマン「誰だって使い魔無しじゃまともに飛べないし戦闘だってできない」
坂本「確かに我々ウィッチは使い魔のサポートに頼った飛び方をしているな…ユニットに頼らずに飛ぶ訓練はしたことはあったが使い魔とは正直驚いた……」
ハルトマン「人類最強の航空団でさえね?あとは自分の使い魔を捜しなさい!私は寝る!」
ペーチュ「ハルトマン中尉!ありがとうございました!」
ハルトマン「いいってことよ。起こさないでねー」


はわぁ36のやつはむししてくれぇ!


ハルトマン「わかったでしょ?」

ペーチュ「自分の飛行技術ですか?」

ハルトマン「違うって!多分使い魔なしでうまく飛べるのは少佐とミーナぐらいだけだって」

ルッキーニ「ペーチュすごいじゃん!私なんてぐるぐる回ってただけだったのに……」

エイラ「まぁ…今回は新入り頑張ってたからナ!私も1ヶ月くらい練習すれば追いつくナ!」

ハルトマン「誰だって使い魔無しじゃまともに飛べないし戦闘だってできない」

坂本「確かに我々ウィッチは使い魔のサポートに頼った飛び方をしているな…ユニットに頼らずに飛ぶ訓練はしたことはあったが使い魔とは正直驚いた……」

ハルトマン「人類最強の航空団でさえね?あとは自分の使い魔を捜しなさい!私は寝る!」

ペーチュ「ハルトマン中尉!ありがとうございました!」

ハルトマン「いいってことよ。起こさないでねー」


坂本「今日はいい訓練ができたな!明日からのメニュー…いや…私ができるかどうか……」

エイラ「私も寝ようカナ」

ルッキーニ「じゃ私もねーよぉっと」

バルクホルン「慣れないことをしたんだ…今回だけ特別に寝かしてやろう」


501基地 ハンガー


ルッキーニ「シャーリー!なにしてんの?」

シャーリー「少佐に許可をもらったからペーチュのユニットの整備と改造をちょっとね」カチャカチャ

ルッキーニ「塗装はがしちゃっていいの?」

シャーリー「真っ白じゃしょぼいだろ?私が代わりに何か描いてやるよ!」カチャカチャ

ルッキーニ「かっちょよくしてね!あとさっきの見てた?」

シャーリー「お!見てたぞルッキーニ。ユニットの故障か?」カチャカチャ

ルッキーニ「使い魔無しで空を飛んでみたんだ!」

シャーリー「それでああなったのか!少佐も無理をさせるなぁ……」

ルッキーニ「ちがうよーハルトマン中尉!」

シャーリー「うひゃーハルトマンが訓練を!明日はエンジンテストができなさそうだ!」カチャカチャ

ルッキーニ「ざんねーん!」



シャーリー(ハルトマンが訓練ねぇ…後で聞いてみよっかな)


501基地  執務室


コンコン

坂本「入るぞミーナ」

ペーチュ「失礼します……」

ミーナ「少佐!返事を聞いてからの入室となんども!」

坂本「許せミーナ。それで返事は来たのか?」

ミーナ「はぁ…とりあえず扶桑に連絡したところ訓練機にあのユニットは使用されていない…それと扶桑の空軍および海軍。その他軍予備兵にあなたの名前はなかった……」

坂本「カールスラントの方は調べたか?」

ミーナ「その線もあるかと思ってリベリオンも調べたわ…ハズレだったけど」

坂本「そうか……」

ミーナ「そのことを踏まえて聞くけど…ペーチュ一等兵…あなたは何者なの?」


ペーチュ「私は……」

坂本「私の養子だ」

ミーナ「え?」

ペーチュ「はぇ?」

坂本「私の養子がきっと将来を妄想して軍属を名乗ったのだろう」

ミーナ「ふざけないで!軍属を名乗るのは自由ですけどユニットが既にこちらにあるのよ?」

坂本「ユニット?どこにそんなものがある?」

ミーナ「…では見に行きましょうか?坂本少佐?」

坂本「あぁ!いいだろう!いくぞペーチュ!」

ペーチュ「は…い……」



ペーチュ(坂本さんは何を考えて……)

ミーナ(美緒…あなたはどうしたいの?)

坂本(ここまで言ったが…あとはシャーリーがどう出るか……)


501基地  ハンガー


ミーナ「シャーリーさん?」

シャーリー「あ!中佐!こちらです!」

坂本「だから言っているだろう?ペーチュのユニットは無いと!」

シャーリー(あれ?どういうこと?…ってかペーチュが怯えてらぁ)

ミーナ「シャーリーさん…ペーチュさんのユニットを出して頂戴」

シャーリー「すみません中佐。何かの冗談ですか?」

ミーナ「話にならないわ!そこをどいて頂戴!」

シャーリー「そこの工具箱以外は好きに触っていいですよ!」

ミーナ「わかったわ」


シャーリー「なんのつもりですか?」

坂本「ペーチュを逃がそうと思う」

シャーリー「逃がす?何かやらかしたんですか?」

坂本「身元不明らしい…それとこれ以上は踏み込んではいけない気がしてな」

シャーリー「それは見逃せませんね少佐。このことは中佐に」

坂本「1週間の滑走路とユニットの使用許可でどうだ」

シャーリー「そこまでしますか普通?わかりました…乗りましょう」

坂本「ありがとう」

シャーリー「それで私はなにをすれば?」

坂本「このまま私はミーナとペーチュを連れて執務室に篭る。その隙に皆からペーチュのことを忘れるように。そして…ペーチュのユニットを飛行可能まで復元させろ。期限は深夜だ」

シャーリー「バレないですか?」

坂本「昨日今日とミーナはまともな睡眠をとってない。熟睡するなら今夜だ」

シャーリー「了解です!」


ミーナ「おかしい…あの白いユニットが見当たらない……」

シャーリー「だからないんですよ中佐!」

ミーナ「そうみたいね…どうかしていたみたい…執務室で休むことにするわ」

坂本「それがいい…いくぞミーナ」

ミーナ「えぇ……」


シャーリー「聞いていたかルッキーニ!」

ルッキーニ「あぃ」

シャーリー「ペーチュとは今夜でお別れだ…今から私は大事な役目がある……とりあえずエイラと宮藤…あとハルトマンとバルクホルンを呼んできてくれ」

ルッキーニ「ほかの人は?」

シャーリー「ほかの人はユニットのことは知らないと思う。とりあえず最速だ!いけ!」

ルッキーニ「あいさ!」


501基地 ハンガー

バルクホルン「なんだリベリアン!」

ハルトマン「起こさないでっていったじゃん」ネムネム

エイラ「ねむいゾ……」

宮藤「怪我でもしました?」



ルッキーニ「つれてきたよ!」

シャーリー「よくやった!」


ーーーーー事情説明中ーーーーー


宮藤「わかりました……」

ハルトマン「はいはい了解」

エイラ「ワカッタ…ネル」

バルクホルン「少佐がそういったなら従おう」


シャーリー「それとエイラに追加ミッションがあるんだが……」

エイラ「なんだヨ…言えっテ」

シャーリー「どうせ今日もサーニャと一緒に夜の空に行くんだろ?ペーチュを連れて行ってくれないか?」

エイラ「えーメンドウだなァ!」

シャーリー「ダメならサーニャにやってもらうまでだ」

エイラ「サーニャを巻き込むナヨ!」

シャーリー「それじゃ頼めるか?ワリとガチな方向でだ」

エイラ「うぅ…了解」



シャーリー「よし!あとは私の腕にかかっているわけだな!」カチャカチャ


501基地  深夜 滑走路


サーニャ「それでは行ってきます」

エイラ「できるだけ短めにな!」

シャーリー「ユニットは来た時よりもいい性能になってるはずだぜ!」


坂本「ペーチュ!」

ペーチュ「はい」

坂本「実を言うと私もおまえがよくわからん。だが不思議と初めて会った気がしないんだ」

ペーチュ「ありがとうございます!」

坂本「本当の所属までは言わなくていいがせめて本当の名前だけでも教えてくれないか?」

ペーチュ「どうしても…ですよね」

坂本「あぁ!それで私達はペーチュを極秘に逃がすことの条件だ!」

ペーチュ「わかりました…坂本少佐…こちらへ」


坂本「教えてくれるか?」


ペーチュ「すみませんでした。そして今回の逃亡の件。ありがとうございます」

坂本「気にするな」

ペーチュ「私は…ペーチュ!ペーチュ・ハルトマンです」

坂本「ハルトマン?エーリカにウルスラ以外の姉妹がいたか?」

ペーチュ「坂本少佐…これからも母をよろしくお願いします……それでは」


シャーリー「しょうさー!」

坂本「どうしたシャーリー?」

シャーリー「こんなところで何しているんですか?」

坂本「いや…ペーチュの見送りさ」

シャーリー「ペーチュって誰ですか?」

坂本「なに?…はて…誰だったかな?」

シャーリー「何寝ぼけてるんですか少佐…こんな時間に起きているとカタブツが何か言ってきますよ」

坂本「そうか…ではもどるか…」


続く…この続きは来週投下します

ウルスラ「1970年の世界の話です…」 ウルスラ「1970年の世界の話です…」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1415977614/)
の続きとなっていますのであしからず

こういうオリジナルウィッチのSSってここじゃほとんど見かけないか
たまにあってもエタるのばっかりなんだよね
応援してる


よし書けた。明日ネカフェに行って新スレで投下しますおお

誘導してくれると嬉しいです

あれ?誰か忘れてね?

気のせいだ


ちょいあげさせて

乙です

誘導サンクス

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